商標拒絶査定不服審判
2022-004855
パスツール、パス、ピイエイエス
- 審判番号
- 2022-004855
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2020-121163
- 請求日
- 2022年04月01日
- 審決日
- 2022年11月08日
- 公報発行日
- 2022年12月28日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】Blue Industries株式会社
- 【請求人代理人】青木 孝博
- 審判長/審判官
- 審判長 旦 克昌
- 審判官 馬場 秀敏
- 審判官 山根 まり子
- 分類
- T18 .261-WY (W050910163536384244) / T18 .262-WY (W050910163536384244) / T18 .263-WY (W050910163536384244) / T18 .91 -WY (W050910163536384244)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号、商標法第6条第1項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2020-121163拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、令和2年9月15日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和3年6月15日付け:拒絶理由通知書
令和3年8月6日付け:意見書、手続補正書
令和3年12月21日付け:拒絶査定
令和4年4月1日付け:審判請求書、手続補正書
第2 本願商標
本願商標は、「Pastool」の欧文字を横書きしてなり、第5類、第9類、第10類、第35類、第36類、第38類、第42類及び第44類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として登録出願され、指定商品及び指定役務については、上記第1のとおり手続補正書が提出された結果、最終的に、第5類、第9類、第10類、第16類、第35類、第36類、第38類、第42類及び第44類に属する別掲のとおりの商品及び役務に補正されたものである。
第3 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第2095583号商標(以下「引用商標」という。)は、「パスツール」の片仮名を横書きしてなり、昭和60年8月16日に登録出願、第1類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同63年11月30日に設定登録され、その後、平成20年11月17日に指定商品を、第1類「化学品」及び第5類「薬剤」を指定商品とする書換登録がされ、現に有効に存続しているものである。
第4 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、以下のとおり認定、判断し、本願を拒絶したものである。
1 商標法第6条第1項及び第2項について
本願商標の指定商品及び指定役務は、商品及び役務の内容及び範囲を明確に指定したものとは認めらない商品及び役務を包含し、かつ、政令で定める商品及び役務の区分に従って当該商品及び役務を指定したものと認められない商品及び役務を包含している。
したがって、本願商標は、商標法第6条第1項及び第2項の要件を具備しない。
2 商標法第4条第1項第11号について
本願商標は、引用商標と類似する商標であって、その商標登録に係る指定商品と同一又は類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
第5 当審の判断
1 商標法第6条第1項及び第2項について
本願商標の指定商品及び指定役務は、上記第1のとおり補正された結果、その内容及び範囲が明確なものとなり、かつ、政令で定める商品及び役務の区分に従って指定されたものと認められる。
その結果、本願商標は、商標法第6条第1項及び第2項の要件を具備するものとなった。
2 商標法第4条第1項第11号について
(1)本願商標について
本願商標は、「Pastool」の欧文字を横書きしてなるところ、当該文字は、一般の辞書等に載録されている語ではなく、直ちに特定の意味合いを理解させるとはいい難いことから、本願商標は、特定の観念は生じないものである。
そして、特定の意味を有しない欧文字は、一般に、我が国において親しまれた英語読み又はローマ字読みに倣って称呼されることから、例えば、「過去」を意味し、「パスト」と称呼する、親しまれた語である「Past」や「パスタ(スパゲッティ・マカロニなど)」を意味し、「パスタ」と称呼する、親しまれた語である「Pasta」、また、「道具」の意味を有し、「ツール」と称呼する、親しまれた語である「tool」(ベーシックジーニアス英和辞典 第2版 株式会社大修館書店)のように、本願商標は、「パスツール」の称呼を生じるものというのが相当である。
したがって、本願商標は、その構成文字に相応して、「パスツール」の称呼を生じ、特定の観念は生じないものである。
(2)引用商標について
引用商標は、「パスツール」の片仮名を横書きしてなるところ、当該文字は、「フランスの化学者・細菌学者。炭疽菌や狂犬病のワクチンを発明。」(広辞苑第七版(株式会社岩波書店) パスツール【Louis Pasteur】の項)、「フランスの化学者・細菌学者。感染症を研究し、ワクチンによる狂犬病などの予防に成功。」(大辞泉第二版(株式会社小学館) パスツール【Louis Pasteur】の項)の意味を有する語として、我が国における代表的な国語辞典等において載録されているものであり、引用商標の指定商品は、化学品、薬剤であることから、当該、化学者・細菌学者を認識、把握されるとみるのが相当である。
したがって、引用商標は、その構成文字に相応して、「パスツール」の称呼及び「フランスの化学者・細菌学者」の観念が生じるものである。
(3)本願商標と引用商標との類否について
上記(1)及び(2)を踏まえて本願商標と引用商標を比較すると、両者は外観においては文字種の相違から判然と区別できるものであり、観念についても、本願商標から特定の観念を生じないのに対して、引用商標から「フランスの化学者・細菌学者」の観念が生じるため、観念において相紛れるおそれはないものであるから、両者は、「パスツール」の称呼を共通にするとしても、外観、観念及び称呼を総合的に考察すれば、相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
(4)本願商標の指定役務と引用商標の指定商品との類否について
本願商標の指定商品及び指定役務は、引用商標の指定商品と、類似のものを含むものである。
3 まとめ
以上のとおり、本願商標の指定商品及び指定役務が、引用商標の指定商品と、類似のものを含むものであるとしても、本願商標と引用商標は非類似の商標であるから、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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