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特許訂正審判

2021-390195

PCNA阻害剤

審判番号
2021-390195
法域
特許
審判種別
訂正審判(訂正の審決)
出願番号
特願2018-514282
登録番号
6966996
請求日
2021年12月17日
審決日
2022年07月29日
公報発行日
2022年11月25日
結論
訂正認容
当事者
  • 【請求人】シティ・オブ・ホープ
  • 【請求人代理人】特許業務法人川口國際特許事務所
審判長/審判官
  • 審判長 瀬良 聡機
  • 審判官 木村 敏康
  • 審判官 冨永 保
分類
P141 .851-Y (C07C)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法126条1項特許法126条5項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第126条第1項、特許法第126条第6項、特許法第126条第5項、特許法第126条第7項、特許法第36条第6項第2号、特許法第126条第3項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特許第6966996号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 特許第6966996号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔9~20、27~29及び36~46〕について訂正することを認める。

理由

理 由 1.手続の経緯 本件訂正審判の請求に係る特許第6966996号(以下「本件特許」という。)は、2016年9月16日〔パリ条約による優先権主張外国庁受理 2016年5月24日(US)米国、2016年3月25日(US)米国、及び2015年9月17日(US)米国〕を国際出願日とする特願2018-514282号の請求項1~46に係る発明について、令和3年10月26日に特許権の設定登録がなされ、令和3年12月17日に本件訂正審判の請求がなされたものであり、令和4年6月17日付けの手続補正指令に対応して、令和4年6月28日に手続補正がなされたものである。 2.請求の趣旨と訂正事項 本件訂正審判の「請求の趣旨」は「特許第6966996号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり訂正後の請求項9~20、27~29及び36~46について訂正することを認める、との審決を求める。」というものであり、その訂正の内容は、次の訂正事項1~19からなるものである(なお、訂正箇所に下線を付す。)。 (1)訂正事項1 訂正前の請求項9の「R4が独立して、ハロゲン、-CF3、-CHF2、-CH2F、-OCF3、-OCHF2、-OCH2F、-OH、-OR14、無置換メチル、または無置換メトキシである、請求項1~7のいずれか1項に記載の医薬組成物。」との記載を、 訂正後の請求項9で「R4が独立して、ハロゲン、-CF3、-CHF2、-CH2F、-OCF3、-OCHF2、-OCH2F、-OH、-OR14、無置換メチル、または無置換メトキシであり、R14が、水素または無置換C1-C3アルキルである、請求項1~7のいずれか1項に記載の医薬組成物。」との記載に改める(請求項9の記載を直接又は間接的に引用する請求項10~20、27~29及び36~46も同様に訂正する。)。 (2)訂正事項2 訂正前の請求項10を削除する。 (3)訂正事項3 訂正前の請求項11の「z2が、1である、請求項1~10のいずれか1項に記載の医薬組成物。」との記載を、 訂正後の請求項11で「z2が、1である、請求項1~9のいずれか1項に記載の医薬組成物。」との記載に改める(請求項11の記載を直接又は間接的に引用する請求項13~20、27~29及び36~46も同様に訂正する。)。 (4)訂正事項4 訂正前の請求項12の「z2が、0である、請求項1~10のいずれか1項に記載の医薬組成物。」との記載を、 訂正後の請求項12で「z2が、0である、請求項1~9のいずれか1項に記載の医薬組成物。」との記載に改める(請求項12の記載を直接又は間接的に引用する請求項13~20及び36~46も同様に訂正する。)。 (5)訂正事項5 訂正前の請求項13の「請求項1~12のいずれか1項に記載の医薬組成物。」との記載部分を、 訂正後の請求項13で「請求項1~9、11及び12のいずれか1項に記載の医薬組成物。」との記載に改める(請求項13の記載を直接又は間接的に引用する請求項15~20及び36~46も同様に訂正する。)。 (6)訂正事項6 訂正前の請求項14の「請求項1~12のいずれか1項に記載の医薬組成物。」との記載部分を、 訂正後の請求項14で「請求項1~9、11及び12のいずれか1項に記載の医薬組成物。」との記載に改める(請求項14の記載を直接又は間接的に引用する請求項15~20及び36~46も同様に訂正する。)。 (7)訂正事項7 訂正前の請求項15の「z3が、1である、請求項1~14のいずれか1項に記載の医薬組成物。」との記載を、 訂正後の請求項15で「z3が、1である、請求項1~9及び11~14のいずれか1項に記載の医薬組成物。」との記載に改める(請求項15の記載を直接又は間接的に引用する請求項17~20及び36~46も同様に訂正する。)。 (8)訂正事項8 訂正前の請求項16の「z3が、0である、請求項1~14のいずれか1項に記載の医薬組成物。」との記載を、 訂正後の請求項16で「z3が、0である、請求項1~9及び11~14のいずれか1項に記載の医薬組成物。」との記載に改める(請求項16の記載を直接又は間接的に引用する請求項17~20及び36~46も同様に訂正する。)。 (9)訂正事項9 訂正前の請求項17の「請求項1~16のいずれか1項に記載の医薬組成物。」との記載部分を、 訂正後の請求項17で「請求項1~9及び11~16のいずれか1項に記載の医薬組成物。」との記載に改める(請求項17の記載を直接又は間接的に引用する請求項19~20及び36~46も同様に訂正する。)。 (10)訂正事項10 訂正前の請求項18の「請求項1~16のいずれか1項に記載の医薬組成物。」との記載部分を、 訂正後の請求項18で「請求項1~9及び11~16のいずれか1項に記載の医薬組成物。」との記載に改める(請求項18の記載を直接又は間接的に引用する請求項19~20及び36~46も同様に訂正する。)。 (11)訂正事項11 訂正前の請求項19の「請求項1~18のいずれか1項に記載の医薬組成物。」との記載部分を、 訂正後の請求項19で「請求項1~9及び11~18のいずれか1項に記載の医薬組成物。」との記載に改める(請求項19の記載を直接又は間接的に引用する請求項36~46も同様に訂正する。)。 (12)訂正事項12 訂正前の請求項20の「請求項1~18のいずれか1項に記載の医薬組成物。」との記載部分を、 訂正後の請求項20で「請求項1~9及び11~18のいずれか1項に記載の医薬組成物。」との記載に改める(請求項20の記載を直接又は間接的に引用する請求項36~46も同様に訂正する。)。 (13)訂正事項13 訂正前の請求項27の「請求項2~11のいずれか1項に記載の医薬組成物。」との記載部分を、 訂正後の請求項27で「請求項2~9及び11のいずれか1項に記載の医薬組成物。」との記載に改める(請求項27の記載を直接又は間接的に引用する請求項36~46も同様に訂正する。)。 (14)訂正事項14 訂正前の請求項28の「請求項2~11のいずれか1項に記載の医薬組成物。」との記載部分を、 訂正後の請求項28で「請求項2~9及び11のいずれか1項に記載の医薬組成物。」との記載に改める(請求項28の記載を直接又は間接的に引用する請求項36~46も同様に訂正する。)。 (15)訂正事項15 訂正前の請求項29の「請求項2~11のいずれか1項に記載の医薬組成物。」との記載部分を、 訂正後の請求項29で「請求項2~9及び11のいずれか1項に記載の医薬組成物。」との記載に改める(請求項29の記載を直接又は間接的に引用する請求項36~46も同様に訂正する。)。 (16)訂正事項16 訂正前の請求項36の「請求項1~35のいずれか1項に記載の医薬組成物。」との記載部分を、 訂正後の請求項36で「請求項1~9及び11~35のいずれか1項に記載の医薬組成物。」との記載に改める(請求項36の記載を直接又は間接的に引用する請求項37~42も同様に訂正する。)。 (17)訂正事項17 訂正前の請求項39の「請求項1~38のいずれか1項に記載の医薬組成物。」との記載部分を、 訂正後の請求項39で「請求項1~9及び11~38のいずれか1項に記載の医薬組成物。」との記載に改める(請求項39の記載を直接又は間接的に引用する請求項40~42も同様に訂正する。)。 (18)訂正事項18 訂正前の請求項43の「請求項1~35のいずれか一項に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩の使用。」との記載部分を、 訂正後の請求項43で「請求項1~9及び11~35のいずれか1項に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩の使用。」との記載に改める。 (19)訂正事項19 訂正前の請求項44の「請求項1~35のいずれか一項に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩の使用。」との記載部分を、 訂正後の請求項44で「請求項1~9及び11~35のいずれか1項に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩の使用。」との記載に改める(請求項44の記載を直接又は間接的に引用する請求項45~46も同様に訂正する。)。 3.本件特許の特許請求の範囲及び明細書の記載 (1)本件特許の特許請求の範囲には、次の記載がある(なお、下線は当審による。)。 摘示a:請求項1及び9~10 「【請求項1】 以下の式を有する化合物を含む、PCNA活性を阻害するための医薬組成物であって、 【化1】 [図:0001390384000001.jpg] 式中、 … R4は独立して、ハロゲン、-CX43、-CHX42、-CH2X4、-OCH2X4、-CN、-OH、-NH2、-COOH、-CONH2、-NO2、-SH、-SO3H、-SO4H、-SO2NH2、-NHNH2、-ONH2、-NHC=(O)NHNH2、-NHC=(O)NH2、-NHSO2H、-NHC=(O)H、-NHC(O)-OH、-NHOH、-OCX43、-OCHX42、R39置換もしくは無置換のC1-C8アルキル、R39置換もしくは無置換の2~10員ヘテロアルキル、R39置換もしくは無置換のC3-C8シクロアルキル、R39置換もしくは無置換の3~8員ヘテロシクロアルキル、R39置換もしくは無置換のC6-C10アリール、またはR39置換もしくは無置換の5~10員ヘテロアリールであり; … X1、X4、X5、X30、X31、X39、X40、X42、及びX43は独立して、-Cl、-Br、-I、または-Fである、前記医薬組成物。 … 【請求項9】 R4が独立して、ハロゲン、-CF3、-CHF2、-CH2F、-OCF3、-OCHF2、-OCH2F、-OH、-OR14、無置換メチル、または無置換メトキシである、請求項1~7のいずれか1項に記載の医薬組成物。 【請求項10】 R14が、水素または無置換C1-C3アルキルである、請求項1~9のいずれか1項に記載の医薬組成物。」 (2)本件特許の明細書には、次の記載がある(なお、下線は当審による。)。 摘示b:段落0112~0113及び0115 「【0112】 実施形態では、化合物は、以下の式を有する: 【化3】 [図:0001390384000002.jpg] 。 R1、R2、R3、環A、環B、及びz1は、式(I)の化合物におけるもの、及び実施形態におけるものを含む、本明細書に記載される通りである。実施形態では、環Aは、フェニル(R4で置換または無置換の)または5~6員ヘテロアリール(R4で置換または無置換の)及び環Bは、ナフチル(R5で置換または無置換の)、キノリニル(R5で置換または無置換の)、またはイソキノリニル(R5で置換または無置換の)である。 【0113】 R4は独立して、ハロゲン、-CX43、-CHX42、-CH2X4、-CN、-SO2Cl、-SOn4R14、-SOv4NR11R12、-NHNR11R12、-ONR11R12、-NHC=(O)NHNR11R12、-NHC=(O)NR11R12、-N(O)m4、-NR11R12、-C(O)R13、-C(O)-OR13、-C(O)NR11R12、-OR14、-NR11SO2R14、-NR11C=(O)R13、-NR11C(O)-OR13、-NR11OR13、-OCX43、-OCHX42、-OCH2X4、置換もしくは無置換のアルキル、置換もしくは無置換のヘテロアルキル、置換もしくは無置換のシクロアルキル、置換もしくは無置換のヘテロシクロアルキル、置換もしくは無置換のアリール、または置換もしくは無置換のヘテロアリールであり;2つの隣接したR4置換基は、任意に結合して、置換もしくは無置換のシクロアルキル、置換もしくは無置換のヘテロシクロアルキル、置換もしくは無置換のアリール、または置換もしくは無置換のヘテロアリールを形成してもよい。… 【0115】 R11、R12、R13、及びR14は独立して、水素、ハロゲン、-CXB3、-CHXB2、-CH2XB、-CN、-OH、-NH2、-COOH、-CONH2、-NO2、-SH、-SO3H、-SO4H、-SO2NH2、-NHNH2、-ONH2、-NHC=(O)NHNH2、-NHC=(O)NH2、-NHSO2H、-NHC=(O)H、-NHC(O)-OH、-NHOH、-OCXB3、-OCHXB2、-OCH2XB、置換もしくは無置換のアルキル、置換もしくは無置換のヘテロアルキル、置換もしくは無置換のシクロアルキル、置換もしくは無置換のヘテロシクロアルキル、置換もしくは無置換のアリール、または置換もしくは無置換のヘテロアリールであり;同じ窒素原子に結合したR11及びR12置換基は、任意に結合して、置換もしくは無置換のヘテロシクロアルキルまたは置換もしくは無置換のヘテロアリールを形成してもよい。」 4.当審の判断 (1)訂正事項1について ア.訂正の目的 審判請求人は、令和4年6月28日付けの手続補正により補正された審判請求書の第9頁において「訂正前の請求項9が引用する訂正前の請求項1には、「R4」の選択肢として「-OH」及び「無置換の2~10員ヘテロアルキル」が規定されており、上記「R14が、水素または無置換C1-C3アルキル」である場合の「-OR14」は、上記訂正前の請求項1に記載の「R4」の選択肢としての「-OH」に該当するか又は「無置換の2~10員ヘテロアルキル」に包含されるものである。従って、上記の通り、当該訂正事項1は、特許法第126条第1項ただし書…第1号に規定する「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものである。」と主張する。 ここで、訂正前の請求項9(摘示a)の「R4が独立して、ハロゲン、-CF3、-CHF2、-CH2F、-OCF3、-OCHF2、-OCH2F、-OH、-OR14、無置換メチル、または無置換メトキシである、請求項1~7のいずれか1項に記載の医薬組成物。」との記載には、その「R14」で示される置換基の具体的な定義についての記載がなされていないところ、本件特許明細書の段落0113(摘示b)には、R4の置換基の選択肢として「-OR14」が記載され、同段落0115(摘示b)には、R14の置換基の選択肢として「水素」や「無置換のアルキル」などが例示されている。 また、訂正前の請求項1(摘示a)には「R4は独立して、ハロゲン、-CX43、-CHX42、-CH2X4、-OCH2X4、-CN、-OH、-NH2、-COOH、-CONH2、-NO2、-SH、-SO3H、-SO4H、-SO2NH2、-NHNH2、-ONH2、-NHC=(O)NHNH2、-NHC=(O)NH2、-NHSO2H、-NHC=(O)H、-NHC(O)-OH、-NHOH、-OCX43、-OCHX42、R39置換もしくは無置換のC1-C8アルキル、R39置換もしくは無置換の2~10員ヘテロアルキル、R39置換もしくは無置換のC3-C8シクロアルキル、R39置換もしくは無置換の3~8員ヘテロシクロアルキル、R39置換もしくは無置換のC6-C10アリール、またはR39置換もしくは無置換の5~10員ヘテロアリールであり;」との記載がなされている。 してみると、訂正前の請求項9の、R4の置換基の選択肢の一つである「-OR14」との記載に接した当業者にしてみれば、その「R14」という置換基の具体的な範囲が、本件特許明細書の段落0115に具体的に記載された「R14」の選択肢に含まれるものであって、なおかつ、訂正前の請求項1に記載された「R4」の定義と技術的に矛盾しないものの全てを意味するものと普通に解することができる。 そして、訂正事項1に係る訂正は、上記のとおり本件特許明細書全体を参照することで理解することができる訂正前の請求項9に記載された「R14」の範囲を、訂正前の請求項10(摘示a)の「R14が、水素または無置換C1-C3アルキルである」との記載にあるものに限定して、その特許を受けようとする発明の範囲を減縮するものである。 したがって、訂正事項1に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものに該当する。 イ.実質上の拡張又は変更 訂正事項1に係る訂正は、上記アに示したように「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものであり、カテゴリーを変更するものでないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第126条第6項の規定に適合する。 ウ.新規事項の導入 訂正事項1に係る訂正は、上記アに示したように、訂正前の請求項10(摘示a)の「R14が、水素または無置換C1-C3アルキルである」との記載に基づいて、訂正前の請求項9の「-OR14」との記載にある「R14」範囲を、訂正後の「R14が、水素または無置換C1-C3アルキルである」との記載にあるとおりのものに限定するものであるから、他の訂正事項との関係で、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではなく、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項の規定に適合する。 エ.独立特許要件 訂正事項1に係る訂正は、上記アに示したように「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものであるところ、特許要件の適否について見直すべき事情は見当たらない(なお、訂正後の請求項9の「R4が独立して、ハロゲン、-CF3、-CHF2、-CH2F、-OCF3、-OCHF2、-OCH2F、-OH、-OR14、無置換メチル、または無置換メトキシであり、R14が、水素または無置換C1-C3アルキルである、請求項1~7のいずれか1項に記載の医薬組成物。」との記載(なお、下線は当審による。)において、当該「R14」が「水素」である場合には、R4が「-OH」である場合と重複し、当該「R14」が「無置換C1アルキル」である場合には、R4が「無置換メトキシ」である場合と重複するが、このような記載上の重複が「第三者に不測の不利益を及ぼすほどに不明確である」とまではいえないので、訂正後の請求項9の記載が、特許法第36条第6項第2号に適合しないとまではいえない。)。 したがって、訂正後の請求項9に記載されている事項により特定される発明が特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるとすべき理由は見当たらないので、特許法第126条第7項の規定に適合する。 (2)訂正事項2について ア.訂正の目的 訂正事項2に係る訂正は、訂正前の請求項10を削除する訂正であるから、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものに該当する。 イ.実質上の拡張又は変更 訂正事項2に係る訂正は、上記アに示したように「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第126条第6項の規定に適合する。 ウ.新規事項の導入 訂正事項2に係る訂正は、訂正前の請求項10を削除する訂正であるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではなく、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項の規定に適合する。 エ.独立特許要件 訂正後の請求項10は削除されているので、訂正前の請求項10に記載された発明が特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるとすべき理由はなく、訂正事項2に係る訂正は、特許法第126条第7項の規定に適合する。 (3)訂正事項3~19について ア.訂正の目的 訂正事項3に係る訂正は、訂正前の請求項1~10のいずれか1項を引用する請求項11の記載について、請求項10の記載を引用しない「請求項1~9のいずれか1項」を引用するものに限定するものであり(請求項11の記載を直接又は間接的に引用する請求項13~20、27~29及び36~46も同様)、 訂正事項4に係る訂正は、訂正前の請求項1~10のいずれか1項を引用する請求項12の記載について、請求項10の記載を引用しない「請求項1~9のいずれか1項」を引用するものに限定するものであり(請求項12の記載を直接又は間接的に引用する請求項13~20及び36~46も同様)、 訂正事項5に係る訂正は、訂正前の請求項1~12のいずれか1項を引用する請求項13の記載について、請求項10の記載を引用しない「請求項1~9、11及び12のいずれか1項」を引用するものに限定するものであり(請求項13の記載を直接又は間接的に引用する請求項15~20及び36~46も同様)、 訂正事項6に係る訂正は、訂正前の請求項1~12のいずれか1項を引用する請求項14の記載について、請求項10の記載を引用しない「請求項1~9、11及び12のいずれか1項」を引用するものに限定するものであり(請求項14の記載を直接又は間接的に引用する請求項15~20及び36~46も同様)、 訂正事項7に係る訂正は、訂正前の請求項1~14のいずれか1項を引用する請求項15の記載について、請求項10の記載を引用しない「請求項1~9及び11~14のいずれか1項」を引用するものに限定するものであり(請求項15の記載を直接又は間接的に引用する請求項17~20及び36~46も同様)、 訂正事項8に係る訂正は、訂正前の請求項1~14のいずれか1項を引用する請求項16の記載について、請求項10の記載を引用しない「請求項1~9及び11~14のいずれか1項」を引用するものに限定するものであり(請求項16の記載を直接又は間接的に引用する請求項17~20及び36~46も同様)、 訂正事項9に係る訂正は、訂正前の請求項1~16のいずれか1項を引用する請求項17の記載について、請求項10の記載を引用しない「請求項1~9及び11~16のいずれか1項」を引用するものに限定するものであり(請求項17の記載を直接又は間接的に引用する請求項19~20及び36~46も同様)、 訂正事項10に係る訂正は、訂正前の請求項1~16のいずれか1項を引用する請求項18の記載について、請求項10の記載を引用しない「請求項1~9及び11~16のいずれか1項」を引用するものに限定するものであり(請求項18の記載を直接又は間接的に引用する請求項19~20及び36~46も同様)、 訂正事項11に係る訂正は、訂正前の請求項1~18のいずれか1項を引用する請求項19の記載について、請求項10の記載を引用しない「請求項1~9及び11~18のいずれか1項」を引用するものに限定するものであり(請求項19の記載を直接又は間接的に引用する請求項36~46も同様)、 訂正事項12に係る訂正は、訂正前の請求項1~18のいずれか1項を引用する請求項20の記載について、請求項10の記載を引用しない「請求項1~9及び11~18のいずれか1項」を引用するものに限定するものであり(請求項20の記載を直接又は間接的に引用する請求項36~46も同様)、 訂正事項13に係る訂正は、訂正前の請求項2~11のいずれか1項を引用する請求項27の記載について、請求項10の記載を引用しない「請求項2~9及び11のいずれか1項」を引用するものに限定するものであり(請求項27の記載を直接又は間接的に引用する請求項36~46も同様)、 訂正事項14に係る訂正は、訂正前の請求項2~11のいずれか1項を引用する請求項28の記載について、請求項10の記載を引用しない「請求項2~9及び11のいずれか1項」を引用するものに限定するものであり(請求項28の記載を直接又は間接的に引用する請求項36~46も同様)、 訂正事項15に係る訂正は、訂正前の請求項2~11のいずれか1項を引用する請求項29の記載について、請求項10の記載を引用しない「請求項2~9及び11のいずれか1項」を引用するものに限定するものであり(請求項29の記載を直接又は間接的に引用する請求項36~46も同様)、 訂正事項16に係る訂正は、訂正前の請求項1~35のいずれか1項を引用する請求項36の記載について、請求項10の記載を引用しない「請求項1~9及び11~35のいずれか1項」を引用するものに限定するものであり(請求項36の記載を直接又は間接的に引用する請求項37~42も同様)、 訂正事項17に係る訂正は、訂正前の請求項1~38のいずれか1項を引用する請求項39の記載について、請求項10の記載を引用しない「請求項1~9及び11~38のいずれか1項」を引用するものに限定するものであり(請求項39の記載を直接又は間接的に引用する請求項40~42も同様)、 訂正事項18に係る訂正は、訂正前の請求項1~35のいずれか1項を引用する請求項43の記載について、請求項10の記載を引用しない「請求項1~9及び11~35のいずれか1項」を引用するものに限定するものであり、 訂正事項19に係る訂正は、訂正前の請求項1~35のいずれか1項を引用する請求項44の記載について、請求項10の記載を引用しない「請求項1~9及び11~35のいずれか1項」を引用するものに限定するものである(請求項44の記載を直接又は間接的に引用する請求項45~46も同様)から、 訂正事項3~19に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものに該当する。 イ.実質上の拡張又は変更 訂正事項3~19に係る訂正は、上記アに示したように「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものであり、カテゴリーを変更するものでないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第126条第6項の規定に適合する。 ウ.新規事項の導入 訂正事項3~19に係る訂正は、訂正前の請求項10の記載を引用する従属形式での記載を削除する訂正であるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではなく、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項の規定に適合する。 エ.独立特許要件 訂正事項3~19に係る訂正は、上記アに示したように「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものであるところ、特許要件の適否について見直すべき事情は見当たらず、訂正後の請求項11~20、27~29及び36~46に記載されている事項により特定される発明が特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるとすべき理由は見当たらないので、特許法第126条第7項の規定に適合する。 (4)一群の請求項 訂正前の請求項9~20、27~29、36~46について、請求項10~20、27~29、36~46は、直接又は間接的にそれぞれ請求項9を引用しているものであって、訂正事項1によって記載が訂正される請求項9に連動して訂正されるものである。 したがって、訂正前の請求項9~20、27~29、36~46に対応する、訂正後の請求項9~20、27~29、36~46は、特許法第126条第3項に規定する一群の請求項である。 5.むすび 以上総括するに、本件訂正審判の請求は、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる事項を目的とし、かつ、同条第5項~第7項の規定に適合するものである。 よって、結論のとおり審決する。

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2021-390195

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