特許訂正審判
2022-390124
PPAR受容体及びEGF受容体に特異的な化合物及びそれらの塩並びに医療分野におけるそれらの使用
- 審判番号
- 2022-390124
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2008-522170
- 登録番号
- 5312026
- 請求日
- 2022年07月06日
- 審決日
- 2022年09月15日
- 公報発行日
- 2022年12月28日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【請求人】ノグラ ファーマ リミテッド
- 【請求人代理人】特許業務法人浅村特許事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 阪野 誠司
- 審判官 齊藤 真由美
- 審判官 冨永 保
- 分類
- P141 .851-Y (C07C) / P141 .854-Y (C07C) / P141 .855-Y (C07C) / P141 .856-Y (C07C)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法126条1項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第1項、特許法第126条第5項、特許法第126条第6項、特許法第126条第3項、特許法第126条第7項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特許第5312026号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
特許第5312026号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1-5、11〕について訂正することを認める。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本件訂正審判の請求に係る特許第5312026号(以下「本件特許」という。)は、2006年7月24日(パリ条約による優先権主張外国庁受理 2005年7月22日(IT)イタリア共和国)を国際出願日として出願され、平成25年7月12日に特許権の設定登録がなされ、その後、平成28年4月4日に訂正審判の請求(訂正2016-390049号)がなされ、同年6月2日付け審決で当該訂正審判の審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項1~5及び11について訂正することが認められた後、令和4年7月6日に本件訂正審判の請求がなされた。
第2 請求の趣旨
本件訂正審判の請求の趣旨は、「特許第5312026号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項1~5および11について訂正することを認める、との審決を求める。」というものである。
第3 訂正の内容
本件訂正審判の請求に係る訂正(以下「本件訂正」という。)の内容は、以下の訂正事項1~4のとおりである。
1 訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1における「-NR1R2は、フェニル環の3’または4’の位置にあり」を、「-NR1R2は、フェニル環の4’の位置にあり」と訂正し、
「選択され、
但し、Yが-Hであり、Zが-CH(OCH3)COOHのとき、-NR1R2は、4’の位置にあり、
下記化合物40:
【化2】
[図:0001391963000001.jpg]
を除く。」との記載を、「選択される。」と訂正する。
2 訂正事項2
特許請求の範囲の請求項4を削除する。
3 訂正事項3
特許請求の範囲の請求項5における「請求項1から4までのいずれか一項」との記載を、「請求項1から3までのいずれか一項」と訂正する。
4 訂正事項4
特許請求の範囲の請求項11における「請求項1から10までのいずれか一項」との記載を、「請求項1から3および5から10までのいずれか一項」と訂正する。
第4 当審の判断
1 一群の請求項について
訂正事項1は請求項1の記載を訂正するものであるところ、本件訂正前の請求項2~5及び11は請求項1を直接又は間接的に引用しており、請求項1についての訂正事項1により内容が訂正されるものであるから、訂正事項1は請求項2~5及び11についての訂正を含むものであるといえる。
したがって、訂正事項1に係る訂正前の請求項〔1-5、11〕は、特許法第126条第3項に規定する一群の請求項であり、本件訂正は、一群の請求項〔1―5、11〕について請求されたものである。
2 訂正事項1について
(1)訂正の目的について
ア 訂正事項1に係る訂正は、訂正前の請求項1における「一般式(I)の化合物」において、「-NR1R2」が「フェニル環の3’または4’の位置にあ」るとされていたところ、「-NR1R2」が「フェニル環の3’の位置にあ」るものを削除し、訂正後の請求項1における「一般式(I)の化合物」において、「-NR1R2は、フェニル環の4’の位置にあり」とすることにより、請求項1における「一般式(I)の化合物」において、「-NR1R2」の「フェニル環の」「位置」の選択肢を限定するものである。
また、これにより、訂正後の請求項1の「一般式(I)の化合物」の「-NR1R2」はフェニル環の4’の位置に限定されるから、訂正前の請求項1の「但し、Yが-Hであり、Zが-CH(OCH3)COOHのとき、-NR1R2は、4’の位置にあり、」という特定は不要になり、また、フェニル環の3’の位置に「-NR1R2」のある構造を有する
「 下記化合物40:
【化2】
[図:0001391963000002.jpg]
」「を除く。」というただし書の記載も不要になったため、訂正事項1は、これらの記載を削除するものである。
イ 訂正前の請求項2~5及び11は、訂正前の請求項1を直接又は間接的に引用して特定されていたことより、訂正後の請求項2~5及び11は、訂正後の請求項1に記載されている発明特定事項を直接又は間接的に引用して特定されることになるから、訂正後の請求項1の訂正と同様に訂正するものであり、「一般式(I)の化合物」における「-NR1R2」の「フェニル環の」「位置」の選択肢を限定するものである。
ウ したがって、訂正事項1に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
(2)新規事項の追加の有無について
訂正事項1に係る訂正は、前記(1)で述べたとおり、訂正後の請求項1における「一般式(I)の化合物」において、訂正前の請求項1における「一般式(I)の化合物」の「フェニル環の」「位置」の選択肢の一部を削除して、「-NR1R2」の「フェニル環の」「位置」の選択肢を限定するものであり、新たな技術的事項を導入するものではない。また、訂正後の請求項1に記載されている発明特定事項を直接又は間接的に引用して特定される訂正後の請求項2~5及び11も同様である。
そうすると、訂正事項1に係る訂正は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下「特許明細書等」という。)に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものではなく、特許明細書等に記載した事項の範囲内においてするものである。
したがって、訂正事項1に係る訂正は、特許法第126条第5項に規定する要件に適合する。
(3)特許請求の範囲の拡張又は変更の存否について
前記(1)及び(2)で述べたとおり、訂正事項1に係る訂正は、特許明細書等に記載した事項の範囲内で特許請求の範囲を減縮するものであるとともに、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明のカテゴリーや対象を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲の拡張又は変更するものではない。
したがって、訂正事項1に係る訂正は、特許法第126条第6項に規定する要件に適合する。
3 訂正事項2について
(1)訂正の目的について
訂正事項2に係る訂正は、訂正前の本件特許の特許請求の範囲の請求項4を削除する訂正であるから、この訂正は、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
(2)新規事項の追加の有無について
訂正事項2に係る訂正は、請求項を削除する訂正であるから、新たな技術的事項を導入するものではない。
そうすると、訂正事項2に係る訂正は、特許明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものではなく、特許明細書等に記載した事項の範囲内においてするものである。
したがって、訂正事項2に係る訂正は、特許法第126条第5項に規定する要件に適合する。
(3)特許請求の範囲の拡張又は変更の存否について
前記(1)及び(2)で述べたとおり、訂正事項2に係る訂正は、特許明細書等に記載した事項の範囲内で特許請求の範囲を減縮するものであるとともに、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明のカテゴリーや対象を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲の拡張又は変更するものではない。
したがって、訂正事項2に係る訂正は、特許法第126条第6項に規定する要件に適合する。
4 訂正事項3及び4について
(1)訂正の目的について
訂正事項3に係る訂正は、訂正事項2により訂正前の請求項4が削除されることに伴い、訂正前の請求項5において、請求項5が引用する請求項1~4のうち、請求項4を削除するものである。また、訂正事項4に係る訂正は、同様に、訂正前の請求項11において、請求項11が引用する請求項1~10のうち、請求項4を削除するものであり、それぞれ、請求項5及び請求項11が引用する請求項を限定するものである。
したがって、訂正事項3及び4に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
(2)新規事項の追加の有無について
訂正事項3及び4に係る訂正は、前記(1)で述べたとおり、訂正後の請求項5及び11において、それぞれ、訂正前の請求項5及び11が引用する請求項の一部を削除して、引用する請求項を限定するものであり、新たな技術的事項を導入するものではない。
そうすると、訂正事項3及び4に係る訂正は、それぞれ、特許明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものではなく、特許明細書等に記載した事項の範囲内においてするものである。
したがって、訂正事項3及び4に係る訂正は、それぞれ、特許法第126条第5項に規定する要件に適合する。
(3)特許請求の範囲の拡張又は変更の存否について
前記(1)及び(2)で述べたとおり、訂正事項3及び4に係る訂正は、それぞれ、特許明細書等に記載した事項の範囲内で特許請求の範囲を減縮するものであるとともに、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明のカテゴリーや対象を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲の拡張又は変更するものではない。
したがって、訂正事項3及び4に係る訂正は、それぞれ、特許法第126条第6項に規定する要件に適合する。
5 独立特許要件について
上記2~4で述べたとおり、訂正事項1~4は、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる事項を目的とする訂正であるので、訂正後の特許請求の範囲に記載されている事項により特定される発明が同条第7項の規定に適合するものであるかを検討する(なお、訂正事項2に係る訂正により、請求項4は削除されたため、請求項4については、同条同項の規定に適合するか否かについての判断を要しない。)。
上記2及び4で述べたとおり、訂正事項1に係る訂正は、「-NR1R2」の「フェニル環の」「位置」の選択肢を限定するものであり、訂正事項3及び4に係る訂正は、それぞれ、訂正後の請求項5及び11において、訂正前の請求項5及び11が引用する請求項の一部を削除して、引用する請求項を限定するものである。
そうすると、訂正事項1、3及び4による訂正後の請求項1~3、5及び11に係る発明には、それぞれ、特許要件の適否について見直すべき新たな事情は存在しない。したがって、独立特許要件を満たすものである。
よって、訂正事項1、3及び4による訂正後の請求項1~3、5及び11に係る発明は、それぞれ、特許法第126条第7項に規定する要件に適合する。
第5 むすび
以上のとおり、本件訂正審判の請求に係る訂正事項1~4は、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる事項を目的とし、かつ、同条第5~7項に規定する要件に適合するものである。
よって、結論のとおり審決する。
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