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特許拒絶査定不服審判

2021-003733

発光モジュール

審判番号
2021-003733
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2016-549953外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2021年03月22日
審決日
2022年02月21日
公報発行日
2022年07月29日
結論
請求不成立
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .121-Z (H01L)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項、特許法第17条の2第6項、特許法第17条の2第5項第2号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2016-549953「発光モジュール」拒絶査定不服審判事件〔平成28年 3月31日国際公開、WO2016/047132〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論
本件審判の請求は、成り立たない。

理由

目次 ▾ 10項目
理 由

第1 手続の経緯

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本願は、2015年(平成27年)9月18日(国内優先権主張 2014年(平成26年)9月26日、2015年(平成27年)4月28日)を国際出願日とする出願であって、その手続の経緯の概要は、以下のとおりである。

令和 元年 6月19日付け:拒絶理由通知書
令和 元年10月24日 :意見書・手続補正書
令和 2年 3月19日付け:拒絶理由通知書(最後)
令和 2年 7月27日 :意見書・手続補正書
令和 2年12月11日付け:拒絶査定(以下「原査定」という。)
令和 3年 3月22日 :審判請求書・手続補正書

第2 令和3年3月22日にされた手続補正についての補正の却下の決定

[補正の却下の決定の結論]

令和3年3月22日にされた手続補正を却下する。

[理由]

1 本件補正の内容

令和3年3月22日にされた手続補正(以下「本件補正」という。)により、特許請求の範囲の請求項1に記載された発明は、次のとおり補正された(下線は、補正箇所を示すために審判請求人が付したものである。)。

(本件補正前)

「【請求項1】
光透過性を有する第1絶縁フィルムと、
前記第1絶縁フィルムに対向して配置される第2絶縁フィルムと、
前記第1絶縁フィルムと前記第2絶縁フィルムの間に配置され、一方の面に一対の電極を有する第1両面発光素子と、
続きを表示(全12行)
前記第1絶縁フィルムと前記第2絶縁フィルムの間に、前記第1両面発光素子に近接して配置され、一方の面に一対の電極を有し、前記第1両面発光素子とは異なる光を射出する第2両面発光素子と、
前記第1絶縁フィルムと前記第2絶縁フィルムの間に、前記第1両面発光素子及び前記第2両面発光素子に近接して配置され、一方の面に一対の電極を有し、前記第1両面発光素子及び前記第2両面発光素子とは異なる光を射出する第3両面発光素子と、
前記第1絶縁フィルムの表面に形成され、前記第1両面発光素子、前記第2両面発光素子、及び前記第3両面発光素子それぞれの電極に接続される導体パターンと、
を備え、
前記第1両面発光素子から射出する光の配光曲線に囲まれる領域と、前記第2両面発光素子から射出する光の配光曲線に囲まれる領域と、前記第3両面発光素子から射出する光の配光曲線に囲まれる領域と、が実質的に重なり、
前記第1両面発光素子、前記第2両面発光素子、及び前記第3両面発光素子は、それぞれ、赤色に発光する赤色両面発光素子、緑色に発光する緑色両面発光素子、青色に発光する青色両面発光素子であり、
前記緑色両面発光素子及び前記青色両面発光素子は、前記赤色両面発光素子に隣接して配置され、
前記赤色両面発光素子と、前記緑色両面発光素子及び前記青色両面発光素子との距離は5mm以下である発光モジュール。」

(本件補正後)

「【請求項1】
光透過性を有する第1絶縁フィルムと、
前記第1絶縁フィルムに対向して配置される第2絶縁フィルムと、
前記第1絶縁フィルムと前記第2絶縁フィルムの間に配置され、一方の面に一対の電極を有する複数の第1両面発光素子と、
続きを表示(全13行)
前記第1絶縁フィルムと前記第2絶縁フィルムの間に、複数の前記第1両面発光素子それぞれに近接して配置され、一方の面に一対の電極を有し、前記第1両面発光素子とは異なる光を射出する複数の第2両面発光素子と、
前記第1絶縁フィルムと前記第2絶縁フィルムの間に、前記第1両面発光素子及び前記第2両面発光素子それぞれに近接して配置され、一方の面に一対の電極を有し、前記第1両面発光素子及び前記第2両面発光素子とは異なる光を射出する複数の第3両面発光素子と、
前記第1絶縁フィルムの表面に形成され、前記第1両面発光素子、前記第2両面発光素子、及び前記第3両面発光素子それぞれの電極に接続される導体パターンと、
を備え、
相互に近接する前記第1発光素子、前記第2発光素子、及び前記第3発光素子によって、相互に離間する点光源が形成され、
前記点光源を構成する前記第1両面発光素子から射出する光の配光曲線に囲まれる領域と、前記第2両面発光素子から射出する光の配光曲線に囲まれる領域と、前記第3両面発光素子から射出する光の配光曲線に囲まれる領域と、が実質的に重なり、
前記第1両面発光素子、前記第2両面発光素子、及び前記第3両面発光素子は、それぞれ、赤色に発光する赤色両面発光素子、緑色に発光する緑色両面発光素子、青色に発光する青色両面発光素子であり、
前記緑色両面発光素子及び前記青色両面発光素子は、前記赤色両面発光素子に隣接して配置され、
前記赤色両面発光素子と、前記緑色両面発光素子及び前記青色両面発光素子との距離は5mm以下である発光モジュール。」

2 補正の適否

本件補正は、本件補正前の請求項1に記載された発明を特定するために必要な事項である(i)「第1両面発光素子」、「第2両面発光素子」及び「第3両面発光素子」を、それぞれ「複数」備える点、

(ii)「第2両面発光素子」が「前記第1両面発光素子に近接して配置され」ることを、「複数の第2両面発光素子」が「複数の第1両面発光素子『それぞれ』に近接して配置され」る点、

(iii)「第3両面発光素子」が「前記第1両面発光素子及び前記第2両面発光素子に近接して配置され」ることを、「複数の第3両面発光素子」が(複数の)「前記第1両面発光素子及び前記第2両面発光素子『それぞれ』に近接して配置され」る点

を限定し、

さらに、「第1両面発光素子」、「第2両面発光素子」及び「第3両面発光素子」の配置について、

(iv)「相互に近接する前記第1発光素子、前記第2発光素子、及び前記第3発光素子によって、相互に離間する点光源が形成され」、(「前記第1両面発光素子」、「前記第2両面発光素子」及び「前記第3両面発光素子」が)「前記点光源を構成する」点を限定するものであって、

本件補正前の請求項1に記載された発明と本件補正後の請求項1に記載された発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。

そこで、本件補正後の請求項1に記載された発明が、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか(特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか)について、以下、検討する。

(1)本件補正発明

本件補正後の請求項1に記載された発明(以下「本件補正発明」という。)は、上記1の「(本件補正後)」に記載したとおりのものである。

(2)引用文献1の記載事項及び引用発明

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ア 原査定の拒絶の理由で引用された、本願の最先の優先権主張の日(以下「優先日」という。)前に日本国内又は外国において頒布された刊行物である又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2008-34473号公報(以下、「引用文献1」という。)には、図面とともに、次の記載がある。(下線は当審が付した。以下同様。)

(ア)「【請求項1】
光透過性を有する一対のフレキシブル基板と、
前記一対のフレキシブル基板に挟まれて搭載された複数の無機系発光素子と
を有することを特徴とする面状光源。」
(イ)「【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の無機系発光素子を用いた照明装置及び液晶表示装置のバックライト光源として利用される面状光源に関する。
【背景技術】
続きを表示(全23行)
【0002】
近年、青色LED(Light-Emitting-Diode:発光ダイオード)の実用化と共に、青色LEDチップと青色LEDチップを封止する封止樹脂に蛍光体を含有させたLEDランプにより白色光源を得られるようになった。LEDランプによる白色光源は、従来の光源である白熱灯や蛍光灯と比較して、寿命が長く、消費電力が少ないので、次世代の照明器具として期待されている。また、LEDランプは、短小化が容易であるため、液晶ディスプレイのバックライト等に利用されている。
【0003】
液晶ディスプレイのバックライトでは、特に、白色光源の薄型化が要求されている。従来、LEDランプをマザーボード上に複数配置した面状光源が用いられていた。しかしながら、LEDランプの厚みにより面状光源の厚みが制限されるため、更なる薄型化は困難であった。
・・・(中略)・・・
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
チップオンボード型の面状光源では、複数のLEDチップに対して各々ワイヤボンディングを行わなければならないため、製造工程が煩雑あるという問題があった。また、表裏両面に表示部を有する液晶表示装置においては、表面用と裏面用にそれぞれ1つの面状光源が必要であった。そのため、このような両面表示型の液晶表示装置の薄型化は困難であった。
【0007】
本発明は、以上のような問題点を鑑みてなされたものであって、薄型化を図ることができ、製造工程が簡便な面状光源を提供することを目的とする。
・・・(中略)・・・
【発明の効果】
【0009】
本発明の面状光源によれば、その厚みは、無機系発光素子と一対のフレキシブル基板の厚み若しくは無機系発光素子を封止する封止部とフレキシブル基板の厚みのみに依存するため、厚みを薄くすることができる。
【0010】
また、光透過性の一対のフレキシブル基板、又は、光透過性のフレキシブル基板と光透過性の封止部により面状光源を形成するので、面状光源の表裏面から発光する。そのため、両面表示型の液晶ディスプレイに用いても厚さが嵩むことはなく、薄型の両面表示型の液晶ディスプレイを製造することができる。
【0011】
さらに、フレキシブル基板を用いることにより、衝撃や熱応力が発生してもフレキシブル基板でこれらを吸収することができるので、高信頼性の面状光源を得ることができる。」
(ウ)「【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下に、図面に基づいて、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
(第1の実施の形態)
続きを表示(全14行)
図1(a),(b)は、本発明の第1の実施の形態の面状光源を示す図であり、図1(a)は断面図であり、図1(b)は正面図である。
【0013】
本実施の形態の面状光源は、互いに対向し、かつ両側に電極を有する複数のLED11Bチップと、LEDチップ11Bを上下から挟んでLEDチップ11Bと電気的に接続する一対のフレキシブル基板10a,10bと、フレキシブル基板に挟まれた領域を充填する充填層15を備えている。
【0014】
LEDチップ11Bは、図3(a)に示すように、n型不純物がドープされたGaN、SiC、ZnO又はGa2O3等の光透過性を有する導電性成長基板110aの上にGaN系半導体(Al1-X-YInXGaYN、0≦X≦1,0≦Y≦1,0≦X+Y≦1)からなるn型層115、発光層116及びp型層117を下からこの順に形成することにより得られ、発光層116から青色光又は紫外光を発光する。また、LEDチップ11Bは、図3(b)に示すように、サファイア成長基板の上にn型層、発光層及びp型層を下からこの順に形成した後に、成長基板とn層との間にレーザを照射して、成長基板を除去し、n型層115又はp型層116にSi、Al又はCu等の導電性基材110bを接合させたものでもよい。LEDチップ11Bには、ITO(In2O3―SnO2)、ATO(SnO2―Sb2O3)、IZO(In2O3―ZnO)、TiO2、SnO2又はZnO等の導電性酸化物や、光透過性を有する程度の厚さで形成したCo/Au又はNi/Au等の金属積層体からなるp電極110p及びn電極110nが互いに対向してLEDチップ11Bの両側に形成されている。ここで、p電極110p及びn電極110nとしては、光取り出しの観点から、ITO又はTiO2を用いることが好ましい。
【0015】
フレキシブル基板10a,10bは、図1のA部を拡大した図2に示すように、コア101a,101bと、コア101a,101bの一方の面に形成された配線102a,102bと、コアの他方の面に形成された蛍光体膜103a,103bとを有している。
コア101a,101bの材質としては、光透過性を有するポリイミド、PET(ポリエチレンテレフタレート)又は液晶ポリマーが挙げられるが、耐熱性の観点から、ポリイミドを用いることが望ましい。
【0016】
配線102a,102bの材質としては、上記の導電性酸化物や、光透過性の金属積層体が挙げられるが、光取り出しの観点から、ITOを用いることが好ましい。この配線102a,102bをLEDチップの電極と導電性の透明接着剤を介して接合させることにより、LEDチップ11と外部電力源と配線102a,102bを介して電気的に接続される。」
(エ)「【0020】
さらに、光透過性の一対のフレキシブル基板を用いて面状光源を形成することにより、面状光源の表裏面から発光するので、両面表示型の液晶ディスプレイに用いても厚さが嵩むことはなく、薄型の両面表示型の液晶ディスプレイを製造することができる。
(第2の実施の形態)
図4(a),(b)は、本発明の第2の実施の形態の面状光源を示す拡大断面図である。
【0021】
本実施の形態の面状光源は、一方の面側に正負の両電極を有する青色発光LEDチップ12Bを用いている点において、第1の実施の形態とは異なる。
【0022】
本実施の形態で用いるLEDチップ12Bは、図5に示すように、サファイア等の光透過性を有する絶縁性成長基板120の上にGaN系半導体からなるバッファ層128、n型層125、発光層126及びp型層127を下からこの順に形成することにより得られる。また、LEDチップ12Bには、光透過性を有するp電極121p及びn電極121nの両電極がLEDチップ12Bの一方の面側に形成されている。
【0023】
このようなLEDチップ12Bを用いた面状光源では、一対のフレキシブル基板10c,10dの一方の基板のみに配線を形成すればよい。即ち、図4(a)に示すように、LEDチップ12Bと電気的に接続するフレキシブル基板10dには、第1の実施の形態と同様に、コア101dの一方の面に配線102dを形成し、他方の面に蛍光体膜103dとを形成しているが、他方のフレキシブル基板10cには、コア101cの一方の面に蛍光体膜103cのみを形成すればよい。フレキシブル基板10dにはLEDチップ12Bがフリップチップ型で搭載され、LEDチップ12Bを挟んでフレキシブル基板10c,10dが対抗するように配置されている。これにより、LEDチップ12Bが機械的衝撃から保護される。そして、フレキシブル基板10c,10dの間の空隙には、第一の実施の形態と同様に、充填層15が形成されている。」
(オ)「【0024】
ここで、図4(b)に示すように、LEDチップ12Bの搭載部以外の部分はフレキシブル基板10c,10dが接触するようにしてもよい。この場合、フレキシブル基板1010dのフレキシブル基板10cと対向する面に接着膜(図示せず。)を形成するとよい。
上記の構成を有する本実施の形態の面状光源によれば、LEDチップと電気的に接続させる配線パターンを設けるフレキシブル基板が1枚で済むため、安価に面状光源を製造することができる。
(第3の実施の形態)
続きを表示(全25行)
図6(a),(b)は、本発明の第3の実施の形態の面状光源を示す拡大断面図である。
【0025】
本実施の形態の面状光源は、青色発光LED11Bチップ、緑色発光LEDチップ11G及び赤色発光LEDチップ11Rを用いて白色光を得る点において、第1及び第2の実施の形態と異なる。
【0026】
赤色発光LEDチップ11Rは、図3(a)において、光透過性を有する導電性成長基板110aをGaPにより形成し、n型層115、発光層116及びp型層117をAlGaAs系(Al1-ZGaZAs、0<Z<1)により形成することにより得られ、発光層116から赤色光を発光する。また、緑色発光LEDチップ11Gは、図3(a)に示す第1の実施の形態のLEDチップ11Bと同様に、n型不純物がドープされた光透過性を有する導電性成長基板110aの上にGaN系半導体からなるn型層115、発光層116及びp型層117を下からこの順に形成することにより得られ、発光層116から緑色光を発光する。そして、LEDチップ11R,11Gには、図3(a)と同様に、透明なp電極110p及びn電極110nが互いに対向してLEDチップ11の両側に形成されている。
【0027】
この場合、図6(a)に示すように、一対のフレキシブル基板10e,10fの間に青色発光LEDチップ11B、緑色発光LEDチップ11G及び赤色発光LEDチップ11Rに配置してもよいし、図6(b)に示すように、上記3種のLEDチップ11R,11G,11Bを挟まれるフレキシブル基板10e,10f,10g,10hを互いに分けて、層状に配置してもよい。
【0028】
本実施の形態では、LEDチップ11R,11G,11Bを用いるので、フレキシブル基板に蛍光体膜を設けなくてもよい。
【0029】
上記の構成を有する本実施の形態の面状光源によれば、各LEDチップ11R,11G,11Bの光の出力を制御できるので、発光光の色目を自在に変えることができる。・・・(後略)・・・
・・・(中略)・・・
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】 図1(a),(b)は、本発明の第1の実施の形態の面状光源を示す図であり、図1(a)は断面図であり、図1(b)は正面図である。
【図2】 図2は、図1のA部を拡大した拡大断面図である。
【図3】 図3(a),(b)は、本発明の第1の実施の形態で用いるLEDチップの構造を示す断面図である。
【図4】 図4(a),(b)は、本発明の第2の実施の形態の面状光源を示す拡大断面図である。
【図5】 図5は、本発明の第2の実施の形態で用いるLEDチップの構造を示す断面図である。
【図6】 図6(a),(b)は、本発明の第3の実施の形態の面状光源を示す拡大断面図である。
【図7】 図7(a),(b),(c)は、本発明のその他の実施の形態の面状光源を示す図であり、図7(a),(b)は拡大断面図であり、図7(c)は構造図である。」

(カ)図1は次のものである。

[図:0001385753000001.jpg]

(キ)図2は次のものである。

[図:0001385753000002.jpg]

(ク)図3は次のものである。

[図:0001385753000003.jpg]

(ケ)図4は次のものである。

[図:0001385753000004.jpg]

(コ)図5は次のものである。

[図:0001385753000005.jpg]

(サ)図6(a)は次のものである。

[図:0001385753000006.jpg]

(シ)図6(a)について、フレキシブル基板10e(10f)のコア101e(101f)は、同【0015】に記載された、フレキシブル基板10a(10b)のコア101a(101b)と同様の材質からなると認められる。

(ス)図6(a)について、同【0032】に、図6(a)が「本発明の第3の実施の面状光源を示す拡大断面図である」と記載されており、同段落には、「図2は、図1のA部を拡大した拡大断面図である」と記載されていることから、図6(a)も、図1の一部を拡大した拡大断面図と認められる。

次に、図1(b)を参照すると、複数のLEDチップが略同一の配置間隔で配置されていることが見て取れる。

そうすると、第3の実施形態の面状光源は、青色発光LEDチップ11B、緑色発光LEDチップ11G及び赤色発光LEDチップ11Rのそれぞれを、複数備え、それらは、略同一の配置間隔で配置されていると認められる。

イ 上記アから、引用文献1には、第3の実施の面状光源(図6(a))について、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる。(括弧書きは、参考までに、記載の根拠を示したものである。)

「光透過性を有する一対のフレキシブル基板と、
前記一対のフレキシブル基板に挟まれて搭載された複数の無機系発光素子とを有することを特徴とする面状光源であって、(【請求項1】)
フレキシブル基板10e,10fは、コア101e,101fと、コアの一方の面に形成された配線102e,102fを有しており、コア101e,101fの材質としては、光透過性を有するポリイミド、PET(ポリエチレンテレフタレート)又は液晶ポリマーが挙げられ、(【0015】、上記ア(シ))
配線102e,102fをLEDチップの電極と接合させ、(【0016】)
面状光源は、青色発光LED11Bチップ、緑色発光LEDチップ11G及び赤色発光LEDチップ11Rを用いて白色光を得るものであり、(【0025】)
青色発光LEDチップ11B、緑色発光LEDチップ11G及び赤色発光LEDチップ11Rは、透明なp電極110p及びn電極110nが互いに対向してLEDチップ11の両側に形成されたものであり、(【0014】、【0026】)
一対のフレキシブル基板10e,10fの間に青色発光LEDチップ11B、緑色発光LEDチップ11G及び赤色発光LEDチップ11Rを配置したものであり、(【0027】)
青色発光LEDチップ11B、緑色発光LEDチップ11G及び赤色発光LEDチップ11Rのそれぞれを、複数備え、複数のLEDチップは、略同一の配置間隔で配置されており、(上記ア(ス))
光透過性の一対のフレキシブル基板により面状光源を形成するので、面状光源の表裏面から発光するため、両面表示型の液晶ディスプレイに用いても厚さが嵩むことはなく、薄型の両面表示型の液晶ディスプレイを製造することができる、(【0010】)
面状光源。」

(3)引用文献2の記載事項及び引用文献2に記載された技術的事項

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ア 引用文献2の記載事項

原査定の拒絶の理由で引用された、本願の優先日前に日本国内又は外国において頒布された刊行物である又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2006-134992号公報(以下、「引用文献2」という。)には、図面とともに、次の記載がある。

(ア)「【技術分野】
【0001】
本発明は、発光ダイオードを用いた光源ユニット、照明装置、及び、この照明装置を非発光型画像表示パネルの照明装置として用いた表示装置に関する。
【背景技術】
続きを表示(全17行)
【0002】
近年の発光ダイオード(LED)の発光効率向上にともない、各種照明装置の光源がランプや蛍光灯から発光ダイオードへ置き換えられている。これは、発光ダイオードが小さい、多色化できる、制御しやすい、低消費電力である、等、多くの特徴を持つためである。しかし、高光出力が要求される用途においては、発光ダイオード1個の光出力ではまだ不十分であるため、複数個の発光ダイオードを配列して照明装置を構成している。
・・・(中略)・・・
【0005】
また、特許文献1~8に記載のように、一連のリードフレームに複数の発光ダイオードを配列する場合、リードフレームを半田付け等で配線接続する箇所が少なくて済むため実装コストは下げられる。しかし、白色照明光源が必要とされる非発光型画像表示パネルの照明装置として用いる場合、特に、赤、緑、青の発光ダイオード使用した場合の混色手段が無いため、混色して白色照明光を得るためには、光利用効率、厚さの点で不利となる。
【0006】
本発明の目的は、複数色の発光ダイオードチップを複数個用いて、低コストで光利用効率が高く、かつ薄くて均一性の高い白色の光源ユニット、それを用いた照明装置、及びその照明装置を用いた画像表示装置を提供することにある。更に、本発明の他の目的は実施例の記載中で明らかにする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は、発光ダイオードチップとリードフレームと透明封止剤を有する光源ユニットにおいて、少なくても3組以上のリードフレームを有し、それぞれのリードフレームに同色の光を放射する(以下、出射とも称する)発光ダイオードチップを複数個直列接続し、少なくても異なる3色以上の発光ダイオードチップを一体に透明樹脂で封止した構成とする。
・・・(中略)・・・
【0009】
更に、上記目的を達成するために、本発明は、上記の照明装置を非発光型画像表示パネルのバックライトとして用いて表示装置を構成する。」
(イ)「【0013】
図1は、本発明の光源ユニットの実施例1の説明図であり、図1(a)は上面、図1(b)は図1(a)のA-A’断面、図1(c)は図1(a)のB-B‘断面(リードフレーム23の長手方向に沿った断面)を示す。実施例1の光源ユニット70は、複数個(ここでは4個)の発光ダイオードチップ1(11~14)と複数組(ここでは4組)のリードフレーム2(21~24)と透明封止剤3で構成される。
・・・(中略)・・・
【0015】
図1では、リードフレーム2を4組として描いてあるが、赤、緑、青の発光ダイオードチップの実装を考えると3組以上であれば問題ない。また、発光ダイオードチップ1は、赤(11)、12(緑)、13(緑)、14(青)の発光ダイオードチップを採用した。各発光ダイオードチップ1(11~14)は半田4によりリードフレーム2(21~24)にそれぞれ実装されている。さらに、それらを一体に透明封止剤3で封止している。実施例1では、透明封止剤3と透明封止剤3に封止された発光ダイオードチップ群、およびリードフレーム2を一つの単位として「光源ユニット」と呼ぶ。図1においては、1個の光源ユニットを形成している。
【0016】
本発明の光源ユニットは、発光ダイオードチップ11~14が実装された各リードフレーム21~22の両端に所定の電圧を印加し、電流を流すことで発光する。発光ダイオードチップ1の発光色は、発光ダイオードチップの半導体層の組成、構造、製法等を変えることができ、可視光全域から任意の発光色を選択することが可能である。
【0017】
また、実施例1では、発光ダイオードチップを3色使い、その3色を近接配置して一体に透明封止剤で封止することにより、それらを効率よく混色することができる。また、更に、同色の発光ダイオードチップを直列接続することで、色毎に独立に制御でき、かつ複数個の発光ダイオードチップを同時に制御できるため、色を任意制御できるばかりか、制御回路数を低減することができる。更に、各色の明るさ変調は、各色の色変化が少なく任意に明るさを変えることことができるように、パルス幅変調を使用することが好ましい。」
(ウ)「【実施例10】
【0051】
図12は、本発明による光源ユニットを用いた照明装置とこの照明装置を用いた表示装置の実施例を説明する斜視図である。照明装置40は、前記各実施例で説明した光源ユニット70を単位として、それら複数個を配列し、空隙を設けた拡散板やプリズムシート等の光学部材群50を配置して構成される。
【0052】
そして、この照明装置40の上に非発光型表示パネル60を配置して表示装置が構成される。非発光型表示パネル60の裏面(背面)に照明装置40を配置することから、照明装置40をバックライトとも称する。
・・・(中略)・・・
【0054】
実施例10の非発光型表示パネル60としては、その表示モードで例示すると、液晶表示モード(液晶表示パネル)、電気泳動表示モード(電気泳動表示パネル)、エレクトロクロミック表示モード(エレクトロクロミック表示パネル)、電子粉流体表示モード(電子粉流体表示装置)などがあり、その他自らは光を発しない透過型の表示モードを全て利用することができる。」

(エ)図1は次のものである。

[図:0001385753000007.jpg]

(オ)図12は次のものである。

[図:0001385753000008.jpg]

イ 引用文献2に記載された技術的事項

上記アから、引用文献2には、次の技術的事項(以下「引用文献2に記載された技術的事項」という。)が記載されていると認められる。

「液晶表示パネルのバックライトに使用される光源ユニットにおいて、(【0052】、【0054】)
発光ダイオードチップ1は、赤(11)、12(緑)、13(緑)、14(青)の発光ダイオードチップを採用し、(【0015】)
発光ダイオードチップ11~14が実装された各リードフレーム21~22の両端に所定の電圧を印加し、電流を流すことで発光し、(【0016】)
発光ダイオードチップを3色使い、その3色を近接配置することにより、それらを効率よく混色し、(【0017】)
均一性の高い白色の光源ユニットを提供する、(【0006】)
との技術的事項。」

(4)引用文献3の記載事項及び引用文献3に記載された技術的事項

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ア 引用文献3の記載事項

原査定の拒絶の理由で引用された、本願の優先日前に日本国内又は外国において頒布された刊行物である又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2008-28171号公報(以下、「引用文献3」という。)には、図面とともに、次の記載がある。

(ア)「【背景技術】
【0002】
液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal Display)は、ブラウン管(CRT:Cathode Ray Tube)と比較して低消費電力であり、小型化かつ薄型化が可能で、現在では携帯電話、デジタルカメラ、PDA(Personal DIgital Assistants)等の小型機器から大型サイズの液晶テレビに至るまで、様々なサイズのものが幅広く使用されている。
【0003】
続きを表示(全20行)
液晶表示装置は、透過型、反射型等に分類され、特に透過型液晶表示装置は、液晶層を一対の透明基板で挟み込んだ液晶表示パネルのほか、照明光源としてバックライトユニットを備えている。バックライトユニットは、光源を液晶表示パネルの直下に配置する直下型のほか、エッジライト型がある。いわゆる薄型テレビとして知られている大画面の液晶テレビには、直下型のバックライトユニットが広く用いられている。
・・・(中略)・・・
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載の光源装置においては、各色のLED素子が一列に配列された構成であるため、各色間のLED素子の間隔は一定ではなく、従って、各色を混色して得られる白色光の輝度ムラが比較的大きいという問題がある。
【0008】
また、特許文献1に記載の光源装置においては、各色のLED素子がパッケージングされた又は配線基板上にサブマウントされたランプ構造となっているため、各色のLED素子を互いに近接して配置することが困難であり、輝度の均一化が困難であるという問題がある。
・・・(中略)・・・
【0010】
本発明は上述の問題に鑑みてなされ、輝度の均一化とLED素子の放熱性の向上を図ることができる光源モジュール、光源装置及び液晶表示装置を提供することを課題とする。
・・・(中略)・・・
【0012】
本発明の光源モジュールにおいては、LED素子として発光ダイオードのベアチップ(LEDチップ)を用いているので、各色のLED間の配置間隔を小さくでき、色差を抑制して輝度の均一性を高めることができる。このとき、各色のLEDチップが、各々のチップ間の間隔が実質的に等間隔となるようにそれぞれ三角形の各頂点上に配置されることで、RGB各色光の混色性を高めて均一な白色光を得ることが可能となる。
【0013】
また、このような構成の光源モジュールを複数2次元的に組み合わせることで所定の大きさの白色光の面内光源を得ることができ、液晶表示装置用のバックライトユニットとして好適に用いることが可能となる。」
(イ)「【0023】
図2はバックライトユニット3の概略平面図である。バックライトユニット3は、反射性の側壁を有する筐体(背面筐体)10と、後述する光源モジュール11が複数組み合わせて一体的に配列されてなる光源装置とによって構成されている。本実施形態において、筐体10は平面視長方形状の金属製であり、この筐体10の内部に光源モジュール11が5行3列、計15個配置されている。
・・・(中略)・・・
【0025】
続きを表示(全17行)
図3は光源モジュール11の概略平面図である。図4は光源モジュール11の要部平面図である。光源モジュール11は、赤色LEDチップ12R、緑色LEDチップ12G及び青色LEDチップ12Bと、各色のLEDチップ12R,12G,12Bが実装される略長方形状の配線基板13とを備えている。
【0026】
配線基板13は、表面と裏面が任意の位置で層間接続された両面銅張積層基板で構成されているが、金属ベース基板を用いてもよい。配線基板13の外形サイズは液晶表示パネル2のパネルサイズ等により決定され、本実施形態では、縦50mm、横169mmとされている。また、図3において破線で示す光源モジュール11の光学カバーエリア11Lは、縦59.6mm、横178.8mmとされている。
【0027】
配線基板13の一方の面は、図3及び図4に示すように、複数組のLEDチップ群12が実装される素子形成面13Aとされている。この素子形成面13Aには、LEDチップ群12のほか、電極取出用の外部接続端子15と、外部接続端子15と各LEDチップ群12との間を電気的に接続する配線パターン14を有している。素子形成面13Aは、例えば白色に着色されて光の反射率が高められている。
【0028】
図3に示すように、光源モジュール11は、各色のLEDチップ12R,12G,12Bからなる組(以下「LEDチップ群12」という。)が一定間隔P1で、配線基板13の素子形成面13A上に複数組実装されている。本実施形態では、1枚の配線基板13上にLEDチップ群12が、配線基板13の長辺方向に2行、短辺方向に6列の計12組実装されている。
【0029】
図5は、LEDチップ群12の配置例を示す図である。本実施形態では、各色のLEDチップは、それぞれ三角形の各頂点上に位置するように配線基板13上に実装されることにより、LEDチップ12Rと12G間、LEDチップ12Gと12B間及びLEDチップ12Bと12R間がそれぞれ実質的に等間隔とされている。具体的に、図5に示すように、RGB各色のLEDチップ12R,12G,12Bで正三角形を構成することで、各色のチップ間隔P2が等しくされている。
【0030】
なお、本実施形態では、LEDチップ群12の配置間隔P1は29.8mm、各色のLEDチップ12R,12G,12Bのチップ間隔P2は、4mmとされている。
【0031】
LEDチップ群12を構成する各色のLEDチップ12R,12G,12Bは、配線基板13の素子形成面13Aに形成された配線パターン14に電気的に接続されている。配線パターン14は、各LEDチップに対応して色毎に相互に独立して形成された3本の配線パターン14R,14G,14Bからなる。即ち、配線パターン14Rには赤色LEDチップ12Rが実装され、配線パターン14Bには緑色LEDチップ12Gが実装され、配線パターン14Bには青色LEDチップ12Bが実装されている。」

(ウ)図3は次のものである。

[図:0001385753000009.jpg]

(エ)図4は次のものである。

[図:0001385753000010.jpg]

(オ)図5は次のものである。

[図:0001385753000011.jpg]

イ 引用文献3に記載された技術的事項

上記アから、引用文献3には、次の技術的事項(以下「引用文献3に記載された技術的事項」という。)が記載されていると認められる。

「液晶表示装置用のバックライトユニットとして好適に用いる光源モジュールにおいて、(【0013】)
LED素子として発光ダイオードのベアチップ(LEDチップ)を用いているので、各色のLED間の配置間隔を小さくでき、色差を抑制して輝度の均一性を高めることができ、各色のLEDチップが、各々のチップ間の間隔が実質的に等間隔となるようにそれぞれ三角形の各頂点上に配置されることで、RGB各色光の混色性を高めて均一な白色光を得ることが可能となり、(【0012】)
各色のLEDチップ12R,12G,12Bからなる組(以下「LEDチップ群12」という。)が一定間隔P1で、配線基板13の素子形成面13A上に複数組実装されており、(【0028】)
LEDチップ群12を構成する各色のLEDチップは、それぞれ三角形の各頂点上に位置するように配線基板13上に実装されることにより、LEDチップ12Rと12G間、LEDチップ12Gと12B間及びLEDチップ12Bと12R間がそれぞれ実質的に等間隔とされ、RGB各色のLEDチップ12R,12G,12Bで正三角形を構成することで、各色のチップ間隔P2が等しくされ、(【0029】)
LEDチップ群12の配置間隔P1は29.8mm、各色のLEDチップ12R,12G,12Bのチップ間隔P2は、4mmとされる、(【0030】)
との技術的事項。」

(5)引用文献4の記載事項及び引用文献4に記載された技術的事項

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ア 引用文献4の記載事項

原査定の拒絶の理由で引用された、本願の優先日前に日本国内又は外国において頒布された刊行物である又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2011-205142号公報(以下、「引用文献4」という。)には、図面とともに、次の記載がある。

(ア)「【背景技術】
【0002】
発光ダイオード(LED)の用途として、複数の白色発光ダイオード(白色LED)と、R,G,B3色の発光ダイオード又は他色の発光ダイオードとを組み合わせて、白色光とする、白色LED光源が知られている。
近年、発光ダイオードの高出力化が進んだことにより、この白色LED光源の用途が広がっている。
特に、高輝度が要求される照明用や、プロジェクタ光源、並びに大型液晶ディスプレイ用のバックライトへの応用が考えられている。これらの用途において、水銀フリーによる環境負荷が小さいこと、色再現性が良好であること、応答性が良好であること、輝度の可変性を有すること、寿命が長いこと等の発光ダイオードの特長から、白色LED光源が、従来の蛍光管(熱陰極管及び冷陰極管)に代わる白色光源として期待されている。
【0003】
上述した、照明用、プロジェクタ光源、並びに大型液晶ディスプレイ用のバックライトへ、白色LED光源を応用する際には、現状では、要求輝度を達成して面光源とするために、点光源である発光ダイオードを多数使用する必要があり、また面光源全体の輝度ムラ及び色度ムラを所定の範囲内に抑えることが要求される。
・・・(中略)・・・
【0016】
例えば、R,G,B3色の発光ダイオードのチップ配置を、図14Aに示すようにデルタ形に配置した場合や、図14Bに示すようにインライン形に配置した場合には、小型発光ダイオードを多数配置しても、各チップを近接配置していれば、容易に3色を混色して白色光とすることができ、問題が生じにくい。」
(イ)「【0027】
図1の発光ダイオードにおいて、各発光色の発光ダイオードR,G,Bの寸法や配置は、例えば、緑色発光ダイオードGを一辺1mmの正方形、赤色発光ダイオードR及び青色発光ダイオードBを一辺0.35mmの正方形、中心位置Cから周囲の発光ダイオードR1,R2,B1,B2の中心位置CR1,CR2,CB1,CB2までの距離を約0.35mmとすることができる。
これらの寸法に限定されるものではないが、中心位置Cから周囲の発光ダイオードR1,R2,B1,B2の中心位置CR1,CR2,CB1,CB2までの距離は、2mm以下にすることが望ましい。
【0028】
ここで、図1に示す発光ダイオードユニット1を、マトリックス配置した、光源装置の一形態の平面図を図2に示す。
この光源装置2は、図1に示した発光ダイオードユニット1が、縦横にマトリックス配置されて構成されている。
・・・(中略)・・・
【0031】
図1及び図2に示した光源装置2は、照明用、プロジェクタ光源、カラー液晶表示装置のバックライト装置、等の用途に用いることが可能である。
そして、図1及び図2に示した構成の光源装置2は、色度ムラを低減することができ、良好な白色光源となるため、このような用途に用いて好適である。」

(ウ)図1は次のものである。

[図:0001385753000012.jpg]

(エ)図2は次のものである。

[図:0001385753000013.jpg]

(オ)図3は次のものである。

[図:0001385753000014.jpg]

(カ)図14は次のものである。

[図:0001385753000015.jpg]

イ 引用文献4に記載された技術的事項

上記アから、引用文献4には、図14Aまたは図1に関して、次の技術的事項(以下「引用文献4に記載された技術的事項」という。)が記載されていると認められる。

「液晶ディスプレイ用のバックライトへ応用される白色光源であって、(【0003】)
R,G,B3色の発光ダイオードのチップ配置を、デルタ形に配置し、小型発光ダイオードを多数配置しても、各チップを近接配置していれば、容易に3色を混色して白色光とすることができること(【0016】、図14A)、または、
カラー液晶表示装置のバックライト装置の用途に用いることが可能な白色光源であって、(【0031】)
各発光色の発光ダイオードR,G,Bの寸法や配置を、中心位置Cから周囲の発光ダイオードR1,R2,B1,B2の中心位置CR1,CR2,CB1,CB2までの距離は、2mm以下とすることが望ましく、(【0027】、図1)、
各発光色の発光ダイオードR,G,Bの寸法や配置は、例えば、緑色発光ダイオードGを一辺1mmの正方形、赤色発光ダイオードR及び青色発光ダイオードBを一辺0.35mmの正方形、中心位置Cから周囲の発光ダイオードR1,R2,B1,B2の中心位置CR1,CR2,CB1,CB2までの距離を約0.35mmとすることができ、(【0027】)
色度ムラを低減することができ、良好な白色光源となる(【0031】)、
との技術的事項。」

(6)対比

本件補正発明と引用発明とを対比する。

ア 本件補正発明の「光透過性を有する第1絶縁フィルムと、

前記第1絶縁フィルムに対向して配置される第2絶縁フィルムと、」との特定事項について

引用発明における「光透過性を有する一対のフレキシブル基板」について、「フレキシブル基板」の「コアの材質としては、光透過性を有するポリイミド、PET(ポリエチレンテレフタレート)又は液晶ポリマー」とされており、コアが絶縁性の材質からなることは明らかである。

よって、引用発明における「光透過性を有する一対のフレキシブル基板」は、本件補正発明の「光透過性を有する第1絶縁フィルムと、前記第1絶縁フィルムに対向して配置される第2絶縁フィルム」に相当する。

したがって、引用発明は、本件補正発明の上記特定事項を備える。

イ 本件補正発明の「前記第1絶縁フィルムと前記第2絶縁フィルムの間に配置され、一方の面に一対の電極を有する複数の第1両面発光素子と、

前記第1絶縁フィルムと前記第2絶縁フィルムの間に、複数の前記第1両面発光素子それぞれに近接して配置され、一方の面に一対の電極を有し、前記第1両面発光素子とは異なる光を射出する複数の第2両面発光素子と、

前記第1絶縁フィルムと前記第2絶縁フィルムの間に、前記第1両面発光素子及び前記第2両面発光素子それぞれに近接して配置され、一方の面に一対の電極を有し、前記第1両面発光素子及び前記第2両面発光素子とは異なる光を射出する複数の第3両面発光素子と、」、及び、

「前記第1両面発光素子、前記第2両面発光素子、及び前記第3両面発光素子は、それぞれ、赤色に発光する赤色両面発光素子、緑色に発光する緑色両面発光素子、青色に発光する青色両面発光素子であり、」との特定事項について

引用発明の「青色発光LED11Bチップ、緑色発光LEDチップ11G及び赤色発光LEDチップ11R」は、いずれも「一対のフレキシブル基板に挟まれて搭載された」ものである。そして、引用発明の「面状光源」は、「面状光源の表裏面から発光する」ものであるから、上記「青色発光LED11Bチップ、緑色発光LEDチップ11G及び赤色発光LEDチップ11R」が、いずれも、両面から発光するLEDチップであることは明らかである。

よって、引用発明の「青色発光LED11Bチップ、緑色発光LEDチップ11G及び赤色発光LEDチップ11R」は、本件補正発明の「前記第1絶縁フィルムと前記第2絶縁フィルムの間に配置され」た「両面発光素子」に相当し、「赤色発光LEDチップ11R」、「緑色発光LEDチップ11G」及び「青色発光LED11Bチップ」は、それぞれ、本件補正発明の「前記第1両面発光素子」、「前記第2両面発光素子」及び「前記第3両面発光素子」に相当する。

そして、引用発明の「面状光源」は、「青色発光LED11Bチップ、緑色発光LEDチップ11G及び赤色発光LEDチップ11Rを用いて白色光を得る」ものであって、各LEDチップが、互いに、本件補正発明における「異なる光を射出する」ことは明らかである。

さらに、引用発明の「面状光源」は、「青色発光LEDチップ11B、緑色発光LEDチップ11G及び赤色発光LEDチップ11Rのそれぞれを、複数備え」るものである。

一方、引用発明の「青色発光LED11Bチップ、緑色発光LEDチップ11G及び赤色発光LEDチップ11R」は、いずれも「透明なp電極110p及びn電極110nが互いに対向してLEDチップ11の両側に形成されたもの」であるから、

本件補正発明で特定された「一方の面に一対の電極を有する」ものとはいえず、本件補正発明で特定されたように、「複数の第2両面発光素子」の配置が、「複数の前記第1両面発光素子それぞれに近接して」おり、「複数の第3両面発光素子」の配置が、「前記第1両面発光素子及び前記第2両面発光素子それぞれに近接して」いるか不明である。

ウ 本件補正発明の「前記第1絶縁フィルムの表面に形成され、前記第1両面発光素子、前記第2両面発光素子、及び前記第3両面発光素子それぞれの電極に接続される導体パターンと、

を備え、」との特定事項について

引用発明の「配線102e,102f」は、本件補正発明における「両面発光素子」「の電極に接続される導体パターン」といえるが、引用発明では、「フレキシブル基板10e,10f」のいずれも「一方の面に配線102e,102f」を備えており、「フレキシブル基板10e,10f」のそれぞれに、(1つの)LEDチップが備える2つの電極のそれぞれが接続されるから、

本件補正発明にて特定されたように、「前記第1絶縁フィルムの表面に形成され、前記第1両面発光素子、前記第2両面発光素子、及び前記第3両面発光素子それぞれの電極に接続される導体パターンと、を備え」ていない。

したがって、引用発明は、本件補正発明の上記特定事項を備えない。

エ 本件補正発明の「相互に近接する前記第1発光素子、前記第2発光素子、及び前記第3発光素子によって、相互に離間する点光源が形成され、

前記点光源を構成する前記第1両面発光素子から射出する光の配光曲線に囲まれる領域と、前記第2両面発光素子から射出する光の配光曲線に囲まれる領域と、前記第3両面発光素子から射出する光の配光曲線に囲まれる領域と、が実質的に重なり、」との特定事項について

引用発明におけるRGB各色光を射出するLEDチップにより、本件補正発明にて特定された「相互に離間する点光源が形成され」ているといえるかは不明であり、「光の配光曲線に囲まれる領域」が「実質的に重な」るといえるかは不明である。

したがって、引用発明は、本件補正発明の上記特定事項を備えるか不明である。

オ 本件補正発明の「前記緑色両面発光素子及び前記青色両面発光素子は、前記赤色両面発光素子に隣接して配置され、」との特定事項について

引用発明は、本件補正発明の上記特定事項を備えるか不明である。

カ 本件補正発明の「前記赤色両面発光素子と、前記緑色両面発光素子及び前記青色両面発光素子との距離は5mm以下である発光モジュール。」との特定事項について

引用発明の「面状光源」は、本件補正発明の「発光モジュール」に相当する。

一方、引用発明の「赤色発光LEDチップ11R」と、「緑色発光LEDチップ11G」及び「青色発光LED11Bチップ」との距離は不明である。

キ 以上により、本件補正発明と引用発明とは、下記の点で一致する。

[一致点]

「光透過性を有する第1絶縁フィルムと、
前記第1絶縁フィルムに対向して配置される第2絶縁フィルムと、
前記第1絶縁フィルムと前記第2絶縁フィルムの間に配置され、複数の第1両面発光素子と、
前記第1絶縁フィルムと前記第2絶縁フィルムの間に、配置され、前記第1両面発光素子とは異なる光を射出する複数の第2両面発光素子と、
前記第1絶縁フィルムと前記第2絶縁フィルムの間に、配置され、前記第1両面発光素子及び前記第2両面発光素子とは異なる光を射出する複数の第3両面発光素子と、
を備え、
前記第1両面発光素子、前記第2両面発光素子、及び前記第3両面発光素子は、それぞれ、赤色に発光する赤色両面発光素子、緑色に発光する緑色両面発光素子、青色に発光する青色両面発光素子である、
発光モジュール。」

他方、本件補正発明と引用発明とは、下記の点で相違する。

[相違点1]

本件補正発明においては、「第1両面発光素子、第2両面発光素子、及び第3両面発光素子」が、「一方の面に一対の電極を有する」ものであり、「前記第1絶縁フィルムの表面に形成され、前記第1両面発光素子、前記第2両面発光素子、及び前記第3両面発光素子それぞれの電極に接続される導体パターン」を備えるのに対し、

引用発明では、RGB各色光を射出するLEDチップが、「一方の面に一対の電極を有する」ものでなく、フレキシブル基板10e,10fの一方に設けた「配線102」は、RGB各色光を射出するLEDチップの「それぞれの電極に接続され」ていない点。

[相違点2]

本件補正発明においては、「複数の第2両面発光素子」の配置が、「複数の前記第1両面発光素子それぞれに近接して」おり、「複数の第3両面発光素子」の配置が、「前記第1両面発光素子及び前記第2両面発光素子それぞれに近接して」配置され、

「相互に近接する前記第1発光素子、前記第2発光素子、及び前記第3発光素子によって、相互に離間する点光源が形成され、
前記点光源を構成する前記第1両面発光素子から射出する光の配光曲線に囲まれる領域と、前記第2両面発光素子から射出する光の配光曲線に囲まれる領域と、前記第3両面発光素子から射出する光の配光曲線に囲まれる領域と、が実質的に重なり、
前記緑色両面発光素子及び前記青色両面発光素子は、前記赤色両面発光素子に隣接して配置され、
前記赤色両面発光素子と、前記緑色両面発光素子及び前記青色両面発光素子との距離は5mm以下である」との特定事項を備えるのに対し、

引用発明が上記特定事項を備えるか不明である点。

(7)判断

上記各相違点について検討する。

ア 相違点1について

引用文献1には、図4及び図5に示される第2の実施の形態について、「光透過性を有するp電極121p及びn電極121nの両電極」を「LEDチップ12Bの一方の面側に形成」し(同【0022】)、「一対のフレキシブル基板10c,10dの一方の基板のみに配線を形成」すること(同【0023】)により、「LEDチップと電気的に接続させる配線パターンを設けるフレキシブル基板が1枚で済むため、安価に面状光源を製造することができる」(同【0024】)と記載されている。

そして、引用発明においても、第2の実施の形態を踏まえ、「安価に面状光源を製造することができる」ように、RGB各色光を射出するLEDチップの電極を一方の面側に形成し、一対のフレキシブル基板10e,10fのうちいずれか一方に、LEDチップの電極に接続される配線を形成することで、上記相違点1に係る本件補正発明の構成となすことに困難性はない。

イ 相違点2について

(ア)引用発明における「面状光源」は、液晶ディスプレイのバックライト光源として利用される光源である以上、引用発明において、当該「面状光源」から射出される光の色を均一にする、との動機が生じると認められる。

(イ)他方、引用文献2~4に記載された、上記(3)イ、(4)イ、(5)イで認定したとおりの技術的事項からみて、液晶表示装置用のバックライトユニットとして用いる光源モジュールにおいて、RGB各色光を射出するLEDチップを近接配置させた組を、一定間隔で複数組実装し、RGB各色光の混色性を高めて均一な白色光を得ること、は周知技術といえる。

(ウ)そして、引用発明における上記動機のもとで、液晶ディスプレイのバックライト光源の技術分野における上記周知技術を採用することは、当業者が容易に想到し得たことであって、そのように構成することにより、当業者は、上記相違点2に係る構成に至る。

すなわち、当該周知技術の採用により得られる構成は、引用発明におけるRGB各色光を射出するLEDチップを近接配置させた組を、一定の間隔で複数組実装して実現したものであって、

上記組を、複数組構成することにより、本件補正発明で特定された「複数の第2両面発光素子」が、「複数の前記第1両面発光素子それぞれに近接して」配置され、「複数の第3両面発光素子」が「前記第1両面発光素子及び前記第2両面発光素子それぞれに近接して」配置され、「前記緑色両面発光素子及び前記青色両面発光素子は、前記赤色両面発光素子に隣接して配置され」、「前記赤色両面発光素子と、前記緑色両面発光素子及び前記青色両面発光素子との距離は5mm以下」(引用文献3及び4に記載された技術的事項が備えている)となり、LEDチップのそれぞれから射出する光の配光曲線に囲まれる領域が実質的に重なる、複数の「点光源」からなる構成に至り、複数の「点光源」が一定の間隔で実装されることで、本件補正発明で特定された「相互に近接する前記第1発光素子、前記第2発光素子、及び前記第3発光素子によって、相互に離間する点光源が形成され」る構成に至ること、は当業者ならば容易になし得ることである。

(エ)以上によれば、引用発明において、引用文献2~4に例示される周知技術に基づいて上記相違点2に係る本件補正発明の構成となすことは、当業者が容易に想到し得たことである。

ウ 本件補正発明が奏する効果について

本願明細書及び図面(以下「本願明細書等」という。)に記載された、上記各相違点に係る本件補正発明の奏する効果を総合しても、引用発明及び周知技術が奏する作用効果から予測される範囲内のものに過ぎず、格別顕著なものということはできない。

エ 審判請求人の主張について

(ア)審判請求人は、令和3年3月22日提出の意見書において、以下のように主張している。

「3.4.本願発明と引用発明との対比
・・・
3)詳述すると、引用発明1のように発光素子が均一に配置されている場合には、実質的に、発光素子表裏面での配光曲線の相違が問題にならない。また、引用文献1には、RGBに発光する両面発光素子の位置関係に応じて、各両面発光素子の距離を規定する点については開示がなく、示唆する記載もない。したがって、本願発明1-3は、点光源を構成し、RGBに発光する両面発光素子の位置関係に応じて、各発光素子から射出される光が精度よく混色するときの各発光素子間の距離が規定されている点で、引用発明1と相違している。
4)この相違点により、本願発明1-3は、RGBに発光する両面発光素子からの光によって、点光源を白色や中間色に発光させることができ、引用発明1にない効果を奏する。
5)引用文献2-4には、両面発光素子相互間のチップ間距離等については、開示があるが、RGBに発光する両面発光素子の位置関係に応じて、各発光素子から射出される光が精度よく混色するときの各発光素子間の距離が規定されている点については開示がなく、示唆する記載もない。」

(イ)しかしながら、上記3)及び5)の主張については、上記(7)イで説示したとおり、引用発明において、周知技術を採用し、本件補正発明となすことは、当業者が容易になし得たことである。

そして、審判請求人が主張する「RGBに発光する『両面発光素子の位置関係に応じて』、各発光素子から射出される光が精度よく混色するときの『各発光素子間の距離が規定されている』」との事項は、本件補正発明と特許請求の範囲の請求項2及び3に記載された発明を含めた全体からは導けるとしても、本件補正発明から導ける事項ではない。

すなわち、本件補正発明では、本件補正発明にて特定された両面発光素子の配置以外の配置とした場合の各発光素子間の距離は特定されていないから、審判請求人が主張するように、『両面発光素子の位置関係に応じて』『各発光素子間の距離が規定されている』、とはいえない。

よって、審判請求人の主張は、本件補正発明の記載に基づくものではない。

(ウ)さらに、上記4)で主張する効果についても検討するに、この効果は、上記3)及び5)の主張を前提としたものといえるから、上記(イ)と同様に、本件補正発明が奏する効果とはいえない。

以上により、審判請求人の主張はいずれも採用できない。

(8)小括

したがって、本件補正発明は、引用発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。

3 本件補正についてのむすび

以上のとおり、本件補正は、特許法17条の2第6項において準用する同法126条7項の規定に違反するので、同法159条1項の規定において読み替えて準用する同法53条1項の規定により却下すべきものである。

よって、上記補正の却下の決定の結論のとおり決定する。

第3 本願発明について

1 本願発明

令和3年3月22日にされた手続補正は、上記のとおり却下されたので、本願の請求項に係る発明は、令和2年7月27日に提出された手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1~12に記載された事項により特定されるものであるところ、その請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、上記第2[理由]1の「(本件補正前)」に記載のとおりのものである。

2 原査定の拒絶の理由(進歩性欠如)

原査定の拒絶の理由は、 本願発明は、本願の優先日前に日本国内又は外国において、頒布された刊行物である又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった引用文献1に記載された発明及び引用文献2~4に例示される周知技術に基づいて、本願の優先日前に当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない、というものである。

3 進歩性欠如について

(1)引用文献の記載事項及び引用発明

原査定の拒絶の理由で引用された引用文献1の記載事項及び引用発明は、上記第2[理由]2(2)に記載したとおりである。

そして、原査定の拒絶の理由で引用された引用文献2~4の記載事項及び引用文献2~4に記載された技術的事項は、上記第2[理由]2(3)~(5)に記載したとおりである。

(2)対比・判断

本願発明は、上記第2[理由]2で検討した本件補正発明から、

(i)「第1両面発光素子」、「第2両面発光素子」及び「第3両面発光素子」を、それぞれ「複数」備える点を削除し、

(ii)「複数の第2両面発光素子」が「複数の第1両面発光素子『それぞれ』に近接して配置され」ることにおける『それぞれ』を削除し、

(iii)「複数の第3両面発光素子」が(複数の)「前記第1両面発光素子及び前記第2両面発光素子『それぞれ』に近接して配置され」ることにおける『それぞれ』を削除し、

(iv)「相互に近接する前記第1発光素子、前記第2発光素子、及び前記第3発光素子によって、相互に離間する点光源が形成され」、(「前記第1両面発光素子」、「前記第2両面発光素子」及び「前記第3両面発光素子」が)「前記点光源を構成する」との限定事項を省いたものである。

そうすると、本願発明の発明特定事項を全て含み、さらに他の事項を付加したものに相当する本件補正発明が、上記第2の[理由]2(6)及び(7)に記載したとおり、引用発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も、引用発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。

第4 むすび

以上のとおり、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができない。

したがって、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶されるべきものである。

よって、結論のとおり審決する。

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2021-003733

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