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特許拒絶査定不服審判

2024-015245

接合体及びその製造方法

審判番号
2024-015245
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2021-511264
請求日
2024年09月24日
審決日
2025年07月11日
公報発行日
2025年10月31日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】三井金属鉱業株式会社
  • 【請求人代理人】弁理士法人翔和国際特許事務所
審判長/審判官
  • 審判長 松永 稔
  • 審判官 打出 義尚
  • 審判官 綿引 隆
分類
P18 .113-Z (H01L) / P18 .121-Z (H01L)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項、特許法第17条の2第5項第2号、特許法第17条の2第6項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2021-511264「接合体及びその製造方法」拒絶査定不服審判事件〔令和 2年10月 8日国際公開、WO2020/202970〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 第1 手続の経緯 本願は、2020年(令和2年)3月2日(優先権主張 平成31年3月29日)を国際出願日とする出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和6年2月14日付け:拒絶理由通知書 令和6年3月15日 :意見書、手続補正書の提出 令和6年6月18日付け:拒絶査定 令和6年9月24日 :審判請求書、手続補正書の提出 第2 令和6年9月24日にされた手続補正についての補正の却下の決定 [補正の却下の決定の結論] 令和6年9月24日にされた手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。 [理由] 1 本件補正について(補正の内容) (1) 本件補正後の特許請求の範囲の記載 本件補正は、特許請求の範囲を補正するものであり、本件補正後の請求項7の記載は、次のとおりである。(下線部は、手続補正書の記載のとおりである。) 「 【請求項7】 Cuを含む金属粉と、固体還元剤とを含む接合層用組成物を導電体の表面上に塗布して塗膜とし、該塗膜を乾燥させて乾燥塗膜を形成し、次いで、 半導体素子を前記乾燥塗膜上に積層して、前記乾燥塗膜を前記導電体と該半導体素子との間に介在させて積層体を得、然る後に、 前記積層体を加圧しながら加熱することによって、前記乾燥塗膜が前記半導体素子の周縁から側方に延出し、且つ前記半導体素子の底部の周縁又は周縁近傍から立ち上がっている延出部を形成するとともに前記金属粉を焼結させることで、前記導電体と前記半導体素子とを接合する、接合体の製造方法。」 (2) 本件補正前の特許請求の範囲の記載 本件補正前の、令和6年3月15日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項7の記載は次のとおりである。 「 【請求項7】 Cuを含む金属粉と、固体還元剤とを含む接合層用組成物を導電体の表面上に塗布して塗膜とし、該塗膜を乾燥させて乾燥塗膜を形成し、次いで、 半導体素子を前記乾燥塗膜上に積層して、前記乾燥塗膜を前記導電体と該半導体素子との間に介在させて積層体を得、然る後に、 前記積層体を加圧しながら加熱して、前記金属粉を焼結させることで、前記導電体と前記半導体素子とを接合する、接合体の製造方法。」 2 補正の適否 本件補正は、本件補正前の請求項7に記載された発明を特定するために必要な事項である「前記積層体を加圧しながら加熱」することについて、これにより「前記乾燥塗膜が前記半導体素子の周縁から側方に延出し、且つ前記半導体素子の底部の周縁又は周縁近傍から立ち上がっている延出部を形成する」との限定を付加するものであって、本件補正前の請求項7に記載された発明と本件補正後の請求項7に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 そこで、本件補正後の請求項7に記載される発明(以下「本件補正発明」という。)が同条第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか(特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか)について、以下、検討する。 (1) 本件補正発明 本件補正発明は、上記1(1)に記載のとおりのものである。 (2) 引用文献2の記載、及び引用発明 ア 引用文献2の記載 原査定の拒絶の理由で、引用文献2として引用された特開2018-111872号公報には、次の記載がある。(下線は、引用箇所を示すために当審において付加した。以下同様。) 「【0001】 本発明は、被着体(例えば、半導体パッケージ、および半導体チップ等の部品)と他の被着体(例えば、基板、および電極等の部品)とを接合するために用いる金属接合用材料、及び当該金属接合用材料を用いて被着体と他の被着体とを接合して形成される接合層を有する接合構造体に関する。」 「【0077】 また、本発明で用いる有機溶媒(S)は、必要に応じてアミン系溶媒(S5)を適宜混合して構成することもできる。」 「【0092】 (3-5)アミン系溶媒(S5) 「アミン系溶媒」は、金属微粒子(P1)に対して還元性を有するため、金属微粒子(P)の分散溶液を、被着体と他の被着体のいずれか、もしくは、それぞれに塗布し、加熱処理による焼結を行う過程(焼結過程)で、金属微粒子(P1)の焼結を好適に促進させることができる。 【0093】 アミン系溶媒(S5)としては、脂肪族第一アミン、脂肪族第二アミン、脂肪族第三アミン、脂肪族不飽和アミン、脂環式アミン、芳香族アミン、およびアルカノールアミンが好ましく用いられ、その具体例としては、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、n-プロピルアミン、ジ-n-プロピルアミン、トリ-n-プロピルアミン、n-ブチルアミン、ジ-n-ブチルアミン、トリ-n-ブチルアミン、t-プロピルアミン、t-ブチルアミン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、テトラメチレンジアミン、テトラメチルプロピレンジアミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、モノ-n-オクチルアミン、モノ-2エチルヘキシルアミン、ジ-n-オクチルアミン、ジ-2エチルヘキシルアミン、トリ-n-オクチルアミン、トリ-2エチルヘキシルアミン、トリイソブチルアミン、トリヘキシルアミン、トリイソオクチルアミン、トリイソノニルアミン、トリフェニルアミン、ジメチルココナットアミン、ジメチルオクチルアミン、ジメチルデシルアミン、ジメチルラウリルアミン、ジメチルミリスチルアミン、ジメチルパルミチルアミン、ジメチルステアリルアミン、ジメチルベヘニルアミン、ジラウリルモノメチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、メタノールアミン、ジメタノールアミン、トリメタノールアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、プロパノールアミン、イソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、ブタノールアミン、N-メチルエタノールアミン、N-メチルジエタノールアミン、N,N-ジメチルエタノールアミン、N-エチルエタノールアミン、N-エチルジエタノールアミン、N,N-ジエチルエタノールアミン、N-n-ブチルエタノールアミン、N-n-ブチルジエタノールアミン、および2-(2-アミノエトキシ)エタノールなどが挙げられる。」 「【0106】 (1)金属微粒子(P)の分散溶液を用いて製造する方法 本発明の第1の実施形態に係る金属微粒子(P)の分散溶液を用いて、本発明に係る接合構造体を製造する方法の一例について、以下で述べる。 【0107】 本発明に係る接合構造体を製造する方法は、本発明の第1の実施形態に係る金属微粒子(P)の分散溶液を、被着体と他の被着体との間に配置する第1工程と、当該配置された金属微粒子(P)の分散溶液を所定の条件で乾燥を行い、加熱接合材料(M)を形成する第2工程と、当該加熱接合材料を加熱処理などにより焼結させる第3工程と、を備える。 【0108】 (1-1)第1工程 第1工程は、本発明の第1の実施形態に係る金属微粒子(P)の分散溶液を、被着体と他の被着体のいずれか、もしくは、それぞれに塗布するなどにより、当該被着体と他の被着体との間に配置する工程である。 ここで「被着体」としては、例えば、半導体パッケージ、および半導体チップ等の部品が挙げられ、「他の被着体」としては、例えば、基板、および電極等の部品が挙げられる。 【0109】 本発明の第1の実施形態に係る金属微粒子(P)の分散溶液は、金属微粒子(P)を有機溶媒(S)に分散させて形成される。 なお、本発明において金属微粒子(P)を有機溶媒(S)に分散させる方法は、特に限定されないが、公知の混合機、および捏和機などを用いることができる。 ・・・(中略)・・・ 【0119】 (1-3)第3工程 第3工程は、第2工程で予備乾燥などの乾燥を行い形成された加熱接合材料(M)に対して、加熱接合材料(M)を加熱処理などにより焼結させる工程である。 【0120】 第3工程で行われる加熱処理などによる焼結条件は、例えば、ヒーターを内蔵したプレス板で被処理体を挟持して、真空引き(減圧)し、190~400℃の加熱温度(焼結温度)で10~120分間程度保持することが好ましい。 なお、第3工程で行われる加熱処理などによる焼結条件は、加圧しながら行われてもよい。 【0121】 例えば、上記第1工程で、特定の平均一次粒径を有する銅微粒子(P1)を含む金属微粒子(P)と、2価以上のアルコールを含む有機溶媒(S)とを含有する分散溶液を用いた場合には、第3工程において以下のように、銅微粒子(P1)の焼結が促進される。 【0122】 第3工程で行われる加熱処理などにより、銅微粒子(P1)の表面が2価以上のアルコールで還元され、活性化された銅微粒子(P1)同士の焼結が促進される。この一方で、2価以上のアルコールを含む有機溶媒(S)は、好適に分解、蒸発(気化)が進行する。」 「【実施例】 【0131】 以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、これらの実施例のみに限定されるものではない。 本実施例及び比較例において行った試験方法は、以下のとおりである。 ・・・(中略)・・・ 【0148】 (金属微粒子(P)の分散溶液の塗布・焼結工程) 上記のようにして得られた、ペースト状の金属微粒子(P)の分散溶液を、シリコン板(13mm角、厚さ1mm)の上に、9mm角、厚さ100μmのメタルマスクを用いて、印刷法による塗布を行った。 なお、最終的に1.5g以上の接合層(焼結体)が回収できるよう、300枚程度のシリコン板(13mm角、厚さ1mm)に対して、それぞれ同様に印刷法による塗布を行った。 【0149】 その後、窒素ガス雰囲気下、110℃の乾燥温度で10~60分間程度保持して予備乾燥し、金属濃度を85%に調整した。 【0150】 次いで、予備乾燥した金属微粒子(P)の分散溶液の上に、他のシリコン板(13mm角、厚さ1mm)を載せ、窒素ガス雰囲気中、10MPaの加圧下で、300℃の温度で20分間、加圧加熱処理による焼結を行い、室温まで炉冷し、シリコン板と他のシリコン板との間に接合層(焼結体)が形成された実施例1の接合構造体を製造した。」 イ 引用発明 (ア) 段落0001の記載によると、引用文献2は、「被着体(例えば、半導体パッケージ、および半導体チップ等の部品)と他の被着体(例えば、基板、および電極等の部品)とを接合するために用いる金属接合用材料、及び当該金属接合用材料を用いて被着体と他の被着体とを接合して形成される接合層を有する接合構造体」に関する文献であって、その段落0148~0150の記載によると、引用文献2には、次の方法が記載されているといえる。(括弧内は引用元の段落番号を示す。) 「ペースト状の金属微粒子(P)の分散溶液を、シリコン板の上に塗布し(段落0148)、 その後、予備乾燥し(段落0149)、 次いで、予備乾燥した金属微粒子(P)の分散溶液の上に、他のシリコン板を載せ、加圧加熱処理による焼結を行い、シリコン板と他のシリコン板との間に接合層(焼結体)が形成される、 接合構造体の製造方法(段落0150)。」 (イ) 上記(ア)の方法における「シリコン板」及び「他のシリコン板」は、接合層を有する接合構造体に対して、一方が「被着体」、他方が「他の被着体」といえる。 そして、段落0001、0108には、「被着体」及び「他の被着体」として「半導体チップ」、「電極」が例示されていることを踏まえると、上記(ア)の方法は次の方法を含む。 「ペースト状の金属微粒子(P)の分散溶液を、電極の上に塗布し、 その後、予備乾燥し、 次いで、予備乾燥した金属微粒子(P)の分散溶液の上に、半導体チップを載せ、加圧加熱処理による焼結を行い、電極と半導体チップとの間に接合層(焼結体)が形成される、 接合構造体の製造方法。」 (ウ) 段落0109の記載によると、「金属微粒子(P)の分散溶液は、金属微粒子(P)を有機溶媒(S)に分散させて形成される」ものであって、段落0121の記載によると、分散溶液の金属微粒子(P)は銅微粒子(P1)を含むものである。 (エ) 以上を踏まえると、引用文献2には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されているといえる。 「ペースト状の、銅微粒子(P1)を含む金属微粒子(P)を有機溶媒(S)に分散させて形成される分散溶液を、電極上に塗布し、 その後、予備乾燥し、 次いで、予備乾燥した金属微粒子(P)の分散溶液の上に、半導体チップを載せ、加圧加熱処理による焼結を行い、電極と半導体チップとの間に接合層(焼結体)が形成される、 接合構造体の製造方法。」 (3) 公知技術 ア 文献Aの記載 本願の国際調査報告に、一般的技術水準を示す文献として示された特開2017-71826号公報(以下「文献A」という。)には次の記載がある。 「【0087】 なお、這い上がり量tfとは、図6(A)および(B)に示されるように、半導体素子12の裏面電極と多孔質状金属層13が接する界面(121、132)を基準面とした場合に、半導体素子12の側面123に沿って、基準面から厚み方向に、多孔質状金属層13または多孔質状金属層前駆体が流動したときの高さ、である。」 「【0092】 このような円弧状の曲面を有する面取り部125の面取り高さHおよび面取り幅Wは、半径Rとなる。したがって、半径Rは、12.5~45μmであることが好ましい。半径Rが上記範囲を満足することにより、面取り部の形成加工が容易である他、加圧を伴う接続プロセスにおいて、多孔質状金属層前駆体が半導体素子12の側面123を這い上がってきた場合であっても、多孔質状金属層が電極127に接触することを防止でき、且つ、這い上がった多孔質状金属層と電極127との間で適度な放電距離を確保できる。」 「【実施例】 【0101】 以下、本発明を、実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。 【0102】 本実施例、比較例で使用した(1)材料、(2)焼結装置、及び(3)評価方法を以下に記載する。 【0103】 (1)材料 (A)半導体素子 ・半導体素子(A-1) 半導体素子(A-1)のサイズは7mm×7mmで、厚みは150μmである。また、多孔質状金属層に対向させる側の面はTi-Ni-Au合金でメタライズされている。 ・半導体素子(A-2) 半導体素子(A-2)のサイズは7mm×7mmで、厚みは150μmである。また、多孔質状金属層に対向させる側の面はTi-Ni-Cu合金でメタライズされている。 【0104】 (B)多孔質状金属層前駆体 ・多孔質状金属層前駆体(B-1) 平均一次粒子径20nmの銅微粒子が、ジエチレングリコール中に70質量%の濃度で分散している銅微粒子分散材(1)を使用した。なお、該銅微粒子分散材(1)には、高分子分散剤としてポリビニルピロリドンが2質量%配合されている。 ・多孔質状金属層前駆体(B-2) 平均一次粒子径20nmの銅微粒子と平均一次粒子径5μmの銅微粒子とが体積比7:3の割合で混合された銅微粒子が、ジエチレングリコール中に70質量%の濃度で分散している銅微粒子分散材(2)を使用した。なお、該銅微粒子分散材(2)には、高分子分散剤としてポリビニルピロリドンが2質量%配合されている。 ・多孔質状金属層前駆体(B-3) 平均一次粒子径20nmの銀微粒子が、オクタンジオール中に90質量%の濃度で分散している銀微粒子分散材(3)を使用した。なお、該銀微粒子分散材(3)には、高分子分散剤としてポリエチレングリコールが2質量%配合されている。 【0105】 (C)導体部材 ・DBC基板(C-1) 東芝マテリアル株式会社製のDBC基板(Cu/窒素珪素/Cu)を使用した。該DBC基板において、Cu板の厚み:0.3mm/セラミック板の厚み:0.32mm/Cu板の厚み:0.3mmである。 【0106】 (2)焼結装置 図3に示す焼結装置を使用した。該装置を用いて多孔質状金属層前駆体を以下の操作により焼結して多孔質状金属層を形成した。 図3(a)に示す、レイアップ用のプレス板42を用意して、ワーク41をそのプレス板42上にレイアップし、真空プレス機43の下熱盤44上にセットする。その後、図3(b)に示すように、チャンバー45を閉じてチャンバー45内を真空状態にする。そして、図3(c)に示すように、加圧シリンダー46により圧力を加えた状態で、ワーク41を上熱盤47と下熱盤44とで挟持して、加熱する。 上記加熱、焼成により、多孔質状金属層前駆体が焼結されて多孔質状金属層が形成される。 【0107】 (3)測定および評価 ・面取り部Rの測定 作製したサンプルを樹脂埋めし、断面研磨した後、クロスセクションポリッシャ(日本電子株式会社製)により形成した断面について、走査型電子顕微鏡(scanning electron microscope、加速電圧20.0kV、倍率5000倍、WD12.1mm)を用いて画像を作成した。得られた画像から、画像処理ソフト(三谷商事株式会社製 WinROOF)を用いて、半導体素子側面の面取り部Rを計測した。 【0108】 ・耐チッピング性(歩留まり) 得られたサンプルについて、光学顕微鏡を用いて、チッピングの有無を確認した。チッピングが確認されたサンプルを不良品として、歩留まり(良品率(%))を算出した。本実施例では、歩留まりが96%以上を良好とした。 【0109】 ・耐圧試験 任意に抽出したサンプルを10個について(n=10)、ケースレーインスツルメンツ社製のカーブトレーサー2600-PCT-4Bを用いて、逆電圧1200Vをかけた際のリーク電流特性を測定した。リーク電流が100μA以下のサンプルを合格(クリア)とし、合格したサンプルの個数(クリア数)をカウントした。本実施例では、クリア数が9個以上を良好とした。 【0110】 以下、本発明の実施例および比較例について説明する。 [実施例1] (多孔質状金属層前駆体の形成) 半導体素子(A-1)に係る6inchのウエハ裏面電極上に、開口径6inch、厚さ0.1mmの印刷マスクを使用して、金属微粒子分散材(1)スキージで印刷供給し、恒温槽内に配置した。その後、恒温槽内を窒素置換して酸素濃度1%の窒素雰囲気とし、常温から150℃へ昇温して、150℃で60分乾燥し、多孔質状金属層前駆体(B-1)を形成した。 【0111】 (半導体素子のダイシング) 次に、乾燥後の多孔質状金属層前駆体(B-1)上に、ダイシングフレームと共にダイシングテープを一括貼付し、ダイシング装置(株式会社ディスコ製 DAD6340)を用いて、7.0mm角に個片化した。なお、ダイシング条件としては、ブレード型番NBC-ZH 105F-SE-27HEFF(株式会社ディスコ製、カーフ幅0.040~0.050mm)を用い、回転数40,000rpm、送り速度10.0mm/sec、送りピッチ7.0mmとし、さらに、ハイト量はダイシングテープに10μmブレードが入るように設定して行った。 【0112】 (多孔質状金属層の形成) 個片化された多孔質状金属層前駆体(B-1)付き半導体素子(A-1)を、ダイスピッカー(キヤノンマシナリー株式会社製CAP-300II型式)でピックアップし、該多孔質状金属層前駆体を下にして、準備したDBC基板上(C-1)に該半導体素子をマウントした。その後、多孔質状金属層前駆体(B-1)と半導体素子(A-1)とが配置されたDBC基板(C-1)を、上記焼結装置を使用して加熱・焼結した。 【0113】 具体的には、上記半導体素子上に、30μmの離型材(PTFEシート)を配置し、減圧雰囲気下(真空度3000Pa以下)で、上熱盤で上記半導体素子の上側から圧力10MPaで加圧しながら、同時に10℃/分の昇温速度で加熱を開始し、300℃まで昇温後、300℃で20分間保持した。その後、冷却して除荷した。 【0114】 上記焼結により、多孔質状金属層前駆体(B-1)から多孔質状金属層を形成すると共に、該多孔質状金属層を介して半導体素子(A-1)をDBC基板(C-1)に接合し、接続構造体を得た。 【0115】 [実施例2] (多孔質状金属層前駆体の形成) 準備したDBC基板(C-1)へ、開口径6.98mm角、厚さ0.1mmの印刷マスクを使用して、金属微粒子分散材からなる多孔質状金属層前駆体(B-1)をスキージで印刷供給し、150℃に設定した恒温槽で60分乾燥した。 【0116】 (多孔質状金属層の形成) 次に、乾燥後の多孔質状金属層前駆体(B-1)上に、予め7.0mm角に個片化された半導体素子(A-1)をマウントした。その後、実施例1と同様の方法で、接続構造体を得た。 【0117】 [実施例3] 多孔質状金属層前駆体の形成において、開口径7.02mm角の印刷マスクを用いた以外は、実施例2と同様の方法で接続構造体を得た。 【0118】 [実施例4] 半導体素子のダイシングにおいて、ダイシング条件を下記のように設定した以外は、実施例3と同様の方法で接続構造体を得た。 【0119】 実施例4のダイシング工程は2段階で行われた。第1のダイシング工程は、ブレード型番NBC-ZH 105F-SE-27HEFF(株式会社ディスコ製、カーフ幅0.040~0.050mm)を用いて、回転数40,000rpm、送り速度10.0mm/sec、送りピッチ7.0mmとし、さらに、ハイト量はチップ厚の1/2にブレードが入るように設定して行った。また、第2のダイシング工程は、ブレード型番NBC-ZH 105F-SE-27HEFB(株式会社ディスコ製、カーフ幅0.020~0.025mm)を用いて、回転数40,000rpm、送り速度10.0mm/sec、送りピッチ7.0mmとし、さらに、ハイト量はダイシングテープに10μmブレードが入るように設定して行った。 【0120】 [実施例5] 半導体素子のダイシングにおいて、第1のダイシング工程は、ブレード型番NBC-ZH 105F-SE-27HEFL(株式会社ディスコ製、カーフ幅0.100~0.110mm)を用いて、第2のダイシング工程は、ブレード型番NBC-ZH 105F-SE-27HEFF(株式会社ディスコ製、カーフ幅0.040~0.050mm)を用いた以外は、実施例4と同様の方法で接続構造体を得た。 【0121】 [実施例6] 半導体素子のダイシングにおいて、第2のダイシング工程は、ブレード型番NBC-ZH 105F-SE-27HEFA(株式会社ディスコ製、カーフ幅0.015~0.020mm)を用いた以外は、実施例5と同様の方法で接続構造体を得た。 【0122】 [実施例7] 多孔質状金属層前駆体の形成において、150℃に設定した恒温槽で15分乾燥とした以外は、実施例4と同様の方法で接続構造体を得た。 【0123】 [実施例8] 多孔質状金属層前駆体の形成において、150℃に設定した恒温槽で15分乾燥とした以外は、実施例5と同様の方法で接続構造体を得た。 【0124】 [実施例9] 多孔質状金属層前駆体の形成において、150℃に設定した恒温槽で15分乾燥とした以外は、実施例6と同様の方法で接続構造体を得た。」 「【0134】 上記実施例1~13および比較例1~5で得られた接続構造体について、上述の方法にて測定および評価した結果を、表1および2に示す。 【0135】 【表1】 [図:0001427708000001.jpg] 【0136】 【表2】 [図:0001427708000002.jpg] 【0137】 表1に示されるように、本発明の実施例1~13に係る接続構造体は、特に、多孔質状金属層の幅Lmが、所定の関係(Lc-tm ≦ Lm ≦ Lc+tm)を満足するため、歩留まりが良く、耐圧特性に優れることが確認された。」 「【図6】 [図:0001427708000003.jpg] 」 イ 公知技術 (ア) 文献Aの段落0135の表1には、「半導体素子/多孔質金属層に対する多孔質状金属の這い上がり高さLf」が、0.00mmである実施例2、及び、Lfが0.03mm又は0.09mmである実施例3~9が記載されている。 ここで、文献Aには、表1及び表2のみに「Lf」と記載されているところ、その技術内容を踏まえれば、段落0087の「這い上がり量tf」と対応するものと認める。 そして、文献Aの段落0087の「なお、這い上がり量tfとは、図6(A)および(B)に示されるように、半導体素子12の裏面電極と多孔質状金属層13が接する界面(121、132)を基準面とした場合に、半導体素子12の側面123に沿って、基準面から厚み方向に、多孔質状金属層13または多孔質状金属層前駆体が流動したときの高さ、である。」との記載、並びに、図6(A)及び(B)によると、実施例3~9の「多孔質状金属の這い上がり」部分は、「半導体素子(A-1)の側面に沿っての周縁から側方に延出し、且つ前記半導体素子(A-1)の側面に沿っての底部の周縁又は周縁近傍から立ち上がっている延出部」といえる。 また、文献Aの段落0092の記載によると「多孔質状金属の這い上がり」は、「加圧を伴う接続プロセス」に起因するといえる。 (イ) 上記アの段落0101~0124の記載によると、上記実施例2~9は、「準備したDBC基板(C-1)へ、金属微粒子分散材からなる多孔質状金属層前駆体(B-1)を印刷供給し、乾燥し(段落0115)、 次に、乾燥後の多孔質状金属層前駆体(B-1)上に、半導体素子(A-1)をマウントし(段落0116)、その後、上熱盤で上記半導体素子の上側から加圧しながら、同時に加熱を開始し、加熱・焼結し(段落0112、0113)、 上記焼結により、多孔質状金属層前駆体(B-1)から多孔質状金属層を形成すると共に、該多孔質状金属層を介して半導体素子(A-1)をDBC基板(C-1)に接合して、接続構造体を得る(段落0114)方法。」に係る実施例といえる。 そして、文献Aの段落0105の記載によると、上記実施例2~9の「DBC基板(C-1)」は、「東芝マテリアル株式会社製のDBC基板(Cu/窒素珪素/Cu)」であって、その上面は、半導体素子と多孔質状金属層で接続される「電極」として機能するものといえる。 また、文献Aの段落0104の「平均一次粒子径20nmの銅微粒子が、ジエチレングリコール中に70質量%の濃度で分散している銅微粒子分散材(1)を使用した。なお、該銅微粒子分散材(1)には、高分子分散剤としてポリビニルピロリドンが2質量%配合されている。」との記載によると、上記実施例2~9の「多孔質状金属層前駆体(B-1)」は、「銅微粒子を含む金属微粒子を、有機溶媒(ジエチレングリコール)に分散させて形成される分散溶液」といえる。 (ウ) 以上を踏まえると、以下の事項は、優先権が発生した日の時点での公知の技術(以下「公知技術」という。)といえる。 「準備した、その上面が「電極」として機能するDBC基板(C-1)へ、銅微粒子を含む金属微粒子を、有機溶媒に分散させて形成される分散溶液からなる多孔質状金属層前駆体(B-1)を印刷供給し、乾燥し、 次に、乾燥後の多孔質状金属層前駆体(B-1)上に、半導体素子(A-1)をマウントし、その後、上熱盤で上記半導体素子の上側から加圧しながら、同時に加熱を開始し、加熱・焼結し、 上記焼結により、多孔質状金属層前駆体(B-1)から多孔質状金属層を形成すると共に、該多孔質状金属層を介して半導体素子(A-1)をDBC基板(C-1)に接合して、接続構造体を得る方法において、 加圧を伴う接続プロセスにより、半導体素子(A-1)の側面に沿っての周縁から側方に延出し、且つ前記半導体素子(A-1)の側面に沿っての底部の周縁又は周縁近傍から立ち上がっている延出部が形成されることを含むこと。」 (4) 対比 ア 引用発明の「接合構造体」は、「電極と半導体チップとの間に接合層(焼結体)が形成される」ことにより製造されるものであって、「接合体」といえるから、引用発明は、「接合体の製造方法」といえる点で本件補正発明と共通する。 イ(ア) 引用発明の「銅微粒子(P1)を含む金属微粒子(P)」は、「Cuを含む金属粉」といえる。 (イ) 引用発明の「分散溶液」は、加圧加熱処理による焼結によって、電極と半導体チップを接合する接合層(焼結体)を形成するものである。 そうすると、引用発明の「ペースト状の、銅微粒子(P1)を含む金属微粒子(P)を有機溶媒(S)に分散させて形成される分散溶液」は、「Cuを含む金属粉を含む」点で本件補正発明の「接合層用組成物」と共通する。 (ウ) 引用発明の「電極」は、「導電体」といえる。 (エ) そして、引用発明において分散溶液は電極の表面に塗布され、また、その際に、塗布した分散溶液は塗膜となることは明らかであるから、「ペースト状の、銅微粒子(P1)を含む金属微粒子(P)を有機溶媒(S)に分散させて形成される分散溶液を、電極上に塗布」する引用発明は、「Cuを含む金属粉を含む接合層用組成物を導電体の表面上に塗布して塗膜と」する点で本件補正発明と共通する。 ウ 引用発明の「その後、予備乾燥」する工程は、本件補正発明の「該塗膜を乾燥させて乾燥塗膜を形成」する工程に相当する。 エ 引用発明の「次いで、予備乾燥した金属微粒子(P)の分散溶液の上に、半導体チップを載せ、加圧加熱処理による焼結を行い、電極と半導体チップとの間に接合層(焼結体)が形成される」工程は、本件補正発明の「半導体素子を前記乾燥塗膜上に積層して、前記乾燥塗膜を前記導電体と該半導体素子との間に介在させて積層体を得、然る後に、前記積層体を加圧しながら加熱することによって」、「前記金属粉を焼結させることで、前記導電体と前記半導体素子とを接合する」工程と対応する。 オ 一致点・相違点 以上を踏まえると、本件補正発明と引用発明とは次の点で一致し、相違する。 (ア) 一致点 「Cuを含む金属粉を含む接合層用組成物を導電体の表面上に塗布して塗膜とし、該塗膜を乾燥させて乾燥塗膜を形成し、次いで、 半導体素子を前記乾燥塗膜上に積層して、前記乾燥塗膜を前記導電体と該半導体素子との間に介在させて積層体を得、然る後に、 前記積層体を加圧しながら加熱することによって、前記金属粉を焼結させることで、前記導電体と前記半導体素子とを接合する、接合体の製造方法。」 (イ) 相違点1 本件補正発明の「接合層用組成物」が、「固体還元剤」を含むのに対して、引用発明の「ペースト状の、銅微粒子(P1)を含む金属微粒子(P)を有機溶媒(S)に分散させて形成される分散溶液」が、「固体還元剤」を含むと特定されていない点。 (ウ) 相違点2 本件補正発明の「前記導電体と前記半導体素子とを接合する」工程が、前記積層体を加圧しながら加熱することによって、「前記乾燥塗膜が前記半導体素子の周縁から側方に延出し、且つ前記半導体素子の底部の周縁又は周縁近傍から立ち上がっている延出部を形成するとともに」前記金属粉を焼結させることで、前記導電体と前記半導体素子とを接合するのに対し、引用発明の「加圧加熱処理による焼結を行い、電極と半導体チップとの間に接合層(焼結体)が形成される」工程が、延出部についての特定がない点。 (5) 相違点の判断 ア 相違点1について 引用文献2の段落0077には、有機溶媒(S)を、必要に応じてアミン系溶媒(S5)を適宜混合して構成することが示唆され、同段落0092、0093には、還元性を有するアミン系溶媒(S5)として、トリイソプロパノールアミンが例示されている。 ここで、本願明細書の段落0042には、「接合層用組成物に含まれる固体還元剤は、室温(25℃)において固体であり、該組成物の焼成による金属粒子どうしの焼結を促進させて、高い接合強度を発現させるために用いられる。この目的のために、固体還元剤は少なくとも1個のアミノ基及び複数の水酸基を有する化学構造のものであることが有利である。「室温(25℃)において固体」とは、固体還元剤の融点が25℃超であることを指す。」と記載されているから、その融点が25℃超である「トリイソプロパノールアミン」は、「固体」といえる。 そうすると、引用文献2の段落0077、0092、0093の示唆に基づいて、引用発明の分散溶液について、その有機溶媒(S)に、トリイソプロパノールアミンを混合して、相違点1に係る本件補正発明の構成とすることはその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下「当業者」という。)が容易に想到し得ることである。 イ 相違点2について 上記(3)イ(ウ)の公知技術の「接続構造体」は、「焼結により、多孔質状金属層前駆体(B-1)から多孔質状金属層を形成すると共に、該多孔質状金属層を介して半導体素子(A-1)をDBC基板(C-1)に接合」したものであるから、引用発明の「接合構造体」に相当し、また、公知技術における「乾燥」する工程は、加圧しながら、加熱する工程に先立つ「予備乾燥」する工程といえることを踏まえると、公知技術の「接続構造体」も、「銅微粒子(P1)を含む金属微粒子(P)を、有機溶媒(S)に分散させて形成される分散溶液を、電極上に塗布し、 その後、予備乾燥し、 次いで、予備乾燥した金属微粒子(P)の分散溶液の上に、半導体チップを載せ、加圧加熱処理による焼結を行い、電極と半導体チップとの間に接合層(焼結体)が形成される」点で、引用発明と共通する製造方法で製造されるといえる。 そして、公知技術によれば、「加圧を伴う接続プロセスにより、半導体素子(A-1)の側面に沿っての周縁から側方に延出し、且つ前記半導体素子(A-1)の側面に沿っての底部の周縁又は周縁近傍から立ち上がっている延出部が形成されること」は、当業者が適宜選択し得ることであるから、引用発明において、「半導体素子(A-1)の側面に沿っての周縁から側方に延出し、且つ前記半導体素子(A-1)の側面に沿っての底部の周縁又は周縁近傍から立ち上がっている延出部」を形成して、相違点2に係る本件補正発明の構成とすることは、当業者が適宜なし得ることである。 (6) 小括 以上のとおり、本件補正発明は、引用発明及び公知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。 3 本件補正についてのむすび 以上のとおり、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 よって、上記補正の却下の決定の結論のとおり決定する。 第3 本願発明について 1 本願発明 令和6年9月24日にされた手続補正は、上記のとおり却下されたので、本願の請求項1~7に係る発明は、令和6年3月15日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1~7に記載された事項により特定されるものであるところ、その請求項7に係る発明(以下「本願発明」という。)は、その請求項7に記載された事項により特定される、上記第2[理由]1(2)に記載のとおりのものである。 2 原査定の拒絶の理由 原査定の拒絶の理由は、本願発明は、引用文献2に記載された発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない、というものを含む。 3 引用文献2に記載された発明 原査定の拒絶の理由で引用された引用文献2及びその記載事項は、上記第2[理由]2(2)アに記載したとおりであり、引用文献2に記載された発明は、上記第2[理由]2(2)イ(エ)の「引用発明」のとおりである。 4 対比・判断 本願発明は、上記第2の[理由]2で検討した本件補正発明から、上記第2[理由]2(4)オ(ウ)の相違点2に係る限定事項を削除したものであるから、上記第2の2(4)と同様に対比すると、本願発明と引用発明とは上記第2の2(4)オ(ア)の点で一致し、上記第2の2(4)オ(イ)の点(相違点1)で相違する。 そして、上記第2の2(5)アのとおり、引用発明の分散溶液について、相違点1に係る本願発明の構成とすることは、引用文献2の示唆に基づいて当業者が容易に想到し得ることであるから、本願発明は引用発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。 第4 むすび 以上のとおり、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないから、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶されるべきものである。 よって、結論のとおり審決する。

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2024-015245

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