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特許異議申立

2019-700897

整髪料組成物

審判番号
2019-700897
法域
特許
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
特願2014-266564
登録番号
特許第6513396号(P6513396)
請求日
2019年11月13日
審決日
2021年03月01日
公報発行日
2021年07月30日
結論
訂正認容
当事者
  • 【権利者】小林製薬株式会社
  • 【権利者代理人】特許業務法人三枝国際特許事務所
  • 【異議申立人】山田 宏基
審判長/審判官
  • 審判長 佐々木 秀次
  • 審判官 西村 亜希子
  • 審判官 岡崎 美穂
分類
P1651.121-YAA(A61K)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第120条の5第9項、特許法第120条の5第2項、特許法第29条第2項、特許法第113条第2号、特許法第29条第1項第3号
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特許第6513396号発明「整髪料組成物」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。

結論

【結 論】 特許第6513396号の明細書及び特許請求の範囲を、訂正請求書に添付された訂正明細書、訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項[1-7]について訂正することを認める。 特許第6513396号の請求項1~7に係る特許を維持する。

理由

【理 由】 第1 手続の経緯 特許第6513396号の請求項1~7に係る特許についての出願は、平成26年12月26日に出願され、平成31年4月19日にその特許権の設定登録がされ、令和1年5月15日に特許掲載公報が発行された。 その特許についての本件特許異議の申立ての経緯は、次のとおりである。 令和 1年11月13日  :特許異議申立人 山田 宏基(以下、「申立 人 」という。)による特許異議の申立て 令和 2年 2月20日付け:取消理由通知書 同   年 4月27日  :特許権者による意見書及び訂正請求書の提出 (受付日:同年4月28日) 同   年 7月14日  :申立人による意見書の提出 (受付日:同年7月15日) 同   年 8月12日付け:取消理由通知書(決定の予告) 同   年10月16日  :特許権者による意見書及び訂正請求書の提出 (受付日:同年10月19日) 同   年12月28日  :申立人による意見書の提出 (受付日:令和3年1月4日) 第2 訂正の適否について 1 訂正の内容 令和2年10月16日にされた訂正の請求による訂正(以下、「本件訂正」という。)の内容は、次のとおりに、一群の請求項である請求項1~7に対する訂正と明細書に対する訂正に係るものである。なお、下線は訂正箇所を示すものである。 (1) 訂正事項1 特許請求の範囲の請求項1に 「(B)コラーゲン、その加水分解物、及びこれらの誘導体よりなる群から選択される少なくとも1種を含有する」 と記載されているのを、 「(B)コラーゲン、その加水分解物、及びこれらの誘導体よりなる群から選択される少なくとも1種を、0.000001~0.1重量%の割合で含有し、」に訂正する(訂正事項1-1)。 また、同項において 「ことを特徴とする特徴とする整髪料組成物」 と記載されているのを、 「シリコーンオイルを含有しないことを特徴とする整髪用ヘアスプレー又はヘアミスト」に訂正する(訂正事項1-2)。 (2) 訂正事項2 特許請求の範囲の請求項1に、下記の但し書きの記載を追加する訂正をする。 「(但し、下記の整髪化粧料を除く: (1)(a)キク科の植物より得られる抽出物又は圧搾物の1種又は2種以上と、(b)リンドウ科、サトイモ科又はミカン科に属する植物より得られる抽出物又は圧搾物の1種又は2種以上と、(c)トクサ科、アオイ科、ユキノシタ科、シナノキ科又はナデシコ科に属する植物より得られる抽出物又は圧搾物の1種又は2種以上と、(d)皮膜形成性ポリマーの1種又は2種以上とを含有することを特徴とする整髪化粧料。; (2)変性アルコール、ブタン、ビニルアセテート/クロトン酸/ネオデカン酸ビニルコポリマー、ハイドロフルオロカーボン 152a、アロエ葉搾液、パンテノール、酢酸トコフェロール、アミノメチルプロパノール、アスコルビン酸、ベンゾフェノン4,コラーゲン、グリセリン、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ベンジルアルコール、サリチル酸ベンジル、クマリン、ゲラニオール、リモネン、リナロール、香料を配合したヘアスプレー; (3)水、ラウロイル加水分解コラーゲンのナトリウム/トリエタノールアミン塩、ラウリルピリジニウムクロリド、ポリクオタニウム37、加水分解全粒小麦タンパク質、アロエベラ葉搾液、ベンゾフェノン-4、パンテノール(プロビタミンB5)、トコフェノール(ビタミンE)、乳酸、乳酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウレス-11、グリコールステアレート、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン、フェノキシエタノール、香料、その他成分を配合したヘアスタイリング製品; (4)水、ブタン、プロパン、イソブタン、ポリクウォタニウム-4、ポリソルベート 20、香料、DMDMヒダントイン、PEG-12 ジメチコン、ラウレス-4、PEG-40ヒマシ硬化油、コカミドプロピルベタイン、アロエベラ抽出物、加水分解コラーゲンを配合したカール ディファイナー ムース; (5)脱イオン水、カーボマー、シリコーン、クウォタニウム-22、サクラ抽出物、マリンコラーゲン、アロエベラ抽出物、ジプロピレングリコール、水を配合したヘアクリーム; (6)水、プロピレングリコール、ポリクウォタニウム-72、PEG-20 ソルビタンココレート、加水分解コラーゲン、アロエ抽出物、ヒドロキシエチルセルロース、ブチレングリコール、クエン酸、クエン酸ナトリウム、香料、エチルヘキシルグリセリン、フェノキシエタノール、エタノールを配合した、スタイリングジェル; (7)水、変性アルコール、エタノール、ベタイン、ジメチコンポリオール、(アクリレーツ/アクリル酸ラウリル/アクリル酸ステアリル/メタクリル酸エチルアミンオキシド)コポリマー、(メタクリロイルオキシエチルカルボキシベタイン/メタクリル酸アルキル)コポリマー、BG、ポリクオタニウム-10、セトリモニウムクロリド、ケープアロエエキス、加水分解コラーゲン、アルニカ花エキス、オドリコソウエキス、オランダカラシエキス、ゴボウエキス、シラカバ樹皮エキス、セイヨウキズタエキス、ニンニクエキス、マツエキス、ローズマリーエキス、ローマカミツレエキス、フェノキシエタノール、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン、赤401、黄4、香料を配合したスタイリング剤。)」 (3) 訂正事項3 特許請求の範囲の請求項2に 「(A)成分として少なくともアロエ葉(一部を含む)の抽出物を、その乾燥固形分の重量に換算して0.0001~5重量%の割合で含有する請求項1記載の整髪料組成物」 と記載されているのを 「(A)成分がアロエ葉(一部を含む)の抽出物であって、当該(A)成分を、その乾燥固形分の重量に換算して0.001~0.05重量%の割合で含有する請求項1記載の整髪用ヘアスプレー又はヘアミスト」 に訂正する。 (4) 訂正事項4 特許請求の範囲の請求項3に 「(A)成分として少なくともアロエ葉(一部を含む)の搾汁であって、湿重量換算で、0.001~50重量%の割合で含有する請求項1又は2に記載する整髪料組成物」 と記載されているのを 「(A)成分がアロエベラ葉肉(一部を含む)の搾汁を、湿重量換算で、0.001~5重量%の割合で含有する請求項1に記載する整髪用ヘアスプレー又はヘアミスト」 に訂正する。 (5) 訂正事項5 特許請求の範囲の請求項4に 「0.000001~3重量%の割合で含有する請求項1~3のいずれかに記載する整髪料組成物」 と記載されているのを 「0.000001~0.05重量%の割合で含有する請求項1~3のいずれかに記載する整髪用ヘアスプレー又はヘアミスト」 に訂正する。 (6) 訂正事項6 特許請求の範囲の請求項5に 「(A)成分として少なくともアロエ葉(一部を含む)の抽出物を含む整髪料組成物であって、当該抽出物100重量部(乾燥固形分の重量)に対して(B)成分を0.1~10000重量部の割合で含有する、請求項1~4のいずれかに記載する整髪料組成物」 と記載されているのを 「前記(A)成分がアロエ葉(一部を含む)の抽出物である整髪用ヘアスプレー又はヘアミストであって、当該抽出物100重量部(乾燥固形分の重量)に対して(B)成分を1~1000重量部の割合で含有する、請求項1、2及び4のいずれか記載する整髪用ヘアスプレー又はヘアミスト」 に訂正する。 (7) 訂正事項7 特許請求の範囲の請求項6に 「(メタクリル酸グリセリルアミドアルキル/メタクリル酸アルキル)コポリマーを含有する、請求項1~5のいずれかに記載する整髪料組成物」 と記載されているのを 「(メタクリル酸グリセリルアミドアルキル/メタクリル酸アルキル)コポリマーを0.000001~0.00005重量%の割合で含有する、請求項1~5のいずれかに記載する整髪用ヘアスプレー又はヘアミスト」 に訂正する。 (8) 訂正事項8 特許請求の範囲の請求項7に 「(B)成分が水溶性である、請求項1~6のいずれかに記載する整髪料組成物」 と記載されているのを 「(B)成分が水溶性であり、水を65~99.9重量%の範囲で含有する、請求項1~6のいずれかに記載する整髪用ヘアスプレー又はヘアミスト」 に訂正する。 (5) 訂正事項9 明細書の段落【0009】の(I-1)に、 「(B)コラーゲン、その加水分解物、及びこれらの誘導体よりなる群から選択される少なくとも1種を含有する」 と記載されているのを、 「(B)コラーゲン、その加水分解物、及びこれらの誘導体よりなる群から選択される少なくとも1種を、0.000001~0.1重量%の割合で含有する」に訂正するとともに(訂正事項9-1)、 「含有することを特徴とする整髪料組成物。」 と記載されているのを。 「含有し、シリコーンオイルを含有しないことを特徴とする整髪用ヘアスプレー又はヘアミスト(但し、下記の整髪化粧料を除く: 「(但し、下記の整髪化粧料を除く: (1)(a)キク科の植物より得られる抽出物又は圧搾物の1種又は2種以上と、(b)リンドウ科、サトイモ科又はミカン科に属する植物より得られる抽出物又は圧搾物の1種又は2種以上と、(c)トクサ科、アオイ科、ユキノシタ科、シナノキ科又はナデシコ科に属する植物より得られる抽出物又は圧搾物の1種又は2種以上と、(d)皮膜形成性ポリマーの1種又は2種以上とを含有することを特徴とする整髪化粧料。; (2)変性アルコール、ブタン、ビニルアセテート/クロトン酸/ネオデカン酸ビニルコポリマー、ハイドロフルオロカーボン 152a、アロエ葉搾液、パンテノール、酢酸トコフェロール、アミノメチルプロパノール、アスコルビン酸、ベンゾフェノン4,コラーゲン、グリセリン、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ベンジルアルコール、サリチル酸ベンジル、クマリン、ゲラニオール、リモネン、リナロール、香料を配合したヘアスプレー; (3)水、ラウロイル加水分解コラーゲンのナトリウム/トリエタノールアミン塩、ラウリルピリジニウムクロリド、ポリクオタニウム37、加水分解全粒小麦タンパク質、アロエベラ葉搾液、ベンゾフェノン-4、パンテノール(プロビタミンB5)、トコフェノール(ビタミンE)、乳酸、乳酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウレス-11、グリコールステアレート、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン、フェノキシエタノール、香料、その他成分を配合したヘアスタイリング製品; (4)水、ブタン、プロパン、イソブタン、ポリクウォタニウム-4、ポリソルベート 20、香料、DMDMヒダントイン、PEG-12 ジメチコン、ラウレス-4、PEG-40ヒマシ硬化油、コカミドプロピルベタイン、アロエベラ抽出物、加水分解コラーゲンを配合したカール ディファイナー ムース; (5)脱イオン水、カーボマー、シリコーン、クウォタニウム-22、サクラ抽出物、マリンコラーゲン、アロエベラ抽出物、ジプロピレングリコール、水を配合したヘアクリーム; (6)水、プロピレングリコール、ポリクウォタニウム-72、PEG-20 ソルビタンココレート、加水分解コラーゲン、アロエ抽出物、ヒドロキシエチルセルロース、ブチレングリコール、クエン酸、クエン酸ナトリウム、香料、エチルヘキシルグリセリン、フェノキシエタノール、エタノールを配合した、スタイリングジェル; (7)水、変性アルコール、エタノール、ベタイン、ジメチコンポリオール、(アクリレーツ/アクリル酸ラウリル/アクリル酸ステアリル/メタクリル酸エチルアミンオキシド)コポリマー、(メタクリロイルオキシエチルカルボキシベタイン/メタクリル酸アルキル)コポリマー、BG、ポリクオタニウム-10、セトリモニウムクロリド、ケープアロエエキス、加水分解コラーゲン、アルニカ花エキス、オドリコソウエキス、オランダカラシエキス、ゴボウエキス、シラカバ樹皮エキス 、セイヨウキズタエキス、ニンニクエキス、マツエキス、ローズマリーエキス、ローマカミツレエキス、フェノキシエタノール、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン、赤401、黄4、香料を配合したスタイリング剤。)」(訂正事項9-2) に訂正する。 (10) 訂正事項10 明細書の段落【0010】の(I-2)に、 「(A)成分として少なくともアロエ葉(一部を含む)の抽出物を、その乾燥固形分の重量に換算して、0.0001~5重量%、好ましくは0.0001~3重量%、より好ましくは0.001~0.1重量%、更に好ましくは0.001~0.05重量%、特に好ましくは0.001~0.006重量%の割合で含有する(I-1)記載の整髪料組成物。」 と記載されているのを 「前記(A)成分がアロエ葉(一部を含む)の抽出物であって、当該(A)成分を、その乾燥固形分の重量に換算して0.001~0.05重量%、特に好ましくは0.001~0.006重量%の割合で含有する(I-1)記載の整髪用ヘアスプレー又はヘアミスト。」 (11) 訂正事項11 明細書の段落【0011】の(I-3)に、 「(A)成分として少なくともアロエ葉(一部を含む)の搾汁を、湿重量換算で、0.001~50重量%、好ましくは0.001~10重量%、より好ましくは0.001~5重量%の割合で含有する(I-1)又は(I-2)に記載する整髪料組成物。」 と記載されているのを 「(A)成分がアロエベラ葉肉(一部を含む)の搾汁を、湿重量換算で、0.001~5重量%の割合で含有する(I-1)に記載する整髪用ヘアスプレー又はヘアミスト。」 (12) 訂正事項12 明細書の段落【0012】の(I-4)に、 「(B)成分を0.000001~3重量%、好ましくは0.000001~1重量%、より好ましくは0.0001~0.1重量%、更に好ましくは0.0001~0.05重量%の割合で含有する(I-1)~(I-3)のいずれかに記載する整髪料組成物。」 と記載されているのを 「(B)成分を0.000001~0.05重量%の割合で含有する(I-1)~(I-3)のいずれかに記載する整髪用ヘアスプレー又はヘアミスト。」 に訂正する。 (13) 訂正事項13 明細書の段落【0013】の(I-5)に、 「(A)成分として少なくともアロエ葉(一部を含む)の抽出物を含む整髪料組成物であって、当該抽出物1重量部(乾燥固形分の重量)に対して(B)成分を0.1~10000重量部、好ましくは1~1000重量部の割合で含有する、(I-1)~(I-4)のいずれかに記載する整髪料組成物。」 と記載されているのを 「前記(A)成分がアロエ葉(一部を含む)の抽出物である整髪用ヘアスプレー又はヘアミストであって、当該抽出物100重量部(乾燥固形分の重量)に対して(B)成分を1~1000重量部の割合で含有する、(I-1)、(I-2)及び(I-4)のいずれか記載する整髪用ヘアスプレー又はヘアミスト。」 に訂正する。 (14) 訂正事項14 明細書の段落【0014】の(I-6)に、 「(メタクリル酸グリセリルアミドアルキル/メタクリル酸アルキル)コポリマーを含有する、(I-1)~(I-5)のいずれかに記載する整髪料組成物。」 と記載されているのを、 「(メタクリル酸グリセリルアミドアルキル/メタクリル酸アルキル)コポリマーを0.000001~0.00005重量%の割合で含有する、(I-1)~(I-5)のいずれかに記載する整髪用ヘアスプレー又はヘアミスト。」 に訂正する。 (15) 訂正事項15 明細書の段落【0015】の(I-7)に、 「(B)成分が水溶性である、(I-1)~(I-6)のいずれかに記載する整髪料組成物。」 と記載されているのを、 「(B)成分が水溶性であり、水を65~99.9重量%の範囲で含有する、(I-1)~(I-6)のいずれかに記載する整髪用ヘアスプレー又はヘアミスト。」 に訂正する。 (16) 訂正事項16 明細書の段落【0016】の(I-8)に、 「整髪料組成物。」 と記載されているのを、 「整髪用ヘアスプレー又はヘアミスト。」 に訂正する。 (17) 訂正事項17 ア 明細書の段落【0082】の表1の「(A)成分」に記載する「アロエ葉製品5」の2つの行のうち2番目の行を削除する。 イ 明細書の段落【0083】の表2の「(A)成分」に記載する「アロエ葉製品6」の行を削除する。 ウ  明細書の段落【0068】に「整髪料組成物(実例1~20、参考例、比較例1~16)の調製」と記載されているのを、「整髪料組成物の調製」に訂正する。 エ 段落【0068】、【0073】、及び【0078】に「実施例1~18、対照例、比較例1~16」と記載されているのを、 それぞれ「実施例1~17、対照例、比較例1~8及び10~16」に訂正する。 オ 段落【0084】に「表1(実施例1~11及び13~18)と表2(対照例、比較例1~14)」と記載されているのを、「表1(実施例1~11及び13~17)と表2(対照例、比較例1~8及び10~14)」に訂正する。 カ 段落【0087】に「実施例1~18」と記載されているのを、「実施例1~17」に訂正する。 2 訂正の目的の適否、願書に添付した明細書又は特許請求の範囲に記載した事項の範囲内か否か及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否 (1) 訂正事項1について 訂正事項1のうち訂正事項1-1は、訂正前の請求項1では(B)成分の含有量の特定がなかったところ、その含有量を特定するものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲を限定することを目的とするものである。 また、明細書の段落【0012】及び【0042】の(B)成分の含有量に関する「0.000001~3重量%、・・・より好ましくは0.0001~0.1重量%」との記載からみて、訂正事項1に係る「0.000001~0.1重量%」との数値範囲は、願書に添付した明細書又は特許請求の範囲に記載した事項の範囲内のものと認識できるものであり、さらに、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないから、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項及び第6項に適合するものである。 訂正事項1のうち訂正事項1-2は、「シリコーンオイルを含有しないこと」を新たに特定し、かつ、「整髪用組成物」を「整髪用ヘアスプレー又はヘアミスト」と特定するものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲を限定することを目的とするものである。 また「シリコーンオイルを含有しないこと」については、明細書の段落【0056】に油剤は極力配合しないことが望ましい旨の記載があり、当該油剤として、【0055】にシリコーンオイルが挙げられていること、「整髪用ヘアスプレー又はヘアミスト」については、【0051】、【0061】に整髪用組成物の好ましい形態として記載されているから、訂正事項1に係る訂正は、願書に添付した明細書又は特許請求の範囲に記載した事項の範囲内のものと認識できるものであり、さらに、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないから、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項及び第6項に適合するものである。 (2) 訂正事項2について 訂正事項2は、取消理由を通知された引用文献1(甲第1号証)、引用情報5~9、14に記載された発明を除くものであって、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲を限定することを目的とするものである。 また、訂正事項2に係る訂正は、引用文献1、引用情報5~9、14に記載された発明を除くことのより新たな技術的事項を付加するものでもなく、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないから、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項及び第6項に適合するものである。 (3) 訂正事項3について 訂正事項3は、訂正前の請求項2では、(A)成分の含有量を「0.0001~5重量%」と記載していたところ、訂正後の請求項2において、当該含有量を「0.001~0.05重量%」と訂正し、また、「整髪用組成物」を「整髪用ヘアスプレー又はヘアミスト」に訂正して、それらの範囲を減縮しようとするものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲を限定することを目的とするものである。 そして、「アロエベラ葉肉(A)成分の含有量については、明細書の段落【0030】にさらに好ましい態様として記載があり、「整髪用ヘアスプレー又はヘアミスト」については上記(1)の訂正事項1-2で述べたとおり記載があるから、訂正事項3に係る訂正は、願書に添付した明細書又は特許請求の範囲に記載した事項の範囲内のものと認識できるものであり、さらに、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないから、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項及び第6項に適合するものである。 (4) 訂正事項4について 訂正事項4は、訂正前の請求項3では、「アロエの葉」、(A)成分の含有量を「0.001~50重量%」と記載していたところ、訂正後の請求項3において、「アロエベラ葉肉」、当該含有量を「0.001~5重量%」と訂正し、また、「整髪用組成物」を「整髪用ヘアスプレー又はヘアミスト」に訂正して、それらの範囲を減縮しようとするものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲を限定することを目的とするものである。 そして、「アロエベラ葉肉」については、明細書の段落【0027】に記載があり、(A)成分の含有量については、明細書の段落【0029】にさらに好ましい態様として記載があり、「整髪用ヘアスプレー又はヘアミスト」については上記(1)の訂正事項1-2で述べたとおり記載があるから、訂正事項4に係る訂正は、願書に添付した明細書又は特許請求の範囲に記載した事項の範囲内のものと認識できるものであり、さらに、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないから、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項及び第6項に適合するものである。 (5) 訂正事項5について 訂正事項5は、訂正前の請求項4では、(B)成分の含有量を「0.000001~3重量%」と記載していたところ、訂正後の請求項4において、当該含有量を「0.000001~0.05重量%」と訂正し、また、「整髪用組成物」を「整髪用ヘアスプレー又はヘアミスト」に訂正して、それらの範囲を減縮しようとするものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲を限定することを目的とするものである。 また、訂正事項5のうち含有量について、明細書の段落【0012】及び【0042】の(B)成分の含有量に関する「0.000001~3重量%、・・・より好ましくは0.0001~0.1重量%、更に好ましくは、0.0001~0.005重量%」との記載からみて、訂正事項3に係る「0.000001~0.05重量%」との数値範囲は、願書に添付した明細書又は特許請求の範囲に記載した事項の範囲内のものと認識できるものであり、「整髪用ヘアスプレー又はヘアミスト」については、上記訂正事項1-2に記載したとおりであるから、訂正事項5に係る訂正は、願書に添付した明細書又は特許請求の範囲に記載した事項の範囲内のものと認識できるものであり実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないから、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項及び第6項に適合するものである。 (6) 訂正事項6について 訂正事項6は、訂正前の請求項5では、「(A)成分として少なくともアロエ葉(一部を含む)の抽出物を含む」と記載され、当該抽出物100重量部(乾燥固形分の重量)に対して(B)成分を「0.1~10000重量部」の割合で含有すると記載されていたところ、訂正後の請求項5では、前者を「前記(A)成分がアロエ葉(一部を含む)の抽出物である」、後者を「1~1000重量部」の割合で含有することに訂正し、また、訂正前の「整髪用組成物」を「整髪用ヘアスプレー又はヘアミスト」に訂正して、それらの範囲を減縮しようとするものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲を限定することを目的とするものである。 そして、訂正事項6のうち「(A)成分をアロエ葉(一部を含む)の抽出物」及び含有割合の訂正については、明細書の段落【0043】に記載があり、また、「整髪用ヘアスプレー又はヘアミスト」との訂正については、上記訂正事項1-2に記載したとおりであるから、訂正事項6に係る訂正は、願書に添付した明細書又は特許請求の範囲に記載した事項の範囲内のものと認識できるものであり実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないから、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項及び第6項に適合するものである。 (7) 訂正事項7について 訂正事項7は、訂正前の請求項6では、 整髪料組成物中の(メタクリル酸グリセリルアミドアルキル/メタクリル酸アルキル)コポリマーの含有量を特定していないところ、訂正後の請求項6では、当該成分の含有量を「0.000001~0.00005重量%の割合で」と含有量の範囲を特定し、また、訂正前の「整髪用組成物」を「整髪用ヘアスプレー又はヘアミスト」に訂正して、それらの範囲を減縮しようとするものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲を限定することを目的とするものである。 そして、訂正事項7のうち、(メタクリル酸グリセリルアミドアルキル/メタクリル酸アルキル)コポリマーの含有量について、本件明細書の段落【0049】に、「0.000001~3重量%・・・更に好ましくは0.00003~0.015重量%」と記載され、また、本件明細書の段落【0089】の表3には、 当該コポリマーを0.005重量%の割合で含有する整髪料組成物が複数記載され(処方例2~4、11及び13)、さらに、0.00001重量%の割合で含有する例や0.00015重量%の割合で含有する例も記載されている(処方例5、9、12)。含有量の上限値の「0.00005重量%」との数値の具体的な処方例の記載はないが、この含有量の上限値とすることにより新たな技術的事項が導入されるものでもない。また、「整髪用ヘアスプレー又はヘアミスト」との訂正については、上記訂正事項1-2に記載したとおりである。 そうすると、訂正事項7に係る訂正は、願書に添付した明細書又は特許請求の範囲に記載した事項の範囲内のものと認識できるものであり、さらに、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないから、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項及び第6項に適合するものである。 (8) 訂正事項8について 訂正事項8は、訂正前の請求項7では、水の含有量を特定していないところ、訂正後の請求項7では、水の含有量を「水を65~99.9重量%の範囲で含有する」と特定し、また、訂正前の「整髪用組成物」を「整髪用ヘアスプレー又はヘアミスト」に訂正して、それらの範囲を減縮しようとするものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲を限定することを目的とするものである。 そして、訂正事項8のうち、水の含有量については、明細書の段落【0051】に記載があり、また、「整髪用ヘアスプレー又はヘアミスト」との訂正については、上記訂正事項1-2に記載したとおりであるから、訂正事項8に係る訂正は、願書に添付した明細書又は特許請求の範囲に記載した事項の範囲内のものと認識できるものであり実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないから、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項及び第6項に適合するものである。 (9) 訂正事項9について 訂正事項9は、上記訂正事項1及び2に係る訂正に伴って、請求項1の記載と明細書の記載との整合を図るために、訂正事項1及び2と同様の訂正をしたものであり、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 また、上記(1)、(2)の訂正事項1及び2で述べたのと同様に、訂正事項9は、願書に添付した明細書又は特許請求の範囲に記載した事項の範囲内のものと認識できるものであり、さらに、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないから、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項及び第6項に適合するものである。 (10) 訂正事項10について 訂正事項10は、上記訂正事項3に係る訂正に伴って、請求項2の記載と明細書の記載との整合を図るために、明細書において訂正事項3と同様の訂正をしたものであり、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 また、上記(3)の訂正事項3で述べたのと同様に、訂正事項10は、願書に添付した明細書又は特許請求の範囲に記載した事項の範囲内のものと認識できるものであり、さらに、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないから、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項及び第6項に適合するものである。 (11) 訂正事項11について 訂正事項11は、上記訂正事項4に係る訂正に伴って、請求項3の記載と明細書の記載との整合を図るために、明細書において訂正事項4と同様の訂正をしたものであり、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 また、上記(4)の上記訂正事項4で述べたのと同様に、訂正事項11は、願書に添付した明細書又は特許請求の範囲に記載した事項の範囲内のものと認識できるものであり、さらに、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないから、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項及び第6項に適合するものである。 (12) 訂正事項12について 訂正事項12は、上記訂正事項5に係る訂正に伴って、請求項4の記載と明細書の記載との整合を図るために、明細書において訂正事項5と同様の訂正をしたものであり、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 また、上記(5)の上記訂正事項5で述べたのと同様に、訂正事項12は、願書に添付した明細書又は特許請求の範囲に記載した事項の範囲内のものと認識できるものであり、さらに、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないから、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項及び第6項に適合するものである。 (13) 訂正事項13について 訂正事項13は、上記訂正事項6に係る訂正に伴って、請求項5の記載と明細書の記載との整合を図るために、明細書において訂正事項6と同様の訂正をしたものであり、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 また、上記(6)の上記訂正事項6で述べたのと同様に、訂正事項13は、願書に添付した明細書又は特許請求の範囲に記載した事項の範囲内のものと認識できるものであり、さらに、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないから、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項及び第6項に適合するものである。 (14) 訂正事項14について 訂正事項14は、上記訂正事項7に係る訂正に伴って、請求項6の記載と明細書の記載との整合を図るために、明細書において訂正事項7と同様の訂正をしたものであり、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 また、上記(7)の上記訂正事項7で述べたのと同様に、訂正事項14は、願書に添付した明細書又は特許請求の範囲に記載した事項の範囲内のものと認識できるものであり、さらに、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないから、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項及び第6項に適合するものである。 (15) 訂正事項15について 訂正事項15は、上記訂正事項8係る訂正に伴って、請求項7の記載と明細書の記載との整合を図るために、明細書において訂正事項8と同様の訂正をしたものであり、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 また、上記(8)の上記訂正事項8で述べたのと同様に、訂正事項15は、願書に添付した明細書又は特許請求の範囲に記載した事項の範囲内のものと認識できるものであり、さらに、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないから、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項及び第6項に適合するものである。 (16) 訂正事項16について 訂正事項16は、上記訂正事項1、3~8に係る訂正に伴って、末尾の記載を「整髪用ヘアスプレーまたはヘアミスト」として特許請求の範囲の記載と明細書の記載の整合を図るために訂正したものであり、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 また、上記(1)、(3)~(8)の上記訂正事項1、3~8で述べたのと同様に、訂正事項16は、願書に添付した明細書又は特許請求の範囲に記載した事項の範囲内のものと認識できるものであり、さらに、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないから、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項及び第6項に適合するものである。 (17) 訂正事項17について 訂正事項17は、アロエは製品6に係る明細書の誤記を削除し、それに伴って発明の詳細な説明の記載の整合を図るためのものであり、特許法第120条の5第2項ただし書第2号に規定する誤記又は誤記の訂正を目的としたものである。 また、当該誤記の訂正により、新たな技術的事項が導入されるものでもなく、さらに、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないから、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項及び第6項に適合するものである。 3 むすび 以上のとおり、訂正事項1~17は、いずれも、特許法120条の5第2項ただし書第1号、第2号又は第3号に掲げる事項を目的とするものである。 また、訂正事項1~17は、いずれも、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5及び6項の規定に適合する。 さらに、特許異議の申立ては、訂正前の請求項1~7に対してされているので、訂正を認める要件として、特許法第120条の5第9項において読み替えて準用する同法第126条第7項に規定する独立特許要件は課されない。 したがって、本件訂正は適法なものであり、結論のとおり、本件特許の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1-7〕について訂正することを認める。 第3 本件特許発明 上記第2のとおりであるから、本件特許の請求項1~7に係る発明は、それぞれ、訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲の請求項1~7に記載された事項により特定される次のとおりのものである。 「【請求項1】 (A)アロエ葉(一部を含む)の搾汁及び抽出物よりなる群から選択される少なくとも1種、並びに (B)コラーゲン、その加水分解物、及びこれらの誘導体よりなる群から選択される少なくとも1種を、0.000001~0.1重量%の割合で 含有し、シリコーンオイルを含有しないことを特徴とする整髪用ヘアスプレー又はヘアミスト (但し、下記の整髪化粧料を除く: (1)(a)キク科の植物より得られる抽出物又は圧搾物の1種又は2種以上と、(b)リンドウ科、サトイモ科又はミカン科に属する植物より得られる抽出物又は圧搾物の1種又は2種以上と、(c)トクサ科、アオイ科、ユキノシタ科、シナノキ科又はナデシコ科に属する植物より得られる抽出物又は圧搾物の1種又は2種以上と、(d)皮膜形成性ポリマーの1種又は2種以上とを含有することを特徴とする整髪化粧料。; (2)変性アルコール、ブタン、ビニルアセテート/クロトン酸/ネオデカン酸ビニルコポリマー、ハイドロフルオロカーボン 152a、アロエ葉搾液、パンテノール、酢酸トコフェロール、アミノメチルプロパノール、アスコルビン酸、ベンゾフェノン4,コラーゲン、グリセリン、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ベンジルアルコール、サリチル酸ベンジル、クマリン、ゲラニオール、リモネン、リナロール、香料を配合したヘアスプレー; (3)水、ラウロイル加水分解コラーゲンのナトリウム/トリエタノールアミン塩、ラウリルピリジニウムクロリド、ポリクオタニウム37、加水分解全粒小麦タンパク質、アロエベラ葉搾液、ベンゾフェノン-4、パンテノール(プロビタミンB5)、トコフェノール(ビタミンE)、乳酸、乳酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウレス-11、グリコールステアレート、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン、フェノキシエタノール、香料、その他成分を配合したヘアスタイリング製品; (4)水、ブタン、プロパン、イソブタン、ポリクウォタニウム-4、ポリソルベート 20、香料、DMDMヒダントイン、PEG-12 ジメチコン、ラウレス-4、PEG-40ヒマシ硬化油、コカミドプロピルベタイン、アロエベラ抽出物、加水分解コラーゲンを配合したカール ディファイナー ムース; (5)脱イオン水、カーボマー、シリコーン、クウォタニウム-22、サクラ抽出物、マリンコラーゲン、アロエベラ抽出物、ジプロピレングリコール、水を配合したヘアクリーム; (6)水、プロピレングリコール、ポリクウォタニウム-72、PEG-20 ソルビタンココレート、加水分解コラーゲン、アロエ抽出物、ヒドロキシエチルセルロース、ブチレングリコール、クエン酸、クエン酸ナトリウム、香料、エチルヘキシルグリセリン、フェノキシエタノール、エタノールを配合した、スタイリングジェル; (7)水、変性アルコール、エタノール、ベタイン、ジメチコンポリオール、(アクリレーツ/アクリル酸ラウリル/アクリル酸ステアリル/メタクリル酸エチルアミンオキシド)コポリマー、(メタクリロイルオキシエチルカルボキシベタイン/メタクリル酸アルキル)コポリマー、BG、ポリクオタニウム-10、セトリモニウムクロリド、ケープアロエエキス、加水分解コラーゲン、アルニカ花エキス、オドリコソウエキス、オランダカラシエキス、ゴボウエキス、シラカバ樹皮エキス 、セイヨウキズタエキス、ニンニクエキス、マツエキス、ローズマリーエキス、ローマカミツレエキス、フェノキシエタノール、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン、赤401、黄4、香料を配合したスタイリング剤。)。 【請求項2】 前記(A)成分がアロエ葉(一部を含む)の抽出物であって、当該(A)成分を、その乾燥固形分の重量に換算して0.001~0.05重量%の割合で含有する請求項1記載の整髪用ヘアスプレー又はヘアミスト。 【請求項3】 前記(A)成分がアロエベラ葉肉(一部を含む)の搾汁であって、湿重量換算で、0.001~5重量%の割合で含有する請求項1に記載する整髪用ヘアスプレー又はヘアミスト。 【請求項4】 (B)成分を0.000001~0.05重量%の割合で含有する請求項1~3のいずれかに記載する整髪用ヘアスプレー又はヘアミスト。 【請求項5】 前記(A)成分がアロエ葉(一部を含む)の抽出物である整髪用ヘアスプレー又はヘアミストであって、当該抽出物100重量部(乾燥固形分の重量)に対して(B)成分を1~1000重量部の割合で含有する、請求項1、2及び4のいずれか記載する整髪用ヘアスプレー又はヘアミスト。 【請求項6】 さらに(メタクリル酸グリセリルアミドアルキル/メタクリル酸アルキル)コポリマーを0.000001~0.00005重量%の割合で含有する、請求項1~5のいずれかに記載する整髪用ヘアスプレー又はヘアミスト。 【請求項7】 (B)成分が水溶性であり、水を65~99.9重量%の範囲で含有する、請求項1~6のいずれかに記載する整髪用ヘアスプレー又はヘアミスト。」 (以下、請求項順に「本件発明1~7」という。) 第4 特許異議申立書に記載した申立ての理由、令和2年2月20日付けで通知した取消理由及び同年8月12日付けで通知した取消理由(決定の予告)の概要 1 特許異議申立書に記載した申立ての理由の概要 令和1年11月13日に特許異議申立人が提出した特許異議申立書(以下、「特許異議申立書」という。)に記載した申立ての理由の概要は次のとおりである。 (1)申立理由 ア 特許法第29条第1項第3号(同法第113条第2号)について (ア) 本件特許の請求項1、2、4、5及び7に係る発明は、甲第1号証に記載された発明であり、特許法第29条第1項第3号に該当するので、これらの請求項に係る特許は、同法第113条第2号に該当し取り消すべきものである。 (イ) 本件特許の請求項1及び4に係る発明は、甲第2号証に記載された発明であり、特許法第29条第1項第3号に該当するので、これらの請求項に係る特許は、同法第113条第2号に該当し取り消すべきものである。 ウ 特許法第29条第2項(同法第113条第2号)について (ア) 本件特許の請求項3に係る発明は、甲第1号証に記載された発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであるから、この請求項に係る特許は、同法第113条第2号に該当し取り消すべきものである。 (イ) 本件特許の請求項6に係る発明は、甲第1号証及び甲第4号証に記載された発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであるから、この請求項に係る特許は、同法第113条第2号に該当し取り消すべきものである。 (ウ) 本件特許の請求項2、3、5及び7に係る発明は、甲第2号証に記載された発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであるから、この請求項に係る特許は、同法第113条第2号に該当し取り消すべきものである。 (エ) 本件特許の請求項6に係る発明は、甲第2号証及び甲第4号証に記載された発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであるから、この請求項に係る特許は、同法第113条第2号に該当し取り消すべきものである。 (2)証拠方法 甲第1号証:特開2001-199850号公報 甲第2号証:特開2007-246403号公報 甲第3号証:株式会社成和化成 製品カタログ 16th版 2014.7.1発行 甲第4号証:特開2014-214150号公報 (以下、甲第1~4号証を順に「甲1~4」という。) 2 令和2年2月20日付けで通知した取消理由の概要 令和2年2月20日付けで通知した取消理由の概要は次のとおりである。 「1.(新規性) 本件特許の下記の請求項に係る発明は、本件特許の出願前日本国内または外国において頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明であって、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができないから、その発明に係る特許は取り消すべきものである。 2.(進歩性) 本件特許の下記の請求項に係る発明は、本件特許の出願前日本国内または外国において頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであって、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないから、その発明に係る特許は取り消すべきものである。」 「3 引用発明1を主引例とした場合 ・理由1、2/本件発明1、2、4、5、7/引用文献1、3 ・理由2/本件発明6、7/引用文献1、3、4、11 ・理由2/本件発明7/引用文献1、3、4、11、12」 「4 引用発明2を主発明とした場合 ・理由1、2/本件発明1、2,4、5/引用文献2 ・理由2/本件発明6/引用文献2、4、11 ・理由2/本件発明7/引用文献2、4、11、12」 「5 引用発明5、6をそれぞれ主発明とした場合 ・理由1、2/本件発明1、3、4/引用発明5、6 ・理由2/本件発明6/引用発明5、6、引用文献11 ・理由1、2/本件発明7/引用発明6、引用文献11 ・理由2/本件発明7/引用発明5、引用文献11、12」 「6 引用発明7、8を主引例とした場合 ・理由1、2/本件発明1、2、4、5/引用発明7、8、引用文献13 ・理由2/本件発明6/引用発明7、8、引用文献11、13 ・理由1、2/本件発明7/引用発明7、引用文献11、13 ・理由2/本件発明7/引用発明8、引用文献11、12、13」 「7 引用発明9を主発明とした場合 ・理由1、2/本件発明1、2、4、5、7/引用発明9、引用情報10、引用文献13」 「<引用文献等一覧> 1 特開2001-199850号公報(特許異議申立人が提出した甲第1号証に相当) 2 特開2007-246403号公報(特許異議申立人が提出した甲第2号証に相当) 3 株式会社成和化成 製品カタログ(第16版) 2014.07.01(特許異議申立人が提出した甲第3号証に相当) 4 特開2014-214150号公報(特許異議申立人が提出した甲第4号証に相当) 5.Mintel GNPD、「Naturelle Volumax Freezing Spray」、Zotos,USA、2007年3月掲載,記録番号(ID)678678 6.Mintel GNPD、「Cream of Nature Hair Fortifying Serum」、Revlon,USA、2001年5月掲載,記録番号(ID)10085170 7.Mintel GNPD、「Curl Definer Mousse」、Colgate-Palmolive,Mexico,2011年9月掲載、記録番号(ID)1612897 8.Mintel GNPD、「Heat Block Hair Cream」、Bio-Woman,Thailand、2011年9月掲載、記録番号(ID)1622100 9.Mintel GNPD、「Angel&Girl Soft Styling Gel」、Pigeon,Japan、2012年8月掲載、記録番号(ID)1935743 10.「Angel&Girl やわらかスタイリングジェル」,ピジョン、[online]2012年8月20日,【検索日:2020年1月15日】、インターネット(URL:https://www.pigeon.co.jp/news/detail/book12_8_2.html 11.Fragrance Journal、2008年12月、Vol.36、p114-115 12.Fragrance Journal、1997年7月、Vol.25、p70-80 13.「新しい化粧品素材の効能・効果・作用(下)」、株式会社シーエムシー、1998年8月31日、p395-397」 3 令和2年8月12日付けで通知した取消理由(決定の予告)の概要 令和2年8月12日付けで通知した取消理由(決定の予告)の概要は次のとおりである。 「(進歩性) 本件特許の下記の請求項に係る発明は、本件特許の出願前日本国内または外国において頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであって、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないから、その発明に係る特許は取り消すべきものである。」 「(1) 引用発明5、6をそれぞれ主発明とした場合 ・本件発明1、3、4/引用発明5、6、技術常識を示す文献(引用文献1、周知文献1~3) ・本件発明6/引用発明5、6、引用文献11、技術常識を示す文献(引用文献1、周知文献1~3) ・本件発明7/引用発明6、引用文献11、技術常識を示す文献(引用文献1、周知文献1~3) ・本件発明7/引用発明5、引用文献11、12、技術常識を示す文献(引用文献1、周知文献1~3) 本件発明1、3、4は、引用発明5、6及び技術常識に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29葉第2項の規定により、特許を受けることができないものである。 本件発明6は、引用発明5又は6並びに引用文献11に記載された事項及び技術常識に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものである。 本件発明7は、引用発明6並びに引用文献11に記載された事項及び技術常識に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができないものである。 また、本件発明7は、引用発明5並びに引用文献12に記載された事項又は引用文献11、12に記載された事項及び技術常識に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものである。」 「(2) 引用発明7、8を主引例とした場合 ・本件発明1、2、4、5/引用発明7、8、引用文献13、技術常識を示す文献(引用文献1、周知文献1~3) ・本件発明6/引用発明7、8、引用文献11、13、技術常識を示す文献(引用文献1、周知文献1~5) ・本件発明7/引用発明7、引用文献11、13、技術常識を示す文献(引用文献1、周知文献1~5) ・本件発明7/引用発明8、引用文献11、12、13、技術常識を示す文献(引用文献1、周知文献1~5) 本件発明1、2、4、5は、引用情報7又は8に記載された発明及び引用文献13に記載された周知事項及び技術常識(引用文献1、周知文献1~3に記載された事項)に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができないものである。 本件発明6は、引用情報7又は8に記載された発明並びに引用文献11に記載された事項、引用文献13に記載された周知事項及び技術常識(引用文献1、周知文献1~5に記載された事項)に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定 により特許を受けることができないものである。 本件発明7は、引用発明7並びに引用文献13に記載された周知事項、又は、これらに加えて更に引用文献11に記載された事項、及び技術常識(引用文献1、周知文献1~5に記載された事項)に基いて当業者が容易に発明をすることができたものである。 本件発明7は、引用発明8並びに引用文献11、12に記載された事項、引用文献13に記載された周知事項、技術常識(引用文献1、周知文献1~5に記載された事項)に基いて当業者が容易になし得たことである。」 「(3) 引用発明9を主発明とした場合 ・本件発明1、2、4、5、7/引用発明9、引用情報10、引用文献13、技術常識(引用文献1、周知文献1~5) 本件発明1、2、4、5、7は、引用発明9並びに引用情報10に記載された事項、引用文献13に記載された周知事項及び技術常識(引用文献1及び周知文献1~3に記載された事項、又は、引用文献1及び周知文献1~5に記載された事項)に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができないものである。」 引用発明14を主発明とした場合 「本件発明1は、引用発明14並びに引用文献15に記載された事項、引用文献13に記載された周知事項及び技術常識(引用文献1、周知文献1~3に記載された事項)に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができないものである。 本件発明2、4、5は、引用発明14並びに引用例15に記載された事項、引用文献13に記載された周知事項及び技術常識(引用文献1、周知文献1~5に記載された事項)に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができないものである。 本件発明6は、引用発明14並びに引用文献15に記載された事項、引用文献11に記載された事項、引用文献13に記載された周知事項及び技術常識(引用文献1、周知文献1~5に記載された事項)に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができないものである。 本件発明7は、引用発明14並びに引用文献15に記載された事項又は引用文献11、15に記載された事項、引用文献13に記載された周知事項及び技術常識(引用文献1、周知文献1~5に記載された事項)に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができないものである。」 「以上のとおり、本件発明1~7に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してなされたものであるから、同法第113条第2号に該当し、取り消されるべきものである。」 「<引用文献等一覧> 1.特開2001-199850号公報(特許異議申立人が提出した甲第1号証に相当) 5.Mintel GNPD、「Naturelle Volumax Freezing Spray」、Zotos,USA、2007年3月掲載,記録番号(ID)678678 6.Mintel GNPD、「Cream of Nature Hair Fortifying Serum」、Revlon,USA、2001年5月掲載,記録番号(ID)10085170 7.Mintel GNPD、「Curl Definer Mousse」、Colgate-Palmolive,Mexico,2011年9月掲載、記録番号(ID)1612897 8.Mintel GNPD、「Heat Block Hair Cream」、Bio-Woman,Thailand、2011年9月掲載、記録番号(ID)1622100 9.Mintel GNPD、「Angel&Girl Soft Styling Gel」、Pigeon,Japan、2012年8月掲載、記録番号(ID)1935743 10.「Angel&Girl やわらかスタイリングジェル」,ピジョン、[online]2012年8月20日,【検索日:2020年1月15日】、インターネット(URL:https://www.pigeon.co.jp/news/detail/book12_8_2.html 11.Fragrance Journal、2008年12月、Vol.36、p114-115 12.Fragrance Journal、1997年7月、Vol.25、p70-80 13.「新しい化粧品素材の効能・効果・作用(下)」、株式会社シーエムシー、1998年8月31日、p395-397 14.「ニュースタイリングウォーター ソフト195ml」、百日草ケミカルズ、URL<https://www.amazon.co.jp/百日草ケミカルズヒャクニチソウ-ニュースタイリングウォーター-ソフト-195ml/dp/B003AZCX5C>、検索日:令和2年(2020年)7月28日、インターネット(新たに引用する情報) 15.「New Styling Water soft&hard」、「百日草のはなよめ」、2004年11月号、2004年10月10日発行、146頁の前の差し込みの広告頁(新たに引用する文献) 周知文献1:特開平8-217645号公報 周知文献2:特開2009-179797号公報 周知文献3:特開平4-368317号公報 周知文献4:特開平8-301737号公報 周知文献5:特開2000-191463号公報」 第5 令和2年8月12日付け取消理由(決定の予告)に対する当審の判断 合議体は、令和2年8月12日付け取消理由(決定の予告)に対する理由については、理由がないと判断する。 以下、詳述する。 1 引用文献又は引用情報に記載された事項及び引用発明 (1) 引用文献1に記載された事項 引用文献1の特許請求の範囲の請求項2には、請求項1を引用しない形式で記載すると、 「(A)キク科の植物より得られる抽出物又は圧搾物の1種又は2種以上と、 (B)リンドウ科、サトイモ科又はミカン科に属する植物より得られる抽出物又 は圧搾物の1種又は2種以上と、 (C)トクサ科、アオイ科、ユキノシタ科、シナノキ科又はナデシコ科に属する 植物より得られる抽出物又は圧搾物の1種又は2種以上と、 (D)皮膜形成性ポリマーの1種又は2種以上と、 さらに、シロキサン化合物、ペプチド誘導体、ローヤルゼリー又はその抽出物からなる群より選ばれる1種又は2種以上を含有することを特徴とする整髪化粧料」 の発明が記載され、段落【0004】には発明の目的が再整髪性に優れる整髪化粧料を提供することであること、【0031】~【0033】には、ペプチド誘導体として、コラーゲン等のタンパク質等の加水分解物又はそのシリル化物等の誘導体が挙げられること、【0036】には、整髪化粧料は、ヘアローション等の整髪を目的としたものに加え、シャンプー等として用いた場合もこの発明の目的とする効果を得られること、【0039】、【0070】~【0071】には実施例20として、 「【0070】 実施例20 スタイリングシャンプー (%) POE(3)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム         4.0 ラウロイル-N-メチル-β-アラニンナトリウム       2.0 ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸トリエタノールアミン     2.0 パーム核油脂肪酸アミドプロピルベタイン           6.0 N-ラウロイル-N-カルボキシメチル-N- ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン        5.0 ラウリン酸ジエタノールアミド                2.0 ラウリン酸イソプロパノールアミド              1.0 エチレングリコールジステアレート              2.0 ポリオキシエチレン(7)ヤシ油脂肪酸グリセリン       1.0 カワラヨモギ抽出物                     0.02 ゴボウ抽出物                        0.02 ヤグルマギク抽出物                     0.02 ゲンチアナ抽出物                      0.02 ムラサキセンブリ抽出物                   0.02 ショウブ根抽出物                      0.02 サンショウ抽出物                      0.02 レモン果実抽出物                      0.02 スギナ抽出物                        0.02 ウスベニアオイ抽出物                    0.02 ユキノシタ抽出物                      0.02 シナノキ抽出物                       0.02 サボンソウ抽出物                      0.02 ブドウ抽出物                        0.1 オタネニンジン抽出物                    0.01 クワ抽出物                         0.01 リンゴ果実抽出物                      0.2 アロエ抽出物                        1.0 チャノキ抽出物                       0.5 カンゾウ抽出物                       0.05 セイヨウキズタ抽出物                    0.001 ヘチマ抽出物                        0.1 ホップ抽出物                        0.1 セイヨウトチノキ抽出物                   0.1 海藻抽出物(商品名:カイソウ抽出液[丸善製薬社製])    0.5 ポリビニルピロリドン (商品名:ルビスコールK-90[BASF社製])     1.0 ビニルピロリドン/四級化ジメチルアミノ エチルメタクリレート共重合体 (商品名:ガフカット755N[ISP社製])       3.0 シリコーンエマルション(商品名:BY22-029 [東レ・ダウコーニングシリコーン社製]) 2.0 シリル化ペプチド誘導体 (商品名:プロモイスW-52SIG[成和化成社製])   0.1 カチオン化セルロース誘導体 (商品名:ポリマーJR-400[UCC社製])      0.3 1,3-ブチレングリコール                 2.0 加水分解コンキオリン液 (商品名:真珠たん白抽出液[丸善製薬社製])       0.2 加水分解シルク液 (商品名:プロモイスシルク-1000[成和化成社製])  0.1 L-セリン                         0.01 D-パンテノール                      0.1 ウンデシレン酸トレハロース                 0.1 防腐剤                           適 量 香料                            適 量 精製水                           残 余」 が記載されており、実施例20に配合されたアロエ抽出物は、【0039】によると「アロエベラ抽出物-JC 丸善製薬社製」である。(なお、下線部は合議体で付した。以下同様。) (2) 引用情報5に記載され、電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明(以下、便宜上「引用情報5に記載された発明」という。他の引用情報6~9、14についても同じ。) 引用情報5には、製品として 「変性アルコール、ブタン、ビニルアセテート/クロトン酸/ネオデカン酸ビニルコポリマー、ハイドロフルオロカーボン 152a、アロエ葉搾液、パンテノール、酢酸トコフェロール、アミノメチルプロパノール、アスコルビン酸、ベンゾフェノン4,コラーゲン、グリセリン、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ベンジルアルコール、サリチル酸ベンジル、クマリン、ゲラニオール、リモネン、リナロール、香料を配合したヘアスプレー」の発明(引用発明5) が記載されている。 (3) 引用情報6に記載された発明 引用情報6には、 「水、ラウロイル加水分解コラーゲンのナトリウム/トリエタノールアミン塩、ラウリルピリジニウムクロリド、ポリクオタニウム37,加水分解全粒小麦タンパク質、アロエベラ葉搾液、ベンゾフェノン-4、パンテノール(プロビタミンB5)、トコフェノール(ビタミンE)、乳酸、乳酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウレス-11、グリコールステアレート、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン、フェノキシエタノール、香料、 その他成分を配合したヘアスタイリング製品」の発明(引用発明6) が記載されており、商品説明の欄に、仕上げスタイリングスプレー(Finishing & Styling Spray)、スタイリング液(Styling Spritz)、ヘア強化乳液(Hair Fortifying Serum)などの多様なスタイリング製品があることも記載されている。 (4) 引用情報7に記載された発明 引用情報7には、 「水、ブタン、プロパン、イソブタン、ポリクウォタニウム-4、ポリソルベート 20、香料、DMDMヒダントイン、PEG-12 ジメチコン、ラウレス-4、PEG-40ヒマシ硬化油、コカミドプロピルベタイン、アロエベラ抽出物、加水分解コラーゲンを配合したカール ディファイナー ムース」の発明(引用発明7) が記載され、商品説明として、アロエとコラーゲンの処方により、カールがきまり、スタイルが保たれることも示されている。 (5) 引用情報8に記載された発明 引用情報8には、 「脱イオン水、カーボマー、シリコーン、クウォタニウム-22、サクラ抽出物、マリンコラーゲン、アロエベラ抽出物、ジプロピレングリコール、水を配合したヘアクリーム。」の発明(引用発明8) が記載されている。 (6) 引用情報9に記載された発明 引用情報9には、 「水、プロピレングリコール、ポリクウォタニウム-72、PEG-20 ソルビタンココレート、加水分解コラーゲン、アロエ抽出物、ヒドロキシエチルセルロース、ブチレングリコール、クエン酸、クエン酸ナトリウム、香料、エチルヘキシルグリセリン、フェノキシエタノール、エタノールを配合した、やわらかスタイリングジェル」の発明(引用発明9) が記載されており、商品説明として、油性感なしにヘアスタイルが長持ちすることも記載されている。 (7) 引用情報10に記載され、電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった事項(引用情報10に記載された事項) 引用情報10には、「エンジェル&ガール やわらかスタイリングジェル」との製品が記載され、アロエエキス、コラーゲンが配合されていることや、製品の特長として、髪の毛をカチカチに固めず、ふわっとしたまとまりにし、再アレンジもできることが記載されている。 なお、引用情報10の製品は引用情報9と同じ製品である。 (8) 引用情報14に記載された事項及発明 ア14 「 」 イ14 「商品の説明 「ソフト」はふんわりとした自然なカールが作れて、しっとりとしたツヤでエレガントな雰囲気に。ゆっくりと乾くウォーターと、柔軟なセット力を持つグロスの組み合わせが、髪の毛を扱いやすくし、アップスタイルに艶やかさとまとまりを与えてくれます。<ご使用方法>1.ドライの状態の髪に湿り気を感じるくらいたっぷりと塗布します。2.コームでなじませた後、乾ききる前にスタイリングします。3.ほぼ形が出来上がったときに再塗布し、コームでなじませ艶を出します。【スタイリング剤・スタイリングローション・(株)百日草ケミカルズ】【成分】水、変性アルコール、エタノール、ベタイン、ジメチコンポリオール、(アクリレーツ/アクリル酸ラウリル/アクリル酸ステアリル/メタクリル酸エチルアミンオキシド)コポリマー、(メタクリロイルオキシエチルカルボキシベタイン/メタクリル酸アルキル)コポリマー、BG、ポリクオタニウム-10、セトリモニウムクロリド、ケープアロエエキス、加水分解コラーゲン、アルニカ花エキス、オドリコソウエキス、オランダカラシエキス、ゴボウエキス、シラカバ樹皮エキス、セイヨウキズタエキス、ニンニクエキス、マツエキス、ローズマリーエキス、ローマカミツレエキス、フェノキシエタノール、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン、赤401、黄4、香料」 ウ14 「登録情報 製造元リファレンス : SY07HS002 ASIN: B003AZCX5C Amazon.co.jp での取り扱い開始日: 2010/3/4 」 上記摘記事項ア14~ウ14の記載からみて、引用情報14には、商品「ニュースタイリングウォーターソフト」として、 「水、変性アルコール、エタノール、ベタイン、ジメチコンポリオール、(アクリレーツ/アクリル酸ラウリル/アクリル酸ステアリル/メタクリル酸エチルアミンオキシド)コポリマー、(メタクリロイルオキシエチルカルボキシベタイン/メタクリル酸アルキル)コポリマー、BG、ポリクオタニウム-10、セトリモニウムクロリド、ケープアロエエキス、加水分解コラーゲン、アルニカ花エキス、オドリコソウエキス、オランダカラシエキス、ゴボウエキス、シラカバ樹皮エキス、セイヨウキズタエキス、ニンニクエキス、マツエキス、ローズマリーエキス、ローマカミツレエキス、フェノキシエタノール、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン、赤401、黄4、香料を配合したスタイリング剤」(以下、「引用発明14」という。) の発明が記載されており、また、摘記事項ウ14の記載から、当該商品は、アマゾンにおいて、2010年3月4日から取り扱われているものと認める。 2 取消理由通知の理由(進歩性)についての当審の判断 (1) 引用発明5、6をそれぞれ主発明とした場合 訂正により、引用発明5、6は、本件発明1から但し書きの(2)のヘアスプレー、(3)のヘアスタイリング製品として除外されている。 そうすると、本件発明1は、引用発明5、6を主発明とした場合に当業者が容易に発明をすることができたものではないから、引用発明5、6を主発明とした理由は、その理由がない。 請求項1を直接又は間接的に引用する本件発明3、4、6、7についても、同様である。 よって、本件発明1、3、4、6、7に係る特許は、特許法第113条第2号に該当せず、取り消すべきものではない。 (2) 引用発明7、8をそれぞれ主発明とした場合 訂正により、引用発明7、8は、本件発明1から但し書きの(4)のカール ディファイナー ムース、(5)のヘアクリームとして除外されている。 そうすると、本件発明1は、引用発明7、8を主発明とした場合に当業者が容易に発明をすることができたものではないから、引用発明7、8を主発明とした理由は、その理由がない。 請求項1を直接又は間接的に引用する本件発明2、4、5、6、7についても、同様である。 よって、本件発明1、2、4、5、6、7に係る特許は、特許法第113条第2号に該当せず、取り消すべきものではない。 (3) 引用発明9を主発明とした場合 訂正により、引用発明9は、本件発明1から但し書きの(6)のスタイリングジェルとして除外されている。 そうすると、本件発明1は、引用発明9を主発明とした場合に当業者が容易に発明をすることができたものではないから、引用発明9を主発明とした理由は、その理由がない。 請求項1を直接又は間接的に引用する本件発明2、4、5、7についても、同様である。 よって、本件発明1、2、4、5、7に係る特許は、特許法第113条第2号に該当せず、取り消すべきものではない。 (4) 引用発明14を主発明とした場合 訂正により、引用発明9は、本件発明1から但し書きの(7)のスタイリング剤として除外されている。 そうすると、本件発明1は、引用発明14を主発明とした場合に当業者が容易に発明をすることができたものではないから、引用発明14を主発明とした理由は、その理由がない。 請求項1を直接又は間接的に引用する本件発明2、4、5、6,7についても、同様である。 よって、本件発明1、2、4、5、6、7に係る特許は、特許法第113条第2号に該当せず、取り消すべきものではない。 (5) 申立人の主張について ア 主張の概略 申立人は、令和2年12月28日提出の意見書において、以下の主張をしている。 ・特許権者が本件発明1と引用発明5~9、14との相違点であると主張する構成は、いわゆる「除くクレーム」として除外された構成である。「除くクレーム」することにより特許を受けることができる発明は、引用発明と技術的思想として顕著に異なる発明で有り、そうでない場合には、進歩性欠如の拒絶理由が解消されることはほとんどないと考えられる(審査基準第IV部第2章3.3.1(4))。 本件発明1と引用発明5~9、14とは整髪力に優れた発明は整髪力に優れた整髪料を提供するとの課題が共通しており、技術思想として顕著に異なる発明ではないから、本件発明1は、引用発明5~9、14に対する進歩性を有さない。本件発明2~7についても同様である(主張1)。 ・本件発明1のコラーゲンの割合についても格別顕著な効果を奏するものではない。特許権者は、特定量のコラーゲンを含有することで「整髪効果」及び「ボリュームアップ効果」が得られると主張しているが、本件発明の実施例及び比較例に基づけばこれらの効果は格別顕著な効果ではない。 本件特許の実施例(14、16、17、18)及び比較例(5、7、8、9)によれば、コラーゲンの含有量がふんわり感に寄与しているとはいえず、また、本件特許の比較例(5、6、8)は、コラーゲンを含有していなくても本件特許の実施例(1、11、15)よりも高い整髪効果が得られており、コラーゲンが整髪効果に寄与しているとはいえない。また、本件特許の明細書には、コラーゲン含有量の数値範囲の内と外とで効果に差異があることも示されておらず、数値限定に臨界的意義はない。よって、本件発明1は、引用発明5~9、14に対する進歩性を有さない。本件発明2~7についても同様である(主張2)。 イ 主張について (ア) 主張1について 申立人の主張はもっともであり、特に、引用発明5、14は、整髪用ヘアスプレーの発明であって技術的思想として関連するものであり、しかもこれらはシリコーオイルも含まれていないものでもある(なお、引用発明14のジメチコンコポリオールは、乳化剤であって、「シリコーンオイル」ではないので、特許権者の令和2年10月16日提出の意見書のジメチコンコポリオールが「シリコーンオイル」に相当する旨(第13頁下から2~7行)の認識は誤りである。)。 しかしながら、本件発明1から除外された発明であり、特に商品として市販されているものから、根拠なく恣意的に配合成分の一部を変更して、本件発明1から除外されていないものとすることはできないから(例えば、引用発明5から噴射剤(ブタン、ハイドロフルオロカーボン 152aを他の噴射剤に変更することや、引用発明14から赤401や黄4の着色料を他の着色料に変更すること)、本件発明1~7が、引用発明5~9、14に対して進歩性がないとすることはできない。 したがって、主張1は採用できない。 (イ) 主張2について 効果についての申立人の主張はもっともであり、(B)成分を特定量で配合することのみで、どのような(A)成分の含有量であっても特許権者の主張する整髪効果が奏されるのかについての疑問はあるものの、上記(ア)で述べたように、本件発明1~7が、引用発明5~9、14に対して進歩性がないとすることはできないから、主張2についても採用できない。 なお、効果について、明細書の実施例2に対して、(A)成分のみの比較例1と(B)成分のみの比較例12の結果や、(A)又は(B)成分のみを実施例2のこれらの合計量よりも多く配合した比較例3、13の結果を比較してみれば、(A)成分と(B)成分を組合せることで、単独で用いるよりも整髪効果が向上することは理解できることを付記する。 よって、申立人の主張は採用できない。 3 小括 令和2年8月12日付けで通知した取消理由(決定の予告)の理由では、本件発明1~7に係る特許を取り消すことはできない。 第6 令和2年2月20日付けで通知した取消理由に対する当審の判断 令和2年2月20日付けで通知した取消理由では、引用発明1、2、5~9を主発明として、新規性及び進歩性がないとの理由が通知されている。 1 引用発明1、5~9を主発明とした場合 訂正により、本件発明1から但し書きの(1)~(6)として、引用発明1、5~9は除外されているから、これらを主発明とした新規性及び進歩性に係る理由は、その理由がない。 請求項1を直接又は間接的に引用する本件発明2~7についても、同様である。 よって、本件発明1~7は、特許法第113条第2号に該当せず、取り消すべきものではない。 2 引用文献2に記載された発明(引用発明2)を主発明とした場合 (1) 取消理由の概要 引用発明2を主発明とする取消理由は、 ・本件発明1、2、4、5は、引用文献2に記載された発明であるから、新規性を有しない、 ・本件発明6は、引用文献2に記載された発明及び引用文献4、11に記載された事項により進歩性を有さない、 ・本件発明7は、引用文献2に記載された発明及び引用文献4、11、12に記載された事項により進歩性を有さない、 というものであった。 (2) 引用発明2 引用文献2には、特許請求の範囲の請求項2に、請求項1を引用しない形式で記載して、 「アロエ抽出液と柑橘果皮抽出液とを1/9~2/8(質量比)で含有し、かつ、前記アロエ抽出液と前記柑橘果皮抽出液とを60質量%以上含み、 さらに、コラーゲンを0.5~2.0質量%含有する頭皮頭髪栄養液」 の発明が記載され、段落【0006】にこの発明の課題の一つとして、育毛と整髪を同時に行うことができることが記載され、【0008】に整髪作用、整髪効果の意味が説明され、【0015】にアロエ抽出物と柑橘果皮抽出物の量比が記載され、【0017】、【0018】、表4(混合例13)、表5、【0033】、【0034】には、実施例(混合例13)として、キダチアロエの葉抽出物、柑橘果皮抽出物、コラーゲンを配合した頭皮頭髪栄養液が記載されている。なお、【0017】の抽出溶媒の量が「アルコール系溶媒500リットル」との記載について、当該段落には、最終的に得られたアロエ抽出液が「約410ml」と記載されていることから、前記記載は「アルコール系溶媒500ml」の誤記と認められる。 上記の記載からみて、引用文献2には、以下の発明(引用発明2)が記載されている。 「キダチアロエの葉抽出物と柑橘果皮抽出物を1/9~2/8(質量比)で含有し、前記アロエの葉抽出物と前記柑橘果皮抽出物とを60質量%以上含み、コラーゲンを0.5~2.0質量%含有する頭皮頭髪栄養液。」 (3) 対比・判断 ア 本件発明1について (ア) 対比 本件発明1と引用発明2を対比する。 引用発明2の「キダチアロエの葉抽出物」、「コラーゲン」は、本件発明1の「(A)アロエ葉(一部を含む)の搾汁及び抽出物よりなる群から選択される少なくとも1種」、「(B)コラーゲン、その加水分解物、及びこれらの誘導体よりなる群から選択される少なくとも1種」に相当する。 引用発明2の「頭皮頭髪栄養液」は、育毛と同時に整髪を行うものであって、整髪効果を有するものであるから、本件発明1の「整髪用ヘアスプレー又はヘアミスト」とは、「整髪料組成物」との点に限りにおいて一致する。 また、引用発明2は、シリコーンオイルは含んでおらず、但し書きにより除外されている(1)~(7)の発明でもない。 さらに、本件発明1は、(A)、(B)成分を含有するものであるが、それ以外の他の成分を配合してもよいものであるから、引用発明2において「柑橘果皮抽出物」を配合する点は相違点とはならない。 そうすると、本件発明1と引用発明2は、 「(A)アロエ葉(一部を含む)の搾汁及び抽出物よりなる群から選択される少なくとも1種、並びに (B)コラーゲン、その加水分解物、及びこれらの誘導体よりなる群から選択される少なくとも1種を含有し、シリコーンオイルを含有しないことを特徴とする整髪用組成物」 の点で一致し、以下の点で相違する。 <相違点a> 本件発明1は、(B)成分が0.000001~0.1重量%の割合で含有されるのに対し、引用発明2はコラーゲンを0.5~2.0質量%の割合で含有しており、含有量が異なる点。 <相違点b> 整髪用組成物において、本件発明1は「整髪用ヘアスプレー又はヘアミスト」であるのに対し、引用発明2は「頭皮頭髪用栄養液」であって、整髪用ヘアスプレー又はヘアミストではない点。 (イ) 判断 まず、本件発明1と引用発明2とは、相違点があるから、本件発明1は、引用発明2、すなわち引用文献2に記載された発明ではない。 次に、相違点aについて検討するに、引用発明2のコラーゲンの含有量を、本件発明1の含有量とすることは、両発明のコラーゲンの含有量が大きく異なるから、当業者が容易になし得たものではない。 そうすると、相違点bを検討するまでもなく、本件発明1は、引用文献2に記載された発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものではない。 よって、本件発明1に対する引用発明2を主発明とした新規性及び進歩性に係る理由は、その理由がない。 イ 本件発明2、4~7について 請求項1を直接又は間接的に引用する本件発明2、4~7についても、上記ア(イ)同様であって、本件発明2、4、5に対する引用発明2を主発明とした新規性及び進歩性に係る理由並びに本件発明6、7に対するは引用発明2を主発明とした進歩性に係る理由は、その理由がない。 ウ まとめ 本件発明1、2、4~7は、特許法第113条第2号に該当せず、取り消すべきものではない。 3 小括 令和2年2月20日付けで通知した取消理由の理由では、本件発明1~7に係る特許を取り消すことはできない。 第7 取消理由通知において採用しなかった異議申立理由について 異議申立理由は、甲第1号証(引用文献1)又は甲第2号証(引用文献2)を主引例とした新規性に係る理由、甲第1号証又は甲第2号証を主引例とした進歩性に係る理由、甲第1号証又は甲第2号証を主引例として甲第4号証(引用文献4)を組み合わせた進歩性に理由であった。 これらの理由は、令和2年2月20日付けの取消理由において全て通知されており、取消理由通知で採用しなかった異議申立理由はない。 第8 むすび 以上のとおりであるから、取消理由通知に記載した取消理由及び特許異議申立書に記載した特許異議申立によっては、本件の請求項1~7に係る特許を取り消すことはできない。 また、他に本件の請求項1~7に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり決定する。

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2019-700897

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