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特許異議申立

2019-700881

トンネル内非常用設備

審判番号
2019-700881
法域
特許
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
特願2015-102919
登録番号
特許第6510320号(P6510320)
請求日
2019年11月08日
審決日
2020年01月30日
公報発行日
2020年03月27日
結論
維持
当事者
  • 【権利者】ホーチキ株式会社
  • 【権利者代理人】竹内 進
  • 【異議申立人】能美防災 株式会社
  • 【異議申立人代理人】特許業務法人きさ特許商標事務所
審判長/審判官
  • 審判長 渋谷 善弘
  • 審判官 鈴木 充
  • 審判官 北村 英隆
分類
P1651.121-Y (A62C)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項、特許法第113条第2号
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特許第6510320号発明「トンネル内非常用設備」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。

結論

【結 論】 特許第6510320号の請求項1ないし9に係る特許を維持する。

理由

【理 由】 第1 手続の経緯 特許第6510320号の請求項1ないし9に係る特許(以下、「請求項1に係る特許」ないし「請求項9に係る特許」という。)についての出願(以下「本件出願」という。)は、平成27年5月20日に出願され、平成31年4月12日にその特許権の設定登録がされ、令和元年5月8日に特許掲載公報が発行された。その後、その特許に対し、令和元年11月8日に特許異議申立人能美防災株式会社(以下「申立人」という。)により特許異議の申立てがされたものである。 第2 本件発明 請求項1ないし9の特許に係る発明(以下、「本件発明1」ないし「本件発明9」という。)は、それぞれ、本件特許の明細書、特許請求の範囲及び図面の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1ないし9に記載された事項により特定される次のとおりのものである。 「【請求項1】 トンネル側壁に沿って設けた監視員通路の道路に面した路肩に形成した消火栓据付部と、 前記消火栓据付部に設置され、ノズル付きホースを収納した筐体の前記道路に面した前面開口に開閉自在な消火栓扉を設けると共に、前記筐体の裏面開口に開閉自在な消火栓裏扉を設けた消火栓装置と、 を備えたことを特徴とするトンネル内非常用設備。 【請求項2】 請求項1記載のトンネル内非常用設備に於いて、前記消火栓装置の消火栓扉を、下向き開閉扉、上向き開閉扉、横開き扉、下スライド扉、横スライド扉又はスクリーン扉としたことを特徴とするトンネル内非常用設備。 【請求項3】 請求項1記載のトンネル内非常用設備に於いて、前記消火栓裏扉を、下向き開閉扉、上向き開閉扉、横開き扉、横スライド扉又はスクリーン扉としたことを特徴とするトンネル内非常用設備。 【請求項4】 請求項1記載のトンネル内非常用設備に於いて、前記監視員通路下に前記消火栓装置のホースを収納するホース収納部を設けたことを特徴とするトンネル内非常用設備。 【請求項5】 請求項1記載のトンネル内非常用設備に於いて、前記消火栓装置の筐体の上面、道路側前面、監視員通路側裏面の何れか又は複数個所に赤色表示灯を設けたことを特徴とするトンネル内非常用設備。 【請求項6】 請求項1記載のトンネル内非常用設備に於いて、 消火器を収納する消火器筐体を前記筐体に連設し、前記消火器筐体の前記道路に面した前面開口に開閉自在な消火器扉を設けると共に、前記筐体の裏面開口に開閉自在な消火器裏扉を設けたことを特徴とするトンネル内非常用設備。 【請求項7】 請求項1記載のトンネル内非常用設備に於いて、前記消火栓据付部は、前記監視員通路の路肩から側壁を刳り貫き形成し、前記消火栓据付部に消火栓装置の筐体の一部を埋込設置したことを特徴とするトンネル内非常用設備。 【請求項8】 トンネル側壁に沿って設けた監視員通路の道路に面した路肩に形成した消火器据付部と、 前記消火器据付部に設置され、消火器を収納した筐体の前記道路に面した前面開口に開閉自在な消火器扉を設けると共に、前記筐体の裏面開口に開閉自在な消火器裏扉を設けた消火器箱と、 を備えたことを特徴とするトンネル内非常用設備。 【請求項9】 請求項8記載のトンネル内非常用設備に於いて、 前記消火器箱の消火器扉を、下向き開閉扉、上向き開閉扉、横開き扉、下スライド扉、横スライド扉又はスクリーン扉とし、 前記消火器箱の消火器裏扉を、下向き開閉扉、上向き開閉扉、横開き扉、横スライド扉又はスクリーン扉としたことを特徴とするトンネル内非常用設備。」 第3 特許異議申立理由の概要 申立人は、証拠方法として甲第1号証ないし甲第5号証(以下、「甲1」ないし「甲5」という。)を提出し、次の申立理由を主張している。 1 申立理由 本件発明1ないし9は、甲1ないし甲5に記載された発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本件発明1ないし9に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであって、特許法第113条第2号の規定により取り消されるべきものである。 2 各甲号証 甲1:特開2001-9053号公報 甲2:実願平2-96258号(実開平4-51964号)のマイクロフィルム 甲3:特開2003-190315号公報 甲4:特公平5-15474号公報 甲5:登録実用新案第3105122号公報 第4 甲1ないし甲5の記載等 1 甲1について 甲1には、「トンネル用消火栓装置」に関して、図面(特に、図1ないし7を参照。)とともに次の事項が記載されている(下線は当審が付与した。以下同様。)。 ア 「【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、自動車専用道路等のトンネルに設置されるトンネル用消火栓装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、自動車専用道路のトンネルには、トンネル内で発生する火災事故から人身及び車両を守るため、非常用設備が設置されている。」 イ 「【0015】 【発明の実施の形態】図1は本発明によるトンネル用消火栓装置の設置状態の説明図である。図1において、トンネル内の路面1の上部には蒲鉾状のコンクリート枠体2が構築され、路面1の路肩側のトンネル内壁に沿って例えば1m程度の高さを持った監視員通路3が形成されている。 【0016】監視員通路3の内部は空洞となっており、ダクト4として使用される。ダクト4の中には電気ケーブルを引き回すための多孔電線管5とポンプ設備から加圧消火用水を供給するための配水管6が設置されている。 【0017】このようなトンネル内について、本発明にあっては、監視員通路3における路面1側に位置した通路壁面7の上部に、消火栓装置10を横置きで埋め込み設置している。消火栓装置10の下側の通路壁面7には銘板11が装着され、消火栓装置10の表示とその取扱説明を表示している。 【0018】監視員通路3の通路壁面7に埋め込み設置された本発明の消火栓装置10は、例えば壁面に50m間隔で設置されている。また消火栓装置10の設置場所としては、路面1から監視員通路3に上り下りができる通路壁面7に足掛け8が設けられ、また手摺9が切れた部分の近くとする。」 ウ 「【0025】消火栓装置10の前枠12には消火栓扉14と消火器扉16が並んで設けられている。消火栓扉14及び消火器扉16は開閉ハンドル15,17を備えており、開閉ハンドル15,17によって消火栓扉14,消火器扉16を下側を軸として上下に開閉することができる。 【0026】消火栓扉14の内部にはホースリール20が収納されている。ホースリール20には樹脂引き保形ホース等を用いたホース21が巻き回されており、ホース21の先端にはノズル22が装着されている。」 エ 「【0035】図4は図3の正面図であり、消火栓扉14の内部に収納しているホースリール20等を破線で表わし、また消火器扉16の内部に収納している消火器23を破線で表わしている。また図5は図3の側面図であり、消火栓扉14の内部に設けたホースリール20の部分を表わしている。この図5から明らかなように、本発明の消火栓装置10の本体26は、ダクト4内の通路壁面7の内側で固定アングル32により支持され、またトンネル壁面となる奥行き側でアングル架台33で支持されている。」 オ 上記イ(特に、段落【0017】を参照。)並びに図5及び6の図示内容から、監視員通路3の路面1側に位置した通路壁面7の上部には、消火栓装置10の据付部が形成されているといえる。 上記記載事項及び図面の図示内容を総合すると、甲1には次の発明(以下「甲1発明1」及び「甲1発明2」という。)が記載されている。 〔甲1発明1〕 「トンネル内壁に沿って設けた監視員通路3の路面1側に位置した通路壁面7の上部に形成した消火栓装置10据付部と、 前記消火栓装置10据付部に設置され、ノズル22付きホース21を収納した本体26の前記路面1側に開閉自在な消火栓扉14を設けた消火栓装置10と、 を備えたトンネル内非常用設備。」 〔甲1発明2〕 「トンネル内壁に沿って設けた監視員通路3の路面1側に位置した通路壁面7の上部に形成した消火栓装置10据付部と、 前記消火栓装置10据付部に設置され、消火器23を収納した本体26の前記路面1側に開閉自在な消火器扉16を設けた消火栓装置10と、 を備えたトンネル内非常用設備。」 2 甲2について 甲2には、「両面型屋内消火栓ボックス」に関して、図面とともに次の事項が記載されている。 ア 「1.ホースリールハンガー(10)が固着された回動レバー(8)を表扉(20)および裏扉(21)を有する消火栓ボックス(1)の表裏両方向に回動可能に枢着した両面型屋内消火栓ボックス。」(明細書第1ページ第5ないし8行) イ 「この考案は、屋内に設置される消火栓を壁の表裏いずれの面からも使用できるようにした両面型屋内消火栓ボックスに関するものである。」(明細書第1ページ第14行ないし16行) ウ 「前記従来の消火栓の設置間隔は消防法により1号消火栓の場合、間仕切壁の有無にかかわらず半径25m包含となっており、第2図に示すように、火災現場24が消火栓ボックス1の設置壁26の廊下23と反対側の室内25の場合は、火災現場24に到達するには一旦廊下23をドア27まで進んだ後壁26の向う側に折り返す必要がありドア27が最も遠い25mの位置にあるときは最大50mの距離を要することとなり、迅速な初期消火を行うには不便であり、この不便を解消するためには消火栓の設置数を増す必要があるが、そのためには設置費用が余分にかかる欠点があった。 この考案は、前記の欠点を解消し、一個の消火栓ボックスをその表裏から使用可能とした両面型屋内消火栓ボックスを提供することを課題とするものである。」(明細書第2ページ第3行ないし第17行) エ 「ホースリール13にはホース16が巻かれており、その先端には放水ノズル17が取付けられ、その基部は消火栓18に連絡しており、ハンドル19によって放水を制御するようになっている。 ホース収納箱6の表裏には表扉20および裏扉21が枢着され、表扉20おおよび裏扉21には外側からだけ開閉できる錠22が取付けられており、例えば表扉20を開いてその向う側にある裏扉21を内側から開いて室内に侵入することはできないようになっている。」(明細書第4ページ第2行ないし第11行) 上記記載事項及び図面の図示内容からみて、甲2に次の発明(以下「甲2発明」という。)が記載されている。 〔甲2発明〕 「屋内に設置され、放水ノズル17付きホース16を収納したホース収納箱6の表面開口に開閉自在な表扉20を設けると共に、前記ホース収納箱6の裏面開口に開閉自在な裏扉21を設けた消火栓ボックス1。」 3 甲3について 甲3には、「消火栓装置」に関して、図面とともに次の事項が記載されている。 ア 「【0015】 【発明の実施の形態】図1は本発明による消火栓装置の正面図であり、図2にその平面図を示す。図1において、本発明の消火栓装置1は架台2aの上に筐体2を乗せており、筐体2のサイズは高さ方向の小型化を図るため、例えば架台2aを含む高さが約65cmで、横幅が例えば2.26m程度としており、従来の消火栓装置に比べるとかなり高さが低い横長の形状を持っている。 【0016】消火栓装置1の筐体2には消火栓扉が設けられており、本発明にあっては消火栓扉を消火栓正面扉3と消火栓天井扉4で構成している。消火栓正面扉3は筐体2の正面に配置され、下部を中心に下開きする扉構造を持っている。これに対し消火栓天井扉4は、図2の平面図から明らかなように筐体2の上面に配置され、背後側を中心に上開きする扉構造を備えている。」 イ 「【0020】また本発明の消火栓装置1の左側には消火器扉が設けられている。消火器扉は消火器正面扉5と消火器天井扉6で構成される。消火器正面扉5は扉下部または扉側部を中心に開放する扉構造を持っている。」 ウ 「【0024】図3は図1,図2に示した本発明の消火栓装置1のトンネル内における設置状態の例である。この設置例にあっては、トンネル側壁8に沿った通路9aに対し、20~30cm程度の段差を持って路面9bが施工されている。この通路9a上には本発明の消火栓装置1が設置されている。 【0025】このように本発明の消火栓装置1は、その高さが人の膝付近とかなり低くなるが、例えば消火器を取り出す際には図1,図2に示した消火器正面扉5と消火器天井扉6の両方が開くことから、容易に消火器を取り出すことができる。また消火栓正面扉3の開放に連動して消火栓天井扉4も開いているため、消火後にホースを筐体2内に収納する際の作業も容易にできる。 【0026】図4は本発明の消火栓装置1における消火器扉の開放状態の説明図である。図4において、消火栓装置1に収納している消火器を取り出す際には、消火器正面扉5に設けている開閉ハンドル5aを引くと、この実施形態にあっては消火器正面扉5は側部を中心に横に開くことができる。」 エ 「【0049】開閉ハンドル3aを持って消火栓正面扉3を開くと、消火栓正面扉3は図8のように90°開いた位置より手前の第1位置に停止し、ホースガイド20の高さを人が引き出すホースの高さに合わせる。この消火栓正面扉3の開放に伴って、例えば図4または図5のように消火栓天井扉4が自動的に上方に開放する。 【0050】この状態で図8のように消火栓正面扉3の内側に装着されているノズル21を取り出し、ホース12を火災現場に向けて引き出す。このとき勢いよくホース12を引き出しても、消火栓正面扉3の内側に設けたホースガイド20を通してホースを引き出しているため必要以上にホースが内巻き状態から引き出されてしまうことが防止できる。」 上記記載事項及び図面の図示内容からみて、甲3には次の発明(以下「甲3発明1」及び「甲3発明2」という。)が記載されている。 〔甲3発明1〕 「トンネル側壁8に沿って設けられた通路9a上の架台2aの上に設置され、ノズル21付きホース12を収納した筐体2の正面に開閉自在な消火栓正面扉3を設けた消火栓装置1。」 〔甲3発明2〕 「トンネル側壁8に沿って設けられた通路9a上の架台2aの上に設置され、消火器19を収納した筐体2の正面に開閉自在な消火器正面扉5を設けた消火栓装置1。」 4 甲4について 甲4には、「消火栓」に関して、図面とともに次の事項が記載されている ア 「この発明は、瀬戸内海に架設される大橋の中央分離帯などに設けられて上下車線の側から夫々使用できるようにした消火栓に関するものである。」(第1欄第19行ないし第21行) イ 「更に、該開口部は前述せる如く装置箱の上方部の左右両側に設けられているので、上下線の何れの車線側からもホースを容易に引出して使用でき、従って、一基の消火栓を効率良く使用することが可能となる。」(第4欄第7行ないし第12行) ウ 「図に於て、1は装置箱であり、該装置箱1は左右方向に長く形成して左右方向は幅狭い長方体状に形成され、そして、該装置箱1内にてホースリール2の給水軸管3を、路面GLに略並行で且つ略水平状にすると共に左右方向に、該装置箱1に固定している支え体4へ取付け、リール取付体5の回転継手部5aが給水軸管3の回転継手部3aへ回転のみ自在に篏合されてホースリール2がリール取付体5に取付けられ、装置箱1の上部左右に夫々開口部7、8を設け、相互の給水通路が互いに連通するようにリール取付体5にホース取付体9を取付けてホース取付体9にホース10の基部を嵌着し、ホースリール2に巻き付けたホース10の先端部にノズル11を取付け、装置箱1に取付けている板ばねからなる挟着金具12にノズル11を取外し自在に弾性嵌着し、挟着金具12からノズル11を取外して開口部7又は8から外に引張れば、ホースリール2はホース取付体5と共に給水軸管3の軸心の廻りに回転することになって、開口部7又は8から外にホース10を引き出すことができるようにしている。 開口部7、8は、装置箱1の天井板13及び左右側板14,15の下部を除く部分が開放されるように形成されて、ホース10の上記引出しに支障しない状態に開放されて、不使用状態では開口部7、8を閉止できる扉Dを備えているものであり、第2図、第3図、第4図に例示した扉Dは、装置箱1の左右方向長さに略等しい側面視長方形の左扉16と右扉17を左右側板14、15の上縁部へ蝶番18を用いて枢着したものであって、左扉16、右扉17には開放方向に付勢されているダンパなどを設けておき、夫々のラツチ19が外されたとき、ダンパによつて緩やかに左扉16、右扉17は下方に向つて緩やかに開くように設け、又、ホース10は装置箱1内の下部に設けてあるガイドローラ20,21,23,24等に案内されて抵抗少なく外へ引出しできるようにしている。」(第4欄第17行ないし第5欄第10行) エ 第3図ないし第10図の図示内容から、中央分離帯の下方の路面GLに消火栓据付部が形成されているといえる。 オ 消火栓は、その目的及び機能に鑑みれば、非常用設備といえる。 上記記載事項及び認定事項並びに図面の図示内容から、甲4には次の発明(以下「甲4発明」という。)が記載されている。 〔甲4発明〕 「中央分離帯の下方の路面GLに形成した消火栓据付部と、 前記消火栓据付部に設置され、ノズル11付きホース10を収納した装置箱1の右側の開口部8に開閉自在な右扉17を設けると共に、 前記装置箱1の左側の開口部7に開閉自在な左扉16を設けた消火栓と、を備えた非常用設備。」 5 甲5の記載 甲5には、「両面利用可能消火器ボックス」に関して、図面とともに次の事項が記載されている。 ア 「消火器を設置するに当り、壁面に消火器ボックスを埋め込み、その内部に消火器を1~2台収容し、消火器ボックスの扉を両面[壁面の両側)に開く様に製作した両面使用可能消火器ボックス。」(第2ページ第3行ないし第5行。) イ 「本考案は両面から消火器が取り出せる消火器ボックスである。」(第2ページ第9行。) ウ 「上述の様に両面開きの消化器ボックスを使用することによって、壁の両側の部屋より緊急時に消化器利用することが可能となり、1台で2台設置したと同様の効果をもたらす。」(第2ページ第26行ないし第27行) 上記記載事項及び図面の図示内容からみて、甲5には次の発明(以下「甲5発明」という。)が記載されている。 〔甲5発明〕 「消火器を収納した消火器ボックスの両面に扉を設けた両面使用可能消火器ボックス。」 第5 当審の判断 1 本件発明1について (1)甲1発明1を主発明とした場合 本件発明1と甲1発明1とを対比すると、甲1発明1における「トンネル内壁」は、その機能、構成又は技術的意義からみて、本件発明1における「トンネル側壁」に相当し、以下同様に、「監視員通路3」は「監視員通路」に、「路面1側に位置した通路壁面7の上部に形成した」は「道路に面した路肩に形成した」に、「消火栓装置10据付部」は「消火栓据付部」に、「ノズル22付きホース21」は「ノズル付きホース」に、「本体26」は「筐体」に、「路面1側に」は「道路に面した前面開口に」に、「消火栓扉14」は「消火栓扉」に、「消火栓装置10」は「消火栓装置」に、それぞれ相当する。 よって、両者の一致点及び相違点は以下のとおりである。 〔一致点〕 「トンネル側壁に沿って設けた監視員通路の道路に面した路肩に形成した消火栓据付部と、 前記消火栓据付部に設置され、ノズル付きホースを収納した筐体の前記道路に面した前面開口に開閉自在な消火栓扉を設けた消火栓装置と、 を備えたトンネル内非常用設備。」 〔相違点1〕 本件発明1においては、筐体の「裏面開口に開閉自在な消火栓裏扉」を設けたものであるのに対して、甲1発明1においては、かかる事項を備えていない点。 上記相違点1について検討する。 甲2発明は上記のとおり「屋内に設置され、放水ノズル17付きホース16を収納したホース収納箱6の表面開口に開閉自在な表扉20を設けると共に、前記ホース収納箱6の裏面開口に開閉自在な裏扉21を設けた消火栓ボックス1。」というものである。 そして、甲2発明は、屋内の廊下や部屋の間仕切壁等に設置される消火栓ボックスにおいて、火災現場が消火栓ボックスの廊下と反対側の室内の場合は、火災現場に到達するには一旦廊下をドアまで進んだ後、壁の向う側に折り返す必要があり、迅速な初期消火を行うには不便であることから、一個の消火栓ボックスをその表裏から使用可能とすることを課題としたものである(上記第4 2 ウ)。 しかしながら、甲1発明1の消火栓装置10は、トンネル内壁に沿って設けた監視員通路3の路面1側に位置した通路壁面7の上部に形成した消火栓装置10据付部に設置されるものであって、路面1と反対側のトンネル内壁側から使用可能に構成する必要性については甲1に記載も示唆もない。また、そのように構成することは、本件出願の出願前に周知の事項であった、あるいは、技術常識であったという根拠も見出すことができない。 そして、甲1には、点検等に関して「本体26の上部の監視員通路3となる部分には金属プレートを用いた上蓋13が設置されており、この上蓋13は取り外すことができ、施工時の作業及び点検時の調整等ができる。」(段落【0023】)との記載があるように、点検等は上蓋13を取り外すことにより可能である。 さらに、甲1の、図2及び5ないし7を参酌すると、消火栓装置10の本体26は、監視員通路3の下部の空間に埋め込まれており、当該本体26の裏面には、人がアクセスできるようになっていない。 そうすると、甲1発明1の消火栓装置10をその表裏から使用可能に構成する動機付けは存在しないので、甲1発明1の消火栓装置10において、甲2発明を適用する動機付けは存在しない。 したがって、上記相違点1に係る本件発明1の発明特定事項は、甲1発明1及び甲2発明から、当業者が容易に想到できたということはできない。 また、他の証拠の記載内容についても検討したが、上記相違点1に係る本件発明1の発明特定事項は、当業者が容易に想到できたということはできない。 そして、本件発明1は当該発明特定事項により「消火栓装置の裏面開口に開閉自在に消火栓裏扉を設けるようにしたため、火災を伴う車両事故の発生時に、消火栓装置の前に車両が停止して道路面側から消火栓扉を開いてノズル付きホースを引き出せないような場合は、監視員通路に設けている消火栓裏扉を開くことで、確実にノズル付きをホースを引き出して消火作業を行うことを可能とする。」(段落【0025】)及び「消火栓装置の点検は、監視員通路側に設けた消火栓裏扉を開いて行うことで、トンネル内の車両通行の規制を必要とすることなく、消火栓装置の点検作業を可能とする。」(段落【0026】)という、明細書に記載の格別な作用効果(以下「本件発明作用効果1」という。)を奏するものである。 したがって、本件発明1は、甲1ないし甲5に記載された発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。 (2)甲2発明を主発明とした場合 本件発明1と、甲2発明とを対比すると、甲2発明における「放水ノズル17付きホース16」は、その機能、構成又は技術的意義からみて、本件発明1における「ノズル付きホース」に相当し、以下同様に、「ホース収納箱6」は「筐体」に、「表面開口」は「前面開口」に、「表扉20」は「消火栓扉」に、「裏扉21」は「消火栓裏扉」に、「消火栓ボックス1」は「消火栓装置」に、それぞれ相当する。 よって、両者の一致点及び相違点は以下のとおりである。 〔一致点〕 「ノズル付きホースを収納した筐体の前面開口に開閉自在な消火栓扉を設けると共に、前記筐体の裏面開口に開閉自在な消火栓裏扉を設けた消火栓装置。」 〔相違点2〕 本件発明1においては「トンネル側壁に沿って設けた監視員通路の道路に面した路肩に形成した消火栓据付部と、前記消火栓据付部に設置された消火栓装置」とを備えた「トンネル内非常用設備」であるのに対して、甲2発明においては、屋内に設置された消火栓ボックス1である点。 上記相違点2について検討する。 甲2発明は、屋内の廊下や部屋の間仕切壁等に設置される消火栓ボックスにおいて、火災現場が消火栓ボックスの廊下と反対側の室内の場合は、火災現場に到達するには一旦廊下をドアまで進んだ後、壁の向う側に折り返す必要があり、迅速な初期消火を行うには不便であることから、一個の消火栓ボックスをその表裏から使用可能とすることを課題としたものである。(上記第4 2 ウ) 一方、甲3発明1は上記のとおり「トンネル側壁8に沿って設けられた通路9a上の架台2aの上に設置され、ノズル21付きホース12を収納した筐体2の正面に開閉自在な消火栓正面扉3を設けた消火栓装置1」というものであって、消火栓装置1を、通路9aと反対側のトンネル内壁8側から使用可能に構成する必要性については甲3に記載も示唆もない。また、そのように構成することは、本件出願の出願前に周知の事項であった、あるいは、技術常識であったという根拠も見出すことができない。 そうすると、甲3発明1の消火栓装置1をその表裏から使用可能に構成する動機付けは存在しないので、甲3発明1の消火栓装置1において、甲2発明を適用する動機付けは存在しない。 したがって、上記相違点2に係る本件発明1の発明特定事項は、甲2発明及び甲3発明1から、当業者が容易に想到できたということはできない。 また、他の証拠の記載内容についても検討したが、上記相違点2に係る本件発明1の発明特定事項は、当業者が容易に想到できたということはできない。 そして、本件発明1は当該発明特定事項により本件発明作用効果1を奏するものである。 したがって、本件発明1は、甲1ないし甲5に記載された発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。 (3)甲4発明を主発明とした場合 本件発明1と、甲4発明とを対比すると、甲4発明における「ノズル11付きホース10」は、その機能、構成又は技術的意義からみて、本件発明1における「ノズル付きホース」に相当し、以下同様に、「装置箱1」は「筐体」に、「消火栓」は「消火栓装置」に、それぞれ相当する。 甲4発明における「右側の開口部8」と本件発明1における「前記道路に面した前面開口」とは「一方側の開口」という限りにおいて一致しており、以下同様に、「左側の開口部7」と「裏面開口」とは、「他方側の開口」という限りにおいて一致しており、「右扉17」と「消火栓扉」とは、「消火栓一方側扉」という限りにおいて一致しており、「左扉16」と「消火栓裏扉」とは、「消火栓他方側扉」という限りにおいて一致しており、「非常用設備」と「トンネル内非常用設備」とは、「非常用設備」という限りにおいて一致している。 よって、両者の一致点及び相違点は以下のとおりである。 〔一致点〕 「消火栓据付部と、前記消火栓据付部に設置され、ノズル付きホースを収納した筐体の一方側の開口に開閉自在な消火栓一方側扉を設けると共に、前記筐体の他方側の開口に開閉自在な消火栓他方側扉を設けた消火栓装置と、を備えた非常用設備。」 〔相違点3〕 「消火栓据付部」及び「非常用設備」に関して、本件発明1においては「トンネル側壁に沿って設けた監視員通路の道路に面した路肩に形成した」消火栓据付部であって、「トンネル内」非常用設備であるのに対して、甲4発明においては、中央分離帯の下方の路面GLに形成した消火栓据付部であって、非常用設備ではあるが、「トンネル内」非常用設備ではない点。 〔相違点4〕 「一方側の開口」、「他方側の開口」、「消火栓一方側扉」及び「消火栓他方側扉」に関して、本件発明1においては、それぞれ「前記道路に面した前面開口」、「裏面開口」、「消火栓扉」、「消火栓裏扉」であるのに対して、甲4発明においては、それぞれ「右側の開口部8」、「左側の開口部7」、「右扉17」及び「左扉16」である点。 上記相違点3について検討する。 甲4発明は、「上下線の何れの車線側からもホースを容易に引出して使用でき、従つて、一基の消火栓を効率良く使用することが可能と」したものである。(上記第4 4 ア及びイ) しかしながら、甲1発明1の消火栓装置10は、トンネル内壁に沿って設けた監視員通路3の路面1側に位置した通路壁面7の上部に形成した消火栓装置10据付部に設置されるものであって、消火栓装置10を上下線の何れの車線側からも使用可能に構成する動機付けは存在しない。 そして、消火栓装置10を路面1と反対側のトンネル内壁側から使用可能に構成する必要性については甲1に記載も示唆もない。また、そのように構成することは、本件出願の出願前に周知の事項であった、あるいは、技術常識であったという根拠も見出すことができない。 そうすると、甲4発明の消火栓を甲1発明1の消火栓装置に適用する動機付けは存在しない。 したがって、上記相違点3に係る本件発明1の発明特定事項は、甲4発明及び甲1発明1から、当業者が容易に想到できたということはできない。 また、他の証拠の記載内容についても検討したが、上記相違点3に係る本件発明1の発明特定事項は、当業者が容易に想到できたということはできない。 そして、本件発明1は当該発明特定事項により本件発明作用効果1を奏するものである。 したがって、上記相違点4について検討するまでもなく、本件発明1は、甲1ないし甲5に記載された発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。 2 本件発明2ないし7について 本件特許の特許請求の範囲における請求項2ないし7は、請求項1の記載を直接的又は間接的に、かつ、請求項1の記載を他の記載に置き換えることなく引用して記載されたものであるから、本件発明2ないし7は、本件発明1の発明特定事項を全て含むものである。 したがって、本件発明2ないし7は、本件発明1と同様の理由により、甲1ないし甲5に記載された発明に基いて当業者が容易に発明することができたものではない。 3 本件発明8について (1)甲1発明2を主発明とした場合 本件発明8と甲1発明2とを対比すると、甲1発明2における「トンネル内壁」は、その機能、構成又は技術的意義からみて、本件発明8における「トンネル側壁」に相当し、以下同様に、「監視員通路3」は「監視員通路」に、「路面1側に位置した通路壁面7の上部に形成した」は「道路に面した路肩に形成した」に、「消火栓装置10据付部」は「消火器据付部」に、「消火器23」は「消火器」に、「本体26」は「筐体」に、「路面1側に」は「道路に面した前面開口に」に、「消火器扉16」は「消火器扉」に、「消火栓装置10」は「消火器箱」に、それぞれ相当する。 よって、両者の一致点及び相違点は以下のとおりである。 〔一致点〕 「トンネル側壁に沿って設けた監視員通路の道路に面した路肩に形成した消火器据付部と、 前記消火器据付部に設置され、消火器を収納した筐体の前記道路に面した前面開口に開閉自在な消火器扉を設けた消火器箱と、 を備えたトンネル内非常用設備。」 〔相違点4〕 本件発明8においては、筐体の「裏面開口に開閉自在な消火器裏扉」を設けたのに対して、甲1発明2においては、かかる事項を備えていない点。 上記相違点4について検討する。 甲5発明は上記のとおり「消火器を収納した消火器ボックスの両面に扉を設けた両面使用可能消火器ボックス。」というものである。 そして、甲5発明は、両面開きの消化器ボックスを使用することによって、壁の両側の部屋より緊急時に消化器利用することが可能としたものである(上記第4 5 ウ)。 しかしながら、甲1発明2の消火栓装置10は、トンネル内壁に沿って設けた監視員通路3の路面1側に位置した通路壁面7の上部に形成した消火栓装置10据付部に設置されるものであって、路面1と反対側のトンネル内壁側から使用可能に構成する必要性については甲1に記載も示唆もない。また、そのように構成することは、本件出願の出願前に周知の事項であった、あるいは、技術常識であったという根拠も見出すことができない。 そして、甲1には、点検等に関して「本体26の上部の監視員通路3となる部分には金属プレートを用いた上蓋13が設置されており、この上蓋13は取り外すことができ、施工時の作業及び点検時の調整等ができる。」(段落【0023】)との記載があるように、点検等は上蓋13は取り外すことにより可能である。 さらに、甲1の、図5ないし7を参酌すると、消火栓装置10の本体26は、監視員通路3の下部の空間に埋め込まれており、当該本体26の裏面には、人がアクセスできるようになっていない。 そうすると、甲1発明2の消火栓装置10をその表裏から使用可能に構成する動機付けは存在しないので、甲1発明2の消火栓装置10において、甲5発明を適用する動機付けは存在しない。 したがって、上記相違点4に係る本件発明8の発明特定事項は、甲1発明2及び甲5発明から、当業者が容易に想到できたということはできない。 また、他の証拠の記載内容についても検討したが、上記相違点4に係る本件発明8の発明特定事項は、当業者が容易に想到できたということはできない。 そして、本件発明8は当該発明特定事項により「消火器を収納する消火器筐体を消火栓装置の筐体に連設し、消火器筐体の前面開口に開閉自在な消火器扉を設けると共に消火器筐体の裏面開口に開閉自在な消火器裏扉を設けるようにしたため、消火器扉も直接道路に面していることから、火災を伴う車両事故の発生時に、事故車両の運転者等の利用者は、路面側から消火器扉を開き、内部に収納している消火器を取り出して消火作業を行うことが可能となり、従来の監視員通路の上となるトンネル側壁に設置した場合に比べ、監視員通路に妨げられることなく消火器扉に手近かにあるので、簡単且つ容易に消火器を取り出して迅速且つ確実な消火作業を行うことを可能とする。」(段落【0030】)、「火災を伴う車両事故の発生時に、消火栓装置の前に車両が停止して道路面側から消火器扉を開いて消火器を取り出せないような場合は、監視員通路に設けている消火器裏扉を開くことで、確実に消火器を取出して消火作業を行うことを可能とする。」(段落【0031】)及び「消火器の点検や交換を行う場合には、監視員通路側に設けた消火器裏扉を開いて作業を行うことで、トンネル内の車両通行の規制を必要とすることなく、消火器の点検や交換等の作業を可能とする。」(段落【0032】)という明細書に記載の格別な作用効果(以下「本件発明作用効果2」という。)を奏するものである。 したがって、本件発明8は、甲1ないし甲5に記載された発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。 (2)甲5発明を主発明とした場合 本件発明8と甲5発明とを対比すると、甲5発明における「消火器」は、その機能、構成又は技術的意義からみて、本件発明8における「消火器」に相当し、以下同様に、「消火器ボックス」は「筐体」に、「両面使用可能消火器ボックス」は「消火器箱」に、それぞれ相当する。 甲5発明における「消火器ボックスの両面に扉を設けた」と、本件発明における「筐体の前記道路に面した前面開口に開閉自在な消火器扉を設けると共に、前記筐体の裏面開口に開閉自在な消火器裏扉を設けた」とは「前面開口に開閉自在な消火器扉を設けると共に、前記筐体の裏面開口に開閉自在な消火器裏扉を設けた」という限りにおいて一致している。 よって、両者の一致点及び相違点は以下のとおりである。 〔一致点〕 「消火器を収納した筐体の前面開口に開閉自在な消火器扉を設けると共に、前記筐体の裏面開口に開閉自在な消火器裏扉を設けた消火器箱。」 〔相違点5〕 本件発明8においては「トンネル側壁に沿って設けた監視員通路の道路に面した路肩に形成した消火器据付部」と、「前記消火器据付部に設置」される消火器箱とを備えた「トンネル内非常用設備」であって、「道路に面した」前面開口に開閉自在な消火器扉を設けるものであるのに対して、甲5発明においては、かかる事項を備えていない点。 上記相違点5について検討する。 甲3発明2は上記のとおり「トンネル側壁8に沿って設けられた通路9a上の架台2aの上に設置され、消火器19を収納した筐体2の正面に開閉自在な消火器正面扉5を設けた消火栓装置1。」というものであって、消火栓装置1を通路9aと反対側のトンネル内壁8側から使用可能に構成する必要性については甲3に記載も示唆もない。また、そのように構成することは、本件出願の出願前に周知の事項であった、あるいは、技術常識であったという根拠も見出すことができない。 そうすると、甲3発明2の消火栓装置1をその表裏から使用可能に構成する動機付けは存在しないので、甲3発明2の消火栓装置1において、甲5発明を適用する動機付けは存在しない。 したがって、上記相違点5に係る本件発明8の発明特定事項は、甲5発明及び甲3発明2から、当業者が容易に想到できたということはできない。 また、他の証拠の記載内容についても検討したが、上記相違点5に係る本件発明8の発明特定事項は、当業者が容易に想到できたということはできない。 そして、本件発明8は、当該発明特定事項により本件発明作用効果2を奏するものである。 したがって、本件発明8は、甲1ないし甲5に記載された発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。 4 本件発明9について 本件特許の特許請求の範囲における請求項9は、請求項8の記載を直接的又は間接的に、かつ、請求項8の記載を他の記載に置き換えることなく引用して記載されたものであるから、本件発明9は、本件発明8の発明特定事項を全て含むものである。 したがって、本件発明9は、本件発明8と同様の理由により、甲1ないし甲5に記載された発明に基いて当業者が容易に発明することができたものではない。 5 まとめ 以上のとおりであるから、本件発明1ないし9は、甲1ないし甲5に記載された発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。 第6 むすび したがって、特許異議申立ての理由及び証拠によっては、請求項1ないし9に係る特許を取り消すことはできない。 また、他に請求項1ないし9に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり決定する。

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2019-700881

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