特許異議申立
2018-700405
春巻皮の製造方法
- 審判番号
- 2018-700405
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 特願2013-133268外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2018年05月15日
- 審決日
- 2019年03月11日
- 公報発行日
- 2019年07月26日
- 結論
- 請求成立(取消)
- 当事者
- 【権利者】日清製粉株式会社
- 【権利者代理人】特許業務法人アルガ特許事務所
- 【異議申立人】加藤 純子
- 分類
- P1651.113-ZAA(A23L) / P1651.121-ZAA(A23L) / P1651.536-ZAA(A23L) / P1651.537-ZAA(A23L)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第36条、特許法第120条の5第2項、特許法第120条の5第9項、特許法第113条、特許法第120条の8第1項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特許第6232217号発明「春巻皮の製造方法」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。
結論
【結 論】
特許第6232217号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項2、〔3、4〕について、訂正することを認める。
特許第6232217号の請求項1に係る特許を取り消す。
特許第6232217号の請求項2ないし4に係る特許についての特許異議の申立てを却下する。
理由
【理 由】
第1 手続の経緯
本件特許第6232217号(以下、「本件特許」という。)の請求項1ないし4に係る特許についての出願は、平成25年6月26日に出願されたものであって、平成29年10月27日にその特許権の設定登録がされ、平成29年11月15日にその特許掲載公報が発行され、その後、その請求項1ないし4に係る発明の特許について、平成30年5月15日に特許異議申立人 加藤 純子 により特許異議の申立てがされ、平成30年8月24日付けで取消理由が通知され、その指定期間内の平成30年10月26日に特許権者より意見書の提出及び訂正の請求がされた。これに対し、平成30年11月29日付けで取消理由を通知し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたところ、特許権者は応答しなかったものである。
第2 訂正の適否
1 平成30年10月26日の訂正の請求の訂正の内容
平成30年10月26日の訂正の請求による訂正(以下「本件訂正」という。)の内容は以下のとおりである。
(1) 訂正事項1
特許請求の範囲の請求項2を削除する。
(2) 訂正事項2
特許請求の範囲の請求項3を削除する。
(3) 訂正事項3
特許請求の範囲の請求項4を削除する。
(4) したがって、特許権者は、特許請求の範囲を、次の訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを請求する(下線は訂正箇所を示す。)。
「【請求項1】
1~7ガスボリュームを有する炭酸水と水を40:60~100:0の質量比で粉原料に添加混合して焼成前の生地にガスを含有させ、該ガスを含有させた生地を130~160℃で焼成して5%以上の空隙率を有する春巻皮を得ることを特徴とする春巻皮の製造方法。
【請求項2】(削除)
【請求項3】(削除)
【請求項4】(削除)」
2 訂正の目的の適否、新規事項の有無及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否並びに一群の請求項
(1) 訂正事項1ないし3は、順に請求項2ないし4を削除するものであるから、特許法120条の5第2項ただし書1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とし、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法120条の5第9項で準用する同法126条6項に適合するものであり、また、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であるから、特許法120条の5第9項で準用する同法126条5項に適合するものである。
(2) 本件訂正前の請求項4は請求項3の記載を引用する関係にあるから、請求項3及び4に係る訂正は一群の請求項ごとに請求された訂正である。
3 むすび
よって、本件訂正に係る訂正事項1ないし3は、特許法120条の5第2項ただし書1号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条4項、並びに、同条9項で準用する同法126条5項及び6項の規定に適合するので、訂正後の請求項2、〔3、4〕について、訂正することを認める。
第3 取消理由についての判断
1 本件特許に係る発明
本件特許の請求項1に係る発明(以下、「本件発明」という。)は、本件訂正により訂正された訂正特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定されるとおりのものである(「第2 1 (4)」参照。)。
2 取消理由について
本件特許に対して、平成30年11月29日付けで取消理由を通知し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、特許権者は応答しなかった。
ここで、上記平成30年11月29日付けの取消理由通知に記載し、実質的に通知した取消理由の概要は、以下のとおりである。
(取消理由3) 本件特許は、特許請求の範囲の請求項1に記載された「空隙(率)」が明確でなく、その記載が不備のため、特許法36条6項2号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してなされたものであり、取り消すべきものである。
(取消理由4) 本件特許は、発明の詳細な説明の記載が「空隙(率)」の意味内容が不明確であることから不備のため、特許法36条4項1号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してなされたものであり、取り消すべきものである。
(取消理由5) 本件特許は、特許請求の範囲の請求項1の記載が「空隙(率)」の意味内容が不明確であることから不備のため、特許法36条6項1号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してなされたものであり、取り消すべきものである。
<特許異議申立人による証拠方法>
特許異議申立人は、特許異議申立書に添付して、次の甲第1ないし5号証を提出する。
(1) 甲第1号証:特開2001-61451号公報
(2) 甲第2号証:「餃子の皮や春巻きの皮、ワンタンの皮などは大きさや形が違うだけで結局同じものなのでしょうか。...」,[平成30年1月18日検索・印刷],インターネット<URL:http://sooda.jp/qa/430462>
(3) 甲第3号証:特開2010-187561号公報
(4) 甲第4号証:特開平5-328912号公報
(5) 甲第5号証:「しきい値決定ライブラリ」,株式会社ファーストHP,[平成30年5月11日検索・印刷],インターネット<URL:https://www.fast-corp.co.jp/jp/document/pdf/other/bin_thresh.pdf>
そして、上記の取消理由3ないし5は妥当なものと認められるので、本件特許の請求項1に係る発明は、この取消理由によって取り消すべきものである。
第4 むすび
以上のとおり、本件特許の請求項1に係る発明の特許は、特許法36条4項1号、6項1及び2号に規定する要件を満たしていない特許出願にされたものであるから、特許法113条4号の規定に該当し、取り消されるべきものである。
そして、請求項2ないし4に係る特許は、本件訂正により、削除されたので、本件特許の請求項2ないし4に対して、特許異議申立人がした特許異議の申立てについては、対象となる請求項が存在しないものとなったため、特許法120条の8第1項で準用する同法135条の規定により却下する。
よって、結論のとおり決定する。
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