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特許異議申立

2018-700382

スロットマシン

審判番号
2018-700382
法域
特許
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
特願2013-107698外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2018年05月08日
審決日
2019年06月26日
公報発行日
2019年09月27日
結論
訂正認容
当事者
審判長/審判官
分類
P1651.113-YAA(A63F) / P1651.121-YAA(A63F) / P1651.537-YAA(A63F)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第120条の5第9項、特許法第126条第5項、特許法第120条の5第2項、特許法第126条第6項、特許法第29条第1項第3号、特許法第36条第6項第2号、特許法第29条第2項、特許法第36条第6項第1号、特許法第120条の5第5項、特許法第120条の5第4項、特許法第120条の5第7項
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特許第6227894号発明「スロットマシン」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。

結論

【結 論】 特許第6227894号の明細書及び特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正明細書及び特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項1について訂正することを認める。 特許第6227894号の請求項1に係る特許を維持する。

理由

【理 由】 第1 手続の経緯 本件特許第6227894号は、平成25年5月22日になされた特許出願(特願2013-107698号)であって、平成29年10月20日に特許権の設定登録がなされ、同年11月8日に特許掲載公報が発行され、その後、平成30年5月8日付けで、その請求項1に係る特許に対し、特許異議申立人日本電動式遊技機特許株式会社(以下「異議申立人」という。)により特許異議の申立てがなされ、同年8月23日付け(発送:同年同月28日)で取消理由が通知され、その指定期間内である同年10月26日付けで意見書及び訂正請求書が提出され、平成31年1月21日付け(発送:同年同月25日)で再度取消理由が通知され、その指定期間内である同年3月22日付けで意見書及び訂正請求書が提出されたものである。 なお、平成30年11月16日付け、及び、平成31年4月22日付けで異議申立人に、特許法第120条の5第5項の規定に基づく訂正の請求があった旨の通知を行い意見を求めたが、いずれに対してもその指定期間内に応答はなかった。 第2 訂正の適否についての判断 1 訂正の内容 平成31年3月22日になされた訂正の請求(以下「本件訂正請求」という。)による訂正の内容は、次の(1)ないし(8)のとおりである(なお、下線は訂正箇所を示すために当審が付した。)。 (1)訂正事項1 特許請求の範囲の請求項1において、 「各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、」と記載されているのを、 「各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を複数備え、」に訂正する。 (2)訂正事項2 特許請求の範囲の請求項1において、 「前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンにおいて、」と記載されているのを、 「前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、複数の可変表示部の表示結果の組合せである表示結果組合せに応じて入賞が発生可能なスロットマシンにおいて、」に訂正する。 (3)訂正事項3 特許請求の範囲の請求項1において、 「表示結果を導出させるために操作される導出操作手段と、」と記載されているのを、 「表示結果組合せを導出させるために操作される手段であって、前記複数の可変表示部それぞれに対応する複数の導出操作手段と、」に訂正する。 (4)訂正事項4 特許請求の範囲の請求項1において、 「導出を許容する表示結果を決定する事前決定手段と、」と記載されているのを、 「導出を許容する表示結果組合せを決定する事前決定手段と、」に訂正する。 (5)訂正事項5 特許請求の範囲の請求項1において、 「前記事前決定手段の決定結果と前記導出操作手段の操作とに応じて表示結果を導出させる制御を行う導出制御手段と、」と記載されているのを、 「前記事前決定手段の決定結果と前記複数の導出操作手段の操作とに応じて表示結果組合せを導出させる制御を行う導出制御手段と、」に訂正する。 (6)訂正事項6 特許請求の範囲の請求項1において、 「前記事前決定手段の決定結果が特定決定結果となりかつ前記導出操作手段が特定操作で操作されたことに基づき所定制御を実行する所定制御実行手段と、」と記載されているのを、 「遊技者にとって有利な特殊制御を実行可能となる所定制御を、前記事前決定手段の決定結果が特定決定結果となりかつ前記複数の導出操作手段が複数の操作順序のうち特定操作順序で操作されたことに基づき実行する所定制御実行手段と、」に訂正する。 (7)訂正事項7 特許請求の範囲の請求項1において、 「前記第1特定制御が行われる契機および前記第2特定制御が行われる契機のいずれにおいても、前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果となることは含まれない、スロットマシン。」と記載されているのを、 「前記第1特定制御が行われる契機および前記第2特定制御が行われる契機のいずれにおいても、前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果となることは含まれず、 前記導出制御手段は、前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果よりも権利の付与に関する有利度が高い特別決定結果である場合、特定タイミングで前記複数の導出操作手段のうちの特定導出操作手段が操作されたときには、入賞が発生する入賞表示結果組合せを構成する表示結果を該特定導出操作手段に対応する可変表示部に導出させる制御を行い、前記特定タイミング以外のタイミングで該特定導出操作手段が操作されたときには、入賞が発生しない非入賞表示結果組合せを構成する表示結果を該特定導出操作手段に対応する可変表示部に導出させる制御を行い、 前記スロットマシンは、さらに、 前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果である場合、前記所定制御が実行される前の前記演出制御状態においては前記特定操作順序を特定可能な情報を報知し、前記所定制御が実行された後の前記演出制御状態においては前記複数の導出操作手段のうち最初に操作すべき導出操作手段のみを特定可能な情報を報知する報知手段と、 前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果および前記特別決定結果のうちいずれかである旨を示唆する決定結果示唆演出を実行可能である決定結果示唆演出実行手段とを備え、 前記決定結果示唆演出実行手段は、 前記事前決定手段の決定結果が前記特別決定結果である場合、前記決定結果示唆演出を実行し、 前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果である場合、前記報知手段により前記特定操作順序を特定可能な情報が報知されるときには、前記決定結果示唆演出を実行せず、 前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果である場合、前記報知手段により前記特定操作順序を特定可能な情報が報知されないときには、前記決定結果示唆演出を実行する、スロットマシン。」に訂正する。 (8)訂正事項8 願書に添付した明細書の段落【0008】において、 「(1) 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、 前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンにおいて、 表示結果を導出させるために操作される導出操作手段と、 導出を許容する表示結果を決定する事前決定手段と、 前記事前決定手段の決定結果と前記導出操作手段の操作とに応じて表示結果を導出させる制御を行う導出制御手段と、 前記事前決定手段の決定結果が特定決定結果となりかつ前記導出操作手段が特定操作で操作されたことに基づき所定制御を実行する所定制御実行手段と、 演出制御状態に制御する演出制御状態制御手段と、 前記演出制御状態で前記所定制御が実行された後において当該演出制御状態の制御期間を延長するための権利を付与する遊技者にとって有利な第1特定制御を行う一方で、当該演出制御状態で前記所定制御が実行される前においても当該演出制御状態の制御期間を延長するための権利を付与する第2特定制御を行う特定制御手段とを備え、 前記第1特定制御が行われる契機と前記第2特定制御が行われる契機とは同じでありかつ当該契機として複数の契機が設けられており、 前記第1特定制御が行われる契機および前記第2特定制御が行われる契機のいずれにおいても、前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果となることは含まれない。 上記スロットマシンは、以下のように構成されてもよい。 遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、当該可変表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであって、 ゲームの制御を行う遊技制御手段(たとえば、メイン制御部41)と、 前記遊技制御手段から送信された制御情報(たとえば、コマンド)に基づいて演出の制御を行う演出制御手段(たとえば、サブ制御部91)と、 前記可変表示装置に表示結果を導出させる際に操作される導出操作手段(たとえば、ストップスイッチ8L、8C、8R)とを備え、 前記遊技制御手段と前記演出制御手段とは、前記遊技制御手段から前記演出制御手段への一方向通信のみ可能に接続されており(たとえば、遊技制御基板40から演出制御基板90へは、一方向のみにしか信号が通過できないように構成されている)、 前記遊技制御手段は、 前記可変表示装置に表示結果が導出される前に、所定の表示結果のうち導出を許容する表示結果を決定する事前決定手段(たとえば、メイン制御部41による内部抽選処理)と、 前記事前決定手段による決定結果と前記導出操作手段の操作とに応じて表示結果を前記可変表示装置に導出させる制御を行う導出制御手段(たとえば、メイン制御部41によるリール回転処理)と、 前記事前決定手段の決定結果が特定決定結果(たとえば、押し順リプなどの判定用役に当選)となったときに、当該特定決定結果となった旨を判別可能な特定制御情報(たとえば、判定用役当選コマンド)を前記制御情報として前記演出制御手段に対して送信する特定制御情報送信手段(たとえば、図12の判定用役当選コマンド生成、格納処理)と、 前記導出操作手段の操作態様に応じて、所定制御(たとえば、ATフリーズ実行可能制御)を実行する所定制御実行手段(たとえば、所定制御実行処理)とを含み、 前記演出制御手段は、 演出制御状態(たとえば、AT状態)に制御する演出制御状態制御手段(たとえば、AT状態へ制御する処理)と、 前記特定制御情報を受信したときに、前記演出制御状態に対応する前記導出操作手段の操作態様を判別可能な報知情報(たとえば、判定用ナビ演出による押し順報知)を報知する報知手段(たとえば、図30の判定用ナビ演出処理)とを含み、 前記所定制御実行手段は、前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果であるゲームにおいて、前記報知情報から判別可能な操作態様で前記導出操作手段が操作されたことに基づき前記所定制御を実行し、(たとえば、図27に示すように、AT状態に制御された後に判定用役に対する押し順正解が3回となったときにATフリーズ実行可能制御が実行される)、 前記所定制御が実行されているときに、当該所定制御が実行されていないときよりも遊技者にとって有利な有利制御(たとえば、図21のATフリーズ実行ありのときのナビストック抽選テーブルCを用いたナビストック抽選)を実行する有利制御実行手段(たとえば、ナビ抽選処理)をさらに備え、 前記演出制御手段は、前記演出制御状態に制御された後、前記所定制御が実行されるまでの期間(たとえば、AT中ATフリーズ実行可能期間外)において、遊技者にとって有利な特殊制御(たとえば、図20のナビストック抽選テーブルBを用いたナビストック抽選)を実行する特殊制御実行手段(たとえば、ナビ抽選処理)をさらに含む。」と記載されているのを、 「(1) 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を複数備え、 前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、複数の可変表示部の表示結果の組合せである表示結果組合せに応じて入賞が発生可能なスロットマシンにおいて、 表示結果組合せを導出させるために操作される手段であって、前記複数の可変表示部それぞれに対応する複数の導出操作手段と、 導出を許容する表示結果組合せを決定する事前決定手段と、 前記事前決定手段の決定結果と前記複数の導出操作手段の操作とに応じて表示結果組合せを導出させる制御を行う導出制御手段と、 遊技者にとって有利な特殊制御を実行可能となる所定制御を、前記事前決定手段の決定結果が特定決定結果となりかつ前記複数の導出操作手段が複数の操作順序のうち特定操作順序で操作されたことに基づき実行する所定制御実行手段と、 演出制御状態に制御する演出制御状態制御手段と、 前記演出制御状態で前記所定制御が実行された後において当該演出制御状態の制御期間を延長するための権利を付与する遊技者にとって有利な第1特定制御を行う一方で、当該演出制御状態で前記所定制御が実行される前においても当該演出制御状態の制御期間を延長するための権利を付与する第2特定制御を行う特定制御手段とを備え、 前記第1特定制御が行われる契機と前記第2特定制御が行われる契機とは同じでありかつ当該契機として複数の契機が設けられており、 前記第1特定制御が行われる契機および前記第2特定制御が行われる契機のいずれにおいても、前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果となることは含まれず、 前記導出制御手段は、前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果よりも権利の付与に関する有利度が高い特別決定結果である場合、特定タイミングで前記複数の導出操作手段のうちの特定導出操作手段が操作されたときには、入賞が発生する入賞表示結果組合せを構成する表示結果を該特定導出操作手段に対応する可変表示部に導出させる制御を行い、前記特定タイミング以外のタイミングで該特定導出操作手段が操作されたときには、入賞が発生しない非入賞表示結果組合せを構成する表示結果を該特定導出操作手段に対応する可変表示部に導出させる制御を行い、 前記スロットマシンは、さらに、 前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果である場合、前記所定制御が実行される前の前記演出制御状態においては前記特定操作順序を特定可能な情報を報知し、前記所定制御が実行された後の前記演出制御状態においては前記複数の導出操作手段のうち最初に操作すべき導出操作手段のみを特定可能な情報を報知する報知手段と、 前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果および前記特別決定結果のうちいずれかである旨を示唆する決定結果示唆演出を実行可能である決定結果示唆演出実行手段とを備え、 前記決定結果示唆演出実行手段は、 前記事前決定手段の決定結果が前記特別決定結果である場合、前記決定結果示唆演出を実行し、 前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果である場合、前記報知手段により前記特定操作順序を特定可能な情報が報知されるときには、前記決定結果示唆演出を実行せず、 前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果である場合、前記報知手段により前記特定操作順序を特定可能な情報が報知されないときには、前記決定結果示唆演出を実行する。 上記スロットマシンは、以下のように構成されてもよい。 遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、当該可変表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであって、 ゲームの制御を行う遊技制御手段(たとえば、メイン制御部41)と、 前記遊技制御手段から送信された制御情報(たとえば、コマンド)に基づいて演出の制御を行う演出制御手段(たとえば、サブ制御部91)と、 前記可変表示装置に表示結果を導出させる際に操作される導出操作手段(たとえば、ストップスイッチ8L、8C、8R)とを備え、 前記遊技制御手段と前記演出制御手段とは、前記遊技制御手段から前記演出制御手段への一方向通信のみ可能に接続されており(たとえば、遊技制御基板40から演出制御基板90へは、一方向のみにしか信号が通過できないように構成されている)、 前記遊技制御手段は、 前記可変表示装置に表示結果が導出される前に、所定の表示結果のうち導出を許容する表示結果を決定する事前決定手段(たとえば、メイン制御部41による内部抽選処理)と、 前記事前決定手段による決定結果と前記導出操作手段の操作とに応じて表示結果を前記可変表示装置に導出させる制御を行う導出制御手段(たとえば、メイン制御部41によるリール回転処理)と、 前記事前決定手段の決定結果が特定決定結果(たとえば、押し順リプなどの判定用役に当選)となったときに、当該特定決定結果となった旨を判別可能な特定制御情報(たとえば、判定用役当選コマンド)を前記制御情報として前記演出制御手段に対して送信する特定制御情報送信手段(たとえば、図12の判定用役当選コマンド生成、格納処理)と、 前記導出操作手段の操作態様に応じて、所定制御(たとえば、ATフリーズ実行可能制御)を実行する所定制御実行手段(たとえば、所定制御実行処理)とを含み、 前記演出制御手段は、 演出制御状態(たとえば、AT状態)に制御する演出制御状態制御手段(たとえば、AT状態へ制御する処理)と、 前記特定制御情報を受信したときに、前記演出制御状態に対応する前記導出操作手段の操作態様を判別可能な報知情報(たとえば、判定用ナビ演出による押し順報知)を報知する報知手段(たとえば、図30の判定用ナビ演出処理)とを含み、 前記所定制御実行手段は、前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果であるゲームにおいて、前記報知情報から判別可能な操作態様で前記導出操作手段が操作されたことに基づき前記所定制御を実行し、(たとえば、図27に示すように、AT状態に制御された後に判定用役に対する押し順正解が3回となったときにATフリーズ実行可能制御が実行される)、 前記所定制御が実行されているときに、当該所定制御が実行されていないときよりも遊技者にとって有利な有利制御(たとえば、図21のATフリーズ実行ありのときのナビストック抽選テーブルCを用いたナビストック抽選)を実行する有利制御実行手段(たとえば、ナビ抽選処理)をさらに備え、 前記演出制御手段は、前記演出制御状態に制御された後、前記所定制御が実行されるまでの期間(たとえば、AT中ATフリーズ実行可能期間外)において、遊技者にとって有利な特殊制御(たとえば、図20のナビストック抽選テーブルBを用いたナビストック抽選)を実行する特殊制御実行手段(たとえば、ナビ抽選処理)をさらに含む。」に訂正する。 2 訂正の目的の適否、特許請求の範囲の拡張・変更の存否、新規事項の有無及び一群の請求項(なお、下線は当審が付した。以下同じ。)。 (1)訂正事項1 ア 訂正の目的の適否 訂正事項1は、請求項1において、「各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、」と記載されているのを、「各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を複数備え、」に訂正するものであり、「可変表示部」の数を限定するものであるから、当該訂正事項1に係る訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書き第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 イ 特許請求の範囲の拡張・変更の存否 訂正事項1は、発明特定事項である「可変表示部」の数を限定するものであり、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第6項の規定に適合する。 ウ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること 訂正事項1は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下「本件特許明細書等」という。)の記載、特に段落【0034】の「本実施の形態のスロットマシン1の筐体1aの内部には、図3に示すように、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リール)が水平方向に並設されており、図2に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている」との記載に基づいて導き出される構成であり、本件特許明細書等に記載されたものであるから、当該訂正事項1は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項の規定に適合する。 (2)訂正事項2 ア 訂正の目的の適否 訂正事項2は、請求項1において、「前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンにおいて、」と記載されているのを、「前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、複数の可変表示部の表示結果の組合せである表示結果組合せに応じて入賞が発生可能なスロットマシンにおいて、」に訂正するものであり、「入賞の発生契機」を限定するものであるから、当該訂正事項2に係る訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書き第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 イ 特許請求の範囲の拡張・変更の存否 訂正事項2は、発明特定事項である「入賞の発生契機」を限定するものであり、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第6項の規定に適合する。 ウ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること 訂正事項2は、本件特許明細書等の記載、特に段落【0053】の「そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、入賞ラインL1上に予め定められた図柄の組み合わせ(以下、役ともいう)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。」との記載に基づいて導き出される構成であり、本件特許明細書等に記載されたものであるから、当該訂正事項2は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項の規定に適合する。 (3)訂正事項3 ア 訂正の目的の適否 訂正事項3は、請求項1において、「表示結果を導出させるために操作される導出操作手段と、」と記載されているのを、「表示結果組合せを導出させるために操作される手段であって、前記複数の可変表示部それぞれに対応する複数の導出操作手段と、」に訂正するものであり、「導出操作手段」を限定するものであるから、当該訂正事項3に係る訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書き第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 イ 特許請求の範囲の拡張・変更の存否 訂正事項3は、発明特定事項である「導出操作手段」を限定するものであり、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第6項の規定に適合する。 ウ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること 訂正事項3は、本件特許明細書等の記載、特に段落【0039】の「前面扉1bには、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数(本実施の形態ではいずれの遊技状態においても3)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダルおよび賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジットおよび賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、演出に用いるための演出用スイッチ56が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。」との記載に基づいて導き出される構成であり、本件特許明細書等に記載されたものであるから、当該訂正事項3は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項の規定に適合する。 (4)訂正事項4 ア 訂正の目的の適否 訂正事項4は、請求項1において、「導出を許容する表示結果を決定する事前決定手段と、」と記載されているのを、「導出を許容する表示結果組合せを決定する事前決定手段と、」に訂正するものであり、訂正事項2で「表示結果組合せ」と訂正したことと整合をとるために訂正するものであることから、当該訂正事項4は、特許法第120条の5第2項但し書き第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 イ 特許請求の範囲の拡張・変更の存否 訂正事項4は、発明特定事項である「表示結果組合せ」に係り、明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第6項の規定に適合する。 ウ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること 訂正事項4は、訂正事項2で「表示結果組合せ」と訂正したことと整合をとるために訂正するものであって、上記(2)のとおり、訂正事項2は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項の規定に適合するから、当該訂正事項4も、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項の規定に適合する。 (5)訂正事項5 ア 訂正の目的の適否 訂正事項5は、請求項1において、「前記事前決定手段の決定結果と前記導出操作手段の操作とに応じて表示結果を導出させる制御を行う導出制御手段と、」と記載されているのを、「前記事前決定手段の決定結果と前記複数の導出操作手段の操作とに応じて表示結果組合せを導出させる制御を行う導出制御手段と、」に訂正するものであり、訂正事項2で「表示結果組合せ」と訂正したこと、及び、訂正事項3で「複数の導出操作手段」と訂正したことと整合をとるために訂正するものであることから、当該訂正事項5は、特許法第120条の5第2項但し書き第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 イ 特許請求の範囲の拡張・変更の存否 訂正事項5は、発明特定事項である「表示結果組合せ」に及び「複数の導出操作手段」に係り、明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第6項の規定に適合する。 ウ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること 訂正事項5は、訂正事項2で「表示結果組合せ」と訂正したこと、及び、訂正事項3で「複数の導出操作手段」と訂正したことと整合をとるために訂正するものであって、上記(2)及び(3)のとおり、訂正事項2及び3は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項の規定に適合するから、当該訂正事項5も、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項の規定に適合する。 (6)訂正事項6 ア 訂正の目的の適否 訂正事項6は、請求項1において、「前記事前決定手段の決定結果が特定決定結果となりかつ前記導出操作手段が特定操作で操作されたことに基づき所定制御を実行する所定制御実行手段と、」と記載されているのを、「遊技者にとって有利な特殊制御を実行可能となる所定制御を、前記事前決定手段の決定結果が特定決定結果となりかつ前記複数の導出操作手段が複数の操作順序のうち特定操作順序で操作されたことに基づき実行する所定制御実行手段と、」に訂正するものであり、「所定制御実行手段」を限定するものであるから、当該訂正事項6に係る訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書き第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 イ 特許請求の範囲の拡張・変更の存否 訂正事項6は、発明特定事項である「所定制御実行手段」を限定するものであり、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第6項の規定に適合する。 ウ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること 訂正事項6は、本件特許明細書等の記載、特に段落【0356】、【0357】「ATに制御されているとき、判定用役に対して押し順正解したとき、AT信号が外部出力されたとき、ATフリーズ実行可能制御がされたとき、AT抽選役に当選したとき、ATフリーズが実行されたとき、およびナビストック抽選が実行されたときに、それぞれOFFからONに切り替わるように示している。・・・非AT中のタイミングt1においては、AT抽選役に当選してナビストック抽選テーブルAを用いたナビストック抽選が実行されるとともに、『チャンス』の演出画像が液晶表示器51に表示される。これにより、遊技者にナビストック獲得を期待させることができる。」との記載に基づいて導き出される構成であり、本件特許明細書等に記載されたものであるから、当該訂正事項6は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項の規定に適合する。 (7)訂正事項7 訂正事項7は、請求項1において、「前記第1特定制御が行われる契機および前記第2特定制御が行われる契機のいずれにおいても、前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果となることは含まれない、」と記載されているのを、 「前記第1特定制御が行われる契機および前記第2特定制御が行われる契機のいずれにおいても、前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果となることは含まれず、」と訂正した上で(以下「訂正事項7-1」という。)、 「前記導出制御手段は、前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果よりも権利の付与に関する有利度が高い特別決定結果である場合、特定タイミングで前記複数の導出操作手段のうちの特定導出操作手段が操作されたときには、入賞が発生する入賞表示結果組合せを構成する表示結果を該特定導出操作手段に対応する可変表示部に導出させる制御を行い、前記特定タイミング以外のタイミングで該特定導出操作手段が操作されたときには、入賞が発生しない非入賞表示結果組合せを構成する表示結果を該特定導出操作手段に対応する可変表示部に導出させる制御を行い、」との発明特定事項を加え(以下「訂正事項7-2」という。)、 続けて、「前記スロットマシンは、さらに、 前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果である場合、前記所定制御が実行される前の前記演出制御状態においては前記特定操作順序を特定可能な情報を報知し、前記所定制御が実行された後の前記演出制御状態においては前記複数の導出操作手段のうち最初に操作すべき導出操作手段のみを特定可能な情報を報知する報知手段と、」との発明特定事項を加え(以下「訂正事項7-3」という。)、 さらに続けて、「前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果および前記特別決定結果のうちいずれかである旨を示唆する決定結果示唆演出を実行可能である決定結果示唆演出実行手段とを備え、 前記決定結果示唆演出実行手段は、 前記事前決定手段の決定結果が前記特別決定結果である場合、前記決定結果示唆演出を実行し、 前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果である場合、前記報知手段により前記特定操作順序を特定可能な情報が報知されるときには、前記決定結果示唆演出を実行せず、 前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果である場合、前記報知手段により前記特定操作順序を特定可能な情報が報知されないときには、前記決定結果示唆演出を実行する、」との発明特定事項を加えるものである(以下「訂正事項7-4」という。)。 以下、訂正事項7-1ないし訂正事項7-4について、それぞれ個別に検討する。 (7-1) ア 訂正の目的の適否 訂正事項7-1は、請求項1において、「・・・は含まれない、」と記載されているのを、「・・・は含まれず、」と訂正し、後に構成が続くことを明瞭にするために訂正するものであることから、当該訂正事項7-1は、特許法第120条の5第2項但し書き第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 イ 特許請求の範囲の拡張・変更の存否 訂正事項7-1は、後に構成が続くことを明瞭にするために訂正するものであり、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第6項の規定に適合する。 ウ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること 訂正事項7-1は、後に構成が続くことを明瞭にするために訂正するものであって、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項の規定に適合する。 (7-2) ア 訂正の目的の適否 訂正事項7-2は、請求項1において、「前記導出制御手段は、前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果よりも権利の付与に関する有利度が高い特別決定結果である場合、特定タイミングで前記複数の導出操作手段のうちの特定導出操作手段が操作されたときには、入賞が発生する入賞表示結果組合せを構成する表示結果を該特定導出操作手段に対応する可変表示部に導出させる制御を行い、前記特定タイミング以外のタイミングで該特定導出操作手段が操作されたときには、入賞が発生しない非入賞表示結果組合せを構成する表示結果を該特定導出操作手段に対応する可変表示部に導出させる制御を行い、」との発明特定事項を加えて「導出制御手段」を限定するものであるから、当該訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書き第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 イ 特許請求の範囲の拡張・変更の存否 訂正事項7-2は、発明特定事項である「導出制御手段」を限定するものであり、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第6項の規定に適合する。 ウ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること (ア)訂正事項7-2に関して、本件特許明細書等には下記の記載がある。 「【0008】 ・・・前記事前決定手段の決定結果が特定決定結果(たとえば、押し順リプなどの判定用役に当選)となったときに、当該特定決定結果となった旨を判別可能な特定制御情報(たとえば、判定用役当選コマンド)を前記制御情報として前記演出制御手段に対して送信する特定制御情報送信手段(たとえば、図12の判定用役当選コマンド生成、格納処理)と・・・」 「【0018】 ・・・前記事前決定手段の決定結果が特別決定結果(たとえば、AT抽選役に当選)となったときに、当該特別決定結果となった旨を判別可能な特別制御情報(たとえば、AT抽選役に当選した旨の内部当選コマンド)を前記制御情報として前記演出制御手段に対して送信する特別制御情報送信手段(たとえば、メイン制御部41によるコマンド送信処理)と」 「【0146】 次に、チェリー1~3について説明する。チェリー1~3のいずれかに入賞したときには、1枚のメダルが払い出される。チェリー1またはチェリー2に入賞したときには、左リール2Lにおいてチェリーの図柄が下段に停止する。そのため、チェリー1およびチェリー2は、下段チェリーまたは弱チェリーともいう。チェリー3に入賞したときには、左リール2Lにおいてチェリーの図柄が中段に停止する。そのため、チェリー3は、中段チェリーまたは中チェリーともいう。ここで、図4を参照すると、チェリー1~3の構成図柄のうち黒7、黒BAR、およびスイカBは、左リール2Lにおいてそれぞれ5コマ以内に配置されていない。そのため、チェリー1~3のいずれかに単独当選しても、ストップスイッチを適正なタイミングで操作しなければ、当選している役に入賞することはない。 【0147】 次に、スイカ1~8について説明する。スイカ1~8のいずれかに入賞したときには、5枚のメダルが払い出される。また、スイカ1~8のいずれかに入賞したときには、スイカ図柄が一直線上に揃うように表示結果が導出される。さらに、スイカ7またはスイカ8に入賞したときには、左リール2Lにおいてチェリーの図柄が中段に停止する。そのため、スイカ7およびスイカ8は、中段チェリーまたは強チェリーともいう。ここで、図4を参照すると、スイカ1~8の構成図柄のうちスイカAは、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されていない。そのため、スイカ1~8のいずれかに単独当選しても、ストップスイッチを適正なタイミングで操作しなければ、当選している役に入賞することはない。 【0148】 次に、チャンス1およびチャンス2について説明する。チャンス1およびチャンス2のいずれかに入賞したときには、1枚のメダルが払い出される。ここで、図4を参照すると、チャンス1およびチャンス2の構成図柄のうち白BARは、左リール2Lにおいて5コマ以内に配置されていない。そのため、チャンス1またはチャンス2に単独当選しても、ストップスイッチを適正なタイミングで操作しなければ、当選している役に入賞することはない。」 「【0162】 次に、7揃いリプについて説明する。7揃いリプに入賞したときには、メダルを用いることなく次のゲームを行うことが可能となる。ここで、図4を参照すると、7揃いリプの構成図柄のうち白7は、左リール2L、中リール2C、右リール2R各々において5コマ以内に配置されていない。そのため、7揃いリプに単独当選しても、ストップスイッチを適正なタイミングで操作しなければ、当選している役に入賞することはない。」 「【0268】 本実施の形態においてサブ制御部91は、AT抽選役(本実施の形態では、弱チェリー、中チェリー、チャンス1、チャンス2、7揃いリプ、強チェリー)に当選した場合にATに制御するか否かを決定するナビストック抽選を実行する。ナビストック抽選では、ナビストック数を付与するか否かおよび付与する場合にはその個数が決定される。」 「【0444】 また、当選役示唆演出によって示唆する対象は、『特別決定結果』の一例であるAT抽選役、および『特定決定結果』の一例である押し順リプや通常リプとった判定用役に限らない。たとえば、『特別決定結果』としては、AT抽選役当選の代わりに遊技者にとって有利なボーナスと同時当選する可能性のあるスイカ役当選など、その他のチャンス役当選を用いてもよいし、1種類の役当選に限らず複数種類の役当選を用いてもよい。また、『特別決定結果』としては、押し順リプや通常リプとった判定用役当選の代わりに、その他のナビ対象役当選を用いてもよい。なお、特定決定結果となったときよりも特別決定結果となったときの方が遊技者にとって有利度が高い方が好ましい。」 (イ)上記(ア)を踏まえると、訂正事項7-2は、本件特許明細書等の記載に基づいて導き出される構成であり、本件特許明細書等に記載されたものであるから、当該訂正事項8は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項の規定に適合する。 (7-3) ア 訂正の目的の適否 訂正事項7-3は、請求項1において、「前記スロットマシンは、さらに、前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果である場合、前記所定制御が実行される前の前記演出制御状態においては前記特定操作順序を特定可能な情報を報知し、前記所定制御が実行された後の前記演出制御状態においては前記複数の導出操作手段のうち最初に操作すべき導出操作手段のみを特定可能な情報を報知する報知手段と、」との発明特定事項を加えて、「報知手段」に係る構成を付加するものであるから、当該訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書き第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 イ 特許請求の範囲の拡張・変更の存否 訂正事項7-3は、「前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果である場合」に関する発明特定事項である「報知手段」に係る構成を付加するものであり、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第6項の規定に適合する。 ウ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること (ア)訂正事項7-3に関して、本件特許明細書等には下記の記載がある。 「【0024】 (8) 上記(1)~(6)のスロットマシンにおいて、 可変表示装置は、前記複数種類の識別情報を変動表示可能な複数の可変表示領域のそれぞれに表示結果を導出させることが可能であり、 前記遊技制御手段は、前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果となったときに、前記導出操作手段の操作態様によって、前記演出制御状態を判別することが可能な演出制御状態判別手段(たとえば、図14の演出制御状態判定処理)をさらに含み、 前記所定制御実行手段は、前記演出制御状態判別手段が判別した前記演出制御状態に応じて前記所定制御を実行し、 前記導出制御手段は、前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果であるときに、 前記識別情報が変動表示されている前記複数の可変表示領域のうち前記特定決定結果に応じた可変表示領域に対応する前記導出操作手段が最初に操作される特定手順(たとえば、押し順リプなら中第1停止または右第1停止)によって当該導出操作手段が操作され、その後に残りの可変表示領域に対応する前記導出操作手段が操作されて全ての可変表示領域に表示結果が導出されたときには残りの可変表示領域に対応する当該導出操作手段の操作手順にかかわらず遊技者に対する利益が同一になる特定表示結果の組合せ(押し順リプなら通常リプの図柄組み合わせ)を導出し、 前記特定手順以外の手順(たとえば、押し順リプなら左第1停止)によって前記導出操作手段が操作され、その後に残りの可変表示領域に対応する前記導出操作手段が操作されて全ての可変表示領域に表示結果が導出されたときには前記特定表示結果の組合せを導出せず(たとえば、押し順リプなら通常リプの図柄組み合わせは導出しない)、 前記報知手段は、前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果であるときに、前記演出制御状態判別手段が前記演出制御状態を判別するまでの特定期間において前記特定手順および当該演出制御状態を判別するための残りの可変表示領域に対応する前記導出操作手段の操作手順を特定可能な前記報知情報(たとえば、4択の押し順)を報知するとともに当該特定期間の経過後の期間において前記特定手順を特定可能な前記報知情報のみ(たとえば、2択の押し順)を報知する。」 「【0041】 また、本実施の形態では、遊技者がストップスイッチ8L、8C、8Rを操作する手順(押し順ともいう)には、順押し、順挟み押し、中左押し、中右押し、逆挟み押し、および逆押しが含まれる。順押しとは、左リール2Lを第1停止させた後に、中リール2Cを第2停止させる押し順をいう。また、順挟み押しとは、左リール2Lを第1停止させた後に、右リール2Rを第2停止させる押し順をいう。中左押しとは、中リール2Cを第1停止させた後に、左リール2Lを第2停止させる押し順をいう。中右押しとは、中リール2Cを第1停止させた後に、右リール2Rを第2停止させる押し順をいう。逆挟み押しとは、右リール2Rを第1停止させた後に、左リール2Lを第2停止させる押し順をいう。逆押しとは、右リール2Rを第1停止させた後に、中リール2Cを第2停止させる押し順をいう。」 「【0221】 メイン制御部41は、押し順リプ1または押し順リプ2の当選時に停止順種別0を選択した場合に、実際の押し順が停止順種別0に対応付けられた判定用の押し順である中左押しの場合にはAT中であると判定し、実際の押し順が中左押し以外の場合にはAT中でないと判定する。一方、サブ制御部91は、押し順リプ1または押し順リプ2の当選時に停止順種別0が選択された場合に、AT中でAT信号を出力する前では停止順種別0に対応付けられた中左押しの押し順を報知する判定用ナビ演出を実行する。なお、AT信号を出力した後は新たなセットのATが開始されるまで中第1停止または右第1停止を報知する通常のナビ演出を実行する。なお、押し順リプ1または押し順リプ2に当選したときの判定用ナビ演出は、4択の押し順(中左押し、中右押し、逆挟み押し、逆押し)の中の1つの押し順が報知されるため、4択ナビとも称し、通常のナビ演出は、2択の押し順(中第1停止、右第1停止)の中の1つの押し順が報知されるため、2択ナビとも称する。」 「【0341】 1セット目のATにおいてメイン制御部41がATか否かを特定する特定期間では、メイン制御部41は、押し順リプまたは通常リプに当選したときに、所定の停止順種別を抽選によって選択し、当該停止順種別を特定する情報を内部当選コマンドに含ませてサブ制御部91に送信する。サブ制御部91は、内部当選コマンドに含まれる情報から特定される停止順種別に基づき判定用ナビ演出を実行する。たとえば、サブ制御部91は、押し順リプ1の当選時に停止順種別0を選択した場合、停止順種別0に対応付けられた判定用の押し順(中左右)を判別可能な判定用ナビ演出(4択ナビ)を実行する。メイン制御部41は、停止順種別と実際に遊技者によって操作された押し順とが一致する場合に、判定用役に対する押し順が正解した旨を特定する。そして、メイン制御部41は、1セット50ゲームのAT内で押し順正解を3回判定したときに、タイミングt2で示すようにその後AT1セット目であることを特定するAT信号を外部出力する。これにより、外部機器において、ATの1セット目であることを特定することが可能となる。 【0342】 ここで、ATの1セット内で、メイン制御部41がATのセット回数を特定することができた後には、再度、判定用役に対する押し順正解の判定をする必要がない。そのため、サブ制御部91は、メイン制御部41がAT1セット目であることを特定するAT信号を外部出力したタイミングt2からAT1セット目が終了するタイミングt3までの間は、判定用以外のナビ演出のみを実行する。たとえば、押し順リプまたは通常リプに当選したときでも判定用ナビ演出(4択ナビ)を実行することなく通常のナビ演出(2択ナビ)を実行する。より具体的には、押し順リプ1の当選時であれば、左第1停止または右第1停止を報知する通常のナビ演出(2択ナビ)が実行され、判定用ナビ演出の4択より押し順の択数が減少する。」 (イ)上記(ア)を踏まえると、訂正事項7-3は、本件特許明細書等の記載に基づいて導き出される構成であり、本件特許明細書等に記載されたものであるから、当該訂正事項8は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項の規定に適合する。 (7-4) ア 訂正の目的の適否 訂正事項7-4は、請求項1において、「前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果および前記特別決定結果のうちいずれかである旨を示唆する決定結果示唆演出を実行可能である決定結果示唆演出実行手段とを備え、前記決定結果示唆演出実行手段は、前記事前決定手段の決定結果が前記特別決定結果である場合、前記決定結果示唆演出を実行し、前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果である場合、前記報知手段により前記特定操作順序を特定可能な情報が報知されるときには、前記決定結果示唆演出を実行せず、前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果である場合、前記報知手段により前記特定操作順序を特定可能な情報が報知されないときには、前記決定結果示唆演出を実行する、」との発明特定事項を加えて、「報知手段」に係る構成を付加するものであるから、当該訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書き第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 イ 特許請求の範囲の拡張・変更の存否 訂正事項7-4は、「前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果および前記特別決定結果のうちいずれかである旨を示唆する」構成である「決定結果示唆演出」に関する発明特定事項である「決定結果示唆演出実行手段」に係る構成を付加するものであり、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第6項の規定に適合する。 ウ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること (ア)訂正事項7-4に関して、本件特許明細書等には下記の記載がある。 「【0018】 (5) 上記(1)~(4)のスロットマシンにおいて、 前記遊技制御手段は、 前記事前決定手段の決定結果が特別決定結果(たとえば、AT抽選役に当選)となったときに、当該特別決定結果となった旨を判別可能な特別制御情報(たとえば、AT抽選役に当選した旨の内部当選コマンド)を前記制御情報として前記演出制御手段に対して送信する特別制御情報送信手段(たとえば、メイン制御部41によるコマンド送信処理)と、 前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果となったときに、前記導出操作手段の操作態様によって、前記演出制御状態を判別可能な演出制御状態判別手段(たとえば、図14の演出制御状態判定処理)とをさらに含み、 前記報知手段は、開始条件が成立(たとえば、AT開始)してから前記演出制御状態判別手段が前記演出制御状態を判別可能となるまでの期間(たとえば、ATが終了するまでの期間、メイン制御部41が演出制御状態を特定するまでの期間)において、前記報知情報を報知し、 前記演出制御手段は、 前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果と前記特別決定結果とを含む複数種類の決定結果のうちいずれかとなった旨を示唆する決定結果示唆演出(たとえば、当選役示唆演出)を、所定の決定結果示唆条件が成立したときに実行する決定結果示唆演出実行手段(たとえば、図24の示唆演出実行処理)をさらに含み、 前記スロットマシンは、前記報知手段により前記報知情報が報知されるときには、前記決定結果示唆条件は成立しないように設定されている(たとえば、図24のSp8でY、Sp9でYの場合のように、AT中に押し順リプまたは通常リプに当選して判定用ナビ演出を実行するときには当選役示唆演出を実行しない)。」 「【0136】 また、本実施の形態において、サブ制御部91は、メイン制御部41から内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドから特定される当選役の種類に応じて、当選役示唆演出または継続示唆演出を実行する。より具体的には、サブ制御部91は、メイン制御部41から受信した内部当選コマンドによって後述するAT抽選役、押し順リプ(押し順リプ1、2)、および通常リプのいずれかに当選したことを特定したときには、AT抽選役、押し順リプ、および通常リプのいずれかの当選を示唆する当選役示唆演出を実行する。ただし、サブ制御部91は、後述する判定用ナビ演出が実行されるときには、当選役示唆演出を実行する代わりに、現在のゲームにおいて制御中の演出制御状態に関する有利度を示唆する継続示唆演出を実行する。本実施の形態では、サブ制御部91は、現在制御中のATが終了した後に次のATに継続するか否かを示唆する継続示唆演出を実行する。さらに、本実施の形態では、サブ制御部91は、後述するナビストック抽選においてナビストックを獲得したか否かを示唆するナビストック示唆演出を実行する。ナビストック示唆演出は、当選役示唆演出とは異なり、判定用ナビ演出が実行されるか否かにかかわらずに実行される。」 「【0316】 一方、サブ制御部91は、内部当選コマンドを受信したと判定したときには(Sp2でY)、AT抽選役に当選したか否かを判定する(Sp3)。サブ制御部91は、AT抽選役に当選したと判定したときには(Sp3でY)、当選役示唆演出を実行する(Sp4)。その後、サブ制御部91は、後述するSp5の処理に移行する。」 「【0318】 一方、サブ制御部91は、押し順リプまたは通常リプに当選したと判定したときには(Sp8でY)、判定用ナビ演出の実行可能期間内であるか否かを判定する(Sp9)。サブ制御部91は、判定用ナビ演出の実行可能期間内でないと判定したときには(Sp9でN)、判定用ナビ演出が実行されることがないため、当選役示唆演出を実行する(Sp11)。その後、サブ制御部91は、Sp5の処理に移行する。 【0319】 一方、サブ制御部91は、判定用ナビ演出の実行可能期間内であると判定したときには(Sp9でY)、当選した押し順リプまたは通常リプに対して判定用ナビ演出が実行されるため、当選役示唆演出の代わりに継続示唆演出を実行する(Sp10)。つまり、サブ制御部91は、Sp8の処理で押し順リプまたは通常リプに当選したと判定し、さらに、Sp9の処理で判定用ナビ演出の実行可能期間内であると判定することを条件として、当選役示唆演出の実行を規制する。その後、サブ制御部91は、Sp5の処理に移行する。」 「【0339】 さらに、図26においては、判定用役に対する当選役示唆演出が実行可能となるとき、継続示唆演出が実行可能となるとき、およびナビストック示唆演出が実行可能となるときに、それぞれOFFからONに切り替わるように示している。」 「【0347】 また、上記のようなATにおいて、サブ制御部91は、押し順リプまたは通常リプに当選した旨、またはAT抽選役に当選した旨を示唆する当選役示唆演出が、判定用ナビ演出が実行されるときに規制されるようになっている。図26の一例では、サブ制御部91は、AT1セット目のタイミングt1~t2の間と、AT2セット目のタイミングt3~t4の間とで当選役示唆演出を規制する。 【0348】 たとえば、AT1セット目のタイミングt1~t2の間で押し順リプまたは通常リプに当選したときには、当選役示唆演出と判定用ナビ演出とが同時に実行されてしまうため、サブ制御部91は、当選役示唆演出の実行を規制する。そして、当選役示唆演出の実行を規制する代わりに、サブ制御部91は、継続示唆演出を実行することにより、次のATに継続する可能性がある旨を示唆して遊技者の期待感を向上させる。一方、AT1セット目のタイミングt2~t3の間で押し順リプまたは通常リプに当選したときには、判定用ナビ演出は実行されないため、当選役示唆演出と判定用ナビ演出とが同時に実行されてしまうことがない。そのため、サブ制御部91は、当選役示唆演出の実行を規制しない。 【0349】 このように、本実施の形態においては、押し順リプや通常リプに当選した旨、またはAT抽選役に当選した旨を示唆する当選役示唆演出が実行されるため、遊技者にAT抽選役に当選したことによってナビストック獲得を期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。さらに、押し順リプや通常リプに当選したときに判定用ナビ演出が実行される場合には、当選役示唆演出の実行が規制されるため、当選役示唆演出を実行したにもかかわらず判定用ナビ演出によって押し順リプや通常リプに当選したことが遊技者に確定的に認識されてしまい遊技の興趣が低下してしまうような不都合を防ぐことができる。」 (イ)上記(ア)を踏まえると、訂正事項7-4は、本件特許明細書等の記載に基づいて導き出される構成であり、本件特許明細書等に記載されたものであるから、当該訂正事項8は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項の規定に適合する。 (8)訂正事項8 ア 訂正の目的の適否 訂正事項8は、請求項1に係り上記訂正事項1ないし訂正事項7に係る訂正を行ったことにより、願書に添付した明細書の段落【0008】の記載を、特許請求の範囲の請求項1の記載と整合をとるために訂正するものであることから、当該訂正事項8は、特許法第120条の5第2項但し書き第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 イ 特許請求の範囲の拡張・変更の存否 訂正事項8は、請求項1に係り上記訂正事項1ないし訂正事項7に係る訂正を行ったことにより、願書に添付した明細書の段落【0008】の記載を、特許請求の範囲の請求項1の記載と整合をとるために訂正するものであって、上記(1)ないし(7)で検討したとおり、上記訂正事項1ないし訂正事項7が、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第6項に適合するから、訂正事項8も、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第6項の規定に適合する。 ウ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること 訂正事項8は、上記(1)ないし(7)のとおり、上記訂正事項1ないし7は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項の規定に適合するから、当該訂正事項8も、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項の規定に適合する。 (9)一群の請求項 特許請求の範囲は、本件訂正請求による訂正の前後とも請求項1のみであるから、特許法第120条の5第4項が定める「一群の請求項」の関係を有する請求項はない。 3 小活 以上のとおりであるから、本件訂正請求による訂正は特許法第120条の5第2項ただし書き第1号及び第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項までの規定に適合するので、訂正後の請求項1について訂正することを認める。 第3 特許異議の申立て及び当審取消理由について 1 本件訂正発明 上記第2のとおり本件訂正請求は認められたので、本件訂正請求により訂正された請求項1に係る発明(以下「本件訂正発明」という。)は、訂正特許請求の範囲の請求項1に記載された次の事項により特定されるとおりのものである(項分けは、当審による。)。 「【請求項1】 A 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を複数備え、 B 前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、複数の可変表示部の表示結果の組合せである表示結果組合せに応じて入賞が発生可能なスロットマシンにおいて、 C 表示結果組合せを導出させるために操作される手段であって、前記複数の可変表示部それぞれに対応する複数の導出操作手段と、 D 導出を許容する表示結果組合せを決定する事前決定手段と、 E 前記事前決定手段の決定結果と前記複数の導出操作手段の操作とに応じて表示結果組合せを導出させる制御を行う導出制御手段と、 F 遊技者にとって有利な特殊制御を実行可能となる所定制御を、前記事前決定手段の決定結果が特定決定結果となりかつ前記複数の導出操作手段が複数の操作順序のうち特定操作順序で操作されたことに基づき実行する所定制御実行手段と、 G 演出制御状態に制御する演出制御状態制御手段と、 H 前記演出制御状態で前記所定制御が実行された後において当該演出制御状態の制御期間を延長するための権利を付与する遊技者にとって有利な第1特定制御を行う一方で、当該演出制御状態で前記所定制御が実行される前においても当該演出制御状態の制御期間を延長するための権利を付与する第2特定制御を行う特定制御手段とを備え、 I 前記第1特定制御が行われる契機と前記第2特定制御が行われる契機とは同じでありかつ当該契機として複数の契機が設けられており、 J 前記第1特定制御が行われる契機および前記第2特定制御が行われる契機のいずれにおいても、前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果となることは含まれず、 K 前記導出制御手段は、前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果よりも権利の付与に関する有利度が高い特別決定結果である場合、特定タイミングで前記複数の導出操作手段のうちの特定導出操作手段が操作されたときには、入賞が発生する入賞表示結果組合せを構成する表示結果を該特定導出操作手段に対応する可変表示部に導出させる制御を行い、前記特定タイミング以外のタイミングで該特定導出操作手段が操作されたときには、入賞が発生しない非入賞表示結果組合せを構成する表示結果を該特定導出操作手段に対応する可変表示部に導出させる制御を行い、 B 前記スロットマシンは、さらに、 L 前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果である場合、前記所定制御が実行される前の前記演出制御状態においては前記特定操作順序を特定可能な情報を報知し、前記所定制御が実行された後の前記演出制御状態においては前記複数の導出操作手段のうち最初に操作すべき導出操作手段のみを特定可能な情報を報知する報知手段と、 M 前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果および前記特別決定結果のうちいずれかである旨を示唆する決定結果示唆演出を実行可能である決定結果示唆演出実行手段とを備え、 前記決定結果示唆演出実行手段は、 前記事前決定手段の決定結果が前記特別決定結果である場合、前記決定結果示唆演出を実行し、 前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果である場合、前記報知手段により前記特定操作順序を特定可能な情報が報知されるときには、前記決定結果示唆演出を実行せず、 前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果である場合、前記報知手段により前記特定操作順序を特定可能な情報が報知されないときには、前記決定結果示唆演出を実行する、 B スロットマシン。」 2 取消理由の概要 2-1 本件訂正請求による訂正前の請求項1に係る発明(以下「本件特許発明」という。)に対して平成30年8月23日付けで特許権者に通知した取消理由(この通知を以下「取消理由通知1」という。)の概要は、次のとおりである。 (1)本件訂正請求による訂正前の請求項1は、特許を受けようとする発明が明確ではないから、当該請求項1に係る特許は特許法第36条第6項第2号の規定に違反してされたものであり、取り消されるべきものである。 (2)本件特許発明は甲第1号証に記載された発明であるから、特許法第29条第1項第3号に規定する発明に該当する。よって、請求項1に係る特許は、特許法第29条第1項第3号の規定に違反してなされたものであり、取り消されるべきものである。 (3)本件特許発明1は甲第1号証に記載された発明に基づいて容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものである。よって、請求項1に係る特許は特許法第29条第2項の規定に違反してなされたものであり、取り消されるべきものである。 ・甲第1号証:特開2011-120633号公報 2-2 平成30年10月26日付け訂正請求(以下「前回訂正請求」という。)による請求項1に係る発明(以下「前回訂正特許発明」という。)に対して平成31年1月21日付けで特許権者に通知した取消理由(この通知を以下「取消理由通知2」という。)の概要は、次のとおりである。 (1)(明確性)本件出願は、特許請求の範囲の記載が不備のため、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。 (2)(サポート要件)本件出願は、明細書及び特許請求の範囲の記載が不備のため、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない。 3 取消理由通知1及び2について 3-1 取消理由通知2に記載した取消理由(特許法第36条第6項第1号及び同第2号違反)について (1)取消理由通知2に記載した取消理由は概略次のとおりである。 「第1 理由1(明確性) 訂正後請求項1は、 『前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果および前記特別決定結果のいずれであっても、前記報知手段により前記特定操作順序を特定可能な情報が報知されないときには、前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果および前記特別決定結果のうちいずれかである旨を示唆する決定結果示唆演出を実行可能であり、前記報知手段により前記特定操作順序を特定可能な情報が報知されるときには、該決定結果示唆演出を実行しない決定結果示唆演出実行手段とを備える』との発明特定事項(以下『本件訂正事項』という。)を含む。 本件訂正事項は、概略次のような構成であるといえる。 『AおよびBのいずれであっても、C情報が報知されないときには、Dする決定結果示唆演出を実行可能であり、C情報が報知されるときには、該(Dする)決定結果示唆演出を実行しない決定結果示唆演出実行手段とを備える』 ここで、『AおよびBのいずれであっても、』が、『C情報が報知されないときには、Dする決定結果示唆演出を実行可能であり、』のみに掛かるのか、『C情報が報知されないときには、Dする決定結果示唆演出を実行可能であり、』及び『C情報が報知されるときには、該(Dする)決定結果示唆演出を実行しない』の両方に掛かるのか明確ではない。 したがって、本件訂正事項を含む本件訂正請求により訂正された特許請求の範囲の請求項1(以下『訂正後請求項1』という。)は、特許を受けようとする発明が明確であるとは認められない。 第2 理由2(サポート要件) 1 訂正後請求項1について 上記『第1』で検討したとおり、訂正後請求項1は、特許を受けようとする発明が明確ではないが、本件訂正事項は、全体として1つの発明特定事項として記載されているから、『AおよびBのいずれであっても、』は、『C情報が報知されないときには、Dする決定結果示唆演出を実行可能であり、』及び『C情報が報知されるときには、該決定結果示唆演出を実行しない』の両方に掛かると解することができる。 そうすると、訂正後請求項1は、 『前記事前決定手段の決定結果が・・・前記特別決定結果・・・であっても、・・・前記報知手段により前記特定操作順序を特定可能な情報が報知されるときには、該決定結果示唆演出を実行しない決定結果示唆演出実行手段とを備える結果示唆演出を実行しない』 という発明特定事項(以下『本件発明特定事項』という。)を含むといえる。 本件発明特定事項を含む訂正後請求項1は、上記のように解した場合は、特許明細書に記載したものではないから、訂正後請求項1は、特許を受けようとする発明が発明の詳細な説明に記載したものであるとは認められない。 また、上記1のように解した場合は、訂正後請求項1に合わせて訂正された段落【0008】の本件発明特定事項と同じ記載の箇所も、同様に、訂正前の願書に添付した明細書、特許請求の範囲、図面記載した事項の範囲内においてなされた訂正とは認められない。」 (2)前回訂正請求(特許法第120条の5第7項の規定により取り下げられたものとみなされる)の発明特定事項「前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果および前記特別決定結果のいずれであっても、前記報知手段により前記特定操作順序を特定可能な情報が報知されないときには、前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果および前記特別決定結果のうちいずれかである旨を示唆する決定結果示唆演出を実行可能であり、前記報知手段により前記特定操作順序を特定可能な情報が報知されるときには、該決定結果示唆演出を実行しない決定結果示唆演出実行手段とを備える」は、 本件訂正請求がなされたことにより、 「前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果および前記特別決定結果のうちいずれかである旨を示唆する決定結果示唆演出を実行可能である決定結果示唆演出実行手段とを備え、 前記決定結果示唆演出実行手段は、 前記事前決定手段の決定結果が前記特別決定結果である場合、前記決定結果示唆演出を実行し、 前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果である場合、前記報知手段により前記特定操作順序を特定可能な情報が報知されるときには、前記決定結果示唆演出を実行せず、 前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果である場合、前記報知手段により前記特定操作順序を特定可能な情報が報知されないときには、前記決定結果示唆演出を実行する、」(構成M)と訂正され、概略、 「AおよびBのうちいずれかである旨を示唆する決定結果示唆演出を実行可能である決定結果示唆演出実行手段とを備え、 前記決定結果示唆演出実行手段は、 前記事前決定手段の決定結果がBである場合、前記決定結果示唆演出を実行し、 前記事前決定手段の決定結果がAである場合、C情報が報知されるときには、前記決定結果示唆演出を実行せず、 前記事前決定手段の決定結果がAである場合、C情報が報知されないときには、前記決定結果示唆演出を実行する、」(構成M)と訂正され、請求項1に係る発明の構成は明確となり、また、「前記事前決定手段の決定結果がBであっても、C情報が報知されるときには、該決定結果示唆演出を実行しない」という発明の詳細な説明及び図面に記載されていない構成を含まないものとなったため、請求項1に係る発明の構成は、特許を受けようとする発明が発明の詳細な説明に記載したものでないとはいえないものとなった。 したがって、取消理由通知2は理由がないものとなった。 3-2 取消理由通知1に記載した取消理由(特許法第36条第6項第2号違反)について (1)取消理由通知1に記載した取消理由(特許法第36条第6項第2号違反)は次のとおりである。 「(1)本件の請求項1は『特定操作』及び『所定制御』を発明特定事項とする。 そして、本件の請求項1における『特定操作』及び『所定制御』に係る構成は次のとおりである。 『表示結果を導出させるために操作される導出操作手段と、 導出を許容する表示結果を決定する事前決定手段と、 前記事前決定手段の決定結果と前記導出操作手段の操作とに応じて表示結果を導出させる制御を行う導出制御手段と、 前記事前決定手段の決定結果が特定決定結果となりかつ前記導出操作手段が特定操作で操作されたことに基づき所定制御を実行する所定制御実行手段と、 演出制御状態に制御する演出制御状態制御手段と、 前記演出制御状態で前記所定制御が実行された後において当該演出制御状態の制御期間を延長するための権利を付与する遊技者にとって有利な第1特定制御を行う一方で、当該演出制御状態で前記所定制御が実行される前においても当該演出制御状態の制御期間を延長するための権利を付与する第2特定制御を行う特定制御手段とを備え、』 (2)上記(1)によれば、『特定操作』は表示結果を導出させるための『操作』、つまり、スロットマシンでいうところのストップボタンの操作を意味すると解され、様々なストップボタンの操作が想起されるところ、本件の請求項1には『特定操作』がどのような内容のストップボタンの操作であるかについて具体的に特定する発明特定事項がない。 したがって、本件の請求項1における『特定操作』との発明特定事項は、スロットマシンにおけるストップボタンの操作の全てを含み得る。 また、上記(1)によれば、『所定制御』は、『前記事前決定手段の決定結果が特定決定結果となりかつ前記導出操作手段が特定操作で操作されたことに基づき』『実行する』と特定されるにとどまり、その制御の内容については具体的に特定されていない。 さらに、本件の請求項1における『特定決定結果』との発明特定事項は、本件の発明の詳細な説明の段落【0008】には、『前記可変表示装置に表示結果が導出される前に、所定の表示結果のうち導出を許容する表示結果を決定する事前決定手段(たとえば、メイン制御部41による内部抽選処理)』及び『前記事前決定手段の決定結果が特定決定結果(たとえば、押し順リプなどの判定用役に当選)となったとき』と記載されていることに照らして、『特定決定結果』は『内部抽選』に『当選』(内部当たり)したことを意味するところ、スロットマシンでいうところの内部当たりには数多くの『当たり』があるため、本件の請求項1における『特定決定結果』との発明特定事項も数多くの『当たり』が想定される。 そうすると、『前記事前決定手段の決定結果が特定決定結果となりかつ前記導出操作手段が特定操作で操作されたことに基づき所定制御を実行』との発明特定事項は、スロットマシンでいうところの内部当たりと『(スロットマシンにおけるストップボタンの操作の全てを含み得る)特定操作』に基づいて『実行』されると特定されるのみであるから、数多く想定されるスロットマシンの内部当たりと数多く想定されるストップボタンの操作の組み合わせが想起される。 よって、『前記事前決定手段の決定結果が特定決定結果となりかつ前記導出操作手段が特定操作で操作されたことに基づき』『実行する』『所定制御』として数多くの『制御』が想起され、具体的にどのような制御を特定するのか明らかではない。」 (3)本件訂正請求による訂正後の請求項1における「特定操作」及び「所定制御」に係る構成は次のとおりである。 「F 遊技者にとって有利な特殊制御を実行可能となる所定制御を、前記事前決定手段の決定結果が特定決定結果となりかつ前記複数の導出操作手段が複数の操作順序のうち特定操作順序で操作されたことに基づき実行する所定制御実行手段と、・・・ H 前記演出制御状態で前記所定制御が実行された後において当該演出制御状態の制御期間を延長するための権利を付与する遊技者にとって有利な第1特定制御を行う一方で、当該演出制御状態で前記所定制御が実行される前においても当該演出制御状態の制御期間を延長するための権利を付与する第2特定制御を行う特定制御手段とを備え、・・・ L 前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果である場合、前記所定制御が実行される前の前記演出制御状態においては前記特定操作順序を特定可能な情報を報知し、前記所定制御が実行された後の前記演出制御状態においては前記複数の導出操作手段のうち最初に操作すべき導出操作手段のみを特定可能な情報を報知する報知手段と、 M 前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果および前記特別決定結果のうちいずれかである旨を示唆する決定結果示唆演出を実行可能である決定結果示唆演出実行手段とを備え、 前記決定結果示唆演出実行手段は、 前記事前決定手段の決定結果が前記特別決定結果である場合、前記決定結果示唆演出を実行し、 前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果である場合、前記報知手段により前記特定操作順序を特定可能な情報が報知されるときには、前記決定結果示唆演出を実行せず、 前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果である場合、前記報知手段により前記特定操作順序を特定可能な情報が報知されないときには、前記決定結果示唆演出を実行する、」 (4)上記(3)によれば、本件訂正請求による訂正により、訂正前の「特定操作」は、表示結果を導出させるためのスロットマシンでいうところのストップボタンの複数の操作順序のうちの「特定操作順序」を特定することが明確になり、「特定操作」に係る記載不備は解消された。 また、「所定制御」についても、本件訂正請求による訂正により、当該「特定操作順序で操作されたことに基づき実行する」「所定制御」であることが明確になり、「所定制御」に係る記載不備も解消された。 3-3 以上3-1及び3-2で検討したとおり、本件訂正請求による訂正後の特許請求の範囲の請求項1に係る発明は、本件の取消理由通知1に示した特許法第36条第6項第1号及び同第2号の規定に違反して特許されたとはいえない。 3-4 取消理由通知1に記載した取消理由(特許法第29条第1項第3号違反及び第29条第2項違反)について (1)甲号証及び甲号証に記載された発明 甲第1号証には、下記の記載がある(aないしkは、上記「1」の本件訂正発明の項分けのAないしKに対応させて当審が付した。)。 a 「【0064】 本実施の形態のスロットマシン1の筐体1a内部には、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リールともいう)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。」 b 「【0066】 各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32R(図2、図4参照)によって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。」 c 「【0083】 ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。 【0084】 そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、有効化されたいずれかの入賞ラインL1~L4上に予め定められた図柄の組合せ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。」 d 「【0189】 次に、内部抽選について説明する。内部抽選は、上記した各入賞役の発生を許容するか否か、すなわち入賞役を発生させる図柄組合せがいずれかの入賞ラインに揃える制御を行なうことを許容するか否かを、可変表示装置2の表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7操作時に)、決定するものである。内部抽選では、乱数発生回路42から内部抽選用の乱数(0~65535の整数)が取得される。そして、遊技状態に応じて定められた各役について、取得した内部抽選用の乱数と、遊技状態と、リセット/設定スイッチ38により設定された設定値に応じて定められた各入賞役の判定値数に応じて行なわれる。」 e 「【0195】 次に、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。 メインCPU41aは、リールの回転が開始したときおよび、リールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM41bに格納されているテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの引込コマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行なう。 【0196】 テーブルインデックスには、内部抽選による当選フラグの設定状態(以下、内部当選状態と呼ぶ)別に、テーブルインデックスを参照する際の基準アドレスから、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスを示すインデックスデータが格納されているアドレスまでの差分が登録されている。これにより内部当選状態に応じた差分を取得し、基準アドレスに対してその差分を加算することで該当するインデックスデータを取得することが可能となる。なお、役の当選状況が異なる場合でも、同一の制御が適用される場合においては、インデックスデータとして同一のアドレスが格納されており、このような場合には、同一のテーブル作成用データを参照して、停止制御テーブルが作成されることとなる。」 f 「【0315】 具体的に、サブ制御部91は、ボーナスが終了した後において準備モードへの制御が開始されるときに、ナビ抽選処理においてセットされるATフラグからATである旨が特定されたときには、AT準備モードに制御する。また、AT準備モードにおいてCZに制御されたときには、ACZに制御される。 【0316】 これにより、ボーナス当選によるAT抽選においてATに制御する決定がされたときには、当該ボーナス終了後においてAT準備モードに制御された後、ACZに制御され、ATに制御する決定がされなかったときには、当該ボーナス終了後において非AT準備モードに制御された後、非ACZに制御される。なお、ナビポイントが有る場合、準備モードおよびCZ1~3においては、ナビポイントを消費(減算)することなく、AT準備モードおよびACZに制御されて、ナビ演出が実行可能となる。 【0317】 また、サブ制御部91は、ACZから昇格リプレイ3に入賞して有利RTに制御されたときには、ナビポイントを1ポイント消費(減算)することにより、所定回数以上ゲームを消化する間、ARTに制御する。なお、ナビポイントを1ポイント消費したときには、1減算したナビポイントを示すATフラグに更新される。 【0318】 有利RTにおいては、ナビポイントを1ポイント消費することにより、所定回数以上ゲームを消化する間、ナビ演出が実行可能となるARTに制御される。 【0319】 より具体的に、ARTに制御されてから50ゲーム消化するまでは、ブドウや転落リプレイに当選したときにナビ演出が実行される。これに対し、ARTに制御されてから消化したゲーム数が50ゲームを超えた後においては、転落リプレイに当選したときにナビ演出が実行されるが、ブドウに当選したときにナビ演出が実行されない。このため、ブドウ当選時において操作手順を誤ったときあるいはARTに制御されてから消化したゲーム数が50ゲームを超えた後においては、ブドウを取りこぼし特殊出目が停止されてCZ1に制御され得る。また、転落リプレイ当選時において操作手順を誤ったときには、転落リプレイに入賞して通常遊技状態に制御され得る。このように、ARTから、CZ1あるいは通常遊技状態に制御されたときにナビポイント1に対応するATが終了する。」 g 「【0125】 また、本実施の形態におけるスロットマシンは、上記のように、メイン制御部41により、遊技状態を準備モード、CZ1~CZ3、有利RT、通常遊技状態、内部中RT、ボーナスに制御しつつ、遊技状態が準備モード、CZ1~CZ3、有利RTであるときには、サブ制御部91により、内部抽選結果に応じた情報を報知するナビ演出を実行可能な報知期間(有利演出状態)となるアシストタイム(以下、ATという)に演出状態を制御可能となっている。遊技状態が準備モードであって演出状態がATに制御されている状態をAT準備モードともいい、遊技状態が準備モードであるが演出状態がATに制御されていない状態を非AT準備モードともいう。また、遊技状態がCZ1~CZ3であって演出状態がATに制御されている状態をACZともいい、遊技状態がCZ1~CZ3であるが演出状態がATに制御されていない状態を非ACZともいう。また、遊技状態が有利RTであって演出状態がATに制御されている状態をARTともいい、遊技状態が有利RTであるが演出状態がATに制御されていない状態を非ARTともいう。」 h 「【0311】 また、AT準備モードあるいはACZにおいて、ボーナス当選することにより実行されるAT抽選では、AT準備モードであるときに図12(b)に示すテーブルが参照され、ACZであるときに図12(c)に示すテーブルが参照される。このため、AT準備モードあるいはACZのいずれでもボーナス当選により当該ボーナス終了後において必ずAT準備モードに制御されるが、AT準備モードであるときの方が、ACZであるときよりも、高い割合でより多いナビポイントに決定される。すなわち、AT準備モードにおいては、ACZであるときよりも、高い割合でより多いナビポイントに決定されることにより、遊技者にとって有利となるようにAT抽選が行なわれるといえる。その結果、ATに制御されているときには、準備モードでボーナス当選すること、すなわち極力早い段階でボーナス当選することに対する期待感を抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。 【0312】 なお、前述したRB1中にしか当選し得ない1枚役2に当選したときにも、AT抽選が行なわれる。たとえば、図12(d)に示すテーブルを用いてAT抽選が行なわれる。これにより、RB1中に1枚役2に当選したときには、必ずナビポイントを獲得することができる。 【0313】 以上のように、本実施の形態においては、サブ制御部91により行なわれるAT抽選処理により、現在の遊技状態および演出状態に応じて定められた抽選条件が成立したか否かが判定され、抽選条件が成立したときには図12に示すテーブルのうち対応するテーブルを参照して、AT抽選が行なわれる。なお、AT抽選は、ボーナス当選したときや、特定のボーナス中にしか当選し得ない特定の入賞役に当選したときに行なわれる例について説明したが、AT抽選が行なわれる契機はこれに限るものではない。 【0314】 また、本実施の形態におけるサブ制御部91は、準備モード、CZ、有利RTであるときに、AT制御処理に含まれるAT管理処理を行なうことにより、AT抽選の結果に応じてセットされるATフラグに基づき、ATへの制御を管理する。 【0315】 具体的に、サブ制御部91は、ボーナスが終了した後において準備モードへの制御が開始されるときに、ナビ抽選処理においてセットされるATフラグからATである旨が特定されたときには、AT準備モードに制御する。また、AT準備モードにおいてCZに制御されたときには、ACZに制御される。 【0316】 これにより、ボーナス当選によるAT抽選においてATに制御する決定がされたときには、当該ボーナス終了後においてAT準備モードに制御された後、ACZに制御され、ATに制御する決定がされなかったときには、当該ボーナス終了後において非AT準備モードに制御された後、非ACZに制御される。なお、ナビポイントが有る場合、準備モードおよびCZ1~3においては、ナビポイントを消費(減算)することなく、AT準備モードおよびACZに制御されて、ナビ演出が実行可能となる。」 ・図12は次のものである。 上記図12には、図12(b)のテーブルとして「AT準備モードにおけるボーナス当選時のテーブル」が記載され、図12(c)のテーブルとして「ACZにおけるボーナス当選時のテーブル」が記載されている。 i 「【0301】 また、図11の準備モードかつATの欄に示すように、AT準備モードであるときには、ボーナス当選することにより抽選条件が成立する。当該抽選条件が成立したときには、図12(b)に示すテーブルを参照してAT抽選が行なわれる。 【0304】 また、図11のCZかつATの欄に示すように、ACZであるときには、ボーナス当選することにより抽選条件が成立する。当該抽選条件が成立したときには、図12(c)に示すテーブルを参照してAT抽選が行なわれる。」 図11は次のものである。 上記図11には、「遊技状態」が「準備モード」であって、かつ、「演出状態」が「AT」の場合には、「抽選条件」は「ボーナス当選」であって、ボーナス当選すると「参照テーブル」の「(b)」(図12(b)に示すテーブル)を参照することが記載されている。 また、上記図11には、「遊技状態」が「CZ」であって、かつ、「演出状態」が「AT」の場合には、「抽選条件」は「ボーナス当選」であって、ボーナス当選すると「参照テーブル」の「(c)」(図12(c)に示すテーブル)を参照することが記載されている。 j 図5は次のものである。 上記図5には、入賞役(ボーナス当選)であるビッグボーナス(BB)について、入賞役「BB1」の図柄の組合せが「黒7-黒7-黒7」であり、入賞役「BB2」の図柄の組合せが「白7-白7-白7」であり、入賞役「BB3」の図柄の組合せが「BAR-BAR-BAR」であり、入賞役「BB4」の図柄の組合せが「黒7-黒7-BAR」であり、入賞役「BB5」の図柄の組合せが「白7-白7-BAR」であることが記載されている。 また、上記図5には、ナビ対象役(AT抽選役)である入賞役「ブドウ1」の図柄の組合せが「黒ブドウ-黒ブドウ-黒ブドウ」であることが記載され、他にナビ対象役である入賞役「ブドウ2」ないし「ブドウ8」、及び、「バナナブドウ1」ないし「バナナブドウ12」が記載されているところ、いずれも図柄の組合せとしての図柄が黒ブドウ、白ブドウないしバナナに限られることが記載されている。 したがって、上記図5からは、入賞役であるビッグボーナス(ボーナス当選)の図柄の組合せと、ナビ対象役(AT抽選役)である入賞役の図柄の組合せとは異なることが見てとれる。 k 「【0207】 また、本実施の形態では、引込コマ数として0~4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。 【0208】 本実施の形態では、いずれかの役に当選している場合には、当選役を入賞ライン上に4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役が入賞ライン上に揃わないように引き込む引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう一方、いずれの役にも当選していない場合には、いずれの役も揃わない引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行なわれることとなる。 【0209】 特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で、小役(イチゴ1、メロン、ブドウ1など)に当選した場合などでは、当選した小役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められているとともに、当選した小役を入賞ラインに最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した特別役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、当選していない役は、4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行なわれることとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、通常小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる。その結果、小役を優先的に入賞させた後に特別役を入賞させることにより、小役よりも特別役を優先的に入賞させるものと比較して、小役を入賞させてメダルを獲得した後に特別役を入賞させることができるため、特別役入賞前に遊技者のメダルを極力増加させるようにすることができ、遊技者にとって有利なリール制御が行なわれる。 【0210】 たとえば、特別役と払出枚数が賭数3より多いブドウとが当選しているときには、特別役入賞前にブドウ入賞により6枚純増するリール制御が優先的に行なわれるため、遊技者にとって有利といえる。なお、特別役と小役とを同時に引き込める場合には、小役のみを引き込み、小役と同時に特別役が入賞ライン上に揃わないようになっている。」 (2)上記(1)によれば、甲第1号証には、下記の各構成(項分けのaないしkは、上記(1)のaないしkに対応させて当審が付した。)が記載されていると認められる。 a 甲第1号証の段落【0064】(上記「(1)」「a」)の記載を踏まえると、甲第1号証には、下記構成が記載されていると認められる。 「a スロットマシン1の筐体1a内部には、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2Rが水平方向に並設されており、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置され、」 b 甲第1号証の段落【0066】(上記「(1)」「b」)の記載を踏まえると、甲第1号証に記載された発明がスロットマシンであることは明らかであるから、甲第1号証には、下記構成が記載されていると認められる。 「b 前記各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32Rによって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっているスロットマシンであって、」 「b スロットマシン。」 c 甲第1号証の段落【0083】(上記「(1)」「c」)の記載を踏まえると、甲第1号証には、下記構成が記載されていると認められる。 「c ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動し、この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示され、」 d 甲第1号証の段落【0189】(上記「(1)」「d」)の記載を踏まえると、甲第1号証には、下記構成が記載されていると認められる。 「d 内部抽選は、入賞役を発生させる図柄組合せがいずれかの入賞ラインに揃える制御を行なうことを許容するか否かを、可変表示装置2の表示結果が導出表示される以前に(スタートスイッチ7操作時に)、決定するものであり、」 e 甲第1号証の段落【0195】及び【0196】(上記「(1)」「e」)の記載を踏まえると、甲第1号証には、下記構成が記載されていると認められる。 「e メインCPU41aは、内部抽選による当選フラグの設定状態別に、テーブルインデックスを参照する際の基準アドレスから、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスを示すインデックスデータが格納されているアドレスまでの差分が登録されているテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成し、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの引込コマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行ない、」 f 甲第1号証の段落【0315】ないし【0319】(上記「(1)」「f」)の記載を踏まえると、甲第1号証には、下記構成が記載されていると認められる。 「f サブ制御部91は、ボーナスが終了した後において準備モードへの制御が開始されるときに、ナビ抽選処理においてセットされるATフラグからATである旨が特定されたときには、AT準備モードに制御し、AT準備モードにおいてCZに制御されたときには、ACZに制御され、ACZから昇格リプレイ3に入賞して有利RTに制御されたときには、所定回数以上ゲームを消化する間、ARTに制御し、ARTに制御されてから50ゲーム消化するまでは、ブドウや転落リプレイに当選したときにナビ演出が実行され、ARTに制御されてから消化したゲーム数が50ゲームを超えた後においては、転落リプレイに当選したときにナビ演出が実行されるが、ブドウに当選したときにナビ演出が実行されないため、ブドウ当選時において操作手順を誤ったときあるいはARTに制御されてから消化したゲーム数が50ゲームを超えた後においては、ブドウを取りこぼし特殊出目が停止されてCZ1に制御され得るものであり、転落リプレイ当選時において操作手順を誤ったときには、転落リプレイに入賞して通常遊技状態に制御され得るものであり、ARTから、CZ1あるいは通常遊技状態に制御されたときにナビポイント1に対応するATが終了し、」 g 甲第1号証の段落【0125】(上記「(1)」「g」)の記載を踏まえると、甲第1号証には、下記構成が記載されていると認められる。 「g メイン制御部41により、遊技状態を準備モード、CZ1~CZ3、有利RT、通常遊技状態、内部中RT、ボーナスに制御しつつ、遊技状態が準備モード、CZ1~CZ3、有利RTであるときには、サブ制御部91により、内部抽選結果に応じた情報を報知するナビ演出を実行可能な報知期間(有利演出状態)となるアシストタイム(AT)に演出状態を制御可能となっていて、」 h 甲第1号証の段落【0311】ないし【0316】及び図12(b)、(c)(上記「(1)」「h」)の記載を踏まえると、甲第1号証には、下記構成が記載されていると認められる。 「h サブ制御部91は、準備モード、CZ、有利RTであるときに、AT制御処理に含まれるAT管理処理を行なうことにより、AT抽選の結果に応じてセットされるATフラグに基づき、ATへの制御を管理し、AT準備モードあるいはACZにおいて、ボーナス当選することにより実行されるAT抽選では、AT準備モードであるときに『AT準備モードにおけるボーナス当選時のテーブル』が参照され、ACZであるときに『ACZにおけるボーナス当選時のテーブル』が参照され、AT準備モードあるいはACZのいずれでもボーナス当選により当該ボーナス終了後において必ずAT準備モードに制御され、ボーナス当選によるAT抽選においてATに制御する決定がされたときには、当該ボーナス終了後においてAT準備モードに制御された後、ACZに制御され、」 i 甲第1号証の段落【0301】、【0304】及び図11(上記「(1)」「i」)の記載を踏まえると、甲第1号証には、下記構成が記載されていると認められる。 「i AT準備モードであるときには、ボーナス当選することにより抽選条件が成立し、ACZであるときには、ボーナス当選することにより抽選条件が成立し、」 j 甲第1号証の図5(上記「(1)」「j」)を踏まえると、甲第1号証には、下記構成が記載されていると認められる。 「j 入賞役であるビッグボーナス(ボーナス当選)の図柄の組合せと、ナビ対象役である入賞役の図柄の組合せとは異なり、」 k 甲第1号証の段落【0207】ないし【0210】(上記「(1)」「k」)の記載を踏まえると、甲第1号証には、下記構成が記載されていると認められる。 「k 特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で、小役(イチゴ1、メロン、ブドウ1など)に当選した場合などでは、当選した小役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められているとともに、当選した小役を入賞ラインに最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した特別役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なうことにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、当選していない役は、4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行なわれることとなり、特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、通常小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる、」 (3)上記(2)によれば、甲第1号証には、下記の発明(以下「甲1発明」という。)が記載されている(aないしkは、上記「1」の本件訂正発明の項分けのAないしKに対応させて当審が付した。)。 「a スロットマシン1の筐体1a内部には、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2Rが水平方向に並設されており、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置され、 b 前記各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32Rによって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっているスロットマシンであって、 c ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動し、この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示され、 d 内部抽選は、入賞役を発生させる図柄組合せがいずれかの入賞ラインに揃える制御を行なうことを許容するか否かを、可変表示装置2の表示結果が導出表示される以前に(スタートスイッチ7操作時に)、決定するものであり、 e メインCPU41aは、内部抽選による当選フラグの設定状態別に、テーブルインデックスを参照する際の基準アドレスから、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスを示すインデックスデータが格納されているアドレスまでの差分が登録されているテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成し、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの引込コマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行ない、 f サブ制御部91は、ボーナスが終了した後において準備モードへの制御が開始されるときに、ナビ抽選処理においてセットされるATフラグからATである旨が特定されたときには、AT準備モードに制御し、AT準備モードにおいてCZに制御されたときには、ACZに制御され、ACZから昇格リプレイ3に入賞して有利RTに制御されたときには、所定回数以上ゲームを消化する間、ARTに制御し、ARTに制御されてから50ゲーム消化するまでは、ブドウや転落リプレイに当選したときにナビ演出が実行され、ARTに制御されてから消化したゲーム数が50ゲームを超えた後においては、転落リプレイに当選したときにナビ演出が実行されるが、ブドウに当選したときにナビ演出が実行されないため、ブドウ当選時において操作手順を誤ったときあるいはARTに制御されてから消化したゲーム数が50ゲームを超えた後においては、ブドウを取りこぼし特殊出目が停止されてCZ1に制御され得るものであり、転落リプレイ当選時において操作手順を誤ったときには、転落リプレイに入賞して通常遊技状態に制御され得るものであり、ARTから、CZ1あるいは通常遊技状態に制御されたときにナビポイント1に対応するATが終了し、 g メイン制御部41により、遊技状態を準備モード、CZ1~CZ3、有利RT、通常遊技状態、内部中RT、ボーナスに制御しつつ、遊技状態が準備モード、CZ1~CZ3、有利RTであるときには、サブ制御部91により、内部抽選結果に応じた情報を報知するナビ演出を実行可能な報知期間(有利演出状態)となるアシストタイム(AT)に演出状態を制御可能となっていて、 h サブ制御部91は、準備モード、CZ、有利RTであるときに、AT制御処理に含まれるAT管理処理を行なうことにより、AT抽選の結果に応じてセットされるATフラグに基づき、ATへの制御を管理し、AT準備モードあるいはACZにおいて、ボーナス当選することにより実行されるAT抽選では、AT準備モードであるときに『AT準備モードにおけるボーナス当選時のテーブル』が参照され、ACZであるときに『ACZにおけるボーナス当選時のテーブル』が参照され、AT準備モードあるいはACZのいずれでもボーナス当選により当該ボーナス終了後において必ずAT準備モードに制御され、ボーナス当選によるAT抽選においてATに制御する決定がされたときには、当該ボーナス終了後においてAT準備モードに制御された後、ACZに制御され、 i AT準備モードであるときには、ボーナス当選することにより抽選条件が成立し、ACZであるときには、ボーナス当選することにより抽選条件が成立し、 j 入賞役であるビッグボーナス(ボーナス当選)の図柄の組合せと、ナビ対象役である入賞役の図柄の組合せとは異なり、 k 特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で、小役(イチゴ1、メロン、ブドウ1など)に当選した場合などでは、当選した小役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められているとともに、当選した小役を入賞ラインに最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した特別役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なうことにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、当選していない役は、4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行なわれることとなり、特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、通常小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる、 b スロットマシン。」 (4)対比 (ア)本件訂正発明と甲1発明を対比する。 A 甲1発明の「複数種の図柄」及び「外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2Rが水平方向に並設されており、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3」を備えることは、本件訂正発明の「各々が識別可能な複数種類の識別情報」及び「識別情報を変動表示可能な可変表示部を複数備え」ることにそれぞれ相当する。 したがって、甲1発明の「a スロットマシン1の筐体1a内部には、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2Rが水平方向に並設されており、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置され」る構成は、本件訂正発明のA「各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を複数備え」ることに相当する。 B 甲1発明の「各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示される」こと、及び、「各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示される」ことは、本件訂正発明の「可変表示部を変動表示」すること、及び、「可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出」することにそれぞれ相当する。 また、甲1発明が、複数の可変表示部(リール2L、2C、2R)の表示結果の組合せである表示結果組合せに応じて入賞が発生可能なスロットマシンであることは明らかである。 したがって、甲1発明の「b 前記各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32Rによって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっているスロットマシン」は、本件訂正発明のB「前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、複数の可変表示部の表示結果の組合せである表示結果組合せに応じて入賞が発生可能なスロットマシン」に相当する。 C 甲1発明の「操作すると」「透視窓3に表示結果が導出表示され」る「スタートスイッチ7」及び「ストップスイッチ8L、8C、8R」の特に「ストップスイッチ8L、8C、8R」は、本件訂正発明の「表示結果組合せを導出させるために操作される手段」及び「複数の導出操作手段」に相当する。 また、当該「複数の導出操作手段」(ストップスイッチ8L、8C、8R)が「複数の可変表示部(リール2L、2C、2R)それぞれに対応する」ことは明らかである。 したがって、甲1発明の「c ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動し、この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示され」る「スタートスイッチ7」及び「ストップスイッチ8L、8C、8R」は、本件訂正発明のC「表示結果組合せを導出させるために操作される手段であって、前記複数の可変表示部それぞれに対応する複数の導出操作手段」に相当する。 D 甲1発明の「入賞役を発生させる図柄組合せがいずれかの入賞ラインに揃える制御を行なうことを許容するか否かを、可変表示装置2の表示結果が導出表示される以前に(スタートスイッチ7操作時に)、決定する」「内部抽選」は、本件訂正発明の「導出を許容する表示結果組合せを決定する事前決定手段」に相当する。 したがって、甲1発明の「d 内部抽選は、入賞役を発生させる図柄組合せがいずれかの入賞ラインに揃える制御を行なうことを許容するか否かを、可変表示装置2の表示結果が導出表示される以前に(スタートスイッチ7操作時に)、決定するものであ」る「内部抽選」は、本件訂正発明のD「導出を許容する表示結果組合せを決定する事前決定手段」に相当する。 E 甲1発明の「内部抽選による当選フラグの設定状態別に、テーブルインデックスを参照する際の基準アドレスから、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスを示すインデックスデータが格納されているアドレスまでの差分が登録されているテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に」作成した「停止制御テーブル」及び「ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出された」「操作」は、本件訂正発明の「事前決定手段の決定結果」及び「前記複数の導出操作手段の操作」にそれぞれ相当する。 したがって、甲1発明の「e メインCPU41aは、内部抽選による当選フラグの設定状態別に、テーブルインデックスを参照する際の基準アドレスから、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスを示すインデックスデータが格納されているアドレスまでの差分が登録されているテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成し、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの引込コマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行な」う「メインCPU41a」は、本件訂正発明のE「前記事前決定手段の決定結果と前記複数の導出操作手段の操作とに応じて表示結果組合せを導出させる制御を行う導出制御手段」に相当する。 F 甲1発明の「ボーナスが終了した後において準備モードへの制御が開始されるときに、ナビ抽選処理においてセットされるATフラグからATである旨が特定されたとき」、「AT準備モードにおいてCZに制御されたとき」、「ACZから昇格リプレイ3に入賞して有利RTに制御されたとき」ないし「ARTに制御されてから50ゲーム消化するまでは、ブドウや転落リプレイに当選したとき」は、いずれも内部抽選の結果が「特定」の結果になったときといえるから、本件訂正発明の「前記事前決定手段の決定結果が特定決定結果とな」ることに相当する。 また、甲1発明の「ブドウ当選時において操作手順を誤ったとき」あるいは「転落リプレイ当選時において操作手順を誤ったとき」は、いずれも、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が「特定」の操作手順(順序)で操作されたことといえるから、本件訂正発明の「前記複数の導出操作手段が複数の操作順序のうち特定操作順序で操作されたこと」に相当する。 さらに、「ブドウ当選時において操作手順を誤ったとき」及び「転落リプレイ当選時において操作手順を誤ったとき」は、それぞれ、「ブドウを取りこぼし特殊出目が停止されてCZ1に制御され得る」及び「転落リプレイに入賞して通常遊技状態に制御され得る」から、「ブドウを取りこぼし特殊出目が停止されてCZ1に制御」すること、及び、「転落リプレイに入賞して通常遊技状態に制御」することは、本件訂正発明の「遊技者にとって有利な特殊制御を実行可能となる」「所定制御を実行する」ことに相当する。 そうすると、甲1発明の「ブドウを取りこぼし特殊出目が停止されてCZ1に制御され得る」及び「転落リプレイに入賞して通常遊技状態に制御され得る」制御を行う「サブ制御部91」は、本件訂正発明の「所定制御を実行する所定制御実行手段」に相当する。 したがって、甲1発明の「f サブ制御部91は、ボーナスが終了した後において準備モードへの制御が開始されるときに、ナビ抽選処理においてセットされるATフラグからATである旨が特定されたときには、AT準備モードに制御し、AT準備モードにおいてCZに制御されたときには、ACZに制御され、ACZから昇格リプレイ3に入賞して有利RTに制御されたときには、所定回数以上ゲームを消化する間、ARTに制御し、ARTに制御されてから50ゲーム消化するまでは、ブドウや転落リプレイに当選したときにナビ演出が実行され、ARTに制御されてから消化したゲーム数が50ゲームを超えた後においては、転落リプレイに当選したときにナビ演出が実行されるが、ブドウに当選したときにナビ演出が実行されないため、ブドウ当選時において操作手順を誤ったときあるいはARTに制御されてから消化したゲーム数が50ゲームを超えた後においては、ブドウを取りこぼし特殊出目が停止されてCZ1に制御され得るものであり、転落リプレイ当選時において操作手順を誤ったときには、転落リプレイに入賞して通常遊技状態に制御され得るものであり、ARTから、CZ1あるいは通常遊技状態に制御されたときにナビポイント1に対応するATが終了」する「サブ制御部91」は、本件訂正発明のF「遊技者にとって有利な特殊制御を実行可能となる所定制御を、前記事前決定手段の決定結果が特定決定結果となりかつ前記複数の導出操作手段が複数の操作順序のうち特定操作順序で操作されたことに基づき実行する所定制御実行手段」に相当する。 G 甲1発明の「内部抽選結果に応じた情報を報知するナビ演出を実行可能な報知期間(有利演出状態)となるアシストタイム(AT)に演出状態を制御」することは、本件訂正発明の「演出制御状態に制御」することに相当する。 したがって、甲1発明の「g メイン制御部41により、遊技状態を準備モード、CZ1~CZ3、有利RT、通常遊技状態、内部中RT、ボーナスに制御しつつ、遊技状態が準備モード、CZ1~CZ3、有利RTであるときには、サブ制御部91により、内部抽選結果に応じた情報を報知するナビ演出を実行可能な報知期間(有利演出状態)となるアシストタイム(AT)に演出状態を制御可能」としている「メイン制御部41」は、本件訂正発明のG「演出制御状態に制御する演出制御状態制御手段」に相当する。 H 甲1発明の「準備モード、CZ、有利RTであるときに、AT制御処理に含まれるAT管理処理を行なうことにより、AT抽選の結果に応じてセットされるATフラグに基づき、ATへの制御を管理」すること(上記Gで検討したとおり、甲1発明の「アシストタイム(AT)の演出状態」は本件訂正発明の「演出制御状態」に相当する)は、上記Fで検討した、「ブドウを取りこぼし特殊出目が停止されてCZ1に制御され得る」及び「転落リプレイに入賞して通常遊技状態に制御され得る」制御(上記Fで検討したとおり、本件訂正発明の「所定制御」に相当する)を含むから、本件訂正発明の「前記演出制御状態で前記所定制御が実行され」ることに相当する。 そして、甲1発明の「AT準備モードあるいはACZにおいて、ボーナス当選することにより実行されるAT抽選では、」「ACZであるときに『ACZにおけるボーナス当選時のテーブル』が参照され」ることは、AT(演出制御状態の制御期間)を延長するための権利を付与することになるといえるから、本件訂正発明の「当該演出制御状態の制御期間を延長するための権利を付与する遊技者にとって有利な第1特定制御を行う」ことに相当する。 また、甲1発明の「AT準備モードあるいはACZにおいて、ボーナス当選することにより実行されるAT抽選では、AT準備モードであるときに『AT準備モードにおけるボーナス当選時のテーブル』が参照され」ることは、上記Gで検討した「所定制御」によりAT準備モードからACZへの制御が実行される前であって、AT(演出制御状態の制御期間)を延長するための権利を付与することになるといえるから、本件訂正発明の「当該演出制御状態で前記所定制御が実行される前においても当該演出制御状態の制御期間を延長するための権利を付与する第2特定制御を行う」ことに相当する。 さらに、甲1発明の「サブ制御部91」は、本件訂正発明の「特定制御手段」に相当する。 したがって、甲1発明の「h サブ制御部91は、準備モード、CZ、有利RTであるときに、AT制御処理に含まれるAT管理処理を行なうことにより、AT抽選の結果に応じてセットされるATフラグに基づき、ATへの制御を管理し、AT準備モードあるいはACZにおいて、ボーナス当選することにより実行されるAT抽選では、AT準備モードであるときに「AT準備モードにおけるボーナス当選時のテーブル」が参照され、ACZであるときに「ACZにおけるボーナス当選時のテーブル」が参照され、AT準備モードあるいはACZのいずれでもボーナス当選により当該ボーナス終了後において必ずAT準備モードに制御され、ボーナス当選によるAT抽選においてATに制御する決定がされたときには、当該ボーナス終了後においてAT準備モードに制御された後、ACZに制御」する「サブ制御部91」は、本件訂正発明のH「前記演出制御状態で前記所定制御が実行された後において当該演出制御状態の制御期間を延長するための権利を付与する遊技者にとって有利な第1特定制御を行う一方で、当該演出制御状態で前記所定制御が実行される前においても当該演出制御状態の制御期間を延長するための権利を付与する第2特定制御を行う特定制御手段」に相当する。 I 甲1発明の「AT準備モードであるときには、ボーナス当選することにより抽選条件が成立」すること(第2特定制御)と、「ACZであるときには、ボーナス当選することにより抽選条件が成立」すること(第1特定制御)とは、契機(ボーナス当選)が同じである。 また、甲1発明のボーナス当選にはBB1ないしBB5の複数の契機(ボーナス当選)が設けられている(上記「2」「(1)」「j」の図5参照)。 したがって、甲1発明の「i AT準備モードであるときには、ボーナス当選することにより抽選条件が成立し、ACZであるときには、ボーナス当選することにより抽選条件が成立」することは、本件訂正発明のI「前記第1特定制御が行われる契機と前記第2特定制御が行われる契機とは同じでありかつ当該契機として複数の契機が設けられて」いることに相当する。 J 甲1発明の「入賞役であるビッグボーナス(ボーナス当選)の図柄の組合せ」は、本件訂正発明の「前記第1特定制御が行われる契機および前記第2特定制御が行われる契機」に相当する。 また、甲1発明の「ナビ対象役である入賞役の図柄の組合せ」は、本件訂正発明の「前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果となること」に相当する。 したがって、甲1発明の「j 入賞役であるビッグボーナス(ボーナス当選)の図柄の組合せと、ナビ対象役である入賞役の図柄の組合せとは異なる」ことは、本件訂正発明のJ「前記第1特定制御が行われる契機および前記第2特定制御が行われる契機のいずれにおいても、前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果となることは含まれ」ないことに相当する。 K 甲1発明の「停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ」ることは、本件訂正発明の「特定タイミングで前記複数の導出操作手段のうちの特定導出操作手段が操作されたときには、入賞が発生する入賞表示結果組合せを構成する表示結果を該特定導出操作手段に対応する可変表示部に導出させる制御を行」うことに相当する。 また、甲1発明の「入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を引き込めない場合には、」「4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行なわれることとな」ることは、本件訂正発明の「前記特定タイミング以外のタイミングで該特定導出操作手段が操作されたときには、入賞が発生しない非入賞表示結果組合せを構成する表示結果を該特定導出操作手段に対応する可変表示部に導出させる制御を行」うことに相当する。 しかしながら、甲1発明は、「特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で、小役(イチゴ1、メロン、ブドウ1など)に当選した場合などでは、」「特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、通常小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる」構成であるところ、「小役」よりも「特別役」の方がAT付与に関する有利度が高いといえる。 そうすると、甲1発明の構成kと本件訂正発明の構成K「前記導出制御手段は、前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果よりも権利の付与に関する有利度が高い特別決定結果である場合、特定タイミングで前記複数の導出操作手段のうちの特定導出操作手段が操作されたときには、入賞が発生する入賞表示結果組合せを構成する表示結果を該特定導出操作手段に対応する可変表示部に導出させる制御を行い、前記特定タイミング以外のタイミングで該特定導出操作手段が操作されたときには、入賞が発生しない非入賞表示結果組合せを構成する表示結果を該特定導出操作手段に対応する可変表示部に導出させる制御を行い」とは、K´「前記導出制御手段は、特定タイミングで前記複数の導出操作手段のうちの特定導出操作手段が操作されたときには、入賞が発生する入賞表示結果組合せを構成する表示結果を該特定導出操作手段に対応する可変表示部に導出させる制御を行い、前記特定タイミング以外のタイミングで該特定導出操作手段が操作されたときには、入賞が発生しない非入賞表示結果組合せを構成する表示結果を該特定導出操作手段に対応する可変表示部に導出させる制御を行う」点で一致する。 (イ)上記(ア)での検討によれば、本件訂正発明と甲1発明とは、その構成AないしJにおいて一致し、以下の点で相違する。 a 構成Kにおいて、「前記導出制御手段は、特定タイミングで前記複数の導出操作手段のうちの特定導出操作手段が操作されたときには、入賞が発生する入賞表示結果組合せを構成する表示結果を該特定導出操作手段に対応する可変表示部に導出させる制御を行い、前記特定タイミング以外のタイミングで該特定導出操作手段が操作されたときには、入賞が発生しない非入賞表示結果組合せを構成する表示結果を該特定導出操作手段に対応する可変表示部に導出させる制御を行う」場合が、本件訂正発明は、「前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果よりも権利の付与に関する有利度が高い特別決定結果である場合」であるのに対して、甲1発明は、「特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で、小役(イチゴ1、メロン、ブドウ1など)に当選した場合などでは、」「特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、通常小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる」構成であるところ、「小役」よりも「特別役」の方がAT付与に関する有利度が高いといえるから、「前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果(特別役)よりも権利の付与に関する有利度が低い特別決定結果(小役)である場合」である点(以下「相違点1」という。)。 b 本件訂正発明は、構成L及びMを備えているのに対して、甲1発明は、当該構成L及びMを備えていない点(以下「相違点2」という。)。 (5)判断 上記相違点1、2について検討する。 甲1発明は、「(小役よりもAT付与に関する有利度が高い)特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、通常小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる」(構成k)発明であるところ、これを逆にして、「小役よりも(小役よりもAT付与に関する有利度が高い)特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、小役を入賞させることが可能となる」構成となすることは、甲第1号証に記載されておらず、また、このような逆の構成とする動機はみあたらない。 したがって、甲1発明において、「(小役よりもAT付与に関する有利度が高い)特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、通常小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる」(構成k)の特別役と小役を逆にして、「小役よりも(小役よりもAT付与に関する有利度が高い)特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、小役を入賞させることが可能となる」構成となし、上記相違点1に係る本件訂正発明の構成となすことが当業者が容易に想到し得たことであるということはできない。 以上のとおりであるから、上記相違点2について検討するまでもなく、本件訂正発明は甲1発明であるということはできず、特許法第29条第1項第3号に規定する発明に該当するということはできない。 また、上記相違点2について検討するまでもなく、本件訂正発明は甲1発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるということはできず、特許法第29条第2項の規定に違反して特許されたものであるということもできない。 4 小活 以上のとおり、取消理由通知1及び2の理由及び証拠によっては、請求項1に係る特許を取り消すことはできない。 5 特許異議申立理由 本件訂正請求による訂正前の請求項1に係る発明に対する特許異議申立理由の概要は、次のとおりである。 (1)本件特許発明は甲第1号証に記載された発明であるから、特許法第29条第1項第3号に規定する発明に該当する。よって、請求項1に係る特許は、特許法第29条第1項第3号の規定に違反してなされたものであり、取り消されるべきものである。 (2)本件訂正請求による訂正前の請求項1は、特許を受けようとする発明が明確ではないから、当該請求項1に係る特許は特許法第36条第6項第2号の規定に違反してされたものであり、取り消されるべきものである。 ・甲第1号証:特開2011-120633号公報 6 特許異議申立理由について (1)特許異議申立理由の上記「5」「(1)」の理由は、取消理由通知1の上記「第3」「2」「2-1」「(2)」の理由と同じである。 したがって、上記「第3」「3-3」で検討したとおり、請求項1に係る特許は甲1発明であるということはできず、特許法第29条第1項第3号に規定する発明に該当するということはできないから、同じ理由により、特許異議申立理由の上記「5」「(1)」の理由によっては、請求項1に係る特許は甲1発明であるということはできず、特許法第29条第1項第3号に規定する発明に該当するということはできない。 (2)特許異議申立理由の上記「5」「(2)」の理由は、取消理由通知1の上記「第3」「2」「2-1」「(1)」の理由と同じである。 したがって、上記「第3」「3-2」で検討したとおり、本件訂正請求による訂正により、取消理由通知した記載不備は理由がないものとなったため、同じ理由により、特許異議申立理由の上記「5」「(2)」の理由によっては、請求項1に係る特許が特許法第36条第6項第2号の規定に違反してされたものであり、取り消されるべきものであるということはできない。 第4 むすび 以上のとおりであるから、取消理由通知1、2に記載した取消理由及び特許異議申立書に記載された特許異議申立理由によっては、本件請求項1に係る特許を取り消すことはできない。 また、他に本件請求項1に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり決定する。

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2018-700382

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