特許訂正審判
2018-390030
遊技機
- 審判番号
- 2018-390030
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2014-217051外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2018年02月14日
- 審決日
- 2018年03月27日
- 公報発行日
- 2018年06月29日
- 結論
- 訂正認容
- 分類
- P141 .853-Y (A63F)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第1項、特許法第126条第5項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特許第6215810号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
特許第6215810号の明細書、特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正明細書、特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。
理由
【理 由】
第1 手続の経緯
本件審判の請求に係る特許6215810号(以下、「本件特許」という。)は平成26年10月24日に出願され、平成29年9月29日に特許権の設定登録がなされ、その後、平成30年2月14日に本件訂正審判が請求されたものである。
第2 請求の趣旨
本件審判請求の趣旨は、本件特許明細書、特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正明細書、特許請求の範囲のとおり訂正することを認める、との審決を求めるものである(以下、下線部は訂正箇所を意味する。)。
第3 訂正の内容
1.訂正事項1
本件特許請求の範囲の請求項1に「前記第2状態に制御する期間が長い第1有利状態と、該第1有利状態より前記第2状態に制御する期間が短い第2有利状態とに制御可能な状態制御手段」と記載されているのを、
「前記第2状態に制御する期間が長い第1有利状態と、該第1有利状態より前記第2状態に制御する期間が短い第2有利状態とに制御可能な有利状態制御手段」に訂正する。
2.訂正事項2
本件特許明細書の【0007】に「前記第2状態に制御する期間が長い第1有利状態と、該第1有利状態より前記第2状態に制御する期間が短い第2有利状態とに制御可能な状態制御手段」と記載されているのを、
「前記第2状態に制御する期間が長い第1有利状態と、該第1有利状態より前記第2状態に制御する期間が短い第2有利状態とに制御可能な有利状態制御手段」に訂正する。
第4 当審の判断
1.訂正事項1
(1)訂正の目的について
訂正事項1は、特許請求の範囲の請求項1に記載されていた事項について、明瞭でない記載の釈明をしようとするものである。
(A)訂正前の特許請求の範囲の請求項1には「所定経路を遊技媒体が通過したときの有利度合いが、第1状態よりも有利な第2状態に制御する状態制御手段」という記載がある。
本件特許明細書【0007】には「所定経路(例えば、右遊技領域2Bなど)を遊技媒体が通過したときの有利度合いが、第1状態(例えば通常状態など)よりも有利な第2状態(例えば、確変状態や、時短状態、大当り遊技状態、小当り遊技状態など)に制御する状態制御手段(例えば、CPU103など)」という記載があることから、「通常状態では、右遊技領域2Bを遊技媒体が通過したとき遊技者にとって不利であり、確変状態や、時短状態、大当り遊技状態であるときには、右遊技領域2Bを遊技媒体が通過したとき遊技者にとって有利となる」ことを読み取ることができる。
すなわち、訂正前の特許請求の範囲の請求項1の上記(A)の「状態制御手段」は「右遊技領域2Bを遊技媒体が通過したときに通常遊技状態であるときよりも有利となる、確変状態や、時短状態、大当り遊技状態に制御する」手段であるといえる。
(B)一方、訂正前の特許請求の範囲の請求項1には「前記第2状態に制御する期間が長い第1有利状態と、該第1有利状態より前記第2状態に制御する期間が短い第2有利状態とに制御可能な状態制御手段」という記載がある。
本件特許明細書【0067】には「大当り種別が「非確変」または「確変」となった場合には、大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(大入賞口を開放状態)とする上限時間が比較的に長い時間(例えば29秒など)となる通常開放ラウンドが実行される。一方、大当り種別が「突確」となった場合には、大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置7を第1状態(大入賞口を開放状態)とする上限時間が比較的に短い時間(例えば0.1秒など)となる短期開放ラウンドが実行される。通常開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、第1特定遊技状態ともいう。短期開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、第2特定遊技状態ともいう。」という記載があることから、本件特許明細書には「遊技者にとって有利な状態のうち、有利な状態とする上限時間が比較的長い第1特定遊技状態と、有利な状態が第1特定状態より短い第2特定遊技状態とに制御可能である」ことを読み取ることができる。
すなわち、訂正前の特許請求の範囲の請求項1の上記(B)の「状態制御手段」は、「有利状態が少なくとも第1特定遊技状態と第2特定遊技状態の2つあり、どちらの有利状態にも制御可能である」手段であるといえる。
そうすると、上記(A)(B)の「状態制御手段」の制御内容は異なるものであるが、上記(A)(B)の「状態制御手段」は(B)の「状態制御手段」に「前記」等の記載がなく、両者が同じものであるのか、異なるものであるのか不明であった。
そこで、訂正事項1は、訂正前の特許請求の範囲の請求項1に記載された上記(B)の「前記第2状態に制御する期間が長い第1有利状態と、該第1有利状態より前記第2状態に制御する期間が短い第2有利状態とに制御可能な状態制御手段」を、上記(A)の「所定経路を遊技媒体が通過したときの有利度合いが、第1状態よりも有利な第2状態に制御する状態制御手段」と異なるものであることを明らかにするために、「前記第2状態に制御する期間が長い第1有利状態と、該第1有利状態より前記第2状態に制御する期間が短い第2有利状態とに制御可能な有利状態制御手段」と訂正するものである。
そして、上記訂正事項1は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる、明瞭でない記載の釈明に該当する。
(2)新規事項の追加及び特許請求の範囲の拡張又は変更の存否について 上記訂正事項1は、本件特許明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項又は記載した事項から自明な事項であり、本件特許明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものであるから、訂正事項1は、本件特許明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてするものである。
また、訂正事項1は、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更はないから、特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。
2.訂正事項2
(1)訂正の目的について
訂正事項2は、上記訂正事項1の訂正により、本件訂正前の請求項1における明瞭でない記載の釈明の訂正を行った結果、記載表現が一致しなくなった、本件特許明細書の【0007】の記載を、訂正後の特許請求の範囲の請求項1の記載に整合させるための訂正であるから、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる、明瞭でない記載の釈明を目的とする訂正に該当する。
(2)新規事項の追加及び特許請求の範囲の拡張又は変更の存否について 上記訂正事項2は、本件特許明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項又は記載した事項から自明な事項であり、本件特許明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものであるから、訂正事項2は、本件特許明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてするものである。
また、訂正事項2は、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更はないから、特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。
第5 むすび
以上のとおりであるから、本件訂正審判請求に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とし、かつ同法同条第5項及び第6項の規定に適合する。
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