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特許訂正審判

2024-390066

遊技機

審判番号
2024-390066
法域
特許
審判種別
訂正審判(訂正の審決)
出願番号
特願2020-054389
登録番号
7409933
請求日
2024年06月28日
審決日
2024年10月01日
公報発行日
2025年02月28日
結論
訂正認容
当事者
  • 【請求人】株式会社 三共
審判長/審判官
  • 審判長 ▲吉▼川 康史
  • 審判官 三橋 健二
  • 審判官 澤田 真治
分類
P141 .853-Y (A63F)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法126条1項特許法126条5項特許法126条6項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第126条第5項、特許法第126条第1項、特許法第126条
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特許第7409933号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 特許第7409933号の明細書及び特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正明細書及び特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。

理由

理 由 第1 手続の経緯 本件特許第7409933号(以下「本件特許」という。)は、令和2年3月25日に特願2020-54389として出願され、令和5年12月8日付けで特許査定がなされ、同月25日に特許権の設定登録がなされ、令和6年6月28日に本件訂正審判の請求がなされたものである。 第2 請求の趣旨 本件訂正審判請求の趣旨は、本件特許の明細書(以下「本件特許明細書」という。)及び特許請求の範囲(以下「本件特許請求の範囲」という。)を本件審判請求書に添付された訂正明細書及び特許請求の範囲のとおり訂正することを認める、との審決を求めるものである。 第3 訂正の内容 本件訂正審判請求による訂正(以下「本件訂正」という。)の内容は、次のものである。なお、下線は訂正箇所を示す。 1 訂正事項1 本件特許請求の範囲の請求項1に、 「前記報知演出は、前記有利状態に制御されるか否かの当否が報知されるまでの導入パートと、該導入パートの後に実行されるパートであって前記有利状態に制御される旨が決定されているときに実行されるエピローグパートと、を含んで構成され、」 とあるのを、 「前記有利状態に制御される旨が決定されているときに実行される前記報知演出は、前記有利状態に制御されるか否かの当否が報知されるまでの導入パートと、該導入パートの後に実行されるパートであって前記有利状態に制御される旨が決定されているときに実行される第1エピローグパートと、を含んで構成され、前記有利状態に制御されない旨が決定されているときに実行される前記報知演出は、前記有利状態に制御されるか否かの当否が報知されるまでの導入パートと、前記有利状態に制御されない旨が報知される第2エピローグパートとを含んで構成され、」 に訂正する。 2 訂正事項2 本件特許請求の範囲の請求項1に、 「前記発光制御手段は、第1報知演出における導入パートの1のシーンにおいて、第1上位テーブルと、特定輝度データテーブルとを用いて前記発光手段を制御し、第2報知演出における導入パートの1のシーンにおいて、第2上位テーブルと、特定輝度データテーブルとを用いて前記発光手段を制御し、」 とあるのを、 「前記発光制御手段は、前記第1報知演出における導入パートの1のシーンにおいて、前記第1上位テーブルと、特定輝度データテーブルとを用いて前記発光手段を制御し、前記第2報知演出における導入パートの1のシーンにおいて、前記第2上位テーブルと、特定輝度データテーブルとを用いて前記発光手段を制御し、」 に訂正する。 3 訂正事項3 本件特許請求の範囲の請求項1に、 「第1報知演出における導入パートの1シーンで用いられる特定輝度データテーブルと、第2報知演出における導入パートの1シーンで用いられる特定輝度データテーブルとは、共通の輝度データテーブルであり、」 とあるのを、 「前記第1報知演出における導入パートの1のシーンで用いられる特定輝度データテーブルと、前記第2報知演出における導入パートの1のシーンで用いられる特定輝度データテーブルとは、共通の輝度データテーブルであり、」 に訂正する。 4 訂正事項4 本件特許請求の範囲の請求項1に、 「特定輝度データテーブルは複数の輝度データにより構成され、かつ複数の輝度データ各々を用いる時間の合計が特定時間となるように構成され、」 とあるのを、 「前記特定輝度データテーブルは複数の輝度データにより構成され、かつ複数の輝度データ各々を用いる時間の合計が特定時間となるように構成され、」 に訂正する。 5 訂正事項5 本件特許請求の範囲の請求項1に、 「第2エピローグパートに対応する輝度データテーブルにおいて最初に用いられる輝度データを用いて前記発光手段が制御されることにより、該発光手段が前記第1輝度よりも低い輝度の第2輝度で発光し、」 とあるのを、 「前記第2エピローグパートに対応する輝度データテーブルにおいて最初に用いられる輝度データを用いて前記発光手段が制御されることにより、該発光手段が前記第1輝度よりも低い輝度の第2輝度で発光し、」 に訂正する。 6 訂正事項6 本件特許請求の範囲の請求項1に、 「第1上位テーブルは、特定輝度データテーブルの格納先データおよび特定輝度データテーブルを特定時間分用いる時間データと、特定輝度データテーブルの格納先データおよび特定輝度データテーブルを特定時間よりも短い所定時間分用いる時間データと、第1報知演出における導入パートに対応する輝度データテーブルおよび該第1報知演出における導入パートに対応する輝度データテーブルを第1時間分用いるための時間データと、を含んで構成され、」 とあるのを、 「前記第1上位テーブルは、前記特定輝度データテーブルの格納先データおよび該特定輝度データテーブルを前記特定時間分用いる時間データと、該特定輝度データテーブルの格納先データおよび該特定輝度データテーブルを該特定時間よりも短い所定時間分用いる時間データと、前記第1報知演出における導入パートに対応する輝度データテーブルの格納先データおよび該第1報知演出における導入パートに対応する輝度データテーブルを第1時間分用いるための時間データと、を含んで構成され、」 に訂正する。 7 訂正事項7 本件特許請求の範囲の請求項1に、 「第2上位テーブルは、特定輝度データテーブルの格納先データおよび特定輝度データテーブルを特定時間分用いる時間データと、特定輝度データテーブルの格納先データおよび特定輝度データテーブルを特定時間よりも短い所定時間分用いる時間データと、第2報知演出における導入パートに対応する輝度データテーブルおよび該第2報知演出における導入パートに対応する輝度データテーブルを第2時間分用いるための時間データと、を含んで構成される、」 とあるのを、 「前記第2上位テーブルは、前記特定輝度データテーブルの格納先データおよび該特定輝度データテーブルを前記特定時間分用いる時間データと、該特定輝度データテーブルの格納先データおよび該特定輝度データテーブルを該特定時間よりも短い所定時間分用いる時間データと、前記第2報知演出における導入パートに対応する輝度データテーブルの格納先データおよび該第2報知演出における導入パートに対応する輝度データテーブルを第2時間分用いるための時間データと、を含んで構成される、」 に訂正する。 8 訂正事項8 本件特許明細書の【0006】に、 「遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、 複数の発光手段と、 前記発光手段の制御を行う発光制御手段と、を備え、 前記発光制御手段は、上位テーブルに設定される時間データに従って、輝度データで構成された輝度データテーブルを用いることで、前記発光手段を制御し、 上位テーブルは、第1上位テーブルと、第2上位テーブルとを含み、 輝度データテーブルは、特定輝度データテーブルを含み、 前記有利状態に制御されるか否かを報知する報知演出を実行可能であり、 前記報知演出は、前記有利状態に制御されるか否かの当否が報知されるまでの導入パートと、該導入パートの後に実行されるパートであって前記有利状態に制御される旨が決定されているときに実行されるエピローグパートと、を含んで構成され、 前記報知演出は、第1報知演出と、第2報知演出とを含み、 前記第1報知演出と、前記第2報知演出と、は前記有利状態に制御される期待度が異なり、 前記発光制御手段は、 第1報知演出における導入パートの1のシーンにおいて、第1上位テーブルと、特定輝度データテーブルとを用いて前記発光手段を制御し、 第2報知演出における導入パートの1のシーンにおいて、第2上位テーブルと、特定輝度データテーブルとを用いて前記発光手段を制御し、 第1報知演出における導入パートの1シーンで用いられる特定輝度データテーブルと、第2報知演出における導入パートの1シーンで用いられる特定輝度データテーブルとは、共通の輝度データテーブルであり、 特定輝度データテーブルは複数の輝度データにより構成され、かつ複数の輝度データ各々を用いる時間の合計が特定時間となるように構成され、 導入パートに対応する輝度データテーブルにおいて最後に用いられる輝度データを用いて前記発光手段が制御されることにより、該発光手段が第1輝度で発光し、 第2エピローグパートに対応する輝度データテーブルにおいて最初に用いられる輝度データを用いて前記発光手段が制御されることにより、該発光手段が前記第1輝度よりも低い輝度の第2輝度で発光し、 第1上位テーブルは、特定輝度データテーブルの格納先データおよび特定輝度データテーブルを特定時間分用いる時間データと、特定輝度データテーブルの格納先データおよび特定輝度データテーブルを特定時間よりも短い所定時間分用いる時間データと、第1報知演出における導入パートに対応する輝度データテーブルおよび該第1報知演出における導入パートに対応する輝度データテーブルを第1時間分用いるための時間データと、を含んで構成され、 第2上位テーブルは、特定輝度データテーブルの格納先データおよび特定輝度データテーブルを特定時間分用いる時間データと、特定輝度データテーブルの格納先データおよび特定輝度データテーブルを特定時間よりも短い所定時間分用いる時間データと、第2報知演出における導入パートに対応する輝度データテーブルおよび該第2報知演出における導入パートに対応する輝度データテーブルを第2時間分用いるための時間データと、を含んで構成される(図4、図204~図215)。」 とあるのを、 「遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、 複数の発光手段と、 前記発光手段の制御を行う発光制御手段と、を備え、 前記発光制御手段は、上位テーブルに設定される時間データに従って、輝度データで構成された輝度データテーブルを用いることで、前記発光手段を制御し、 上位テーブルは、第1上位テーブルと、第2上位テーブルとを含み、 輝度データテーブルは、特定輝度データテーブルを含み、 前記有利状態に制御されるか否かを報知する報知演出を実行可能であり、 前記有利状態に制御される旨が決定されているときに実行される前記報知演出は、前記有利状態に制御されるか否かの当否が報知されるまでの導入パートと、該導入パートの後に実行されるパートであって前記有利状態に制御される旨が決定されているときに実行される第1エピローグパートと、を含んで構成され、 前記有利状態に制御されない旨が決定されているときに実行される前記報知演出は、前記有利状態に制御されるか否かの当否が報知されるまでの導入パートと、前記有利状態に制御されない旨が報知される第2エピローグパートとを含んで構成され、 前記報知演出は、第1報知演出と、第2報知演出とを含み、 前記第1報知演出と、前記第2報知演出と、は前記有利状態に制御される期待度が異なり、 前記発光制御手段は、 前記第1報知演出における導入パートの1のシーンにおいて、前記第1上位テーブルと、特定輝度データテーブルとを用いて前記発光手段を制御し、 前記第2報知演出における導入パートの1のシーンにおいて、前記第2上位テーブルと、特定輝度データテーブルとを用いて前記発光手段を制御し、 前記第1報知演出における導入パートの1のシーンで用いられる特定輝度データテーブルと、前記第2報知演出における導入パートの1のシーンで用いられる特定輝度データテーブルとは、共通の輝度データテーブルであり、 前記特定輝度データテーブルは複数の輝度データにより構成され、かつ複数の輝度データ各々を用いる時間の合計が特定時間となるように構成され、 導入パートに対応する輝度データテーブルにおいて最後に用いられる輝度データを用いて前記発光手段が制御されることにより、該発光手段が第1輝度で発光し、 前記第2エピローグパートに対応する輝度データテーブルにおいて最初に用いられる輝度データを用いて前記発光手段が制御されることにより、該発光手段が前記第1輝度よりも低い輝度の第2輝度で発光し、 前記第1上位テーブルは、前記特定輝度データテーブルの格納先データおよび該特定輝度データテーブルを前記特定時間分用いる時間データと、該特定輝度データテーブルの格納先データおよび該特定輝度データテーブルを該特定時間よりも短い所定時間分用いる時間データと、前記第1報知演出における導入パートに対応する輝度データテーブルの格納先データおよび該第1報知演出における導入パートに対応する輝度データテーブルを第1時間分用いるための時間データと、を含んで構成され、 前記第2上位テーブルは、前記特定輝度データテーブルの格納先データおよび該特定輝度データテーブルを前記特定時間分用いる時間データと、該特定輝度データテーブルの格納先データおよび該特定輝度データテーブルを該特定時間よりも短い所定時間分用いる時間データと、前記第2報知演出における導入パートに対応する輝度データテーブルの格納先データおよび該第2報知演出における導入パートに対応する輝度データテーブルを第2時間分用いるための時間データと、を含んで構成される、(図4、図204~図215)。」 に訂正する。 第4 訂正の適否についての判断 1 訂正事項1について (1)特許法第126条第1項ただし書(訂正の目的) ア 本件特許請求の範囲の請求項1には、「前記報知演出は、前記有利状態に制御されるか否かの当否が報知されるまでの導入パートと、該導入パートの後に実行されるパートであって前記有利状態に制御される旨が決定されているときに実行されるエピローグパートと、を含んで構成され、」という記載と、「第2エピローグパートに対応する輝度データテーブルにおいて最初に用いられる輝度データを用いて前記発光手段が制御されることにより、該発光手段が前記第1輝度よりも低い輝度の第2輝度で発光し、」という記載がある。 前者は、「報知演出」が上記の「導入パート」と「有利状態に制御される旨が決定されているときに実行されるエピローグパート」を含んで構成されることを特定するが、後者は、「報知演出」と「第2エピローグパート」との関係について特定されておらず、「報知演出」において前者の「エピローグパート」と後者の「第2エピローグパート」とが互いにどのような対応関係にあるのか、不明瞭であった。 イ 「報知演出」について、本件特許の願書に添付した特許請求の範囲、明細書又は図面(以下「本件明細書等」という。)によれば、「報知演出」には「煽りパート、当りエピローグパート、ハズレエピローグパート」が含まれるところ(【0324】)、本件特許請求の範囲の請求項1の「有利状態に制御される旨が決定されているときに実行されるエピローグパート」は、上記の「当りエピローグパート」に対応する。 ウ 一方、本件特許請求の範囲の請求項1の「第2エピローグパートに対応する輝度データテーブルにおいて最初に用いられる輝度データを用いて前記発光手段が制御されることにより、該発光手段が前記第1輝度よりも低い輝度の第2輝度で発光」する事項は、本件明細書等の「[SP後半リーチAハズレエピローグパートにおいて用いられる輝度データテーブル]」(【0857】)について説明した箇所における、「ハズレ報知後のtk1における白点灯は、後述する図252に示す孫テーブルW13に基づいており」、「ハズレ時においては、当否分岐(ti39)における白点灯を利用して同色を維持しながら、より暗く枠ランプを白色で点灯させること」(【0861】)等に対応し、上記の「第2エピローグパート」は、ハズレ時のエピローグパート(ハズレエピローグパート)に対応する。 エ そうすると、訂正事項1は、「報知演出」に含まれる「エピローグパート」のうち、「前記有利状態に制御される旨が決定されているときに実行される」ものが、当たりエピローグパートである「第1エピローグパート」であり、そうではない「前記有利状態に制御されない旨が決定されているときに実行される」ものが、ハズレエピローグパートである「第2エピローグパート」であることを区別することで明瞭にし、ハズレ時(有利状態に制御されない旨が決定されているとき)の「報知演出」が「前記有利状態に制御されるか否かの当否が報知されるまでの導入パートと、前記有利状態に制御されない旨が報知される第2エピローグパート」を含むことを明瞭にするとともに、「第2エピローグパートに対応する輝度データテーブルにおいて最初に用いられる輝度データを用いて前記発光手段が制御されることにより、該発光手段が前記第1輝度よりも低い輝度の第2輝度で発光し」の当該「第2エピローグパート」が「報知演出」に含まれることを明瞭にすることで、「報知演出」について「有利状態に制御される旨が決定されているときに実行されるエピローグパート」(第1エピローグパート)と、「第2エピローグパート」との相互の関係を明瞭にするものである。 したがって、訂正事項1に係る訂正は、特許法第126条ただし書第3号に掲げる、明瞭でない記載の釈明を目的とするものに該当する。 (2)特許法第126条第5項及び6項に規定する要件(新規事項の有無、特許請求の範囲の拡張又は変更の有無) 上記の(1)に示したとおり、訂正事項1に係る訂正は、特許請求の範囲の記載を、本件明細書等の記載に基づいて、「報知演出」について「有利状態に制御される旨が決定されているときに実行されるエピローグパート」(第1エピローグパート)と、「第2エピローグパート」との相互の関係を明瞭にするものであり、本件明細書等により導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものでなく、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものである。 また、訂正事項1に係る訂正は、明瞭でない記載の釈明を目的とするものであって、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明のカテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものでない。 よって、訂正事項1に係る訂正は、特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。 2 訂正事項2について (1)特許法第126条第1項ただし書(訂正の目的) 訂正事項2は、本件特許請求の範囲の請求項1の「前記発光制御手段は、第1報知演出における導入パートの1のシーンにおいて、第1上位テーブルと、特定輝度データテーブルとを用いて前記発光手段を制御し、第2報知演出における導入パートの1のシーンにおいて、第2上位テーブルと、特定輝度データテーブルとを用いて前記発光手段を制御し、」における「第1報知演出」、「第1上位テーブル」、「第2報知演出」、「第2上位テーブル」に「前記」を付加することで、本件特許請求の範囲の請求項1で特定された「上位テーブルは、第1上位テーブルと、第2上位テーブルとを含み」、「前記報知演出は、第1報知演出と、第2報知演出とを含み」における「第1報知演出」、「第1上位テーブル」、「第2報知演出」、「第2上位テーブル」との相互の関係を明瞭にするものである。 したがって、訂正事項2に係る訂正は、特許法第126条ただし書第3号に掲げる、明瞭でない記載の釈明を目的とするものに該当する。 (2)特許法第126条第5項及び6項に規定する要件(新規事項の有無、特許請求の範囲の拡張又は変更の有無) 上記の(1)に示したとおり、訂正事項2に係る訂正は、特許請求の範囲の記載について、「第1報知演出」、「第1上位テーブル」、「第2報知演出」、「第2上位テーブル」のそれぞれにおいて、相互の関係を明瞭にするものであり、本件明細書等により導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものでなく、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものである。 また、訂正事項2に係る訂正は、上記1(2)と同様に、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものでない。 よって、訂正事項2に係る訂正は、特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。 3 訂正事項3について (1)特許法第126条第1項ただし書(訂正の目的) 訂正事項3は、本件特許請求の範囲の請求項1の「第1報知演出における導入パートの1シーンで用いられる特定輝度データテーブルと、第2報知演出における導入パートの1シーンで用いられる特定輝度データテーブルとは、共通の輝度データテーブルであり、」における「第1報知演出」、「第2報知演出」に「前記」を付加することで、本件特許請求の範囲の請求項1で特定された「前記報知演出は、第1報知演出と、第2報知演出とを含み」における「第1報知演出」、「第2報知演出」との相互の関係を明瞭にするとともに、「導入パートの1シーン」についてほかの箇所では「導入パートの1のシーン」と記載され、用語が統一していなかったものを、「1のシーン」に統一することで明瞭にするものである。 したがって、訂正事項3に係る訂正は、特許法第126条ただし書第3号に掲げる、明瞭でない記載の釈明を目的とするものに該当する。 (2)特許法第126条第5項及び6項に規定する要件(新規事項の有無、特許請求の範囲の拡張又は変更の有無) 上記の(1)に示したとおり、訂正事項3に係る訂正は、特許請求の範囲の記載について、「第1報知演出」、「第2報知演出」のそれぞれにおいて、相互の関係を明瞭にし、「1のシーン」と「1シーン」を、「1のシーン」に用語を統一することで明瞭にするものであるから、本件明細書等により導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものでなく、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものである。 また、訂正事項3に係る訂正は、上記1(2)と同様に、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものでない。 よって、訂正事項3に係る訂正は、特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。 4 訂正事項4について (1)特許法第126条第1項ただし書(訂正の目的) 訂正事項4は、本件特許請求の範囲の請求項1の「特定輝度データテーブルは複数の輝度データにより構成され、かつ複数の輝度データ各々を用いる時間の合計が特定時間となるように構成され、」における「特定輝度データテーブル」に「前記」を付加することで、本件特許請求の範囲の請求項1で特定された「第1報知演出における導入パートの1シーンで用いられる特定輝度データテーブルと、第2報知演出における導入パートの1シーンで用いられる特定輝度データテーブルとは、共通の輝度データテーブルであり」における「特定輝度データテーブル」との相互の関係を明瞭にするものである。 したがって、訂正事項4に係る訂正は、特許法第126条ただし書第3号に掲げる、明瞭でない記載の釈明を目的とするものに該当する。 (2)特許法第126条第5項及び6項に規定する要件(新規事項の有無、特許請求の範囲の拡張又は変更の有無) 上記の(1)に示したとおり、訂正事項4に係る訂正は、特許請求の範囲の記載について、「特定輝度データテーブル」の相互の関係を明瞭にするものであり、本件明細書等により導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものでなく、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものである。 また、訂正事項4に係る訂正は、明瞭でない記載の釈明を目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものでない。 よって、訂正事項4に係る訂正は、特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。 5 訂正事項5について (1)特許法第126条第1項ただし書(訂正の目的) 訂正事項5は、本件特許請求の範囲の請求項1の「第2エピローグパートに対応する輝度データテーブルにおいて最初に用いられる輝度データを用いて前記発光手段が制御されることにより、該発光手段が前記第1輝度よりも低い輝度の第2輝度で発光し、」における「第2エピローグパート」に「前記」を付加することで、訂正事項1に係る訂正に伴って記載された「前記有利状態に制御されない旨が報知される第2エピローグパートとを含んで構成され」における「第2エピローグパート」との相互の関係を明瞭にするものである。 したがって、訂正事項5に係る訂正は、特許法第126条ただし書第3号に掲げる、明瞭でない記載の釈明を目的とするものに該当する。 (2)特許法第126条第5項及び6項に規定する要件(新規事項の有無、特許請求の範囲の拡張又は変更の有無) 上記の(1)に示したとおり、訂正事項5に係る訂正は、特許請求の範囲の記載について、「第2エピローグパート」の相互の関係を明瞭にするものであり、本件明細書等により導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものでなく、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものである。 また、訂正事項5に係る訂正は、明瞭でない記載の釈明を目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものでない。 よって、訂正事項5に係る訂正は、特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。 6 訂正事項6について (1)特許法第126条第1項ただし書(訂正の目的) ア 訂正事項6において、「第1上位テーブル」に「前記」を付加する訂正は、「前記第1上位テーブル」とすることにより、本件特許請求の範囲の請求項1で特定された「上位テーブルは、第1上位テーブルと、第2上位テーブルとを含み」の「第1上位テーブル」との相互の関係を明瞭にするものである。 イ 訂正事項6において、「特定輝度データテーブル」に「前記」を付加する訂正は、「前記特定輝度データテーブル」とすることにより、本件特許請求の範囲の請求項1で特定された「輝度データテーブルは、特定輝度データテーブルを含み」の「特定輝度データテーブル」との相互の関係を明瞭にするものである。 また、訂正事項6において、「特定輝度データテーブル」に「該」を付加する訂正は、「該特定輝度データテーブル」とすることにより、「前記特定輝度データテーブルの格納先データ」の「前記特定輝度データテーブル」との相互の関係を明瞭にするものである。 ウ 訂正事項6において、「特定時間」に「前記」を付加する訂正は、「前記特定時間」とすることにより、本件特許請求の範囲の請求項1で特定された「特定輝度データテーブルは複数の輝度データにより構成され、かつ複数の輝度データ各々を用いる時間の合計が特定時間となるように構成され」の「特定時間」との相互の関係を明瞭にするものである。 また、訂正事項6において、「特定時間」に「該」を付加する訂正は、「該特定時間」とすることにより、「前記特定時間分用いる時間データと」の「前記特定時間」との相互の関係を明瞭にするものである。 エ 訂正事項6において、「第1報知演出」に「前記」を付加する訂正は、「前記第1報知演出」とすることにより、本件特許請求の範囲の請求項1で特定された「前記報知演出は、第1報知演出と、第2報知演出とを含み」の「第1報知演出」との相互の関係を明瞭にするものである。 オ 訂正事項6に係る訂正には、本件特許請求の範囲の請求項1の「第1上位テーブルは、・・・・第1報知演出における導入パートに対応する輝度データテーブルおよび該第1報知演出における導入パートに対応する輝度データテーブルを第1時間分用いるための時間データと、を含んで構成され、」との記載部分における「輝度データテーブルおよび」を「輝度データテーブルの格納先データおよび」とすることで、「前記第1上位テーブルは、・・・・前記第1報知演出における導入パートに対応する輝度データテーブルの格納先データおよび該第1報知演出における導入パートに対応する輝度データテーブルを第1時間分用いるための時間データと、を含んで構成され、」と訂正する箇所がある。 一方、「テーブル」について、本願明細書等には、「子テーブル」は、「指定された孫テーブル」を用いて「ランプ制御」を行う時間と、「孫テーブル」を指定する情報を格納することが記載されている(【0723】、【0727】、【0728】、図272)ところ、「子テーブル」、「孫テーブル」は、それぞれ、本件特許請求の範囲の請求項1の「第1上位テーブル」、「輝度データテーブル」に対応する。 ここで、本件特許請求の範囲の請求項1の「第1上位テーブルは、・・・・第1報知演出における導入パートに対応する輝度データテーブル・・・・を含んで構成され、」は、「第1上位テーブル」(子テーブル)に含まれるものについて上記の明細書の記載内容が正確に反映されておらず、明瞭ではなかったところ、この訂正により、「第1上位テーブル」が「輝度データテーブルの格納先データ」(「孫テーブル」を指定する情報)を含むこととなり、上記の明細書の記載内容が正確に反映され、明瞭になった。 カ 上記のア~オから、訂正事項6に係る訂正は、特許法第126条ただし書第3号に掲げる、明瞭でない記載の釈明を目的とするものに該当する。 (2)特許法第126条第5項及び6項に規定する要件(新規事項の有無、特許請求の範囲の拡張又は変更の有無) 上記の(1)に示したとおり、訂正事項6に係る訂正は、特許請求の範囲の記載について、「第1上位テーブル」、「特定輝度データテーブル」、「特定時間」、「第1報知演出」のそれぞれにおいて相互の関係を明瞭にし、また、「第1上位テーブル」に含まれるものについて明細書の記載内容を正確に反映することにより明瞭にするものであり、本件明細書等により導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものでなく、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものである。 また、訂正事項6に係る訂正は、明瞭でない記載の釈明を目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものでない。 よって、訂正事項6に係る訂正は、特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。 7 訂正事項7について (1)特許法第126条第1項ただし書(訂正の目的) 上記の6における検討と同様に、訂正事項7に係る訂正は、特許請求の範囲の記載について、「第2上位テーブル」、「特定輝度データテーブル」、「特定時間」、「第2報知演出」のそれぞれにおいて相互の関係を明瞭にし、また、「第2上位テーブル」に含まれるものについて明細書の記載内容を正確に反映することにより明瞭にするものであり、特許法第126条ただし書第3号に掲げる、明瞭でない記載の釈明を目的とするものに該当する。 (2)特許法第126条第5項及び6項に規定する要件(新規事項の有無、特許請求の範囲の拡張又は変更の有無) 上記の(1)に示したとおり、訂正事項7に係る訂正は、特許請求の範囲の記載について、「第2上位テーブル」、「特定輝度データテーブル」、「特定時間」、「第2報知演出」のそれぞれにおいて相互の関係を明瞭にし、また、「第2上位テーブル」に含まれるものについて明細書の記載内容を正確に反映することにより明瞭にするものであり、本件明細書等により導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものでなく、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものである。 また、訂正事項7に係る訂正は、明瞭でない記載の釈明を目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものでない。 よって、訂正事項7に係る訂正は、特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。 8 訂正事項8について (1)特許法第126条第1項ただし書(訂正の目的) 訂正事項8は、本件明細書の【0006】について、訂正事項1~7に係る特許請求の範囲の訂正に伴い、特許請求の範囲と整合させるために行う訂正である。 したがって、訂正事項8に係る訂正は、特許法第126条ただし書第3号に掲げる、明瞭でない記載の釈明を目的とするものに該当する。 (2)特許法第126条第5項及び6項に規定する要件(新規事項の有無、特許請求の範囲の拡張又は変更の有無) 訂正事項1~7に係る本件特許請求の範囲の訂正に伴い、特許請求の範囲の範囲と整合させるために行う明細書の訂正である訂正事項8は、本件明細書等により導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではなく、本件明細書に記載した事項の範囲内においてしたものである。 また、特許請求の範囲と整合させるために行う明細書の訂正である訂正事項8は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 したがって、訂正事項8に係る訂正は、特許法第126条第5項及び6項の規定に適合する。 9 独立特許要件について 訂正事項1~8は、上記1(1)~8(1)のとおり、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とするものであるから、同条第7項に規定する独立特許要件は課されない。 第5 まとめ 以上のとおり、本件訂正審判の請求は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とし、かつ、同条第5項及び第6項の規定に適合するものである。 よって、結論のとおり審決する。

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2024-390066

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