特許訂正審判
2017-390069
脂質合成の複素環モジュレーター
- 審判番号
- 2017-390069
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2015-520627外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2017年07月20日
- 審決日
- 2017年12月08日
- 公報発行日
- 2018年05月25日
- 結論
- 訂正認容
- 分類
- P141 .852-Y (C07D) / P141 .853-Y (C07D)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第1項、特許法第126条第3項、特許法第126条第6項、特許法第126条第7項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特許第6109934号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
特許第6109934号の明細書、特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正明細書、特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。
理由
【理 由】
第1 手続の経緯
本件訂正審判の請求に係る特許第6109934号(以下「本件特許」という。)は、2013年7月1日(パリ条約による優先権主張外国庁受理 2012年7月3日 2012年9月7日 いずれも米国(US))を国際出願日とする特願2015-520627号の請求項1~55に係る発明について平成29年3月17日に特許権の設定登録がなされたものである。
そして、平成29年7月20日に本件訂正審判の請求(以下「本件請求」という。)がされ、同年9月13日付けで訂正拒絶理由が通知され、同年10月6日付けで意見書が提出されたものである。
第2 本件審判請求の内容
1 審判請求の趣旨
本件訂正審判の請求の趣旨は、「特許第6109934号の明細書、特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正明細書、特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項27~31および42~55について訂正することを認める、との審決を求める。」というものである。
2 訂正の内容
訂正の内容は次のとおりである。
[訂正事項1]
特許請求の範囲の請求項27中の「OCH3」との記載を、「-OCH3」に訂正する。
[訂正事項2]
段落【0050】中の(項目69)の項における、「OCH3」との記載を、「-OCH3」に訂正する。
[訂正事項3]
特許請求の範囲の請求項42中のR24の定義において、「または-(C1-C4アルキル)-O-(C1-C4アルキル)、ここで:」と記載されているのを、「または-(C1-C4アルキル)-O-(C1-C4アルキル)であり、ここで:」に訂正する。
[訂正事項4]
特許請求の範囲の請求項54に「また」と記載されているのを、「または」に訂正する。
[訂正事項5]
特許請求の範囲の請求項54に「大腸癌」と記載されているのを、「結腸癌」に訂正する。
[訂正事項6]
明細書の段落【0050】中の最初の段落に「がんは大腸癌である。」と記載されているのを、「がんは結腸癌である。」に訂正する。
[訂正事項7]
明細書の段落【0050】中の(項目128)の項におけるR24の説明において、「または-(C1-C4アルキル)-O-(C1-C4アルキル)、ここで:」と記載されているのを、「または-(C1-C4アルキル)-O-(C1-C4アルキル)であり、ここで:」に訂正する。
[訂正事項8]
明細書の段落【0050】中の(項目156)の項に「また」と記載されているのを、「または」に訂正する。
[訂正事項9]
明細書の段落【0050】中の(項目156)の項に「大腸癌」と記載されているのを、「結腸癌」に訂正する。
[訂正事項10]
明細書の段落【0416】に「大腸」と記載されているのを、「結腸」に訂正する。
[訂正事項11]
明細書の段落【0418】に「大腸癌」と記載されているのを、「結腸癌」に訂正する。
第3 当審の判断
1 一群の請求項ごとに訂正を請求することについて
本件請求は、二以上の請求項が記載された特許請求の範囲の訂正を、請求項ごとに請求するものであるので、本件訂正が特許法第126条第3項に規定する要件を満たすものであるかを検討する。
訂正事項1は請求項27(訂正前の請求項27(以下同様))について、訂正をするものであるところ、請求項28~31は、いずれも直接的・間接的に請求項27を引用するから実質的に訂正事項1により訂正されるものであり、これらの請求項は、特許法第126条第3項に規定する一群の請求項である。
訂正事項3は請求項42について、訂正事項4、5は請求項54について、それぞれ訂正をするものであるところ、請求項43~55は、いずれも直接的・間接的に請求項42を引用するから実質的に訂正事項3により訂正されるものであり(なお、請求項54は訂正事項4、5によりその記載自体訂正される)、これらの請求項は、特許法第126条第3項に規定する一群の請求項である。
そして、本件請求は、請求項27~31及び42~55について請求するものであるから、特許法第126条第3項に適合する。
2 訂正の目的及び新規事項の追加の有無について
(1)訂正事項1は、特許請求の範囲の請求項27中の「OCH3」との記載を、「-OCH3」に訂正する(請求項27の記載を引用する請求項28~31も同様に訂正する)ものであり、誤訳を訂正するものであるから、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる「誤記又は誤訳の訂正」を目的とするものであり、また、願書に添付した特許請求の範囲及び明細書に記載した事項の範囲内においてするものであることは明らかである。
(2)訂正事項2は、段落【0050】中の(項目69)の項における、「OCH3」との記載を、「-OCH3」に訂正するものであり、上記訂正事項1に係る訂正に伴い特許請求の範囲と明細書の記載との整合を図るための訂正であるから、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものであり、また、願書に添付した特許請求の範囲及び明細書に記載した事項の範囲内においてするものであることは明らかである。
(3)訂正事項3は、特許請求の範囲の請求項42中のR24の定義において、「または-(C1-C4アルキル)-O-(C1-C4アルキル)、ここで:」と記載されているのを、「または-(C1-C4アルキル)-O-(C1-C4アルキル)であり、ここで:」に訂正する(請求項42の記載を引用する請求項43~55も同様に訂正する)ものであり、誤訳を訂正するものであるから、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる「誤記又は誤訳の訂正」を目的とするものであり、また、願書に添付した特許請求の範囲及び明細書に記載した事項の範囲内においてするものであることは明らかである。
(4)訂正事項4は、特許請求の範囲の請求項54に「また」と記載されているのを、「または」に訂正するものであり、誤訳を訂正するものであるから、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる「誤記又は誤訳の訂正」を目的とするものであり、また、願書に添付した特許請求の範囲及び明細書に記載した事項の範囲内においてするものであることは明らかである。
(5)訂正事項5は、特許請求の範囲の請求項54に「大腸癌」と記載されているのを、「結腸癌」に訂正するものであり、本件特許の国際出願時の明細書、国際公開WO2014/008197号公報の請求項156の「colon cancer」との用語の正しい訳語である「結腸癌」に訂正しようとするものであり、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる「誤記又は誤訳の訂正」を目的とするものであり、また、訂正前の「大腸癌」との用語においては、結腸癌と、大腸のうち結腸以外の部分に発生する癌との両方が含まれていたところ、訂正後は、大腸のうちの結腸以外の得分に発生する癌を除外して、結腸癌のみに限定するものであるから、願書に添付した特許請求の範囲及び明細書に記載した事項の範囲内においてするものであることは明らかである。
(6)訂正事項6は、明細書の段落【0050】中の最初の段落に「がんは大腸癌である。」と記載されているのを、「がんは結腸癌である。」に訂正するものであり、上記訂正事項5に係る訂正に伴い特許請求の範囲と明細書の記載との整合を図るための訂正であるから、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものであり、また、本件特許の国際出願時の明細書、国際公開WO2014/008197号公報の10頁6行の「colon cancer」との用語の正しい訳語である「結腸癌」に訂正しようとするものであるから、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる「誤記又は誤訳の訂正」を目的とするものであり、願書に添付した特許請求の範囲及び明細書に記載した事項の範囲内においてするものであることは明らかである。
(7)訂正事項7は、明細書の段落【0050】中の(項目128)の項におけるR24の説明において、「または-(C1-C4アルキル)-O-(C1-C4アルキル)、ここで:」と記載されているのを、「または-(C1-C4アルキル)-O-(C1-C4アルキル)であり、ここで:」に訂正するものであり、上記訂正事項3に係る訂正に伴い特許請求の範囲と明細書の記載との整合を図るための訂正であるから、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものであり、また、願書に添付した特許請求の範囲及び明細書に記載した事項の範囲内においてするものであることは明らかである。
(8)訂正事項8は、明細書の段落【0050】中の(項目156)の項に「また」と記載されているのを、「または」に訂正するものであり、上記訂正事項4に係る訂正に伴い特許請求の範囲と明細書の記載との整合を図るための訂正であるから、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものであり、また、願書に添付した特許請求の範囲及び明細書に記載した事項の範囲内においてするものであることは明らかである。
(9)訂正事項9は、明細書の段落【0050】中の(項目156)の項に「大腸癌」と記載されているのを、「結腸癌」に訂正するものであり、上記訂正事項5に係る訂正に伴い特許請求の範囲と明細書の記載との整合を図るための訂正であるから、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものであり、また、願書に添付した特許請求の範囲及び明細書に記載した事項の範囲内においてするものであることは明らかである。
(10)訂正事項10は、明細書の段落【0416】に「大腸」と記載されているのを、「結腸」に訂正するものであり、上記訂正事項5に係る訂正に伴い特許請求の範囲と明細書の記載との整合を図るための訂正であるから、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものであり、また、本件特許の国際出願時の明細書、国際公開WO2014/008197号公報の54頁19行の「colon」との用語の正しい訳語である「結腸」に訂正しようとするものであるから、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる「誤記又は誤訳の訂正」を目的とするものであり、願書に添付した特許請求の範囲及び明細書に記載した事項の範囲内においてするものであることは明らかである。
(11)明細書の段落【0418】に「大腸癌」と記載されているのを、「結腸癌」に訂正するものであり、上記訂正事項5に係る訂正に伴い特許請求の範囲と明細書の記載との整合を図るための訂正であるから、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものであり、また、本件特許の国際出願時の明細書、国際公開WO2014/008197号公報の54頁27~28行の「colon cancer」との用語の正しい訳語である「結腸癌」に訂正しようとするものであるから、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる「誤記又は誤訳の訂正」を目的とするものであり、願書に添付した特許請求の範囲及び明細書に記載した事項の範囲内においてするものであることは明らかである。
(12)したがって、本件訂正は、特許法第126条第1項及び同法同条第5項の規定に適合する。
3 特許請求の範囲の実質上の拡張・変更の存否について
上記2で述べたとおり、訂正事項1は、特許請求の範囲の誤記を訂正するものであって、訂正の前後で特許請求の範囲の拡張又は変更はない。訂正事項2は、訂正事項1に係る訂正に伴い特許請求の範囲と明細書の記載との整合を図るための訂正であり、明瞭でない記載を釈明するものであるので、訂正の前後で特許請求の範囲の拡張又は変更はない。訂正事項3は、特許請求の範囲の誤訳を訂正するものであって、「または-(C1-C4アルキル)-O-(C1-C4アルキル)、ここで:」と記載されているのを、「または-(C1-C4アルキル)-O-(C1-C4アルキル)であり、ここで:」に訂正するものであるから、訂正事項3は訂正の前後で特許請求の範囲の拡張又は変更はない。訂正事項4は、特許請求の範囲の誤訳を訂正するものであって、「また」と記載されているのを、「または」に訂正するものであるから、訂正事項4は訂正の前後で特許請求の範囲の拡張又は変更はない。訂正事項5は、特許請求の範囲の誤訳を訂正するものであって、訂正前の「大腸癌」との用語においては、結腸癌と、大腸のうち結腸以外の部分に発生する癌との両方が含まれていたところ、訂正後は、大腸のうちの結腸以外の得分に発生する癌を除外して、結腸癌のみに限定するものであるから、訂正事項5は訂正の前後で特許請求の範囲の拡張又は変更はない。訂正事項6、10、11は、訂正事項5に係る訂正に伴い特許請求の範囲と明細書の記載との整合を図るための訂正であり、明瞭でない記載を釈明するものであり、また、「colon cancer」との用語の正しい訳語である「結腸癌」に訂正しようとするものであり、訂正の前後で特許請求の範囲の拡張又は変更はない。訂正事項7~9は、訂正事項3~5に係る訂正に伴い特許請求の範囲と明細書の記載との整合を図るための訂正であり、明瞭でない記載を釈明するものであるので、訂正の前後で特許請求の範囲の拡張又は変更はない。
したがって、本件訂正は、特許法第126条第6項の規定に適合する。
4 訂正後の発明の独立特許要件について
本件訂正は、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる事項を目的とする訂正を含むので、訂正後の特許請求の範囲に記載されている事項により特定される発明が同条第7項に適合するものであるかを検討する。
そこで、この点を検討したところ、本件訂正後における特許請求の範囲の請求項27~31及び42~55に記載された発明が特許出願の際独立して特許を受けることができるものでないとする新たな理由は見当たらない。
したがって、本件訂正は、特許法第126条第7項の規定に適合する。
第4 むすび
以上のとおりであるから、本件訂正は、特許法第126条第1項、同条第3項、同条第5項~第7項の規定に適合するものである。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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