特許拒絶査定不服審判
2017-003070
表示領域制御装置、方法およびプログラム
- 審判番号
- 2017-003070
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2015-092647外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2017年03月01日
- 審決日
- 2017年10月25日
- 公報発行日
- 2018年02月23日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】コニカミノルタ株式会社
- 【請求人代理人】長石 富夫
- 分類
- P18 .121-Z (G06F) / P18 .575-Z (G06F)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法29条2項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項、特許法第17条の2第6項、特許法第17条の2第5項第2号、特許法第17条の2第3項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特願2015- 92647「表示領域制御装置、方法およびプログラム」拒絶査定不服審判事件〔平成27年 9月24日出願公開、特開2015-167033〕について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
【理 由】
第1.手続の経緯
本願は、平成23年6月20日に出願した特願2011-136493号(以下、「原出願」という。)の一部を平成27年4月30日に新たな特許出願としたものであって、平成28年7月4日付けで拒絶理由通知がされ、同年9月12日に手続補正がされ、同年11月29日付けで拒絶査定がされ、これに対し、平成29年3月1日付けで拒絶査定不服審判の請求がされるとともに、同時に手続補正がなされたものである。
第2.平成29年3月1日付の手続補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
平成29年3月1日付の手続補正(以下、「本件補正」という。)を却下する。
[理由]
1.補正の内容
本件補正は、補正前の特許請求の範囲の請求項2を、補正後の特許請求の範囲の請求項2に変更する補正事項を含むものである。
そして、補正前の請求項2及び補正後の請求項2の各記載は、それぞれ、以下のとおりである。
なお、〈補正後の請求項2〉における下線は補正箇所を表している。
〈補正前の請求項2〉
「【請求項2】
画面内の表示領域に対する操作を検出する操作検出部と、
前記操作検出部により前記表示領域に対するドラッグ操作が検出された場合に、第1制御として、前記表示領域を拡大して表示し、
前記拡大された表示領域に対してドラッグ操作が行われたことによって、第2制御として、前記表示領域が拡大された方向と平行な方向に前記表示領域内の表示画像をスクロールする制御部と、
を有することを特徴とする表示領域制御装置。」
〈補正後の請求項2〉
「【請求項2】
画面内のドラッグ操作を受け付けて表示画像がスクロールされる表示領域に対する操作を検出する操作検出部と、
前記操作検出部により前記表示領域に対するドラッグ操作が検出された場合に、ドラッグ操作が行われた場合の第1制御として、前記表示領域を拡大して表示し、
前記拡大された表示領域に対してドラッグ操作が行われたことによって、ドラッグ操作が行われた場合の第2制御として、前記表示領域が拡大された方向と平行な方向に前記表示領域内の表示画像を前記行われたドラッグ操作に基づいてスクロールする制御部と、
を有することを特徴とする表示領域制御装置。」
2.本件補正に対する判断
本件補正の内の上記補正事項は、補正前の請求項2に記載のあった発明を特定するために必要な事項である「操作検出部」が操作を検出する「表示領域」に関して、「ドラッグ操作を受け付けて表示画像がスクロールされる」と限定し、また、「ドラッグ操作が検出された場合」の「第1制御」を「ドラッグ操作が行われた場合の第1制御」と、「ドラッグ操作が行われたことによって」行われる「第2制御」を「ドラッグ操作が行われた場合の第2制御」とし、さらに、「第2制御」として「スクロールする」ことを「前記行われたドラッグ操作に基づいてスクロールする」こととするものであり、かつ、補正の前後において、請求項2の産業上の利用分野及び解決しようとする課題は同一であるから、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
また、特許法第17条の2第3項、第4項に違反するところはない。
そこで、本件補正後の請求項2に記載された発明(以下、「本願補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか)について、以下に検討する。
2-1.本願補正発明
本願補正発明は、上記「1.」の〈補正後の請求項2〉の欄に転記したとおりのものである。
2-2.特許法第29条第2項への該当性(進歩性)について
(1)引用例の記載、引用発明等
(引用例)
原査定の拒絶の理由に引用された、本願の原出願の出願日前に頒布された刊行物である、特開2009-165167号公報(以下、「引用例1」という。)には、図面と共に以下の記載がある。
a)「【0008】
図1は、本発明の一実施の形態である無線通信端末12の電気的構成を示す概略機能ブロック図である。
【0009】
図1において、1は通信事業者(図示しない)の基地局と所定の周波数帯域による電波の送受信を行う無線部である。2は無線部1における通信プロトコル制御及びユーザインタフェース等の制御を行う主制御部である。3は主制御部2による通信プロトコル制御によって確立された通話チャンネルを用いて送信される信号を復調すると共に送信する信号を変調することによって相手側との通話経路を形成する通話制御部である。4は通話制御部3によって形成された通話経路より送出された音声信号を外部に放音するスピーカである。5は外部音声を集音して電気信号に変換し、当該変換した音声信号を通話制御部3によって形成された通話経路に送出するマイクロホンである。
【0010】
上記スピーカ4とマイクロホン5とによって相手側との通話を行うハンドセットが構成されている。
【0011】
6は、画像処理部10(後述する)の制御のもとで各種情報の表示を行う表示部である。7は電話番号等を入力する数字キーや各種機能を動作させる機能キー等からなる操作入力部である。8は設定された付加番号や電話帳データ、リダイヤルデータ、及び不在着信データ等を格納する記憶部である。9は外部機器からデータ入力される外部入力部である。10は主制御部2の制御のもとで表示部6の表示制御とデータの符号化/複合化(当審注:「復号化」の誤記と認める。)を行う機能を有する画像処理部であり、後述するカメラ11によって入力された映像信号をディジタル化すると共に、所定の符号化方式でエンコードすることで映像化画像信号データを生成して主制御部2に出力する。また、画像処理部10は、主制御部2から与えられる符号化画像データをデコードするとともに、アナログ化して画像信号を生成して表示部6において表示させる。11は、映像を電気的な信号に変換して画像処理部10に出力するカメラである。
【0012】
(実施例1)
図2は第1実施例を示す表示部6の表示例である。
【0013】
図2における無線通信端末12は、表示部6全体を大きく分けて3つの領域に分割して使用している。第1の表示領域13は、電界強度バー、電池残量、ネットワーク接続状態、未読メール通知等、無線通信端末12の現在の状態表示に関わる領域である。第2の表示領域14は、機能割り当てが可能なソフトキーの機能表示であり、バイブレータ設定、着信音量設定等の無線通信端末12の機能設定に関わる領域である。第3の表示領域15は、時刻表示、着信通知、ショートメッセージの表示、インターネットのWEB表示等、3領域のうち最も大きく自由に使用可能な領域である。
【0014】
ユーザにとって、画面表示領域が広い方が理想的なのは、E-Mail閲覧時、インターネットブラウジング時等、一画面に多くの情報を表示することが一般的である。特に、表示情報が一画面に収まらない場合は、スクロール表示が必須になるため、スクロール中においてはある程度全体を把握できることが望ましい。本実施例では、ユーザが操作入力部7によって、表示領域をスクロールさせる時に一時的に第1、もしくは第2の表示領域13、14を消去し、その各表示領域を第3の表示領域15として拡張することにより、通常表示されない領域の情報もスクロール中においては表示できるようにする。第1、第2の表示領域13、14の消去方法は、上に表示領域をスクロールさせる場合においては第1の表示領域13を、下に表示領域をスクロールさせる場合においては第2の表示領域14を消去する。
【0015】
尚、本実施例では上スクロールにおいて第1の表示領域13を消去し、下スクロールにおいて第2の表示領域14を消去したが、この発明ではこれに限定されるものではない。
【0016】
第1、第2の表示領域13、14の配置に応じて、対応するスクロール方向を決定してもよい。また、スクロール時におけるカーソルの位置は、第1、第2の表示領域13、14を表示、または非表示させるため、第3の表示領域15の中間のラインに配置する。このようにすると、第1、第2の表示領域13、14に影響を受けないため、フォーカス位置を常に固定することが可能となる。
【0017】
この図2に示した無線通信端末12の表示動作について、図3のフローチャートを参照して説明する。尚、この図3に示す動作は、端末の主制御部2が所定のプログラムに従って実行している。
【0018】
図3において、本実施例では、E-MailやWEB等の情報を表示した状態において(S1)、ユーザにより操作入力部7を通じてスクロール操作が入力された場合(S2)、上スクロールである場合(S3)は第1の表示領域13を消去するように主制御部2を通じて、画像処理部10に含まれる表示部6のビデオ用メモリを書き換える(S4)。
【0019】
同様に下スクロールである場合も上記の処理を第2の表示領域14に行う(S5)。
【0020】
そして、消去された表示領域に表示領域外の情報を記憶部8より画像処理部10のビデオ用メモリに主制御部2を通じて転送し、第3の表示領域15を拡張する(S6)。
【0021】
その後、順次スクロール操作中は、記憶部8から画像処理部10に第3の表示領域15のデータを転送し、表示部6を更新する(S7)。この間、WEB等の情報の場合は、記憶部8にキャッシュされたデータがなくなると主制御部2は通話制御部3、無線部1を通じてデータを図示しない移動通信ネットワークから取得するように要求する。」(【0008】~【0021】の記載。下線は、当審で付与。以下、同様。)
b)「【0040】
以上述べた様に実施例によれば、コンテンツ閲覧時において、コンテンツ表示領域を拡張するため、LCDのサイズを小型化することが可能であり、画面スクロールの間、コンテンツ表示領域を拡張するため、閲覧時よりも一画面に多くのコンテンツ情報を表示することが可能である。」(【0040】の記載。)
c)図2によれば、「第1の表示領域13は、第3の表示領域15の上方に位置」する。
したがって、上記引用例1の摘記事項及び図面に記載された構成によれば、上記引用例1には、以下の発明(以下、「引用発明」という。)が開示されている。
(引用発明)
「無線部1、通信プロトコル制御及びユーザインタフェース等の制御を行う主制御部2、通話制御部3、スピーカ4、マイクロホン5、画像処理部10の制御のもとで各種情報の表示を行う表示部6、機能キー等からなる操作入力部7、記憶部8、外部機器からデータ入力される外部入力部9、主制御部2の制御のもとで表示部6の表示制御とデータの符号化/復号化を行う機能を有する画像処理部10、カメラ11からなる無線通信端末12であって、
無線通信端末12は、表示部6全体を大きく分けて3つの領域に分割して使用し、
第1の表示領域13は、無線通信端末12の現在の状態表示に関わる領域であり、
第2の表示領域14は、無線通信端末12の機能設定に関わる領域であり、
第3の表示領域15は、時刻表示、着信通知、ショートメッセージの表示、インターネットのWEB表示等、自由に使用可能な領域であり、
ユーザが操作入力部7によって、表示領域をスクロールさせる時に一時的に第1、もしくは第2の表示領域13、14を消去し、その各表示領域を第3の表示領域15として拡張することにより、通常表示されない領域の情報もスクロール中においては表示できるようにするものであり、
実施例では、E-MailやWEB等の情報を表示した状態において(S1)、ユーザにより操作入力部7を通じてスクロール操作が入力された場合(S2)、上スクロールである場合(S3)は第3の表示領域15の上方に位置する第1の表示領域13を消去するように主制御部2を通じて、画像処理部10に含まれる表示部6のビデオ用メモリを書き換え(S4)、
そして、消去された表示領域に表示領域外の情報を記憶部8より画像処理部10のビデオ用メモリに主制御部2を通じて転送し、第3の表示領域15を拡張し(S6)、
その後、順次スクロール操作中は、記憶部8から画像処理部10に第3の表示領域15のデータを転送し、表示部6を更新する(7)、
画面スクロールの間、コンテンツ表示領域を拡張するため、閲覧時よりも一画面に多くのコンテンツ情報を表示することが可能である
無線通信端末12。」
(引用例2)
本願の原出願の出願日前に頒布された刊行物である、国際公開第2009/142871号(以下、「引用例2」という。)には、図面と共に以下の記載がある。
d)「[0031] In embodiments, a presentation component 250, an input device 221, and a processor (e.g., hardware-based component) may be operably coupled with, and/or disposed on, the computing device 215. Typically, an operating system 220 is installed on the processor. The computing device 215 is configured to present a UI display on the presentation component 250. The presentation component 250, which may be operably coupled to the processing component 225, may be configured as any display device that is capable of presenting information to a user, such as a monitor, electronic display panel, touch-screen, liquid crystal display (LCD), plasma screen, one or more light-emitting diodes (LED), incandescent bulbs, a laser, an electroluminescent light source, a chemical light, a flexible light wire, and/or fluorescent light, or any other display type, or may comprise a reflective surface upon which the visual information is projected. In one exemplary embodiment, the UI display rendered by the presentation component 250 is configured to present a display area 223 with a content region (not shown), where content rendered by application 230 is surfaced within the content region. In another exemplary embodiment, the UI display is capable of providing a visual indication of content panning within the content region or translating the display area 223 across a portion of the UI display.
[0032] In embodiments, the computing device 215 is operably coupled with an input device 221 and a presentation component 250. As such, communication between the input device 221, the presentation component 250, and the operating system 220 may be supported by a distributed computing environment, such as a remote server (not shown), or any combination thereof. In embodiments of the invention that are practiced in distributed computing environments, the communication is linked through appropriate connections. These connections may be wired or wireless. Examples of particular wired embodiments, within the scope of the present invention, include USB connections and cable connections. Examples of particular wireless embodiments, within the scope of the present invention, include a near-range wireless network and radio-frequency technology. It should be understood and appreciated that the designation of "near-range wireless network" is not meant to be limiting, and should be interpreted broadly to include at least the following technologies: negotiated wireless peripheral (NWP) devices; short-range wireless air interference networks (e.g., wireless personal area network (wPAN), wireless local area network (wLAN), wireless wide area network (wWAN), BluetoothTM, and the like); wireless peer-to-peer communication (e.g., Ultra Wideband); and any protocol that supports wireless communication of data between devices. Additionally, persons familiar with the field of the invention will realize that a near-range wireless network may be practiced by various data-transfer methods (e.g., satellite transmission, telecommunications network, etc.). Therefore it is emphasized that embodiments of the connections between the computing device 215 other remote components operably coupled thereto are not limited by the examples described, but embrace a wide variety of methods of communications.
[0033] The input device 221 is provided to accept user-initiated input(s) 295 affecting, among other things, panning of content within the content region. In an exemplary embodiment, the input device 221 receives the user-initiated inputs 295 directed at the display area 223 rendered on the UI display. Illustrative devices include a touchscreen interface (e.g., contemporaneously employed as the presentation component 250), the I/O components 120 of FIG. 1, touch digitizers, or any other component capable of receiving the user-initiated input 295 that includes a gesture and communicating an indication of that input to the operating system 220. By way of example only, the input device 221 may determine a coordinate location of where the user-initiated input 295 initiates contact therewith (e.g., location of actuation) and a coordinate location of where the user-initiated input 295 terminates contact therewith (e.g., location of release), with reference to items rendered at the GUI. These coordinate locations may be compared to determine a distance of an uninterrupted movement and a direction thereof, as discussed more fully below. Accordingly a drag operation may be distilled from a gesture applied at the input device 221. In embodiments, the input is pre-processed by a screen driver that derives input information from the raw input data prior to passing it on to the operating system 220.
[0034] Although several differing configurations of the input device 221 have been described above, it should be understood and appreciated by those of ordinary skill in the art that various types of input devices that receive inputs from physical contact 290, or otherwise (e.g., "touch" systems that interact/respond upon bringing an object within proximity to the screen without actually making contact), may be employed as the input device 221, and that embodiments of the present invention are not limited to those input devices 221 that are shown and described as being incorporated into the presentation component 250. For instance, the presentation component 250 may be a monitor operably coupled to a computer (e.g., computing device 215), while the input device 221 may be a stand-alone capacitive touchscreen that is in wireless communication (discussed above) with the computing device. However, for the sake of brevity and clarity, the input device 221 and the presentation component 250 will hereinafter be referred to jointly as a touchscreen interface, which is a touchscreen that offers the functionality of both a display and an input element as a single unit.
[0035] The operating system (OS) 220 refers generally to the software that manages the sharing of the resources of the processing component and provides programmers with an interface used to access those resources. In operation, the operating system 220 interprets system data and detects the user-initiated inputs 295 (e.g., via the input device 210), and responds by executing such processes as the following, in no particular order: receiving an input 295 from a physical object 290 (e.g., single-finger gesture, pen stroke, and the like) at the touchscreen interface, determining which gesture the input 295 performed, determining that the application 230 supports scrolling functionality, and filtering a communication of the input 295 to the application 230 if the gesture is mapped to drag operation in a scrollable direction. As used herein, the phrase "scrollable direction" is not meant to be limiting, but generally relates to a direction in which the content is allowed to move within the content region, as governed by the application 230. In one instance, scrollable direction is substantially parallel to an alignment (e.g., horizontal or vertical) of a scrollbar tool.
[0036] In an exemplary embodiment, the operating system 220 runs on the processor and supports execution of one or more of applications, including the application 230.」([0031]~[0036]の記載。)(当審訳:[0031] 実施形態では、プレゼンテーション・コンポーネント250、入力デバイス221、およびプロセッサー(例えば、ハードウェア系コンポーネント)は、コンピューティング・デバイス215と動作可能に結合すること、および/またはコンピューティング・デバイス215上に配置することができる。通例、プロセッサー上にはオペレーティング・システム220がインストールされている。コンピューティング・デバイス215は、プレゼンテーション・コンポーネント250上にUIディスプレイを提示するように構成されている。プレゼンテーション・コンポーネント250は、処理コンポーネント225に動作可能に結合することができ、モニター、電子ディスプレイ・パネル、タッチ・スクリーン、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマ・スクリーン、1つ又は複数の発光ダイオード(LED)、白熱電球、レーザー、エレクトロルミネセント光源、化学光(chemical light)、可撓性ライト・ワイヤ(light wire)、および/または蛍光光、あるいはその他の形式のディスプレイのように、ユーザーに情報を提示できるいずれのディスプレイ・デバイスとしても構成することができ、あるいは視覚情報を投射する反射面を備えることもできる。一実施形態例では、プレゼンテーション・コンポーネント250がレンダリングするUIディスプレイは、コンテンツ領域(図示せず)を有する表示エリア223を提示するように構成されており、アプリケーション230がレンダリングするコンテンツが、コンテンツ領域内の表面に現れる。別の実施形態例では、UIディスプレイは、コンテンツ領域内におけるコンテンツ・パンニングの視覚表示を与えること、またはUIディスプレイの一部を横切って表示エリア223を平行移動させることができる。
[0032] 実施形態では、コンピューティング・デバイス215は入力デバイス221およびプレゼンテーション・コンポーネント250と動作可能に結合されている。したがって、入力デバイス221、プレゼンテーション・コンポーネント250、およびオペレーティング・システム220間の通信は、リモート・サーバー(図示せず)のような分散型コンピューティング環境、またはそのあらゆる組み合わせによってサポートすることができる。分散型コンピューティング環境において実用化される本発明の実施形態では、通信はしかるべき接続を通じてリンクされる。これらの接続は、有線またはワイヤレスのいずれでもよい。本発明の範囲に入る特定の有線実施形態の例には、USB接続およびケーブル接続が含まれる。本発明の範囲に入る特定のワイヤレス実施形態の例には、近距離ワイヤレス・ネットワークおよび無線周波数技術が含まれる。尚、「近距離ワイヤレス・ネットワーク」という呼称は、限定を意味するのではなく、少なくとも以下の技術を含むように広く解釈すべきことは言うまでもなく、認められてしかるべきである。相対ワイヤレス周辺(NWP:negotiated wireless peripheral)デバイス、短距離(short-range)ワイヤレス・エアー・インターフェース・ネットワーク(例えば、ワイヤレス・パーソナル・エリア・ネットワーク(wPAN)、ワイヤレス・ローカル・エリア・ネットワーク(wLAN)、ワイヤレス・ワイド・エリア・ネットワーク(wWAN)、Bluetooth(商標)等)、ワイヤレス・ピア・ツー・ピア接続(例えば、超広帯域)、およびデバイス間におけるデータのワイヤレス通信をサポートするあらゆるプロトコル。加えて、本発明の分野に精通している人々は、近距離ワイヤレス・ネットワークを種々のデータ転送(例えば、衛星送信、電気通信ネットワーク等)によって実用化できることが分かるであろう。したがって、コンピューティング・デバイス215とこれに動作可能に結合されている他のリモート・コンポーネントとの間における接続の実施形態は、先に記載した例に限定されるのではなく、多種多様の通信方法を含むことを強調しておく。
[0033] 入力デバイス221は、とりわけ、コンテンツ領域内におけるコンテンツのパンニングに影響を及ぼすユーザー開始入力(1つまたは複数)295を受け入れるために設けられている。一実施形態例では、入力デバイス221は、UIディスプレイ上にレンダリングされた表示エリア223に向けられたユーザー開始入力295を受け取る。例示的なデバイスには、タッチスクリーン・インターフェース(例えば、現在プレゼンテーション・コンポーネント250として採用されているもの)、図1のI/Oコンポーネント120、タッチ・デジタイザー、またはジェスチャを含むユーザー開始入力295を受け取りその入力の指示をオペレーティング・システム220に伝達することができる他のあらゆるコンポーネントが含まれる。単なる一例として、入力デバイス221は、ユーザー開始入力295がそれとの接触を開始したところ(例えば、始動の位置)の座標位置、およびユーザー開始入力295がそれとの接触を終了したところの座標位置を、GUIにレンダリングされた項目を参照して、判定することができる。これらの座標位置を比較すると、連続移動の距離およびその方向を決定することができる。これについては、以下で更に詳しく論ずる。したがって、入力デバイス221において印加されたジェスチャから、ドラッグ動作を取り出す(distill)ことができる。実施形態では、入力はスクリーン・ドライバーによって予め処理されており、スクリーン・ドライバーは、それをオペレーティ
ング・システムに受け渡す前に、生の入力データから入力情報を引き出す。
[0034] 以上、入力デバイス221の様々な異なる構成について説明したが、物理的な接触290またはそれ以外(例えば、実際に接触せずに物体を画面に近接させたときに相互作用/応答する「タッチ」システム)から入力を受け取る種々の形式の入力デバイスを入力デバイス221として採用することができること、そして本発明の実施形態は、プレゼンテーション・コンポーネント250に組み込まれるように示し説明した入力デバイス221には限定されないことは言うまでもないことであり、当業者に認められてしかるべきである。例えば、プレゼンテーション・コンポーネント250は、コンピューター(例えば、コンピューティング・デバイス215)に動作可能に結合されたモニターであってもよく、一方入力デバイス221は、コンピューティング・デバイスとワイヤレスで通信する(先に論じた)単体の容量型タッチスクリーンであってもよい。しかしながら、簡潔さおよび明確さのために、入力デバイス221およびプレゼンテーション・コンポーネント250を、以後、合わせてタッチスクリーン・インターフェースと呼ぶことにする。これは、ディスプレイおよび入力エレメント双方の機能を1つのユニットとして提供するタッチスクリーンである。
[0035] オペレーティング・システム(OS)220は、一般に、処理コンポーネントのリソースの共有を管理し、これらのリソースにアクセスするために用いられるインターフェースをプログラマに提供するソフトウェアを指す。動作において、オペレーティング・システム220は、システム・データを解釈し、ユーザー開始入力295を(例えば、入力デバイス210(当審注:「210」は「221」の誤記と認める。)を通じて)検出し、以下のようなプロセスを、特定の順序ではなく、実行することによって応答する。タッチスクリーン・インターフェースにおいて物理的オブジェクト290(例えば、1本の指のジェスチャ、ペンの一筆等)から入力295を受け取り、何のジェスチャを入力295が行ったのか判定し、アプリケーション230がスクロール機能をサポートすると判断し、ジェスチャがスクロール可能な方向のドラッグ動作にマッピングされている場合、入力295のアプリケーション230への伝達を選別する(filter)。本明細書において用いる場合、「スクロール可能な方向」という句は、限定を意味するのではなく、一般に、アプリケーションの管理(govern)にしたがって、コンテンツがコンテンツ領域内で移動することを許可されている方向に関する。一例では、スクロール可能な方向は、スクロールバー・ツールの整列(例えば、水平または垂直)に対して実質的に平行である。
[0036] 一実施形態例では、オペレーティング・システム220はプロセッサー上で実行し、アプリケーション230を含む1つ又は複数のアプリケーションの実行をサポートする。)
e)「[0039] In an exemplary embodiment, the operating system 220 includes an input component 205, a gesture engine 280 that includes a correction component 225 and a selection component 226, a scrollbar finder 210, and an application-interface component 235.
[0040] In addition, the operating system 220 may include a data store 275. In embodiments, the data store 275 may reside on the computing device 215, or on a remotely-located computing device (e.g., on another operating system, on a server located via a web address, etc.). The data store 275 may be configured to store information including messages mapped to particular gestures, system metrics (such as a trigger boundaries) for switching from panning content to selection of content, and any other data to relevant panning. Further, though illustrated as a single, independent component, the data store 275 may, in fact, be a plurality of databases, for instance, a server cluster.」([0039]~[0040]の記載。)(当審訳: [0039] 一実施形態例では、オペレーティング・システム220は入力コンポーネント205、補正コンポーネント225および選択コンポーネント226を含むジェスチャ・エンジン280、スクロールバー・ファインダ210、ならびにアプリケーション-インターフェース・コンポーネント235を含む。
[0040] 加えて、オペレーティング・システム220はデータ・ストア275も含むことができる。実施形態では、データ・ストア275はコンピューティング・デバイス215上、または離れて位置するコンピューティング・デバイス(例えば、他のオペレーティング・システム上、ウェブ・アドレスによって位置が決定されるサーバー上等)に属してもよい。データ・ストア275は、特定のジェスチャにマッピングされたメッセージを含む情報、コンテンツのパンニングからコンテンツの選択に切り換えるためのシステム・メトリック(誘起の境界のような)、およびパンニングに関するあらゆるその他のデータを格納するように構成することができる。更に、1つの独立したコンポーネントとして示したが、データ・ストア275は、実際には、複数のデータベース、例えば、サーバー・クラスタであってもよい。)
f)「[0045] Although a method for determining whether the application 230 exhibits scrolling functionality at the UI display is discussed above, other methods for making this determination are encompassed by the scope of the scroll bar finder component 210 and may be applied to various different scrollbar implementations.
[0046] The gesture engine 280 is configured to determine tells which gesture is being performed by the user at the computing device 215. For instance, the gesture engine 280 is capable of processing a continuous, uninterrupted movement of a gesture and/or a duration of the gesture utilizing a timer. If the duration of the gesture does not comprise a distance of uninterrupted movement above a predefined distance or does not meet a predefined threshold time period, the gesture is considered a tap-type operation (e.g., tap simulating a mouse click). Otherwise, the gesture is considered a drag operation.
[0047] In embodiments, the gesture engine 280 disambiguates between a pan and a standard action. For instance, if the gesture is considered a drag operation, the gesture engine 280 looks at the UI display of the application 230 to determine if the user is dragging within a scrollable content region. In embodiments, techniques and approaches to identify whether the actuation location, or touch point that contacts the touchscreen interface, occurs within a scrolling content region are employed. If the actuation location is within the content region and a drag operation is recognized, instead of sending mouse messages, scrolling messages are sent to the application 230. In a particular embodiment, where the application 230 supports vertical scrolling, and the actuation location is detected within the content region, a vertical drag operation may invoke pan messages that trigger panning up or down, while a horizontal drag operation may invoke mouse messages that select text within the content region, slide the window on the screen, cut and/or paste, etc. In another embodiment, where the where the application 230 supports horizontal scrolling, and the actuation location is detected within the content region, a horizontal drag operation may invoke pan messages that trigger panning side -to-side, while a vertical drag operation may invoke mouse messages.
[0048] Accordingly, the content in the content region scrolls with the user's finger as s/he performs a drag. Accordingly, this approach allows users to drag their finger on a content area to pan, and use a different gestures to drag or select within the content regions. For instance, users can pan through a list of items in a file explorer menu by dragging a finger over a surface file list, and then perform a different gesture to select and move a file (e.g., perform a touch point on the title bar or border of the display area 230).
[0049] If the user is dragging over a non-scrollable content region (e.g., title bar, border, scrollbar tool, and the like) rendered by the application 230, mouse messages are sent to the application, utilizing the application interface component 250, such that dragging with the finger acts the same as clicking and dragging with the mouse. This allows users to drag or pan the display area 223 around screen (e.g., UI display), drag a slider of the scrollable content region, rearrange desktop icons, etc.
[0050] Generally, the gesture engine 280 filters the input by providing appropriate messages 235 to the application 230. The scrollable content, when dragged in scrollable direction, will move with a contact point on the touchscreen interface. In embodiments, an averaging mechanism is applied to erratic, or unintentional, movements within a gesture in order to smooth the movements of the content. The user is provided with an indication that panning content is available upon viewing a scrollbar tool rendered at the display area 223. As such, the user will intuitively drag with one finger to pan the content (e.g., page within a document, or map within a viewer). When the user drags their finger on a scrollable content region in a direction substantially parallel to the scrollbar control, the content pans in the appropriate direction. Panning continues until the user lifts their finger, or interrupts a continuous movement of the drag operation. In addition, panning the content may drive the slider of the scrollbar control in order to provide visual feedback that panning is being performed (e.g., automatically moves the scroll bar for the user). In an exemplary embodiment, this management of the input 295 to control the panning of content rendered by the application 230 is capable of interacting with various implementations of scrollbars.」([0045]~[0050]の記載。)(当審訳: [0045] 以上では、アプリケーション230がUIディスプレイにおいてスクロール機能を有する(exhibit)か否か判断する方法について論じたが、この判断を行うための他の方法も、スクロール・バー・ファインダ・コンポーネント210の範囲に含まれ、種々の異なるスクロールバーの実施態様に応用することができる。
[0046] ジェスチャ・エンジン280は、どのジェスチャがユーザーによってコンピューティング・デバイス215において行われているのか判断するように構成されている。例えば、ジェスチャ・エンジン280は、ジェスチャの連続的な、とぎれない移動、および/またはジェスチャの期間を、タイマーを利用して処理することができる。ジェスチャの期間が既定の距離よりも長い距離の連続移動を含まない場合、または既定の閾値時間期間を満たさない場合、ジェスチャはタップ型動作と見なされる(例えば、マウス・クリックを模したタップ)。それ以外の場合、ジェスチャはドラッグ動作と見なされる。
[0047] 実施形態では、ジェスチャ・エンジン280は、パンニングと標準的な行為との間で区別を行う。例えば、ジェスチャがドラッグ動作と見なされる場合、ジェスチャ・エンジン280はアプリケーション230のUIディスプレイを見て、ユーザーがスクロール可能なコンテンツ領域以内でドラッグしているか否か判断する。実施形態では、始動位置、またはタッチスクリーン・インターフェースに接触したタッチ・ポイントがコンテンツ・スクロール領域内で示されたか否か識別するための技法および手法を採用する。始動位置がコンテンツ領域内にあり、ドラッグ動作が確認された場合、マウス・メッセージを送る代わりに、スクロール・メッセージをアプリケーション230に送る。アプリケーション230が垂直スクロールをサポートし、始動位置がコンテンツ領域内で検出される特定的な実施形態では、垂直方向のドラッグ動作が、上方または下方へのパンニングを誘起するパンニング・メッセージを呼び出すことができ、一方水平方向のドラッグ動作は、コンテンツ領域内のテキストを選択し、画面上のウィンドウをスライドさせ、カットおよび/またはペーストを行う等のマウス・メッセージを呼び出すことができる。アプリケーション230が水平スクロールをサポートし、始動位置がコンテンツ領域以内で検出される別の実施形態では、水平方向のドラッグ動作は、横方向のパンニングを誘起するパンニング・メッセージを呼び出すことができ、一方垂直方向のドラッグ動作はマウス・メッセージを呼び出すことができる。
[0048] したがって、コンテンツ領域内にあるコンテンツは、ユーザーがドラッグを実行すると、その指と共にスクロールする。したがって、この手法によって、ユーザーはパンニングするためにコンテンツ・エリア上で彼らの指をドラッグすることが可能になり、異なるジェスチャを用いて、コンテンツ領域内でドラッグまたは選択することが可能になる。例えば、ユーザーは、表面のファイル・リスト全域にわたって指をドラッグすることによって、ファイル・エクスプローラ・メニュー(file explorer menu)における項目のリスト全体をパンニングすることができ、次いでファイルを選択し移動させるために異なるジェスチャを行うことができる(例えば、タイトル・バーまたは表示エリア230の境界線上でポイントのタッチを実行する)。
[0049] ユーザーが、アプリケーション230によってレンダリングされた非スクロール可能コンテンツ領域(例えば、タイトル・バー、境界線、スクロールバー・ツール等)上でドラッグしている場合、指によるドラッグ動作が、マウスによるクリックおよびドラッグ動作と同様に機能するように、アプリケーション・インターフェース・コンポーネント250を利用して、マウス・メッセージをアプリケーションに送る。これによって、ユーザーは画面(例えば、UIディスプレイ)周囲の表示エリア223をドラッグまたはパンニングすること、スクロール可能なコンテンツ領域のスライダをドラッグすること、デスクトップ・アイコンを並び換えること等を行うことが可能になる。
[0050] 一般に、ジェスチャ・エンジン280は、しかるべきメッセージ235をアプリケーション230に供給することによって、入力を選別する。スクロール可能なコンテンツがスクロール可能な方向にドラッグされると、タッチスクリーン・インターフェース上の接触ポイントと共に移動する。実施形態では、コンテンツの移動を円滑にするために、ジェスチャにおける突飛な移動または意図しない移動に平均化メカニズムを適用する。ユーザーが表示エリア223にレンダリングされたスクロールバー・ツールを見たときに、コンテンツのパンニングが利用できることの指示をユーザーに与える。したがって、ユーザーは1つの指で直観的にドラッグして、コンテンツ(例えば、文書の中にあるページ、またはビューアの中にある地図)をパンニングする。ユーザーが彼らの指をスクロール可能なコンテンツ領域においてスクロールバー制御部に対して実質的に平行な方向にドラッグすると、コンテンツはしかるべき方向にパンニングする。パンニングは、ユーザーが彼らの指を離すまで、またはドラッグ動作の連続移動を中断させるまで継続する。加えて、コンテンツをパンニングすると、スクロールバー制御部のスライダを駆動して、パンニングが行われている(例えば、ユーザーのためにスクロール・バーを自動的に移動させる)ことの視覚的フィードバックを与えることができる。一実施形態例では、アプリケーション230によってレンダリングされたコンテンツのパンニングを制御するためのこの入力295の管理は、スクロールバーの種々の実施態様と相互作用することができる。)
したがって、上記引用例2の摘記事項及び図面に記載された構成によれば、上記引用例2には、以下の技術(以下、「引用例2記載の技術」という。)が開示されている。
(引用例2記載の技術)
「入力デバイス221は、UIディスプレイ上にレンダリングされた表示エリア223に向けられたユーザー開始入力295を受け取る、タッチスクリーン・インターフェースであり、
オペレーティング・システム220は、ユーザー開始入力295を、入力デバイス221を通じて検出し、
オペレーティング・システム220はジェスチャ・エンジン280を含み、
ジェスチャ・エンジン280は、どのジェスチャがユーザーによってコンピューティング・デバイス215において行われているのか判断するように構成されており、
ジェスチャがドラッグ動作と見なされる場合、ジェスチャ・エンジン280はアプリケーション230のUIディスプレイを見て、ユーザーがスクロール可能なコンテンツ領域以内でドラッグしているか否か判断し、
始動位置がコンテンツ領域内にあり、ドラッグ動作が確認された場合、スクロール・メッセージをアプリケーション230に送り、
アプリケーション230が垂直スクロールをサポートし、始動位置がコンテンツ領域内で検出される特定的な実施形態では、垂直方向のドラッグ動作が、上方または下方へのパンニングを誘起するパンニング・メッセージを呼び出し、
アプリケーション230が水平スクロールをサポートし、始動位置がコンテンツ領域以内で検出される別の実施形態では、水平方向のドラッグ動作は、横方向のパンニングを誘起するパンニング・メッセージを呼び出し、
したがって、コンテンツ領域内にあるコンテンツは、ユーザーがドラッグを実行すると、その指と共にスクロールする技術。」
(2)対比、一致点、相違点
本願補正発明と引用発明とを対比する。
あ)引用発明の「機能キー等からなる操作入力部7」は、「ユーザにより操作入力部7を通じてスクロール操作が入力」されるものであるから、本願補正発明の「画面内のドラッグ操作を受け付けて表示画像がスクロールされる表示領域に対する操作を検出する操作検出部」と「操作を検出する操作検出部」である点で共通するといえる。
い)引用発明は、「ユーザにより操作入力部7を通じてスクロール操作が入力された場合(S2)、上スクロールである場合(S3)は第3の表示領域15の上方に位置する第1の表示領域13を消去するように主制御部2を通じて、画像処理部10に含まれる表示部6のビデオ用メモリを書き換え(S4)、そして、消去された表示領域に表示領域外の情報を記憶部8より画像処理部10のビデオ用メモリに主制御部2を通じて転送し、第3の表示領域15を拡張」することは、本願補正発明の「前記操作検出部により前記表示領域に対するドラッグ操作が検出された場合に、ドラッグ操作が行われた場合の第1制御として、前記表示領域を拡大して表示」することと「前記操作検出部により操作が検出された場合に、操作が行われた場合の第1制御として、表示領域を拡大して表示」する点で共通するといえる。
う)本願補正発明の「前記拡大された表示領域に対してドラッグ操作が行われたこと」とは、「第1制御として、前記表示領域を拡大して表示」した表示領域に対してドラッグ操作が行われたことを意味しているから、「前記表示領域を拡大して表示した後に、表示領域に対してドラッグ操作が行われたこと」ともいい得るものである。
したがって、引用発明の「第3の表示領域15を拡張し(S6)、その後、順次スクロール操作中は、記憶部8から画像処理部10に第3の表示領域15のデータを転送し、表示部6を更新する(7)」ことは、「第1の表示領域13は、第3の表示領域15の上方に位置」することおよびスクロール操作が「上スクロールである」であることを考慮すれば、本願補正発明の「前記拡大された表示領域に対してドラッグ操作が行われたことによって、ドラッグ操作が行われた場合の第2制御として、前記表示領域が拡大された方向と平行な方向に前記表示領域内の表示画像を前記行われたドラッグ操作に基づいてスクロールする」ことと「表示領域を拡大して表示した後に、操作が行われたことによって、操作が行われた場合の第2制御として、前記表示領域が拡大された方向と平行な方向に前記表示領域内の表示画像を前記行われた操作に基づいてスクロールする」点で共通するといえる。
え)引用発明は「主制御部2の制御のもとで表示部6の表示制御」を行うものであるから、上記い)の「第3の表示領域15を拡張」や上記う)の「表示部6を更新する」ことが「制御部2」の制御のもとで行われていることは明らかであり、上記い)および上記う)の対比より、引用発明の「制御部2」は、本願補正発明の「前記操作検出部により前記表示領域に対するドラッグ操作が検出された場合に、ドラッグ操作が行われた場合の第1制御として、前記表示領域を拡大して表示し、前記拡大された表示領域に対してドラッグ操作が行われたことによって、ドラッグ操作が行われた場合の第2制御として、前記表示領域が拡大された方向と平行な方向に前記表示領域内の表示画像を前記行われたドラッグ操作に基づいてスクロールする制御部」と「前記操作検出部により操作が検出された場合に、操作が行われた場合の第1制御として、表示領域を拡大して表示し、表示領域を拡大して表示した後に、操作が行われたことによって、操作が行われた場合の第2制御として、前記表示領域が拡大された方向と平行な方向に前記表示領域内の表示画像を前記行われた操作に基づいてスクロールする制御部」である点で共通するといえる。
お)引用発明の「無線通信端末12」は、「主制御部2の制御のもとで表示部6の表示制御とデータの符号化/復号化を行う機能を有する画像処理部10」を有し「第3の表示領域15を拡張」するものであるから、「表示領域制御装置」ともいい得るものである。
したがって、本願補正発明と引用発明との間には、次の一致点、相違点があるといえる。
〈一致点〉
「操作を検出する操作検出部と、
前記操作検出部により操作が検出された場合に、操作が行われた場合の第1制御として、表示領域を拡大して表示し、
表示領域を拡大して表示した後に、操作が行われたことによって、操作が行われた場合の第2制御として、前記表示領域が拡大された方向と平行な方向に前記表示領域内の表示画像を前記行われた操作に基づいてスクロールする制御部と、
を有する表示領域制御装置。」
〈相違点〉
「操作」が、本願補正発明は、「画面内のドラッグ操作を受け付けて表示画像がスクロールされる表示領域に対する」「ドラッグ操作」であり、「前記操作検出部により操作が検出された場合に、操作が行われた場合の第1制御」は「前記操作検出部により前記表示領域に対するドラッグ操作が検出された場合に、ドラッグ操作が行われた場合」の制御であり、「表示領域を拡大して表示した後に、操作が行われたことによって、操作が行われた場合の第2制御」は、「前記拡大された表示領域に対してドラッグ操作が行われたことによって、ドラッグ操作が行われた場合」の制御であり、「前記行われた操作に基づいてスクロールする」ことは「前記行われたドラッグ操作に基づいてスクロールする」ことであるのに対し、引用発明は、「機能キー等からなる操作入力部」に対する操作であり、「前記操作検出部により操作が検出された場合に、操作が行われた場合の第1制御」は「操作入力部7を通じてスクロール操作が入力された場合」「上スクロールである場合」のものであり、「表示領域を拡大して表示した後に、操作が行われたことによって、操作が行われた場合の第2制御」は、「第3の表示領域15を拡張し、その後、順次スクロール操作」が行われた場合のものであり、「前記行われた操作に基づいてスクロールする」ことは「順次スクロール操作中は」「表示部を更新する」ことである点。
(3)判断
〈相違点〉について
引用例2記載の技術における「ユーザーがスクロール可能なコンテンツ領域」は、「ユーザーがスクロール可能なコンテンツ領域以内でドラッグ」した場合「コンテンツ領域内にあるコンテンツは、ユーザーがドラッグを実行すると、その指と共にスクロールする」ものであるから、本願補正発明の「画面内のドラッグ操作を受け付けて表示画像がスクロールされる表示領域」に相当し、引用例2記載の技術の「ドラッグ」は、本願補正発明の「画面内のドラッグ操作を受け付けて表示画像がスクロールされる表示領域に対する」「ドラッグ操作」に相当するといえる。
そして、携帯電話等の無線通信端末において、ユーザからの入力を受け付ける操作入力部をタッチスクリーンにより形成することは、スマートフォン等に見られるように、例示するまでもなく本願の原出願の出願日前普通に行われていたことを考慮すれば、引用発明に引用例2記載の技術を適用し、引用発明の操作入力部をタッチスクリーンとし、操作を画面内のドラッグ操作を受け付けて表示画像がスクロールされる表示領域に対するドラッグ操作とすることは、当業者が容易に想到し得たことである。
そして、引用発明に引用例2記載の技術を適用したものは、「操作」が、「画面内のドラッグ操作を受け付けて表示画像がスクロールされる表示領域に対する」「ドラッグ操作」であり、「前記操作検出部により操作が検出された場合に、操作が行われた場合の第1制御」は「前記操作検出部により前記表示領域に対するドラッグ操作が検出された場合に、ドラッグ操作が行われた場合」の制御であり、「表示領域を拡大して表示した後に、操作が行われたことによって、操作が行われた場合の第2制御」は、「前記拡大された表示領域に対してドラッグ操作が行われたことによって、ドラッグ操作が行われた場合」の制御であり、「前記行われた操作に基づいてスクロールする」ことは「前記行われたドラッグ操作に基づいてスクロールする」ことであるものとなる。
また、効果についてみても、引用発明に対する引用例2記載の技術の採用に伴って予測し得ない格別顕著なものが本願補正発明にあるとも認められない。
(4)まとめ
以上のとおり、本願補正発明は、引用発明及び引用例2記載の技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。
2-3.むすび
以上のとおり本願補正発明は、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるから、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。
第3.本願発明について
1.本願発明
本件補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項2に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、平成28年9月12日付けの手続補正書の請求項2に記載されたとおりのものであり、上記「第2.」の「1.」の〈補正前の請求項2〉の欄に転記したとおりのものである。
2.引用例の記載、引用発明等
原査定の拒絶の理由に引用された引用例の記載事項、引用発明は、上記「第2.」の「2-2.」の「(1)」の「(引用例)」、「(引用発明)」の欄に記載したとおりである。
(周知例1)
原査定の拒絶の理由に引用された、本願の原出願の出願日前に頒布された刊行物である、特開2009-205675号公報(以下、「周知例1」という。)には、図面と共に以下の記載がある。
g)「【0017】
しかしながら当例では、図3において、メイン表示領域はタッチパネル表示装置上に表示されるものであり、メイン表示領域は、ウィジェット表示領域20(時に「サブ表示領域」と呼ぶ)と、ランチャーバー10(時に「分割領域」と呼ぶ)と、情報エリア30(時に「サブ表示領域」と呼ぶ)とに分割される。メイン表示領域内では、ランチャーバー10は、ウィジェット表示エリア20を情報エリア30から分割する。ウィジェット表示領域20と情報エリア30との比率を変化させるように、ドラッグ操作でランチャーバーを移動可能である(本実施形態においてはユーザがランチャーバーの上部から別の位置へ指をドラッグする)。特に、当該タッチスクリーン実施形態においては、ユーザがアイコン10、11、12、13、14又は15のうち1つをタッチし、次に上方へ指をドラッグすることにより、ランチャーバー領域10を上方へ移動させることが可能である。すると、メイン表示領域には、上方へ移動するユーザの指の動きに従ってランチャーバーが移動していき、ウィジェット表示領域20のサイズが小さくなり、情報エリア30のサイズが大きくなっていく様子が示されることになる。
【0018】
アイコン10~15はそれぞれ以下の異なるセクションで説明する。しかしながらアイコン10~15はそれぞれ異なる機能を表し、タッチすると、アイコンに関連する情報を表示したり、又はEメール操作等、そのアイコンに関連するアプリケーションを起動したりする。ウィジェット表示領域20において、特定のウィジェット22は気象のグラフィックスのように示されており、ウィジェット表示領域20における他のウィジェットと組み合わされて表示されている。
【0019】
ウィジェット表示領域20及び/又は情報エリア30内でスクロールを縦に行うか横に行うか、ユーザが選択できる。スクロール操作は、スクリーンを「フリック」することにより行われるものであり、それはユーザがスクリーンにわたり指をドラッグすることにより実行されるものである(例えば図4及び5を参照のこと)。例えば、ユーザがウィジェット22に指を置き、それからウィジェット表示領域20又は情報エリア30内で上方又は下方に指をフリックすると、新しく表示される情報は同種の情報(例えば同カテゴリの情報)である。ある例において、同種の情報とは、スケジュールにおける翌日のこと、又は連絡相手リストの次の連絡相手のことである。他方で、右側又は左側へ表示をフリックすると、表示が切り替わり、異なる種類の情報を示す。このようにして、オペレータは、オペレータ自身の記憶で(すなわち、ユーザが覚えていること、又はユーザが直感的に想像できることが現れることとなる)、スクロールアップ又はスクロールダウンして特定のカテゴリのままにしておいたり、若しくは右又は左へスクロールして情報の種類を変更したりするという関係を認識する。」(【0017】~【0019】の記載。)
本願の原出願の出願日前に頒布された刊行物である、特開2003-330613号公報(以下、「周知例2」という。)には、図面と共に以下の記載がある。
h)「【0047】図1は、本実施の形態のPDA1を示す外観図である。同図(a)は、側面図を、同図(b)は、正面図を、それぞれ示している。同図によれば、PDA1は、略直方体形状の筐体10、及びスタイラスペン20により構成される。
【0048】筐体10にはLCDパネル11、コンパクトフラッシュ(登録商標)カードスロット12、インターフェースコネクタ13、サイドコントローラ14、エスケープキー15、及び電源キー16が備えられるとともに、筐体10内部には、スタイラスペン収納部17が設けられている。そして、スタイラスペン収納部17を除くこれらの要素は、筐体10内部に収納された制御ユニット18に接続されており、制御ユニット18により制御される。
【0049】LCDパネル11は、LCD表示パネルと、このLCD表示パネル上に重ね合わされた透明タッチパネルとが一体となって構成されている。そして、制御ユニット18からの表示制御信号に従って、後述するメニュー画面30等の表示画面を、LCD表示パネル上に表示するとともに、スタイラスペン20により指示(押圧)された透明タッチパネル上の位置を検出し、検出した位置信号を、操作信号として制御ユニット18へ出力する。」(【0047】~【0049】の記載。)
i)「【0056】図2は、LCDパネル11のメイン表示領域11aに表示されるメニュー画面30の構成を示す図である。同図によれば、メニュー画面30には、5つのメニュー表示領域31a~31e(以下、包括的に「メニュー表示領域31」という。)が備えられている。これらのメニュー表示領域31は、情報表示体であるメニュー表示体を表示するものであり、例えば図3に示すように、各メニュー表示領域31a~31e毎に、それぞれ1つのメニュー表示体を表示する。
【0057】尚、ここで、「メニュー表示体」とは、アプリケーションを指定するアイコン、及びメニュー名より構成される。そして、以下では、各メニュー表示体のメニュー名により、当該メニュー表示体を特定することとする。
【0058】また、メニュー表示領域31cを、「選択候補表示領域32」とする。この選択候補表示領域32には、フォーカス33(網掛け)が表示されるとともに、当該領域に表示されるメニュー表示体は、「選択候補」となる。
【0059】図3は、メニュー画面30の表示例を示す図である。同図(a)によれば、メニュー表示領域31aには「アプリケーションB」が、メニュー表示領域31bには「アプリケーションC」が、メニュー表示領域31cには「アプリケーションD」が、メニュー表示領域31dには「アプリケーションE」が、そして、メニュー表示領域31eには「アプリケーションF」が、それぞれ表示されている。
【0060】また、選択候補表示領域32、即ちメニュー表示領域31cには、フォーカス33が、「アプリケーションD」に重ねて表示されているとともに、当該「アプリケーションD」は、選択候補となっている。
【0061】そして、このメニュー画面30において、スタイラスペン20により、上方向へのドラッグを行うと、同図(b)に示すように、当該メニュー画面30に表示されているメニュー表示体は、上方向へスクロールする。」
3.対比、一致点、相違点
本願発明と引用発明とを対比する。
あ)引用発明の「機能キー等からなる操作入力部7」は、「ユーザにより操作入力部7を通じてスクロール操作が入力」されるものであるから、本願発明の「画面内の表示領域に対する操作を検出する操作検出部」と「操作を検出する操作検出部」である点で共通するといえる。
い)引用発明は、「ユーザにより操作入力部7を通じてスクロール操作が入力された場合(S2)、上スクロールである場合(S3)は第3の表示領域15の上方に位置する第1の表示領域13を消去するように主制御部2を通じて、画像処理部10に含まれる表示部6のビデオ用メモリを書き換え(S4)、そして、消去された表示領域に表示領域外の情報を記憶部8より画像処理部10のビデオ用メモリに主制御部2を通じて転送し、第3の表示領域15を拡張」することは、本願発明の「前記操作検出部により前記表示領域に対するドラッグ操作が検出された場合に、第1制御として、前記表示領域を拡大して表示」することと「前記操作検出部により操作が検出された場合に、第1制御として、表示領域を拡大して表示」する点で共通するといえる。
う)本願発明の「前記拡大された表示領域に対してドラッグ操作が行われたこと」とは、「第1制御として、前記表示領域を拡大して表示」した表示領域に対してドラッグ操作が行われたことを意味しているから、「前記表示領域を拡大して表示した後に、表示領域に対してドラッグ操作が行われたこと」ともいい得るものである。
したがって、引用発明の「第3の表示領域15を拡張し(S6)、その後、順次スクロール操作中は、記憶部8から画像処理部10に第3の表示領域15のデータを転送し、表示部6を更新する(7)」ことは、「第1の表示領域13は、第3の表示領域15の上方に位置」することおよびスクロール操作が「上スクロールである」であることを考慮すれば、本願発明の「前記拡大された表示領域に対してドラッグ操作が行われたことによって、第2制御として、前記表示領域が拡大された方向と平行な方向に前記表示領域内の表示画像をスクロールする」ことと「表示領域を拡大して表示した後に、操作が行われたことによって、第2制御として、前記表示領域が拡大された方向と平行な方向に前記表示領域内の表示画像をスクロールする」点で共通するといえる。
え)引用発明は「主制御部2の制御のもとで表示部6の表示制御」を行うものであるから、上記い)の「第3の表示領域15を拡張」や上記う)の「表示部6を更新する」ことが「制御部2」の制御のもとで行われていることは明らかであり、上記い)および上記う)の対比より、引用発明の「制御部2」は、本願発明の「前記操作検出部により前記表示領域に対するドラッグ操作が検出された場合に、第1制御として、前記表示領域を拡大して表示し、前記拡大された表示領域に対してドラッグ操作が行われたことによって、第2制御として、前記表示領域が拡大された方向と平行な方向に前記表示領域内の表示画像をスクロールする制御部」と「前記操作検出部により操作が検出された場合に、第1制御として、表示領域を拡大して表示し、表示領域を拡大して表示した後に、操作が行われたことによって、第2制御として、前記表示領域が拡大された方向と平行な方向に前記表示領域内の表示画像をスクロールする制御部」である点で共通するといえる。
お)引用発明の「無線通信端末12」は、「主制御部2の制御のもとで表示部6の表示制御とデータの符号化/復号化を行う機能を有する画像処理部10」を有し「第3の表示領域15を拡張」するものであるから、「表示領域制御装置」ともいい得るものである。
したがって、本願発明と引用発明との間には、次の一致点、相違点があるといえる。
〈一致点〉
「操作を検出する操作検出部と、
前記操作検出部により操作が検出された場合に、第1制御として、表示領域を拡大して表示し、
表示領域を拡大して表示した後に、操作が行われたことによって、第2制御として、前記表示領域が拡大された方向と平行な方向に前記表示領域内の表示画像をスクロールする制御部と、
を有する表示領域制御装置。」
〈相違点〉
「操作」が、本願発明は、「画面内の表示領域に対する」「ドラッグ操作」であり、「前記操作検出部により操作が検出された場合に、」行われる「第1制御」は「前記操作検出部により前記表示領域に対するドラッグ操作が検出された場合に、」行われる制御であり、「表示領域を拡大して表示した後に、操作が行われたことによって、」行われる「第2制御」は、「前記拡大された表示領域に対してドラッグ操作が行われたことによって、」行われる制御であるのに対し、引用発明は、「機能キー等からなる操作入力部」に対する操作であり、「前記操作検出部により操作が検出された場合に、」に行われる「第1制御」は「操作入力部7を通じてスクロール操作が入力された場合」「上スクロールである場合」のものであり、「表示領域を拡大して表示した後に、操作が行われたことによって、」行われる「第2制御」は、「第3の表示領域15を拡張し、その後、順次スクロール操作」が行われた場合のものである点。
4.判断
〈相違点〉について
上記周知例1には、「タッチパネル表示装置上に表示されるメイン表示領域は、ウィジェット表示領域20と、情報エリア30とに分割され、ウィジェット表示領域20及び/又は情報エリア30内でスクロールを縦に行うか横に行うか、ユーザが選択でき、スクロール操作は、スクリーンを「フリック」することにより行われるものであり、それはユーザがスクリーンにわたり指をドラッグすることにより実行されるものである」ことが記載され、
上記周知例2には、「PDA1は、略直方体形状の筐体10、及びスタイラスペン20により構成され、
筐体10にはLCDパネル11が備えられ、
LCDパネル11は、LCD表示パネルと、このLCD表示パネル上に重ね合わされた透明タッチパネルとが一体となって構成され、
LCDパネル11のメイン表示領域11aに表示されるメニュー画面30には、5つのメニュー表示領域31a~31eが備えられ、これらのメニュー表示領域31は、情報表示体であるメニュー表示体を表示するものであり、
このメニュー画面30において、スタイラスペン20により、上方向へのドラッグを行うと、当該メニュー画面30に表示されているメニュー表示体は、上方向へスクロールする」ことが記載されている。
これらの周知例の記載によれば、タッチパネル表示装置(タッチスクリーン)の表示領域に対するドラッグ操作により、前記表示をスクロールすることは、本願の原出願の出願日前周知の技術であったと認められる。
そして、携帯電話等の無線通信端末において、ユーザからの入力を受け付ける操作入力部をタッチスクリーンにより形成することは、スマートフォン等に見られるように、例示するまでもなく本願の原出願の出願日前普通に行われていたことを考慮すれば、引用発明に周知例1,周知例2に記載された周知の技術を適用し、引用発明の操作入力部をタッチスクリーンとし、操作を画面内の表示領域に対するドラッグ操作とすることは、当業者が容易に想到し得たことである。
そして、引用発明に周知例1,周知例2に記載された周知の技術を適用したものは、「操作」が、「画面内の表示領域に対する」「ドラッグ操作」であり、「前記操作検出部により操作が検出された場合に、」行われる「第1制御」は「前記操作検出部により前記表示領域に対するドラッグ操作が検出された場合に、」行われる制御であり、「表示領域を拡大して表示した後に、操作が行われたことによって、」行われる「第2制御」は、「前記拡大された表示領域に対してドラッグ操作が行われたことによって、」行われる制御であるものとなる。
また、効果についてみても、引用発明に対する周知例1,周知例2に記載された周知の技術の採用に伴って予測し得ない格別顕著なものが本願発明にあるとも認められない。
5.むすび
以上のとおり、本願の請求項2に係る発明は、引用発明及び周知例1,周知例2に記載された周知の技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、本願は、他の請求項について検討するまでもなく、拒絶されるべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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2017-003070