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特許拒絶査定不服審判

2016-019447

携帯電話

審判番号
2016-019447
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2016-017280外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2016年12月26日
審決日
2017年12月18日
公報発行日
2018年04月27日
結論
請求不成立
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .121-WZ (H04M)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特願2016- 17280「携帯電話」拒絶査定不服審判事件〔平成29年 8月10日出願公開、特開2017-139519〕について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

【理 由】 1.手続の経緯 本願は、平成28年2月1日の出願であって、平成28年9月28日付けで拒絶査定がなされ(発送日:同年10月4日)、これに対して平成28年12月26日に拒絶査定不服審判の請求がされると同時に手続補正がされ、平成29年9月11日付けで当審より拒絶理由通知(以下、「当審拒絶理由通知」という。)が通知され、平成29年11月10日に手続補正がされるとともに意見書が提出されたものである。 2.本願発明 本願の請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、平成29年11月10日付け手続補正書の特許請求の範囲に記載された次のとおりのものである。 「  【請求項1】 画面を表示するディスプレイを備え、 前記ディスプレイの画面がオフになった後に当該ディスプレイの画面がオンになると、前記ディスプレイにロック画面を表示する携帯電話であって、 前記ロック画面においてロックが解除された状態で通話が開始した場合は、当該通話中に前記ディスプレイの画面がオフになった後に、当該通話が終了して当該ディスプレイの画面がオンになっても、前記ディスプレイにロック画面を表示しない、携帯電話。」 3.引用発明等 (1) 引用文献3、引用発明について 当審拒絶理由に引用され、本願出願前に公開された、国際公開第2015/199160号(以下、「引用文献3」という。)には、図面とともに以下の記載がある(下線は当審において付与。以下同様。)。 ア 段落[0009] 「 <第1実施例>  図1に示される携帯電話機10は、一例としてスマートフォン(smartphone)であり、縦長の扁平矩形のハウジング12を含む。ただし、この開示の実施の形態は、タブレット端末、タブレット型PCおよびPDAなど任意の携帯端末に適用可能であることを予め指摘しておく。」 イ 段落[0032] 「[0032] 携帯電話機10では、無操作の状態で所定時間(たとえば、15秒)が経過すると、自動的にディスプレイ14およびタッチパネル16の電源がオフにされる。」 ウ 段落[0037]-[0040] 「[0037] 図3は着呼中に表示される着呼画面の一例を示す図解図である。図3を参照して、ディスプレイ14の表示範囲は状態表示領域60および機能表示領域62を含む。状態表示領域60には、アンテナ34による電波受信状態を示すピクト、二次電池54の残電池容量を示すピクトおよび時刻が表示される。機能表示領域62には、着呼画面が表示される。この着呼画面には、着呼中であることを示す文字列と、発呼者を示す文字列および画像と、応答するための2つのキーと、操作を説明するための文字列などが含まれる。 [0038] 発呼者を示す文字列および画像は、相手の電話機の電話番号に対応付けて、相手(発呼者)の名前と画像とを含むアドレスデータが登録されているときに、そのアドレスデータに基づいて表示される。ただし、このようなアドレスデータが登録されていない場合、着呼画面には「発呼者不明」と表示され、発呼者が不明であることを示す画像が表示される。 [0039] 応答するための2つのキーには、着呼キー64および保留キー66が含まれている。着呼中に着呼キー64に対してスワイプ操作がされると、通信可能状態が確立され、プロセッサ30は通話処理を実行する。つまり、ユーザは、着呼キー64に対してタッチ操作を行うことで、発呼者との通話を開始することが出来る。また、着呼中に保留キー66に対してスワイプ操作されると、着呼可能状態が確立され、プロセッサ30は保留処理を実行する。保留処理が実行されると、たとえば通話応答が出来ないことを伝える音声メッセージが発呼者の電話機に送信される。つまり、ユーザは、保留キー66に対してタッチ操作を行うことで、発呼者に対して着呼に応答できないことを伝えることが出来る。 [0040] また、着呼画面およびその後の通話画面では、近接センサ24によって物の近接が検出されているときは、タッチパネル16に対するタッチ操作が制限される。つまり、通話中などでは携帯電話機10がユーザの顔に近づけられるため、タッチパネル16がユーザの顔を検出し誤動作する可能性がある。そのため、着呼中および通話中において近接センサ24によって物の近接が検出されている場合は、タッチパネル16に対してタッチ操作が行われても、キー操作に対応する処理などが実行されないようにタッチ操作が制限される。」 エ 段落[0041]-[0045] 「[0041] ここで、携帯電話機10は、タッチパネル16に対するユーザの意図しない入力による誤操作を防止するために、タッチ操作に基づく所定の処理の実行を制限するロック状態を設定することができる。たとえば、電源キー22bが操作されると、ディスプレイ14およびタッチパネル16の電源がオフにされると共にロック状態が設定される。この状態で、メニューキー22aが操作されると、ディスプレイ14およびタッチパネル16の電源がオンとなり、ロック画面が表示され、ロック状態の解除操作が受け付けられるようになる。ただし、ディスプレイ14の電源が自動的にオフにされた場合も、ロック状態が設定される。ロック状態では、ロック画面が表示されるまでは、ディスプレイ14およびタッチパネル16の電源がオフにされているため、携帯電話機10の消費電力が抑えられる。 [0042] 図4はロック画面の一例を示す図解図である。図4を参照して、ロック状態で、たとえばメニューキー22aまたは電源キー22bが操作されると機能表示領域62にロック画面が表示される。ロック画面には、現在日時を示す日時アイコン68が含まれるともに、解除操作を受け付ける2つのキーが表示される。2つのキーには、ロック状態を解除するためのスタートキー70およびロック状態を解除すると共に電話機能を実行するための電話キー72が含まれる。 [0043] たとえば、スタートキー70に対してタップ操作がされると、そのタップ操作が解除操作として受け付けられロック状態が解除される。そして、スタートキー70を利用してロック状態が解除されると、図5に示す操作ロック画面が表示される。操作ロック画面には、日時アイコン68が表示されると共に、開始アイコン74が表示される。そして、この開始アイコン74に対して、任意の方向に所定距離以上のスワイプ操作(開始操作)がされると、操作ロック状態が解除されてホーム画面が表示される。つまり、ユーザは、ロック状態が設定されている状態では、ロック画面で解除操作をした後に、操作ロック画面で開始操作を行うことで、ホーム画面を表示させることが出来る。 [0044] なお、操作ロック画面に代えて、パスワードの入力を受け付けるパスワードロック画面が表示されるようにしてもよい。また、ロック状態が解除された後は、図5に示す操作ロック画面が表示されずにホーム画面が表示されてもよい。さらに、ロック画面として操作ロック画面が表示されてもよい。 [0045] また、電話キー72に対してタップ操作がされると、そのタップ操作が解除操作として受け付けられロック状態が解除される。そして、電話キー72を利用してロック状態が解除されると、ダイヤルキーを含む発呼画面が表示される。そして、ユーザは、発呼画面で任意の電話番号を入力した後に発呼操作を行うことで、任意の相手に電話を掛けることが出来る。なお、ロック状態で着呼したときは、図4に示すロック画面ではなく、図3に示す着呼画面が表示される。」 オ 段落[0056] 「[0056] また、着呼画面でポップアップ76が表示されている場合、近接センサ24によって物の近接が検出されなくなったときに、ポップアップ76が消去される。つまり、ユーザは、タッチ操作が実質的に有効になったことに気づくことが出来る。また、上述したように、着呼中は近接センサ24によってタッチパネル16に対するタッチ操作を制限しているため、照度センサ26は利用せずに、近接センサ24の検出結果に基づいてタッチパネル16に対する操作が実質的に有効な状態に戻るようにしてある。たとえば、ロック画面などに表示されたポップアップ76と同様、照度センサ26によって検出された照度を利用してタッチパネル16に対する操作を有効にした場合、携帯電話機10がユーザの顔の近くにあるにもかかわらず、タッチパネル16に対するタッチ操作が有効になってしまい、誤動作が起きる可能性がある。そのため、このような誤動作が発生しないようにしてある。」 カ 段落[0071]-[0073] 「[0071] ディスプレイフラグ346はディスプレイ14に画像が表示されているか否かを判断するためのフラグである。たとえば、ディスプレイフラグ346は、ディスプレイ14に画像が表示されるとオンにされ、ディスプレイ14に表示されている画像が消去されるとオフにされる。ロックフラグ348は、ロック状態が設定されているか否かを判断するためのフラグである。たとえば、ロックフラグ348は、ロック状態が設定されるとオンにされ、ロック状態が解除されるとオフにされる。着呼フラグ350は、着呼中であるかを判断するためのフラグである。たとえば、着呼フラグ350は、音声発信信号を受信するとオンにされ、音声発信信号が受信できなくなるとオフにされる。高感度フラグ352は、高感度モードが設定されているか否かを判断するためのフラグである。 [0072] なお、これらのフラグの構成は、タッチフラグ344と略同じであるため、これらのフラグの構成の詳細な説明は、簡単のため省略する。 [0073] 無操作カウンタ354は、無操作の状態の時間を計測するためのカウンタである。また、無操作カウンタ354は、ディスプレイ14の電源がオンにされるか、キー操作や着呼などのイベントが生じると初期化され、時間の計測が開始される。無操作カウンタ354によって所定時間が計測されると、無操作カウンタ354は満了する。そして、無操作カウンタ354が満了すると、ディスプレイ14およびタッチパネル16の電源がオフにされる。」 キ 段落[0076] 「[0076] なお、無操作の状態で所定時間が経過したときにディスプレイ14およびタッチパネル16の電源をオフにするディスプレイ制御処理および着呼中および通話中に近接センサ24を利用してタッチパネル16に対するタッチ操作を制限するタッチ操作制御処理も、上記の処理と並列的に処理される。そして、これらの2つの処理については既に周知であり、図示および説明は省略する。」 上記の各下線部の記載によれば、引用文献3には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されているといえる。 「携帯電話機10は、一例としてスマートフォンであり、 ディスプレイ14の電源がオンにされるか、キー操作や着呼などのイベントが生じると初期化され、時間の計測が開始され、 無操作の状態で所定時間(たとえば、15秒)が経過すると、自動的にディスプレイ14およびタッチパネル16の電源がオフにされる、「ディスプレイ制御処理」と、 着呼画面およびその後の通話画面では、近接センサ24によって物の近接が検出されているときは、タッチパネル16に対するタッチ操作が制限され、つまり、通話中などでは携帯電話機10がユーザの顔に近づけられるため、タッチパネル16がユーザの顔を検出し誤動作する可能性があるため、通話中において近接センサ24によって物の近接が検出されている場合は、タッチパネル16に対してタッチ操作が行われても、キー操作に対応する処理などが実行されないようにタッチ操作が制限される、「タッチ操作制御処理」と、 を行い、 タッチパネル16に対するユーザの意図しない入力による誤操作を防止するために、タッチ操作に基づく所定の処理の実行を制限するロック状態を設定することができ、電源キー22bが操作されると、ディスプレイ14およびタッチパネル16の電源がオフにされると共にロック状態が設定され、この状態で、メニューキー22aが操作されると、ディスプレイ14およびタッチパネル16の電源がオンとなり、ロック画面が表示され、ロック状態の解除操作が受け付けられるようになり、ただし、ディスプレイ14の電源が自動的にオフにされた場合も、ロック状態が設定され、ロック状態では、ロック画面が表示されるまでは、ディスプレイ14およびタッチパネル16の電源がオフにされているため、携帯電話機10の消費電力が抑えられ、 ロック画面には、ロック状態を解除するためのスタートキー70およびロック状態を解除すると共に電話機能を実行するための電話キー72が含まれ、電話キー72に対してタップ操作がされると、そのタップ操作が解除操作として受け付けられロック状態が解除され、電話キー72を利用してロック状態が解除されると、ダイヤルキーを含む発呼画面が表示され、ユーザは、発呼画面で任意の電話番号を入力した後に発呼操作を行うことで、任意の相手に電話を掛けることが出来る、 携帯電話機10。」 (2) 引用文献4 当審拒絶理由に引用され、本願出願前に公開された、特開2014-229933号公報(以下、「引用文献4」という。)には、図面とともに以下の記載がある。 ア 段落【0048】-【0063】 「【0048】 図5を参照しながら、スマートフォン1による通話の着信に係る制御について説明する。図5は、スマートフォンによる通話の着信に係る制御の例を示す図である。以下の説明においては、同様の構成要素に同一の符号を付し、重複する説明は省略することがある。 【0049】 スマートフォン1は、相手側の電子機器からの着信を検出すると、ステップS11として、着信中を示す着信画面60aをタッチスクリーンディスプレイ2(ディスプレイ2A)に表示する。スマートフォン1は、着信画面60aを表示するとともに、着信音、振動、ランプの点滅等によって、利用者に着信を報知してもよい。 【0050】 着信画面60aは、ボタン61a、61b、61c、61d及び65と、表示領域62、63及び64とを含む。 【0051】 ボタン61aは、音質調整機能を設定するためのボタンである。ボタン61bは、音声の出力先をレシーバ7からスピーカ11へ切り替えるためのボタンである。ボタン61cは、少なくとも「0」から「9」の10個の数字に対応したキーオブジェクトを含むダイアル(キーパッド)をディスプレイ2Aに表示させるためのボタンである。ボタン61dは、通話に関する各種の機能を呼び出すためのメニューをディスプレイ2Aに表示させるためのボタンである。ボタン65は、着信に応答するためのボタンである。ボタン65は、着信に応答するためにタップではなく、ドラッグ等の他の操作を受け付けるオブジェクトであってもよい。 【0052】 着信画面60aにおいて、ボタン61a、61b、61c、61dは、画面の下端部に小さく配置され、ボタン65は、その上方に大きく配置される。このため、利用者は、着信画面60aにおいて最も重要な操作である応答を容易に実行することができる。このことは、相手を待たせることなく、迅速かつ確実に応答することを可能にする。 【0053】 表示領域62には、音質調整機能に含まれる機能のうち、利用者によって有効化された機能に対応したアイコンが表示される。表示領域63には、着信相手に関する情報が表示される。表示領域64には、着信中であることを示すメッセージが表示される。図5に示す例では、着信相手がコンタクトデータ9Yに登録されている山田太郎さんであるものとする。この場合、スマートフォン1は、ステップS11に示すように、コンタクトデータ9Yに登録されている山田太郎さんの画像データを表示領域63に表示し、コンタクトデータ9Yに登録されている山田太郎さんの名前をメッセージの一部として表示領域64に表示する。 【0054】 着信画面60aにおいて、表示領域63及び表示領域64は、着信画面60aの領域の大きな部分を占めている。このことは、利用者が、誰から着信があったのかを迅速に把握することを可能にする。 【0055】 このように、着信画面60aは、利用者が、誰から着信があったのかを迅速に把握し、迅速かつ確実に応答することができるように、シンプルに構成されている。 【0056】 ステップS11では、着信に気付いた利用者は、着信画面60aのボタン65をタップすることで、オフフック操作を行う。オフフック操作は、着信に応じて通話を開始するための操作である。スマートフォン1は、ボタン65に対するタップを検出すると、ステップS12として、通話処理を開始し、通話中を示す通話画面60bをディスプレイ2Aに表示する。通話処理には、例えば、相手から送信される音声信号をレシーバ7等から出力する処理、利用者の音声を音声信号に変換して相手へ送信する処理、及び通話の終了を検出する処理等が含まれる。 【0057】 通話画面60bは、ボタン61a、61b、61c、61d及び67と、表示領域62、63及び66とを含む。ボタン67は、通話を切断するためのボタンである。 【0058】 通話画面60bにおいて、ボタン61a、61b、61c、61dは、画面の下端部に小さく配置され、ボタン67は、その上方に大きく配置される。このため、利用者は、通話画面60bにおいて最も重要な操作である通話の切断を容易に実行することができる。このことは、迅速かつ確実に通話を切断することを可能にする。 【0059】 表示領域66には、通話中であることを示すメッセージが表示される。ステップS12では、スマートフォン1は、通話中の相手が山田太郎さんであることを示すために、山田太郎さんの画像データを表示領域63に表示し、山田太郎さんの名前をメッセージの一部として表示領域66に表示する。 【0060】 通話画面60bにおいて、表示領域63及び表示領域66は、通話画面60bの領域の大きな部分を占めている。このことは、利用者が、誰と通話中であるのかを確実に把握することを可能にする。 【0061】 このように、通話画面60bは、利用者が、誰と通話中であるのかを迅速に把握し、迅速かつ確実に通話を切断することができるように、シンプルに構成されている。 【0062】 その後、利用者は、レシーバ7から出力される相手の音声を聞くために、通話画面60bを表示しているスマートフォン1を耳に近付ける。スマートフォン1は、近接センサ5によって近接する物体の存在を検出すると、ステップS13として、ディスプレイ2Aの表示が消された状態となる。表示が消された状態において、スマートフォン1は、ディスプレイ2Aの表示を消し、タッチスクリーン2Bを無効化する。これにより、スマートフォン1は、タッチスクリーン2Bに対する利用者の耳等の接触を画面に対する操作として検出して誤動作する可能性を低減でき、さらに電力消費を小さくすることができる。 【0063】 通話中にディスプレイ2Aの表示が消された状態は、いわゆるロック状態とは異なる。ロック状態では、使用されていないスマートフォン1の誤動作を低減し、電力消費を低減するために、ディスプレイ2Aの表示が消され、タッチスクリーン2Bが無効化される。このため、スマートフォン1は、ロック状態を解除する際には、利用者がスマートフォン1の使用を開始する意思があるか否かを確認するために、ロック画面を表示する。そして、ロック画面の表示中に所定の操作を検出しなければ、通常の利用状態に復帰しない。一方、通話中にディスプレイ2Aの表示が消された状態では、スマートフォン1は、使用中であることが前提であるので、使用開始の意思を確認するロック画面を表示することなく、通常の利用状態に復帰する。」 イ 段落【0100】 「【0100】 コントローラ10は、ステップS104として、ディスプレイ2Aの表示が再び必要かを判定する。コントローラ10は、例えば、近接センサ5によって近接する物体の存在が検出されていない場合に、ディスプレイ2Aの表示が再び必要であると判定する。ディスプレイ2Aの表示が再び必要である場合(ステップS104,Yes)、コントローラ10は、ステップS105に進む。コントローラ10は、ステップS105として、ディスプレイ2Aを再び表示させ、タッチスクリーン2Bを有効化させる。そして、コントローラ10は、ステップS106として、自機を制御するための画面をディスプレイ2Aに表示させる。ディスプレイ2Aの表示が再び必要でない場合(ステップS104,No)、コントローラ10は、ステップS105及びステップS106を行わない。」 4.対比 本願発明と引用発明とを対比すると次のことがいえる。 (1) 引用発明の「携帯電話機10」は、本願発明の「携帯電話」に相当する。 引用発明の携帯電話機10が「通話画面」や「ロック画面」などを表示する「ディスプレイ14」を備えることは、本願発明の「携帯電話」が「画面を表示するディスプレイを備え」ることに相当する。 (2) 引用発明の「タッチパネル16に対するユーザの意図しない入力による誤操作を防止するために、タッチ操作に基づく所定の処理の実行を制限するロック状態を設定することができ、電源キー22bが操作されると、ディスプレイ14およびタッチパネル16の電源がオフにされると共にロック状態が設定され、この状態で、メニューキー22aが操作されると、ディスプレイ14およびタッチパネル16の電源がオンとなり、ロック画面が表示され、ロック状態の解除操作が受け付けられるようになり、ただし、ディスプレイ14の電源が自動的にオフにされた場合も、ロック状態が設定され」ることは、本願発明の「前記ディスプレイの画面がオフになった後に当該ディスプレイの画面がオンになると、前記ディスプレイにロック画面を表示する」ことに相当する。 (3) 引用発明の「ロック画面には、ロック状態を解除するためのスタートキー70およびロック状態を解除すると共に電話機能を実行するための電話キー72が含まれ、電話キー72に対してタップ操作がされると、そのタップ操作が解除操作として受け付けられロック状態が解除され、電話キー72を利用してロック状態が解除されると、ダイヤルキーを含む発呼画面が表示され、ユーザは、発呼画面で任意の電話番号を入力した後に発呼操作を行うことで、任意の相手に電話を掛けることが出来る」ことは、本願発明の携帯電話が、「前記ロック画面においてロックが解除された状態で通話が開始した場合は、当該通話中に前記ディスプレイの画面がオフになった後に、当該通話が終了して当該ディスプレイの画面がオンになっても、前記ディスプレイにロック画面を表示しない」ことと、「前記ロック画面においてロックが解除された状態で通話が開始」する点で共通するといえる。 したがって、本願発明と引用発明との間には、次の一致点・相違点があるといえる。 [一致点] 「画面を表示するディスプレイを備え、 前記ディスプレイの画面がオフになった後に当該ディスプレイの画面がオンになると、前記ディスプレイにロック画面を表示する携帯電話であって、 前記ロック画面においてロックが解除された状態で通話が開始する、携帯電話。」 [相違点] 本願発明では、前記ロック画面においてロックが解除された状態で通話が開始「した場合は、当該通話中に当該通話中に前記ディスプレイの画面がオフになった後に、当該通話が終了して当該ディスプレイの画面がオンになっても、前記ディスプレイにロック画面を表示しない」のに対し、引用発明では、そのような場合は、「当該通話中に前記ディスプレイの画面がオフになった後に、当該通話が終了して当該ディスプレイの画面がオンになっても、前記ディスプレイにロック画面を表示しない」ことが特定されていない点。 5.当審の判断 [相違点]について 引用発明は、「通話中などでは携帯電話機10がユーザの顔に近づけられるため、タッチパネル16がユーザの顔を検出し誤動作する可能性があるため」、近接センサで物の近接を検出すると、タッチパネルに対して、「タッチ操作制御処理」を行うものである。 引用文献4には、上記「3.(2)ア」(段落【0062】、【0063】)を参照すると、スマートフォンにおいて、タッチスクリーンに対する利用者の耳等の接触による誤動作を低減し、さらに電力消費を小さくするために、通話中、近接センサが近接する物体の存在を検出すると、タッチスクリーンを無効化するとともに、ディスプレイの表示を消し、通話中にディスプレイの表示が消された状態は、いわゆるロック状態とは異なるものであって、使用開始の意思を確認するロック画面を表示せずに、通常の利用状態に復帰するという技術的事項が記載されるとともに、上記「3.(2)イ」(段落【0100】)を参照すると、近接センサが近接する物体の存在を検出しなくなると、ディスプレイを再び表示させるという技術的事項が記載されていると認定できる。 なお、本願明細書の段落【0063】の「ここで、画面がオンになるトリガは、例えば、ユーザが携帯電話2から耳を遠ざけたことを近接センサ16が検出するなど、通話が終了したと判断できるタイミングとすることができる。」との記載を参照すると、本願発明における「当該通話が終了して当該ディスプレイの画面がオンにな」ることには、「ユーザが携帯電話から耳を遠ざけたことを近接センサが検出して当該ディスプレイの画面がオンになること」が、少なくとも含まれていると解するのが自然である。 そうすると、引用発明と上記引用文献4記載の技術的事項は、近接センサを利用して、通話中に、タッチパネル(タッチスクリーン)の操作を制限する制御をする点で互いに共通するから、引用発明において、上記の引用文献4記載の技術的事項である、通話中の、ディスプレイに対する制御を採用して、通話中に、近接センサが近接する物体の存在を検出すると、ディスプレイの表示を消し、近接センサが近接する物体の存在を検出しなくなると、使用開始の意思を確認するロック画面を表示せずに、通常の利用状態に復帰するように構成することによって、「当該通話中に前記ディスプレイの画面がオフになった後に、当該通話が終了して当該ディスプレイの画面がオンになっても、前記ディスプレイにロック画面を表示しない」、本願発明に係る上記[相違点]の構成とすることは、当業者であれば容易になし得たことである。 さらに、本願発明の効果も、引用発明及び引用文献4に開示された技術的事項に基づいて、当業者が予測し得る範囲内のものである。 6.むすび したがって、本願発明は、引用発明、及び、引用文献4に開示された技術的事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 したがって、本願は、その余の請求項について論及するまでもなく拒絶すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。

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2016-019447

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