特許拒絶査定不服審判
2020-007442
インターホン装置、プログラム
- 審判番号
- 2020-007442
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2016-098314外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2020年06月01日
- 審決日
- 2021年08月12日
- 公報発行日
- 2021年11月26日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】パナソニックIPマネジメント株式会社
- 【請求人代理人】特許業務法人北斗特許事務所
- 分類
- P18 .121-WZ (H04M)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法29条2項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特願2016- 98314「インターホン装置、プログラム」拒絶査定不服審判事件〔平成29年11月24日出願公開、特開2017-208624〕について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
【理 由】
第1 手続の経緯
本願は、平成28年5月16日に出願された特願2016-98314号であり、その手続きの経緯は、概略、以下のとおりである。
令和 元年12月 5日付け :拒絶理由通知
令和 2年 2月10日 :意見書及び手続補正書
令和 2年 2月21日付け :拒絶査定
令和 2年 6月 1日 :審判請求書及び手続補正書
令和 3年 1月21日付け :拒絶理由通知
令和 3年 3月29日 :意見書及び手続補正書
第2 本願発明
本願の請求項1ないし請求項5に係る発明は、令和3年3月29日提出の手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし請求項5に記載された事項により特定されるものであり、その請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、以下のとおりのものである。
「複数のアイコンを画面にまとめて表示する機能、及び前記複数のアイコンのうちいずれかを選択する操作を受け付ける機能を有する操作表示部と、
前記操作表示部に表示させる表示内容を制御する表示制御部と、
前記複数のアイコンのうち前記操作表示部に表示するトップメニュー画面に含まれるアイコンを設定する設定部とを備え、
前記複数のアイコンには、複数の機能が一対一に対応付けられており、
前記設定部は、登録されている設備データに基づいて、前記複数のアイコンのうち前記操作表示部に表示するトップメニュー画面に含まれるアイコンを設定し、
前記表示制御部は、前記設定部で設定されたアイコンを前記操作表示部に表示するトップメニュー画面に表示させ、かつ表示させるアイコンの数に基づいてアイコンの表示サイズを決定し、
前記表示制御部は、前記設定部で設定されたアイコンのうち少なくとも2つのアイコンの表示サイズが互いに異なるように、優先順位の高いアイコンの表示サイズを大きくする
ことを特徴とするインターホン装置。」
第3 拒絶の理由
令和3年1月21日付けで当審により通知した拒絶理由の概要は、次のとおりのものである。
「本願発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった引用文献1に記載された発明および引用文献2-5に記載された事項に基づいて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
引用文献一覧
1.特開2004-135199号公報(原査定の引用文献2)
2.特開2002-260135号公報(新たに引用する文献)
3.再公表特許第2013/186896号(原査定の引用文献7)
4.特開2012-178104号公報(原査定の引用文献6)
5.特開2013-238994号公報(原査定の引用文献5)
6.(省略)
7.(省略) 」
第4 引用文献の記載及び引用発明
1 引用文献1(特開2004-135199号公報)
令和3年1月21日付けで当審により通知した拒絶理由で引用した特開2004-135199号公報(以下、「引用文献1」という。)には、以下の事項が記載されている。(下線は、当審で付与した。)
ア 「【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インターホンシステムに関するものである。」
イ 「【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を一実施形態により説明する。なお、本実施形態では、防犯センサや、火災センサ、JEM?A規格の電気錠、空調機器等を接続することができる制御監視機能を親機1に備えたシステムを例示するが、このような制御監視機能を有しない通常のシステムにも本発明の技術思想が適用可能であることは言うまでもない。
【0011】
図1は本発明の一実施形態のシステム全体を示しており、このシステムはシステムの中核となる親機1を中心として、インターホン機能、住宅設備の制御監視機能、防犯、防災等のセキュリティ機能を統合したものであり、親機1にはカメラ付きのドアホン子器2やカメラ無しのドアホン子器2’、付設している人感センサ等に連動して起動するセンサカメラ3a、更には玄関ポーチなどに設けられる監視カメラ3b等を接続する接続部20(図2参照),呼出用押釦装置4、火災センサ5a、ガスセンサ5b、防犯センサ(防犯スイッチ)6,非常用押釦装置7等のセキュリティセンサを接続する接続部21(図2参照),JEM?A規格の空調機器8や電気錠9を接続する接続部22,更に警報報知用の増設ベル10,増設スピーカ11等を接続する接続部23(図2参照)とともに、宅内に必要に応じて設けられる副親機12…や12a…を伝送線13を介して接続する接続部24(図2参照)、汎用通信系のRS485(尚RS485以外の汎用シリアル通信を用いても良い)用の2線のバス14を接続する接続部25(図2参照)、10BASE?Tのケーブル15を接続する接続部26(図2参照)、一般の電話機16をインターホンのハンドセットとして使用可能とするドアホンアダプタ17とドアホン子器2,2’との間の通話音声を通す通話線18を接続する接続部27(図2参照)、更に異常発生時等に通報出力を自動通報機19に送る接点出力部28(図2参照)とを備えている。
【0012】
親機1は上述のように各種接続部20~27及び接点出力部28を備えたものであるが、その内部には次の回路要素を備えている。
【0013】
つまり親機1の全体の信号処理・制御を担うCPU部30と、前記接続部20の何れかに接続された信号線80を通じてドアホン子器2、2’から送られてくる呼出信号を検出してその検出信号をCPU部30に出力するドアホン呼出検出回路31と、接続部21に接続される各種センサ及びスイッチ類の信号をCPU部30との間で内部バス32を介して通信を行うためのI/Oポート33と、前記各接続部20を通じて取り込まれる直接接続のTVカメラ付きドアホン子器2、2’から周波数多重化によって送られてくる音声信号及び映像信号、或いは監視カメラ3bやセンサカメラ3aの映像信号をCPU部30の制御の下で選択するセレクタ回路34と、セレクタ回路34を通じて取り込まれたFM変調されている映像信号を復調するビデオ復調回路35と、復調されたアナログの映像信号をデジタル画像データにコンバートするビデオコンバータ36と、ビデオコンバータ36からの画像データの所定位置に付加して表示したり或いは単独で表示するためのグラフィックデータ(画像データ)を生成し、ビデオコンバータ36からの画像データと合成したり、ビデオコンバータ36からの画像データの画質補正やエフェクト処理を行う等して、液晶ディスプレイからなるモニタ装置37及び副親機12…に設けてある液晶ディスプレイからなるモニタ装置63で映し出すための画像データを生成するグラフィックス生成回路39と、グラフィックス生成回路39から出力される画像データをアナログの映像信号にコンバートするビデオコンバータ40と、このビデオコンバータ40から出力される映像信号をFM変調して送出するビデオ変調回路41と、前記セレクタ回路34を介して取り込んだドアホン子器2、2’からの音声信号を取り込んで、副親機12、12aへ送出する処理及び副親機12、12a側からの音声信号を取り込んでドアホン子器2、2’へ送出する処理を行い、ドアホン子器2、2’と副親機12、12aとの間の通話制御をCPU部30の制御の下で行う通話処理回路42と、副親機12、12aから周波数多重によって送出されてくるFSK信号により構成された制御信号から操作情報たる制御コマンドを抽出してCPU部30へ受け渡すとともにCPU部30で生成された制御コマンド(制御情報)を副親機12、12a側へ制御信号として送出する制御コマンドI/F回路43と、ビデオ変調回路41からの映像信号とドアホン子器2、2’の音声信号とを接続部24を通じて伝送線13へ送出させ、また副親機12側からの音声信号を抽出するための結合部56を備えている。
【0014】
尚、グラフィックス生成回路39の機能としては、例えば、画像へのタッチスイッチの付加表示、ドアホン子器2、2’のカメラや監視カメラ6の撮像映像の合成表示や、スーパーインポーズ表示、各種センサやスイッチ類などの状態付加表示、後述する録画/録音情報の付加表示、画質補正や画像エフェクト処理など、様々な画像加工態様が含まれる。」
ウ 「【0016】
そして更に録画、録音や各種データの記憶手段としてフラッシュROM45、ワークエリアやデータの一時格納のためのRAM46を備えている。更に接続部22に制御線81を通じて接続される日本電機工業会の規格(JEM?A)の電気錠9や空調機器8に対して制御信号の送信或いは動作モニタ信号の受信を行うなうI/F回路47と、内部バス32を通じてCPU部30から受け取った制御信号をI/F回路47に送るとともにI/F回路47から受け取る動作モニタ信号を内部バス32を通じてCPU部30に送るためのI/Oポート48を備えている。このI/Oポート48はCPU部30からの制御信号に基づいて接点出力部28をオンさせて接点出力を自動通報機19へ送るようにもなっている。」
エ 「【0046】
次に本発明のシステムの動作を説明する。
【0047】
まず、システムが稼働すると、待機状態に入る。この待機状態では各モニタ装置37、63は画面が消えている状態にあるが、通話呼出等のトリガによって画面表示が親機1のCPU部30の制御によって開始されるようになっている。
【0048】
この待機状態で親機1又は副親機12のメニュー釦S1が操作されると、親機1のCPU部30の制御の下で、操作があった親機1又は副親機12のモニタ装置37又は63が動作して図8に示す基本のメニュー画面が表示される。尚副受信機12の画面表示は親機1側から送られてくる映像信号の再生による。このメニュー画面では本システムが備えている機能の選択釦B1…が表示され、この選択釦B1…をユーザがタッチ操作すると、親機1の場合にはその座標情報が親機1のCPU部30へタッチパネルコントローラ51を通じて送られる。また副親機12では座標情報を親機1へ送信して、CPU部30に取り込まれる。
【0049】
ここで本実施形態システムでは、キッチンタイマ機能、アラーム機能、伝言機能、録画録音再生機能、セキュリティ機能、カメラモニタ機能、省エネ機能、住宅設備(照明器具105、301、空調機器8等)のコントロール機能、システムの動作に必要な設定を行うための設定機能、センターサーバ602のサービスを受けるためのセンターサーバ接続機能の計10個の機能を、個々に割り付けてある選択釦B1~B10のタッチ操作で選択できるようになっている。尚図8には待機状態に戻るための終了釦BEも表示される。尚以後のモニタ画面に表示される終了釦BEも表示画面での動作状態から待機状態に戻るための操作釦である。
【0050】
このモニタ画面で映し出される映像は、グラフィックデータ生成回路39で作成された画像データによるものである。」
オ 「【0078】
次にモニタカメラ選択について説明する。このモニタカメラ選択の機能は、待機状態で親機1又副親機12のモニタ釦S3が操作されるか、メニュー画面上のカメラモニタの選択釦B6が親機1又は副親機12でタッチ操作されることで有効となる。
【0079】
モニタカメラ選択の機能が働くと、親機1のCPU部30の制御の下で、各モニタ装置37、63のモニタ画面が図16(a)に示すようにシステムに接続されているドアホン子器2のカメラやセンサカメラ3a、監視カメラ3bあるいはWEBカメラ403の個々に対応した選択釦B70…のアイコンが表示された画面に切り替わる。この画面では画面の内容(この場合「モニタ選択」)を示す文字表示及び待機状態に戻るための終了釦BEも表示される。
【0080】
ここでシステム構築時に予め接続される監視カメラ3b、センサカメラ3a、カメラ付きドアホン子器2の数とその場所、WEBカメラ403の数と個別番号(IPアドレスを含む)が設定されて親機1のフラッシュROM45の所定エリアに登録されており、CPU部30はこの登録データに基づいてグラフィック生成回路39で各選択釦B70…に対応する各カメラの設置場所名或いはカメラ番号を記入した選択釦のアイコン画像データを作成させる処理を行うようになっている。また表示釦数によって選択釦の大きさを変えるように画像データを作成させるようになっており、選択釦B70…の大きさを変えて操作性を向上させている。なお、この表示釦数によって選択釦の大きさを変える処理は、各モニタ画面において表示する機能の操作釦や選択釦についても機能の数によって適用される。」
カ 図1は次のとおりである。
キ 図2は次のとおりである。
ク 図8は次のとおりである。
ケ 図12は次のとおりである。
コ 図16(a)は次のとおりである。
以上のア~コの記載から、引用文献1には、以下の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されている。
「インターホン機能、住宅設備の制御監視機能、防犯、防災等のセキュリティ機能を統合したインターホンシステムの中核となる親機1であって(【0001】、【0011】)、
各種接続部20~27及び接点出力部28を備えると共に、その内部には、親機1の全体の信号処理・制御を担うCPU部30と液晶ディスプレイからなるモニタ装置37で映し出すための画像データを生成するグラフィックス生成回路39、等の回路要素、更に録画、録音や各種データの記憶手段としてフラッシュROM45、等を備えており、(【0012】、【0013】、【0016】)
更に、前記親機1で各種操作が可能なようにモニタ装置37の表示画面上にタッチパネル50を設けるとともに操作座標情報の取り込みなどを行うタッチパネルコントローラ51を設け、更にタッチパネル50以外に各種操作釦と表示素子とを備えた操作表示部52が設けられ、その操作情報をCPU部30が取り込むようになっており、操作表示部52に設けられる操作釦としては、ドアホン子器2、2’との間の通話を行うための通話釦S0、モニタ画面に基本となるメニュー画面を呼出すためのメニュー釦S1、室内呼出のための室内呼出釦S2、各所に設置されている監視カメラ3a等の映像のモニタを行うためのモニタ釦S3、留守中の処理を行うための留守釦S4や了解釦S5、更に各種表示ランプが設けられており、(【0017】)
前記インターホンシステムが待機状態で親機1のメニュー釦S1が操作されると、親機1のCPU部30の制御の下で、操作があった親機1のモニタ装置37が動作して基本のメニュー画面が表示され、当該メニュー画面では本システムが備えている機能の選択釦B1…が表示され、この選択釦B1…をユーザがタッチ操作すると、その座標情報が親機1のCPU部30へタッチパネルコントローラ51を通じて送られ、メニュー画面に表示されている本システムが備えている機能は、個々に割り付けてある選択釦B1~B10のタッチ操作で選択でき、(【0048】、【0049】)
更に、モニタカメラ選択においては、前記親機1が備えるCPU部30は、前記インターホンシステム構築時に予め接続される監視カメラ3b、センサカメラ3a、カメラ付きドアホン子器2の数とその場所、WEBカメラ403の数と個別番号(IPアドレスを含む)が設定されて親機1のフラッシュROM45の所定エリアに登録された登録データに基づいて、グラフィック生成回路39で各選択釦B70…に対応する各カメラの設置場所名或いはカメラ番号を記入した選択釦のアイコン画像データを作成させる処理であって、当該処理は、表示釦数によって選択釦の大きさを変えるように画像データを作成させるようになっており、選択釦B70…の大きさを変えて操作性を向上させており、この表示釦数によって選択釦の大きさを変える処理は、各モニタ画面において表示する機能の操作釦や選択釦についても機能の数によって適用される、(【0080】)
親機1。」
2 引用文献3(再公表特許第2013/186896号)
令和3年1月21日付けで当審により通知した拒絶理由で引用した再公表特許第2013/186896号(以下、「引用文献3」という。)には、以下の事項が記載されている。(下線は、当審で付与した。)
ア 「【0001】
この発明は、操作項目を表示する表示部と操作項目に対する操作を受け付ける操作部とを備える情報機器および操作画面の表示方法に関する。」
イ 「【0056】
実行の形態2.
図8は、この発明の実行の形態2に係る情報機器の構成を示すブロック図である。図8に示す情報機器1Aは、上記実施の形態1の構成に対して機能限定判断部16および表示態様決定部17を追加している。追加構成以外は図2と同様であるので説明を省略する。
機能限定判断部16は、選択状態管理部12により管理される機能についてメニュー構成管理部11が判別したワンタッチ操作項目が所定数以上である場合に、あらかじめ設定された優先順位に基づいて、所定数に収まるようにワンタッチメニュー画面に表示するワンタッチ操作項目の数を制限する限定判断部である。
【0057】
なお、優先順位は、ワンタッチメニュー画面に表示するワンタッチ操作項目の優先順位であり、例えばユーザの実行頻度に応じてワンタッチ操作項目に設定する。
また、上記所定数は、例えば、指などの操作物を用いて容易に操作が可能なアイコンの標準サイズをあらかじめ設定しておき、このサイズでモニタ5の画面に配置可能なアイコン数から、多少の増減のマージンを考慮して決定される。
【0058】
表示態様決定部17は、メニュー構成管理部11が判別した操作項目が所定数未満である場合に、上記優先順位に応じてワンタッチ操作項目の表示サイズを変更する。
例えば、モニタ5の画面サイズとワンタッチ操作項目の数を考慮して、モニタ5の画面に収まる最大のサイズを設定する。
また、表示態様決定部17は、メニュー構成管理部11によって判別されたワンタッチ操作項目を配置するワンタッチメニュー画面上の位置を上記優先順位に応じて決定する。 例えば、モニタ5の画面の中央付近にまとめて優先順位に応じた順番でワンタッチ操作項目を配置すれば、操作の際に、操作手Aなどの操作物の移動量を減らすことができる。」
3 引用文献5(特開2013-238994号公報)
令和3年1月21日付けで当審により通知した拒絶理由で引用した特開2013-238994号公報(以下、「引用文献5」という。)には、以下の事項が記載されている。(下線は、当審で付与した。)
ア 「【0078】
ここで第1ページに表示されているアイコンのサービスアプリケーションプログラム221が、一定の期間実行されなかった場合は、図7(b)に示す「観光バス」アイコンのように、アイコンのサイズが小さくなる。更に一定の期間実行されなかった場合には、第1ページ52から消去されて、第2ページ53に表示されることとなる。」
イ 「【0142】
また、第0、1ページに表示されたアイコンのうち、n時間未実行であったサービスアプリケーションプログラム221のアイコンのサイズを小さくするとしたが、頻繁に実行するサービスアプリケーションプログラム221のアイコンのサイズを大きくする機能を更に有していてもよい。つまり表示制御部513は、サービスアプリケーションプログラム221が実行された頻度を取得し、実行された頻度の高いサービスアプリケーションプログラム221のアイコンのサイズを大きくし、実行された頻度の低いサービスアプリケーションプログラム221のアイコンのサイズを小さくする。
【0143】
また、通信端末50は、アプリケーション配信サーバ20から、サービスアプリケーションプログラム221とともにアイコン画像を受信し、第0ページ55、第1ページ52に表示したアイコンを除く全てのアイコンを第2ページ53に表示するとしたが、通信端末50はアイコンの配列に関する優先度を示す情報もアプリケーション配信サーバ20から受信し、その情報に基づいて、第2ページ53におけるアイコンの配列を変えるようにしてもよい。例えば、優先度の高いアイコンを第2ページ53の上方にアイコンサイズを大きくして表示させ、優先度の低いアイコンを第2ページ53の下方にアイコンサイズを小さくして表示させてもよい。あるいは、優先度の高いアイコンを振動させるように表示する等、そのアイコンに対してユーザの注意を喚起するような任意の表示形態でもよい。
【0144】
この優先度は、例えば、アプリケーション配信サーバ20が保有するユーザ情報223や、他のユーザのサービスアプリケーションプログラム221の実行履歴に基づいて、使用される可能性の高いものの優先度が高くなるように、アプリケーション配信サーバ20の制御部210が決定する。」
ウ 【図7】は次のようなものである。
4 周知技術
上記「2 引用文献3(再公表特許第2013/186896号)」及び「3 引用文献5(特開2013-238994号公報)」で摘記したように、「画面に表示されるアイコンの表示サイズを優先順位に応じて変更する」との技術事項は、技術分野を問わず採用されている周知技術である。
第5 対比・判断
1 対比
本願発明と引用発明とを対比する。
(1)『複数のアイコンを画面にまとめて表示する機能、及び前記複数のアイコンのうちいずれかを選択する操作を受け付ける機能を有する操作表示部』、及び、『複数のアイコンには、複数の機能が一対一に対応付けられており、』について
引用発明においては、「前記インターホンシステムが待機状態で親機1のメニュー釦S1が操作されると、親機1のCPU部30の制御の下で、操作があった親機1のモニタ装置37が動作して基本のメニュー画面が表示され、当該メニュー画面では本システムが備えている機能の選択釦B1…が表示され、この選択釦B1…をユーザがタッチ操作すると、その座標情報が親機1のCPU部30へタッチパネルコントローラ51を通じて送られ、メニュー画面に表示されている本システムが備えている機能は、個々に割り付けてある選択釦B1~B10のタッチ操作で選択できる」ものである。
ここで、引用発明の「選択釦B1~B10」のそれぞれが、本願発明でいう『アイコン』に対応することは明らかであるから、「選択釦B1~B10が表示されているメニュー画面を表示する」との事項は、本願発明でいう『複数のアイコンを画面にまとめて表示する機能』に対応するといえる。
また、引用発明の「メニュー画面に表示されている本システムが備えている機能は、個々に割り付けてある選択釦B1~B10のタッチ操作で選択できる」との事項は、本願発明でいう『前記複数のアイコンのうちいずれかを選択する操作を受け付ける機能』に対応するといえる。
してみると、引用発明において、「選択釦B1~B10が表示されているメニュー画面を表示する」との事項、及び、「メニュー画面に表示されている本システムが備えている機能は、個々に割り付けてある選択釦B1~B10のタッチ操作で選択できる」との事項を実行する「モニタ装置37」は、本願発明でいう『複数のアイコンを画面にまとめて表示する機能、及び前記複数のアイコンのうちいずれかを選択する操作を受け付ける機能を有する操作表示部』に相当する。
更に、引用発明においては、「メニュー画面に表示されている本システムが備えている機能は、個々に割り付けてある選択釦B1~B10のタッチ操作で選択できる」のであるから、「選択釦B1~B10」には、本願発明と同様に「複数の機能が一対一に対応付けられている」といえる。
(2)『前記操作表示部に表示させる表示内容を制御する表示制御部』について
引用発明の「グラフィックス生成回路39」は、「液晶ディスプレイからなるモニタ装置37で映し出すための画像データを生成する」こと、「モニタカメラ選択においては、・・・(途中省略)・・・グラフィック生成回路39で各選択釦B70…に対応する各カメラの設置場所名或いはカメラ番号を記入した選択釦のアイコン画像データを作成させる処理であって、当該処理は、表示釦数によって選択釦の大きさを変えるように画像データを作成させる」等の処理を行っており、これらは、モニタ装置37に表させる表示内容を制御しているといえる。
してみると、引用発明の「グラフィックス生成回路39」は、本願発明でいう『前記操作表示部に表示させる表示内容を制御する表示制御部』に相当する。
(3)『前記複数のアイコンのうち前記操作表示部に表示するトップメニュー画面に含まれるアイコンを設定する設定部』、及び、『前記設定部は、登録されている設備データに基づいて、前記複数のアイコンのうち前記操作表示部に表示するトップメニュー画面に含まれるアイコンを設定し、』について
引用発明においては、「前記インターホンシステムが待機状態で親機1のメニュー釦S1が操作されると、親機1のCPU部30の制御の下で、操作があった親機1のモニタ装置37が動作して基本のメニュー画面が表示され、当該メニュー画面では本システムが備えている機能の選択釦B1…が表示」されるのであり、前記「基本のメニュー画面」は、本願発明でいう『トップメニュー画面』に対応するものである。
そして、「CPU部30の制御の下で、・・・当該メニュー画面では本システムが備えている機能の選択釦B1…が表示される」のであるから、「選択釦B1…」は、「CPU部30の制御」により設定されたものといえる。
よって、引用発明の「CPU部30」は、本願発明でいう『前記複数のアイコンのうち前記操作表示部に表示するトップメニュー画面に含まれるアイコンを設定する設定部』に相当する。
一方、引用発明においては、基本のメニュー画面に表示される「選択釦B1…」は、本願発明のように『登録されている設備データに基づいて、』設定する旨、特定されていない。
(4)『前記表示制御部は、前記設定部で設定されたアイコンを前記操作表示部に表示するトップメニュー画面に表示させ、かつ表示させるアイコンの数に基づいてアイコンの表示サイズを決定し、』について
上記「(2)」及び「(3)」で言及したように、引用発明の「グラフィックス生成回路39」は、「液晶ディスプレイからなるモニタ装置37で映し出すための画像データを生成する」のであるから、「CPU部30の制御」により設定された「選択釦B1…」を「基本のメニュー画面」に表示させる処理を「グラフィックス生成回路39」が実行していることは明らかである。
よって、引用発明の「グラフィックス生成回路39」と本願発明の『表示制御部』は、『設定部で設定されたアイコンを操作表示部に表示するトップメニュー画面に表示させる』との点で共通している。
一方、引用発明においては、本願発明のように、『表示させるアイコンの数に基づいてアイコンの表示サイズを決定する』こと、及び、『設定部で設定されたアイコンのうち少なくとも2つのアイコンの表示サイズが互いに異なるように、優先順位の高いアイコンの表示サイズを大きくする』ことについては、特定されていない。
(5)「インターホン装置」について
引用発明の「親機1」は、インターホン機能、住宅設備の制御監視機能、防犯、防災等のセキュリティ機能を統合したインターホンシステムの中核となる親機1(装置)であるから、本願発明でいう『インターホン装置』に対応するものである。
2 一致点及び相違点
上記「1 対比」の「(1)~(5)」で言及したことを踏まえると、本願発明と引用発明とは、
「複数のアイコンを画面にまとめて表示する機能、及び前記複数のアイコンのうちいずれかを選択する操作を受け付ける機能を有する操作表示部と、
前記操作表示部に表示させる表示内容を制御する表示制御部と、
前記複数のアイコンのうち前記操作表示部に表示するトップメニュー画面に含まれるアイコンを設定する設定部とを備え、
前記複数のアイコンには、複数の機能が一対一に対応付けられており、
前記設定部は、前記複数のアイコンのうち前記操作表示部に表示するトップメニュー画面に含まれるアイコンを設定し、
前記表示制御部は、前記設定部で設定されたアイコンを前記操作表示部に表示するトップメニュー画面に表示させる、
ことを特徴とするインターホン装置。」
の点で一致し、以下の点で相違している。
(相違点1)
本願発明の『設定部』は、『登録されている設備データに基づいて、前記複数のアイコンのうち前記操作表示部に表示するトップメニュー画面に含まれるアイコンを設定』しているのに対し、引用発明においては、基本のメニュー画面に表示される「選択釦B1…」は、本願発明のように『登録されている設備データに基づいて、』設定する旨、特定されていない点。
(相違点2)
本願発明の『表示制御部』は、『(トップメニュー画面に)表示させるアイコンの数に基づいてアイコンの表示サイズを決定』しているのに対し、引用発明の「グラフィックス生成回路39」が、「基本のメニュー画面に表示される選択釦B1…の表示サイズを選択釦B1…の数に基づいて決定」している旨、特定されていない点。
(相違点3)
本願発明の『表示制御部』は、『前記設定部で設定されたアイコンのうち少なくとも2つのアイコンの表示サイズが互いに異なるように、優先順位の高いアイコンの表示サイズを大きくする』のに対し、引用発明の「グラフィックス生成回路39」が、そのような処理を実行する旨、特定されていない点。
3 判断
上記各相違点について検討する。
(相違点1)について
引用発明においては、モニタカメラ選択における処理ではあるものの、「前記親機1が備えるCPU部30は、前記インターホンシステム構築時に予め接続される監視カメラ3b、センサカメラ3a、カメラ付きドアホン子器2の数とその場所、WEBカメラ403の数と個別番号(IPアドレスを含む)が設定されて親機1のフラッシュROM45の所定エリアに登録された登録データに基づいて、グラフィック生成回路39で各選択釦B70…に対応する各カメラの設置場所名或いはカメラ番号を記入した選択釦のアイコン画像データを作成させる処理」を実行することが可能であり、この処理は、「CPU部30が、モニタ装置37に表示する各選択釦B70…をインターホンシステム構築時に予め接続される監視カメラ3b、センサカメラ3a、等の設備データを登録した登録データに基づいて設定している」といえるものである。
ここで、引用文献1には、「基本のメニュー画面に表示される選択釦B1…」の具体例として、「キッチンタイマ機能、アラーム機能、伝言機能、録画録音再生機能、セキュリティ機能、カメラモニタ機能、省エネ機能、住宅設備(照明器具105、301、空調機器8等)のコントロール機能、システムの動作に必要な設定を行うための設定機能、センターサーバ602のサービスを受けるためのセンターサーバ接続機能の計10個」(【0049】、【図8】)が例示されており、そのうち、「セキュリティ機能、カメラモニタ機能、省エネ機能、住宅設備(照明器具105、301、空調機器8等)のコントロール機能」は、インターホンシステム構築時に予め設備データを登録しなければならないものである。
そこで、上述した、モニタカメラ選択において実行される「CPU部30が、モニタ装置37に表示する各選択釦B70…をインターホンシステム構築時に予め接続される監視カメラ3b、センサカメラ3a、等の設備データを登録した登録データに基づいて設定する」との処理を、「基本のメニュー画面に表示される選択釦B1…」に対しても実行するようにすることは、当業者であれば容易になし得るものである。
(相違点2)について
引用発明においては、モニタカメラ選択における処理ではあるものの、「グラフィック生成回路39で各選択釦B70…に対応する各カメラの設置場所名或いはカメラ番号を記入した選択釦のアイコン画像データを作成させる処理であって、当該処理は、表示釦数によって選択釦の大きさを変えるように画像データを作成させる」ことが可能であり、更に、「この表示釦数によって選択釦の大きさを変える処理は、各モニタ画面において表示する機能の操作釦や選択釦についても機能の数によって適用される」との事項も鑑みれば、モニタカメラ選択の際に行われている「表示釦数によって選択釦の大きさを変える処理」を「基本のメニュー画面に表示される選択釦B1…」に対しても適用することは、当業者であれば容易になし得るものである。
(相違点3)について
上記「第4 引用文献の記載及び引用発明」の「4 周知技術」で言及したように、「画面に表示されるアイコンの表示サイズを優先順位に応じて変更する」との技術事項は、技術分野を問わず採用されている周知技術である。
そこで、引用発明の「グラフィック生成回路39」に周知技術を適用して、「CPU部30で設定された選択釦B1…のうち少なくとも2つの選択釦の表示サイズが互いに異なるように、優先順位の高い選択釦の表示サイズを大きくする」ことは、当業者が容易に想到し得たことである。
以上のとおりであるから、本願発明は引用発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。
そして、本願発明の作用効果も、引用発明及び周知技術から予測できる範囲のものである。
第6 令和3年3月29日提出の意見書について
請求人は、令和3年3月29日提出の意見書において、概略、以下のような主張をしている。
「(3)<対比>
本願発明1と引用文献1に記載された発明とを対比すると、両者は少なくとも以下の点で相違します。
<相違点1>
本願発明1では、設定部が、登録されている設備データに基づいて、複数のアイコンのうち操作表示部に表示するトップメニュー画面に含まれるアイコンを設定することを特定しているのに対し、引用文献1に記載の発明にはかかる特定がない点
<相違点2>
本願発明1では、相違点1を前提として、表示制御部が、設定部で設定されたアイコンのうち少なくとも2つのアイコンの表示サイズが互いに異なり、優先順位の高いアイコンの表示サイズを大きくするように、設定部で設定されたアイコンを前記操作表示部に表示するトップメニュー画面に表示させることを特定しているのに対し、引用文献1に記載の発明にはかかる特定がない点
引用文献1には、拒絶理由通知書にもありますように「親機1と副親機12(又は12a)との間の室内呼出を行う場合」に表示される画面には「他の世帯に切り替えるための切り替え釦B53のアイコン」が表示され「システムが2世帯住宅に対応していない場合には切り替え釦B53は不要なため表示されないように設定」しておくことは記載されているものの、設備データに基づいてトップメニューに含まれるアイコンを設定する点については、記載も示唆もありません。
また、相違点1の開示が無いため、相違点1を前提とする相違点2についても、引用文献1には開示されていません。
更に、引用文献2-7のいずれにも、上記相違点1,2にかかる構成の開示はありません。」
しかしながら、請求人の主張する<相違点1>及び<相違点2>については、上記「第5 対比・判断」で検討したとおり採用することはできない。
第7 むすび
以上のとおり、本願発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった引用文献1に記載された発明及び周知技術に基づいて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
よって、結論のとおり審決する。
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2020-007442