特許拒絶査定不服審判
2021-017153
状態検出方法、状態検出装置及び記憶媒体
- 審判番号
- 2021-017153
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2018-507708外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2021年12月13日
- 審決日
- 2023年01月05日
- 公報発行日
- 2023年06月30日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】北京小米移動軟件有限公司
- 【請求人代理人】弁理士法人藤本パートナーズ
- 分類
- P18 .121-Z (H04M)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法29条2項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条、特許法第29条第2項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特願2018-507708「状態検出方法、状態検出装置及び記憶媒体」拒絶査定不服審判事件〔平成31年 3月28日国際公開、WO2019/056659、令和 2年 8月31日国内公表、特表2020-526941〕について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、2018年(平成30年)1月5日(パリ条約による優先権主張 外国庁受理2017年9月19日、中国)を国際出願日とする出願であって、令和2年12月23日付けの拒絶理由の通知に対し、令和3年3月23日に意見書が提出されるとともに手続補正がされたが、令和3年8月18日付けで拒絶査定(以下「原査定」という。)がされ、これに対して令和3年12月13日に拒絶査定不服審判の請求がされたものである。
第2 本願発明
本願の請求項に係る発明は、令和3年3月23日付けの手続補正によって補正された特許請求の範囲の請求項1ないし26に記載された事項により特定されるものと認められるところ、その請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、以下のとおりのものである。
「 【請求項1】
状態検出方法であって、
複数のサンプルモバイル端末の状態サンプル集合を取得するステップであって、前記状態サンプル集合は、前記複数のサンプルモバイル端末が予め設定された収容空間に位置する場合に収集したn個の収容状態サンプルと、前記複数のサンプルモバイル端末が前記予め設定された収容空間に位置しない場合に収集したm個の非収容状態サンプルとを含み、前記n及びmは、いずれも0より大きい整数であり、前記n個の収容状態サンプルにおける任意の収容状態サンプルは、前記任意の収容状態サンプルのタイプを示すためのラベルを含み、前記任意の収容状態サンプルのタイプとは、収容空間に位置することであり、前記m個の非収容状態サンプルにおける任意の非収容状態サンプルは、前記任意の非収容状態サンプルのタイプを示すためのラベルを含み、前記任意の非収容状態サンプルのタイプとは、収容空間に位置しないことであるステップと、
分類アルゴリズムを決定するステップと、
前記状態サンプル集合を訓練データとし、前記分類アルゴリズムに基づいて訓練して分類器を取得するステップと、
検出対象のモバイル端末に前記分類器を送信するステップと、
を含み、
前記検出対象のモバイル端末は、前記検出対象のモバイル端末の状態サンプルにより、前記分類器に基づいて、前記検出対象のモバイル端末が前記予め設定された収容空間に位置するか否かを判断する、
ことを特徴とする状態検出方法。」
第3 原査定における拒絶の理由の概要
原査定の拒絶の理由の概要は、この出願の下記の請求項に係る発明は、本願の優先権主張の日(以下「優先日」という。)前に日本国内又は外国において、頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった下記の引用文献に記載された発明に基づいて、その優先日前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない、というものである。
記(引用文献等については引用文献等一覧参照)
・請求項 1、5-12、16-26
・引用文献等 1
・請求項 2、13
・引用文献等 1-3
・請求項 3、14
・引用文献等 1、4
・請求項 4、15
・引用文献等 1、または、1、5
<引用文献等一覧>
1.特表2015-528253号公報
2.特開2000-299748号公報(周知技術を示す文献)
3.特開2001-134883号公報(周知技術を示す文献)
4.特開平09-237233号公報(周知技術を示す文献)
5.特表2015-525382号公報(周知技術を示す文献)
第4 引用文献、引用発明
原査定の拒絶の理由で引用された、本願の優先日より前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった上記引用文献1(特表2015-528253号公報)(平成27年9月24日出願公表)には、図面とともに、次の事項が記載されている(下線は、強調のため当審にて付与した。)。
「【背景技術】
【0002】
スマートフォン、タブレット、ノートブックコンピュータなどのモバイル電子デバイスは、複数の動作状態を有することが可能である。例えば、モバイルデバイスがそのユーザによって使用されていない間、モバイルデバイスは、電力消費レベルを低減して、電池寿命を長持ちさせるために、電力節約状態、すなわち、スリープ状態であること(例えば、スクリーンを薄暗すること、もしくは暗くすること)が可能である。場合によっては、モバイルデバイスは、モバイルデバイスが意図しない動作または誤った動作を実行しないように、(例えば、モバイルデバイスのタッチスクリーンまたはキーパッドがロックされる)入力ロック状態であることも可能である。他の場合では、モバイルデバイスは、デバイスをロック解除して使用するために、ユーザが正確なパスワードまたは個人識別番号(PIN)を提供することが要求されるように、セキュリティロックであり得る。他方で、モバイルデバイスがそのユーザによって盛んに使用されている間、モバイルデバイスは、(例えば、全出力レベルで、スクリーンまたはキーパッドがロック解除されて、ユーザ入力を受け取る準備ができている)通常動作状態であり得る。」
「【0005】
スマートフォン、タブレット、またはノートブックなど、モバイル電子デバイスは、複数の動作状態を有することが可能である。例えば、モバイルデバイスがある期間(例えば、数秒)にわたってそのユーザによって使用されていないとき、モバイルデバイスは、電力節約状態に入ることができる。電力節約状態で、モバイルデバイスは、エネルギーを節約して、電池寿命を長持ちさせるために、低電力レベルで動作することができる。モバイルデバイスのスクリーンを薄暗くすること、または暗くすることができる。モバイルデバイスを電力節約状態から通常の電力状態にするために、ユーザはモバイルデバイスに動作を実行すること(例えば、モバイルデバイスの電力ボタンを押すこと)が必要な場合がある。場合によっては(例えば、モバイルデバイスが数秒にわたって電力節約状態にあった後)、モバイルデバイスは入力ロック状態に入ることも可能である。入力ロック状態で、モバイルデバイスの入力構成要素(例えば、キーパッドまたはタッチ感応スクリーン)はロックされて、意図しない動作を引き起こす誤った入力を防ぐことができる。モバイルデバイスのキーパッドまたはスクリーンをロック解除するために、ユーザはモバイルデバイスに別の動作を実行することが必要な場合がある。例えば、モバイルデバイスがキーパッドを有する場合、ユーザは、キーを押下することが必要な場合がある。モバイルデバイスがタッチ感応スクリーンを有する場合、ユーザは、制御部を押下して、デバイスの出力を上げて、スクリーン上でスワイプジェスチャーを行うことが必要な場合がある。加えて、モバイルデバイスは、セキュリティロック状態を有することが可能である。セキュリティロック状態で、モバイルデバイスは、パスワードもしくはPIN(個人識別番号)でロックされて、モバイルデバイスに対する未許可のアクセスまたはモバイルデバイスの未許可の使用を防ぐ。モバイルデバイスをロック解除するために、ユーザは、適切なパスワードまたはPINを入力することが必要な場合がある。モバイルデバイスがそのユーザによって盛んに使用されているとき、モバイルデバイスは(例えば、全出力レベルで動作し、ユーザ入力を受け取る準備ができている)通常動作であり得る。場合によっては、モバイルデバイスは、その音声出力がオンにされる動作状態、その音声出力がオフにされる動作状態、またはその音声出力が(例えば、大きい、小さい、振動など)特定のモードである動作状態であり得る。他の動作状態もやはり可能であり、本開示は任意の適用可能な動作状態を企図する。
【0006】
任意の所与の時点で、モバイルデバイスは、例えば、ユーザが現在そのモバイルデバイスを使用しているかどうか、ユーザの最後のモバイルデバイス使用から経過した時間量、または(例えば、携帯用ケース内、ユーザのポケットまたはハンドバッグの中など)モバイルデバイスの位置に応じて、これらの動作状態のうちのいずれか1つであり得る。
【0007】
例えば、ユーザが、しばらくの間自らのモバイルデバイス(例えば、Apple iPhone)を使用しておらず、モバイルデバイスがユーザのポケット内に格納されていたと仮定する。この場合、モバイルデバイスは、電池を節約するために電力節約状態であると同様に、誤った入力を防ぐために入力ロック状態である可能性が高い。加えて、モバイルデバイスは、モバイルデバイスに対する未許可のアクセスを防ぐためにセキュリティロック状態である可能性もある。さらに、ユーザが、このとき、自らのモバイルデバイスを使用することを望むと仮定する。ユーザは、(1)モバイルデバイスを自らのポケットから取り出し、(2)電源ボタンを押下して、モバイルデバイスを電力節約状態から解き、(3)タッチスクリーンをスワイプして、モバイルデバイスの入力構成要素をロック解除することが必要な場合がある。加えて、モバイルデバイスが同様にセキュリティロックされている場合、ユーザは、パスワードまたはPINを入力して、モバイルデバイスをロック解除することも必要である。少なくとも、ユーザは少数の動作を実行する必要があり、これは、モバイルデバイスを使用する準備が整うまでに数秒かかる場合がある。そのような一連の動作が1日に(例えば、自らのモバイルデバイスをある期間にわたって使用しない後で、ユーザがそのモバイルデバイスを使用する必要があるたびに)何度も実行される必要があることを考えると、これは不便になる可能性がある。
【0008】
したがって、特定の実施形態は、モバイル電子デバイスに関するユーザの意図に基づいて、モバイル電子デバイスの現在の状態を自動的に調整することができる。特定の実施形態では、モバイルデバイスなどのモバイル電子デバイスは、例えば、限定なく、ユーザが(例えば、1本または複数の指を使用して)モバイル電子デバイスの表面に触れたことを検出するための、(例えば、デバイスのディスプレイ、デバイスの背面、および/またはデバイスの1つもしくは複数の外側縁の上に配置された)タッチセンサ、モバイル電子デバイスが移動しているかどうか、およびその移動の速度を検出するための加速度計、モバイル電子デバイス付近の温度変化を測定するための温度計、別のオブジェクト(例えば、手、机、または他のオブジェクト)に対するモバイル電子デバイスの近接性を検出するための近接センサ、モバイル電子デバイスの周囲の周辺光を測定するための光センサ、モバイル電子デバイス付近のオブジェクトのデジタル画像を捕捉するための画像センサ(例えば、カメラ)、モバイル電子デバイスの(例えば、緯度および経緯の点で)位置を判断するための位置センサ(例えば、全地球測位システム(GPS))、近距離通信(NFC)センサ、Bluetoothセンサなど、様々なタイプのセンサを含み得る。本開示は、モバイル電子デバイスが任意の適用可能なタイプのセンサを含み得ることを企図する。これらのセンサは、所与の時点で、モバイル電子デバイスに関するユーザの意図を判断するために解析され得る、様々なタイプのセンサデータを提供することが可能である。
【0009】
図1は、ある例示的なモバイル電子デバイス100を示す。特定の実施形態では、モバイル電子デバイス100は、プロセッサ110と、メモリ120と、通信構成要素130(例えば、ワイヤレス通信のためのアンテナおよび通信インターフェース)と、(例えば、タッチセンサ、加速度計、温度計、近接センサ、光センサ、画像センサなど)様々なタイプのいくつかのセンサ150とを含み得る。特定の実施形態では、センサハブ140を、オプションで、モバイルデバイス100内に含めることが可能である。センサ150は、センサ150を制御して、センサ150用の電力を管理して、センサ入力を処理して、センサデータを集約して、ある種のセンサ機能を実行する低電力消費プロセッサであり得るセンサハブ140に接続され得る。加えて、特定の実施形態では、いくつかのタイプのセンサ150をコントローラ160に接続することが可能である。この場合、センサハブ140は、次に、センサ150に接続されるコントローラ160に接続され得る。あるいは、特定の実施形態では、センサ150を管理するために、センサハブ140の代わりにセンサモニタが存在し得る。
【0010】
特定の実施形態では、モバイル電子デバイス100(例えば、モバイルデバイス)は、その入力構成要素としてタッチスクリーンを有することが可能である。図2は、ある例示的なモバイルデバイス200の外観を示す。モバイルデバイス200は、6つの側面、すなわち、正面、背面、上面、底面、左側面、および右側面を有する。タッチセンサは、モバイルデバイス200の6つの側面のうちのいずれか任意の場所に配置され得る。例えば、図2では、タッチセンサ210Aを組み込んだタッチスクリーンがモバイルデバイス200の正面に配置されている。タッチスクリーンは、モバイルデバイス200用の入出力(IO)構成要素として機能し得る。加えて、タッチセンサ210Bおよび210Cは、モバイルデバイス200の左側面および右側面にそれぞれ配置される。タッチセンサ210Bおよび210Cは、ユーザの手がモバイルデバイス200の側面に触れるのを検出することができる。特定の実施形態では、タッチセンサ210A、210B、および210Cは、抵抗タッチセンサ、容量タッチセンサ、および/または誘導タッチセンサを使用して実装され得る。タッチセンサ210A、210B、および210Cの電極は、薄い固体材料片上または薄いワイヤメッシュ上に配列され得る。容量タッチセンサの場合、2つのタイプの電極、すなわち、送信電極および受信電極が存在し得る。これらの電極は、電気パルスを用いて送信電極を駆動して、ユーザのタッチの位置を検出するために、ユーザのタッチによって引き起こされた、受信電極からの容量の変化を測定するように設計されたマイクロチップであってよいコントローラ(例えば、図1に示されたコントローラ160)に接続され得る。
【0011】
モバイルデバイス200は、モバイル電子デバイス100の1例であり、実際には、デバイスは、任意の数の側面を有することが可能である。本開示は、任意の数の側面を有するデバイスを企図する。タッチセンサは、デバイスの任意の側面上に配置され得る。モバイルデバイスは、各デバイスに関して異なる位置に配列された複数のタッチセンサ210A~Cを有することが可能である。
【0012】
特定の実施形態では、モバイルデバイス200は、その背面に配置された近接センサ220(例えば、赤外線LED(発光ダイオード))を有することが可能である。近接センサ220は、別のオブジェクトに対するその近接性、したがって、モバイルデバイス200の近接性を判断するためのセンサデータを供給することが可能であり得る。
【0013】
特定の実施形態では、正面に加えて、モバイルデバイスは、左側面上および右側面上にタッチセンサを有することが可能である。オプションで、モバイルデバイスは、背面、上面、または底面にタッチセンサを有することも可能である。したがって、ユーザの手がモバイルデバイスに触れて、モバイルデバイスをしっかりと手に取ると、タッチセンサは、ユーザの指または手のひらがモバイルデバイスに触れるのを検出することができる。タッチセンサデータを解析して、ユーザがモバイルデバイスのどこをいつ触れたかを判断することができる。ユーザがモバイルデバイスに触れるとき、それは、ユーザがモバイルデバイスを使用することを望む可能性があることの表示であり得る。特定の実施形態では、ユーザがモバイルデバイスに触れたことを検出するとすぐに、モバイルデバイスを電力節約状態から通常動作状態にすることができる。メインCPUを電力投入状態に遷移させることができ、モバイルデバイスのスクリーンをオンにして、明るくすることができ、モバイルデバイスの入力構成要素(例えば、正面のキーパッドまたはタッチスクリーン)を自動的にロック解除することができる。結果として、ユーザが使用するためにモバイルデバイスを自らのポケットから出すときには、モバイルデバイスは、ユーザ入力を受け取り、通常動作を開始する準備が整っている。
【0014】
特定の実施形態では、タッチセンサを左側面、右側面、上面、および/または底面に配置することは、ユーザがモバイルデバイスの両方の側面に触れているか(すなわち、ユーザがモバイルデバイスを手に取っているか)どうかを感知することを可能にし得る。したがって、タッチセンサは、モバイルデバイスに単に触れることに加えて、モバイルデバイスを手に取っていることを区別することができる。特定の実施形態では、ユーザがモバイルデバイスを手に取っていることを検出することができることは、ユーザの意図のより正確な、したがってより良好な表示をもたらすことができる。この意図を使用して、モバイルデバイスを電力節約状態から通常動作状態にすることができる。メインCPUを電力投入状態に遷移させることができ、モバイルデバイスのスクリーンをオンにして、明るくすることができ、モバイルデバイスの入力構成要素(例えば、正面のキーパッドまたはタッチスクリーン)を自動的にロック解除することができる。結果として、ユーザが使用するためにモバイルデバイスを自らのポケットから出すときには、モバイルデバイスは、ユーザ入力を受け取り、通常動作を開始する準備が整っている。それでもなお、上で説明したように、単一のタッチを使用して、ユーザの意図を推定することが可能である。
【0015】
特定の実施形態では、モバイルデバイスは、タッチセンサに加えて、またはその代わりに、加速度計を左側面上および右側面上に有することが可能である。時には、ユーザは、その時点でユーザがモバイルデバイスを使用する意図がないときですら、モバイルデバイスが格納されているポケットの中に自らの手を入れ、したがって、モバイルデバイスに触れる場合がある。モバイルデバイスが加速度計をやはり有する場合、加速度計が提供するセンサデータを使用して、ユーザがモバイルデバイスを使用する意図があるかどうかを推定することができる。モバイルデバイスがユーザのポケット内に格納されている場合、ユーザが移動するにつれて、モバイルデバイスは移動し得る。しかし、そのような移動は、通常、比較的遅い。他方で、ユーザがモバイルデバイスをしっかりと手に取って、使用するためにモバイルデバイスをポケットから取り出すとき、モバイルデバイスの移動速度に比較的突然の増加が存在し得る。モバイルデバイスの移動速度のこの変更は、加速度計が供給するセンサデータに基づいて検出され得る。特定の実施形態では、モバイルデバイスの移動の速度に著しい増加が存在することを検出するとすぐに、単独で、または、ユーザがモバイルデバイスに触れたことを検出することに加えて、モバイルデバイスを電力節約状態から通常動作状態にすること(例えば、モバイルデバイスのスクリーンをオンにすること)ができ、モバイルデバイスの入力構成要素を自動的にロック解除することができる。
【0016】
特定の実施形態では、モバイルデバイスは、タッチセンサ(例えば、モバイルデバイスの左側面上および右側面上のタッチセンサ)に加えて、またはその代わりに、ジャイロメータを有することが可能である。ジャイロスコープとしても知られているジャイロメータは、1つまたは複数の空間的次元に沿って向きを測定するためのデバイスである。特定の実施形態では、ジャイロメータを使用して、モバイルデバイスの向きを測定することができる。モバイルデバイスがユーザのポケット内に格納されているとき、モバイルデバイスは、大抵、1つの向きにとどまる可能性がある。しかし、ユーザがモバイルデバイスをしっかりと手に取って、使用するためにモバイルデバイスをポケットから取り出すとき、モバイルデバイスの向きに比較的突然の変化が存在し得る。モバイルデバイスの向きは、ジャイロメータによって検出および測定され得る。モバイルデバイスの向きが著しく変化した場合、それは、ユーザが自らのポケットからデバイスを取り出した可能性があるという別の表示であり得る。
【0017】
特定の実施形態では、モバイルデバイスは光センサを有することが可能である。モバイルデバイスがユーザのポケット内に格納されているとき、モバイルデバイスの周囲は比較的暗い。他方で、ユーザがモバイルデバイスを自らのポケットから取り出すとき、特に、日中の間、または明るい領域内で、モバイルデバイスの周囲は比較的明るい可能性がある。光センサが供給するセンサデータを解析して、モバイルデバイスの周囲の周辺光レベルの著しい変化がいつ発生するかを検出することができる。特定の実施形態では、モバイルデバイスの周囲に周辺光レベルの著しい増加が存在することを検出するとすぐに、単独で、またはユーザがモバイルデバイスに触れたことを検出すること、もしくはモバイルデバイスの移動の速度に著しい増加が存在することを検出することを含めて(しかし、これらに限定されない)他の特性を検出することに加えて、モバイルデバイスを電力節約状態から通常動作状態にすることができ、モバイルデバイスの入力構成要素を自動的にロック解除することができる。
【0018】
特定の実施形態では、モバイルデバイスは近接センサを有することが可能である。近接センサが供給するセンサデータを解析して、モバイルデバイスが、ユーザの手など、オブジェクトにいつ近接するかを検出することができる。例えば、図2に示すように、モバイルデバイス200は、その背面上に配置された赤外線LED220(すなわち、近接センサ)を有することが可能である。ユーザがそのようなモバイルデバイスを手に取っているとき、ユーザの手のひらは赤外線LED220をカバーし得る。結果として、赤外線LED220は、ユーザの手がモバイルデバイス200にいつ近接するかを検出することができる。特定の実施形態では、モバイルデバイスがユーザの手に近接していることを検出するとすぐに、単独で、または本明細書で説明される他のタイプのセンサ表示と組合せて、モバイルデバイスを電力節約状態から通常動作状態にすることができ、モバイルデバイスの入力構成要素を自動的にロック解除することができる。」
「【0020】
図3は、クライアントモバイルデバイスからのトレーニングデータを利用する特定の実施形態に関する、ある例示的なネットワーク環境を示す。図3は、複数のモバイルデバイス200a~200nを示す。モバイルデバイス200a~nは、上で説明した任意のタイプのものであってよい。特定の実施形態では、モバイルデバイス200a~nは、スマートフォンなど、特定のクラスのモバイルデバイスのものであってよい。特定の実施形態では、モバイルデバイス200a~nは、特定のタイプまたはモデルのスマートフォンのものであってよい。しかし、特定の実施形態では、モバイルデバイス200a~nの各々は、任意の製造業者またはモデルのものであってよい。
【0021】
特定の実施形態では、モバイルデバイス200a~nの各々は、トレーニングデータ305を記録して、中央ニューラルネットワークサーバ301に送信するためのアプリケーションプログラムを含み得る。モバイルデバイス200a~nが収集するトレーニングデータ305を使用して、1次ニューラルネットワーク302と2次ニューラルネットワーク303とをトレーニングすることができる。特定の実施形態では、任意の適切な数のニューラルネットワークを利用することができる。特定の実施形態では、1つのニューラルネットワークだけを使用することができる。本開示は、任意の数のニューラルネットワークが任意の数の出力または関数を生成することを企図する。
【0022】
モバイルデバイス200a~nの各々の上に常駐するアプリケーションプログラムは、トレーニング段階の間、所定の期間内に特定の運動を実行するようにユーザに催促することができる。例えば、アプリケーションは、「あなたの電話を平面上に置いて、次の15秒以内に、通常行うように、使用するために取り上げてください」とユーザに催促することができる。ユーザが応じるとき、トレーニングアプリケーションは、特定の動作に関して様々なセンサ150からのセンサデータを記録することができ、値のアレイおよび状態値として、それらのセンサ値を送信することができる。例えば、トレーニングデータ305は、容量C0~Cnとセンサ値S0~Snとを有する1次元アレイを示す。特定の実施形態では、容量C0~Cnはタッチセンサ210A~Cによって生成される。特定の実施形態では、タッチセンサ210A~Cは抵抗方式であってよく、トレーニングデータ305は、タッチセンサ210A~Cによって測定されたインピーダンスを含む。トレーニングデータ305は状態も含む。例えば、トレーニングアプリケーションは、使用するために、テーブルから電話を手に取って、持ち上げることを表す第1の状態に「0」を割り当てることができる。別の例として、トレーニングアプリケーションは、使用するために電話をポケットから手に取ることを表す第2の状態に「1」を割り当てることができ、トレーニングアプリケーションは、ポケットまたはハンドバッグの中の電話を表す第3の状態に「2」を割り当てることができる。特定の実施形態では、トレーニングアプリケーションは、任意の適切な動作または移動を表す、任意の数の状態を有することが可能である。本開示は、任意の数の可能な状態を企図する。
【0023】
モバイルデバイス200a~n上のトレーニングアプリケーションは、インターネット304を介して、トレーニングデータをニューラルネットワークサーバ301に送信する。ニューラルネットワークサーバ301は、1つまたは複数のニューラルネットワーク、この例では、1次ニューラルネットワーク302および2次ニューラルネットワーク303を維持する。ニューラルネットワーク302および303は、複数のモバイルデバイス200a~nからトレーニングデータを受信して、機械学習アルゴリズムを使用して、1つまたは複数の状態と相関するセンサ値のパターンを認識することができる。特定の実施形態では、ニューラルネットワーク302および303は、リカレントニューラルネットワーク(recurrent neural network)であり得る。特定の実施形態では、ニューラルネットワークは、フィードフォーワードニューラルネットワーク(feedforward neural network)であり得る。特定の実施形態では、通時的逆伝播(BPTT:backpropagation through time)トレーニングが利用される。特定の実施形態では、逆伝播トレーニングが利用される。本開示は、任意の適切なニューラルネットワークと、ニューラルネットワーク302および303をトレーニングする任意に適切な方法とを使用することを企図する。
【0024】
1次ニューラルネットワーク302および2次ニューラルネットワーク303は、トレーニングデータ305内に含まれたセンサ値の一部だけを利用することができる。例えば、特定の実施形態では、1次ニューラルネットワーク302は、複数のモバイルデバイス200a~nのうちの1つまたは複数のタッチセンサ210A~Cからの容量値だけを入力として受信する。特定の実施形態では、1次ニューラルネットワーク302は、常に実行しているセンサから、または低電力センサからだけセンサ値を受信することができる。特定の実施形態では、2次ニューラルネットワーク303は、1次ニューラルネットワーク302のセンサセットとは異なるか、またはそのセンサセットと重複するセンサセットから入力を受信することができる。例えば、2次ニューラルネットワーク303は、スリープモードまたはロックモードの間に活性化されない、複数のモバイルデバイス200a~nのうちの1つもしくは複数の加速度計、ジャイロメータ、光センサ、近接センサ、または別のセンサからセンサ値を受信することができる。
【0025】
1次ニューラルネットワーク302は、センサ値C0~Cnのセットに関して実行されるか、またはそのセットと畳み込むことが可能な関数f0を出力する。特定の実施形態では、関数f0は、コントローラ160など、モバイルデバイス200内の低電力マイクロコントローラの処理機能に限定され得る。特定の実施形態では、関数f0は、メモリリソースまたはプロセッサリソースを節約することができる、左シフト、もしくは右シフトなど、一連の論理動作であってよい。数学演算を実装する任意の適切な方法を使用することが可能である。同様に、2次ニューラルネットワーク303は、センサ値S0~Snのセットに関して実行されるか、またはそのセットと畳み込まれることが可能な関数f1を出力する。特定の実施形態では、関数f1は、より高い機能の浮動小数点演算装置または他の処理要素を必要とする関数f0よりも、計算的により著しく複雑な場合がある。特定の実施形態では、関数f1は、モバイルデバイス200のメインプロセッサ110によってのみ実行可能である。計算の後、ニューラルネットワークサーバ301は、インターネット304を介して、関数f0およびf1をモバイルデバイス200a~nに送信することができる。
【0026】
特定の実施形態では、ニューラルネットワーク302および303は、所定の間隔で、関数f0および関数f1をそれぞれ計算する。特定の実施形態では、この間隔は、1週間であってよい。特定の実施形態では、トレーニングデータ305の量が所定のサンプル数を超えるとき、ニューラルネットワーク302および303は、関数f0およびf1を計算する。特定の実施形態では、ニューラルネットワーク302および303は、関数f0および関数f1を連続的に計算して、関数f0またはf1が、それぞれ、最近送信された関数値とは所定の量だけ異なる場合だけ、モバイルデバイス200a~nのユーザに更新を送信する。本開示は、関数f0またはf1を計算して、モバイルデバイス200a~nに送信するための任意の適切な間隔を企図する。
【0027】
ニューラルネットワーク302および303によって生成される関数f0ならびにf1は、受信されたトレーニングデータ305のセットの数に関する精度を改善する。特定の実施形態では、ニューラルネットワークサーバ301およびトレーニングアプリケーションは、ソーシャルネットワーキングシステムなど、アプリケーションまたはサービスのユーザからトレーニングデータを取得することができる。特定の実施形態では、ニューラルネットワークサーバ301は、モバイルデバイス200a~n上に常駐するソーシャルネットワーキングアプリケーションを有するソーシャルネットワーキングシステムによってホストされ得る。
【0028】
図4は、特定の実施形態による、トレーニングデータを収集するための、ある例示的な方法を示す。工程400で、トレイナーアプリケーション(当審注:「トレーニングアプリケーション」の誤記と認める。)は、所定の時間量内で1つまたは複数の状態によって表される動作を実行するようにユーザに催促する。前に議論したように、この動作は、電話をポケットから取り出すこと、電話を平面から手に取ること、または電話をポケットもしくはハンドバッグの中に残しておくことを含み得る。特定の実施形態では、トレーニングアプリケーションは、遷移状態を含めて、任意の数の状態を有することが可能である。例えば、トレーニングアプリケーションは、第1の状態として、モバイルデバイス200をポケットの中に入れて、第2の状態を表す、モバイルデバイス200をポケットから取り出して、データを収集することをユーザに要求することができる。特定の実施形態では、この催促は、可視であってよく、または可聴であってもよい。例えば、モバイルデバイス200を自らのポケット内に入れた後、モバイルデバイス200のセンサが「雑音」、すなわち、例えば、ポケットまたはバッグの中で使用されない間の移動によって生成されるデータの例を記録することができるように、ある数の歩数を歩くように可聴式にユーザに催促することができる。本開示は、任意の適切な数の状態、およびそれらの状態によって表される動作を実行するようにユーザに催促する任意の適切な手段を企図する。
【0029】
工程401で、トレーニングアプリケーションは、所定の存続期間内にセンサ値を記録する。特定の実施形態では、モバイルデバイス200は、すべての利用可能なセンサから記録する。特定の実施形態では、モバイルデバイス200は、利用可能なセンサのサブセットからだけ記録する。本開示は、モバイルデバイス200の複数のセンサからのセンサデータを捕捉する任意の適切な方法を企図する。特定の実施形態では、トレーニングアプリケーションは、異なるモデルのモバイルデバイス200a~nに関する各タッチセンサ120A~Cの位置を考慮に入れる。例えば、モバイルデバイス200aは、モバイルデバイス200bとは異なる位置内にタッチセンサを有することが可能である。特定の実施形態では、トレーニングアプリケーションは、センサ出力の各々がニューラルネットワーク302および303の正確な入力にマッピングされ得るように、自らの特定のモバイルデバイスの型式(make)およびモデルを入力するようにユーザに要求することができる。特定の実施形態では、トレーニングアプリケーションは、モバイルデバイス自体から、例えば、モバイルデバイスのファームウェアまたはBIOSからモバイルデバイスの型式およびモデルを読み取ることができる。
【0030】
工程402で、各モバイルデバイス200a~200n内のトレーニングアプリケーションは、センサ値および状態をニューラルネットワークサーバ301に送信する。特定の実施形態では、各状態に関して工程400および401の方法が繰り返されて、特定の状態によって表される各動作からのすべてのトーニングデータ(当審注:「トレーニングデータ」の誤記と認める。)が同時に集約および送信される。特定の実施形態では、方法は各状態に関して工程400~402を繰り返し、トレーニングデータ305が捕捉されるとすぐに、トレーニングデータ305はニューラルネットワークサーバ301に送信される。特定の実施形態では、すべてのモバイルデバイス200a~nがトレーニングに参加するとは限らないことになる。例えば、モバイルデバイス200nは、トレーニングデータ305をニューラルネットワークサーバ301に提供せずに、関数f0およびf1を受信することができる。より多くのデバイスがトレーニングデータ305を提出すればするほど、関数f0およびf1はより正確かつ頑強になる。特定の実施形態では、トレーニングは、モバイルデバイス200a~nに要求され得る。特定の実施形態では、様々なデバイスが図4のトレーニングを周期的に実行することが必要とされる場合がある。本開示は、トレーニングデータ305を収集する任意の適切な方法を企図する。
【0031】
図5は、関数f0およびf1を生成するために、ニューラルネットワークサーバ301によって実行される、ある例示的な方法を示す。工程500で、ニューラルネットワークサーバ301は、様々なモバイルデバイス200a~nからトレーニングデータ305を受信する。特定の実施形態では、受信されたトレーニングデータ305のセットの数が所定の閾値を超えるとき、ニューラルネットワークサーバ301は、関数f0およびf1を生成することができる。特定の実施形態では、ニューラルネットワークサーバ301は、関数f0およびf1を連続的に生成するが、生成された関数をモバイルデバイス200a~nに周期的に送信することだけが可能である。本開示は、任意の適切なタイミングの関数生成、関数更新、および関数送信を企図する。
【0032】
工程501で、ニューラルネットワークサーバ301は、センサタイプに基づいてセンサ値を分別する。特定の実施形態では、1次ニューラルネットワーク302および2次ニューラルネットワーク303は、入力として、異なるセンサを利用することができる。例えば、1次ニューラルネットワーク302は、入力として、容量タッチセンサ120A~Cからのセンサ値だけを受け入れることができる。したがって、容量値C0~Cnおよび状態インジケータが1次ニューラルネットワーク302内に給送され得る。対照的に、2次ニューラルネットワーク302は、ジャイロメータ、加速度計、光センサなどからのセンサ値だけを受け入れることができる。したがって、センサ値S0~Snおよび状態インジケータが2次ニューラルネットワーク303に供給され得る。特定の実施形態では、各ニューラルネットワークによって受け入れられるセンサ入力同士の間に著しい重複が存在し得る。例えば、2次ニューラルネットワーク303は、1つまたは複数のタッチセンサ120A~Cからのセンサ値、ならびに、カメラ、光センサ、近接センサなど、他の高電力センサからのセンサ値の両方を受け入れることができる。本開示は、ニューラルネットワーク302および303に対する入力の任意の組合せを企図する。
【0033】
工程502aおよび502bで、特定のセンサ値がニューラルネットワーク302および303に送信される。特定の実施形態では、トレーニングデータ305内に含まれた状態値とともに、特定のセンサ値が送信される。したがって、1次ニューラルネットワーク302は、センサ入力の間、例えば、デバイスが手に取られていた、デバイスがテーブルの上に水平に置かれていた、またはデバイスがバッグもしくはポケット内にあったという、デバイスの状態とともに、タッチセンサ120A~Cから容量C0~Cnを受信することができる。同様に、2次ニューラルネットワーク303は、状態値とともに、センサ値S0~Sn(および、特定の実施形態では、C0~Cn)を受信することができる。
【0034】
工程503および504で、ニューラルネットワーク302および303は、関数f0およびf1をそれぞれ生成する。ニューラルネットワーク302および303は、任意のタイプのニューラルネットワークのものであり得る。特定の実施形態では、ニューラルネットワーク302および303は、リカレントニューラルネットワークであり得る。特定の実施形態では、ニューラルネットワーク302および303は、Hopfieldリカレントニューラルネットワーク、Elmanリカレントニューラルネットワーク、Jordanリカレントニューラルネットワーク、Echo状態リカレントニューラルネットワーク、長期短期メモリ(long short?term memory)リカレントニューラルネットワーク、双方向リカレントニューラルネットワーク、または連続時間リカレントニューラルネットワークであり得る。特定の実施形態では、ニューラルネットワーク302および303は、フィードフォーワードニューラルネットワークであり得る。特定の実施形態では、ニューラルネットワーク302および303は、適応型線形要素(ADALINE:adaptive linear elements)と多重適応型線形要素(MADALINE:multiple adaptive linear elements)とを利用することができる。本開示は、関数f0およびf1を生成するための、任意の適切なニューラルネットワーク302および303を企図する。特定の実施形態では、ニューラルネットワーク302は、ニューラルネットワーク303とは異なるタイプ、トレーニング方法、またはアーキテクチャのものであってよい。特定の実施形態では、ニューラルネットワーク302および303の計算の複雑性は、関数f0またはf1が実行されることになるプロセッサによって制限される。例えば、f0は、低電力マイクロコントローラ上で実行するために、計算的に単純になるように設計され得る。対照的に、関数f1は、プロセッサ110など、高電力メインプロセッサユニットによって実行するために、計算的により複雑またはプロセッサ集約的になるように設計され得る。
【0035】
工程505で、ニューラルネットワークサーバ301は、関数f0およびf1をクライアントデバイス200a~200nに送信する。前に議論したように、ニューラルネットワークサーバ301は、関数f0およびf1を任意のモバイルデバイス200に送信することができる。特定の実施形態では、モバイルデバイス200は、トレーニングデータ305をニューラルネットワークサーバ301に送信することによって、ニューラルネットワークトレーニングに参加したことを必要とされない。特定の実施形態では、ニューラルネットワークサーバ301は、所定の間隔で関数f0およびf1を送信することができる。前に説明したように、関数f0またはf1が前に送信された関数とは所定の量異なるとき、関数f0またはf1が送信され得る。本開示は、任意の適切な送信方法または送信タイミングを企図する。
【0036】
図6は、センサデータを使用して、ロック状態を選択的に終了するために、モバイルデバイス200a~nによって実行される、ある例示的な方法を示す。例えば、ユーザがデバイスを手動でロックした後、または長期的な不活性の後、工程が開始するとき、モバイルデバイス200はアイドルであるか、またはロックされている。
【0037】
工程601で、マイクロコントローラ、すなわち、センサコントローラ160は、その1次センサの入力を検出する。特定の実施形態では、1次センサは、1次ニューラルネットワーク302によって生成された関数f0によって利用されるセンサである。特定の実施形態では、1次センサは、タッチセンサ120A~Cであり、アイドル状態の場合ですら、マイクロコントローラ、すなわち、センサコントローラ160によって連続的に監視される。
【0038】
工程602で、マイクロコントローラ、すなわちセンサコントローラ160は、入力値として、1次センサによって生成された値を有する関数f0を実行する。特定の実施形態では、1次センサのセンサ値は、アレイなど、データ構造の形で特定の順序で配列され得る。例えば、関数f0は、入力が、左側面容量タッチセンサ、背面容量タッチセンサ、右側面容量タッチセンサの順番に配列されることを要求する場合がある。特定の実施形態では、センサ値をベクトルとして表現することが可能である。特定の実施形態では、関数f0は、入力ベクトル内の値の各々によって乗算されることになる重みのセットであり得る。特定の実施形態では、関数f0は、センサ値の入力ベクトルと単に畳み込まれることが可能である。そのような実施形態では、計算的な効率性を保つために、一連のビットシフト、およびf0と入力ベクトルとの間の論理演算として畳み込み演算を実行することができ、関数f0が、アセンブリなど、低レベル言語で実行されるのを可能にする。
【0039】
関数f0は、入力ベクトルとの畳み込みの結果として、1つまたは複数の値を出力する。特定の実施形態では、単一の出力値だけが存在し得る。特定の実施形態では、「手に取る」、「テーブル」、または(例えば、デバイスがポケットもしくはバッグの中にあることを示す)「雑音」など、可能な出力状態の各々に関する出力値が存在し得る。特定の実施形態では、1つまたは複数の出力値は離散的であり得る。特定の実施形態では、1つまたは複数の出力値は連続的であり得、これは、モバイルデバイス200が1つまたは複数の状態である確率を表す。本開示は、関数f0からの任意の適切な出力値を企図する。
【0040】
工程603で、モバイルデバイス200は、関数f0の出力にアクセスして、メインプロセッサ110を起動させて関数f1に進むかどうかを判断する。そのような判断は、f0の出力値が、手に取る動作が起こる可能性が高いことを示すという判断に対応する。特定の実施形態では、この判断は、すべての出力値の平均に基づくことが可能である。特定の実施形態では、この判断は、単一の出力値、例えば、「手に取る」動作に対応する値が特定の閾値を超えるかどうかに基づくことが可能である。特定の実施形態では、この判断は、「雑音」状態に関連する値など、特定の出力値が所定の閾値未満であるかどうかに基づくことが可能である。本開示は、関数f0からの出力に基づく任意の適切な決定アルゴリズムを企図する。
【0041】
工程604で、工程603で手に取る動作が起こる可能性が高いという肯定的な判断時に、マイクロコントローラ、すなわち、センサプロセッサ160は、通知メッセージを送信して、モバイルデバイス200のメインプロセッサ110を起動させることができる。特定の実施形態では、この通知メッセージは、メインプロセッサ110を起動させるためのハードウェア割込みであり得る。特定の実施形態では、マイクロコントローラ、すなわち、センサプロセッサ160は、特に、メインプロセッサ110を起動させるように設計されたハードワイヤ回路を有することが可能である。本開示は、メインプロセッサ110を起動させる任意の適切な手段を企図する。
【0042】
工程605で、モバイルデバイス200は、関数f1によって使用される2次センサからセンサデータを取得する。特定の実施形態では、2次センサは加速度計を含み得る。例えば、2次ニューラルネットワーク303は、モバイルデバイス200がポケットから取り出されていること、またはテーブルから取り上げられていることを示す特定の加速度計パターンを認識するために、関数f1を生成した可能性がある。したがって、マイクロコントローラによる最初の起動の後、メインプロセッサ110は、加速度計からセンサ値を引き出すことができる。特定の実施形態では、2次センサは、ジャイロメータを含み得る。例えば、2次ニューラルネットワーク303は、モバイルデバイス200がポケットから取り出されていること、またはテーブルから取り上げられていることを信号伝達する1つもしくは複数の軸の周囲の回転を示す特定のジャイロメータセンサ値パターンを認識するために、関数f1を生成した可能性がある。特定の実施形態では、2次センサは、光センサを含み得る。特定の日中の環境で、暗いところから明るいこところへの遷移は、モバイルデバイス200がポケットから引き出されたことを信号伝達することができる。特定の実施形態では、2次センサは、センサ値の任意の組合せを含み得る。特定の実施形態では、2次センサは、モバイルデバイス200のカメラサブシステムからの値を含み得る。特定の実施形態では、2次センサは、システムクロックを含むことが可能であり、例えば、関数f1は、時刻に応じて、所与の入力のセットが手に取ることに対応する確率を調整することができる。本開示は、工程605で、任意の数のセンサまたはセンサの組合せからデータを取得することを企図する。
【0043】
工程606で、モバイルデバイス200は、メインプロセッサ110を介して、工程605で入力として取得された2次センサ値を使用して、関数f1を実行する。前に議論したように、2次センサ値は、アレイまたはベクトルデータ構造の形に配列され得る。特定の実施形態では、センサデータS0~Snは、データ構造の形に特定の順次で配列され得る。特定の実施形態では、関数f1は、入力ベクトルを関数重みと畳み込むことによって実行可能である。本開示は、2次センサから取得された値を入力として使用して関数f1を実行する任意の適切な方法を企図する。
【0044】
工程607で、メインプロセッサ110は、関数f1の出力からモバイルデバイス200の物理的状態(すなわち、ユーザの意図)を判断する。前に議論したように、関数f1は、各々がモバイルデバイス200の特定の物理的状態に対応する、1つまたは複数の値を出力することができる。例えば、関数f1は、デバイスが手に取られた可能性があること、テーブルの上に水平に置かれている可能性があること、またはポケット内にあること(「雑音」)を信号伝達する値を出力することができる。特定の実施形態では、各値は、離散的であってよく、または連続的であってもよい。特定の実施形態では、この判断は、和、平均、加重平均、または所定の閾値を上回る値、もしくは所定の閾値未満の値の別の数学的組合せに基づくことが可能である。工程608および610で、モバイルデバイス200が「テーブル」状態または「雑音」状態にある場合、しかし、モバイルデバイス200が、ユーザがそのデバイスを使用することを意図すると判断した場合、モバイルデバイス200は、工程611で、ロック解除状態に自動的に遷移することができる。」
「【図1】
[図:0001397617000001.jpg]
」
「【図3】
[図:0001397617000002.jpg]
」
「【図4】
[図:0001397617000003.jpg]
」
「【図5】
[図:0001397617000004.jpg]
」
「【図6】
[図:0001397617000005.jpg]
」
以上の下線部に着目すると、引用文献1には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認める。
(引用発明)
「モバイル電子デバイス100は、プロセッサ110と、メモリ120と、通信構成要素130(例えば、ワイヤレス通信のためのアンテナおよび通信インターフェース)と、(例えば、タッチセンサ、加速度計、温度計、近接センサ、光センサ、画像センサなど)様々なタイプのいくつかのセンサ150とを含み(【0009】、【図1】)、
スマートフォン、タブレット、またはノートブックなど、モバイル電子デバイスは、複数の動作状態を有することが可能であり(【0002】)、
ユーザの手がモバイルデバイスに触れて、モバイルデバイスをしっかりと手に取ると、タッチセンサは、ユーザの指または手のひらがモバイルデバイスに触れるのを検出することができ(【0013】)、
モバイルデバイスがユーザのポケット内に格納されている場合、ユーザが移動するにつれて、モバイルデバイスは移動し、そのような移動は、比較的遅く、他方で、ユーザがモバイルデバイスをしっかりと手に取って、使用するためにモバイルデバイスをポケットから取り出すとき、モバイルデバイスの移動速度に比較的突然の増加が存在し得て(【0015】)、
モバイルデバイスは、タッチセンサに加えて、ジャイロメータを有することが可能で、ジャイロメータは、1つまたは複数の空間的次元に沿って向きを測定するためのデバイスであり、ジャイロメータを使用して、モバイルデバイスの向きを測定し、モバイルデバイスがユーザのポケット内に格納されているとき、モバイルデバイスは、大抵、1つの向きにとどまる可能性があり、モバイルデバイスをしっかりと手に取って、使用するためにモバイルデバイスをポケットから取り出すとき、モバイルデバイスの向きに比較的突然の変化が存在し得て(【0016】)、
モバイルデバイスは光センサを有することが可能で、モバイルデバイスがユーザのポケット内に格納されているとき、モバイルデバイスの周囲は比較的暗く、ユーザがモバイルデバイスを自らのポケットから取り出すとき、日中の間、または明るい領域内で、モバイルデバイスの周囲は比較的明るい可能性があり、光センサが供給するセンサデータを解析して、モバイルデバイスの周囲の周辺光レベルの著しい変化がいつ発生するかを検出することができ(【0017】)、
複数のモバイルデバイス200a~nの各々は、トレーニングデータ305を記録して、中央ニューラルネットワークサーバ301に送信するためのアプリケーションプログラムを含み、モバイルデバイス200a~nが収集するトレーニングデータ305を使用して、1次ニューラルネットワーク302と2次ニューラルネットワーク303とをトレーニングし(【0020】~【0021】、【図3】)、
モバイルデバイス200a~nの各々の上に常駐するアプリケーションプログラムは、トレーニング段階の間、所定の期間内に特定の運動を実行するようにユーザに催促し、例えば、アプリケーションは、「あなたの電話を平面上に置いて、次の15秒以内に、通常行うように、使用するために取り上げてください」とユーザに催促し、ユーザが応じるとき、トレーニングアプリケーションは、特定の動作に関して様々なセンサ150からのセンサデータを記録し、値のアレイおよび状態値として、それらのセンサ値を送信し(【0022】)、
例えば、トレーニングデータ305は、容量C0~Cnとセンサ値S0~Snとを有する1次元アレイを示し、容量C0~Cnはタッチセンサ210A~Cによって生成され(【0022】)、
トレーニングデータ305は状態も含み、例えば、トレーニングアプリケーションは、使用するために、テーブルから電話を手に取って、持ち上げることを表す第1の状態に「0」を割り当てることができ、別の例として、トレーニングアプリケーションは、使用するために電話をポケットから手に取ることを表す第2の状態に「1」を割り当てることができ、トレーニングアプリケーションは、ポケットまたはハンドバッグの中の電話を表す第3の状態に「2」を割り当てることができ(【0022】)、
トレーニングアプリケーションは、任意の適切な動作または移動を表す、任意の数の状態を有することが可能であり(【0022】)、
モバイルデバイス200a~n上のトレーニングアプリケーションは、インターネット304を介して、トレーニングデータをニューラルネットワークサーバ301に送信し(【0023】)、
ニューラルネットワークサーバ301は、1つまたは複数のニューラルネットワーク、この例では、1次ニューラルネットワーク302および2次ニューラルネットワーク303を維持し(【0023】)、
ニューラルネットワーク302および303は、複数のモバイルデバイス200a~nからトレーニングデータを受信して、機械学習アルゴリズムを使用して、1つまたは複数の状態と相関するセンサ値のパターンを認識することができ(【0023】)、
1次ニューラルネットワーク302は、センサ値C0~Cnのセットに関して実行されるか、またはそのセットと畳み込むことが可能な関数f0を出力し、関数f0は、コントローラ160など、モバイルデバイス200内の低電力マイクロコントローラの処理機能に限定され(【0025】)、
2次ニューラルネットワーク303は、センサ値S0~Snのセットに関して実行されるか、またはそのセットと畳み込まれることが可能な関数f1を出力し、関数f1は、モバイルデバイス200のメインプロセッサ110によってのみ実行可能であり(【0025】)、
計算の後、ニューラルネットワークサーバ301は、インターネット304を介して、関数f0およびf1をモバイルデバイス200a~nに送信することができ(【0025】)、
ニューラルネットワーク302および303は、所定の間隔で、関数f0および関数f1をそれぞれ計算し、この間隔は、1週間であってよく(【0026】)、
トレーニングデータを収集するための方法として(【0028】)、
工程400で、トレーニングアプリケーションは、所定の時間量内で1つまたは複数の状態によって表される動作を実行するようにユーザに催促し、この動作は、電話をポケットから取り出すこと、電話を平面から手に取ること、または電話をポケットもしくはハンドバッグの中に残しておくことを含み、例えば、モバイルデバイス200を自らのポケット内に入れた後、モバイルデバイス200のセンサが「雑音」、すなわち、例えば、ポケットまたはバッグの中で使用されない間の移動によって生成されるデータの例を記録することができるように、ある数の歩数を歩くように可聴式にユーザに催促し(【0028】)、
工程401で、トレーニングアプリケーションは、所定の存続期間内にセンサ値を記録し(【0029】)、
工程402で、各モバイルデバイス200a~200n内のトレーニングアプリケーションは、センサ値および状態をニューラルネットワークサーバ301に送信し、各状態に関して工程400および401の方法が繰り返されて、特定の状態によって表される各動作からのすべてのトレーニングデータが同時に集約および送信され、より多くのデバイスがトレーニングデータ305を提出すればするほど、関数f0およびf1はより正確かつ頑強になり(【0030】)、
関数f0およびf1を生成するために、ニューラルネットワークサーバ301によって実行される方法として(【0031】)、
ニューラルネットワークサーバ301は、様々なモバイルデバイス200a~nからトレーニングデータ305を受信し、受信されたトレーニングデータ305のセットの数が所定の閾値を超えるとき、ニューラルネットワークサーバ301は、関数f0およびf1を生成することができ(【0031】)、
ニューラルネットワークサーバ301は、センサタイプに基づいてセンサ値を分別し、1次ニューラルネットワーク302および2次ニューラルネットワーク303は、入力として、異なるセンサを利用することができ、1次ニューラルネットワーク302は、入力として、容量タッチセンサ120A~Cからのセンサ値だけを受け入れ、容量値C0~Cnおよび状態インジケータが1次ニューラルネットワーク302内に給送され、2次ニューラルネットワーク302は、ジャイロメータ、加速度計、光センサなどからのセンサ値だけを受け入れ、センサ値S0~Snおよび状態インジケータが2次ニューラルネットワーク303に供給され(【0032】、【図5】)、
特定のセンサ値がニューラルネットワーク302および303に送信され、トレーニングデータ305内に含まれた状態値とともに、特定のセンサ値が送信され、1次ニューラルネットワーク302は、センサ入力の間、例えば、デバイスが手に取られていた、デバイスがテーブルの上に水平に置かれていた、またはデバイスがバッグもしくはポケット内にあったという、デバイスの状態とともに、タッチセンサ120A~Cから容量C0~Cnを受信することができ、同様に、2次ニューラルネットワーク303は、状態値とともに、センサ値S0~Snを受信することができ(【0033】)、
ニューラルネットワーク302および303は、関数f0およびf1をそれぞれ生成し(【0034】)、
ニューラルネットワークサーバ301は、関数f0およびf1をクライアントデバイス200a~200nに送信し、ニューラルネットワークサーバ301は、関数f0およびf1を任意のモバイルデバイス200に送信することができ(【0035】)、
センサデータを使用して、モバイルデバイス200a~nによって実行される方法として(【0036】)、
マイクロコントローラ、すなわち、センサコントローラ160は、その1次センサの入力を検出し、1次センサは、1次ニューラルネットワーク302によって生成された関数f0によって利用されるセンサであり、1次センサは、タッチセンサ120A~Cであり(【0037】)、
マイクロコントローラ、すなわちセンサコントローラ160は、入力値として、1次センサによって生成された値を有する関数f0を実行し、(【0038】、【図6】)
関数f0は、入力ベクトルとの畳み込みの結果として、1つまたは複数の値を出力し、「手に取る」、「テーブル」、または(例えば、デバイスがポケットもしくはバッグの中にあることを示す)「雑音」など、可能な出力状態の各々に関する出力値が存在し得て(【0039】、【図6】)、
モバイルデバイス200は、関数f0の出力にアクセスして、メインプロセッサ110を起動させて関数f1に進むかどうかを判断し(【0040】、【図6】)、
モバイルデバイス200は、関数f1によって使用される2次センサからセンサデータを取得し(【0042】、【図6】)、
2次センサは加速度計を含み得て、2次センサは、ジャイロメータを含み得て、2次センサは、光センサを含み得て、特定の日中の環境で、暗いところから明るいこところへの遷移は、モバイルデバイス200がポケットから引き出されたことを信号伝達することができ(【0042】、【図6】)、
モバイルデバイス200は、メインプロセッサ110を介して、入力として取得された2次センサ値を使用して、関数f1を実行し(【0043】、【図6】)
メインプロセッサ110は、関数f1の出力からモバイルデバイス200の物理的状態(すなわち、ユーザの意図)を判断し、関数f1は、各々がモバイルデバイス200の特定の物理的状態に対応する、1つまたは複数の値を出力することができ、例えば、関数f1は、デバイスが手に取られた可能性があること、テーブルの上に水平に置かれている可能性があること、またはポケット内にあること(「雑音」)を信号伝達する値を出力することができ(【0044】、【図6】)、
トレーニングデータを収集し(【0028】、【図4】)、関数f0およびf1を生成するために、ニューラルネットワークサーバ301によって実行される(【0031】、【図5】)、方法。」
第5 対比
本願発明と、引用発明とを対比する。
(1)「状態検出方法」について
引用発明の「方法」は、「モバイルデバイス200」が「ニューラルネットワークサーバ301」から送信された「関数f0およびf1」を実行することにより、「モバイルデバイス200の物理的状態を判断」するものであり、「モバイルデバイス200の特定の物理的状態に対応する」「デバイスが手に取られた可能性があること、テーブルの上に水平に置かれている可能性があること、またはポケット内にあること」を判断する「方法」といえるから、本願発明の「状態検出方法」に相当する。
(2)「複数のサンプルモバイル端末の状態サンプル集合を取得するステップであって、」について
ア 引用発明の「複数のモバイルデバイス200a~200nの各々は、トレーニングデータ305を記録して、中央ニューラルネットワーク301に送信するためのアプリケーションプログラムを含み」、「トレーニングデータ305を使用して、1次ニューラルネットワーク302と2次ニューラルネットワーク303とをトレーニング」するところ、「アプリケーションプログラムは、トレーニング段階の間、所定の期間内に特定の運動を実行するようにユーザに催促し、例えば、アプリケーションは、「あなたの電話を平面上に置いて、次の15秒以内に、通常行うように、使用するために取り上げてください」とユーザに催促し、ユーザが応じるとき、トレーニングアプリケーションは、特定の動作に関して様々なセンサ150からのセンサデータを記録し、値のアレイおよび状態値として、それらのセンサ値を送信」し、「例えば、トレーニングデータ305は、容量C0~Cnとセンサ値S0~Snとを有」し、「トレーニングデータ305は状態も含み」、「トレーニングアプリケーションは、インターネット304を介して、トレーニングデータをニューラルネットワークサーバ301に送信」するものであって、当該「トレーニングデータ」が送信される「ニューラルネットワークサーバ301」については、「ニューラルネットワークサーバ301は、1つまたは複数のニューラルネットワーク、この例では、1次ニューラルネットワーク302および2次ニューラルネットワーク303を維持し、ニューラルネットワーク302および303は、複数のモバイルデバイス200a~nからトレーニングデータを受信して、機械学習アルゴリズムを使用して、1つまたは複数の状態と相関するセンサ値のパターンを認識する」のであるから、「トレーニング段階の間」に「ユーザに催促」することにより「特定の動作に関して」記録した前記「トレーニングデータ305」は、「1次ニューラルネットワーク302と2次ニューラルネットワーク303とをトレーニングする」ための「サンプル」となるデータであるといえる。
したがって、引用発明における「トレーニング段階の間」の「複数のモバイルデバイス200a~200n」は、「ニューラルネットワーク301」における「機械学習アルゴリズム」に、「サンプル」となるデータである「トレーニングデータ」を提供するためのデバイスといえる。また、引用発明の「デバイス」は、プロセッサ110と、メモリ120と、通信構成要素130(例えば、ワイヤレス通信のためのアンテナおよび通信インターフェース)であって、通信システムで回線やネットワークの末端に接続され、他の機器と通信を行う主体となる機器といえ、「スマートフォン、タブレット、またはノートブックなど」を含むものであるから、「端末」といえる。したがって、引用発明の「トレーニング段階の間」の「複数のモバイルデバイス200a~200n」は、本願発明の「複数のサンプルモバイル端末」に相当するといえる。
イ 引用発明の「トレーニング段階の間」の「複数のモバイルデバイス200a~200nの各々」が「記録して、中央ニューラルネットワーク301に送信」する「トレーニングデータ305」は、「容量C0~Cnとセンサ値S0~Snとを有」し、また、「状態も含み、例えば、トレーニングアプリケーションは、使用するために、テーブルから電話を手に取って、持ち上げることを表す第1の状態に「0」を割り当てることができ、別の例として、トレーニングアプリケーションは、使用するために電話をポケットから手に取ることを表す第2の状態に「1」を割り当てることができ、トレーニングアプリケーションは、ポケットまたはハンドバッグの中の電話を表す第3の状態に「2」を割り当てることができ」、「各モバイルデバイス200a~200n内のトレーニングアプリケーションは、センサ値および状態をニューラルネットワークサーバ301に送信」するものであるところ、前記アで示したように、「トレーニングデータ305」は、「1次ニューラルネットワーク302と2次ニューラルネットワーク303とをトレーニングする」ための「サンプル」となるデータであるといえるから、引用発明の1つの「モバイルデバイス」が「中央ニューラルネットワーク301に送信」する「トレーニングデータ305」に含まれる「容量C0~Cnとセンサ値S0~Sn」及び「状態」は、本願発明の「サンプルモバイル端末」の「状態サンプル」に相当し、よって、「複数のモバイルデバイス200a~200nの各々」が「中央ニューラルネットワーク301に送信」する「トレーニングデータ305」に含まれる各々のモバイルデバイス200の「容量C0~Cnとセンサ値S0~Sn」及び「状態」は、本願発明の「複数のサンプルモバイル端末」の「状態サンプル集合」に相当する。
ウ したがって、引用発明の「トレーニング段階の間」において、「中央ニューラルネットワークサーバ301」が、「モバイルデバイス200a~nの各々」の「トレーニングデータ305」を受信することは、本願発明の「複数のサンプルモバイル端末の状態サンプル集合を取得するステップ」に相当する。
(3)「前記状態サンプル集合は、前記複数のサンプルモバイル端末が予め設定された収容空間に位置する場合に収集したn個の収容状態サンプルと、前記複数のサンプルモバイル端末が前記予め設定された収容空間に位置しない場合に収集したm個の非収容状態サンプルとを含み、前記n及びmは、いずれも0より大きい整数であり、」について
ア 引用発明において、「トレーニングデータを収集するため」、「トレーニングアプリケーション」が「ユーザに催促し」た「動作」のうち、「モバイルデバイス200を自らのポケット内に入れた後」、「ポケットまたはバッグの中で使用されない間の移動によって生成されるデータの例を記録する」際の「ポケット内」又は「ポケット」の「中」は「モバイルデバイス200」を収容する空間といえるから、本願発明の「収容空間」に相当する。そして、「トレーニングデータ305」に含まれる「状態」としては、前記(2)イで示したように、「例えば、トレーニングアプリケーションは、使用するために、テーブルから電話を手に取って、持ち上げることを表す第1の状態に「0」を割り当てることができ、別の例として、トレーニングアプリケーションは、使用するために電話をポケットから手に取ることを表す第2の状態に「1」を割り当てることができ、トレーニングアプリケーションは、ポケットまたはハンドバッグの中の電話を表す第3の状態に「2」を割り当てることができ」ることを踏まえると、引用発明において、「トレーニングデータを収集するため」、「モバイルデバイス200」を、「ポケット内に入れた後」、「ポケット」の「中で使用されない」状態は、前記第3の状態として、「モバイルデバイス200の物理的状態」を判断する選択肢の1つとして予め定められたことであるから、本願発明の「サンプルモバイル端末が予め設定された収容空間に位置する場合」に相当する。
よって、前記(2)イ及びウを踏まえると、引用発明において、「中央ニューラルネットワークサーバ301」が受信する「モバイルデバイス200a~nの各々」の「トレーニングデータ305」として、「モバイルデバイス200」を、「ポケット内に入れた後」、「ポケット」の「中で使用されない」状態で「生成されるデータ」である「トレーニングデータ305」は、「機械学習アルゴリズム」に「使用」されるデータであり、当該状態の複数のモバイルデバイス200a~nの各々から受信するデータであることは明らかであるから、本願発明の「前記複数のサンプルモバイル端末が予め設定された収容空間に位置する場合に収集したn個の収容状態サンプル」とは、「前記複数のサンプルモバイル端末が予め設定された収容空間に位置する場合に収集した収容状態サンプル」である点で共通する。
イ 引用発明において、「トレーニングデータを収集するため」、「トレーニングアプリケーション」が「ユーザに催促し」た「動作」のうち、「電話をポケットから取り出すこと、電話を平面から手に取ること、」に対応する「トレーニングデータ305」に含まれる「状態」は、それぞれ、引用発明における「使用するために電話をポケットから手に取ることを表す第2の状態」と、「テーブルから電話を手に取って、持ち上げることを表す第1の状態」であり、前記アで示した「ポケット内に入れた後」、「ポケット」の「中で使用されない」状態以外の状態であって、「ポケット内」という収容空間内にある状態では「ない」ことと言えるから、前記アを踏まえると、引用発明において、「モバイルデバイス200」を、「ポケット内に入れた後」、「ポケット」の「中で使用されない」状態以外の、「電話をポケットから取り出すこと、電話を平面から手に取ること、」に対応する状態は、本願発明の「サンプルモバイル端末が前記予め設定された収容空間に位置しない場合」に相当する。
よって、前記(2)イ及びウを踏まえると、引用発明において、「中央ニューラルネットワークサーバ301」が受信する「モバイルデバイス200a~nの各々」の「トレーニングデータ305」として、「電話をポケットから取り出すこと、電話を平面から手に取ること、」に対応する状態で「生成されるデータ」である「トレーニングデータ305」は、「機械学習アルゴリズム」に「使用」されるデータであり、当該状態に対応する複数のモバイルデバイス200a~nの各々から受信するデータであることは明らかであるから、本願発明の「前記複数のサンプルモバイル端末が前記予め設定された収容空間に位置しない場合に収集したm個の非収容状態サンプル」とは、「前記複数のサンプルモバイル端末が前記予め設定された収容空間に位置しない場合に収集した非収容状態サンプル」である点で共通する。
ウ したがって、引用発明の「中央ニューラルネットワークサーバ301」が受信する「モバイルデバイス200a~nの各々」の「トレーニングデータ305」は、前記ア及びイで示した「モバイルデバイス200」を、「ポケット内に入れた後」、「ポケット」の「中で使用されない」状態に対応する「トレーニングデータ305」と、「電話をポケットから取り出すこと、電話を平面から手に取ること、」に対応する状態の「トレーニングデータ305」とを含むことと、本願発明の「前記状態サンプル集合は、前記複数のサンプルモバイル端末が予め設定された収容空間に位置する場合に収集したn個の収容状態サンプルと、前記複数のサンプルモバイル端末が前記予め設定された収容空間に位置しない場合に収集したm個の非収容状態サンプルとを含」むこととは、「前記状態サンプル集合は、前記複数のサンプルモバイル端末が予め設定された収容空間に位置する場合に収集した収容状態サンプルと、前記複数のサンプルモバイル端末が前記予め設定された収容空間に位置しない場合に収集した非収容状態サンプルとを含」である点で共通する。
エ 引用発明には、本願発明における「前記n及びmは、いずれも0より大きい整数であり、」との構成に対応する構成は特定されていない。
(4)「前記n個の収容状態サンプルにおける任意の収容状態サンプルは、前記任意の収容状態サンプルのタイプを示すためのラベルを含み、前記任意の収容状態サンプルのタイプとは、収容空間に位置することであり、前記m個の非収容状態サンプルにおける任意の非収容状態サンプルは、前記任意の非収容状態サンプルのタイプを示すためのラベルを含み、前記任意の非収容状態サンプルのタイプとは、収容空間に位置しないことであるステップと、」について
ア 前記(3)アを踏まえると、引用発明において、「ポケット内に入れた後」、「ポケット」の「中で使用されない」状態は、本願発明の「収容空間に位置すること」に相当する。よって、引用発明の「モバイルデバイス200」を、「ポケット内に入れた後」、「ポケット」の「中で使用されない」状態は、「トレーニングデータ305」に含まれる「状態」としては、「ポケットまたはハンドバッグの中の電話を表す第3の状態」を意味することから、当該「第3の状態」は、本願発明の「収容状態サンプルのタイプ」に相当し、引用発明の前記「第3の状態」に割り当てられる「2」という数字は、本願発明の「収容状態サンプルのタイプを示すためのラベル」に相当する。
したがって、引用発明の「トレーニングデータ305」に「ポケットまたはハンドバッグの中の電話を表す第3の状態」に割り当てられた「2」を含み、当該「第3の状態」には、「モバイルデバイス200」を、「ポケット内に入れた後」、「ポケット」の「中で使用されない」状態を含むことと、本願発明の「前記n個の収容状態サンプルにおける任意の収容状態サンプルは、前記任意の収容状態サンプルのタイプを示すためのラベルを含み、前記任意の収容状態サンプルのタイプとは、収容空間に位置することであ」ることは、「前記収容状態サンプルは、前記収容状態サンプルのタイプを示すためのラベルを含み、前記収容状態サンプルのタイプとは、収容空間に位置することであ」る点で共通する。
イ 前記(3)イを踏まえると、引用発明において、「電話をポケットから取り出すこと、電話を平面から手に取ること、」は、ポケット内に入れた後」、「ポケット」の「中で使用されない」状態以外の状態であるから、本願発明の「収容空間に位置しないこと」に相当する。よって、引用発明の「トレーニングデータ305」に含まれる「状態」として、「テーブルから電話を手に取って、持ち上げることを表す第1の状態」及び「電話をポケットから手に取ることを表す第2の状態」は、いずれも、本願発明の「非収容状態サンプルのタイプ」に相当し、引用発明の前記「第1の状態」及び「第2の状態」にそれぞれ割り当てられる「0」及び「1」という数字は、いずれも、本願発明の「非収容状態サンプルのタイプを示すためのラベル」に相当する。
したがって、引用発明の「トレーニングデータ305」に「第1の状態」に割り当てられた「0」、又は「第2の状態」に割り当てられた「1」を含み、前記「第1の状態」には「テーブルから電話を手に取って、持ち上げること」を含み、前記「第2の状態」には「電話をポケットから手に取ること」を含むことと、本願発明の「前記m個の非収容状態サンプルにおける任意の非収容状態サンプルは、前記任意の非収容状態サンプルのタイプを示すためのラベルを含み、前記任意の非収容状態サンプルのタイプとは、収容空間に位置しないことである」ことは、「前記非収容状態サンプルは、前記非収容状態サンプルのタイプを示すためのラベルを含み、前記非収容状態サンプルのタイプとは、収容空間に位置しないことであ」る点で共通する。
ウ 前記ア及びイを踏まえると、引用発明と本願発明とは、「前記収容状態サンプルは、前記収容状態サンプルのタイプを示すためのラベルを含み、前記収容状態サンプルのタイプとは、収容空間に位置することであり、前記非収容状態サンプルは、前記非収容状態サンプルのタイプを示すためのラベルを含み、前記非収容状態サンプルのタイプとは、収容空間に位置しないことであるステップ」を含む点で共通する。
(5)「分類アルゴリズムを決定するステップと、前記状態サンプル集合を訓練データとし、前記分類アルゴリズムに基づいて訓練して分類器を取得するステップと、」について
ア 本願発明の「分類アルゴリズム」の機能について
本願発明の「分類アルゴリズム」は、「状態サンプル集合を訓練データとし、前記分類アルゴリズムに基づいて訓練して分類器を取得する」ものである。
イ 「訓練データ」について
前記(2)イで示したように、引用発明の「トレーニングデータ305」は、「容量C0~Cnとセンサ値S0~Snとを有」し、また、「状態」も含むものであり、「1次ニューラルネットワーク302と2次ニューラルネットワーク303とをトレーニングする」ための「サンプル」となるデータであるといえるから、本願発明の「訓練データ」に相当する。
ウ 「分類器」について
引用発明の「関数f0」及び「関数f1」は、「ニューラルネットワークサーバ301」が「生成」し、「インターネット304を介して」、「モバイルデバイス200a~nに送信する」ものであり、「センサデータを使用して、モバイルデバイス200a~nによって実行される方法」としては、「マイクロコントローラ、すなわち、センサコントローラ160は、」「タッチセンサ120A~Cであ」る「1次センサの入力を検出し、1次センサは、1次ニューラルネットワーク302によって生成された関数f0によって利用され」、「マイクロコントローラ、すなわちセンサコントローラ160は、入力値として、1次センサによって生成された値を有する関数f0を実行し、」「関数f0は、入力ベクトルとの畳み込みの結果として、1つまたは複数の値を出力し、「手に取る」、「テーブル」、または(例えば、デバイスがポケットもしくはバッグの中にあることを示す)「雑音」など、可能な出力状態の各々に関する出力値が存在し得て」、「モバイルデバイス200は、関数f0の出力にアクセスして、メインプロセッサ110を起動させて関数f1に進むかどうかを判断し、」「モバイルデバイス200は、関数f1によって使用される2次センサからセンサデータを取得し、」「2次センサは加速度計を含み得て、2次センサは、ジャイロメータを含み得て、2次センサは、光センサを含み得て、」「モバイルデバイス200は、メインプロセッサ110を介して、入力として取得された2次センサ値を使用して、関数f1を実行し、」「メインプロセッサ110は、関数f1の出力からモバイルデバイス200の物理的状態(すなわち、ユーザの意図)を判断し、関数f1は、各々がモバイルデバイス200の特定の物理的状態に対応する、1つまたは複数の値を出力することができ、例えば」、「デバイスが手に取られた可能性があること、テーブルの上に水平に置かれている可能性があること、またはポケット内にあること(「雑音」)を信号伝達する値を出力することができ」るものである。
要するに、引用発明の「モバイルデバイス200」は、「タッチセンサ」である「一次センサ」と、「加速度計」、「ジャイロメータ」、「光センサ」を含む「二次センサ」から取得される「センサ値」を使用して、「関数f0」及び「関数f1」を実行することにより、「モバイルデバイス200の特定の物理的状態に対応する、1つまたは複数の値を出力することができ」、例えば「デバイスが手に取られた可能性があること、テーブルの上に水平に置かれている可能性があること、またはポケット内にあること」という「値を出力する」ことにより、「モバイルデバイス200」を、複数の「物理的状態」の中から「特定」する機能、すなわち「分類」する機能を持つといえるから、引用発明の「関数f0」及び「関数f1」は、本願発明の「分類器」に相当するといえる。
エ 「分類アルゴリズム」について
引用発明において、「ニューラルネットワーク302および303は、関数f0およびf1をそれぞれ生成」するところ、引用発明の「ニューラルネットワーク302および303は、複数のモバイルデバイス200a~nからトレーニングデータを受信して、機械学習アルゴリズムを使用して、1つまたは複数の状態と相関するセンサ値のパターンを認識」して、「1次ニューラルネットワーク302は、」「関数f0を出力し、」「2次ニューラルネットワーク303は、」「関数f1を出力」することから、前記ア~ウを踏まえると、引用発明の「ニューラルネットワーク302および303」は、本願発明の「分類アルゴリズム」に相当する。
オ 「分類アルゴリズムを決定するステップ」について
引用発明においては、「関数f0およびf1を生成するために、ニューラルネットワークサーバ301によって実行される方法」として、「ニューラルネットワークサーバ301は、センサタイプに基づいてセンサ値を分別し、1次ニューラルネットワーク302および2次ニューラルネットワーク303は、入力として、異なるセンサを利用することができ、1次ニューラルネットワーク302は、入力として、容量タッチセンサ120A~Cからのセンサ値だけを受け入れ、容量値C0~Cnおよび状態インジケータが1次ニューラルネットワーク302内に給送され、2次ニューラルネットワーク302は、ジャイロメータ、加速度計、光センサなどからのセンサ値だけを受け入れ、センサ値S0~Snおよび状態インジケータが2次ニューラルネットワーク303に供給され」、「ニューラルネットワーク302および303は、関数f0およびf1をそれぞれ生成」することから、「ニューラルネットワーク302および303」は、入力される「センサ値」について「容量値C0~Cn」を含む「センサタイプ」か「センサ値S0~Sn」を含む「センサタイプ」かに基づいて、どちらを使用するかが決まるものであるり、「ニューラルネットワーク302および303」の使用について「決定」しているといえる。
したがって、引用発明において、「センサ値」の「センサタイプ」に基づいて、「1次ニューラルネットワーク302」と「2次ニューラルネットワーク303」のどちらを使用するかを決めることは、前記エを踏まえると、本願発明の「分類アルゴリズムを決定するステップ」に相当する。
カ 「前記状態サンプル集合を訓練データとし、前記分類アルゴリズムに基づいて訓練して分類器を取得するステップと、」について
前記ア~オを踏まえると、引用発明において、「ニューラルネットワーク302および303は、関数f0およびf1をそれぞれ生成」するところ、引用発明の「ニューラルネットワーク302および303は、複数のモバイルデバイス200a~nからトレーニングデータを受信して、機械学習アルゴリズムを使用して、1つまたは複数の状態と相関するセンサ値のパターンを認識」して、「1次ニューラルネットワーク302は、」「関数f0を出力し、」「2次ニューラルネットワーク303は、」「関数f1を出力」することは、前記ア~オを踏まえると、本願発明の「前記状態サンプル集合を訓練データとし、前記分類アルゴリズムに基づいて訓練して分類器を取得するステップ」に相当する。
(6)「検出対象のモバイル端末に前記分類器を送信するステップと、」について
引用発明において、「ニューラルネットワークサーバ301は、関数f0およびf1をクライアントデバイス200a~200nに送信し、ニューラルネットワークサーバ301は、関数f0およびf1を任意のモバイルデバイス200に送信する」ものであって、(5)ウで示したように、引用発明の「モバイルデバイス200」は、「タッチセンサ」である「一次センサ」と、「加速度計」、「ジャイロメータ」、「光センサ」を含む「二次センサ」から取得される「センサ値」を使用して、「関数f0」及び「関数f1」を実行することにより、「モバイルデバイス200の特定の物理的状態に対応する、1つまたは複数の値を出力することができ」、例えば「デバイスが手に取られた可能性があること、テーブルの上に水平に置かれている可能性があること、またはポケット内にあること」という「値を出力する」ことにより、「モバイルデバイス200」を、複数の「物理的状態」の中から「特定」する機能を持つことから、引用発明の前記複数の「物理的状態」の中から「特定」する機能を持つ「任意のモバイルデバイス200」は、本願発明の「検出対象のモバイル端末」に相当する。
したがって、引用発明において、「ニューラルネットワークサーバ301」が、「関数f0およびf1を任意のモバイルデバイス200に送信する」ことは、本願発明の「検出対象のモバイル端末に前記分類器を送信するステップ」に相当する。
(7)「前記検出対象のモバイル端末は、前記検出対象のモバイル端末の状態サンプルにより、前記分類器に基づいて、前記検出対象のモバイル端末が前記予め設定された収容空間に位置するか否かを判断する」について、
前記(6)で示したように、引用発明の「任意のモバイルデバイス200」は、本願発明の「検出対象のモバイル端末」に相当し、引用発明の「モバイルデバイス200」が「タッチセンサ」である「一次センサ」と、「加速度計」、「ジャイロメータ」、「光センサ」を含む「二次センサ」から取得される「センサ値」は、本願発明の「前記検出対象のモバイル端末の状態サンプル」に相当する。
また、前記(3)アを踏まえると、引用発明において、例えば「デバイスが手に取られた可能性があること、テーブルの上に水平に置かれている可能性があること、またはポケット内にあること」のうちの、「ポケット内にあること」は、本願発明の「予め設定された収容空間に位置する」ことに相当する。
また、前記(5)ウで示したように、引用発明の「関数f0」及び「関数f1」は、本願発明の「分類器」に相当するといえる。
以上のことから、引用発明の「モバイルデバイス200」は、「タッチセンサ」である「一次センサ」と、「加速度計」、「ジャイロメータ」、「光センサ」を含む「二次センサ」から取得される「センサ値」を使用して、「関数f0」及び「関数f1」を実行することにより、「モバイルデバイス200の特定の物理的状態に対応する、1つまたは複数の値を出力することができ」、例えば「デバイスが手に取られた可能性があること、テーブルの上に水平に置かれている可能性があること、またはポケット内にあること」という「値を出力する」ことにより、「モバイルデバイス200」を、複数の「物理的状態」の中から「特定」することは、本願発明の「前記検出対象のモバイル端末は、前記検出対象のモバイル端末の状態サンプルにより、前記分類器に基づいて、前記検出対象のモバイル端末が前記予め設定された収容空間に位置するか否かを判断する」ことに相当する。
第6 判断
以上のとおり、本願発明と引用発明とを対比すると、両者は以下の点で一致し、相違する。
(一致点)
「 状態検出方法であって、
複数のサンプルモバイル端末の状態サンプル集合を取得するステップであって、前記状態サンプル集合は、前記複数のサンプルモバイル端末が予め設定された収容空間に位置する場合に収集した収容状態サンプルと、前記複数のサンプルモバイル端末が前記予め設定された収容空間に位置しない場合に収集した非収容状態サンプルとを含み、前記収容状態サンプルは、前記収容状態サンプルのタイプを示すためのラベルを含み、前記収容状態サンプルのタイプとは、収容空間に位置することであり、前記非収容状態サンプルは、前記非収容状態サンプルのタイプを示すためのラベルを含み、前記非収容状態サンプルのタイプとは、収容空間に位置しないことであるステップと、
分類アルゴリズムを決定するステップと、
前記状態サンプル集合を訓練データとし、前記分類アルゴリズムに基づいて訓練して分類器を取得するステップと、
検出対象のモバイル端末に前記分類器を送信するステップと、
を含み、
前記検出対象のモバイル端末は、前記検出対象のモバイル端末の状態サンプルにより、前記分類器に基づいて、前記検出対象のモバイル端末が前記予め設定された収容空間に位置するか否かを判断する、
ことを特徴とする状態検出方法。」
(相違点1)
「収容状態サンプル」が、本願発明では「n個の」であるのに対して、引用発明では、そのような特定がない点。
これに付随して、「収容空間に位置することであ」る「前記収容状態サンプルのタイプを示すためのラベル」は、本願発明では、「前記n個の収容状態サンプルにおける任意の」収容状態サンプルに含まれるのに対して、引用発明では、そのような特定がない点。
(相違点2)
「非収容状態サンプル」が、本願発明では「m個の」であるのに対して、引用発明では、そのような特定がない点。
これに付随して、「収容空間に位置しないことであ」る「前記非収容状態サンプルのタイプを示すためのラベル」は、本願発明では、「前記m個の非収容状態サンプルにおける任意の」非収容状態サンプルに含まれるのに対して、引用発明では、そのような特定がない点。
(相違点3)
本願発明では、「前記n及びmは、いずれも0より大きい整数であり、」とあるのに対して、引用発明では、そのような特定がない点。
相違点について検討する。
(相違点1)について
前記「第5(3)ア」で示したように、引用発明において、「中央ニューラルネットワークサーバ301」が受信する「モバイルデバイス200a~nの各々」の「トレーニングデータ305」として、「モバイルデバイス200」を、「ポケット内に入れた後」、「ポケット」の「中で使用されない」状態で「生成されるデータ」である「トレーニングデータ305」は、「機械学習アルゴリズム」に「使用」されるデータであり、当該状態の複数のモバイルデバイス200a~nの各々から受信するデータであることは明らかであることから、引用発明において、「モバイルデバイス200a~n」のうち、「モバイルデバイス200」を、「ポケット内に入れた後」、「ポケット」の「中で使用されない」状態の複数のモバイルデバイス200a~nの各々から受信する「トレーニングデータ305」の数を、「n個」と称することは任意である。
また、これに付随して、前記「第5(4)ア」を踏まえると、「モバイルデバイス200」を、「ポケット内に入れた後」、「ポケット」の「中で使用されない」状態を意味する「第3の状態」に割り当てられる「2」という数字は、当該状態の複数のモバイルデバイス200a~nの各々から受信する「トレーニングデータ305」に含まれるといえることから、受信する複数の「トレーニングデータ305」の各々、すなわち「任意の」トレーニングデータ305に含まれるといえる。
したがって、当該相違点1は、本願発明と引用発明における表現上の相違であって、実質的な相違点ではない。
(相違点2)について
前記「第5(3)イ」で示したように、引用発明において、「中央ニューラルネットワークサーバ301」が受信する「モバイルデバイス200a~nの各々」の「トレーニングデータ305」として、「電話をポケットから取り出すこと、電話を平面から手に取ること、」に対応する状態で「生成されるデータ」である「トレーニングデータ305」は、「機械学習アルゴリズム」に「使用」されるデータであり、当該状態の複数のモバイルデバイス200a~nの各々から受信するデータであることは明らかであることから、引用発明において、「モバイルデバイス200a~n」のうち、「モバイルデバイス200」を、「ポケットから取り出すこと」、「平面から手に取ること」に対応する状態の複数のモバイルデバイス200a~nの各々から受信する「トレーニングデータ305」の数を、「m個」と称することは任意である。
また、これに付随して、前記「第5(4)イ」を踏まえると、「モバイルデバイス200」を、「ポケット内に入れた後」、「ポケット」の「中で使用されない」状態以外の状態である、「テーブルから電話を手に取って、持ち上げることを表す第1の状態」に割り当てられる「0」という数字、及び、「電話をポケットから手に取ることを表す第2の状態」に割り当てられる「1」という数字は、当該これらの状態の複数のモバイルデバイス200a~nの各々から受信する「トレーニングデータ305」に含まれるといえることから、受信する複数の「トレーニングデータ305」の各々、すなわち「任意の」トレーニングデータ305に含まれるといえる。
したがって、当該相違点2は、本願発明と引用発明における表現上の相違であって、実質的な相違点ではない。
(相違点3)について
引用発明の「トレーニングデータを収集するための方法」では、「各モバイルデバイス200a~200n内のトレーニングアプリケーションは、センサ値および状態をニューラルネットワークサーバ301に送信」し、「特定の状態によって表される各動作からのすべてのトレーニングデータが同時に集約および送信され、より多くのデバイスがトレーニングデータ305を提出すればするほど、関数f0およびf1はより正確かつ頑強にな」るものであって、「ニューラルネットワークサーバ301は、様々なモバイルデバイス200a~nからトレーニングデータ305を受信し、受信されたトレーニングデータ305のセットの数が所定の閾値を超えるとき、ニューラルネットワークサーバ301は、関数f0およびf1を生成することができ」るものであるから、前記相違点1についての検討で示した、「ニューラルネットワークサーバ301」の「機械学習アルゴリズム」に「使用」されるデータである、「モバイルデバイス200」を、「ポケット内に入れた後」、「ポケット」の「中で使用されない」状態に対応する複数のモバイルデバイス200a~nの各々から受信する「トレーニングデータ305」の数も、また、前記相違点2についての検討で示した、「ニューラルネットワークサーバ301」の「機械学習アルゴリズム」に「使用」されるデータである、「モバイルデバイス200」を、「ポケットから取り出すこと」、「平面から手に取ること」に対応する状態の複数のモバイルデバイス200a~nの各々から受信する「トレーニングデータ305」の数も、正確かつ頑強な関数f0およびf1を生成するため、所定の閾値を超えるものである必要があり、当業者であれば、いずれの数も0より大きい整数を採用することは、容易に想到し得たことである。
第7 審判請求人による主張について
審判請求人は、令和3年12月13日に提出した拒絶査定不服審判の請求書において、本願発明と引用発明の相違について、概略、以下のように主張している。
「引用文献1は、具体的なユーザの動作をトレーニングサンプルとし、得られたトレーニングデータは、ユーザによる特定の動作をする際の各センサにより検出される状態であります。
これに対し、本願発明は、モバイルデバイスが収容空間に位置するか否かを判断して、ユーザの操作に注目することではなく、モバイルデバイスの居場所を判断するため、収容空間に位置している状態または収容空間に位置していない状態で収集されるデータをトレーニングサンプルとしています。
したがって、引用文献1と本願発明とはトレーニング手段が全く異なるため、当業者が、引用文献1に開示されるユーザの動作を判断するためのトレーニング手段を参照して、本願発明のモバイルデバイスが収容空間に位置するかを判断するためのトレーニング手段を取得する動機付けがありません。そのため、引用文献1には、本願発明のトレーニングサンプルに必要な「ラベル」を追加する動機付けがありません。」
上記主張について検討する。
(1)「引用文献1と本願発明とはトレーニング手段が全く異なる」との主張について
引用発明における「トレーニングデータを収集するための方法」は、「工程400で、トレーニングアプリケーションは、所定の時間量内で1つまたは複数の状態によって表される動作を実行するようにユーザに催促し、」「この動作は、電話をポケットから取り出すこと、電話を平面から手に取ること、または電話をポケットもしくはハンドバッグの中に残しておくことを含み、例えば、モバイルデバイス200を自らのポケット内に入れた後、モバイルデバイス200のセンサが「雑音」、すなわち、例えば、ポケットまたはバッグの中で使用されない間の移動によって生成されるデータの例を記録することができるように、ある数の歩数を歩くように可聴式にユーザに催促し(【0028】)、
工程401で、トレーニングアプリケーションは、所定の存続期間内にセンサ値を記録し(【0029】)、
工程402で、各モバイルデバイス200a~200n内のトレーニングアプリケーションは、センサ値および状態をニューラルネットワークサーバ301に送信し、各状態に関して工程400および401の方法が繰り返されて、特定の状態によって表される各動作からのすべてのトーニングデータが同時に集約および送信され、より多くのデバイスがトレーニングデータ305を提出すればするほど、関数f0およびf1はより正確かつ頑強にな」る(【0030】)、というものである。
ここで、「トレーニングデータ305」の具体的な収集については、「モバイルデバイス200a~nの各々の上に常駐するアプリケーションプログラムは、トレーニング段階の間、所定の期間内に特定の運動を実行するようにユーザに催促し、例えば、アプリケーションは、「あなたの電話を平面上に置いて、次の15秒以内に、通常行うように、使用するために取り上げてください」とユーザに催促し、ユーザが応じるとき、トレーニングアプリケーションは、特定の動作に関して様々なセンサ150からのセンサデータを記録し、値のアレイおよび状態値として、それらのセンサ値を送信し(【0022】)、
例えば、トレーニングデータ305は、容量C0~Cnとセンサ値S0~Snとを有する1次元アレイを示し、容量C0~Cnはタッチセンサ210A~Cによって生成され(【0022】)、
トレーニングデータ305は状態も含み、例えば、トレーニングアプリケーションは、使用するために、テーブルから電話を手に取って、持ち上げることを表す第1の状態に「0」を割り当てることができ、別の例として、トレーニングアプリケーションは、使用するために電話をポケットから手に取ることを表す第2の状態に「1」を割り当てることができ、トレーニングアプリケーションは、ポケットまたはハンドバッグの中の電話を表す第3の状態に「2」を割り当てることができ(【0022】)」るということが特定されている。
要するに、前記「第5(3)」においても同様の検討を行っているところであるが、引用発明の「トレーニングデータ305」は、「モバイルデバイスに常駐する「トレーニングアプリケーション」が「1つまたは複数の状態によって表される動作を実行するようにユーザに催促」し、ユーザが当該催促された動作をする際に、「トレーニングアプリケーション」は、「ニューラルネットワークサーバ301」に送信するための「センサ値および状態」を含む「トレーニングデータ305」を取得するものであり、当該「状態」としては、「使用するために、テーブルから電話を手に取って、持ち上げることを表す第1の状態」と、「使用するために電話をポケットから手に取ることを表す第2の状態」と、「ポケットまたはハンドバッグの中の電話を表す第3の状態」とがあるものである。
そして、前記「ポケットまたはハンドバッグの中の電話を表す第3の状態」は、ユーザに、「例えば、モバイルデバイス200を自らのポケット内に入れた後、」「ポケットまたはバッグの中で使用されない間の移動」という動作を催促した際の「モバイルデバイス200」の「状態」であるから、当該催促の際に「トレーニングアプリケーション」が取得する「センサ値および状態」は、審判請求人が主張するところの本願発明における「収容空間に位置している状態で収集されるデータ」に相当し、また、前記「使用するために、テーブルから電話を手に取って、持ち上げることを表す第1の状態」と、「使用するために電話をポケットから手に取ることを表す第2の状態」は、ユーザに、それぞれに対応する動作を催促した際の「モバイルデバイス200」の「状態」であるから、当該催促の際に「トレーニングアプリケーション」が取得する「センサ値および状態」は、審判請求人が主張するところの本願発明の「収容空間に位置していない状態で収集されるデータ」に相当するものである。
したがって、審判請求人が「引用文献1と本願発明とはトレーニング手段が全く異なる」との主張を採用することはできない。
(2)「引用文献1に開示されるユーザの動作を判断するためのトレーニング手段を参照して、本願発明のモバイルデバイスが収容空間に位置するかを判断するためのトレーニング手段を取得する動機付けがありません」との主張について
前記(1)で示したとおりであるから、当該主張を採用することはできない。
(3)「引用文献1には、本願発明のトレーニングサンプルに必要な「ラベル」を追加する動機付けがありません」との主張について
前記「第5(4)」で示したように、引用発明の「モバイルデバイス200」を、「ポケット内に入れた後」、「ポケット」の「中で使用されない」状態は、「トレーニングデータ305」に含まれる「状態」としては、「ポケットまたはハンドバッグの中の電話を表す第3の状態」を意味することから、当該「第3の状態」は、本願発明の「収容状態サンプルのタイプ」に相当し、引用発明の前記「第3の状態」に割り当てられる「2」という数字は、本願発明の「収容状態サンプルのタイプを示すためのラベル」に相当する。
また、引用発明において、「電話をポケットから取り出すこと、電話を平面から手に取ること、」は、ポケット内に入れた後」、「ポケット」の「中で使用されない」状態以外の状態であるから、本願発明の「収容空間に位置しないこと」に相当する。よって、引用発明の「トレーニングデータ305」に含まれる「状態」として、「テーブルから電話を手に取って、持ち上げることを表す第1の状態」及び「電話をポケットから手に取ることを表す第2の状態」は、いずれも、本願発明の「非収容状態サンプルのタイプ」に相当し、引用発明の前記「第1の状態」及び「第2の状態」にそれぞれ割り当てられる「0」及び「1」という数字は、いずれも、本願発明の「非収容状態サンプルのタイプを示すためのラベル」に相当する。
したがって、当該主張を採用することはできない。
第8 むすび
上記のとおり、本願発明は、本願の優先日前に日本国内又は外国において、頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった引用文献1に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、本願は、その余の請求項について検討するまでもなく拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
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2021-017153