審決検索MVP
← 検索一覧に戻る
特許拒絶査定不服審判

2015-004073

発光ダイオードパッケージ及びその製造方法

審判番号
2015-004073
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2012-288000外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2015年03月02日
審決日
2017年01月25日
公報発行日
2017年07月28日
結論
請求不成立
審判長/審判官
分類
P18 .121-Z (H01L) / P18 .575-Z (H01L)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項、特許法第17条の2第5項第2号、特許法第17条の2第6項
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特願2012-288000「発光ダイオードパッケージ及びその製造方法」拒絶査定不服審判事件〔平成25年 5月16日出願公開、特開2013- 93604〕について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

【理 由】 第1 手続の経緯 本願は、2008年10月31日を出願日とする特願2008-281533号の一部を平成24年12月28日(パリ条約による優先権主張、2007年10月31日、米国)に新たな特許出願としたものであって、同日に特許請求の範囲が補正され、平成25年9月30日付けで拒絶理由が通知され、平成26年4月8日に特許請求の範囲が補正され、同年10月21日付けで拒絶査定がされ、これに対して、平成27年3月2日に拒絶査定不服審判が請求されると同時に特許請求の範囲が補正され、同年7月21日に上申書が提出されたものである。 第2 補正却下の決定 [補正却下の決定の結論] 平成27年3月2日付け手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。 [理由] 1.本件補正の内容 本件補正は、特許請求の範囲の請求項1についての補正を含んでおり、補正前及び補正後の請求項1の記載は以下のとおりである。 [補正前の請求項1] 「LEDパッケージを製造する方法であって、 複数のLEDパッケージサブマウントに分離されるように寸法を設定されたサブマウントパネルを設けるステップと、 複数のLEDパッケージのための前記サブマウントパネルの1つの表面の上に、1つ以上の付着パッドを含む上部導電性要素を形成するステップと、 前記1つ以上の付着パッドの少なくとも一部を覆うソルダマスクを形成するステップと、 前記1つ以上の付着パッドにLEDを付着するステップであって、前記LEDは前記上部導電性要素に電気的に接続されるステップと、 前記LEDの上にレンズを形成するステップと、 前記基板パネルを個片化して、複数のLEDパッケージに分離するステップとを含むことを特徴とする方法。」 [補正後の請求項1](審決注:下線は補正箇所) 「LEDパッケージを製造する方法であって、 複数のLEDパッケージサブマウントに分離されるように寸法を設定されたサブマウントパネルを設けるステップと、 複数のLEDパッケージのための前記サブマウントパネルの1つの表面の上に、1つ以上の付着パッドを含む上部導電性要素を形成するステップと、 前記1つ以上の付着パッドの少なくとも一部を覆うソルダマスクを形成するステップと、 前記1つ以上の付着パッドにLEDを付着するステップであって、前記LEDは前記上部導電性要素に電気的に接続されるステップと、 前記LEDの上にレンズを形成するステップと、 前記サブマウントパネルを個片化して、複数のLEDパッケージに分離するステップとを含み、 前記1つ以上の付着パッドは、前記サブマウントパネルの端部の方に延在することを特徴とする方法。」 上記の請求項1についての補正は、「付着パッド」について、「前記1つ以上の付着パッドは、前記サブマウントパネルの端部の方に延在する」との事項を付加して限定する補正事項を含んでおり、当該補正事項は、特許法第17条の2第5項第2号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものと認められる。 そこで、本件補正後の請求項1に係る発明(以下「本願補正発明」という。)について、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか、以下検討する。 2.引用例 原査定の理由に引用された特開2000-261041号公報(以下「引用例」という。)には、以下の記載がある(下線は、当審による。)。 ア 「【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、マザーボード上に表面実装することのできる表面実装型発光ダイオード及びその製造方法に係り、特に発光ダイオード素子の波長を変換することで発光色を変えるタイプの表面実装型発光ダイオードに関するものである。」 イ 「【0013】 【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて本発明に係る表面実装型発光ダイオード及び製造方法の実施の形態を詳細に説明する。図1及び図2は、本発明に係る表面実装型発光ダイオード11の第1の実施例を示したものである。この実施例に係る表面実装型発光ダイオード11は、矩形状のガラエポ基板(ガラスエポキシ基板)12の上面に一対の電極(例えばカソード電極13とアノード電極14)をパターン形成し、一方のカソード電極13上に発光ダイオード素子15を実装したのち、上部を樹脂封止した構造である。これらの電極13,14はKラエポ基板12の両端部に設けられたスルーホール電極16a,16bを通じて裏面側に回り込み、図2に示したように、この裏面電極17a,17bがマザーボード18に設けられたプリント配線19a,19bと導通している。なお、スルーホール電極16a,16bの上面にはマスキングテープ34が貼ってある。 【0014】カソード電極13は、図1及び図2にも示されるように、ガラエポ基板12の上面中央部まで延び、該中央電極部分20に発光ダイオード素子15が接着固定される。また、この発光ダイオード素子15を取り囲むようにして中央電極部分20には円筒状の反射枠21が配置されている。この反射枠21の内周面はすりばち状に傾斜しており、発光ダイオード素子15の発光を内周面に反射させて上方向へ集光する働きを持つ。内周面は、発光ダイオード素子15からの光の反射率を上げるために鏡面仕上げになっている。 【0015】前記反射枠21内に配置される発光ダイオード素子15は略立方体形状の微小チップであり、下面と上面にそれぞれ電極を有する。そして、下面電極が反射枠21内のカソード電極13に導電性接着剤22で接着固定され、一方上面電極がボンディングワイヤ23によってアノード電極14に接続されている。この実施例における発光ダイオード素子15には、シリコンカーバイド系化合物半導体からなる青色発光素子であるが、窒化ガリウム系化合物半導体の青色発光素子を用いることもできる。この場合には発光素子の下面に電極がないため、P電極及びN電極の両方をボンディングワイヤ23によってカソード電極13とアノード電極14のそれぞれに接続する必要がある。 【0016】この実施例では前記発光ダイオード素子15を封止するための第1の樹脂25が上記反射枠21内に充填されている。第1の樹脂25には青色の発光ダイオード素子に励起されて長波長の可視光を発する波長変換用材料が混入されており、例えば青色の発光ダイオードを白色に変換して発光することができる。この波長変換用材料には蛍光染料や蛍光顔料等からなる蛍光物質が用いられ、蛍光染料として、例えばフルオレセインやローダミン等の有機蛍光体を、また蛍光顔料として、タングステン酸カルシウム等の無機蛍光体を用いることができる。なお、これら蛍光物質の混入量を変えることで変換する波長領域を調整することができる。また、この実施例では第1の樹脂25の充填量を、図1及び図2にも示したように、その上面が反射枠21の上端縁26より低い位置になるように留めることが望ましい。そうすることで、複数の表面実装型発光ダイオード11を近接配置した時でも、一方の発光ダイオードからの発光を他方の発光ダイオードの反射枠21の上端縁26で遮ることができるので、両方の発光ダイオードの発光色が混ざり合うのを防ぐことができる。なお、これらの蛍光物質を混入する樹脂材には一般にエポキシ系の透明樹脂が用いられる。 【0017】上記反射枠21を含むガラエポ基板12の上部は、第2の樹脂27によって封止されている。この第2の樹脂27もエポキシ系の透明樹脂を主成分としたものであり、ある程度の厚みを持ってガラエポ基板12と同じ平面形状で構成される。この第2の樹脂27は、前記第1の樹脂25によって波長変換された発光色をそのまま透過させるものであり、エポキシ系の透明樹脂を単独で使用することもできるが、この中に酸化アルミニウムや二酸化ケイ素等の拡散剤を混入させることによって、より均一性のある発光色が得られる。 【0018】さらに、この実施例では前記第2の樹脂27の上部に第3の樹脂28が層状に積み重ねられている。この第3の樹脂28内にはサリチル酸誘導体や2-ヒドロキシベンゾフェノン誘導体等の紫外線吸収剤が混入されており、外光からの紫外線をここで遮断し、第1の樹脂25に対する紫外線の影響を少なくして、混入されている蛍光物質の老化を抑えている。第3の樹脂28は、前記第2の樹脂27と同一の平面形状をしているが、その厚さが第2の樹脂27に比べて薄いものである。これは、第3の樹脂28の目的が上記紫外線による蛍光物質の老化防止にあるので、紫外線を有効に遮断できれば薄くても十分である他、厚くし過ぎると発光輝度が低下してしまうからである。 【0019】この実施例において、前記第3の樹脂28の上面中央部には半球状の集光レンズ部29が一体に突出形成されている。この集光レンズ部29は、反射枠21の上方に位置しており、反射枠21の内周面で上方向に向けて反射された発光ダイオード素子15からの光を集光するための凸レンズとしての働きを持つ。即ち、発光ダイオード素子15から発した光は、そのまま上方に直進するものと、反射枠21の内周面で反射してから上方に向かうものに分かれるが、いずれの光も第1の樹脂25によって波長変換され、さらに第2の樹脂27で発光色を均一にしてから集光レンズ部29で集光されるため、高輝度の白色発光が得られることになる。この集光レンズ部29の曲率半径や形状、屈折率は、集光が得られる範囲では特に限定されるものではない。なお、第3の樹脂28に集光レンズ部29を設けない場合もある。」 ウ 「【0021】図3乃至図9は、上記構成からなる表面実装型発光ダイオード11の製造方法を示したものである。この製造方法は、集合基板を用いて多数の発光ダイオードを同時に製造する場合の方法である。図3は、ガラエポ集合基板31に、上述した個々のガラエポ基板12毎にカソード電極及びアノード電極を構成する電極パターン32と、スルーホール電極を構成する丸孔スルーホール部33を形成し、さらに丸孔スルーホール部33をマスキングテープ34で閉塞するまでの工程を示したものである。 【0022】図4は、ガラエポ集合基板31の上面に反射枠集合体35を位置決めし、電極パターン32の所定位置に反射枠21を載置して接着固定する工程を示したものである。 【0023】次の工程では、図5に示したように、上記ガラエポ集合基板31の各反射枠21内に発光ダイオード素子15を載置し、その下面を中央電極部分20に導電性接着剤22で固着する。キュア炉に入れて発光ダイオード素子15を固定したのち、発光ダイオード素子15の上面電極とガラエポ基板12のアノード電極14とをボンディングワイヤ23によって接続する。 【0024】図6は、第1の樹脂25の封止工程を示したものである。この封止工程では、蛍光物質が混入された第1の樹脂25を各反射枠21内にそれぞれ流し込み、発光ダイオード素子15の上面が隠れる位置まで充填する。なお、充填の際には、第1の樹脂25の上面が反射枠21の上端縁26まで達しないように注意する。充填後キュア炉に入れて第1の樹脂25を熱硬化させる。 【0025】図7は、第2の樹脂27の封止工程を示したものである。この封止工程では、ガラエポ集合基板31の上面周囲に金型36を設置し、この金型36内に第2の樹脂27を流し込んでガラエポ集合基板31の上面全体を同時に封止する。丸孔スルーホール部33は、上面がマスキングテープ34によって塞がれているので、その中に第2の樹脂27が流れ込むようなことはない。この状態でガラエポ集合基板31をキュア炉に入れて第2の樹脂27を熱硬化させる。 【0026】図8は、第3の樹脂28の封止工程を示したものである。この封止工程では、集光レンズ部29を一体成形するための半球状の凹部38が形成された別の金型37を用意し、この中に第3の樹脂28を充填する。そして、その上からガラエポ集合基板31を裏返してフェースダウンし、第3の樹脂28と第2の樹脂27とを接触させた状態でガラエポ集合基板31をキュア炉に入れ、第3の樹脂28を熱硬化させる。 【0027】図9は、キュア炉から取り出した後の工程を示しており、第2の樹脂27及び第3の樹脂28で封止されたガラエポ集合基板31を、X,Y方向の切断ライン39,40に沿って桝目状にダイシング又はスライシングする。図3及び図9に示されるように、X方向の切断ライン39は電極パターン32の長手方向に沿ったラインであり、Y方向の切断ライン40は丸孔スルーホール部33上に形成されたラインである。このようにして分割された一つ一つの表面実装型発光ダイオード11は、自動マウント機(図示せず)によって真空吸着されマザーボード18上に移送される。」 上記ウによれば、引用例には、以下の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる。 「表面実装型発光ダイオード11の製造方法であって、 ガラエポ集合基板31に、個々のガラエポ基板12毎にカソード電極及びアノード電極を構成する電極パターン32を形成し、 ガラエポ集合基板31に発光ダイオード素子15を載置し、その下面を中央電極部分20に導電性接着剤22で固着し、発光ダイオード素子15の上面電極とガラエポ基板12のアノード電極14とをボンディングワイヤ23によって接続し、 集光レンズ部29を一体成形するための半球状の凹部38が形成された別の金型37を用意し、この中に第3の樹脂28を充填し、その上からガラエポ集合基板31を裏返してフェースダウンし、第3の樹脂28と第2の樹脂27とを接触させた状態でガラエポ集合基板31をキュア炉に入れ、第3の樹脂28を熱硬化させ、 第2の樹脂27及び第3の樹脂28で封止されたガラエポ集合基板31を、X,Y方向の切断ライン39,40に沿って桝目状にダイシング又はスライシングして、一つ一つの表面実装型発光ダイオード11に分割することを含む製造方法。」 3.対比 本願補正発明と引用発明を対比する。 (1)引用発明の「表面実装型発光ダイオード11」は本願補正発明の「LEDパッケージ」に相当し、引用発明の「製造方法」は「LEDパッケージを製造する方法」といえる。 (2)引用発明の「個々のガラエポ基板12」は本願補正発明の「LEDパッケージサブマウント」に相当し、引用発明の「ガラエポ集合基板31」は、「桝目状にダイシング又はスライシングして、一つ一つの表面実装型発光ダイオード11に分割」されるものであるから、本願補正発明の「複数のLEDパッケージサブマウントに分離されるように寸法を設定されたサブマウントパネル」に相当する。 (3)引用発明の「中央電極部分20」は、「発光ダイオード素子15」が「導電性接着剤22で固着」されるものであるから、本願補正発明の「付着パッド」に相当する。 また、引用発明の「カソード電極及びアノード電極を構成する電極パターン32」は、本願補正発明の「上部導電性要素」に相当する。 そして、引用例の【0013】に「矩形状のガラエポ基板(ガラスエポキシ基板)12の上面に一対の電極(例えばカソード電極13とアノード電極14)をパターン形成し、一方のカソード電極13上に発光ダイオード素子15を実装した」、また、【0014】に「カソード電極13は、図1及び図2にも示されるように、ガラエポ基板12の上面中央部まで延び、該中央電極部分20に発光ダイオード素子15が接着固定される。」と記載されていることからすれば、引用発明の「ガラエポ集合基板31に、個々のガラエポ基板12毎にカソード電極及びアノード電極を構成する電極パターン32を形成し」との事項は、本願補正発明の「複数のLEDパッケージのための前記サブマウントパネルの1つの表面の上に、1つ以上の付着パッドを含む上部導電性要素を形成するステップ」との事項に相当する。 (4)引用発明の「発光ダイオード素子15」は本願補正発明の「LED」に相当し、引用発明の「ガラエポ集合基板31に発光ダイオード素子15を載置し、その下面を中央電極部分20に導電性接着剤22で固着し、発光ダイオード素子15の上面電極とガラエポ基板12のアノード電極14とをボンディングワイヤ23によって接続し」との事項は、本願補正発明の「前記1つ以上の付着パッドにLEDを付着するステップであって、前記LEDは前記上部導電性要素に電気的に接続されるステップ」との事項に相当する。 (5)引用発明の「集光レンズ部29を一体成形するための半球状の凹部38が形成された別の金型37を用意し、この中に第3の樹脂28を充填し、その上から(発光ダイオード素子15が載置された)ガラエポ集合基板31を裏返してフェースダウンし、第3の樹脂28と第2の樹脂27とを接触させた状態でガラエポ集合基板31をキュア炉に入れ、第3の樹脂28を熱硬化させ」との事項は、本願補正発明の「前記LEDの上にレンズを形成するステップ」との事項に相当する。 (6)引用発明の「第2の樹脂27及び第3の樹脂28で封止されたガラエポ集合基板31を、X,Y方向の切断ライン39,40に沿って桝目状にダイシング又はスライシングして、一つ一つの表面実装型発光ダイオード11に分割する」との事項は、本願補正発明の「前記サブマウントパネルを個片化して、複数のLEDパッケージに分離するステップ」との事項に相当する。 (7)以上のことから、本願補正発明と引用発明は、 「LEDパッケージを製造する方法であって、 複数のLEDパッケージサブマウントに分離されるように寸法を設定されたサブマウントパネルを設けるステップと、 複数のLEDパッケージのための前記サブマウントパネルの1つの表面の上に、1つ以上の付着パッドを含む上部導電性要素を形成するステップと、 前記1つ以上の付着パッドにLEDを付着するステップであって、前記LEDは前記上部導電性要素に電気的に接続されるステップと、 前記LEDの上にレンズを形成するステップと、 前記サブマウントパネルを個片化して、複数のLEDパッケージに分離するステップとを含む方法。」の点で一致し、以下の点で相違する。 [相違点1] 本願補正発明においては、「前記1つ以上の付着パッドの少なくとも一部を覆うソルダマスクを形成するステップ」を含むのに対し、引用発明においては、そのようなステップを含むものとされていない点。 [相違点2] 本願補正発明においては、「前記1つ以上の付着パッドは、前記サブマウントパネルの端部の方に延在する」との明示がされているのに対し、引用発明においては、そのような明示がされていない点。 4.判断 (1)相違点1について 原査定で引用された特開平10-135492号公報(【0010】の「プリント配線板のソルダマスク」の記載参照。)や特開2007-109836号公報(【0002】の「配線パターン14の表面は、ランド電極13との接続部の僅かの領域を除いて、はんだの濡れを防止するためのソルダマスクで覆われている」、【0004】の「ランド電極13の外周部を、フォトリソグラフィやシルク印刷によって形成したソルダマスク(図では「レジスト」)15によって被覆して、ランド電極13上でのはんだの濡れ広がりを中間位置に止め」、【0014】の「ソルダマスク15は、はんだの濡れを防止するための表面保護層であって、フォトリソグラフィやシルク印刷によって形成される。」の記載参照。)に記載されているように、基板上に形成された配線や電極を覆うようにソルダマスクを設けることは、周知の技術である。 そして、引用発明においても、電極パターン32について、はんだが濡れ広がることを防止することが好ましいのは当業者にとって明らかである。 したがって、引用発明において、ガラエポ集合基板31に形成され、中央電極部分20を含む電極パターン32にソルダマスクを設けるようにして、上記相違点2に係る本願補正発明の構成とすることは、当業者が容易に想到し得ることである。 (2)相違点2について 引用例には、「カソード電極13は、図1及び図2にも示されるように、ガラエポ基板12の上面中央部まで延び、該中央電極部分20に発光ダイオード素子15が接着固定される。」(【0014】)との記載から、カソード電極13がガラエポ基板12の上面中央部まで延びるものであることが記載されている。換言すると、引用例には、前記「中央電極部分20」は、ガラエポ基板12の上面中央部からカソード電極の方に延びている、すなわち、ガラエポ集合基板31の端部の方に延びていることが記載されているといえる。 そして、引用発明において、「中央電極部分20」(上記したとおり本願補正発明の「付着パッド」に相当する。)を、ガラエポ集合基板31の端部の方に延びるよう設けることに何ら困難性は認められない。 したがって、引用発明において、上記相違点2に係る本願補正発明の構成とすることは、引用例の記載に基づいて当業者が容易に想到し得ることである。 なお、仮に、本願補正発明において、「端部の方に延在する」の意味するところが本願の図2f等に示されるように、サブマウントの表面を覆い尽くす程度に拡がっているということであるとしても、このような電極構造は、原査定で引用された特開2004-335880号公報の「配線回路24」、また、特開2005-45199号公報の「金属パッド120」、特開2005-223222号公報の「配線層3B」にみられるように周知であるから、引用発明のカソード電極をこのようなものとすることに格別の困難性は、認められない。 (3)そして、本願補正発明により当業者が予期し得ない格別顕著な効果が奏されるとは認められず、相違点1及び相違点2について総合判断しても、本願補正発明は、引用発明、引用例の記載及び周知の技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。 5.小括 上記のとおり、本願補正発明は、引用発明、引用例の記載及び周知の技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができない。 よって、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 第3 本願発明について 1.本願発明 本件補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項に係る発明は、平成26年4月8日に補正された特許請求の範囲の請求項1ないし4に記載される事項によって特定されるものであるところ、その請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、上記第2[理由]1.本件補正の内容[補正前の請求項1]に記載したとおりのものである。 2.判断 本願発明は、本願補正発明から上記相違点2に係る「前記1つ以上の付着パッドは、前記サブマウントパネルの端部の方に延在する」との事項を省いたものに実質的に相当するから、上記第2[理由]2.~4.(1)に記載したのと同様の理由により、本願発明は、引用発明及び周知の技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。 3.むすび 以上のとおり、本願発明は、引用発明及び周知の技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 したがって、他の請求項について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。

審決本文(J-PlatPat)

J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。

J-PlatPat 審決検索を開く
2015-004073

番号・当事者・条文・審決分類・商標の称呼が一致(または近い)審決を機械的に集めた候補です。判断内容は各審決の本文でご確認ください。

同じ当事者の審決32件(クリー インコーポレイテッド)
  • 2020-001370拒絶査定不服審判 / 2021-11-02 / 原査定取消(特許/登録すべき)高電流、低スイッチングロスのSiCパワーモジュール
    同じ当事者: クリー インコーポレイテッド
  • 2018-015530拒絶査定不服審判 / 2021-05-11 / 請求不成立電力変換電子機器
    同じ当事者: クリー インコーポレイテッド
  • 2019-010542拒絶査定不服審判 / 2021-03-30 / 原査定取消(特許/登録すべき)ワイドバンドギャップ半導体材料用IGBT構造
    同じ当事者: クリー インコーポレイテッド
  • 2018-004176拒絶査定不服審判 / 2020-01-29 / 請求不成立トレンチゲートを有する電界効果デバイスのための強化されたゲート誘電体
    同じ当事者: クリー インコーポレイテッド
  • 2018-000296拒絶査定不服審判 / 2019-06-18 / 請求不成立トランジスタ構造およびその製造方法
    同じ当事者: クリー インコーポレイテッド
検索でもっと見る →
同じ根拠条文の審決7,656件(特許法29条2項)
  • 2023-020677拒絶査定不服審判 / 2024-11-13 / 請求不成立ハイブリッド接合構造およびハイブリッド接合方法
    共通の条文: 特許法29条2項
  • 2023-015265拒絶査定不服審判 / 2024-09-11 / 請求不成立接合システムおよび接合方法
    共通の条文: 特許法29条2項
  • 2023-008256拒絶査定不服審判 / 2024-07-01 / 請求不成立吸収層を後処理する方法
    共通の条文: 特許法29条2項
  • 2023-005136拒絶査定不服審判 / 2024-06-17 / 請求不成立発光ダイオードパッケージ及びそれを有する表示装置
    共通の条文: 特許法29条2項
  • 2023-009977拒絶査定不服審判 / 2024-05-08 / 請求不成立熱電変換モジュール
    共通の条文: 特許法29条2項
検索でもっと見る →
同じ論点・分野の審決(審決分類)2,495件(121・H01L、575・H01L)
  • 2025-002107拒絶査定不服審判 / 2026-06-29 / 請求不成立熱硬化性樹脂組成物
    共通の審決分類: 121・H01L、575・H01L
  • 2024-013328拒絶査定不服審判 / 2026-03-30 / 請求不成立光起電力モジュールの製造方法及び光起電力モジュール
    共通の審決分類: 121・H01L、575・H01L
  • 2024-014697拒絶査定不服審判 / 2026-03-23 / 請求不成立アライメントセンサーとビーム測定センサーを備えている荷電粒子リソグラフィシステム
    共通の審決分類: 121・H01L、575・H01L
  • 2024-017912拒絶査定不服審判 / 2026-03-09 / 請求不成立スピンする反射性基板の分析のためのハードウェア改善及び方法
    共通の審決分類: 121・H01L、575・H01L
  • 2024-012389拒絶査定不服審判 / 2026-01-26 / 請求不成立太陽電池および光起電力モジュール
    共通の審決分類: 121・H01L、575・H01L

メモ・タグ(非公開)

あなただけに表示されます。審決本文の公開範囲は変わりません。

メモとタグは Pro の機能です。ログイン/Proでメモを保存