特許異議申立
2025-700505
燃料電池モジュール及び燃料電池装置
- 審判番号
- 2025-700505
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 特願2021-088546
- 登録番号
- 7582908
- 請求日
- 2025年05月09日
- 審決日
- 2025年09月17日
- 公報発行日
- 2025年11月28日
- 結論
- 維持
- 当事者
- 【権利者】京セラ株式会社
- 【権利者代理人】杉村 憲司
- 【権利者代理人】杉村 光嗣
- 【権利者代理人】坪内 伸
- 【異議申立人】井上 敬也
- 審判長/審判官
- 審判長 河端 賢
- 審判官 西山 智宏
- 審判官 平野 貴也
- 分類
- P1652.113-Y (H01M) / P1652.121-Y (H01M)
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特許第7582908号発明「燃料電池モジュール及び燃料電池装置」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。
結論
結 論
特許第7582908号の請求項1及び18に係る特許を維持する。
理由
理 由
第1 手続の経緯
特許第7582908号の請求項1~18に係る特許(以下「本件特許」という。)についての出願は、令和3年5月26日にした出願(優先権主張 令和2年12月28日)であって、令和6年11月5日に特許権の設定登録がされ、同年11月13日に特許掲載公報が発行された。その後、令和7年5月9日に、特許異議申立人井上敬也(以下「申立人」という。)は請求項1及び18に係る特許に対して特許異議の申立てを行った。
第2 本件発明
本件特許の請求項1及び18に係る発明(以下それぞれ「本件発明1」及び「本件発明18」という。)は、それぞれその特許請求の範囲の請求項1及び18に記載された事項により特定される次のとおりのものである。
「【請求項1】
改質部、及び該改質部を加熱する燃焼器を収容するとともに、外壁及び内壁の間に発電前の酸化剤が流れる流路が形成されてなる容器と、
前記改質部が生成した燃料ガス、及び前記酸化剤の電気化学反応により発電する複数の燃料電池セルを積層させた燃料電池セルスタックと、
前記容器及び前記燃料電池セルスタックの間で、それぞれ異なる種類のガスを送る複数の配管と、を備え、
前記複数の配管の一部が、前記容器の第1の面及び前記燃料電池セルスタックの第1の面に接続され、
前記複数の配管の別の一部が、前記容器の第1の面と異なる第2の面、及び前記燃料電池セルスタックの第1の面と異なる第2の面の少なくとも一方に接続される
燃料電池モジュール。」
「【請求項18】
請求項1から17のいずれか1項に記載の燃料電池モジュールを備える
燃料電池装置。」
第3 特許異議申立理由の概要
申立人は、以下の甲第1号証~甲第3号証(以下それぞれ「甲1」~「甲3」ともいう。)を提出して、以下の特許異議申立理由(申立理由1及び2)により本件発明1及び18を取り消すべきである旨主張する。
1 証拠方法
甲1:特開2017-212204号公報
甲2:特開2015-15094号公報
甲3:特開2020-119854号公報
2 特許異議申立理由
(1)申立理由1(新規性)
本件発明1及び18は、甲1に記載された発明である。
(2)申立理由2(進歩性)
本件発明1及び18は、甲1に記載された発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものである。
また、本件発明1及び18は、甲2に記載された発明並びに甲1及び甲3にて例示される周知技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものである。
第4 当審の判断
1 甲号証の記載事項等
(1)甲1について
ア 認定事項
(ア)段落【0024】、【0029】の記載及び図6の図示内容によれば、SOFCシステム100の外壁53は上壁52からSOFC1の下方へ延伸し、SOFC1の底部を覆っており、上壁52と外壁53とからなるものに改質器22、燃焼室3A、及びSOFC1が収容されていると認められる。
(イ)段落【0028】~【0029】の記載及び図6の図示内容によれば、酸化剤ガス供給口33及びSOFC1との間で、酸化剤ガスが流通する酸化剤ガス流路8を備え、酸化剤ガス流路8が、SOFC1の下面に接続されると認められる。
(ウ)段落【0024】、【0063】~【0064】の記載及び図6の図示内容によれば、上部領域50A及びSOFC1の間で、改質ガスが流通する改質ガス流路9を備え、改質ガス流路9が、上部領域50Aの下面及びSOFC1の上面に接続されると認められる。
(エ)段落【0024】、【0030】~【0032】の記載及び図6の図示内容によれば、上部領域50A及びSOFC1の間で、アノードオフガスが通過するアノードオフガス流路4及びカソードオフガスが通過するカソードオフガス流路5を備え、アノードオフガス流路4及びカソードオフガス流路5が、上部領域50Aの下面及びSOFC1の上面に接続されると認められる。
イ 甲1発明
上記アを踏まえると、甲1(特に、段落【0020】~【0038】、【0060】~【0070】、図6を参照。)には、次の発明(以下「甲1発明」という。)が記載されていると認められる。
「改質器22、燃焼空間3に高温の燃焼排ガスが発生し、改質器22内の改質媒体22Cを約600℃程度まで加熱する燃焼室3A、及びSOFC1を収容するとともに、外壁53と内壁54との間に酸化剤ガスが通過する酸化剤ガス流路8が形成されてなる上壁52と外壁53とからなるものと、
改質器22が生成した改質ガスと酸化剤ガスとを用いて発電する複数の平板形の単セルを積層した平板形スタックで構成されているSOFC1と、
酸化剤ガス供給口33及びSOFC1の間で、酸化剤ガスが流通する酸化剤ガス流路8、並びに、上部領域50A及びSOFC1の間で、改質ガスが流通する改質ガス流路9、アノードオフガスが通過するアノードオフガス流路4及びカソードオフガスが通過するカソードオフガス流路5と、を備え、
改質ガス流路9、アノードオフガス流路4及びカソードオフガス流路5が、上部領域50Aの下面及びSOFC1の上面に接続され、
酸化剤ガス流路8が、SOFC1の下面に接続される
SOFCシステム100。」
ウ 甲1記載技術
上記アを踏まえると、甲1(特に、段落【0020】~【0038】、【0060】~【0070】、図6を参照。)には、次の技術(以下「甲1記載技術」という。)が記載されていると認められる。
「改質器22、燃焼室3A、及びSOFC1を収容するとともに、外壁53と内壁54との間に酸化剤ガスが通過する酸化剤ガス流路8が形成されてなる上壁52と外壁53とからなるものと、
酸化剤ガス供給口33及びSOFC1の間で、酸化剤ガスが流通する酸化剤ガス流路8、並びに、上部領域50A及びSOFC1の間で、改質ガスが流通する改質ガス流路9、アノードオフガスが通過するアノードオフガス流路4及びカソードオフガスが通過するカソードオフガス流路5と、を備え、
改質ガス流路9、アノードオフガス流路4及びカソードオフガス流路5が、上部領域50Aの下面及びSOFC1の上面に接続され、
酸化剤ガス流路8が、SOFC1の下面に接続される技術。」
(2)甲2について
ア 認定事項
(ア)段落【0032】~【0033】の記載及び図2の図示内容によれば、空気予熱器33及び燃料電池10の間で、空気予熱器33から燃料電池10に酸化剤ガスを導入する経路を備え、酸化剤ガスを導入する経路が、空気予熱器33の上面及び燃料電池10の上面に接続されると認められる。
(イ)段落【0027】の記載及び図2の図示内容によれば、燃料改質器44及び燃料電池10の間で、燃料改質器44から燃料電池10に燃料ガスを導入する経路を備え、燃料ガスを導入する経路が、燃料改質器44の上面及び燃料電池10の上面に接続されると認められる。
(ウ)段落【0027】の記載及び図2の図示内容によれば、燃焼器7及び燃料電池10の間で、酸化剤ガスのオフガスを排出する空気排出経路6a及び燃料ガスのオフガスを排出する燃料排出経路6bを備え、空気排出経路6a及び燃料排出経路6bが、燃焼器7の下面及び燃料電池10の下面に接続されると認められる。
イ 甲2発明
上記アを踏まえると、甲2(特に、段落【0016】、【0022】~【0045】、【0048】、【0057】、図1、2、4を参照。)には、次の発明(以下「甲2発明」という。)が記載されていると認められる。
「燃料改質器44、及び熱を燃料改質器44へ供給する燃焼器7と、
燃料改質器44が生成した燃料ガスと酸化剤ガスとの電気化学反応により電気エネルギを出力する平板状の発電セル100を複数積層した積層体として構成されている燃料電池10と、
空気予熱器33及び燃料電池10の間で、酸化剤ガスを導入する経路、燃料改質器44及び燃料電池10の間で、燃料ガスを導入する経路、並びに、燃焼器7及び燃料電池10の間で、酸化剤ガスのオフガスを排出する空気排出経路6a及び燃料ガスのオフガスを排出する燃料排出経路6bと、を備え、
酸化剤ガスを導入する経路が、空気予熱器33の上面及び燃料電池10の上面に接続され、燃料ガスを導入する経路が、燃料改質器44の上面及び燃料電池10の上面に接続され、
空気排出経路6a及び燃料排出経路6bが、燃焼器7の下面及び燃料電池10の下面に接続される
燃料電池装置1。」
(3)甲3について
ア 認定事項
(ア)段落【0038】~【0040】及び図3~5の図示内容によれば、収納筐体1は、外壁及び内壁の間に酸化剤ガスが流れる空間が形成されてなると認められる。
(イ)段落【0030】、【0040】、【0042】及び図2~5の図示内容によれば、上側内部空間S1及びセルスタックCSの間で、酸化剤ガスを導く導入酸化剤ガス流通管15、燃料ガスを導く導入燃料ガス流通管12及び排出燃料ガスを導く排出燃料ガス流通管13を備え、
酸化剤ガスを導く導入酸化剤ガス流通管15、燃料ガスを導く導入燃料ガス流通管12及び排出燃料ガスを導く排出燃料ガス流通管13が、上側内部空間S1の所定の面及びセルスタックCSの所定の面に接続されると認められる。
イ 甲3記載技術
上記アを踏まえると、甲3(特に、段落【0027】~【0030】、【0035】、【0038】~【0046】、【0054】~【0056】、図1~5を参照。)には、次の技術(以下「甲3記載技術」という。)が記載されていると認められる。
「改質器11、燃焼部14、及びセルスタックCSを内部空間Sに備えるとともに、外壁及び内壁の間に酸化剤ガスが流れる空間が形成されてなる収納筐体1と、
上側内部空間S1及びセルスタックCSの間で、酸化剤ガスを導く導入酸化剤ガス流通管15、燃料ガスを導く導入燃料ガス流通管12及び排出燃料ガスを導く排出燃料ガス流通管13と、を備え、
酸化剤ガスを導く導入酸化剤ガス流通管15、燃料ガスを導く導入燃料ガス流通管12及び排出燃料ガスを導く排出燃料ガス流通管13が、上側内部空間S1の所定の面及びセルスタックCSの所定の面に接続される技術。」
2 申立理由1(新規性)について
(1)本件発明1について
ア 対比
(ア)本件発明1と甲1発明とをその機能、構成及び技術的意義を考慮して対比すると、後者の「改質器22」は、前者の「改質部」に相当し、以下同様に、
「燃焼空間3に高温の燃焼排ガスが発生し、改質器22内の改質媒体22Cを約600℃程度まで加熱する」することは「該改質部を加熱する」ことに、
「燃焼室3A」は「燃焼器」に、
「収容する」は「収容する」に、
「外壁53」は「外壁」に、
「内壁54」は「内壁」に、
「酸化剤ガス」は「発電前の酸化剤」又は「酸化剤」に、
「通過する」は「流れる」に、
「酸化剤ガス流路8」は「発電前の酸化剤が流れる流路」に、
「外壁53と内壁54との間に酸化剤ガスが通過する酸化剤ガス流路8が形成された」ことは「外壁及び内壁の間に発電前の酸化剤が流れる流路が形成されてなる」ことに、
「上壁52と外壁53とからなるもの」は「容器」に、
「改質ガス」は「燃料ガス」に、
「改質器22が生成した改質ガスと酸化剤ガスとを用いて発電する」ことは「前記改質部が生成した燃料ガス、及び前記酸化剤の電気化学反応により発電する」ことに、
「平板形の単セル」は「燃料電池セル」に、
「複数の平板形の単セルを積層した平板形スタックで構成されている」ことは「複数の燃料電池セルを積層させた」ことに、
「SOFC1」は「燃料電池セルスタック」に、
「酸化剤ガス」、「改質ガス」、「アノードオフガス」及び「カソードオフガス」は「異なる種類のガス」に、
「酸化剤ガスが流通する」、「改質ガスが流通する」、「アノードオフガスが通過する」及び「カソードオフガスが通過する」ことは「異なる種類のガスを送る」ことに、
「改質ガス流路9」、「アノードオフガス流路4」及び「カソードオフガス流路5」は「それぞれ異なる種類のガスを送る複数の配管」に、
「SOFC1の上面」は「前記燃料電池セルスタックの第1の面」に、
「接続され」は「接続され」に、
「SOFC1の下面」は「前記燃料電池セルスタックの第1の面と異なる第2の面」に、
「SOFCシステム100」は「燃料電池モジュール」に、それぞれ相当する。
(イ)上記(ア)を踏まえると、後者の「上部領域50A」は前者の「容器」と「容器内の領域又は容器」である限りにおいて一致する。このことを踏まえると、後者の「上部領域50Aの下面」は前者の「容器の第1の面」と「容器内の領域又は容器の第1の面」という限りにおいて一致する。
(ウ)上記(ア)及び(イ)を踏まえると、後者の「上部領域50A及びSOFC1の間で、改質ガスが流通する改質ガス流路9、アノードオフガスが通過するアノードオフガス流路4及びカソードオフガスが通過するカソードオフガス流路5」は、前者の「前記容器及び前記燃料電池セルスタックの間で、それぞれ異なる種類のガスを送る複数の配管」と、「前記容器内の領域又は前記容器及び前記燃料電池セルスタックの間で、それぞれ異なる種類のガスを送る複数の配管」という限りにおいて一致する。
(エ)上記(ア)、(イ)及び(ウ)を踏まえると、後者の「改質ガス流路9、アノードオフガス流路4及びカソードオフガス流路5が、燃焼室3Aの下面及びSOFC1の上面に接続され」ることは前者の「前記複数の配管の一部が、前記容器の第1の面及び前記燃料電池セルスタックの第1の面に接続され」ることと「前記複数の配管の全部又は一部が、前記容器内の領域又は前記容器の第1の面及び前記燃料電池セルスタックの第1の面に接続され」るという限りにおいて一致する。
そうすると、本件発明1と甲1発明との一致点及び相違点は、以下のとおりである。
<一致点1>
「改質部、及び該改質部を加熱する燃焼器を収容するとともに、外壁及び内壁の間に発電前の酸化剤が流れる流路が形成されてなる容器と、
前記改質部が生成した燃料ガス、及び前記酸化剤の電気化学反応により発電する複数の燃料電池セルを積層させた燃料電池セルスタックと、
前記容器内の領域又は前記容器及び前記燃料電池セルスタックの間で、それぞれ異なる種類のガスを送る複数の配管と、を備え、
前記複数の配管の全部又は一部が、前記容器内の領域又は前記容器の第1の面及び前記燃料電池セルスタックの第1の面に接続される
燃料電池モジュール。」
<相違点1>
本件発明1では、「前記容器及び前記燃料電池セルスタックの間で、それぞれ異なる種類のガスを送る複数の配管」「を備え、」「前記複数の配管の一部が、前記容器の第1の面及び前記燃料電池セルスタックの第1の面に接続され、」「前記複数の配管の別の一部が、前記容器の第1の面と異なる第2の面、及び前記燃料電池セルスタックの第1の面と異なる第2の面の少なくとも一方に接続される」のに対し、甲1発明では、「上部領域50A」及びSOFC1の間で、改質ガスが流通する改質ガス流路9、アノードオフガスが通過するアノードオフガス流路4及びカソードオフガスが通過するカソードオフガス流路5を備え、改質ガス流路9、アノードオフガス流路4及びカソードオフガス流路5が、「上部領域50A」の下面及びSOFC1の上面に接続され、「酸化剤ガス流路8」が、SOFC1の下面に接続される点。
イ 相違点についての判断
相違点1について検討する。
甲1発明における「上部領域50A」は、内壁54の内部を隔壁部51によって仕切られたもの(段落【0024】を参照。)であり、上壁52と外壁53とからなるもの(容器)内の領域である。してみると、「上部領域50A」自体が「容器」であるとはいえないから、甲1発明の「上部領域50A」は本件発明1の「容器」に相当するとはいえない。
また、「配管」は「水道・ガスなどの管を配置すること。」(広辞苑第七版)を意味し、「管」は「円く細長く、中のうつろなもの」(広辞苑第七版)を意味することを考慮すると、甲1発明の「酸化剤ガス流路8」は「配管」であるとはいえない。そのため、「酸化剤ガス流路8」は「前記容器及び前記燃料電池セルスタックの間で、」「ガスを送る配管」とはいえず、「前記容器の第1の面と異なる第2の面、及び前記燃料電池セルスタックの第1の面と異なる第2の面の少なくとも一方に接続される」「配管」であるともいえない。したがって、甲1発明においては、「前記複数の配管の一部が、前記容器の第1の面及び前記燃料電池セルスタックの第1の面に接続され、」「前記複数の配管の別の一部が、前記容器の第1の面と異なる第2の面、及び前記燃料電池セルスタックの第1の面と異なる第2の面の少なくとも一方に接続される」とは認められない。
してみると、相違点1は実質的な相違点である。
ウ 申立人の主張について
申立人は、特許異議申立書(以下「申立書」という。)において以下のように主張する。
「i)本件特許発明1と甲1発明とを対比する。
甲1発明における「改質器22、及び改質器22を加熱する燃焼室3Aおよび燃焼筒2を収容するとともに、外壁53及び内壁54の間に発電前の酸化剤ガスが流れる酸化剤ガス流路8が形成されてなる上部容器UCと」(発明特定事項A1)は、本件特許発明1における「改質部、及び該改質部を加熱する燃焼器を収容するとともに、外壁及び内壁の間に発電前の酸化剤が流れる流路が形成されてなる容器と」(発明特定事項A)に相当する。
(中略)
甲1発明における「上部容器UC及びSOFC1の間で、それぞれ異なる種類のガスを送る複数の配管であるアノードオフガス流路4、カソードオフガス流路5、改質ガス流路9および酸化剤ガス流路8と、を備え」(発明特定事項C1)は、本件特許発明1における「前記容器及び前記燃料電池セルスタックの間で、それぞれ異なる種類のガスを送る複数の配管と、を備え」(発明特定事項C)に相当する。
甲1発明における「前記複数の配管の一部(アノードオフガス流路4、カソードオフガス流路5および改質ガス流路9)が、上部容器UCの第1の面(下面)及びSOFC1の第1の面(上面)に接続され」(発明特定事項D1)は、本件特許発明1における「前記複数の配管の一部が、前記容器の第1の面及び前記燃料電池セルスタックの第1の面に接続され」(発明特定事項D)に相当する。
甲1発明における「前記複数の配管の別の一部(酸化剤ガス流路8)が、上部容器UCの第1の面(下面)、及びSOFC1の第1の面(上面)と異なる第2の面(下面)に接続される」(発明特定事項E1)は、本件特許発明1における「前記複数の配管の別の一部が、前記容器の第1の面と異なる第2の面、及び前記燃料電池セルスタックの第1の面と異なる第2の面の少なくとも一方に接続される」(発明特定事項E)に相当する。」(申立書第22~23ページ)
しかしながら、上記イで説示したように、甲1発明の「上部領域50A」は本件発明1の「容器」に相当するとはいえないから、申立人の「甲1発明における「改質器22、及び改質器22を加熱する燃焼室3Aおよび燃焼筒2を収容するとともに、外壁53及び内壁54の間に発電前の酸化剤ガスが流れる酸化剤ガス流路8が形成されてなる上部容器UCと」(発明特定事項A1)は、本件特許発明1における「改質部、及び該改質部を加熱する燃焼器を収容するとともに、外壁及び内壁の間に発電前の酸化剤が流れる流路が形成されてなる容器と」(発明特定事項A)に相当する。」との主張は採用することができない。
それに加えて、上記イで説示したように、甲1発明の「酸化剤ガス流路8」は「配管」であるとはいえない。そのため、「酸化剤ガス流路8」は「前記容器及び前記燃料電池セルスタックの間で、」「ガスを送る配管」とはいえず、「前記容器の第1の面と異なる第2の面、及び前記燃料電池セルスタックの第1の面と異なる第2の面の少なくとも一方に接続される」「配管」であるともいえない。したがって、「甲1発明における」「発明特定事項C1」「は、本件特許発明1における」「発明特定事項C」「に相当する。」との主張、及び、「甲1発明における」「発明特定事項E1」「は、本件特許発明1における」「発明特定事項E」「に相当する。」との主張は採用することができない。
エ まとめ
したがって、本件発明1の相違点1は実質的な相違点であるから、本件発明1は甲1発明であるとはいえない。
(2)本件発明18について
本件発明18は、本件発明1の全ての発明特定事項を含み、更なる限定を付加したものであるから、上記(1)で説示したのと同様の理由により、甲1発明であるとはいえない。
(3)小括
以上によれば、申立理由1は成り立たない。
3 申立理由2(進歩性)について
3-1 甲1を主引用文献とする場合
(1)本件発明1について
ア 対比
上記2(1)アで説示したように、本件発明1と甲1発明とは、一致点1で一致し、相違点1で相違する。
イ 相違点についての判断
相違点1について検討する。
上記2(1)イで説示したように、甲1発明における「上部領域50A」は、内壁54の内部を隔壁部51によって仕切られたもの(段落【0024】を参照。)であり、上壁52と外壁53とからなるもの(容器)内の領域である。してみると、「上部領域50A」自体が「容器」であるとはいえないから、甲1発明の「上部領域50A」は本件発明1の「容器」に相当するとはいえない。そして、甲1の全文、全図をみても、甲1発明において、「上部領域50A」を「容器」とする(例えば、「上部領域50A」を「下部領域50B」と分離した「容器」とする)動機付けや根拠があるとは認められない。
また、上記2(1)イで説示したように、甲1発明の「酸化剤ガス流路8」は「配管」であるとはいえない。そのため、「酸化剤ガス流路8」は「前記容器及び前記燃料電池セルスタックの間で、」「ガスを送る配管」とはいえず、「前記容器の第1の面と異なる第2の面、及び前記燃料電池セルスタックの第1の面と異なる第2の面の少なくとも一方に接続される」「配管」であるともいえない。そして、甲1の全文、全図をみても、甲1発明において、「前記複数の配管の一部が、前記容器の第1の面及び前記燃料電池セルスタックの第1の面に接続され、」「前記複数の配管の別の一部が、前記容器の第1の面と異なる第2の面、及び前記燃料電池セルスタックの第1の面と異なる第2の面の少なくとも一方に接続される」構成とする動機付けや根拠があるとは認められない。
さらに、甲1だけでなく、甲2及び3を参照しても、「前記複数の配管の一部が、前記容器の第1の面及び前記燃料電池セルスタックの第1の面に接続され、」「前記複数の配管の別の一部が、前記容器の第1の面と異なる第2の面、及び前記燃料電池セルスタックの第1の面と異なる第2の面の少なくとも一方に接続される」ことが、技術常識や周知技術であると認めるに足る証拠もない。
ウ まとめ
したがって、甲1発明において、相違点1に係る本件発明1の発明特定事項とすることは、当業者が容易に想到し得たことであるとは認められない。
以上によれば、本件発明1は、甲1発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない。
(2)本件発明18について
本件発明18は、本件発明1の全ての発明特定事項を含み、更なる限定を付加したものであるから、上記(1)で説示したのと同様の理由により、甲1発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない。
3-2 甲2を主引用文献とする場合
(1)本件発明1について
ア 対比
(ア)本件発明1と甲2発明とをその機能、構成及び技術的意義を考慮して対比すると、後者の「燃料改質器44」は、前者の「改質部」に相当し、以下同様に、
「熱を燃料改質器44へ供給する」ことは「該改質部を加熱する」ことに、
「燃焼器7」は「燃焼器」に、
「生成した」は「生成した」に、
「燃料ガス」は「燃料ガス」に、
「酸化剤ガス」は「発電前の酸化剤」又は「前記酸化剤」に、
「燃料改質器44が生成した燃料ガスと酸化剤ガスとの電気化学反応により電気エネルギを出力する」ことは「前記改質部が生成した燃料ガス、及び前記酸化剤の電気化学反応により発電する」ことに、
「平板状の発電セル100」は「燃料電池セル」に、
「平板状の発電セル100を複数積層した積層体として構成されている」ことは「複数の燃料電池セルを積層させた」ことに、
「燃料電池10」は「燃料電池セルスタック」に、
「酸化剤ガス」、「燃料ガス」、「酸化剤ガスのオフガス」及び「燃料ガスのオフガス」は「異なる種類のガス」に、
「酸化剤ガスを導入する」、「燃料ガスを導入する」、「酸化剤ガスのオフガスを排出する」及び「燃料ガスのオフガスを排出する」ことは「異なる種類のガスを送る」ことに、
「燃料電池10の上面」は「前記燃料電池セルスタックの第1の面」に、
「接続され」は「接続され」に、
「燃料電池10の下面」は「前記燃料電池セルスタックの第1の面と異なる第2の面」に、
「燃料電池装置1」は「燃料電池モジュール」に、それぞれ相当する。
(イ)後者の「経路」は、前者の「配管」と、「経路」という限りにおいて一致する。
(ウ)上記(ア)及び(イ)を踏まえると、後者の「空気予熱器33及び燃料電池10の間で、酸化剤ガスを導入する経路、燃料改質器44及び燃料電池10の間で、燃料ガスを導入する経路、並びに、燃焼器7及び燃料電池10の間で、酸化剤ガスのオフガスを排出する空気排出経路6a及び燃料ガスのオフガスを排出する燃料排出経路6b」「を備え」ることは、前者の「前記容器及び前記燃料電池セルスタックの間で、それぞれ異なる種類のガスを送る複数の配管」「を備え」ることと、「所定の構成及び前記燃料電池セルスタックの間で、それぞれ異なる種類のガスを送る複数の経路を備える」という限りにおいて一致する。
(エ)上記(ア)、(イ)及び(ウ)を踏まえると、後者の「燃料ガスを導入する経路が、燃料改質器44の上面及び燃料電池10の上面に接続される」ことは、前者の「前記複数の配管の一部が、前記容器の第1の面及び前記燃料電池セルスタックの第1の面に接続され」ることと、「前記複数の経路の一部が、前記燃料電池セルスタックの第1の面に接続される」という限りにおいて一致する。また、後者の「空気排出経路6a及び燃料排出経路6bが、燃焼器7の下面及び燃料電池10の下面に接続される」ことは、前者の「前記複数の配管の別の一部が、前記容器の第1の面と異なる第2の面、及び前記燃料電池セルスタックの第1の面と異なる第2の面の少なくとも一方に接続される」ことと、「前記複数の経路の別の一部が、前記燃料電池セルスタックの第1の面と異なる第2の面に接続される」という限りにおいて一致する。
そうすると、本件発明1と甲2発明との一致点及び相違点は、以下のとおりである。
<一致点2>
「改質部、及び該改質部を加熱する燃焼器と、
前記改質部が生成した燃料ガス、及び前記酸化剤の電気化学反応により発電する複数の燃料電池セルを積層させた燃料電池セルスタックと、
所定の構成及び前記燃料電池セルスタックの間で、それぞれ異なる種類のガスを送る複数の経路と、を備え、
前記複数の経路の一部が、前記燃料電池セルスタックの第1の面に接続され、
前記複数の経路の別の一部が、前記燃料電池セルスタックの第1の面と異なる第2の面に接続される
燃料電池モジュール。」
<相違点2>
本件発明1では、「改質部、及び該改質部を加熱する燃焼器を収容するとともに、外壁及び内壁の間に発電前の酸化剤が流れる流路が形成されてなる容器と、」「前記容器及び前記燃料電池セルスタックの間で、それぞれ異なる種類のガスを送る複数の配管と、を備え、」「前記複数の配管の一部が、前記容器の第1の面及び前記燃料電池セルスタックの第1の面に接続され、」「前記複数の配管の別の一部が、前記容器の第1の面と異なる第2の面、及び前記燃料電池セルスタックの第1の面と異なる第2の面の少なくとも一方に接続される」のに対し、甲2発明では、燃料改質器44、及び熱を燃料改質器44へ供給する燃焼器7と、「空気予熱器33」及び燃料電池10の間で、「酸化剤ガスを導入する経路」、「燃料改質器44」及び燃料電池10の間で、「燃料ガスを導入する経路」、並びに、「燃焼器7」及び燃料電池10の間で、「酸化剤ガスのオフガスを排出する空気排出経路6a及び燃料ガスのオフガスを排出する燃料排出経路6b」と、を備え、「酸化剤ガスを導入する経路」が、「空気予熱器33の上面」及び燃料電池10の上面に接続され、「燃料ガスを導入する経路」が、「燃料改質器44の上面」及び燃料電池10の上面に接続され、「空気排出経路6a及び燃料排出経路6b」が、「燃焼器7の下面」及び前記燃料電池10の下面に接続される点。
イ 相違点についての判断
相違点2について検討する。
(ア)甲2発明及び甲1記載技術は、燃料電池という点で技術分野が共通している。そして、甲2発明において、甲1記載技術を採用し、改質部、燃焼器、及び燃料電池セルスタックを収容するとともに、外壁及び内壁の間に発電前の酸化剤が流れる流路が形成されてなる容器を備える構成とすることは、当業者が容易に想到し得たことであるといえる。
しかしながら、そのような構成とした場合に、更に、「前記容器及び前記燃料電池セルスタックの間で、それぞれ異なる種類のガスを送る複数の配管を備え、」「前記複数の配管の一部が、前記容器の第1の面及び前記燃料電池セルスタックの第1の面に接続され、」「前記複数の配管の別の一部が、前記容器の第1の面と異なる第2の面、及び前記燃料電池セルスタックの第1の面と異なる第2の面の少なくとも一方に接続される」構成とすることは、当業者が容易に想到し得たことであるとはいえない。また、甲2及び甲1並びに甲3の全文、全図をみても、そのような構成とする動機付けや根拠があるとは認められず、そのような構成が技術常識や周知技術であると認めるに足る証拠もない。
(イ)甲2発明及び甲3記載技術は、燃料電池という点で技術分野が共通している。そして、甲2発明において、甲3記載技術を採用し、改質部、燃焼器、及び燃料電池セルスタックを収容するとともに、外壁及び内壁の間に発電前の酸化剤が流れる流路が形成されてなる容器を備える構成とすることは、当業者が容易に想到し得たことであるといえる。
しかしながら、そのような構成とした場合に、更に、「前記容器及び前記燃料電池セルスタックの間で、それぞれ異なる種類のガスを送る複数の配管を備え、」「前記複数の配管の一部が、前記容器の第1の面及び前記燃料電池セルスタックの第1の面に接続され、」「前記複数の配管の別の一部が、前記容器の第1の面と異なる第2の面、及び前記燃料電池セルスタックの第1の面と異なる第2の面の少なくとも一方に接続される」構成とすることは、当業者が容易に想到し得たことであるとはいえない。また、甲2及び甲3並びに甲1の全文、全図をみても、そのような構成とする動機付けや根拠があるとは認められず、そのような構成が技術常識や周知技術であると認めるに足る証拠もない。
(ウ)装置内部において所定の部品を容器に収容することは、例示するまでもない周知の技術(以下「周知技術1」という。)である。そして、甲2発明において、周知技術1を採用し、改質部、及び燃焼器(のみ)を収容する容器を備えるようにすることは、当業者が容易に想到し得たことであるといえる。
しかしながら、そのような構成とした場合に、更に、改質部、及び燃焼器(のみ)を収容する容器について「外壁及び内壁の間に発電前の酸化剤が流れる流路が形成されてなる」構成とすることは、当業者が容易に想到し得たことであるとはいえない。また、甲2並びに甲1及び甲3の全文、全図をみても、そのような構成とする動機付けや根拠があるとは認められず、そのような構成が技術常識や周知技術であると認めるに足る証拠もない。
ウ 申立人の主張について
(ア)申立人は、申立書において以下のように主張する。
「ii)相違点1,3-5について
燃料電池モジュールにおいて、容器内に改質器及び燃焼器が収容され、該容器の外部の空間に燃料電池セルスタックが配置された構成は、例えば上述した甲第1号証および甲第3号証に記載されていることからも明らかなように、当該技術分野における周知技術である。
そのため、甲2発明において、燃焼器7および燃料改質器44を容器に収容する(該容器に燃料電池10は収容されない)ように変形することは、当業者により容易に想到される。
さらに、このような変形後の甲2発明では、それぞれ異なる種類のガスを送る複数の配管である燃料ガス導入経路P1、空気排出経路6aおよび燃料排出経路6bは、燃焼器7および燃料改質器44を収容した容器と燃料電池10との間を接続することになる。また、複数の配管の一部(燃料ガス導入経路P1)は、容器の第1の面(上面)に接続され、複数の配管の別の一部(空気排出経路6aおよび燃料排出経路6b)は、容器の第1の面(上面)と異なる第2の面(下面)に接続されることとなる。」(申立書第27ページ)
しかしながら、上記2(1)イで説示したように、甲1発明の「上部領域50A」は本件発明1の「容器」に相当するとはいえない。そのため、甲1に「燃料電池モジュールにおいて、容器内に改質器及び燃焼器が収容され、該容器の外部の空間に燃料電池セルスタックが配置された構成」が記載されているとは認められない。
また、甲3記載技術における「上側内部空間S1」は、収納筐体1の内部空間Sを仕切板8によって仕切られたものであり、収納筐体1(容器)内の領域である。してみると、「上側内部空間S1」自体が「容器」であるとはいえないから、甲3記載技術の「上側内部空間S1」は本件発明1の「容器」に相当するとはいえない。そのため、甲3に「燃料電池モジュールにおいて、容器内に改質器及び燃焼器が収容され、該容器の外部の空間に燃料電池セルスタックが配置された構成」が記載されているとは認められない。
したがって、申立人の「燃料電池モジュールにおいて、容器内に改質器及び燃焼器が収容され、該容器の外部の空間に燃料電池セルスタックが配置された構成は、例えば上述した甲第1号証および甲第3号証に記載されていることからも明らかなように、当該技術分野における周知技術である」との主張は採用することができない。
(イ)申立人は、申立書において以下のように主張する。
「また、上述したように、甲第2号証には、電池モジュールが空気予熱器33を備えることが記載されている(段落0024)。空気予熱器33にて加熱された空気が燃料電池10に導入される(段落0027)。空気予熱器33は、空気供給経路3から供給された空気を、燃焼ガス流路6cを流通する高温の燃焼ガスと熱交換させて加熱する熱交換器である(段落0032)。燃焼ガス流路6cは、燃焼器7にて生成された高温の燃焼ガスが流通する流路である(段落0045)。
そのため、甲2発明において、空気予熱器33における効率的な燃焼ガスとの熱交換のために、空気予熱器33内に燃焼器7および燃料改質器44を収容するように変形することは、当業者により容易に想到される。
さらに、このような変形後の甲2発明では、それぞれ異なる種類のガスを送る複数の配管である燃料ガス導入経路P1、空気排出経路6aおよび燃料排出経路6bは、燃焼器7および燃料改質器44を収容した空気予熱器33と燃料電池10との間を接続することになる。また、複数の配管の一部(燃料ガス導入経路P1)は、空気予熱器33の第1の面(上面)に接続され、複数の配管の別の一部(空気排出経路6aおよび燃料排出経路6b)は、空気予熱器33の第1の面(上面)と異なる第2の面(下面)に接続されることとなる。」(申立書第27~28ページ)
しかしながら、甲2並びに甲1及び甲3の全文、全図をみても、「空気予熱器33における効率的な燃焼ガスとの熱交換のために、空気予熱器33内に燃焼器7および燃料改質器44を収容するように変形する」動機付けや根拠があるとは認められず、そのような構成が技術常識や周知技術であると認めるに足る証拠もない。
したがって、申立人の上記主張は採用することができない。
エ まとめ
したがって、甲2発明において、相違点2に係る本件発明1の発明特定事項とすることは、当業者が容易に想到し得たことであるとは認められない。
以上によれば、本件発明1は、甲2発明並びに甲1記載技術、甲3記載技術及び周知技術1に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない。また、本件発明1は、甲2発明並びに甲1及び甲3にて例示される周知技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるともいえない。
(2)本件発明18について
本件発明18は、本件発明1の全ての発明特定事項を含み、更なる限定を付加したものであるから、上記(1)で説示したのと同様の理由により、甲2発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない。
3-3 小括
以上によれば、申立理由2は成り立たない。
第5 むすび
以上によれば、特許異議の申立理由及び証拠によっては、本件発明1及び18を取り消すことはできない。
また、他に本件発明1及び18を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
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2025-700505