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特許異議申立

2025-700442

送液システム

審判番号
2025-700442
法域
特許
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
特願2024-102433
登録番号
7571340
請求日
2025年04月21日
審決日
2025年07月18日
公報発行日
2025年08月29日
結論
維持
当事者
  • 【権利者】岩井ファルマテック株式会社
  • 【権利者代理人】栗原 浩之
  • 【権利者代理人】山▲崎▼ 雄一郎
  • 【異議申立人】大矢 真紀子
審判長/審判官
  • 審判長 深草 祐一
  • 審判官 金 公彦
  • 審判官 原 賢一
分類
P1651.121-Y (C02F)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条2項特許法113条2号
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特許第7571340号発明「送液システム」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。

結論

結 論 特許第7571340号の請求項1~4に係る特許を維持する。

理由

理 由 1 手続の経緯 特許第7571340号の請求項1~4に係る特許についての出願は、令和6年6月25日に出願されたものであり、同年10月11日にその特許権の設定登録がされ、同年同月22日に特許掲載公報が発行され、その後、請求項1~4に係る特許について、令和7年4月21日に特許異議申立人大矢真紀子(以下、「異議申立人」という。)により特許異議の申立てがなされたものである。 第2 本件発明 本件の請求項1~4に係る発明(以下、各請求項に係る発明及び特許を項番に対応させて「本件発明1」、「本件特許1」などといい、併せて「本件発明」、「本件特許」ということがある。)は、次のとおり特定されるものである。 「【請求項1】 液体を貯留するタンク、前記タンクからユースポイントに液体を供給するための供給流路、及び前記ユースポイントに供給されなかった液体を前記タンクへ戻す循環流路を備える第1液体供給システムび第2液体供給システムと、 前記第1液体供給システムに液体を供給する供給源と、 前記第1液体供給システムと第2液体供給システムに接続された中継システムと、を備え、 前記中継システムは、 前記第1液体供給システムの前記タンクと前記第2液体供給システムの前記タンクとを接続する第1中継流路と、 前記第1中継流路に設けられた中継ポンプと、 前記中継ポンプの出口から前記中継ポンプの入口へ液体を循環させる第2中継流路と、を備え、 前記第2液体供給システムが液体の供給を必要とするときは、前記第1中継流路から前記第2液体供給システムに液体を供給し、 前記第2液体供給システムが液体の供給を必要としないときは、前記第1中継流路から前記第2液体供給システムに液体を供給せず、 前記第2液体供給システムが液体の供給を必要とするとき及び必要としないときの何れにおいても前記第1中継流路、前記第2中継流路で液体を循環させる ことを特徴とする送液システム。 【請求項2】 請求項1に記載の送液システムにおいて、 前記第1中継流路に、前記中継ポンプより下流に熱交換器が設けられ、 前記第2中継流路は、前記熱交換器の出口から前記中継ポンプの入口へ液体を循環させ、 前記第2液体供給システムが液体の供給を必要としないときは、前記前記第1中継流路、前記第2中継流路で液体を循環させるとともに前記熱交換器により液体を所定温度に維持する ことを特徴とする送液システム。 【請求項3】 請求項1に記載の送液システムにおいて、 前記中継システムは、液体を貯留するタンクを有さない ことを特徴とする送液システム。 【請求項4】 請求項1に記載の送液システムにおいて、 前記第1液体供給システム及び前記第2液体供給システムは、前記循環流路の液体の圧力及び流量が一定となるように制御する ことを特徴とする送液システム。」 第3 異議申立人による特許異議の申立理由の概要 申立理由1:特許法第29条第2項所定の規定違反(進歩性欠如) 本件発明1~4は、下記に記載の甲第1号証に記載された発明及び甲第2号証~甲第4号証に記載された事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、それらの特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものである。 申立理由2:特許法第29条第2項所定の規定違反(進歩性欠如) 本件発明1~4は、下記に記載の甲第2号証に記載された発明及び甲第1号証、甲第3号証、甲第4号証に記載された事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、それらの特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものである。 記 甲第1号証:特開2017-196587号公報 甲第2号証:特開2023-172545号公報 甲第3号証:ISPE Baseline PHARMACEUTICAL ENGINEERING GUIDE FOR NEW AND RENOVATED FACILITIES Volume 4 Water and Steam Systems 製薬用 水/蒸気システム 第2版 Second Edition / December 2011、ISPE日本本部、目次、127、137頁 なお、甲第3号証は、2011年12月に発行された「ISPE Baseline PHARMACEUTICAL ENGINEERING GUIDE FOR NEW AND RENOVATED FACILITIES Volume 4 Water and Steam Systems Second Edition」をISPE日本本部が翻訳して発行したものと認められるところ、その発行日は、甲第3号証の記載からは不明であるが、特許異議申立書と同日に提出されている証拠説明書では、2017年6月8日とされている。 甲第4号証:特開2017-10215号公報 (以下、甲第1号証を略して、「甲1」などという。) 第4 当審の判断 1 甲1~4に記載された事項 (1)甲1に記載された事項 ア 「【0001】 本発明は、ユースポイントまたは他の精製水供給装置に精製水を供給する精製水供給システムおよび精製水供給装置に関する。 【背景技術】 【0002】 医薬品や薬剤の製造装置などのユースポイントに精製水を供給する装置として、精製水を循環ラインに沿って循環させながら保持し、その一部をユースポイントに供給する精製水供給装置が知られている(例えば、特許文献1,2参照)。このような精製水供給装置では、例えばユースポイントで精製水が使用されない夜間や休日など、長期間にわたってユースポイントへの精製水の供給が停止される場合にも、精製水の滞留による生菌発生を抑制するために、精製水の循環運転が行われている。 ・・・ 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 精製水の循環運転が長時間にわたると、循環ラインに設置された循環ポンプや紫外線殺菌装置の発熱などにより、精製水の温度が上昇してユースポイントでの適正使用温度(設定温度)以上になってしまうことがある。このため、多くの場合、精製水の供給再開時には、循環している精製水を所定量排水して新たな精製水を補充することで、精製水の温度を設定温度未満に低下させることが行われている。しかしながら、このような精製水の無駄な廃棄は、コスト増加の要因となるため好ましくない。精製水の無駄な廃棄を削減するためには、既存の循環ラインに冷却機構を備えた熱交換器を新たに追加することも考えられるが、これには配管工事が必要となり、生菌増殖のリスク増大につながる。 【0005】 そこで本発明は、コストを無駄に消費することなく循環運転時の精製水の温度調節が可能な精製水供給システムおよび精製水供給装置を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0006】 上述した目的を達成するために、本発明の精製水供給システムは、精製水をユースポイントに供給する精製水供給システムであって、第1の精製水を貯留する第1のタンクと、第1のタンク内の第1の精製水を循環させる第1の循環ラインとを備え、第1の精製水を精製水としてユースポイントに供給する第1の精製水供給装置と、第2の精製水をユースポイントとは別のユースポイントに供給する第2の精製水供給装置であって、第1の精製水供給装置から抜き出した第1の精製水に第2の精製水を混合させて第1の精製水供給装置に供給する混合供給手段を有する第2の精製水供給装置と、を有している。」 イ 「【0013】 図1は、本発明の一実施形態に係る精製水供給システムの構成を示す概略図である。 【0014】 本実施形態の精製水供給システム(以下、単に「供給システム」ともいう)1は、第1の精製水供給装置10と第2の精製水供給装置20とから構成されている。第1の精製水供給装置(以下、単に「第1の供給装置」ともいう)10は、ユースポイント2に精製水を供給するものであり、第2の精製水供給装置(以下、単に「第2の供給装置」ともいう)20は、ユースポイント3に精製水を供給するとともに、第1の供給装置10に精製水を供給するものである。なお、図示した例では、各供給装置10,20は、1つのユースポイント2,3に対して精製水を供給するようになっているが、複数のユースポイントに対して精製水を供給するようになっていてよい。 【0015】 第1の供給装置10は、精製水を貯留する第1のタンク11と、第1のタンク11内の精製水を循環させる第1の循環ライン12と、第1の循環ライン12に設けられた第1の循環ポンプ13とを有している。これにより、精製水を第1の循環ライン12に沿って循環させながら、必要に応じてその一部をユースポイント2に供給することができる。第1のタンク11には、第1のタンク11内の水位を計測するための水位計14が設けられている。 【0016】 さらに、第1の供給装置10は、第1のタンク11に精製水(純水)を補充するための純水製造装置15を有している。純水製造装置15は、活性炭塔、逆浸透膜装置、電気式脱イオン水製造装置、イオン交換樹脂塔などで構成されているが、これに限定されるものではない。純水製造装置15は、補充ライン16を介して第1のタンク11に接続され、補充ライン16には、補充弁17が設けられている。補充弁17は、水位計14により計測された第1のタンク11内の水位に応じて開閉することができる。これにより、供給システム1の通常運転(後述する供給または供給準備工程)時には、第1のタンク11内の水位を所定の範囲(例えば満水に近い状態)に維持するように、純水製造装置15から第1のタンク11に精製水を適宜補充することができる。 【0017】 なお、図示されていないが、第1の循環ライン12には、紫外線殺菌装置と熱交換器が設けられている。紫外線殺菌装置は、紫外線照射により精製水を殺菌するために使用される。熱交換器は、定期的に行われる殺菌工程において使用され、循環する精製水を例えば80~90℃に加熱して、第1の循環ライン12や第1のタンク11の内部を殺菌するために使用される。いずれも、第1の循環ライン12とユースポイント2への供給ラインとの分岐点の下流側に設けられている。 【0018】 第2の供給装置20は、精製水を貯留する第2のタンク21と、第2のタンク21内の精製水を循環させる第2の循環ライン22と、第2の循環ライン22に設けられた第2の循環ポンプ23とを有している。これにより、精製水を第2の循環ライン22に沿って循環させながら、必要に応じてその一部をユースポイント3に供給することができる。第2のタンク21には、第2のタンク21内の水位を計測するための水位計24が設けられている。 【0019】 さらに、第2の供給装置20は、第2の循環ライン22に設けられた熱交換器25を有している。後述するように、第2の供給装置20は、第1の供給装置10から精製水の補給を受けるようになっている。熱交換器25は、第1の供給装置10から補給されて第2の循環ライン22を循環する精製水を冷却する冷却手段として機能し、第1の循環ライン12を循環する精製水よりも低い温度に調節することができる。以下では、第1の循環ライン12を循環する精製水(第1の精製水)と第2の循環ライン22を循環する精製水(第2の精製水)とを区別するために、便宜上、前者を「高温精製水」と呼び、後者を「低温精製水」と呼ぶ場合がある。ただし、ここでいう「高温」および「低温」とは、相対的な意味で用いられ、特定の温度に対する高低を意味するものではないことに注意されたい。 【0020】 なお、図示されていないが、第2の循環ライン22には、第1の循環ライン12と同様に、紫外線照射により精製水を殺菌するための紫外線殺菌装置が設けられている。また、第2の供給装置20では、上述の熱交換器25が、第2の循環ライン22や第2のタンク21の内部を定期的に殺菌するために精製水を加熱するようになっていてもよい。あるいは、精製水を加熱するための別の熱交換器が第2の循環ライン22に設けられていてもよい。 【0021】 各供給装置10,20では、例えばユースポイント2,3で精製水が使用されない夜間や休日など、長期間にわたってユースポイント2,3への精製水の供給が停止される場合にも、精製水の滞留による生菌発生を抑制するために、精製水の循環運転が行われる。このような精製水の循環運転が長時間にわたると、冷却用の熱交換器を備えていない第1の供給装置10では、循環ポンプ13や紫外線殺菌装置の発熱などにより、精製水(高温精製水)の温度が上昇してユースポイント2での適正使用温度(設定温度)以上になることがある。例えば、ユースポイント2での使用温度が20~40℃であるのに対し、精製水の温度が40℃以上になることがある。 【0022】 このような温度上昇を抑制するために、本実施形態の供給システム1は、低温精製水を高温精製水に混合させることで、高温精製水の温度を低下させることができるように構成されている。具体的には、第2の供給装置20が、第1の供給装置10から抜き出した高温精製水に低温精製水を混合させて第1の供給装置10に供給する混合供給手段30を有している。混合供給手段30は、第3の循環ライン31と、接続ライン32と、接続弁33と、温度センサ(温度測定手段)34と、コントローラ(制御手段)35とを有している。 【0023】 第3の循環ライン31は、第1のタンク11内の高温精製水を循環させるラインであり、第1の循環ライン12とは別に設けられている。第3の循環ライン31には、第3の循環ポンプ36が設けられている。これにより、第1のタンク11内の高温精製水を第3の循環ライン31に沿って循環させることができる。 【0024】 接続ライン32は、第2の循環ライン22と第3の循環ライン31とを接続するラインであり、第2の循環ライン22から分岐して第3の循環ライン31に接続されている。接続弁33は、この接続ライン32に設けられている。本実施形態の供給システム1では、第2の循環ポンプ23と第3の循環ポンプ36の出力により、第3の循環ライン31における循環流量よりも、第2の循環ライン22における循環流量が大きくなるように設定されている。これにより、接続弁33を開放することで、第2の循環ライン22の低温精製水を第3の循環ライン31に流入させることができる。 【0025】 温度センサ34は、第1の循環ライン12に設けられ、第1の循環ライン12を循環する高温精製水の温度を測定するために使用される。コントローラ35は、この温度センサ34による測定温度とユースポイント2での設定温度とを比較した結果に基づいて接続弁33を制御し、第2の循環ライン22から第3の循環ライン31を通じて第1のタンク11に低温精製水を供給することができる。具体的な制御方法については後述する。 【0026】 第2の供給装置20は、上述したように、第1の供給装置10から精製水の補給を受けるようになっており、そのための補給手段40を有している。補給手段40は、第3の循環ライン31から分岐して第2のタンク21に接続された補給ライン41と、補給ライン41に設けられた補給弁42とを有している。補給弁42は、水位計24により計測された第2のタンク21内の水位に応じて開閉することができる。これにより、供給システム1の通常運転(後述する供給または供給準備工程)時には、第2のタンク21内の水位を所定の範囲(例えば満水に近い状態)に維持するように、第3の循環ライン31から第2のタンク21に精製水(高温精製水)が適宜補給することができる。なお、補給弁42は、コントローラ35により制御されて所定の開度で固定可能である。 【0027】 次に、本実施形態の精製水供給システムの動作について説明する。ここでは、特に、供給または供給準備工程、冷却準備工程、および冷却工程について説明する。 【0028】 (供給または供給準備工程) 供給または供給準備工程は、供給システム1の通常運転時の工程であり、精製水を循環ライン12,22に沿って循環させながら保持し、必要に応じてその一部をユースポイント2,3に供給する工程である。 【0029】 供給または供給準備工程では、第3の循環ライン31においても、精製水の滞留による生菌発生を抑制するために、精製水の循環運転が行われる。また、第1のタンク11には、上述したように、水位計14による計測結果に基づいて、純水製造装置15から精製水(純水)が適宜補充される。同様に、第2のタンク21には、水位計24の計測結果に基づいて、補給手段40を通じて第3の循環ライン31から精製水(高温精製水)が適宜補給される。一方、接続弁33は常時閉鎖され、第2の循環ライン22から第3の循環ライン31への精製水の流入が生じることはない。 【0030】 (冷却準備工程) 冷却準備工程は、高温精製水を冷却するための準備工程である。すなわち、供給または供給準備工程において高温精製水の温度が第1の循環ポンプ13や図示しない紫外線殺菌装置などにより上昇してユースポイント2での適正使用温度(設定温度)以上になった場合に、そのような高温精製水を第1のタンク11から第2のタンク21に一定量移送する工程である。 【0031】 冷却準備工程は、供給または供給準備工程において、コントローラ35により、温度センサ34による高温精製水の測定温度が設定温度と比較され、設定温度以上になったと判定された場合に開始される。冷却準備工程が開始されると、コントローラ35により、補充弁17が閉鎖され、純水製造装置15から第1のタンク11への精製水(純水)の供給が停止される。それと同時に、補給弁42が、コントローラ35により制御されて所定の開度で固定される。これにより、第3の循環ライン31と補給ライン41とを通じて、第1のタンク11内の高温精製水が一定の流量で第2のタンク21に移送される。 【0032】 高温精製水の第2のタンク21への移送量は、水位計14によって、第1のタンク11内の水位変化として監視される。コントローラ35により、第1のタンク11内の水位が所定の下限水位以下になったと判定されると、冷却準備工程は終了し、その後、以下に示す冷却工程が開始される。 【0033】 なお、供給または供給準備工程において高温精製水が設定温度以上になった時点で、例えば第2のタンク21が満水に近い状態にあるなど、第2のタンク21内に、移送される高温精製水を受け入れるための容量が十分に確保されていない場合もある。その場合、冷却準備工程は、例えばユースポイント3で精製水が消費されるなど、第2のタンク21内の水位が一定以上下がるのを待ってから開始されるのが好ましい。 【0034】 また、冷却準備工程の主な目的は、第1のタンク11内に、その後の冷却工程において供給される低温精製水を受け入れるための容量を確保することにある。そのため、供給または供給準備工程において高温精製水が設定温度以上になった時点で、第1のタンク11内にこのような受け入れ容量が十分に確保されていれば、冷却準備工程は実施されなくてもよい。すなわち、第1のタンク11内の水位が所定の下限水位以下であれば、供給または供給準備工程から、冷却準備工程を経ずに直接冷却工程に移行するようになっていてもよい。 【0035】 (冷却工程) 冷却工程は、低温精製水を第2のタンク21から第1のタンク11に供給して高温精製水に混合させることで、第1のタンク11内の高温精製水を冷却する工程である。 【0036】 冷却工程は、上述したように、冷却準備工程において第1のタンク11内の水位が所定の下限水位以下になるか、供給または供給準備工程において高温精製水が設定温度であって、第1のタンク11内の水位が所定の下限水位以下である場合に開始される。冷却工程が開始されると、コントローラ35により接続弁33が開放され、第2の循環ライン22の低温精製水が接続ライン32を通じて第3の循環ライン31に流入し、第1のタンク11に流入する。こうして、低温精製水を第1のタンク11内の高温精製水に混合させることで、高温精製水の温度を徐々に低下させることができる。 【0037】 なお、冷却工程においても、補給弁42は、所定の開度に固定された状態が維持され、第3の循環ライン31から補給ライン42を通じた第2のタンク21への高温精製水の移送も継続される。本実施形態では、循環ポンプ23,36の出力や補給弁42の開度により、第2のタンク21への高温精製水の移送量よりも、第1のタンク11への低温精製水の流入量が大きくなるように設定されている。そのため、冷却工程では、見かけ上、第2のタンク21内の低温精製水が第1のタンク11に移送されることになる。 【0038】 低温精製水の第1のタンク11への移送量は、水位計14によって、第1のタンク11内の水位変化として監視される。コントローラ35により、第1のタンク11内の水位が所定の上限水位以上になったと判定されると、接続弁33が閉鎖され、冷却工程は終了する。 【0039】 冷却工程が終了すると、コントローラ35により、温度センサ34による高温精製水の測定温度が設定温度以上であるか否かが判定され、設定温度未満であると判定されると、供給または供給準備工程が再開される。一方で、依然として設定温度以上であると判定された場合には、再び冷却準備工程が実施され、その後、冷却工程が実施される。こうして、温度センサ34による測定温度が設定温度未満になるまで、冷却準備工程と冷却工程とが繰り返し実施され、設定温度未満になった時点で、供給または供給準備工程が再開される。」 ウ 「【図1】 [図:0001425813000001.jpg] 」 (2)甲2に記載された事項 ア 「【0001】 本発明は、液体供給装置に関する。 【背景技術】 【0002】 医薬品製造に使用される精製水をユースポイントに供給する装置として、精製水の滞留による生菌発生を抑制するために、ユースポイントでの需要の有無にかかわらず、タンクとユースポイントとの間で精製水を常時循環させる循環運転を行うものが知られている(例えば、特許文献1,2参照)。 ・・・ 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 このような装置の中には、常温よりも低く、あるいは高く設定されたユースポイントでの要求温度に対応するために、循環経路上に冷却または加熱機構を有する熱交換器を備えたものがある。この場合、精製水を貯留するタンクには、ユースポイントでの要求温度に冷却または加熱された精製水が還流する一方、常温の精製水が必要に応じて補充されるため、その都度、タンク内の精製水の温度はユースポイントでの要求温度からずれてしまう。そして、そのようなタンク内の精製水をユースポイントでの要求温度に冷却または加熱することは、余計なエネルギーの消費につながる。 【0005】 そこで、本発明の目的は、循環する液体を効率的に冷却または加熱してユースポイントに供給する液体供給装置を提供することである。 【課題を解決するための手段】 【0006】 上述した目的を達成するために、本発明の液体供給装置は、液体を貯留するタンクと、タンクからユースポイントに液体を供給する供給ラインと、供給ラインに設けられ、タンク内の液体を供給ラインに流通させるポンプと、ポンプの下流側の供給ラインに設けられ、ユースポイントに供給されて使用される液体を、タンク内の液体とは異なる温度に冷却または加熱する熱交換器と、供給ラインを通じてユースポイントに供給された液体のうちユースポイントで使用されなかった液体をポンプの上流側の供給ラインに還流させる還流ラインと、を有している。 【0007】 このような液体供給装置によれば、タンクを介さずに液体を循環させることが可能になるため、必要最小限のエネルギーで、循環する液体を冷却または加熱することができる。」 イ 「【0012】 精製水供給装置1は、精製水を貯留するタンク2と、常温水供給部10と、低温水供給部20とを有している。本実施形態では、ユースポイント3での要求温度として、常温(例えば25℃)とそれより低温(例えば5℃)の2種類が設定されている。そのため、詳細は後述するが、常温水供給部10は、タンク2内の精製水をそのまま常温でユースポイント3に供給するように構成され、低温水供給部20は、タンク2内の精製水を常温よりも低温に冷却してユースポイント3に供給するように構成されている。以下では、ユースポイント3に供給される2種類の精製水を区別するために、常温の精製水を「常温水」といい、低温の精製水を「低温水」という場合がある。さらに、精製水供給装置1は、精製水供給装置1の運転を制御する制御部(制御手段)4を有している。 【0013】 常温水供給部10は、常温水を循環させる常温水循環ラインL10と、常温水循環ラインL10に設けられた常温水ポンプ11とを有している。常温水循環ラインL10は、タンク2とユースポイント3の入口3aとを接続し、常温水ポンプ11が設けられた常温水供給ラインL11と、ユースポイント3の出口3bとタンク2とを接続する常温水還流ラインL12とを含んでいる。なお、ユースポイント3には、開閉弁V1を介して常温水循環ラインL10に接続された常温水送水ラインL1が設けられている。常温水送水ラインL1の数は1つに限定されず、複数であってもよい。 【0014】 このような構成により、タンク2内の常温水は、常温水ポンプ11により常温水供給ラインL11を通じてユースポイント3に供給され、ユースポイント3で使用されなかった常温水は、常温水還流ラインL12を通じてタンク2に還流される。こうして、タンク2を介して常温水を循環させる循環運転が行われ、必要に応じてユースポイント3で常温水が消費される。 【0015】 低温水供給部20は、低温水を循環させる低温水循環ラインL20と、低温水循環ラインL20に設けられた低温水ポンプ21と、同じく低温水循環ラインL20に設けられた熱交換器22とを有している。低温水循環ラインL20は、タンク2とユースポイント3の入口3cとを接続し、低温水ポンプ21と熱交換器22とが設けられた低温水供給ラインL21と、ユースポイント3の出口3dと低温水ポンプ21の上流側の低温水供給ラインL21とを接続する低温水還流ラインL22とを含んでいる。熱交換器22は、低温水供給ラインL21を流通する精製水を所定の温度に冷却して低温水を生成する機能を有している。なお、ユースポイント3には、開閉弁V2を介して低温水循環ラインL20に接続された低温水送水ラインL2が設けられている。低温水送水ラインL2の数は1つに限定されず、複数であってもよい。 【0016】 このような構成により、低温水ポンプ21により送水されて熱交換器22で所定の温度に冷却された低温水は、低温水供給ラインL21を通じてユースポイント3に供給され、ユースポイント3で使用されなかった低温水は、低温水還流ラインL22を通じて低温水供給ライン21に還流される。こうして、タンク2を介さずに低温水を循環させる循環運転が行われ、必要に応じてユースポイント3で低温水が消費される。このような低温水の循環運転では、低温水還流ラインL22からの低温水は、上述したようにタンク2には還流されず、必要に応じてタンク2から供給される常温水と合流されて熱交換器22に供給される。すなわち、ユースポイント3での使用量に応じて低温水供給ラインL21の流量が変動すると、それに応じて、タンク2から低温水供給ラインL21に常温水が供給され、その常温水に低温水還流ラインL22からの低温水が合流されて熱交換器22に供給される。なお、タンク2からの常温水の供給は、タンク2内の圧力と低温水供給ラインL21内の圧力との差圧、または、ポンプの吸込圧力により行われる。こうして、熱交換器22に供給される低温水の温度上昇を最小限に抑えることができ、低温水を生成するためのエネルギーを最小限に抑えることができる。このことは、冷却能力の小さい熱交換器22を採用することができ、コストダウンにつながる点でも好ましい。 ・・・ 【0022】 なお、タンク2には、精製水補給ラインL3が接続され、例えば、水位センサ(図示せず)により検知されたタンク2内の水位に応じて、精製水製造装置(図示せず)から精製水が補給される。具体的には、タンク2内の水位が所定の下限水位以下になると、精製水補給ラインL3を通じてタンク2に精製水が補給され、タンク2内の水位が所定の上限水位に達すると、タンク2への精製水の補給は停止される。 ウ 「【図1】 [図:0001425813000002.jpg] 」 (3)甲3に記載された事項 ア 「 [図:0001425813000003.jpg] ・・・ [図:0001425813000004.jpg] 」(127頁1~29行) イ 「 [図:0001425813000005.jpg] ・・・ [図:0001425813000006.jpg] 」(137頁) (4)甲4に記載された事項 ア 「【請求項1】 時間の経過に伴って変化するポンプごとの特性を示す特性情報を取得する特性情報取得部と、 時間の経過に伴って変化する水の需要量を示す計画水量情報を取得する計画水量取得部と、 前記特性情報取得部によって取得された前記特性情報と、前記ポンプの運転に関する制約を示す制約情報とに基づいて、前記ポンプの消費電力が前記制約を満たしつつ最小となる最適流量を前記ポンプごとに推定する最適流量推定部と、 前記最適流量推定部によって推定された前記ポンプごとの最適流量と、前記計画水量取得部によって取得された前記計画水量情報とに基づいて、前記需要量の給水を最小の消費電力で実現するポンプを複数の前記ポンプから選択する選択部と、 を備える運転支援装置。」 イ 「【0072】 [第2の構成例] 以下、第2の構成例のポンプ効率推定装置3aについて説明する。第1の構成例のポンプ効率推定装置3は、運転情報から各ポンプの単独運転期間を抽出することにより、ポンプごとの運転効率を推定した。しかしながら、第1の構成例における推定方法では、計測データが存在する流量の範囲(以下、「流量範囲」という。)においては運転効率を推定することができるが、流量範囲外では運転効率を推定することができない場合がある。一般に、流量と圧力との間、及び流量と消費電力との間には相関があることが知られており、流量範囲が異なるポンプ同士の運転効率を単純に比較することができない。そのため、第2の構成例のポンプ効率推定装置3aは、流量範囲の異なるポンプについて運転効率を比較することが可能となるように、あるポンプについて取得された単独運転期間における計測データから流量に対する圧力及び電力を推定する。」 2 甲1、甲2に記載された発明 (1)甲1に記載された発明 甲1には、甲1の上記1(1)ウの精製水供給システム1のシステムの構成を示す【図1】も参照すると、第1の精製水供給装置10と第2の精製水供給装置20とから構成されている精製水供給システム(供給システム)が記載されている。 そして、同イに記載される供給システムに関し、特に下線を付した箇所をまとめると、甲1には、以下の供給システムに関する発明(以下、「甲1発明」という。)が記載されているといえる。 「第1の供給装置10と第2の水供給装置20とから構成され、 第1の供給装置10は、ユースポイント2に精製水を供給するものであり、第2の供給装置20は、ユースポイント3に精製水を供給するとともに、第1の供給装置10に精製水を供給するものであり、 第1の供給装置10は、精製水を貯留する第1のタンク11と、第1のタンク11内の精製水を循環させる第1の循環ライン12と、第1の循環ライン12に設けられた第1の循環ポンプ13とを有し、これにより、精製水を第1の循環ライン12に沿って循環させながら、必要に応じてその一部をユースポイント2に供給することができ、さらに、第1の供給装置10は、第1のタンク11に精製水(純水)を補充するための純水製造装置15を有し、第1のタンク11内の水位を所定の範囲(例えば満水に近い状態)に維持するように、純水製造装置15から第1のタンク11に精製水を適宜補充することができ、 第2の供給装置20は、精製水を貯留する第2のタンク21と、第2のタンク21内の精製水を循環させる第2の循環ライン22と、第2の循環ライン22に設けられた第2の循環ポンプ23とを有し、これにより、精製水を第2の循環ライン22に沿って循環させながら、必要に応じてその一部をユースポイント3に供給することができ、さらに、第2の供給装置20は、第2の循環ライン22に設けられた熱交換器25を有し、 第2の供給装置20が、第1の供給装置10から抜き出した高温精製水に低温精製水を混合させて第1の供給装置10に供給する混合供給手段30を有し、混合供給手段30は、第3の循環ライン31と、接続ライン32と、接続弁33と、温度センサ(温度測定手段)34と、コントローラ(制御手段)35とを有し、 第3の循環ライン31は、第1のタンク11内の高温精製水を循環させるラインであり、第1の循環ライン12とは別に設けられ、第3の循環ライン31には、第3の循環ポンプ36が設けられ、これにより、第1のタンク11内の高温精製水を第3の循環ライン31に沿って循環させることができ、接続ライン32は、第2の循環ライン22と第3の循環ライン31とを接続するラインであり、第2の循環ライン22から分岐して第3の循環ライン31に接続され、接続弁33は、この接続ライン32に設けられ、接続弁33を開放することで、第2の循環ライン22の低温精製水を第3の循環ライン31に流入させることができ、 温度センサ34は、第1の循環ライン12に設けられ、第1の循環ライン12を循環する高温精製水の温度を測定するために使用され、コントローラ35は、この温度センサ34による測定温度とユースポイント2での設定温度とを比較した結果に基づいて接続弁33を制御し、第2の循環ライン22から第3の循環ライン31を通じて第1のタンク11に低温精製水を供給することができ、 第2の供給装置20は、第1の供給装置10から精製水の補給を受けるようになっており、そのための補給手段40を有し、補給手段40は、第3の循環ライン31から分岐して第2のタンク21に接続された補給ライン41と、補給ライン41に設けられた補給弁42とを有し、供給システム1の通常運転(供給または供給準備工程)時には、第2のタンク21内の水位を所定の範囲(例えば満水に近い状態)に維持するように、第3の循環ライン31から第2のタンク21に精製水(高温精製水)が適宜補給することができ、 供給または供給準備工程は、供給システム1の通常運転時の工程であり、精製水を循環ライン12,22に沿って循環させながら保持し、必要に応じてその一部をユースポイント2,3に供給する工程であり、 供給または供給準備工程では、第3の循環ライン31においても、精製水の滞留による生菌発生を抑制するために、精製水の循環運転が行われ、水位計24の計測結果に基づいて、補給手段40を通じて第3の循環ライン31から精製水(高温精製水)が適宜補給され、接続弁33は常時閉鎖され、第2の循環ライン22から第3の循環ライン31への精製水の流入が生じることはなく、 冷却工程は、低温精製水を第2のタンク21から第1のタンク11に供給して高温精製水に混合させることで、第1のタンク11内の高温精製水を冷却する工程であり、冷却工程が開始されると、コントローラ35により接続弁33が開放され、第2の循環ライン22の低温精製水が接続ライン32を通じて第3の循環ライン31に流入し、第1のタンク11に流入し、こうして、低温精製水を第1のタンク11内の高温精製水に混合させることで、高温精製水の温度を徐々に低下させることができる、 供給システム。」 (2)甲2に記載された発明 甲2には、甲2の上記1(2)ウの精製水供給システム1のシステムの構成を示す【図1】も参照すると、精製水を貯留するタンク2と、常温水供給部10と、低温水供給部20を有する、精製水供給装置1が記載されている。 そして、同イの精製水供給装置1に関し、特に下線を付した箇所をまとめると、甲2には、以下の精製水供給装置1に関する発明(以下、「甲2発明」という。)が記載されているといえる。 「精製水を貯留するタンク2と、常温水供給部10と、低温水供給部20とを有する精製水供給装置1であって、 常温水供給部10は、常温水を循環させる常温水循環ラインL10と、常温水循環ラインL10に設けられた常温水ポンプ11とを有し、常温水循環ラインL10は、タンク2とユースポイント3の入口3aとを接続し、常温水ポンプ11が設けられた常温水供給ラインL11と、ユースポイント3の出口3bとタンク2とを接続する常温水還流ラインL12とを含み、 低温水供給部20は、低温水を循環させる低温水循環ラインL20と、低温水循環ラインL20に設けられた低温水ポンプ21と、同じく低温水循環ラインL20に設けられた熱交換器22とを有し、低温水循環ラインL20は、タンク2とユースポイント3の入口3cとを接続し、低温水ポンプ21と熱交換器22とが設けられた低温水供給ラインL21と、ユースポイント3の出口3dと低温水ポンプ21の上流側の低温水供給ラインL21とを接続する低温水還流ラインL22とを含み、熱交換器22は、低温水供給ラインL21を流通する精製水を所定の温度に冷却して低温水を生成する機能を有し、 ユースポイント3には、開閉弁V2を介して低温水循環ラインL20に接続された低温水送水ラインL2が設けられ、 低温水ポンプ21により送水されて熱交換器22で所定の温度に冷却された低温水は、低温水供給ラインL21を通じてユースポイント3に供給され、ユースポイント3で使用されなかった低温水は、低温水還流ラインL22を通じて低温水供給ライン21に還流され、 タンク2には、精製水補給ラインL3が接続され、例えば、水位センサにより検知されたタンク2内の水位に応じて、精製水製造装置から精製水が補給される、 精製水供給装置1。」 3 申立理由1について (1)本件発明1について ア 対比 本件発明1と甲1発明を対比する。 (ア)甲1発明の「第1の供給装置10」、「精製水を貯留する第1のタンク11」、「第2の供給装置20」及び「精製水を貯留する第2のタンク21」は、それぞれ、本件発明1の「第1液体供給システム」、(第1液体供給システムの)「液体を貯留するタンク」、「第2液体供給システム」及び(第2液体供給システムの)「液体を貯留するタンク」に相当する。 そして、甲1発明の「精製水を第1の循環ライン12に沿って循環させながら、必要に応じてその一部をユースポイント2に供給することができ」る「第1のタンク11内の精製水を循環させる第1の循環ライン12」及び「精製水を第2の循環ライン22に沿って循環させながら、必要に応じてその一部をユースポイント3に供給することができ」る「第2のタンク21内の精製水を循環させる第2の循環ライン22」は、本件発明1の「前記タンクからユースポイントに液体を供給するための供給流路、及び前記ユースポイントに供給されなかった液体を前記タンクへ戻す循環流路」に相当している。 そうすると、甲1発明は、本件発明1の「液体を貯留するタンク、前記タンクからユースポイントに液体を供給するための供給流路、及び前記ユースポイントに供給されなかった液体を前記タンクへ戻す循環流路を備える第1液体供給システムび第2液体供給システム」に相当する構成を有しているといえる。 (イ)甲1発明の「第1の供給装置10」の「第1のタンク11に精製水(純水)を補充するための純水製造装置15」は、本件発明1の「前記第1液体供給システムに液体を供給する供給源」に相当する。 (ウ)甲1発明の「第3の循環ライン31から分岐して第2のタンク21に接続された補給ライン41と、補給ライン41に設けられた補給弁42とを有」する「補給手段40は」、「第2のタンク21内の水位を所定の範囲(例えば満水に近い状態)に維持するように、第3の循環ライン31から第2のタンク21に精製水(高温精製水)が適宜補給することができ」るものであるから、上記「補給手段40」及び「第3の循環ポンプ36」が設けられ、これにより、「第1のタンク11内の高温精製水を第3の循環ライン31に沿って循環させることができ」る「第3の循環ライン31」は、本件発明1の「前記第1液体供給システムと第2液体供給システムに接続された中継システム」に相当する。 そして、甲1発明の「第3の循環ライン31」における「第1のタンク11」から「補給ライン41」が分岐するまでのライン、及び「補給ライン41」は、本件発明1の「前記第1液体供給システムの前記タンクと前記第2液体供給システムの前記タンクとを接続する第1中継流路」に相当し、甲1発明の(「第3の循環ライン31」における「第1のタンク11」から「補給ライン41」が分岐するまでのラインに設けられた)「第3の循環ポンプ36」は、本件発明1の「前記第1中継流路に設けられた中継ポンプ」に相当する。 (エ)甲1発明の「第3の循環ライン31」は、「第3の循環ポンプ36」の出口から入口に高温精製水が循環しているものであるところ、「第3の循環ライン31」に含まれる「第1のタンク11」は、本件発明1の「第1液体供給システム」に備えられる「液体を貯留するタンク」に相当する構成であるから、この「第1のタンク11」は、本件発明1の「第2中継流路」を構成するものとすることはできない。 そうすると、甲1発明の「第3の循環ライン31」は、本件発明1の「前記中継ポンプの出口から前記中継ポンプの入口へ液体を循環させる第2中継流路」と、「液体を循環させる流路」の点で共通する。 (オ)甲1発明は、(通常運転時である)「供給または供給準備工程では、第3の循環ライン31においても、精製水の滞留による生菌発生を抑制するために、精製水の循環運転が行われ、水位計24の計測結果に基づいて、補給手段40を通じて第3の循環ライン31から精製水(高温精製水)が適宜補給され」るものであるところ、このことは、水位計24の計測結果が所定値よりも小さければ、精製水(高温精製水)が適宜補給され、水位計24の計測結果が所定値となれば、精製水(高温精製水)が補給されなくなると共に、どちらの場合でも、第3の循環ライン31では、精製水の循環運転が行われていることを意味しているといえる。ただし、上記(エ)で述べたように、甲1発明の「第3の循環ライン31」は、本件発明1の「第1中継流路」には、相当しておらず、本件発明1の「第1中継流路」と、「液体を循環させる流路」の点で共通している。 そうすると、甲1発明は、本件発明1と、「前記第2液体供給システムが液体の供給を必要とするときは、前記第1中継流路から前記第2液体供給システムに液体を供給し、前記第2液体供給システムが液体の供給を必要としないときは、前記第1中継流路から前記第2液体供給システムに液体を供給せず、前記第2液体供給システムが液体の供給を必要とするとき及び必要としないときの何れにおいても前記第1中継流路、液体を循環させる流路で液体を循環させる」点で共通している。 (カ)甲1発明の「供給システム」は、本件発明1の「送液システム」に相当する。 (キ)以上によれば、本件発明1は甲1発明と、「液体を貯留するタンク、前記タンクからユースポイントに液体を供給するための供給流路、及び前記ユースポイントに供給されなかった液体を前記タンクへ戻す循環流路を備える第1液体供給システムび第2液体供給システムと、 前記第1液体供給システムに液体を供給する供給源と、 前記第1液体供給システムと第2液体供給システムに接続された中継システムと、を備え、 前記中継システムは、 前記第1液体供給システムの前記タンクと前記第2液体供給システムの前記タンクとを接続する第1中継流路と、 前記第1中継流路に設けられた中継ポンプと、 液体を循環させる流路と、を備え、 前記第2液体供給システムが液体の供給を必要とするときは、前記第1中継流路から前記第2液体供給システムに液体を供給し、 前記第2液体供給システムが液体の供給を必要としないときは、前記第1中継流路から前記第2液体供給システムに液体を供給せず、 前記第2液体供給システムが液体の供給を必要とするとき及び必要としないときの何れにおいても前記第1中継流路、前記液体を循環させる流路で液体を循環させる、 送液システム。」の点で一致し、以下の点で相違しているといえる。 <相違点1> 液体を循環させる流路が、本件発明1では、「前記中継ポンプの出口から前記中継ポンプの入口へ液体を循環させる第2中継流路」であるのに対し、甲1発明では、「第3の循環ポンプ36」の出口が、本件発明1の「第1液体供給システム」に備えられる「液体を貯留するタンク」に相当する「第1のタンク11」を経由して、「第3の循環ポンプ36」の入口に接続する「第3の循環ライン31」である点。 イ 上記相違点1に対する判断 (ア)甲1発明の「第3の循環ライン31」は、本件発明1の「第1液体供給システム」に備えられる「液体を貯留するタンク」に相当する「第1のタンク11」を経由している点で、「第1液体供給システム」とは別個に「前記中継ポンプの出口から前記中継ポンプの入口へ液体を循環させる第2中継流路」に相当するものではないから、上記相違点1は、実質的な相違点である。 ここで、「第3の循環ライン31」において、「第3の循環ポンプ36」の出口からのラインが、「第1のタンク11」を経由せずに、直接「第3の循環ポンプ36」の入口に接続すれば、「第3の循環ライン31」は、本件発明1の「前記中継ポンプの出口から前記中継ポンプの入口へ液体を循環させる第2中継流路」に相当する構成となるので、この点が当業者にとって、容易に想到し得る事項であるか否かについて検討する。 (イ)甲1発明は、甲1の上記1(1)アの【0004】及び【0005】によれば、「精製水の循環運転が長時間にわたると、循環ラインに設置された循環ポンプや紫外線殺菌装置の発熱などにより、精製水の温度が上昇してユースポイントでの適正使用温度(設定温度)以上になってしまうことがある」ところ、「多くの場合、精製水の供給再開時には、循環している精製水を所定量排水して新たな精製水を補充することで、精製水の温度を設定温度未満に低下させることが行われている」が、「このような精製水の無駄な廃棄は、コスト増加の要因となるため好ましくない」(【0004】)といった従来技術の問題点に対し、「コストを無駄に消費することなく循環運転時の精製水の温度調節が可能な精製水供給システムおよび精製水供給装置を提供することを目的とする」(【0005】)ものである。 そして、この目的を達成するため、甲1発明は、「第2の供給装置20は、第2の循環ライン22に設けられた熱交換器25を有し、 第2の供給装置20が、第1の供給装置10から抜き出した高温精製水に低温精製水を混合させて第1の供給装置10に供給する混合供給手段30を有し、混合供給手段30は、第3の循環ライン31と、接続ライン32と、接続弁33と、温度センサ(温度測定手段)34と、コントローラ(制御手段)35とを有し、」 「接続ライン32は、第2の循環ライン22と第3の循環ライン31とを接続するラインであり、第2の循環ライン22から分岐して第3の循環ライン31に接続され、接続弁33は、この接続ライン32に設けられ、接続弁33を開放することで、第2の循環ライン22の低温精製水を第3の循環ライン31に流入させることができ、 温度センサ34は、第1の循環ライン12に設けられ、第1の循環ライン12を循環する高温精製水の温度を測定するために使用され、コントローラ35は、この温度センサ34による測定温度とユースポイント2での設定温度とを比較した結果に基づいて接続弁33を制御し、第2の循環ライン22から第3の循環ライン31を通じて第1のタンク11に低温精製水を供給することができ、」 「冷却工程は、低温精製水を第2のタンク21から第1のタンク11に供給して高温精製水に混合させることで、第1のタンク11内の高温精製水を冷却する工程であり、冷却工程が開始されると、コントローラ35により接続弁33が開放され、第2の循環ライン22の低温精製水が接続ライン32を通じて第3の循環ライン31に流入し、第1のタンク11に流入し、こうして、低温精製水を第1のタンク11内の高温精製水に混合させることで、高温精製水の温度を徐々に低下させることができる」という構成を有している。 これによれば、甲1発明は、「第3の循環ライン31」の「第3の循環ポンプ36」の出口側のラインに接続する「第2の循環ライン22と第3の循環ライン31とを接続するラインであ」り、「第2の循環ライン22の低温精製水を第3の循環ライン31に流入させることができ」る「接続ライン32」から、「第3の循環ライン31を通じて第1のタンク11に低温精製水を供給する」ことにより、上記【0005】に記載される「コストを無駄に消費することなく循環運転時の精製水の温度調節が可能な精製水供給システムおよび精製水供給装置を提供する」という目的を達成するものである。 ここで、仮に、甲1発明において、「第3の循環ライン31」において、「第3の循環ポンプ36」の出口からのラインを、「第1のタンク11」を経由せずに、直接「第3の循環ポンプ36」の入口に接続してしまっては、「第3の循環ライン31」の「第3の循環ポンプ36」の出口からのラインに接続する「第2の循環ライン22と第3の循環ライン31とを接続するラインであ」り、「第2の循環ライン22の低温精製水を第3の循環ライン31に流入させることができ」る「接続ライン32」から、「第3の循環ライン31を通じて第1のタンク11に低温精製水を供給することがで」きなくなってしまい、甲1発明は、上述の発明の目的を達成することができないものとなることから、甲1発明において、「第3の循環ライン31」において、「第3の循環ポンプ36」の出口からのラインを、「第1のタンク11」を経由せずに、直接「第3の循環ポンプ36」の入口に接続することには、阻害要因があるというべきである。 そうすると、甲1発明には、上記相違点1に係る本件発明1の構成を採用することに、阻害要因が存在するのであるから、上記1(2)~(4)で摘示した甲2~甲4の記載内容の如何にかかわらず、上記相違点1に係る本件発明1の構成は、当業者が容易に想到し得るものであるとはいえない。 ウ 小括 上記イで述べたように、上記相違点1に係る本件発明1の構成は、当業者が容易に想到し得るものであるとはいえないのであるから、本件発明1は、甲1発明及び甲2~甲4に記載の事項に基づいて当業者が容易に発明できたものであるとはいえない。 (2)本件発明2~4について 本件発明2~4は、本件発明1を引用し、少なくとも本件発明1の構成をすべて具備するものであるから、本件発明1と同様に、本件発明2~4は、甲1発明及び甲2~甲4に記載の事項に基づいて当業者が容易に発明できたものであるとはいえない。 4 申立理由2について (1)本件発明1について ア 対比 本件発明1と甲2発明を対比する。 (ア)甲2発明の「精製水を貯留するタンク2」、「タンク2とユースポイント3の入口3aとを接続し、常温水ポンプ11が設けられた常温水供給ラインL11」及び「ユースポイント3の出口3bとタンク2とを接続する常温水還流ラインL12」は、それぞれ、本件発明1の(第1液体供給システムの)「液体を貯留するタンク」、(第1液体供給システムの)「前記タンクからユースポイントに液体を供給するための供給流路」及び(第1液体供給システムの)「前記ユースポイントに供給されなかった液体を前記タンクへ戻す循環流路」に相当する。 そうすると、甲2発明は、本件発明1の「液体を貯留するタンク、前記タンクからユースポイントに液体を供給するための供給流路、及び前記ユースポイントに供給されなかった液体を前記タンクへ戻す循環流路を備える第1液体供給システム」に相当する構成を有しているといえる。 (イ)甲2発明の「水位センサにより検知されたタンク2内の水位に応じて」「精製水」を「補給」する「精製水製造装置」は、本件発明1の「前記第1液体供給システムに液体を供給する供給源」に相当する。 (ウ)甲2発明の「精製水供給装置1」は、本件発明1の「送液システム」に相当する。 (エ)甲2発明には、本件発明1の「第2液体供給システム」に相当する構成が存在しないから、本件発明1の「前記第1液体供給システムと第2液体供給システムに接続された中継システム」に相当する構成も存在しないことになる。 そうすると、本件発明1の「第2液体供給システム」及び「中継システム」に関する点が相違点となるから、本件発明1は甲2発明と、「液体を貯留するタンク、前記タンクからユースポイントに液体を供給するための供給流路、及び前記ユースポイントに供給されなかった液体を前記タンクへ戻す循環流路を備える第1液体供給システムと、 前記第1液体供給システムに液体を供給する供給源と、を備える、 送液システム。」の点で一致し、以下の点で相違しているといえる。 <相違点2> 送液システムについて、本件発明1は、「液体を貯留するタンク、前記タンクからユースポイントに液体を供給するための供給流路、及び前記ユースポイントに供給されなかった液体を前記タンクへ戻す循環流路を備える第2液体供給システムと、 前記第1液体供給システムと第2液体供給システムに接続された中継システムと、を備え、 前記中継システムは、 前記第1液体供給システムの前記タンクと前記第2液体供給システムの前記タンクとを接続する第1中継流路と、 前記第1中継流路に設けられた中継ポンプと、 前記中継ポンプの出口から前記中継ポンプの入口へ液体を循環させる第2中継流路と、を備え、 前記第2液体供給システムが液体の供給を必要とするときは、前記第1中継流路から前記第2液体供給システムに液体を供給し、 前記第2液体供給システムが液体の供給を必要としないときは、前記第1中継流路から前記第2液体供給システムに液体を供給せず、 前記第2液体供給システムが液体の供給を必要とするとき及び必要としないときの何れにおいても前記第1中継流路、前記第2中継流路で液体を循環させる」ものであるのに対し、甲2発明は、これらの構成を有していない点。 なお、上記相違点2の認定について、第1液体供給システムの他に「第2液体供給システム」が存在して初めて「中継システム」が成立するため、「第2液体供給システム」及び「中継システム」に関する相違点は、同一の相違点として判断するのが適切であるといえる。 イ 上記相違点2に対する判断 (ア)甲2発明が、上記相違点2に係る本件発明1の構成を備えたものになるには、まずは、甲2発明における「低温水循環ラインL20に接続された低温水送水ラインL2」の先で、実際、低温水が消費されるポイントとの間に、本件発明1における「液体を貯留するタンク、前記タンクからユースポイントに液体を供給するための供給流路、及び前記ユースポイントに供給されなかった液体を前記タンクへ戻す循環流路を備える第2液体供給システム」に相当する構成を設けなければならない。このような構成を設けることができるのであれば、甲2発明において、「精製水を貯留するタンク2」と上記「第2液体供給システム」に相当する構成を接続することになる「低温水循環ラインL20」を、本件発明1の「中継システム」に対応するものと見ることができる可能性がある。 そこで、以下、甲2発明における「低温水循環ラインL20に接続された低温水送水ラインL2」の先に、本件発明1における「液体を貯留するタンク、前記タンクからユースポイントに液体を供給するための供給流路、及び前記ユースポイントに供給されなかった液体を前記タンクへ戻す循環流路を備える第2液体供給システム」に相当する構成を設けることが、当業者にとり、容易に想到し得る事項であるか否かについて検討する。 (イ)甲2発明は、甲2の上記1(2)アの【0004】及び【0005】によれば、「常温よりも低く、あるいは高く設定されたユースポイントでの要求温度に対応するために、循環経路上に冷却または加熱機構を有する熱交換器を備えたものがある」が、「この場合、精製水を貯留するタンクには、ユースポイントでの要求温度に冷却または加熱された精製水が還流する一方、常温の精製水が必要に応じて補充されるため、その都度、タンク内の精製水の温度はユースポイントでの要求温度からずれてしま」い、「そのようなタンク内の精製水をユースポイントでの要求温度に冷却または加熱することは、余計なエネルギーの消費につながる」(【0004】)といった従来技術の問題点に対し、「循環する液体を効率的に冷却または加熱してユースポイントに供給する液体供給装置を提供すること」(【0005】)を目的とするものである。 そして、この目的を達成するため、甲2発明は、「低温水供給部20は、低温水を循環させる低温水循環ラインL20と、低温水循環ラインL20に設けられた低温水ポンプ21と、同じく低温水循環ラインL20に設けられた熱交換器22とを有し、低温水循環ラインL20は、タンク2とユースポイント3の入口3cとを接続し、低温水ポンプ21と熱交換器22とが設けられた低温水供給ラインL21と、ユースポイント3の出口3dと低温水ポンプ21の上流側の低温水供給ラインL21とを接続する低温水還流ラインL22とを含み、熱交換器22は、低温水供給ラインL21を流通する精製水を所定の温度に冷却して低温水を生成する機能を有し、 ユースポイント3には、開閉弁V2を介して低温水循環ラインL20に接続された低温水送水ラインL2が設けられ、 低温水ポンプ21により送水されて熱交換器22で所定の温度に冷却された低温水は、低温水供給ラインL21を通じてユースポイント3に供給され、ユースポイント3で使用されなかった低温水は、低温水還流ラインL22を通じて低温水供給ライン21に還流され」との構成を有することにより、同アの【0007】に記載されるように「タンクを介さずに液体を循環させることが可能になるため、必要最小限のエネルギーで、循環する液体を冷却または加熱することができ」るため、上述の「循環する液体を効率的に冷却または加熱してユースポイントに供給する液体供給装置を提供する」との目的を達成することができるものである。 ここで、仮に、甲2発明における「低温水循環ラインL20に接続された低温水送水ラインL2」の先に、本件発明1における「液体を貯留するタンク、前記タンクからユースポイントに液体を供給するための供給流路、及び前記ユースポイントに供給されなかった液体を前記タンクへ戻す循環流路を備える第2液体供給システム」に相当する構成を設けてしまっては、低温水循環ラインL20からの低温水を、「第2液体供給システム」の「液体を貯留するタンク」に相当する構成を経由して、低温水が消費されるポイントに供給することになり、上述の「タンクを介さずに液体を循環させることが可能になるため、必要最小限のエネルギーで、循環する液体を冷却または加熱することができ」るため、「循環する液体を効率的に冷却または加熱してユースポイントに供給する」という甲2発明の目的を達成することができないものとなってしまう。 そうすると、仮に、上述のように、甲2発明に、本件発明1の「第2液体供給システム」に相当する構成を付加する変更を行うと、甲2発明の目的を達成できないことになるから、甲2発明には、このような変更を行うことに対して、阻害要因が存在するというべきである。 以上のとおり、甲2発明には、少なくとも上述の変更を行うことに対して、阻害要因が存在するのであるから、仮に、上述の変更を行った場合、甲2発明における「低温水循環ラインL20」が、本件発明1の「中継システム」に相当するものとなるのか否か等、上記相違点2に係る本件発明1の他の構成に係る点を検討するまでもなく、また、上記1(1)、(3)、(4)に摘示した甲1、甲3、甲4の記載内容の如何にかかわらず、上記相違点2に係る本件発明1の構成は、当業者が容易に想到し得るものであるとはいえない。 ウ 小括 上記イで述べたように、上記相違点2に係る本件発明1の構成は、当業者が容易に想到し得るものであるとはいえないのであるから、本件発明1は、甲2発明及び甲1、甲3、甲4に記載の事項に基づいて当業者が容易に発明できたものであるとはいえない。 (2)本件発明2~4について 本件発明2~4は、本件発明1を引用し、少なくとも本件発明1の構成をすべて具備するものであるから、本件発明1と同様に、本件発明2~4は、甲2発明及び甲1、甲3、甲4に記載の事項に基づいて当業者が容易に発明できたものであるとはいえない。 5 申立理由1及び2に関するまとめ 上記3及び4で述べたとおり、申立理由1及び2には、理由がない。 第5 むすび 上記第4で検討したとおり、本件特許1~4は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであるということはできず、同法第113条第2号に該当するものではないから、上記申立理由1、2では、本件特許1~4を取り消すことはできない。 また、他に本件特許1~4を取り消すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり決定する。

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2025-700442

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