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特許異議申立

2025-700284

遊技機

審判番号
2025-700284
法域
特許
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
特願2019-075245
登録番号
7568387
請求日
2025年03月10日
審決日
2026年01月27日
公報発行日
2026年04月24日
結論
訂正認容
当事者
  • 【権利者】株式会社三共
  • 【権利者代理人】創和国際特許事務所弁理士法人
  • 【異議申立人】日本電動式遊技機特許 株式会社
  • 【異議申立人代理人】弁理士法人武和国際特許事務所
審判長/審判官
  • 審判長 渋谷 知子
  • 審判官 藤井 達也
  • 審判官 三橋 健二
分類
P1651.113-YAA(A63F) / P1651.121-YAA(A63F)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第120条の5第9項、特許法第120条の5第2項、特許法第126条第5項、特許法第29条、特許法第120条の5第5項、特許法第126条第7項、特許法第29条第1項第3号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特許第7568387号発明「遊技機」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。

結論

結 論 特許第7568387号の明細書、特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正明細書、訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。 特許第7568387号の請求項1に係る特許を維持する。

理由

理 由 第1 手続の経緯 特許第7568387号(以下「本件特許」という。)の請求項1に係る特許についての出願は、平成31年4月11日に出願され、令和6年10月7日にその特許権の設定登録がされ、同月16日に特許掲載公報が発行された。 その後、請求項1に係る特許に対し、令和7年3月10日に、特許異議申立人日本電動式遊技機特許株式会社(以下「申立人」という。)により、特許異議の申立てがなされた。 本件特許異議の申立ての経緯は、次のとおりである。 令和7年 3月10日 :申立人による本件特許に対する特許異議の申立て 同年 7月 7日付:取消理由通知(発送日:同月10日) 同年 9月 4日 :特許権者による意見書及び訂正請求書の提出 なお、当審から令和7年11月4日付けで、申立人に対して意見書提出の期間を指定して、同年9月4日の訂正請求があった旨の通知(特許法第120条の5第5項)を行ったが、当該期間内に申立人から意見書の提出はなかった。 第2 訂正の適否についての判断 1 訂正の内容 令和7年9月4日提出の訂正請求書による訂正(以下「本件訂正」という。)の趣旨は、「特許第7568387号の明細書、特許請求の範囲を本訂正請求書に添付した訂正明細書、訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを求める。」というものであり、その内容は以下のとおりである(下線は訂正箇所を示す。)。 (1)訂正事項1 特許請求の範囲の請求項1に 「 前記操作促進演出が実行された後に、前記第1演出が変化するときと変化しないときとがあり、」とあるのを、 「 前記操作促進演出が実行された後に、前記操作手段が操作されたときに前記第1演出が変化するときと前記第2演出が変化するときと前記第1演出も前記第2演出も変化しないときとがあり、」に訂正する。 (2)訂正事項2 特許請求の範囲の請求項1の「 前記操作促進演出が実行されてから前記操作手段を複数回操作可能であり、」の後に 「 前記演出実行手段は、 前記操作手段の操作による操作演出を実行可能であり、 前記操作手段が操作されて前記第1演出を変化させるときに前記操作演出として主演出を実行し、 前記操作手段が操作されて前記第2演出を変化させるときに前記操作演出として副演出を実行し、 前記操作手段が操作されて前記第1演出も前記第2演出も変化させないときに前記操作演出として所定演出を実行し、 前記所定演出は、前記操作促進演出とは別の演出であって前記操作演出が継続することを示す演出であり、」を加える。 (3)訂正事項3 本件明細書の【0006】に 「(A) 遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、 第1演出と、前記第1演出よりも遊技者に認識し難い第2演出とを実行可能な演出実行手段を備え、 前記演出実行手段は、 前記第1演出を、第1段階および該第1段階よりも前記有利状態に制御される期待度の高い第2段階を少なくとも含む複数種類の段階へと変化させることが可能であり、 前記第2演出を、第1段階および該第1段階よりも前記有利状態に制御される期待度の高い第2段階を少なくとも含む複数種類の段階へと変化させることが可能であり、 操作手段の操作を促す操作促進演出を実行可能であり、 前記操作促進演出が実行された後に、前記第1演出が変化するときと変化しないときとがあり、 前記第1演出が第1段階であるときよりも第2段階であるときの方が、前記第2演出が第2段階に変化する割合が高く、 前記操作促進演出が実行されてから前記操作手段を複数回操作可能であり、 前記演出実行手段は、 複数回の前記操作手段の操作のうち最初の操作が可能となる期間が開始されてから最後の操作が可能となる期間が終了するまでの特定期間において前記第1演出を変化させることが可能であり、 前記特定期間が開始されてから複数回の前記操作手段の操作のうち最後の操作よりも前の特定操作が可能となる期間が経過するまでの第1期間よりも、該第1期間が経過してから前記特定期間が終了するまでの第2期間の方が前記第1演出を変化させやすく、 前記第1演出を変化させるときは前記第2演出を変化させるときよりも遊技者の認識度合いが高い態様で変化させる。 ・・・」とあるのを、 「(A) 遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、 第1演出と、前記第1演出よりも遊技者に認識し難い第2演出とを実行可能な演出実行手段を備え、 前記演出実行手段は、 前記第1演出を、第1段階および該第1段階よりも前記有利状態に制御される期待度の高い第2段階を少なくとも含む複数種類の段階へと変化させることが可能であり、 前記第2演出を、第1段階および該第1段階よりも前記有利状態に制御される期待度の高い第2段階を少なくとも含む複数種類の段階へと変化させることが可能であり、 操作手段の操作を促す操作促進演出を実行可能であり、 前記操作促進演出が実行された後に、前記操作手段が操作されたときに前記第1演出が変化するときと前記第2演出が変化するときと前記第1演出も前記第2演出も変化しないときとがあり、 前記第1演出が第1段階であるときよりも第2段階であるときの方が、前記第2演出が第2段階に変化する割合が高く、 前記操作促進演出が実行されてから前記操作手段を複数回操作可能であり、 前記演出実行手段は、 前記操作手段の操作による操作演出を実行可能であり、 前記操作手段が操作されて前記第1演出を変化させるときに前記操作演出として主演出を実行し、 前記操作手段が操作されて前記第2演出を変化させるときに前記操作演出として副演出を実行し、 前記操作手段が操作されて前記第1演出も前記第2演出も変化させないときに前記操作演出として所定演出を実行し、 前記所定演出は、前記操作促進演出とは別の演出であって前記操作演出が継続することを示す演出であり、 前記演出実行手段は、 複数回の前記操作手段の操作のうち最初の操作が可能となる期間が開始されてから最後の操作が可能となる期間が終了するまでの特定期間において前記第1演出を変化させることが可能であり、 前記特定期間が開始されてから複数回の前記操作手段の操作のうち最後の操作よりも前の特定操作が可能となる期間が経過するまでの第1期間よりも、該第1期間が経過してから前記特定期間が終了するまでの第2期間の方が前記第1演出を変化させやすく、 前記第1演出を変化させるときは前記第2演出を変化させるときよりも遊技者の認識度合いが高い態様で変化させる。 ・・・」に訂正する。 2 訂正の目的の適否、新規事項の有無、及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否 (1)訂正事項1について ア 訂正の目的 訂正事項1に係る訂正は、「前記操作促進演出が実行された後に、前記第1演出が変化するときと変化しないときとが」あるタイミングについて、「前記操作手段が操作されたとき」であることを特定するとともに、「前記第1演出が変化するときと変化しないとき」があることに加え、「前記第2演出が変化するときと前記第1演出も前記第2演出も変化しないとき」とがあることを特定して限定するものである。 したがって、訂正事項1は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 イ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること 訂正事項1に係る訂正は、願書に添付した明細書の【0157】の「第1演出としての主演出と第1演出よりも遊技者に認識し難い第2演出としての副演出とが実行されることに特徴がある。」、【0164】の「これらの主演出、副演出、所定演出は、遊技者の動作を契機として実行される。具体的には、遊技者が所定のボタン押下タイミングでプッシュボタン31Bを操作することによりプッシュセンサ35Bで遊技者の動作が検出され、遊技者の動作が検出されたことに基づいて主演出、副演出、所定演出のいずれかが実行される。主演出や副演出が実行されるときは、主演出の段階や副演出の段階が変化する演出が実行される。」、【0165】の「また、ボタン押下により主演出の段階や副演出の段階が変化しないときには、所定演出が実行されることになる。」、【0178】の「また、キャラクタ画像に重なるように「PUSH」の文字から成るボタン促進画像が表示される。ボタン促進画像が表示されることにより、遊技者にプッシュボタン31Bへの操作を促すことができる。」との記載に基づく訂正であり、本件明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入しないものであり、本件明細書等に記載した事項の範囲内の訂正である。 したがって、訂正事項1は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてするものであり、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項の規定に適合する。 ウ 特許請求の範囲の拡張・変更の存否 訂正事項1は、上記アのとおり、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項の規定に適合する。 (2)訂正事項2について ア 訂正の目的 訂正事項2は、特許請求の範囲の請求項1に新たに「前記演出実行手段は、前記操作手段の操作による操作演出を実行可能であり、前記操作手段が操作されて前記第1演出を変化させるときに前記操作演出として主演出を実行し、前記操作手段が操作されて前記第2演出を変化させるときに前記操作演出として副演出を実行し、前記操作手段が操作されて前記第1演出も前記第2演出も変化させないときに前記操作演出として所定演出を実行し、前記所定演出は、前記操作促進演出とは別の演出であって前記操作演出が継続することを示す演出であり、」なる発明特定事項を加えて「演出実行手段」を限定することで「遊技機」を限定する訂正であるから、訂正事項2は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 イ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること 訂正事項2に係る訂正は、上記(1)イに摘記した、本件明細書の【0157】、【0164】、【0165】、【0178】の記載と、【0166】の「主演出、副演出、所定演出等の演出が実行されるプッシュボタン31Bの操作による演出をボタン演出と称する。」、【0180】の「遊技者がプッシュボタン31Bを押下することにより、ボタン操作1回目の演出として、図8-3(D)に示す副演出が実行される。この副演出では、箱画像の色が青色から緑色に変化する副演出Bが実行される。」、【0181】の「次のボタンの押下タイミングで遊技者がプッシュボタン31Bを押下することにより、図8-3(E)に示すボタン操作2回目の演出として、副演出が実行される。この副演出では、箱画像の色が緑色から赤色に変化する副演出Cが実行される。……次いで、遊技者がプッシュボタン31Bを押下することにより、ボタン操作3回目の演出として、図8-3(F)に示す所定演出が実行される。所定演出では、画面の中央に「継続」の文字が表示され、その後もボタン演出が継続することが示される。」、【0183】の「ボタンの押下タイミングで遊技者がプッシュボタン31Bを押下することにより、ボタン操作7回目の演出として、主演出が実行される。この主演出では、キャラクタ画像が盾を持つ画像となる主演出Cが実行される。」との記載に基づく訂正であり、本件明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入しないものであり、本件明細書等に記載した事項の範囲内の訂正である。 したがって、訂正事項2は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてするものであり、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項の規定に適合する。 ウ 特許請求の範囲の拡張・変更の存否 訂正事項2は、上記アのとおり、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項の規定に適合する。 (3)訂正事項3について 訂正事項3は、訂正事項1~2に係る訂正により、訂正前の請求項1における特許請求の範囲の訂正を行った結果、記載表現が一致しなくなった本件明細書の【0006】の記載を、訂正後の請求項1の記載に整合させるために行う訂正である。 そうすると、訂正事項3は、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものに該当する。 また、上記(1)、(2)の検討をふまえると、訂正事項3に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてするものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 したがって、訂正事項3は、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項及び6項の規定に適合する。 3 独立特許要件について 本件訂正においては、訂正前の請求項1が特許異議の申立ての対象とされているので、訂正後の請求項1に係る発明には、特許法第120条の5第9項で読み替えて準用する特許法第126条第7項の独立特許要件は課されない。 4 小括 以上のとおり、本件訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号及び第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。 したがって、明細書、特許請求の範囲を、訂正請求書に添付された訂正明細書、訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。 第3 訂正後の特許発明 上記第2のとおり、本件訂正は認められるから、本件特許の請求項1に係る発明は、本件訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される、次のとおりのものである(以下「本件特許発明」という。符号「A」等は、当審で付した。以下「A」等が付された事項を「特定事項A」等という。)。 「【請求項1】 A 遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、 B 第1演出と、前記第1演出よりも遊技者に認識し難い第2演出とを実行可能な演出実行手段を備え、 C 前記演出実行手段は、 C1 前記第1演出を、第1段階および該第1段階よりも前記有利状態に制御される期待度の高い第2段階を少なくとも含む複数種類の段階へと変化させることが可能であり、 C2 前記第2演出を、第1段階および該第1段階よりも前記有利状態に制御される期待度の高い第2段階を少なくとも含む複数種類の段階へと変化させることが可能であり、 C3 操作手段の操作を促す操作促進演出を実行可能であり、 D 前記操作促進演出が実行された後に、前記操作手段が操作されたときに前記第1演出が変化するときと前記第2演出が変化するときと前記第1演出も前記第2演出も変化しないときとがあり、 E 前記第1演出が第1段階であるときよりも第2段階であるときの方が、前記第2演出が第2段階に変化する割合が高く、 F 前記操作促進演出が実行されてから前記操作手段を複数回操作可能であり、 GA 前記演出実行手段は、 GB 前記操作手段の操作による操作演出を実行可能であり、 GC 前記操作手段が操作されて前記第1演出を変化させるときに前記操作演出として主演出を実行し、 GD 前記操作手段が操作されて前記第2演出を変化させるときに前記操作演出として副演出を実行し、 GE 前記操作手段が操作されて前記第1演出も前記第2演出も変化させないときに前記操作演出として所定演出を実行し、 GF 前記所定演出は、前記操作促進演出とは別の演出であって前記操作演出が継続することを示す演出であり、 G 前記演出実行手段は、 G1 複数回の前記操作手段の操作のうち最初の操作が可能となる期間が開始されてから最後の操作が可能となる期間が終了するまでの特定期間において前記第1演出を変化させることが可能であり、 G2 前記特定期間が開始されてから複数回の前記操作手段の操作のうち最後の操作よりも前の特定操作が可能となる期間が経過するまでの第1期間よりも、該第1期間が経過してから前記特定期間が終了するまでの第2期間の方が前記第1演出を変化させやすく、 G3 前記第1演出を変化させるときは前記第2演出を変化させるときよりも遊技者の認識度合いが高い態様で変化させる、 H 遊技機。」 第4 特許異議申立理由の概要、証拠方法及び取消理由通知において通知した取消理由の概要 1 特許異議申立理由の概要 申立人は、特許異議申立書(以下「申立書」という。)において、以下の申立理由を主張するとともに、証拠方法として下記2に示す甲号証を提出している。 本件特許発明は、その出願前に日本国内において頒布された甲第1号証に記載された発明と同一のものであり、また、甲第1号証に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 したがって、本件特許発明は、特許法第29条第1項第3号、同条第2項の規定に違反してされたものであるから、同法第113条第2号の規定により取り消されるべきものである。 2 証拠方法 甲第1号証 特開2018-143441号公報 (以下、「甲1」ということがある。) 3 取消理由通知において通知した取消理由の概要 当審において令和7年7月7日付け取消理由通知(以下、単に「取消理由通知」という。)により特許権者に通知した取消理由の概要は、次のとおりである。 (新規性)請求項1に係る発明は、本件特許出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明であって、特許法29条1項3号に該当するから、下記の請求項に係る特許は、特許法29条1項の規定に違反してされたものである。 (進歩性)請求項1に係る発明は、本件特許出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、本件特許出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、下記の請求項に係る特許は、特許法29条2項の規定に違反してされたものである。 刊行物等:甲1 特開2018-143441号公報 第5 証拠について 1 甲1の記載 甲1には、以下の事項が記載されている(下線は当審で付した。以下同様。) 「【0052】 遊技領域10の中央付近には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄を変動表示(可変表示ともいう)可能な画像表示装置5が設けられている。遊技領域10における画像表示装置5の右側方には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第1特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器(第1特別図柄表示装置)4Aと、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第2特別図柄を変動表示する第2特別図柄表示器(第2特別図柄表示装置)4Bとが設けられている。」 「【0063】 特別図柄および演出図柄の変動表示が実行され、第1特別図柄表示器4Aに特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、または、第2特別図柄表示器4Bに特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときには、画像表示装置5においても、特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄の組合せ)が導出表示される。このように変動表示結果として特定表示結果が表示されたときには、遊技者にとって有利な価値が付与される有利状態としての特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御される。」 「【0085】 [動作演出例] 次に、演出制御用マイクロコンピュータ150により画像表示装置5において実行される操作演出の演出例を説明する。操作演出は、プッシュボタン140のような操作手段を対象とした遊技者の操作(動作)をプッシュセンサ144のような操作(動作)検出手段により検出し、その検出に基づいて所定の演出をする動作演出である。 【0086】 動作演出としては、たとえば、遊技者によるプッシュボタン140の操作により演出が進行可能なバトル演出が実行される。バトル演出は、遊技者の味方である味方キャラクタと遊技者の敵である敵キャラクタとがバトル(戦い)を行ない、味方キャラクタが勝ったときに大当り表示結果が表示され、敵キャラクタが勝ったときにはずれ表示結果が表示される演出である。バトル演出においては、遊技者によるプッシュボタン140の操作に応じて、味方キャラクタが敵キャラクタを攻撃するという所定の作用をする作用演出が実行可能である。 【0087】 パチンコ遊技機1では、動作演出として、第1動作演出と第2動作演出とのうちから選択した動作演出を実行可能である。第1動作演出は、プッシュボタン140を用いた操作演出であって、演出に用いる操作パターンが演出実行途中で変更されない変更無操作演出である。第2動作演出は、プッシュボタン140を用いた操作演出であって、演出に用いる操作パターンが演出実行途中で変更される変更有操作演出である。 【0088】 第1動作演出においては、プッシュボタン140を連続的に操作すること(以下、連打と呼ぶ場合がある)により演出が段階的に進行可能な連打モード表示をする演出のみが実行されることにより、演出内容が変更されない。第2動作演出においては、連打モード表示をする演出(連打操作演出とも呼ぶ)が実行された後、演出内容が、プッシュボタン140を1回操作することにより演出が一気に最後まで実行可能な一撃モード表示をする演出(一撃操作演出とも呼ぶ)に変更される。」 「【0093】 バトル演出が実行されるときには、図3(A)に示すように、バトルの開始前に、味方キャラクタ94と敵キャラクタ95とが登場し、「バトル」というような、バトル演出を特定する文字が表示される事前表示が所定期間(たとえば、2~3秒間)に亘り行なわれる。事前表示としては、さらに、敵キャラクタ95のライフ(耐久力)をレベル表示するライフ表示領域99と、味方キャラクタ94の1回の攻撃時の攻撃力等の攻撃に関する情報を色および形状等により示唆する攻撃力アイコン96を表示する示唆表示領域960とが表示される。示唆表示領域960では、複数の攻撃力アイコン96が、攻撃順番に対応して、上下方向に複数連なって表示される。 【0094】 バトル演出の連打モード表示が実行されるときは、図3(B),(C)に示すように、遊技者によるプッシュボタン140の操作を促進する操作促進演出として、プッシュボタン140を模したボタンアイコン98の画像が表示されるとともに、ボタンアイコン98に対応して「連打」という文字よりなり連打を示唆する連打示唆画像98Aが表示される。「連打」は、遊技者がプッシュセンサ144等の動作検出手段が検出可能な複数回の動作を行なう連続動作である。より具体的に、「連打」は、遊技者がプッシュボタン140等の操作手段について複数回の操作を行なう連続動作である。」 「【0098】 ライフ表示領域99は、図3(A)に示すように、バトル演出の開始時には敵キャラクタ95のライフが最大レベルであることが示され、図3(C)に示すように、バトル演出の連打モード表示の実行中に、プッシュボタン140の操作に応じた味方キャラクタ94からの攻撃に応じて減少していく操作対応表示が行なわれる。たとえば、1回の攻撃でライフ表示領域99のライフ表示が減少する減少量は、「白<青<赤」という関係が定められている。たとえば、ライフ表示領域99のライフ表示のレベルは、たとえば、0~100の間のレベルゲージによりより表示される。 【0099】 バトル演出が終了するまでに、図3(D)に示すように、ライフ表示領域99でのライフ表示が最低レベル(0)になると、味方キャラクタ94が勝ったことを示す勝利表示(たとえば「WIN」という文字の表示等)が行なわれて、大当り表示結果が表示される。一方、バトル演出が終了するまでに、ライフ表示領域99でのライフ表示が最低レベル(0)にならなければ、味方キャラクタ94が負けたことを示す敗北表示(たとえば「LOSE」という文字の表示等)が行なわれて、はずれ表示結果が表示される(図示省略)。このような勝利表示または敗北表示が実行された時点では、変動表示時間がまだ終了していないので、表示結果が確定しておらず、左,中,右の演出図柄91~93は、完全に停止表示されておらず、揺動表示する態様で仮停止されている。その後、変動表示時間の終了時において、左,中,右の演出図柄91~93が完全に停止表示されて表示結果が確定する。 【0100】 連打操作演出は、遊技者にプッシュボタン140を連打操作(連続操作)させる演出であり、図3(C)に示すように、プッシュボタン140が操作されるごとに、味方キャラクタ94が敵キャラクタ95を攻撃し、ライフ表示領域99でレベル表示される敵キャラクタ95のライフを減少させていくことが可能な演出である。連打操作演出においては、1回の攻撃時におけるライフの減少度合が、「白<青<赤」という大小関係となるような演出が行なわれる。これにより、連打操作演出では、プッシュボタン140が操作されるごとに、当該操作に対応した操作対応表示として連打操作対応表示が行なわれる。連打操作対応表示としては、示唆表示領域960の最下部に表示された攻撃力アイコン96が消化され、それに応じて、味方キャラクタ94が敵キャラクタ95を攻撃する表示がされるとともに、消化された攻撃力アイコン96の種類に応じて異なる度合でライフ表示領域99において表示されるライフを減少させる表示が行なわれる。 【0101】 変更無操作演出では、操作演出の途中で演出パターンが変更されないので、たとえば、図3(A)~(D)に示すように、連打操作演出のみが実行される。 【0102】 [第2動作演出例] 図4は、第2動作演出としての変更有操作演出例を示す画像表示装置5の表示画面図である。図4(A)~(D)に、変更有操作演出において画像表示装置5で表示される画像の一例が時間経過に応じて示されている。図4(A)~(D)では、変更有操作演出において、先に連打操作演出が開始され、図3(C)に示すような連打モード表示と連打操作対応表示とが実行されているときに、特定攻撃力アイコン96Bが表示された状態からの演出が示されている。 【0103】 変更有操作演出においては、リーチ表示態様となってから所定期間が経過するまでは、図3(A)~(C)に示す変更無操作演出と同様の演出、すなわち連打操作演出が画像表示装置5において実行される。そして、リーチ表示態様となってから所定期間が経過したときに、図4(A)に示すように、特定攻撃力アイコン96Bが表示される。 【0104】 図4(A1)に示すように、予め定められた操作有効期間中において、遊技者によるプッシュボタン140の操作に応じて特定攻撃力アイコン96Bが消化(消去)されると、それに応じて、図4(B)に示すように、「大チャンス」というような文字画像と、略楕円形状の文字枠画像とを含む大型の報知画像130を操作変更準備表示として表示する操作変更準備演出が行なわれる。 【0105】 操作変更準備表示は、遊技者によるプッシュボタン140の操作態様を、連打操作演出における連打操作から、以後に実行される一撃操作演出における一撃操作に変更する準備期間を担保することを可能とする表示であり、「大チャンス」というような、遊技者にとって好機が訪れたことを報知する報知画像130を用いて行なわれる。 【0106】 図4(B)に示す操作変更準備表示が予め定められた期間(たとえば1~2秒間等)に亘り実行された後、図4(C)に示す一撃モード表示が実行される。一撃モード表示が実行されるときは、図4(C)に示すように、遊技者によるプッシュボタン140の操作を促進する操作促進演出として、プッシュボタン140を模したボタンアイコン98の画像が表示されるとともに、ボタンアイコン98に対応して「一撃で決めろ」という文字よりなり一撃操作を示唆する一撃示唆画像98Bが表示される。 【0107】 一撃操作演出は、予め定められた操作有効期間中において遊技者にプッシュボタン140を1回だけ操作(一撃操作)させる演出であり、図4(C),(D)に示すように、操作有効期間中においてプッシュボタン140が1回操作されると、当該操作に対応した操作対応表示として一撃操作対応表示が行なわれる。一撃操作対応表示としては、一撃で、ライフ表示領域99においてレベル表示される敵キャラクタ95のライフを「0」に減少させる表示と、当該ライフを「0」に減少させない表示とのいずれかの表示が行なわれる。変動表示結果が大当り表示結果となるときには、ライフを「0」に減少させる表示が実行され、変動表示結果がはずれ表示結果となるときには、ライフを「0」に減少させない表示が実行される。 【0108】 一撃操作演出においては、一撃動作対応表示により図4(D)に示すように、ライフ表示領域99でのライフ表示が最低レベル(0)になると、味方キャラクタ94が勝ったことを示す勝利表示(「WIN」という文字の表示等)が行なわれて、大当り表示結果が表示される。一方、一撃操作演出においては、一撃動作対応表示によりライフ表示領域99でのライフ表示が最低レベル(0)にならなければ、味方キャラクタ94が負けたことを示す敗北表示(「LOSE」という文字の表示等)が行なわれて、はずれ表示結果が表示される(図示省略)。このような勝利表示または敗北表示が実行された時点では、変動表示時間がまだ終了していないので、表示結果が確定しておらず、左,中,右の演出図柄91~93は、完全に停止表示されておらず、揺動表示する態様で仮停止されている。その後、変動表示時間の終了時において、左,中,右の演出図柄91~93が完全に停止表示されて表示結果が確定する。」 「【0113】 [第1,第2動作演出タイミング例] 図5は、変更有操作演出と変更無操作演出との演出内容を比較して示すタイミングチャートである。図5(A)には、変動表示の進行状態が示されている。図5(B)には、変更有操作演出の進行状態が示されている。図5(C)には、変更無操作演出の進行状態が示されている。 【0114】 図5(B),(C)に示すように、変更有操作演出と変更無操作演出とのそれぞれにおいては、リーチ表示態様での表示開始時に、事前表示が期間T1に亘り実行される。そして、期間T1が終了すると、図5(B),(C)に示すように、変更有操作演出と変更無操作演出とのそれぞれにおいては、図3(C)および図4(A)に示すように、連打操作演出(第1動作演出)として、連打モード表示と連打操作対応表示との実行が開始される。 【0115】 図5(C)に示すように、変更無操作演出の場合は、変動表示が終了するまでの期間T5に亘り、操作有効期間が設定されて連打モード表示と連打操作対応表示との実行が継続された後、図3(D)のような勝利表示または敗北表示が実行される。一方、図5(B)に示すように、変更有操作演出の場合は、変更無操作演出での期間T5よりも短い期間T2に亘り、操作有効期間が設定されて連打モード表示と連打操作対応表示との実行が継続可能である。変更無操作演出(※当審注:「変更有操作演出」の誤りと考えられる。)の場合は、リーチ表示態様となってから所定期間が経過すると、図4(A)に示すように特定攻撃力アイコン96Bの表示が開始され、特定攻撃力アイコン96Bを消化するプッシュボタン140の操作がされたときに、図4(B)に示すように操作変更準備表示が期間T3に亘り実行される。 【0116】 図5(B)に示すように、操作変更準備表示の期間T3が終了すると、変更有操作演出の場合は、一撃操作演出(第2動作演出)として、一撃モード表示と一撃操作対応表示の実行が開始される。そして、変動表示が終了するまでの期間T4に亘り、操作有効期間が設定されて、一撃操作演出(第2動作演出)として、一撃モード表示と一撃操作対応表示との実行が継続された後、図4(D)のような勝利表示または敗北表示が実行される。」 「【図3】 [図:0001434149000001.jpg] 」 「【図4】 [図:0001434149000002.jpg] 」 2 甲1の認定事項 上記1の図3、図4は、それぞれ、1の摘記における「画像表示装置5において実行される」「バトル演出」のうちの、「第1動作演出」である「演出に用いる操作パターンが演出実行途中で変更されない変更無操作演出」、及び、「第2動作演出」である「演出に用いる操作パターンが演出実行途中で変更される変更有操作演出」(【0087】)を示すものである。 図3、4から、上記「バトル演出」の「第1動作演出」である「変更無操作演出」、及び、「第2動作演出」である「変更有操作演出」において、「画像表示装置5」の画面中央を含む領域では、「味方キャラクタ94と敵キャラクタ95」(【0093】)、「ボタンアイコン98」と「連打示唆画像98A」(【0094】)、「味方キャラクタ94が勝ったことを示す勝利表示(たとえば「WIN」という文字の表示等)」(【0099】)(「変更有操作演出」においては、さらに、「「大チャンス」というような、遊技者にとって好機が訪れたことを報知する大型の報知画像130」(【0104】、【0105】)、「「一撃で決めろ」という文字よりなり一撃操作を示唆する一撃示唆画像98B」(【0106】))が表示される演出、及び、「味方キャラクタ94が敵キャラクタ95を攻撃」する演出がされ、画面向かって右端には、縦方向に細長い「ライフ表示領域99」の「ライフ表示」(【0098】)の演出がされることが見て取れる(認定事項)。 3 甲1に記載された発明 上記1、2からみて、甲1には次の発明(以下「甲1発明」という。)が記載されていると認められる。(なお、「a」等の符号は、本件特許発明の分説に概ね対応させている。以下、「a」等を付した事項を「構成a」等という。 甲1発明 「a 遊技領域10の中央付近には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄を変動表示可能な画像表示装置5が設けられ(【0052】)、 画像表示装置5において、変動表示結果として、特定表示結果としての大当り表示結果が表示されたときには、遊技者にとって有利な価値が付与される有利状態としての特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御される(【0063】)、 パチンコ遊技機1であって(【0087】)、 bア 演出制御用マイクロコンピュータ150により画像表示装置5において実行される操作演出は、プッシュボタン140のような操作手段を対象とした遊技者の操作(動作)を検出し、その検出に基づいて所定の演出をする動作演出であり(【0085】)、 動作演出としては、遊技者によるプッシュボタン140の操作により演出が進行可能なバトル演出が実行され、バトル演出は、遊技者の味方である味方キャラクタと遊技者の敵である敵キャラクタとがバトル(戦い)を行ない、味方キャラクタが勝ったときに大当り表示結果が表示され(【0086】)、 バトル演出が実行されるときには、バトルの開始前に、味方キャラクタ94と敵キャラクタ95とが登場し、バトル演出を特定する文字が表示される事前表示が所定期間に亘り行なわれ、さらに、敵キャラクタ95のライフ(耐久力)をレベル表示するライフ表示領域99と、味方キャラクタ94の1回の攻撃時の攻撃力等を示唆する攻撃力アイコン96を表示する示唆表示領域960とが表示され(【0093】)、 c1 動作演出として、第1動作演出と第2動作演出とのうちから選択した動作演出を実行可能であり、第1動作演出は、演出に用いる操作パターンが演出実行途中で変更されない変更無操作演出であり、第2動作演出は、演出に用いる操作パターンが演出実行途中で変更される変更有操作演出であり(【0087】)、 第1動作演出においては、プッシュボタン140を連続的に操作すること(連打)により演出が段階的に進行可能な連打モード表示をする演出のみが実行されることにより、演出内容が変更されず、第2動作演出においては、連打モード表示をする演出(連打操作演出)が実行された後、演出内容が、プッシュボタン140を1回操作することにより演出が一気に最後まで実行可能な一撃モード表示をする演出(一撃操作演出)に変更され(【0088】)、 c3 バトル演出の連打モード表示が実行されるときは、遊技者によるプッシュボタン140の操作を促進する操作促進演出として、プッシュボタン140を模したボタンアイコン98の画像が表示されるとともに、ボタンアイコン98に対応して「連打」という文字よりなり連打を示唆する連打示唆画像98Aが表示され(【0094】)、 gア 変更有操作演出と変更無操作演出とのそれぞれにおいては、リーチ表示態様での表示開始から期間T1が終了すると、連打操作演出として、連打モード表示と連打操作対応表示との実行が開始され(【0114】)、プッシュボタン140が操作されるごとに攻撃力アイコン96が消化され、それに応じて、味方キャラクタ94が敵キャラクタ95を攻撃する表示がされるとともに、消化された攻撃力アイコン96の種類に応じて異なる度合でライフ表示領域99において表示されるライフを減少させる、連打操作対応表示が行なわれ(【0100】)、 gイ 変更無操作演出の場合は、変動表示が終了するまでの期間T5に亘り、連打モード表示と連打操作対応表示との実行が継続され(【0115】)、ライフ表示領域99は、バトル演出の連打モード表示の実行中に、プッシュボタン140の操作に応じた味方キャラクタ94からの攻撃に応じて減少していく操作対応表示が行なわれ(【0098】)、バトル演出が終了するまでに、ライフ表示領域99でのライフ表示が最低レベル(0)になると、味方キャラクタ94が勝ったことを示す勝利表示(たとえば「WIN」という文字の表示等)が行なわれて、大当り表示結果が表示され(【0099】)、 gウ 一方、変更有操作演出の場合は、変更無操作演出での期間T5よりも短い期間T2に亘り、連打モード表示と連打操作対応表示との実行が継続可能であり、リーチ表示態様となってから所定期間が経過すると、特定攻撃力アイコン96Bの表示が開始され、特定攻撃力アイコン96Bを消化するプッシュボタン140の操作がされたときに、操作変更準備表示として「大チャンス」というような、遊技者にとって好機が訪れたことを報知する大型の報知画像130が期間T3に亘り実行され(【0104】、【0105】、【0115】)、 操作変更準備表示の期間T3が終了すると、変更有操作演出の場合は、一撃操作演出として、変動表示が終了するまでの期間T4に亘り、一撃モード表示と一撃操作対応表示の実行が継続され(【0116】)、一撃モード表示が実行されるときは、操作促進演出として、プッシュボタン140を模したボタンアイコン98の画像が表示されるとともに、「一撃で決めろ」という文字よりなり一撃操作を示唆する一撃示唆画像98Bが表示され(【0106】)、プッシュボタン140が1回操作されると、当該操作に対応した操作対応表示として一撃操作対応表示が行なわれ、変動表示結果が大当り表示結果となるときには、一撃で、ライフ表示領域99においてレベル表示される敵キャラクタ95のライフを「0」に減少させる表示が実行され(【0107】)、 ライフ表示領域99でのライフ表示が最低レベル(0)になると、味方キャラクタ94が勝ったことを示す勝利表示(「WIN」という文字の表示等)が行なわれて、大当り表示結果が表示され(【0108】)、 bイ バトル演出の第1動作演出である変更無操作演出、及び、第2動作演出である変更有操作演出において、画像表示装置5の画面中央を含む領域では、味方キャラクタ94と敵キャラクタ95、ボタンアイコン98と連打示唆画像98A、味方キャラクタ94が勝ったことを示す勝利表示(たとえば「WIN」という文字の表示等)(「変更有操作演出」においては、さらに、「「大チャンス」というような、遊技者にとって好機が訪れたことを報知する大型の報知画像130」、「「一撃で決めろ」という文字よりなり一撃操作を示唆する一撃示唆画像98B」)が表示される演出、及び、「味方キャラクタ94が敵キャラクタ95を攻撃」する演出がされ、画面向かって右端には、縦方向に細長いライフ表示領域99のライフ表示が表示される演出がされる(認定事項)、 h パチンコ遊技機1(【0087】)。」 第6 取消理由通知に記載した取消理由についての検討 ・対比 本件特許発明と甲1発明とを対比する。 1 特定事項Aについて 甲1発明(構成a)の「有利状態としての特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御される」、「パチンコ遊技機1」は、それぞれ、本件特許発明の「遊技者にとって有利な有利状態に制御可能」、「遊技機」に相当する。 したがって、甲1発明は、本件特許発明の特定事項Aを備える。 2 特定事項Bについて (1)甲1発明(構成bイ)の「バトル演出の第1動作演出である変更無操作演出、及び、第2動作演出である変更有操作演出」において、「画像表示装置5の画面中央を含む領域で」表示される「味方キャラクタ94と敵キャラクタ95、ボタンアイコン98と連打示唆画像98A、味方キャラクタ94が勝ったことを示す勝利表示(たとえば「WIN」という文字の表示等)(「変更有操作演出」においては、さらに、「「大チャンス」というような、遊技者にとって好機が訪れたことを報知する大型の報知画像130」、「「一撃で決めろ」という文字よりなり一撃操作を示唆する一撃示唆画像98B」)」についての演出、及び、「味方キャラクタ94が敵キャラクタ95を攻撃」する演出(以下「画面中央の演出」という。)は、本件特許発明の「第1演出」に相当する。 また、甲1発明の(構成bイ)の「画面向かって右端に」「縦方向に細長」く表示される「ライフ表示領域99」の「ライフ表示」の演出(以下「画面右端の演出」という。)は、本件特許発明の「第2演出」に相当する。 ここで、遊技者にとっては、画面の一端に縦方向に細長く表示される演出よりは、画面中央の演出のほうが、認識しやすいことが明らかであり、甲1発明において、「画面右端の演出」(第2演出)は、「画面中央の演出」(第1演出)より遊技者にとって認識し難いものといえる。 (2)また、甲1発明(構成bア)において、「バトル演出が実行され」る「動作演出」である「操作演出」は、「演出制御用マイクロコンピュータ150により画像表示装置5において実行される」ところ、甲1発明の「演出制御用マイクロコンピュータ150」は、本件特許発明の「演出実行手段」に相当する。 ここで、上記(1)の「バトル演出」における「画面中央の演出」(第1演出)及び「画面右端の演出」(第2演出)についての検討を踏まえると、甲1発明は、本件特許発明の特定事項Bの「第1演出と、前記第1演出よりも遊技者に認識し難い第2演出とを実行可能な演出実行手段」に相当する事項を備える。 したがって、甲1発明は、本件特許発明の特定事項Bを備える。 3 特定事項C、C1について (1)甲1発明(構成c1)において、「第1動作演出は、演出に用いる操作パターンが演出実行途中で変更されない変更無操作演出であり、第2動作演出は、演出に用いる操作パターンが演出実行途中で変更される変更有操作演出であ」るとしている。 (2)また、甲1発明(構成gイ)は、上記「変更無操作演出」(第1動作演出)においては、「変動表示が終了するまでの期間T5に亘り、連打モード表示と連打操作対応表示との実行が継続され」、「バトル演出が終了するまでに、ライフ表示領域99でのライフ表示が最低レベル(0)になると、味方キャラクタ94が勝ったことを示す勝利表示(たとえば「WIN」という文字の表示等)が行なわれて、大当り表示結果が表示され」るとしている。 そうすると、甲1発明の「連打モード表示と連打操作対応表示」の演出では、「プッシュボタン140が操作されるごとに」「ライフ表示領域99において表示されるライフを減少させる」(構成gア)ことで、「バトル演出が終了するまでに、ライフ表示領域99でのライフ表示が最低レベル(0)」になれば、「大当り表示結果が表示され」るものと理解される (3)一方、甲1発明(構成gウ)の「変更有操作演出」(第2動作演出)においては、「変更無操作演出での期間T5よりも短い期間T2に亘り、連打モード表示と連打操作対応表示との実行が継続」するが、「操作変更準備表示として「大チャンス」というような、遊技者にとって好機が訪れたことを報知する大型の報知画像130が実行」される「期間T3が終了すると」「変動表示が終了するまでの期間T4に亘り、一撃モード表示と一撃操作対応表示の実行が継続され」、「ボタンアイコン98の画像が表示されるとともに、「一撃で決めろ」という文字よりなり一撃操作を示唆する一撃示唆画像98Bが表示され」、「一撃で、ライフ表示領域99においてレベル表示される敵キャラクタ95のライフを「0」に減少させる表示が実行され」「ライフ表示領域99でのライフ表示が最低レベル(0)になると、味方キャラクタ94が勝ったことを示す勝利表示(「WIN」という文字の表示等)が行なわれて、大当り表示結果が表示され」るとしている。 そうすると、上記「変更有操作演出」において「連打モード表示と連打操作対応表示」の演出のときは、上記(2)で述べたのと同じく、「プッシュボタン140が操作されるごとに」「ライフ表示領域99において表示されるライフを減少させる」が、この演出のあとに「期間T3が終了」して「一撃モード表示と一撃操作対応表示」の演出に変更されると、「一撃で」「ライフを「0」に減少させ」、「大当り表示結果が表示され」得るものと理解されるところ、甲1発明の「変更有操作演出」における、「連打モード表示と連打操作対応表示」の演出の段階における、「画面中央の演出」は、本件特許発明の「第1演出」の「第1段階」に相当し、また、甲1発明における「操作変更準備表示として「大チャンス」というような、遊技者にとって好機が訪れたことを報知する大型の報知画像130が実行」されてからの「一撃モード表示と一撃操作対応表示」の演出の段階における、「画面中央の演出」は、本件特許発明の「第1演出」の「第2段階」に相当する。 (4)ここで、上記(2)の「連打モード表示と連打操作対応表示」の演出についての検討を踏まえると、甲1発明において上記「大当り表示結果が表示され」「大当り」の状態になる(すなわち、有利状態に制御される)ためには、甲1発明の「変更有操作演出」における「第1段階」では、「プッシュボタン140が操作されるごとに」「ライフ表示領域99において表示されるライフを減少させる」、すなわち、段階的に「ライフを減少させる」ことで「ライフ表示が最低レベル(0)」になる必要があるところ、「プッシュボタン140」を1回操作しただけで「ライフ表示が最低レベル(0)」になることは、期待しにくい。 一方、「変更有操作演出」における「第2段階」では、「一撃で」「ライフを「0」に減少させ」ればよい。 そうすると、甲1発明の「変更有操作演出」において、「連打モード表示と連打操作対応表示」(第1段階)より、「操作変更準備表示として「大チャンス」というような、遊技者にとって好機が訪れたことを報知する大型の報知画像130が実行」されてからの「一撃モード表示と一撃操作対応表示」の演出の段階(第2段階)のほうが、「ライフ表示が最低レベル(0)」になり「大当り」に制御される結果になりやすい、すなわち、「大当り」(有利状態)に制御される期待度が高いといえる。 (5)そして、上記2(1)に記載した「画面中央の演出」(「第1演出」に相当)について、上記(3)の検討から、甲1発明の「変更有操作演出」における「画面中央の演出」(第1演出)は、本件特許発明の「第1段階」、「第2段階」に対応する演出を行うものと理解され、上記(4)の期待度についての検討、上記2(2)の「演出実行手段」についての検討を踏まえると、甲1発明は、本件特許発明の構成要素C、C1の「前記演出実行手段は、前記第1演出を、第1段階および該第1段階よりも前記有利状態に制御される期待度の高い第2段階を少なくとも含む複数種類の段階へと変化させることが可能であり」に相当する構成を備える。 したがって、甲1発明は、本件特許発明の特定事項C、C1を備える。 4 特定事項C2について 甲1発明の「ライフ表示領域99」の演出には、「プッシュボタン140が操作されるごとに」「異なる度合でライフ表示領域99において表示されるライフを減少させる」演出(構成gア)の「ライフ表示」と、「ライフ表示が最低レベル(0)」である演出(構成gイ、gウ)の「ライフ表示」が含まれるところ、「ライフ表示」についての前者の演出、後者の演出は、上記2(1)の「第2演出」についての検討から、それぞれ、本件特許発明の「第2演出」の「第1段階」、「第2段階」に相当する。 そして、上記3(4)の「大当り」(有利状態)に制御される期待度についての検討を踏まえると、甲1発明は、本件特許発明の特定事項C2の「前記第2演出を、第1段階および該第1段階よりも前記有利状態に制御される期待度の高い第2段階を少なくとも含む複数種類の段階へと変化させることが可能であり」に相当する構成を備える。 したがって、甲1発明は、本件特許発明の特定事項C2を備える。 5 特定事項C3について 甲1発明の「プッシュボタン140」は、本件特許発明の「操作手段」に相当する。 甲1発明(構成c3)の「連打モード表示が実行されるとき」の「遊技者によるプッシュボタン140の操作を促進する操作促進演出として」「ボタンアイコン98の画像が表示されるとともに、連打示唆画像98Aが表示」されることは、本件特許発明の「操作手段の操作を促す操作促進演出を実行」することに相当し、甲1発明は、本件特許発明の特定事項C3の「操作手段の操作を促す操作促進演出を実行可能であり」に相当する構成を備える。 したがって、甲1発明は、本件特許発明の特定事項C3を備える。 6 特定事項Dについて (1)上記2(1)の「第1演出」についての検討、及び、上記3(3)~(5)の「第1演出」の「第1段階」、「第2段階」についての検討を踏まえると、甲1発明における「変更有操作演出」の「画面中央の演出」(第1演出)について、「連打モード表示と連打操作対応表示」の演出の段階(第1段階)から、「一撃モード表示と一撃操作対応表示」の演出の段階(第2段階)へ変更するときは、本件特許発明の「前記第1演出が変化するとき」に相当する。また、「変更無操作演出」が選択されたときは、「変更有操作演出」であれば演出が変更される時期になっても、演出が変更されず「第1段階」のままであるから、本件特許発明の「前記第1演出が」「変化しないとき」に相当する。 (2)また、「変更有操作演出」の「画面中央の演出」(第1演出)において演出が変更される時期は、「連打モード表示が実行されるとき」の「操作促進演出として」の「連打示唆画像98A」が表示される段階(第1段階)より後であるから、甲1発明における上記演出の変更は、上記の「操作促進演出」が実行された後といえる。 そうすると、甲1発明は、本件特許発明の「前記操作促進演出が実行された後に、前記操作手段が操作されたときに前記第1演出が変化するときと」「変化しないときとがあ」ることに相当する事項を備える。 (3)一方、甲1発明において「遊技者によるプッシュボタン140の操作を促進する操作促進演出」(構成c3)が実行された後には、上記4において「第2演出」の「第1段階」及び「第2段階」について検討したように、甲1発明の「ライフ表示」についての演出(第2演出)は、「プッシュボタン140が操作」されたときに変化するものと理解されるところ、上記5の「操作手段」及び「操作促進演出」についての検討を踏まえると、甲1発明は、本件特許発明の「前記操作促進演出が実行された後に、前記操作手段が操作されたときに」「第2演出が変化するとき」「があ」ることに相当する事項を備える。 (4)以上から、甲1発明と、本件特許発明の特定事項Dとは、「前記操作促進演出が実行された後に」、「前記第1演出が変化するときと」「前記第2演出が変化するときと」「前記第1演出も」「変化しないときと」、「があ」る点で共通する。 7 特定事項Eについて (1)上記3(4)で検討したように、甲1発明において「大当り」(有利状態)になるためには、「変更有操作演出」における「第1段階」では、「プッシュボタン140が操作されるごとに」「ライフ表示領域99において表示されるライフを減少させる」、すなわち、段階的に「ライフを減少させる」ことで「ライフ表示が最低レベル(0)」になる必要があり、一方、「変更有操作演出」における「第2段階」では、「一撃で」「ライフを「0」に減少させ」ればよく、前者より後者のほうが、「ライフ表示」が「最低レベル(0)」に変化しやすいと言える。 そして、上記3の「第1演出」の「第1段階」、「第2段階」についての検討、上記4の「第2演出」を「第2段階」「へと変化させること」についての検討を踏まえると、甲1発明は、本件特許発明の特定事項Eの「前記第1演出が第1段階であるときよりも第2段階であるときの方が、前記第2演出が第2段階に変化する割合が高く」に相当する構成を備える。 したがって、甲1発明は、本件特許発明の特定事項Eを備える。 8 特定事項Fについて 甲1発明(構成c3、gア)において、「連打モード表示が実行されるときは」、「操作促進演出として、プッシュボタン140を模したボタンアイコン98の画像が表示され」、「変更有操作演出と変更無操作演出とのそれぞれにおいては」「連打モード表示と連打操作対応表示との実行が開始され」ると「プッシュボタン140が操作されるごとに攻撃力アイコン96が消化され」るとされている。 上記「操作促進演出として」「ボタンアイコン98の画像」が表示されることは、本件特許発明の「操作促進演出が実行され」ることに相当する。 また、「プッシュボタン140が操作されるごとに攻撃力アイコン96が消化され」るときの「プッシュボタン140」の操作の回数は、「複数回」であると理解され、甲1発明において「プッシュボタン140」を複数回操作することは、本件特許発明の「操作手段を複数回操作」することに相当する。 そして、甲1発明において「プッシュボタン140」の複数回操作は、「操作促進演出として」「ボタンアイコン98の画像」が表示されて「連打モード表示」「の実行が開始され」た後であるから、甲1発明は、本件特許発明の特定事項Fの「前記操作促進演出が実行されてから前記操作手段を複数回操作可能であり」に相当する構成を備える。 したがって、甲1発明は、本件特許発明の特定事項Fを備える。 9 特定事項GA、GBについて 甲1発明(構成bア)において、「遊技者によるプッシュボタン140の操作により演出が進行可能なバトル演出が実行され、バトル演出は、遊技者の味方である味方キャラクタと遊技者の敵である敵キャラクタとがバトル(戦い)を行ない、味方キャラクタが勝ったときに大当り表示結果が表示され」、「バトル演出が実行されるときには」「さらに、敵キャラクタ95のライフ(耐久力)をレベル表示するライフ表示領域99」「とが表示され」るところ、上記「遊技者によるプッシュボタン140の操作により演出が進行可能なバトル演出」は、本件特許発明の「操作手段の操作による操作演出」に相当する。 そして、上記2の「演出実行手段」についての検討を踏まえると、甲1発明は、本件特許発明の特定事項GA、GBの「前記演出実行手段は、前記操作手段の操作による操作演出を実行可能であ」ることに相当する事項を備える。 10 特定事項GCについて 上記2(1)に記載したように、甲1発明における「画面中央の演出」は、本件特許発明の「第1演出」に相当する また、甲1発明(構成gウ)において、「変更有操作演出の場合は」、「特定攻撃力アイコン96Bの表示が開始され、特定攻撃力アイコン96Bを消化するプッシュボタン140の操作がされたときに、操作変更準備表示として「大チャンス」というような、遊技者にとって好機が訪れたことを報知する大型の報知画像130が期間T3に亘り実行され」、「操作変更準備表示の期間T3が終了すると、変更有操作演出の場合は、一撃操作演出として、変動表示が終了するまでの期間T4に亘り、一撃モード表示と一撃操作対応表示の実行が継続され」るとしているところ、上記「特定攻撃力アイコン96Bを消化するプッシュボタン140の操作がされたときに」「大型の報知画像130が期間T3に亘り実行され」「操作変更準備表示の期間T3が終了」し、「一撃モード表示と一撃操作対応表示」になるときは、上記6(1)の「第1演出が変化するとき」についての検討を踏まえると、本件特許発明の「前記操作手段が操作されて前記第1演出を変化させるとき」に相当し、上記「大型の報知画像130が期間T3に亘り実行」する演出は、本件特許発明の「操作演出として」の「主演出」に相当する。 そうすると、甲1発明は、本件特許発明の特定事項GCの「前記操作手段が操作されて前記第1演出を変化させるときに前記操作演出として主演出を実行」することに相当する事項を備える。 11 特定事項GDについて 上記2(1)に記載したように、甲1発明における「画面右端の演出」(「ライフ表示領域99」の「ライフ表示」の演出)は、本件特許発明の「第2演出」に相当する。 また、上記4に記載したように、「ライフ表示が最低レベル(0)」であるときは、本件特許発明の「第2演出」の「第2段階」に相当し、甲1発明の「ライフ表示」を「最低レベル(0)」(第2段階)に変化させるときは、本件特許発明の「第2演出を変化させるとき」に相当する。 そして、甲1発明(構成gウ)において、「プッシュボタン140が1回操作されると、当該操作に対応した操作対応表示として一撃操作対応表示が行なわれ、変動表示結果が大当り表示結果となるときには、一撃で、ライフ表示領域99においてレベル表示される敵キャラクタ95のライフを「0」に減少させる表示が実行され」るところ、上記「プッシュボタン140が1回操作されると」「ライフを「0」に減少」することは、本件特許発明の「操作演出として副演出を実行」することに相当する。 そうすると、甲1発明は、本件特許発明の特定事項GDの「前記操作手段が操作されて前記第2演出を変化させるときに前記操作演出として副演出を実行」することに相当する事項を備える。 12 特定事項G、G1について 甲1発明(構成gア、gイ)において、上記「変更無操作演出」(第1動作演出)においては、「連打モード表示と連打操作対応表示との実行が開始され」、「変動表示が終了するまでの期間T5に亘り、連打モード表示と連打操作対応表示との実行が継続され」「プッシュボタン140が操作される」ところ、「プッシュボタン140」(操作手段)は最初の操作が可能となってから連打、すなわち、複数回操作されるから、上記「連打モード表示と連打操作対応表示との実行が開始され」てから「変動表示が終了するまでの期間T5」は、本件特許発明の「複数回の前記操作手段の操作のうち最初の操作が可能となる期間が開始されてから最後の操作が可能となる期間が終了するまでの特定期間」に相当する。 そして、上記2の「演出実行手段」についての検討を踏まえると、甲1発明は、本件特許発明の特定事項G、G1の「前記演出実行手段は、複数回の前記操作手段の操作のうち最初の操作が可能となる期間が開始されてから最後の操作が可能となる期間が終了するまでの特定期間において前記第1演出を変化させることが可能であり」に相当する構成を備える。 したがって、甲1発明は、本件特許発明の特定事項G、G1を備える。 13 特定事項G2について (1)甲1発明(構成gウ)「変更有操作演出」において、「連打モード表示と連打操作対応表示との実行」が開始されてから「変更無操作演出での期間T5よりも短い期間T2」は、「連打モード表示と連打操作対応表示との実行が継続」され、その後「操作変更準備表示の期間T3が終了すると」「変動表示が終了するまでの期間T4に亘り、一撃モード表示と一撃操作対応表示の実行が継続され」るとしている。 上記「期間T2」、「期間T4」は、それぞれ、本件特許発明の「第1期間」、「第2期間」に相当する。 (2)また、上記「一撃モード表示が実行されるときは、操作促進演出として」「一撃示唆画像98Bが表示され、プッシュボタン140が1回操作されると、当該操作に対応した操作対応表示として一撃操作対応表示が行なわれ、変動表示結果が大当り表示結果となるときには、一撃で、ライフ表示領域99においてレベル表示される敵キャラクタ95のライフを「0」にする」ところ、「敵キャラクタ95のライフを「0」にする」ときの「プッシュボタン140」の操作は、「最後の操作」といえる。 そうすると、「一撃モード表示」の演出より前の「連打モード表示」の演出における「プッシュボタン140」の操作は、上記9の「特定期間」についての検討を踏まえると、「前記特定期間が開始されてから複数回の前記操作手段の操作のうち最後の操作よりも前の特定操作」ということができ、甲1発明の「期間T2」は、本件特許発明の「第1期間」と、「前記特定期間が開始されてから複数回の前記操作手段の操作のうち最後の操作よりも前の特定操作が可能となる期間が経過するまでの」期間である点で共通する。 (3)ここで、甲1発明において、上記「連打モード表示」の演出から「一撃モード表示」の演出への変更は、「連打モード表示と連打操作対応表示との実行が開始され」てから「変更無操作演出での期間T5よりも短い期間T2」の間は行われず、「期間T2」が経過した後の「期間T4」に行われるから、当該変更(演出の変化)は、「期間T2」(第1期間)よりも「期間T4」(第2期間)に行われやすいといえる。 そして、上記2(1)の「第1演出」についての検討を踏まえると、甲1発明は、本件特許発明の特定事項G2の「前記特定期間が開始されてから複数回の前記操作手段の操作のうち最後の操作よりも前の特定操作が可能となる期間が経過するまでの第1期間よりも、該第1期間が経過してから前記特定期間が終了するまでの第2期間の方が前記第1演出を変化させやすく」に相当する構成を備える。 したがって、甲1発明は、本件特許発明の特定事項G2を備える。 14 特定事項G3について 上記2で検討したように、甲1発明において、「第1演出と、前記第1演出よりも遊技者に認識し難い第2演出とを実行可能な演出実行手段」を備えるところ、甲1発明の「第1演出を変化させるとき」(構成gウの「遊技者にとって好機が訪れたことを報知する大型の報知画像130が期間T3に亘り実行され」るとき)の態様は、「第2演出を変化させるとき」(「レベル表示」「のライフを「0」に減少させる」とき)の態様より、遊技者の認識しやすい、すなわち、認識度合いが高いといえる。 してみると、甲1発明は、本件特許発明の特定事項G3の「前記第1演出を変化させるときは前記第2演出を変化させるときよりも遊技者の認識度合いが高い態様で変化させる」事項に相当する構成を備える。 したがって、甲1発明は、本件特許発明の特定事項G3を備える。 15 特定事項Hについて 甲1発明(構成h)の「パチンコ遊技機1」は、本件特許発明の特定事項Hの「遊技機」に相当する。 したがって、甲1発明は、本件特許発明の特定事項Hを備える。 16 一致点・相違点 以上のことから、本件特許発明と甲1発明は、 「A 遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、 B 第1演出と、前記第1演出よりも遊技者に認識し難い第2演出とを実行可能な演出実行手段を備え、 C 前記演出実行手段は、 C1 前記第1演出を、第1段階および該第1段階よりも前記有利状態に制御される期待度の高い第2段階を少なくとも含む複数種類の段階へと変化させることが可能であり、 C2 前記第2演出を、第1段階および該第1段階よりも前記有利状態に制御される期待度の高い第2段階を少なくとも含む複数種類の段階へと変化させることが可能であり、 C3 操作手段の操作を促す操作促進演出を実行可能であり、 D’前記操作促進演出が実行された後に、前記第1演出が変化するときと前記第2演出が変化するときと前記第1演出も変化しないときとがあり、 E 前記第1演出が第1段階であるときよりも第2段階であるときの方が、前記第2演出が第2段階に変化する割合が高く、 F 前記操作促進演出が実行されてから前記操作手段を複数回操作可能であり、 GA 前記演出実行手段は、 GB 前記操作手段の操作による操作演出を実行可能であり、 GC 前記操作手段が操作されて前記第1演出を変化させるときに前記操作演出として主演出を実行し、 GD 前記操作手段が操作されて前記第2演出を変化させるときに前記操作演出として副演出を実行し、 G 前記演出実行手段は、 G1 複数回の前記操作手段の操作のうち最初の操作が可能となる期間が開始されてから最後の操作が可能となる期間が終了するまでの特定期間において前記第1演出を変化させることが可能であり、 G2 前記特定期間が開始されてから複数回の前記操作手段の操作のうち最後の操作よりも前の特定操作が可能となる期間が経過するまでの第1期間よりも、該第1期間が経過してから前記特定期間が終了するまでの第2期間の方が前記第1演出を変化させやすく、 G3 前記第1演出を変化させるときは前記第2演出を変化させるときよりも遊技者の認識度合いが高い態様で変化させる、 H 遊技機。」 の点で一致し、以下の点で相違する。 [相違点1](特定事項D) 「前記操作促進演出が実行された後の」演出について、本件特許発明は「前記操作手段が操作されたときに前記第1演出が変化するときと前記第2演出が変化するときと前記第1演出も前記第2演出も変化しないときとがあ」ると特定されているのに対し、甲1発明は、「前記第1演出が変化するときと前記第2演出が変化するときと」「前記第1演出も」「変化しないときとがあ」ることが特定されているものの、本件特許発明のように「前記操作手段が操作されたときに」(前記第1演出が変化するときと前記第2演出が変化するときと)「前記第1演出も前記第2演出も変化しないときとがあ」るとは特定されていない点。 [相違点2](特定事項GE、GF) 本件特許発明は、「前記操作手段が操作されて前記第1演出も前記第2演出も変化させないときに前記操作演出として所定演出を実行し、前記所定演出は、前記操作促進演出とは別の演出であって前記操作演出が継続することを示す演出であ」ると特定されているのに対し、甲1発明は、そのような特定がない点。 ・相違点について当審の判断 1 相違点1(構成D)について (1)甲1発明の「遊技者によるプッシュボタン140の操作により演出が進行可能なバトル演出」においては、「ライフ表示領域99」の「ライフ表示」の演出(画面右端の演出)に関し、「プッシュボタン140の操作」がされると、以下の演出が実行される。 i)「プッシュボタン140が操作されるごとに攻撃力アイコン96が消化され」、「消化された攻撃力アイコン96の種類に応じて異なる度合でライフ表示領域99において表示されるライフを減少させる、連打操作対応表示が行なわれ」る演出(構成gア) ii)「プッシュボタン140が1回操作されると、当該操作に対応した操作対応表示として一撃操作対応表示が行なわれ、変動表示結果が大当り表示結果となるときには、一撃で、ライフ表示領域99においてレベル表示される敵キャラクタ95のライフを「0」に減少させる表示が実行され」る演出(構成gウ) (2)ここで、上記2(1)の「第2演出」についての検討を踏まえると、上記i)、ii)に記載した演出は、いずれも、「第2演出」についてのものであって、上記i)、ii)から、甲1発明において「プッシュボタン140」(操作手段)が操作されると、必ず「ライフ」を「減少」させる演出が行われること、すなわち、必ず「第2演出」が変化することが理解される。 そして、上記5の「操作促進演出」についての検討を踏まえると、操作手段(プッシュボタン140)が操作されると必ず第2演出(ライフ表示)が変化する甲1発明は、本件特許発明の構成Dの「前記操作促進演出が実行された後に、前記操作手段が操作されたときに」「前記第1演出も前記第2演出も変化しないときとがある」ことについて、記載されているとはいえず、示唆もされていない。 したがって、甲1発明に基づいて、上記相違点1に係る本件特許発明の構成に到達することが、当業者にとって容易であるとはいえない。 2 相違点2(構成GE、GF)について (1)上記1(2)で検討したとおり、甲1発明は、本件特許発明の構成Dの「前記操作促進演出が実行された後に、前記操作手段が操作されたときに」「前記第1演出も前記第2演出も変化しないときとがある」ことについて、記載されておらず、示唆もされていないから、甲1発明は、本件特許発明の構成GEのような「前記操作手段が操作されて前記第1演出も前記第2演出も変化させないときに」ついて規定する記載はなく、「前記操作手段が操作されて前記第1演出も前記第2演出も変化させないときに前記操作演出として所定演出を実行」することは記載されていない。 また、甲1発明は、上記「所定演出を実行する」ことについての記載がないから、本件特許発明の特定事項GFの「前記所定演出は、前記操作促進演出とは別の演出であって前記操作演出が継続することを示す演出であ」る事項も記載されておらず、示唆もされていない。 (2)そして、本件特許発明は、「前記操作手段が操作されて前記第1演出も前記第2演出も変化させないときに前記操作演出として所定演出を実行し、前記所定演出は、前記操作促進演出とは別の演出であって前記操作演出が継続することを示す演出である」事項を備えることにより、操作手段が操作されて第1演出も第2演出も変化しない状況であっても、操作演出が継続することを示す演出が実行されるため、興趣の低下を抑制することができるという効果を奏する。 したがって、甲1発明に基づいて、上記相違点2に係る本件特許発明の構成に到達することが、当業者にとって容易であるとはいえない。 3 まとめ したがって、本件特許発明は、甲1発明ではない。 また、本件特許発明は、甲1発明に基づいて、当業者が容易に発明し得たものではない。 第7 むすび 以上のとおり、本件特許発明に係る特許は、取消理由通知に記載した取消理由及び申立書に記載した特許異議申立理由によっては取り消すことはできない。 また、他に本件特許発明に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり決定する。

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2025-700284

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