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特許異議申立

2024-701118

排泄物撮影装置

審判番号
2024-701118
法域
特許
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
特願2023-147335
登録番号
7486722
請求日
2024年11月18日
審決日
2025年03月05日
公報発行日
2025年04月25日
結論
維持
当事者
  • 【権利者】TOTO株式会社
  • 【権利者代理人】▲吉▼田 和彦
  • 【権利者代理人】須田 洋之
  • 【権利者代理人】山崎 一夫
  • 【権利者代理人】弟子丸 健
  • 【権利者代理人】山本 泰史
  • 【権利者代理人】鈴木 博子
  • 【権利者代理人】渡邊 誠
  • 【異議申立人】藤田 孝子
審判長/審判官
  • 審判長 南 宏輔
  • 審判官 ▲高▼見 重雄
  • 審判官 瓦井 秀憲
分類
P1651.113-Y (E03D) / P1651.121-Y (E03D) / P1651.537-Y (E03D)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第1項第3号、特許法第29条第2項、特許法第36条第6項第1号、特許法第113条第4号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特許第7486722号発明「排泄物撮影装置」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。

結論

結 論 特許第7486722号の請求項1ないし5に係る特許を維持する。

理由

理 由 第1 手続の経緯 特許第7486722号(以下「本件特許」という。)の請求項1ないし5に係る特許についての出願は、平成29年2月8日に出願した特願2017-21640(以下「原出願」という。)の一部を令和3年4月27日に新たな出願(特願2021-75144号)とし、その一部を令和4年7月7日に新たな出願(特願2022-109932号)とし、さらにその一部を令和5年9月12日に新たな出願(特願2023-147335号)としたものであって、令和6年5月10日にその特許権の設定登録がされ、同月20日に特許掲載公報が発行された。 その後、本件特許に対し、令和6年11月19日に特許異議申立人 藤田 孝子(以下「申立人」という。)により、特許異議の申立てがされたものである。 第2 本件発明 本件特許の請求項1ないし5に係る発明(以下、それぞれ「本件発明1」ないし「本件発明5」という。)は、特許請求の範囲の請求項1ないし5に記載された事項により特定される、次のとおりのものである。また、本件特許の願書に添付された明細書及び図面をそれぞれ「本件明細書」及び「本件図面」という。 「【請求項1】 水洗大便器に取り付けられて排泄物の画像を撮影する排泄物撮影装置であって、 排泄物を撮影して画像データを生成する撮影手段と、 前記撮影手段の動作を制御する制御手段と、 前記撮影手段が設けられるとともに、前記水洗大便器上に載置される平板状のプレート部と、を備え、 前記水洗大便器に取り付けられる便座装置が、平板状の前記プレート部が載置された前記水洗大便器上に設置されることで、前記プレート部が前記便座装置と前記水洗大便器との間に挟まれ、 前記撮影手段が前記水洗大便器に設けられたボウル部の内側に配置される一方で、前記制御手段が前記ボウル部の外側に配置される、ことを特徴とする排泄物撮影装置。 【請求項2】 前記プレート部には、前記撮影手段、及び排泄物を検知する排泄物検知手段が設けられ、前記撮影手段の横には前記排泄物検知手段が固定されていることを特徴とする請求項1に記載の排泄物撮影装置。 【請求項3】 前記排泄物撮影装置は、使用者を識別する個人識別データを取得する個人識別手段を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の排泄物撮影装置。 【請求項4】 前記制御手段によって結合した前記個人識別データ及び前記画像データが出力データとして送信手段に出力され、所定の場所に設置されているサーバーに対して前記出力データが前記送信手段によって送信される、ことを特徴とする請求項3に記載の排泄物撮影装置。 【請求項5】 前記便座装置は、使用者の局部に向けて洗浄水を吐水する局部洗浄機能部を内蔵する局部洗浄装置であることを特徴とする請求項1に記載の排泄物撮影装置。」 第3 特許異議申立理由の概要 申立人は、証拠として下記4に示す甲第1号証ないし甲第5号証(以下、それぞれ「甲1」ないし「甲5」という。)を提出し、以下の申立理由1ないし申立理由3により、請求項1ないし5に係る特許は取り消すべきものである旨主張している。 1 申立理由1(新規性) 本件発明1は、甲1、及び甲2に記載の発明と同一である。 したがって、本件発明1は、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができないものであるから、その発明に係る特許は、同法第113条第2号に該当し、取り消されるべきものである。 2 申立理由2(進歩性) (1)請求項1について 本件発明1は、甲1、甲2及び甲5に記載の発明に基づいて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものである。 (2)請求項2について 本件発明2は、甲2及び甲5に記載の発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 (3)請求項3について 本件発明3は、甲1ないし甲5に記載の発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 (4)請求項4について 本件発明4は、甲1、甲2、甲3、及び甲5に記載の発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 (5)請求項5について 本件発明5は、甲1、甲2、甲4、及び甲5に記載の発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 (6)したがって、請求項1ないし請求項5に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであるから、同法第113条第2号に該当し、取り消されるべきものである。 3 申立理由3(サポート要件) 本件発明1ないし5は、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたものである。 したがって、請求項1ないし5に係る特許は、特許法第113条第4号に該当し、取り消されるべきものである。 4 証拠方法 甲1:特開2016-189974号公報 甲2:国際公開第2016/135735号 甲3:特開2016-145811号公報 甲4:特開2006-61296号公報 甲5:特開2018-126331号公報 第4 各甲号証の記載事項 1 甲1の記載事項及び甲1に記載された発明 (1)甲1には、以下の記載がある(下線は当審で付加した。以下同じ。)。 (甲1-ア)「【0012】 排尿支援装置とは、局部の自己観察や排尿・排泄行為を可視化することでサポートし、これらの行為を容易に行うための装置である。例えば、この装置により、導尿を必要とする女性患者(女性の身体障害者)の自己導尿(訓練を含む)や、痔病の患者の状況(たとえば脱肛状況など)を可視化することができる。また、この装置により尾てい骨にできた褥瘡を見ることも可能である。 ここでいう局部とは、肛門を含む陰部をいう。 カメラ部は、カメラおよび付属品などで構成され、多数の固体撮像素子を平面的に整列された受光部を有するCCDカメラ、CMOSカメラなどを採用することができる。 照明部としては、例えば白色のLED、電球、蛍光灯などを採用することができる。 腰掛大便器とは、椀状の内面が汚物受け面となったボウル部を含む便器本体を有し、その上部に便座が設けられた腰掛式(洋式)の大便器である。」 (甲1-イ)「【0027】 図1、図2に示すように、この発明の実施例1に係る排尿支援装置10は、女性患者の尿道口を撮影するカメラ部11と、カメラ部11の撮影方向を照らす照明部12と、カメラ部11および照明部12が配設されるとともに、これらカメラ部11,照明部12が腰掛大便器13の内部空間に配置されるように腰掛大便器13に着脱自在に取り付けられる装置基体14と、を有している。また、排尿支援装置10は、装置基体14に設けられるとともに、カメラ部11を上下回動用アクチュエータ(駆動部)50および左右回動用アクチュエータ(駆動部)51により所定方向へ回動させて、カメラ部11の向きを調整するカメラ向き調整手段15と、装置基体14から離間して(別体で)配置されるとともに、カメラ部11により被対象物が撮影されることにより得られた撮像データをモニタ画面16aに表示するモニタ部16とを備えている。 【0028】 以下、図1~図8を参照して、これらの構成体を具体的に説明する。 カメラ部11は、多数の撮像素子を平面的に整列された受光部を有するCCDカメラで、撮像素子から出力されたアナログ形式の撮像信号をデジタル形式の撮像データに変換するA/D変換器を内蔵している。 照明部12は、1つの白色のLEDから構成されている。 腰掛大便器13は、表面に釉薬層が形成された陶器製の便器本体17を有している(図1)。便器本体17は、その下部にスカート部が形成され、その上半部のうち前方にボウル部18が形成されている。ボウル部18は、椀状の汚物受け面18aと、上縁部を構成するリム部18bとを有し、このリム部18bに回動自在な便座19が載置されている。 【0029】 図3,図4に示すように、装置基体14は、全体として大略逆U字形状を呈し、ボウル部18の内側に配置される短枠板22と、ボウル部18の外側に配置される長枠板23と、リム部18bの上側に配置され、かつ短枠板22と長枠板23とを一体的に連結する短尺な上枠板24と、短枠板22の先端部に連結され、かつカメラ部11、照明部12および角度変更手段15が内部に収納される撮影部収納ケース27とを有している。 短枠板22、長枠板23および上枠板24は、全体視して略逆J字状のシート状芯材20と、シート状芯材20を被覆する被覆材21とからなる防水機能を有した厚肉な一定幅の板材である。 【0030】 短枠板22は、長さ方向の中間部が外方に突出した側面視して円弧状の縦長な部材である。 短枠板22の先端部には、後述する撮影部収納ケース27の元部が連結されている。 長枠板23は、短枠板22の長さの約2倍の長さを有する縦長な部材で、かつ長枠板23の下端部(元部)の内側には、装置基体14をリム部18bに掛止したときに装置基体14のガタツキを抑制する断面円弧状の中空膨出部23aが一体形成されている。中空膨出部23aは、シート状芯材20の他端部に同一素材で一体形成されたバルーン状の内周壁と、この内周壁を被う被覆材により構成されている。 この内周壁の内部空間には、制御基板Aと、カメラコントロールバッテリー35とが収納されている。カメラコントロールバッテリー35は、装置基体14に取り付けられた部品の動力源(電源)となる部材であり、具体的には、カメラ部11、照明部12、上下回動用アクチュエータ50、左右回動用アクチュエータ51、制御基板Aの電源となるものである。制御基板Aには、撮像データ送信器32と(図8)、命令信号受信器33と、装置制御部34とが搭載されている。 撮像データ送信器32は、カメラ部11からの撮像データをモニタ部16に送信するものである。命令信号受信器33は、モニタ部16から送信されたカメラ部11、照明部12、カメラ向き調整手段15の動作について命令する命令信号を受信するものである。装置制御部34は、命令信号受信器33が受信した命令信号を解析し、カメラ部11、照明部12、カメラ向き調整手段15にそれぞれ動作命令信号を送信するものである。 上枠板24は、短枠板22と略同じ長さを有する横長な部材である。上枠板24の先端部(一端部)には、短枠板22の元部が一体的に連結されている。また、上枠板24の元部(他端部)には、長枠板23の先端部が一体的に連結されている。」 (甲1-ウ)「【0040】 次に、図1~図8を参照して、この発明の実施例1に係る排尿支援装置10の使用方法の一例として、脊髄損傷の女性患者が自己導尿を訓練する方法について説明する。 図1に示すように、自己導尿訓練の前には、まずモニタ部16をトイレの壁や棚に、例えば両面テープ、フック、ビスなどを利用して着脱自在に取り付ける。その他、医療スタッフがこれを手持ちしてもよい。一方、腰掛大便器13の便座19を起立し、ボウル部18のリム部18bの前部の一側部分に、リム部18bを跨ぐように装置基体14を掛止する。 このとき、短枠板22はボウル部18の内部空間に配置され、上枠板24はリム部18bの上面に載置され、長枠板23はボウル部18の外方に配置される。この状態で便座19を元に戻し、便座19とリム部18bとの間で装置基体14の上枠板24を挟み込む。」 (甲1-エ)「【図1】 [図:0001421392000001.jpg] 」 (甲1-オ)「【図3】 [図:0001421392000002.jpg] 」 (甲1-カ)「【図8】 [図:0001421392000003.jpg] 」 (2)上記(甲1-ア)ないし(甲1-カ)の記載から、甲1には、 「腰掛大便器13に取り付けられて女性患者の尿道口を撮影する排尿支援装置10であって(【0012】、【0027】)、 女性患者の尿道口を撮影してデジタル形式の撮像データに変換するカメラ部11と(【0027】、【0028】)、 前記カメラ部11に動作命令信号を送信する装置制御部34と(【0030】)、 前記カメラ部11が短枠板22の内部に収納されるとともに、前記腰掛大便器13のリム部18bの上側に上枠板24が配置される大略逆U字形状の装置基体14と、を備え(【0029】、【図1】、【図3】)、 前記腰掛大便器13に設けられた便座19が、大略逆U字形状の前記装置基体14が配置された前記腰掛大便器13のリム部18bに載置されることで、前記装置基体14が前記便座19と前記腰掛大便器13のリム部18bとの間に挟み込まれ(【0012】、【0029】、【0040】、【図1】)、 前記カメラ部11が設けられた短枠板22が前記腰掛大便器13に形成されたボウル部18の内側に配置される一方で(【0012】、【0028】、【0029】)、前記制御装置部34が内部に収納された長枠板23が前記ボウル部18の外側に配置される(【0029】、【0030】)、ことを特徴とする排尿支援装置10(【0012】)。」の発明(以下「甲1発明」という。)が記載されていると認められる。 2 甲2の記載事項及び甲2に記載された発明 (1)甲2には、以下の記載がある。なお、翻訳文は甲2の公表特許公報である「特表2018-510334号公報」によるものである。 (甲2-ア)「Reference is now made to Fig. 1, which is a schematic illustration of apparatus 20 for analyzing a bodily emission, in accordance with some applications of the present invention. As shown, apparatus 20 typically includes a sensor module 22, which is placed inside a toilet bowl 23. The sensor module includes an imaging component 24, which in turn includes one or more light sensors that are configured to receive light from bodily emissions (typically, urine or feces 26) that were emitted by the subject and are disposed inside the toilet bowl. For example, the light sensors may include a spectrometer, or may include one or more cameras, as described in further detail hereinbelow. A computer processor analyzes the received light, and determines whether there is a presence of blood inside the bodily emission. Typically, the computer processor detects one or more spectral components within the received light that are indicative of light absorption by a component of erythrocytes, by analyzing the received light (e.g., by performing spectral analysis on the received light). (Such spectral components may be referred to herein as a blood signature, since certain combinations of such components, as described herein, are indicative of the presence of blood.) Further typically, the steps of receiving light, analyzing the received light, and determining whether there is a presence of blood inside the bodily emission are performed without requiring any action to be performed by any person (e.g., the user, a caregiver, or a healthcare professional) subsequent to the subject emitting the bodily emission into the toilet bowl. For some applications, apparatus 20 includes a power source 28 (e.g., a battery pack), that is disposed outside the toilet bowl inside a housing 30, as shown in Fig. 1. Alternatively or additionally, the sensor module is connected to mains electricity (not shown). Typically, the power source and sensor module 22 are connected wiredly (as shown), or wirelessly (not shown). In accordance with respective applications, the computer processor that performs the above described analysis is disposed inside the toilet bowel (e.g., inside the same housing as the sensor module), inside housing 30, or remotely. For example, as shown, the sensor module may communicate wirelessly with a user interface device 32 that includes a computer processor. Such a user interface device may include, but is not limited to, a phone 34, a tablet computer 36, a laptop computer 38, or a different sort of personal computing device. The user interface device typically acts as both an input device and an output device, via which the user interacts with sensor module 22. The sensor module may transmit data to the user interface device and the user interface device computer processor may run a program that is configured to analyze the light received by the imaging module and to thereby detect whether there is a presence of blood inside the subject's bodily emission.」(14頁21行-15頁27行) (「【0073】 次に、本発明のある用途により人体排泄物を解析する装置20の概略図である図1を参照する。図示するように、典型的には、装置20は、便器23内に配置されるセンサモジュール22を含む。センサモジュールは撮像コンポーネント24を含み、撮像コンポーネント24は、対象者から排出され便器内に置かれる人体排泄物(典型的には、尿又は大便26)からの光を受け取るように構成された1以上の光センサを含む。例えば、光センサは、さらに詳細に後述するように、分光計又は1以上のカメラを含むことができる。コンピュータプロセッサは、受光を解析し、人体排泄物内に血液が存在するか否かを判定する。典型的には、コンピュータプロセッサは、受光を解析すること(例えば、受光にスペクトル解析を実行すること)によって赤血球の成分による光吸収を示す受光内の1以上のスペクトル成分を検出する(本明細書に記載される特定のコンポーネントの組み合わせが血液の存在を示すため、本明細書では上記スペクトル成分は血液シグネチャと称することができる)。さらに、典型的には、光を受け取るステップ、受光を解析するステップ、人体排泄物内に血液が存在するか否かを判定するステップは、対象者が人体排泄物を便器に排出した後に任意の人物(例えば、ユーザ、介護者、又は医療専門家)からの何らかの行為を必要とせずに実行される。 【0074】 ある用途の場合、装置20は、図1に示すように、ハウジング30内の便器外に配置される電源28(例えば、バッテリパック)を含む。もしくは又はさらに、センサモジュールは電源(図示せず)に接続される。典型的には、電源とセンサモジュール22とは有線(図示)又は無線(図示せず)で接続される。 【0075】 各用途に応じて、上記解析を実行するコンピュータプロセッサは、便器内(例えば、センサモジュールと同じハウジング内)、ハウジング30内、又は遠隔に配置される。例えば、図示されるように、センサモジュールは、コンピュータプロセッサを含むユーザインタフェースデバイス32と無線通信することができる。上記ユーザインタフェースデバイスは、電話34、タブレットコンピュータ36、ラップトップコンピュータ38、又は別の個人用演算デバイスを含むことができるが、それらに限定されない。典型的には、ユーザインタフェースデバイスは入力デバイス及び出力デバイスの両方として機能し、当該インタフェースデバイスを通じて、ユーザはセンサモジュール22と対話する。センサモジュールはデータをユーザインタフェースデバイスに送信することができ、ユーザインタフェースデバイスコンピュータプロセッサは、撮像モジュールによって受け取られる光を解析し、対象者の人体排泄物内に血液が存在するか否かを判定するように構成されたプログラムを実行することができる。」) (甲2-イ)「For some applications, the sensor module includes a subject sensor 40. The subject sensor is configured to detect when a subject is on or in the vicinity of the toilet, and/or if the subject has defecated and/or urinated into the toilet bowl. For example, the subject sensor may include a motion sensor, configured to sense the motion of feces, urine, the subject, or the water in the toilet bowl. Alternatively or additionally, the subject sensor may include a light sensor configured to detect when the light in the bathroom is switched on, or when the subject sits on the toilet. For some applications, the light sensors that are used for detecting light from the bodily emission are also used for the aforementioned function. For some such applications, the sensor module is configured to be in standby mode most of the time (such that the sensor module uses a reduced amount of power). The sensor module is switched on in response to detecting that the subject is on or in the vicinity of the toilet, and/or that the subject has defecated and/or urinated into the toilet bowl. Typically, the imaging component of the sensor module acquires images in response to detecting that the subject is on or in the vicinity of the toilet, and/or that the subject has defecated and/or urinated into the toilet bowl. For some applications, the subject switches on the sensor module manually.」(18頁26行-19頁9行) (「【0084】 ある用途の場合、センサモジュールは対象者センサ40を含む。対象者センサは、対象者がトイレ又はその近傍にいるとき、及び/又は、対象者が便器に排便した及び/又は排尿したか否かを検出するように構成される。例えば、対象者センサは、大便、尿、対象者、又は便器内の水の運動を感知するように構成された運動センサを含むことができる。もしくは又はさらに、対象者センサは、浴室内の光がオンになったとき、あるいは対象者がトイレに座ったときを検出するように構成された光センサを含むことができる。ある用途の場合、人体排泄物から光を検出するために使用される光センサは、上記機能のためにも使用される。ある用途では、センサモジュールは、大半の時間、待機モード(センサモジュールが使用する電力量が低減される)になるように構成される。センサモジュールは、対象者がトイレ又はその近傍にいる、及び/又は、対象者が便器に排便した及び/又は排尿したと検出することに応じてオンとなる。典型的には、センサモジュールの撮像コンポーネントは、対象者がトイレ又はその近傍にいる、及び/又は、対象者が便器に排便した及び/又は排尿したと検出することに応じて画像を取得する。ある用途の場合、対象者はセンサモジュールを手動でオンにする。」) (甲2-ウ)「Typically, the sensor module includes a computer processor 44, a memory 46, and a communication module 48. Computer processor 44 is configured to drive the imaging component to perform the functions described herein. For some applications, the computer processor is further configured to perform the analysis functions described herein. For such applications, computer processor 44 typically communicates the results of the analysis (e.g., a positive detection of blood in feces) to a remote device, such as user interface device 32 (Fig. 1), via communication module 48. Alternatively, as described hereinabove, the analysis of the received light may be performed by a remote computer processor, e.g., a computer processor that is part of the user interface device. For such applications, computer processor 44 typically communicates raw imaging data, and/or light signals to the remote computer processor, via communication module 48. For some applications computer processor stores data in memory 46. The data may include raw data, which may subsequently be retrieved and analyzed, and/or the results of the spectral analysis of the light received by the imaging component. Memory 46 may include a memory card, such as an SD card that can be physically removed. Communication module is typically configured to communicate with external devices (e.g., user interface device 32) using known protocols, such as Wifi, Bluetooth, ZigBee, or any near field communication (NFC) protocol.」(19頁20行-20頁5行) (「【0086】 典型的には、センサモジュールは、コンピュータプロセッサ44、メモリ46、通信モジュール48を含む。コンピュータプロセッサ44は、本明細書に記載される機能を実行するように撮像コンポーネントを駆動するように構成される。ある用途の場合、コンピュータプロセッサは、本明細書に記載される解析機能を実行するようにさらに構成される。このような用途では、コンピュータプロセッサ44は典型的には、通信モジュール48を介して、解析結果(例えば、大便中の血液の陽性検出)をユーザインタフェースデバイス32(図1)などの遠隔デバイスに送る。もしくは、上述するように、受光の解析は、遠隔コンピュータプロセッサ、例えば、ユーザインタフェースデバイスの一部を成すコンピュータプロセッサによって実行することができる。このような用途では、典型的には、コンピュータプロセッサ44は、通信モジュール48を介して、生の撮像データ及び/又は光信号を遠隔コンピュータプロセッサに送る。ある用途の場合、コンピュータプロセッサはデータをメモリ46に記憶する。データは、後で検索及び解析することができる生データ、及び/又は、撮像コンポーネントが受け取った光のスペクトル解析結果を含むことができる。メモリ46は、物理的に取り外し可能なSDカードなどのメモリカードを含むことができる。典型的には、通信モジュールは、Wifi、Bluetooth(登録商標)R、ZigBeeR、又は任意の近接通信(NFC)プロトコルなどの既知のプロトコルを用いて外部デバイス(例えば、ユーザインタフェースデバイス32)と通信するように構成される。」) (甲2-エ)(FIG.1) 「 [図:0001421392000004.jpg] 」 (2)甲2の記載から看取できる事項 上記(甲2-ア)及び(甲2-エ)より、 「便器の上面の形状に沿うような平たい部分と、そこから便器の内側方向に延びる部分からなり、伸びた部分は、先端に設けられたセンサが撮影対象からの光を受けるように、平たい部分から撮影対象側に湾曲したような形状からなる装置20が見て取れるとともに、撮像コンポーネント24が前記装置20の湾曲したような形状のプレート部の先端に設けられるとともに、前記プレート部が便器23上に載置され、前記便器23に取り付けられる便座が、前記プレート部が載置された前記便器23上に設置されることで、前記プレート部が前記便座と前記便器23との間に挟まれ、前記撮像コンポーネント24が、前記便器23のボウル部の内側に配置される」ことが読み取れる。 (3)上記(甲2-ア)ないし(甲2-エ)、及び上記(2)の記載から、甲2には、 「便器23内に配置されて人体排泄物を撮像する装置20であって(甲2-ア)、 人体排泄物を撮像する撮像コンポーネント24と(甲2-ア)、 前記撮像コンポーネント24を駆動するコンピュータプロセッサ44と(甲2-ウ)、 前記撮像コンポーネント24が設けられるとともに、前記便器23上に載置される湾曲したような形状のプレート部と、を備え(甲2-ア、(2))、 前記便器23に取り付けられる便座が、前記プレート部が載置された前記便器23上に設置されることで、前記プレート部が前記便座と前記便器23との間に挟まれ((2))、 前記撮像コンポーネント24が前記便器23に設けられたボウル部の内側に配置される((2))、ことを特徴とする人体排泄物を撮像する装置(甲2-ア)。」の発明(以下「甲2発明」という。)が記載されていると認められる。 3 甲3の記載事項 (1)甲3には、以下の記載がある。 (甲3-ア)「【0053】 次に、本実施形態の生体情報測定システム1の具体的構成を詳細に説明する。 図1に示すように、生体情報測定システム1における被験者側装置10は、トイレ室R内の水洗大便器2に取り付けられ、おしり洗浄機能付き便座4に一部が組み込まれている。おしり洗浄機能付き便座4には、測定装置6として、水洗大便器2のボウル2a内のガスを吸引する吸引装置18と、吸引されたガスに含まれる特定の成分を検出するガス検出装置20が組み込まれている。なお、吸引装置18は、通常のおしり洗浄機能付き便座4に組み込まれている脱臭装置と一部の機能を兼ねており、吸引装置18により吸引されたガスは脱臭装置により脱臭され、その後ボウル2a内に戻される。また、吸引装置18、ガス検出装置20等、便座4に組み込まれた各装置は、便座側に内蔵された制御装置22(図2)によって制御される。 【0054】 図2に示すように、被験者側装置10は、便座4に組み込まれた測定装置6と、リモコン8に内蔵されたデータ解析装置60から構成されている。 測定装置6は、CPU22aと記憶装置22bを有する制御装置22を備えている。この制御装置22は、水素ガスセンサ24と、臭気性ガスセンサ26と、二酸化炭素センサ28と、湿度センサ30と、温度センサ32と、入室検知センサ34と、着座検知センサ36と、排便・排尿検知センサ38と、便蓋開閉装置40と、ノズル駆動装置42と、ノズル洗浄装置44と、便器洗浄装置46と、便器除菌装置48と、芳香剤噴射装置である芳香剤噴霧機50と、脱臭エアー供給器52と、吸引装置18と、センサ加温ヒータ54と、送受信機56と、ダクトクリーナー58に接続されている。なお、後述するように、水素ガスセンサと、臭気性ガスセンサとは一体のセンサとすることができる。」 (甲3-イ)「【0056】 入室検知センサ34は、例えば、赤外線センサであり、被験者のトイレ室Rへの入退出を検知する。 着座検知センサ36は、例えば、赤外線センサや圧力センサ等であり、被験者が便座4に着座しているか否かを検知する。 排便・排尿検知センサ38は、本実施形態においては、マイクロ波センサで構成されており、被験者により排出されたものが小便であるか、大便であるか、さらに、大便が封水に浮いているか、沈んでいるか、また、便が下痢状態であるか否か等の排便の状態を検知するように構成されている。或いは、CCDや、封水の推移を測定する水位センサ等で排便・排尿検知センサ38を構成することもできる。」 (甲3-ウ)「【0062】 次に、図2に示すように、リモコン8にはデータ解析装置60が内蔵されており、このデータ解析装置60には、被験者特定装置62と、入力装置64と、送受信機66と、表示装置68と、スピーカー70が接続されている。本実施形態においては、これら送受信機66、表示装置68、及びスピーカー70は、データ解析装置60による解析結果を出力する出力装置として機能する。また、データ解析装置60は、CPU、記憶装置、及びこれらを作動させるプログラム等から構成され、記憶装置内にはデータベースが構築されている。 【0063】 入力装置64及び表示装置68は、本実施形態においては、タッチパネルで構成されており、被験者の名前等の被験者識別情報等、各種の入力を受け付けると共に、体調の測定結果等、種々の情報が表示されるようになっている。 スピーカー70は、生体情報測定システム1が発する各種の警報、メッセージ等を出力するように構成されている。 被験者特定装置62には、予め、被験者の名前等の被験者識別情報を登録しておく。被験者が生体情報測定システム1を使用する際には、登録された被験者がタッチパネル上に表示され、被験者は自分の名前を選択する。」 (甲3-エ)「【0112】 次に、制御装置22は、入室検知センサ34により被験者が退室したことを検知すると、送受信機56を介してデータ解析装置60に対してデータ送信を行う旨の信号を送信する。データ解析装置60は、この信号を受信すると通信工程S6を行う。 データ解析装置60は、通信工程S6において、被験者特定装置62により特定された被験者を識別する情報と、各種センサにより測定したデータ、算出した信頼度、測定日時情報、排便・排尿検知センサ38により取得された便量及び便の状態の少なくとも一方に関する便状態情報、及び排便履歴情報を含む通知用データを、ネットワークを介してサーバー12へ送信する。サーバー12は、受信したこれら情報をデータベースに記録する。」 (甲3-オ)「【図1】 [図:0001421392000005.jpg] 」 (甲3-カ)「【図2】 [図:0001421392000006.jpg] 」 4 甲4の記載事項 (1)甲4には、以下の記載がある。 (甲4-ア)「【0029】 (実施の形態1) 図1は、本発明の実施の形態1における排泄物確認装置のうち撮像手段および局部洗浄手段を便座に取り付けた状態を示すとともに、局部洗浄手段を操作したり、撮像手段を操作したり、あるいは撮像手段で撮像した画像を表示するためのリモコン(遠隔操作手段)をトイレ室内に取り付けた状態を示す斜視図、図2は排泄物確認装置の撮像手段を便座の裏面(便座を下ろした状態での下側の面)に取り付けた状態を示す便器および便座の断面図、図3は、図2のうち、撮像手段の部分を拡大した部分拡大図、図4は図1に示したリモコンの拡大図、図5は水洗便器の底にある排泄物を撮像する様子を示す図で、(a)に対して(b)は排泄物をより見やすくするために拡大して撮像した状態を示す図、(c)に対して(b)は排泄物には合っていないピントが排泄物に合った状態で撮像する様子を示す図である。図6は、撮像手段が撮像を開始してから撮像を停止するまで、あるいは表示手段が表示を開始してから表示を停止するまでの一連の様子を示すフローチャートである。 【0030】 図1において便座支持体11は便器12に固定するよう取り付けられ、便座13および便蓋14を回動自在であると共に、両者を脱着可能に支持する。また、便座支持体11には人体の局部を洗浄するための局部洗浄手段15と、人が便座に座っていることを検知する着座検知手段19と、人がトイレ室内に入室したことを、あるいは人が便座や便器に近づいたことを検知する人体検知手段20と、これらを制御する制御手段(図示せず)を備え、制御手段は電源17より電源コード18を通じて電気の供給を受ける。 【0031】 また便座13には、便座13の裏面、つまり便座13を下ろした場合の下側の面に、便座13と一体的に、便器12に排泄された排泄物を撮像する撮像手段21が備えられており、この便座13と便座支持体11のいずれか、もしくは両方には便座13の回動時に機能するダンパーが備えられている。トイレ室内の便器12に比較的近い壁にはリモコン23が設けられ、このリモコン23には局部洗浄手段15を操作するための洗浄操作手段25と、撮像手段21で撮像された排泄物の画像を表示する表示手段22と、撮像手段21を操作するための撮像操作手段24が備えられている。」 (甲4-イ)「【0036】 また撮像操作手段24は、手動で撮像を開始するための撮像開始スイッチ36と、同じく手動で撮像を停止するための撮像停止スイッチ37と、撮像手段21の撮像方向を変更する操作を行うための方向変更操作手段38と、撮像時に被写体を拡大させたり縮小させたりするズーム機能を操作するためのズーム操作手段39と、撮像した画像を保存、記録するための記録手段40(スイッチのみ図示)と、保存した撮像画像をもう一度表示するための再表示手段41(スイッチのみ図示)と、画像の保存や再表示を行う際に複数の使用者の中から一人の使用者を識別するための識別手段42(スイッチのみ図示)を備えている。」 (甲4-ウ)「【図1】 [図:0001421392000007.jpg] 」 (甲4-エ)「【図2】 [図:0001421392000008.jpg] 」 5 甲5の記載事項及び甲5に記載された発明 (1)甲5には、以下の記載がある。 (甲5-ア)「【0013】 図1に示すように、排泄物撮影装置1は、水洗大便器100に取り付けされて使用される。水洗大便器100は、使用者が排泄を行うための椀状に窪んだボウル部102を有している。ボウル部102の底部からは、斜め上方に延びる上昇管路(図示せず)が形成されており、この上昇管路によってボウル部102の底部には封水が溜まっている。また、水洗大便器100の後部上方には、ボウル部102に向けて供給される洗浄水を貯めておく洗浄水タンク104が固定されている。ボウル部102に排出された大便や小便などの排泄物は、洗浄水タンク104から供給された洗浄水によって建物に設けられている排水配管(図示せず)へと排出される。 【0014】 排泄物撮影装置1は、水洗大便器100の上面に載置される平板状のプレート部2と、このプレート部2の左方側の端部から下方に垂下するように設け荒れている機能ボックス部4とを有している。この機能ボックス部4の内部には、左右方向に比べて前後方向に長い収納空間を有しており、この収納空間に後述する制御手段等が収納されている。また、プレート部2には、水洗大便器100に形成されている便座取付孔(図示せず)と対応する一対の貫通孔5が形成されている。この貫通孔5に便座取付ボルト(図示せず)を挿入した状態で局部洗浄装置200(図3参照)を水洗大便器100に固定することで、プレート部2は水洗大便器100の上面と局部洗浄装置200底面との間に挟持されて固定される。 【0015】 プレート部2の下面には、ボウル部102に対向するように撮影手段6が固定されている。この撮影手段6は、CCDを利用したカメラであり、ボウル部102の内部、特に、封水の領域を撮影して電子化された画像データを生成する。また、撮影手段6の横には、ボウル部102内に対向して排泄物検出手段8が固定されている。この排泄物検出手段8は超音波センサであり、ボウル部102の底部にある封水の水位変化を、超音波反射時間変化によって検出することで、封水に落下した排泄物を検出するものである。 【0016】 また、トイレルームの壁面には個人識別手段10が設けられている。本実施形態においては、使用者として病院の入院患者を想定しており、そのため、この個人識別手段10は、バーコードリーダーによって構成されている。個人識別手段10は、入院患者が保持しているリストバンド等に印刷されている患者個人を識別するための個人誌識別データ(ID番号)を含むバーコードを読み取り、その読み取ったデータを機能ボックス部4に向けて無線送信可能に構成されている。 【0017】 次に、本実施形態に係わる排泄物撮影装置1の機能について図2に基づいて説明する。 図2は本発明の実施形態における排泄物撮影装置の構成を示すシステムブロック図である。この図2に示すように、機能ボックス部4には、撮影手段6や排泄物検出手段8の動作を制御する制御手段12が収納されている。なお、制御手段12による詳細な制御動作については後述する。 【0018】 また、機能ボックス部4には、個人識別手段10から無線送信された個人識別データを含む信号を受信する受信手段14が収納されている。制御手段12は、撮影手段6で撮影した排泄物の画像データに、受信手段14で受信した個人識別データを統合して、ワンセットの出力データとして送信手段16に向けて出力する。送信手段16では、そのワンセットの出力データをトイレルームに設置されているルーター50に向けて無線送信する。このルーター50は無線通信における中継端末であり、市販の機器をトイレルーム内に設置して(図3参照)利用することが可能である。 【0019】 ルーター50に送信された出力データは、病院内に設置されているLAN52を通じて病院内の所定の場所に設置されているサーバー54に送られ保存される。このサーバー54に保存された出力データは、パソコンや携帯型情報端末などの情報端末56によって利用可能である。情報端末56では、そこに内蔵されているプログラム(アプリケーションソフト)によって、特定の患者の個人識別データ(ID番号)を指定することで、その患者のデータをサーバー54から読み出して確認したり、サーバー54に保存された期間を指定してサーバー54から読み出すデータを絞り込んだりすることが可能である、 【0020】 次に、排泄物撮影装置1の使用状態について説明する。 図3は、本発明の実施形態における排泄物撮影装置に衛生洗浄装置を組み付けた斜視図である。この図3に示すように、排泄物撮影装置1におけるプレート部2の上面には、便座装置としての局部洗浄装置200が取付けられる。局部洗浄装置200は、ケーシング202内に使用者の局部に向けて洗浄水を吐水する局部洗浄機能部を内蔵している。また、ケーシング202には便座204が回動自在に軸支されている。トイレルームの壁面には、個人識別手段10としてのバーコードリーダーと並んで、局部洗浄装置200を操作するための局部洗浄リモコン206が設置されている。」 (甲5-イ)「【図1】 [図:0001421392000009.jpg] 」 (甲5-ウ)「【図2】 [図:0001421392000010.jpg] 」 (2)甲5の記載から看取できる事項 上記(甲5-ア)及び(甲5-イ)より、 「撮影手段6が、水洗大便器100の上面に載置されるプレート部2の下面に配置され、かつボウル部102に対向するように配置されることにより、前記ボウル部102の内側に配置されるとともに、前記制御手段12が収納された機能ボックス部4が、前記プレート部2の左方側の端部から前記水洗大便器100の外側の下方に垂下するように配置されることで、前記制御手段12が前記ボウル部102の外側に配置される」ことが読み取れる。 (3)上記(甲5-ア)ないし(甲5-ウ)、及び上記(2)の記載から、甲5には、 「水洗大便器100に取り付けられて排泄物の画像を撮影する排泄物撮影装置1であって(【0013】)、 排泄物を撮影して画像データを生成する撮影手段6と(【0015】)、 前記撮影手段の動作を制御する制御手段と(【0017】)、 前記撮影手段が設けられるとともに、前記水洗大便器上に載置される平板状のプレート部と、を備え(【0014】、【0015】)、 前記水洗大便器に取り付けられる便座装置が、平板状の前記プレート部が載置された前記水洗大便器上に設置されることで、前記プレート部が前記便座装置と前記水洗大便器との間に挟まれ(【0014】、【0020】)、 前記撮影手段が前記水洗大便器に設けられたボウル部の内側に配置される一方で、前記制御手段が前記ボウル部の外側に配置される((2))、ことを特徴とする排泄物撮影装置(【0013】)。」の発明(以下「甲5発明」という。)が記載されていると認められる。 第5 当審の判断 1 申立理由3(サポート要件)について 申立理由3(サポート要件)を先に検討する。 (1)請求項1の「前記撮影手段が前記水洗大便器に設けられたボウル部の内側に配置される」との記載について ア 当審の判断 本件明細書及び本件図面には下記の記載がある。 (ア)「【0014】 排泄物撮影装置1は、水洗大便器100の上面に載置される平板状のプレート部2と、このプレート部2の左方側の端部から下方に垂下するように設け荒れている機能ボックス部4とを有している。この機能ボックス部4の内部には、左右方向に比べて前後方向に長い収納空間を有しており、この収納空間に後述する制御手段等が収納されている。また、プレート部2には、水洗大便器100に形成されている便座取付孔(図示せず)と対応する一対の貫通孔5が形成されている。この貫通孔5に便座取付ボルト(図示せず)を挿入した状態で局部洗浄装置200(図3参照)を水洗大便器100に固定することで、プレート部2は水洗大便器100の上面と局部洗浄装置200底面との間に挟持されて固定される。 【0015】 プレート部2の下面には、ボウル部102に対向するように撮影手段6が固定されている。この撮影手段6は、CCDを利用したカメラであり、ボウル部102の内部、特に、封水の領域を撮影して電子化された画像データを生成する。また、撮影手段6の横には、ボウル部102内に対向して排泄物検出手段8が固定されている。この排泄物検出手段8は超音波センサであり、ボウル部102の底部にある封水の水位変化を、超音波反射時間変化によって検出することで、封水に落下した排泄物を検出するものである。」 (イ)「【図1】 [図:0001421392000011.jpg] 」 請求項1における「ボウル部の内側」とは、略半球面状の空洞部からなるボウル部102に対する「内側」という用語の通常の意味に照らして、その上面部の水平面上において内側に属し、かつ鉛直方向においても当該ボウル部102の内側に属する領域を少なくとも含むものと解される。 そして、上記(ア)及び(イ)の記載を踏まえると、「平板状のプレート部2」が「水洗大便器100の上面に載置され」ること、及び「プレート部2の下面に」「ボウル部102に対向するように撮影手段6が固定されている」ことから、プレート部2において撮影手段6が固定される箇所は、水洗大便器100の上面を含む水平面上においては、ボウル部102の上面部の内側部分であり、さらに、撮影手段6が、当該ボウル部102の上面部に接するように配置されるプレート部2の下面に設けられることから、当該撮影手段6は、鉛直方向においてボウル部102の上面部よりも下側に位置することが認められる。したがって、撮影手段6が、水平面上においても鉛直方向においてもボウル部102の内側に位置することは、本件明細書及び本件図面の記載から当業者にとって自明であると認められる。 よって、本件特許の請求項1の「前記撮影手段が前記水洗大便器に設けられたボウル部の内側に配置される」構成は、本件特許の発明の詳細な説明に記載された事項である。 イ 申立人の主張について 申立人は、概略以下の主張をする。 「本件明細書には、その段落【0015】に「プレート部2の下面には、ボウル部102に対向するように撮影手段6が固定されている。」との記載がある。 一方、請求項1における「前記撮影手段が前記水洗大便器に設けられたボウル部の内側に配置される」との記載は、「ある物や仕切りの、中のほう。内部。」という「内側」の一般的な意味からすれば、撮影手段6が、椀状に窪んだボウル部102(段落【0013】参照)の内部に配置されるものであると解釈できるが、本件明細書には、撮影手段6がボウル部102の内部に配置された構成の記載も示唆もなく、上述のように、ボウル部102に対向するように撮影手段6が固定されている構成の記載しかない。つまり、「互いに向き合うこと。」という「対向」の一般的な意味からすれば、撮影手段6は、ボウル部102の上方側からボウル部102内部を撮影可能なように設けられていると解釈でき、この解釈は、段落【0010】における、「撮影手段が使用者の視線に入らないように配置することが可能であり、使用者が撮影手段の存在を気にして精神的な問題の発生することを抑制することができるようになる」との効果とも符合する。 従って、本件発明1は、発明の詳細な説明に記載されたものではない。これを引用する本件発明2ないし5も同様である。」 しかしながら、上記アにて説示したとおり、本件特許の請求項1の「前記撮影手段が前記水洗大便器に設けられたボウル部の内側に配置される」構成は、本件特許の発明の詳細な説明に記載された事項であることから、申立人の主張は採用し得ない。 (2)請求項1の「前記制御手段が前記ボウル部の外側に配置される」との記載について ア 当審の判断 本件明細書及び本件図面には下記の記載がある。 (ア)「【0003】 しかし、従来の排泄物撮影装置においては、排泄物の画像データを撮影・収集するための装置を、大便器と一体、または、他の便座装置と一体に設置する必要があり、大便器や便座装置と比べて寿命の短い排泄物撮影装置に合わせて、大便器や便座装置を交換しなければならないことがあった。」 (イ)「【発明が解決しようとする課題】 【0005】 本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、本発明においては、製品としての寿命の異なる衛生設備機器としての大便器・便座装置と、臨床応用のために使用される排泄物撮影機能とを適切に配置することを目的としている。 【0006】 上記目的を達成するために請求項1記載の発明によれば、水洗大便器に取り付けられて排泄物の画像を撮影する排泄物撮影装置であって、前記水洗大便器において使用者が排泄を行うボウル部の後方上面に取り付けられるプレート部と、該プレート部の左右方向の端部から垂下した機能ボックス部と、を備え、前記プレート部には、排泄物を撮影して画像データを生成する撮影手段が、前記ボウル部に対向するように設けられ、前記機能ボックス部には、前記撮影手段の動作を制御する制御手段と、前記撮影手段によって生成された画像データを外部に向けて出力する出力手段と、が収納されていることを特徴とする。 従って、一般的に商品として寿命の異なる水洗大便器と排泄物撮影装置の組み付けに対して、各々を別々に手配して組み合わせることができるため、過大な負担はなく、かつ、撮影手段が使用者の視線に入らないように配置することが可能であり、使用者が撮影手段の存在を気にして精神的な問題の発生することを抑制することができるようになった。」 (ウ)「【0014】 排泄物撮影装置1は、水洗大便器100の上面に載置される平板状のプレート部2と、このプレート部2の左方側の端部から下方に垂下するように設け荒れている機能ボックス部4とを有している。この機能ボックス部4の内部には、左右方向に比べて前後方向に長い収納空間を有しており、この収納空間に後述する制御手段等が収納されている。また、プレート部2には、水洗大便器100に形成されている便座取付孔(図示せず)と対応する一対の貫通孔5が形成されている。この貫通孔5に便座取付ボルト(図示せず)を挿入した状態で局部洗浄装置200(図3参照)を水洗大便器100に固定することで、プレート部2は水洗大便器100の上面と局部洗浄装置200底面との間に挟持されて固定される。」 (エ)「【0017】 次に、本実施形態に係わる排泄物撮影装置1の機能について図2に基づいて説明する。 図2は本発明の実施形態における排泄物撮影装置の構成を示すシステムブロック図である。この図2に示すように、機能ボックス部4には、撮影手段6や排泄物検出手段8の動作を制御する制御手段12が収納されている。なお、制御手段12による詳細な制御動作については後述する。 【0018】 また、機能ボックス部4には、個人識別手段10から無線送信された個人識別データを含む信号を受信する受信手段14が収納されている。制御手段12は、撮影手段6で撮影した排泄物の画像データに、受信手段14で受信した個人識別データを統合して、ワンセットの出力データとして送信手段16に向けて出力する。送信手段16では、そのワンセットの出力データをトイレルームに設置されているルーター50に向けて無線送信する。このルーター50は無線通信における中継端末であり、市販の機器をトイレルーム内に設置して(図3参照)利用することが可能である。」 (オ)「【図1】 [図:0001421392000012.jpg] 」 上記(ウ)ないし(オ)の記載を踏まえると、機能ボックス部4に収納された制御手段12が、プレート部2の左方側の端部から水洗大便器100の外側に垂下するように配置されること、すなわちボウル部102の外側に配置されることが認められる。 一方、制御手段12の機能は、上記(エ)より「撮影手段6や排泄物検出手段8の動作を制御する」こと、及び「撮影手段6で撮影した排泄物の画像データに、受信手段14で受信した個人識別データを統合して、ワンセットの出力データとして送信手段16に向けて出力する」ことと認められ、制御手段12の設置箇所は、上述の機能を発揮できる範囲において当業者が適宜設定し得るものである。そして本件発明1ないし5の課題が、上記(ア)及び(イ)に記載されるように「大便器や便座装置と比べて寿命の短い排泄物撮影装置に合わせて、大便器や便座装置を交換」する必要がないよう、「大便器・便座装置と、臨床応用のために使用される排泄物撮影機能とを適切に配置すること」であるところ、本件明細書の段落【0006】の記載は、上記課題を解決する手段として一つの実施形態を開示するものに過ぎず、上記制御手段12を、プレート部2の左方側の端部から下方に垂下するように設けられている機能ボックス部4に収納することも、さらには上記制御手段12をプレート部2に設けることも、上記課題を解決する手段として必須の構成であるとはいえない。 したがって、本件特許の請求項1の「前記制御手段が前記ボウル部の外側に配置される」構成は、本件特許の発明の詳細な説明に記載された事項である。 イ 申立人の主張について 申立人は、概略以下の主張をする。 「本件発明1ないし5の課題は、本件明細書の段落【0003】、【0005】の記載によれば、従来の排泄物撮影装置においては、排泄物の画像データを撮影収集するための装置を、大便器と一体、または、他の便座装置と一体に設置する必要があり、大便器や便座装置と比べて寿命の短い排泄物撮影装置に合わせて、大便器や便座装置を交換しなければならないことがあったため、製品としての寿命の異なる衛生設備機器としての大便器便座装置と、臨床応用のために使用される排泄物撮影機能とを適切に配置することである。 本件明細書には、その段落【0014】に「排泄物撮影装置1は、水洗大便器100の上面に載置される平板状のプレート部2と、このプレート部2の左方側の端部から下方に垂下するように設け荒れている機能ボックス部4とを有している。この機能ボックス部4の内部には、左右方向に比べて前後方向に長い収納空間を有しており、この収納空間に後述する制御手段等が収納されている。」との記載があり、その段落【0017】に「機能ボックス部4には、撮影手段6や排泄物検出手段8の動作を制御する制御手段12が収納されている。」との記載がある。 一方、請求項1における「前記制御手段が前記ボウル部の外側に配置される」との記載は、「ある物や仕切りの、外のほう。外部。」という「外側」の一般的な意味からすれば、制御手段12が、椀状に窪んだボウル部102の内部ではなく、外部に配置されるものであると解釈できるが、制御手段12の配置箇所について、「ボウル部の外側」との特定以外がなされていないため、例えば、制御手段12が水洗大便器100に一体に設けられた構成や局部洗浄装置(便座装置)200に一体に設けられた構成を含み得、この場合、上記課題が解決できない。更に付言すれば、本件明細書の「課題を解決するための手段」を記載した段落【0006】には、「前記水洗大便器において使用者が排泄を行うボウル部の後方上面に取り付けられるプレート部と、該プレート部の左右方向の端部から垂下した機能ボックス部と、を備え、前記プレート部には、排泄物を撮影して画像データを生成する撮影手段が、前記ボウル部に対向するように設けられ、前記機能ボックス部には、前記撮影手段の動作を制御する制御手段と、前記撮影手段によって生成された画像データを外部に向けて出力する出力手段と、が収納されている」との記載があり、この「課題を解決するための手段」の記載からすれば、上記課題を解決するには、「制御手段は、プレート部の左右方向の端部から垂下した機能ボックス部に収納されている」構成が必須とも解釈できる。そのため、本件明細書の発明の詳細な説明を参照した当業者は、制御手段12の配置箇所について、「ボウル部の外側」との特定以外がなされていない本件発明1によって上記課題が解決できるとは認識しないから、本件発明1は、上記課題を解決できることを当業者が認識できるように記載された範囲を超えるものである。 従って、本件発明1は、発明の詳細な説明に記載されたものではない。これを引用する本件発明2ないし5も同様である。」 しかしながら、上記アにて説示したとおり、本件特許の請求項1の「前記制御手段が前記ボウル部の外側に配置される」構成は、本件特許の発明の詳細な説明に記載された事項であることから、申立人の主張は採用し得ない。 2 申立理由1(新規性)及び申立理由2(進歩性)について (1)甲1を主たる証拠とする本件特許1ないし5の新規性及び進歩性 ア 本件発明1と、原出願の出願日前に公知となった甲1発明とを対比する。 (ア) 甲1発明の「腰掛大便器13」は、本件発明1の「水洗大便器」に相当する。 (イ) 甲1発明の「デジタル形式の撮像データに変換するカメラ部11」は、本件発明1の「画像データを生成する撮影手段」に相当する。 (ウ) 甲1発明の「前記カメラ部11に動作命令信号を送信する装置制御部34」は、本件発明1の「前記撮影手段の動作を制御する制御手段」に相当する。 (エ) 甲1発明の「前記カメラ部11が短枠板22の内部に収納される」、「前記腰掛大便器13のリム部18bの上側に上枠板24が配置される」、「装置基体14」は、それぞれ本件発明1の「前記撮影手段が設けられる」、「前記水洗大便器上に載置される」、「プレート部」に相当する。 (オ) 甲1発明の「前記腰掛大便器13に設けられた便座19」、「前記装置基体14が配置された前記腰掛大便器13のリム部18bに載置される」、「前記装置本体14が前記便座19と前記腰掛大便器13のリム部18bとの間に挟み込まれ」は、それぞれ本件発明1の「前記水洗大便器に取り付けられる便座装置」、「前記プレート部が載置された前記水洗大便器上に載置される」、「前記プレート部が前記便座装置と前記水洗大便器との間に挟まれ」に相当する。 (カ) 甲1発明の「前記カメラ部11が設けられた短枠板22が前記腰掛大便器13に形成されたボウル部18の内側に配置される」、「前記制御装置部34が内部に収納された長枠板23が前記ボウル部18の外側に配置される」は、それぞれ本件発明1の「前記撮影手段が前記水洗大便器に設けられたボウル部の内側に配置される」、「前記制御手段が前記ボウル部の外側に配置される」に相当する。 イ 一致点及び相違点 上記アの対比の結果から、本件発明1と甲1発明とは、 (ア)(一致点1) 「水洗大便器に取り付けられて画像を撮影する装置であって、 画像データを生成する撮影手段と、 前記撮影手段の動作を制御する制御手段と、 前記撮影手段が設けられるとともに、前記水洗大便器上に載置されるプレート部と、を備え、 前記水洗大便器に取り付けられる便座装置が、前記プレート部が載置された前記水洗大便器上に設置されることで、前記プレート部が前記便座装置と前記水洗大便器との間に挟まれ、 前記撮影手段が前記水洗大便器に設けられたボウル部の内側に配置される一方で、前記制御手段が前記ボウル部の外側に配置される、ことを特徴とする装置。」 の発明である点で一致し、次の2点において相違する。 (イ)(相違点1) プレート部が、本件発明1では「平板状」であるのに対して、甲1発明では「大略逆U字形状」である点。 (ウ)(相違点2) 本件発明1が、「排泄物の画像を撮影する排泄物撮影装置」であり、「排泄物を撮影」するのに対して、甲1発明が「女性患者の尿道口を撮影する排尿支援装置」であり、「女性患者の尿道口を撮影する」点。 ウ 本件発明1についての判断 (ア)(相違点1)の判断 上記相違点1について検討する。 プレート部が「平板状」であるとは、当該プレート部の表面が湾曲することなく全体として平らな板状であるというのが通常の意味と解される。一方、甲1発明に記載の「短枠板22」、「上枠板24」、及び「長枠板23」からなる「大略逆U字形状」の「装置基体14」を平板状とすること、すなわち、平らな板状とする構成は、原出願の出願日前に公知となった甲2ないし甲4の記載事項からみても何ら記載または示唆するものではなく、当該相違点1に係る本件発明1の構成が、原出願の出願時における周知技術といえる証拠もない。さらに、甲1において、プレート部を大略逆U字形状としたのは、その長尺下方に設けたカメラ部と撮影対象との適切な位置関係を確保するためと理解できるところ、平板状とするとこの適切な位置関係が確保できなくなることが明らかであることから、当業者が適宜なし得る設計変更と認められるものでもない。 よって、上記相違点1に係る本件発明1の構成は、甲1発明、及び甲1ないし甲4に記載された事項に基づいて当業者が容易に想到し得ることではない。 (イ)小括 したがって、本件発明1は、他の相違点について検討するまでもなく甲1発明と同一ではなく、かつ甲1発明及び甲1ないし甲4に記載された事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。 エ 本件発明2ないし5についての判断 本件発明2ないし5は、上記相違点1に係る本件発明1の構成を備えるものである。 よって、本件発明2ないし5は、本件発明1と同じ理由により、甲1発明と同一ではなく、かつ甲1発明及び甲1ないし甲4に記載された事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。 (2)甲2を主たる証拠とする本件特許1ないし5の新規性及び進歩性 ア 本件発明1と、原出願の出願日前に公知となった甲2発明とを対比する。 (ア) 甲2発明の「便器23内に配置されて人体排泄物を撮像する装置20」は、本件発明1の「水洗大便器に取り付けられて排泄物の画像を撮影する排泄物撮影装置」に相当する。 (イ) 甲2発明の「人体排泄物を撮像する撮像コンポーネント24」は、本件発明1の「排泄物を撮影して画像データを生成する撮影手段」に相当する。 (ウ) 甲2発明の「前記撮像コンポーネント24を駆動するコンピュータプロセッサ44」は、本件発明1の「前記撮影手段の動作を制御する制御手段」に相当する。 (エ) 甲2発明の「前記撮像コンポーネント24が設けられる」、「前記便器23上に載置される」は、それぞれ本件発明1の「前記撮影手段が設けられる」、「前記水洗大便器に載置される」に相当する。 (オ) 甲2発明の「前記便器23に取り付けられる便座」、「前記便器23上に設置される」、「前記便座と前記便器23との間に挟まれ」は、それぞれ本件発明1の「前記水洗大便器に取り付けられる便座装置」、「前記水洗大便器上に設置される」、「前記便座装置と前記水洗大便器との間に挟まれ」に相当する。 (カ) 甲2発明の「前記撮像コンポーネント24が前記便器23に設けられたボウル部の内側に配置される」、「人体排泄物を撮像する装置」は、それぞれ本件発明1の「前記撮影手段が前記水洗大便器に設けられたボウル部の内側に配置される」、「排泄物撮影装置」に相当する。 イ 一致点及び相違点 上記アの対比の結果から、本件発明1と甲2発明とは、 (ア)(一致点2) 「水洗大便器に取り付けられて排泄物の画像を撮影する排泄物撮影装置であって、 排泄物を撮影して画像データを生成する撮影手段と、 前記撮影手段の動作を制御する制御手段と、 前記撮影手段が設けられるとともに、前記水洗大便器上に載置されるプレート部と、を備え、 前記水洗大便器に取り付けられる便座装置が、前記プレート部が載置された前記水洗大便器上に設置されることで、前記プレート部が前記便座装置と前記水洗大便器との間に挟まれ、 前記撮影手段が前記水洗大便器に設けられたボウル部の内側に配置されることを特徴とする排泄物撮影装置。」 の発明である点で一致し、次の2点において相違する。 (イ)(相違点3) プレート部が、本件発明1では「平板状」であるのに対して、甲2発明では「湾曲したような形状」である点。 (ウ)(相違点4) 制御手段が、本件発明1では「前記ボウル部の外側に配置される」のに対して、甲2発明ではどこに配置されるのかが明記されていない点。 ウ 本件発明1についての判断 (ア)(相違点3)の判断 上記相違点3について検討する。 甲2発明に記載の「湾曲したような形状」の「プレート部」を平板状とする構成は、原出願の出願日前に公知となった甲1、甲3及び甲4の記載事項からみても何ら記載または示唆するものではなく、当該相違点3に係る本件発明1の構成が、原出願の出願時における周知技術といえる証拠もない。さらに、甲2においては、撮像コンポーネント24を排泄物方向に向けるためにプレート部を湾曲させていると解せるところ、水平とする動機付けがないことから、当業者が適宜なし得る設計変更と認められるものでもない。 よって、上記相違点3に係る本件発明1の構成は、甲2発明及び甲1ないし甲4に記載された事項に基づいて当業者が容易に想到し得ることではない。 (イ)小括 したがって、本件発明1は、他の相違点について検討するまでもなく甲2発明と同一ではなく、かつ甲2発明及び甲1ないし甲4に記載された事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。 エ 本件発明2ないし5についての判断 本件発明2ないし5は、上記相違点3に係る本件発明1の構成を備えるものである。 よって、本件発明2ないし5は、本件発明1と同じ理由により、甲2発明と同一ではなく、かつ甲2発明及び甲1ないし甲4に記載された事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。 (3)甲5を主たる証拠とする本件発明1ないし5の進歩性 ア 本件特許の分割要件について 申立人は、上記「1(1)イ」及び「1(2)イ」にて記載の主張に基づき、本件特許の請求項1の「前記撮影手段が前記水洗大便器に設けられたボウル部の内側に配置される」構成、及び「前記制御手段が前記ボウル部の外側に配置される」構成は、いずれも原出願の明細書等に対して新たな技術的事項を導入するものであるとして、原出願に対する分割出願の実体的要件を満たさない旨主張する。 しかしながら、上記「1(1)ア」及び「1(2)ア」にて説示したとおり、本件特許の請求項1の「前記撮影手段が前記水洗大便器に設けられたボウル部の内側に配置される」構成、及び「前記制御手段が前記ボウル部の外側に配置される」構成は、いずれも本件明細書及び本件図面に記載された事項であり、かつ本件明細書及び本件図面の記載が、原出願の出願当初の明細書及び図面の記載と同一であることから、原出願の明細書等に対して新たな技術的事項を導入するものではない。さらに原出願に対する分割出願のその他の要件に関しても特段の瑕疵は認められないことから、本件特許の特許出願は原出願に対する分割出願の要件を満たすものである。 したがって、本件特許の特許出願は、原出願の出願日である平成29年2月8日に出願されたものとみなされる。そして、平成30年8月16日に公開された甲5は、本件特許の出願時において公知の刊行物ではない。 したがって、甲5を証拠として本件特許1ないし5の進歩性を否定することはできない。 第6 むすび 以上のとおり、特許異議の申立ての理由及び証拠によっては、本件特許の請求項1ないし5に係る特許を取り消すことはできない。 また、他に本件特許の請求項1ないし5に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり決定する。

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2024-701118

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