特許異議申立
2024-700391
照明装置
- 審判番号
- 2024-700391
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 特願2022-148687
- 登録番号
- 7373043
- 請求日
- 2024年04月23日
- 審決日
- 2025年03月11日
- 公報発行日
- 2025年06月27日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【権利者】株式会社遠藤照明
- 【異議申立人】柴田 都
- 審判長/審判官
- 審判長 草野 顕子
- 審判官 横溝 顕範
- 審判官 小岩 智明
- 分類
- P1651.113-YAA(F21S) / P1651.121-YAA(F21S)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法120条の8第1項特許法135条
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項、特許法第120条の5第2項、特許法第29条第1項、特許法第29条第1項第3号、特許法第120条の5第4項、特許法第120条の8第1項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特許第7373043号発明「照明装置」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。
結論
結 論
特許第7373043号の特許請求の範囲を、令和6年8月22日に提出され、同年10月24日に手続補正書(方式)により補正された訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1~4〕について、訂正することを認める。
特許第7373043号の請求項1~2、4~6に係る特許を維持する。
特許第7373043号の請求項3に係る特許についての特許異議の申立てを却下する。
理由
理 由
第1 手続の経緯
特許第7373043号(以下「本件特許」という。)の請求項1~6に係る特許についての出願は、令和2年3月13日に出願した特願2020-44689号の一部を、令和4年9月20日に新たな特許出願としたものであって、令和5年10月24日に特許権の設定登録がされ、同年11月1日に特許掲載公報が発行された。
本件特許についての本件特許異議の申立ての経緯は、次のとおりである。
令和 6年 4月23日 :特許異議申立人柴田都(以下「申立人」と
いう。)による特許異議の申立て
同年 5月21日付け:特許異議申立書に対する手続補正指令書
(方式)
同年 6月 3日 :申立人による手続補正書(方式)の差出
(同年 6月 5日特許庁受付)
同年 6月27日付け:取消理由通知書
同年 8月22日 :特許権者による訂正請求書の提出
同年 9月30日付け:訂正請求書に対する手続補正指令書
(方式)
同年10月24日 :特許権者による手続補正書(方式)の提出
同年11月12日付け:訂正請求があった旨の通知書
なお、上記のとおり、令和6年11月12日付けで、当審において、期間を指定して申立人に意見書を提出する機会を与えたが、当該期間内に申立人からの応答はなかった。
第2 訂正の適否
1 訂正の内容
令和6年8月22日付けの訂正の請求(以下「本件訂正請求」という。)による訂正(以下「本件訂正」という。)は、本件特許の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された特許請求の範囲のとおり、本件訂正後の請求項1~4について訂正することを求めるものであるところ、訂正請求書及び訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲は、同年10月24日に提出された手続補正書(方式)により補正されている(以下、補正された訂正請求書を「本件訂正請求書」という。)。
そして、本件訂正の内容は、以下のとおりである(下線部は訂正箇所を示す。)。
(1)訂正事項1
本件訂正前の請求項1の
「複数の色のLEDパッケージを列状に配置し、前記複数の色のLEDパッケージの前面に拡散カバーが設けられた照明装置であって、
前記拡散カバーの端部から前記複数のLEDパッケージの設置面側に延びる拡散カバー端面が設けられ、
前記複数の色のLEDパッケージは、赤色のLEDパッケージと、赤色とは異なる第1の色のLEDパッケージと、赤色とは異なる第2の色のLEDパッケージを含み、
前記拡散カバー端面に最も近い位置に配置されているLEDパッケージが、前記第1の色のLEDパッケージであり、
前記第1の色のLEDパッケージは、CIE1931色度座標系において、(0.5,0.5)、(0.423,0.355)、(0.342,0.312)、(0.352,0.44)、(0.37,0.63)及び色度境界線で囲まれる範囲の色度である黄白色LEDパッケージである、
照明装置。」
との記載を、
「複数の色のLEDパッケージを列状に配置し、前記複数の色のLEDパッケージの前面に拡散カバーが設けられた照明装置であって、
前記拡散カバーの左端部から前記複数のLEDパッケージの設置面側に延びる拡散カバー左端面が設けられ、
前記拡散カバーの右端部から前記複数のLEDパッケージの設置面側に延びる拡散カバー右端面が設けられ、
前記複数の色のLEDパッケージは、赤色のLEDパッケージと、赤色とは異なる第1の色のLEDパッケージと、赤色及び第1の色とは異なる第2の色のLEDパッケージをそれぞれ2個以上含み、
前記拡散カバー左端面に最も近い位置に配置されているLEDパッケージが、前記第1の色のLEDパッケージであり、
前記拡散カバー右端面に最も近い位置に配置されているLEDパッケージが、前記第1の色のLEDパッケージ又は前記第2の色のLEDパッケージであり、
前記第1の色のLEDパッケージは、CIE1931色度座標系において、(0.5,0.5)、(0.423,0.355)、(0.342,0.312)、(0.352,0.44)、(0.37,0.63)及び色度境界線で囲まれる範囲の色度である黄白色LEDパッケージであり、
前記第2の色のLEDパッケージは、CIE1931色度座標において、(0.336,0.24)、(0.352,0.44)、(0.15,0.2)、(0.2,0.1)で囲まれる範囲の色度の範囲内である青白色LEDパッケージである、
照明装置。」
に訂正する(本件訂正後の請求項1を引用する請求項4も同様に訂正する。)。
(2)訂正事項2
本件訂正前の請求項2の
「複数の色のLEDパッケージを列状に配置し、前記複数の色のLEDパッケージの前面に拡散カバーが設けられた照明装置であって、
前記拡散カバーの端部から前記複数のLEDパッケージの設置面側に延びる拡散カバー端面が設けられ、
前記複数の色のLEDパッケージは、赤色のLEDパッケージと、赤色とは異なる第1の色のLEDパッケージと、赤色とは異なる第2の色のLEDパッケージを含み、
前記拡散カバー端面に最も近い位置に配置されているLEDパッケージが、前記第1の色のLEDパッケージであり、
前記第1の色のLEDパッケージは、CIE1931色度座標において、(0.336、0.24)、(0.352、0.44)、(0.15、0.2)、(0.2、0.1)で囲まれる範囲の色度の範囲内である青白色LEDパッケージである、
照明装置。」
との記載を、
「複数の色のLEDパッケージを列状に配置し、前記複数の色のLEDパッケージの前面に拡散カバーが設けられた照明装置であって、
前記拡散カバーの左端部から前記複数のLEDパッケージの設置面側に延びる拡散カバー左端面が設けられ、
前記拡散カバーの右端部から前記複数のLEDパッケージの設置面側に延びる拡散カバー右端面が設けられ、
前記複数の色のLEDパッケージは、赤色のLEDパッケージと、赤色とは異なる第1の色のLEDパッケージと、赤色及び第1の色とは異なる第2の色のLEDパッケージをそれぞれ2個以上含み、
前記拡散カバー左端面に最も近い位置に配置されているLEDパッケージが、前記第1の色のLEDパッケージであり、
前記拡散カバー右端面に最も近い位置に配置されているLEDパッケージが、前記第1の色のLEDパッケージ又は前記第2の色のLEDパッケージであり、
前記第1の色のLEDパッケージは、CIE1931色度座標において、(0.336,0.24)、(0.352,0.44)、(0.15,0.2)、(0.2,0.1)で囲まれる範囲の色度の範囲内である青白色LEDパッケージであり、
前記第2の色のLEDパッケージは、CIE1931色度座標系において、(0.5,0.5)、(0.423,0.355)、(0.342,0.312)、(0.352,0.44)、(0.37,0.63)及び色度境界線で囲まれる範囲の色度である黄白色LEDパッケージである、
照明装置。」
に訂正する(本件訂正後の請求項2を引用する請求項4も同様に訂正する。)。
(3)訂正事項3
本件訂正前の請求項3を削除する。
(4)訂正事項4
本件訂正前の請求項4の
「少なくとも前記拡散カバー端面近傍において、前記第1の色のLEDパッケージ、前記赤色のLEDパッケージ、前記第2の色のLEDパッケージが、この順に繰り返し交互に配置されている、請求項1から3のいずれか1項に記載の照明装置。」
との記載を、
「少なくとも前記拡散カバー左端面近傍において、前記第1の色のLEDパッケージ、前記赤色のLEDパッケージ、前記第2の色のLEDパッケージが、この順に繰り返し交互に配置されている、請求項1から2のいずれか1項に記載の照明装置。」
に訂正する。
2 一群の請求項について
本件訂正前の請求項4は、本件訂正前の請求項1を引用するものであるから、本件訂正前の請求項1及び4は一群の請求項である。
本件訂正前の請求項4は、本件訂正前の請求項2を引用するものであるから、本件訂正前の請求項2及び4も一群の請求項である。
本件訂正前の請求項4は、本件訂正前の請求項3を引用するものであるから、本件訂正前の請求項3及び4も一群の請求項である。
そして、共通する本件訂正前の請求項4を有する上記3つの一群の請求項は、組み合わされて、本件訂正前の請求項1~4は1つの一群の請求項を構成する。
したがって、本件訂正前の請求項1~4に対応する本件訂正後の請求項1~4は、特許法第120条の5第4項に規定する一群の請求項であり、本件訂正請求は、一群の請求項1~4についてされたものである。
3 訂正の目的の適否、新規事項の有無、及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否
(1)訂正事項1について
訂正事項1のうち「前記拡散カバーの左端部から前記複数のLEDパッケージの設置面側に延びる拡散カバー左端面が設けられ、前記拡散カバーの右端部から前記複数のLEDパッケージの設置面側に延びる拡散カバー右端面が設けられ」は、本件訂正前の請求項1の発明特定事項において、拡散カバーの形状を、「拡散カバー左端面」及び「拡散カバー右端面」が設けられているものに限定するものであるので、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものである。
訂正事項1のうち「前記複数の色のLEDパッケージは、赤色のLEDパッケージと、赤色とは異なる第1の色のLEDパッケージと、赤色及び第1の色とは異なる第2の色のLEDパッケージをそれぞれ2個以上含み、前記拡散カバー左端面に最も近い位置に配置されているLEDパッケージが、前記第1の色のLEDパッケージであり、前記拡散カバー右端面に最も近い位置に配置されているLEDパッケージが、前記第1の色のLEDパッケージ又は前記第2の色のLEDパッケージであり、前記第1の色のLEDパッケージは、・・・黄白色LEDパッケージであり、前記第2の色のLEDパッケージは、CIE1931色度座標において、(0.336,0.24)、(0.352,0.44)、(0.15,0.2)、(0.2,0.1)で囲まれる範囲の色度の範囲内である青白色LEDパッケージである」(「・・・」は摘記を省略したことを示す。以下同じ。)は、本件訂正前の請求項1の発明特定事項において、LEDパッケージの配置や第2色のLEDパッケージの構成を限定するものであるので、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものである。
また、訂正事項1は、本件特許の願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下「本件明細書等」という。)の段落【0024】、【0042】及び【0046】の記載等に基づくものであるので、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてするものである。
そして、訂正事項1は、上記のとおり、本件訂正前の請求項1に記載された、拡散カバーの形状やLEDパッケージの配置、第2色のLEDパッケージの構成を限定するものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。
(2)訂正事項2について
訂正事項2のうち「前記拡散カバーの左端部から前記複数のLEDパッケージの設置面側に延びる拡散カバー左端面が設けられ、前記拡散カバーの右端部から前記複数のLEDパッケージの設置面側に延びる拡散カバー右端面が設けられ」は、本件訂正前の請求項2の発明特定事項において、拡散カバーの形状を、「拡散カバー左端面」及び「拡散カバー右端面」が設けられているものに限定するものであるので、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものである。
訂正事項2のうち「前記複数の色のLEDパッケージは、赤色のLEDパッケージと、赤色とは異なる第1の色のLEDパッケージと、赤色及び第1の色とは異なる第2の色のLEDパッケージをそれぞれ2個以上含み、前記拡散カバー左端面に最も近い位置に配置されているLEDパッケージが、前記第1の色のLEDパッケージであり、前記拡散カバー右端面に最も近い位置に配置されているLEDパッケージが、前記第1の色のLEDパッケージ又は前記第2の色のLEDパッケージであり、前記第1の色のLEDパッケージは、・・・青白色LEDパッケージであり、前記第2の色のLEDパッケージは、CIE1931色度座標系において、(0.5,0.5)、(0.423,0.355)、(0.342,0.312)、(0.352,0.44)、(0.37,0.63)及び色度境界線で囲まれる範囲の色度である黄白色LEDパッケージである」は、本件訂正前の請求項2の発明特定事項において、LEDパッケージの配置や第2色のLEDパッケージの構成を限定するものであるので、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものである。
訂正事項2のうち「前記第1の色のLEDパッケージは、CIE1931色度座標において、(0.336,0.24)、(0.352,0.44)、(0.15,0.2)、(0.2,0.1)で囲まれる範囲の色度の範囲内である青白色LEDパッケージ」は、本件訂正前の請求項2の発明特定事項において、青白色LEDパッケージである第1色のLEDパッケージのCIE1931色度座標の表記を、本件訂正前の請求項1に合わせて「,(カンマ)」で区切るように訂正するものであるので、特許法第120条の5第2項ただし書第2号に規定する「誤記又は誤訳の訂正」を目的とするものである。
また、訂正事項2は、本件明細書等の段落【0013】、【0024】、【0026】及び【図10】の記載等に基づくものであるので、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてするものである。
そして、訂正事項2は、上記のとおり、本件訂正前の請求項2に記載された、拡散カバーの形状やLEDパッケージの配置、第2色のLEDパッケージの構成を限定すると共に、第1色のLEDパッケージのCIE1931色度座標の表記の誤記を訂正するものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。
(3)訂正事項3について
訂正事項3は、本件訂正前の請求項3を削除するものであるから、その訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものである。
そして、訂正事項3は、本件訂正前の請求項3を削除するものであるから、本件明細書等に記載した事項の範囲内において訂正するものであり、かつ、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。
(5)訂正事項4について
訂正事項4のうち「少なくとも前記拡散カバー左端面近傍において、前記第1の色のLEDパッケージ、前記赤色のLEDパッケージ、前記第2の色のLEDパッケージが、この順に繰り返し交互に配置されている」は、本件訂正前の請求項4の発明特定事項において、複数の色のLEDパッケージが順に繰り返し交互に配置されている拡散カバー端面近傍を、「拡散カバー左端面近傍」に限定するものであるので、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものである。
そして、訂正事項4の当該訂正は、本件明細書等の段落【0042】の記載等に基づくものであるので、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてするものである。
また、訂正事項4のうち「請求項1から2のいずれか1項に記載の照明装置」は、本件訂正前の請求項4が請求項1~3の記載を引用する記載であるところ、訂正事項3により請求項3が削除されたことに伴い、当該請求項3を引用しないものとするものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する「特許請求の範囲の減縮」及び同第4号に規定する「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること」を目的とするものであり、当該訂正は、引用する請求項の数を減少させるものであるので、本件明細書等に記載した事項の範囲内において訂正するものである。
さらに、訂正事項4は、上記のとおり、本件訂正前の請求項4に記載された、複数の色のLEDパッケージが繰り返し交互に配置されている拡散カバー端面近傍を限定すると共に、引用する請求項の数を減少させるものであるので、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。
4 訂正請求についてのむすび
以上のとおり、訂正事項1~4に係る訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号、第2号又は第4号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第9項で準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。
したがって、本件特許の特許請求の範囲を、本件訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、本件訂正後の請求項〔1~4〕について訂正することを認める。
第3 訂正後の本件発明
第2に説示したとおり、本件訂正は認められるので、本件特許の請求項1~6に係る発明(以下「本件発明1」~「本件発明6」という。)は、訂正特許請求の範囲の請求項1~6に記載された事項により特定される、以下のとおりのものである。
【請求項1】
複数の色のLEDパッケージを列状に配置し、前記複数の色のLEDパッケージの前面に拡散カバーが設けられた照明装置であって、
前記拡散カバーの左端部から前記複数のLEDパッケージの設置面側に延びる拡散カバー左端面が設けられ、
前記拡散カバーの右端部から前記複数のLEDパッケージの設置面側に延びる拡散カバー右端面が設けられ、
前記複数の色のLEDパッケージは、赤色のLEDパッケージと、赤色とは異なる第1の色のLEDパッケージと、赤色及び第1の色とは異なる第2の色のLEDパッケージをそれぞれ2個以上含み、
前記拡散カバー左端面に最も近い位置に配置されているLEDパッケージが、前記第1の色のLEDパッケージであり、
前記拡散カバー右端面に最も近い位置に配置されているLEDパッケージが、前記第1の色のLEDパッケージ又は前記第2の色のLEDパッケージであり、
前記第1の色のLEDパッケージは、CIE1931色度座標系において、(0.5,0.5)、(0.423,0.355)、(0.342,0.312)、(0.352,0.44)、(0.37,0.63)及び色度境界線で囲まれる範囲の色度である黄白色LEDパッケージであり、
前記第2の色のLEDパッケージは、CIE1931色度座標において、(0.336,0.24)、(0.352,0.44)、(0.15,0.2)、(0.2,0.1)で囲まれる範囲の色度の範囲内である青白色LEDパッケージである、
照明装置。
【請求項2】
複数の色のLEDパッケージを列状に配置し、前記複数の色のLEDパッケージの前面に拡散カバーが設けられた照明装置であって、
前記拡散カバーの左端部から前記複数のLEDパッケージの設置面側に延びる拡散カバー左端面が設けられ、
前記拡散カバーの右端部から前記複数のLEDパッケージの設置面側に延びる拡散カバー右端面が設けられ、
前記複数の色のLEDパッケージは、赤色のLEDパッケージと、赤色とは異なる第1の色のLEDパッケージと、赤色及び第1の色とは異なる第2の色のLEDパッケージをそれぞれ2個以上含み、
前記拡散カバー左端面に最も近い位置に配置されているLEDパッケージが、前記第1の色のLEDパッケージであり、
前記拡散カバー右端面に最も近い位置に配置されているLEDパッケージが、前記第1の色のLEDパッケージ又は前記第2の色のLEDパッケージであり、
前記第1の色のLEDパッケージは、CIE1931色度座標において、(0.336,0.24)、(0.352,0.44)、(0.15,0.2)、(0.2,0.1)で囲まれる範囲の色度の範囲内である青白色LEDパッケージであり、
前記第2の色のLEDパッケージは、CIE1931色度座標系において、(0.5,0.5)、(0.423,0.355)、(0.342,0.312)、(0.352,0.44)、(0.37,0.63)及び色度境界線で囲まれる範囲の色度である黄白色LEDパッケージである、
照明装置。
【請求項3】(削除)
【請求項4】
少なくとも前記拡散カバー左端面近傍において、前記第1の色のLEDパッケージ、前記赤色のLEDパッケージ、前記第2の色のLEDパッケージが、この順に繰り返し交互に配置されている、請求項1から2のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項5】
複数の色のLEDパッケージを列状に配置し、前記複数の色のLEDパッケージの前面に拡散カバーが設けられた照明装置であって、
前記拡散カバーの左端部から前記複数のLEDパッケージの設置面側に延びる拡散カバー左端面が設けられ、
前記拡散カバーの右端部から前記複数のLEDパッケージの前記設置面側に延びる拡散カバー右端面が設けられ、
前記複数の色のLEDパッケージは、赤色のLEDパッケージと、赤色とは異なる第1の色のLEDパッケージと、赤色とは異なる第2の色のLEDパッケージを含むとともに、
これらが前記赤色のLEDパッケージが左端にならない順序で配列された第1の組と、これらが前記赤色のLEDパッケージが右端にならない前記第1の組とは異なる順序で配列された第2の組を備え、
前記拡散カバー左端面側から前記第1の組が繰り返し列状に配置され、前記拡散カバー右端面側から前記第2の組が繰り返し列状に配置された、
照明装置。
【請求項6】
前記第1の色のLEDパッケージは、昼白色LEDパッケージである、
請求項5に記載の照明装置。
第4 取消理由通知に記載した取消理由の概要について
本件訂正前の請求項1~6に係る特許に対して、当審が令和6年6月27日付けの取消理由通知で特許権者に通知した取消理由の概要は、次のとおりである。
理由1:(新規性)本件の下記の請求項に係る発明は、本件特許出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、当該請求項に係る特許は、同法第29条第1項の規定に違反してされたものであり、取り消されるべきものである。
理由2:(進歩性)本件の下記の請求項に係る発明は、本件特許出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、本件特許出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、当該請求項に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであり、取り消されるべきものである。
記
・請求項 1
・引用文献 1
・請求項 2
・引用文献 1又は2
・請求項 3
・引用文献 1又は2又は3
・請求項 4
・引用文献 2又は3
〈引用文献等一覧〉
引用文献1:特表2015-528187号公報
(申立人が提出した甲第1号証)
引用文献2:特開2018-88374号公報
(申立人が提出した甲第2号証)
引用文献3:特開2009-129689号公報
(申立人が提出した甲第3号証)
第5 当審の判断
1 申立人が提出した証拠方法
申立人は、本件特許異議の申立てにおいて、特許異議申立書に添付して甲第1号証~甲第3号証を提出している(以下、甲第1号証~甲第3号証をそれぞれ「甲1」~「甲3」ともいう。)。
甲第1号証:特表2015-528187号公報
甲第2号証:特開2018-88374号公報
甲第3号証:特開2009-129689号公報
2 甲号証の記載事項
(1)甲1
ア 記載事項
甲1には、以下の事項が記載されている(なお、下線は当審において付した。以下同じ。)。
(ア)「【0048】
[0058] 本特許出願の目的の為に、温白色光は、座標が以下の表1に示される頂点によって境界付けられる領域内に色が存在する光として定義され、昼白色光は、座標が以下の表2に示される頂点によって境界付けられる領域内に色が存在する光として定義され、オフホワイト光は、座標が以下の表3に示される頂点によって境界付けられる領域内に色が存在する光として定義される。」
(イ)「【0049】
【表1】
[図:0001423491000001.jpg]
」
(ウ)「【0051】
【表3】
[図:0001423491000002.jpg]
」
(エ)「【0054】
[0061] 図2は、調整可能色温度を有する白色光を提供する為に調整可能相関色温度のLEDベース白色光源によって用いられ得る3つの色成分をCIE1931色空間に示す。具体的には、図2は、青色成分、赤橙色成分、及びライム色成分を様々な比率で用いることによって生成することのできる白色光の調整可能範囲を示す。青色、ライム色、及び赤橙色(又は赤色)成分の組み合わせは、比較的高い効率、良い演色評価数(CRI:color rendering index)、及び広い色三角(従って広い色温度調整範囲)を有する調整可能白色光源を生み出すことができる。」
(オ)「【0055】
[0062] 図2から分かる通り、青色成分からの色三角上の頂点は、調整可能色温度範囲に過度な損失無く若干内側へ移動させることができる。従って、一部の実施形態において用いられ得る代替構成は、青みを帯びた白色、ライム色、及び赤橙色(又は赤色)成分の組み合わせである。」
(カ)「【0059】
[0065] 更に一層有益には、ライム色光成分は、座標が以下の表5に示される頂点によって境界付けられる領域内に色が存在する光である。」
(キ)「【0060】
【表5】
[図:0001423491000003.jpg]
」
(ク)「【0067】
[0072] 図6は、図5に示された色成分を用い得る調整可能相関色温度のLEDベース光源600の一実施形態例を示す。光源600は、基板若しくはキャリア615上に搭載された複数のLED610及び光変換材料630が設けられる光出射窓640を有する混合チャンバ又はキャビティ620を含む。」
(ケ)「【0068】
[0073] LED610は、第1の色を有する第1の光を発するように構成された1つ又は複数の第1のLED612、第2の色を有する第2の光を発するように構成された1つ又は複数の第2のLED614、及び第3の色を有する第3の光を発するように構成された1つ又は複数の第3のLED616を含む。有益には、第1のLED612、第2のLED614、及び第3のLED616は、第1の光、第2の光、及び第3の光の相対比率をLEDベース光源600によって生成される白色光の色温度が異なるように調節することができる様に個々に指定可能又は制御可能である。」
(コ)「【0069】
[0074] 混合チャンバ620は、第1の光、第2の光、及び第3の光を混合し、光出射窓640を通して混合光を出力する。混合チャンバ620の他に、他のタイプの混合デバイスが用いられても良い。」
(サ)「【0070】
[0075] 光変換材料630は、混合チャンバ620の光出射窓640に設けられた半透明リモート蛍光体又はリン材料を含み得る。一部の実施形態では、光変換材料630は、混合チャンバ620の光出射窓640上のコーティングとして設けられても良い。他の実施形態では、光変換材料630は、混合チャンバ620の光出射窓640を形成する材料内に組み込まれても良く、例えば材料のマトリクス内に組み込まれても良い。光変換材料630は、第1の光をライム色光へと変換する。」
(シ)「【0071】
[0076] 一部の実施形態では、第1のLED612は白色LEDであり、第2のLED614は、青色又はシアン色LEDであり、第3のLED616は、赤色又は赤橙色LEDである。第1のLED612は、上記に定義された様な温白色LED、中立の白色LED、又はオフホワイトLEDを含み得る。しかしながら、一般的に、色温度が6000°Kを超える(例えば7000°K)青みを帯びた白色LEDは、温白色LED、中立の白色LED、又はオフホワイトLEDよりも高い効率を有する。従って、第1のLED612は、代わりに、青みを帯びた白光LEDを含んでも良い。これは、効率の向上を提供し得るが、低い色温度における調整範囲の幾分の損失を伴う可能性がある。」
(ス)「【0082】
[0087] 具体的には、図8は、3つのLEDタイプ:青みを帯びた白色LED(CCT約5500K)、青色LED、及び赤色LEDから成るLEDベース光源600によって生成され得るスペクトル例を示す。この例では、青色LEDは、450nmの一次又は主波長を有し、青みを帯びた白色LEDは、蛍光体変換LEDであり、このLEDは、450nmの一次又は主波長を有し、YAG蛍光体によって青みを帯びた白色光へと変換される。これらのLED上部に、例えばLuAG蛍光体を含むリモート蛍光体成分が配置される。図8は、青色LED及び赤色LEDのみが駆動された場合にこの構成によって生成され得る12000KのCCT(黒体上で)に対応するスペクトル例を示す。」
(セ)「【0085】
[0090] 図12は、調整可能相関色温度のLEDベース光源1200の別の実施形態例を示す。光源1200は、基板又はキャリア1215上に搭載された複数のLED1210、光出射窓1240を有する混合チャンバ又はキャビティ1220、及び光変換材料1230が設けられるカバー部材1250を含み、光変換材料1230は、例えば、カバー部材1250上にコーティングされてもカバー部材1250を形成する材料に組み込まれても良い。」
(ソ)「【0086】
[0091] LED1210は、第1の色を有する第1の光を発するように構成された1つ又は複数の第1のLED1212、第2の色を有する第2の光を発するように構成された1つ又は複数の第2のLED1214、及び第3の色を有する第3の光を発するように構成された1つ又は複数の第3のLED1216を含む。有益には、第1のLED1212、第2のLED1214、及び第3のLED1216は、第1の光、第2の光、及び第3の光の相対比率をLEDベース光源1200によって生成される白色光の色温度が異なるように調節することができる様に個々に指定可能又は制御可能である。有益には、第1のLED1212及び第3のLED1216は、例えば青色LED等の同じ色のLEDでも良く、第1の色は、第3の色と同じでも良い。第2のLED1214は、赤色又は赤橙色LEDで良い。」
(タ)「【0087】
[0092] カバー1250は、光変換材料1230が第1のLED1212からの第1の光のみをライム色光へと変換するように第1のLED1212の上部にのみ配置される。光変換材料1230は、カバー部材1250上にコーティングされた半透明リモート蛍光体又はリン材料を含んでも良い。」
(チ)「【0088】
[0093] 混合チャンバ1220は、カバー1250から出力されたライム色を有する変換された第1の光を受け取るように、第2のLED1214からの第2の光を受け取るように、並びに第3のLED1216からの第3の光を受け取るように、第1の光、第2の光、及び第3の光を混合するように、並びに出射窓1240から混合光を出力するように構成される。混合チャンバ1220以外に、他のタイプの混合デバイスが用いられても良い。」
(ツ)「【0089】
[0094] 上記の構造の結果、LEDベース光源1200は、3つの個々に指定可能な色:ライム色、青色及び赤色又は赤橙色を提供することができ、これらの各々の相対レベルは、LEDベース光源1200に所望の強度及び色温度を有する白色光を放たせるように調整することができる。」
(テ)図6には、以下の内容が示されている。
「
[図:0001423491000004.jpg]
」
(ト)図12には、以下の内容が示されている。
「
[図:0001423491000005.jpg]
」
イ 認定事項
(ア)【図6】の図示内容から、「複数のLED610」は「列状に配置」されていることが看取できる。
(イ)【図6】の図示内容から、「複数のLED610の前面に光出射窓640が設けられた」こと、「光出射窓640の左端に最も近い位置に配置されているLED610が、第1のLED612であ」ることが看取できる。
(ウ)【図12】の図示内容から、「複数のLED1210」は「列状に配置」されていることが看取できる。
(エ)【図12】の図示内容から、「複数のLED1210の前面に光出射窓1240が設けられた」こと、「光出射窓1240の左端に最も近い位置に配置されているLED1210が、第1のLED1212であ」ることが看取できる。
(オ)段落【0055】の「従って、一部の実施形態において用いられ得る代替構成は、青みを帯びた白色、ライム色、及び赤橙色(又は赤色)成分の組み合わせである。」及び段落【0089】の「LEDベース光源1200は、3つの個々に指定可能な色:ライム色、青色及び赤色又は赤橙色を提供することができ」との記載、並びに、段落【0086】~【0088】の記載を踏まえると、「LED1210は、赤橙色(又は赤色)を提供する複数の第3のLED1216と、第1のLED1212からの第1の光をライム色光へと変換するカバー1250が上部に配置された第1のLED1212と、青みを帯びた白色を提供する複数の第2のLED1214を含」むことが示されているものと認められる。
ウ 甲1発明
(ア)甲1発明1
上記記載事項及び認定事項を総合すると、甲1には、次の発明(以下「甲1発明1」という。)が記載されていると認められる(なお、括弧内には、主な参照箇所を示す。以下同じ。)。
「複数のLED610を列状に配置し、複数のLED610の前面に光出射窓640が設けられた光源600であって(段落【0067】並びに認定事項(ア)及び(イ))、
複数のLED610は、赤色又は赤橙色LEDである複数の第3のLED616と、温白色LEDである複数の第1のLED612と、青色又はシアン色LEDである複数の第2のLED614を含み(段落【0068】及び【0071】)、
光出射窓640の左端に最も近い位置に配置されているLED610が、第1のLED612であり(認定事項(イ))、
温白色光は、座標がCIE1931(xyz)において(x,y)が(0.390,0.375)、(0.400,0.410)、(0.480,0.430)、(0.470,0.400)で示される頂点によって境界付けられる領域内に色が存在する光として定義される(段落【0048】及び【0049】)、
光源600(段落【0067】)。」
(イ)甲1発明2
上記記載事項及び認定事項を総合すると、甲1には、次の発明(以下「甲1発明2」という。)も記載されていると認められる。
「複数のLED610を列状に配置し、複数のLED610の前面に光出射窓640が設けられた光源600であって(段落【0067】並びに認定事項(ア)及び(イ))、
複数のLED610は、赤色又は赤橙色LEDである複数の第3のLED616と、オフホワイトLEDである複数の第1のLED612と、青色又はシアン色LEDである複数の第2のLED614を含み(段落【0068】及び【0071】)、
光出射窓640の左端に最も近い位置に配置されているLED610が、第1のLED612であり(認定事項(イ))、
オフホワイト光は、座標がCIE1931(xyz)において(x,y)が(0.436,0.441)、(0.335,0.483)、(0.297,0.399)、(0.352,0.380)で示される頂点によって境界付けられる領域内に色が存在する光として定義される(段落【0048】及び【0051】)、
光源600(段落【0067】)。」
(ウ)甲1発明3 上記記載事項及び認定事項を総合すると、甲1には、次の発明(以下「甲1発明3」という。)も記載されていると認められる。
「複数のLED1210を列状に配置し、複数のLED1210の前面に光出射窓1240が設けられたLEDベース光源1200であって(段落【0085】並びに認定事項(ウ)及び(エ))、
複数のLED1210は、赤橙色(又は赤色)を提供する複数の第3のLED1216と、第1のLED1212からの第1の光をライム色光へと変換するカバー1250が上部に配置された複数の第1のLED1212と、青みを帯びた白色を提供する複数の第2のLED1214を含み(認定事項(オ))、
光出射窓1240の左端に最も近い位置に配置されているLED1210が、第1のLED1212であり(認定事項(エ))、
ライム色光成分は、座標がCIE1931(xyz)において(x,y)が(0.357,0.490)、(0.395,0.474)、(0.425,0.528)、(0.393,0.564)で示される頂点によって境界付けられる領域内に色が存在する光である(段落【0059】及び【0060】)、
LEDベース光源1200(段落【0085】)。」
(2)甲2
ア 記載事項
甲2には、以下の事項が記載されている。
(ア)「【0019】
図3に示すように、光源ユニット10は、発光部100と、発光部100を支持する基台200と、発光部100を覆う透光カバー300とを備える。」
(イ)「【0021】
図3及び図4に示すように、発光部100は、基板110と、基板110に配置されたLED素子120とを有する。本実施の形態における発光部100は、表面実装(SMD:Surface Mount Device)タイプの発光モジュールであり、基板110にはLED素子120が実装されている。」
(ウ)「【0023】
基板110には、例えば複数のLED素子120が基板110の長手方向に沿って直線状に所定の間隔で実装されている。」
(エ)「【0033】
図3に示すように、基台200に取り付けられた発光部100は、透光カバー300によって覆われる。透光カバー300は、発光部100(LED素子120)からの光を透過する透光性のカバー部材である。透光カバー300は、例えば長尺状をなす略半円筒形状である。」
(オ)「【0035】
透光カバー300は、さらに、光拡散性(光散乱性)を有していてもよい。つまり、透光カバー300は、透明カバーではなく、透光性及び光拡散性を有する拡散カバーであってもよい。透光カバー300に光拡散性を持たせることで、指向性の強いLED素子120の光を散乱させることができるので、複数のLED素子120の発光の明暗差によるつぶつぶ感(輝度むら)を抑制できる。」
(カ)「【0080】
なお、図16及び表1において、ipRGC刺激量は、D65光源から照射される光で規格化した値で示している。D65光源とは、CIE(国際照明委員会)が規定する標準光源の一つである。」
(キ)「【0081】
【表1】
[図:0001423491000006.jpg]
」
(ク)「【0101】
(変形例3)
本変形例では、LED素子120として、相関色温度が5000K以上7200K以下の白色光を発する白色LED光源と、主たるピーク波長が600nm以上640nm以下の範囲にある赤色光を発する赤色LED光源と、主たるピーク波長が480nm500nm以下の範囲にある緑色光を発する緑色LED光源とを用いて、上記光特性を有する第1照明光を実現している。」
(ケ)「【0102】
この場合、図21に示すように、複数のLED素子120は、白色LED光源である第1LED素子120aと、赤色LED光源である第2LED素子120bと、緑色LED光源である第3LED素子120cとによって構成すればよい。なお、本変形例において、第1LED素子120a、第2LED素子120b及び第3LED素子120cは1つずつ交互に配置されているが、第1LED素子120a、第2LED素子120b及び第3LED素子120cの並び順及び個数は、これに限るものではない。」
(コ)図2には、以下の内容が示されている。
「
[図:0001423491000007.jpg]
」
(サ)図3には、以下の内容が示されている。
「
[図:0001423491000008.jpg]
」
(シ)図21には、以下の内容が示されている。
「
[図:0001423491000009.jpg]
」
イ 認定事項
(ア)【図2】及び【図3】の図示内容から(以下の参考図1も参照。)、「透光カバー300の左端部から複数のLED素子120が実装されている基板110側に延びる透光カバー300の左端面が設けられ」ていること看取できる。
また、【図2】(以下の参考図1も参照。)を踏まえると、「透光カバー300の右端部」も「透光カバー300の左端部」と同様の構成を備えているものと認められるので、「透光カバー300の右端部から複数のLED素子120が実装されている基板110側に延びる透光カバー300の右端面が設けられ」ているものと認められる。
参考図1:図2に当審において加筆したもの
[図:0001423491000010.jpg]
(イ)【図21】の図示内容から、「複数のLED素子120は、第2LED素子120bと、第1LED素子120aと、第3LED素子120cをそれぞれ2個以上含」むものであること、「第1LED素子120a、第2LED素子120b、第3LED素子120cの順序で配列された組を備え、左端面側から組が繰り返し直線上に配置された」ことが看取できる。
(ウ)上記(ア)及び(イ)を踏まえると、「透光カバー300の左端面に最も近い位置に配置されているLED素子120は、第1LED素子120aであ」るものと認められる。
ウ 甲2発明
上記記載事項及び認定事項を総合すると、甲2には、次の発明(以下「甲2発明」という。)が記載されていると認められる。
「複数のLED素子120を直線上に実装し、複数のLED素子120が実装されている発光部100を覆う透光性及び光拡散性を有する透光カバー300を備える光源ユニット10であって(段落【0019】、【0021】、【0023】及び【0035】)、
透光カバー300の左端部から複数のLED素子120が実装されている基板110側に延びる透光カバー300の左端面が設けられ(認定事項(ア))、
透光カバー300の右端部から複数のLED素子120が実装されている基板110側に延びる透光カバー300の右端面が設けられ(認定事項(ア))、
複数のLED素子120は、赤色LED光源である第2LED素子120bと、相関色温度が5000K以上7200K以下の白色光を発する白色LED光源である第1LED素子120aと、緑色LED光源である第3LED素子120cをそれぞれ2個以上含み(段落【0101】及び【0102】並びに認定事項(イ))、
透光カバー300の左端面に最も近い位置に配置されているLED素子120は、第1LED素子120aであり(認定事項(ウ))、
相関色温度4945KのCIE(国際照明委員会)が規定する色度(X,Y)が、(0.3467,0.3530)であり(段落【0080】及び【0081】)、
第1LED素子120a、第2LED素子120b、第3LED素子120cの順序で配列された組を備え、左端面側から組が繰り返し直線上に配置された(認定事項(イ))、
光源ユニット10(段落【0019】)。」
(3)甲3
ア 記載事項
甲3には、以下の事項が記載されている。
(ア)「【0015】
以下、本発明の一実施形態に係る照明器具について、図1乃至図3(a)、(b)を参照して説明する。本実施形態の照明器具1は、図1、2に示されるように、本照明器具1の壁面等への取付け板2と、取り付け板2に固定される本体ケース3と、本体ケース3内に収納される水平方向に細長い基板4と、基板4上に1列に繰り返し並べて実装された青色、赤色、緑色の各発光ダイオード5b、5r、5g(光源)と、各発光ダイオードの上面を覆う光透過性の蓋体6と、を備える。各発光ダイオード5b、5r、5gは、基板4の裏面に取付けられた電源回路(不図示)と点灯回路(不図示)によって所定の明るさに点灯される。 」
(イ)「【0020】
次に、カバー7が蓋体6の両端の幅狭部6aに装着されたときの、各発光ダイオード5b、5r、5gから出射される光Lb、Lr、Lgが混合する態様について、図2を参照して説明する。各発光ダイオード5b、5r、5gは、前述の通り青色、赤色、緑色の順で繰り返し配置されており、照明器具1の端部を除く各発光ダイオード5b、5r、5g・・から出射される青色、赤色、緑色の光Lb、Lr、Lgは、蓋体6のカバー7で覆われていない部分を透過して空間へ拡散し均等に混合される。従って、照明器具1から離れた位置のユーザからは白色の光として見える。」
(ウ)図1には、以下の内容が示されている。
「
[図:0001423491000011.jpg]
」
(エ)図2には、以下の内容が示されている。
「
[図:0001423491000012.jpg]
」
イ 認定事項
(ア)【図1】(以下の参考図2も参照。以下、この項において同じ。)の図示内容から、「蓋体6の右端部から発光ダイオード5b、5r、5gが実装されている基板4側に延びる蓋体6の右端面が設けられ」ていること看取できる。
また、【図1】を踏まえると、「蓋体6の左端部」も「透光カバー300の右端部」と同様の構成を備えているものと認められるので、「蓋体6の左端部から発光ダイオード5b、5r、5gが実装されている基板4側に延びる蓋体6の左端面が設けられ」ているものと認められる。
参考図2:図1に当審において加筆したもの
[図:0001423491000013.jpg]
(イ)【図2】の図示内容から、「青色、赤色、緑色の各発光ダイオード5b、5r、5gをそれぞれ2個以上含」むものであることが看取できる。
(ウ)上記(ア)及び(イ)を踏まえると、「蓋体6の左端面に最も近い位置に配置されているのは、青色の発光ダイオード5bであり、蓋体6の右端面に最も近い位置に配置されているのは、緑色の発光ダイオード5gであ」るものと認められる。
ウ 甲3発明
上記記載事項及び認定事項を総合すると、甲3には、次の発明(以下「甲3発明」という。)が記載されていると認められる。
「青色、赤色、緑色の各発光ダイオード5b、5r、5gが基板4上に1列に繰り返し並べて実装され、各発光ダイオード5b、5r、5gの上面を覆う光透過性の青色、赤色、緑色の光を空間へ拡散し均等に混合する蓋体6を備えた照明器具1であって(段落【0015】及び【0020】)、
蓋体6の左端部から発光ダイオード5b、5r、5gが実装されている基板4側に延びる蓋体6の左端面が設けられ(認定事項(ア))、
蓋体6の右端部から発光ダイオード5b、5r、5gが実装されている基板4側に延びる蓋体6の右端面が設けられ(認定事項(ア))、
青色、赤色、緑色の各発光ダイオード5b、5r、5gをそれぞれ2個以上含み(認定事項(イ))、
蓋体6の左端面に最も近い位置に配置されているのは、青色の発光ダイオード5bであり(認定事項(ウ))、
蓋体6の右端面に最も近い位置に配置されているのは、緑色の発光ダイオード5gであり(認定事項(ウ))、
発光ダイオード5b、5r、5gは、青色、赤色、緑色の順で繰り返し配置されている(段落【0015】)、
照明器具1(段落【0015】)。」
3 本件発明1について
(1)甲1発明1との対比・判断
ア 対比
本件発明1と甲1発明1とを対比する。
(ア)甲1発明1の「光源600」は本件発明1の「照明装置」に相当し、以下同様に、「赤色又は赤橙色LEDである」「第3のLED616」は「赤色のLEDパッケージ」に、「温白色LEDである」「第1のLED612」は「赤色とは異なる第1の色のLEDパッケージ」に、「青色又はシアン色LEDである」「第2のLED614」は「赤色及び第1の色とは異なる第2の色のLEDパッケージ」に、それぞれ相当する。
そして、上記の相当関係を踏まえると以下のことがいえる。
(イ)甲1発明1の「複数のLED610」は、「赤色又は赤橙色LEDである複数の第3のLED616と、温白色LEDである複数の第1のLED612と、青色又はシアン色LEDである複数の第2のLED614を含」むものであり、複数の色を含むものといえるので、本件発明1の「複数の色のLEDパッケージ」に相当する。
また、甲1発明1の「光出射窓640」は、甲1の【図6】を参照すると、「光源600」において、「カバー」としての機能を奏するものと認められる。
したがって、甲1発明1の「複数のLED610を列状に配置し、複数のLED610の前面に光出射窓640が設けられた光源600」と、本件発明1の「複数の色のLEDパッケージを列状に配置し、前記複数の色のLEDパッケージの前面に拡散カバーが設けられた照明装置」とは、「複数の色のLEDパッケージを列状に配置し、前記複数の色のLEDパッケージの前面にカバーが設けられた照明装置」という構成において共通する。
(ウ)上記(イ)を踏まえると、甲1発明1の「複数のLED610は、赤色又は赤橙色LEDである複数の第3のLED616と、温白色LEDである複数の第1のLED612と、青色又はシアン色LEDである複数の第2のLED614を含」む構成は、第3のLED616、第1のLED612及び第2のLED614が各々複数、すなわち、2個以上含まれているものと認められるので、本件発明1の「前記複数の色のLEDパッケージは、赤色のLEDパッケージと、赤色とは異なる第1の色のLEDパッケージと、赤色及び第1の色とは異なる第2の色のLEDパッケージをそれぞれ2個以上含」む構成に相当する。
(エ)上記(イ)を踏まえると、甲1発明1の「光出射窓640の左端に最も近い位置に配置されているLED610が、第1のLED612であ」る構成と、本件発明1の「前記拡散カバー左端面に最も近い位置に配置されているLEDパッケージが、前記第1の色のLEDパッケージであ」る構成とは、「前記カバー左端に最も近い位置に配置されているLEDパッケージが、前記第1の色のLEDパッケージであ」る構成において共通する。
(オ)甲1発明1の「温白色光」、すなわち、「温白色LEDである」「第1のLED612」から発する光の色は、「座標がCIE1931(xyz)において(x,y)が(0.390,0.375)、(0.400,0.410)、(0.480,0.430)、(0.470,0.400)で示される頂点によって境界付けられる領域内に色が存在する光として定義される」ものであるところ、当該座標は、以下の参考図3に示すとおり、本件発明1の「CIE1931色度座標系において、(0.5,0.5)、(0.423,0.355)、(0.342,0.312)、(0.352,0.44)、(0.37,0.63)及び色度境界線で囲まれる範囲の色度である黄白色LEDパッケージ」の範囲に一部含まれるものと認められる。
したがって、当該含まれる範囲においては、甲1発明1の「温白色光は、座標がCIE1931(xyz)において(x,y)が(0.390,0.375)、(0.400,0.410)、(0.480,0.430)、(0.470,0.400)で示される頂点によって境界付けられる領域内に色が存在する光として定義される」構成は、本件発明1の「前記第1の色のLEDパッケージは、CIE1931色度座標系において、(0.5,0.5)、(0.423,0.355)、(0.342,0.312)、(0.352,0.44)、(0.37,0.63)及び色度境界線で囲まれる範囲の色度である黄白色LEDパッケージであ」る構成に相当する。
参考図3:本件特許における黄白色LEDパッケージ及び青白色LEDパッケージと、甲1発明1における温白色光とを表すCIE1931色度座標系
[図:0001423491000014.jpg]
(カ)そうすると、本件発明1と甲1発明1とは、
「複数の色のLEDパッケージを列状に配置し、前記複数の色のLEDパッケージの前面にカバーが設けられた照明装置であって、
前記複数の色のLEDパッケージは、赤色のLEDパッケージと、赤色とは異なる第1の色のLEDパッケージと、赤色及び第1の色とは異なる第2の色のLEDパッケージをそれぞれ2個以上含み、
前記カバー左端に最も近い位置に配置されているLEDパッケージが、前記第1の色のLEDパッケージであり、
前記第1の色のLEDパッケージは、CIE1931色度座標系において、(0.5,0.5)、(0.423,0.355)、(0.342,0.312)、(0.352,0.44)、(0.37,0.63)及び色度境界線で囲まれる範囲の色度である黄白色LEDパッケージである、
照明装置。」
の点において一致し、以下の点で相違する。
[相違点1-1]
LEDパッケージの前面に設けられたカバーの種類に関し、本件発明1では、「拡散カバー」であるのに対し、甲1発明1では、光出射窓640が光拡散性を有するものであるか否か特定されていない点。
[相違点1-2]
LEDパッケージの前面に設けられたカバーの構成に関し、本件発明1では、「前記」「カバーの左端部から前記複数のLEDパッケージの設置面側に延びる」「カバー左端面が設けられ、前記」「カバーの右端部から前記複数のLEDパッケージの設置面側に延びる」「カバー右端面が設けられ」るのに対し、甲1発明1では、光出射窓640は端部から延びる端面に相当する部位が定かでない点。
[相違点1-3]
LEDパッケージの配置に関し、本件発明1では、「前記」「カバー右端」「に最も近い位置に配置されているLEDパッケージが、前記第1の色のLEDパッケージ又は前記第2の色のLEDパッケージであ」るのに対し、甲1発明1では、光出射窓640の右端に最も近い位置に配置されているLED610の色が特定されていない点。
[相違点1-4]
第2の色のLEDパッケージの構成に関し、本件発明1では、「CIE1931色度座標において、(0.336,0.24)、(0.352,0.44)、(0.15,0.2)、(0.2,0.1)で囲まれる範囲の色度の範囲内である青白色LEDパッケージである」のに対し、甲1発明1では、青色又はシアン色LEDであるとしか特定されていない点。
イ 判断
事案に鑑み、相違点1-4から検討する。
(ア)甲1には、「青色又はシアン色」として、「CIE1931色度座標において、(0.336,0.24)、(0.352,0.44)、(0.15,0.2)、(0.2,0.1)で囲まれる範囲の色度の範囲内」の色とすることは記載されておらず、また、一般的に、青色やシアン色が、必ずしも上記座標範囲内に含まれるものとも認められない。
(イ)さらに、その他の証拠である甲2及び甲3にも、「(0.336,0.24)、(0.352,0.44)、(0.15,0.2)、(0.2,0.1)で囲まれる範囲の色度の範囲内である青白色LEDパッケージ」については記載されておらず、その他、相違点1-4に関係する構成も開示されていない。
(ウ)以上を踏まえると、甲1発明1の赤色又は赤橙色LEDである第3のLED616と温白色LEDである第1のLED612との組み合わせにおいて、第2のLED614の発する色である「青色又はシアン色」として、本件発明1における「青白色LEDパッケージ」に含まれる色を選択する動機があるものとは認められず、相違点1-4に係る本件発明1の構成とすることは、当業者が容易に想到し得たこととはいえない。
(エ)したがって、本件発明1は、相違点1-1~相違点1-3を検討するまでもなく、甲1発明1に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
(2)甲1発明2との対比・判断
ア 対比
本件発明1と甲1発明2とを対比する。
(ア)甲1発明2の「光源600」は本件発明1の「照明装置」に相当し、以下同様に、「赤色又は赤橙色LEDである」「第3のLED616」は「赤色のLEDパッケージ」に、「オフホワイトLEDである」「第1のLED612」は「赤色とは異なる第1の色のLEDパッケージ」に、「青色又はシアン色LEDである」「第2のLED614」は「赤色及び第1の色とは異なる第2の色のLEDパッケージ」に、それぞれ相当する。
そして、上記の相当関係を踏まえると以下のことがいえる。
(イ)甲1発明2の「オフホワイト光」、すなわち、「オフホワイトLEDである」「第1のLED612」から発する光の色は、「座標がCIE1931(xyz)において(x,y)が(0.436,0.441)、(0.335,0.483)、(0.297,0.399)、(0.352,0.380)で示される頂点によって境界付けられる領域内に色が存在する光として定義される」ものであるところ、当該座標は、以下の参考図4に示すとおり、本件発明1の「CIE1931色度座標系において、(0.5,0.5)、(0.423,0.355)、(0.342,0.312)、(0.352,0.44)、(0.37,0.63)及び色度境界線で囲まれる範囲の色度である黄白色LEDパッケージ」の範囲に一部含まれるものと認められる。
したがって、当該含まれる範囲においては、甲1発明2の「オフホワイト光は、座標がCIE1931(xyz)において(x,y)が(0.436,0.441)、(0.335,0.483)、(0.297,0.399)、(0.352,0.380)で示される頂点によって境界付けられる領域内に色が存在する光として定義される」構成は、本件発明1の「前記第1の色のLEDパッケージは、CIE1931色度座標系において、(0.5,0.5)、(0.423,0.355)、(0.342,0.312)、(0.352,0.44)、(0.37,0.63)及び色度境界線で囲まれる範囲の色度である黄白色LEDパッケージであ」る構成に相当する。
参考図4:本件特許における黄白色LEDパッケージ及び青白色LEDパッケージと、甲1発明2におけるオフホワイト光とを表すCIE1931色度座標系
[図:0001423491000015.jpg]
(ウ)さらに、甲1発明1との対比を検討した前記(1)ア(イ)~(エ)を踏まえると、本件発明1と甲1発明2とは、
「複数の色のLEDパッケージを列状に配置し、前記複数の色のLEDパッケージの前面にカバーが設けられた照明装置であって、
前記複数の色のLEDパッケージは、赤色のLEDパッケージと、赤色とは異なる第1の色のLEDパッケージと、赤色及び第1の色とは異なる第2の色のLEDパッケージをそれぞれ2個以上含み、
前記カバー左端に最も近い位置に配置されているLEDパッケージが、前記第1の色のLEDパッケージであり、
前記第1の色のLEDパッケージは、CIE1931色度座標系において、(0.5,0.5)、(0.423,0.355)、(0.342,0.312)、(0.352,0.44)、(0.37,0.63)及び色度境界線で囲まれる範囲の色度である黄白色LEDパッケージである、
照明装置。」
の点において一致し、以下の点で相違する。
[相違点1-5]
LEDパッケージの前面に設けられたカバーの種類に関し、本件発明1では、「拡散カバー」であるのに対し、甲1発明2では、光出射窓640が光拡散性を有するものであるか否か特定されていない点。
[相違点1-6]
LEDパッケージの前面に設けられたカバーの構成に関し、本件発明1では、「前記」「カバーの左端部から前記複数のLEDパッケージの設置面側に延びる」「カバー左端面が設けられ、前記」「カバーの右端部から前記複数のLEDパッケージの設置面側に延びる」「カバー右端面が設けられ」るのに対し、甲1発明2では、光出射窓640は端部から延びる端面に相当する部位が定かでない点。
[相違点1-7]
LEDパッケージの配置に関し、本件発明1では、「前記」「カバー右端」「に最も近い位置に配置されているLEDパッケージが、前記第1の色のLEDパッケージ又は前記第2の色のLEDパッケージであ」るのに対し、甲1発明2では、光出射窓640の右端に最も近い位置に配置されているLED610の色が特定されていない点。
[相違点1-8]
第2の色のLEDパッケージの構成に関し、本件発明1では、「CIE1931色度座標において、(0.336,0.24)、(0.352,0.44)、(0.15,0.2)、(0.2,0.1)で囲まれる範囲の色度の範囲内である青白色LEDパッケージである」のに対し、甲1発明2では、青色又はシアン色LEDであるとしか特定されていない点。
イ 判断
事案に鑑み、相違点1-8から検討する。
(ア)相違点1-8は、前記相違点1-4と同じであるので、前記(1)イで相違点1-4について検討したのと同様に、甲1発明2において、相違点1-8に係る本件発明1の構成とすることは、当業者が容易に想到し得たこととはいえない。
(イ)なお、前記参考図4を参照すると、甲1発明2の「オフホワイト光」は、本件発明1の「青白色LEDパッケージ」である「CIE1931色度座標において、(0.336,0.24)、(0.352,0.44)、(0.15,0.2)、(0.2,0.1)で囲まれる範囲の色度の範囲内」にも一部含まれるものと認められるので、以下その点についても検討する。
甲1発明2の「オフホワイトLEDである複数の第1のLED612」を、本件発明1の「第2の色のLEDパッケージ」に対応するものとしたとしても、甲1には、「第2のLED614」が発する「青色又はシアン色」として、本件発明1の「黄白色LEDパッケージ」である「CIE1931色度座標系において、(0.5,0.5)、(0.423,0.355)、(0.342,0.312)、(0.352,0.44)、(0.37,0.63)及び色度境界線で囲まれる範囲の色度」とすることは記載されておらず、また、一般的に、青色やシアン色が、上記座標範囲内に含まれるものとも認められない。
さらに、その他の証拠である甲2及び甲3にも、「CIE1931色度座標系において、(0.5,0.5)、(0.423,0.355)、(0.342,0.312)、(0.352,0.44)、(0.37,0.63)及び色度境界線で囲まれる範囲の色度である黄白色LEDパッケージ」については記載されておらず、その他、相違点1-8に関係する構成も開示されていない。
以上を踏まえると、甲1発明2の赤色又は赤橙色LEDである第3のLED616とオフホワイトLEDである第1のLED612との組み合わせにおいて、第2のLED614の発する色である「青色又はシアン色」として、本件発明1における「黄白色LEDパッケージ」に含まれる色を選択する動機があるものとは認められず、相違点1-8に係る本件発明1の構成とすることは、当業者が容易に想到し得たこととはいえない。
(ウ)したがって、本件発明1は、相違点1-5~相違点1-7を検討するまでもなく、甲1発明2に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
(3)甲1発明3との対比・判断
ア 対比
本件発明1と甲1発明3とを対比する。
(ア)甲1発明3の「LEDベース光源1200」は本件発明1の「照明装置」に相当し、以下同様に、「赤橙色(又は赤色)を提供する」「第3のLED1216」は「赤色のLEDパッケージ」に、「青みを帯びた白色を提供する」「第2のLED1214」は「赤色及び第1の色とは異なる第2の色のLEDパッケージ」に、それぞれ相当する。
そして、上記の相当関係を踏まえると以下のことがいえる。
(イ)甲1発明3の「複数のLED1210」は、「赤橙色(又は赤色)を提供する複数の第3のLED1216と、第1のLED1212からの第1の光をライム色光へと変換するカバー1250が上部に配置された複数の第1のLED1212と、青みを帯びた白色を提供する複数の第2のLED1214を含」むものであり、複数の色を含むものといえるので、本件発明1の「複数の色のLEDパッケージ」に相当する。
また、甲1発明3の「光出射窓1240」は、甲1の【図12】を参照すると、「LEDベース光源1200」において、「カバー」としての機能を奏するものと認められる。
したがって、甲1発明3の「複数のLED1210を列状に配置し、複数のLED1210の前面に光出射窓1240が設けられたLEDベース光源1200」と、本件発明1の「複数の色のLEDパッケージを列状に配置し、前記複数の色のLEDパッケージの前面に拡散カバーが設けられた照明装置」とは、「複数の色のLEDパッケージを列状に配置し、前記複数の色のLEDパッケージの前面にカバーが設けられた照明装置」という構成において共通する。
(ウ)甲1発明3の「第1のLED1212からの第1の光をライム色光へと変換するカバー1250が上部に配置された複数の第1のLED1212」は、第1のLED1212とカバー1250とによりライム色光を発するものであり、第1のLED1212及びカバー1250からなるLEDパッケージであると認められるので、本件発明1の「赤色とは異なる第1の色のLEDパッケージ」に相当する。
したがって、上記(イ)を合わせて踏まえると、甲1発明3の「複数のLED1210は、赤橙色(又は赤色)を提供する複数の第3のLED1216と、第1のLED1212からの第1の光をライム色光へと変換するカバー1250が上部に配置された複数の第1のLED1212と、青みを帯びた白色を提供する複数の第2のLED1214を含」む構成は、第3のLED1216、カバー1250が上部に配置された第1のLED1212及び第2のLED1214が各々複数、すなわち、2個以上含まれているものと認められるので、本件発明1の「前記複数の色のLEDパッケージは、赤色のLEDパッケージと、赤色とは異なる第1の色のLEDパッケージと、赤色及び第1の色とは異なる第2の色のLEDパッケージをそれぞれ2個以上含」む構成に相当する。
(エ)甲1発明3の「光出射窓1240の左端に最も近い位置に配置されているLED1210が、第1のLED1212であ」る構成と、本件発明1の「前記拡散カバー左端面に最も近い位置に配置されているLEDパッケージが、前記第1の色のLEDパッケージであ」る構成とは、「前記カバー左端に最も近い位置に配置されているLEDパッケージが、前記第1の色のLEDパッケージであ」る構成において共通する。
(オ)甲1発明3の「ライム色光」、すなわち、「カバー1250が上部に配置された」「第1のLED1212」から発する光の色は、「座標がCIE1931(xyz)において(x,y)が(0.357,0.490)、(0.395,0.474)、(0.425,0.528)、(0.393,0.564)で示される頂点によって境界付けられる領域内に色が存在する光である」ところ、当該座標は、以下の参考図5に示すとおり、本件発明1の「CIE1931色度座標系において、(0.5,0.5)、(0.423,0.355)、(0.342,0.312)、(0.352,0.44)、(0.37,0.63)及び色度境界線で囲まれる範囲の色度である黄白色LEDパッケージ」の範囲に含まれるものと認められる。
したがって、甲1発明3の「ライム色光成分は、座標がCIE1931(xyz)において(x,y)が(0.357,0.490)、(0.395,0.474)、(0.425,0.528)、(0.393,0.564)で示される頂点によって境界付けられる領域内に色が存在する光である」構成は、本件発明1の「前記第1の色のLEDパッケージは、CIE1931色度座標系において、(0.5,0.5)、(0.423,0.355)、(0.342,0.312)、(0.352,0.44)、(0.37,0.63)及び色度境界線で囲まれる範囲の色度である黄白色LEDパッケージであ」る構成に相当する。
参考図5:本件特許における黄白色LEDパッケージ及び青白色LEDパッケージと、甲1発明3におけるライム色光とを表すCIE1931色度座標系
[図:0001423491000016.jpg]
(カ)そうすると、本件発明1と甲1発明3とは、
「複数の色のLEDパッケージを列状に配置し、前記複数の色のLEDパッケージの前面にカバーが設けられた照明装置であって、
前記複数の色のLEDパッケージは、赤色のLEDパッケージと、赤色とは異なる第1の色のLEDパッケージと、赤色及び第1の色とは異なる第2の色のLEDパッケージをそれぞれ2個以上含み、
前記カバー左端に最も近い位置に配置されているLEDパッケージが、前記第1の色のLEDパッケージであり、
前記第1の色のLEDパッケージは、CIE1931色度座標系において、(0.5,0.5)、(0.423,0.355)、(0.342,0.312)、(0.352,0.44)、(0.37,0.63)及び色度境界線で囲まれる範囲の色度である黄白色LEDパッケージである、
照明装置。」
の点において一致し、以下の点で相違する。
[相違点1-9]
LEDパッケージの前面に設けられたカバーの種類に関し、本件発明1では、「拡散カバー」であるのに対し、甲1発明3では、光出射窓1240が光拡散性を有するものであるか否か特定されていない点。
[相違点1-10]
LEDパッケージの前面に設けられたカバーの構成に関し、本件発明1では、「前記」「カバーの左端部から前記複数のLEDパッケージの設置面側に延びる」「カバー左端面が設けられ、前記」「カバーの右端部から前記複数のLEDパッケージの設置面側に延びる」「カバー右端面が設けられ」るのに対し、甲1発明3では、光出射窓1240は端部から延びる端面に相当する部位が定かでない点。
[相違点1-11]
LEDパッケージの配置に関し、本件発明1では、「前記」「カバー右端」「に最も近い位置に配置されているLEDパッケージが、前記第1の色のLEDパッケージ又は前記第2の色のLEDパッケージであ」るのに対し、甲1発明3では、光出射窓1240の右端に最も近い位置に配置されているLED1210の色が特定されていない点。
[相違点1-12]
第2の色のLEDパッケージの構成に関し、本件発明1では、「CIE1931色度座標において、(0.336,0.24)、(0.352,0.44)、(0.15,0.2)、(0.2,0.1)で囲まれる範囲の色度の範囲内である青白色LEDパッケージである」のに対し、甲1発明3では、青みを帯びた白色を提供する第2のLED1214としか特定されていない点。
イ 判断
事案に鑑み、相違点1-12から検討する。
(ア)甲1の段落【0028】には、「青みを帯びた白色」として、「CCT約5500K」と記載されてはいるが、「CIE1931色度座標において、(0.336,0.24)、(0.352,0.44)、(0.15,0.2)、(0.2,0.1)で囲まれる範囲の色度の範囲内」の色とすることは記載されておらず、また、一般的に、相関色温度(CCT)が約5500Kの青みを帯びた白色が、必ずしも上記座標範囲内に含まれるものとも認められない。
(イ)さらに、その他の証拠である甲2及び甲3にも、「(0.336,0.24)、(0.352,0.44)、(0.15,0.2)、(0.2,0.1)で囲まれる範囲の色度の範囲内である青白色LEDパッケージ」については記載されておらず、その他、相違点1-12に関係する構成も開示されていない。
(ウ)以上を踏まえると、甲1発明3の赤橙色(又は赤色)を提供する第3のLED1216とライム色光へと変換するカバー1250が上部に配置された第1のLED1212との組み合わせにおいて、第2のLED1214が提供する「青みを帯びた白色」として、本件発明1における「青白色LEDパッケージ」に含まれる色を選択する動機があるものとは認められず、相違点1-12に係る本件発明1の構成とすることは、当業者が容易に想到し得たこととはいえない。
(エ)したがって、本件発明1は、相違点1-9~相違点1-11を検討するまでもなく、甲1発明3に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
4 本件発明2について
(1)甲1発明2との対比・判断
ア 対比
本件発明2と甲1発明2とを対比する。
前記3(2)アの対比を踏まえると以下のことがいえる。
(ア)甲1発明2の「オフホワイト光」、すなわち、「オフホワイトLEDである」「第1のLED612」から発する光の色は、「座標がCIE1931(xyz)において(x,y)が(0.436,0.441)、(0.335,0.483)、(0.297,0.399)、(0.352,0.380)で示される頂点によって境界付けられる領域内に色が存在する光として定義される」ものであるところ、当該座標は、前記3(2)ア(イ)及び同イ(イ)に説示したとおり(前記3(2)ア(イ)の参考図4も参照。)、本件発明2の「CIE1931色度座標において、(0.336,0.24)、(0.352,0.44)、(0.15,0.2)、(0.2,0.1)で囲まれる範囲の色度の範囲内である青白色LEDパッケージ」の範囲に一部含まれるものと認められる。
したがって、当該含まれる範囲においては、甲1発明2の「オフホワイト光は、座標がCIE1931(xyz)において(x,y)が(0.436,0.441)、(0.335,0.483)、(0.297,0.399)、(0.352,0.380)で示される頂点によって境界付けられる領域内に色が存在する光として定義される」構成は、本件発明2の「前記第1の色のLEDパッケージは、CIE1931色度座標において、(0.336,0.24)、(0.352,0.44)、(0.15,0.2)、(0.2,0.1)で囲まれる範囲の色度の範囲内である青白色LEDパッケージであ」る構成に相当する。
(イ)さらに、本件発明1と甲1発明1との対比を検討した前記3(1)ア(イ)~(エ)を踏まえると、本件発明2と甲1発明2とは、
「複数の色のLEDパッケージを列状に配置し、前記複数の色のLEDパッケージの前面にカバーが設けられた照明装置であって、
前記複数の色のLEDパッケージは、赤色のLEDパッケージと、赤色とは異なる第1の色のLEDパッケージと、赤色及び第1の色とは異なる第2の色のLEDパッケージをそれぞれ2個以上含み、
前記カバー左端に最も近い位置に配置されているLEDパッケージが、前記第1の色のLEDパッケージであり、
前記第1の色のLEDパッケージは、CIE1931色度座標において、(0.336,0.24)、(0.352,0.44)、(0.15,0.2)、(0.2,0.1)で囲まれる範囲の色度の範囲内である青白色LEDパッケージである、
照明装置。」
の点において一致し、以下の点で相違する。
[相違点1-13]
LEDパッケージの前面に設けられたカバーの種類に関し、本件発明2では、「拡散カバー」であるのに対し、甲1発明2では、光出射窓640が光拡散性を有するものであるか否か特定されていない点。
[相違点1-14]
LEDパッケージの前面に設けられたカバーの構成に関し、本件発明2では、「前記」「カバーの左端部から前記複数のLEDパッケージの設置面側に延びる」「カバー左端面が設けられ、前記」「カバーの右端部から前記複数のLEDパッケージの設置面側に延びる」「カバー右端面が設けられ」るのに対し、甲1発明2では、光出射窓640は端部から延びる端面に相当する部位が定かでない点。
[相違点1-15]
LEDパッケージの配置に関し、本件発明2では、「前記」「カバー右端」「に最も近い位置に配置されているLEDパッケージが、前記第1の色のLEDパッケージ又は前記第2の色のLEDパッケージであ」るのに対し、甲1発明2では、光出射窓640の右端に最も近い位置に配置されているLED610の色が特定されていない点。
[相違点1-16]
第2の色のLEDパッケージの構成に関し、本件発明2では、「前記第2の色のLEDパッケージは、CIE1931色度座標系において、(0.5,0.5)、(0.423,0.355)、(0.342,0.312)、(0.352,0.44)、(0.37,0.63)及び色度境界線で囲まれる範囲の色度である黄白色LEDパッケージである」のに対し、甲1発明2では、青色又はシアン色LEDである点。
イ 判断
事案に鑑み、相違点1-16から検討する。
(ア)甲1には、「青色又はシアン色」として、「CIE1931色度座標系において、(0.5,0.5)、(0.423,0.355)、(0.342,0.312)、(0.352,0.44)、(0.37,0.63)及び色度境界線で囲まれる範囲の色度」とすることは記載されておらず、また、一般的に、青色やシアン色が、上記座標範囲内に含まれるものとも認められない。
(イ)さらに、その他の証拠である甲2及び甲3にも、「青色又はシアン色」として、「CIE1931色度座標系において、(0.5,0.5)、(0.423,0.355)、(0.342,0.312)、(0.352,0.44)、(0.37,0.63)及び色度境界線で囲まれる範囲の色度である黄白色LEDパッケージ」を選択することは記載されておらず、その他、相違点1-16に関係する構成も開示されていない。
(ウ)以上を踏まえると、甲1発明2の赤色又は赤橙色LEDである第3のLED616とオフホワイトLEDである第1のLED612との組み合わせにおいて、第2のLED614の発する色である「青色又はシアン色」として、本件発明2における「黄白色LEDパッケージ」に含まれる色を選択する動機があるものとは認められず、相違点1-16に係る本件発明2の構成とすることは、当業者が容易に想到し得たこととはいえない。
(エ)したがって、本件発明2は、相違点1-13~相違点1-15を検討するまでもなく、甲1発明2に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
(2)甲2発明との対比・判断
ア 対比
本件発明2と甲2発明とを対比する。
(ア)甲2発明の「透光性及び光拡散性を有する透光カバー300」及び「透光カバー300」は本件発明2の「拡散カバー」に相当し、以下同様に、「光源ユニット10」は「照明装置」に、「赤色LED光源である第2LED素子120b」は「赤色のLEDパッケージ」に、「白色光を発する白色LED光源である第1LED素子120a」は「赤色とは異なる第1の色のLEDパッケージ」に、「緑色LED光源である第3LED素子120c」は「赤色及び第1の色とは異なる第2の色のLEDパッケージ」に、それぞれ相当する。
そして、上記の相当関係を踏まえると以下のことがいえる。
(イ)甲2発明の「複数のLED素子120」は、「赤色LED光源である第2LED素子120bと、相関色温度が5000K以上7200K以下の白色光を発する白色LED光源である第1LED素子120aと、緑色LED光源である第3LED素子120cをそれぞれ2個以上含」むものであり、複数の色を含むものといえるので、本件発明2の「複数の色のLEDパッケージ」に相当する。
また、甲2発明の「複数のLED素子120を直線上に実装」することは、本件発明2の「複数の色のLEDパッケージを列状に配置」することに相当する。
さらに、甲2発明の「複数のLED素子120が実装されている発光部100を覆う」「透光カバー300を備える」構成は、本件発明2の「前記複数の色のLEDパッケージの前面に」「カバーが設けられた」構成に相当する。
したがって、甲2発明の「複数のLED素子120を直線上に実装し、複数のLED素子120が実装されている発光部100を覆う透光性及び光拡散性を有する透光カバー300を備える光源ユニット10」は、本件発明2の「複数の色のLEDパッケージを列状に配置し、前記複数の色のLEDパッケージの前面に拡散カバーが設けられた照明装置」に相当する。
(ウ)上記(イ)を踏まえると、甲2発明の「複数のLED素子120が実装されている基板110」の透光カバー300側の面は、本件発明2の「前記複数のLEDパッケージの設置面」に相当するといえる。
したがって、甲2発明の「透光カバー300の左端部から複数のLED素子120が実装されている基板110側に延びる透光カバー300の左端面が設けられ」る構成は、本件発明2の「前記拡散カバーの左端部から前記複数のLEDパッケージの設置面側に延びる拡散カバー左端面が設けられ」る構成に相当する。
(エ)上記(イ)及び(ウ)を踏まえると、甲2発明の「透光カバー300の右端部から複数のLED素子120が実装されている基板110側に延びる透光カバー300の右端面が設けられ」る構成は、本件発明2の「前記拡散カバーの右端部から前記複数のLEDパッケージの設置面側に延びる拡散カバー右端面が設けられ」る構成に相当する。
(オ)上記(イ)を踏まえると、甲2発明の「複数のLED素子120は、赤色LED光源である第2LED素子120bと、」「白色光を発する白色LED光源である第1LED素子120aと、緑色LED光源である第3LED素子120cをそれぞれ2個以上含」む構成は、本件発明2の「前記複数の色のLEDパッケージは、赤色のLEDパッケージと、赤色とは異なる第1の色のLEDパッケージと、赤色及び第1の色とは異なる第2の色のLEDパッケージをそれぞれ2個以上含」む構成に相当する。
(カ)上記(イ)を踏まえると、甲2発明の「透光カバー300の左端面に最も近い位置に配置されているLED素子120は、第1LED素子120aであ」る構成は、本件発明2の「前記拡散カバー左端面に最も近い位置に配置されているLEDパッケージが、前記第1の色のLEDパッケージであ」る構成に相当する。
(キ)そうすると、本件発明2と甲2発明とは、
「複数の色のLEDパッケージを列状に配置し、前記複数の色のLEDパッケージの前面に拡散カバーが設けられた照明装置であって、
前記拡散カバーの左端部から前記複数のLEDパッケージの設置面側に延びる拡散カバー左端面が設けられ、
前記拡散カバーの右端部から前記複数のLEDパッケージの設置面側に延びる拡散カバー右端面が設けられ、
前記複数の色のLEDパッケージは、赤色のLEDパッケージと、赤色とは異なる第1の色のLEDパッケージと、赤色及び第1の色とは異なる第2の色のLEDパッケージをそれぞれ2個以上含み、
前記拡散カバー左端面に最も近い位置に配置されているLEDパッケージが、前記第1の色のLEDパッケージである、
照明装置。」
の点において一致し、以下の点で相違する。
[相違点2-1]
LEDパッケージの配置に関し、本件発明2では、「前記拡散カバー右端面に最も近い位置に配置されているLEDパッケージが、前記第1の色のLEDパッケージ又は前記第2の色のLEDパッケージであ」るのに対し、甲2発明では、透光カバー300の右端面に最も近い位置に配置されているLED素子120の色が特定されていない点。
[相違点2-2]
第1の色のLEDパッケージ及び第2の色のLEDパッケージの構成に関し、本件発明2では、「前記第1の色のLEDパッケージは、CIE1931色度座標において、(0.336,0.24)、(0.352,0.44)、(0.15,0.2)、(0.2,0.1)で囲まれる範囲の色度の範囲内である青白色LEDパッケージであり、前記第2の色のLEDパッケージは、CIE1931色度座標系において、(0.5,0.5)、(0.423,0.355)、(0.342,0.312)、(0.352,0.44)、(0.37,0.63)及び色度境界線で囲まれる範囲の色度である黄白色LEDパッケージである」のに対し、甲2発明では、相関色温度が5000K以上7200K以下の白色光を発する白色LED光源である第1LED素子120aと、緑色LED光源である第3LED素子120cである点。
イ 判断
事案に鑑み、相違点2-2から検討する。
(ア)甲2には、「相関色温度4945K」の色について、「CIE(国際照明委員会)が規定する色度(X,Y)が、(0.3467,0.3530)であ」ると特定されており、仮に、「CIE(国際照明委員会)が規定する色度」がCIE1931色度座標系を表すものとすると、当該色は、以下の参考図6に示すとおり、本件発明2の「CIE1931色度座標系において、(0.5,0.5)、(0.423,0.355)、(0.342,0.312)、(0.352,0.44)、(0.37,0.63)及び色度境界線で囲まれる範囲の色度である黄白色LEDパッケージ」の範囲に含まれるものとも認められる。
参考図6:本件特許における黄白色LEDパッケージ及び青白色LEDパッケージと、甲2発明における相関色温度4945Kの色とを表すCIE1931色度座標系
[図:0001423491000017.jpg]
(イ)ただし、甲2には、「白色LED光源である第1LED素子120a」が発する「相関色温度が5000K以上7200K以下の白色光」として、上記した「相関色温度4945Kの色」を使用することは記載されておらず、また、示唆されているものとも認められない。
(ウ)甲2発明の「緑色LED光源である第3LED素子120c」についても、一般的に、「緑色」が、「CIE1931色度座標系において、(0.5,0.5)、(0.423,0.355)、(0.342,0.312)、(0.352,0.44)、(0.37,0.63)及び色度境界線で囲まれる範囲」や「CIE1931色度座標において、(0.336,0.24)、(0.352,0.44)、(0.15,0.2)、(0.2,0.1)で囲まれる範囲の色度の範囲」に含まれるものとは認められない。
(エ)さらに、その他の証拠である甲1及び甲3にも、「緑色」として、「(0.336,0.24)、(0.352,0.44)、(0.15,0.2)、(0.2,0.1)で囲まれる範囲の色度の範囲内である青白色LEDパッケージ」を選択することは記載されておらず、その他、相違点2-2に関係する構成も開示されていない。
(オ)以上を踏まえると、甲2発明の赤色LED光源である第2LED素子120bとの組み合せにおいて、第1LED素子120a及び第3LED素子120cの発する色について、本件発明2における「青白色LEDパッケージ」及び「黄白色LEDパッケージ」に含まれる色を選択する動機があるものとは認められず、相違点2-2に係る本件発明2の構成とすることは、当業者が容易に想到し得たこととはいえない。
(カ)したがって、本件発明2は、相違点2-1を検討するまでもなく、甲2発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
5 本件発明3について
本件訂正により請求項3は削除されたため、取消理由の対象が存在しない。
6 本件発明4について
本件発明4は、本件発明1又は本件発明2の発明特定事項を全て含み、さらに限定をしたものであるから、本件発明1又は本件発明2と同様の理由により、甲1発明1に基いて、又は、甲1発明2に基いて、又は、甲1発明3に基いて、又は、甲2発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
第6 取消理由通知において採用しなかった特許異議申立理由について
1 申立人の主張する特許異議申立理由の概要
申立人は、特許異議申立書において、下記理由1~理由4を挙げている。
(1)理由1(甲1を主たる証拠とする特許法第29条第1項)
本件訂正前の請求項1~3に係る発明は、甲1に記載された発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当するので特許を受けることができないものであり、本件訂正前の請求項1~3に係る特許は、特許法第29条第1項の規定に違反してされたものである。
(2)理由2(甲1を主たる証拠とする特許法第29条第2項)
ア 理由2-1
本件訂正前の請求項1~3に係る発明は、甲1に記載された発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本件訂正前の請求項1~3に係る特許は特許法第29条第2項の規定に違反してされたものである。
イ 理由2-2
本件訂正前の請求項4~6に係る発明は、甲1に記載された発明に基いて、又は、甲1に記載された発明及び甲3に記載された発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本件訂正前の請求項4~6に係る特許は特許法第29条第2項の規定に違反してされたものである。
(3)理由3(甲2を主たる証拠とする特許法第29条第1項)
本件訂正前の請求項2及び4に係る発明は、甲2に記載された発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当するので特許を受けることができないものであり、本件訂正前の請求項2及び4に係る特許は、特許法第29条第1項の規定に違反してされたものである。
(4)理由4(甲2を主たる証拠とする特許法第29条第2項)
ア 理由4-1
本件訂正前の請求項2及び4に係る発明は、甲2に記載された発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本件訂正前の請求項2及び4に係る特許は特許法第29条第2項の規定に違反してされたものである。
イ 理由4-2
本件訂正前の請求項5及び6に係る発明は、甲2に記載された発明に基いて、又は、甲2に記載された発明及び甲3に記載された発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本件訂正前の請求項5及び6に係る特許は特許法第29条第2項の規定に違反してされたものである。
2 理由1について
前記第5の3(1)~(3)、4(1)及び5で説示したとおりであり、本件発明1~3は、甲1発明1~甲1発明3ではないので、特許法第29条第1項の規定に違反してされたものということはできない。
3 理由2-1について
前記第5の3(1)~(3)、4(1)及び5で説示したとおりであり、本件発明1~3は、甲1発明1~甲1発明3に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではないから、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものということはできない。
4 理由2-2について
(1)本件発明4について
前記第5の6で説示したとおりであり、本件発明4は、甲1発明1~甲1発明3に基いて、又は、甲1発明1~甲1発明3及び甲3発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではないから、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものということはできない。
(2)本件発明5について
ア 対比
本件発明5と甲1発明1とを対比する。
本件発明1と甲1発明1との対比を検討した前記第5の3(1)アの対比を踏まえると、本件発明5と甲1発明1とは、
「複数の色のLEDパッケージを列状に配置し、前記複数の色のLEDパッケージの前面にカバーが設けられた照明装置であって、
前記複数の色のLEDパッケージは、赤色のLEDパッケージと、赤色とは異なる第1の色のLEDパッケージと、赤色とは異なる第2の色のLEDパッケージを含む、
照明装置。」
の点において一致し、以下の点で相違する。
[相違点1-17]
LEDパッケージの前面に設けられたカバーの種類に関し、本件発明5では、「拡散カバー」であるのに対し、甲1発明1では、光出射窓640が光拡散性を有するものであるか否か特定されていない点。
[相違点1-18]
LEDパッケージの前面に設けられたカバーの構成に関し、本件発明5では、「前記」「カバーの左端部から前記複数のLEDパッケージの設置面側に延びる」「カバー左端面が設けられ、前記」「カバーの右端部から前記複数のLEDパッケージの設置面側に延びる」「カバー右端面が設けられ」るのに対し、甲1発明1では、光出射窓640は端部から延びる端面に相当する部位が定かでない点。
[相違点1-19]
LEDパッケージの配置に関し、本件発明5では、「これらが前記赤色のLEDパッケージが左端にならない順序で配列された第1の組と、これらが前記赤色のLEDパッケージが右端にならない前記第1の組とは異なる順序で配列された第2の組を備え、前記拡散カバー左端面側から前記第1の組が繰り返し列状に配置され、前記拡散カバー右端面側から前記第2の組が繰り返し列状に配置された」のに対し、甲1発明1では、複数の第3のLED616と、複数の第1のLED612と、複数の第2のLED614とが、繰り返し列状に配置されているか否か特定されていない点。
イ 判断
事案に鑑み、相違点1-19から検討する。
(ア)複数の色のLEDパッケージを列状に配置した照明装置において、「赤色のLEDパッケージが左端にならない順序で配列された第1の組を備え、カバー左端面側から第1の組が繰り返し列状に配置された」構成は、甲2(甲2発明の「第1LED素子120a、第2LED素子120b、第3LED素子120cの順序で配列された組を備え、左端面側から組が繰り返し直線上に配置された」構成を参照。)や甲3(甲3発明の「発光ダイオード5b、5r、5gは、青色、赤色、緑色の順で繰り返し配置されている」構成を参照。)に示すように周知の構成であると認められる。
しかし、甲2及び甲3のいずれにも、「前記赤色のLEDパッケージが右端にならない前記第1の組とは異なる順序で配列された第2の組を備え、」「前記拡散カバー右端面側から前記第2の組が繰り返し列状に配置された」構成は記載されておらず、また、示唆されているものとも認められない。
(イ)以上を踏まえると、甲1発明1において、上記周知の構成を適用する際に、合わせて、「第2の組を備える」構成とする動機があるものとは認められず、相違点1-19に係る本件発明5の構成とすることは、当業者が容易に想到し得たこととはいえない。
(ウ)なお、本件発明5と甲1発明2とを対比しても、少なくとも上記相違点1-17~1-19と同じ点で相違する。
さらに、本件発明5と甲1発明3とを対比しても、少なくとも上記相違点1-17~1-19と実質的に同じ点で相違する。
(エ)したがって、本件発明5は、甲1発明1に基いて、又は、甲1発明2に基いて、又は、甲1発明3に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
また、本件発明5は、甲1発明1~甲1発明3及び甲3発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものでもない。
(3)本件発明6について
本件発明6は、本件発明5の発明特定事項を全て含み、さらに限定をしたものであるから、本件発明5と同様の理由により、甲1発明1~甲1発明3に基いて、又は、甲1発明1~甲1発明3及び甲3発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
5 理由3について
前記第5の4(2)及び6で説示したとおりであり、本件発明2及び4は、甲2発明ではないので、特許法第29条第1項の規定に違反してされたものということはできない。
6 理由4-1について
前記第5の4(2)及び6で説示したとおりであり、本件発明2及び4は、甲2発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではないから、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものということはできない。
7 理由4-2について
(1)本件発明5について
ア 対比
本件発明5と甲2発明とを対比する。
本件発明2と甲2発明との対比を検討した前記第5の4(2)アの対比を踏まえると、以下のことがいえる。
(ア)甲2発明の「複数のLED素子120は、赤色LED光源である第2LED素子120bと、」「白色光を発する白色LED光源である第1LED素子120aと、緑色LED光源である第3LED素子120cを」「含」む構成は、本件発明5の「前記複数の色のLEDパッケージは、赤色のLEDパッケージと、赤色とは異なる第1の色のLEDパッケージと、赤色とは異なる第2の色のLEDパッケージを含む」む構成に相当する。
(イ)甲2発明の「第1LED素子120a、第2LED素子120b、第3LED素子120cの順序で配列された組」について、「第1LED素子120a」は「相関色温度が5000K以上7200K以下の白色光を発する白色LED光源である」ので、「赤色のLEDパッケージ」には該当しない。
したがって、甲2発明の「第1LED素子120a、第2LED素子120b、第3LED素子120cの順序で配列された組を備え、左端面側から組が繰り返し直線上に配置された」構成と、本件発明5の「これらが前記赤色のLEDパッケージが左端にならない順序で配列された第1の組と、これらが前記赤色のLEDパッケージが右端にならない前記第1の組とは異なる順序で配列された第2の組を備え、前記拡散カバー左端面側から前記第1の組が繰り返し列状に配置され、前記拡散カバー右端面側から前記第2の組が繰り返し列状に配置された」構成とは、「これらが前記赤色のLEDパッケージが左端にならない順序で配列された第1の組を備え、前記拡散カバー左端面側から前記第1の組が繰り返し列状に配置された」構成において共通する。
(ウ)さらに、本件発明2と甲2発明との対比を検討した前記第5の4(2)ア(イ)~(エ)を踏まえると、本件発明5と甲2発明とは、
「複数の色のLEDパッケージを列状に配置し、前記複数の色のLEDパッケージの前面に拡散カバーが設けられた照明装置であって、
前記拡散カバーの左端部から前記複数のLEDパッケージの設置面側に延びる拡散カバー左端面が設けられ、
前記拡散カバーの右端部から前記複数のLEDパッケージの前記設置面側に延びる拡散カバー右端面が設けられ、
前記複数の色のLEDパッケージは、赤色のLEDパッケージと、赤色とは異なる第1の色のLEDパッケージと、赤色とは異なる第2の色のLEDパッケージを含むとともに、
これらが前記赤色のLEDパッケージが左端にならない順序で配列された第1の組を備え、
前記拡散カバー左端面側から前記第1の組が繰り返し列状に配置された、
照明装置。」
の点において一致し、以下の点で相違する。
[相違点2-3]
LEDパッケージの配置に関し、本件発明5では、「これらが前記赤色のLEDパッケージが右端にならない前記第1の組とは異なる順序で配列された第2の組を備え、」「前記拡散カバー右端面側から前記第2の組が繰り返し列状に配置された」のに対し、甲2発明では、第2の組について特定されていない点。
イ 判断
(ア)甲2には、「第1LED素子120a、第2LED素子120b、第3LED素子120cの順序で配列された組」とは異なる順序で配列された第2の組を備えること、及び、透光カバー300の「右端面側から第2の組が繰り返し列状に配置された」構成については記載されておらず、また、示唆されているものとも認められない。
(イ)さらに、その他の証拠である甲1及び甲3のいずれにも、第1の組に加えて、「前記赤色のLEDパッケージが右端にならない前記第1の組とは異なる順序で配列された第2の組を備え、」「前記拡散カバー右端面側から前記第2の組が繰り返し列状に配置された」構成については記載されておらず、その他、相違点2-3に関係する構成も開示されていない。
(ウ)以上を踏まえると、甲2発明において、第1の組に加えて「第2の組を備える」ように複数のLED素子120の配列を変更する動機があるものとは認められず、相違点2-3に係る本件発明5の構成とすることは、当業者が容易に想到し得たこととはいえない。
(エ)したがって、本件発明5は、甲2発明に基いて、又は、甲2発明及び甲3発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
(2)本件発明6について
本件発明6は、本件発明5の発明特定事項を全て含み、さらに限定をしたものであるから、本件発明5と同様の理由により、甲2発明に基いて、又は、甲2発明及び甲3発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
第7 むすび
以上のとおりであるから、取消理由通知に記載した取消理由、並びに、申立人が特許異議申立書に記載した特許異議申立理由及び証拠によっては、本件特許の請求項1~2、4~6に係る特許を取り消すことはできない。
さらに、他に本件特許の請求項1~2、4~6に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
また、本件特許の請求項3に係る特許は、上記第2及び第3のとおり、本件訂正により削除されたので、申立人による請求項3に係る特許異議の申立ては、申立ての対象が存在しないものとなったため、特許法第120条の8第1項で準用する同法第135条の規定により却下する。
よって、結論のとおり決定する。
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2024-700391