商標拒絶査定不服審判
2024-002426
サラダボールバイゴクゴク、サラダボール、ボール、バイゴクゴク、ゴクゴク
- 審判番号
- 2024-002426
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2023-064181
- 請求日
- 2024年02月13日
- 審決日
- 2024年07月09日
- 公報発行日
- 2024年09月27日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社Drapocket
- 【請求人代理人】野中 剛
- 審判長/審判官
- 審判長 大森 友子
- 審判官 小俣 克巳
- 審判官 田中 瑠美
- 分類
- T18 .261-Z (W2943) / T18 .262-Z (W2943) / T18 .263-Z (W2943)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2023- 64181拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和5年6月12日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和5年 8月16日付け:拒絶理由通知書
令和5年 9月13日 :意見書の提出
令和5年11月22日付け:拒絶査定
令和6年 2月13日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第29類「フルーツサラダ,野菜サラダ,加工野菜」及び第43類「飲食物の提供,飲食物の提供に関する情報の提供」を指定商品及び指定役務として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第4203080号商標(以下「引用商標」という。)は、「サラダボール」の文字を横書きしてなり、平成8年11月26日登録出願、第29類「食肉,食用魚介類(生きているものを除く。),肉製品,加工水産物,豆,加工野菜及び加工果実,卵,加工卵,乳製品,食用油脂,カレー・シチュー又はスープのもと,なめ物,お茶漬けのり,ふりかけ,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,食用たんぱく」を指定商品として、同10年10月23日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号該当性について
ア 本願商標について
本願商標は、別掲1のとおり、「SALAD」の欧文字と「BOWL」(「W」の文字は、「V」を2つ重ねたような書体で表されている)の欧文字(以下「中段の文字」という場合がある。)を二段に書し、その下にやや小さめの文字で「by GOKUGOKU」の欧文字を表してなり、「SALAD」の欧文字の「S」と「D」の下から「BOWL」と「by GOKUGOKU」の欧文字を囲むように半円の図形を配置してなるところ、当該図形は、その構成態様から特定の事物を表したものとはいい難く、特定の称呼及び観念は生じないものである。
また、「BOWL」の欧文字のうち「W」の文字は、上記のとおり「V」の文字を2つ重ねたような書体で表されているが、別掲2の参考情報が示すとおり、「W」の文字をこのように表記することは、欧文字の書体においては一般に行われているものであって、当該「W」の書体も、欧文字「W」の一般的な書体として採択される一類型といい得るものである。
そして、「SALAD」の欧文字と「BOWL」の欧文字は小さめの文字で表された「by GOKUGOKU」の欧文字に比して、ひときわ大きく太字で表してなるものであるから、外観上、強く看者の注意を引く部分であり、当該文字は二段に書されているものの、同じ書体、同じ大きさでまとまりよく表されていることから、外観上一体的に把握、認識される。
さらに、「SALAD」の欧文字と「BOWL」の欧文字を一連に表した「SALAD BOWL」の文字は、「サラダを盛ったり混ぜ合わせたりするのに使う丸形の深い鉢。」(出典:株式会社岩波書店「広辞苑第七版」)の意味を有し、本願の指定商品との関係において、商品の品質を表示する等の格別な事情は見いだせず、自他商品の識別標識として機能する部分といえることから、当該文字部分を要部として抽出し、他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することも許されるというべきである。
そうすると、本願商標は、その要部である「SALAD」及び「BOWL」の文字部分(以下「本願商標の要部」という。)に相応して、「サラダボール」の称呼をも生じ、「サラダを盛ったり混ぜ合わせたりするのに使う丸形の深い鉢。」程の観念を生じるものである。
イ 引用商標について
引用商標は、「サラダボール」の片仮名を横書きしてなるところ、その構成文字に相応して「サラダボール」の称呼及び「サラダを盛ったり混ぜ合わせたりするのに使う丸形の深い鉢。」(前掲書)程の観念を生じるものである。
ウ 本願商標の要部と引用商標との類否について
本願商標の要部と引用商標を比較するに、外観について、欧文字の「SALAD」及び「BOWL」と片仮名の「サラダボール」とで、文字種が相違するものの、商標の使用において、その構成文字を同一の称呼が生じる範囲内で文字種を相互に変換して表記することが一般的に行われていることに鑑みれば、本願商標の要部と引用商標は、それぞれの文字を置き換えたものとして、取引者、需要者に認識される場合も少なくないものであるから、両者における文字種の相違が出所識別標識としての外観上の顕著な差異として強い印象を与えるとまではいえないものである。
また、称呼について、本願商標の要部と引用商標は、「サラダボール」の称呼を共通にするものである。
さらに、観念について、本願商標の要部と引用商標は、「サラダを盛ったり混ぜ合わせたりするのに使う丸形の深い鉢。」程の観念を生じるものであるから、観念を共通にするものである。
そうすると、両商標は、全体の外観においては相違するが、本願商標の要部と引用商標とは、外観上の差異が強い印象を与えるものとはいえず、称呼及び観念を共通にするものである。
してみれば、両商標は、これらの外観、称呼及び観念によって、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、互いに紛れるおそれのある類似の商標というのが相当である。
エ 本願の指定商品及び指定役務と引用商標の指定商品との類否について
本願の指定商品及び指定役務と引用商標の指定商品とを比較するに、本願の指定商品である第29類「フルーツサラダ,野菜サラダ,加工野菜」は、引用商標の指定商品中の「加工野菜及び加工果実」と同一又は類似の商品である。
オ 小括
上記アないしエによれば、本願商標は、引用商標と類似する商標であって、かつ、本願の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似のものである。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、本願商標の構成中、中段の文字は、「BOWL」ではなく、「BO」と「VとWを縦に積み重ねたもの」と「L」を並べて構成されるものであり、「SALAD」の文字と当該中段の文字から「サラダボール」と同一又は類似の称呼は生じない旨主張する。
しかしながら、上記(1)アで述べたとおり、「W」を「V」を2つ重ねたような書体(請求人は、これを「VとWを縦に積み重ねたもの」と表現している。)で表記することは、欧文字の書体においては一般に行われているものであって、当該「W」の書体も、欧文字の一般的な書体として採択される一類型といい得るものであるから、本願商標の構成中、「SALAD」と中段の文字は、一連で「SALAD BOWL」の文字を書したものであり、その構成文字に相応して「サラダボール」の称呼を生じるというべきものである。
イ 請求人は、仮に、本願商標の構成中、「SALAD」の文字と中段の文字から「サラダボール」と同一又は類似の称呼が生じるとしても、本願の指定商品である第29類「フルーツサラダ,野菜サラダ,加工野菜」との関係では、当該文字部分には識別力がなく、また、特に、ボウルを連想させる半円状の線によって、文字部分全体が囲まれて、全体としてまとまりよく外観上一体的に表されており、引用商標とは外観が大きく異なり、十分に区別し得る旨主張する。
しかしながら、上記(1)アで述べたとおり、本願商標の構成中の「SALAD」及び「BOWL」の文字部分は、一体的に把握、認識されるものであるところ、その指定商品との関係において、商品の品質を表示する等の格別な事情は見いだせず、ひときわ大きく太字で表された該文字部分が、自他商品の出所識別標識として、取引者、需要者に強く支配的な印象を与えるものであって、該文字部分を要部として抽出し、引用商標と比較して商標の類否を判断することも許されるものというのが相当である。
ウ 請求人は、過去の登録例を挙げ、これらの登録が併存していることからしても、本願商標は登録されるべきである旨主張する。
しかしながら、商標の類否判断は、対比する商標について個別具体的に判断されるべきものであるところ、請求人の挙げる登録例と本願商標とは、商標の具体的構成等において本願とは事案を異にするものであり、本願商標と引用商標の類否については上記(1)ウのとおりであるから、これらの登録例をもって、上記判断が左右されるものではない。
エ したがって、請求人の上記アないしウの主張は、いずれも採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することはできない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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