特許異議申立
2023-700555
包装材料用積層体および包装材料
- 審判番号
- 2023-700555
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 特願2018-163920
- 登録番号
- 7182069
- 請求日
- 2023年05月29日
- 審決日
- 2024年07月31日
- 公報発行日
- 2024年12月27日
- 結論
- 請求成立(取消)
- 当事者
- 【権利者】大日本印刷株式会社
- 【権利者代理人】宮嶋 学
- 【権利者代理人】浅野 真理
- 【権利者代理人】高田 泰彦
- 【権利者代理人】柏 延之
- 【異議申立人】金田 綾香
- 【異議申立人】早川 いづみ
- 【異議申立人】後藤 麻衣子
- 審判長/審判官
- 審判長 一ノ瀬 覚
- 審判官 藤井 眞吾
- 審判官 田口 傑
- 分類
- P1651.121-ZAA(B32B)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法29条2項特許法113条2号特許法120条の8第1項特許法135条
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項、特許法第120条の5第7項、特許法第120条の5第5項、特許法第120条の5第2項、特許法第113条第2号、特許法第120条の8第1項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特許第7182069号発明「包装材料用積層体および包装材料」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。
結論
結 論
特許第7182069号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1~7〕について訂正することを認める。
特許第7182069号の請求項1、6、7に係る特許を取り消す。
特許第7182069号の請求項2~5に係る特許についての特許異議の申立てを却下する。
理由
理 由
第1 手続の経緯
特許第7182069号の請求項1~7に係る特許についての出願は、平成30年8月31日の特許出願であって、令和4年11月24日にその特許権の設定登録がされ、令和4年12月2日に特許掲載公報が発行された。
本件特許異議の申立ての手続の経緯の概略は、次のとおりである。
令和5年 5月29日 :特許異議申立人金田綾香(以下「申立人1」という。)による請求項1~7に係る特許に対する特許異議の申立て
令和5年 5月30日 :特許異議申立人早川いづみ(以下「申立人2」という。)による請求項1~7に係る特許に対する特許異議の申立て
令和5年 5月31日 :特許異議申立人後藤麻衣子(以下「申立人3」という。)による請求項1~7に係る特許に対する特許異議の申立て
令和5年 9月 5日付け:取消理由通知書
令和5年11月 9日 :特許権者による意見書及び訂正請求書の提出
令和5年12月 6日 :特許権者による手続補正書の提出
令和6年 1月29日 :申立人2による意見書の提出
令和6年 2月 2日 :申立人3による意見書の提出
令和6年 3月 6日付け:取消理由通知書(決定の予告)
令和6年 5月 9日 :特許権者による意見書及び訂正請求書の提出(以下、この訂正請求書による訂正の請求を「本件訂正請求」といい、訂正自体を「本件訂正」という。)
令和6年 6月25日 :申立人3による意見書の提出
なお、令和5年11月9日にされ、同年12月6日に提出され手続補正書により補正された訂正の請求は、特許法第120条の5第7項の規定により取り下げられたものとみなす。
また、当審から令和6年5月21日付けで申立人に対して訂正請求があった旨の通知(特許法第120条の5第5項)を期間を指定して行ったが、当該期間内に申立人1、申立人2からは意見書の提出はなかった。
第2 本件訂正の適否
1 訂正の内容
本件訂正の内容は、訂正箇所に下線を付して示すと、次のとおりである。
(1)訂正事項1
本件訂正前の請求項1に記載された「基材と、ヒートシール層とを少なくとも備えた包装材料用積層体であって、
前記ヒートシール層が、ガスバリア性樹脂層と、ポリオレフィン樹脂層とを備え、前記ポリオレフィン樹脂層が、包装材料用積層体における最内層であり、
前記基材および前記ポリオレフィン樹脂層が同一のポリオレフィンにより構成され、
前記基材が、前記ポリオレフィンにより構成される延伸樹脂フィルムであり、
前記包装材料用積層体全体における前記ポリオレフィンの含有量が、80質量%以上であり、
前記ガスバリア性樹脂層の厚みが、前記ポリオレフィン樹脂層の厚みよりも小さいことを特徴とする、包装材料用積層体。」を、
「基材と、ヒートシール層とを少なくとも備えた包装材料用積層体であって、
前記基材と前記ヒートシール層との間に、接着層を備え、
前記接着層と前記ヒートシール層との間に、蒸着膜を備え、
前記蒸着膜が、アルミニウム蒸着膜であり、
前記接着層が、ポリエステルポリオールとイソシアネート化合物とリン酸変性化合物とを含む樹脂組成物の硬化物を含み、
前記ヒートシール層が、ガスバリア性樹脂層と、ポリオレフィン樹脂層とを備え、前記ポリオレフィン樹脂層が、包装材料用積層体における最内層であり、
前記ヒートシール層が、共押出製膜してなる未延伸樹脂フィルムであり、
前記基材および前記ポリオレフィン樹脂層が同一のポリオレフィンにより構成され、
前記基材が、前記ポリオレフィンにより構成される延伸樹脂フィルムであり、
前記包装材料用積層体全体における前記ポリオレフィンの含有量が、80質量%以上であり、
前記ガスバリア性樹脂層の厚みが、前記ポリオレフィン樹脂層の厚みよりも小さいことを特徴とする、包装材料用積層体。」に訂正する。(請求項1の記載を直接的又は間接的に引用する請求項6、7も同様に訂正する。)
(2)訂正事項2
本件訂正前の請求項2を削除する。
(3)訂正事項3
本件訂正前の請求項3を削除する。
(4)訂正事項4
本件訂正前の請求項4を削除する。
(5)訂正事項5
本件訂正前の請求項5を削除する。
(6)訂正事項6
本件訂正前の請求項6に記載された「請求項1~5のいずれか一項に記載の積層体」を、
「請求項1に記載の積層体」に訂正する。(請求項6の記載を引用する請求項7も同様に訂正する。)
(7)訂正事項7
本件訂正前の請求項7に記載された「請求項1~6のいずれか一項に記載の積層体」を、
「請求項1又は6に記載の積層体」に訂正する。
2 一群の請求項について
本件訂正前の請求項1~7は、請求項2~7が、本件訂正請求の対象である請求項1の記載を引用する関係にあるから、本件訂正は、一群の請求項〔1~7〕について請求されている。
3 訂正の目的の適否、新規事項の有無及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否
(1)訂正事項1について
訂正事項1は、本件訂正前の請求項1の積層体について、「前記基材と前記ヒートシール層との間に」あり、「ポリエステルポリオールとイソシアネート化合物とリン酸変性化合物とを含む樹脂組成物の硬化物を含」む「接着層」、及び「前記接着層と前記ヒートシール層との間に」あり、「アルミニウム蒸着膜であ」る「蒸着膜」を備えることを限定し、さらに、「ヒートシール層」について、「共押出製膜してなる未延伸樹脂フィルムであ」ると限定するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
訂正事項1は、本件特許の願書に添付した特許請求の範囲の【請求項2】~【請求項5】の記載に基づくものであるから、本件特許の願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下「本件特許明細書等」という。)に記載した事項の範囲内においてするものである。
また、訂正事項1は、本件訂正前の請求項1に係る発明の発明特定事項を限定するものであり、発明のカテゴリーや対象を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
(2)訂正事項2~5について
訂正事項2~5は、本件訂正前の請求項2~5を削除するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてするものであり、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
(3)訂正事項6、7について
訂正事項6、7は、本件訂正前の請求項6、7について、訂正事項2~5によって請求項2~5が削除されたことに伴い、引用する請求項の数を減少させ、また、訂正事項2~5によって削除された請求項2~5を引用しているという不明瞭な状態を解消させるものであるから、特許請求の範囲の減縮及び明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
また、訂正事項6、7は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてするものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
4 本件訂正の適否のまとめ
以上のとおり、本件訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号及び第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第9項で準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。
したがって、特許請求の範囲を、訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1~7〕について訂正することを認める。
第3 本件発明
上記第2のとおり本件訂正が認められたことから、本件特許の請求項1、6、7に係る発明(以下「本件発明1」等という。)は、訂正特許請求の範囲の請求項1、6、7に記載された事項により特定されるとおりのものであるところ、請求項1、6、7の記載は、次のとおりである。
【請求項1】
基材と、ヒートシール層とを少なくとも備えた包装材料用積層体であって、
前記基材と前記ヒートシール層との間に、接着層を備え、
前記接着層と前記ヒートシール層との間に、蒸着膜を備え、
前記蒸着膜が、アルミニウム蒸着膜であり、
前記接着層が、ポリエステルポリオールとイソシアネート化合物とリン酸変性化合物とを含む樹脂組成物の硬化物を含み、
前記ヒートシール層が、ガスバリア性樹脂層と、ポリオレフィン樹脂層とを備え、前記ポリオレフィン樹脂層が、包装材料用積層体における最内層であり、
前記ヒートシール層が、共押出製膜してなる未延伸樹脂フィルムであり、
前記基材および前記ポリオレフィン樹脂層が同一のポリオレフィンにより構成され、
前記基材が、前記ポリオレフィンにより構成される延伸樹脂フィルムであり、
前記包装材料用積層体全体における前記ポリオレフィンの含有量が、80質量%以上であり、
前記ガスバリア性樹脂層の厚みが、前記ポリオレフィン樹脂層の厚みよりも小さいことを特徴とする、包装材料用積層体。
【請求項6】
前記ヒートシール層が、前記ガスバリア性樹脂層と前記ポリオレフィン樹脂層との間に、接着性樹脂層を備える、請求項1に記載の積層体。
【請求項7】
請求項1又は6に記載の積層体から構成される、包装材料。
第4 取消理由通知書(決定の予告)に記載した取消理由について
当審が取消理由通知書(決定の予告)により特許権者に通知した取消理由の概要は、次のとおりである。
1 取消理由A(進歩性)
本件特許の請求項1、5~7に係る発明は、下記引用文献1に記載された発明及び周知技術に基いて、その出願前に当業者が容易に発明をすることができたものであるから、請求項1、5~7に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものである。
引用文献1(申立人3が提出した意見書に添付された参考資料1) “ROLE OF EVOH IN BARRIER FLEXIBLE PACKAGING”、株式会社クラレ、[online],2016年(平成28年)6月10日、[令和6年1月31日印刷]、インターネット
<URL:https://www.slideshare.net/SachinGangal/role-of-evoh-in-barrier-flexible-packaging-october-2015>
申立1甲4 特開2018-16012号公報(申立人1が提出した甲第4号証)
申立2甲6 特開2015-131923号公報(申立人2が提出した甲第6号証)
申立3甲8 国際公開第2018/021478号(申立人3が提出した甲第8号証)
2 当審の判断
(1)引用文献等の記載、引用発明及び周知技術
ア 引用文献1に記載された事項
引用文献1には次の記載がある。(かぎ括弧に続く丸括弧内は当審で訳したものである。)
(ア)スライド9ページ
「
[図:0001417608000001.jpg]
」
(イ)スライド11ページ
「
[図:0001417608000002.jpg]
」
((「EVOH」層の上下の層の説明)接着剤(タイ))
(ウ)スライド33ページ
「
[図:0001417608000003.jpg]
」
(
[図:0001417608000004.jpg]
)
イ 引用文献1に記載された発明
上記ア(ウ)の「提案された構造」において、「PET(12)又はOPP(20)」のうち「OPP(20)」のもの、及び「利用可能」な「BOPP及びCPPタイプ」のうち「CPP」のものとしたVM-EVOH-CPP(30)に着目すると、引用文献1には次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されている。
「EVOH/タイ/h-CPP/ter-CPPを共押出ししてALによりメタライズドした構造(30μm)に、OPP(20μm)をラミネート加工したスナック食品包装のための構造であって、ter-CPPがヒートシール性である、スナック食品包装のための構造。」
ウ 周知技術
(ア)申立1甲4
申立1甲4には次の記載がある。
「【技術分野】
【0001】
本発明は、基材層、接着剤層、バリア層、シーラント層を有する酸素バリア性の積層体、また、基材層、蒸着層、バリアコート層、接着剤層、バリア層、及びシーラント層を有する酸素バリア性の積層体、および、これらの積層体からなる酸素バリア性の包装材料に関し、蒸着層からなるバリア層と該バリア層に接する接着剤層に酸素バリア性に優れた接着剤層を用いる、酸素バリア性に優れる(酸素の透過度が低減された)包装材料に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、酸素バリア性を有する包装材料は、少なくとも、基材層、バリア層、接着剤層、及びシーラント層を有する積層体からなり、酸素バリア性を向上させるためのバリア層として、金属箔、金属あるいは金属酸化物の蒸着膜等が使用されている。
また、バリア層としての金属箔は、高い酸素バリア性を達成することができるが、蒸着膜などに比べて膜が厚く、その結果、金属箔を使用した包装材料も厚くなり、耐折り曲げ性に劣ることが知られている。
これに対し、金属あるいは金属酸化物の蒸着膜等を使用すると膜厚を薄くすることができ、折り曲げ性等に優れているが、蒸着膜面は凹凸を有することからか、十分な酸素バリア性を達成することができないという問題を有していた。」
「【0014】
本発明の積層体は、図1に示すように、基材層と、接着剤層と、バリア層と、シーラント層とを、積層してなる構成を基本構造とするものである。
・・・」
「【0024】
[接着剤層]
本発明の接着剤層は、酸素バリア性を有する接着剤層であることが必要である。
酸素バリア性を有する接着剤層を形成する接着剤用樹脂組成物としては、例えば、官能基として1分子中に水酸基を2個以上有する樹脂(A)、官能基として1分子中にイソシアネート基を2個以上有するイソシアネート化合物(B)、及び特定のリン酸変性化合物(C)を含有する樹脂であって、主骨格が、ポリエステル、ポリエステルポリウレタン、ポリエーテル、又はポリエーテルポリウレタンを含有してなることに特徴を有しており、更に板状無機化合物を含有することに特徴を有している接着剤用樹脂組成物があげられる。
【0025】
(官能基として1分子中に水酸基を2個以上有する樹脂(A))
ここで、主骨格がポリエステルを含有している、官能基として1分子中に水酸基を2個以上有する樹脂(A)が有する多価カルボン酸成分には、・・・
【0026】
また、多価アルコール成分としては、・・・
多価カルボン酸と多価アルコールとの重縮合反応は、公知慣用の方法で行うことができる。
【0027】
(官能基として1分子中にイソシアネート基を2個以上有するイソシアネート化合物(B))
・・・
【0030】
(リン酸変性化合物(C))
・・・
【0032】
このような、官能基として1分子中に水酸基を2個以上有する樹脂(A)、官能基として1分子中にイソシアネート基を2個以上有するイソシアネート化合物(B)、及び特定のリン酸変性化合物(C)を含有する接着剤用樹脂組成物を用いた酸素バリア性を有する接着剤層の具体例としては、DIC株式会社から販売されている、酸素バリア性接着剤パスリム(PASLIM)のシリーズが使用でき、主骨格がポリエステル系であり、硬化剤がイソシアネート基を2個以上有するである化合物であるPASLIM VM001/VM102CP等が好ましく用いられる。」
「【図1】
[図:0001417608000005.jpg]
」
(イ)申立2甲6
申立2甲6には次の記載がある。
「【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリオール(A)、ポリイソシアネート(B)、シランカップリング剤(C)、リン酸誘導体(D)及び、エステル系有機溶剤を含有するラミネート接着剤組成物であって、前記リン酸誘導体(D)が前記ポリオール(A)及びポリイソシアネート(B)の合計100重量部に対して0.01~0.1重量部含有することを特徴とするラミネート接着剤組成物。
・・・
【請求項3】
前記ポリオール(A)がポリエステルポリオ―ル及び/又はポリエステルポリオールである請求項1記載のラミネート接着剤組成物。」
「【技術分野】
【0001】
本発明は接着剤組成物およびラミネート方法に関する。更に詳しくは、各種プラスチックフィルム、金属蒸着フィルム、アルミニウム箔等をラミネートして、主として食品、医薬品、洗剤等の包装材料に使用する複合フィルムを製造する際に用いるラミネート用2液混合型接着剤組成物に関する。」
「【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、食品容器向けフレキシブルパッケージングの分野において、アルミ及び蒸着フィルムへの密着性を付与しつつ、蒸着層のないフィルムの構成であっても食品への化学物質の溶出のリスクがないラミネート接着剤を提供できる。」
「【0021】
本発明に用いるリン酸誘導体としては、正リン酸、メタリン酸、ポリリン酸等が挙げられる。」
「【実施例】
【0027】
以下に、本発明の内容および効果を実施例により更に詳細に説明する。尚、例中「部」、「%」とあるのは、それぞれ「重量部」、「重量%」を示す。
【0028】
製造例1〔主剤調製例〕
攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、精留管、水分分離器等を備えたポリエステル反応容器に、エチレングリコール12.0部、ネオペンチルグリコール18.0部、1,6-ヘキサンジオール10.0部、ツノダイム2168.0部、イソフタル酸21.5部、テレフタル酸21.5部、アジピン酸23.4部及びチタン触媒0.006部を仕込み、精留管上部温度が100℃を越えないように徐々に加熱して内温を240℃に保持した。酸価2mgKOH/g以下になるまでさらに反応を続けた。10mmHg以下に減圧し、1.5時間保持してエステル化反応を終了し、水酸基価28の中間体ポリエステルポリオールを得た。
得られた中間体ポリエステルポリオールの100部に対し、イソホロンジイソシアネートを8.9部加え120℃に加熱してNCO%が3.1になるまでウレタン化の反応を行ってポリエステルウレタンポリイソシアネートを得た。これを酢酸エチル111.9部で希釈した後に40℃まで温度を下げて、50℃で約1時間保持し、不揮発分60%のポリウレタンポリエステルポリオール樹脂溶液Uを得た。
【0029】
実施例1~7、比較例1~2
表1、2、3に示す組成で、ポリオール樹脂溶液U-1、芳香族ポリイソシアネート(DIC株式会社製KW-75)、シラン化合物、燐酸を配合し、固形分30%の配合物を調製した。得られた配合物について、下記に示す方法でPETフィルムとポリプロピレンフィルムを貼り合せ、溶出試験、ピール強度の測定を行った。得られた結果を表1に示す。
【0030】
【表1】
[図:0001417608000006.jpg]
【0031】
【表2】
[図:0001417608000007.jpg]
」
(ウ)申立3甲8
申立3甲8には次の記載がある。
「技術分野
[0001]本発明は、基材層、接着剤層、バリア層、シーラント層を有する酸素バリア性の積層体、また、基材層、蒸着層、バリアコート層、接着剤層、バリア層、及びシーラント層を有する酸素バリア性の積層体、および、これらの積層体からなる酸素バリア性の包装材料に関し、蒸着層からなるバリア層と該バリア層に接する接着剤層に酸素バリア性に優れた接着剤層を用いる、酸素バリア性に優れる(酸素の透過度が低減された)包装材料に関するものである。
[0002]一般に、酸素バリア性を有する包装材料は、少なくとも、基材層、バリア層、接着剤層、及びシーラント層を有する積層体からなり、酸素バリア性を向上させるためのバリア層として、金属箔、金属あるいは金属酸化物の蒸着膜等が使用されている。
また、バリア層としての金属箔は、高い酸素バリア性を達成することができるが、蒸着膜などに比べて膜が厚く、その結果、金属箔を使用した包装材料も厚くなり、耐折り曲げ性に劣ることが知られている。
これに対し、金属あるいは金属酸化物の蒸着膜等を使用すると膜厚を薄くすることができ、折り曲げ性等に優れているが、蒸着膜面は凹凸を有することからか、十分な酸素バリア性を達成することができないという問題を有していた。」
「[0014]本発明の積層体は、図1に示すように、基材層と、接着剤層と、バリア層と、シーラント層とを、積層してなる構成を基本構造とするものである。
・・・」
「[0024][接着剤層]
本発明の接着剤層は、酸素バリア性を有する接着剤層であることが必要である。
酸素バリア性を有する接着剤層を形成する接着剤用樹脂組成物としては、例えば、官能基として1分子中に水酸基を2個以上有する樹脂(A)、官能基として1分子中にイソシアネート基を2個以上有するイソシアネート化合物(B)、及び特定のリン酸変性化合物(C)を含有する樹脂であって、主骨格が、ポリエステル、ポリエステルポリウレタン、ポリエーテル、又はポリエーテルポリウレタンを含有してなることに特徴を有しており、更に板状無機化合物を含有することに特徴を有している接着剤用樹脂組成物があげられる。
[0025](官能基として1分子中に水酸基を2個以上有する樹脂(A))
ここで、主骨格がポリエステルを含有している、官能基として1分子中に水酸基を2個以上有する樹脂(A)が有する多価カルボン酸成分には、・・・
[0026] また、多価アルコール成分としては、・・・
多価カルボン酸と多価アルコールとの重縮合反応は、公知慣用の方法で行うことができる。
[0027](官能基として1分子中にイソシアネート基を2個以上有するイソシアネート化合物(B))
・・・
[0030](リン酸変性化合物(C))
・・・
[0032] このような、官能基として1分子中に水酸基を2個以上有する樹脂(A)、官能基として1分子中にイソシアネート基を2個以上有するイソシアネート化合物(B)、及び特定のリン酸変性化合物(C)を含有する接着剤用樹脂組成物を用いた酸素バリア性を有する接着剤層の具体例としては、DIC株式会社から販売されている、酸素バリア性接着剤パスリム(PASLIM)のシリーズが使用でき、主骨格がポリエステル系であり、硬化剤がイソシアネート基を2個以上有するである化合物であるPASLIM VM001/VM102CP等が好ましく用いられる。」
「[図1]
[図:0001417608000008.jpg]
」
(エ)周知技術1
フィルムと蒸着膜を積層させるために、フィルムと蒸着膜との間に、ポリエステルポリオールとイソシアネート化合物とリン酸変性化合物とを含む樹脂組成物の硬化物を含む接着層を設けることは、例えば、申立1甲4、申立2甲6、申立3甲8に示されるように周知技術(以下「周知技術1」という。)である。
(2)本件発明1について
ア 対比
本件発明1と引用発明とを対比する。
引用文献1のスライド11ページ((1)ア(イ))を参照すると、引用発明の「EVOH」はガスバリア性樹脂層といえるから、本件発明1の「ガスバリア性樹脂層」に相当する。
引用発明の「h-CPP/ter-CPP」は、本件発明1の「ポリオレフィン樹脂層」に相当する。
OPPは延伸ポリプロピレンフィルムであるから、引用発明の「OPP(20μm)」と本件発明1の「前記ポリオレフィンにより構成される延伸樹脂フィルムであ」る「基材」とは、ポリオレフィンにより構成される延伸樹脂フィルムである延伸ポリオレフィン樹脂層の限りで一致し、引用発明の「スナック食品包装のための構造」は、「OPP(20μm)」と、「ter-CPPがヒートシール性であ」る、「EVOH/タイ/h-CPP/ter-CPPを共押出し」した構造とを積層したものであるから、本件発明1の「基材と、ヒートシール層とを少なくとも備えた「包装材料用積層体」と、延伸ポリオレフィン樹脂層と、ヒートシール層とを少なくとも備えた包装材料用積層体の限りで一致する。
引用発明の「EVOH/タイ/h-CPP/ter-CPPを共押出し」した構造は、未延伸の樹脂フィルムであることが明らかである。そうすると、引用発明の「ter-CPPがヒートシール性であ」る、「EVOH/タイ/h-CPP/ter-CPPを共押出し」したことは、本件発明1の「前記ヒートシール層が、ガスバリア樹脂層と、ポリオレフィン樹脂層とを備え」ること、及び「前記ヒートシール層が共押出製膜してなる未延伸樹脂フィルムであ」ることに相当する。
ラミネート加工により層間に接着層が形成されるといえるから、引用発明において、「EVOH/タイ/h-CPP/ter-CPPを共押出ししてALによりメタライズドした構造(30μm)に、OPP(20μm)をラミネート加工」することと、本件発明1において、「前記基材と前記ヒートシール層との間に、接着層を備え」ること及び「前記接着層と前記ヒートシール層との間に、蒸着膜を備え」ることとは、延伸ポリオレフィン樹脂層とヒートシール層との間に接着層が形成されること及び接着層とヒートシール層との間に、蒸着膜を備えることの限りで一致する。
引用文献1のスライド33ページの右下の枠内を参照すると、「メタライズド」は真空蒸着(VM)であるから、引用発明の「ALによりメタライズドした構造(30μm)」を備えることは、本件発明1の「蒸着膜が、アルミニウム蒸着膜であ」ることに相当する。
本件発明1の「前記基材および前記ポリオレフィン樹脂層が同一のポリオレフィンで構成され」るという事項に関して、本件明細書の実施例を説明する【0146】~【0150】には、「基材」と「ポリオレフィン樹脂層」に異なる製品のポリプロピレンを用いていることが記載されていることを踏まえると、引用発明の「OPP」層及び「h-CPP/ter-CPP」を備えることと、本件発明1の「前記基材および前記ポリオレフィン樹脂層が同一のポリオレフィンにより構成され、前記基材が、前記ポリオレフィンにより構成される延伸樹脂フィルムであ」ることとは、延伸ポリオレフィン樹脂層およびポリオレフィン樹脂層が同一のポリオレフィンにより構成され、延伸ポリオレフィン樹脂層が、前記ポリオレフィンにより構成される延伸樹脂フィルムであることの限りで一致する。
そうすると、本件発明1と引用発明との一致点及び相違点は、次のとおりである。
[一致点]
「延伸ポリオレフィン樹脂層と、ヒートシール層とを少なくとも備えた包装材料用積層体であって、
前記延伸ポリオレフィン樹脂層と前記ヒートシール層との間に接着層が形成され、
前記接着層と前記ヒートシール層との間に、蒸着膜を備え、
前記蒸着膜が、アルミニウム蒸着膜であり、
前記ヒートシール層が、ガスバリア性樹脂層と、ポリオレフィン樹脂層とを備え、
前記ヒートシール層が、共押出製膜してなる未延伸樹脂フィルムであり、
前記延伸ポリオレフィン樹脂層および前記ポリオレフィン樹脂層が同一のポリオレフィンにより構成され、
前記延伸ポリオレフィン樹脂層が、前記ポリオレフィンにより構成される延伸樹脂フィルムである、包装材料用積層体。」
[相違点1]
延伸ポリオレフィン樹脂層に関して、本件発明1は「基材」であるのに対して、引用発明の「OPP(20μm)」は「基材」であることの特定がない点。
[相違点2]
延伸ポリオレフィン樹脂層とヒートシール層との間に接着層が形成されること及び接着層とヒートシール層との間に、蒸着膜を備えることに関して、本件発明1は「前記基材と前記ヒートシール層との間に、接着層を備え」、「前記接着層と前記ヒートシール層との間に、蒸着膜を備え」、「前記接着層が、ポリエステルポリオールとイソシアネート化合物とリン酸変性化合物とを含む樹脂組成物の硬化物を含」むのに対して、引用発明は「EVOH/タイ/h-CPP/ter-CPPを共押出ししてALによりメタライズドした構造(30μm)に、OPP(20μm)をラミネート加工」したものであり、引用発明の「ラミネート加工」は、その具体的手段が不明である点。
[相違点3]
本件発明1は「前記ポリオレフィン樹脂層が、包装材料用積層体における最内層であ」るのに対して、引用発明の「h-CPP/ter-CPP」は「スナック食品包装のための構造」の最内層であることの特定がない点。
[相違点4]
本件発明1は「前記包装材料用積層体全体における前記ポリオレフィンの含有量が、80質量%以上であ」るのに対して、引用発明はそのようなものであるか不明である点。
[相違点5]
本件発明1は「前記ガスバリア性樹脂層の厚みが、前記ポリオレフィン樹脂層の厚みよりも小さい」のに対して、引用発明はそのようなものであるか不明である点。
イ 判断
(ア)相違点1について
引用発明の「スナック食品包装のための構造」は「EVOH/タイ/h-CPP/ter-CPPを共押出ししてALによりメタライズドした構造(30μm)」(ヒートシール層に相当)と、それにラミネート加工した「OPP(20μm)」からなるものであるところ、当該「OPP(20μm)」は、「スナック食品包装のための構造」における基材となっていることは構成上明らかである。
したがって、相違点1は実質的な相違点ではない。
仮にそうでないとしても、包装材料用積層体において、基材とヒートシール層とを積層させることは技術常識であるから、引用発明における「OPP(20μm)」を「基材」とすることは当業者が適宜なし得たことである。
(イ)相違点2について
引用発明における「EVOH/タイ/h-CPP/ter-CPPを共押出ししてALによりメタライズドした構造(30μm)」と「OPP(20μm)」のラミネート加工は、フィルムと蒸着膜とを積層させるものであるところ、当該ラミネート加工の手段として上記(1)ウ(エ)に示した周知技術1を採用して、相違点2に係る本件発明1の構成とすることは当業者が適宜なし得たことである。
(ウ)相違点3について
引用発明は「スナック食品包装のための構造」であるから、引用発明の「ヒートシール性であ」る「ter-CPP」をヒートシールして、包装体を構成することは、当業者にとって自明のことである。そうすると、引用発明の「h-CPP/ter-CPP」(ポリオレフィン樹脂層に相当)は最内層にあることが技術的に明らかである。
したがって、相違点3は実質的な相違点ではない。
仮にそうでないとしても、積層体において、ヒートシール層側の面を最内層とするものは、例示するまでもなく周知であるから、引用発明の「h-CPP/ter-CPP」を最内層とすることに格別の困難性はない。
(エ)相違点4について
引用文献1のスライド9ページには、EVOHとポリオレフィンの多層構造において、EVOH、ポリオレフィンの厚さはそれぞれ5μm、85μm(=42.5+42.5)であり、EVOHとポリオレフィンの間のタイの厚さは5μmのものが記載されている。
引用発明の「EVOH/タイ/h-CPP/ter-CPPを共押出ししてALによりメタライズドした構造(30μm)」において「ALによりメタライズド」された蒸着膜の厚さは無視し得る程度であること、また、引用発明と引用文献1のスライド9ページの上記記載のものとは、EVOHとポリオレフィンとの間をタイにより積層するものであることから、引用発明において引用文献1のスライド9ページの上記記載のものを参考にすると、「h-CPP/ter-CPP」の厚さは約26.8μm(=30×85÷(85+5+5))となる。
そうすると、引用発明における「OPP(20μm)」と「EVOH/タイ/h-CPP/ter-CPPを共押出ししてALによりメタライズドした構造(30μm)」を合計した厚さにおけるポリオレフィンの厚さは約93.6%(=(20+26.8)÷(20+30)×100)と計算できる。ここで、通常、ラミネート加工における接着層は、基材やシーラント層に比べて厚さが小さいことを考慮すると、引用発明において、「スナック食品包装のための構造」全体におけるポリオレフィンの含有量は、80質量%以上となる蓋然性が高い。
したがって、引用発明において、引用文献1のスライド9ページのEVOHとポリオレフィンの多層構造における各層の厚さ割合を参考にして、「スナック食品包装のための構造」全体におけるポリオレフィンの含有量を80質量%以上とすることに格別の困難性はない。
(オ)相違点5について
引用文献1のスライド9ページには、EVOHとポリオレフィンの多層構造において、EVOH、ポリオレフィンの厚さはそれぞれ5μm、85μmであり、EVOHとポリオレフィンの間のタイの厚さは5μmのものが記載されており、ここで、ガスバリア性樹脂層である「EVOH」の厚み(5μm)はポリオレフィン樹脂層の厚み(85μm)よりも小さい。
引用発明において、当該記載を参考にして、ガスバリア性樹脂層である「EVOH」の厚みをポリオレフィン樹脂層の厚みよりも小さい構成とすることは、当業者が適宜なし得たことにすぎない。
(カ)効果について
上記相違点を総合的に勘案しても、本件発明1の奏する作用効果は、引用発明及び周知技術の奏する作用効果から予測される範囲内のものにすぎず、格別顕著なものということはできない。
(キ)特許権者の主張について
a 意見書における主張
特許権者は、令和6年5月9日提出の意見書において、申立1甲4、申立3甲8には、「官能基として1分子中に水酸基を2個以上有する樹脂(A)、官能基として1分子中にイソシアネート基を2個以上有するイソシアネート化合物(B)、及び特定のリン酸変性化合物(C)を含有する樹脂」の記載はあるが、ポリエステルポリオールとイソシアネート化合物とリン酸変性化合物とを含む樹脂組成物は記載されていない旨、また、申立2甲6には、ポリエステルポリオールとイソシアネート化合物とリン酸、ピロリン酸、ポリリン酸等の酸とを含む樹脂溶液は記載されているが、ポリエステルポリオールとイソシアネート化合物とリン酸変性化合物とを含む樹脂組成物は記載されていない旨主張している。
b 申立1甲4、申立3甲8について
申立1甲4の【0025】には、「官能基として1分子中に水酸基を2個以上有する樹脂(A)」に関して、「主骨格がポリエステルを含有している、官能基として1分子中に水酸基を2個以上有する樹脂(A)が有する多価カルボン酸成分」と記載されているように、「官能基として1分子中に水酸基を2個以上有する樹脂(A)」には「ポリエステルポリオール」が含まれており、また、申立1甲4の【0032】には、「官能基として1分子中に水酸基を2個以上有する樹脂(A)、官能基として1分子中にイソシアネート基を2個以上有するイソシアネート化合物(B)、及び特定のリン酸変性化合物(C)を含有する接着剤用樹脂組成物」を用いた例として、「DIC株式会社から販売されている、酸素バリア性接着剤パスリム(PASLIM)シリーズ」が使用できることが記載されており、「DIC株式会社から販売されている、パスリム(PASLIM)シリーズ」が「ポリエステルポリオール、イソシアネート化合物およびリン酸変性化合物を含有する樹脂組成物」の具体例であることは、本件明細書の【0080】にも記載されているとおりである。
したがって、申立1甲4には、「ポリエステルポリオール、イソシアネート化合物およびリン酸変性化合物を含有する樹脂組成物」が記載されている。
同様に、申立3甲8([0025]、[0032])にも、「ポリエステルポリオール、イソシアネート化合物およびリン酸変性化合物を含有する樹脂組成物」が記載されている。
c 申立2甲6について
本件発明における「リン酸変性化合物」は本件明細書の【0110】の【化5】又は【化6】で表されるものであるところ、申立2甲6の【0021】に挙げられた「正リン酸」、「ポリリン酸」はいずれも【化5】で表されるものであるから、「リン酸変性化合物」である。
また、申立2甲6の【0027】~【0031】に記載された実施例1~7の「接着剤組成物」はいずれも「ポリエステルポリオールとイソシアネート化合物とリン酸変性化合物とを含む樹脂組成物」である。
したがって、申立2甲6には、「ポリエステルポリオール、イソシアネート化合物およびリン酸変性化合物を含有する樹脂組成物」が記載されている。
d 小括
よって、特許権者の上記主張は採用できない。
ウ 本件発明1についてのまとめ
以上のとおり、本件発明1は、引用発明及び周知技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものである。
(3)本件発明6について
引用文献1のスライド11ページ(上記(1)ア(イ))によると、引用発明の「タイ」は接着剤である。一般に、樹脂フィルムを用いた積層体における接着剤は樹脂からなるものであるから、引用発明の「タイ」は本件発明6の「接着性樹脂層」に相当し、引用発明における「EVOH/タイ/h-CPP/ter-CPP」の構成は、本件発明6の「前記ヒートシール層が、前記ガスバリア性樹脂層と前記ポリオレフィン樹脂層との間に、接着性樹脂層を備える」ことに相当する。
したがって、本件発明6は、引用発明及び周知技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものである。
(4)本件発明7について
引用発明の「スナック食品包装のための構造」は、本件発明7の「包装材料」に相当する。
したがって、本件発明7は、引用発明及び周知技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものである。
第5 むすび
以上のとおり、請求項1、6、7に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであるから、特許法第113条第2号に該当し、取り消されるべきものである。
本件特許の請求項2~5は、本件訂正により削除されたため、請求項2~5に係る特許についての本件特許異議の申立ては、申立ての対象が存在しないものとなったから、特許法第120条の8第1項で準用する同法第135条の規定により却下する。
よって、結論のとおり決定する。
審決本文(J-PlatPat)
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2023-700555