商標拒絶査定不服審判
2023-013035
ファンクリエイト、ファンクリエート、ファン、エフユウエヌ、クリエート
- 審判番号
- 2023-013035
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2022-061161
- 請求日
- 2023年08月03日
- 審決日
- 2024年06月25日
- 公報発行日
- 2024年09月27日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社ファンクリエイト
- 【請求人代理人】森川 淳
- 審判長/審判官
- 審判長 高野 和行
- 審判官 清川 恵子
- 審判官 白鳥 幹周
- 分類
- T18 .261-Z (W09354142) / T18 .262-Z (W09354142) / T18 .263-Z (W09354142)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2022- 61161拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和4年5月30日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和4年11月22日付け:拒絶理由通知書
令和4年12月26日 :意見書の提出
令和5年 5月23日付け:拒絶査定
令和5年 8月 3日 :審判請求書、手続補正書の提出
2 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第9類、第12類、第35類、第37類、第38類、第41類及び第42類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として登録出願されたものである。そして、本願の指定商品及び指定役務は、当審における上記1の手続補正書により、別掲2のとおり補正されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した国際登録第1504063号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲3のとおりの構成よりなり、2019年5月30日にSingaporeにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、同年8月27日に国際商標登録出願、第9類、第35類、第41類及び第42類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、令和4年2月10日に設定登録されたものである。
4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号該当性について
ア 本願商標について
本願商標は、別掲1のとおり、青色の葉をモチーフとしたとおぼしき図形と3つの灰色の正方形からなる図形を表し(以下「図形部分」という。)、その右に「FUN」の文字と「create」の文字を灰色で上下二段に横書きしてなるもの(以下「文字部分」という。)であって、そのうち「t」の字には灰色で縁取られた水色の楕円形からなる図形が右上に付されているものであるところ、図形部分と文字部分とは、外観上、明らかに分離して配置されているものである。
そして、図形部分は、それが何を表しているものであるか判然とせず、出所識別標識としての明確な称呼や観念が生じるとはいえないものであり、また、文字部分は、「FUN」の文字が「楽しみ」などを、「create」の文字が「創り出す」などを、それぞれ意味する語である(出典:「新英和中辞典 第七版」株式会社研究社)としても、それら一連で特定の意味合いを有するものとして認識されるというべき事情は見当たらない。そのため、図形部分と文字部分とは、観念的に結合しているともいえないものである。
そうすると、図形部分と文字部分とが常に一体不可分のものとしてのみ看取されるとはいい難く、簡易迅速を尊ぶ取引の実情においては、本願商標に接する需要者が、その構成中、出所識別標識としての明確な称呼が生じる文字部分(以下「本願要部」という。)に着目し、それをもって取引に当たる場合もあるというのが相当である。
以上のことからすると、本願商標よりは、本願要部の構成文字に相応する「ファンクリエイト」の称呼が生じ、また、特定の観念は生じないものというのが相当である。
イ 引用商標について
引用商標は、別掲3のとおり、「FunCreate」の文字を一列に横書きしてなるものであるから、その構成文字に相応した「ファンクリエイト」の称呼が生じ、上記アと同様、特定の観念は生じないものといえる。
ウ 本願商標と引用商標との類否について
本願商標と引用商標を比較するに、外観においては、全体としては図形の有無などで相違するものであるが、本願要部と引用商標とは、文字の書体や色彩、一部文字の図案化の有無などが相違するものの、「FUN(Fun)」及び「create(Create)」のつづり字からなる点を共通にするものであって、相当程度近似した印象を与えるものである。
そして、称呼においては、「ファンクリエイト」で同一であり、また、観念においては、いずれも特定の観念を生じないものであるから比較することができない。
そうすると、本願商標と引用商標とは、全体の外観においては相違があるものの、本願要部と引用商標の対比においては外観上相当程度近似した印象を与えるものであり、また、称呼を同一にし、観念においては比較できないものであるから、これらの外観、称呼及び観念によって、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、本願商標と引用商標は、商品又は役務の出所について誤認混同を生じるおそれのある、互いに類似の商標というのが相当である。
エ 本願商標と引用商標の指定商品及び指定役務の類否について
本願の指定商品及び指定役務中、第9類「タコグラフ」以外の商品及び役務は、引用商標の指定商品及び指定役務中、別掲4に記載した商品及び役務と同一又は類似の商品及び役務である。
オ 小括
上記アないしエによれば、本願商標は、引用商標と類似する商標であって、かつ、本願の指定商品及び指定役務は、引用商標の指定商品及び指定役務と同一又は類似のものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、本願商標は、図形部分の主要な要素と文字部分が同色で表されていること、図形部分の横に文字部分の上下段がそれぞれ連ねて配置されていること、及び、図形部分中の葉状の図形要素が文字部分中に同色にて一体的に配置されていることから、外観上一体的に構成されているものであり、また、それらの要素によって一体不可分的に企業理念が表現されている旨主張する。
しかしながら、本願商標構成中の図形部分と文字部分とは、外観上、重なることなく明らかに分離して配置されているものであり、また、図形部分は、それが何を表しているものであるか判然とせず、出所識別標識としての明確な称呼や観念が生じるとはいえないものであって、本願商標の構成全体として、それに接する需要者において、請求人主張のごとき企業理念が容易に理解、認識されるものというべき事情も見当たらないことからすると、図形部分と文字部分とが外観上一体的なものであるとか観念的に結合したものであるということはできない。
そうすると、上記(1)アのとおり、本願商標構成中の図形部分と文字部分とが常に一体不可分のものとしてのみ看取されるとはいい難く、簡易迅速を尊ぶ取引の実情においては、本願商標に接する需要者が、本願要部に着目し、それをもって取引に当たる場合もあるというのが相当である。
イ 請求人は、本願商標からは、「ファンクリエイト」の称呼が生じる可能性はあるものの、構成中の「FUN」の文字と「create」の文字とは、大文字・小文字の別や大きさが異なり、上下二段に分離して表されていることから、それぞれの文字が分離して看取される場合が多く、「ファン」の称呼や「クリエイト」の称呼が生じる場合の方が多い旨主張する。
しかしながら、本願要部は、上下段の構成文字の大きさがそこまで異なるものではない上、全体が同一の書体で、かつ、わずかに図案化された部分以外は同一の色彩であって、上下二段の構成にあっても左端の位置を揃えて外観上まとまりよく一体的に表されており、また、これより生じる「ファンクリエイト」の称呼も7音と冗長とはいえないものである。そのほか、「FUN」の文字部分又は「create」の文字部分のいずれかが、需要者に対し商品又は役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものというべき事情は見当たらない。
そうすると、本願要部は、一体のものとして認識されるものというのが相当であって、本願商標からは、「ファンクリエイト」の称呼のみが生じるというべきである。
ウ したがって、請求人の上記ア及びイの主張は、いずれも採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、これを登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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