商標拒絶査定不服審判
2023-005755
ジャパンブランドファン、ジャパンブランド、ブランドファン、ファン、エフユウエヌ
- 審判番号
- 2023-005755
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-132126
- 請求日
- 2023年04月10日
- 審決日
- 2024年08月08日
- 公報発行日
- 2024年11月29日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社SAVE FUN
- 【請求人代理人】鶴若 俊雄
- 審判長/審判官
- 審判長 大島 康浩
- 審判官 小林 裕子
- 審判官 大塚 正俊
- 分類
- T18 .21 -Z (W35)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項6号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第6号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021-132126拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、令和3年10月22日の登録出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和4年2月24日付け:拒絶理由通知書
令和4年7月13日:意見書の提出
令和4年8月4日付け:拒絶理由通知書
令和4年11月30日:意見書の提出
令和5年1月5日付け:拒絶査定
令和5年4月10日:審判請求書の提出
第2 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第35類に属する別掲2のとおりの役務を指定役務として登録出願されたものである。
第3 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、その構成中に「JAPAN-」及び「BRAND」の文字を含んでなるところ、「JAPAN BRAND」とは、「中小企業庁が地域の産品をブランド化し海外の市場を生み出していくために、その育成支援を実施している事業の名称」として使用しているものであって、本願商標構成中の「JAPAN-」及び「BRAND」の構成部分は、これに類する表示であって相紛らわしく、公益に関する事業であって営利を目的としないものを表示する著名な標章と同一又は類似するものと認める。したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第4条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
第4 当審の判断
1 商標法第4条第1項第6号の趣旨
商標法第4条第1項第6号は、同号に掲げる標章を一私人に独占させることは、同号所定の団体の信用や権威を損ない、国際信義に反することから、これを不登録事由としたものと解される(知財高裁平成29年(行ケ)第10208号、平成30年4月11日判決言渡)。
2 本願商標の商標法第4条第1項第6号該当性について
(1)「JAPAN BRAND」の文字が「公益に関する事業であって営利を目的としないものを表示する標章で著名」であることについて
「JAPAN BRAND」(「BRAND」を片仮名で表記したものも含む。)の文字は、別掲3のとおり、経済産業省中小企業庁において、世界に通用するブランド力の確立を目指す取組を支援し、地域中小企業が海外販路の拡大を図るとともに、地域経済の活性化及び地域中小企業の振興に寄与することを目的とした補助事業等の総称として2004年から使用されているものであり、かつ、公益事業の名称を表示する語として、多数の新聞記事及びインターネット情報等に継続的に取り上げられ、広く情報発信されてきたものである。
また、経済産業省中小企業庁は、当該補助事業等を実施するにあたり、別掲4のとおり、補助事業等で対象事業者に使用されているロゴマークを作成しており、当該「JAPAN BRAND」のロゴマークについて、「JAPAN BRAND」のブランド要素による統一感のある訴求によって、地域の中小企業をはじめ、消費者や市場、さらには広く社会に向けての情報発信力を高めることを目指し、「JAPAN BRANDロゴマーク等使用規約」を規定し、「JAPAN BRAND」のブランドロゴマーク等を使用するに際して、遵守すべき事項をまとめている。
そうすると、「JAPAN BRAND」の文字は、公益に関する事業であって営利を目的としないものを表示する標章であり、かつ、一般に広く知られている著名な標章と判断するのが相当である。
(2)本願商標と「JAPAN BRAND」の標章(以下「引用標章」という場合がある。)の類否について
ア 本願商標の構成について
本願商標は、別掲1のとおり、左側に赤色の円形に白抜きした刻印のような図形を配し、その右側に「JAPAN-」、「BRAND」及び「FUN」の文字及び記号を3段書きしてなるところ、「JAPAN-」及び「BRAND」の部分と「FUN」の部分は、文字の大きさや太さも異なることから、視覚上分離して看取されるものである。
そして、「JAPAN-」及び「BRAND」の部分は、上記(1)のとおり、経済産業省中小企業庁が、補助事業等で対象事業者に使用されている「JAPAN BRAND」とその文字部分において文字構成を同じくするものであるから、当該部分は、看者に対して強く支配的な印象を与えるものといえる。
そうすると、本願商標の構成中、「JAPAN-」及び「BRAND」の部分が、強く支配的な印象を与えるといえるから、これを要部として抽出し、当該構成部分のみを引用標章と比較して商標の類否を判断することも許されるというべきである。
イ 本願商標と引用標章の類否について
本願商標の要部である「JAPAN-」及び「BRAND」の部分と引用標章とを対比すると、「-(ハイフン)」の有無はありつつも、いずれも「JAPAN BRAND」の文字からなる点で外観が類似であり、また、「ジャパンブランド」の称呼が生じる点で、称呼が同一である。さらに、本願商標の要部及び引用標章は、ともに「経済産業省中小企業庁において、世界に通用するブランド力の確立を目指す取組を支援し、地域中小企業が海外販路の拡大を図るとともに、地域経済の活性化及び地域中小企業の振興に寄与することを目的とした補助事業等の総称」の観念が生じることから、観念が同一である。
したがって、本願商標と引用標章は類似するというべきである。
(3)小括
以上によれば、本願商標は、公益に関する事業であって営利を目的としないものを表示する標章であって著名な「JAPAN BRAND」と類似の商標である。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第6号に該当する。
3 請求人の主張について
請求人は、本願商標は、「円形の刻印」の図形部分と「JAPAN―BRAND FUN」の文字が一体にまとまりよく結合した表記であり、また、文字部分については「JAPAN―BRAND」の文字及び記号部分と「FUN」の文字部分を結合したものであると容易に理解することができ、この「JAPAN―BRAND」の文字及び記号部分は、「日本の商標」の意味合いであり、「Japan Brand」もしくは「Japan Brandと他の語との結合」した構成で一般に使用されているところから、識別力が極めて弱い部分であり要部として認定するのは不当である旨主張する。
しかしながら、前記2のとおり、「JAPAN BRAND」の文字は、経済産業省中小企業庁において、世界に通用するブランド力の確立を目指す取組を支援し、地域中小企業が海外販路の拡大を図るとともに、地域経済の活性化及び地域中小企業の振興に寄与することを目的とした補助事業等の総称及びそのロゴマークを認識させるものであり、本願商標における「JAPAN-」及び「BRAND」の部分は、看者に対して強く支配的な印象を与えるものといえるから、請求人の主張は、採用することができない。
4 まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第6号に該当するから、これを登録することはできない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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