商標拒絶査定不服審判
2023-002238
エススリーコネクト、エスサンコネクト、エススリー、エスサン、エス、コネクト
- 審判番号
- 2023-002238
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2019-103774
- 請求日
- 2023年02月09日
- 審決日
- 2024年04月16日
- 公報発行日
- 2024年05月31日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】IDEC株式会社
- 【請求人代理人】弁理士法人浅村特許事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 山田 啓之
- 審判官 渡邉 あおい
- 審判官 藤村 浩二
- 分類
- T18 .261-WY (W0911) / T18 .262-WY (W0911) / T18 .263-WY (W0911)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2019-103774拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和元年7月31日に出願されたものであり、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和2年7月14日付け :拒絶理由通知書
令和2年8月6日 :意見書の提出
令和4年11月28日付け:拒絶査定
令和5年2月9日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、別掲2のとおり商品を指定商品として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり(以下、まとめて「引用商標」という。)、いずれもその商標権は現に有効に存続しているものである。
(1)登録第4065470号商標
商標の構成:別掲3のとおり
登録出願日:平成7年12月19日
設定登録日:平成9年10月3日
指定商品:第9類「測定機械器具,火災報知機,盗難警報器」を含む第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品
(2)登録第6184317号商標
商標の構成:別掲4のとおり
登録出願日:平成30年12月28日
設定登録日:令和元年9月27日
指定商品及び指定役務:第9類、第38類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務
(3)登録第6483242号商標
商標の構成:別掲5のとおり
登録出願日:平成30年4月20日
設定登録日:令和3年12月9日
指定商品:第9類「測定機械器具,電線及びケーブル,電気通信機械器具,無線通信機械器具,無線応用機械器具,無線ルーター,無線中継機,無線送受信機,電子応用機械器具及びその部品,電子計算機及びその周辺機器,電子計算機用プログラム,アプリケーションソフトウェア,無線ネットワーク通信用及び無線ネットワーク接続用のコンピュータソフトウェア」を含む第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品
4 当審の判断
(1)本願商標
本願商標は、別掲1のとおり、黒色の四角形の中にアルファベットの「S」状の図形、三角形及び長方形を組み合わせたものを中抜きした図形並びにその右肩部に黒色の数字の「3」と長方形を結合してなる図形(以下「図形部分」という。)を上部に配し、下部に太字で「CONNECT」の文字(以下「文字部分」という。)を書してなるものである。
そして、本願商標の全体を観察すると、図形部分と文字部分はそれぞれの形態が明瞭に異なるとともに、図形部分と文字部分の間には空白部分があり、図形部分と文字部分がそれぞれ視覚的に分離、独立した印象を与えるものといえる。
そして、図形部分は、一見して何を表す図形であるかを認識することのできないものであるといえ、その大きさが全体の3分の2を超えるものであり、黒色ではっきりと表されていることから、本願商標において強く支配的な印象を与える部分といえる。一方、文字部分は、「接続する」の意味を有する英語(ジーニアス英和辞典第5版、大修館書店)として我が国においてもよく知られているものであり、機械器具に関連する分野においては、「接続する」の意味を表すものとして普通に使用されているところから、当該文字は、上記分野に関連する商品との関係においては、自他商品の識別標識としての機能がないか又は極めて弱い部分というべきである。
以上を総合すると、本願商標は、図形部分及び文字部分からなる結合商標であるところ、各構成部分がそれを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものとは認められないから、その構成部分の一部であり、強く支配的な印象を与える図形部分を抽出し、当該部分だけを他人の商標と比較して商標の類否を判断することも許されるというべきである。そして、本願商標の図形部分は、一見して何を表すものであるか看取することは困難であることから、直ちに特定の観念及び呼称が生じると認めることはできない。なお、本願商標をその指定商品に使用した場合に、取引者、需要者は、本願商標の構成中から「CONNECT」の文字部分のみに着目し、これを記憶して取引に当たるとはいい難いというべきである。
したがって、本願商標は、図形部分をその要部とするものであり、特定の称呼及び観念を生じないものとみるのが相当である。
(2)引用商標
引用商標は、別掲3ないし5のとおり、「connect(CONNECT)」の欧文字とその表音を片仮名で表記した「コネクト」の文字を上下二段に書してなるもの又は「connect」の欧文字を横書きしてなるところ、「connect(CONNECT)」の文字は、上記(1)のとおり、文字部分は、「接続する」の意味を有する英語として我が国においてもよく知られているものである。
したがって、引用商標は、その構成文字に相応して、「コネクト」の称呼を生じ、「接続する」の観念を生ずるものである。
(3)本願商標と引用商標の類否
本願商標と引用商標との類否を比較するに、まず、その外観について検討すると、本願商標の要部である図形部分と引用商標は、両商標の視覚上の差異は大きく、外観において明らかに区別できるものである。
次に、称呼及び観念について検討すると、本願商標からは特定の称呼及び観念を生じない一方、引用商標は「コネクト」の称呼及び「接続する」の観念を生じるものであり、称呼及び観念においても明らかに区別できるものである。
したがって、両商標は、外観、称呼及び観念において明らかに区別できるものであり、これらを総合して全体的に考察すれば、互いに紛れるおそれのない非類似の商標とみるのが相当である。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標は引用商標とは非類似の商標であるから、指定商品の類否について検討するまでもなく、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
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