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特許異議申立

2022-701317

撮像素子および撮像装置

審判番号
2022-701317
法域
特許
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
特願2021-075894
登録番号
7095774
請求日
2022年12月28日
審決日
2024年09月30日
公報発行日
2025年01月31日
結論
訂正認容
当事者
  • 【権利者】株式会社ニコン
  • 【権利者代理人】西澤 和純
  • 【権利者代理人】大浪 一徳
  • 【権利者代理人】小林 淳一
  • 【異議申立人】花井 勇裂
審判長/審判官
  • 審判長 畑中 高行
  • 審判官 千葉 輝久
  • 審判官 木方 庸輔
分類
P1651.113-YAA(H04N) / P1651.121-YAA(H04N) / P1651.537-YAA(H04N)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法120条の8第1項特許法135条
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第120条の5第2項、特許法第126条第5項、特許法第36条第6項、特許法第29条第1項第3号、特許法第29条第1項、特許法第29条第2項、特許法第120条の8第1項
データ出所
審決公報(XML)

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特許第7095774号発明「撮像素子および撮像装置」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。

結論

結 論 特許第7095774号の特許請求の範囲を令和6年2月19日付け訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1-14〕、15について訂正することを認める。 特許第7095774号の請求項1ないし11、13ないし15に係る特許を維持する。 特許第7095774号の請求項12に係る特許についての特許異議の申立てを却下する。

理由

理 由 第1 手続の経緯 特許第7095774号の請求項1-15に係る特許についての出願は、2018年(平成30年)3月30日(国内優先権主張 平成29年4月5日)を国際出願日とする出願である特願2019-511204号の一部を令和3年4月28日に特願2021-75894号として新たな特許出願としたものであって、令和4年6月27日にその特許権の設定登録がされ、令和4年7月5日に特許掲載公報が発行されたものである。 本件特許異議の申立ては、令和4年12月28日に特許異議申立人花井勇裂(以下、「申立人」という。)により請求項1-15に係る特許に対してされた。 令和5年3月20日付けで取消理由が通知され、令和5年5月26日に特許権者により意見書の提出及び訂正請求がされ、令和5年8月3日に特許異議申立人により意見書が提出された。 さらに、令和5年12月15日付けで取消理由(決定の予告)が通知され、令和6年2月19日に特許権者により意見書の提出及び訂正請求(令和6年4月3日に補正された。)がされ、令和6年4月23日に訂正拒絶理由が通知され、令和6年5月24日に特許権者により意見書が提出され、令和6年6月14日に申立人に訂正請求があった旨の通知をして意見を求めたが応答はなかった。 第2 令和6年2月19日の訂正請求による訂正の適否 1 一群の請求項1-15の訂正について (1)訂正の内容 ア 訂正事項1 特許請求の範囲の請求項1を、 「 第1画素と第2画素とが同一の画素行で行方向に沿って並んで配置され、第3画素と第4画素とが同一の画素行で行方向に沿って並んで配置され、前記第1画素と前記第3画素とが同一の画素列で列方向に沿って並んで配置され、前記第2画素と前記第4画素とが同一の画素列で列方向に沿って並んで配置され、焦点調節光学系を有する光学系を透過した光を受光する撮像素子であって、 前記第1画素と前記第2画素と前記第3画素と前記第4画素とは、 前記光学系の第1の領域とマイクロレンズと、第1分光特性を有するフィルタとを透過した光を光電変換して第1電荷を生成する第1光電変換部と、 前記光学系の第2の領域と前記マイクロレンズと、前記フィルタとを透過した光を光電変換して第2電荷を生成する第2光電変換部と、 前記第1電荷と前記第2電荷との少なくとも一方を蓄積する蓄積部と、 前記第1電荷を前記蓄積部に転送する第1転送部と、 前記第2電荷を前記蓄積部に転送する第2転送部と をそれぞれ有し、 前記第1画素の前記第1転送部と、前記第2画素の前記第2転送部とを制御するための第1制御信号が出力される第1制御線と、 前記第1画素の前記第2転送部と、前記第2画素の前記第1転送部とを制御するための第2制御信号が出力される第2制御線と、 前記第3画素の前記第2転送部と、前記第4画素の前記第1転送部とを制御するための第3制御信号が出力される第3制御線と、 前記第3画素の前記第1転送部と、前記第4画素の前記第2転送部とを制御するための第4制御信号が出力される第4制御線と、 前記第1画素、前記第2画素、前記第3画素および前記第4画素に対する、前記焦点調節光学系の位置を制御するための1回の信号読出において、前記第1制御信号と前記第3制御信号とを出力する垂直走査回路と、 前記垂直走査回路が出力した前記第1制御信号と第3制御信号により読み出された、前記第1画素の前記第1電荷に基づく信号、前記第2画素の前記第2電荷に基づく信号、前記第3画素の前記第2電荷に基づく信号および前記第4画素の前記第1電荷に基づく信号にノイズ除去処理を行うノイズ除去処理部と を備える撮像素子。」 に訂正する。(請求項1の記載を引用する請求項2~11、13、14も同様に訂正する。) イ 訂正事項2 特許請求の範囲の請求項2を、 「 請求項1に記載の撮像素子において、 前記第1制御線は、前記第1画素の前記第1電荷と、前記第2画素の前記第2電荷とを前記蓄積部に転送させる信号として前記第1制御信号を、前記第1画素の前記第1転送部と、前記第2画素の前記第2転送部とに出力し、 前記ノイズ除去処理部は、 前記第1画素から読み出された信号と、前記第3画素から読み出された信号とにノイズ除去処理を行う第1ノイズ除去処理回路と、 前記第2画素から読み出された信号と、前記第4画素から読み出された信号とにノイズ除去処理を行う第2ノイズ除去処理回路と を有する、 撮像素子。」に訂正する。 (請求項2の記載を引用する請求項3~11、13、14も同様に訂正する。) ウ 訂正事項3 特許請求の範囲の請求項3を、 「 請求項1または請求項2に記載の撮像素子において、 前記第1制御線は、前記第1画素の前記第1電荷を前記蓄積部に転送させるとともに、前記第2画素の前記第2電荷を前記蓄積部に転送させる信号として前記第1制御信号を、前記第1画素の前記第1転送部と、前記第2画素の前記第2転送部とに出力し、 前記垂直走査回路が、前記第1画素、前記第2画素、前記第3画素および前記第4画素に対する、前記焦点調節光学系の位置を制御するための1回の信号読出において、 前記第1制御信号と前記第2制御信号とのうち前記第1制御信号のみを出力して、前記第1画素の前記第1電荷に基づく信号と前記第2画素の前記第2電荷に基づく信号とを読み出し、 前記第3制御信号と前記第4制御信号とのうち前記第3制御信号のみを出力して、前記第3画素の前記第2電荷に基づく信号と、前記第4画素の前記第1電荷に基づく信号とを読み出す、 撮像素子。」に訂正する。 (請求項3の記載を引用する請求項10、11、13も同様に訂正する。) エ 訂正事項4 特許請求の範囲の請求項4を、 「 請求項1または請求項2に記載の撮像素子において、 前記第2制御線は、前記第1画素の前記第2電荷と、前記第2画素の前記第1電荷とを前記蓄積部に転送させる信号として前記第2制御信号を、前記第1画素の前記第2転送部と、前記第2画素の前記第1転送部とに出力し、 前記垂直走査回路が、 前記第1画素、前記第2画素、前記第3画素および前記第4画素に対する、前記焦点調節光学系の位置を制御するための1回の信号読出において前記第1制御信号と前記第3制御信号とを出力して、前記第1画素の前記第1電荷に基づく信号、前記第2画素の前記第2電荷に基づく信号、前記第3画素の前記第2電荷に基づく信号および前記第4画素の前記第1電荷に基づく信号を読み出す第1モードと、 前記第1画素、前記第2画素、前記第3画素および前記第4画素に対する、前記焦点調節光学系の位置を制御するための1回の信号読出において前記第2制御信号と前記第4制御信号とを出力して、前記第1画素の前記第2電荷に基づく信号、前記第2画素の前記第1電荷に基づく信号、前記第3画素の前記第1電荷に基づく信号および前記第4画素の前記第2電荷に基づく信号を読み出す第2モードと のうち、いずれか一方のモードにより前記第1画素、前記第2画素、前記第3画素および前記第4画素から信号を読み出し、 前記ノイズ除去処理部は、 前記第1モードにより前記第1画素、前記第2画素、前記第3画素および前記第4画素から信号を読み出す場合、前記第1画素の前記第1電荷に基づく信号と、前記第2画素の前記第2電荷に基づく信号と、前記第3画素の前記第2電荷に基づく信号と、前記第4画素の前記第1電荷に基づく信号とにノイズ除去処理を行い、 前記第2モードにより前記第1画素、前記第2画素、前記第3画素および前記第4画素から信号を読み出す場合、前記第1画素の前記第2電荷に基づく信号と、前記第2画素の前記第1電荷に基づく信号と、前記第3画素の前記第1電荷に基づく信号と、前記第4画素の前記第2電荷に基づく信号とにノイズ除去処理を行う、 撮像素子。」に訂正する。 (請求項4の記載を引用する請求項5、10、11、13、14も同様に訂正する。) オ 訂正事項5 特許請求の範囲の請求項5を、 「 請求項4に記載の撮像素子において、 前記第2制御線は、前記第1画素の前記第2電荷を前記蓄積部に転送させるとともに、前記第2画素の前記第1電荷を前記蓄積部に転送させる信号として前記第2制御信号を、前記第1画素の前記第2転送部と、前記第2画素の前記第1転送部とに出力し、 前記垂直走査回路が、 前記第1モードにより前記第1画素、前記第2画素、前記第3画素および前記第4画素から信号を読み出す場合、 前記第1制御信号と前記第2制御信号とのうち前記第1制御信号のみを出力して、前記第1画素の前記第1電荷に基づく信号と、前記第2画素の前記第2電荷に基づく信号とを読み出し、 前記第3制御信号と前記第4制御信号とのうち前記第3制御信号のみを出力して、前記第3画素の前記第2電荷に基づく信号と、前記第4画素の前記第1電荷に基づく信号とを読み出し、 前記第2モードにより前記第1画素、前記第2画素、前記第3画素および前記第4画素から信号を読み出す場合、 前記第1制御信号と前記第2制御信号とのうち前記第2制御信号のみを出力して、前記第1画素の前記第2電荷に基づく信号と、前記第2画素の前記第1電荷に基づく信号とを読み出し、 前記第3制御信号と前記第4制御信号とのうち前記第4制御信号のみを出力して、前記第3画素の前記第1電荷に基づく信号と、前記第4画素の前記第2電荷に基づく信号とを読み出す、 撮像素子。」に訂正する。 (請求項5の記載を引用する請求項10、11、13、14も同様に訂正する。) カ 訂正事項6 特許請求の範囲の請求項6を、 「 請求項1または請求項2に記載の撮像素子において、 前記第3制御線は、前記第3画素の前記第2電荷と、前記第4画素の前記第1電荷とを前記蓄積部に転送させる信号として前記第3制御信号を、前記第3画素の前記第2転送部と、前記第4画素の前記第1転送部とに出力し、 前記垂直走査回路が、 前記第1画素、前記第2画素、前記第3画素および前記第4画素に対する、前記焦点調節光学系の位置を制御するための1回の信号読出において前記第1制御信号と前記第3制御信号とを出力して、前記第1画素の前記第1電荷に基づく信号、前記第2画素の前記第2電荷に基づく信号、前記第3画素の前記第2電荷に基づく信号および前記第4画素の前記第1電荷に基づく信号を読み出す第1モードと、 前記第1制御信号と前記第2制御信号と前記第3制御信号と前記第4制御信号とを出力して、前記焦点調節光学系の位置を制御するために用いられる、前記第1画素の前記第1電荷に基づく信号、前記第1画素の前記第2電荷に基づく信号、前記第2画素の前記第1電荷に基づく信号、前記第2画素の前記第2電荷に基づく信号、前記第3画素の前記第1電荷に基づく信号、前記第3画素の前記第2電荷に基づく信号、前記第4画素の前記第1電荷に基づく信号および前記第4画素の前記第2電荷に基づく信号を読み出す第2モードと のうち、いずれか一方のモードにより前記第1画素、前記第2画素、前記第3画素および前記第4画素から信号を読み出す、 撮像素子。」に訂正する。 (請求項6の記載を引用する請求項7、10、11、13も同様に訂正する。) キ 訂正事項7 特許請求の範囲の請求項7を、 「 請求項6に記載の撮像素子において、 前記第3制御線は、前記第3画素の前記第2電荷を前記蓄積部に転送させるとともに、前記第4画素の前記第1電荷を前記蓄積部に転送させる信号として前記第3制御信号を、前記第3画素の前記第2転送部と、前記第4画素の前記第1転送部とに出力し、 前記垂直走査回路が、 前記第1モードにより前記第1画素、前記第2画素、前記第3画素および前記第4画素から信号を読み出す場合、 前記第1制御信号と前記第2制御信号とのうち前記第1制御信号のみを出力して、前記第1画素の前記第1電荷に基づく信号と、前記第2画素の前記第2電荷に基づく信号とを読み出し、 前記第3制御信号と前記第4制御信号とのうち前記第3制御信号のみを出力して、前記第3画素の前記第2電荷に基づく信号と、前記第4画素の前記第1電荷に基づく信号とを読み出す、 撮像素子。」に訂正する。 (請求項7の記載を引用する請求項10、11、13も同様に訂正する。) ク 訂正事項8 特許請求の範囲の請求項8を、 「 請求項1または請求項2に記載の撮像素子において、 前記第4制御線は、前記第3画素の前記第1電荷と、前記第4画素の前記第2電荷とを前記蓄積部に転送させる信号として前記第4制御信号を、前記第3画素の前記第1転送部と、前記第4画素の前記第2転送部とに出力し、 前記垂直走査回路が、 前記第1画素、前記第2画素、前記第3画素および前記第4画素に対する、前記焦点調節光学系の位置を制御するための1回の信号読出において前記第1制御信号と前記第3制御信号とを出力して、前記第1画素の前記第1電荷に基づく信号、前記第2画素の前記第2電荷に基づく信号、前記第3画素の前記第2電荷に基づく信号および前記第4画素の前記第1電荷に基づく信号を読み出す第1モードと、 前記第1制御信号と前記第2制御信号と前記第3制御信号と前記第4制御信号とを出力して、 画像を生成するために用いられる、 前記第1画素の前記第1電荷および前記第1画素の前記第2電荷に基づく信号と、 前記第2画素の前記第1電荷および前記第2画素の前記第2電荷に基づく信号と、 前記第3画素の前記第1電荷および前記第3画素の前記第2電荷に基づく信号と、 前記第4画素の前記第1電荷および前記第4画素の前記第2電荷に基づく信号と を読み出す第2モードと のうち、いずれか一方のモードにより前記第1画素、前記第2画素、前記第3画素および前記第4画素から信号を読み出す、 撮像素子。」に訂正する。 (請求項8の記載を引用する請求項9、10、11、13も同様に訂正する。) ケ 訂正事項9 特許請求の範囲の請求項9を、 「 請求項8に記載の撮像素子において、 前記第4制御線は、前記第3画素の前記第1電荷を前記蓄積部に転送させるとともに、前記第4画素の前記第2電荷を前記蓄積部に転送させる信号として前記第4制御信号を、前記第3画素の前記第1転送部と前記第4画素の前記第2転送部とに出力し、 前記垂直走査回路が、 前記第1モードにより前記第1画素、前記第2画素、前記第3画素および前記第4画素から信号を読み出す場合、 前記第1制御信号と前記第2制御信号とのうち前記第1制御信号のみを出力して、前記第1画素の前記第1電荷に基づく信号と、前記第2画素の前記第2電荷に基づく信号とを読み出し、 前記第3制御信号と前記第4制御信号とのうち前記第3制御信号のみを出力して、前記第3画素の前記第2電荷に基づく信号と、前記第4画素の前記第1電荷に基づく信号とを読み出す、 撮像素子。」に訂正する。 (請求項9の記載を引用する請求項10、11、13も同様に訂正する。) コ 訂正事項10 特許請求の範囲の請求項10を、 「 請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の撮像素子において、 前記第1画素から読み出された信号と、前記第3画素から読み出された信号とを出力する第1垂直信号線と、 前記第2画素から読み出された信号と、前記第4画素から読み出された信号とを出力する第2垂直信号線と を備え、 前記垂直走査回路が、 前記第1画素の前記第1電荷を前記蓄積部に転送させるとともに、前記第2画素の前記第2電荷を前記蓄積部に転送させる信号として前記第1制御信号を出力し、 前記第3画素の前記第2電荷を前記蓄積部に転送させるとともに、前記第4画素の前記第1電荷を前記蓄積部に転送させる信号として前記第3制御信号を出力し、 前記第1画素、前記第2画素、前記第3画素および前記第4画素は、第1半導体基板に配置され、 前記ノイズ除去処理部は、前記第1半導体基板とともに積層される第2半導体基板に配置され、 前記第1垂直信号線と前記第2垂直信号線とは、前記第1半導体基板と前記第2半導体基板とが積層される積層方向において、前記第1半導体基板と前記第2半導体基板との間に配置される、 撮像素子。」に訂正する。 (請求項10の記載を引用する請求項13も同様に訂正する。) サ 訂正事項11 特許請求の範囲の請求項11を、 「 請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の撮像素子において、 前記第1画素から読み出された信号と、前記第3画素から読み出された信号とを出力する第1垂直信号線と、 前記第2画素から読み出された信号と、前記第4画素から読み出された信号とを出力する第2垂直信号線と を備え、 前記垂直走査回路が、 前記第1画素の前記第2電荷を前記蓄積部に転送させるとともに、前記第2画素の前記第1電荷を前記蓄積部に転送させる信号として前記第2制御信号を出力し、 前記第3画素の前記第1電荷を前記蓄積部に転送させるとともに、前記第4画素の前記第2電荷を前記蓄積部に転送させる信号として前記第4制御信号を出力し、 前記第1画素、前記第2画素、前記第3画素および前記第4画素は、第1半導体基板に配置され、 前記垂直走査回路は、前記第1半導体基板とともに積層される第2半導体基板に配置され、 前記第1垂直信号線と前記第2垂直信号線とは、前記第1半導体基板と前記第2半導体基板とが積層される積層方向において、前記第1半導体基板と前記第2半導体基板との間に配置される、 撮像素子。」に訂正する。 (請求項11の記載を引用する請求項13も同様に訂正する。) シ 訂正事項12 特許請求の範囲の請求項12を削除する。 ス 訂正事項13 特許請求の範囲の請求項13を、 「 請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の撮像素子と、 前記光学系による像を撮像する前記撮像素子の前記第1画素、前記第2画素、前記第3画素および前記第4画素から出力される、前記第1画素の前記第1電荷に基づく信号と、前記第2画素の前記第2電荷に基づく信号と、前記第3画素の前記第2電荷に基づく信号と、前記第4画素の前記第1電荷に基づく信号とに基づいて、前記光学系による像が前記撮像素子に合焦するよう前記焦点調節光学系の位置を制御する位置制御部と、 を備える撮像装置。」に訂正する。 セ 訂正事項14 特許請求の範囲の請求項14を、 「 請求項4または請求項5に記載の撮像素子と、 前記光学系による像を撮像する前記撮像素子から出力される信号であって、前記第1モードにより読み出された、前記第1画素の前記第1電荷に基づく信号、前記第2画素の前記第2電荷に基づく信号、前記第3画素の前記第2電荷に基づく信号、前記第4画素の前記第1電荷に基づく信号と、 前記光学系による像を撮像する前記撮像素子から出力される信号であって、前記第2モードにより読み出された、前記第1画素の前記第2電荷に基づく信号、前記第2画素の前記第1電荷に基づく信号、前記第3画素の前記第1電荷に基づく信号、前記第4画素の前記第2電荷に基づく信号と のうちいずれか一方に基づいて、前記光学系による像が前記撮像素子に合焦するよう前記焦点調節光学系の位置を制御する位置制御部と、 を備える撮像装置。」に訂正する。 ソ 訂正事項15 特許請求の範囲の請求項15を、 「 第1画素と第2画素とが行方向に配置され、第3画素と第4画素とが行方向に配置され、前記第1画素と前記第3画素とが列方向に配置され、前記第2画素と前記第4画素とが列方向に配置され、焦点調節光学系を有する光学系を透過した光を受光する撮像素子であって、前記第1画素と前記第2画素と前記第3画素と前記第4画素とは、前記光学系の第1の領域とマイクロレンズを透過した光を光電変換して第1電荷を生成する第1光電変換部と、前記光学系の第2の領域と前記マイクロレンズを透過した光を光電変換して第2電荷を生成する第2光電変換部と、前記第1電荷と前記第2電荷との少なくとも一方を蓄積する蓄積部と、前記第1電荷を前記蓄積部に転送する第1転送部と、前記第2電荷を前記蓄積部に転送する第2転送部とをそれぞれ有し、前記第1画素の前記第1転送部と前記第2画素の前記第2転送部とを制御するための第1制御線と、前記第1画素の前記第2転送部と前記第2画素の前記第1転送部とを制御するための第2制御線と、前記第3画素の前記第2転送部と前記第4画素の前記第1転送部とを制御するための第3制御線と、前記第3画素の前記第1転送部と前記第4画素の前記第2転送部とを制御するための第4制御線とを備える撮像素子と、 前記光学系による像を撮像する前記撮像素子の前記第1画素と前記第2画素から出力される前記第1電荷に基づく信号と前記第2電荷に基づく信号とに基づいて、前記光学系による像が前記撮像素子に合焦するよう前記焦点調節光学系の位置を制御する位置制御部と、 を備え、 前記位置制御部は、前記第1画素の前記第1電荷に基づく信号と前記第2画素の前記第2電荷に基づく信号、および前記第1画素の前記第2電荷に基づく信号と前記第2画素の前記第1電荷に基づく信号の少なくとも一方に基づいて、前記焦点調節光学系の位置を制御する第1モードと、前記第1画素の前記第1電荷に基づく信号と前記第2電荷に基づく信号、および前記第2画素の前記第1電荷に基づく信号と前記第2電荷に基づく信号の少なくとも一方に基づいて、前記焦点調節光学系の位置を制御する第2モードとを、被写体が動く速度、または前記撮像素子から出力される信号の単位時間あたりのデータ量または出力数、または前記光学系による像が結像する結像面と前記撮像素子の撮像面とのずれ量に基づいて切り替える撮像装置。」に訂正する。 (2)訂正の適否 ア 訂正事項1 訂正事項1は、願書に添付した明細書の段落【0004】、【0017】、【0018】、【0021】、【0056】、【0057】、【0059】及び【0061】に記載した事項に基づいて訂正前の請求項1の「撮像素子」に限定を付加するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とし、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 イ 訂正事項2 訂正事項2は、願書に添付した明細書の段落【0017】、【0018】、【0059】及び【0061】に記載した事項に基づいて訂正前の請求項2の「撮像素子」に限定を付加するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とし、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 ウ 訂正事項3 訂正事項3は、願書に添付した明細書の段落【0044】、【0059】及び【0061】に記載した事項に基づいて訂正前の請求項3の「撮像素子」に限定を付加するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とし、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 エ 訂正事項4 訂正事項4は、願書に添付した明細書の段落【0017】、【0018】、【0035】-【0039】、【0055】-【0065】、【0106】-【0114】、【図2】、及び【図7】-【図9】に記載した事項に基づいて訂正前の請求項4の「撮像素子」に限定を付加するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とし、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 オ 訂正事項5 訂正事項5は、願書に添付した明細書の段落【0035】-【0039】、【0055】-【0065】、【0106】-【0114】、【図2】、及び【図7】-【図9】に記載した事項に基づいて訂正前の請求項5の「撮像素子」に限定を付加するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とし、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 カ 訂正事項6 訂正事項6は、願書に添付した明細書の段落【0059】、【0106】-【0141】、【図7】、及び【図14】-【図17】に記載した事項に基づいて訂正前の請求項6の「撮像素子」に限定を付加するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とし、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 キ 訂正事項7 訂正事項7は、願書に添付した明細書の段落【0059】、【0106】-【0141】、【図7】、及び【図14】-【図17】に記載した事項に基づいて訂正前の請求項7の「撮像素子」に限定を付加するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とし、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 ク 訂正事項8 訂正事項8は、願書に添付した明細書の段落【0004】、【0021】及び【0061】に記載した事項に基づいて訂正前の請求項8の「撮像素子」に限定を付加するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とし、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 ケ 訂正事項9 訂正事項9は、願書に添付した明細書の段落【0044】、【0059】及び【図7】に記載した事項に基づいて訂正前の請求項9の「撮像素子」に限定を付加するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とし、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 コ 訂正事項10 訂正事項10は、願書に添付した明細書の段落【0017】、【0018】及び【0142】に記載した事項に基づいて訂正前の請求項10の「撮像素子」に限定を付加するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とし、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 サ 訂正事項11 訂正事項11は、願書に添付した明細書の段落【0017】、【0018】及び【0142】に記載した事項に基づいて訂正前の請求項11の「撮像素子」に限定を付加するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とし、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 シ 訂正事項12 訂正事項12は、請求項12を削除するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とし、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 ス 訂正事項13 訂正事項13は、願書に添付した明細書の段落【0115】に記載した事項に基づいて訂正前の請求項13の「撮像装置」に限定を付加するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とし、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 セ 訂正事項14 訂正事項14は、願書に添付した明細書の段落【0115】に記載した事項に基づいて訂正前の請求項14の「撮像装置」に限定を付加するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とし、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 ソ 訂正事項15 訂正事項15は、訂正前に引用形式であった請求項15の記載を独立形式とし、願書に添付した明細書の段落【0004】、【0021】及び【0141】に記載した事項に基づいて限定を付加するものであるから、他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること及び特許請求の範囲の減縮を目的とし、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 (3)小括 以上のとおり、一群の請求項1-15の訂正のうち、請求項1-14の訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる事項を目的とするものであり、同法同条第9項で準用する特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものであり、請求項15の訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号及び第4号に掲げる事項を目的とするものであり、同法同条第9項で準用する特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。また、請求項15に係る訂正は、一群の請求項の他の請求項とは別途訂正することの求めにより、別の訂正単位とする。 よって、訂正後の請求項〔1-14〕、15について訂正することを認める。 第3 本件発明 本件特許の請求項1-15に係る発明(以下、「本件発明1」-「本件発明15」という。)は、訂正された特許請求の範囲の請求項1-15に記載された事項により特定される次のとおりのものである。 なお、下線は、訂正された箇所について当審により付したものである。 【請求項1】 第1画素と第2画素とが同一の画素行で行方向に沿って並んで配置され、第3画素と第4画素とが同一の画素行で行方向に沿って並んで配置され、前記第1画素と前記第3画素とが同一の画素列で列方向に沿って並んで配置され、前記第2画素と前記第4画素とが同一の画素列で列方向に沿って並んで配置され、焦点調節光学系を有する光学系を透過した光を受光する撮像素子であって、 前記第1画素と前記第2画素と前記第3画素と前記第4画素とは、 前記光学系の第1の領域と、マイクロレンズと、第1分光特性を有するフィルタとを透過した光を光電変換して第1電荷を生成する第1光電変換部と、 前記光学系の第2の領域と、前記マイクロレンズと、前記フィルタとを透過した光を光電変換して第2電荷を生成する第2光電変換部と、 前記第1電荷と前記第2電荷との少なくとも一方を蓄積する蓄積部と、 前記第1電荷を前記蓄積部に転送する第1転送部と、 前記第2電荷を前記蓄積部に転送する第2転送部と をそれぞれ有し、 前記第1画素の前記第1転送部と、前記第2画素の前記第2転送部とを制御するための第1制御信号が出力される第1制御線と、 前記第1画素の前記第2転送部と、前記第2画素の前記第1転送部とを制御するための第2制御信号が出力される第2制御線と、 前記第3画素の前記第2転送部と、前記第4画素の前記第1転送部とを制御するための第3制御信号が出力される第3制御線と、 前記第3画素の前記第1転送部と、前記第4画素の前記第2転送部とを制御するための第4制御信号が出力される第4制御線と、 前記第1画素、前記第2画素、前記第3画素および前記第4画素に対する、前記焦点調節光学系の位置を制御するための1回の信号読出において、前記第1制御信号と前記第3制御信号とを出力する垂直走査回路と、 前記垂直走査回路が出力した前記第1制御信号と前記第3制御信号により読み出された、前記第1画素の前記第1電荷に基づく信号、前記第2画素の前記第2電荷に基づく信号、前記第3画素の前記第2電荷に基づく信号および前記第4画素の前記第1電荷に基づく信号にノイズ除去処理を行うノイズ除去処理部と を備える撮像素子。 【請求項2】 請求項1に記載の撮像素子において、 前記第1制御線は、前記第1画素の前記第1電荷と、前記第2画素の前記第2電荷とを前記蓄積部に転送させる信号として前記第1制御信号を、前記第1画素の前記第1転送部と、前記第2画素の前記第2転送部とに出力し、 前記ノイズ除去処理部は、 前記第1画素から読み出された信号と、前記第3画素から読み出された信号とにノイズ除去処理を行う第1ノイズ除去処理回路と、 前記第2画素から読み出された信号と、前記第4画素から読み出された信号とにノイズ除去処理を行う第2ノイズ除去処理回路と を有する、 撮像素子。 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の撮像素子において、 前記第1制御線は、前記第1画素の前記第1電荷を前記蓄積部に転送させるとともに、前記第2画素の前記第2電荷を前記蓄積部に転送させる信号として前記第1制御信号を、前記第1画素の前記第1転送部と、前記第2画素の前記第2転送部とに出力し、 前記垂直走査回路が、前記第1画素、前記第2画素、前記第3画素および前記第4画素に対する、前記焦点調節光学系の位置を制御するための1回の信号読出において、 前記第1制御信号と前記第2制御信号とのうち前記第1制御信号のみを出力して、前記第1画素の前記第1電荷に基づく信号と前記第2画素の前記第2電荷に基づく信号とを読み出し、 前記第3制御信号と前記第4制御信号とのうち前記第3制御信号のみを出力して、前記第3画素の前記第2電荷に基づく信号と、前記第4画素の前記第1電荷に基づく信号とを読み出す、 撮像素子。 【請求項4】 請求項1または請求項2に記載の撮像素子において、 前記第2制御線は、前記第1画素の前記第2電荷と、前記第2画素の前記第1電荷とを前記蓄積部に転送させる信号として前記第2制御信号を、前記第1画素の前記第2転送部と、前記第2画素の前記第1転送部とに出力し、 前記垂直走査回路が、 前記第1画素、前記第2画素、前記第3画素および前記第4画素に対する、前記焦点調節光学系の位置を制御するための1回の信号読出において前記第1制御信号と前記第3制御信号とを出力して、前記第1画素の前記第1電荷に基づく信号、前記第2画素の前記第2電荷に基づく信号、前記第3画素の前記第2電荷に基づく信号および前記第4画素の前記第1電荷に基づく信号を読み出す第1モードと、 前記第1画素、前記第2画素、前記第3画素および前記第4画素に対する、前記焦点調節光学系の位置を制御するための1回の信号読出において前記第2制御信号と前記第4制御信号とを出力して、前記第1画素の前記第2電荷に基づく信号、前記第2画素の前記第1電荷に基づく信号、前記第3画素の前記第1電荷に基づく信号および前記第4画素の前記第2電荷に基づく信号を読み出す第2モードと のうち、いずれか一方のモードにより前記第1画素、前記第2画素、前記第3画素および前記第4画素から信号を読み出し、 前記ノイズ除去処理部は、 前記第1モードにより前記第1画素、前記第2画素、前記第3画素および前記第4画素から信号を読み出す場合、前記第1画素の前記第1電荷に基づく信号と、前記第2画素の前記第2電荷に基づく信号と、前記第3画素の前記第2電荷に基づく信号と、前記第4画素の前記第1電荷に基づく信号とにノイズ除去処理を行い、 前記第2モードにより前記第1画素、前記第2画素、前記第3画素および前記第4画素から信号を読み出す場合、前記第1画素の前記第2電荷に基づく信号と、前記第2画素の前記第1電荷に基づく信号と、前記第3画素の前記第1電荷に基づく信号と、前記第4画素の前記第2電荷に基づく信号とにノイズ除去処理を行う、 撮像素子。 【請求項5】 請求項4に記載の撮像素子において、 前記第2制御線は、前記第1画素の前記第2電荷を前記蓄積部に転送させるとともに、前記第2画素の前記第1電荷を前記蓄積部に転送させる信号として前記第2制御信号を、前記第1画素の前記第2転送部と、前記第2画素の前記第1転送部とに出力し、 前記垂直走査回路が、 前記第1モードにより前記第1画素、前記第2画素、前記第3画素および前記第4画素から信号を読み出す場合、 前記第1制御信号と前記第2制御信号とのうち前記第1制御信号のみを出力して、前記第1画素の前記第1電荷に基づく信号と、前記第2画素の前記第2電荷に基づく信号とを読み出し、 前記第3制御信号と前記第4制御信号とのうち前記第3制御信号のみを出力して、前記第3画素の前記第2電荷に基づく信号と、前記第4画素の前記第1電荷に基づく信号とを読み出し、 前記第2モードにより前記第1画素、前記第2画素、前記第3画素および前記第4画素から信号を読み出す場合、 前記第1制御信号と前記第2制御信号とのうち前記第2制御信号のみを出力して、前記第1画素の前記第2電荷に基づく信号と、前記第2画素の前記第1電荷に基づく信号とを読み出し、 前記第3制御信号と前記第4制御信号とのうち前記第4制御信号のみを出力して、前記第3画素の前記第1電荷に基づく信号と、前記第4画素の前記第2電荷に基づく信号とを読み出す、 撮像素子。 【請求項6】 請求項1または請求項2に記載の撮像素子において、 前記第3制御線は、前記第3画素の前記第2電荷と、前記第4画素の前記第1電荷とを前記蓄積部に転送させる信号として前記第3制御信号を、前記第3画素の前記第2転送部と、前記第4画素の前記第1転送部とに出力し、 前記垂直走査回路が、 前記第1画素、前記第2画素、前記第3画素および前記第4画素に対する、前記焦点調節光学系の位置を制御するための1回の信号読出において前記第1制御信号と前記第3制御信号とを出力して、前記第1画素の前記第1電荷に基づく信号、前記第2画素の前記第2電荷に基づく信号、前記第3画素の前記第2電荷に基づく信号および前記第4画素の前記第1電荷に基づく信号を読み出す第1モードと、 前記第1制御信号と前記第2制御信号と前記第3制御信号と前記第4制御信号とを出力して、前記焦点調節光学系の位置を制御するために用いられる、前記第1画素の前記第1電荷に基づく信号、前記第1画素の前記第2電荷に基づく信号、前記第2画素の前記第1電荷に基づく信号、前記第2画素の前記第2電荷に基づく信号、前記第3画素の前記第1電荷に基づく信号、前記第3画素の前記第2電荷に基づく信号、前記第4画素の前記第1電荷に基づく信号および前記第4画素の前記第2電荷に基づく信号を読み出す第2モードと のうち、いずれか一方のモードにより前記第1画素、前記第2画素、前記第3画素および前記第4画素から信号を読み出す、 撮像素子。 【請求項7】 請求項6に記載の撮像素子において、 前記第3制御線は、前記第3画素の前記第2電荷を前記蓄積部に転送させるとともに、前記第4画素の前記第1電荷を前記蓄積部に転送させる信号として前記第3制御信号を、前記第3画素の前記第2転送部と、前記第4画素の前記第1転送部とに出力し、 前記垂直走査回路が、 前記第1モードにより前記第1画素、前記第2画素、前記第3画素および前記第4画素から信号を読み出す場合、 前記第1制御信号と前記第2制御信号とのうち前記第1制御信号のみを出力して、前記第1画素の前記第1電荷に基づく信号と、前記第2画素の前記第2電荷に基づく信号とを読み出し、 前記第3制御信号と前記第4制御信号とのうち前記第3制御信号のみを出力して、前記第3画素の前記第2電荷に基づく信号と、前記第4画素の前記第1電荷に基づく信号とを読み出す、 撮像素子。 【請求項8】 請求項1または請求項2に記載の撮像素子において、 前記第4制御線は、前記第3画素の前記第1電荷と、前記第4画素の前記第2電荷とを前記蓄積部に転送させる信号として前記第4制御信号を、前記第3画素の前記第1転送部と、前記第4画素の前記第2転送部とに出力し、 前記垂直走査回路が、 前記第1画素、前記第2画素、前記第3画素および前記第4画素に対する、前記焦点調節光学系の位置を制御するための1回の信号読出において前記第1制御信号と前記第3制御信号とを出力して、前記第1画素の前記第1電荷に基づく信号、前記第2画素の前記第2電荷に基づく信号、前記第3画素の前記第2電荷に基づく信号および前記第4画素の前記第1電荷に基づく信号を読み出す第1モードと、 前記第1制御信号と前記第2制御信号と前記第3制御信号と前記第4制御信号とを出力して、 画像を生成するために用いられる、 前記第1画素の前記第1電荷および前記第1画素の前記第2電荷に基づく信号と、 前記第2画素の前記第1電荷および前記第2画素の前記第2電荷に基づく信号と、 前記第3画素の前記第1電荷および前記第3画素の前記第2電荷に基づく信号と、 前記第4画素の前記第1電荷および前記第4画素の前記第2電荷に基づく信号と を読み出す第2モードと のうち、いずれか一方のモードにより前記第1画素、前記第2画素、前記第3画素および前記第4画素から信号を読み出す、 撮像素子。 【請求項9】 請求項8に記載の撮像素子において、 前記第4制御線は、前記第3画素の前記第1電荷を前記蓄積部に転送させるとともに、前記第4画素の前記第2電荷を前記蓄積部に転送させる信号として前記第4制御信号を、前記第3画素の前記第1転送部と前記第4画素の前記第2転送部とに出力し、 前記垂直走査回路が、 前記第1モードにより前記第1画素、前記第2画素、前記第3画素および前記第4画素から信号を読み出す場合、 前記第1制御信号と前記第2制御信号とのうち前記第1制御信号のみを出力して、前記第1画素の前記第1電荷に基づく信号と、前記第2画素の前記第2電荷に基づく信号とを読み出し、 前記第3制御信号と前記第4制御信号とのうち前記第3制御信号のみを出力して、前記第3画素の前記第2電荷に基づく信号と、前記第4画素の前記第1電荷に基づく信号とを読み出す、 撮像素子。 【請求項10】 請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の撮像素子において、 前記第1画素から読み出された信号と、前記第3画素から読み出された信号とを出力する第1垂直信号線と、 前記第2画素から読み出された信号と、前記第4画素から読み出された信号とを出力する第2垂直信号線と を備え、 前記垂直走査回路が、 前記第1画素の前記第1電荷を前記蓄積部に転送させるとともに、前記第2画素の前記第2電荷を前記蓄積部に転送させる信号として前記第1制御信号を出力し、 前記第3画素の前記第2電荷を前記蓄積部に転送させるとともに、前記第4画素の前記第1電荷を前記蓄積部に転送させる信号として前記第3制御信号を出力し、 前記第1画素、前記第2画素、前記第3画素および前記第4画素は、第1半導体基板に配置され、 前記ノイズ除去処理部は、前記第1半導体基板とともに積層される第2半導体基板に配置され、 前記第1垂直信号線と前記第2垂直信号線とは、前記第1半導体基板と前記第2半導体基板とが積層される積層方向において、前記第1半導体基板と前記第2半導体基板との間に配置される、 撮像素子。 【請求項11】 請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の撮像素子において、 前記第1画素から読み出された信号と、前記第3画素から読み出された信号とを出力する第1垂直信号線と、 前記第2画素から読み出された信号と、前記第4画素から読み出された信号とを出力する第2垂直信号線と を備え、 前記垂直走査回路が、 前記第1画素の前記第2電荷を前記蓄積部に転送させるとともに、前記第2画素の前記第1電荷を前記蓄積部に転送させる信号として前記第2制御信号を出力し、 前記第3画素の前記第1電荷を前記蓄積部に転送させるとともに、前記第4画素の前記第2電荷を前記蓄積部に転送させる信号として前記第4制御信号を出力し、 前記第1画素、前記第2画素、前記第3画素および前記第4画素は、第1半導体基板に配置され、 前記垂直走査回路は、前記第1半導体基板とともに積層される第2半導体基板に配置され、 前記第1垂直信号線と前記第2垂直信号線とは、前記第1半導体基板と前記第2半導体基板とが積層される積層方向において、前記第1半導体基板と前記第2半導体基板との間に配置される、 撮像素子。 【請求項12】 (削 除) 【請求項13】 請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の撮像素子と、 前記光学系による像を撮像する前記撮像素子の前記第1画素、前記第2画素、前記第3画素および前記第4画素から出力される、前記第1画素の前記第1電荷に基づく信号と、前記第2画素の前記第2電荷に基づく信号と、前記第3画素の前記第2電荷に基づく信号と、前記第4画素の前記第1電荷に基づく信号とに基づいて、前記光学系による像が前記撮像素子に合焦するよう前記焦点調節光学系の位置を制御する位置制御部と、 を備える撮像装置。 【請求項14】 請求項4または請求項5に記載の撮像素子と、 前記光学系による像を撮像する前記撮像素子から出力される信号であって、前記第1モードにより読み出された、前記第1画素の前記第1電荷に基づく信号、前記第2画素の前記第2電荷に基づく信号、前記第3画素の前記第2電荷に基づく信号、前記第4画素の前記第1電荷に基づく信号と、 前記光学系による像を撮像する前記撮像素子から出力される信号であって、前記第2モードにより読み出された、前記第1画素の前記第2電荷に基づく信号、前記第2画素の前記第1電荷に基づく信号、前記第3画素の前記第1電荷に基づく信号、前記第4画素の前記第2電荷に基づく信号と のうちいずれか一方に基づいて、前記光学系による像が前記撮像素子に合焦するよう前記焦点調節光学系の位置を制御する位置制御部と、 を備える撮像装置。 【請求項15】 第1画素と第2画素とが行方向に配置され、第3画素と第4画素とが行方向に配置され、前記第1画素と前記第3画素とが列方向に配置され、前記第2画素と前記第4画素とが列方向に配置され、焦点調節光学系を有する光学系を透過した光を受光する撮像素子であって、前記第1画素と前記第2画素と前記第3画素と前記第4画素とは、前記光学系の第1の領域とマイクロレンズを透過した光を光電変換して第1電荷を生成する第1光電変換部と、前記光学系の第2の領域と前記マイクロレンズを透過した光を光電変換して第2電荷を生成する第2光電変換部と、前記第1電荷と前記第2電荷との少なくとも一方を蓄積する蓄積部と、前記第1電荷を前記蓄積部に転送する第1転送部と、前記第2電荷を前記蓄積部に転送する第2転送部とをそれぞれ有し、前記第1画素の前記第1転送部と前記第2画素の前記第2転送部とを制御するための第1制御線と、前記第1画素の前記第2転送部と前記第2画素の前記第1転送部とを制御するための第2制御線と、前記第3画素の前記第2転送部と前記第4画素の前記第1転送部とを制御するための第3制御線と、前記第3画素の前記第1転送部と前記第4画素の前記第2転送部とを制御するための第4制御線とを備える撮像素子と、 前記光学系による像を撮像する前記撮像素子の前記第1画素と前記第2画素から出力される前記第1電荷に基づく信号と前記第2電荷に基づく信号とに基づいて、前記光学系による像が前記撮像素子に合焦するよう前記焦点調節光学系の位置を制御する位置制御部と、 を備え、 前記位置制御部は、前記第1画素の前記第1電荷に基づく信号と前記第2画素の前記第2電荷に基づく信号、および前記第1画素の前記第2電荷に基づく信号と前記第2画素の前記第1電荷に基づく信号の少なくとも一方に基づいて、前記焦点調節光学系の位置を制御する第1モードと、前記第1画素の前記第1電荷に基づく信号と前記第2電荷に基づく信号、および前記第2画素の前記第1電荷に基づく信号と前記第2電荷に基づく信号の少なくとも一方に基づいて、前記焦点調節光学系の位置を制御する第2モードとを、被写体が動く速度、または前記撮像素子から出力される信号の単位時間あたりのデータ量または出力数、または前記光学系による像が結像する結像面と前記撮像素子の撮像面とのずれ量に基づいて切り替える撮像装置。 第4 特許異議申立ての理由の概要 特許異議申立人が申立てた特許異議申立ての理由(以下、「申立理由」という。)の概要は、以下のとおりである。 1.(新規性)請求項1-15に係る発明は、本件特許出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明であって、特許法第29条第1項第3号に該当するから、その特許は、特許法第29条第1項の規定に違反してされたものである。 請求項1-14 甲第1号証又は甲第2号証 請求項15 甲第1号証 2.(進歩性)請求項1-15に係る発明は、本件特許出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、本件特許出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、その特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものである。 請求項1-15 甲第1号証及び甲第2号証 3.(サポート要件)請求項1-15に係る発明は発明の詳細な説明に記載したものではないから、その特許は、特許請求の範囲の記載が特許法第36条第6項1号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたものである。 記 甲第1号証:特開2012-191401号公報 甲第2号証:特開2017-55328号公報 第5 証拠について 1 甲第1号証 甲第1号証には、以下の事項が記載されている。なお、下線は当審により付したものである。 「【0001】 本発明は一対の光束を受光する画素を有する撮像素子を含む撮像装置に関する。」 「【0009】 交換レンズ202は、レンズ209、ズーミング用レンズ208、フォーカシング用レンズ210、絞り211、レンズ駆動制御装置206などを有する。レンズ駆動制御装置206は、不図示のマイクロコンピューター、メモリ、駆動制御回路などから構成される。レンズ駆動制御装置206は、フォーカシング用レンズ210の焦点調節、絞り211の開口径調節のための駆動制御、ならびにズーミング用レンズ208、フォーカシング用レンズ210および絞り211の状態検出などを行う。また後述するボディ駆動制御装置214との通信によりレンズ情報の送信およびカメラ情報(デフォーカス量や絞り値など)の受信を行う。絞り211は、光量およびボケ量調整のために光軸中心に開口径が可変な開口を形成する。」 「【0013】 交換レンズ202を通過した光束により、撮像素子212の撮像面上に被写体像が形成される。この被写体像は撮像素子212により光電変換され、画素の出力信号がボディ駆動制御装置214へ送られる。」 「【0017】 図2は、撮像素子212の詳細な構成を示す正面図であり、撮像素子212の一部を拡大て画素配列の詳細を示す。図2に示すように、撮像素子212には画素311が二次元正方格子状に稠密に配列される。矩形で示す画素311は、矩形のマイクロレンズ10と、受光領域が左右水平方向に分離された一対の光電変換部15および16とを含む。焦点検出画素311は色フィルタを有している。その色フィルタには赤フィルタ(R)、緑フィルタ(G)、青フィルタ(B)の相異なる分光感度特性を有する3種類の色フィルタが含まれ、これら3種類の色フィルタを有する3種類の画素がベイヤー配列の配置規則によって配置されている。」 「【0021】 従って各画素の光電変換部15は、測距瞳95と各画素のマイクロレンズ10とを通過する光束85を受光し、該光束85によって各マイクロレンズ10上に形成される像の強度に対応した信号を出力する。また各画素の光電変換部16は、測距瞳96と各画素のマイクロレンズ10とを通過する光束86を受光し、該光束86によって各マイクロレンズ10上に形成される像の強度に対応した信号を出力する。」 「【0028】 図6は、各画素311の詳細回路図である。各画素311が有する一対の光電変換部は一対のフォトダイオードPD1およびPD2で構成される。一対のフォトダイオードPD1およびPD2は、それぞれ転送MOSトランジスタ513および514を介して浮遊拡散層(フローティングディフュージョン)FDに接続されている。転送MOSトランジスタ513および514をそれぞれ制御信号φPnおよびφQnによってONすることにより、一対のフォトダイオードPD1およびPD2で生成され、蓄積された電荷が浮遊拡散層FDに転送される。浮遊拡散層FDは増幅MOSトランジスタAMPのゲートに接続されており、増幅MOSトランジスタAMPは浮遊拡散層FDに蓄積された電荷の量に応じた信号を発生する。」 「【0033】 図8は、垂直走査回路503の出力する制御信号φPnおよびφQnが、各行の画素311にどのように接続されているのかについて、水平方向に隣接して配置された8画素を例にとって示した図である。この行の画素311として、緑フィルタを有する画素311g1、311g2、311g3,および311g4と、青フィルタを有する画素311b1、311b2、311b3,および311b4とが交互に配置されている。各画素の一対の光電変換部、すなわち水平方向で左側に配置された光電変換部15および右側に配置された光電変換部16からの信号転送は、同一の色フィルタを有する画素ごとに交互に制御信号φPnおよびφQnによって制御される。 【0034】 緑フィルタを有する画素311g1および311g3の光電変換部15は、転送MOSトランジスタ513を介して制御信号φPnによって制御される。緑フィルタを有する画素311g2および311g4の光電変換部16は、転送MOSトランジスタ514を介して制御信号φPnによって制御される。緑フィルタを有する画素311g1および311g3の光電変換部16は、転送MOSトランジスタ514を介して制御信号φQnによって制御される。緑フィルタを有する画素311g2および311g4の光電変換部15は、転送MOSトランジスタ513を介して制御信号φQnによって制御される。」 「【0036】 撮像素子の動作には2つの動作モード、すなわち第1読み出しモードと第2読み出しモードとがある。第1読み出しモードにおいては、撮像によって生成された画像を記録するための通常の画素信号出力動作、すなわち全画素からフォトダイオードPD1およびPD2の加算出力信号を読み出す動作を行う。第2読み出しモードにおいては、焦点検出を行うために焦点検出位置に対応した行に配置された画素からは、フォトダイオードPD1またはPD2の一方の出力信号を読み出すとともに、それ以外の行の画素からは電子ビューファインダーに画像情報を表示するためにフォトダイオードPD1およびPD2の加算出力信号を読み出す動作を行う。撮像素子は、ボディ駆動制御装置214からの制御信号に応じて第1読み出しモードと第2読み出しモードとを切り替えるとともに、垂直走査回路503、水平走査回路504は読み出しモードに応じて上述した各種制御信号のタイミングを変更する。」 「【0040】 図11は、第2読み出しモードにおける図5に示す撮像素子212の動作タイミングチャートである。焦点検出位置に対応した3行目に配置された画素311のみ、焦点検出用に一対の光電変換部15および16のうちの一方の信号を出力し、その他の行(1行目、2行目、4行目)については第1読み出しモードと同様に各画素311から加算信号を読み出す。 【0041】 1行目、2行目の画素311の加算信号の出力は図9のタイミングチャートと同様な動作で行われる。2行目の画素311の加算信号の出力回路330からの出力が終了した時刻t10の時点で、3行目の画素311は垂直走査回路503が発する制御信号φS3により選択される。制御信号φR3は時刻t10にONとなり、3行目の画素311の浮遊拡散層FDはリセットレベルにリセットされる。時刻t11に制御信号φR3がOFFするとともに、制御信号φC1がONし、各列の画素311のリセットレベルが各列毎にCDS回路502によりサンプルホールドされる。制御信号φC1がOFFした後、時刻t12に制御信号φP3がONとなり、浮遊拡散層FDにて各画素311の一対の光電変換部15および16の一方に蓄積された電荷が転送され、転送された電荷量に応じた電気信号が垂直信号線501に出力される。時刻t13に制御信号φP3がOFFとなるとともに、制御信号φC2がONし、各列の画素311の一対の光電変換部15および16のうちの一方に蓄積された電荷量に応じた信号レベルが各列毎にCDS回路502によりサンプルホールドされる。CDS回路502はこの時点において、各画素311の一対の光電変換部15および16のうちの一方に蓄積された電荷量に応じた信号レベルからリセットレベルを差し引いた信号を出力する。制御信号φC2がOFFした後、時刻t14に制御信号φQ3がONとなり、各画素311の一対の光電変換部のうちの他方に蓄積された電荷が浮遊拡散層FDにて転送され、光電変換部に蓄積された電荷がクリアされる。時刻t15以降、CDS回路502の各列毎の出力が水平走査回路504から順次発せられる走査信号φH1~φH4にしたがって出力回路330に転送され、出力回路330で設定された増幅度で増幅されて撮像素子212の外部に出力される。」 「【0046】 図13は、本実施の形態のデジタルスチルカメラ201の撮像動作を示すフローチャートである。図13に示す各処理ステップは、ボディ駆動制御装置214によって実行される。ボディ駆動制御装置214により、ステップS100でデジタルスチルカメラ201の電源がオンされると、撮像素子212は一定周期で撮像動作を繰り返す(例えば1秒間に60フレームを出力する)動作が開始される。ステップS110において、第2読み出しモードで1フレーム分のデータを読み出す。なお第2読み出しモードにおいて焦点検出用に一対の光電変換部のうちの一方の信号(単独信号)を読み出す行は、不図示の操作部材によりユーザーが選択した撮影画面中の一部の領域(焦点検出エリア)の、撮影画面中の垂直方向位置に対応した行である。」 「【0049】 ステップS140では、ステップS110で読み出された単独信号のうち、選択された焦点検出エリアの画面中の水平方向の領域に対応する範囲の列に配置された画素311の一対の画素信号(光電変換部15の信号および光電変換部16の信号)に基づき、撮影光学系の焦点調節状態を検出する焦点検出を行い、デフォーカス量を算出する。デフォーカス量の信頼性が低い場合またはデフォーカス量の算出が不能であった場合は焦点検出不能となる。 【0050】 ステップS150で合焦近傍か否か、すなわち算出されたデフォーカス量の絶対値が所定値以内であるか否かを調べる。合焦近傍でないと判定された場合はステップS160へ進み、デフォーカス量をレンズ駆動制御装置206へ送信し、交換レンズ202のフォーカシング用レンズ210を合焦位置に駆動させる。その後、ステップS110へ戻って上述した動作を繰り返す。」 「【0060】 ---変形例--- (1)上述した実施の形態では、第2読み出しモードにおいて、選択された焦点検出エリアの位置に応じて1つの行が選択され、その行において単独信号の読み出しが行われている。しかし、複数の行を同時に選択するとともに、該複数の行において単独信号の読み出しを行うようにしてもよい。 【0061】 例えば焦点検出エリアの範囲が比較的広い場合には、焦点検出エリアの、撮影画面中の垂直方向の範囲における複数の行を選択して、該複数の行において単独信号の読み出しを行う。」 「 [図:0001418188000001.jpg] 」 「 [図:0001418188000002.jpg] 」 「 [図:0001418188000003.jpg] 」 「 [図:0001418188000004.jpg] 」 「 [図:0001418188000005.jpg] 」 以上の甲第1号証の記載事項(特に、下線部)によれば、甲第1号証には、次の発明(以下、「引用発明1」という。)が記載されていると認められる。なお、( )内は、対応する段落番号や図面を示す。また、後の参照のため、引用発明1の各段落に(a)~(j)の符号を付した。 [引用発明1] (a)撮像素子であって、(【0001】) (b)フォーカシング用レンズ210を有する交換レンズ202を通過した光束により、撮像素子212の撮像面上に被写体像が形成され、(【0009】、【0013】) (c)撮像素子212には画素311が二次元正方格子状に配列され、画素311は、マイクロレンズ10と、受光領域が左右水平方向に分離された一対の光電変換部15および16とを含み、赤フィルタ(R)、緑フィルタ(G)、青フィルタ(B)の相異なる分光感度特性を有する3種類の色フィルタを有する3種類の画素がベイヤー配列の配置規則によって配置されており、(【0017】、【図2】) (d)各画素の光電変換部15は、測距瞳95と各画素のマイクロレンズ10とを通過する光束85を受光し、該光束85によって各マイクロレンズ10上に形成される像の強度に対応した信号を出力し、また各画素の光電変換部16は、測距瞳96と各画素のマイクロレンズ10とを通過する光束86を受光し、該光束86によって各マイクロレンズ10上に形成される像の強度に対応した信号を出力し、(【0021】、【図3】、【図4】) (e)各画素311が有する一対の光電変換部は一対のフォトダイオードPD1およびPD2で構成され、一対のフォトダイオードPD1およびPD2は、それぞれ転送MOSトランジスタ513および514を介して浮遊拡散層(フローティングディフュージョン)FDに接続されており、転送MOSトランジスタ513および514をそれぞれ制御信号φPnおよびφQnによってONすることにより、一対のフォトダイオードPD1およびPD2で生成され、蓄積された電荷が浮遊拡散層FDに転送され、(【0028】、【図6】) (f)垂直走査回路503の出力する制御信号φPnおよびφQnが、各行の画素311にどのように接続されているのかについて、水平方向に隣接して配置された8画素を例にとって示すと、この行の画素311として、緑フィルタを有する画素311g1、311g2、311g3,および311g4と、青フィルタを有する画素311b1、311b2、311b3,および311b4とが交互に配置されており、各画素の一対の光電変換部、すなわち水平方向で左側に配置された光電変換部15および右側に配置された光電変換部16からの信号転送は、同一の色フィルタを有する画素ごとに交互に制御信号φPnおよびφQnによって制御され、(【0033】、【図8】) (g)緑フィルタを有する画素311g1および311g3の光電変換部15は、転送MOSトランジスタ513を介して制御信号φPnによって制御され、緑フィルタを有する画素311g2および311g4の光電変換部16は、転送MOSトランジスタ514を介して制御信号φPnによって制御され、緑フィルタを有する画素311g1および311g3の光電変換部16は、転送MOSトランジスタ514を介して制御信号φQnによって制御され、緑フィルタを有する画素311g2および311g4の光電変換部15は、転送MOSトランジスタ513を介して制御信号φQnによって制御され、(【0034】、【図8】) (h)第1読み出しモードにおいては、フォトダイオードPD1およびPD2の加算出力信号を読み出す動作を行い、(【0036】) (i)第2読み出しモードにおいては、焦点検出を行うために焦点検出位置に対応した行に配置された画素からは、フォトダイオードPD1またはPD2の一方の出力信号を読み出し、各列の画素311の一対の光電変換部15および16のうちの一方に蓄積された電荷量に応じた信号レベルが各列毎にCDS回路502によりサンプルホールドされ、CDS回路502はこの時点において、各画素311の一対の光電変換部15および16のうちの一方に蓄積された電荷量に応じた信号レベルからリセットレベルを差し引いた信号を出力し、(【0036】、【0040】、【0041】) (j)第2読み出しモードにおいて、焦点検出エリアの、撮影画面中の垂直方向の範囲における複数の行を選択して、該複数の行において単独信号の読み出しを行う、(【0060】、【0061】) (a)撮像素子。(【0001】) また、甲第1号証には、上述した引用発明1にさらに段落【0046】、【0049】、【0050】の記載に基づき発明特定事項を付加した次の引用発明1’が記載されていると認められる。 [引用発明1’] 「引用発明1の撮像素子と、 読み出された単独信号のうち、選択された焦点検出エリアの画面中の水平方向の領域に対応する範囲の列に配置された画素311の一対の画素信号(光電変換部15の信号および光電変換部16の信号)に基づき、撮影光学系の焦点調節状態を検出する焦点検出を行い、デフォーカス量を算出し、デフォーカス量をレンズ駆動制御装置206へ送信し、交換レンズ202のフォーカシング用レンズ210を合焦位置に駆動させるボディ駆動制御装置214と、 を備えるデジタルスチルカメラ201。」 2 甲第2号証 甲第2号証には、以下の事項が記載されている。なお、下線は当審により付したものである。 「【0013】 本実施形態による撮像装置100は、図1に示すように、画素アレイ部10と、垂直駆動回路20と、水平駆動回路30と、制御回路40と、出力回路50とを有している。 【0014】 画素アレイ部10には、複数行及び複数列に渡って配された複数の画素12が設けられている。それぞれの画素12は、入射光をその光量に応じた電荷に変換する光電変換素子を含む。図1には、5行×2列に配列された10個の画素12からなる画素アレイを示しているが、実際には更に多くの画素12を有している。」 「【0113】 本実施形態による撮像装置100は、画素12の回路構成が異なるほかは、第1実施形態による撮像装置100と同様である。本実施形態による撮像装置100の画素12は、図12に示すように、2つの光電変換部D1A,D1Bを有している。また、光電変換部D1Aから保持部C1に電荷を転送するための転送トランジスタM1Aと、光電変換部D1Bから保持部C1に電荷を転送するための転送トランジスタM1Bとを有している。」 【0115】 画素アレイ部10の画素アレイの各行には、行方向に延在して、制御線Tx1_A、制御線Tx1_Bが、それぞれ配されている。制御線Tx1_Aは、行方向に並ぶ画素12の転送トランジスタM1Aのゲートにそれぞれ接続され、これら画素12に共通の信号線をなしている。制御線Tx1_Bは、行方向に並ぶ画素12の転送トランジスタM1Bのゲートにそれぞれ接続され、これら画素12に共通の信号線をなしている。 【0116】 制御線Tx1_A、制御線Tx1_Bは、垂直駆動回路20に接続されている。制御線Tx1_Aには、垂直駆動回路20から、転送トランジスタM1Aを制御するための駆動パルスである制御信号PTx1_Aが出力される。制御線Tx1_Bには、垂直駆動回路20から、転送トランジスタM1Bを制御するための駆動パルスである制御信号PTx1_Bが出力される。典型例では、垂直駆動回路20からハイレベルの制御信号が出力されると対応するトランジスタがオンとなり、垂直駆動回路20からローレベルの制御信号が出力されると対応するトランジスタがオフとなる。」 「【0125】 光電変換部D1A及び光電変換部D1Bは、レンズの瞳とほぼ共役となるように配置されている。そして、光電変換部D1A及び光電変換部D1Bは、レンズの瞳の互いに異なる位置を透過した光束を受光する。この構成により、焦点検出が可能である。また、光電変換部D1Aの信号と光電変換部D1Bの信号とを加算することにより、撮像を行う画素として利用することも可能である。すなわち、図13に示した構成によれば、焦点検出用の画素として用いることも、撮像用の画素として用いることも可能である。」 「【0149】 撮像装置100は、撮像信号を信号処理部208に出力する。信号処理部208は、撮像装置100から出力される撮像信号に対して所定の信号処理を実施し、画像データを出力する。第4又は第5実施形態の撮像装置100にあっては、焦点検出用画素が出力する信号に基づく焦点検出用信号と撮像信号をも信号処理部208に出力する。信号処理部208は、焦点検出用信号を用いて、合焦しているか否かを検出する。また、信号処理部208は、撮像信号を用いて、画像を生成する。信号処理部208が合焦していないことを検出した場合には、全体制御・演算部218は、合焦する方向に光学系を駆動する。再び信号処理部208は、撮像装置100から出力される焦点検出用信号を用いて、再び合焦しているか否かを検出する。以下、撮像装置100、信号処理部208、全体制御・演算部218は、合焦するまでこの動作を繰り返す。」 「 [図:0001418188000006.jpg] 」 「 [図:0001418188000007.jpg] 」 以上の甲第2号証の記載事項(特に、下線部)によれば、甲第2号証には、次の発明(以下、「引用発明2」という。)が記載されていると認められる。なお、( )内は、対応する段落番号を示す。また、後の参照のため、引用発明2の各段落に(a)~(g)の符号を付した。 [引用発明2] (a)画素アレイ部10と、垂直駆動回路20と、水平駆動回路30と、制御回路40と、出力回路50とを有する、撮像装置100であって、(【0013】、【図1】) (b)画素アレイ部10には、複数行及び複数列に渡って配された複数の画素12が設けられており、それぞれの画素12は、入射光をその光量に応じた電荷に変換する光電変換素子を含み、(【0014】、【図1】) (c)画素12は、2つの光電変換部D1A,D1Bを有し、また、光電変換部D1Aから保持部C1に電荷を転送するための転送トランジスタM1Aと、光電変換部D1Bから保持部C1に電荷を転送するための転送トランジスタM1Bとを有し、(【0113】、【図12】) (d)画素アレイ部10の画素アレイの各行には、行方向に延在して、制御線Tx1_A、制御線Tx1_Bが、それぞれ配され、制御線Tx1_Aは、行方向に並ぶ画素12の転送トランジスタM1Aのゲートにそれぞれ接続され、これら画素12に共通の信号線をなしており、制御線Tx1_Bは、行方向に並ぶ画素12の転送トランジスタM1Bのゲートにそれぞれ接続され、これら画素12に共通の信号線をなしており、(【0115】、【図12】) (e)制御線Tx1_A、制御線Tx1_Bは、垂直駆動回路20に接続され、制御線Tx1_Aには、垂直駆動回路20から、転送トランジスタM1Aを制御するための駆動パルスである制御信号PTx1_Aが出力され、制御線Tx1_Bには、垂直駆動回路20から、転送トランジスタM1Bを制御するための駆動パルスである制御信号PTx1_Bが出力され、(【0116】) (f)光電変換部D1A及び光電変換部D1Bは、レンズの瞳とほぼ共役となるように配置され、レンズの瞳の互いに異なる位置を透過した光束を受光し、(【0125】) (g)撮像信号を信号処理部208に出力し、信号処理部208は、焦点検出用信号を用いて、合焦しているか否かを検出する、(【0149】) (a)撮像装置100。(【0013】) 第6 特許異議申立ての理由の1(新規性)についての判断 1 本件発明1と引用発明1の対比 (1)撮像素子 引用発明1の「(a)撮像素子」において、「(c)撮像素子212には画素311が二次元正方格子状に配列され、画素311は、・・・赤フィルタ(R)、緑フィルタ(G)、青フィルタ(B)の相異なる分光感度特性を有する3種類の色フィルタを有する3種類の画素がベイヤー配列の配置規則によって配置」されている。 また、「(f)・・・水平方向に隣接して配置された8画素を例にとって示すと、この行の画素311として、緑フィルタを有する画素311g1、311g2、311g3,および311g4と、青フィルタを有する画素311b1、311b2、311b3,および311b4とが交互に配置」されており、「ベイヤー配列の配置規則」では、この行の2行下の行も同じ配列であるから、例えば、整数nとしてあるkをとると、第k行の緑フィルタを有する画素311g1、311g2、第k+2行の緑フィルタを有する画素311g1、311g2に着目すると、引用発明1の「第k行の緑フィルタを有する画素311g1」、「第k行の緑フィルタを有する画素311g2」、「第k+2行の緑フィルタを有する画素311g1」、「第k+2行の緑フィルタを有する画素311g2」は、それぞれ、本件発明1の「第1画素」、「第2画素」、「第3画素」、「第4画素」に対応付けることができる。 さらに、引用発明1の「(b)フォーカシング用レンズ210を有する交換レンズ202を通過した光束により被写体像が形成される撮像素子」は、本件発明1の「焦点調節光学系を有する光学系を透過した光を受光する撮像素子」に相当する。 したがって、本件発明1と引用発明1は、「第1画素と第2画素とが同一の画素行で行方向に沿って並んで配置され、第3画素と第4画素とが同一の画素行で行方向に沿って並んで配置され、前記第1画素と前記第3画素とが同一の画素列で列方向に沿って並んで配置され、前記第2画素と前記第4画素とが同一の画素列で列方向に沿って並んで配置され、焦点調節光学系を有する光学系を透過した光を受光する撮像素子」である点で一致する。 (2)画素における光電変換部、蓄積部、転送部 上記(1)で述べたように、引用発明1の撮像素子に配置される「第k行の緑フィルタを有する画素311g1」、「第k行の緑フィルタを有する画素311g2」、「第k+2行の緑フィルタを有する画素311g1」、「第k+2行の緑フィルタを有する画素311g2」は、それぞれ、本件発明1の「第1画素」、「第2画素」、「第3画素」、「第4画素」に対応付けることができ、これら4つの画素について、「(c)・・・画素311は、マイクロレンズ10と、受光領域が左右水平方向に分離された一対の光電変換部15および16とを含み・・・」、「(d)各画素の光電変換部15は、測距瞳95と各画素のマイクロレンズ10とを通過する光束85を受光し、該光束85によって各マイクロレンズ10上に形成される像の強度に対応した信号を出力し、また各画素の光電変換部16は、測距瞳96と各画素のマイクロレンズ10とを通過する光束86を受光し、該光束86によって各マイクロレンズ10上に形成される像の強度に対応した信号を出力」する。 ここで、引用発明1の「測距瞳95」、「緑フィルタ」、「光電変換部15」は、それぞれ、本件発明1の「前記光学系の第1の領域」、「第1分光特性を有するフィルタ」、「光電変換して第1電荷を生成する第1光電変換部」に相当し、引用発明1の「測距瞳96」、(上記)「緑フィルタ」、「光電変換部16」は、それぞれ、本件発明1の「前記光学系の第2の領域」、「前記フィルタ」、「光電変換して第2電荷を生成する第2光電変換部」に相当する。 したがって、本件発明1と引用発明1は、「前記第1画素と前記第2画素と前記第3画素と前記第4画素とは、 前記光学系の第1の領域と、マイクロレンズと、第1分光特性を有するフィルタとを透過した光を光電変換して第1電荷を生成する第1光電変換部と、 前記光学系の第2の領域と、前記マイクロレンズと、前記フィルタとを透過した光を光電変換して第2電荷を生成する第2光電変換部と」を「それぞれ有」する点で一致する。 また、上記4つの画素について、「(e)各画素311が有する一対の光電変換部は一対のフォトダイオードPD1およびPD2で構成され、一対のフォトダイオードPD1およびPD2は、それぞれ転送MOSトランジスタ513および514を介して浮遊拡散層(フローティングディフュージョン)FDに接続されており、転送MOSトランジスタ513および514をそれぞれ制御信号φPnおよびφQnによってONすることにより、一対のフォトダイオードPD1およびPD2で生成され、蓄積された電荷が浮遊拡散層FDに転送」される。 ここで、引用発明1の「浮遊拡散層(フローティングディフュージョン)FD」、「転送MOSトランジスタ513」、「転送MOSトランジスタ514」は、それぞれ、本件発明1の「前記第1電荷と前記第2電荷との少なくとも一方を蓄積する蓄積部」、「前記第1電荷を前記蓄積部に転送する第1転送部」、「前記第2電荷を前記蓄積部に転送する第2転送部」に相当する。 したがって、本件発明1と引用発明1は、「前記第1画素と前記第2画素と前記第3画素と前記第4画素と」は、「前記第1電荷と前記第2電荷との少なくとも一方を蓄積する蓄積部と、 前記第1電荷を前記蓄積部に転送する第1転送部と、 前記第2電荷を前記蓄積部に転送する第2転送部と」を「それぞれ有」する点で一致する。 まとめると、本件発明1と引用発明1は、「前記第1画素と前記第2画素と前記第3画素と前記第4画素とは、 前記光学系の第1の領域と、マイクロレンズと、第1分光特性を有するフィルタとを透過した光を光電変換して第1電荷を生成する第1光電変換部と、 前記光学系の第2の領域と、前記マイクロレンズと、前記フィルタとを透過した光を光電変換して第2電荷を生成する第2光電変換部と、 前記第1電荷と前記第2電荷との少なくとも一方を蓄積する蓄積部と、 前記第1電荷を前記蓄積部に転送する第1転送部と、 前記第2電荷を前記蓄積部に転送する第2転送部と をそれぞれ有」する点で一致する。 (3)第1~第4制御線 引用発明1は、「(f)・・・水平方向で左側に配置された光電変換部15および右側に配置された光電変換部16からの信号転送は、同一の色フィルタを有する画素ごとに交互に制御信号φPnおよびφQnによって制御され」、「(g)緑フィルタを有する画素311g1・・・の光電変換部15は、転送MOSトランジスタ513を介して制御信号φPnによって制御され、緑フィルタを有する画素311g2・・・の光電変換部16は、転送MOSトランジスタ514を介して制御信号φPnによって制御され、緑フィルタを有する画素311g1・・・の光電変換部16は、転送MOSトランジスタ514を介して制御信号φQnによって制御され、緑フィルタを有する画素311g2・・・の光電変換部15は、転送MOSトランジスタ513を介して制御信号φQnによって制御され」るから、上記(1)と同様に、例えば、整数nとしてあるkをとると、制御信号φPkが画素に接続される線は、本件発明1の「前記第1画素の前記第1転送部と、前記第2画素の前記第2転送部とを制御するための第1制御信号が出力される第1制御線」に相当し、制御信号φQkが画素に接続される線は、本件発明1の「前記第1画素の前記第2転送部と、前記第2画素の前記第1転送部とを制御するための第2制御信号が出力される第2制御線」に相当する。 また、引用発明1において、第k+2行における制御信号φPk+2、φQk+2による制御は、第k行における制御信号φPk、φQkによる制御と同様に考えられるから、「制御信号φQk+2」、「制御信号φPk+2」が画素に接続される線は、それぞれ、本件発明1の「前記第3画素の前記第2転送部と、前記第4画素の前記第1転送部とを制御するための第3制御信号が出力される第3制御線」、「前記第3画素の前記第1転送部と、前記第4画素の前記第2転送部とを制御するための第4制御信号が出力される第4制御線」に相当する。 したがって、本件発明1と引用発明1は、「前記第1画素の前記第1転送部と、前記第2画素の前記第2転送部とを制御するための第1制御信号が出力される第1制御線と、 前記第1画素の前記第2転送部と、前記第2画素の前記第1転送部とを制御するための第2制御信号が出力される第2制御線と、 前記第3画素の前記第2転送部と、前記第4画素の前記第1転送部とを制御するための第3制御信号が出力される第3制御線と、 前記第3画素の前記第1転送部と、前記第4画素の前記第2転送部とを制御するための第4制御信号が出力される第4制御線」を備える点で一致する。 (4)垂直走査回路 引用発明1は、「(i)第2読み出しモードにおいては、焦点検出を行うために焦点検出位置に対応した行に配置された画素からは、フォトダイオードPD1またはPD2の一方の出力信号を読み出し、・・・信号を出力し、(j)第2読み出しモードにおいて、焦点検出エリアの、撮影画面中の垂直方向の範囲における複数の行を選択して、該複数の行において単独信号の読み出しを行う」から、該選択する複数の行として、上述した第k行と第k+2行を含む複数の行における焦点検出を行うための単独信号の読み出しを考えると、この読み出しは、本件発明1の「前記第1画素、前記第2画素、前記第3画素および前記第4画素に対する、前記焦点調節光学系の位置を制御するための1回の信号読出」に相当する。 また、「(f)垂直走査回路503の出力する制御信号φPnおよびφQn」により、各行の画素311は制御されるから、上述した、第k行と第k+2行を含む複数の行における焦点検出を行うための単独信号の読み出しの時にも、垂直走査回路503の出力する制御信号φPk(本件発明でいう「第1制御信号」)と制御信号φQk+2(本件発明でいう「第3制御信号」)による制御は行われる。 したがって、本件発明1と引用発明1は、「前記第1画素、前記第2画素、前記第3画素および前記第4画素に対する、前記焦点調節光学系の位置を制御するための1回の信号読出において、前記第1制御信号と前記第3制御信号とを出力する垂直走査回路」を備える点で一致する。 (5)ノイズ除去処理部 引用発明1は、「(i)第2読み出しモードにおいては、焦点検出を行うために焦点検出位置に対応した行に配置された画素からは、フォトダイオードPD1またはPD2の一方の出力信号を読み出し、各列の画素311の一対の光電変換部15および16のうちの一方に蓄積された電荷量に応じた信号レベルが各列毎にCDS回路502によりサンプルホールドされ、CDS回路502はこの時点において、各画素311の一対の光電変換部15および16のうちの一方に蓄積された電荷量に応じた信号レベルからリセットレベルを差し引いた信号を出力」するものであるから、「CDS回路502」は、本件発明1の「ノイズ除去処理を行うノイズ除去処理部」に相当する。 しかしながら、「ノイズ除去処理を行うノイズ除去処理部」について、本件発明1では、「前記垂直走査回路が出力した前記第1制御信号と前記第3制御信号により読み出された、前記第1画素の前記第1電荷に基づく信号、前記第2画素の前記第2電荷に基づく信号、前記第3画素の前記第2電荷に基づく信号および前記第4画素の前記第1電荷に基づく信号」にノイズ除去処理を行うものであるのに対し、引用発明1は、「各列の画素311の一対の光電変換部15および16のうちの一方に蓄積された電荷量に応じた信号レベル」からリセットレベルを差し引いた信号を出力する(本願発明1でいう「ノイズ除去処理を行う」)ものである点で両者は相違する。 (6)一致点、相違点 以上(1)~(5)によれば、本件発明1と引用発明1には、次の一致点、相違点があるといえる。 <一致点> 第1画素と第2画素とが同一の画素行で行方向に沿って並んで配置され、第3画素と第4画素とが同一の画素行で行方向に沿って並んで配置され、前記第1画素と前記第3画素とが同一の画素列で列方向に沿って並んで配置され、前記第2画素と前記第4画素とが同一の画素列で列方向に沿って並んで配置され、焦点調節光学系を有する光学系を透過した光を受光する撮像素子であって、 前記第1画素と前記第2画素と前記第3画素と前記第4画素とは、 前記光学系の第1の領域と、マイクロレンズと、第1分光特性を有するフィルタとを透過した光を光電変換して第1電荷を生成する第1光電変換部と、 前記光学系の第2の領域と、前記マイクロレンズと、前記フィルタとを透過した光を光電変換して第2電荷を生成する第2光電変換部と、 前記第1電荷と前記第2電荷との少なくとも一方を蓄積する蓄積部と、 前記第1電荷を前記蓄積部に転送する第1転送部と、 前記第2電荷を前記蓄積部に転送する第2転送部と をそれぞれ有し、 前記第1画素の前記第1転送部と、前記第2画素の前記第2転送部とを制御するための第1制御信号が出力される第1制御線と、 前記第1画素の前記第2転送部と、前記第2画素の前記第1転送部とを制御するための第2制御信号が出力される第2制御線と、 前記第3画素の前記第2転送部と、前記第4画素の前記第1転送部とを制御するための第3制御信号が出力される第3制御線と、 前記第3画素の前記第1転送部と、前記第4画素の前記第2転送部とを制御するための第4制御信号が出力される第4制御線と、 前記第1画素、前記第2画素、前記第3画素および前記第4画素に対する、前記焦点調節光学系の位置を制御するための1回の信号読出において、前記第1制御信号と前記第3制御信号とを出力する垂直走査回路と、 ノイズ除去処理を行うノイズ除去処理部と を備える撮像素子。 <相違点> 「ノイズ除去処理を行うノイズ除去処理部」について、本件発明1は、「前記垂直走査回路が出力した前記第1制御信号と前記第3制御信号により読み出された、前記第1画素の前記第1電荷に基づく信号、前記第2画素の前記第2電荷に基づく信号、前記第3画素の前記第2電荷に基づく信号および前記第4画素の前記第1電荷に基づく信号」にノイズ除去処理を行うものであるのに対し、引用発明1は、「各列の画素311の一対の光電変換部15および16のうちの一方に蓄積された電荷量に応じた信号レベル」からリセットレベルを差し引いた信号を出力する(本願発明1でいう「ノイズ除去処理を行う」)ものである点。 2 本件発明1と引用発明2の対比 本件発明1と引用発明2を対比する。 引用発明2の撮像装置100が有する画素アレイ部10((a)、(b))において、ある行に配された2つの画素12をとり(以下、「画素1」、「画素2」という。)、「画素1」、「画素2」を、それぞれ、本件発明1の「第1画素」、「第2画素」に対応付けることができる。 引用発明2の「画素1」、「画素2」は、何れも、2つの光電変換部D1A,D1Bを有し((c))、光電変換部D1A及び光電変換部D1Bは、レンズの瞳とほぼ共役となるように配置され、レンズの瞳の互いに異なる位置を透過した光束を受光するものであり((f))、また、光電変換部D1Aから保持部C1に電荷を転送するための転送トランジスタM1Aと、光電変換部D1Bから保持部C1に電荷を転送するための転送トランジスタM1Bとを有している((c))。 さらに、引用発明2では、画素アレイ部10の画素アレイの各行には、行方向に延在して、制御線Tx1_A、制御線Tx1_Bが、それぞれ配され、制御線Tx1_Aは、行方向に並ぶ画素12の転送トランジスタM1Aのゲートにそれぞれ接続され、これら画素12に共通の信号線をなしており、制御線Tx1_Bは、行方向に並ぶ画素12の転送トランジスタM1Bのゲートにそれぞれ接続され、これら画素12に共通の信号線をなしている((d))。 ここで、引用発明2の「転送トランジスタM1A」、「転送トランジスタM1B」は、それぞれ、本件発明1の「第1転送部」、「第2転送部」に相当する。 以上によれば、引用発明2において、「画素1」、「画素2」の光電変換部D1Aの転送トランジスタM1Aのゲートに接続されるのは、共通の制御線Tx1_Aであり、光電変換部D1Bの転送トランジスタM1Bのゲートに接続されるのは、共通の制御線Tx1_Bである。 したがって、引用発明2は、「画素1」の光電変換部D1Aの転送トランジスタM1Aのゲートと、「画素2」の光電変換部D1Bの転送トランジスタM1Bのゲートに接続される共通の信号線は備えていない。 よって、本件発明1と引用発明2とは、少なくとも、以下の相違点を有する。 <相違点> 本件発明1は、「前記第1画素の前記第1転送部と、前記第2画素の前記第2転送部とを制御するための第1制御信号が出力される第1制御線」を備えるのに対し、引用発明2はそのような信号線を備えない点。 3 本件発明15と引用発明1’の対比 (1)位置制御部 引用発明1’の「読み出された単独信号のうち、選択された焦点検出エリアの画面中の水平方向の領域に対応する範囲の列に配置された画素311の一対の画素信号(光電変換部15の信号および光電変換部16の信号)に基づき、撮影光学系の焦点調節状態を検出する焦点検出を行い、デフォーカス量を算出し、デフォーカス量をレンズ駆動制御装置206へ送信し、交換レンズ202のフォーカシング用レンズ210を合焦位置に駆動させるボディ駆動制御装置214」は、本件発明15の「前記光学系による像を撮像する前記撮像素子の前記第1画素と前記第2画素から出力される前記第1電荷に基づく信号と前記第2電荷に基づく信号とに基づいて、前記光学系による像が前記撮像素子に合焦するよう前記焦点調節光学系の位置を制御する位置制御部」に相当する。 したがって、本件発明15と引用発明1’は、「前記光学系による像を撮像する前記撮像素子の前記第1画素と前記第2画素から出力される前記第1電荷に基づく信号と前記第2電荷に基づく信号とに基づいて、前記光学系による像が前記撮像素子に合焦するよう前記焦点調節光学系の位置を制御する位置制御部」を備える点で一致する。 (2)撮像装置 引用発明1’の「デジタルスチルカメラ201」は、撮像装置である。 したがって、本件発明15と引用発明1’は、「撮像装置」である点で一致する。 (3)一致点、相違点 以上(1)、(2)によれば、本件発明15と引用発明1’には、次の一致点、相違点があるといえる。 <一致点> 第1画素と第2画素とが行方向に配置され、第3画素と第4画素とが行方向に配置され、前記第1画素と前記第3画素とが列方向に配置され、前記第2画素と前記第4画素とが列方向に配置され、焦点調節光学系を有する光学系を透過した光を受光する撮像素子であって、前記第1画素と前記第2画素と前記第3画素と前記第4画素とは、前記光学系の第1の領域とマイクロレンズを透過した光を光電変換して第1電荷を生成する第1光電変換部と、前記光学系の第2の領域と前記マイクロレンズを透過した光を光電変換して第2電荷を生成する第2光電変換部と、前記第1電荷と前記第2電荷との少なくとも一方を蓄積する蓄積部と、前記第1電荷を前記蓄積部に転送する第1転送部と、前記第2電荷を前記蓄積部に転送する第2転送部とをそれぞれ有し、前記第1画素の前記第1転送部と前記第2画素の前記第2転送部とを制御するための第1制御線と、前記第1画素の前記第2転送部と前記第2画素の前記第1転送部とを制御するための第2制御線と、前記第3画素の前記第2転送部と前記第4画素の前記第1転送部とを制御するための第3制御線と、前記第3画素の前記第1転送部と前記第4画素の前記第2転送部とを制御するための第4制御線とを備える撮像素子と、 前記光学系による像を撮像する前記撮像素子の前記第1画素と前記第2画素から出力される前記第1電荷に基づく信号と前記第2電荷に基づく信号とに基づいて、前記光学系による像が前記撮像素子に合焦するよう前記焦点調節光学系の位置を制御する位置制御部と、 を備える撮像装置。 <相違点> 本件発明15は、「前記位置制御部は、前記第1画素の前記第1電荷に基づく信号と前記第2画素の前記第2電荷に基づく信号、および前記第1画素の前記第2電荷に基づく信号と前記第2画素の前記第1電荷に基づく信号の少なくとも一方に基づいて、前記焦点調節光学系の位置を制御する第1モードと、前記第1画素の前記第1電荷に基づく信号と前記第2電荷に基づく信号、および前記第2画素の前記第1電荷に基づく信号と前記第2電荷に基づく信号の少なくとも一方に基づいて、前記焦点調節光学系の位置を制御する第2モードとを、被写体が動く速度、または前記撮像素子から出力される信号の単位時間あたりのデータ量または出力数、または前記光学系による像が結像する結像面と前記撮像素子の撮像面とのずれ量に基づいて切り替える」のに対し、引用発明1はそのような特定がない点。 3 新規性についてのまとめ 以上のとおり、本件発明1と引用発明1、及び、本件発明1と引用発明2には、いずれも上述した相違点があるから、本件発明1は、甲第1号証に記載された発明であるとも甲第2号証に記載された発明であるともいえない。 また、本件発明2~11、13、14は、本件発明1の全ての発明特定事項にさらに発明特定事項を付加したものであるから、同様の理由により、甲第1号証に記載された発明であるとも甲第2号証に記載された発明であるともいえない。 さらに、本件発明15と引用発明1’は、上述した相違点があるから、本件発明15は、甲第1号証に記載された発明であるとはいえない。 第7 特許異議申立ての理由の2(進歩性)についての判断 1 本件発明1-11、13、14について 甲第1号証、甲第2号証の全ての記載を検討しても、請求項1-11、13、14に係る発明が、引用発明1に基いて上記「第6 1(6)」の相違点を克服して当業者が容易に発明をすることができたものであるということはできない。 また、甲第1号証、甲第2号証の全ての記載を検討しても、請求項1-11、13、14に係る発明が、引用発明2に基いて上記「第6 2」の相違点を克服して当業者が容易に発明をすることができたものであるということはできない。 2 本件発明15について 甲第1号証、甲第2号証の全ての記載を検討しても、請求項15に係る発明が、引用発明1’に基いて上記「第6 3(3)」の相違点を克服して当業者が容易に発明をすることができたものであるということはできない。 第8 特許異議申立ての理由の3(サポート要件)についての判断 1 本件発明の課題 本件発明の解決しようとする課題は、本件明細書の段落【0034】-【0036】の記載によれば、“2つの光電変換部をそれぞれ有する複数の画素を有する撮像素子において、光学系の異なる領域を通過した複数の光束による像の強度分布を表すA系列の信号とB系列の信号を各画素行に対して1回の読み出しを行うだけで得られるようにする”というものである。 2 課題を解決する手段 上記課題は、本件明細書の段落【0035】の記載によれば、“画素行の各画素に制御信号を供給して、第1画素から第1光電変換部で生成された第1電荷に基づく信号を読み出すとともに、第2画素から、第1画素とは光学系の異なる領域を通過した光を受光する第2光電変換部で生成された第2電荷に基づく信号を読み出すこと”により解決できるものである。 3 請求項の記載 令和6年2月19日の訂正請求により訂正された特許請求の範囲の請求項1、請求項1を引用する請求項2-11、13、14及び請求項15には、上記課題を解決する手段が反映されている。 請求項1及び請求項1を引用する請求項2-11、13、14では、「第1画素と第2画素とが同一の画素行で行方向に沿って並んで配置され、・・・焦点調節光学系を有する光学系を透過した光を受光する撮像素子であって、 前記第1画素と前記第2画素・・・は、 前記光学系の第1の領域・・・を透過した光を光電変換して第1電荷を生成する第1光電変換部と、 前記光学系の第2の領域・・・を透過した光を光電変換して第2電荷を生成する第2光電変換部と、 前記第1電荷と前記第2電荷との少なくとも一方を蓄積する蓄積部と、 前記第1電荷を前記蓄積部に転送する第1転送部と、 前記第2電荷を前記蓄積部に転送する第2転送部と をそれぞれ有し、 前記第1画素の前記第1転送部と、前記第2画素の前記第2転送部とを制御するための第1制御信号が出力される第1制御線と、 ・・・ 前記第1画素、前記第2画素、・・・に対する、前記焦点調節光学系の位置を制御するための1回の信号読出において、前記第1制御信号・・・を出力する垂直走査回路と、 前記垂直走査回路が出力した前記第1制御信号・・・により読み出された、前記第1画素の前記第1電荷に基づく信号、前記第2画素の前記第2電荷に基づく信号・・・にノイズ除去処理を行うノイズ除去処理部とを備える撮像素子。」との発明特定事項を有することにより、上記課題を解決するものである。 請求項15では、「第1画素と第2画素とが行方向に配置され、・・・焦点調節光学系を有する光学系を透過した光を受光する撮像素子であって、前記第1画素と前記第2画素と・・・は、前記光学系の第1の領域・・・を透過した光を光電変換して第1電荷を生成する第1光電変換部と、前記光学系の第2の領域・・・を透過した光を光電変換して第2電荷を生成する第2光電変換部と、前記第1電荷と前記第2電荷との少なくとも一方を蓄積する蓄積部と、前記第1電荷を前記蓄積部に転送する第1転送部と、前記第2電荷を前記蓄積部に転送する第2転送部とをそれぞれ有し、前記第1画素の前記第1転送部と前記第2画素の前記第2転送部とを制御するための第1制御線と、・・・を備える撮像素子と、 前記光学系による像を撮像する前記撮像素子の前記第1画素と前記第2画素から出力される前記第1電荷に基づく信号と前記第2電荷に基づく信号とに基づいて、前記光学系による像が前記撮像素子に合焦するよう前記焦点調節光学系の位置を制御する位置制御部と、 を備え・・・る撮像装置。」との発明特定事項を有することにより、上記課題を解決するものである。 4 サポート要件のまとめ 以上のとおりであるから、請求項1-11、13、14及び請求項15に係る発明は、発明の詳細な説明に記載したものである。 第9 特許異議申立ての理由以外の当審により通知した新たな取消理由(明確性)について 令和5年12月15日付け取消理由通知書の「第5」の2において当審により次の取消理由を通知した。 特許請求の範囲の請求項15の記載は、特許を受けようとする発明が明確でないから、請求項15に係る特許は特許法第36条第6項に規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたものである。 これに対し、令和6年2月19日の訂正請求により特許請求の範囲の請求項15が訂正され、上記取消理由は解消した。 第10 むすび 以上のとおりであるから、特許異議の申立ての理由及び証拠によっては本件請求項1-11、13-15に係る特許を取り消すことはできない。 また、他に本件請求項1-11、13-15に係る特許を取り消す理由を発見しない。 さらに、本件請求項12に係る特許は訂正により削除され、請求項12についての特許異議の申立ては、申立ての対象が存在しないものとなったため、特許法第120条の8第1項で準用する同法第135条の規定により却下する。 よって、結論のとおり決定する。

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2022-701317

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