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特許異議申立

2022-700007

金属加飾製品

審判番号
2022-700007
法域
特許
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
特願2018-509540
登録番号
6897672
請求日
2022年01月06日
審決日
2023年12月18日
公報発行日
2024年03月29日
結論
訂正認容
当事者
  • 【権利者】TOPPANホールディングス株式会社
  • 【権利者代理人】恩田 誠
  • 【権利者代理人】恩田 博宣
  • 【異議申立人】遠藤 眞理子
審判長/審判官
  • 審判長 一ノ瀬 覚
  • 審判官 八木 誠
  • 審判官 内田 博之
分類
P1651.113-YAA(B32B) / P1651.121-YAA(B32B) / P1651.537-YAA(B32B) / P1651.536-YAA(B32B) / P1651.831-YAA(B32B) / P1651.832-YAA(B32B) / P1651.851-YAA(B32B) / P1651.853-YAA(B32B) / P1651.857-YAA(B32B)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法120条の8第1項特許法135条
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項、特許法第36条第6項、特許法第120条の5第7項、特許法第120条の5第2項、特許法第36条第6項第2号、特許法第36条第4項第1号、特許法第36条第4項、特許法第36条第6項第1号、特許法第29条第1項、特許法第120条の8第1項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特許第6897672号発明「金属加飾製品」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。

結論

結 論 特許第6897672号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1~18〕について訂正することを認める。 特許第6897672号の請求項2~9、11~18に係る特許を維持する。 特許第6897672号の請求項1、10に係る特許についての特許異議の申立てを却下する。

理由

理 由 第1 手続の経緯 特許第6897672号の請求項1~14に係る特許(以下「本件特許」という。)についての出願は、2016年(平成28年)9月29日(パリ条約による優先権主張外国庁受理 2015年9月30日 中国)を国際出願日とするものであって、令和3年6月14日に特許権が設定登録され、同年7月7日に特許掲載公報が発行された。 そして、本件特許についての、特許異議申立人遠藤眞理子(以下「申立人」という。)による本件特許異議の申立ての経緯は、次のとおりである。 令和4年 1月 6日 特許異議の申立て 同年 4月20日付け 取消理由通知 同年 6月20日 特許権者より意見書・訂正請求書 同年 7月19日付け 訂正拒絶理由通知 同年 8月19日 特許権者より意見書・手続補正書 同年 9月29日付け 取消理由通知(決定の予告) 同年11月18日 特許権者より意見書・訂正請求書 令和5年 2月 1日 申立人より意見書 同年 5月 8日付け 取消理由通知(決定の予告) 同年 7月14日 特許権者より意見書・訂正請求書 同年 8月31日 申立人より意見書 第2 訂正の適否1 本件訂正の内容 特許権者が求める訂正(以下「本件訂正」という。)の内容は、本件特許の願書に添付した特許請求の範囲を、令和5年7月14日の訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを求めるものであり、その訂正事項は以下の(1)~(15)のとおりである(なお、下線部は訂正箇所である。)。そして、本件訂正の請求がされたので、令和4年11月18日の訂正請求書による訂正の請求は、特許法第120条の5第7項の規定により、取り下げられたものとみなす。 (1)訂正事項1 特許請求の範囲の請求項1を削除する。 (2)訂正事項2 特許請求の範囲の請求項2に「電磁波デバイスが前記金属光沢加飾塗膜外装の表面に貼り付けられた金属加飾製品であって」と記載されているのを、「使用電波波長がUHF帯である電磁波デバイスが前記金属光沢加飾塗膜外装の表面に貼り付けられた金属加飾製品であって」に訂正する(請求項2の記載を直接的又は間接的に引用する請求項3~9、11~14も同様に訂正する)。 (3)訂正事項3 特許請求の範囲の請求項3に「請求項1または2に記載の金属加飾製品において、前記金属光沢加飾塗膜外装は、ベタ印刷で形成されていることを特徴とする金属加飾製品。」と記載されているのを、「請求項2に記載の金属加飾製品において、前記金属光沢加飾塗膜外装は、ベタ印刷で形成されていることを特徴とする金属加飾製品。」に訂正する。 (4)訂正事項4 特許請求の範囲の請求項4に「請求項1または2に記載の金属加飾製品において、前記金属光沢加飾塗膜外装は、網点印刷で形成されていることを特徴とする金属加飾製品。」と記載されているのを、「請求項2に記載の金属加飾製品において、前記金属光沢加飾塗膜外装は、網点印刷で形成されていることを特徴とする金属加飾製品。」に訂正する。 (5)訂正事項5 特許請求の範囲の請求項5に「請求項1または2に記載の金属加飾製品において、前記基材は樹脂フィルムを備えていることを特徴とする金属加飾製品。」と記載されているのを、「請求項2に記載の金属加飾製品において、前記基材は樹脂フィルムを備えていることを特徴とする金属加飾製品。」に訂正する(請求項5の記載を直接的に引用する請求項6~8も同様に訂正する)。 (6)訂正事項6 特許請求の範囲の請求項8に「請求項5に記載の金属加飾製品において、前記樹脂フィルムは、延伸ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム、延伸ポリプロピレンフィルム、アクリル樹脂フィルム、セルロース系樹脂フィルム、および塩化ビニル樹脂フィルムからなる群から選択された1種以上の透明フィルムであり、前記基材は、前記樹脂フィルムが紙基材にラミネートされた複合基材であり、前記金属光沢加飾塗膜外装は、前記基材の前記樹脂フィルム側の内面に塗膜形成されていることを特徴とする金属加飾製品。」とあるうち、引用する請求項5のうち請求項1を引用するものについて、独立形式請求項に改め、「基材の少なくとも一方の面に金属光沢加飾塗膜外装を持ち、使用電波波長がUHF帯である電磁波デバイスを配置した部品が内包された金属加飾製品であって、前記金属光沢加飾塗膜外装は、金属粉が混合されたインキの塗工により生成され、前記金属光沢加飾塗膜外装は、前記金属粉および前記金属粉が密着して形成される金属粉連結体による電気長が5mm以下であるように、前記金属粉および前記金属粉連結体が前記インキにより絶縁独立し、前記基材は樹脂フィルムを備え、前記樹脂フィルムは、延伸ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム、延伸ポリプロピレンフィルム、アクリル樹脂フィルム、セルロース系樹脂フィルム、および塩化ビニル樹脂フィルムからなる群から選択された1種以上の透明フィルムであり、前記基材は、前記樹脂フィルムが紙基材にラミネートされた複合基材であり、前記金属光沢加飾塗膜外装は、前記基材の前記樹脂フィルム側の内面に塗膜形成されていることを特徴とする金属加飾製品。」とし、新たに請求項15とする。 (7)訂正事項7-1 特許請求の範囲の請求項9に「請求項1または2に記載の金属加飾製品において、前記基材はコート紙であり、前記金属光沢加飾塗膜外装は、前記コート紙のコート面上に塗膜形成されていることを特徴とする金属加飾製品。」とあるうち、請求項2を引用するものについて、「請求項2に記載の金属加飾製品において、前記基材はコート紙であり、前記金属光沢加飾塗膜外装は、前記コート紙のコート面上に塗膜形成されていることを特徴とする金属加飾製品。」に訂正する。 (8)訂正事項7-2 特許請求の範囲の請求項9に「請求項1または2に記載の金属加飾製品において、前記基材はコート紙であり、前記金属光沢加飾塗膜外装は、前記コート紙のコート面上に塗膜形成されていることを特徴とする金属加飾製品。」とあるうち、請求項1を引用するものについて、独立形式請求項に改め、「基材の少なくとも一方の面に金属光沢加飾塗膜外装を持ち、使用電波波長がUHF帯である電磁波デバイスを配置した部品が内包された金属加飾製品であって、前記金属光沢加飾塗膜外装は、金属粉が混合されたインキの塗工により生成され、前記金属光沢加飾塗膜外装は、前記金属粉および前記金属粉が密着して形成される金属粉連結体による電気長が5mm以下であるように、前記金属粉および前記金属粉連結体が前記インキにより絶縁独立し、前記基材はコート紙であり、前記金属光沢加飾塗膜外装は、前記コート紙のコート面上に塗膜形成されていることを特徴とする金属加飾製品。」とし、新たに請求項16とする。 (9)訂正事項8 特許請求の範囲の請求項10を削除する。 (10)訂正事項9 特許請求の範囲の請求項11に「請求項1または2に記載の金属加飾製品において、前記金属光沢加飾塗膜外装の表面抵抗率は、10Ω/sq以上であることを特徴とする金属加飾製品。」と記載されているのを、「請求項2に記載の金属加飾製品において、前記金属光沢加飾塗膜外装の表面抵抗率は、10Ω/sq以上であることを特徴とする金属加飾製品。」に訂正する。 (11)訂正事項10-1 特許請求の範囲の請求項12に「請求項1または2に記載の金属加飾製品において、前記金属加飾製品は、箱状製品であることを特徴とする金属加飾製品。」とあるうち、請求項2を引用するものについて「請求項2に記載の金属加飾製品において、前記金属加飾製品は、箱状製品であることを特徴とする金属加飾製品。」に訂正する。 (12)訂正事項10-2 特許請求の範囲の請求項12に「請求項1または2に記載の金属加飾製品において、前記金属加飾製品は、箱状製品であることを特徴とする金属加飾製品。」とあるうち、請求項1を引用するものについて、独立形式請求項に改め、「基材の少なくとも一方の面に金属光沢加飾塗膜外装を持ち、使用電波波長がUHF帯である電磁波デバイスを配置した部品が内包された金属加飾製品であって、前記金属光沢加飾塗膜外装は、金属粉が混合されたインキの塗工により生成され、前記金属光沢加飾塗膜外装は、前記金属粉および前記金属粉が密着して形成される金属粉連結体による電気長が5mm以下であるように、前記金属粉および前記金属粉連結体が前記インキにより絶縁独立し、前記金属加飾製品は、箱状製品であることを特徴とする金属加飾製品。」とし、新たに請求項17とする。 (13)訂正事項11-1 特許請求の範囲の請求項13に「請求項1または2に記載の金属加飾製品において、前記金属加飾製品は、袋状製品であることを特徴とする金属加飾製品。」とあるうち、請求項2を引用するものについて「請求項2に記載の金属加飾製品において、前記金属加飾製品は、袋状製品であることを特徴とする金属加飾製品。」に訂正する。 (14)訂正事項11-2 特許請求の範囲の請求項13に「請求項1または2に記載の金属加飾製品において、前記金属加飾製品は、袋状製品であることを特徴とする金属加飾製品。」とあるうち、請求項1を引用するものについて、独立形式請求項に改め、「基材の少なくとも一方の面に金属光沢加飾塗膜外装を持ち、使用電波波長がUHF帯である電磁波デバイスを配置した部品が内包された金属加飾製品であって、前記金属光沢加飾塗膜外装は、金属粉が混合されたインキの塗工により生成され、前記金属光沢加飾塗膜外装は、前記金属粉および前記金属粉が密着して形成される金属粉連結体による電気長が5mm以下であるように、前記金属粉および前記金属粉連結体が前記インキにより絶縁独立し、前記金属加飾製品は、袋状製品であることを特徴とする金属加飾製品。」とし、新たに請求項18とする。 (15)訂正事項12 特許請求の範囲の請求項14に「請求項1または2に記載の金属加飾製品において、前記金属加飾製品は、ラミネート状製品であることを特徴とする金属加飾製品。」と記載されているのを、「請求項2に記載の金属加飾製品において、前記金属加飾製品は、ラミネート状製品であることを特徴とする金属加飾製品。」に訂正する。 (16)一群の請求項について 本件訂正は、一群の請求項〔1~14〕に対して請求されたものである。 2 訂正の適否 (1)訂正事項1、8について 訂正事項1、8は、それぞれ請求項1、10を削除するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、新規事項を追加するものではなく、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 (2)訂正事項2について 訂正事項2は、訂正前の請求項2の「電磁波デバイス」について、「使用電波波長がUHF帯である」との限定を付加するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、また、特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 そして、上記電磁デバイスについて、使用電波波長がUHF帯であることは、本件特許の願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下「本件明細書等」という。)の【0023】に開示されていると認められるから、訂正事項2は、新規事項を追加するものではない。 (3)訂正事項3~5、7-1、9、10-1、11-1について 訂正事項3~5、7-1、9、10-1、11-1は、それぞれ、請求項1又は10を削除するのに伴って、引用する請求項から請求項1又は10を削除するものであるから、特許請求の範囲の減縮及び明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、新規事項を追加するものではない。 (4)訂正事項6、7-2、10-2、11-2について 訂正事項6、7-2、10-2、11-2は、それぞれ請求項8、9、12、13について、他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、新規事項を追加するものではないのは明らかである。 (5)小括 以上のとおり、訂正事項1~12による訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号、第3号及び第4号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第4項、及び同条第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。 したがって、特許請求の範囲を、上記訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1~18〕について訂正することを認める。 第3 本件発明 上記第2のとおり本件訂正は認められたから、本件訂正後の本件特許の請求項2~9、11~18に係る発明(以下、それぞれ「本件発明2」~「本件発明9」、「本件発明11」~「本件発明18」といい、まとめて「本件発明」という。)は、訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲の請求項2~9、11~18に記載された事項により特定される、以下のとおりのものであると認められる。 「【請求項1】(削除) 【請求項2】 基材の少なくとも一方の面に金属光沢加飾塗膜外装を持ち、使用電波波長がUHF帯である電磁波デバイスが前記金属光沢加飾塗膜外装の表面に貼り付けられた金属加飾製品であって、 前記金属光沢加飾塗膜外装は、金属粉が混合されたインキの塗工により生成され、 前記金属光沢加飾塗膜外装は、前記金属粉および前記金属粉が密着して形成される金属粉連結体による電気長が5mm以下であるように、前記金属粉および前記金属粉連結体が前記インキにより絶縁独立していることを特徴とする金属加飾製品。 【請求項3】 請求項2に記載の金属加飾製品において、 前記金属光沢加飾塗膜外装は、ベタ印刷で形成されていることを特徴とする金属加飾製品。 【請求項4】 請求項2に記載の金属加飾製品において、 前記金属光沢加飾塗膜外装は、網点印刷で形成されていることを特徴とする金属加飾製品。 【請求項5】 請求項2に記載の金属加飾製品において、 前記基材は樹脂フィルムを備えていることを特徴とする金属加飾製品。 【請求項6】 請求項5に記載の金属加飾製品において、 前記樹脂フィルムは、延伸ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム、延伸ポリプロピレンフィルム、アクリル樹脂フィルム、セルロース系樹脂フィルム、および塩化ビニル樹脂フィルムからなる群から選択された1種以上の透明フィルムであり、 前記金属光沢加飾塗膜外装は、前記樹脂フィルムの少なくとも一面に塗膜形成されていることを特徴とする金属加飾製品。 【請求項7】 請求項5に記載の金属加飾製品において、 前記樹脂フィルムは、延伸ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム、延伸ポリプロピレンフィルム、アクリル樹脂フィルム、セルロース系樹脂フィルム、および塩化ビニル樹脂フィルムからなる群から選択された1種以上の透明フィルムであり、 前記基材は、前記樹脂フィルムが他の基材にラミネートされた複合基材であり、 前記金属光沢加飾塗膜外装は、前記基材の前記樹脂フィルム側の外面に塗膜形成されていることを特徴とする金属加飾製品。 【請求項8】 請求項5に記載の金属加飾製品において、 前記樹脂フィルムは、延伸ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム、延伸ポリプロピレンフィルム、アクリル樹脂フィルム、セルロース系樹脂フィルム、および塩化ビニル樹脂フィルムからなる群から選択された1種以上の透明フィルムであり、 前記基材は、前記樹脂フィルムが紙基材にラミネートされた複合基材であり、 前記金属光沢加飾塗膜外装は、前記基材の前記樹脂フィルム側の内面に塗膜形成されていることを特徴とする金属加飾製品。 【請求項9】 請求項2に記載の金属加飾製品において、 前記基材はコート紙であり、 前記金属光沢加飾塗膜外装は、前記コート紙のコート面上に塗膜形成されていることを特徴とする金属加飾製品。 【請求項10】(削除) 【請求項11】 請求項2に記載の金属加飾製品において、 前記金属光沢加飾塗膜外装の表面抵抗率は、10Ω/sq以上であることを特徴とする金属加飾製品。 【請求項12】 請求項2に記載の金属加飾製品において、 前記金属加飾製品は、箱状製品であることを特徴とする金属加飾製品。 【請求項13】 請求項2に記載の金属加飾製品において、 前記金属加飾製品は、袋状製品であることを特徴とする金属加飾製品。 【請求項14】 請求項2に記載の金属加飾製品において、 前記金属加飾製品は、ラミネート状製品であることを特徴とする金属加飾製品。 【請求項15】 基材の少なくとも一方の面に金属光沢加飾塗膜外装を持ち、使用電波波長がUHF帯である電磁波デバイスを配置した部品が内包された金属加飾製品であって、 前記金属光沢加飾塗膜外装は、金属粉が混合されたインキの塗工により生成され、 前記金属光沢加飾塗膜外装は、前記金属粉および前記金属粉が密着して形成される金属粉連結体による電気長が5mm以下であるように、前記金属粉および前記金属粉連結体が前記インキにより絶縁独立し、 前記基材は樹脂フィルムを備え、 前記樹脂フィルムは、延伸ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム、延伸ポリプロピレンフィルム、アクリル樹脂フィルム、セルロース系樹脂フィルム、および塩化ビニル樹脂フィルムからなる群から選択された1種以上の透明フィルムであり、 前記基材は、前記樹脂フィルムが紙基材にラミネートされた複合基材であり、 前記金属光沢加飾塗膜外装は、前記基材の前記樹脂フィルム側の内面に塗膜形成されている ことを特徴とする金属加飾製品。 【請求項16】 基材の少なくとも一方の面に金属光沢加飾塗膜外装を持ち、使用電波波長がUHF帯である電磁波デバイスを配置した部品が内包された金属加飾製品であって、 前記金属光沢加飾塗膜外装は、金属粉が混合されたインキの塗工により生成され、 前記金属光沢加飾塗膜外装は、前記金属粉および前記金属粉が密着して形成される金属粉連結体による電気長が5mm以下であるように、前記金属粉および前記金属粉連結体が前記インキにより絶縁独立し、 前記基材はコート紙であり、 前記金属光沢加飾塗膜外装は、前記コート紙のコート面上に塗膜形成されていることを特徴とする金属加飾製品。 【請求項17】 基材の少なくとも一方の面に金属光沢加飾塗膜外装を持ち、使用電波波長がUHF帯である電磁波デバイスを配置した部品が内包された金属加飾製品であって、 前記金属光沢加飾塗膜外装は、金属粉が混合されたインキの塗工により生成され、 前記金属光沢加飾塗膜外装は、前記金属粉および前記金属粉が密着して形成される金属粉連結体による電気長が5mm以下であるように、前記金属粉および前記金属粉連結体が前記インキにより絶縁独立し、 前記金属加飾製品は、箱状製品であることを特徴とする金属加飾製品。 【請求項18】 基材の少なくとも一方の面に金属光沢加飾塗膜外装を持ち、使用電波波長がUHF帯である電磁波デバイスを配置した部品が内包された金属加飾製品であって、 前記金属光沢加飾塗膜外装は、金属粉が混合されたインキの塗工により生成され、 前記金属光沢加飾塗膜外装は、前記金属粉および前記金属粉が密着して形成される金属粉連結体による電気長が5mm以下であるように、前記金属粉および前記金属粉連結体が前記インキにより絶縁独立し、 前記金属加飾製品は、袋状製品であることを特徴とする金属加飾製品。」 第4 取消理由の概要 本件訂正前の請求項1~14に係る特許に対して、令和5年5月8日付けで当審が通知した取消理由(決定の予告)の要旨は、次のとおりである。 [取消理由1](明確性要件) 本件特許は、特許請求の範囲の記載が、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていないから、特許法第36条第6項の規定に違反してされたものである。 [取消理由2](実施可能要件) 本件特許は、発明の詳細な説明の記載が、特許法第36条第4項第1号に規定する要件を満たしていないから、特許法第36条第4項の規定に違反してされたものである。 [取消理由3](サポート要件) 本件特許は、特許請求の範囲の記載が、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていないから、特許法第36条第6項の規定に違反してされたものである。 [取消理由4](進歩性) 本件特許の下記請求項に係る発明は、本件特許の出願前に日本国内又は外国において、下記の頒布された刊行物に記載された発明又は電気通信回路を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、この出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 よって、当該発明に係る特許は取り消すべきものである。 以下、申立人が提出した「甲第○号証」は「甲○」という。 記 [引用文献一覧] 甲1:特開2005-234829号公報 甲2:特開2002-366915号公報 甲3:特開2005-146111号公報 甲6:特開2007-172007号公報 甲8:「electrical length(電気長)」、[online]、平成25年9月18日、株式会社デプロ、<URL:https://www.de-pro.co.jp/2013/09/18/7358/> [取消理由と請求項の関係] ○取消理由1~3 ・請求項 1~14 ○取消理由4 ・請求項 1、3~7、14 ・引用文献 甲1~3、8 ・請求項 11 ・引用文献 甲1~3、6、8 1 取消理由1(明確性要件) (1)請求項1、2には、「前記金属光沢加飾塗膜外装は、前記金属粉および前記金属粉が密着して形成される金属粉連結体による電気長が5mm以下である」と記載されており、上記電気長に関して、発明の詳細な説明には、【0021】以外に上記電気長についての記載はない。 (2)一方、例えば、(社)電子情報通信学会編、「電子通信用語辞典」、初版第5刷、株式会社コロナ社、546ページには、「電気長」について、「electrical length 分布定数線路の長さを、指定された周波数の波の波長または位相回転によって表したもの。波長の倍数(例えばλ/4)などで表現する。」と記載されている。しかしながら、上記電子通信用語辞典に記載の「電気長」は、通常アンテナの設計等に用いるものであって、ランダムに種々の長さになり得る、請求項1、2に記載の上記電気長は、必ず波長の倍数になるとはいえないことから、上記電子通信用語辞典で定義されるものであるのか甚だ疑問である。 (3)また、申立人が提出した甲8には、 「高周波測定に関する翻訳に、electrical length(電気長)という言葉がよく出てくる(例えば、誘電体測定の基礎のp22)。 伝送媒体中の電磁波の速度Vは、伝送媒体の比誘電率をεr、比透磁率をμrとすると、 V=c/√(εr×μr)、(ここで、c=真空中の電磁波の速度) なので、伝送媒体中の電磁波の速度Vは、真空中の電磁波の速度cより遅くなる・・・。 また、波の波長(λ)と周波数(f)と速度(v)の間には、λ=v/fという関係があり、真空中と伝送媒体中では周波数(f)は変化しないので、波長(λ)は真空中よりも伝送媒体中の方が短くなる。 以上から、物理的な長さ(物理長)と電気的な長さ(電気長)は、真空中では同じある(・・・)が、伝送媒体中では電気長の方が長くなる(電磁波の速度が遅くなる(波長が短くなる)ので)。・・・」と記載されている。 仮に、請求項1、2に記載の上記電気長が、甲8に記載のものであるとすると、金属粉が密着して形成される金属粉連結体の物理長をLとすれば、上記金属粉連結体による電気長は、L・√(εr×μr)となると認められる。 それに対して、本件の明細書の発明の詳細な説明の記載では、特に、製造中に様々な形状になり得る金属粉連結体の物理長がどのように定義されるか不明である。例えば、金属粉連結体が、申立人が特許異議申立書(75ページ)で示すような形状である場合(下図参照)、金属粉連結体の物理長がどのように定義されるのか(下記L1~L3等のいずれか)、本件明細書等だけでなく、特許権者が提出した意見書及び証拠をみても不明である。 [図:0001407782000001.jpg] (4)特許権者の令和4年11月18日の意見書における主張は、「電気長」の定義について、上記(2)の定義と上記(3)の定義が同時に成り立つとしているが、技術的に裏付けられたことではなく、採用できない。 (5)以上によれば、請求項1、2に記載の上記電気長は、それ自体不明確であり、また、どのように計測又は算出されるのかも不明確であるから、請求項1、2、及び、これら請求項を直接的又は間接的に引用する請求項3~9、11~14に係る発明は不明確である。 2 取消理由2(実施可能要件) 発明の詳細な説明には、請求項1、2に記載の電気長をどのように計測又は算出するのかを記載されておらず、意見書をみても、請求項1、2に記載の電気長をどのように計測又は算出するのか不明であるから、発明の詳細な説明の記載は、請求項1、2、及び、これら請求項を直接的又は間接的に引用する請求項3~9、11~14に係る発明について、当業者が実施をすることができる程度に十分且つ明確に記載されていると認められない。 3 取消理由3(サポート要件) 本件特許に係る発明が解決しようとする課題として、発明の詳細な説明には、「本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、電磁波デバイスの性能に影響をあたえずに金属光沢を実現することができ、低コストで容易に製造することができる金属加飾製品を提供することを目的とする。」(【0008】)と記載されている。 また、発明の詳細な説明の【0021】には、上記電気長が5mm以下であることが好ましい旨記載されているが、金属粉連結体の大きいものまで含むと、電磁波デバイスの性能や金属光沢の見た目に影響を与えかねないところ、上記電気長が5mm以下という範囲まで、上記解決すべき課題が解決できるのかについて、本件明細書等だけでなく、特許権者が提出した意見書をみても、裏付けがあるとも認められない。 してみると、請求項1、2の「前記金属光沢加飾塗膜外装は、前記金属粉および前記金属粉が密着して形成される金属粉連結体による電気長が5mm以下である」との事項について、発明の詳細な説明の記載には、上記の課題を解決することができると当業者が認識し得る程度に技術的に開示されていないから、請求項1、2、及び、これら請求項を直接的又は間接的に引用する請求項3~9、11~14に係る発明は、発明の詳細な説明に記載されたものとはいえない。 4 取消理由4(進歩性) 請求項1、及び、同項を直接又は間接的に引用する請求項3~7、14に係る発明は、甲1に記載された発明、及び、甲2、3、8に記載された事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであり、請求項1を引用する請求項11に係る発明は、甲1に記載された発明、及び、甲2、3、8に記載された事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものである。 第5 当審の判断 1 取消理由1(明確性要件)について 請求項2、15~18に記載の「電気長」については、甲8に記載されたものであると認められるところ、特許権者も、令和5年7月14日の意見書(8ページ等参照。)において、甲8に記載されたものである旨主張する。 そうすると、上記「第4 1(3)」で示したように、金属粉が密着して形成される金属粉連結体の物理長をLとすれば、前記金属粉連結体による電気長は、L・√(εr×μr)となると認められる。 それに対して、製造中に様々な形状になり得る金属粉連結体の物理長がどのように定義されるかが問題となるが、例えば、金属粉連結体が、申立人が特許異議申立書(75ページ)で示すような形状である場合(上記「第4 1(3)」の図参照)、L1であると解するのが相当であると認められるところ、特許権者も、上記意見書(9ページ等参照。)において、L1である旨主張する。 以上によれば、上記電気長の定義は明確であり、請求項2、同項を直接又は間接的に引用する請求項3~9、11~14、及び、請求項15~18に係る発明(本件発明2~9、11~18)は明確であるから、取消理由1は成り立たない。 2 取消理由2(実施可能要件)について 上記1で説示したとおり、請求項2、15~18に記載の電気長の定義が明確になり、当業者であれば、前記電気長をどのように計測又は算出するのかは理解できると解するのが相当である。 そうすると、本件発明2~9、11~18について、発明の詳細な説明には、当業者が実施をすることができる程度に十分且つ明確に記載されていると認められる。 よって、取消理由2は成り立たない。 3 取消理由3(サポート要件)について 上記1で説示したように、金属粉が密着して形成される金属粉連結体の物理長をLとすれば、前記金属粉連結体による電気長L’は、L・√(εr×μr)となると認められる。そうすると、前記金属粉連結体の物理長Lは、L’/√(εr×μr)となり、比誘電率εrは通常1より大きく(甲9参照)、比透磁率μrは通常約1であるから(甲10参照)、前記金属粉連結体の物理長Lは、前記金属粉連結体による電気長L’より小さくなる。そして、前記金属粉連結体の物理長Lが小さくなれば、電磁波デバイスの性能や金属光沢の見た目への影響は小さくなることを勘案すると、請求項2、15~18の「前記金属光沢加飾塗膜外装は、前記金属粉および前記金属粉が密着して形成される金属粉連結体による電気長が5mm以下である」との事項によって、本件発明の解決すべき課題を解決することができると当業者が認識し得ると解するのが相当である。 したがって、本件発明2~9、11~18は、発明の詳細な説明に記載されたものであると認められるから、取消理由3は成り立たない。 4 取消理由4(進歩性)について 本件訂正により、請求項1は削除され、取消理由4の対象が存在しないものとなったから、取消理由4は解消された。 第6 令和5年5月8日付けの取消理由通知(決定の予告)において採用しなかった特許異議申立理由について 1 特許異議申立理由の内容 申立人は、特許異議申立書において、本件訂正前の請求項1~14に係る発明(以下、それぞれ「本件訂正前発明1」~「本件訂正前発明14」といい、まとめて「本件訂正前発明」ともいう。)について、以下の(1)~(3)を主張する。 甲4:特開2005-272568号公報 甲5:特開2005-66872号公報 甲7:特開2008-152500号公報 甲9:「比誘電率を測ってみませんか?」、比誘電率表、[online]、株式会社Y.E.I.、<URL:http://www.yei-jp.com/tech-infor/dielectric/dielectric02.html> 甲10:「Electrical information」、【透磁率のまとめ】比透磁率や単位などを詳しく説明します!、[online]、<URL:https://detail-information.com/permeability/> 甲11:特開2003-234581号公報 甲12:「Technical Report」、非導電メタリックのご紹介、[online]、帝国インキ製造株式会社、平成26年1月、Vol. 169、<URL:http://www.teikokuink.com/techreport/169_tech.html> 甲13:特開2015-78321号公報 甲14:特開2009-102626号公報 (1)特許異議申立理由1(新規性) 本件訂正前発明1及び請求項1を引用する本件訂正前発明3、5~7、11、14は、甲1に記載された発明であるから、請求項1、3、5~7、11、14に係る特許は、特許法第29条第1項の規定に違反してされたものであり、取り消されるべきものである。 (2)特許異議申立理由2-1(進歩性) 請求項1を引用する本件訂正前発明8~10、12、13は、甲1に記載された発明及び周知技術(甲1、3~14)に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、請求項8~10、12、13に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであり、取り消されるべきものである。 (3)特許異議申立理由2-2(進歩性) 本件訂正前発明2及び請求項2を引用する本件訂正前発明12、13は、甲2に記載された発明及び周知技術(甲1、3~14)に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであり、請求項3~7に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであるから、取り消されるべきものである。 2 甲号証の記載事項等 (1)甲1について ア 記載事項 甲1には、図面とともに以下の事項が記載されている(下線は当審が付与。以下同様。)。 「【技術分野】 【0001】 本発明は、非接触ICカードや非接触ICタグ(電子荷札)等のRFID(Radio Frequency Identification)システムを利用した非接触通信媒体及びその製造方法に関し、更に詳しくは、金属質粉末を含有する塗料を用いて外装シート表面に印刷層が形成された非接触通信媒体及びその製造方法に関する。」 「【0018】 図1及び図2は本発明の実施の形態による非接触ICカード10の構成を示している。非接触ICカード10は、所定の情報を記録したICチップ1やアンテナコイル2、コンデンサ等をベースフィルム3上に形成してなるアンテナモジュール4を、一対の外装シート5を含む複数のシート材で挟み込んだ構造を有している。 【0019】 一対の外装シート5によるアンテナモジュール4の挟み込みは、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂からなる接着層で外装シート5を貼り合わせる構成も適用可能であるが、本実施の形態では、図2に示すように、アンテナモジュール4と外装シート5との間にコアシート6を介装し、熱プレス方式により層間を熱融着させてカード化するようにしている。 【0020】 なお、アンテナモジュール4を構成するICチップ1にはエポキシ等の封止樹脂を介して一対の金属板7で挟み込んだ構造を採用しており、IC実装部の強度向上が図られている。また、外装シート5、コアシート6の構成材料としては、PET、PVC、PC、ABS、PP、PE、PETG、ポリアミド、PEN、エポキシ等の公知の熱可塑性あるいは熱硬化性樹脂を用いることができる。また、外装シート5の表面側又は裏面側に磁気ストライプ(図示略)が転写されているが、必要に応じて省略してもよい。 【0021】 外装シート5の表面には、印刷層8が設けられている。この印刷層8は、金属粉末を顔料とするメタリック系塗料で形成されている。なお、印刷層8は、一対の外装シート5の各々の表面に形成されているが、何れか一方の外装シートにのみ設けられていてもよい。 【0022】 印刷層8を構成する金属顔料としては、アルミニウム及びその合金、銅及びその合金、金、銀、亜鉛、ニッケル等の金属粉末が適用され、仕様に応じて適宜選定できる。また、粉末の形状は、主に、鱗片状のものが採用されるが、これに限らず、球状や針状、繊維状の金属粉末も適用可能である。 【0023】 本実施の形態では、金属粉末として、鱗片状のアルミニウム粉末を顔料とする塗料で印刷層8を形成することにより、カード表面にシルバー系のメタリック色を施すと同時に、下層側の磁気ストライプの隠蔽機能をももたせるようにしている。 【0024】 ここで、本発明では、上述の金属粉末の表面を樹脂コートした金属質粉末を顔料とする塗料を用いて印刷層8を形成している。金属粉末はその表面全域が樹脂で被覆されている場合に限らず、表面の少なくとも一部が樹脂で被覆されているものでもよい。金属粉末を被覆する樹脂としては、アクリル系樹脂が用いられるが、他にもウレタン樹脂やポリエステル樹脂、塩化ビニル樹脂等も適用可能である。 【0025】 図3A~Cは、金属粉末の表面が樹脂で被覆されている金属質粉末の様子を示すイメージ図である。図3Aはアルミニウム粉末20の表面積の10%がアクリル系樹脂30で覆われた金属質粉末31を示し、図3Bはアルミニウム粉末20の表面積の50%がアクリル系樹脂30で覆われた金属質粉末32を示している。そして、図3Cはアルミニウム粉末の表面積の100%がアクリル系樹脂30で覆われた金属質粉末33を示している。アクリル系樹脂30は三次元重合してアルミニウム粉末20の表面に析出し、アルミニウム粉末20の表面を被覆する。アクリル系樹脂30の被覆厚は、アルミニウム粉末の厚さ(約0.3μm)の1/5~1/10程度である。」 「【0030】 印刷層8を構成する塗料は、アルミニウム粉末に対するアクリル系樹脂の表面積比が、10%(実施例1)、30%(実施例2)、50%(実施例3)、70%(実施例4)、100%(実施例5)の各顔料を、それぞれイソシアネート硬化剤(TDI)、メチルエチルケトン(MEK)、トルエンとともにウレタン樹脂に混合し分散させたものを用いた。また、印刷層8の形成には、作製した塗料をワイヤーバーコーティングにて外装シート上に2~3μm(実施例1,3,5)あるいは3~5μm(実施例2,4)の塗布厚で塗布した。」 図2 [図:0001407782000002.jpg] イ 甲1発明 上記ア(特に、【0018】~【0021】、【0023】~【0025】、【0030】等参照。)を総合すると、甲1には次の発明(以下「甲1発明」という。)が記載されていると認められる。 「熱可塑性あるいは熱硬化性樹脂を用いた外装シート5の表面に印刷層8が設けられ、アンテナモジュール4を、外装シート5とコアシート6でなるシート材で挟み込んだ構造を有する非接触ICカード10であって、 印刷層8は、アルミニウム粉末を顔料とする塗料で形成され、 印刷層8では、アルミニウム粉末は鱗片状で厚さが約0.3μmであり、塗料は、表面積の10~100%をアクリル系樹脂で覆われたアルミニウム粉末による顔料を、イソシアネート硬化剤(TDI)、メチルエチルケトン(MEK)、トルエンとともにウレタン樹脂に混合し分散させたものである、 RFIDによる非接触式ICカード10。」 (2)甲2について ア 記載事項 甲2には、図面とともに、以下の事項が記載されている。 「【0007】尚、「RFIDタグ」には、「非接触ICタグ」、「非接触データキャリア」、「無線ICタグ」、「非接触IC」、「非接触ICラベル」、「非接触ICカード」、「トランスポンダ」等と、種々の名称で表現される場合もあるので、本発明においては、代表して「RFIDタグ」と表現し、前記のように表現されている名称のものも包含するものとする。 【0008】RFIDタグが交信に使用する周波数は、UHF-SHF帯(850~950MHzと、2.4~5GHz)、HF帯(10~15MHz)、LF-MF帯(100~500KHz)があり、本発明ではいずれの周波数を用いるRFIDタグも適用できる。UHF-SHF帯やHF帯の周波数を用いる電磁誘導方式のRFIDタグでは、交信距離が長いが価格的に高い。LF-MF帯の周波数を用いる静電結合方式のRFIDタグは、読み取り距離が比較的短いが、RFIDタグ、リーダライタおよび制御機器を含めてのシステム全体の価格が比較的安価で用途面も広く、本発明には好適に使用することができる。」 「【0021】図3は、本発明のRFIDタグを貼着した製品を示す斜視図である。本発明では、RFIDタグ10、101の形態については、タグ形状、ラベル形状、カード形状、コイン形状、インレット形状などの種々の形状があるが、いずれの形状のRFIDタグでも適用でき、図3のように、製品を1つまたは複数を包装または梱包した化粧箱、段ボール、木箱、包み、封書、手提げ袋、コンテナなどの外装体へ貼着したり結び付けたりする。または種々の製品へ直接貼着しても結び付けても良い。貼着方法は特に限定されるものではなく、粘着剤やセロテープ(登録商標)で貼り付けたり、紙やポリエチレンなどの小袋に入れて貼着しても良い。また、RFIDタグを予めタックラベルとしておいて貼着したり、紐などで結び付ける。」 図3 [図:0001407782000003.jpg] イ 甲2発明 上記アを総合すると、甲2には次の発明(以下「甲2発明」という。)が記載されていると認められる。 「使用する周波数がUHF-SHF帯であるRFIDタグを外装体に貼着した製品2。」 3 特許異議申立理由についての判断 (1)特許異議申立理由1(新規性)について 本件訂正により、請求項1は削除されたため、特許異議申立理由1の対象が存在しないものとなった。 (2)特許異議申立理由2-1(進歩性)について 本件訂正により、請求項1、10は削除され、請求項1を引用する請求項5を引用する請求項8は、請求項15として訂正され、請求項1を引用する請求項9、12、13は、それぞれ、請求項16~18として訂正されたので、特許異議申立理由2-1の対象として残った本件発明15~18について検討する。 ア 本件発明15について (ア)対比 a 本件発明15と甲1発明とを対比すると、後者の「印刷層8」は、アルミニウム粉末を顔料とする塗料で形成されたものであるから、前者の「金属光沢加飾塗膜外装」に相当し、以下同様に、「アンテナモジュール4」は「電磁波デバイス」に、「外装シート5とコアシート6でなるシート材」は「基材」に、「非接触ICカード10」は「金属加飾製品」に、「アルミニウム粉末」は「金属粉」に、「塗料」は「インキ」に、それぞれ相当する。そして、後者の「外装シート」は、熱可塑性あるいは熱硬化性樹脂を用いたものであるから、前者の「樹脂フィルム」に相当する。 b 後者の「外装シート5」は、「シート材」の一部であるから、上記aも踏まえると、後者の「外装シート5の表面に印刷層8が設けられ」ることは、前者の「基材の少なくとも一方の面に金属光沢加飾塗膜外装を持」つことに相当し、後者の「アンテナモジュール4を、一対の外装シート5とコアシート6でなるシート材で挟み込んだ構造を有する非接触ICカード10」は、前者の「電磁波デバイスを配置した部品が内包された金属加飾製品」に相当し、後者の「印刷層8は、アルミニウム粉末を顔料とする塗料で形成され」ることは、前者の「前記金属光沢加飾塗膜外装は、金属粉が混合されたインキの塗工により生成され」ることに相当し、後者の「外装シート5とコアシート6でなるシート材」は、前者の「前記基材は樹脂フィルムを備え」ることに相当する。 そして、ウレタン樹脂が絶縁性を有するのは明らかであるから、後者の「印刷層8では、アルミニウム粉末は鱗片状で厚さが約0.3μmであり、塗料は、表面積の10~100%をアクリル系樹脂で覆われたアルミニウム粉末による顔料を、イソシアネート硬化剤(TDI)、メチルエチルケトン(MEK)、トルエンとともにウレタン樹脂に混合し分散させたものである」ことは、前者の「前記金属光沢加飾塗膜外装は、前記金属粉および前記金属粉が密着して形成される金属粉連結体による電気長が5mm以下であるように、前記金属粉および前記金属粉連結体が前記インキにより絶縁独立していること」と、「前記金属光沢加飾塗膜外装は、前記金属粉および前記金属粉連結体が前記インキにより絶縁独立している」という点で共通する。 そうすると、本件発明15と甲1発明との一致点及び相違点は、以下のとおりである。 <一致点1-1> 「基材の少なくとも一方の面に金属光沢加飾塗膜外装を持ち、電磁波デバイスを配置した部品が内包された金属加飾製品であって、 前記金属光沢加飾塗膜外装は、金属粉が混合されたインキの塗工により生成され、 前記金属光沢加飾塗膜外装は、前記金属粉および前記金属粉連結体が前記インキにより絶縁独立し、 前記基材は樹脂フィルムを備える金属加飾製品。」 <相違点1-1> 電磁波デバイスについて、本件発明15では、「使用電波波長がUHF帯」であるのに対し、甲1発明では、そのような特定はない点。 <相違点1-2> 本件発明15では、「前記金属粉および前記金属粉が密着して形成される金属粉連結体による電気長が5mm以下」であるのに対し、甲1発明では、アルミニウム粉末は鱗片状で厚さが約0.3μmである点。 <相違点1-3> 樹脂フィルムについて、本件発明15では、「延伸ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム、延伸ポリプロピレンフィルム、アクリル樹脂フィルム、セルロース系樹脂フィルム、および塩化ビニル樹脂フィルムからなる群から選択された1種以上の透明フィルム」であるのに対し、甲1発明では、熱可塑性あるいは熱硬化性樹脂を用いたものである点。 <相違点1-4> 本件発明15では、前記基材は、前記樹脂フィルムが「紙基材」にラミネートされた複合基材であり、前記金属光沢加飾塗膜外装は、「前記基材の前記樹脂フィルム側の内面に塗膜形成されている」のに対し、甲1発明では、シート材は、外装シート5とコアシート6でなり、印刷層8は、外装シート5に表面に設けられる点。 (イ)相違点についての判断 事案に鑑み、まず相違点1-4について検討する。 相違点1-4に係る本件発明15の構成について、甲3~14には、記載も示唆も見いだせない。 よって、甲1発明において、相違点1-4に係る本件発明15の構成とすることは、当業者が容易に想到し得たことであるとはいえない。 (ウ)申立人の主張について 申立人は、令和5年8月31日の意見書(10ページ参照。)において、相違点1-4に係る本件発明15の構成は、特許異議申立書の60~61ページで述べたように、周知技術(甲6参照)であるから、甲1発明において、該周知技術を適用して、相違点1-4に係る本件発明15の構成とすることは、当業者が容易に想到し得たことであり、本件発明15は、甲1発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものである旨主張する。 しかしながら、相違点1-4に係る本件発明15の構成は、紙基材に樹脂フィルムがラミネートされたものが基材であり、該樹脂フィルムの内側に金属粉を含んだインキを用いて塗膜形成されたものであると認められるところ、甲6には、金属蒸着層を有する基材を、紙基材やプラスチックフィルムにすること(例えば、【0055】等参照。)は記載されているが、紙基材に樹脂フィルムをラミネートして基材とすることや、樹脂フィルムの内側に金属粉を含んだインキを用いて塗膜形成することは、記載も示唆も見いだせない。 そして、甲6に何が記載されているかについて言及された特許異議申立書の29ページを参酌しても、甲6に、紙基材に樹脂フィルムをラミネートして基材とすることや、樹脂フィルムの内側に金属粉を含んだインキを用いて塗膜形成することが記載されているとは認められない。 したがって、申立人の上記主張は採用できない。 (エ)小括 以上によれば、その他の相違点について検討するまでもなく、本件発明15は、甲1発明及び甲3~14に記載された事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない。 イ 本件発明16について (ア)対比 本件発明16と甲1発明とを対比する。上記ア(ア)を踏まえると、本件発明16と甲1発明との一致点及び相違点は、以下のとおりである。 <一致点1-2> 「基材の少なくとも一方の面に金属光沢加飾塗膜外装を持ち、電磁波デバイスを配置した部品が内包された金属加飾製品であって、 前記金属光沢加飾塗膜外装は、金属粉が混合されたインキの塗工により生成され、 前記金属光沢加飾塗膜外装は、前記金属粉および前記金属粉連結体が前記インキにより絶縁独立する金属加飾製品。」 <相違点2-1> 電磁波デバイスについて、本件発明16では、「使用電波波長がUHF帯」であるのに対し、甲1発明では、そのような特定はない点。 <相違点2-2> 本件発明16では、「前記金属粉および前記金属粉が密着して形成される金属粉連結体による電気長が5mm以下」であるのに対し、甲1発明では、アルミニウム粉末は鱗片状で厚さが約0.3μmである点。 <相違点2-3> 本件発明16では、「前記基材はコート紙であり、前記金属光沢加飾塗膜外装は、前記コート紙のコート面上に塗膜形成されている」であるのに対し、甲1発明では、そのような特定はない点。 (イ)相違点についての判断 事案に鑑み、まず相違点2-3から検討する。 相違点2-3に係る本件発明16の構成について、甲3~14には、記載も示唆も見いだせない。 よって、甲1発明において、相違点2-3に係る本件発明16の構成とすることは、当業者が容易に想到し得たことであるとはいえない。 (ウ)申立人の主張について 申立人は、令和5年8月31日の意見書(10~11ページ参照。)において、相違点2-3に係る本件発明16の構成は、特許異議申立書の63ページで述べたように、周知技術(甲6参照)であるから、甲1発明において、該周知技術を適用して、相違点2-3に係る本件発明16の構成とすることは、当業者が容易に想到し得たことであり、本件発明16は、甲1発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものである旨主張する。 しかしながら、甲6には、紙基材の1つとして、コート紙が示され、金属層が紙基材上に蒸着によって形成すること(例えば、【0055】等参照。)は記載されているが、金属粉を含んだインキを用いてコート紙上に塗膜形成することは、記載も示唆も見いだせないから、申立人の上記主張は採用できない。 (エ)小括 以上によれば、その他の相違点について検討するまでもなく、本件発明16は、甲1発明及び甲3~14に記載された事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない。 ウ 本件発明17について (ア)対比 本件発明17と甲1発明とを対比する。上記ア(ア)を踏まえると、本件発明17と甲1発明との一致点及び相違点は、以下のとおりである。 <一致点1-3> 「基材の少なくとも一方の面に金属光沢加飾塗膜外装を持ち、電磁波デバイスを配置した部品が内包された金属加飾製品であって、 前記金属光沢加飾塗膜外装は、金属粉が混合されたインキの塗工により生成され、 前記金属光沢加飾塗膜外装は、前記金属粉および前記金属粉連結体が前記インキにより絶縁独立する金属加飾製品。」 <相違点3-1> 電磁波デバイスについて、本件発明17では、「使用電波波長がUHF帯」であるのに対し、甲1発明では、そのような特定はない点。 <相違点3-2> 本件発明17では、「前記金属粉および前記金属粉が密着して形成される金属粉連結体による電気長が5mm以下」であるのに対し、甲1発明では、アルミニウム粉末は鱗片状で厚さが約0.3μmである点。 <相違点3-3> 本件発明17は、「箱状製品」であるのに対し、甲1発明では、そのような特定はない点。 (イ)相違点についての判断 事案に鑑み、まず相違点3-3から検討する。 甲1発明は、RFIDによる非接触式ICカードであるところ、そのような非接触式ICカード自体を箱状製品とすることについて、甲3~14には、記載も示唆も見いだせない。 よって、甲1発明において、相違点3-3に係る本件発明17の構成とすることは、当業者が容易に想到し得たことであるとはいえない。 したがって、その他の相違点について検討するまでもなく、本件発明17は、甲1発明及び甲3~14に記載された事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない。 エ 本件発明18について (ア)対比 本件発明18と甲1発明とを対比する。上記ア(ア)を踏まえると、本件発明18と甲1発明との一致点及び相違点は、以下のとおりである。 <一致点1-4> 「基材の少なくとも一方の面に金属光沢加飾塗膜外装を持ち、電磁波デバイスを配置した部品が内包された金属加飾製品であって、 前記金属光沢加飾塗膜外装は、金属粉が混合されたインキの塗工により生成され、 前記金属光沢加飾塗膜外装は、前記金属粉および前記金属粉連結体が前記インキにより絶縁独立する金属加飾製品。」 <相違点4-1> 電磁波デバイスについて、本件発明18では、「使用電波波長がUHF帯」であるのに対し、甲1発明では、そのような特定はない点。 <相違点4-2> 本件発明18では、「前記金属粉および前記金属粉が密着して形成される金属粉連結体による電気長が5mm以下」であるのに対し、甲1発明では、アルミニウム粉末は鱗片状で厚さが約0.3μmである点。 <相違点4-3> 本件発明18は、「袋状製品」であるのに対し、甲1発明では、そのような特定はない点。 (イ)相違点についての判断 事案に鑑み、まず相違点4-3から検討する。 甲1発明は、RFIDによる非接触式ICカードであるところ、そのような非接触式ICカード自体を袋状製品とすることについて、甲3~14には、記載も示唆も見いだせない。 よって、甲1発明において、相違点4-3に係る本件発明18の構成とすることは、当業者が容易に想到し得たことであるとはいえない。 したがって、その他の相違点について検討するまでもなく、本件発明18は、甲1発明及び甲3~14に記載された事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない。 オ まとめ 以上によれば、特許異議申立理由2-1は成り立たない。 (3)特許異議申立理由2-2(進歩性)について ア 本件発明2について (ア)対比 本件発明2と甲2発明とを対比すると、後者の「UHF-SHF帯」は、前者の「UHF帯」に相当し、以下同様に、「RFIDタグ」は「電磁波デバイス」に相当する。 電波において、電波の速度=波長×周波数であり、電波の速度は光速と同じであることを勘案すると、後者の「使用する周波数がUHF-SHF帯である」ことは、前者の「使用電波波長はUHF帯である」ことに相当する。 後者の「外装体」は、前者の「金属光沢加飾塗膜外装」と、「外層」という点で共通し、後者の「製品10」は、前者の「金属加飾製品」と、「製品」という点で共通するから、後者の「RFIDタグを外装体に貼着した製品2」は、前者の「電磁波デバイスが前記金属光沢加飾塗膜外装の表面に貼り付けられた金属加飾製品」と、「電磁波デバイスが外装の表面に貼り付けられた製品」という点で共通する。 そうすると、本件発明2と甲2発明との一致点及び相違点は、以下のとおりである。 <一致点2-1> 「使用電波波長はUHF帯である電磁波デバイスが外装の表面に貼り付けられた製品。」 <相違点2-1> 外装について、本件発明2では、「基材の少なくとも一方の面にある金属光沢加飾塗膜外装であり、金属粉が混合されたインキの塗工により生成され、前記金属粉および前記金属粉が密着して形成される金属粉連結体による電気長が5mm以下であるように、前記金属粉および前記金属粉連結体が前記インキにより絶縁独立している」のに対し、甲2発明では、そのような特定はない点。 <相違点2-2> 製品について、本件発明2では、「金属加飾製品」であるのに対し、甲2発明では、そのような特定はない点。 (イ)相違点についての判断 まず相違点2-1について検討する。電子デバイスが表面に貼り付けられる外装に、金属光沢加飾塗膜を形成することは、甲3~14には、記載も示唆も見いだせないから、甲3~14には、相違点2-1に係る本件発明2の構成について、記載も示唆もないことは明らかである。 よって、甲2発明において、相違点2-1に係る本件発明2の構成とすることは、当業者が容易に想到し得たことであるとはいえないから、相違点2-2について検討するまでもなく、本件発明2は、甲2発明及び甲3~14に記載された事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるとは認められない。 イ 本件発明12、13について 本件発明12、13は、本件発明2の発明特定事項の全てを含み、更なる限定を追加したものであるから、上記ア(イ)で説示したのと同様の理由により、甲2発明及び甲3~14に記載された事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるとは認められない。 ウ まとめ 以上によれば、特許異議申立理由2-2は成り立たない。 第7 むすび 以上のとおり、請求項2~9、11~18に係る発明については、取消理由通知書に記載した取消理由並びに特許異議申立書に記載された特許異議申立理由及び証拠によって、請求項2~9、11~18に係る特許を取り消すことはできない。さらに、他に請求項2~9、11~18に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。 また、請求項1、10は、本件訂正により削除されたため、申立人による特許異議の申立てにおける請求項1、10に係る特許についての申立ては、申立ての対象が存在しないものとなったので、特許法第120条の8第1項で準用する同法第135条の規定により却下する。 よって、結論のとおり決定する。

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2022-700007

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