商標拒絶査定不服審判
2022-015119
マスクシューカンエアロテクト、マスクシューカン、シューカン、エアロテクト
- 審判番号
- 2022-015119
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-086308
- 請求日
- 2022年09月26日
- 審決日
- 2023年08月08日
- 公報発行日
- 2023年09月29日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】伊藤忠リーテイルリンク株式会社
- 【請求人代理人】小林 義孝
- 審判長/審判官
- 審判長 大森 友子
- 審判官 小俣 克巳
- 審判官 飯田 亜紀
- 分類
- T18 .261-WY (W0535) / T18 .262-WY (W0535) / T18 .263-WY (W0535)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021- 86308拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和3年7月9日の出願であって、同4年1月11日付けの拒絶理由の通知に対し、同年4月22日に意見書が提出されたが、同年8月1日付けで拒絶査定がなされ、これに対して、同年9月26日に拒絶査定不服審判の請求がなされたものである。
2 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第5類「衛生マスク,使い捨て衛生マスク,立体型衛生マスク,携帯用衛生マスク専用ケース」及び第35類「インターネット及び電子メールを利用した商品の販売に関する情報の提供,販売を目的とした、各種通信媒体による商品の紹介,商品の販売に関する情報の提供,衛生マスクの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供(インターネット及び電子メールを利用する場合を含む。)」を指定商品及び指定役務として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり、いずれの商標権も現に有効に存続しているものである(以下、これらの登録商標をまとめていうときは、「引用商標」という。)。
(1)登録第6428859号商標(以下「引用商標1」という。)
商標の構成:「エアロテクノ」(標準文字)
指定商品:第5類「衛生マスク,衛生マスク用のシート状フィルター,衛生マスクと顔の間に挟んで使用する衛生マスク用のシート状フィルター,衛生マスクの間に挟んで使用する衛生マスク用のシート状フィルター,ガーゼ,おむつ,おむつカバー,失禁用おむつ,失禁用吸収性パンツ,乳児用おむつ,ペット用おむつ」
登録出願日:令和2年7月31日
設定登録日:令和3年8月13日
(2)登録第6428860号商標(以下「引用商標2」という。)
商標の構成:「AEROTECHNO」(標準文字)
指定商品:第5類「衛生マスク,衛生マスク用のシート状フィルター,衛生マスクと顔の間に挟んで使用する衛生マスク用のシート状フィルター,衛生マスクの間に挟んで使用する衛生マスク用のシート状フィルター,ガーゼ,おむつ,おむつカバー,失禁用おむつ,失禁用吸収性パンツ,乳児用おむつ,ペット用おむつ」
登録出願日:令和2年7月31日
設定登録日:令和3年8月13日
(3)登録第6474023号商標(以下「引用商標3」という。)
商標の構成:別掲2のとおり
指定商品:第5類「衛生マスク,衛生マスク用のシート状フィルター,衛生マスクと顔の間に挟んで使用する衛生マスク用のシート状フィルター,衛生マスクの間に挟んで使用する衛生マスク用のシート状フィルター,ガーゼ,おむつ,おむつカバー,失禁用おむつ,失禁用吸収性パンツ,乳児用おむつ,ペット用おむつ」
登録出願日:令和3年2月26日
設定登録日:令和3年11月19日
(4)登録第6474024号商標(以下「引用商標4」という。)
商標の構成:別掲3のとおり
指定商品:第5類「衛生マスク,衛生マスク用のシート状フィルター,衛生マスクと顔の間に挟んで使用する衛生マスク用のシート状フィルター,衛生マスクの間に挟んで使用する衛生マスク用のシート状フィルター,ガーゼ,おむつ,おむつカバー,失禁用おむつ,失禁用吸収性パンツ,乳児用おむつ,ペット用おむつ」
登録出願日:令和3年2月26日
設定登録日:令和3年11月19日
4 当審の判断
(1)本願商標
本願商標は、別掲1のとおり、中央部が緩やかに下方へ湾曲した横長長方形を三段に重ねた図形(以下「図形部分」という。)の下に、図形部分とほぼ同幅で「マスク習慣」の文字を配し、さらに、その下に「エアロテクト」の片仮名を大きく横書きした構成よりなるものである。
そして、その構成中「図形部分」と「マスク習慣」及び「エアロテクト」の文字部分とは、空間を介して配されており、これらを常に一体のものと把握しなければならない事情を見いだすことはできないから、図形部分と文字部分のそれぞれが独立して自他商品識別標識としての機能を有するものといえる。
また、「マスク習慣」及び「エアロテクト」の文字部分について、「マスク習慣」の文字は、近年のコロナ禍において、「マスクをつける習慣」程の意味合いで使用されていることが見受けられるから、本願の指定商品及び指定役務中、「マスク」又は「マスク」に関係する商品及び役務との関係においては、強い自他商品識別力を有するものとはいい難い。
そうすると、本願商標は、図形部分や「マスク習慣」の文字部分に比べて大きく表され、強い自他商品識別力を有する「エアロテクト」の文字部分を要部として抽出し、引用商標と比較して商標の類否を判断することも許されるというべきである。
したがって、本願商標は、その要部たり得る「エアロテクト」(以下「本願商標の要部」という場合がある。)の文字部分に相応して、「エアロテクト」の称呼を生じ、該文字は、辞書類に載録された既成の語ではないから、特定の観念を生じないものである。
(2)引用商標
ア 引用商標1は、前記3(1)のとおり、「エアロテクノ」の文字を標準文字で、また、引用商標3は、別掲2のとおり、「エアロテクノ」の文字をやや特徴のある書体で表してなるところ、いずれも、その構成文字に相応し「エアロテクノ」の称呼を生じ、該文字は、辞書類に載録された既成の語ではないから、特定の観念を生じないものである。
イ 引用商標2は、前記3(2)のとおり、「AEROTECHNO」の文字を標準文字で、また、引用商標4は、別掲3のとおり、「AEROTECHNO」の文字をやや特徴のある書体で表してなるところ、いずれも、その構成文字に相応し「エアロテクノ」の称呼を生じ、該文字は、辞書類に載録された既成の語ではないから、特定の観念を生じないものである。
(3)本願商標と引用商標との類否について
ア 外観
(ア)本願商標と引用商標1及び3の外観について
本願商標と引用商標1及び3は、それぞれ別掲1と前記3(1)及び別掲2のとおりの構成からなるところ、両者は全体の外観において、図形や構成文字に差異を有することから異なるものの、本願商標の要部と引用商標1及び3との比較において、両者は、ともに片仮名からなり、6文字中語頭から5文字目までを同じくし、語尾における「ト」と「ノ」の文字に差異を有するにすぎないから近似した印象を与えるものといえる。
(イ)本願商標と引用商標2及び4の外観について
本願商標と引用商標2及び4は、それぞれ別掲1と前記3(2)及び別掲3のとおりの構成からなるところ、両者は全体の外観において、図形や構成文字に差異を有することから異なり、本願商標の要部と引用商標2及び4との比較においても、両者は、片仮名と欧文字という文字の種類が異なるものであるから、明確に区別できるものである。
イ 称呼
本願商標と引用商標との称呼については、本願商標の要部からは「エアロテクト」の称呼を生じ、引用商標からは「エアロテクノ」の称呼が生ずるところ、両者は、「エアロテク」の5音を同じくし、語尾における「ト」と「ノ」の音に差異を有するものである。そして、その差異音は、共に母音「o」を共通にするとしても、「ト」の音が無声破裂音であり、いったん閉鎖された呼気が、その閉鎖を破って急に発せられるものであるのに対し、「ノ」の音が通鼻音であって、比較的弱く発音されるものであることからすれば音質を異にするものであるばかりでなく、6音という比較的短い称呼全体の語調語感に及ぼす影響は少なくなく、これらをそれぞれ一連に称呼しても、互いに明瞭に聴別し得るものである。
ウ 観念
さらに、本願商標の要部と引用商標との観念については、いずれも特定の観念は生じないものであるから、比較することができない。
エ まとめ
上記アないしウのとおり、本願商標と引用商標1及び3とは、本願商標の要部との比較において、外観において近似した印象を与えるとしても、称呼において明瞭に聴別でき、観念においては比較できないものである。
また、本願商標と引用商標2及び4とは、本願商標の要部との比較において、観念において比較できないとしても、外観及び称呼において相紛れるおそれはないものである。
そうすると、これらが取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合的に勘案すれば、本願商標と引用商標は相紛れるおそれのない非類似の商標というのが相当である。
その他、本願商標と引用商標が類似するというべき事情は見いだせない。
(4)結語
以上のとおり、本願商標は、引用商標とは非類似の商標であるから、その指定商品の類否については論ずるまでもなく、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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