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商標拒絶査定不服審判

2021-016372

ダイエットシューカン、シューカン

審判番号
2021-016372
法域
商標
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
商願2020-124589
請求日
2021年11月30日
審決日
2022年12月22日
公報発行日
2023年03月31日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】小林製薬株式会社
  • 【請求人代理人】高梨 範夫
審判長/審判官
  • 審判長 豊瀬 京太郎
  • 審判官 板谷 玲子
  • 審判官 須田 亮一
分類
T18 .16 -Z (W05)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法3条1項6号
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第3条第1項第6号、商標法第3条第1項第1号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

商願2020-124589拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は,成り立たない。

理由

理 由 1 手続の経緯 本願は,令和2年10月8日の出願であって,その手続の経緯は以下のとおりである。 令和3年3月30日付け:拒絶理由通知書 令和3年8月26日付け:拒絶査定 令和3年11月30日 :審判請求書の提出 2 本願商標 本願商標は,「ダイエット習慣」の文字を標準文字で表してなり,第5類「薬剤,医療用試験紙,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,綿棒,医療用接着テープ,歯科用材料,おむつ,おむつカバー,はえ取り紙,防虫紙,乳幼児用粉乳,サプリメント,食餌療法用飲料,食餌療法用食品,乳幼児用飲料,乳幼児用食品,栄養補助用飼料添加物(薬剤に属するものを除く。),人工受精用精液」を指定商品として,登録出願されたものである。 3 原査定の拒絶の理由の要点 原査定は,要旨以下のとおり,認定,判断し,本願を拒絶したものである。 本願商標は「ダイエット習慣」の文字を標準文字で表してなるところ,その構成中,「ダイエット」の文字は,「美容・健康保持のために食事の量・種類を制限すること。」の意味を有する語,「習慣」の文字は,「日常の決まりきった行い。しきたり。ならわし。慣習。」等の意味を有する語であることから,本願商標は全体として,「食事の量・種類を制限する習慣」程の意味合いを認識させるものである。 そして,本願の指定商品中「サプリメント」を取り扱う業界においては,「食事の量・種類を制限したことと同様の効果が得られる商品」の宣伝文句に「ダイエット習慣」の文字を使用し,取引が行われている実情がある。 そうすると,本願商標をその指定商品中「サプリメント」に使用しても,これに接する需要者は,「食事の量・種類を制限したことと同様の効果が得られる商品」であるといった商品の特性や優位性を表した宣伝文句の一種であると理解し,認識するにすぎないから,本願商標は,自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものというべきであり,需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標というのが相当である。 したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第6号に該当する。 4 当審の判断 (1)商標法第3条第1項第6号の趣旨について 商標法は,「商標を保護することにより,商標の使用をする者の業務上の信用の維持を図り,もつて産業の発達に寄与し,あわせて需要者の利益を保護することを目的とする」ものであるところ(同法第1条),商標の本質は,自己の業務に係る商品又は役務と識別するための標識として機能することにあり,この自他商品の識別標識としての機能から,出所表示機能,品質保証機能及び広告宣伝機能等が生じるものである。同法第3条第1項第6号が,「需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができない商標」を商標登録の要件を欠くと規定するのは,同項第1号ないし第5号に例示されるような,識別力のない商標は,特定人によるその独占使用を認めるのを公益上適当としないものであるとともに,一般的に使用される標章であって,自他商品の識別力を欠くために,商標としての機能を果たし得ないものであることによるものと解すべきである(知財高裁平成21年(行ケ)第10270号,平成22年1月27日判決)。 そうすると,商標法第3条第1項第1号から同項第5号までにおいて例示的に列挙されたものではなくても,本件審決時において,本願商標がその指定商品に使用された場合に,将来を含め,その需要者において,商品の宣伝活動を行う際に一般的に使用される標章と認識されるものである等,識別力を欠き,特定人によるその独占使用を認めるのは公益上適当でないと判断されるときは,本願商標は同項第6号に該当するものと解するのが相当である。 (2)商標法第3条第1項第6号該当性について 本願商標は,「ダイエット習慣」の文字を標準文字で表してなるところ,その構成中,「ダイエット」の文字は,「美容・健康保持のために食事の量・種類を制限すること。」等の意味を,また,「習慣」の文字は,「日常の決まりきった行い。しきたり。ならわし。慣習。」等の意味を有する語(いずれも「広辞苑第七版」株式会社岩波書店)である。 そして,原審で挙げた証左に加え,当審における職権調査によれば,「ダイエット」の文字は,「日本では食事の量や種類を制限する食事療法のほかに,エクササイズや運動をして減量し,痩せた体型を目的とする「痩身」と同義」に使われており(別掲1),また「ダイエット習慣」の文字は,本願の指定商品中「サプリメント」を取り扱う業界を含む幅広い業界において,「ダイエット(痩せる)のための習慣」程の意味合いで一般に使用されている(別掲2)。 そうすると,本願商標を,その指定商品中「サプリメント」に使用しても,当該商品が「ダイエットのための習慣作りによい商品」といった商品の特性や優位性を表した宣伝文句の一種であると理解するにとどまり,自他商品の識別標識としては認識しないものと判断するのが相当であって,本願商標は,需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標であるというべきである。 したがって,商標法第3条第1項第6号に該当する。 (3)請求人の主張について ア 請求人は,「本願商標は,同商標の使用に係る商品がダイエットに関連するものであることそれとなく暗示させるが,具体的には,どのようなダイエット行為を日常とすることを意味しているのか全く意味不明であって,「サプリメント」との関係を考慮しても,どのようなサプリメントと関係するのか明確ではなく曖昧模糊としている」旨述べるとともに,「本願商標「ダイエット習慣」は,原審において認定した意味合いにおいて認識されるものではなく,「美容・健康保持の目的の下に一定期間継続して営まれるさまざまな行為による日常」とでもいった意味合いを暗示させるにすぎない。」旨を主張している。 しかしながら,いかなるダイエットに関するものなのか看者によって異なる場合があるとしても,それがダイエットに関するものであることに何ら変わりはないというべきである。そして,本願の指定商品に関する分野等において,別掲2のとおり,「ダイエット習慣」の文字が「ダイエット(痩せる)のための習慣」程の意味合いで使用されている実情を踏まえると,本願商標は,その指定商品中「サプリメント」との関係において,「ダイエットのための習慣作りによい商品」といった商品の特性や優位性を表した宣伝文句の一種であると取引者,需要者に十分に認識させるものである。 イ 請求人は,「原審で挙げられたインターネット情報において,「ダイエット習慣」の文字は,商品の説明記事の中の一構成として認識されているのであって,商品の需要者をして「ダイエット習慣」の文字を商品の宣伝文句として認識させるものではないから,これらのインターネット情報を基に,本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当すると判断するべきではない」旨を主張している。 しかしながら,仮に「ダイエット習慣」という文字が商品の宣伝文句として一般的に使用されている実情がないとしても,前記(1)のとおり,商標法第3条第1項第6号に該当するというためには,審決時点において,本願商標がその指定商品に使用された場合に,将来を含め,その需要者において,商品の宣伝活動を行う際に一般的に使用される標章と認識されるものである等,識別力を欠き,特定人によるその独占使用を認めるのは公益上適当でないと判断されるものであれば足り,それが取引上現実に使用されていた事実があったことまで必要とするものではないというべきである。 また,本願商標が,その指定商品中「サプリメント」との関係において,自他商品の識別標識として認識され得ないものであることは,前記(2)のとおりである。 ウ 請求人は,「ダイエット」又は「習慣」と他の文字を結合した商標が登録されている(甲2~甲32)ことを挙げ,本願商標も登録されるべき旨を主張している。 しかしながら,登録出願に係る商標がその指定商品との関係において,自他商品の識別標識として機能し得るか否かは,当該商標の構成態様と指定商品との関係や取引の実情をも踏まえて個別具体的に判断されるべきものであるところ,請求人の示す登録例(甲2~甲32)と本願商標とは,商標の構成文字が異なり,事案を異にするものであるし,本願商標は,前記(2)のとおり,その指定商品との関係において,自他商品の識別力を欠くものというのが相当であるから,本願商標と同一の商標の登録例があるからといってその判断が左右されることはない。 エ したがって,請求人の主張は採用できない。 (4)まとめ 以上のとおり,本願商標は,商標法第3条第1項第6号に該当するものであるから,登録することができない。 よって,結論のとおり審決する。

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