商標拒絶査定不服審判
2021-013373
サンノ、サンノー
- 審判番号
- 2021-013373
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-007813
- 請求日
- 2021年10月04日
- 審決日
- 2022年05月27日
- 公報発行日
- 2022年06月24日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】株式会社山王
- 【請求人代理人】田中 伸一郎
- 【請求人代理人】中村 稔
- 【請求人代理人】松尾 和子
- 【請求人代理人】井滝 裕敬
- 【請求人代理人】▲吉▼田 和彦
- 【請求人代理人】藤倉 大作
- 【請求人代理人】相良 由里子
- 【請求人代理人】北原 絵梨子
- 審判長/審判官
- 審判長 佐藤 松江
- 審判官 大森 友子
- 審判官 鯉沼 里果
- 分類
- T18 .261-WY (W0142) / T18 .262-WY (W0142) / T18 .263-WY (W0142) / 標準データ:手続:不服 / 標準データ:80・261-WY (W0142) / 標準データ:80・262 / 標準データ:80・263 / 標準データ:確定ステータス:1 維持(出訴無し)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号、商標法第10条第1項
- データ出所
- 審決公報(XML)、特許情報標準データ(審判)
事件の表示
商願2021- 7813拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和3年1月25日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和3年 2月 1日付け:拒絶理由通知書
令和3年 3月15日 :意見書の提出
令和3年 6月29日付け:拒絶査定
令和3年10月 4日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第1類「金属の表面処理剤,金属表面処理用化学品,金属用コーティング剤(塗料を除く)」及び第42類「金型の設計」を指定商品及び指定役務とし、令和元年6月11日に登録出願された商願2019-82320に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定において、本願が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり、いずれの商標権も現に有効に存続している(以下、これらの登録商標をまとめて「引用商標」という。)。
(1)登録第4216369号商標(以下「引用商標1」という。)
商標の態様 別掲2のとおり
登録出願日 平成 9年 7月14日
設定登録日 平成10年12月 4日
指定商品 第2類「塗料,染料,顔料,印刷インキ,絵の具,塗装用・装飾用・印刷用又は美術用の非鉄金属はく及び粉,防錆グリース,木材保存剤」
(2)登録第5602128号商標(以下「引用商標2」という。)
商標の態様 別掲3のとおり
登録出願日 平成25年2月 8日
設定登録日 平成25年7月26日
指定役務 第42類「電子計算機用プログラムの提供,自動車及びその部品・附属品の設計・開発に関する助言,高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする自動車の性能・操作方法等に関する紹介及び説明」
4 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は、別掲1のとおり、ややデザイン化された「SANNO」の欧文字を横書きしてなる構成よりなり、その構成文字に相応して、「サンノ」又は「サンノー」の称呼が生じる。また、当該文字は、一般的な辞書に載録がないうえに、特定の意味合いを想起させる語として知られているものとも認められないから、特定の観念を生じることのない造語とみるのが相当である。
そうすると、本願商標は、「サンノ」又は「サンノー」の称呼を生じ、特定の観念は生じないものである。
(2)引用商標について
ア 引用商標1
引用商標1は別掲2のとおり、欧文字「C」に近似した円状図形内に「SANNO」の欧文字を小さく書し、その右側に、やや大きく表された「山王ケミカル株式会社」の文字を横書きしてなる構成よりなるところ、「山王ケミカル株式会社」の文字部分は、「株式会社」という法人格を表す語を含むことから、法人名を表示したものとして理解、認識されるものであり、円状図形内に表された「SANNO」の文字部分は、「山王ケミカル株式会社」の語頭の「山王」の漢字の読みを欧文字で付記的に表示したものと容易に理解、認識されるものである。
そして、「SANNO」の欧文字を含む円状図形と「山王ケミカル株式会社」の文字とは、やや間隔をあけて配置されていることから、視覚上分離して看取される場合がある。
しかしながら、上記のとおり「SANNO」の欧文字が「山王ケミカル株式会社」の文字に比べ相当に小さな文字で付記的に表示されていることからすると、円状図形内に表された「SANNO」の文字部分のみが取引者、需要者に対し商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものとは認めることはできないから、当該部分を抽出して本願商標と比較することは許されないというべきである。
したがって、引用商標1は、その主たる識別標識であって、法人名称を表したものと認められる「山王ケミカル株式会社」の文字部分から、「サンノーケミカルカブシキガイシャ」及び「サンノーケミカル」の称呼並びに、「山王ケミカル株式会社という法人の名称」の観念のみを生じるものである。
イ 引用商標2
引用商標2は別掲3のとおり、青色に塗りつぶした台形図形(縦に2本の白線を有してなる)を左側に、青線で縁取られた「王」の漢字をモチーフにしたと思しき図形を右側に接して配した構成よりなるところ、各図形部分を、何らかの漢字をモチーフに図案化したものととらえる場合があるとしても、これより直ちに、特定の文字を表したものと明確に認識することができないものであるから、引用商標2は、特定の文字又は意味合いを直ちに想起させることのない図形を表したものとみるのが相当であり、特定の称呼及び観念を生じないものである。
(3)本願商標と引用商標との類否について
ア 本願商標と引用商標1との類否について
外観においては、本願商標と引用商標1は、上記(1)及び(2)アのとおり、その全体構成が相違する。
また、称呼については、本願商標から生じる「サンノ」又は「サンノー」の称呼と引用商標1から生じる「サンノーケミカルカブシキガイシャ」又は「サンノーケミカル」の称呼を比較しても、音数及び音構成に明確な差異があるから、両者は称呼において相違する。
そして、観念においては、本願商標からは特定の観念を生じないのに対し、引用商標1からは「山王ケミカル株式会社という法人の名称」の観念が生じることから、本願商標と引用商標1は、観念において相違する。
そうすると、本願商標と引用商標1とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても相違するものであるから、本願商標と引用商標1とは、非類似の商標というのが相当である。
イ 本願商標と引用商標2との類否について
外観においては、本願商標と引用商標2は、上記(1)及び(2)イのとおり、その全体構成が相違する。
また、称呼については、本願商標は「サンノ」又は「サンノー」の称呼を生じるのに対し、引用商標2は特定の称呼を生じないことから、両商標は称呼において相違する。
そして、観念については、両商標は、ともに観念を生じないことから、観念において、比較することができない。
そうすると、本願商標と引用商標2とは、観念において比較することができないものの、外観及び称呼において相違するものであるから、これらを総合して全体的に考察すれば、本願商標と引用商標2とは、非類似の商標というのが相当である。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標は、引用商標と非類似の商標であるから、その指定商品及び指定役務を比較するまでもなく、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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