商標拒絶査定不服審判
2021-009893
イエジマイ、ウチジマイ
- 審判番号
- 2021-009893
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2020-132123外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2021年07月26日
- 審決日
- 2022年01月11日
- 公報発行日
- 2022年04月28日
- 結論
- 請求不成立
- 分類
- T18 .13 -Z (W394041) / T18 .272-Z (W394041)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号商標法4条1項16号
- 論点(本文から自動抽出・参考)
- 品質表示品質役務の質品質誤認指定商品・役務の補正濃い色は判断部分で検討された論点、薄い色は本文中で触れているもの
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、商標法第4条第1項第16号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2020-132123拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、「家じまい」の文字を標準文字で表してなり、第9類、第16類、第39類、第40類、第41類及び第45類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、令和2年10月26日に登録出願されたものである。
本願は、令和2年12月25日付けで拒絶理由の通知がされ、同3年2月12日に意見書及び手続補正書が提出されたが、同年4月22日付けで拒絶査定がされたものである。
これに対して令和3年7月26日に拒絶査定不服審判の請求がなされたものであり、指定商品及び指定役務については、同日受付の手続補正書により、最終的に、別掲1のとおりに補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定は、「本願商標は、『家じまい』の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中、『家』の文字は、『居住用の建物。うち。』等の意味を、『じまい』の文字は、『(名詞に付いて)やめること。終えること。閉じること。』等の意味をそれぞれ有する語である。そして、本願指定商品及び指定役務を取り扱う業界においては、『家じまい』の語が、『死に先立って自宅を売却・処分すること』ほどの意味合いで使用され、実際に『家じまい』の語が、書籍の題号の一部として使用されているほか、『家じまい』に関するセミナーや講座が開催されている実情が見受けられる。そうすると、本願商標をその指定商品及び指定役務に使用しても、これに接する取引者又は需要者は、例えば、『死に先立って自宅を売却・処分することを内容とする書籍』、『死に先立って自宅を売却・処分することに関するセミナーの企画・運営又は開催』等、『死に先立って自宅を売却・処分することを内容とする商品及び役務』、『死に先立って自宅を売却・処分することに関する役務』であることを認識するにとどまり、本願商標は、単に商品の品質及び役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標と判断するのが相当である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記意味合いに相応する商品及び役務以外の商品及び役務に使用するときは、商品の品質及び役務の質について誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について
本願商標は、前記1のとおり、「家じまい」の文字を標準文字で表してなるところ、本願商標の構成中「家」の文字は、「居住用の建物。うち。」(出典:広辞苑第七版)を意味する語であり、「じまい」の文字は、「ものごとの最後。すえ。はて。おわり。また、おわること。やめること。」を意味する「しまい(仕舞・了い・終い)」(出典:同上)の語が連濁したものと認められる。
そして、原審において示した事例に加え、別掲2のとおり、「家じまい」の語を用いて、「死に先立って自宅を売却・処分すること」を目的として、物の整理・片付け、不要品や家財道具の売却処分、粗大ごみの処分、ハウスクリーニングなどが提供されていることが認められるものである。
以上のとおり、本願商標を構成する文字の語義及び「家じまい」の語の使用実態を踏まえると、本願指定役務との関係において、本願商標から「死に先立って自宅を売却・処分すること」ほどの意味合いを認識させるものとみるのが相当である。
そうとすると、本願商標をその指定役務について使用した場合、これに接する取引者、需要者は、その役務が「死に先立って自宅を売却・処分すること」に係る役務であること、すなわち、役務の質を表してなるものと認識するにとどまるというべきである。
してみれば、本願商標は、役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標といえるから、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記意味合いに相応する役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、本願商標を、「不動産の売却、処分」に関連する役務とは明らかに異なる「動産」に関連する本願指定役務に使用した場合、これに接する取引者又は需要者は、「死に先立って自宅を売却・処分することを内容とする役務」であることを認識することはない旨、仮に、「家じまい」の語が自宅を処分する際の、建物内の家財処分等の意味合いも含めて使用されている実情があったとしても、それはあくまで「不動産の売却、処分に付随する家財処分等」であり、本願商標から、「死に先立って自宅を売却・処分することに関する役務」という概念が想起されるとしても、それは単にかかる意味合いを暗示させるにとどまる旨主張する。
しかしながら、前記(1)のとおり、「家じまい」の語を用いて、「死に先立って自宅を売却・処分すること」を目的として、物の整理・片付け、不要品や家財道具の売却処分、粗大ごみの処分、ハウスクリーニングなどの役務が提供されていることが認められるものであるから、これに接する取引者、需要者は、その役務が「死に先立って自宅を売却・処分すること」に係る役務であること認識するというのが相当であって、動産に係る本願指定役務との関係において、本願商標から認識される「死に先立って自宅を売却・処分すること」ほどの意味合いが、暗示にとどまるということはできず、役務の内容を具体的に表すものというべきである。
したがって、請求人の主張は採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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