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特許拒絶査定不服審判

2021-009388

放射源

審判番号
2021-009388
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2018-562329外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2021年07月14日
審決日
2022年04月14日
公報発行日
2022年09月30日
結論
請求不成立
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .113-Z (G03F) / P18 .575-Z (G03F)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条1項3号
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第1項第3号、特許法第17条の2第5項、特許法第17条の2第6項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2018-562329号「放射源」拒絶査定不服審判事件〔平成29年12月14日国際公開、WO2017/211694号、令和元年9月5日国内公表、特表2019-525217号〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論
本件審判の請求は、成り立たない。

理由

目次 ▾ 11項目
理 由

第1 手続の経緯

折りたたみ中(クリックで表示)

本願は、2017年(平成29年)6月1日(パリ条約による優先権主張 外国庁受理 2016年(平成28年)6月9日 欧州特許庁)を国際出願日とする出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。

平成31年 1月24日 :翻訳文、上申書、手続補正書の提出
令和 元年12月18日付け:拒絶理由通知書
令和 2年 3月 9日 :意見書、手続補正書の提出
令和 2年 5月13日付け:拒絶理由(最後の拒絶理由)通知書
令和 2年 7月28日 :意見書、手続補正書の提出
令和 2年10月 2日付け:拒絶理由通知書
令和 2年12月25日 :意見書、手続補正書の提出
令和 3年 3月16日付け:拒絶査定
令和 3年 7月14日 :審判請求書、手続補正書の提出

第2 令和3年7月14日にされた手続補正についての補正の却下の決定

[補正の却下の決定の結論]

令和3年7月14日にされた手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。

[理由]

1 本件補正について(補正の内容)

(1)本件補正後の特許請求の範囲の記載

本件補正により、特許請求の範囲の請求項1の記載は、次のとおり補正された。(下線部は、補正箇所である。)

「【請求項1】
スーパーコンティニウム放射源であって、
パワーを有するパルスポンプ放射ビームを受信するように、及び前記パルスポンプ放射ビームを増幅せずに分割することにより複数のパルスサブビームを形成するように、配置された、照明光学系であって、各パルスサブビームは前記パルスポンプ放射ビームの一部を含む、照明光学系と、
前記複数のパルスサブビームのうちの少なくとも1つを受信するように、及びスーパーコンティニウムサブビームを発生させるために該パルスサブビームを増幅せずに当該パルスサブビームのスペクトルを広げるように、各々が配置される複数の導波路であって、前記パルスポンプ放射ビームの前記パワーが前記複数の導波路全体にかつ各導波路内を増幅されずに広がる、複数の導波路と、
前記複数の導波路から前記スーパーコンティニウムサブビームを受信するように、及びスーパーコンティニウム放射ビームを形成するために前記複数の導波路を組み合わせるように、配置された、集光光学系と、
を備え、
前記照明光学系は、前記パルスポンプ放射ビームを、前記複数の導波路が受信する前記パルスサブビームに分割する、スーパーコンティニウム放射源。」

(2)本件補正前の特許請求の範囲

本件補正前の、令和2年12月25日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1の記載は次のとおりである。

「【請求項1】
スーパーコンティニウム放射源であって、
パワーを有するパルスポンプ放射ビームを受信するように、及び複数のパルスサブビームを形成するように、配置された、照明光学系であって、各パルスサブビームは前記パルスポンプ放射ビームの一部を含む、照明光学系と、
前記複数のパルスサブビームのうちの少なくとも1つを受信するように、及びスーパーコンティニウムサブビームを発生させるために当該パルスサブビームのスペクトルを広げるように、各々が配置される複数の導波路であって、前記パルスポンプ放射ビームの前記パワーが前記複数の導波路全体にかつ各導波路内を増幅されずに広がる、複数の導波路と、
前記複数の導波路から前記スーパーコンティニウムサブビームを受信するように、及びスーパーコンティニウム放射ビームを形成するために前記複数の導波路を組み合わせるように、配置された、集光光学系と、
を備え、
前記照明光学系は、前記パルスポンプ放射ビームを、前記複数の導波路が受信する前記パルスサブビームに分割する、スーパーコンティニウム放射源。」

2 補正の適否

本件補正は、本件補正前の請求項1に記載された発明を特定するために必要な事項である「照明光学系」において「複数のパルスサブビームを形成する」に際して、「前記パルスポンプ放射ビームを増幅せずに分割することにより」との限定を付加するとともに、同じく発明を特定するために必要な事項である「複数の導波路」において「当該パルスサブビームのスペクトルを広げる」に際して、「該パルスサブビームを増幅せずに」との限定を付加するものであって、補正前の請求項1に記載された発明と補正後の請求項1に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、特許法17条の2第5項2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。

そこで、本件補正後の請求項1に記載される発明(以下「本件補正発明」という。)が同条第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか(特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか)について、以下、検討する。

(1)本件補正発明

本件補正発明は、上記1(1)に記載したとおりのものである。

(2)引用文献の記載事項

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ア 引用文献1

(ア)原査定の拒絶の理由で引用された本願の優先日前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった引用文献である、欧州特許出願公開第2770370号明細書(2014年8月27日公開。以下「引用文献1」という。)には、図面とともに、次の記載がある。(仮訳は当審が作成し付した。下線は当審が付した。なお、当該明細書に当初から付されていた下線はそのままとした。以下同じ。)

a 「Field
[0001]This disclosure relates to a supercontinuum source.」

(仮訳:分野

[0001]本開示は、スーパーコンティニウム源に関する。)

b 「[0023]In an embodiment, the supercontinuum generated by one or more of the microstructured light guiding members has a spectrum that includes wavelengths falling within the visible/NIR regions of the spectrum. As used herein, the term visible refers to light including a wavelength between 400 nm and 700 nm, and the term near infra-red (NIR) refers to light of wavelength above 1000nm.
・・・
[0025]In an embodiment, one or more of the microstructured light-guiding members receives average optical power in excess of 0.5 Watt, or in excess of 1 Watt, or in excess of 2 Watts.
[0026]In an embodiment, the optical amplifiers are configured so that in use, the power in a microstructured light-guiding member over the wavelength range 400 nm to 700 nm is greater than 0.5 W, greater than 1 W, or greater than 2 W.
[0027]In an embodiment, one or more of the microstructured light-guiding members receives average optical power that is no greater than 1 Watt, or no greater than 2 Watts, or no greater than 4 Watts.」

(仮訳:[0023]一実施形態では、マイクロ構造光ガイド部材の一つまたは複数により生成されるスーパーコンティニウムは、スペクトルの可視/NIR領域内に収まる波長を含むスペクトルを有する。本明細書の使用では、可視という用語は、400nmと700nmの間の波長を含む光を指し、近赤外(NIR)という用語は、1000nmを超える波長の光を指す。

・・・

[0025]一実施形態では、マイクロ構造光ガイド部材の内の一つまたは複数は0.5ワットを超えるかまたは1ワットを超えるかまたは2ワットを超える平均光パワーを受信する。

[0026]一実施形態では、光増幅器は、使用中に400nmから700nmの波長域に亘るマイクロ構造光ガイド部材中のパワーが0.5 Wより大きいか1Wより大きいかまたは2Wより大きいように構成される。

[0027]一実施形態では、マイクロ構造光ガイド部材の内の一つまたは複数は、1ワット以下か、2ワット以下かまたは4ワット以下の平均光パワーを受信する。)

c 「[0034]The seed source may comprise a pulsed seed source configured to generate pulses of duration less than 1 ns.」

(仮訳:[0034]シード源は、1 ns未満の持続期間のパルスを生成するように構成されるパルスシード源を含み得る。)

d 「Supercontinuum generators
[0038]In an embodiment, each supercontinuum generator 3 comprises an optical amplifier 7 and a microstructured light-guiding member in the form of a microstructured optical fibre 9. The optical amplifier 7 and microstructured fibre 9 are arranged along an optical path such that supercontinuum is generated as light propagates along the optical path.
・・・
[0041]Figures 2 and 3 illustrate exemplary configurations of an optical amplifier 7 and a microstructured optical fibre of a supercontinuum generator 3.
[0042]In the example of Figure 2, a microstructured optical fibre 9 is located downstream of the optical amplifier 7 so as to receive an amplified signal generated by the amplifier 7. The amplifier output fibre and microstructured optical fibre may be joined together at a splice 11.」

(仮訳:スーパーコンティニウム生成器

[0038]一実施形態では、各スーパーコンティニウム生成器3は、光増幅器7と、マイクロ構造光ファイバー9の形態のマイクロ構造光ガイド部材を備える。光増幅器7とマイクロ構造ファイバー9は、光が光路に沿って伝搬する際にスーパーコンティニウムが生成されるように光路に沿って配置される。

・・・

[0041]図2および図3は、光増幅器7の例示的実施形態とスーパーコンティニウム生成器3のマイクロ構造光ファイバーの例示的実施形態を示す。

[0042]図3の例では、マイクロ構造光ファイバー9は光増幅器7の下流に位置することで、増幅器7が生成する増幅信号を受信する。増幅器の出力ファイバーとマイクロ構造光ファイバーは接合部11で互いに接合し得る。)

e 「Seed source(s)
[0050]In some embodiments, supercontinuum source 1 includes a plurality of seed sources to seed the amplifiers 7 of respective supercontinuum generators 3. In an embodiment, the seed sources are configured to generate short optical pulses. To this end, the seed sources may respectively comprise an oscillator such as a gain switched laser diode or modelocked fibre laser. The pulsed signal generated by the seed sources is amplified by respective amplifiers 7 such that pulsed supercontinuum is generated by light propagating along microstructured optical fibre 9 in each supercontinuum generator. The wavelength of the pulses output from the seed sources may be for example a wavelength within the gain bandwidth of Ytterbium. The pulses output from the seed sources may comprise a wavelength of about 1064nm. The pulse energy and peak power of pulses from the seed source(s) can be low, e.g.: of the order of 100 Picojoules and 10 Watts respectively.
[0051]Figure 4 illustrates an embodiment in which a single seed source 13 seeds more than one of the supercontinuum-generators 3. This approach has the benefit of reducing the cost and complexity of the system. Moreover, in embodiments in which the seed source provides a pulsed output, the supercontinuum output pulses of the supercontinuum-generator 3 are advantageously output synchronous to the same clock as the seed source. Synchronous output is important for example is applications in which a beam is detected based on a pre-defined frequency (e.g.: to identify light from a given source if the frequency is known). Synchronous output can also be important for biomedical applications (e.g.: for lifetime measurements). It will be understood that the split lines 14 in Figure 4 represent optical splitters.」

(仮訳:シード源

[0050]いくつかの実施形態では、スーパーコンティニウム源1は、それぞれのスーパーコンティニウム生成器3の増幅器7にシードを供給する複数のシード源を含む。一実施形態では、シード源は短い光パルスを生成するように構成される。この目的のために、シード源はそれぞれ利得スイッチレーザーダイオードまたはモード同期ファイバーレーザーなどのオシレーターを備え得る。シード源が生成するパルス信号は、各スーパーコンティニウム生成器のマイクロ構造光ファイバー9に沿って伝搬する光によりパルススーパーコンティニウムが生成されるようにそれぞれの増幅器7により増幅される。シード源から出力されるパルスの波長は例えばイッテルビウムの利得帯域内の一波長であり得る。シード源から出力されるパルスは、約1064 nmの波長を含み得る。シード源からのパルスのパルスエネルギーおよびピークパワーは低い場合があり、例えば、それぞれ100ピコジュールと10ワット程度であり得る。

[0051]図4は、単一のシード源13がスーパーコンティニウム生成器3の複数にシードを供給する実施形態を示す。この手法にはシステムのコストと複雑性を低減するという恩恵がある。さらに、シード源がパルス出力を提供する実施形態では、スーパーコンティニウム生成器3のスーパーコンティニウム出力パルスは、シード源と同じクロックと同期して有利に出力される。同期出力は例えば、光線が事前に定義された周波数に基づいて検出される用途では重要である(例えば周波数が周知の場合に所定の源からの光を特定するために)。同期出力は、生物科学的用途でも重要になり得る(例えば寿命測定用)。図4の分割線14は光スプリッタを表すことは理解されるであろう。)

f 「Supercontinuum generation in multi-core microstructured fibre
[0054]As described above, in some embodiments each supercontinuum generator 3 may comprise a microstructured light-guiding member in the form of a microstructured optical fibre 9. However, alternatively, the microstructured light-guiding members of the supercontinuum generators 3 may be provided as separate cores of a single multi-cored nonlinear microstructured fibre. Figure 5(a) shows an example in which each core 15 of a microstructured fibre 17 is pumped by amplified light from a respective optical amplifier 7 to form a plurality of supercontinua, which are combined in a supercontinuum-combining member 5 to form a combined supercontinuum output.
[0055]A microstructured member, such as a microstructured optical fibre, includes a guiding region (e.g., a core of a fibre) and longitudinally extending features (e.g., air holes) disposed about the guiding region, where the features have an index of refraction that is different than that of the material surrounding the features. The features facilitate light guidance via one or more mechanisms, such as, for example, index guidance or via the creation of a photonic bandgap. Microstructured optical fibres include so called holey fibres, photonic crystal fibres, and air clad fibres.
[0056]Figure 5(a) shows each optical amplifier 7 seeded by a single seed source 13. As in as in Figure 4, the junctions 14 where lines split representoptical splitters.
[0057]As previously indicated, each optical amplifier 7 may alternatively be seeded by a respectiveseed source, or the number of seed sources could be between one and n, where n is the number of supercontinuum generators 3.」

(仮訳:マルチコアマイクロ構造ファイバーにおけるスーパーコンティニウムの生成

[0054]上記のように、いくつかの実施形態では、各スーパーコンティニウム生成器3はマイクロ構造光ファイバー9の形態のマイクロ構造光ガイド部材を含み得る。ただし代替的にスーパーコンティニウム生成器3のマルチ構造光ガイド部材は単一のマルチコア非線形マイクロ構造ファイバーの別々のコアとして提供し得る。図5(a)は、マイクロ構造ファイバー17の各コア15が、それぞれの光増幅器7からの増幅光により励起されて複数のスーパーコンティニウムを形成し、これらがスーパーコンティニウム結合部材5で結合されて、結合スーパーコンティニウム出力を形成する例を示す。

[0055]マイクロ構造光ファイバーなどのマイクロ構造部材は、ガイド領域(例えばファイバーのコア)およびガイド領域の周りに配置される縦に延びる特徴(例えば空気穴)を含み、これらの特徴は、これら特徴を取り囲む材料の屈折率と異なる屈折率を有する。これらの特徴は、例えば屈折率ガイドまたはフォトニックバンドギャップの生成を介した一つまたは複数のメカニズムを介した光ガイドを促進する。マイクロ構造光ファイバーは、いわゆるホーリーファイバー、フォトニック結晶ファイバーおよび空気被覆ファイバーを含む。

[0056]図5(a)は、単一のシード源13によりシードを供給される各光増幅器7を示す。図4と同様に、線分が分離する接合部14は光スプリッタを表す。

[0057]先に示したように、各光増幅器7にはそれぞれのシード源によりシードを供給し得て、あるいはシード源の数は1とnの間が可能で、nはスーパーコンティニウム生成器3の数である。)

g 「Supercontinuum-combining member
[0058]The supercontinuum-combining member 5 is configured to combine supercontinua generated by the supercontinuum generators 3 into a multimode optical fibre which supports one or more spatial modes at one or more wavelengths of the combined supercontinuum.
[0059]The supercontinua generated by the supercontinuum generators 3 may be coupled into the supercontinuum-combining member 5 by way of one or more fibre splices between the supercontinuum generators 3 and the supercontinuum-combining member 5, or alternatively by free-space coupling, for example using lenses and/or mirrors.
・・・
[0061]Figure 7 shows the fibre combiner 5 in a particular supercontinuum source in which a plurality of supercontinuum generators 3 are seeded by a single seed source 13, and in which each supercontinuum generator comprises a microstructured fibre 9 located downstream of an optical amplifier 7, wherein respective microstructured fibres are in this example spliced to respective inputs of the fibre combiner. It will however be understood that this example is not intended to be limiting and that the fibre combiner 5 could be used as a supercontinuum-combining member in any of the embodiments described above with reference to Figures 1-5, or indeed with any of the supercontinuum sources disclosed herein」

(仮訳:スーパーコンティニウム結合部材

[0058]スーパーコンティニウム結合部材5は、結合スーパーコンティニウムの1つまたは複数の波長で1つまたは複数の空間モードをサポートするマルチモード光ファイバー内へ、スーパーコンティニウム生成器3により生成されるスーパーコンティニウムを結合するように構成される。

[0059]スーパーコンティニウム生成器3により生成されるスーパーコンティニウムは、スーパーコンティニウム生成器3とスーパーコンティニウム結合部材5の間の一つまたは複数のファイバー接合部を介して、あるいは例えばレンズおよび/または鏡を用いた自由空間結合により、スーパーコンティニウム結合部材5へと結合し得る。

・・・

[0061]図7は、複数のスーパーコンティニウム生成器3が単一のシード源13によりシードを供給されて、各スーパーコンティニウム生成器が光増幅器7の下流に位置するマイクロ構造ファイバー9を備える特定のスーパーコンティニウム源内のファイバー結合器5を示し、それぞれのマイクロ構造ファイバーはこの例では、ファイバー結合器のそれぞれの入力に結合される。ただし、この例は限定を意図しておらず、かつファイバー結合器5は図1~図5との関連で上述したいずれの実施形態でも、あるいは本明細書に記載のスーパーコンティニウム源のいずれとも実際にスーパーコンティニウム結合部材として使用可能であることは理解されるであろう。)

h 「[0082]Figure 11 shows one example of a supercontinuum source in which the input fibres of a supercontinuum-combining member 5 comprise supercontinuum-generating microstructured fibres 9. It will however be appreciated that the input fibres of the supercontinuum-combining member 5 may comprise the microstructured fibres 9 of the supercontinuum generators 3 in any of the embodiments described herein in which supercontinua are generated in microstructured fibres.
[0083]A supercontinuum-combining member having microstructured fibre inputs may be manufactured in a similar manner to a tapered fibre bundle. That is, multiple microstructured fibres may be stacked together, heated and drawn down to a taper whilst allowing the holes of the microstructured fibre to collapse. The bundle is then cleaved and spliced to an output fibre whose waveguide area and NA are such that the brightness law is obeyed (e.g.: to a low-index clad fibre).」

(仮訳:[0082]図11は、スーパーコンティニウム結合部材5の入力ファイバーが、スーパーコンティニウム生成マイクロ構造ファイバー9を備えるスーパーコンティニウム生成源の一例を示す。ただし、スーパーコンティニウム結合部材5の入力ファイバーは、スーパーコンティニウムがマイクロ構造ファイバーで生成される本明細書記載のどの実施形態に於いてもスーパーコンティニウム生成器3のマイクロ構造ファイバー9を含み得ることは理解されるであろう。

[0083]マイクロ構造ファイバー入力を有するスーパーコンティニウム結合部材は、先細のファイバー束と同様な方法で製造し得る。すなわち、複数のマイクロ構造ファイバーを積み重ね、加熱して、マイクロ構造ファイバーの穴を潰しながら先細に引き伸ばし得る。束を続いて割って、輝度の法則が守られるような導波路面積とNAである出力ファイバーに結合する(例えば低屈折率被覆ファイバー)。)

i FIG.4、5(a)、7、11は次のものである。

[図:0001388002000001.jpg]

[図:0001388002000002.jpg]

[図:0001388002000003.jpg]

[図:0001388002000004.jpg]

(イ)上記(ア)の各記載から、引用文献1には、次の技術的事項が記載されているものと認められる。(参考のため、引用箇所を示す段落番号を付記する。)

a 引用文献1に記載された技術は、「スーパーコンティニウム源に関する」ものである([0001])。

b 引用文献1に記載された「スーパーコンティニウム源」の「シード源」は、「それぞれのスーパーコンティニウム生成器3の増幅器7にシードを供給する」ものであって、「シード源は短い光パルスを生成するように構成され」、「シード源はそれぞれ利得スイッチレーザーダイオードまたはモード同期ファイバーレーザーなどのオシレーターを備え得る」ものであって、「シード源からのパルスの」「ピークパワーは」「10ワット程度であ」る([0050])。

c 引用文献1に記載された「スーパーコンティニウム源」([0001])の「光スプリッタ」は、「単一のシード源13により」「供給される」「シードを」「分離する」ものであり、当該「分離」された「それぞれのシード」は「各光増幅器7」に「供給され」([0056]~[0057])、「各光増幅器7にはそれぞれのシード源によりシードを供給し得て、あるいはシード源の数は1とnの間が可能で、nはスーパーコンティニウム生成器3の数であ」る([0057])。

d 引用文献1に記載された「スーパーコンティニウム源」([0001])の「各スーパーコンティニウム生成器3は、光増幅器7と、マイクロ構造光ファイバー9の形態のマイクロ構造光ガイド部材を備え」、「光増幅器7とマイクロ構造ファイバー9は、光が光路に沿って伝搬する際にスーパーコンティニウムが生成されるように光路に沿って配置され」([0038])、「マイクロ構造光ファイバー9は光増幅器7の下流に位置することで、増幅器7が生成する増幅信号を受信」し、「増幅器の出力ファイバーとマイクロ構造光ファイバーは接合部11で互いに接合」するものであって([0042])、「マイクロ構造ファイバー17の各コア15が、それぞれの光増幅器7からの増幅光により励起されて複数のスーパーコンティニウムを形成」し、「スーパーコンティニウム結合部材5で結合されて、結合スーパーコンティニウム出力を形成する」ものである([0054])。

e 引用文献1に記載された「スーパーコンティニウム源」([0001])の「スーパーコンティニウム結合部材」は、「複数のファイバー接合部を介して、あるいは例えばレンズおよび/または鏡を用いた自由空間結合により、スーパーコンティニウム結合部材5へと結合」するものであって([0059])、「スーパーコンティニウム生成器3により生成されるスーパーコンティニウムを結合するように構成される」ものである([0058])。

イ 引用発明

上記アから、引用文献1には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる。(参考のため、認定の根拠箇所を付記する。)

「スーパーコンティニウム源であって、(上記ア(イ)a)
それぞれのスーパーコンティニウム生成器の光増幅器にシードを供給するものであって、短い光パルスを生成するように構成され、利得スイッチレーザーダイオードまたはモード同期ファイバーレーザーなどのオシレーターを備え、パルスのピークパワーは10ワット程度であるシード源と、(上記ア(イ)b)
単一のシード源により供給されるシードを分離するものであり、当該分離されたそれぞれのシードは各光増幅器に供給され、各光増幅器にはそれぞれのシード源によりシードを供給し得て、あるいはシード源の数は1とnの間が可能で、nはスーパーコンティニウム生成器の数である光スプリッタと、(上記ア(イ)c)
各スーパーコンティニウム生成器は、前記光増幅器と、マイクロ構造光ファイバーの形態のマイクロ構造光ガイド部材を備え、前記光増幅器と前記マイクロ構造光ファイバーは、光が光路に沿って伝搬する際にスーパーコンティニウムが生成されるように光路に沿って配置され、前記マイクロ構造光ファイバーは前記光増幅器の下流に位置することで、前記光増幅器が生成する増幅信号を受信し、前記光増幅器の出力ファイバーとマイクロ構造光ファイバーは接合部で互いに接合するものであって、マイクロ構造光ファイバーの各コアが、それぞれの光増幅器からの増幅光により励起されて複数のスーパーコンティニウムを形成し、スーパーコンティニウム結合部材で結合されて、結合スーパーコンティニウム出力を形成するスーパーコンティニウム生成器と、(上記ア(イ)d)
複数のファイバー接合部を介して、あるいはレンズおよび/または鏡を用いた自由空間結合により、スーパーコンティニウム結合部材へと結合するものであって、スーパーコンティニウム生成器により生成されるスーパーコンティニウムを結合するように構成されるスーパーコンティニウム結合部材とを備える、(上記ア(イ)e)
スーパーコンティニウム源。(上記ア(イ)a)」

(3)引用発明との対比

ア 本件補正発明と引用発明とを対比する。

(ア)引用発明の「スーパーコンティニウム源」は、「シード源」、「光スプリッタ」、「スーパーコンティニウム生成器」及び「スーパーコンティニウム結合部材」を備え、「スーパーコンティニウム結合部材で結合されて、結合スーパーコンティニウム出力を形成する」源であるから、スーパーコンティニウムである光を出力する源といえる。

したがって、引用発明の「スーパーコンティニウム源であ」ることは、本件補正発明の「スーパーコンティニウム放射源であ」ることに相当する。

(イ)a 引用発明の「短い光パルスを生成するように構成され」る「シード源」は「利得スイッチレーザーダイオードまたはモード同期ファイバーレーザーなどのオシレーターを備え」るところ、当該「利得スイッチレーザーダイオードまたはモード同期ファイバーレーザー」はポンプ放射ビームを形成するものであるといえる。

また、引用発明の「シード源」は「短い光パルスを生成するように構成され」るから「パルスポンプ放射ビーム」を形成するものであるといえる。

引用発明の「シード源」は「パルスのピークパワーは10ワット程度である」から、引用発明の「シード源」も「パワーを有する」パルスポンプ放射ビームを形成するものであると解される。

そうすると、引用発明の「短い光パルスを生成するように構成され、利得スイッチレーザーダイオードまたはモード同期ファイバーレーザーなどのオシレーターを備え、パルスのピークパワーは10ワット程度であるシード源」の出力するものである「シード」は、本件補正発明の「パワーを有するパルスポンプ放射ビーム」に相当する。

なお、本件補正発明の「パワーを有する」パルスポンプ放射ビームに関して、本願明細書には「例えば、スーパーコンティニウム放射源600は、1W程度の出力パワーを有し得る。これを達成するために、ポンプ放射源610は、スーパーコンティニウム放射源600を介したパワーの損失に対処するように、約2~10W、又はわずかにそれ以上の入力パワーを提供し得る。」(【0121】)と記載されていることからも、上記解釈は首肯される。

b さらに、引用発明の「単一のシード源により供給されるシードを分離するものであり、当該分離されたそれぞれのシードは各光増幅器に供給され、各光増幅器にはそれぞれのシード源によりシードを供給し得て、あるいはシード源の数は1とnの間が可能で、nはスーパーコンティニウム生成器の数である光スプリッタ」における「分離されたそれぞれのシード」は、上記aでの検討をふまえると、本件補正発明の「パワーを有するパルスポンプ放射ビームを」「分割」した複数の「パルスサブビーム」に相当する。

そうすると、引用発明の「単一のシード源により供給されるシードを各光増幅器に分離するものである」「光スプリッタ」は、本件補正発明の「パワーを有するパルスポンプ放射ビームを受信するように、及び前記パルスポンプ放射ビームを」「分割することにより複数のパルスサブビームを形成するように、配置された、照明光学系であって、各パルスサブビームは前記パルスポンプ放射ビームの一部を含む」「照明光学系」に相当する。

また、引用発明の「光スプリッタ」は、「単一のシード源により供給されるシード」を「各光増幅器」に分離するものであるから、「光スプリッタ」自体が当該「光増幅器」を備えないことは明らかである。

したがって、引用発明の「光スプリッタ」は、「光スプリッタ」自体は「単一のシード源により供給されるシード」を増幅することなく「各光増幅器に分離するものである」といえる。

さらに、引用発明の「光スプリッタ」は「単一のシード源により供給されるシードを各光増幅器に分離するものである」から、「光スプリッタ」が「シード」を単一のシード源から受信するようになっていることは明らかであって、引用発明の「単一のシード源により供給されるシードを各光増幅器に分離するものである」「光スプリッタ」は、本件補正発明の「パワーを有するパルスポンプ放射ビームを受信するように」なっている「照明光学系」に相当する。

c 以上a及びbによれば、引用発明の「単一のシード源により供給されるシードを各光増幅器に分離するものであ」って、「それぞれのスーパーコンティニウム生成器の光増幅器にシードを供給するものであ」る「光スプリッタ」は、本件補正発明の「パワーを有するパルスポンプ放射ビームを受信するように、及び前記パルスポンプ放射ビームを増幅せずに分割することにより複数のパルスサブビームを形成するように、配置された、照明光学系であって、各パルスサブビームは前記パルスポンプ放射ビームの一部を含む、照明光学系」に相当する。

(ウ)引用発明の「それぞれ、前記光増幅器と、マイクロ構造光ファイバーの形態のマイクロ構造光ガイド部材を備え」る「スーパーコンティニウム生成器」の「マイクロ構造光ガイド部材」は、「各光増幅器にはシード源によりシードを供給し得て、シード源の数は1とnの間が可能で、nはスーパーコンティニウム生成器の数であ」ることをふまえると、本件補正発明の「前記複数のパルスサブビームのうちの少なくとも1つを受信するように、」「各々が配置される複数の導波路であ」ることに相当する。

引用発明の「スーパーコンティニウム生成器」の「マイクロ構造光ファイバー」は、「光が光路に沿って伝搬する際にスーパーコンティニウムが生成されるように光路に沿って配置され」、「各コアが、それぞれの光増幅器からの増幅光により励起されて複数のスーパーコンティニウムを形成する」から、「分離」した各「シード」のスペクトルが広がることで「スーパーコンティニウムを形成」していることは明らかである。また、その際に、「シード」のパワーが「マイクロ構造光ファイバー」の「コア」全体に広がることも明らかである。

また、引用発明の「スーパーコンティニウム生成器」の「マイクロ構造光ファイバー」は「光増幅器の下流に位置する」から、「マイクロ構造光ファイバー」自体が当該「光増幅器」を備えないことは明らかである。

したがって、引用発明の「マイクロ構造光ファイバー」は、「マイクロ構造光ファイバー」自体は「分離」した各「シード」を増幅せずに当該「分離」した各「シード」のスペクトルを広げるとともに、前記「シード」のパワーが「マイクロ構造光ファイバー」のコア全体にかつ「マイクロ構造光ファイバー」内を増幅されずに広がるものであるといえる。

以上より、引用発明の「前記光増幅器と、マイクロ構造光ファイバーの形態のマイクロ構造光ガイド部材を備え、前記光増幅器と前記マイクロ構造光ファイバーは、光が光路に沿って伝搬する際にスーパーコンティニウムが生成されるように光路に沿って配置され、前記マイクロ構造光ファイバーは前記光増幅器の下流に位置することで、前記光増幅器が生成する増幅信号を受信し、前記光増幅器の出力ファイバーとマイクロ構造光ファイバーは接合部で互いに接合するものであって、マイクロ構造光ファイバーの各コアが、それぞれの光増幅器からの増幅光により励起されて複数のスーパーコンティニウムを形成するスーパーコンティニウム生成器」における「マイクロ構造光ファイバー」は、本件補正発明の「前記複数のパルスサブビームのうちの少なくとも1つを受信するように、及びスーパーコンティニウムサブビームを発生させるために該パルスサブビームを増幅せずに当該パルスサブビームのスペクトルを広げるように、各々が配置される複数の導波路であって、前記パルスポンプ放射ビームの前記パワーが前記複数の導波路全体にかつ各導波路内を増幅されずに広がる」「複数の導波路」に相当する。

(エ)引用発明の「複数のファイバー接合部を介して、あるいは例えばレンズおよび/または鏡を用いた自由空間結合により、結合することで、前記スーパーコンティニウム生成器により生成されるスーパーコンティニウムを結合するように構成されるものであるスーパーコンティニウム結合部材」は、本件補正発明の「前記複数の導波路から前記スーパーコンティニウムサブビームを受信するように、及びスーパーコンティニウム放射ビームを形成するために前記複数の導波路を組み合わせるように、配置された、集光光学系」に相当する。

(オ)上記(イ)での検討をふまえると、引用発明の「光スプリッタ」は「単一のシード源により供給されるシードを」「各光増幅器に」「分離するものである」ことは、本件補正発明の「照明光学系は、前記パルスポンプ放射ビームを、前記複数の導波路が受信する前記パルスサブビームに分割する」ものであることに相当する。

イ 小括

以上アの検討によれば、引用発明は本件補正発明の構成をすべて備えている。

よって、本件補正発明は引用発明である。

(4)以上によれば、本件補正発明は引用発明であるから、特許法第29条第1項第3号の規定に該当し、特許を受けることができないものである。

(5)請求人の主張について

ア 請求人の主張

請求人は、審判請求書の【請求の理由】「(3)本願発明が特許されるべき理由」「(d)本願発明と引用発明との対比」において、概略、本件補正発明は、各導波路について電力増幅器は存在しないのに対して、引用文献1に記載された発明は、電力増幅器(7)を備えることを必須の前提とするものであるので、引用文献1に記載された発明を本件補正発明のように変更する動機づけはない旨主張する。

イ 当審の判断

本件補正発明は、「前記パルスポンプ放射ビームを増幅せずに分割する」「照明光学系」であることと「パルスサブビームを増幅せずに当該パルスサブビームのスペクトルを広げ」「パルスポンプ放射ビームの前記パワーが前記複数の導波路全体にかつ各導波路内を増幅されずに広がる」「複数の導波路」であることを特定することで、「照明光学系」及び「複数の導波路」がそれぞれ増幅機能を有しないことを特定するにとどまり、「照明光学系」と「複数の導波路」の間における「電力増幅器」の有無までは特定するものではない。

また、上記(3)ア(エ)で検討したとおり、引用発明の「スーパーコンティニウム生成器」の「マイクロ構造光ファイバー」は「光増幅器の下流に位置する」から、「マイクロ構造光ファイバー」自体が当該「光増幅器」を備えないことは明らかである

したがって、引用発明が、光増幅器を備えることは、上記(4)の結論を左右せず、請求人の上記アの主張は採用できない。

3 本件補正についてのむすび

よって、本件補正は、特許法17条の2第6項において準用する同法126条7項の規定に違反するので、同法159条1項の規定において読み替えて準用する同法53条1項の規定により却下すべきものである。

よって、上記補正の却下の決定の結論のとおり決定する。

第3 本願発明について

1 本願発明

令和3年7月14日にされた手続補正は、上記のとおり却下されたので、本願の請求項に係る発明は、令和2年12月25日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし14に記載された事項により特定されるものであるところ、その請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、その請求項1に記載された事項により特定される、前記第2[理由]1(2)に記載のとおりのものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定の拒絶の理由は、この出願の請求項1、7、10に係る発明は、本願の優先権主張の日前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった下記の引用文献1に記載された発明であるから、特許法第29条第1項第3号の規定に該当し特許を受けることができない、というものである。

引用文献1:欧州特許出願公開第2770370号明細書

3 引用文献

原査定の拒絶の理由で引用された引用文献1の記載事項及び引用発明は、前記第2の[理由]2(2)に記載したとおりである。

4 対比・判断

本願発明は、前記第2の[理由]2で検討した本件補正発明から、「複数のパルスサブビームを形成する」に際して「前記パルスポンプ放射ビームを増幅せずに分割することにより」との限定事項、及び、「複数の導波路」において、「当該パルスサブビームのスペクトルを広げる」に際して「該パルスサブビームを増幅せずに」との限定事項を削除したものである。

そうすると、本願発明の発明特定事項を全て含み、さらに他の事項を付加したものに相当する本件補正発明が、前記第2の[理由]2(3)に記載したとおり引用発明であるから、本願発明も引用発明であって、特許法第29条第1項第3号の規定に該当し特許を受けることができないものである。

第4 むすび

以上のとおり、本願発明は、特許法第29条第1項第3号の規定に該当し特許を受けることができないから、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶されるべきものである。

よって、結論のとおり審決する。

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2021-009388

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