商標拒絶査定不服審判
2021-003121
センス
- 審判番号
- 2021-003121
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2019-150245
- 請求日
- 2021年03月08日
- 審決日
- 2021年10月29日
- 公報発行日
- 2021年12月24日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】トヨタホーム株式会社
- 【請求人代理人】山田 強
- 【請求人代理人】廣田 美穂
- 【請求人】ミサワホーム株式会社
- 【請求人代理人】山田 強
- 【請求人代理人】廣田 美穂
- 審判長/審判官
- 審判長 冨澤 美加
- 審判官 馬場 秀敏
- 審判官 庄司 美和
- 分類
- T18 .261-WY (W2024) / T18 .262-WY (W2024) / T18 .263-WY (W2024)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
商願2019-150245拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
【理 由】
1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、「CENCE」の文字を標準文字で表してなり、第20類及び第24類に属する別掲1に記載のとおりの商品を指定商品とし、令和元年11月28日に登録出願されたものである。
本願においては、令和2年8月14日付けの拒絶理由の通知に対し、同年9月23日付けで意見書が提出されたが、同年12月4日付けで拒絶査定がなされたものである。
これに対して令和3年3月8日に拒絶査定不服審判の請求がなされたものである。
2 原査定の拒絶の理由(要旨)
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。
(1)登録第5896405号商標(以下「引用商標1」という。)
商標の構成:別掲2のとおり
登録出願日:平成28年1月20日
設定登録日:平成28年11月11日
指定商品 :「宝石箱」を含む第14類、「ガラス製栓,ガラス製ふた,調理用具,アイスペール,こしょう入れ,砂糖入れ,ざる,塩振り出し容器,しゃもじ,じょうご,ストロー,膳,栓抜(電気式のものを除く。),卵立て,タルト取り分け用へら,ナプキンホルダー,ナプキンリング,鍋敷き,はし,はし箱,ひしゃく,ふるい,盆,ようじ,ようじ入れ,清掃用具及び洗濯用具,愛玩動物用食器,愛玩動物用ブラシ,小鳥かご,小鳥用水盤,紙タオル取り出し用金属製箱,せっけん用ディスペンサー,花瓶,水盤」を含む第21類、「織物(「畳べり地」を除く。),畳べり地,メリヤス生地,布製身の回り品,かや,敷布,布団,布団カバー,布団側,まくらカバー,毛布,織物製テーブルナプキン,ふきん,シャワーカーテン,織物製椅子カバー,織物製壁掛け,カーテン,テーブル掛け,どん帳」を含む第24類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品
(2)登録第5957865号商標(以下「引用商標2」という。)
商標の構成:別掲3のとおり
登録出願日:平成29年1月26日
設定登録日:平成29年6月23日
指定商品 :第20類「クッション,マットレス,まくら,長まくら(まくら下用),ベビーサークル用マット」及び第24類「マットレスカバー,まくらカバー,ベッド用布製品,ベッド用毛布,ベッド用リネン製品,ベッドカバー,ベッドスプレッド,ベッドの上掛け,掛け布団,クッションカバー」
以下、引用商標1及び引用商標2を併せて「引用商標」という場合がある。
3 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は、「CENCE」の欧文字を標準文字で表してなるものである。
本願商標を構成する「CENCE」の文字は、辞書等に掲載のない語であって、特定の観念を認識させない一種の造語といえるものであり、このような特定の語義を有しない欧文字からなる商標を称呼するときは、我が国で広く親しまれている英語風又はローマ字風の読みをもって称呼するのが一般的といえる。
そこで、本願商標の称呼について検討すると、本願商標構成中の「CE」については、子音「C」に母音を添えたローマ字は一般的に使用がみられない。他方、英単語の読みとしては、単語の冒頭の「CE」については、例えば、「center」や「century」など「セ」と発音する単語がある。また、単語の終わりの「CE」については、「chance」や「ace」など「ス」と発音する単語がある。
これらの英単語は、我が国においても、慣れ親しまれた平易な英単語といえるから、これらの英語風の読みに倣い、本願商標からは、「センス」の称呼を生じるものとみるのが相当である。
したがって、本願商標は、「センス」の称呼を生じ、特定の観念を生じない。
(2)引用商標について
ア 引用商標1
引用商標1は、別掲2のとおり、「扇子」の漢字、及び「Sense」の欧文字を、上下二段に横書きした構成よりなるものである。
そして、その構成中、「扇子」の文字は、「おうぎ」(広辞苑第7版 株式会社岩波書店)の意味を有する平易な語であり、また、「Sense」の文字は、「感覚、認識力、自覚、観念、思慮分別、感じ」(ベーシック ジーニアス英和辞典 株式会社大修館書店)の意味を有する平易な英語として、我が国において広く使用されているものである。
そうすると、「扇子」の漢字及び「Sense」の欧文字は、ともに「センス」の称呼を共通にするものの、両者は、二段に書されていることから視覚上分離して看取されるものである。また、両者は異なる観念を生じる我が国において広く使用されている語であり、さらに、両者を結合して親しまれた熟語を形成しているものともいえないから、それぞれが独立して、取引者及び需要者に対し商品の出所識別標識としての機能を果たし得るものである。
したがって、引用商標1は、「扇子」及び「Sense」の文字部分のそれぞれに相応して「センス」の称呼、並びに「おうぎ」及び「感覚、認識力、自覚、観念、思慮分別、感じ」の観念を生じるものである。
イ 引用商標2
引用商標2は、別掲3のとおり、上段に、灰色系の色で「sleepertist」の欧文字、中段に大きく青色系の色で「sense」の欧文字及び下段に緑色系のグラデーション風の色彩を施した木の葉様の図形を配した構成よりなるものである。
そして、いずれの構成部分も、色彩、大きさを異にすることから、視覚上分離して看取されるものであることに加え、構成中の「sense」の欧文字が大きく顕著に表されおり、看者の注意をひくものといえる。
そうすると、引用商標2は、その構成全体をもって認識し、把握されるとともに、「sense」の欧文字部分が、独立して、取引者及び需要者に対し商品の出所識別標識としての機能を果たす場合もあるといえる。
したがって、引用商標2は、「sense」の欧文字部分に相応して「センス」の称呼及び「感覚、認識力、自覚、観念、思慮分別、感じ」の観念をも生じるものである。
(3)本願商標と引用商標との類否について
本願商標と引用商標との類否について検討するに、本願商標と引用商標は、それぞれ上記(1)及び(2)のとおりの構成よりなるところ、構成全体の外観においては、明らかに区別できるものである。
また、本願商標と引用商標の構成中の「Sense」及び「sense」の欧文字部分とを比較しても、欧文字の大文字と小文字の差を有することに加え、僅か5文字という少ない文字構成においては、強く印象に残る第1文字目における「C」と「S(s)」の差異、及び、第4文字目における「C」と「s」の差異を有することにより、外観上与える印象が異なるものであるから、両者は判然と区別し得るものである。
次に、称呼についてみるに、両者は「センス」の称呼を共通にするものである。
さらに、本願商標は特定の観念を有しないものであり、引用商標1は「おうぎ」及び「感覚、認識力、自覚、観念、思慮分別、感じ」の観念を生じ、引用商標2は「感覚、認識力、自覚、観念、思慮分別、感じ」の観念を生じるものであるから、本願商標と引用商標は、観念において紛れるおそれはない。
そうすると、本願商標と引用商標とは、称呼を共通にするとしても、外観において判然と区別し得るものであり、観念において紛れるおそれはないことから、外観、称呼及び観念によって、取引者及び需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
その他、本願商標と引用商標が類似するというべき事情は見いだせない。
(4)まとめ
本願商標と引用商標は、上記(3)のとおり、非類似の商標であるから、本願商標の指定商品と引用商標の指定商品の類否について判断するまでもなく、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
したがって、本願商標が同号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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