審決検索MVP
← 検索一覧に戻る
商標拒絶査定不服審判

2021-000809

スマトラ

審判番号
2021-000809
法域
商標
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
商願2019-058863
請求日
2021年01月20日
審決日
2022年01月05日
公報発行日
2022年04月28日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】株式会社ワコール
  • 【請求人代理人】竹内 耕三
  • 【請求人代理人】松本 浩一
審判長/審判官
  • 審判長 岩崎 安子
  • 審判官 小田 昌子
  • 審判官 茂木 祐輔
分類
T18 .13 -Z (W0935414445)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法3条1項3号
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第3条第1項第3号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

商願2019-58863拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は,成り立たない。

理由

理 由 1 本願商標及び手続の経緯 本願商標は,「スマトラ」の文字を標準文字で表してなり,第9類,第35類,第41類,第44類及び第45類に属する願書に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として,平成31年4月24日に登録出願,その後,指定商品及び指定役務については,原審における令和2年7月10日付け手続補正書により,第9類,第35類,第41類,第44類及び第45類に属する別掲1のとおりの商品及び役務に補正されたものである。 本願は,令和2年5月25日付けで拒絶理由の通知がされ,同年7月10日付けで意見書が提出されたが,同年11月2日付けで拒絶査定がされたものであり,これに対して同3年1月20日付けで拒絶査定不服審判の請求がなされたものである。 2 原査定の拒絶の理由の要点 原査定は,「本願商標は,『スマトラ』の文字を標準文字で表してなるところ,該文字は『東南アジア,大スンダ列島の北西端にある島』を意味する地理的名称として,使用され,理解されているものであるから,これをその指定商品又は指定役務に使用しても,単に商品の産地若しくは販売地又は役務の提供の場所を表示するにすぎない。したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定,判断し,本願を拒絶したものである。 3 当審における審尋 当審において,令和3年9月16日付け審尋により,別掲2に掲げる事実を記載した上で,本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとの暫定的見解を示し,期間を指定した上で請求人に対し意見を求めた。 4 審尋に対する請求人の回答の要旨 請求人は,前記3の審尋に対し,令和3年10月29日付けで回答書を提出し,要旨以下のとおり意見を述べた。 (1)審尋で提示した情報は,スマトラ島についての経済及び産業の状況ではなく,インドネシア全土に関するものであるから,商標法第3条第1項第3号に該当する理由とすべきではない。 (2)審尋の資料中,「インドネシアの投資環境/2019年12月」の第24章(別掲2(1))とは別の章(第30章)の記載からすると,スマトラ島での産業は,農業,鉱山資源,木材伐採及び開拓などの開発に関するものであると認識されるから,本願商標に接する需要者及び取引者が,本願の指定商品がスマトラ島で製造された商品「コンピュータプログラム」又はスマトラ島で提供される役務「下着の着用方法の教授」であると認識することはない。商標登録第5920415号「Smatra」は,商品の産地等とは認識され得ないとして登録されたものと考えられる。 (3)スマトラ島より産業規模の大きい「ジャワ島」を意味する「JAVA」の文字よりなる商標が,複数登録されていることからすれば,本願商標も同様に登録されるべきである。 5 当審の判断 (1)商標法第3条第1項第3号該当性について 本願商標は,「スマトラ」の文字を標準文字で表してなるところ,当該文字は,「東南アジア,大スンダ列島の北西端にある島」(広辞苑第七版)であって,インドネシア共和国の島の名称として,我が国において広く認識されているものである。 そして,別掲2に示すインターネット情報,新聞記事,調査報告書等によれば,スマトラ島では農業等の第1次産業や鉱業が盛んではあるものの,それらの産業のみならず,製造業,建設業等の第2次産業,卸売・小売業,情報・通信業等の第3次産業といったように,多種多様な産業があり(別掲2(1)ほか),多くの分野でスマトラ島がジャワ島に次ぐインドネシア第2位の産業規模の地域であることが確認できる(別掲2(1))。また,インドネシアは比較的堅調に経済成長を持続していることから,近年は中間層や富裕層も増加し,消費者志向の多様化が進んでいることは別掲2(4),(7)ないし(9)等の各種情報から把握することができ,その様子は,別掲2(7)ないし(9)における画像やスマトラ島内のショッピングモールの情報等からもうかがえる。 さらに,近年インドネシア政府が,ジャワ島以外の,スマトラ島など地域の産業振興に力を入れていると共に,国全体としても,IoT等の先端技術の導入や,ファッションをはじめとしたクリエイティブ産業の振興等に支援を行っていることがうかがえる(別掲2(2),(3),(7),(8))。 加えて,スマトラ島で事業を展開している事業者は現地企業のみならず,例えば多くの日本企業がスマトラ島をはじめインドネシアに進出をし,現地法人を立ち上げたり,現地企業等と提携したりするなどして,各種事業を展開しており,スマトラ島においても活動していることが確認でき(別掲2(4)~(7),(9)),日本以外の外国企業が進出をし,各種事業を展開していることも明らかである。 以上のとおり,スマトラ島では,第1次産業のみならず多種多様な産業が発展・拡大してきており,またその経済規模もインドネシア国内において大きいといえるものであり,さらに,現地企業のみならず,日本企業をはじめとした多くのインドネシア国外の企業も参入し,各種商品の生産活動やサービス(役務)の提供を行っていることからすれば,スマトラ島において,多種多様な商品が生産,販売され,又は様々な役務が提供されていると把握できる。そして,このようなスマトラ島における商品及び役務に関する情報は,我が国においてインターネット情報,新聞記事等によって入手可能なものである。 そうすると,「スマトラ島」を認識させる本願商標「スマトラ」の文字を,その指定商品又は指定役務に使用をしても,これに接する取引者,需要者は,スマトラ島で生産又は提供等されたもの,すなわち,商品の産地若しくは販売地又は役務の提供の場所を表示したものと認識するとみるのが相当である。 したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当する。 (2)請求人の主張について ア 請求人は,審尋で提示した情報(別掲2)は,スマトラ島についての経済及び産業の状況ではなく,インドネシア全土に関するものであるから,商標法第3条第1項第3号に該当する理由とすべきではない旨主張する。 しかしながら,別掲2に掲げる資料において,資料全体としてはインドネシア全土に関するものが含まれるとしても,スマトラ島又はスマトラ島内の州や都市についても触れられており,これらよりスマトラ島における産業構造や産業規模,経済動向,企業活動等を十分に把握できるものである(別掲2(1)~(6),(9))。また,別掲2(7)及び(8)は,インドネシアにおけるファッションをはじめとしたクリエイティブ産業の動向に関する情報であるところ,スマトラ島が当該産業動向から除外されるべきといった特段の事情が見られるものではない。してみれば,別掲2に掲げる資料においてインドネシア全体の記載内容があることが,上記(1)の認定を左右するものではない。 イ 請求人は,「インドネシアの投資環境/2019年12月」(別掲2(1))の第30章の記載からすると,スマトラ島での産業は,農業,鉱山資源,木材伐採及び開拓などの開発に関するものであると認識されるから,本願商標に接する需要者及び取引者が,本願の指定商品がスマトラ島で製造された商品又はスマトラ島で提供される役務であると認識することはない旨主張する。 しかしながら,「インドネシアの投資環境/2019年12月」(https://www.jbic.go.jp/ja/information/investment/inv-indonesia201912.html)の「第30章 地域編6(※審決注:「6」は丸付き数字):スマトラ」(https://www.jbic.go.jp/ja/information/investment/images/inv_indonesia30.pdf)の240頁下段から241頁上段にかけての記載は,第1次産業や鉱業の「地域GDPに占める構成比」の特徴や,輸出型製造業(日本企業)の進出の魅力度をジャワ島との比較で記載しているにすぎず,他方,241頁には,「2(※審決注:「2」は丸付き数字)工業団地・日系企業進出動向」と題して,スマトラ島における工業団地が14あり,中でも北スマトラ州のメダン工業団地がスマトラ最大級の工業団地であること,外国直接投資の集積地としてジャカルタ首都特別州とほぼ同水準である等の記載も見られるから,請求人指摘の記載部分をもってスマトラ島の産業が農業や木材伐採等に限定されるわけではない。そして,スマトラ島の産業については,上記(1)のとおりであるから,その状況を踏まえれば,本願商標は,その指定商品又は指定役務との関係においても,商品の産地若しくは販売地又は役務の提供の場所と認識されるものである。 ウ 請求人は,商標登録第5920415号は,商品の産地等とは認識され得ないとして登録されたと考えられるものであり,また,スマトラ島より産業規模の大きい「ジャワ島」を意味する「JAVA」の文字よりなる商標が複数登録されていることからすれば,本願商標も同様に登録されるべき旨主張する。 しかしながら,登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号に該当するものであるか否かの判断は,当該商標の構成態様と指定役務の取引の実情等に基づいて,個別具体的に判断されるべきものである。 そして,商標登録第5920415号は,「SmaTra」の文字よりなるものであるところ,中間の「T」の文字が大文字で表されており,産地等を表示する際に普通に用いられる方法とはいい難い方法で表されているものであることから,当該登録例の存在をもって,普通に用いられる方法で表示された本願商標が指定商品の産地若しくは販売地又は指定役務の提供の場所と認識し得ないということはできない。また,「JAVA」の文字には,プログラミング言語の名称等,他の意味があり(「ジーニアス英和辞典第5版」株式会社大修館書店発行),当該文字が必ずしもジャワ島に通じる文字とは認め難いことからすると,我が国でスマトラ島を表す際に一般的に使用される片仮名により表わされた,「スマトラ」の文字よりなる本願商標と,上記登録商標とは同一に論じられるべきものではない。 してみれば,請求人主張の登録例の存在が,本願商標についての上記判断を左右するものではない。 エ したがって,請求人の主張は,いずれも採用することができない。 (3)まとめ 以上のとおり,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当するから,これを登録することはできない。 よって,結論のとおり審決する。

審決本文(J-PlatPat)

J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。

J-PlatPat 審決検索を開く
2021-000809

番号・当事者・条文・審決分類・商標の称呼が一致(または近い)審決を機械的に集めた候補です。判断内容は各審決の本文でご確認ください。

同じ当事者の審決52件(株式会社ワコール)
  • 2025-009793拒絶査定不服審判 / 2026-06-18 / 原査定取消(特許/登録すべき)シタギメーカーノホンキブラトップ、シタギメーカーノ、ホンキブラトップ、ホンキブラ…
    同じ当事者: 株式会社ワコール
  • 2024-018481拒絶査定不服審判 / 2026-06-15 / 原査定取消(特許/登録すべき)シタギメーカーノホンキ
    同じ当事者: 株式会社ワコール
  • 2025-014826拒絶査定不服審判 / 2026-06-15 / 原査定取消(特許/登録すべき)シタギメーカーノホンキブラトップ、シタギメーカーノホンキブラ、シタギメーカーノホ…
    同じ当事者: 株式会社ワコール
  • 2025-009762拒絶査定不服審判 / 2026-03-24 / 請求不成立ナチュラルメイクブラ、ナチュラルメークブラ、ナチュラルメーク、メークブラ、メーク
    同じ当事者: 株式会社ワコール
  • 2025-006412拒絶査定不服審判 / 2025-11-05 / 原査定取消(特許/登録すべき)ネコミミタイプ、ネコミミ
    同じ当事者: 株式会社ワコール
検索でもっと見る →
同じ根拠条文の審決2,703件(3条1項3号)
  • 2023-002156拒絶査定不服審判 / 2024-08-26 / 請求不成立ジセダイガンケンサ、ジセダイ
    共通の条文: 3条1項3号
  • 2023-003516拒絶査定不服審判 / 2024-07-10 / 請求不成立ケットーコーチング
    共通の条文: 3条1項3号
  • 2025-008022拒絶査定不服審判 / 2026-06-30 / 原査定取消(特許/登録すべき)シイケイエム
    共通の条文: 3条1項3号
  • 2025-016839拒絶査定不服審判 / 2026-06-08 / 請求不成立シャナイスカウト
    共通の条文: 3条1項3号
  • 2025-000890拒絶査定不服審判 / 2026-02-26 / 原査定取消(特許/登録すべき)ゴーカーティングツアー、ゴーカーティング、カーティングツアー、カーティング、ツア…
    共通の条文: 3条1項3号
検索でもっと見る →
同じ論点・分野の審決(審決分類)953件(13・W09、13・W35、13・W41 ほか)
  • 2023-002156拒絶査定不服審判 / 2024-08-26 / 請求不成立ジセダイガンケンサ、ジセダイ
    共通の審決分類: 13・W09、13・W35、13・W41、13・W44 ほか1件
  • 2023-003516拒絶査定不服審判 / 2024-07-10 / 請求不成立ケットーコーチング
    共通の審決分類: 13・W09、13・W35、13・W41、13・W44 ほか1件
  • 2025-008022拒絶査定不服審判 / 2026-06-30 / 原査定取消(特許/登録すべき)シイケイエム
    共通の審決分類: 13・W09、13・W35、13・W41、13・W44
  • 2025-016839拒絶査定不服審判 / 2026-06-08 / 請求不成立シャナイスカウト
    共通の審決分類: 13・W09、13・W35、13・W41、13・W45
  • 2025-000890拒絶査定不服審判 / 2026-02-26 / 原査定取消(特許/登録すべき)ゴーカーティングツアー、ゴーカーティング、カーティングツアー、カーティング、ツア…
    共通の審決分類: 13・W35、13・W41、13・W44、13・W45
同じ・似た商標の審決4件(スマトラ)
  • 2023-003543拒絶査定不服審判 / 2024-03-07 / 原査定取消(特許/登録すべき)スマチラ
    似た商標: スマチラ(スマトラ との近さ 0.75)
  • 2023-300175取消審判 / 2023-07-20 / 請求成立(取消)スマドラ
    似た商標: スマドラ(スマトラ との近さ 0.75)
  • 2021-900447異議申立 / 2022-08-25 / 維持スマプラン、スマ、エスエムエイ、プラン
    似た商標: スマプラン(スマトラ との近さ 0.60)
  • 2017-300493取消審判 / 2018-01-18 / 請求成立(取消)スペクトラ
    似た商標: スペクトラ(スマトラ との近さ 0.60)

メモ・タグ(非公開)

あなただけに表示されます。審決本文の公開範囲は変わりません。

メモとタグは Pro の機能です。ログイン/Proでメモを保存