特許訂正審判
2020-390109
データ送信方法および装置
- 審判番号
- 2020-390109
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2017-560523
- 登録番号
- 特許第6744332号(P6744332)
- 請求日
- 2020年11月30日
- 審決日
- 2021年03月04日
- 公報発行日
- 2021年06月25日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【請求人】華為技術有限公司
- 【請求人代理人】実広 信哉
- 【請求人代理人】野村 進
- 【請求人代理人】太田 早紀子
- 審判長/審判官
- 審判長 廣川 浩
- 審判官 永田 義仁
- 審判官 國分 直樹
- 分類
- P141 .851-Y (H04W) / P141 .853-Y (H04W)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法126条1項3号特許法126条5項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第1項、特許法第126条第5項、特許法第126条第6項、特許法第126条第7項、特許法第126条
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特許第6744332号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
特許第6744332号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔2-6〕、〔8-12〕について訂正することを認める。
理由
【理 由】
第1 手続の経緯
本件訂正審判の請求に係る特許6744332号は、2015年(平成27年)5月21日を国際出願日とする特願2017-560523号の請求項1ないし15に係る発明について、令和2年8月3日に特許権の設定登録がなされたものである。
そして、令和2年11月30日に本件訂正審判の請求がされた。
第2 請求の趣旨及び訂正の内容
本件訂正審判の請求の趣旨は、特許第6744332号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項2ないし6、8ないし12について訂正することを求めるものであって、その訂正(以下、「本件訂正」という。)の内容は、以下のとおりである。(下線は、訂正箇所を示す。)
1 請求項2ないし6からなる一群の請求項に係る訂正
(1)訂正事項1
特許請求の範囲の請求項2に、
「前記RUが置かれた前記複数の20MHzチャネル上でのみ、前記共通シグナリング部分内の少なくともいくつかのフィールドを送信するステップは、」とあるのを、
「前記割り当てられたRUが置かれた前記複数の20MHzチャネル上でのみ、前記レガシープリアンブルと前記HE-SIG-Aとを送信するステップは、」と訂正する。
(2)訂正事項2
特許請求の範囲の請求項2に、
「20MHzチャネル毎に、前記複数の20MHzチャネルにわたって、前記アップリンクOFDMA PPDU内の前記共通シグナリング部分内の前記少なくともいくつかのフィールドを複製するステップ」とあるのを、
「20MHzチャネル毎に、前記複数の20MHzチャネルにわたって、前記アップリンクOFDMA PPDU内の前記レガシープリアンブルと前記HE-SIG-Aとを複製するステップ」と訂正する。
(3)訂正事項3
特許請求の範囲の請求項3を削除する。
2 請求項8ないし12からなる一群の請求項に係る訂正
(1)訂正事項4
特許請求の範囲の請求項8に
「20MHzチャネル毎に、前記複数の20MHzチャネルにわたって、前記アップリンクOFDMA PPDU内の前記共通シグナリング部分内の少なくともいくつかのフィールドを複製する」とあるのを、
「20MHzチャネル毎に、前記複数の20MHzチャネルにわたって、前記アップリンクOFDMA PPDU内の前記レガシープリアンブルと前記HE-SIG-Aとを複製する」と訂正する。
(2)訂正事項5
特許請求の範囲の請求項9を削除する。
第3 当審の判断
1 請求項2ないし6からなる一群の請求項について
(1)訂正事項1について
ア 訂正の目的
訂正前の請求項2の「前記RUが置かれた前記複数の20MHzチャネル上でのみ、前記共通シグナリング部分内の少なくともいくつかのフィールドを送信するステップは、・・・ステップを含む、請求項lに記載の方法。」との記載からして、訂正前の請求項2の「送信するステップ」は、訂正前の請求項2が引用する請求項1の「局(STA)によって、割り当てられたRUが置かれた前記1つまたは複数の20MHzチャネル上でのみ、前記レガシープリアンブルと前記HE-SIG-Aとを送信するステップ」に対応するものである。
しかしながら、RUについては、訂正前の請求項2が「前記RU」であるのに対し、訂正前の請求項2が引用する請求項1が「割り当てられたRU」であり、送信する内容については、訂正前の請求項2が「前記共通シグナリング部分内の少なくともいくつかのフィールド」であるのに対し、訂正前の請求項2が引用する請求項1が「前記レガシープリアンブルと前記HE-SIG-Aと」であるから、両者の記載は整合せず、訂正前の請求項2の記載は、当該請求項2が引用する請求項1の記載との関係で不合理が生じている記載である。
そうすると、訂正事項1は、訂正前の請求項2に「前記RUが置かれた前記複数の20MHzチャネル上でのみ、前記共通シグナリング部分内の少なくともいくつかのフィールドを送信するステップは、」とあるのを、「前記割り当てられたRUが置かれた前記複数の20MHzチャネル上でのみ、前記レガシープリアンブルと前記HE-SIG-Aとを送信するステップは、」と訂正することにより、請求項2の記載を請求項1の記載に整合させ、訂正前の請求項2の記載と、当該請求項2が引用する請求項1の記載との関係で生じている不合理な記載を正すものである。
したがって、訂正事項1は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
イ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて
訂正事項1は、訂正前の請求項2と、当該請求項2が引用する請求項1の記載との関係で生じている不合理な記載を正すために、請求項2の記載を請求項1の記載に整合させるものであって、新たな技術事項を追加するものではないから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項の規定に適合する。
ウ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことについて
訂正事項1は、訂正前の請求項2と、当該請求項2が引用する請求項1の記載との関係で生じている不合理な記載を正すために、請求項2の記載を請求項1の記載に整合させるものであって、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないから、特許法第126条第6項の規定に適合する。
(2)訂正事項2について
ア 訂正の目的
訂正事項2は、訂正前の請求項2に「20MHzチャネル毎に、前記複数の20MHzチャネルにわたって、前記アップリンクOFDMA PPDU内の前記共通シグナリング部分内の前記少なくともいくつかのフィールドを複製するステップ」とあるのを、「20MHzチャネル毎に、前記複数の20MHzチャネルにわたって、前記アップリンクOFDMA PPDU内の前記レガシープリアンブルと前記HE-SIG-Aとを複製するステップ」と訂正することにより、複製する内容について、訂正前の請求項2の「前記共通シグナリング部分内の前記少なくともいくつかのフィールド」をより具体的に特定し、「前記アップリンクOFDMA PPDU内の前記レガシープリアンブルと前記HE-SIG-Aと」に限定するものである。
したがって、訂正事項2は、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
イ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて
願書に添付された明細書の段落[0045]に「APによってスケジュールされたアップリンクOFDMAを使用することによる、アップリンクデータまたはアップリンクMAC制御シグナリングの送信のために、アップリンクユーザデータまたはアップリンクユーザMAC制御シグナリングは、割り当てられたRU上で送信され、RUは、複数の20 MHzチャネル内に配置される。アップリンクOFDMA PPDUフレームの共通シグナリング部分における、レガシープリアンブル(Legacy preamble)およびHE-SIG-A、または、レガシープリアンブル(Legacy preamble)、HE-SIG-AおよびHE-SIG-Bは、RUが配置される複数の20 MHzチャネル上で送信され、各20 MHzチャネルにわたって複製される。レガシープリアンブル(Legacy preamble)およびHE-SIG-Aは、帯域幅におけるいずれの他のチャネル上でも送信されない。」(下線は当審で付与した。)と記載されているように、レガシープリアンブルとHE-SIG-Aとを複製することが記載されている。
したがって、訂正事項2は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項の規定に適合する。
ウ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことについて
訂正事項2は、特許請求の範囲を減縮するものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないから、特許法第126条第6項の規定に適合する。
エ 独立特許要件について
訂正後の請求項2及び4ないし6に記載されている事項により特定される発明について、特許出願の際独立して特許を受けることができないとする理由は見いだせない。
したがって、訂正事項2は、特許法第126条第7項の規定に適合する。
(3)訂正事項3について
ア 訂正の目的
訂正事項3は、請求項3を削除するものであるから、特許法126条1項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
イ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて
訂正事項3は、請求項3を削除するものであるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項の規定に適合する。
ウ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことについて
訂正事項3は、請求項3を削除するものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないから、特許法第126条第6項の規定に適合する。
(4)小活
以上のとおり、請求項2ないし6からなる一群の請求項についての訂正は、特許法第126条第1項ただし書第1号及び第3号に掲げる事項を目的とし、かつ、同条第5項ないし第7項の規定に適合する。
2 請求項8ないし12からなる一群の請求項について
(1)訂正事項4について
ア 訂正の目的
訂正事項4は、訂正前の請求項8に「20MHzチャネル毎に、前記複数の20MHzチャネルにわたって、前記アップリンクOFDMA PPDU内の前記共通シグナリング部分内の少なくともいくつかのフィールドを複製する」とあるのを、「20MHzチャネル毎に、前記複数の20MHzチャネルにわたって、前記アップリンクOFDMA PPDU内の前記レガシープリアンブルと前記HE-SIG-Aとを複製する」と訂正することにより、複製する内容について、訂正前の請求項8の「前記共通シグナリング部分内の前記少なくともいくつかのフィールド」をより具体的に特定し、「前記アップリンクOFDMA PPDU内の前記レガシープリアンブルと前記HE-SIG-Aと」に限定するものである。
したがって、訂正事項4は,特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
イ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて
上記「1」の(2)で説示したように、願書に添付された明細書の段落[0045]には、レガシープリアンブルとHE-SIG-Aとを複製することが記載されている。
したがって、訂正事項4は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項の規定に適合する。
ウ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことについて
訂正事項4は、特許請求の範囲を減縮するものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないから、特許法第126条第6項の規定に適合する。
エ 独立特許要件について
訂正後の請求項8及び10ないし12に記載されている事項により特定される発明について、特許出願の際独立して特許を受けることができないとする理由は見いだせない。
したがって、訂正事項4は、特許法第126条第7項の規定に適合する。
(2)訂正事項5について
ア 訂正の目的
訂正事項5は、請求項9を削除するものであるから、特許法126条1項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
イ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて
訂正事項5は、請求項9を削除するものであるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項の規定に適合する。
ウ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことについて
訂正事項5は、請求項9を削除するものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないから、特許法第126条第6項の規定に適合する。
(3)小活
以上のとおり、請求項8ないし12からなる一群の請求項についての訂正は、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる事項を目的とし、かつ、同条第5項ないし第7項の規定に適合する。
第4 むすび
以上のとおり、本件訂正は、特許法第126条第1項ただし書第1号及び第3号に掲げる事項を目的とし、かつ、同条第5項ないし第7項の規定に適合する。
よって、結論のとおり審決する。
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