特許訂正審判
2024-390070
下りリンク制御チャネルを受信する方法及びそのための装置
- 審判番号
- 2024-390070
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2018-568953
- 登録番号
- 6750049
- 請求日
- 2024年07月12日
- 審決日
- 2024年09月18日
- 公報発行日
- 2024年12月27日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【請求人】エルジー エレクトロニクス インコーポレイテッド
- 【請求人代理人】青木 篤
- 【請求人代理人】三橋 真二
- 【請求人代理人】南山 知広
- 【請求人代理人】河合 章
- 【請求人代理人】竹本 実
- 審判長/審判官
- 審判長 中木 努
- 審判官 圓道 浩史
- 審判官 廣川 浩
- 分類
- P141 .851-Y (H04W) / P141 .853-Y (H04W)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法126条1項3号特許法126条3項特許法126条5項特許法126条6項特許法126条7項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第1項、特許法第126条第5項、特許法第126条第6項、特許法第126条第3項、特許法第126条第7項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特許第6750049号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
特許第6750049号の特許請求の範囲を、本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項6、7、〔9-15、19、20〕について訂正することを認める。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本件訂正審判の請求に係る特許第6750049号(以下「本件特許」という。)は、2018年(平成30年)4月27日(パリ条約による優先権主張 外国庁受理 2017年4月28日 アメリカ合衆国(US)、2017年5月13日 アメリカ合衆国(US)、2017年6月16日 アメリカ合衆国(US))を国際出願日とする特願2018-568953号として特許出願されたものであって、その請求項1から20に係る発明について、令和2年8月14日に特許権の設定登録がなされ、その後、令和6年7月12日に本件訂正審判の請求がなされたものである。
第2 請求の趣旨
本件訂正審判の請求の趣旨は、特許第6750049号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項6、7、9-15、19、20について訂正することを認める旨、審決を求めるものであり、その訂正の内容は、以下の[訂正事項1]から[訂正事項5]のとおりである。[訂正事項1]から[訂正事項5]における下線は、訂正箇所を示す。
[訂正事項1]
特許請求の範囲の請求項6に「前記インターリーバのサイズに関連した第2情報の値と、前記REGバンドルのサイズに関連する第1情報の値の積に対応した前記少なくとも一つのCCEのそれぞれに含まれたREGの数に基づいて、前記一つ以上のREGバンドルは、レギュラー区間で物理リソースにマップされる」と記載されているのを、「前記インターリーバのサイズに関連した第2情報の値と、前記REGバンドルのサイズに関連する第1情報の値の積に対応した前記少なくとも一つのCCEのそれぞれに含まれたREGの数に基づいて、前記1以上のREGバンドルは、等間隔に物理リソースにマップされる」に訂正する。
[訂正事項2]
特許請求の範囲の請求項7に「前記少なくとも一つのCCEのそれぞれに含まれたREGバンドルの数に等しい前記インターリーバのサイズに関連した前記第2情報の値に基づいて、前記一つ以上のREGバンドルはレギュラー区間で物理リソースにマップされる」と記載されているのを、「前記少なくとも一つのCCEのそれぞれに含まれたREGバンドルの数に等しい前記インターリーバのサイズに関連した前記第2情報の値に基づいて、前記1以上のREGバンドルは等間隔に物理リソースにマップされる」に訂正する。
[訂正事項3]
特許請求の範囲の請求項9に「前記少なくとも一つのプロセッサと動作的に接続可能で、実行された時、前記少なく一つのプロセッサが、
基地局から前記RFモジュールを介して、リソース要素グループ(REG)に関連した第1情報と、REGバンドルをインターリービングするためのインターリーバのサイズに関連した第2情報を受信し」と記載されているのを、
「前記少なくとも一つのプロセッサと動作的に接続可能で、実行された時、前記少なくとも一つのプロセッサに、
基地局から前記RFモジュールを介して、リソース要素グループ(REG)バンドルのサイズに関連した第1情報と、複数のREGバンドルをインターリービングするためのインターリーバのサイズに関連した第2情報を受信し」に訂正する。(請求項9の記載を引用する請求項10から15、19、及び20も同様に訂正する)。
[訂正事項4]
特許請求の範囲の請求項13に「前記インターリーバのサイズに関連した第2情報の値と、前記REGバンドルのサイズに関連する第1情報の値の積に対応した前記少なくとも一つのCCEのそれぞれに含まれたREGの数に基づいて、前記一つ以上のREGバンドルは、レギュラー区間で物理リソースにマップされる」と記載されているのを、「前記インターリーバのサイズに関連した第2情報の値と、前記REGバンドルのサイズに関連する第1情報の値の積に対応した前記少なくとも一つのCCEのそれぞれに含まれたREGの数に基づいて、前記一つ以上のREGバンドルは、等間隔に物理リソースにマップされる」に訂正する。
[訂正事項5]
特許請求の範囲の請求項14に「前記少なくとも一つのCCEのそれぞれに含まれたREGバンドルの数に等しい前記インターリーバのサイズに関連した前記第2情報の値に基づいて、前記一つ以上のREGバンドルはレギュラー区間で物理リソースにマップされる」と記載されているのを、「前記少なくとも一つのCCEのそれぞれに含まれたREGバンドルの数に等しい前記インターリーバのサイズに関連した前記第2情報の値に基づいて、前記一つ以上のREGバンドルは等間隔に物理リソースにマップされる」に訂正する。
第3 当審の判断
1 一群の請求項について
訂正事項3に関連する本件訂正前の請求項9について、請求項10から15、19、及び20は、請求項9の記載を直接的又は間接的に引用するものであるから、訂正事項3によって記載が訂正される請求項9に連動して訂正されるものであり、また、本件訂正前の請求項9を直接的又は間接的に引用する請求項は、請求項10から15、19、及び20以外に存在しない。
そうすると、本件訂正前の請求項9から15、19、及び20に対応する本件訂正後の請求項9から15、19、及び20は、特許法第126条第3項に規定する一群の請求項である。
また、訂正事項1に関連する本件訂正前の請求項6の記載を引用する請求項は存在しないから、本件訂正前の請求項6に対応する本件訂正後の請求項6は、特許法第126条第3項に規定する一群の請求項を構成しない。
さらに、訂正事項2、4、及び5にそれぞれ関連する訂正前の請求項7、13、及び14についても、請求項6と同様に、一群の請求項を構成しない。
したがって、本件訂正審判の請求に係る訂正は、特許法第126条第3項の規定に適合する。
2 訂正事項1について
(1)本件訂正前の請求項1及び6の記載
本件訂正前の請求項1及び6の記載は以下のとおりである。下線は、強調のために当審で付したものであり、以下同様。
「【請求項1】
無線通信システムにおいて、端末が下りリンク制御チャネルを受信する方法であって、
リソース要素グループ(Resource Element Group、REG)バンドルのサイズに関連する第1情報、及び複数のREGバンドルをインターリービングするためのインターリーバのサイズに関連する第2情報を、基地局から受信する段階と、
前記REGバンドルのサイズに関する第1情報と、前記インターリーバのサイズに関連する第2情報に基づいて、前記REGバンドルのサイズにしたがって1以上のREGバンドルにバンドルされる複数のREGを含む、CORESET(Control Resource Set)に対する前記下りリンク制御チャネルを受信する段階とを含み、
前記1以上のREGバンドルは前記インターリーバのサイズにしたがって前記CORESET内でインターリービングされ、
前記CORESET期間は、1、2又は3個のOFDMシンボルと設定され、
前記REGバンドルのサイズは、前記CORESET期間に関連する、下りリンク制御チャネル受信方法。」
「【請求項6】
前記複数のREGは少なくとも一つの制御チャネル要素(CCE)を設定し、
前記インターリーバのサイズに関連した第2情報の値と、前記REGバンドルのサイズに関連する第1情報の値の積に対応した前記少なくとも一つのCCEのそれぞれに含まれたREGの数に基づいて、前記一つ以上のREGバンドルは、レギュラー区間で物理リソースにマップされる、請求項1に記載の下りリンク制御チャネル受信方法。」
(2)
訂正事項1は、本件訂正前の請求項6における「前記一つ以上のREGバンドル」という記載を、「前記1以上のREGバンドル」という記載へ訂正すること(以下、「訂正事項1-1」という。)、及び、訂正前の請求項6における「レギュラー区間で物理リソースにマップされる」という記載を、「等間隔に物理リソースにマップされる」という記載へ訂正すること(以下、「訂正事項1-2」という。)を含む。
(3)訂正の目的について
ア
本件訂正前の請求項6には「前記一つ以上のREGバンドル」という記載があるが、請求項6、及び請求項6が引用する請求項1のいずれにも、対応する「一つ以上のREGバンドル」という記載は存在しないから、請求項6の「前記一つ以上のREGバンドル」という記載は、どのようなREGバンドルを意味するのか、明瞭でない。
そして、訂正事項1-1は、請求項6の「前記一つ以上のREGバンドル」という記載を、「前記1以上のREGバンドル」という記載へ訂正することにより、請求項6の当該訂正後の記載が、請求項1の第3段落に記載された「1以上のREGバンドル」、及び同第4段落に記載された「前記1以上のREGバンドル」と同じREGバンドルを意味することを明瞭にするものといえる。
したがって、訂正事項1-1は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる、「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。
イ
本件訂正前の請求項6には「レギュラー区間で物理リソースにマップされる」という記載があるが、ここで、「レギュラー区間」がどのような区間であるか明瞭でないから、請求項6の「レギュラー区間で物理リソースにマップされる」という記載は、マップがどのようになされることを意味するのか、明瞭でない。
そして、訂正事項1-2は、請求項6の「レギュラー区間で物理リソースにマップされる」という記載を、「等間隔に物理リソースにマップされる」という記載へ訂正することにより、マップが等間隔になされることを明瞭にするものといえる。
したがって、訂正事項1-2は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる、「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。
(4)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて
ア
訂正事項1-1は、上記(3)の「ア」で説示したとおり、請求項6の訂正後の記載が、請求項1の第3段落に記載された「1以上のREGバンドル」、及び同第4段落に記載された「前記1以上のREGバンドル」と同じREGバンドルを意味することを明瞭にするものといえるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正である。
したがって、訂正事項1-1は、特許法第126条第5項の規定に適合する。
イ
設定登録時における願書に添付した明細書には、以下の記載がある。下線は、強調のために当審で付したものであり、以下同様。
「【0012】
行列のサイズに関連する情報値と少なくとも1個のCCEの各々に含まれたREGバンドルの数が同一である場合、1個以上のREGバンドルは物理リソースに等間隔にマッピングされる。」
「【0018】
少なくとも1個のCCEの各々に含まれた複数のREGの数と、行列のサイズ値とREGバンドルのサイズ値の乗とが対応する場合、1個以上のREGバンドルは物理リソースに等間隔にマッピングされる。」
そうすると、上記(3)の「イ」で説示したとおり請求項6の記載を訂正する訂正事項1-2は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正である。
したがって、訂正事項1-2は、特許法第126条第5項の規定に適合する。
(5)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことについて
ア
訂正事項1-1は、上記(3)の「ア」で説示したとおり、請求項6の訂正後の記載が、請求項1の第3段落に記載された「1以上のREGバンドル」、及び同第4段落に記載された「前記1以上のREGバンドル」と同じREGバンドルを意味することを明瞭にするものといえるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
したがって、訂正事項1-1は、特許法第126条第6項の規定に適合する。
イ
訂正事項1-2は、上記(3)の「イ」で説示したとおり、マップが等間隔になされることを明瞭にするものといえるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
したがって、訂正事項1-2は、特許法第126条第6項の規定に適合する。
(6)訂正事項1についてのまとめ
以上のとおりであるから、訂正事項1は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第5項及び第6項の規定に適合する。
3 訂正事項2について
(1)
訂正事項2は、訂正前の請求項7の「前記一つ以上のREGバンドル」という記載を、「前記1以上のREGバンドル」という記載へ訂正すること(以下、「訂正事項2-1」という。)、及び、訂正前の請求項7の「レギュラー区間で物理リソースにマップされる」という記載を、「等間隔に物理リソースにマップされる」という記載へ訂正すること(以下、「訂正事項2-2」という。)を含む。
(2)訂正の目的について
ア
上記「2」の「(3)」の「ア」で説示したのと同様に、本件訂正前の請求項7における「前記一つ以上のREGバンドル」という記載は明瞭でなく、また、訂正事項2-1は、請求項7の訂正後の記載が、請求項1の第3段落に記載された「1以上のREGバンドル」、及び同第4段落に記載された「前記1以上のREGバンドル」と同じREGバンドルを意味することを明瞭にするものといえるから、訂正事項2-1は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる、「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。
イ
上記「2」の「(3)」の「イ」で説示したのと同様に、本件訂正前の請求項7における「レギュラー区間で物理リソースにマップされる」という記載は明瞭でなく、また、訂正事項2-2は、請求項7に係る発明のマップが等間隔になされることを明瞭にするものといえるから、訂正事項2-2は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる、「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。
(3)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて
ア
訂正事項2-1は、上記「2」の(4)の「ア」で説示したのと同様の理由により、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正である。
したがって、訂正事項2-1は、特許法第126条第5項の規定に適合する。
イ
訂正事項2-2は、上記「2」の(4)の「イ」で説示したのと同様の理由により、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正である。
したがって、訂正事項2-2は、特許法第126条第5項の規定に適合する。
(4)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことについて
ア
訂正事項2-1は、上記「2」の(5)の「ア」で説示したのと同様の理由により、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
したがって、訂正事項2-1は、特許法第126条第6項の規定に適合する。
イ
訂正事項2-2は、上記「2」の(5)の「イ」で説示したのと同様の理由により、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
したがって、訂正事項2-2は、特許法第126条第6項の規定に適合する。
(5)訂正事項2についてのまとめ
以上のとおりであるから、訂正事項2は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第5項及び第6項の規定に適合する。
4 訂正事項3について
(1)本件訂正前の請求項9の記載
本件訂正前の請求項9の記載は以下のとおりである。下線は、強調のために当審で付したものである。
「【請求項9】
無線通信システムにおいて、下りリンク制御チャネルを受信する端末であって、
RFモジュールと、
少なくとも一つのプロセッサと、
前記少なくとも一つのプロセッサと動作的に接続可能で、実行された時、前記少なく一つのプロセッサが、
基地局から前記RFモジュールを介して、リソース要素グループ(REG)に関連した第1情報と、REGバンドルをインターリービングするためのインターリーバのサイズに関連した第2情報を受信し、
前記REGバンドルのサイズに関連した第1情報と前記インターリーバのサイズに関連した第2情報に基づき、前記RFモジュールを介して、前記REGバンドルのサイズにしたがって一つ以上のREGバンドルにバンドルされる複数のREGを含むCORESET(Control Resource Set)に対する前記下りリンク制御チャネルを受信し、前記一つ以上のREGバンドルは前記インターリーバのサイズにしたがって前記CORESET内でインターリービングされ、
前記CORESET期間は1、2又は3個のOFDMシンボルに設定され、
前記REGバンドルのサイズは前記CORESET期間に関連することを含む動作を実行させる指示を格納する、すくなくとも一つのコンピュータメモリを備えた、端末。」
(2)
訂正事項3は、訂正前の請求項9の第4段落の「前記少なく一つのプロセッサ」という記載を、「前記少なくとも一つのプロセッサ」という記載へ訂正すること(以下、「訂正事項3-1」という。)、訂正前の請求項9の第4段落の「プロセッサが、」という記載を、「プロセッサに、」という記載へ訂正すること(以下、「訂正事項3-2」という。)、訂正前の請求項9の第5段落の「リソース要素グループ(REG)に関連した第1情報」という記載を、「リソース要素グループ(REG)バンドルのサイズに関連した第1情報」という記載へ訂正すること(以下、「訂正事項3-3」という。)、及び訂正前の請求項9の第5段落の「REGバンドルをインターリービングするためのインターリーバ」という記載を、「複数のREGバンドルをインターリービングするためのインターリーバ」という記載へ訂正すること(以下、「訂正事項3-4」という。)を含む。
(3)訂正の目的について
ア
本件訂正前の請求項9の第4段落には「前記少なく一つのプロセッサ」という記載があるが、当該記載と対応する「少なく一つのプロセッサ」という記載は存在せず、また、「少なく一つ」との記載は日本語としても明瞭でないから、請求項9の「前記少なく一つのプロセッサ」という記載は、どのようなプロセッサを意味するのか、明瞭でない。
そして、訂正事項3-1は、請求項9の第4段落における「前記少なく一つのプロセッサ」という記載を、「前記少なくとも一つのプロセッサ」という記載へ訂正することにより、請求項9の当該訂正後の記載が、請求項9の第3段落に記載された「少なくとも一つのプロセッサ」、及び同第4段落に記載された「前記少なくとも一つのプロセッサ」と同じプロセッサを意味することを明瞭にするものといえる。
したがって、訂正事項3-1は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる、「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。
イ
本件訂正前の請求項9の第4段落における「プロセッサが、」という記載では、同第5から第8段落における「基地局から・・・を受信し、(改行)・・・を受信し、・・・インターリービングされ、(改行)・・・に設定され、(改行)・・・を含む動作を実行させる」という動作の主体が「プロセッサ」であると解されるが、そのように解釈した場合、「実行させる」対象が特定されておらず不明であるから、上記「プロセッサが、」という記載は、明瞭でない。
そして、訂正事項3-2は、訂正前の請求項9の第4段落の「プロセッサが、」という記載を、「プロセッサに、」という記載へ訂正することにより、「実行させる」対象が「プロセッサ」であることを明瞭にするものといえる。
したがって、訂正事項3-2は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる、「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。
ウ
本件訂正前の請求項9の第5段落には、「リソース要素グループ(REG)に関連した第1情報」という記載があり、また、同第6段落には、「前記REGバンドルのサイズに関連した第1情報」という記載があるから、第5段落における「リソース要素グループ(REG)に関連した第1情報」という記載は、第6段落に記載された「前記REGバンドルのサイズに関連した第1情報」と同じ情報を意味しているのかどうか、明瞭でない。
そして、訂正事項3-3は、訂正前の請求項9の第5段落の「リソース要素グループ(REG)に関連した第1情報」という記載を、「リソース要素グループ(REG)バンドルのサイズに関連した第1情報」という記載へ訂正することにより、請求項9の当該訂正後の記載が、第6段落に記載された「前記REGバンドルのサイズに関連した第1情報」と同じ情報を意味していることを明瞭にするものといえる。
したがって、訂正事項3-3は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる、「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。
エ
訂正事項3-4は、訂正前の請求項9の第5段落の「REGバンドルをインターリービングするためのインターリーバ」という記載を、「複数のREGバンドルをインターリービングするためのインターリーバ」という記載へ訂正することにより、同段落に記載された「インターリーバ」を、不特定数の「REGバンドルをインターリービングするための」もの(上位概念)から、「複数のREGバンドルをインターリービングするための」もの(下位概念)へ変更するものであるから、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる、「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものである。
(4)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて
ア
訂正事項3-1は、上記(3)の「ア」で説示したとおり、請求項9の訂正後の記載が、請求項9の第3段落に記載された「少なくとも一つのプロセッサ」、及び同第4段落に記載された「前記少なくとも一つのプロセッサ」と同じプロセッサを意味することを明瞭にするものといえるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正である。
したがって、訂正事項3-1は、特許法第126条第5項の規定に適合する。
イ
設定登録時における願書に添付した明細書の段落0159には、「ファームウェアやソフトウェアによる具現の場合、本発明の一実施例は、以上で説明した機能又は動作を行うモジュール、手順、関数などの形態で具現することができる。ソフトウェアコードはメモリユニットに格納してプロセッサによって駆動することができる。」という記載があるから、ソフトウェアコードをプロセッサによって駆動することによって本件特許の発明を具現できること、換言すれば、ソフトウェアコードを実行することによりプロセッサに本件特許の発明の動作を実行させることが記載されているといえる。
そうすると、上記(3)の「イ」で説示したとおり請求項9の記載を訂正する訂正事項3-2は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正である。
したがって、訂正事項3-2は、特許法第126条第5項の規定に適合する。
ウ
訂正事項3-3は、上記(3)の「ウ」で説示したとおり、請求項9の訂正後の記載が、第6段落に記載された「前記REGバンドルのサイズに関連した第1情報」と同じ情報を意味していることを明瞭にするものといえるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正である。
したがって、訂正事項3-3は、特許法第126条第5項の規定に適合する。
エ
設定登録時における特許請求の範囲の請求項1の第2段落には、「複数のREGバンドルをインターリービングするためのインターリーバ」という記載があるから、上記(3)の「エ」で説示したとおり請求項9の記載を訂正する訂正事項3-4は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正である。
したがって、訂正事項3-4は、特許法第126条第5項の規定に適合する。
(5)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことについて
ア
訂正事項3-1は、上記(3)の「ア」で説示したとおり、請求項9の訂正後の記載が、請求項9の第3段落に記載された「少なくとも一つのプロセッサ」、及び同第4段落に記載された「前記少なくとも一つのプロセッサ」と同じプロセッサを意味することを明瞭にするものといえるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
したがって、訂正事項3-1は、特許法第126条第6項の規定に適合する。
イ
訂正事項3-2は、上記(3)の「イ」で説示したとおり、「実行させる」対象が「プロセッサ」であることを明瞭にするものといえるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
したがって、訂正事項3-2は、特許法第126条第6項の規定に適合する。
ウ
訂正事項3-3は、上記(3)の「ウ」で説示したとおり、請求項9の訂正後の記載が、第6段落に記載された「前記REGバンドルのサイズに関連した第1情報」と同じ情報を意味していることを明瞭にするものといえるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
したがって、訂正事項3-3は、特許法第126条第6項の規定に適合する。
エ
訂正事項3-4は、上記(3)の「エ」で説示したとおり、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
したがって、訂正事項3-4は、特許法第126条第6項の規定に適合する。
(6)独立特許要件について
上記「(3)」の「エ」で説示したとおり、訂正事項3は、特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正事項3-4を含むから、本件訂正後の請求項9に係る発明は、特許法第126条第7項に規定されるとおり、特許出願の際独立して特許を受けることができるものでなければならない。
そして、上記「(5)」の「ア」から「エ」で説示したとおり、訂正事項3-1から3-4はいずれも、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、このうち、訂正事項3-4は特許請求の範囲の減縮を目的とするものであることから、本件訂正後の請求項9に係る発明について、特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるとする理由を発見しない。
したがって、訂正事項3は、特許法第126条第7項の規定に適合する。
(7)訂正事項3についてのまとめ
以上のとおりであるから、上記「1」で説示した内容を考慮すると、訂正事項3は、特許法第126条第1項ただし書第1号、及び第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第3項、第5項、第6項、及び第7号の規定に適合する。
5 訂正事項4について
(1)訂正の目的について
上記「2」の「(3)」の「イ」で説示したのと同様に、本件訂正前の請求項13における「レギュラー区間で物理リソースにマップされる」という記載は明瞭でなく、また、訂正事項4は、請求項13に係る発明のマップが等間隔になされることを明瞭にするものといえるから、訂正事項4は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる、「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。
(2)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて
訂正事項4は、上記「2」の「(4)」の「イ」で説示したのと同様の理由により、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正である。
したがって、訂正事項4は、特許法第126条第5項の規定に適合する。
(3)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことについて
訂正事項4は、上記「2」の「(5)」の「イ」で説示したのと同様の理由により、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
したがって、訂正事項4は、特許法第126条第6項の規定に適合する。
(4)訂正事項4についてのまとめ
以上のとおりであるから、訂正事項4は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第5項及び第6項の規定に適合する。
6 訂正事項5について
(1)訂正の目的について
上記「2」の「(3)」の「イ」で説示したのと同様に、本件訂正前の請求項14における「レギュラー区間で物理リソースにマップされる」という記載は明瞭でなく、また、訂正事項5は、請求項14に係る発明のマップが等間隔になされることを明瞭にするものといえるから、訂正事項5は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる、「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。
(2)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて
訂正事項5は、上記「2」の「(4)」の「イ」で説示したのと同様の理由により、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正である。
したがって、訂正事項5は、特許法第126条第5項の規定に適合する。
(3)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことについて
訂正事項5は、上記「2」の「(5)」の「イ」で説示したのと同様の理由により、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
したがって、訂正事項5は、特許法第126条第6項の規定に適合する。
(4)訂正事項5についてのまとめ
以上のとおりであるから、訂正事項5は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第5項及び第6項の規定に適合する。
第5 むすび
以上のとおり、本件訂正審判の請求に係る訂正事項1、2、4、及び5は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第5項、及び第6項の規定に適合する。
また、本件訂正審判の請求に係る訂正事項3は、特許法第126条第1項ただし書第1号、及び第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第3項、第5項、第6項、及び第7項の規定に適合するものである。
よって、結論のとおり審決する。
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2024-390070