特許訂正審判
2017-390011
パケット処理方法、装置及びシステム
- 審判番号
- 2017-390011
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2015-048938
- 登録番号
- 特許第6055009号(P6055009)
- 請求日
- 2017年02月06日
- 審決日
- 2017年04月28日
- 公報発行日
- 2017年07月28日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【請求人】華為技術有限公司
- 【請求人代理人】伊東 忠重
- 【請求人代理人】伊東 忠彦
- 【請求人代理人】大貫 進介
- 審判長/審判官
- 審判長 大塚 良平
- 審判官 中野 浩昌
- 審判官 山中 実
- 分類
- P141 .853-Y (H04L)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第1項、特許法第126条第3項、特許法第126条第5項、特許法第126条第6項、特許法第126条第7項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特許第6055009号に関する訂正審判事件について,次のとおり審決する。
結論
【結 論】
特許第6055009号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり,訂正後の請求項11,12,18及び19について訂正することを認める。
理由
【理 由】
第1 手続の経緯
本件訂正審判の請求に係る特許第6055009号は,平成25年5月17日(パリ条約に基づく優先権主張 2012年5月21日 中国(CN))に出願された特願2013-105078号の一部について平成27年3月12日に新たに特願2015-48938号として特許出願され,平成28年12月9日にその特許権の設定登録がなされたものであり,その後,平成29年2月6日に本件訂正審判の請求がなされたものである。
第2 請求の趣旨
本件訂正審判の請求の趣旨は,特許第6055009号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり,訂正後の請求項11,12,18及び19について訂正することを認める,との審決を求めるものである。
第3 訂正の内容
1.訂正事項A
特許請求の範囲の請求項11の第4行にある「フローテーブルにおける」を,「前記ネットワーク装置のフローテーブルにおける」と訂正する。(以下,「訂正事項A1」という。)
特許請求の範囲の請求項11の第6行にある「に従って,前記ネットワーク装置のフローテーブルに」を,「に従って,前記フローテーブルに」と訂正する。(以下,「訂正事項A2」という。)
請求項11の記載を引用する請求項12,請求項18及び請求項19も同様に訂正する。
2.訂正事項B
特許請求の範囲の請求項11の第10行にある「前記コントローラにより,前記第一フローテーブルエントリーを生成し,」を,「前記第一フローテーブルエントリーは前記コントローラにより生成され,」と訂正する。
請求項11の記載を引用する請求項12,請求項18及び請求項19も同様に訂正する。
第4 当審の判断
1.一群の請求項について
訂正事項A及び訂正事項Bは,訂正前の請求項11の記載を訂正しようとするものであるところ,訂正前の請求項12,18及び19は,直接又は間接的に請求項11を引用したものであるから,請求項11,12,18及び19は,特許法施行規則第45条の4に規定する関係を有する一群の請求項を構成するものである。
したがって,本件訂正審判の請求は,特許法第126条第3項の規定に適合する。
2.訂正事項Aについて
(1)訂正の目的について
訂正前の請求項11には,「コントローラにより,第一フローテーブルエントリーをネットワーク装置に送信し,前記第一フローテーブルエントリーは,第一フローテーブルエントリーの重要性を示すために用いられる第一重要性情報を含み,前記第一重要性情報は,フローテーブルにおける第二フローテーブルエントリーの第二重要性情報及び前記第一フローテーブルエントリーの前記第一重要性情報に従って,前記ネットワーク装置のフローテーブルにアイドルフローテーブルエントリーリソースが存在しない場合,前記第一フローテーブルエントリーを前記フローテーブルに追加するかどうかを判断するために,前記ネットワーク装置により用いられ;」(下線は強調のため当審で付与した。)と記載されており,この記載では,「ネットワーク装置」と最初の「フローテーブル」との関係が不明瞭となっていたところ,訂正事項A1は,最初の「フローテーブル」を「前記ネットワーク装置のフローテーブル」と訂正することで,両者の関係を明瞭にするものである。
さらに,最初の「フローテーブル」と2番目の「前記ネットワーク装置のフローテーブル」とは同じ「フローテーブル」を意味することが明らかであるから,訂正事項A2は,最初の「フローテーブル」の記載を「前記ネットワーク装置のフローテーブル」に訂正する訂正事項A1と整合するために,2番目の「前記ネットワーク装置のフローテーブル」を「前記フローテーブル」に訂正するものである。
そうすると,訂正事項A1及び訂正事項A2は,いずれも明瞭でない記載の釈明を目的とするものといえるから,訂正事項Aは,特許法第126条第1項ただし書第3号に規定された明瞭でない記載の釈明を目的とするものに該当する。
(2)願書に添付した明細書,特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
訂正前の請求項11自身に,「前記ネットワーク装置のフローテーブル」と記載されているように,「フローテーブル」が「前記ネットワーク装置のフローテーブル」であることは,訂正前の請求項11に記載された事項であるから,請求項11についての訂正事項Aは,特許請求の範囲に記載した範囲内の訂正であるといえ,特許法第126条第5項の規定に適合する。
(3)実質上特許請求の範囲を拡張し,また変更する訂正ではないこと
上記(2)のとおり,訂正事項Aは,訂正前の請求項11自身に記載された範囲内の訂正であるから,実質上特許請求の範囲を拡張し,また変更する訂正ではなく,特許法第126条第6項の規定に適合する。
(4)独立して特許を受けることができるものであること
上記(1)のとおり,訂正事項Aは,特許法第126条第1項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものであるから,特許法第126条第7項に規定された要件の判断は必要でない。
3.訂正事項Bについて
(1)訂正の目的について
「フローテーブルエントリー送信方法」という方法の発明である訂正前の請求項11には,「コントローラにより,第一フローテーブルエントリーをネットワーク装置に送信し,(中略)
前記コントローラにより,前記第一フローテーブルエントリーを生成し,」と記載されており,その記載の順序に従うと,「第一フローテーブルエントリー」について,コントローラが第一フローテーブルエントリーをネットワーク装置に送信した後に,前記コントローラが前記第一フローテーブルエントリーを生成するとの解釈を含み得る点で,処理の順序が不明瞭となっていた。
そこで,訂正事項Bは,「前記コントローラにより,前記第一フローテーブルエントリーを生成し,」を,「前記第一フローテーブルエントリーは前記コントローラにより生成され,」と訂正することで,コントローラは,該コントローラにより生成された第一フローテーブルエントリーを送信すること,すなわち,第一フローテーブルエントリーを生成した後に送信することを明瞭にするものである。
そうすると,訂正事項Bは,特許法第126条第1項ただし書第3号に規定された明瞭でない記載の釈明を目的とするものに該当する。
(2)願書に添付した明細書,特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
訂正前の請求項11自身に「前記コントローラにより,前記第一フローテーブルエントリーを生成し」と記載され,当該記載において,「第一フローテーブル」に「前記」が付加されており,「前記」が指示する「フローテーブル」は,前記コントローラによりネットワーク装置に送信される「フローテーブル」であることが明らかであるから,訂正前の請求項11の記載から,コントローラは該コントローラにより生成された第一フローテーブルエントリーを送信することが読み取れる。
よって,請求項11についての訂正事項Bは,訂正前の請求項11自身に記載された範囲内の訂正であるから,特許法第126条第5項の規定に適合する。
(3)実質上特許請求の範囲を拡張し,また変更する訂正ではないこと
上記(2)のとおり,訂正事項Bは,訂正前の請求項11自身に記載された範囲内の訂正であるから,実質上特許請求の範囲を拡張し,また変更する訂正ではなく,特許法第126条第6項の規定に適合する。
(4)独立して特許を受けることができるものであること
上記(1)のとおり,訂正事項Bは,特許法第126条第1項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものであるから,特許法第126条第7項に規定された要件の判断は必要でない。
第5 まとめ
以上のとおりであるから,本件訂正審判の請求に係る訂正事項A及び訂正事項Bは,特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とするものであり,また特許法第126条第3項,第5項及び第6項の規定に適合する。
よって,結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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