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特許訂正審判

2020-390006

移動通信システム、コアネットワーク、基地局、端末、および、マルチキャストデータ配信方法

審判番号
2020-390006
法域
特許
審判種別
訂正審判(訂正の審決)
出願番号
特願2013-028972外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2020年01月17日
審決日
2020年03月17日
公報発行日
2020年06月26日
結論
訂正認容
当事者
審判長/審判官
分類
P141 .851-Y (H04W) / P141 .852-Y (H04W)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第126条、特許法第126条第7項、特許法第126条第6項
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特許第5263459号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】
特許第5263459号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。

理由

目次 ▾ 32項目
【理 由】

第1 手続の経緯

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特許第5263459号は、2007年(平成19年)12月13日(優先権主張 平成19年1月30日)を国際出願日とする特願2008-556016号の一部を、平成23年10月24日に新たな特許出願とした特願2011-232785号の一部を、平成24年11月7日に新たな特許出願とした特願2012-245682号の一部を、平成25年2月18日に更に新たな特許出願としたものであって、平成25年5月10日に特許権の設定登録がなされ、その後、令和2年1月17日に本件訂正審判の請求がされたものである。

第2 請求の趣旨及び訂正の内容

本件訂正審判の請求の趣旨は、特許第5263459号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める、との審決を求めるものであり、その訂正の内容は、次の訂正事項からなる。

1.訂正事項1

特許請求の範囲の請求項1に「前記コアネットワークは、前記コアネットワークと前記基地局との間のデータ通信に用いられるTEIDを、前記基地局に送信し、」と記載されているのを、「前記コアネットワークは、前記コアネットワークと前記基地局との間のデータ通信に用いられるTEIDを含むセッション開始メッセージを、前記基地局に送信し、」に訂正する。(下線は、訂正箇所を示す。以下同様。)

請求項1の記載を引用する請求項2も同様に訂正する。

2.訂正事項2

特許請求の範囲の請求項3を削除する。

3.訂正事項3

特許請求の範囲の請求項4に「前記コアネットワークと前記基地局との間のデータ通信に用いられるTEIDを、前記基地局に送信する手段を有し、」と記載されているのを、「前記コアネットワークと前記基地局との間のデータ通信に用いられるTEIDを含むセッション開始メッセージを、前記基地局に送信する手段を有し、」に訂正する。

請求項4の記載を引用する請求項5も同様に訂正する。

4.訂正事項4

特許請求の範囲の請求項6を削除する。

5.訂正事項5

特許請求の範囲の請求項7に「前記コアネットワークと前記基地局との間のデータ通信に用いられるTEIDを、前記コアネットワークから受信する手段と、」と記載されているのを、「前記コアネットワークと前記基地局との間のデータ通信に用いられるTEIDを含むセッション開始メッセージを、前記コアネットワークから受信する手段と、」に訂正する。

請求項7の記載を引用する請求項8も同様に訂正する。

6.訂正事項6

特許請求の範囲の請求項9を削除する。

7.訂正事項7

特許請求の範囲の請求項10に「前記コアネットワークと前記基地局との間のデータ通信に用いられるTEIDを前記コアネットワークから受信する前記基地局から、前記マルチキャストデータを受信する手段を有し、」と記載されているのを、「前記コアネットワークと前記基地局との間のデータ通信に用いられるTEIDを含むセッション開始メッセージを前記コアネットワークから受信する前記基地局から、前記マルチキャストデータを受信する手段を有し、」に訂正する。

請求項10の記載を引用する請求項11及び13も同様に訂正する。

8.訂正事項8

特許請求の範囲の請求項12を削除する。

9.訂正事項9

特許請求の範囲の請求項13に「請求項10乃至12のいずれか一項に記載の端末」と記載されているのを、「請求項10または11に記載の端末」に訂正する。

10.訂正事項10

特許請求の範囲の請求項14に「前記コアネットワークと前記基地局との間のデータ通信に用いられるTEIDを前記コアネットワークから送信し、」と記載されているのを、「前記コアネットワークと前記基地局との間のデータ通信に用いられるTEIDを含むセッション開始メッセージを前記コアネットワークから送信し、」に訂正する。

11.訂正事項11

特許請求の範囲の請求項15に「前記コアネットワークと前記基地局との間のデータ通信に用いられるTEIDを前記基地局に送信し、」と記載されているのを、「前記コアネットワークと前記基地局との間のデータ通信に用いられるTEIDを含むセッション開始メッセージを前記基地局に送信し、」に訂正する。

12.訂正事項12

特許請求の範囲の請求項16に「コアネットワークから、コアネットワークと前記基地局との間のデータ通信に用いられるTEIDを受信し、」と記載されているのを、「コアネットワークから、コアネットワークと前記基地局との間のデータ通信に用いられるTEIDを含むセッション開始メッセージを受信し、」に訂正する。

13.訂正事項13

特許請求の範囲の請求項17に「コアネットワークと基地局との間のデータ通信に用いられるTEIDを、前記コアネットワークから受信する前記基地局から、前記マルチキャストデータを受信し、」と記載されているのを、「コアネットワークと基地局との間のデータ通信に用いられるTEIDを含むセッション開始メッセージを前記コアネットワークから受信する前記基地局から、前記マルチキャストデータを受信し、」に訂正する。

14.訂正事項14

特許請求の範囲の請求項17に「基地局のマルチキャストデータ配信方法」と記載されているのを、「端末のマルチキャストデータ配信方法」に訂正する。

第3 当審の判断

1.訂正事項1

(1)訂正の目的について

訂正前の請求項1に係る発明では、「・・・TEIDを、前記基地局に送信し、」としてTEIDを基地局に送信することは特定していたものの、どのように送信するのかについては特定されていなかった。

これに対して、訂正後の請求項1に係る発明は「・・・TEIDを含むセッション開始メッセージを、前記基地局に送信し、」とすることにより、TEIDはセッション開始メッセージに含まれ、当該セッション開始メッセージとしてTEIDを基地局に送信することを特定しようとするものであるから、特許請求の範囲を減縮する訂正といえ、特許法126条1項ただし書1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。請求項1を引用する請求項2に係る訂正についても同様である。

したがって、訂正事項1は特許法126条1項ただし書1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

(2)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて

願書に添付した明細書の段落【0042】に「次に、コアネットワークノード11は、基地局装置12にeRANAPのMBMSセッション開始(MBMS Session Start)メッセージを送る(ステップ102)。MBMSセッション開始メッセージには、サービスIDであるTMGI(Temporary Mobile Group Identity)、コアネットワークノード11が決めたトンネルIDであるTEID(Tunnel Endpoint Identifier)、およびQoS(Quality of Service)情報が含まれている。TEIDの値はコアネットワークノード11が決めたものである。QoS情報によってMBMSのサービスのビットレートなどが指定される。」(当審注:下線は当審で付した。)と記載されているように、TEIDを含むセッション開始メッセージを基地局に送信することが記載されている。

したがって、訂正事項1は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法126条5項に適合するものである。

(3)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと

訂正事項1は、上記(1)で検討したように、訂正前の請求項1に係る発明の特許請求の範囲を減縮するものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しない。請求項1を引用する請求項2に係る訂正についても同様である。したがって、訂正事項1は、特許法126条6項に適合するものである。

(4)独立特許要件について

請求項1に係る訂正は、訂正前の請求項1に係る発明の特許請求の範囲を減縮するものであるから、特許要件の適否について見直すべき新たな事情は存在せず、訂正後の特許請求の範囲の請求項1に記載されている事項により特定される発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができるものである。請求項1を引用する請求項2についても同様である。

したがって、訂正事項1は特許法126条第7項に適合するものである。

2.訂正事項2

(1)訂正の目的について

訂正事項2は、請求項3を削除するというものであるから、当該訂正事項2は、特許法126条1項ただし書1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

(2)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて

訂正事項2は、請求項3を削除するというものであるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法126条5項に適合するものである。

(3)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと

訂正事項2は、請求項3を削除するというものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法126条6項に適合するものである。

(4)独立特許要件について

訂正事項2は、請求項3を削除するというものであるから、特許要件の適否について見直すべき新たな事情は存在せず、特許法126条第7項に適合するものである。

3.訂正事項3

(1)訂正の目的について

訂正前の請求項4に係る発明では、「・・・TEIDを、前記基地局に送信する・・」としてTEIDを基地局に送信することは特定していたものの、どのように送信するのかについては特定されていなかった。

これに対して、訂正後の請求項4に係る発明は「・・・TEIDを含むセッション開始メッセージを、前記基地局に送信する・・」とすることにより、TEIDはセッション開始メッセージに含まれ、当該セッション開始メッセージとしてTEIDを基地局に送信することを特定しようとするものであるから、特許請求の範囲を減縮する訂正といえ、特許法126条1項ただし書1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。請求項4を引用する請求項5に係る訂正についても同様である。

したがって、訂正事項3は特許法126条1項ただし書1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

(2)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて

願書に添付した明細書の段落【0042】に「次に、コアネットワークノード11は、基地局装置12にeRANAPのMBMSセッション開始(MBMS Session Start)メッセージを送る(ステップ102)。MBMSセッション開始メッセージには、サービスIDであるTMGI(Temporary Mobile Group Identity)、コアネットワークノード11が決めたトンネルIDであるTEID(Tunnel Endpoint Identifier)、およびQoS(Quality of Service)情報が含まれている。TEIDの値はコアネットワークノード11が決めたものである。QoS情報によってMBMSのサービスのビットレートなどが指定される。」(当審注:下線は当審で付した。)と記載されているように、TEIDを含むセッション開始メッセージを基地局に送信することが記載されている。

したがって、訂正事項3は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法126条5項に適合するものである。

(3)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと

訂正事項3は、上記(1)で検討したように、訂正前の請求項4に係る発明の特許請求の範囲を減縮するものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しない。請求項4を引用する請求項5に係る訂正についても同様である。したがって、訂正事項3は特許法126条6項に適合するものである。

(4)独立特許要件について

請求項4に係る訂正は、訂正前の請求項4に係る発明の特許請求の範囲を減縮するものであるから、特許要件の適否について見直すべき新たな事情は存在せず、訂正後の特許請求の範囲の請求項4に記載されている事項により特定される発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができるものである。請求項4を引用する請求項5についても同様である。

したがって、訂正事項3は特許法126条第7項に適合するものである。

4.訂正事項4

(1)訂正の目的について

訂正事項4は、請求項6を削除するというものであるから、当該訂正事項4は、特許法126条1項ただし書1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

(2)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて

訂正事項4は、請求項6を削除するというものであるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法126条5項に適合するものである。

(3)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと

訂正事項4は、請求項6を削除するというものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法126条6項に適合するものである。

(4)独立特許要件について

訂正事項4は、請求項6を削除するというものであるから、特許要件の適否について見直すべき新たな事情は存在せず、特許法126条第7項に適合するものである。

5.訂正事項5

(1)訂正の目的について

訂正前の請求項7に係る発明では、「・・・基地局であって、・・・TEIDを、・・・から受信する・・・」としてTEIDを受信することは特定していたものの、どのように受信するのかについては特定されていなかった。

これに対して、訂正後の請求項7に係る発明は「・・・基地局であって、・・・TEIDを含むセッション開始メッセージを、・・・から受信する・・・」とすることにより、TEIDはセッション開始メッセージに含まれ、当該セッション開始メッセージとしてTEIDを基地局が受信することを特定するものであるから、特許請求の範囲を減縮しようとする訂正といえ、特許法126条1項ただし書1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。請求項7を引用する請求項8に係る訂正についても同様である。

したがって、訂正事項5は特許法126条1項ただし書1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

(2)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて

願書に添付した明細書の段落【0042】に「次に、コアネットワークノード11は、基地局装置12にeRANAPのMBMSセッション開始(MBMS Session Start)メッセージを送る(ステップ102)。MBMSセッション開始メッセージには、サービスIDであるTMGI(Temporary Mobile Group Identity)、コアネットワークノード11が決めたトンネルIDであるTEID(Tunnel Endpoint Identifier)、およびQoS(Quality of Service)情報が含まれている。TEIDの値はコアネットワークノード11が決めたものである。QoS情報によってMBMSのサービスのビットレートなどが指定される。」(当審注:下線は当審で付した。)と記載されているように、TEIDを含むセッション開始メッセージを基地局が受信することが記載されている。

したがって、訂正事項5は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法126条5項に適合するものである。

(3)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと

訂正事項5は、上記(1)で検討したように、訂正前の請求項7に係る発明の特許請求の範囲を減縮するものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しない。請求項7を引用する請求項8に係る訂正についても同様である。したがって、訂正事項5は特許法126条6項に適合するものである。

(4)独立特許要件について

請求項7に係る訂正は、訂正前の請求項7に係る発明の特許請求の範囲を減縮するものであるから、特許要件の適否について見直すべき新たな事情は存在せず、訂正後の特許請求の範囲の請求項7に記載されている事項により特定される発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができるものである。請求項7を引用する請求項8についても同様である。

したがって、訂正事項5は特許法126条第7項に適合するものである。

6.訂正事項6

(1)訂正の目的について

訂正事項6は、請求項9を削除するというものであるから、当該訂正事項6は、特許法126条1項ただし書1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

(2)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて

訂正事項6は、請求項9を削除するというものであるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法126条5項に適合するものである。

(3)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと

訂正事項6は、請求項9を削除するというものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法126条6項に適合するものである。

(4)独立特許要件について

訂正事項6は、請求項9を削除するというものであるから、特許要件の適否について見直すべき新たな事情は存在せず、特許法126条第7項に適合するものである。

7.訂正事項7

(1)訂正の目的について

訂正前の請求項10に係る発明では、「・・・TEIDを・・・から受信する前記基地局」としてTEIDを受信することは特定していたものの、どのように受信するのかについては特定されていなかった。

これに対して、訂正後の請求項10に係る発明は「・・・TEIDを含むセッション開始メッセージを・・・から受信する前記基地局」とすることにより、TEIDはセッション開始メッセージに含まれ、当該セッション開始メッセージとしてTEIDを基地局が受信することを特定しようとするものであるから、特許請求の範囲を減縮する訂正といえ、特許法126条1項ただし書1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。請求項10を引用する請求項11及び13に係る訂正についても同様である。

したがって、訂正事項7は特許法126条1項ただし書1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

(2)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて

願書に添付した明細書の段落【0042】に「次に、コアネットワークノード11は、基地局装置12にeRANAPのMBMSセッション開始(MBMS Session Start)メッセージを送る(ステップ102)。MBMSセッション開始メッセージには、サービスIDであるTMGI(Temporary Mobile Group Identity)、コアネットワークノード11が決めたトンネルIDであるTEID(Tunnel Endpoint Identifier)、およびQoS(Quality of Service)情報が含まれている。TEIDの値はコアネットワークノード11が決めたものである。QoS情報によってMBMSのサービスのビットレートなどが指定される。」(当審注:下線は当審で付した。)と記載されているように、TEIDを含むセッション開始メッセージを基地局が受信することが記載されている。

したがって、訂正事項7は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法126条5項に適合するものである。

(3)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと

訂正事項7は、上記(1)で検討したように、訂正前の請求項10に係る発明の特許請求の範囲を減縮するものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しない。請求項10を引用する請求項11及び13に係る訂正についても同様である。したがって、訂正事項7は特許法126条6項に適合するものである。

(4)独立特許要件について

請求項10に係る訂正は、訂正前の請求項10に係る発明の特許請求の範囲を減縮するものであるから、特許要件の適否について見直すべき新たな事情は存在せず、訂正後の特許請求の範囲の請求項10に記載されている事項により特定される発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができるものである。請求項10を引用する請求項11及び13についても同様である。

したがって、訂正事項7は特許法126条第7項に適合するものである。

8.訂正事項8

(1)訂正の目的について

訂正事項8は、請求項12を削除するというものであるから、当該訂正事項8は、特許法126条1項ただし書1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

(2)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて

訂正事項8は、請求項12を削除するというものであるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法126条5項に適合するものである。

(3)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと

訂正事項8は、請求項12を削除するというものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法126条6項に適合するものである。

(4)独立特許要件について

訂正事項8は、請求項12を削除するというものであるから、特許要件の適否について見直すべき新たな事情は存在せず、特許法126条第7項に適合するものである。

9.訂正事項9

(1)訂正の目的について

訂正事項9は、請求項12を請求項13が引用している請求項から削除するものであるから、訂正事項9は、特許法126条1項ただし書1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

(2)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて

訂正事項9は、引用している請求項を削除する訂正であるから 、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法126条5項に適合するものである。

(3)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと

訂正事項9は、引用している請求項を削除する訂正であるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法126条6項に適合するものである。

(4)独立特許要件について

訂正事項9は、引用している請求項を削除する訂正であるから、特許要件の適否について見直すべき新たな事情は存在せず、特許法126条第7項に適合するものである。

10.訂正事項10

(1)訂正の目的について

訂正前の請求項14に係る発明では、「・・・TEIDを前記コアネットワークから送信し、」としてTEIDがコアネットワークから送信されることは特定していたものの、どのように送信するのかについては特定されていなかった。

これに対して、訂正後の請求項14に係る発明は「・・・TEIDを含むセッション開始メッセージを前記コアネットワークから送信し、」とすることにより、TEIDはセッション開始メッセージに含まれ、当該セッション開始メッセージとしてコアネットワークから送信されることを特定しようとするものであるから、特許請求の範囲を減縮する訂正といえる。

したがって、訂正事項10は特許法126条1項ただし書1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

(2)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて

願書に添付した明細書の段落【0042】に「次に、コアネットワークノード11は、基地局装置12にeRANAPのMBMSセッション開始(MBMS Session Start)メッセージを送る(ステップ102)。MBMSセッション開始メッセージには、サービスIDであるTMGI(Temporary Mobile Group Identity)、コアネットワークノード11が決めたトンネルIDであるTEID(Tunnel Endpoint Identifier)、およびQoS(Quality of Service)情報が含まれている。TEIDの値はコアネットワークノード11が決めたものである。QoS情報によってMBMSのサービスのビットレートなどが指定される。」(当審注:下線は当審で付した。)と記載されているように、TEIDを含むセッション開始メッセージをコアネットワークから送信することが記載されている。

したがって、訂正事項10は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法126条5項に適合するものである。

(3)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと

訂正事項10は、上記(1)で検討したように、訂正前の請求項14に係る発明の特許請求の範囲を減縮するものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法126条6項に適合するものである。

(4)独立特許要件について

訂正事項10は、訂正前の請求項14に係る発明の特許請求の範囲を減縮するものであるから、特許要件の適否について見直すべき新たな事情は存在せず、訂正後の特許請求の範囲の請求項14に記載されている事項により特定される発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができるものである。

したがって、訂正事項10は特許法126条第7項に適合するものである。

11.訂正事項11

(1)訂正の目的について

訂正前の請求項15に係る発明では、「・・・TEIDを前記基地局に送信し、」としてTEIDを基地局に送信することは特定していたものの、どのように送信するのかについては特定されていなかった。

これに対して、訂正後の請求項15に係る発明は「・・・TEIDを含むセッション開始メッセージを前記基地局に送信し、」とすることにより、TEIDはセッション開始メッセージに含まれ、当該セッション開始メッセージとしてTEIDを基地局に送信することを特定しようとするものであるから、特許請求の範囲を減縮する訂正といえ、特許法126条1項ただし書1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

したがって、訂正事項11は特許法126条1項ただし書1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

(2)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて

願書に添付した明細書の段落【0042】に「次に、コアネットワークノード11は、基地局装置12にeRANAPのMBMSセッション開始(MBMS Session Start)メッセージを送る(ステップ102)。MBMSセッション開始メッセージには、サービスIDであるTMGI(Temporary Mobile Group Identity)、コアネットワークノード11が決めたトンネルIDであるTEID(Tunnel Endpoint Identifier)、およびQoS(Quality of Service)情報が含まれている。TEIDの値はコアネットワークノード11が決めたものである。QoS情報によってMBMSのサービスのビットレートなどが指定される。」(当審注:下線は当審で付した。)と記載されているように、TEIDを含むセッション開始メッセージを基地局に送信することが記載されている。

したがって、訂正事項11は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法126条5項に適合するものである。

(3)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと

訂正事項11は、上記(1)で検討したように、訂正前の請求項15に係る発明の特許請求の範囲を減縮するものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法126条6項に適合するものである。

(4)独立特許要件について

訂正事項11は、訂正前の請求項15に係る発明の特許請求の範囲を減縮するものであるから、特許要件の適否について見直すべき新たな事情は存在せず、訂正後の特許請求の範囲の請求項15に記載されている事項により特定される発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができるものである。

したがって、訂正事項11は特許法126条第7項に適合するものである。

12.訂正事項12

(1)訂正の目的について

訂正前の請求項16に係る発明では、「コアネットワークから・・・TEIDを受信し、」としてTEIDを受信することは特定していたものの、どのように受信するのかについては特定されていなかった。

これに対して、訂正後の請求項16に係る発明は「コアネットワークから・・・TEIDを含むセッション開始メッセージを受信し、」とすることにより、TEIDはセッション開始メッセージに含まれ、当該セッション開始メッセージとしてTEIDを受信することを特定しようとするものであるから、特許請求の範囲を減縮する訂正といえ、特許法126条1項ただし書1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

したがって、訂正事項12は特許法126条1項ただし書1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

(2)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて

願書に添付した明細書の段落【0042】に「次に、コアネットワークノード11は、基地局装置12にeRANAPのMBMSセッション開始(MBMS Session Start)メッセージを送る(ステップ102)。MBMSセッション開始メッセージには、サービスIDであるTMGI(Temporary Mobile Group Identity)、コアネットワークノード11が決めたトンネルIDであるTEID(Tunnel Endpoint Identifier)、およびQoS(Quality of Service)情報が含まれている。TEIDの値はコアネットワークノード11が決めたものである。QoS情報によってMBMSのサービスのビットレートなどが指定される。」(当審注:下線は当審で付した。)と記載されているように、コアネットワークからTEIDを含むセッション開始メッセージを受信することが記載されている。

したがって、訂正事項12は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法126条5項に適合するものである。

(3)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと

訂正事項12は、上記(1)で検討したように、訂正前の請求項16に係る発明の特許請求の範囲を減縮するものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法126条6項に適合するものである。

(4)独立特許要件について

訂正事項12は、訂正前の請求項16に係る発明の特許請求の範囲を減縮するものであるから、特許要件の適否について見直すべき新たな事情は存在せず、訂正後の特許請求の範囲の請求項16に記載されている事項により特定される発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができるものである。

したがって、訂正事項12は特許法126条第7項に適合するものである。

13.訂正事項13

(1)訂正の目的について

訂正前の請求項17に係る発明では、「・・・TEIDを、・・・から受信する前記基地局」としてTEIDを受信することは特定していたものの、どのように受信するのかについては特定されていなかった。

これに対して、訂正後の請求項17に係る発明は「・・・TEIDを含むセッション開始メッセージを・・・から受信する前記基地局」とすることにより、TEIDはセッション開始メッセージに含まれ、当該セッション開始メッセージとしてTEIDを基地局が受信することを特定しようとするものであるから、特許請求の範囲を減縮する訂正といえ、特許法126条1項ただし書1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

したがって、訂正事項13は特許法126条1項ただし書1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

(2)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて

願書に添付した明細書の段落【0042】に「次に、コアネットワークノード11は、基地局装置12にeRANAPのMBMSセッション開始(MBMS Session Start)メッセージを送る(ステップ102)。MBMSセッション開始メッセージには、サービスIDであるTMGI(TemporaryMobileGroupIdentity)、コアネットワークノード11が決めたトンネルIDであるTEID(Tunnel EndpointIdentifier)、およびQoS(QualityofService)情報が含まれている。TEIDの値はコアネットワークノード11が決めたものである。QoS情報によってMBMSのサービスのビットレートなどが指定される。」(当審注:下線は当審で付した。)と記載されているように、TEIDを含むセッション開始メッセージを基地局が受信することが記載されている。

したがって、訂正事項13は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法126条5項に適合するものである。

(3)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと

訂正事項13は、上記(1)で検討したように、訂正前の請求項17に係る発明の特許請求の範囲を減縮するものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法126条6項に適合するものである。

(4)独立特許要件について

訂正事項13は、訂正前の請求項17に係る発明の特許請求の範囲を減縮するものであるから、特許要件の適否について見直すべき新たな事情は存在せず、訂正後の特許請求の範囲の請求項17に記載されている事項により特定される発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができるものである。

したがって、訂正事項13は特許法126条第7項に適合するものである。

14.訂正事項14

(1)訂正の目的について

請求項17の冒頭の段落に「・・・端末のマルチキャストデータ配信方法であって」と記載されていることから、請求項17は、端末のマルチキャストデータ配信方法に係る発明であると解され、第2段落には、基地局からマルチキャストデータを受信するという端末の動作が記載されているところ、請求項17の末尾の記載は「基地局のマルチメディア配信方法」となっており、動作の主体が対応していない。加えて請求項17は、端末の発明である請求項10と対応しており、請求項10に係る発明を方法の発明としたものと解される。そうしてみると、訂正前の請求項17の「基地局のマルチキャストデータ配信方法」との記載が誤記であることは明らかである。

したがって、訂正事項14は、特許法126条1項ただし書2号に規定する誤記の訂正を目的とするものである。

(2)願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること

訂正事項14は、請求項17の明らかな誤記を正しい記載である「端末のマルチキャストデータ配信方法」に訂正するのみであるから、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法126条5項に適合するものである。

(3)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと

訂正事項14は、訂正前の請求項17の誤記を訂正するものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項に適合するものである。

(4)独立特許要件について

訂正事項14に係る訂正により、実質上特許請求の範囲の内容が変更されるものではないことから、訂正後の特許請求の範囲の請求項17に記載されている事項により特定される発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができるものである。

したがって、訂正事項14は、特許法第126条第7項の規定に適合する。

第4 むすび

以上のとおりであるから、本件訂正審判の請求は、特許法126条1項ただし書1号、2号に掲げる事項を目的とし、かつ、同条5ないし7項の規定に適合する。

よって、結論のとおり審決する。

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2020-390006

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