特許異議申立
2019-700586
耐久シリカグラウト並びに耐久シリカグラウトを用いた地盤改良工法
- 審判番号
- 2019-700586
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 特願2018-093021
- 登録番号
- 6460432
- 請求日
- 2019年07月26日
- 審決日
- 2022年03月17日
- 公報発行日
- 2022年06月24日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【権利者】強化土エンジニヤリング株式会社
- 【権利者代理人】久門 享
- 【権利者代理人】久門 保子
- 【異議申立人】谷口 俊春
- 【異議申立人】ケミカルグラウト 株式会社
- 【異議申立人代理人】特許業務法人高橋特許事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 森次 顕
- 審判官 西田 秀彦
- 審判官 住田 秀弘
- 分類
- P1651.113-YAA(C09K) / P1651.121-YAA(C09K) / P1651.537-YAA(C09K)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法120条の8第1項特許法135条
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第36条第6項第2号、特許法第29条第2項、特許法第29条第1項第3号、特許法第120条の5第4項、特許法第120条の5第2項、特許法第120条の8第1項
- データ出所
- 審決公報(XML)
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特許第6460432号発明「耐久シリカグラウト並びに耐久シリカグラウトを用いた地盤改良工法」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。
結論
結 論
特許第6460432号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり訂正後の請求項〔1-32〕について訂正することを認める。
特許第6460432号の請求項1ないし7、9ないし19、21ないし31に係る特許を維持する。
特許第6460432号の請求項8、20、32に係る特許についての特許異議の申立てを却下する。
理由
理 由
第1 手続の経緯
特許第6460432号の請求項1ないし32に係る特許についての出願は、平成30年5月14日に出願(優先権主張平成29年5月16日)され、平成31年1月11日にその特許権の設定登録がされ、平成31年1月30日に特許掲載公報が発行された。
本件特許異議の申立ての経緯は、次のとおりである。
令和1年 7月26日 :特許異議申立人谷口俊春(以下「申立人A」 という。)による請求項1ないし32に係る 特許に対する特許異議の申立て
申立人Aが提出した異議申立書を、以下「 申立書A」という。
令和1年 7月30日 :特許異議申立人ケミカルグラウト株式会社( 以下「申立人B」という。)による請求項1 ないし5に係る特許に対する特許異議の申立 て
申立人Bが提出した異議申立書を、以下「申 立書B」という。
令和1年11月28日付け:取消理由通知書
令和2年 1月24日 :特許権者による指定期間延長に係る上申書の 提出
令和2年 1月28日付け:特許権者への通知書(指定期間の延長)
令和2年 3月 3日 :特許権者による意見書の提出及び訂正の請求
令和2年 6月15日付け:特許権者への審尋
令和2年 7月20日 :回答書の提出
令和2年 9月25日付け:訂正拒絶理由通知書
令和2年11月 2日 :訂正請求の補正、意見書の補正
令和3年 3月24日付け:取消理由通知書(決定の予告)
令和3年 5月31日 :特許権者による意見書の提出及び訂正の請求 (以下、「本件訂正請求」という。)
令和3年 7月27日 :申立人Aによる意見書の提出
令和3年 8月30日 :申立人Bによる意見書の提出
なお、令和2年3月3日にされた訂正請求(令和2年11月2日に補正されたもの)による訂正は、取消理由通知書(決定の予告)において説示したとおり、認められない。
第2 訂正の適否についての判断
1 訂正の内容
本件訂正請求による訂正の内容は以下のとおりである(下線は訂正箇所を示す。以下同様。)。
(1)訂正事項1
ア 訂正事項1(ア)
特許請求の範囲の請求項1に、
「シリカ注入液を地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカ注入液はシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、該シリカ注入液がコロイドと水ガラスと酸からなる場合は該シリカコロイドに起因するシリカ濃度と水ガラスに起因するシリカ濃度の比率は100:0~0:100、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカのモル比は2.0~100、ゲル化時間は瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、」
と記載されているのを、
「地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100、ゲルタイムは瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、」
に訂正する。
イ 訂正事項1(イ)
特許請求の範囲の請求項1に、
「前記シリカ注入液は、以下のいずれか又は複数の手法を用いて所定領域に浸透固結するゲル化時間と各ステージで所定量の浸透注入を管理して所定の注入領域外への逸脱を低減して所定の耐久性を得ることを特徴とする耐久シリカグラウト。
(1)ゲルタイムの調整はシリカ濃度やpHや酸や塩の添加量による調整と、全シリカ量中のコロイドと水ガラスの比率を調整することによって行う。
(2)該シリカグラウトにおいて、ゲルタイムの調整とゲルの収縮と強度と環境保全性に対する影響をシリカ溶液と反応剤の組成と濃度によって調整することを特徴とする耐久シリカグラウトであって、水ガラス+コロイド+酸を有効成分とする酸性シリカグラウトにおいてコロイドを除いた水ガラス+酸を有効成分とするシリカ溶液が酸性を呈し、シリカ濃度或いはシリカ濃度中のコロイド量と酸の量、或いは酸としての硫酸又はリン酸の量又はリン酸と硫酸の比率を調整することによってゲルの収縮量の低減、或いは強度の所定の値以上への収束、或いは環境への影響の低減を行うことにより耐久性を向上させてなることを特徴とする耐久シリカグラウト。
(3)該シリカグラウトにおいて、コロイドに起因するシリカ量は全シリカ量中の10~100%である耐久シリカグラウトであって、該シリカグラウトの酸として硫酸及び/又はリン酸を用い、両者を併用した場合、酸におけるリン酸の比率は75%硫酸、75%リン酸に換算してリン酸は全酸量の15~50容量%とすることによってゲル化時間の調整が容易で、かつコンクリートに対しての影響を低減する耐久シリカグラウト。
(4)該シリカグラウトにおいて、該シリカ溶液の配合はシリカ濃度、コロイドと水ガラスの比率、硫酸とリン酸の比率、弱酸性~中性付近でのゲル化時間の調整を土中ゲル化時間(GTs)や土中pH(PHS)や注入孔間隔にかかわる浸透距離や注入時間並びに現場状況に基づき、気中ゲル化時間(Gt0)や気中pH(pH0)の調整や組成をコロイドの全シリカ中の比率が10~100%、リン酸の全酸(硫酸+リン酸)に対する比率が15~100%をから選定して、1.0~4.0mの注入孔間隔で注入速度を土粒子間浸透の限界内で注入して所定の注入領域からの逸脱を低減し、かつ広範囲に限定固結することができる耐久シリカグラウト。
(5)該シリカグラウトにおいて、上記シリカグラウトの処方は土中ゲル化時間と各ステージで所定量の浸透注入を管理して所定の注入領域外への逸脱を低減しながら注入する処方を選定するものとし、気中ゲルタイム(GT0)と土中ゲルタイム(GTs0)、注入時間(H)の関係が以下の範囲にある処方を用いることによって所定の注入領域外への逸脱を低減して注入目的に応じた地盤の耐久性を得ることを特徴とする耐久シリカグラウト。
【数5】
[図:0001385110000001.jpg]
【数6】
[図:0001385110000002.jpg]
好ましくはβ=4.68~0.34、即ち0.2H<GTs0<3H
但し、シリカ濃度を0.4~40%とし、1ステージ当たりの毎分吐出量を1~30L/minとし、1ステージ当たりのステージ長を33cm~4mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入又は柱状注入とし、ゲルタイムが瞬結から10000分とし、注入孔間隔1~4mとし、毎分吐出量は限界浸透範囲内の注入速度であることを特徴とする耐久シリカグラウト。」
と記載されているのを、
「以下のA群の(1)、(2)を満たす配合処方を用い、かつB群のいずれかの配合処方を用いて、各ステージで所定量の浸透注入を管理して、所定の注入領域外への逸脱を低減して、注入目的に対応した所定の耐久性を得ることを特徴とするシリカグラウト。
(A群)
(1)対象とする地盤注入領域において、1ステージ当たりの毎分吐出量は1~30L/minであって、限界浸透範囲内の注入速度とし、1ステージのステージ長を33cm~4mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入又は柱状注入とし、注入孔間隔は1~4mとし、以下の条件を満たす配合処方。
【数5】
[図:0001385110000003.jpg]
【数6】
[図:0001385110000004.jpg]
上記〔数6〕において、β=4.68~0.34、即ち0.2H<GTSO<3Hとする。
ここで、
GTO:シリカグラウトの気中ゲルタイム
GTSO:シリカグラウトの土中ゲルタイム
H:1ステージの注入量または1バッチの注入量を浸透注入の限界速度内の毎分注入量で割った時間
(2)注入目的に対応した耐久期間において、シリカグラウトのシリカの溶脱がホモゲル5wt%以内、サンドゲルが10wt%以内、ホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20%以内、又は円柱測定法で25%以内で、サンドゲル強度が所定の範囲内に収束するか、或いはホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20~35%並びに/又はプラスチック製モールドによる円柱測定法で、25~35%の範囲であって、サンドゲルの強度低下があるが限定期間或いは供用期間では固結性が持続する配合処方。
(B群)
(1)該シリカグラウトにおいて、シリカコロイドに起因するシリカ量は全シリカ量中の10~100%であるシリカグラウトであって、該シリカグラウトの酸として硫酸及び/又はリン酸を用い、両者を併用した場合、酸におけるリン酸の比率は75%硫酸、75%リン酸に換算してリン酸は全酸量の15~50容量%とすることによってゲルタイムの調整が容易で、かつコンクリートに対しての影響を低減するシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、該シリカ溶液の配合はシリカ濃度、シリカコロイドと水ガラスの比率、硫酸とリン酸の比率、弱酸性~中性付近でのゲルタイムの調整を土中ゲルタイム(GTS)や土中pH(PHS)や注入孔間隔にかかわる浸透距離や注入時間並びに現場状況に基づき、気中ゲルタイム(GT0)や気中pH(PH0)の調整や組成をシリカコロイドの全シリカ中の比率が10~100%、リン酸の全酸(硫酸+リン酸)に対する比率が15~100%から選定して、1.0~4.0mの注入孔間隔で注入速度を土粒子間浸透の限界内で注入して所定の注入領域からの逸脱を低減し、かつ広範囲に限定固結することができるシリカグラウト。」
に訂正する。
(2)訂正事項2
ア 訂正事項2(ア)
特許請求の範囲の請求項2に、
「シリカ注入液を地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカ注入液はシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、該シリカ注入液がコロイドと水ガラスと酸からなる場合は該シリカコロイドに起因するシリカ濃度と水ガラスに起因するシリカ濃度の比率は100:0~0:100、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカのモル比は2.0~100、ゲル化時間は瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、」
と記載されているのを、
「地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカコロイドと水ガラスと、反応剤として酸或いは塩のいずれかを有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100、ゲルタイムは瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、」
に訂正する。
イ 訂正事項2(イ)
特許請求の範囲の請求項2に、
「該シリカグラウトはコロイドと水ガラスを含む非アルカリ性複合シリカ溶液であって、該シリカコロイドと水ガラスは以下の(1)~(6)の処方のうちいずれか1つまたは複数を実行することによって所定の耐久性を得るか、或いは耐久性の向上を図ることを特徴とする耐久シリカグラウト。
(1)該シリカグラウトにおいて、固結強度は全シリカ濃度又は水ガラス濃度に主として依存し、ホモゲルの収縮の低減は、主としてコロイドの量に依存するシリカグラウトであって、シリカ注入液のコロイド含有量は全シリカ量の10%以上の範囲で地盤状況による耐久性を考慮して定め、水ガラスの含有量は要求される強度に応じて定めてなる事を特徴とする耐久シリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、主としてシリカコロイドの含有量により体積収縮量を調整し、強度の低下率を改善するか、又は並びに主として水ガラスの濃度により改良強度の増加をはかるシリカグラウト。
(3)該シリカグラウトにおいて、酸性シリカゾルのゲルの収縮に伴う固結土の強度の低下を水ガラスのモル比を高くするかコロイドを加えてモル比を高くするか、或いはシリカコロイドとして微粒子シリカコロイドを加えるか、或いは水ガラス濃度を10%以上にすることにより強度低下を抑制することを特徴とする耐久シリカグラウト。
(4)該シリカグラウトにおいて、シリカコロイドによる固結土のシリカ濃度が高い割に強度が低く、強度発現の遅い性質をシリカコロイド溶液と水ガラス又は酸性シリカゾルを混合して酸性複合シリカにすることにより、シリカ濃度が低い割に強度を高くし、かつ強度発現を早くすることを特徴とする耐久シリカグラウトであって、該酸性複合シリカにおいてシリカコロイドが全シリカ量の10%以上とするか、シリカコロイドが全シリカ量の10%以下の場合はシリカ溶液中の水ガラス濃度を大きくして全シリカ量を増加することによって収縮があっても強度低下を低減することを特徴とする耐久シリカグラウト。
(5)該シリカグラウトにおいて、コロイド含有量はシリカ溶液100cc当たり全シリカ量の10%以上又は並びに0.5~15gとし、水ガラスの含有量は要求されるサンドゲルの強度によって定める耐久シリカグラウト。
(6)該シリカグラウトにおいて、微粒子のシリカコロイドとして、ホワイトカーボン、微細化シリカゲル、析出シリカ(塩析シリカ)、粘土から選ばれた一種または複数種を加えることによって、シリカコロイド分を増加させて、シリカゲルの収縮を低減して耐久性を向上させたことを特徴とする耐久シリカグラウト。」
と記載されているのを、
「以下のA群の何れかの特性をもち、かつB群の特性をもつことによって、所定の耐久性を得るか、或いは耐久性の向上を図ることを特徴とするシリカグラウト。
(A群)
(1)該シリカグラウトにおいて、固結強度は水ガラス濃度に主として依存し、ホモゲルの収縮の低減は、主としてシリカコロイドの量に依存するシリカグラウトであって、シリカグラウトのシリカコロイド含有量は全シリカ量の10%以上の範囲で地盤状況による耐久性を考慮して定め、水ガラスの含有量は要求される強度に応じて定めてなる事を特徴とするシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、シリカコロイドが全シリカ量の10%以下の場合はシリカグラウト中の水ガラス濃度を大きくして全シリカ量を増加することによって収縮があっても強度低下を低減することを特徴とするシリカグラウト。
(B群)
該シリカグラウトにおいて、シリカコロイド含有量はシリカグラウト100cc当たり全シリカ量の10%以上又は並びに0.5~15gとし、水ガラスの含有量は要求されるサンドゲルの強度によって定めるシリカグラウト。」
に訂正する。
(3)訂正事項3
ア 訂正事項3(ア)
特許請求の範囲の請求項3に、
「シリカ注入液を地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカ注入液はシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、該シリカ注入液がコロイドと水ガラスと酸からなる場合は該シリカコロイドに起因するシリカ濃度と水ガラスに起因するシリカ濃度の比率は100:0~0:100、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカのモル比は2.0~100、ゲル化時間は瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、」
と記載されているのを、
「地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100、ゲルタイムは瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、」
に訂正する。
イ 訂正事項3(イ)
特許請求の範囲の請求項3に、
「シリカグラウトが(1)~(10)の特性のうちのいずれか1つまたは複数の特性を持つことを特徴とする耐久シリカグラウト。
(1)該シリカグラウトにおいて、pHが非アルカリ性でシリカの溶脱がホモゲル5%以内、サンドゲルが10%以内で、ホモゲルの強度が低下せず、ホモゲルの体積変化率がメスフラスコ測定法で0~-20%、或いは並びに円柱測定法で0~-25%の範囲内であって、サンドゲルの強度低下が0か、最終強度が所定の範囲内に収束する耐久シリカグラウト。本発明において、非アルカリ性とは酸性から10までのpH領域をいう。
(2)該シリカグラウトにおいて、pHが非アルカリ性でシリカの溶脱がホモゲル5%以内、サンドゲルが10%以内で、ホモゲルの体積変化率がメスフラスコ測定法で-20~-35%、或いは並びに円柱測定法で-25~-40%の範囲内であって、強度低下はあっても限定期間または供用期間において固結性は持続する耐久シリカグラウト。
(3)該シリカグラウトにおいて、半対数グラフで縦軸をホモゲル変形係数E50(MN/m2)の目盛とし、横軸をホモゲルの体積変化率εv(%)の目盛とすると、E50(0.1 MN/ m2)、εv(20%)のポイントからE50(100 MN/ m2)、εv(30%)のポイントを通る直線より左の領域にE50、εvがあるホモゲルならばサンドゲルの強度低下はしないシリカグラウトとし、右の領域にあるならばサンドゲルの強度が低下するシリカグラウトとする耐久シリカグラウト。
(4)ホモゲルの強度並びに体積変化率の特性から耐久期間におけるシリカグラウトのサンドゲルの強度を予測してなる耐久シリカグラウト。
(5)該シリカグラウトにおいて、SiO2の濃度が5~15%でホモゲルの体積変化率が30%以下であって、サンドゲルの強度が400日までの最大強度との強度比が100%以上~50%で所定の強度に収束する耐久シリカグラウト。
(6)強度低下を生ずる過大なホモゲルの収縮量に対応して微粒子シリカコロイドを加えてなる耐久シリカグラウト。
(7)該シリカグラウトにおいて、地盤状況と注入目的に応じて以下のいずれか又は複数の手法によってホモゲルの体積変化率を低減し、かつ地下水圧に対する耐久性を向上し、又は並びに環境保全性を向上する耐久シリカグラウト。
(A)1.シリカ濃度を高める、或いは変形係数を大きくする。
(A)2.モル比を高める。
(B) 瞬結グラウトや懸濁グラウトを一次注入して地盤の大きな空隙や地下水の水みちや地盤の不均質性を低減して地盤に注入されるホモゲルの収縮の影響を低減する。
(C)土中構造物や水質に対する影響を低減する。
(8)シリカ濃度0.4~3%の弱酸性~中性のシリカグラウトであって、シリカの粉状体或いはマイクロバブル或いは粘土を含む耐久シリカグラウト。
(9)該シリカ溶液がシリカコロイド溶液であってpHが弱酸性~弱アルカリ性でシリカ濃度が10~40%のシリカコロイドであって、止水目的、貯留用、産業廃棄物封じ込め等、耐水圧性止水ゾーンの構築目的に使用される耐久シリカグラウト。
(10)該シリカ溶液が、以下のいずれかの手法により環境性に対する影響を低減することを特徴とする耐久シリカグラウト。
1.コンクリート地中構造物近傍部に以下の手法で耐久シリカグラウトを注入する。
(a) 酸としてリン酸系を用いるかリン酸と硫酸の混酸であって、リン酸と硫酸の比率を調整するものとし、リン酸の比率は全酸の内、15%以上を用いてシリカのアルカリ分を中和するに要する硫酸分使用量を低減してコンクリート構造物に対する安全性を確保する。ただし、リン酸、硫酸の濃度は75wt%として換算する。
(b)金属イオン封鎖剤を添加する。
(c)コロイドの使用比率を増やして水ガラスの使用量を減らすことによって、酸の使用量を低減する。
2.水質に対する安全性において、pHやコロイドや水ガラスの量と比率を調整する。
3.中和剤としてリン酸(75%溶液)と硫酸(75%溶液)、リン酸と硫酸の比率は75%濃度に換算して全酸量の容量中リン酸15容量%以上、好ましくは50%以上用いればモルタルの硫酸に対する防護効果を得る。」
と記載されているのを、
「以下のA群のいずれかの特性を持ち、かつB群のいずれかの特性を持つことを特徴とするシリカグラウト。
A群
(1)該シリカグラウトにおいて、pHが非アルカリ性でシリカの溶脱がホモゲル5%以内、サンドゲルが10%以内で、ホモゲルの強度が低下せず、ホモゲルの体積変化率がメスフラスコ測定法で0~-20%、或いは並びに円柱測定法で0~-25%の範囲内であって、サンドゲルの強度低下が0か、最終強度が所定の範囲内に収束するシリカグラウト。なお、本発明において、非アルカリ性とは酸性から10までのpH領域をいう。
(2)該シリカグラウトにおいて、pHが非アルカリ性でシリカの溶脱がホモゲル5%以内、サンドゲルが10%以内で、ホモゲルの体積変化率がメスフラスコ測定法で-20~-35%、或いは並びに円柱測定法で-25~-40%の範囲内であって、強度低下はあっても限定期間または供用期間において固結性は持続するシリカグラウト。
B群
(1)該シリカグラウトにおいて、半対数グラフで縦軸をホモゲル変形係数E50(MN/m2)の目盛とし、横軸をホモゲルの体積変化率εv(%)の目盛とすると、E50(0.1 MN/m2)、εv(20%)のポイントからE50(100 MN/ m2)、εv(30%)のポイントを通る直線より左の領域にE50、εvがあるホモゲルならばサンドゲルの強度低下はしないシリカグラウトとし、右の領域にあるならばサンドゲルの強度が低下するシリカグラウトとするシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、SiO2の濃度が5~15%でホモゲルの体積変化率が30%以下であって、サンドゲルの強度が400日までの最大強度との強度比が100%以上~50%で所定の強度に収束するシリカグラウト。」
に訂正する。
(4)訂正事項4
ア 訂正事項4(ア)
特許請求の範囲の請求項4に、
「シリカ注入液を地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカ注入液はシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、該シリカ注入液がコロイドと水ガラスと酸からなる場合は該シリカコロイドに起因するシリカ濃度と水ガラスに起因するシリカ濃度の比率は100:0~0:100、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカのモル比は2.0~100、ゲル化時間は瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、」
と記載されているのを、
「地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトは水ガラスを有効成分とし、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100、ゲルタイムは瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、」
に訂正する。
イ 訂正事項4(イ)
特許請求の範囲の請求項4に、
「該シリカ注入液は以下の(A)の範囲で地盤に注入されるグラウトであって、以下の(B)のいずれか又は複数に基づいて地盤状況、注入孔間隔又は注入状況に応じて土中ゲル化時間(GTS0)と注入時間(H)の関係を満たすように組成とゲル化時間を設定してシリカグラウトの注入領域外への逸脱を低減しながら、所定の注入領域に浸透固結して注入目的に応じた耐久性注を得ることを特徴とする耐久シリカグラウト。
(A)シリカ濃度を0.4~40%とし、1ステージ当たりの毎分吐出量を1~30L/minとし、1ステージ当たりのステージ長を33cm~4mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入又は柱状注入とし、ゲルタイムが瞬結から10000分とし、注入孔間隔1~4mとし、毎分吐出量は限界浸透範囲内の注入速度で注入するシリカグラウト。
(B)
(1)該シリカグラウトにおいて、シリカ溶液のpH(pH0)を地盤のpHよりも酸性側に調整して、かつ注入速度を土粒子間浸透の限界速度内で注入する事により、地盤中への浸透距離の拡大に伴う、シリカ濃度の希釈による強度低下と注入領域外への逸脱を該シリカ注入液の地盤中におけるpH の上昇、或いは地盤中の反応性成分によるゲル化の促進によって低減せしめて、所定の注入領域に浸透固結して、注入目的に応じた耐久性が得られる注入液の組成とゲルタイムを設定してなるシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、気中pH0が、6≧pH0 ≧1.5、地盤のpHが6~10。
但し、pH10はCaの多い地盤又はCBを一次注入した地盤。
瞬結≦GT0≦10000分、GT0≧H≧GTs0
k=100~10-5cm/sec 、注入孔間隔1.0~4m
であって、注入時間(H)よりも短い土中ゲル化時間(GT s0)になる気中ゲル化時間(GT0)で注入するシリカグラウト。
(3)該シリカグラウトにおいて、a.地盤状況、b.浸透注入の限界内の注入速度と注入圧、c.土中ゲル化時間(GTs0)、d.各注入方式に対応したステージ長と注入ステージ当たりの注入量と注入時間(H)に基づいて配合を設定することにより所定範囲外へ逸脱を低減して所定の注入領域への浸透固結をはかるシリカグラウト。
ただし、注入時間Hは1ステージの注入量又は1バッチの注入量を浸透注入の限界速度内の毎分注入量で割った時間とする。
(4)該シリカグラウトにおいて
a.注入液の配合と気中ゲルタイム(GT0)
b.注入孔間隔、ステージ長、1ステージ当たりの注入量、毎分注入量、1ステージ当たりの注入時間(H)
c.現場採取土と注入液との土中ゲル化時間(GTs0)と注入時間(H)との比率を、β=H/GTs0とすると、施工実績又は現場注入試験における所定注入領域の浸透固結確認試験によって得られた注入目的を達しられた前記βのデータの範囲内になるようにaとbを設定するシリカグラウト。
(5)該シリカグラウトにおいて、該シリカ注入液は注入液の気中ゲルタイム(GT0)または気中pH(pH0)と土中ゲルタイム(GTs0)または土中pH(pHS0)と注入時間(H)と注入孔間隔、又は浸透距離(L)から所定の範囲の浸透固結が得られる組成と濃度と気中ゲルタイムまたは気中pH0からなる配合液を設定してなるシリカグラウト。
(6)該シリカグラウトにおいて、シリカグラウトのゲルタイム(GT0)と土中ゲルタイム(GTs0)は以下の範囲に設定してなるシリカグラウト。ただし、土中ゲル化時間(GTs0)とは現場の土と注入液を混合したときのゲル化時間または注入液を土に浸透させて静止した状態のシリカ注入液のゲル化時間をいう。
【数5】
[図:0001385110000005.jpg]
ただし、pH0=1.0~10、GT0=10000~0.1分、GTS0=6000分~10秒とする。
(7)該シリカグラウトにおいて、気中ゲル化時間をGT0、土中ゲル化時間をGTS0、1ステージの注入時間をHとすると、
【数6】
[図:0001385110000006.jpg]
好ましくは、
β=4.68~0.34
即ち、
0.2H< GTs0 <3H
とし、地盤条件、又は注入孔間隔又は固結径、または注入方式、又はステージ長に応じて、またはさらに施工実績に基いて補正しながら配合液の組成とゲル化時間(GT0)またはpH0を設定して所定注入領域に浸透固結せしめるシリカグラウト。
ただし、気中pH(pH0)=1.0~10.0、気中ゲルタイム(GT0)=0.1分~10000分、土中ゲルタイムGTS0=10秒~3000分、土中pH(pHS0)=3~10、地盤pH=4.0~10.0、注入速度=1~30L/min、注入孔間隔又は固結径=1.0~4.0m、1ステージ=0.33~4.0m、1ステージ当りの注入時間H=10000~4.4分、また注入速度は浸透注入の限界速度内とする。又、注入時間(H)は実用上の作業性や工期に応じてその範囲を短縮することができる。
(8)該シリカグラウトにおいて、pH4.5~8.5の注入地盤で、注入可能範囲が土粒子間浸透範囲で瞬結≦GT0≦10000分、GT0≧H≧GTS0とすると、1ステージの注入時間(H)より短い土中ゲル化時間(GTS0)で注入して、土中におけるゲル化を進行させながら注入領域を拡大する事により注入液のシリカ濃度の低減と所定注入領域からの逸脱を低減させるシリカグラウト。
(9)該シリカグラウトにおいて、1ステージの注入量を複数回に分けてゲルタイム又は/並びにシリカ濃度を変えて注入して所定領域に浸透固結させることを特徴とする耐久シリカグラウト。
(10)該シリカグラウトにおいて、1ステージの注入において初期の注入においてはpHが低く或いはシリカ濃度を高くし、その後の注入においてはpHを高く、或いはシリカ濃度を低くして注入領域外への逸脱を低減しながら注入領域全体の強度の均質化と注入地盤の酸性化を低減させることを特徴とする耐久シリカグラウト。
(11)該シリカグラウトにおいて、地盤状況、注入孔間隔、又は注入状況に応じてH≧GTS0、H≦GTS0のいずれか或いはいずれかを併用してシリカ濃度と気中ゲル化時間(GT0)を設定してシリカグラウトの注入対象領域以外への逸脱又はシリカ濃度の低下を低減させていることを特徴とする耐久シリカグラウト。
(12)該シリカグラウトにおいて、1ステージの注入液の注入は1ステージの注入時間又は1ステージの注入を複数のバッチによる注入液で注入するものとし、1ステージの注入時間又は1バッチの注入時間をHとし、H ≧GTs0、又はH≦GT0、又はこれらを併用した組成と気中ゲルタイム(GT0)を設定してなることを特徴とする耐久シリカグラウト。
(13)該シリカグラウトにおいて、所定の浸透距離通過時点における地盤中の注入液のゲル化時間(GTsf)またはpH(pHsf)と土中ゲル化時間(GTs0)または、土中pH(pHS0)との関係を以下のA、B、α、βとして示し、柱状浸透長L又はγ・?のパイプに現場土を充填した注入試験に基づき地盤条件、注入孔間隔又は固結径、注入方式に応じて配合液の組成とゲル化時間(GT0)又はpH(pH0)を設定して所定の注入領域に浸透固結せしめるなることを特徴とする耐久シリカグラウト。
ただし、ここで所定の浸透距離通過時点とは、注入固結半径又は浸透長に相当する浸透長をL、又はγ・Lとし、L又はγ・Lのパイプに現場土を現場密度で充填して間隙を水で充填した後、シリカ注入液を注入して注入液が溢出してきた時点をいい、GTsfとpHsfとはその時点の注入液のゲル化時間とpHをいう。又、Hは浸透長(L又はγ・L)の通過時点の注入時間又は1ステージの注入時間に対応した注入時間をいい、γは一次元注入のLに対して三次元注入における係数とする。
(14)該シリカグラウトにおいて、シリカ注入液が所定の注入対象領域に留まって固結するために注入ステージの設定、地盤状況並びに注入方式に対応した注入配合液の気中ゲル化時間(GT0)と土中ゲルタイム(GTS)を有するシリカグラウトであって、特に初期の土中ゲルタイム(GTS0)と地盤での注入中における土中ゲルタイム(GTS)の変化と1ステージの注入量と毎分注入量(注入速度)と注入時間(H)と所定の注入が完了した時点に注入領域先端部の注入液が注入範囲外への逸脱を低減する配合処方(GT0)からなる耐久シリカグラウト。
(15)該シリカグラウトにおいて、1ステージ中の注入において、又は1バッチ中の注入において、注入液の主剤をA液とし、反応剤をB液とし、A液とB液を混合または合流してH≧GTS0或いはH≦GTS0或いは、これらを併用して地盤状況に応じて配合液のシリカ濃度とゲル化時間(GTO)を設定することを特徴とする耐久シリカグラウト。」
と記載されているのを、
「該シリカグラウトは以下の(A)の範囲で地盤に注入されるグラウトであって、以下の(B)に基づいて、地盤状況、注入孔間隔又は注入状況に応じて土中ゲルタイム(GTS0)と注入時間(H)の関係を満たすように組成とゲルタイムを設定してシリカグラウトの注入領域外への逸脱を低減しながら、所定の注入領域に浸透固結して注入目的に応じた耐久性注を得ることを特徴とするシリカグラウト。
(A)シリカ濃度を0.4~40wt%とし、1ステージ当たりの毎分吐出量を1~30L/minとし、1ステージ当たりのステージ長を33cm~4mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入又は柱状注入とし、ゲルタイムが瞬結から10000分とし、注入孔間隔1~4mとし、毎分吐出量は限界浸透範囲内の注入速度で注入するシリカグラウト。
(B)該シリカグラウトにおいて、シリカグラウトのゲルタイム(GT0)と土中ゲルタイム(GTS0)は以下の範囲に設定してなるシリカグラウト。ただし、土中ゲルタイム(GTS0)とは現場の土とシリカグラウトを混合したときのゲルタイムまたはシリカグラウトを土に浸透させて静止した状態のシリカグラウトのゲルタイムをいう。
【数5】
[図:0001385110000007.jpg]
ただし、PH0=1.0~10、GT0=10000~0.1分、GTS0=6000分~10秒とする。
該シリカグラウトにおいて、気中ゲルタイムをGT0、土中ゲルタイムをGTS0、1ステージの注入時間をHとすると、
【数6】
[図:0001385110000008.jpg]
上記〔数6〕において、
β=4.68~0.34
即ち、
0.2H<GTSO<3H
とし、地盤条件、又は注入孔間隔又は固結径、または注入方式、又はステージ長に応じて、配合液の組成とゲルタイム(GT0)またはPH0を設定して所定注入領域に浸透固結せしめるシリカグラウト。
ただし、気中pH(PH0)=1.0~10.0、気中ゲルタイム(GT0)=0.1分~10000分、土中ゲルタイムGTS0=10秒~3000分、土中pH(PHS0)=3~10、地盤pH=4.0~10.0、注入速度=1~30L/min、注入孔間隔又は固結径=1.0~4.0m、1ステージ=0.33~4.0m、1ステージ当りの注入時間H=10000~4.4分、また注入速度は浸透注入の限界速度内とする。又、注入時間(H)は実用上の作業性や工期に応じてその範囲を短縮することができる。」
に訂正する。
(5)訂正事項5
ア 訂正事項5(ア)
特許請求の範囲の請求項5に、
「シリカ注入液を地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカ注入液はシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、該シリカ注入液がコロイドと水ガラスと酸からなる場合は該シリカコロイドに起因するシリカ濃度と水ガラスに起因するシリカ濃度の比率は100:0~0:100、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカのモル比は2.0~100、ゲル化時間は瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、」
と記載されているのを、
「地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカ成分として水ガラス又は水ガラスとシリカコロイドを含み、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100、ゲルタイムは瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、」
に訂正する。
イ 訂正事項5(イ)
特許請求の範囲の請求項5に、
「以下のいずれか又は複数の方法によって注入目的に応じた耐久性の期間において所定の耐久性が得られる処方を設定することを特徴とする耐久シリカグラウト。
(1)該シリカグラウトにおいて、以下A群のいずれか、又は複数の耐久特性からB群のいずれか又は複数の耐久期間にかかわる耐久性が得られることを特徴とする耐久シリカグラウト。
A群
1. ゲルの収縮と強度
2. シリカの溶出
3. 固結土の強度
4. 耐久期間
B群
(a)恒久耐久性:所定の耐久性を恒久的に持続すると思われる耐久性
(b)供用期間耐久性:所定の供用期間中所定の耐久性を持続すると思われる耐久性
(c)収束耐久性:最終的に所定の耐久性に収束すると思われる耐久性
(d)特殊目的耐久性:恒久耐久性であって、高強度恒久止水、高強度恒久強化、岩盤止水、或いは産業廃棄物、公害物の密封止水、エネルギー貯留用密封止水、高密度化耐久性、低強度不飽和化を可能にする恒久耐久性)
(e)非耐久性;耐久性がないか、耐久性があるか不明確な一時的固結性
(2)該シリカグラウトにおいて、サンドゲルの長期変化の特性が耐久期間に所定の強度を持続するシリカグラウトであって、該シリカグラウトの配合は、pHとシリカ溶液のゲルタイムの関係を示すグラフ上において、pHと水ガラスと酸からなるシリカゾルの溶液のゲルタイムの関係を示すラインをSライン、pHとシリカコロイドの溶液のゲルタイムの関係を示すラインをCライン、pHとシリカコロイドと水ガラスと酸の複合シリカの溶液のゲルタイムの関係を示すラインをDラインとし、同一pHにおいて最小のゲルタイムを示すラインを下限とし、10000分を示すラインを上限とする範囲を適用範囲Eとし、経時強度と養生日数の関係を示すグラフ上において、水ガラスと酸からなるシリカゾルのゲルの経時強度と養生日数の関係を示すラインをSライン、シリカコロイドのゲルの経時強度と養生日数の関係を示すラインをCライン、シリカコロイドと水ガラスと酸の複合シリカのゲルの経時強度と養生日数の関係を示すラインをDラインとし、同一養生日数において経時強度が最大のラインと最少のラインとで囲まれる範囲を適用範囲Fとすると、適用範囲Fの範囲内で、注入目的に応じた耐久期間内で、所定の耐久性を満たす強度が得られるシリカ濃度とゲル化時間を満たす配分を範囲Eから選定してなることを特徴とする耐久シリカグラウト。
(3)該シリカグラウトにおいて、初期強度、恒久強度、ピーク時強度、時限強度、最大強度、供用期間強度、収束強度のいずれか1つ又は複数を基準強度として、耐久期間に応じて所定の強度が得られるシリカ濃度と組成からなる配合を設定することを特徴とする耐久シリカグラウト。
(4)該シリカグラウトにおいて、酸性シリカ溶液においてシリカコロイドによる固結土のシリカ濃度が高い割には強度が低く強度発現が遅い性質を、シリカコロイド溶液と水ガラスまたは酸性シリカゾルを混合して酸性複合シリカにすることにより、シリカ濃度が低い割には強度を高くし強度発現を早くしたシリカグラウト。
(5)該シリカグラウトにおいて、サンドゲルの強度のピークを生ずるシリカゾルグラウトをコロイドと組み合わせることにより強度の一定化又は向上又は所定の範囲内の強度低下におさえて、耐久期間内の所定の改良効果が持続するシリカグラウト。
(6)該シリカグラウトにおいて、サンドゲルの経時強度ラインの強度発現が遅く強度は低いが経時的強度増加を維持するシリカコロイドとサンドゲルの経時強度ラインがピーク強度を生ずるシリカゾルを複合して初期強度の向上と強度の一定、又は向上、又は所定の範囲内の強度低下に抑えて耐久期間内で所定の改良効果が持続する耐久シリカグラウト。
(7)該シリカグラウトにおいて、サンドゲルの最終強度が初期強度と同一以上か、強度低下があっても耐久期間内において最大強度の50%以内の所定の強度範囲内に収束する耐久シリカグラウト。
(8)該シリカグラウトのサンドゲルの設計基準強度を、注入目的、耐久期間並びに耐久期間内の強度の経時的変化に応じて、初期強度又は1年以内強度、又は400日強度、又は1000日強度又は配合時強度の常温養生又は加温養生にて設定した耐久シリカグラウト。
(9)室内試験目標強度は設計基準強度に対して安全率をかけた室内試験目標強度とするものとし、該室内試験目標強度は所定の耐久期間に該注入目的を満たす強度とする。
(10)シリカ濃度と組成が以下のいずれか又は両方を満たす配合を選定するシリカグラウト。
(A)注入対象地盤の現場採取土を用いた固結土の初期強度が耐久期間中に要求される固結強度に経時的又は/並びに施工上の強度変化を加味した安全率をかけて設定する。
(B)注入対象地盤の現場採取土を用いた固結土の初期強度が耐久期間中に要求される固結強度が得られる配合に耐久性向上手段を付与した配合を設定してなる。
(C)上記酸の種類並びに添加量によって注入目的、地盤条件、環境条件、耐久条件に応じて設定される。
(11)粒径が5μ以下のシリカコロイドを含有する耐久シリカグラウト。」
と記載されているのを、
「以下の(I)群の特性を持ち、かつ(II)群のいずれかの特性を持つことによって、注入目的に応じた耐久性の期間において所定の耐久性が得られる処方を設定することを特徴とするシリカグラウト。
(I)該シリカグラウトにおいて、以下のA群の耐久特性に対して、B群の耐久期間にかかわる判断をし、C群の適用範囲からD群のいずれか1つ又は複数を基準強度として、固結土の耐久性が得られる処方を設定することを特徴とするシリカグラウト。
A群
1. ゲルの収縮と強度
2. シリカの溶出
3. 固結土の強度
4. 耐久期間
B群
(a)恒久耐久性:所定の耐久性を恒久的に持続すると思われる耐久性
(b)供用期間耐久性:所定の供用期間中所定の耐久性を持続すると思われる耐久性
(c)収束耐久性:最終的に所定の耐久性に収束すると思われる耐久性
(d)特殊目的耐久性:恒久耐久性であって、高強度恒久止水、高強度恒久強化、岩盤止水、或いは産業廃棄物、公害物の密封止水、エネルギー貯留用密封止水、高密度化耐久性、低強度不飽和化を可能にする恒久耐久性)
(e)非耐久性;耐久性がないか、耐久性があるか不明確な一時的固結性
C群
該シリカグラウトにおいて、サンドゲルの長期変化の特性が耐久期間に所定の強度を持続するシリカグラウトであって、該シリカグラウトの配合は、pHとシリカ溶液のゲルタイムの関係を示すグラフ上において、pHと水ガラスと酸からなるシリカグラウトのゲルタイムの関係を示すラインをSライン、pHとシリカコロイドの溶液のゲルタイムの関係を示すラインをCライン、pHとシリカコロイドと水ガラスと酸を有効成分とする非アルカリ性シリカグラウトのゲルタイムの関係を示すラインをDラインとし、同一pHにおいて最小のゲルタイムを示すラインを下限とし、10000分を示すラインを上限とする範囲を適用範囲Eとし、上記シリカグラウトによる固結土の経時強度と養生日数の関係を示すグラフ上において、水ガラスと酸を有効成分とする非アルカリ性シリカグラウトによる固結土の経時強度と養生日数の関係を示すラインをSライン、シリカコロイド溶液による固結土の経時強度と養生日数の関係を示すラインをCライン、シリカコロイドと水ガラスと酸からなるシリカ溶液による固結土の経時強度と養生日数の関係を示すラインをDラインとし、同一養生日数において経時強度が最大のラインと最少のラインとで囲まれる範囲を適用範囲Fとすると、適用範囲Fの範囲内で、注入目的に応じた耐久期間内で、所定の耐久性を満たす強度が得られるシリカ濃度とゲルタイムを満たす配分を範囲Eから選定してなることを特徴とするシリカグラウト。
D群
該シリカグラウトによる固結土において、初期強度、恒久強度、ピーク時強度、時限強度、最大強度、供用期間強度、収束強度のいずれか1つ又は複数を基準強度として、耐久期間に応じて所定の強度が得られるシリカ濃度と組成からなる配合を設定することを特徴とするシリカグラウト。
(II)
(1)該シリカグラウトにおいて、シリカコロイドによる固結土のシリカ濃度が高い割には強度が低く強度発現が遅い性質を、シリカコロイド溶液と水ガラスまたは水ガラスと酸を有効成分とする非アルカリ性酸性シリカグラウトを混合して酸性シリカグラウトにすることにより、シリカ濃度が低い割には強度を高くし強度発現を早くしたシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、固結土の経時強度ラインの強度発現が遅く強度は低いが経時的強度増加を維持するシリカコロイドと固結土の経時強度ラインがピーク強度を生ずる水ガラスと酸からなる非アルカリ性シリカグラウトを複合して初期強度の向上と強度の一定、又は向上、又は所定の範囲内の強度低下に抑えて耐久期間内で所定の改良効果が持続するシリカグラウト。
(3)該シリカグラウトにおいて、固結土の最終強度が初期強度と同一以上か、強度低下があっても耐久期間内において最大強度の50%以内の所定の強度範囲内に収束するシリカグラウト。
(4)該シリカグラウトの固結土の設計基準強度を、注入目的、耐久期間並びに耐久期間内の強度の経時的変化に応じて、初期強度又は1年以内強度、又は400日強度、又は1000日強度又は配合時強度の常温養生又は加温養生にて設定したシリカグラウト。
(5)室内試験目標強度は設計基準強度に対して安全率をかけた室内試験目標強度とするものとし、該室内試験目標強度は所定の耐久期間に該注入目的を満たす強度とする。
(6)該シリカグラウトにおいて、シリカ濃度と組成が以下のいずれか又は両方を満たす配合を選定するシリカグラウト。
(A)注入対象地盤の現場採取土を用いた固結土の初期強度が耐久期間中に要求される固結強度に経時的又は/並びに施工上の強度変化を加味した安全率をかけて設定する。
(B)注入対象地盤の現場採取土を用いた固結土の初期強度が耐久期間中に要求される固結強度が得られる配合に耐久性向上の手段を付与した配合を設定してなる。
(C)上記シリカグラウトにおける、酸の種類並びに添加量が、注入目的、地盤条件、環境条件、耐久条件に応じて設定される。
(7)粒径が5μm以下の微粒子シリカを含有するシリカグラウト。」
に訂正する。
(6)訂正事項6
ア 訂正事項6(ア)
特許請求の範囲の請求項6に、
「請求項1~5の何れか一項に記載の耐久シリカグラウトにおいて、」
と記載されているのを、
「地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100、ゲルタイムは瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、
以下のA群の(1)、(2)を満たす配合処方を用い、かつB群のいずれかの配合処方を用いて、各ステージで所定量の浸透注入を管理して、所定の注入領域外への逸脱を低減して、注入目的に対応した所定の耐久性を得ることを特徴とするシリカグラウト、
(A群)
(1)対象とする地盤注入領域において、1ステージ当たりの毎分吐出量は1~30L/minであって、限界浸透範囲内の注入速度とし、1ステージのステージ長を33cm~4mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入又は柱状注入とし、注入孔間隔は1~4mとし、以下の条件を満たす配合処方。
【数5】
[図:0001385110000009.jpg]
【数6】
[図:0001385110000010.jpg]
上記〔数6〕において、β=4.68~0.34、即ち0.2H<GTSO<3Hとする。
ここで、
GTO:シリカグラウトの気中ゲルタイム
GTSO:シリカグラウトの土中ゲルタイム
H:1ステージの注入量または1バッチの注入量を浸透注入の限界速度内の毎分注入量で割った時間
(2)注入目的に対応した耐久期間において、シリカグラウトのシリカの溶脱がホモゲル5wt%以内、サンドゲルが10wt%以内、ホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20%以内、又は円柱測定法で25%以内で、サンドゲル強度が所定の範囲内に収束するか、或いはホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20~35%並びに/又はプラスチック製モールドによる円柱測定法で、25~35%の範囲であって、サンドゲルの強度低下があるが限定期間或いは供用期間では固結性が持続する配合処方。
(B群)
(1)該シリカグラウトにおいて、シリカコロイドに起因するシリカ量は全シリカ量中の10~100%であるシリカグラウトであって、該シリカグラウトの酸として硫酸及び/又はリン酸を用い、両者を併用した場合、酸におけるリン酸の比率は75%硫酸、75%リン酸に換算してリン酸は全酸量の15~50容量%とすることによってゲルタイムの調整が容易で、かつコンクリートに対しての影響を低減するシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、該シリカ溶液の配合はシリカ濃度、シリカコロイドと水ガラスの比率、硫酸とリン酸の比率、弱酸性~中性付近でのゲルタイムの調整を土中ゲルタイム(GTS)や土中pH(PHS)や注入孔間隔にかかわる浸透距離や注入時間並びに現場状況に基づき、気中ゲルタイム(GT0)や気中pH(PH0)の調整や組成をシリカコロイドの全シリカ中の比率が10~100%、リン酸の全酸(硫酸+リン酸)に対する比率が15~100%から選定して、1.0~4.0mの注入孔間隔で注入速度を土粒子間浸透の限界内で注入して所定の注入領域からの逸脱を低減し、かつ広範囲に限定固結することができるシリカグラウト
において、」
に訂正する。
イ 訂正事項6(イ)
特許請求の範囲の請求項6に、
「該シリカ注入液は以下(1)~(3)の組成からなるシリカグラウトであって、注入目的並びに地盤状況に応じて所定の耐久性が得られる処方を以下の範囲内で選定することを特徴とする耐久シリカグラウト。」
と記載されているのを、
「該シリカグラウトは以下の(1)~(3)の組成からなるシリカグラウトであって、注入目的並びに地盤状況に応じて所定の耐久性が得られる処方を以下の範囲内で選定することによって、所定領域に浸透固結するゲルタイムと各ステージで所定量の浸透注入を管理して所定の注入領域外への逸脱を低減して、所定の耐久性を得ることを特徴とするシリカグラウト。」
に訂正する。
ウ 訂正事項6(ウ)
特許請求の範囲の請求項6に、
「(1)該シリカ注入液のシリカ濃度は以下の範囲から選定する。
0.4%≦SiO2・T ≦40%
0 ≦SiO2・S ≦30%
0 ≦ SiO2・C ≦40%
ただし、
上記シリカコロイドに起因するシリカ濃度をSiO2・C(%)、
上記水ガラスまたはシリカゾルに起因するシリカ濃度をSiO2・S(%)、
上記シリカ注入液中の全シリカ濃度をSiO2・T(%)(=SiO2・C(%)+ SiO2・S(%))とする。
(2)上記シリカのゲルタイムはシリカ濃度並びに反応剤を用いて調整されて、瞬結から10000分以内範囲内で選定してなり、前記シリカコロイドはイオン交換法、イオン交換膜法、金属シリカ法又は析出シリカ法で得られたシリカコロイド又はシリカコロイドとしてシリカの微粒子の1種又は複数種、水ガラスはモル比2.0~5.0の珪酸塩、又は水ガラスと酸を有効成分とする酸性シリカ溶液の1種又は複数種から選定され、反応材は酸として硫酸または/並びにリン酸を用い、塩は1価または多価金属塩、或いは金属イオン封鎖剤を用いたものから選定する。
(3)所定領域に浸透固結するゲル化時間と各ステージで所定量の浸透注入を管理して所定の注入領域外への逸脱を低減しながら注入される処方から選定する。」
と記載されているのを、
「(1)該シリカグラウトのシリカ濃度は以下の範囲から選定する。
0.4%≦SiO2・T ≦40%
0 ≦SiO2・S ≦30%
0 ≦ SiO2・C ≦40%
ただし、
上記シリカコロイドに起因するシリカ濃度をSiO2・C(%)、
上記水ガラスまたは水ガラスと酸を有効成分とする非アルカリ性シリカに起因するシリカ濃度をSiO2・S(%)、
上記シリカグラウト中の全シリカ濃度をSiO2・T(%)(=SiO2・C(%)+ SiO2・S(%))とする。
(2)上記シリカグラウトのゲルタイムはシリカ濃度並びに反応剤を用いて調整されて、瞬結から10000分以内範囲内で選定してなり、前記シリカコロイドはイオン交換法、イオン交換膜法、金属シリカ法又は析出シリカ法で得られたシリカコロイドであって、水ガラスはモル比2.0~5.0の珪酸塩、又は水ガラスと酸を有効成分とする酸性シリカ溶液から選定され、反応材は酸として硫酸または/並びにリン酸を有効成分とし、塩は1価または多価金属塩、或いは金属イオン封鎖剤を用いたものから選定する。
(3)該シリカグラウトは、シリカ溶液のpH(PHO)を地盤のpHよりも酸性側に、かつ注入時間(H)と土中ゲルタイム(GTSO)と気中ゲルタイム(GTO)の関係が、以下の範囲となるように調整して、注入速度を土粒子間浸透の限界速度内で注入する事により、地盤中への浸透距離の拡大に伴う、シリカ濃度の希釈による強度低下と注入領域外への逸脱を該シリカグラウトの地盤中におけるpH の上昇、或いは地盤中の反応性成分によるゲル化の促進によって低減せしめて、所定領域に浸透固結するゲルタイムと各ステージで所定量の浸透注入を管理して所定の注入領域外への逸脱を低減して注入目的に応じた耐久性が得られるシリカグラウトの組成とゲルタイムを設定してなるシリカグラウト。
対象とする地盤注入領域において、1ステージあたりの毎分吐出量は1~30L/minであって、限界浸透範囲内の注入速度とし、1ステージのステージ長を33cm~4mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入又は柱状注入とし、注入孔間隔は1~4mとし、
【数5】
[図:0001385110000011.jpg]
【数6】
[図:0001385110000012.jpg]
上記〔数6〕において、β=4.68~0.34、即ち0.2H<GTSO<3Hとする。
ここで、
GTO:シリカグラウトの気中ゲルタイム
GTSO:シリカグラウトの土中ゲルタイム
H:1ステージの注入量または1バッチの注入量を浸透注入の限界速度内の毎分注入量で割った時間」
に訂正する。
(7)訂正事項7
ア 訂正事項7(ア)
特許請求の範囲の請求項7に、
「請求項1~6の何れか一項に記載の耐久シリカグラウトであって、」
と記載されているのを、
「地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100、ゲルタイムは瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、
以下のA群の(1)、(2)を満たす配合処方を用い、かつB群のいずれかの配合処方を用いて、各ステージで所定量の浸透注入を管理して、所定の注入領域外への逸脱を低減して、注入目的に対応した所定の耐久性を得ることを特徴とするシリカグラウト、
(A群)
(1)対象とする地盤注入領域において、1ステージ当たりの毎分吐出量は1~30L/minであって、限界浸透範囲内の注入速度とし、1ステージのステージ長を33cm~4mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入又は柱状注入とし、注入孔間隔は1~4mとし、以下の条件を満たす配合処方。
【数5】
[図:0001385110000013.jpg]
【数6】
[図:0001385110000014.jpg]
上記〔数6〕において、β=4.68~0.34、即ち0.2H<GTSO<3Hとする。
ここで、
GTO:シリカグラウトの気中ゲルタイム
GTSO:シリカグラウトの土中ゲルタイム
H:1ステージの注入量または1バッチの注入量を浸透注入の限界速度内の毎分注入量で割った時間
(2)注入目的に対応した耐久期間において、シリカグラウトのシリカの溶脱がホモゲル5wt%以内、サンドゲルが10wt%以内、ホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20%以内、又は円柱測定法で25%以内で、サンドゲル強度が所定の範囲内に収束するか、或いはホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20~35%並びに/又はプラスチック製モールドによる円柱測定法で、25~35%の範囲であって、サンドゲルの強度低下があるが限定期間或いは供用期間では固結性が持続する配合処方。
(B群)
(1)該シリカグラウトにおいて、シリカコロイドに起因するシリカ量は全シリカ量中の10~100%であるシリカグラウトであって、該シリカグラウトの酸として硫酸及び/又はリン酸を用い、両者を併用した場合、酸におけるリン酸の比率は75%硫酸、75%リン酸に換算してリン酸は全酸量の15~50容量%とすることによってゲルタイムの調整が容易で、かつコンクリートに対しての影響を低減するシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、該シリカ溶液の配合はシリカ濃度、シリカコロイドと水ガラスの比率、硫酸とリン酸の比率、弱酸性~中性付近でのゲルタイムの調整を土中ゲルタイム(GTS)や土中pH(PHS)や注入孔間隔にかかわる浸透距離や注入時間並びに現場状況に基づき、気中ゲルタイム(GT0)や気中pH(PH0)の調整や組成をシリカコロイドの全シリカ中の比率が10~100%、リン酸の全酸(硫酸+リン酸)に対する比率が15~100%から選定して、1.0~4.0mの注入孔間隔で注入速度を土粒子間浸透の限界内で注入して所定の注入領域からの逸脱を低減し、かつ広範囲に限定固結することができるシリカグラウト。
において、」
に訂正する。
イ 訂正事項7(イ)
特許請求の範囲の請求項7に、
「該シリカグラウトの配合は、pHとシリカ溶液のゲルタイムの関係を示すグラフ上において、水ガラスと酸からなるシリカゾルの溶液のゲルタイムの関係を示すラインをSライン、pHとシリカコロイドの溶液のゲルタイムの関係を示すラインをCライン、pHとシリカコロイドと水ガラスと酸の複合シリカの溶液のゲルタイムの関係を示すラインをDラインとし、同一pHにおいて最小のゲルタイムを示すラインを下限とし、10000分を示すラインを上限とする範囲を適用範囲Eとし、経時強度と養生日数の関係を示すグラフ上において、水ガラスと酸からなるシリカゾルのゲルの経時強度と養生日数の関係を示すラインをSライン、シリカコロイドのゲルの経時強度と養生日数の関係を示すラインをCライン、シリカコロイドと水ガラスと酸の複合シリカのゲルの経時強度と養生日数の関係を示すラインをDラインとし、同一養生日数において経時強度が最大のラインと最少のラインとで囲まれる範囲を適用範囲Fとすると、適用範囲Fの範囲内で、注入目的に応じた耐久期間内で、所定の耐久性を満たす強度が得られるシリカ濃度とゲル化時間を満たす配分を範囲Eから選定してなることを特徴とする耐久シリカグラウト。」
と記載されているのを、
「該シリカグラウトの配合は、pHとシリカグラウトのゲルタイムの関係を示すグラフ上において、水ガラスと酸を有効成分とする非アルカリ性シリカグラウトの溶液のゲルタイムの関係を示すラインをSライン、pHとシリカコロイドの溶液のゲルタイムの関係を示すラインをCライン、pHとシリカコロイドと水ガラスと酸からなる非アルカリ性シリカグラウトのゲルタイムの関係を示すラインをDラインとし、同一pHにおいて最小のゲルタイムを示すラインを下限とし、10000分を示すラインを上限とする範囲を適用範囲Eとし、上記シリカグラウトによる固結土の経時強度と養生日数の関係を示すグラフ上において、水ガラスと酸を有効成分とする非アルカリ性シリカグラウトによる固結土の経時強度と養生日数の関係を示すラインをSライン、シリカコロイドによる固結土の経時強度と養生日数の関係を示すラインをCライン、シリカコロイドと水ガラスと酸からなる非アルカリ性シリカグラウトによる固結土の経時強度と養生日数の関係を示すラインをDラインとし、同一養生日数において経時強度が最大のラインと最少のラインとで囲まれる範囲を適用範囲Fとすると、適用範囲Fの範囲内で、注入目的に応じた耐久期間内で、所定の耐久性を満たす固結土の強度が得られるシリカ濃度とゲルタイムを満たす配分を範囲Eから選定してなることを特徴とするシリカグラウト。」
に訂正する。
(8)訂正事項8
特許請求の範囲の請求項8を削除する。
(9)訂正事項9
ア 訂正事項9(ア)
特許請求の範囲の請求項9に、
「請求項1~8の何れか一項に記載の耐久シリカグラウトにおいて、」
と記載されているのを、
「地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100、ゲルタイムは瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、
以下のA群の(1)、(2)を満たす配合処方を用い、かつB群のいずれかの配合処方を用いて、各ステージで所定量の浸透注入を管理して、所定の注入領域外への逸脱を低減して、注入目的に対応した所定の耐久性を得ることを特徴とするシリカグラウト、
(A群)
(1)対象とする地盤注入領域において、1ステージ当たりの毎分吐出量は1~30L/minであって、限界浸透範囲内の注入速度とし、1ステージのステージ長を33cm~4mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入又は柱状注入とし、注入孔間隔は1~4mとし、以下の条件を満たす配合処方。
【数5】
[図:0001385110000015.jpg]
【数6】
[図:0001385110000016.jpg]
上記〔数6〕において、β=4.68~0.34、即ち0.2H<GTSO<3Hとする。
ここで、
GTO:シリカグラウトの気中ゲルタイム
GTSO:シリカグラウトの土中ゲルタイム
H:1ステージの注入量または1バッチの注入量を浸透注入の限界速度内の毎分注入量で割った時間
(2)注入目的に対応した耐久期間において、シリカグラウトのシリカの溶脱がホモゲル5wt%以内、サンドゲルが10wt%以内、ホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20%以内、又は円柱測定法で25%以内で、サンドゲル強度が所定の範囲内に収束するか、或いはホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20~35%並びに/又はプラスチック製モールドによる円柱測定法で、25~35%の範囲であって、サンドゲルの強度低下があるが限定期間或いは供用期間では固結性が持続する配合処方。
(B群)
(1)該シリカグラウトにおいて、シリカコロイドに起因するシリカ量は全シリカ量中の10~100%であるシリカグラウトであって、該シリカグラウトの酸として硫酸及び/又はリン酸を用い、両者を併用した場合、酸におけるリン酸の比率は75%硫酸、75%リン酸に換算してリン酸は全酸量の15~50容量%とすることによってゲルタイムの調整が容易で、かつコンクリートに対しての影響を低減するシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、該シリカ溶液の配合はシリカ濃度、シリカコロイドと水ガラスの比率、硫酸とリン酸の比率、弱酸性~中性付近でのゲルタイムの調整を土中ゲルタイム(GTS)や土中pH(PHS)や注入孔間隔にかかわる浸透距離や注入時間並びに現場状況に基づき、気中ゲルタイム(GT0)や気中pH(PH0)の調整や組成をシリカコロイドの全シリカ中の比率が10~100%、リン酸の全酸(硫酸+リン酸)に対する比率が15~100%から選定して、1.0~4.0mの注入孔間隔で注入速度を土粒子間浸透の限界内で注入して所定の注入領域からの逸脱を低減し、かつ広範囲に限定固結することができるシリカグラウト。
において、」
に訂正する。
イ 訂正事項9(イ)
特許請求の範囲の請求項9に、
「以下のいずれか1つまたは複数によって配合処方された耐久シリカグラウト。
(1)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルが経時的に強度低下せず、かつホモゲルの経時的体積がサンドゲルの強度低下を生じない耐久シリカグラウト。
(2)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルが経時的に強度低下せず、ホモゲルの経時的体積変化があり、サンドゲルが強度低下するが最終的に所定の強度に収束する耐久シリカグラウト。
(3)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、注入目的に応じた耐久期間内で所定のサンドゲル強度が持続する耐久シリカグラウト。
(4)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルの経時的強度からサンドゲルの経時的強度を設定してなる耐久シリカグラウト。
(5)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルは経時的に強度低下せず、サンドゲルが強度は低下するが耐久期間内での所定の強度を維持する濃度と組成から配合処方してなる耐久シリカグラウト。
(6)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルが経時的に強度低下せず、ホモゲルの体積変化率(収縮率)がメスフラスコ測定法で20~35%、或いは並びに円柱測定法で25~40%でサンドゲルの強度が供用期間中固結性が持続する耐久シリカグラウト。
(7)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルが経時的に強度低下することなく体積変化率(収縮率)がメスフラスコ測定法で20%以内、並びに又は円柱測定法で25%以内であって、サンドゲルの強度低下がないか、強度低下はあっても最終強度が所定の範囲内に収束する耐久シリカグラウト。
(8)上記(6)、(7)の耐久シリカグラウトにおいて、以下の手法で体積変化率を低減して、又はホモゲルの変形係数を大きくしてサンドゲルの耐久性を向上させることを特徴とする耐久シリカグラウト。
1.コロイド又は並びに微粒子シリカコロイドを含有させる。
2.シリカ濃度を高める。或いは水ガラス濃度を高める。
3.モル比を高める。
4.シリカ溶液100cc当たりコロイド含有量を0.5~15gとする。
(9)該耐久シリカグラウトにおいて、該耐久シリカグラウトの配合時のサンドゲル強度は28日以内又は1年以内の強度に示される実測値或いは促進試験による予測強度であって、該配合が耐久期間中のいずれか或いは複数の耐久期間中、注入目的に応じた所定の強度が得られるシリカ濃度と組成であることを特徴とする耐久シリカグラウト。
(10)該耐久シリカグラウトにおいて、ホモゲルの常温又は並びに加温促進試験における初期強度と経時的強度変化或いは並びに体積変化率の経時的変化からサンドゲルの経時的強度を知って耐久期間に注入目的を満たす強度が得られる耐久シリカグラウト。
(11)該耐久シリカグラウトにおいて、ホモゲルの強度並びに体積変化率の特性から耐久期間におけるシリカグラウトのサンドゲルの耐久性を予測して注入目的に応じた耐久性が得られる処方を用いた耐久シリカグラウト。
(12)該耐久シリカグラウトのホモゲルの体積変化率に並びに地盤状況と土の注入可能限界に対応して、コロイド又は微粒子シリカコロイドを加えることを特徴とする耐久シリカグラウト。
上記微粒子コロイドは、セメント粒子以外でシリカ溶液と反応剤の少ない微粒子セメントを用いると浸透性が長く、かつゲルの収縮を低減する。」
と記載されているのを、
「該シリカグラウトは以下のA群のいずれかの特性を持ち、かつB群のいずれかの特性をもつシリカグラウト、
(A群)
(1)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルが経時的に強度低下せず、かつホモゲルの経時的体積がサンドゲルの強度低下を生じないシリカグラウト。
(2)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルが経時的に強度低下せず、ホモゲルの経時的体積変化があり、サンドゲルが強度低下するが最終的に所定の強度に収束するシリカグラウト。
(3)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、注入目的に応じた耐久期間内で所定のサンドゲル強度が持続するシリカグラウト。
(4)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、該ホモゲルの経時的強度からサンドゲルの経時的強度を設定してなるシリカグラウト。
(5)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルは経時的に強度低下せず、サンドゲルが強度は低下するが耐久期間内での所定の強度を維持する濃度と組成から配合処方してなるシリカグラウト。
(6)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルが経時的に強度低下せず、ホモゲルの体積変化率(収縮率)がメスフラスコ測定法で20~35%、或いは並びに円柱測定法で25~40%でサンドゲルの強度が供用期間中固結性が持続するシリカグラウト。
(7)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルが経時的に強度低下することなく体積変化率(収縮率)がメスフラスコ測定法で20%以内、並びに又は円柱測定法で25%以内であって、サンドゲルの強度低下がないか、強度低下はあっても最終強度が所定の範囲内に収束するシリカグラウト。
(B群)
(1)該シリカグラウトにおいて、以下の手法で体積変化率を低減して、又はホモゲルの変形係数を大きくしてサンドゲルの耐久性を向上させることを特徴とするシリカグラウト。
1.コロイド又は並びに微粒子シリカコロイドを含有させる。
2.シリカ濃度を高める。或いは水ガラス濃度を高める。
3.シリカグラウト100cc当たりコロイド含有量を0.5~15gとする。
(2)該シリカグラウトにおいて、該シリカグラウトの配合時のサンドゲル強度は28日以内又は1年以内の強度に示される実測値或いは促進試験による予測強度であって、該配合が耐久期間中のいずれか或いは複数の耐久期間中、注入目的に応じた所定の強度が得られるシリカ濃度と組成であることを特徴とするシリカグラウト。
(3)該シリカグラウトにおいて、ホモゲルの常温又は並びに加温促進試験における初期強度と経時的強度変化或いは並びに体積変化率の経時的変化からサンドゲルの経時的強度を知って耐久期間に注入目的を満たす強度が得られるシリカグラウト。
(4)該シリカグラウトにおいて、ホモゲルの強度並びに体積変化率の特性から耐久期間におけるシリカグラウトのサンドゲルの強度を予測して注入目的に応じた強度が得られる処方を用いたシリカグラウト。」
に訂正する。
(10)訂正事項10
ア 訂正事項10(ア)
特許請求の範囲の請求項10に、
「請求項1~9の何れか一項に記載の耐久シリカグラウトにおいて、」
と記載されているのを、
「地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100、ゲルタイムは瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、
以下のA群の(1)、(2)を満たす配合処方を用い、かつB群のいずれかの配合処方を用いて、各ステージで所定量の浸透注入を管理して、所定の注入領域外への逸脱を低減して、注入目的に対応した所定の耐久性を得ることを特徴とするシリカグラウト、
(A群)
(1)対象とする地盤注入領域において、1ステージ当たりの毎分吐出量は1~30L/minであって、限界浸透範囲内の注入速度とし、1ステージのステージ長を33cm~4mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入又は柱状注入とし、注入孔間隔は1~4mとし、以下の条件を満たす配合処方。
【数5】
[図:0001385110000017.jpg]
【数6】
[図:0001385110000018.jpg]
上記〔数6〕において、β=4.68~0.34、即ち0.2H<GTSO<3Hとする。
ここで、
GTO:シリカグラウトの気中ゲルタイム
GTSO:シリカグラウトの土中ゲルタイム
H:1ステージの注入量または1バッチの注入量を浸透注入の限界速度内の毎分注入量で割った時間
(2)注入目的に対応した耐久期間において、シリカグラウトのシリカの溶脱がホモゲル5wt%以内、サンドゲルが10wt%以内、ホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20%以内、又は円柱測定法で25%以内で、サンドゲル強度が所定の範囲内に収束するか、或いはホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20~35%並びに/又はプラスチック製モールドによる円柱測定法で、25~35%の範囲であって、サンドゲルの強度低下があるが限定期間或いは供用期間では固結性が持続する配合処方。
(B群)
(1)該シリカグラウトにおいて、シリカコロイドに起因するシリカ量は全シリカ量中の10~100%であるシリカグラウトであって、該シリカグラウトの酸として硫酸及び/又はリン酸を用い、両者を併用した場合、酸におけるリン酸の比率は75%硫酸、75%リン酸に換算してリン酸は全酸量の15~50容量%とすることによってゲルタイムの調整が容易で、かつコンクリートに対しての影響を低減するシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、該シリカ溶液の配合はシリカ濃度、シリカコロイドと水ガラスの比率、硫酸とリン酸の比率、弱酸性~中性付近でのゲルタイムの調整を土中ゲルタイム(GTS)や土中pH(PHS)や注入孔間隔にかかわる浸透距離や注入時間並びに現場状況に基づき、気中ゲルタイム(GT0)や気中pH(PH0)の調整や組成をシリカコロイドの全シリカ中の比率が10~100%、リン酸の全酸(硫酸+リン酸)に対する比率が15~100%から選定して、1.0~4.0mの注入孔間隔で注入速度を土粒子間浸透の限界内で注入して所定の注入領域からの逸脱を低減し、かつ広範囲に限定固結することができるシリカグラウト。
において、」
に訂正する。
イ 訂正事項10(イ)
特許請求の範囲の請求項10に、
「以下のいずれか或いは複数の方法によってホモゲルの常温又は加温促進試験の経時的強度からサンドゲルの耐久期間における強度を把握する耐久シリカグラウト。」
と記載されているのを、
「以下のいずれか或いは複数の方法によってホモゲルの常温又は加温促進試験の経時的強度からサンドゲルの耐久期間における強度を把握するシリカグラウト。」
に訂正する。
ウ 訂正事項10(ウ)
特許請求の範囲の請求項10に、
「(1)経時的ホモゲル強度の耐久性からサンドゲルの耐久期間強度又は収束強度を把握してなる耐久シリカグラウト。
(2)ホモゲル並びにサンドゲルの初期強度からサンドゲルの耐久期間強度又は収束強度を把握してなる耐久シリカグラウト。
(3)ホモゲルの耐久期間の強度から注入する土の条件を加味して固結土の強度を把握してなる耐久シリカグラウト。
(4)ホモゲルの強度と体積変化率の経時的変化から耐久期間中のサンドゲルの強度又は収束強度を把握する耐久シリカグラウト。
(5)ホモゲルの初期強度から耐久期間におけるサンドゲルの強度を推定する耐久シリカグラウト。
(6)ホモゲルの耐久性の特性から耐久期間におけるシリカグラウトのサンドゲルの耐久性を予測して注入目的に応じた耐久性が得られる処方からなる耐久シリカグラウト。
(7)現場採取土を用いた固結土の強度変化が耐久期間中における強度の限界範囲内となる耐久シリカグラウト。
(8)ホモゲルの加温促進試験によってサンドゲルの耐久性を把握してなる耐久シリカグラウト。
(9)ホモゲルの最終強度から地盤条件を加味してサンドゲルの耐久強度を推定してなる耐久シリカグラウト。
(10)上記シリカグラウトの組成とシリカ濃度を設定した配合処方において、注入目的に対応した耐久期間を設定し、28日以内強度または1年以内強度の配合が、該耐用期間に目的を満たす所定の強度が得られるシリカ濃度並びに組成からなる耐久シリカグラウト。」
と記載されているのを、
「(1)経時的ホモゲル強度の耐久性からサンドゲルの耐久期間強度又は収束強度を把握してなるシリカグラウト。
(2)ホモゲル並びにサンドゲルの初期強度からサンドゲルの耐久期間強度又は収束強度を把握してなるシリカグラウト。
(3)ホモゲルの耐久期間の強度から注入する土の条件を加味して固結土の強度を把握してなるシリカグラウト。
(4)ホモゲルの強度と体積変化率の経時的変化から耐久期間中のサンドゲルの強度又は収束強度を把握するシリカグラウト。
(5)ホモゲルの初期強度から耐久期間におけるサンドゲルの強度を推定するシリカグラウト。
(6)ホモゲルの耐久性の特性から耐久期間におけるシリカグラウトのサンドゲルの耐久性を予測して注入目的に応じた耐久性が得られる処方からなるシリカグラウト。
(7)ホモゲルの加温促進試験によってサンドゲルの耐久性を把握してなるシリカグラウト。
(8)ホモゲルの最終強度から地盤条件を加味してサンドゲルの収束強度を推定してなるシリカグラウト。
(9)上記シリカグラウトの組成とシリカ濃度を設定した配合処方において、注入目的に対応した耐久期間を設定し、28日以内強度または1年以内強度の配合が、該耐用期間に目的を満たす所定の強度が得られるシリカ濃度並びに組成からなるシリカグラウト。」
に訂正する。
(11)訂正事項11
ア 訂正事項11(ア)
特許請求の範囲の請求項11に、
「請求項1~10の何れか一項に記載の耐久シリカグラウトにおいて、」
と記載されているのを、
「地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100、ゲルタイムは瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、
該シリカグラウトは以下のA群のいずれかの特性を持ち、かつB群のいずれかの特性を持つことを特徴とするシリカグラウト、
A群
(1)該シリカグラウトにおいて、pHが非アルカリ性でシリカの溶脱がホモゲル5%以内、サンドゲルが10%以内で、ホモゲルの強度が低下せず、ホモゲルの体積変化率がメスフラスコ測定法で0~-20%、或いは並びに円柱測定法で0~-25%の範囲内であって、サンドゲルの強度低下が0か、最終強度が所定の範囲内に収束するシリカグラウト。なお、本発明において、非アルカリ性とは酸性から10までのpH領域をいう。
(2)該シリカグラウトにおいて、pHが非アルカリ性でシリカの溶脱がホモゲル5%以内、サンドゲルが10%以内で、ホモゲルの体積変化率がメスフラスコ測定法で-20~-35%、或いは並びに円柱測定法で-25~-40%の範囲内であって、強度低下はあっても限定期間または供用期間において固結性は持続するシリカグラウト。
B群
(1)該シリカグラウトにおいて、半対数グラフで縦軸をホモゲル変形係数E50(MN/m2)の目盛とし、横軸をホモゲルの体積変化率εv(%)の目盛とすると、E50(0.1 MN/m2)、εv(20%)のポイントからE50(100 MN/ m2)、εv(30%)のポイントを通る直線より左の領域にE50、εvがあるホモゲルならばサンドゲルの強度低下はしないシリカグラウトとし、右の領域にあるならばサンドゲルの強度が低下するシリカグラウトとするシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、SiO2の濃度が5~15%でホモゲルの体積変化率が30%以下であって、サンドゲルの強度が400日までの最大強度との強度比が100%以上~50%で所定の強度に収束するシリカグラウト。
において、」
に訂正する。
イ 訂正事項11(イ)
特許請求の範囲の請求項11に、
「以下のいずれか或いは複数の方法によって耐久性を評価する耐久シリカグラウト。」
と記載されているのを、
「該シリカグラウトは、該シリカグラウトの注入目的に応じた耐久期間に対して耐久性を定量的に評価する項目として、以下の(A群)のいずれか又は複数を設定して、該シリカグラウトの組成とシリカ濃度を以下の(B群)の条件を満たすように設定してなることを特徴とするシリカグラウト。」
に訂正する。
ウ 訂正事項11(ウ)
特許請求の範囲の請求項11に、
「(1)該耐久シリカグラウトにおいて、シリカ注入液を地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するシリカグラウトは、該シリカグラウトの注入目的に応じた耐久性期間に対して耐久性を評価する項目として、以下のいずれか又は複数を設定して、該シリカグラウトの組成とシリカ濃度を設定してなることを特徴とする耐久シリカグラウト。
1.ゲルの収縮
2.シリカの溶出
3.固結土の強度
4.環境保全性
(2)耐久性に関する期間に応じて耐久性を定量的に評価してなる耐久シリカグラウト。
(3)注入目的に応じた耐久性の評価として定量的に評価してなる耐久シリカグラウト。
(4)耐久性評価として耐久性のレベルを設定して評価してなる耐久シリカグラウト。
(5)耐久性レベルにあわせて主としてコロイドの使用量を決定し、さらに目標強度に応じて主として水ガラス使用量を調整してなることを特徴とする耐久シリカグラウト。
(6)環境保全性の点から、土中構造物や水質保全を考慮した耐久シリカグラウト。
(7)注入地盤の耐久性を加圧透水下における固結土の強化低下又はシリカの溶脱に対して耐久性の評価をすることを特徴とする耐久シリカグラウト。
(8)定量的評価において耐用期間の耐久性に対して加温養生による促進法を用いることを特徴とする耐久シリカグラウト。
(9)該耐久シリカグラウトにおいて、定量的評価が耐久期間における以下の強度のいずれか或いは複数の強度によって判断されることを特徴する耐久シリカグラウト。
1.初期強度、1年以内強度、配合時強度、400日強度又は1000日強度における常温又は加温養生における強度
2.恒久強度
3.ピーク時強度
4.時限耐用強度
5.収束強度
6.供用期間強度」
と記載されているのを、
「(A群)
1.ゲルの収縮
2.シリカの溶出
3.固結土の強度
(B群)
(1)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルが経時的に強度低下せず、かつホモゲルの経時的体積がサンドゲルの強度低下を生じないシリカグラウト。
(2)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルが経時的に強度低下せず、ホモゲルの経時的体積変化があり、サンドゲルが強度低下するが最終的に所定の強度に収束するシリカグラウト。
(3)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、注入目的に応じた耐久期間内で所定のサンドゲル強度が持続するシリカグラウト。
(4)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルの経時的強度からサンドゲルの経時的強度を設定してなるシリカグラウト。
(5)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルは経時的に強度低下せず、サンドゲルが強度は低下するが耐久期間内での所定の強度を維持する濃度と組成から配合処方してなるシリカグラウト。
(6)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルが経時的に強度低下せず、ホモゲルの体積変化率(収縮率)がメスフラスコ測定法で20~35%、或いは並びに円柱測定法で25~40%でサンドゲルの強度が供用期間中固結性が持続するシリカグラウト。
(7)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルが経時的に強度低下することなく体積変化率(収縮率)がメスフラスコ測定法で20%以内、並びに又は円柱測定法で25%以内であって、サンドゲルの強度低下がないか、強度低下はあっても最終強度が所定の範囲内に収束するシリカグラウト。」
に訂正する。
(12)訂正事項12
ア 訂正事項12(ア)
特許請求の範囲の請求項12に、
「請求項1~11の何れか一項に記載の耐久シリカグラウトにおいて、」
と記載されているのを、
「地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100、ゲルタイムは瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、
該シリカグラウトは以下のA群のいずれかの特性を持ち、かつB群のいずれかの特性を持つことを特徴とするシリカグラウト、
A群
(1)該シリカグラウトにおいて、pHが非アルカリ性でシリカの溶脱がホモゲル5%以内、サンドゲルが10%以内で、ホモゲルの強度が低下せず、ホモゲルの体積変化率がメスフラスコ測定法で0~-20%、或いは並びに円柱測定法で0~-25%の範囲内であって、サンドゲルの強度低下が0か、最終強度が所定の範囲内に収束するシリカグラウト。なお、本発明において、非アルカリ性とは酸性から10までのpH領域をいう。
(2)該シリカグラウトにおいて、pHが非アルカリ性でシリカの溶脱がホモゲル5%以内、サンドゲルが10%以内で、ホモゲルの体積変化率がメスフラスコ測定法で-20~-35%、或いは並びに円柱測定法で-25~-40%の範囲内であって、強度低下はあっても限定期間または供用期間において固結性は持続するシリカグラウト。
B群
(1)該シリカグラウトにおいて、半対数グラフで縦軸をホモゲル変形係数E50(MN/m2)の目盛とし、横軸をホモゲルの体積変化率εv(%)の目盛とすると、E50(0.1 MN/m2)、εv(20%)のポイントからE50(100 MN/ m2)、εv(30%)のポイントを通る直線より左の領域にE50、εvがあるホモゲルならばサンドゲルの強度低下はしないシリカグラウトとし、右の領域にあるならばサンドゲルの強度が低下するシリカグラウトとするシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、SiO2の濃度が5~15%でホモゲルの体積変化率が30%以下であって、サンドゲルの強度が400日までの最大強度との強度比が100%以上~50%で所定の強度に収束するシリカグラウト。
であって、
地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するシリカグラウトは、該シリカグラウトの注入目的に応じた耐久期間に対して耐久性を定量的に評価する項目として、以下のA群のいずれか又は複数を設定して、該シリカグラウトの組成とシリカ濃度を以下のB群の条件を満たすように設定してなることを特徴とするシリカグラウト。
(A群)
1.ゲルの収縮
2.シリカの溶出
3.固結土の強度
(B群)
(1)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルが経時的に強度低下せず、かつホモゲルの経時的体積がサンドゲルの強度低下を生じないシリカグラウト。
(2)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルが経時的に強度低下せず、ホモゲルの経時的体積変化があり、サンドゲルが強度低下するが最終的に所定の強度に収束するシリカグラウト。
(3)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、注入目的に応じた耐久期間内で所定のサンドゲル強度が持続するシリカグラウト。
(4)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルの経時的強度からサンドゲルの経時的強度を設定してなるシリカグラウト。
(5)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルは経時的に強度低下せず、サンドゲルが強度は低下するが耐久期間内での所定の強度を維持する濃度と組成から配合処方してなるシリカグラウト。
(6)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルが経時的に強度低下せず、ホモゲルの体積変化率(収縮率)がメスフラスコ測定法で20~35%、或いは並びに円柱測定法で25~40%でサンドゲルの強度が供用期間中固結性が持続するシリカグラウト。
(7)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルが経時的に強度低下することなく体積変化率(収縮率)がメスフラスコ測定法で20%以内、並びに又は円柱測定法で25%以内であって、サンドゲルの強度低下がないか、強度低下はあっても最終強度が所定の範囲内に収束するシリカグラウト。
において、」
に訂正する。
イ 訂正事項12(イ)
特許請求の範囲の請求項12に、
「以下A群のいずれか又は複数を耐久性評価基準項目として設定し、B群の注入目的に対応した供用期間中の耐久性を評価することを特徴とする耐久シリカグラウト。」
と記載されているのを、
「以下のA群のいずれか又は複数を耐久性評価基準項目として設定し、B群の注入目的に対応した供用期間中の耐久性を評価することを特徴とするシリカグラウト。」
に訂正する。
(13)訂正事項13
ア 訂正事項13(ア)
特許請求の範囲の請求項13に、
「請求項1~12の何れか一項に記載の耐久シリカグラウトにおいて、」
と記載されているのを、
「地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100、ゲルタイムは瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、
以下のA群の(1)、(2)を満たす配合処方を用い、かつB群のいずれかの配合処方を用いて、各ステージで所定量の浸透注入を管理して、所定の注入領域外への逸脱を低減して、注入目的に対応した所定の耐久性を得ることを特徴とするシリカグラウト。
(A群)
(1)対象とする地盤注入領域において、1ステージ当たりの毎分吐出量は1~30L/minであって、限界浸透範囲内の注入速度とし、1ステージのステージ長を33cm~4mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入又は柱状注入とし、注入孔間隔は1~4mとし、以下の条件を満たす配合処方。
【数5】
[図:0001385110000019.jpg]
【数6】
[図:0001385110000020.jpg]
上記〔数6〕において、β=4.68~0.34、即ち0.2H<GTSO<3Hとする。
ここで、
GTO:シリカグラウトの気中ゲルタイム
GTSO:シリカグラウトの土中ゲルタイム
H:1ステージの注入量または1バッチの注入量を浸透注入の限界速度内の毎分注入量で割った時間
(2)注入目的に対応した耐久期間において、シリカグラウトのシリカの溶脱がホモゲル5wt%以内、サンドゲルが10wt%以内、ホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20%以内、又は円柱測定法で25%以内で、サンドゲル強度が所定の範囲内に収束するか、或いはホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20~35%並びに/又はプラスチック製モールドによる円柱測定法で、25~35%の範囲であって、サンドゲルの強度低下があるが限定期間或いは供用期間では固結性が持続する配合処方。
(B群)
(1)該シリカグラウトにおいて、シリカコロイドに起因するシリカ量は全シリカ量中の10~100%であるシリカグラウトであって、該シリカグラウトの酸として硫酸及び/又はリン酸を用い、両者を併用した場合、酸におけるリン酸の比率は75%硫酸、75%リン酸に換算してリン酸は全酸量の15~50容量%とすることによってゲルタイムの調整が容易で、かつコンクリートに対しての影響を低減するシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、該シリカ溶液の配合はシリカ濃度、シリカコロイドと水ガラスの比率、硫酸とリン酸の比率、弱酸性~中性付近でのゲルタイムの調整を土中ゲルタイム(GTS)や土中pH(PHS)や注入孔間隔にかかわる浸透距離や注入時間並びに現場状況に基づき、気中ゲルタイム(GT0)や気中pH(PH0)の調整や組成をシリカコロイドの全シリカ中の比率が10~100%、リン酸の全酸(硫酸+リン酸)に対する比率が15~100%から選定して、1.0~4.0mの注入孔間隔で注入速度を土粒子間浸透の限界内で注入して所定の注入領域からの逸脱を低減し、かつ広範囲に限定固結することができるシリカグラウト。
において、」
に訂正する。
イ 訂正事項13(イ)
特許請求の範囲の請求項13に、
「以下の何れか又は複数の条件を満たす耐久シリカグラウト。」
と記載されているのを、
「以下のI群の(1)~(3)の何れかの特性を持ち、かつII群の(1)~(4)の何れかの特性を持つシリカグラウト。」
に訂正する。
ウ 訂正事項13(ウ)
特許請求の範囲の請求項13に、
「(1)該耐久シリカグラウトにおいて、非アルカリ性で(pHが10以下)、ホモゲルからのシリカの溶脱が5%以内、サンドゲルのシリカの溶脱が10%以内、ホモゲルの強度変化が耐久期間中初期値の50%以内である耐久シリカグラウト。
(2)該耐久シリカグラウトにおいて、非アルカリ性で(pHが10以下)、ホモゲルからのシリカの溶脱が5%以内、サンドゲルからの溶脱が10%以内、サンドゲルの強度低下がないか、ホモゲルの体積収縮率(収縮率)がガラスのメスフラスコ測定法で20%以内、並びに又はプラスチック円柱測定法でホモゲルの体積変化率が25%以内で、サンドゲルの強度の低下はないが、最終的にサンドゲル強度が所定の範囲内に収束するとみなせるシリカグラウトであって、恒久地盤改良、液状化防止、補強並びに仮設用地盤改良に適用する耐久シリカグラウト。
(3)ホモゲルからのシリカの溶脱が5%以内、サンドゲルからのシリカの溶脱が10%以内、ホモゲルの体積変化(収縮率)がメスフラスコ測定法で20~35%、プラスチック円柱測定法で25~40%でサンドゲルの強度低下があっても限定期間又は供用期間中固結性が持続するものとし、時限耐久、供用耐久として、又は仮設注入に適用する耐久シリカグラウト。
(4)上記(1)、(2)、(3)において地盤条件、注入目的に応じて以下の手法で体積変化率(収縮率)を低減し、又は変形係数を大きくして、又は又地下水圧に対する抵抗性を高めて耐久性を向上してなる耐久シリカグラウト。
1.コロイド或いは並びに微粒子シリカコロイドを含有させる。
2.シリカ濃度を高める。
3.モル比を高める。
(5)該耐久シリカグラウトとして、以下の特性を有するシリカグラウトを恒久地盤改良、液状化防止、補強、仮設注入に適用することを特徴とする耐久シリカグラウト。
1.非アルカリ性と大きなシリカと小さなシリカからなる複合シリカコロイドであってホモゲル強度の低下がなく、かつサンドゲルの強度が200日以上経ても安定しているシリカグラウト。
2.該シリカグラウトにおいて注入の空隙並びに土質の多様性に対し、非アルカリ性の大きなシリカと小さなシリカからなる複合シリカコロイドを適用して耐久性を付与したシリカグラウト。
3.強度低下を生ずる過大なホモゲルの収縮量に対応した微粒子シリカコロイドを加えてなるシリカグラウト。
4.ホモゲルの強度が低下せず、サンドゲルの強度が200日以後、強度低下が所定強度内で一定であるシリカグラウト。
5.該シリカグラウトにおいて、以下の手法によってホモゲルの収縮はあってもサンドゲルの強度低下は低減し、長期的に一定の値に収束する耐久シリカグラウト。
a.シリカゾル;シリカ濃度を10%以上にする。
b.複合シリカコロイド;
・全シリカ中のコロイド比を10%以上にする。
・全シリカ中のコロイド比が10%以下の場合は全シリカ中のシリカ濃度を高くして、その濃度は地盤状況と要求される要求される強度に応じて定める。
・シリカ溶液100cc当たりコロイド量を0.5~15gとし、水ガラスの使用量は地盤状況と要求される強度に応じて定める。
6.ホモゲルの強度が低下せず、サンドゲルのシリカの溶脱が10%以内であって、サンドゲルの強度低下が初期強度の50%以内であって、耐久期間中固結性が持続するシリカグラウト。」
と記載されているのを、
「I群
(1)該シリカグラウトにおいて、非アルカリ性で(pHが10以下)、ホモゲルからのシリカの溶脱が5%以内、サンドゲルのシリカの溶脱が10%以内、サンドゲルの強度変化が耐久期間中初期値の50%以内であるシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、非アルカリ性で(pHが10以下)、ホモゲルからのシリカの溶脱が5%以内、サンドゲルからの溶脱が10%以内、サンドゲルの強度低下がないか、ホモゲルの体積収縮率(収縮率)がガラスのメスフラスコ測定法で20%以内、並びに又はプラスチック円柱測定法でホモゲルの体積変化率が25%以内で、サンドゲルの強度の低下はないが、最終的にサンドゲル強度が所定の範囲内に収束するとみなせるシリカグラウトであって、恒久地盤改良、液状化防止、補強並びに仮設用地盤改良に適用するシリカグラウト。
(3)ホモゲルからのシリカの溶脱が5%以内、サンドゲルからのシリカの溶脱が10%以内、ホモゲルの体積変化(収縮率)がメスフラスコ測定法で20~35%、並びに又はプラスチック円柱測定法で25~40%でサンドゲルの強度低下があっても限定期間又は供用期間中固結性が持続するものとし、時限耐久、供用耐久として、又は仮設注入に適用するシリカグラウト。
II群
(1)強度低下を生ずる過大なホモゲルの収縮量に対応した微粒子シリカを加えてなるシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、以下の手法によってホモゲルの収縮はあってもサンドゲルの強度低下は低減し、長期的に一定の値に収束するシリカグラウト。
a.水ガラスと酸を有効成分とする酸性シリカグラウトであって、シリカ濃度を10%以上にする。
b.シリカコロイドと水ガラスと酸を有効成分とする非アルカリ性シリカグラウトであって、
・全シリカ中のコロイド比を10%以上にする。
・全シリカ中のコロイド比が10%以下の場合は水ガラスのシリカ濃度を高くして、その濃度は地盤状況と要求される強度に応じて定める。
・シリカ溶液100cc当たりコロイド量を0.5~15gとし、水ガラスの使用量は地盤状況と要求される強度に応じて定める。」
に訂正する。
(14)訂正事項14
ア 訂正事項14(ア)
特許請求の範囲の請求項14に、
「請求項1~13の何れか一項に記載の耐久シリカグラウトの試験方法であって、」
と記載されているのを、
「地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100、ゲルタイムは瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、
以下のA群の(1)、(2)を満たす配合処方を用い、かつB群のいずれかの配合処方を用いて、各ステージで所定量の浸透注入を管理して、所定の注入領域外への逸脱を低減して、注入目的に対応した所定の耐久性を得ることを特徴とするシリカグラウト、
(A群)
(1)対象とする地盤注入領域において、1ステージ当たりの毎分吐出量は1~30L/minであって、限界浸透範囲内の注入速度とし、1ステージのステージ長を33cm~4mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入又は柱状注入とし、注入孔間隔は1~4mとし、以下の条件を満たす配合処方。
【数5】
[図:0001385110000021.jpg]
【数6】
[図:0001385110000022.jpg]
上記〔数6〕において、β=4.68~0.34、即ち0.2H<GTSO<3Hとする。
ここで、
GTO:シリカグラウトの気中ゲルタイム
GTSO:シリカグラウトの土中ゲルタイム
H:1ステージの注入量または1バッチの注入量を浸透注入の限界速度内の毎分注入量で割った時間
(2)注入目的に対応した耐久期間において、シリカグラウトのシリカの溶脱がホモゲル5wt%以内、サンドゲルが10wt%以内、ホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20%以内、又は円柱測定法で25%以内で、サンドゲル強度が所定の範囲内に収束するか、或いはホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20~35%並びに/又はプラスチック製モールドによる円柱測定法で、25~35%の範囲であって、サンドゲルの強度低下があるが限定期間或いは供用期間では固結性が持続する配合処方。
(B群)
(1)該シリカグラウトにおいて、シリカコロイドに起因するシリカ量は全シリカ量中の10~100%であるシリカグラウトであって、該シリカグラウトの酸として硫酸及び/又はリン酸を用い、両者を併用した場合、酸におけるリン酸の比率は75%硫酸、75%リン酸に換算してリン酸は全酸量の15~50容量%とすることによってゲルタイムの調整が容易で、かつコンクリートに対しての影響を低減するシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、該シリカ溶液の配合はシリカ濃度、シリカコロイドと水ガラスの比率、硫酸とリン酸の比率、弱酸性~中性付近でのゲルタイムの調整を土中ゲルタイム(GTS)や土中pH(PHS)や注入孔間隔にかかわる浸透距離や注入時間並びに現場状況に基づき、気中ゲルタイム(GT0)や気中pH(PH0)の調整や組成をシリカコロイドの全シリカ中の比率が10~100%、リン酸の全酸(硫酸+リン酸)に対する比率が15~100%から選定して、1.0~4.0mの注入孔間隔で注入速度を土粒子間浸透の限界内で注入して所定の注入領域からの逸脱を低減し、かつ広範囲に限定固結することができるシリカグラウト。
に用いる試験方法であって、」
に訂正する。
イ 訂正事項14(イ)
特許請求の範囲の請求項14に、
「以下のいずれか又は複数の方法を用いることによって所定の注入領域からの逸脱を低減しながら浸透注入する注入液のゲルタイムと組成を設定するための試験方法。」
と記載されているのを、
「以下のいずれか又は複数の方法を用いることによって所定の注入領域からの逸脱を低減しながら浸透注入するシリカグラウトのゲルタイムと組成を設定するための試験方法。」
に訂正する。
ウ 訂正事項14(ウ)
特許請求の範囲の請求項14に、
「(1)注入液のシリカ濃度とゲルタイムの関係をあらかじめ測定しておき、所定の長さの浸透長Lのパイプに現場土を現場密度で充填して水で間隙を充填して後、注入液のボイリングを生じない流速と注入圧で注入し、土中ゲルタイム(GTS)と上記パイプの先端から溢出するまでの土中pH(pHS)又は/並びに土中ゲルタイムの変化と或いはさらに浸透速度とpHとゲル化時間の関係を測定し、1ステージ又は1バッチの注入時間を設定し地盤条件、注入項間隔或いは注入方式に応じて、該シリカ注入液の配合並びにゲル化時間(GT0)あるいはpH0を設定し、或いは注入状況に応じて注入中の注入液の配合を調整して設定することを特徴とする試験方法。
(2)該シリカグラウトの試験方法であって、注入液のゲルタイム(GT0)並びにpH(pH0)と現場採取土による土中ゲル化時間(GTs?)と土中pH(pHs?)を測定しておき、注入孔間隔をLとするとγ・Lの注入距離をもつ注入パイプに現場土を充填し、水を充填した後、注入液を注入し、溢出した注入液のpH(pHSf)とゲルタイム(GTsf)を測定し、GT0又は並びにpH0をGT0=β1 GTsf又はpH0=β2pHsfとし、α、β1、β2を地盤条件、注入孔間隔L或いはγ・?または注入方式に応じて設定することにより、或いは更に施工実績に基いて補正することにより所定の注入領域からの逸脱を低減しながら浸透注入する注入液のゲルタイムと組成を設定することを特徴とする試験方法。」
と記載されているのを、
「(1)シリカグラウトのシリカ濃度とゲルタイムの関係をあらかじめ測定しておき、所定の長さの浸透長Lのパイプに現場土を現場密度で充填して水で間隙を充填した後、シリカグラウトのボイリングを生じない流速と注入圧で注入し、土中ゲルタイム(GTS)と上記パイプの先端から溢出するまでの土中pH(PHS)又は/並びに土中ゲルタイムの変化と或いはさらに浸透速度とpHとゲルタイムの関係を測定し、1ステージ又は1バッチの注入時間を設定し地盤条件、注入項間隔或いは注入方式に応じて、該シリカグラウトの配合並びにゲルタイム(GTO)あるいはPHOを設定し、或いは注入状況に応じて注入中のシリカグラウトの配合を調整して設定することを特徴とする試験方法。
(2)該シリカグラウトの試験方法であって、シリカグラウトのゲルタイム(GTO)並びにpH(PH0)と現場採取土による土中ゲルタイム(GTSO)と土中pH(PHSO)を測定しておき、注入孔間隔をLとするとγ・Lの注入距離をもつ注入パイプに現場土を充填し、水を充填した後、シリカグラウトを注入し、溢出したシリカグラウトのpH(PHsf)とゲルタイム(GTsf)を測定し、GTO又は並びにPH0をGTO=β1GTsf又はPH0=β2PHsfとし、α、β1、β2を地盤条件、注入孔間隔L或いはγ・Lまたは注入方式に応じて設定することにより、或いは更に施工実績に基いて補正することにより所定の注入領域からの逸脱を低減しながら浸透注入するシリカグラウトのゲルタイムと組成を設定することを特徴とする試験方法。
ただし、注入固結半径又は浸透長に相当する浸透長をL、又はγ・Lとし、L又はγ・Lのパイプに現場土を現場密度で充填して間隙を水で充填した後、シリカグラウトを注入してシリカグラウトが溢出してきた時点のシリカグラウトの土中ゲルタイムと土中pHをそれぞれ、GTsfとPHsfとする。又、Hは浸透長(L又はγ・L)の通過時点の注入時間又は1ステージの注入時間に対応した注入時間をいい、γは一次元注入のLに対して三次元注入における係数とする。」
に訂正する。
(15)訂正事項15
ア 訂正事項15(ア)
特許請求の範囲の請求項15に、
「請求項14記載の試験方法に用いる耐久シリカグラウトの試験装置であって、」
と記載されているのを、
「地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100、ゲルタイムは瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、
以下のA群の(1)、(2)を満たす配合処方を用い、かつB群のいずれかの配合処方を用いて、各ステージで所定量の浸透注入を管理して、所定の注入領域外への逸脱を低減して、注入目的に対応した所定の耐久性を得ることを特徴とするシリカグラウト、
(A群)
(1)対象とする地盤注入領域において、1ステージ当たりの毎分吐出量は1~30L/minであって、限界浸透範囲内の注入速度とし、1ステージのステージ長を33cm~4mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入又は柱状注入とし、注入孔間隔は1~4mとし、以下の条件を満たす配合処方。
【数5】
[図:0001385110000023.jpg]
【数6】
[図:0001385110000024.jpg]
上記〔数6〕において、β=4.68~0.34、即ち0.2H<GTSO<3Hとする。
ここで、
GTO:シリカグラウトの気中ゲルタイム
GTSO:シリカグラウトの土中ゲルタイム
H:1ステージの注入量または1バッチの注入量を浸透注入の限界速度内の毎分注入量で割った時間
(2)注入目的に対応した耐久期間において、シリカグラウトのシリカの溶脱がホモゲル5wt%以内、サンドゲルが10wt%以内、ホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20%以内、又は円柱測定法で25%以内で、サンドゲル強度が所定の範囲内に収束するか、或いはホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20~35%並びに/又はプラスチック製モールドによる円柱測定法で、25~35%の範囲であって、サンドゲルの強度低下があるが限定期間或いは供用期間では固結性が持続する配合処方。
(B群)
(1)該シリカグラウトにおいて、シリカコロイドに起因するシリカ量は全シリカ量中の10~100%であるシリカグラウトであって、該シリカグラウトの酸として硫酸及び/又はリン酸を用い、両者を併用した場合、酸におけるリン酸の比率は75%硫酸、75%リン酸に換算してリン酸は全酸量の15~50容量%とすることによってゲルタイムの調整が容易で、かつコンクリートに対しての影響を低減するシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、該シリカ溶液の配合はシリカ濃度、シリカコロイドと水ガラスの比率、硫酸とリン酸の比率、弱酸性~中性付近でのゲルタイムの調整を土中ゲルタイム(GTS)や土中pH(PHS)や注入孔間隔にかかわる浸透距離や注入時間並びに現場状況に基づき、気中ゲルタイム(GT0)や気中pH(PH0)の調整や組成をシリカコロイドの全シリカ中の比率が10~100%、リン酸の全酸(硫酸+リン酸)に対する比率が15~100%から選定して、1.0~4.0mの注入孔間隔で注入速度を土粒子間浸透の限界内で注入して所定の注入領域からの逸脱を低減し、かつ広範囲に限定固結することができるシリカグラウト。
に用いる試験方法であって、以下のいずれか又は複数の方法を用いることによって所定の注入領域からの逸脱を低減しながら浸透注入するシリカグラウトのゲルタイムと組成を設定するための試験方法、
(1)シリカグラウトのシリカ濃度とゲルタイムの関係をあらかじめ測定しておき、所定の長さの浸透長Lのパイプに現場土を現場密度で充填して水で間隙を充填した後、シリカグラウトのボイリングを生じない流速と注入圧で注入し、土中ゲルタイム(GTS)と上記パイプの先端から溢出するまでの土中pH(PHS)又は/並びに土中ゲルタイムの変化と或いはさらに浸透速度とpHとゲルタイムの関係を測定し、1ステージ又は1バッチの注入時間を設定し地盤条件、注入項間隔或いは注入方式に応じて、該シリカグラウトの配合並びにゲルタイム(GTO)あるいはPHOを設定し、或いは注入状況に応じて注入中のシリカグラウトの配合を調整して設定することを特徴とする試験方法。
(2)該シリカグラウトの試験方法であって、シリカグラウトのゲルタイム(GTO)並びにpH(PH0)と現場採取土による土中ゲルタイム(GTSO)と土中pH(PHSO)を測定しておき、注入孔間隔をLとするとγ・Lの注入距離をもつ注入パイプに現場土を充填し、水を充填した後、シリカグラウトを注入し、溢出したシリカグラウトのpH(PHsf)とゲルタイム(GTsf)を測定し、GTO又は並びにPH0をGTO=β1 GTsf又はPH0=β2 PHsfとし、α、β1、β2を地盤条件、注入孔間隔L或いはγ・Lまたは注入方式に応じて設定することにより、或いは更に施工実績に基いて補正することにより所定の注入領域からの逸脱を低減しながら浸透注入するシリカグラウトのゲルタイムと組成を設定することを特徴とする試験方法。
ただし、注入固結半径又は浸透長に相当する浸透長をL、又はγ・Lとし、L又はγ・Lのパイプに現場土を現場密度で充填して間隙を水で充填した後、シリカグラウトを注入してシリカグラウトが溢出してきた時点のシリカグラウトの土中ゲルタイムと土中pHをそれぞれ、GTsfとPHsfとする。又、Hは浸透長(L又はγ・L)の通過時点の注入時間又は1ステージの注入時間に対応した注入時間をいい、γは一次元注入のLに対して三次元注入における係数とする。
に用いるシリカグラウトの試験装置であって、」
に訂正する。
イ 訂正事項15(イ)
特許請求の範囲の請求項15に、
「浸透経路の所定の位置に注入液の計測口を設けて注入中の注入液の組成」
と記載されているのを、
「浸透経路の所定の位置にシリカグラウトの計測口を設けて注入中のシリカグラウトの組成」
に訂正する。
(16)訂正事項16
ア 訂正事項16(ア)
特許請求の範囲の請求項16に、
「請求項1~13の何れか一項に記載の耐久シリカグラウトにおいて、」
と記載されているのを、
「地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100、ゲルタイムは瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、
以下のA群の(1)、(2)を満たす配合処方を用い、かつB群のいずれかの配合処方を用いて、各ステージで所定量の浸透注入を管理して、所定の注入領域外への逸脱を低減して、注入目的に対応した所定の耐久性を得ることを特徴とするシリカグラウト、
(A群)
(1)対象とする地盤注入領域において、1ステージ当たりの毎分吐出量は1~30L/minであって、限界浸透範囲内の注入速度とし、1ステージのステージ長を33cm~4mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入又は柱状注入とし、注入孔間隔は1~4mとし、以下の条件を満たす配合処方。
【数5】
[図:0001385110000025.jpg]
【数6】
[図:0001385110000026.jpg]
上記〔数6〕において、β=4.68~0.34、即ち0.2H<GTSO<3Hとする。
ここで、
GTO:シリカグラウトの気中ゲルタイム
GTSO:シリカグラウトの土中ゲルタイム
H:1ステージの注入量または1バッチの注入量を浸透注入の限界速度内の毎分注入量で割った時間
(2)注入目的に対応した耐久期間において、シリカグラウトのシリカの溶脱がホモゲル5wt%以内、サンドゲルが10wt%以内、ホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20%以内、又は円柱測定法で25%以内で、サンドゲル強度が所定の範囲内に収束するか、或いはホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20~35%並びに/又はプラスチック製モールドによる円柱測定法で、25~35%の範囲であって、サンドゲルの強度低下があるが限定期間或いは供用期間では固結性が持続する配合処方。
(B群)
(1)該シリカグラウトにおいて、シリカコロイドに起因するシリカ量は全シリカ量中の10~100%であるシリカグラウトであって、該シリカグラウトの酸として硫酸及び/又はリン酸を用い、両者を併用した場合、酸におけるリン酸の比率は75%硫酸、75%リン酸に換算してリン酸は全酸量の15~50容量%とすることによってゲルタイムの調整が容易で、かつコンクリートに対しての影響を低減するシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、該シリカ溶液の配合はシリカ濃度、シリカコロイドと水ガラスの比率、硫酸とリン酸の比率、弱酸性~中性付近でのゲルタイムの調整を土中ゲルタイム(GTS)や土中pH(PHS)や注入孔間隔にかかわる浸透距離や注入時間並びに現場状況に基づき、気中ゲルタイム(GT0)や気中pH(PH0)の調整や組成をシリカコロイドの全シリカ中の比率が10~100%、リン酸の全酸(硫酸+リン酸)に対する比率が15~100%から選定して、1.0~4.0mの注入孔間隔で注入速度を土粒子間浸透の限界内で注入して所定の注入領域からの逸脱を低減し、かつ広範囲に限定固結することができるシリカグラウト。
を用いた耐久性地盤改良工法において、」
に訂正する。
イ 訂正事項16(イ)
特許請求の範囲の請求項16に、
「地盤条件、又は注入孔間隔又は固結径、または注入方式、又はステージ長に応じて、またはさらに施工実績に基いて補正しながら配合液の組成とゲル化時間(GT0)またはpH0を設定して所定注入領域に浸透固結せしめることを特徴とする地盤改良工法であって、以下の(A)又は並びに(B)の条件を満たすことを特徴とする耐久性地盤改良工法。」
と記載されているのを、
「地盤条件、又は注入孔間隔又は固結径、または注入方式、又はステージ長に応じて、またはさらに施工実績に基いて補正しながら所定の強度が得られるシリカグラウトの組成とゲルタイム(GT0)またはPH0を設定して所定注入領域に浸透固結せしめることを特徴とする耐久性地盤改良工法であって、以下の(A)並びに(B)並びに(C)の条件を満たすことを特徴とする耐久性地盤改良工法。」
に訂正する。
ウ 訂正事項16(ウ)
特許請求の範囲の請求項16に、
「(A) 注入速度は限界浸透注入速度内とする。
注入孔間隔又は固結径L=1.0~4.0m
毎分注入速度q=1~30L/minただし、限界注入速度内とする。
1ステージ長:0.33m~4.0m
1ステージ当たりの注入時間H 4.4~25600分
ただし、注入時間(H)は現場の作業性や後期の短縮を考慮して短縮することができる。
気中ゲル化時間 GT0 0.1分~10000分、又は3分~10000分
気中pH(pH0) 1~10
シリカ濃度 0.4~40%(重量%)
土中ゲルタイム GTS0 10秒~6000分、または10分~6000分
土中pH(pHS0)=3~10
地盤のpH 4~10
(B) 気中ゲル化時間をGT0、土中ゲル化時間をGTS0、1ステージの注入時間をHとすると、
【数5】
[図:0001385110000027.jpg]
【数6】
[図:0001385110000028.jpg]
好ましくは、
β=4.68~0.34
即ち、
0.2H<GTso<3H」
と記載されているのを、
「(A) 注入速度は限界浸透注入速度内とする。
注入孔間隔又は固結径L=1.0~4.0m
毎分注入速度q=1~30L/minただし、限界注入速度内とする。
1ステージ長:0.33m~4.0m
1ステージ当たりの注入時間H 4.4~25600分
ただし、注入時間(H)は現場の作業性や後期の短縮を考慮して短縮することができる。
気中ゲルタイム GT0 0.1分~10000分、又は3分~10000分
気中pH(PH0) 1~10
シリカ濃度 0.4~40wt%(重量%)
土中ゲルタイム GTS0 10秒~6000分、または10分~6000分
土中pH(PHS0)=3~10
地盤のpH 4~10
注入方式は1点注入又は多点同時注入又は柱状注入とする。
(B) 気中ゲルタイムをGT0、土中ゲルタイムをGTS0、1ステージの注入時間をHとし、また対象とする地盤注入領域において、GTO、GTSO、Hが以下の条件を満たす配合処方。
【数5】
[図:0001385110000029.jpg]
【数6】
[図:0001385110000030.jpg]
上記〔数6〕において、
β=4.68~0.34
即ち、
0.2H<GTS0<3H
とする。
(C)
(1)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルが経時的に強度低下せず、かつホモゲルの経時的体積がサンドゲルの強度低下を生じないシリカグラウト。
(2)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルが経時的に強度低下せず、ホモゲルの経時的体積変化があり、サンドゲルが強度低下するが最終的に所定の強度に収束するシリカグラウト。
(3)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、注入目的に応じた耐久期間内で所定のサンドゲル強度が持続するシリカグラウト。
(4)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルの経時的強度からサンドゲルの経時的強度を設定してなるシリカグラウト。
(5)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルは経時的に強度低下せず、サンドゲルが強度は低下するが耐久期間内での所定の強度を維持する濃度と組成から配合処方してなるシリカグラウト。
(6)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルが経時的に強度低下せず、ホモゲルの体積変化率(収縮率)がメスフラスコ測定法で20~35%、或いは並びに円柱測定法で25~40%でサンドゲルの強度が供用期間中固結性が持続するシリカグラウト。
(7)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルが経時的に強度低下することなく体積変化率(収縮率)がメスフラスコ測定法で20%以内、並びに又は円柱測定法で25%以内であって、サンドゲルの強度低下がないか、強度低下はあっても最終強度が所定の範囲内に収束するシリカグラウト。」
に訂正する。
(17)訂正事項17
ア 訂正事項17(ア)
特許請求の範囲の請求項17に、
「請求項1~13の何れか一項に記載の耐久シリカグラウトを用いた耐久性地盤改良工法において、」
と記載されているのを、
「地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100、ゲルタイムは瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、
以下のA群の(1)、(2)を満たす配合処方を用い、かつB群のいずれかの配合処方を用いて、各ステージで所定量の浸透注入を管理して、所定の注入領域外への逸脱を低減して、注入目的に対応した所定の耐久性を得ることを特徴とするシリカグラウト、
(A群)
(1)対象とする地盤注入領域において、1ステージ当たりの毎分吐出量は1~30L/minであって、限界浸透範囲内の注入速度とし、1ステージのステージ長を33cm~4mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入又は柱状注入とし、注入孔間隔は1~4mとし、以下の条件を満たす配合処方。
【数5】
[図:0001385110000031.jpg]
【数6】
[図:0001385110000032.jpg]
上記〔数6〕において、β=4.68~0.34、即ち0.2H<GTSO<3Hとする。
ここで、
GTO:シリカグラウトの気中ゲルタイム
GTSO:シリカグラウトの土中ゲルタイム
H:1ステージの注入量または1バッチの注入量を浸透注入の限界速度内の毎分注入量で割った時間
(2)注入目的に対応した耐久期間において、シリカグラウトのシリカの溶脱がホモゲル5wt%以内、サンドゲルが10wt%以内、ホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20%以内、又は円柱測定法で25%以内で、サンドゲル強度が所定の範囲内に収束するか、或いはホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20~35%並びに/又はプラスチック製モールドによる円柱測定法で、25~35%の範囲であって、サンドゲルの強度低下があるが限定期間或いは供用期間では固結性が持続する配合処方。
(B群)
(1)該シリカグラウトにおいて、シリカコロイドに起因するシリカ量は全シリカ量中の10~100%であるシリカグラウトであって、該シリカグラウトの酸として硫酸及び/又はリン酸を用い、両者を併用した場合、酸におけるリン酸の比率は75%硫酸、75%リン酸に換算してリン酸は全酸量の15~50容量%とすることによってゲルタイムの調整が容易で、かつコンクリートに対しての影響を低減するシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、該シリカ溶液の配合はシリカ濃度、シリカコロイドと水ガラスの比率、硫酸とリン酸の比率、弱酸性~中性付近でのゲルタイムの調整を土中ゲルタイム(GTS)や土中pH(PHS)や注入孔間隔にかかわる浸透距離や注入時間並びに現場状況に基づき、気中ゲルタイム(GT0)や気中pH(PH0)の調整や組成をシリカコロイドの全シリカ中の比率が10~100%、リン酸の全酸(硫酸+リン酸)に対する比率が15~100%から選定して、1.0~4.0mの注入孔間隔で注入速度を土粒子間浸透の限界内で注入して所定の注入領域からの逸脱を低減し、かつ広範囲に限定固結することができるシリカグラウト。
を用いた耐久性地盤改良工法において、」
に訂正する。
イ 訂正事項17(イ)
特許請求の範囲の請求項17に、
「粗粒土、或いは大きな空隙、或いは地下水の流動している地盤においては、以下の(1)~(8)のいずれか一種又は複数の方法で、ゲルの収縮を低減するかゲルの強度を高めるか、水圧に対する抵抗性を高めるか、ゲルの収縮の地盤の間隙への影響を低減するか、地下水による注入液の逸脱、希釈を低減して、固結砂の強度低下を低減し、或いは注入地盤の耐久性を向上することを特徴とする耐久性地盤改良工法。」
と記載されているのを、
「粗粒土、或いは大きな空隙、或いは地下水の流動している地盤においては、以下の(1)~(7)のいずれか一種又は複数の方法で、ゲルの収縮を低減するかゲルの強度を高めるか、水圧に対する抵抗性を高めるか、ゲルの収縮の地盤の間隙への影響を低減するか、地下水によるシリカグラウトの逸脱、希釈を低減して、固結砂の強度低下を低減し、或いは注入地盤の耐久性を向上することを特徴とする耐久性地盤改良工法。」
に訂正する。
ウ 訂正事項17(ウ)
特許請求の範囲の請求項17に、
「(1)シリカ濃度を高める。
(2)コロイド濃度を高くする。
(3)微粒子シリカコロイドを添加する。
(4)析出シリカを添加する。
(5)粒径が5μ以下のシリカコロイドを含むシリカ溶液を注入する。
(6)一次注入を行い地盤の均質化と透水性の低減と地下水の流動化を低減する。
(7)不均質地盤において、懸濁液グラウトを一次注入して粗い土層の空隙を低減し、耐久シリカグラウトを二次注入する。
(8)懸濁グラウトとして微粒子シリカは粘土や水酸化マグネシウム等の弱アルカリ性微粒子シリカ或いはホワイトカーボン等の中性のシリカ粉体を含む懸濁液を一次注入する。」
と記載されているのを、
「(1)シリカ濃度を高める。
(2)コロイド濃度を高くする。
(3)微粒子シリカを添加する。
(4)析出シリカを添加する。
(5)粒径が5μm以下のシリカコロイドを含むシリカグラウトを注入する。
(6)一次注入を行い地盤の均質化と透水性の低減と地下水の流動化を低減する。
(7)不均質地盤において、懸濁液グラウトを一次注入して粗い土層の空隙を低減し、シリカグラウトを二次注入する。懸濁液グラウトとしては微粒子シリカは粘土や水酸化マグネシウム等の弱アルカリ性微粒子シリカ或いはホワイトカーボン等の中性のシリカ粉体を含む懸濁液を一次注入する。」
に訂正する。
(18)訂正事項18
ア 訂正事項18(ア)
特許請求の範囲の請求項18に、
「請求項1~13の何れか一項に記載の耐久シリカグラウトを用いた耐久性地盤改良工法において、」
と記載されているのを、
「地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100、ゲルタイムは瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、
以下のA群の(1)、(2)を満たす配合処方を用い、かつB群のいずれかの配合処方を用いて、各ステージで所定量の浸透注入を管理して、所定の注入領域外への逸脱を低減して、注入目的に対応した所定の耐久性を得ることを特徴とするシリカグラウト、
(A群)
(1)対象とする地盤注入領域において、1ステージ当たりの毎分吐出量は1~30L/minであって、限界浸透範囲内の注入速度とし、1ステージのステージ長を33cm~4mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入又は柱状注入とし、注入孔間隔は1~4mとし、以下の条件を満たす配合処方。
【数5】
[図:0001385110000033.jpg]
【数6】
[図:0001385110000034.jpg]
上記〔数6〕において、β=4.68~0.34、即ち0.2H<GTSO<3Hとする。
ここで、
GTO:シリカグラウトの気中ゲルタイム
GTSO:シリカグラウトの土中ゲルタイム
H:1ステージの注入量または1バッチの注入量を浸透注入の限界速度内の毎分注入量で割った時間
(2)注入目的に対応した耐久期間において、シリカグラウトのシリカの溶脱がホモゲル5wt%以内、サンドゲルが10wt%以内、ホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20%以内、又は円柱測定法で25%以内で、サンドゲル強度が所定の範囲内に収束するか、或いはホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20~35%並びに/又はプラスチック製モールドによる円柱測定法で、25~35%の範囲であって、サンドゲルの強度低下があるが限定期間或いは供用期間では固結性が持続する配合処方。
(B群)
(1)該シリカグラウトにおいて、シリカコロイドに起因するシリカ量は全シリカ量中の10~100%であるシリカグラウトであって、該シリカグラウトの酸として硫酸及び/又はリン酸を用い、両者を併用した場合、酸におけるリン酸の比率は75%硫酸、75%リン酸に換算してリン酸は全酸量の15~50容量%とすることによってゲルタイムの調整が容易で、かつコンクリートに対しての影響を低減するシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、該シリカ溶液の配合はシリカ濃度、シリカコロイドと水ガラスの比率、硫酸とリン酸の比率、弱酸性~中性付近でのゲルタイムの調整を土中ゲルタイム(GTS)や土中pH(PHS)や注入孔間隔にかかわる浸透距離や注入時間並びに現場状況に基づき、気中ゲルタイム(GT0)や気中pH(PH0)の調整や組成をシリカコロイドの全シリカ中の比率が10~100%、リン酸の全酸(硫酸+リン酸)に対する比率が15~100%から選定して、1.0~4.0mの注入孔間隔で注入速度を土粒子間浸透の限界内で注入して所定の注入領域からの逸脱を低減し、かつ広範囲に限定固結することができるシリカグラウト。
を用いた耐久性地盤改良工法において、」
に訂正する。
イ 訂正事項18(イ)
特許請求の範囲の請求項18に、
「耐久性地盤改良工法。或いは更に実績と研究に基づいて定量化数値を補正していくことを特徴とする耐久性地盤改良工法。」
と記載されているのを、
「耐久性地盤改良工法。」
に訂正する。
(19)訂正事項19
特許請求の範囲の請求項19に、
「請求項1~13の何れか一項に記載の耐久シリカグラウトを用いた耐久性地盤改良工法において、」
と記載されているのを、
「地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100、ゲルタイムは瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、
以下のA群の(1)、(2)を満たす配合処方を用い、かつB群のいずれかの配合処方を用いて、各ステージで所定量の浸透注入を管理して、所定の注入領域外への逸脱を低減して、注入目的に対応した所定の耐久性を得ることを特徴とするシリカグラウト、
(A群)
(1)対象とする地盤注入領域において、1ステージ当たりの毎分吐出量は1~30L/minであって、限界浸透範囲内の注入速度とし、1ステージのステージ長を33cm~4mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入又は柱状注入とし、注入孔間隔は1~4mとし、以下の条件を満たす配合処方。
【数5】
[図:0001385110000035.jpg]
【数6】
[図:0001385110000036.jpg]
上記〔数6〕において、β=4.68~0.34、即ち0.2H<GTSO<3Hとする。
ここで、
GTO:シリカグラウトの気中ゲルタイム
GTSO:シリカグラウトの土中ゲルタイム
H:1ステージの注入量または1バッチの注入量を浸透注入の限界速度内の毎分注入量で割った時間
(2)注入目的に対応した耐久期間において、シリカグラウトのシリカの溶脱がホモゲル5wt%以内、サンドゲルが10wt%以内、ホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20%以内、又は円柱測定法で25%以内で、サンドゲル強度が所定の範囲内に収束するか、或いはホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20~35%並びに/又はプラスチック製モールドによる円柱測定法で、25~35%の範囲であって、サンドゲルの強度低下があるが限定期間或いは供用期間では固結性が持続する配合処方。
(B群)
(1)該シリカグラウトにおいて、シリカコロイドに起因するシリカ量は全シリカ量中の10~100%であるシリカグラウトであって、該シリカグラウトの酸として硫酸及び/又はリン酸を用い、両者を併用した場合、酸におけるリン酸の比率は75%硫酸、75%リン酸に換算してリン酸は全酸量の15~50容量%とすることによってゲルタイムの調整が容易で、かつコンクリートに対しての影響を低減するシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、該シリカ溶液の配合はシリカ濃度、シリカコロイドと水ガラスの比率、硫酸とリン酸の比率、弱酸性~中性付近でのゲルタイムの調整を土中ゲルタイム(GTS)や土中pH(PHS)や注入孔間隔にかかわる浸透距離や注入時間並びに現場状況に基づき、気中ゲルタイム(GT0)や気中pH(PH0)の調整や組成をシリカコロイドの全シリカ中の比率が10~100%、リン酸の全酸(硫酸+リン酸)に対する比率が15~100%から選定して、1.0~4.0mの注入孔間隔で注入速度を土粒子間浸透の限界内で注入して所定の注入領域からの逸脱を低減し、かつ広範囲に限定固結することができるシリカグラウト。
を用いた耐久性地盤改良工法において、」
に訂正する。
(20)訂正事項20
特許請求の範囲の請求項20を削除する。
(21)訂正事項21
ア 訂正事項21(ア)
特許請求の範囲の請求項21に、
「請求項1~13の何れか一項に記載の耐久シリカグラウトを用いて、」
と記載されているのを、
「地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100、ゲルタイムは瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、
以下のA群の(1)、(2)を満たす配合処方を用い、かつB群のいずれかの配合処方を用いて、各ステージで所定量の浸透注入を管理して、所定の注入領域外への逸脱を低減して、注入目的に対応した所定の耐久性を得ることを特徴とするシリカグラウト、
(A群)
(1)対象とする地盤注入領域において、1ステージ当たりの毎分吐出量は1~30L/minであって、限界浸透範囲内の注入速度とし、1ステージのステージ長を33cm~4mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入又は柱状注入とし、注入孔間隔は1~4mとし、以下の条件を満たす配合処方。
【数5】
[図:0001385110000037.jpg]
【数6】
[図:0001385110000038.jpg]
上記〔数6〕において、β=4.68~0.34、即ち0.2H<GTSO<3Hとする。
ここで、
GTO:シリカグラウトの気中ゲルタイム
GTSO:シリカグラウトの土中ゲルタイム
H:1ステージの注入量または1バッチの注入量を浸透注入の限界速度内の毎分注入量で割った時間
(2)注入目的に対応した耐久期間において、シリカグラウトのシリカの溶脱がホモゲル5wt%以内、サンドゲルが10wt%以内、ホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20%以内、又は円柱測定法で25%以内で、サンドゲル強度が所定の範囲内に収束するか、或いはホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20~35%並びに/又はプラスチック製モールドによる円柱測定法で、25~35%の範囲であって、サンドゲルの強度低下があるが限定期間或いは供用期間では固結性が持続する配合処方。
(B群)
(1)該シリカグラウトにおいて、シリカコロイドに起因するシリカ量は全シリカ量中の10~100%であるシリカグラウトであって、該シリカグラウトの酸として硫酸及び/又はリン酸を用い、両者を併用した場合、酸におけるリン酸の比率は75%硫酸、75%リン酸に換算してリン酸は全酸量の15~50容量%とすることによってゲルタイムの調整が容易で、かつコンクリートに対しての影響を低減するシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、該シリカ溶液の配合はシリカ濃度、シリカコロイドと水ガラスの比率、硫酸とリン酸の比率、弱酸性~中性付近でのゲルタイムの調整を土中ゲルタイム(GTS)や土中pH(PHS)や注入孔間隔にかかわる浸透距離や注入時間並びに現場状況に基づき、気中ゲルタイム(GT0)や気中pH(PH0)の調整や組成をシリカコロイドの全シリカ中の比率が10~100%、リン酸の全酸(硫酸+リン酸)に対する比率が15~100%から選定して、1.0~4.0mの注入孔間隔で注入速度を土粒子間浸透の限界内で注入して所定の注入領域からの逸脱を低減し、かつ広範囲に限定固結することができるシリカグラウト。
において、」
に訂正する。
イ 訂正事項21(イ)
特許請求の範囲の請求項21に、
「以下のいずれかを満たすことにより所定の注入領域からの逸脱を低減しながら、所定の改良効果が得られる耐久性地盤改良工法。
(1)該シリカグラウトは所定の注入ステージにおける注入時間(H)と土中ゲル化時間(GTS)を考慮して所定の注入領域に浸透固結する気中ゲル化時間(GT0)を有する組成を選定してなるシリカグラウトを用いる。但し、ここで土中ゲル化時間とは現場採取土と注入液を混合したときのゲル化時間
または現場の土に注入液を浸透させたシリカグラウトのゲル化時間をいう。
(2)該シリカグラウトは複数の注入ポンプからそれぞれ所定の注入ステージに送液される注入液送液系系統に送液されそれぞれの送液系系統には流量・圧力検出器が設けられ、それらの流量・圧力器で検出された流量および/または圧力データを集中管理装置に送信して表示することにより、複数の注入ステージにおける注入状況を一括管理して、所定の注入領域において所定の注入がなされるように浸透固結せしめる。
(3)該シリカグラウトは以下の手法を用いて所定の注入領域における浸透固結を確認する。
a.現場採取土を用いて土の密度が対象地盤の密度になるように調整して種々のシリカ濃度のシリカ溶液による固結供試体を作製して強度試験を行い、固結体のシリカ濃度を分析して、シリカ溶液によるシリカ含有量と固結供試体の強度の関係を把握する。
b.注入前後の現場注入地盤の採取土のシリカ含有量を計測し、注入液によるシリカ含有量と強度の関係から現場における浸透固結の確認と地盤改良強度を推定する。
c.注入孔からの所定の注入範囲内または隣接する注入範囲からの採取土のシリカ量を分析して所定領域内に浸透固結していることを確認する。
d.該シリカグラウトにおいて、以下の(I)か(II)の手法を用い、所定の注入領域において、注入目的を満たすシリカ注入液の浸透固結が得られるようにした耐久シリカグラウト。」
と記載されているのを、
「該シリカグラウトは以下の手法を用いて所定の注入領域において、所定の改良効果が得られている浸透固結を確認することを特徴とする耐久性地盤改良工法。
a.現場採取土を用いて土の密度が対象地盤の密度になるように調整して種々のシリカ濃度のシリカグラウトによる固結供試体を作製して強度試験を行い、固結体のシリカ濃度を分析して、シリカグラウトによるシリカ含有量と固結供試体の強度の関係を把握する。
b.注入前後の現場注入地盤の採取土のシリカ含有量を計測し、シリカグラウトによるシリカ含有量と強度の関係から現場における浸透固結の確認と地盤改良強度を推定する。
c.注入孔からの所定の注入範囲内または隣接する注入範囲からの採取土のシリカ量を分析して所定領域内に浸透固結していることを確認する。
d.該シリカグラウトにおいて、以下の(I)か(II)の手法を用い、所定の注入領域において、注入目的を満たすシリカグラウトの浸透固結が得られるようにしたシリカグラウト。」
に訂正する。
ウ 訂正事項21(ウ)
特許請求の範囲の請求項21に、
「1.所定の耐久性が得られ、所定のシリカ濃度とゲル化時間からなる配合組成を用いて、シリカ注入液による現場採取土固結供試体を作成し、」
と記載されているのを、
「1.所定の耐久性が得られ、所定のシリカ濃度とゲルタイムからなる配合組成を用いて、シリカグラウトによる現場採取土固結供試体を作成し、」
に訂正する。
エ 訂正事項21(エ)
特許請求の範囲の請求項21に、
「7.固結供試体のシリカ濃度を分析してシリカ濃度と強度の関係を把握する。又は、注入液によるシリカ量の増加分を分析してシリカ量の増加分と強度の関係を把握する。
8.上記シリカグラウトを注入対象地盤に注入する。
9.注入地盤から採取した土を用いてシリカ濃度を分析する。又は、注入液によるシリカ量の増加分を把握する。」
と記載されているのを、
「7.固結供試体のシリカ濃度を分析してシリカ濃度と強度の関係を把握する。又は、シリカグラウトによるシリカ量の増加分を分析してシリカ量の増加分と強度の関係を把握する。
8.上記シリカグラウトを注入対象地盤に注入する。
9.注入地盤から採取した土を用いてシリカ濃度を分析する。又は、シリカグラウトによるシリカ量の増加分を把握する。」
に訂正する。
(22)訂正事項22
ア 訂正事項22(ア)
特許請求の範囲の請求項22に、
「請求項1~13の何れか一項に記載の耐久シリカグラウトを用いた耐久性地盤改良工法において、」
と記載されているのを、
「地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100、ゲルタイムは瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、
以下のA群の(1)、(2)を満たす配合処方を用い、かつB群のいずれかの配合処方を用いて、各ステージで所定量の浸透注入を管理して、所定の注入領域外への逸脱を低減して、注入目的に対応した所定の耐久性を得ることを特徴とするシリカグラウト、
(A群)
(1)対象とする地盤注入領域において、1ステージ当たりの毎分吐出量は1~30L/minであって、限界浸透範囲内の注入速度とし、1ステージのステージ長を33cm~4mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入又は柱状注入とし、注入孔間隔は1~4mとし、以下の条件を満たす配合処方。
【数5】
[図:0001385110000039.jpg]
【数6】
[図:0001385110000040.jpg]
上記〔数6〕において、β=4.68~0.34、即ち0.2H<GTSO<3Hとする。
ここで、
GTO:シリカグラウトの気中ゲルタイム
GTSO:シリカグラウトの土中ゲルタイム
H:1ステージの注入量または1バッチの注入量を浸透注入の限界速度内の毎分注入量で割った時間
(2)注入目的に対応した耐久期間において、シリカグラウトのシリカの溶脱がホモゲル5wt%以内、サンドゲルが10wt%以内、ホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20%以内、又は円柱測定法で25%以内で、サンドゲル強度が所定の範囲内に収束するか、或いはホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20~35%並びに/又はプラスチック製モールドによる円柱測定法で、25~35%の範囲であって、サンドゲルの強度低下があるが限定期間或いは供用期間では固結性が持続する配合処方。
(B群)
(1)該シリカグラウトにおいて、シリカコロイドに起因するシリカ量は全シリカ量中の10~100%であるシリカグラウトであって、該シリカグラウトの酸として硫酸及び/又はリン酸を用い、両者を併用した場合、酸におけるリン酸の比率は75%硫酸、75%リン酸に換算してリン酸は全酸量の15~50容量%とすることによってゲルタイムの調整が容易で、かつコンクリートに対しての影響を低減するシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、該シリカ溶液の配合はシリカ濃度、シリカコロイドと水ガラスの比率、硫酸とリン酸の比率、弱酸性~中性付近でのゲルタイムの調整を土中ゲルタイム(GTS)や土中pH(PHS)や注入孔間隔にかかわる浸透距離や注入時間並びに現場状況に基づき、気中ゲルタイム(GT0)や気中pH(PH0)の調整や組成をシリカコロイドの全シリカ中の比率が10~100%、リン酸の全酸(硫酸+リン酸)に対する比率が15~100%から選定して、1.0~4.0mの注入孔間隔で注入速度を土粒子間浸透の限界内で注入して所定の注入領域からの逸脱を低減し、かつ広範囲に限定固結することができるシリカグラウト。
を用いた耐久性地盤改良工法において、」
に訂正する。
イ 訂正事項22(イ)
特許請求の範囲の請求項22に、
「シリカ濃度を0.4~40%とし、1ステージ当たりの毎分吐出量を1~30L/minとし、1ステージ当たりのステージ長を33cm~2mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入または柱状注入とし、ゲルタイムが瞬結から10000分とし、注入孔間隔1~4mの範囲で注入するものとし、以下の項目を設定して所定の注入領域に確実に注入液が保持されて浸透固結せしめることを特徴とする地盤改良工法。」
と記載されているのを、
「シリカ濃度を0.4~40wt%とし、1ステージ当たりの毎分吐出量を1~30L/minとし、1ステージ当たりのステージ長を33cm~2mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入または柱状注入とし、ゲルタイムが瞬結から10000分とし、注入孔間隔1~4mの範囲で注入するものとし、以下の項目を設定して所定の注入領域に確実にシリカグラウトが保持されて浸透固結せしめることを特徴とする耐久性地盤改良工法。」
に訂正する。
ウ 訂正事項22(ウ)
特許請求の範囲の請求項22に、
「(1)注入速度と注入圧が浸透注入限界以内であること
(2)気中ゲル化時間(GT0)
(3)地盤状況(地盤のpH、Ca含有量、粒度、透水係数、地下水状況等)
(4)土中ゲル化時間(GTS0)
(5)適用する各注入方式に対応したステージ長と注入速度とステージ当りの注入量と注入時間を考慮して配合したグラウトを注入する。」
と記載されているのを、
「(1)注入速度と注入圧が浸透注入限界以内であること
(2)気中ゲルタイム(GT0)
(3)地盤状況(地盤のpH、Ca含有量、粒度、透水係数、地下水状況等)
(4)土中ゲルタイム(GTS0)
(5)適用する各注入方式に対応したステージ長と注入速度とステージ当りの注入量と注入時間を考慮して配合したシリカグラウトを注入する。」
に訂正する。
(23)訂正事項23
ア 訂正事項23(ア)
特許請求の範囲の請求項23に、
「請求項1~13の何れか一項に記載の耐久シリカグラウトを用いて、」
と記載されているのを、
「地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100、ゲルタイムは瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、
以下のA群の(1)、(2)を満たす配合処方を用い、かつB群のいずれかの配合処方を用いて、各ステージで所定量の浸透注入を管理して、所定の注入領域外への逸脱を低減して、注入目的に対応した所定の耐久性を得ることを特徴とするシリカグラウト、
(A群)
(1)対象とする地盤注入領域において、1ステージ当たりの毎分吐出量は1~30L/minであって、限界浸透範囲内の注入速度とし、1ステージのステージ長を33cm~4mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入又は柱状注入とし、注入孔間隔は1~4mとし、以下の条件を満たす配合処方。
【数5】
[図:0001385110000041.jpg]
【数6】
[図:0001385110000042.jpg]
上記〔数6〕において、β=4.68~0.34、即ち0.2H<GTSO<3Hとする。
ここで、
GTO:シリカグラウトの気中ゲルタイム
GTSO:シリカグラウトの土中ゲルタイム
H:1ステージの注入量または1バッチの注入量を浸透注入の限界速度内の毎分注入量で割った時間
(2)注入目的に対応した耐久期間において、シリカグラウトのシリカの溶脱がホモゲル5wt%以内、サンドゲルが10wt%以内、ホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20%以内、又は円柱測定法で25%以内で、サンドゲル強度が所定の範囲内に収束するか、或いはホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20~35%並びに/又はプラスチック製モールドによる円柱測定法で、25~35%の範囲であって、サンドゲルの強度低下があるが限定期間或いは供用期間では固結性が持続する配合処方。
(B群)
(1)該シリカグラウトにおいて、シリカコロイドに起因するシリカ量は全シリカ量中の10~100%であるシリカグラウトであって、該シリカグラウトの酸として硫酸及び/又はリン酸を用い、両者を併用した場合、酸におけるリン酸の比率は75%硫酸、75%リン酸に換算してリン酸は全酸量の15~50容量%とすることによってゲルタイムの調整が容易で、かつコンクリートに対しての影響を低減するシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、該シリカ溶液の配合はシリカ濃度、シリカコロイドと水ガラスの比率、硫酸とリン酸の比率、弱酸性~中性付近でのゲルタイムの調整を土中ゲルタイム(GTS)や土中pH(PHS)や注入孔間隔にかかわる浸透距離や注入時間並びに現場状況に基づき、気中ゲルタイム(GT0)や気中pH(PH0)の調整や組成をシリカコロイドの全シリカ中の比率が10~100%、リン酸の全酸(硫酸+リン酸)に対する比率が15~100%から選定して、1.0~4.0mの注入孔間隔で注入速度を土粒子間浸透の限界内で注入して所定の注入領域からの逸脱を低減し、かつ広範囲に限定固結することができるシリカグラウト。
を用いて、」
に訂正する。
イ 訂正事項23(イ)
特許請求の範囲の請求項23に、
「(2)注入地盤の地表面側の領域の注入孔ピッチを狭め、或いは予め地表面近くを固結しておくことにより地表面への注入液の逸脱を低減する。
(3)複数の吐出口からの注入を同時に、或いは選択的に行って或いは逸脱しやすい領域を先行して注入することにより注入領域を拘束して注入範囲外への注入液の逸脱を低減する。」
と記載されているのを、
「(2)注入地盤の地表面側の領域の注入孔ピッチを狭め、或いは予め地表面近くを固結しておくことにより地表面へのシリカグラウトの逸脱を低減する。
(3)複数の吐出口からの注入を同時に、或いは選択的に行って或いは逸脱しやすい領域を先行して注入することにより注入領域を拘束して注入範囲外へのシリカグラウトの逸脱を低減する。」
に訂正する。
(24)訂正事項24
ア 訂正事項24(ア)
特許請求の範囲の請求項24に、
「請求項16~23の何れか一項に記載の耐久性地盤改良工法において、」
と記載されているのを、
「地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100、ゲルタイムは瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、
以下のA群の(1)、(2)を満たす配合処方を用い、かつB群のいずれかの配合処方を用いて、各ステージで所定量の浸透注入を管理して、所定の注入領域外への逸脱を低減して、注入目的に対応した所定の耐久性を得ることを特徴とするシリカグラウト、
(A群)
(1)対象とする地盤注入領域において、1ステージ当たりの毎分吐出量は1~30L/minであって、限界浸透範囲内の注入速度とし、1ステージのステージ長を33cm~4mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入又は柱状注入とし、注入孔間隔は1~4mとし、以下の条件を満たす配合処方。
【数5】
[図:0001385110000043.jpg]
【数6】
[図:0001385110000044.jpg]
上記〔数6〕において、β=4.68~0.34、即ち0.2H<GTSO<3Hとする。
ここで、
GTO:シリカグラウトの気中ゲルタイム
GTSO:シリカグラウトの土中ゲルタイム
H:1ステージの注入量または1バッチの注入量を浸透注入の限界速度内の毎分注入量で割った時間
(2)注入目的に対応した耐久期間において、シリカグラウトのシリカの溶脱がホモゲル5wt%以内、サンドゲルが10wt%以内、ホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20%以内、又は円柱測定法で25%以内で、サンドゲル強度が所定の範囲内に収束するか、或いはホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20~35%並びに/又はプラスチック製モールドによる円柱測定法で、25~35%の範囲であって、サンドゲルの強度低下があるが限定期間或いは供用期間では固結性が持続する配合処方。
(B群)
(1)該シリカグラウトにおいて、シリカコロイドに起因するシリカ量は全シリカ量中の10~100%であるシリカグラウトであって、該シリカグラウトの酸として硫酸及び/又はリン酸を用い、両者を併用した場合、酸におけるリン酸の比率は75%硫酸、75%リン酸に換算してリン酸は全酸量の15~50容量%とすることによってゲルタイムの調整が容易で、かつコンクリートに対しての影響を低減するシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、該シリカ溶液の配合はシリカ濃度、シリカコロイドと水ガラスの比率、硫酸とリン酸の比率、弱酸性~中性付近でのゲルタイムの調整を土中ゲルタイム(GTS)や土中pH(PHS)や注入孔間隔にかかわる浸透距離や注入時間並びに現場状況に基づき、気中ゲルタイム(GT0)や気中pH(PH0)の調整や組成をシリカコロイドの全シリカ中の比率が10~100%、リン酸の全酸(硫酸+リン酸)に対する比率が15~100%から選定して、1.0~4.0mの注入孔間隔で注入速度を土粒子間浸透の限界内で注入して所定の注入領域からの逸脱を低減し、かつ広範囲に限定固結することができるシリカグラウト。
を用いた耐久性地盤改良工法において、シリカ濃度を0.4~40wt%とし、1ステージ当たりの毎分吐出量を1~30L/minとし、1ステージ当たりのステージ長を33cm~2mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入または柱状注入とし、ゲルタイムが瞬結から10000分とし、注入孔間隔1~4mの範囲で注入するものとし、以下の項目を設定して所定の注入領域に確実にシリカグラウトが保持されて浸透固結せしめることを特徴とする耐久性地盤改良工法、
(1)注入速度と注入圧が浸透注入限界以内であること
(2)気中ゲルタイム(GT0)
(3)地盤状況(地盤のpH、Ca含有量、粒度、透水係数、地下水状況等)
(4)土中ゲルタイム(GTS0)
(5)適用する各注入方式に対応したステージ長と注入速度とステージ当りの注入量と注入時間を考慮して配合したシリカグラウトを注入する。
において、」
に訂正する。
イ 訂正事項24(イ)
特許請求の範囲の請求項24に、
「以下のいずれか或いは複数を用いて地表面や用水や所定の注入領域外への逸脱或いは地盤変位を防ぎながら所定の注入領域で浸透固結するよう注入管理することを特徴とする耐久性地盤改良工法。」
と記載されているのを、
「以下のいずれか或いは複数を用いて地表面や用水や所定の注入領域外への逸脱或いは地盤変位を防ぎながら所定の注入領域で浸透固結するよう注入管理することを特徴とする注入管理方法。」
に訂正する。
ウ 訂正事項24(ウ)
特許請求の範囲の請求項24に、
「(1)地盤注入液を注入ポンプから複数の注入液送液系統を通して地盤中の複数の注入ポイントに注入するに際し、地盤の所定注入領域に代表的注入ポイントを一ポイントまたは複数ポイント設定し、この代表的注入ポイントの位置する各注入ステージにおける注入液又は水による適切な圧力および/または流量を測定し、得られた値の適切な範囲を注入監視盤を備えた集中管理装置に設定し、この設定範囲に基づいて所定の注入領域における各注入ステージでの注入を行なうことを特徴とする注入管理方法とし、或いはさらに各注入ステージにおける適切な圧力および/または流量の範囲は注入試験によって得られた設定範囲に実際の注入による測定値を加味して補正することにより設定される注入管理方法。
(2)該シリカ注入液を複数の注入ポンプから複数の注入液送液管を通して地盤中の複数の注入ステージに注入するに際し、それぞれの注入液送液管に流量圧力検出器を設け、これら検出器から検出された注入液の流量および/または圧力データを集中管理装置に送信し、注入液送液管からの各ステージにおける注入状況を一括表示して、各注入ステージに対して所定の条件下の注入が行われている事を集中管理することを特徴とする注入管理方法。
(3)注入監視盤に、時データ、場所データ、および注入圧力および/または流量にかかわる注入データを画面表示して注入管理することを特徴とする注入管理方法。
(4)前記集中管理装置に所望の範囲の注入圧力および/または流量を予め設定しておき、前記注入液送液管からのそれぞれの注入ステージにおける注入を集中管理装置中の注入監視盤の画面に表示して注入状況が上記設定範囲を維持するようにして所定の注入領域からの逸脱を低減して注入管理することを特徴とする注入管理方法。
(5)注入圧力、注入速度、注入量、浸透状況に関するデータを、三次元的に画面表示で可視化して所定の注入領域における注入状況をリアルタイムで、或いは注入結果を把握し、注入圧力および/または流量の少なくとも一つの設定範囲を満たしていない部分を見出し、その部分に再注入する注入管理方法。
(6)地盤注入液を複数の注入液ポンプから複数の注入液送液系統を通して地盤中の複数の注入ポイントに注入する地盤注入工法において、複数の注入液送液系統にそれぞれ流量圧力検出器を設け、これら検出器から検出された注入液の注入圧力および/または流量のデータを注入監視盤を備えた集中管理装置に送信し、これらデータを注入監視盤に画面表示することにより注入状況の一括監視を行なって、送液系統におけるそれぞれの注入圧力および/または流量を所定の範囲に維持しながら注入するとともに、上記データの情報に基づき、注入の完了、中止、継続あるいは再注入を行なうか或いは注入後、注入固結地盤に注入液を注入し、その抵抗圧の分布から注入効果を把握し不十分なら再注入して所定の注入領域、所定の注入効果を得ることを特徴とする注入管理方法。
(7)注入領域の地盤ないしは構造物には変位センサが設けられ、この変位センサからの情報を集中管理装置に送信し、地盤ないしは構造物の変位状況ならびに注入液の浸透固結状況を把握する注入管理方法。
(8)注入前に予め非アルカリ性シリカグラウトのシリカ濃度或いはさらにpHや電気伝導度を計測し、現場土のシリカ濃度と或いはさらに土のpHや土の電気伝導度や、Ca分を計測しておき現場採取土を地盤の密度で該シリカグラウトを浸透または混合して固結して注入液のシリカ濃度と固結土のシリカ濃度と強度の関係を把握し、或いはさらに配合液のゲル化時間(GT0)とpH(pH0)と土中ゲル化時間(GTS、GTS0)と土中pH(pHS0、pHS)や固結土の電気伝導度のいずれかとの関係を把握し、注入後、注入対象範囲の土のサンプリング試料のシリカ濃度、或いはさらに固結土pHや電気伝導度を測定して、或いはサウンディングやコアボーリングによって所定の注入領域の改良効果を確認することを特徴とする注入管理方法。
ここでGTSとpHSは地盤中に注入液が浸透していく過程の地盤中のゲルタイムとpHをいい、変動しうる値をいう。GTS0、pHS0は注入液と地盤の土を混合した状態の注入液のゲルタイムとpHであって、注入孔から注入された初期の値に相当する。
(9)複数の注入液送液系統には注入液か、非注入液かを識別する識別センサが設けられ、前記識別センサからの情報を集中管理装置に送信し、地盤中に注入された注入液の流量を非注入液と区別して把握する注入管理方法。
(10)以下のいずれかの方法、或いは複数の方法によって環境への影響を管理する方法。
1.注入液のpHや、導電率や、シリカ濃度を測定しておき注入中に或いはこれらの数値の関係を把握しておき、周辺地盤に設けた観測井戸中の地下水の計測あるいは地表面への逸出液の計測により、注入領域外への逸出を把握し、注入を中断し或いは用水への影響を防ぐ注入管理方法。
2.地盤変位や構造物の変位を集中管理装置に送信し地盤の隆起或いは沈下の変位を管理し、或いは変位量が限界値に達したら注入を中断して影響を防止する注入管理方法。
(11)導電率測定装置、pH測定装置、濃度測定装置のいずれかを用いて注入液の管理を行うか、或いはこれらの装置の一つ又は複数を送液系統に設け、送液中のこれらを測定することにより測定値のデータを集中管理装置に伝達し、これにより注入中の注入液の種類と組成、洗浄水と注入液の識別、或いは地表面に溢出した地中液が地下水か注入液か、或いは地中液に含まれる注入液の比率を識別して実際の注入量を把握或いは品質管理をする注入管理方法。」
と記載されているのを、
「(1)該シリカグラウトを複数の注入ポンプから複数の注入液送液管を通して地盤中の複数の注入ステージに注入するに際し、それぞれの注入液送液管に流量圧力検出器を設け、これら検出器から検出されたシリカグラウトの流量および/または圧力データを集中管理装置に送信し、注入液送液管からの各ステージにおける注入状況を一括表示して、各注入ステージに対して所定の条件下の注入が行われている事を集中管理することを特徴とする注入管理方法。
(2)(1)の装置において、シリカグラウトを注入ポンプから複数の注入液送液系統を通して地盤中の複数の注入ポイントに注入するに際し、地盤の所定注入領域に代表的注入ポイントを一ポイントまたは複数ポイント設定し、この代表的注入ポイントの位置する各注入ステージにおけるシリカグラウト又は水による適切な圧力および/または流量を測定し、得られた値の適切な範囲を注入監視盤を備えた集中管理装置に設定し、この設定範囲に基づいて所定の注入領域における各注入ステージでの注入を行なうことを特徴とする注入管理方法とし、或いはさらに各注入ステージにおける適切な圧力および/または流量の範囲は注入試験によって得られた設定範囲に実際の注入による測定値を加味して補正することにより設定される注入管理方法。
(3)注入監視盤に、時データ、場所データ、および注入圧力および/または流量にかかわる注入データを画面表示して注入管理することを特徴とする注入管理方法。
(4)前記集中管理装置に所望の範囲の注入圧力および/または流量を予め設定しておき、前記注入液送液管からのそれぞれの注入ステージにおける注入を集中管理装置中の注入監視盤の画面に表示して注入状況が上記設定範囲を維持するようにして所定の注入領域からの逸脱を低減して注入管理することを特徴とする注入管理方法。
(5)注入圧力、注入速度、注入量、浸透状況に関するデータを、三次元的に画面表示で可視化して所定の注入領域における注入状況をリアルタイムで、或いは注入結果を把握し、注入圧力および/または流量の少なくとも一つの設定範囲を満たしていない部分を見出し、その部分に再注入する注入管理方法。
(6)地盤注入液を複数の注入液ポンプから複数の注入液送液系統を通して地盤中の複数の注入ポイントに注入する地盤注入工法において、複数の注入液送液系統にそれぞれ流量圧力検出器を設け、これら検出器から検出されたシリカグラウトの注入圧力および/または流量のデータを注入監視盤を備えた集中管理装置に送信し、これらデータを注入監視盤に画面表示することにより注入状況の一括監視を行なって、送液系統におけるそれぞれの注入圧力および/または流量を所定の範囲に維持しながら注入するとともに、上記データの情報に基づき、注入の完了、中止、継続あるいは再注入を行なうか或いは注入後、注入固結地盤にシリカグラウトを注入し、その抵抗圧の分布から注入効果を把握し不十分なら再注入して所定の注入領域、所定の注入効果を得ることを特徴とする注入管理方法。
(7)注入領域の地盤ないしは構造物には変位センサが設けられ、この変位センサからの情報を集中管理装置に送信し、地盤ないしは構造物の変位状況ならびにシリカグラウトの浸透固結状況を把握する注入管理方法。
(8)注入前に予め非アルカリ性シリカグラウトのシリカ濃度或いはさらにpHや電気伝導度を計測し、現場土のシリカ濃度と或いはさらに土のpHや土の電気伝導度や、Ca分を計測しておき現場採取土を地盤の密度で該シリカグラウトを浸透または混合して固結してシリカグラウトのシリカ濃度と固結土のシリカ濃度と強度の関係を把握し、或いはさらにシリカグラウトの気中ゲルタイム(GT0)とpH(PH0)と土中ゲルタイム(GTS、GTS0)と土中pH(PHS0、PHS)や固結土の電気伝導度のいずれかとの関係を把握し、注入後、注入対象範囲の土のサンプリング試料のシリカ濃度、或いはさらに固結土pHや電気伝導度を測定して、或いはサウンディングやコアボーリングによって所定の注入領域の改良効果を確認することを特徴とする注入管理方法。
ここでGTSとPHSは地盤中にシリカグラウトが浸透していく過程の地盤中のゲルタイムとpHをいい、変動しうる値をいう。GTS0、PHS0はシリカグラウトと地盤の土を混合した状態のシリカグラウトのゲルタイムとpHであって、注入孔から注入された初期の値に相当する。
(9)複数の注入液送液系統にはシリカグラウトか、非注入液かを識別する識別センサが設けられ、前記識別センサからの情報を集中管理装置に送信し、地盤中に注入されたシリカグラウトの流量を非注入液と区別して把握する注入管理方法。
(10)以下のいずれかの方法、或いは複数の方法によって環境への影響を管理する方法。
1.シリカグラウトのpHや、導電率や、シリカ濃度を測定しておき注入中に或いはこれらの数値の関係を把握しておき、周辺地盤に設けた観測井戸中の地下水の計測あるいは地表面への逸出液の計測により、注入領域外への逸出を把握し、注入を中断し或いは用水への影響を防ぐ注入管理方法。
2.地盤変位や構造物の変位を集中管理装置に送信し地盤の隆起或いは沈下の変位を管理し、或いは変位量が限界値に達したら注入を中断して影響を防止する注入管理方法。
(11)導電率測定装置、pH測定装置、濃度測定装置のいずれかを用いてシリカグラウトの管理を行うか、或いはこれらの装置の一つ又は複数を送液系統に設け、送液中のこれらを測定することにより測定値のデータを集中管理装置に伝達し、これにより注入中のシリカグラウトの種類と組成、洗浄水とシリカグラウトの識別、或いは地表面に溢出した地中液が地下水かシリカグラウトか、或いは地中液に含まれるシリカグラウトの比率を識別して実際の注入量を把握或いは品質管理をする注入管理方法。」
に訂正する。
(25)訂正事項25
ア 訂正事項25(ア)
特許請求の範囲の請求項25に、
「請求項1~13の何れか一項に記載の耐久シリカグラウトを用いた請求項16~24の何れか一項に記載の耐久性地盤改良工法に用いる注入管理方法において、」
と記載されているのを、
「地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100、ゲルタイムは瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、
以下のA群の(1)、(2)を満たす配合処方を用い、かつB群のいずれかの配合処方を用いて、各ステージで所定量の浸透注入を管理して、所定の注入領域外への逸脱を低減して、注入目的に対応した所定の耐久性を得ることを特徴とするシリカグラウト、
(A群)
(1)対象とする地盤注入領域において、1ステージ当たりの毎分吐出量は1~30L/minであって、限界浸透範囲内の注入速度とし、1ステージのステージ長を33cm~4mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入又は柱状注入とし、注入孔間隔は1~4mとし、以下の条件を満たす配合処方。
【数5】
[図:0001385110000045.jpg]
【数6】
[図:0001385110000046.jpg]
上記〔数6〕において、β=4.68~0.34、即ち0.2H<GTSO<3Hとする。
ここで、
GTO:シリカグラウトの気中ゲルタイム
GTSO:シリカグラウトの土中ゲルタイム
H:1ステージの注入量または1バッチの注入量を浸透注入の限界速度内の毎分注入量で割った時間
(2)注入目的に対応した耐久期間において、シリカグラウトのシリカの溶脱がホモゲル5wt%以内、サンドゲルが10wt%以内、ホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20%以内、又は円柱測定法で25%以内で、サンドゲル強度が所定の範囲内に収束するか、或いはホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20~35%並びに/又はプラスチック製モールドによる円柱測定法で、25~35%の範囲であって、サンドゲルの強度低下があるが限定期間或いは供用期間では固結性が持続する配合処方。
(B群)
(1)該シリカグラウトにおいて、シリカコロイドに起因するシリカ量は全シリカ量中の10~100%であるシリカグラウトであって、該シリカグラウトの酸として硫酸及び/又はリン酸を用い、両者を併用した場合、酸におけるリン酸の比率は75%硫酸、75%リン酸に換算してリン酸は全酸量の15~50容量%とすることによってゲルタイムの調整が容易で、かつコンクリートに対しての影響を低減するシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、該シリカ溶液の配合はシリカ濃度、シリカコロイドと水ガラスの比率、硫酸とリン酸の比率、弱酸性~中性付近でのゲルタイムの調整を土中ゲルタイム(GTS)や土中pH(PHS)や注入孔間隔にかかわる浸透距離や注入時間並びに現場状況に基づき、気中ゲルタイム(GT0)や気中pH(PH0)の調整や組成をシリカコロイドの全シリカ中の比率が10~100%、リン酸の全酸(硫酸+リン酸)に対する比率が15~100%から選定して、1.0~4.0mの注入孔間隔で注入速度を土粒子間浸透の限界内で注入して所定の注入領域からの逸脱を低減し、かつ広範囲に限定固結することができるシリカグラウト。
を用いた耐久性地盤改良工法において、地盤条件、又は注入孔間隔又は固結径、または注入方式、又はステージ長に応じて、またはさらに施工実績に基いて補正しながら所定の強度が得られるシリカグラウトの組成とゲルタイム(GT0)またはPH0を設定して所定注入領域に浸透固結せしめることを特徴とする耐久性地盤改良工法であって、以下の(A)並びに(B)並びに(C)の条件を満たすことを特徴とする耐久性地盤改良工法、
(A) 注入速度は限界浸透注入速度内とする。
注入孔間隔又は固結径L=1.0~4.0m
毎分注入速度q=1~30L/minただし、限界注入速度内とする。
1ステージ長:0.33m~4.0m
1ステージ当たりの注入時間H 4.4~25600分
ただし、注入時間(H)は現場の作業性や後期の短縮を考慮して短縮することができる。
気中ゲルタイム GT0 0.1分~10000分、又は3分~10000分
気中pH(PH0) 1~10
シリカ濃度 0.4~40wt%(重量%)
土中ゲルタイム GTS0 10秒~6000分、または10分~6000分
土中pH(PHS0)=3~10
地盤のpH 4~10
注入方式は1点注入又は多点同時注入又は柱状注入とする。
(B) 気中ゲルタイムをGT0、土中ゲルタイムをGTS0、1ステージの注入時間をHとし、また対象とする地盤注入領域において、GTO、GTSO、Hが以下の条件を満たす配合処方。
【数5】
[図:0001385110000047.jpg]
【数6】
[図:0001385110000048.jpg]
上記〔数6〕において、
β=4.68~0.34
即ち、
0.2H<GTS0<3H
とする。
(C)
(1)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルが経時的に強度低下せず、かつホモゲルの経時的体積がサンドゲルの強度低下を生じないシリカグラウト。
(2)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルが経時的に強度低下せず、ホモゲルの経時的体積変化があり、サンドゲルが強度低下するが最終的に所定の強度に収束するシリカグラウト。
(3)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、注入目的に応じた耐久期間内で所定のサンドゲル強度が持続するシリカグラウト。
(4)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルの経時的強度からサンドゲルの経時的強度を設定してなるシリカグラウト。
(5)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルは経時的に強度低下せず、サンドゲルが強度は低下するが耐久期間内での所定の強度を維持する濃度と組成から配合処方してなるシリカグラウト。
(6)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルが経時的に強度低下せず、ホモゲルの体積変化率(収縮率)がメスフラスコ測定法で20~35%、或いは並びに円柱測定法で25~40%でサンドゲルの強度が供用期間中固結性が持続するシリカグラウト。
(7)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルが経時的に強度低下することなく体積変化率(収縮率)がメスフラスコ測定法で20%以内、並びに又は円柱測定法で25%以内であって、サンドゲルの強度低下がないか、強度低下はあっても最終強度が所定の範囲内に収束するシリカグラウト。
に用いる注入管理方法であって、」
に訂正する。
イ 訂正事項25(イ)
特許請求の範囲の請求項25に、
「注入現場における地盤データ、シリカ系グラウトデータ、削孔データ、注入データ、環境データ、品質データ、出来型データ、工程データ、施工管理データのいずれかにに関する以下のA群、B群に示すいずれか又は複数の注入データをリアルタイムでインターネットの情報管理センターサーバー或いはクラウドに送信して一括管理してリアルタイム又はその後の任意の時点で企業者、施工会社、現場施工者のいずれか或いは複数が注入状況を把握することができると共に情報を保持することを特徴とする注入管理方法。
ただし上記において、シリカ系グラウトとはシリカ注入液、或いはシリカを含有する懸濁型の注入液の注入をいう。」
と記載されているのを、
「注入現場における地盤データ、シリカ系グラウトデータ、削孔データ、注入データ、環境データ、品質データ、出来型データ、工程データ、施工管理データのいずれかに関する以下のA群、B群に示すいずれか又は複数の注入データをリアルタイムでインターネットの情報管理センターサーバー或いはクラウドに送信して一括管理してリアルタイム又はその後の任意の時点で企業者、施工会社、現場施工者のいずれか或いは複数が注入状況を把握することができると共に情報を保持することを特徴とする注入管理方法。
ただし上記において、シリカ系グラウトとはシリカグラウト、或いはシリカを含有する懸濁型の注入液の注入をいう。」
に訂正する。
(26)訂正事項26
ア 訂正事項26(ア)
特許請求の範囲の請求項26に、
「請求項1~13の何れか一項に記載の耐久シリカグラウトを用いた請求項16~25の何れか一項に記載の耐久性地盤改良工法に用いる注入管理方法において、」
と記載されているのを、
「地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100、ゲルタイムは瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、
以下のA群の(1)、(2)を満たす配合処方を用い、かつB群のいずれかの配合処方を用いて、各ステージで所定量の浸透注入を管理して、所定の注入領域外への逸脱を低減して、注入目的に対応した所定の耐久性を得ることを特徴とするシリカグラウト、
(A群)
(1)対象とする地盤注入領域において、1ステージ当たりの毎分吐出量は1~30L/minであって、限界浸透範囲内の注入速度とし、1ステージのステージ長を33cm~4mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入又は柱状注入とし、注入孔間隔は1~4mとし、以下の条件を満たす配合処方。
【数5】
[図:0001385110000049.jpg]
【数6】
[図:0001385110000050.jpg]
上記〔数6〕において、β=4.68~0.34、即ち0.2H<GTSO<3Hとする。
ここで、
GTO:シリカグラウトの気中ゲルタイム
GTSO:シリカグラウトの土中ゲルタイム
H:1ステージの注入量または1バッチの注入量を浸透注入の限界速度内の毎分注入量で割った時間
(2)注入目的に対応した耐久期間において、シリカグラウトのシリカの溶脱がホモゲル5wt%以内、サンドゲルが10wt%以内、ホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20%以内、又は円柱測定法で25%以内で、サンドゲル強度が所定の範囲内に収束するか、或いはホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20~35%並びに/又はプラスチック製モールドによる円柱測定法で、25~35%の範囲であって、サンドゲルの強度低下があるが限定期間或いは供用期間では固結性が持続する配合処方。
(B群)
(1)該シリカグラウトにおいて、シリカコロイドに起因するシリカ量は全シリカ量中の10~100%であるシリカグラウトであって、該シリカグラウトの酸として硫酸及び/又はリン酸を用い、両者を併用した場合、酸におけるリン酸の比率は75%硫酸、75%リン酸に換算してリン酸は全酸量の15~50容量%とすることによってゲルタイムの調整が容易で、かつコンクリートに対しての影響を低減するシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、該シリカ溶液の配合はシリカ濃度、シリカコロイドと水ガラスの比率、硫酸とリン酸の比率、弱酸性~中性付近でのゲルタイムの調整を土中ゲルタイム(GTS)や土中pH(PHS)や注入孔間隔にかかわる浸透距離や注入時間並びに現場状況に基づき、気中ゲルタイム(GT0)や気中pH(PH0)の調整や組成をシリカコロイドの全シリカ中の比率が10~100%、リン酸の全酸(硫酸+リン酸)に対する比率が15~100%から選定して、1.0~4.0mの注入孔間隔で注入速度を土粒子間浸透の限界内で注入して所定の注入領域からの逸脱を低減し、かつ広範囲に限定固結することができるシリカグラウト。
を用いた耐久性地盤改良工法において、地盤条件、又は注入孔間隔又は固結径、または注入方式、又はステージ長に応じて、またはさらに施工実績に基いて補正しながら所定の強度が得られるシリカグラウトの組成とゲルタイム(GT0)またはPH0を設定して所定注入領域に浸透固結せしめることを特徴とする耐久性地盤改良工法であって、以下の(A)並びに(B)並びに(C)の条件を満たすことを特徴とする耐久性地盤改良工法、
(A) 注入速度は限界浸透注入速度内とする。
注入孔間隔又は固結径L=1.0~4.0m
毎分注入速度q=1~30L/minただし、限界注入速度内とする。
1ステージ長:0.33m~4.0m
1ステージ当たりの注入時間H 4.4~25600分
ただし、注入時間(H)は現場の作業性や後期の短縮を考慮して短縮することができる。
気中ゲルタイム GT0 0.1分~10000分、又は3分~10000分
気中pH(PH0) 1~10
シリカ濃度 0.4~40wt%(重量%)
土中ゲルタイム GTS0 10秒~6000分、または10分~6000分
土中pH(PHS0)=3~10
地盤のpH 4~10
注入方式は1点注入又は多点同時注入又は柱状注入とする。
(B) 気中ゲルタイムをGT0、土中ゲルタイムをGTS0、1ステージの注入時間をHとし、また対象とする地盤注入領域において、GTO、GTSO、Hが以下の条件を満たす配合処方。
【数5】
[図:0001385110000051.jpg]
【数6】
[図:0001385110000052.jpg]
上記〔数6〕において、
β=4.68~0.34
即ち、
0.2H<GTS0<3H
とする。
(C)
(1)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルが経時的に強度低下せず、かつホモゲルの経時的体積がサンドゲルの強度低下を生じないシリカグラウト。
(2)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルが経時的に強度低下せず、ホモゲルの経時的体積変化があり、サンドゲルが強度低下するが最終的に所定の強度に収束するシリカグラウト。
(3)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、注入目的に応じた耐久期間内で所定のサンドゲル強度が持続するシリカグラウト。
(4)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルの経時的強度からサンドゲルの経時的強度を設定してなるシリカグラウト。
(5)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルは経時的に強度低下せず、サンドゲルが強度は低下するが耐久期間内での所定の強度を維持する濃度と組成から配合処方してなるシリカグラウト。
(6)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルが経時的に強度低下せず、ホモゲルの体積変化率(収縮率)がメスフラスコ測定法で20~35%、或いは並びに円柱測定法で25~40%でサンドゲルの強度が供用期間中固結性が持続するシリカグラウト。
(7)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルが経時的に強度低下することなく体積変化率(収縮率)がメスフラスコ測定法で20%以内、並びに又は円柱測定法で25%以内であって、サンドゲルの強度低下がないか、強度低下はあっても最終強度が所定の範囲内に収束するシリカグラウト。
に用いる注入管理方法であって、」
に訂正する。
イ 訂正事項26(イ)
特許請求の範囲の請求項26に、
「(11)注入効果の確認データ
ただし、上記において、薬液注入とはシリカ注入液或いはシリカを含有する懸濁型注入液の注入をいう。」
と記載されているのを、
「(11)注入効果の確認データ」
に訂正する。
(27)訂正事項27
特許請求の範囲の請求項27に、
「請求項1~13の何れか一項に記載の耐久シリカグラウトを用いた耐久性地盤改良工法において、」
と記載されているのを、
「地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100、ゲルタイムは瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、
以下のA群の(1)、(2)を満たす配合処方を用い、かつB群のいずれかの配合処方を用いて、各ステージで所定量の浸透注入を管理して、所定の注入領域外への逸脱を低減して、注入目的に対応した所定の耐久性を得ることを特徴とするシリカグラウト、
(A群)
(1)対象とする地盤注入領域において、1ステージ当たりの毎分吐出量は1~30L/minであって、限界浸透範囲内の注入速度とし、1ステージのステージ長を33cm~4mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入又は柱状注入とし、注入孔間隔は1~4mとし、以下の条件を満たす配合処方。
【数5】
[図:0001385110000053.jpg]
【数6】
[図:0001385110000054.jpg]
上記〔数6〕において、β=4.68~0.34、即ち0.2H<GTSO<3Hとする。
ここで、
GTO:シリカグラウトの気中ゲルタイム
GTSO:シリカグラウトの土中ゲルタイム
H:1ステージの注入量または1バッチの注入量を浸透注入の限界速度内の毎分注入量で割った時間
(2)注入目的に対応した耐久期間において、シリカグラウトのシリカの溶脱がホモゲル5wt%以内、サンドゲルが10wt%以内、ホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20%以内、又は円柱測定法で25%以内で、サンドゲル強度が所定の範囲内に収束するか、或いはホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20~35%並びに/又はプラスチック製モールドによる円柱測定法で、25~35%の範囲であって、サンドゲルの強度低下があるが限定期間或いは供用期間では固結性が持続する配合処方。
(B群)
(1)該シリカグラウトにおいて、シリカコロイドに起因するシリカ量は全シリカ量中の10~100%であるシリカグラウトであって、該シリカグラウトの酸として硫酸及び/又はリン酸を用い、両者を併用した場合、酸におけるリン酸の比率は75%硫酸、75%リン酸に換算してリン酸は全酸量の15~50容量%とすることによってゲルタイムの調整が容易で、かつコンクリートに対しての影響を低減するシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、該シリカ溶液の配合はシリカ濃度、シリカコロイドと水ガラスの比率、硫酸とリン酸の比率、弱酸性~中性付近でのゲルタイムの調整を土中ゲルタイム(GTS)や土中pH(PHS)や注入孔間隔にかかわる浸透距離や注入時間並びに現場状況に基づき、気中ゲルタイム(GT0)や気中pH(PH0)の調整や組成をシリカコロイドの全シリカ中の比率が10~100%、リン酸の全酸(硫酸+リン酸)に対する比率が15~100%から選定して、1.0~4.0mの注入孔間隔で注入速度を土粒子間浸透の限界内で注入して所定の注入領域からの逸脱を低減し、かつ広範囲に限定固結することができるシリカグラウト。
において、」
に訂正する。
(28)訂正事項28
ア 訂正事項28(ア)
特許請求の範囲の請求項28に、
「請求項1~13の何れか一項に記載の耐久シリカグラウトを用いた耐久性地盤改良工法において、」
と記載されているのを、
「地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100、ゲルタイムは瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、
以下のA群の(1)、(2)を満たす配合処方を用い、かつB群のいずれかの配合処方を用いて、各ステージで所定量の浸透注入を管理して、所定の注入領域外への逸脱を低減して、注入目的に対応した所定の耐久性を得ることを特徴とするシリカグラウト、
(A群)
(1)対象とする地盤注入領域において、1ステージ当たりの毎分吐出量は1~30L/minであって、限界浸透範囲内の注入速度とし、1ステージのステージ長を33cm~4mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入又は柱状注入とし、注入孔間隔は1~4mとし、以下の条件を満たす配合処方。
【数5】
[図:0001385110000055.jpg]
【数6】
[図:0001385110000056.jpg]
上記〔数6〕において、β=4.68~0.34、即ち0.2H<GTSO<3Hとする。
ここで、
GTO:シリカグラウトの気中ゲルタイム
GTSO:シリカグラウトの土中ゲルタイム
H:1ステージの注入量または1バッチの注入量を浸透注入の限界速度内の毎分注入量で割った時間
(2)注入目的に対応した耐久期間において、シリカグラウトのシリカの溶脱がホモゲル5wt%以内、サンドゲルが10wt%以内、ホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20%以内、又は円柱測定法で25%以内で、サンドゲル強度が所定の範囲内に収束するか、或いはホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20~35%並びに/又はプラスチック製モールドによる円柱測定法で、25~35%の範囲であって、サンドゲルの強度低下があるが限定期間或いは供用期間では固結性が持続する配合処方。
(B群)
(1)該シリカグラウトにおいて、シリカコロイドに起因するシリカ量は全シリカ量中の10~100%であるシリカグラウトであって、該シリカグラウトの酸として硫酸及び/又はリン酸を用い、両者を併用した場合、酸におけるリン酸の比率は75%硫酸、75%リン酸に換算してリン酸は全酸量の15~50容量%とすることによってゲルタイムの調整が容易で、かつコンクリートに対しての影響を低減するシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、該シリカ溶液の配合はシリカ濃度、シリカコロイドと水ガラスの比率、硫酸とリン酸の比率、弱酸性~中性付近でのゲルタイムの調整を土中ゲルタイム(GTS)や土中pH(PHS)や注入孔間隔にかかわる浸透距離や注入時間並びに現場状況に基づき、気中ゲルタイム(GT0)や気中pH(PH0)の調整や組成をシリカコロイドの全シリカ中の比率が10~100%、リン酸の全酸(硫酸+リン酸)に対する比率が15~100%から選定して、1.0~4.0mの注入孔間隔で注入速度を土粒子間浸透の限界内で注入して所定の注入領域からの逸脱を低減し、かつ広範囲に限定固結することができるシリカグラウト。
において、」
に訂正する。
イ 訂正事項28(イ)
特許請求の範囲の請求項28に、
「(a)耐久シリカグラウトの耐久性と環境保全性」
と記載されているのを、
「(a)シリカグラウトの耐久性と環境保全性」
に訂正する。
ウ 訂正事項28(ウ)
特許請求の範囲の請求項28に、
「(4)マグマアクション法
(5)マスキングシリカ法」
と記載されているのを、
「(4)土中ゲルタイムを考慮した浸透固結法
(5)リン酸又は金属イオン封鎖剤含有シリカによる土中コンクリートの保護法」
に訂正する。
エ 訂正事項28(エ)
特許請求の範囲の請求項28に、
「(2)広範囲浸透注入工法を用いた大規模野外注入試験による耐久シリカ注入地盤の耐久性の実証」
と記載されているのを、
「(2)広範囲浸透注入工法を用いた大規模野外注入試験によるシリカグラウト注入地盤の耐久性の実証」
に訂正する。
オ 訂正事項28(オ)
特許請求の範囲の請求項28に、
「(2)地盤珪化評価法」
と記載されているのを、
「(2)注入地盤のシリカ量分析による注入効果の確認法」
に訂正する。
(29)訂正事項29
ア 訂正事項29(ア)
特許請求の範囲の請求項29に、
「請求項1~13の何れか一項に記載の耐久シリカグラウトを用いた耐久性地盤改良工法において、」
と記載されているのを、
「地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100、ゲルタイムは瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、
以下のA群の(1)、(2)を満たす配合処方を用い、かつB群のいずれかの配合処方を用いて、各ステージで所定量の浸透注入を管理して、所定の注入領域外への逸脱を低減して、注入目的に対応した所定の耐久性を得ることを特徴とするシリカグラウト、
(A群)
(1)対象とする地盤注入領域において、1ステージ当たりの毎分吐出量は1~30L/minであって、限界浸透範囲内の注入速度とし、1ステージのステージ長を33cm~4mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入又は柱状注入とし、注入孔間隔は1~4mとし、以下の条件を満たす配合処方。
【数5】
[図:0001385110000057.jpg]
【数6】
[図:0001385110000058.jpg]
上記〔数6〕において、β=4.68~0.34、即ち0.2H<GTSO<3Hとする。
ここで、
GTO:シリカグラウトの気中ゲルタイム
GTSO:シリカグラウトの土中ゲルタイム
H:1ステージの注入量または1バッチの注入量を浸透注入の限界速度内の毎分注入量で割った時間
(2)注入目的に対応した耐久期間において、シリカグラウトのシリカの溶脱がホモゲル5wt%以内、サンドゲルが10wt%以内、ホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20%以内、又は円柱測定法で25%以内で、サンドゲル強度が所定の範囲内に収束するか、或いはホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20~35%並びに/又はプラスチック製モールドによる円柱測定法で、25~35%の範囲であって、サンドゲルの強度低下があるが限定期間或いは供用期間では固結性が持続する配合処方。
(B群)
(1)該シリカグラウトにおいて、シリカコロイドに起因するシリカ量は全シリカ量中の10~100%であるシリカグラウトであって、該シリカグラウトの酸として硫酸及び/又はリン酸を用い、両者を併用した場合、酸におけるリン酸の比率は75%硫酸、75%リン酸に換算してリン酸は全酸量の15~50容量%とすることによってゲルタイムの調整が容易で、かつコンクリートに対しての影響を低減するシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、該シリカ溶液の配合はシリカ濃度、シリカコロイドと水ガラスの比率、硫酸とリン酸の比率、弱酸性~中性付近でのゲルタイムの調整を土中ゲルタイム(GTS)や土中pH(PHS)や注入孔間隔にかかわる浸透距離や注入時間並びに現場状況に基づき、気中ゲルタイム(GT0)や気中pH(PH0)の調整や組成をシリカコロイドの全シリカ中の比率が10~100%、リン酸の全酸(硫酸+リン酸)に対する比率が15~100%から選定して、1.0~4.0mの注入孔間隔で注入速度を土粒子間浸透の限界内で注入して所定の注入領域からの逸脱を低減し、かつ広範囲に限定固結することができるシリカグラウト。
において、」
に訂正する。
イ 訂正事項29(イ)
特許請求の範囲の請求項29に、
「耐久要件はそれぞれ以下の1つ又は複数の要素からなる特徴とする耐久性地盤改良工法。」
と記載されているのを、
「耐久要件は以下の(1)、(2)、(3)、(4)の要素からなる特徴とする耐久性地盤改良工法。」
に訂正する。
ウ 訂正事項29(ウ)
特許請求の範囲の請求項29に、
「(2)注入液の配合設計」
と記載されているのを、
「(2)シリカグラウトの配合設計」
に訂正する。
(30)訂正事項30
ア 訂正事項30(ア)
特許請求の範囲の請求項30に、
「請求項1~13の何れか一項に記載の耐久シリカグラウトを用いた耐久性地盤改良工法において、」
と記載されているのを、
「地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100、ゲルタイムは瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、
以下のA群の(1)、(2)を満たす配合処方を用い、かつB群のいずれかの配合処方を用いて、各ステージで所定量の浸透注入を管理して、所定の注入領域外への逸脱を低減して、注入目的に対応した所定の耐久性を得ることを特徴とするシリカグラウト、
(A群)
(1)対象とする地盤注入領域において、1ステージ当たりの毎分吐出量は1~30L/minであって、限界浸透範囲内の注入速度とし、1ステージのステージ長を33cm~4mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入又は柱状注入とし、注入孔間隔は1~4mとし、以下の条件を満たす配合処方。
【数5】
[図:0001385110000059.jpg]
【数6】
[図:0001385110000060.jpg]
上記〔数6〕において、β=4.68~0.34、即ち0.2H<GTSO<3Hとする。
ここで、
GTO:シリカグラウトの気中ゲルタイム
GTSO:シリカグラウトの土中ゲルタイム
H:1ステージの注入量または1バッチの注入量を浸透注入の限界速度内の毎分注入量で割った時間
(2)注入目的に対応した耐久期間において、シリカグラウトのシリカの溶脱がホモゲル5wt%以内、サンドゲルが10wt%以内、ホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20%以内、又は円柱測定法で25%以内で、サンドゲル強度が所定の範囲内に収束するか、或いはホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20~35%並びに/又はプラスチック製モールドによる円柱測定法で、25~35%の範囲であって、サンドゲルの強度低下があるが限定期間或いは供用期間では固結性が持続する配合処方。
(B群)
(1)該シリカグラウトにおいて、シリカコロイドに起因するシリカ量は全シリカ量中の10~100%であるシリカグラウトであって、該シリカグラウトの酸として硫酸及び/又はリン酸を用い、両者を併用した場合、酸におけるリン酸の比率は75%硫酸、75%リン酸に換算してリン酸は全酸量の15~50容量%とすることによってゲルタイムの調整が容易で、かつコンクリートに対しての影響を低減するシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、該シリカ溶液の配合はシリカ濃度、シリカコロイドと水ガラスの比率、硫酸とリン酸の比率、弱酸性~中性付近でのゲルタイムの調整を土中ゲルタイム(GTS)や土中pH(PHS)や注入孔間隔にかかわる浸透距離や注入時間並びに現場状況に基づき、気中ゲルタイム(GT0)や気中pH(PH0)の調整や組成をシリカコロイドの全シリカ中の比率が10~100%、リン酸の全酸(硫酸+リン酸)に対する比率が15~100%から選定して、1.0~4.0mの注入孔間隔で注入速度を土粒子間浸透の限界内で注入して所定の注入領域からの逸脱を低減し、かつ広範囲に限定固結することができるシリカグラウト。
において、」
に訂正する。
イ 訂正事項30(イ)
特許請求の範囲の請求項30に、
「以下の耐久要件が組み合わされて耐久目的と耐久期間に対応した耐久効果の持続性を満たすことを特徴とする耐久性地盤改良工法。」
と記載されているのを、
「以下の(1)、(2)、(3)、(4)の耐久要件が組み合わされて耐久目的と耐久期間に対応した耐久効果の持続性を満たすことを特徴とする耐久性地盤改良工法。」
に訂正する。
ウ 訂正事項30(ウ)
特許請求の範囲の請求項30に、
「・シリカグラウトの組成とシリカ濃度と気中ゲル化時間と土中ゲル化時間と所定領域における浸透固結性」
と記載されているのを、
「・シリカグラウトの組成とシリカ濃度と気中ゲルタイムと土中ゲルタイムと所定領域における浸透固結性」
に訂正する。
エ 訂正事項30(エ)
特許請求の範囲の請求項30に、
「・土中ゲル化時間と所定範囲における浸透固結性」
と記載されているのを、
「・土中ゲルタイムと所定範囲における浸透固結性」
に訂正する。
オ 訂正事項30(オ)
特許請求の範囲の請求項30に、
「・施工法(注入孔間隔、ゲル化時間、注入量、毎分吐出量、注入ステージ、一次注入と二次注入)」
と記載されているのを、
「・施工法(注入孔間隔、ゲルタイム、注入量、毎分吐出量、注入ステージ、一次注入と二次注入)」
に訂正する。
カ 訂正事項30(カ)
特許請求の範囲の請求項30に、
「・シリカグラウトの組成とシリカ濃度とゲル化時間(配合時ゲル化時間と、pH、地盤のpHと土中ゲル化時間、浸透距離とゲル化時間の管理
・施工法の管理
・注入液のシリカ量と固結土のシリカ量からの施工後の固結地盤のシリカ量による品質管理又は/並びにコアサンプリングによる確認調査
(4)環境保全性
請求項1~13の耐久シリカグラウトを用いた耐久シリカグラウトであって、以下のいずれかの手法により環境性に対する影響を低減することを特徴とする耐久シリカグラウト。
(A1)コンクリート地中構造物近傍部に以下の手法で耐久シリカグラウトを注入する。」
と記載されているのを、
「 ・シリカグラウトの組成とシリカ濃度とゲルタイム(配合時ゲルタイム)と、pH、地盤のpHと土中ゲルタイム、浸透距離とゲルタイムの管理
・施工法の管理
・シリカグラウトのシリカ量と固結土のシリカ量からの施工後の固結地盤のシリカ量による品質管理又は/並びにコアサンプリングによる確認調査
(4)環境保全性
以下のいずれかの手法により環境性に対する影響を低減する。
(A1)コンクリート地中構造物近傍部に以下の手法でシリカグラウトを注入する。」
に訂正する。
キ 訂正事項30(キ)
特許請求の範囲の請求項30に、
「(2)水質に対する安全性において、pHやコロイドや水ガラスの量と比率を調整する。」
と記載されているのを、
「(A2)水質に対する安全性において、pHやコロイドや水ガラスの量と比率を調整する。」
に訂正する。
(31)訂正事項31
ア 訂正事項31(ア)
特許請求の範囲の請求項31に、
「請求項1~13の何れか一項記載の耐久シリカグラウトを用いた耐久性地盤改良工法において、」
と記載されているのを、
「地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100、ゲルタイムは瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、
以下のA群の(1)、(2)を満たす配合処方を用い、かつB群のいずれかの配合処方を用いて、各ステージで所定量の浸透注入を管理して、所定の注入領域外への逸脱を低減して、注入目的に対応した所定の耐久性を得ることを特徴とするシリカグラウト、
(A群)
(1)対象とする地盤注入領域において、1ステージ当たりの毎分吐出量は1~30L/minであって、限界浸透範囲内の注入速度とし、1ステージのステージ長を33cm~4mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入又は柱状注入とし、注入孔間隔は1~4mとし、以下の条件を満たす配合処方。
【数5】
[図:0001385110000061.jpg]
【数6】
[図:0001385110000062.jpg]
上記〔数6〕において、β=4.68~0.34、即ち0.2H<GTSO<3Hとする。
ここで、
GTO:シリカグラウトの気中ゲルタイム
GTSO:シリカグラウトの土中ゲルタイム
H:1ステージの注入量または1バッチの注入量を浸透注入の限界速度内の毎分注入量で割った時間
(2)注入目的に対応した耐久期間において、シリカグラウトのシリカの溶脱がホモゲル5wt%以内、サンドゲルが10wt%以内、ホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20%以内、又は円柱測定法で25%以内で、サンドゲル強度が所定の範囲内に収束するか、或いはホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20~35%並びに/又はプラスチック製モールドによる円柱測定法で、25~35%の範囲であって、サンドゲルの強度低下があるが限定期間或いは供用期間では固結性が持続する配合処方。
(B群)
(1)該シリカグラウトにおいて、シリカコロイドに起因するシリカ量は全シリカ量中の10~100%であるシリカグラウトであって、該シリカグラウトの酸として硫酸及び/又はリン酸を用い、両者を併用した場合、酸におけるリン酸の比率は75%硫酸、75%リン酸に換算してリン酸は全酸量の15~50容量%とすることによってゲルタイムの調整が容易で、かつコンクリートに対しての影響を低減するシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、該シリカ溶液の配合はシリカ濃度、シリカコロイドと水ガラスの比率、硫酸とリン酸の比率、弱酸性~中性付近でのゲルタイムの調整を土中ゲルタイム(GTS)や土中pH(PHS)や注入孔間隔にかかわる浸透距離や注入時間並びに現場状況に基づき、気中ゲルタイム(GT0)や気中pH(PH0)の調整や組成をシリカコロイドの全シリカ中の比率が10~100%、リン酸の全酸(硫酸+リン酸)に対する比率が15~100%から選定して、1.0~4.0mの注入孔間隔で注入速度を土粒子間浸透の限界内で注入して所定の注入領域からの逸脱を低減し、かつ広範囲に限定固結することができるシリカグラウト。
において、」
に訂正する。
イ 訂正事項31(イ)
特許請求の範囲の請求項31に、
「(2)注入液と固結体の特性」
と記載されているのを、
「(2)シリカグラウトと固結体の特性」
に訂正する。
ウ 訂正事項31(ウ)
特許請求の範囲の請求項31に、
「(7)配合液の組成とpH(pHo)とゲルタイム(GT0)と土中ゲルタイム(GTs0)と注入時間(H)と浸透固結範囲と環境条件(水質並びに土中構造物への影響)に対する対応。
(8)土中ゲルタイム(GTs0)と注入時間(H)に対応した注入液のpH(pHo)とゲルタイム(GT0)の管理
(9)注入方式と注入孔間隔と1ステージ長と限界注入速度内の毎分注入量と1ステージの注入時間(H)の選定と室内実験、並びに現場条件、地盤条件に対応した過去の施工実績に基づく土中ゲルタイム(GTs0)と注入時間(H)から、所定注入範囲外への逸脱を低減して所定の注入範囲に浸透固結して所定の品質を得られるための注入液のpH(pH0)とゲルタイム(GT0)の管理。」
と記載されているのを、
「(7)シリカグラウトの組成とpH(PHo)とゲルタイム(GT0)と土中ゲルタイム(GTs0)と注入時間(H)と浸透固結範囲と環境条件(水質並びに土中構造物への影響)に対する対応。
(8)土中ゲルタイム(GTs0)と注入時間(H)に対応したシリカグラウトのpH(PH0)とゲルタイム(GT0)の管理
(9)注入方式と注入孔間隔と1ステージ長と限界注入速度内の毎分注入量と1ステージの注入時間(H)の選定と室内実験、並びに現場条件、地盤条件に対応した過去の施工実績に基づく土中ゲルタイム(GTs0)と注入時間(H)から、所定注入範囲外への逸脱を低減して所定の注入範囲に浸透固結して所定の品質を得られるためのシリカグラウトのpH(PH0)とゲルタイム(GT0)の管理。」
に訂正する。
(32)訂正事項32
特許請求の範囲の請求項32を削除する。
(33)一群の請求項について
訂正事項1ないし5はそれぞれ請求項1ないし5に係るものであるところ、訂正前の請求項6ないし32は、訂正前の請求項1ないし5を択一的に引用しており、請求項1ないし5に係る訂正に連動して訂正がされるものであるから、請求項1ないし32は、特許法第120条の5第4項に規定する「一群の請求項」に該当する。
したがって、訂正事項1ないし32に係る訂正は、一群の請求項[1-32]について請求されたものである。
2 訂正の適否
(1)訂正事項1
ア 訂正事項1(ア)
(ア)訂正の目的について
a「シリカグラウト」に係る訂正は、訂正前の「シリカ注入液」、「シリカグラウト」、「耐久シリカグラウト」の用語について、不要な部分を削除するとともに、「シリカグラウト」に統一して記載するものであり、「ゲルタイム」に係る訂正は、訂正前の「ゲル化時間」の用語について「ゲルタイム」に統一して記載するものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
b「該シリカ注入液がコロイドと水ガラスと酸からなる場合は該シリカコロイドに起因するシリカ濃度と水ガラスに起因するシリカ濃度の比率は100:0~0:100」を削除する訂正は、あらゆる比率を含み実質的に比率を特定していない記載を削除することにより記載内容を明瞭にするものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
c「シリカグラウト中の」との用語の追加する訂正は、シリカグラウト中の「シリカ」のモル比であることを明確にするものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項1(ア)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、明瞭でない記載の釈明を目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
訂正事項1(ア)に係る訂正が、本件特許の願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下「本件明細書等」という。)に記載した事項の範囲内の訂正であるかについて検討する。以下同様である。
a 上記(ア)aの訂正
各種の用語を統一して「シリカグラウト」とする訂正について、当該「シリカグラウト」という用語は、本件明細書等に記載されている。
b 上記(ア)bの訂正
「該シリカ注入液がコロイドと水ガラスと酸からなる場合は該シリカコロイドに起因するシリカ濃度と水ガラスに起因するシリカ濃度の比率は100:0~0:100」を削除する訂正は、「シリカグラウト」が、「シリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種」とされていることと同じ意味内容の箇所を削除したものといえる。つまり、「シリカ」が「シリカコロイド」又は「水ガラス」により与えられるものであるところ、「シリカグラウト」が、「シリカコロイド」と「水ガラス」の何れか一方あるいは両方をもちいれば、シリカグラウト中のシリカが、シリカコロイドに起因するか、水ガラスに起因するか、あるいは両方に起因するか、のいずれかとなり、シリカコロイドと水ガラスに起因する比率も「100:0~0:100」の範囲のうちのいずれかとなる。結局のところ、訂正前にシリカグラウトに含まれる材料を、名称そのものによって特定する表現と、シリカの起因する材料の比率によって特定する表現の2つの表現が存在していたところ、一方の表現を削除する訂正といえるから、上記訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものといえる。
c 上記(ア)cの訂正
「シリカグラウト中の」との用語を追加する訂正については、訂正前の請求項1には、「シリカのモル比は、2.0~100」から選定した「シリカグラウト」との記載があり、「シリカのモル比」が「シリカグラウト」においてのものであることが記載されている。
よって、訂正事項1(ア)に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
イ 訂正事項1(イ)
(ア)訂正の目的
a 訂正事項1(イ)に係る訂正は、訂正前の各用語を、訂正後の「シリカグラウト」「ゲルタイム」、「土中ゲルタイム」、「気中ゲルタイム」に、それぞれ統一して記載するものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
b 「(A群)」及び「(B群)」に係る訂正は、訂正前の請求項1の「(1)」~「(5)」の選択肢の「いずれか又は複数」を任意に選択可能であったものを一部の選択肢を削除するとともに選択可能な組み合わせを限定するとともに、シリカグラウトについての特性を条件(訂正後の「(A群)」の「(2)」)として加えるものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
c 訂正後の「(A群)」の「(1)」に係る訂正は、訂正前の選択肢「(5)」の「β」の範囲を限定し、また、訂正事項1(ア)と重複する用語を削除するとともに、用語の意味を明瞭にするものであるから、特許請求の範囲の減縮及び明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項1(イ)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、特許請求の範囲の減縮、明瞭でない記載の釈明を目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
a 上記(ア)aの訂正
「シリカグラウト」、「ゲルタイム」、「土中ゲルタイム」、「気中ゲルタイム」との用語は、本件明細書等に記載されている。
b 上記(ア)bの訂正
訂正前の請求項1には、選択肢「(1)」ないし「(5)」について「複数の手法を用いて」と記載されているから、訂正前の選択肢「(5)」、「(3)」及び「(4)」を組み合わせることは、前記記載に含まれている。
また、「(A群)」の「(1)」の「β=4.68~0.34」の点は、本件明細書等の【請求項1】、段落【0127】及び【0128】に記載されている。
また、段落【0113】には、「注入時間(H)は1ステージ当りの注入量Q(又は1バッチの注入量)を土粒子間浸透の範囲の注入速度(毎分注入量q)で割った時間Q/q=H」と記載されている。前記「土粒子間浸透の範囲の注入速度」は、段落【0087】の記載(「限界速度内とは、図15の浸透注入領域と浸透・割裂注入領域内の少なくとも圧力低下を生じない領域内の浸透速度をいう」)から、本件訂正発明1の「浸透注入の限界速度内」に相当するものであるといえる。そうすると「H:1ステージの注入量または1バッチの注入量を浸透注入の限界速度内の毎分注入量で割った時間」の点は、本件明細書等の段落【0113】に記載されている。
また、「(A群)」の「(2)」のシリカグラウトの特性を特定した点は、本件明細書の段落【0327】に、ホモゲル及びサンドゲルの溶脱に関する点、ホモゲルの測定法毎の体積変化についての点、サンドゲルの強度に関する点が具体的に記載されており、段落【0352】【表4】には、注入目的に対応したシリカグラウトについての定量的評価が記載されている。
上記のとおり、本件明細書等には、「(A群)」の「(1)」及び「(A群)」の「(2)」に関する事項が記載されていることから、両方を満たすものは、新たな技術的事項を導入するものではない。
よって、訂正事項1(イ)に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
(2)訂正事項2
ア 訂正事項2(ア)
(ア)訂正の目的について
訂正事項2(ア)に係る訂正は、上記(1)ア(ア)のaないしcと同様の訂正を含んでおり、当該訂正については訂正事項1(ア)に係る訂正と同様のことがいえるから、明瞭でない記載の釈明を目的としたものである。
加えて、シリカグラウトを「シリカコロイドと水ガラスと、反応剤として酸或いは塩のいずれかを有効成分」とする訂正は、訂正前に「シリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分」と記載されていたものを「シリカコロイド」と「水ガラス」の両者を含むこと、及び、「酸」あるいは「塩」のいずれかを含むことに訂正するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的としたものである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項2(ア)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、特許請求の範囲の減縮及び明瞭でない記載の釈明を目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
訂正事項2(ア)に係る訂正のうち、上記(1)ア(ア)のaないしcと同様の訂正については、上記(1)ア(ウ)のaないしcと同様である。
また、シリカグラウトを「シリカコロイドと水ガラスと、反応剤として酸或いは塩のいずれかを有効成分」とすることは、訂正前の請求項2に記載されていた範囲内のものであることは明らかである。
よって、訂正事項2(ア)に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
イ 訂正事項2(イ)
(ア)訂正の目的について
a 訂正事項2(イ)に係る訂正は、訂正前の各用語を、訂正後の「シリカグラウト」、「シリカコロイド」に、それぞれ統一して記載するものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
b 「(A群)」及び「(B群)」に係る訂正は、訂正前の請求項2の「(1)」~「(6)」の選択肢の「いずれか1つまたは複数」を任意に選択可能であったものを一部の選択肢を削除するとともに選択可能な組み合わせを限定するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
なお、訂正に当たり、訂正前の「(4)」の「シリカコロイドによる・・・耐久シリカグラウトであって、」の箇所を削除しているが、この点は、「シリカコロイド」の有効成分を「シリカコロイドと水ガラス」としたことに整合させたものと理解できるから、上記の箇所の削除については、明瞭でない記載の釈明を目的としたものと認められる。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項2(イ)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、特許請求の範囲の減縮及び明瞭でない記載の釈明を目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
a 上記(ア)aの訂正
「シリカグラウト」、「シリカコロイド」との用語は、本件明細書等に記載されている。
b 上記(ア)bの訂正
訂正前の請求項2には、選択肢「(1)」ないし「(6)」について「いずれか1または複数を実行する」と記載されているから、訂正前の選択肢「(1)」、「(4)」及び「(5)」を組み合わせることは、前記に含まれている。
よって、訂正事項2(イ)に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
(3)訂正事項3
ア 訂正事項3(ア)
訂正事項3(ア)に係る訂正は、訂正事項1(ア)に係る訂正と同様であるから、明瞭でない記載の釈明を目的としたものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものである。
イ 訂正事項3(イ)
(ア)訂正の目的について
a 訂正事項3(イ)に係る訂正は、訂正前の各用語を、訂正後の「シリカグラウト」に統一して記載するものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
b 「A群」及び「B群」に係る訂正は、訂正前の請求項3が「(1)」~「(10)」の選択肢の「いずれか1つまたは複数」を任意に選択可能であったものを、一部の選択肢を削除するとともに選択可能な組み合わせを限定するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項3(イ)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、特許請求の範囲の減縮及び明瞭でない記載の釈明を目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
a 上記(ア)aの訂正
「シリカグラウト」との用語は、本件明細書等に記載されている。
b 上記(ア)bの訂正
訂正前の請求項3には、選択肢「(1)」ないし「(10)」について「いずれか1つまたは複数の特性を持つ」と記載されているから、訂正前の選択肢「(1)」、「(2)」、「(3)」及び「(5)」を組み合わせることは、前記記載に含まれている。
よって、訂正事項3(イ)に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
(4)訂正事項4
ア 訂正事項4(ア)
(ア)訂正の目的について
訂正事項4(ア)に係る訂正は、上記(1)ア(ア)のaないしcと同様の訂正を含んでおり、当該訂正については訂正事項1(ア)に係る訂正と同様のことがいえるから、明瞭でない記載の釈明を目的としたものである
加えて、訂正後のシリカグラウトについて、「水ガラスを有効成分とし、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分」とする訂正は、「シリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分」と記載されていたものを、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種のほかに、「水ガラス」のみを含むものに訂正するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的としたものである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項4(ア)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、特許請求の範囲の減縮及び明瞭でない記載の釈明を目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
訂正事項4(ア)に係る訂正のうち、上記(1)ア(ア)のaないしcと同様の訂正については、上記(1)ア(ウ)のaないしcと同様である。
また、シリカグラウトを「水ガラスを有効成分とし、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分」とすることは、訂正前の範囲内のものであることは明らかである。
よって、訂正事項4(ア)に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
イ 訂正事項4(イ)
(ア)訂正の目的について
a 訂正事項4(イ)に係る訂正は、訂正前の各用語を、訂正後の「シリカグラウト」、「ゲルタイム」、「土中ゲルタイム」、「気中ゲルタイム」に、それぞれ統一して記載するものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
また、訂正前の「%」を、訂正後の「wt%」とする訂正は、他の箇所に記載されている「シリカ濃度」の単位が、「wt%」とされていること等から、「wt」が欠落していることが明らかであるところ、これを正すものであるから、誤記の訂正を目的とするものである。
b 「(B)」に係る訂正は、訂正前の請求項4の「(B)」「(1)」~「(15)」の選択肢の「いずれか又は複数」を任意に選択可能であったものを一部の選択肢を削除するとともに選択可能な組み合わせを限定するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項4(イ)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、特許請求の範囲の減縮、誤記の訂正及び明瞭でない記載の釈明を目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
a 上記(ア)aの訂正
「シリカグラウト」、「ゲルタイム」、「土中ゲルタイム」、「気中ゲルタイム」との用語は、本件明細書等に記載されており、また、誤訳の訂正に係る「wt%」との用語は、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下「当初明細書等」という。)に記載されている。
b 上記(ア)bの訂正
訂正前の請求項4には、「(B)」の選択肢「(1)」ないし「(15)」について、「いずれか又は複数に基づいて」と記載されているところ、訂正後の「(B)」において、選択肢を訂正前の「(6)」と「(7)」を組み合わせたものだけにすることは前記記載に包含されている。
よって、訂正事項4(イ)に係る訂正は、本件明細書等又は当初明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等又は当初明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
(5)訂正事項5
ア 訂正事項5(ア)
(ア)訂正の目的について
訂正事項5(ア)に係る訂正は、上記(1)ア(ア)のaないしcと同様の訂正を含んでおり、当該訂正については訂正事項1(ア)に係る訂正と同様のことがいえるから、明瞭でない記載の釈明を目的としたものである。
加えて、シリカグラウトを「シリカ成分として水ガラス又は水ガラスとシリカコロイドを含み、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分」とする訂正は、訂正前に「シリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分」と記載されていたものから、「シリカ成分」として「シリカコロイド」のみを含むものを除いた内容に訂正するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的としたものである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項5(ア)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、特許請求の範囲の減縮及び明瞭でない記載の釈明を目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
訂正事項5(ア)に係る訂正のうち、上記(1)ア(ア)のaないしcと同様の訂正については、上記(1)ア(ウ)のaないしcと同様である。
また、「シリカ成分」の訂正については、「シリカ成分」として、「シリカコロイド」のみを含むものを除いた、すなわち選択肢を削除する訂正であるから、請求項5に記載されていた範囲内のものであるといえる。
よって、訂正事項5(ア)に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
ア 訂正事項5(イ)
(ア)訂正の目的について
a 訂正事項5(イ)に係る訂正は、訂正前の各用語を、訂正後の「シリカグラウト」、「固結土」に、それぞれ統一して記載するものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。また、訂正後の「による固結土に」との語句を追加する訂正は、シリカグラウトは「地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用する」ものであるから、「経時強度」が地盤中への注入後の「固結土」におけるものであることは自明であるところ、これを明らかにするためのものであり、訂正前の「5μ以下のシリカコロイド」を、訂正後の「5μm以下の微粒子シリカ」とする訂正は、シリカグラウトが含有するものを明らかにするためのものであるから、いずれも明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
また、訂正事項5(イ)に係る訂正は、取消理由通知(決定の予告)で不明確であるとした、訂正前の登録商標を用いた記載について、訂正後の「pHとシリカコロイドと水ガラスと酸を有効成分とする非アルカリ性シリカグラウトのゲルタイムの関係を示すラインをDラインとし」、「水ガラスと酸を有効成分とする非アルカリ性シリカグラウトによる固結土」、「シリカコロイドと水ガラスと酸からなるシリカ溶液による固結土」、「水ガラスと酸を有効成分とする非アルカリ性酸性シリカグラウトを混合して酸性シリカグラウトにすること」、「水ガラスと酸からなる非アルカリ性シリカグラウト」と、学術用語を用いて同様の事項を特定するものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
b 「(I)」及び「(II)」に係る訂正は、訂正前の請求項5が「(1)」~「(11)」の選択肢の「いずれか又は複数の方法」を任意に選択可能であったものを一部の選択肢を削除するとともに、選択可能な組み合わせを限定するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項5(イ)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、特許請求の範囲の減縮及び明瞭でない記載の釈明を目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
a 上記(ア)aの訂正
「シリカグラウト」、「固結土」、「微粒子シリカ」との用語は、本件明細書等(段落【0009】、【0022】等)に記載されている。また、訂正後の学術用語を用いた記載が、訂正前の登録商標を用いた記載と同様の事項を特定するものであることは明らかである。
b 上記(ア)bの訂正
訂正前の請求項5には、選択肢「(1)」ないし「(11)」について、「いずれか又は複数の方法」によると記載されているとともに、「(1)」において「A群のいずれか、又は複数の耐久特性からB群のいずれか又は複数」と記載されているから、訂正後において、訂正前のものを組み合わせることは前記記載に含まれている。
よって、訂正事項5(イ)に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
(エ)申立人の主張について
申立人は、訂正事項5(イ)について、訂正された請求項5の(6)では、注入目的、地盤条件、環境条件、耐久条件に応じて設定されるパラメータが「酸の種類並びに添加量」であり、訂正前の請求項5(10)で注入目的、地盤条件、環境条件、耐久条件に応じて設定されるパラメータである「シリカ濃度と組成」とは異なり、訂正の前後で別の技術内容になっている。その結果、訂正された請求項5の技術分野は、訂正前の請求項5の技術分野と異なり変更されている旨主張する(申立人Bの意見書第4頁第1-20行)。
しかしながら、訂正前の(10)、訂正後の(6)のいずれにおいても、シリカグラウトについて「シリカ濃度と組成が以下のいずれか又は両方を満たす配合を選定する」と記載されており、選定されるものは訂正の前後において、「シリカ濃度と組成」であることに変わりはない。また、条件(C)は、選択肢(6)の中の1つであるから、ここで「設定される」ものは、「シリカ濃度と組成」といえる。そうすると、条件(C)における「酸の種類並びに添加量が」とされている点は、パラメータを「シリカ濃度と組成」から、「酸の種類並びに添加量」に変更した、というよりも、訂正前のとおり「酸の種類並びに添加量によって」の意味であると解すべきである。よって、申立人の主張を採用することはできない。
(6)訂正事項6
ア 訂正事項6(ア)
(ア)訂正の目的について
訂正事項6(ア)に係る訂正は、訂正前の請求項6が訂正前の請求項1ないし5を引用する記載であったものを、請求項1との間の引用関係を解消するとともに請求項2ないし5を引用しないものとし、訂正事項1と同様の事項を付加し、独立形式請求項へ改めるものであるから、特許請求の範囲の減縮、明瞭でない記載の釈明及び他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的とするものである。
また、訂正後の請求項6において付加される訂正事項1と同様の事項については、上記(1)のとおりである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項6(ア)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、特許請求の範囲の減縮、明瞭でない記載の釈明及び他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
訂正事項1に係る訂正は、上記(1)のとおり新規事項を追加するものではないから、同様の事項を訂正する訂正事項6(ア)に係る訂正も、新規事項を追加するものではない。
よって、訂正事項6(ア)に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
イ 訂正事項6(イ)
(ア)訂正の目的について
a 訂正事項6(イ)に係る訂正は、訂正前の各用語を、訂正後の「シリカグラウト」に、統一して記載するものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
b 訂正事項6(イ)に係る訂正は、訂正後の「以下の範囲内で選定することによって、所定領域に浸透固結するゲルタイムと各ステージで所定量の浸透注入を管理して所定の注入領域外への逸脱を低減して、所定の耐久性を得る」との記載を追加して、「以下の範囲内で選定すること」を機能、作用で減縮するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項6(イ)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、特許請求の範囲の減縮及び明瞭でない記載の釈明を目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
a 上記(ア)aの訂正
「シリカグラウト」との用語は、本件明細書等に記載されている。
b 上記(ア)bの訂正
「所定領域に浸透固結するゲルタイムと各ステージで所定量の浸透注入を管理して所定の注入領域外への逸脱を低減し」及び「所定の耐久性を得る」は、訂正前の請求項6に記載されている。
よって、訂正事項6(イ)に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
イ 訂正事項6(ウ)
(ア)訂正の目的について
a 訂正事項6(ウ)に係る訂正は、訂正前の各用語を、訂正後の「シリカグラウト」に統一して記載するものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
b 「(3)」の項(「(3)該シリカグラウトは、・・・毎分注入量で割った時間」)に係る訂正は、訂正前のシリカグラウトの構成について限定し、訂正前の各用語を、訂正後の「ゲルタイム」に統一して記載するものであるから、特許請求の範囲の減縮及び明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項6(ウ)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、特許請求の範囲の減縮及び明瞭でない記載の釈明を目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
a 上記(ア)aの訂正
「シリカグラウト」との用語は、本件明細書等に記載されている
b 上記(ア)bの訂正
訂正後の請求項1の記載と同様の構成については、上記(1)イで説示したとおりである。
また、「シリカ溶液のpH(PHO)を地盤のpHよりも酸性側」については、本件明細書の段落【0072】の「地盤のpHは4.5~8.5を呈し」、「非アルカリ性シリカグラウトの配合液のpHよりもpHが高い」との記載から自明な事項である。
よって、訂正事項6(ウ)に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
(7)訂正事項7
ア 訂正事項7(ア)
(ア)訂正の目的について
訂正事項7(ア)に係る訂正は、訂正前の請求項7が訂正前の請求項1ないし6を引用する記載であったものを、請求項1との間の引用関係を解消するとともに請求項2ないし6を引用しないものとし、訂正事項1と同様の事項を付加し、独立形式請求項へ改めるものであるから、特許請求の範囲の減縮、明瞭でない記載の釈明及び他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的とするものである。
また、訂正後の請求項7において付加される訂正事項1と同様の事項については、上記(1)のとおりである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項7(ア)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、特許請求の範囲の減縮、明瞭でない記載の釈明及び他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
訂正事項1に係る訂正は、上記(1)のとおり新規事項を追加するものではないから、同様の事項を訂正する訂正事項7(ア)に係る訂正も、新規事項を追加するものではない。
よって、訂正事項7(ア)に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
イ 訂正事項7(イ)
(ア)訂正の目的について
訂正事項7(イ)に係る訂正は、訂正前の「強度」を、訂正後の「固結土の強度」とし、強度の対象物を「固結土」と限定するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
訂正事項7(イ)に係る訂正は、訂正前の各用語を、訂正後の「ゲルタイム」、「シリカグラウト」に、それぞれ統一して記載するものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
訂正事項7(イ)に係る訂正は、取消理由通知(決定の予告)で不明確であるとした、訂正前の登録商標を用いた記載について、訂正後の「pHとシリカコロイドと水ガラスと酸からなる非アルカリ性シリカグラウトのゲルタイムの関係を示すラインをDラインとし」、「水ガラスと酸を有効成分とする非アルカリ性シリカグラウトによる固結土」、「シリカコロイドと水ガラスと酸からなる非アルカリ性シリカグラウトによる固結土」と、学術用語を用いて同様の事項を特定するものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項7(イ)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、特許請求の範囲の減縮及び明瞭でない記載の釈明を目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
「固結土」、「ゲルタイム」、「シリカグラウト」との用語は、本件明細書等に記載されている。
また、訂正前の登録商標に代えて用いた用語は、登録商標と同様の材料を学術用語を用いて表したものである。
よって、訂正事項7(イ)に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
(8)訂正事項8
訂正事項8に係る訂正は、請求項8を削除するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
訂正事項8に係る訂正は、単に請求項8を削除するものであるから、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてするものであることは明らかであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでないことも明らかである。
(9)訂正事項9
ア 訂正事項9(ア)
(ア)訂正の目的について
訂正事項9(ア)に係る訂正は、訂正前の請求項9が訂正前の請求項1ないし8を引用する記載であったものを、請求項1との間の引用関係を解消するとともに請求項2ないし8を引用しないものとし、訂正事項1と同様の事項を付加し、独立形式請求項へ改めるものであるから、特許請求の範囲の減縮、明瞭でない記載の釈明及び他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的とするものである。
また、訂正後の請求項9において付加される訂正事項1と同様の事項については、上記(1)のとおりである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項9(ア)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、特許請求の範囲の減縮、明瞭でない記載の釈明及び他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
訂正事項1に係る訂正は、上記(1)のとおり新規事項を追加するものではないから、同様の事項を訂正する訂正事項9(ア)に係る訂正も、新規事項を追加するものではない。
よって、訂正事項9(ア)に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
イ 訂正事項9(イ)
(ア)訂正の目的について
a 訂正事項9(イ)に係る訂正は、訂正前の各用語を、訂正後の「シリカグラウト」に統一して記載するものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
b 「(A群)」及び「(B群)」に係る訂正は、訂正前の請求項9が「(1)」~「(12)」の選択肢の「いずれか1つまたは複数」を任意に選択可能であったものを一部の選択肢を削除するとともに選択可能な組み合わせを制限するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項9(イ)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、特許請求の範囲の減縮及び明瞭でない記載の釈明を目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
a 上記(ア)aの訂正
「シリカグラウト」との用語は、本件明細書等に記載されている。
b 上記(ア)bの訂正
上記(ア)bの訂正は、一部の選択肢を削除するとともに選択可能な組み合わせを制限するものであるから、本件明細書等に記載の範囲内の訂正であることは明らかである。
よって、訂正事項9(イ)に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
(10)訂正事項10
ア 訂正事項10(ア)
(ア)訂正の目的について
訂正事項10(ア)に係る訂正は、訂正前の請求項10が訂正前の請求項1ないし9を引用する記載であったものを、請求項1との間の引用関係を解消するとともに請求項2ないし9を引用しないものとし、訂正後の請求項1の構成を組み込み、独立形式請求項へ改めるものであるから、特許請求の範囲の減縮、明瞭でない記載の釈明及び他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的とするものである。
また、訂正後の請求項10において付加される訂正事項1と同様の事項については、上記(1)のとおりである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項10(ア)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、特許請求の範囲の減縮、明瞭でない記載の釈明及び、他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
訂正事項1に係る訂正は、上記(1)のとおり新規事項を追加するものではないから、同様の事項を訂正する訂正事項10(ア)に係る訂正も、新規事項を追加するものではない。
よって、訂正事項10(ア)に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
イ 訂正事項10(イ)
(ア)訂正の目的について
訂正事項10(イ)に係る訂正は、訂正前の各用語を、訂正後の「シリカグラウト」に統一して記載するものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項10(イ)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、明瞭でない記載の釈明を目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
「シリカグラウト」との用語は、本件明細書等に記載されている。
よって、訂正事項10(イ)に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
ウ 訂正事項10(ウ)
(ア)訂正の目的について
a 訂正事項10(ウ)に係る訂正は、訂正前の各用語を、訂正後の「シリカグラウト」に統一して記載するものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
b 訂正事項10(ウ)に係る訂正のうち、選択肢「(1)」~「(9)」とする訂正は、一部の選択肢を削除するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項10(ウ)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、特許請求の範囲の減縮及び明瞭でない記載の釈明を目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
a 上記(ア)aの訂正
「シリカグラウト」との用語は、本件明細書等に記載されている。
b 上記(ア)bの訂正
上記(ア)bの訂正は、一部の選択肢を削除するものであるから、本件明細書等に記載の範囲内の訂正であることは明らかである。
よって、訂正事項10(ウ)に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
(11)訂正事項11
ア 訂正事項11(ア)
(ア)訂正の目的について
訂正事項11(ア)に係る訂正は、訂正前の請求項11が訂正前の請求項1ないし10を引用する記載であったものを、請求項3との間の引用関係を解消するとともに請求項1、2、4ないし10を引用しないものとし、訂正事項3と同様の事項を付加し、独立形式請求項へ改めるものであるから、特許請求の範囲の減縮、明瞭でない記載の釈明及び他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的とするものである。
また、訂正後の請求項11において付加される訂正事項3と実質的に同様の事項については、上記(3)のとおりである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項11(ア)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、特許請求の範囲の減縮及び明瞭でない記載の釈明及び他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
訂正事項3に係る訂正は、上記(3)のとおり新規事項を追加するものではないから、同様の事項を訂正する訂正事項11(ア)に係る訂正も、新規事項を追加するものではない。
よって、訂正事項11(ア)に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
イ 訂正事項11(イ)
(ア)訂正の目的について
a 訂正事項11(イ)に係る訂正は、訂正前の「耐久性期間」を、訂正後の「耐久期間」と記載して明確にするとともに、「評価」を定量的に行うことを明確にし、また、訂正前の請求項11の(1)に記載の事項を、「(A群)」として記載することを明らかにしたものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的としたものである。
b 「該シリカグラウトの組成とシリカ濃度を以下の「(B群)」の条件を満たすように設定してなることを特徴とするシリカグラウト。」とする訂正は、訂正前の請求項11が引用する請求項9に記載の選択肢「(1)」ないし「(7)」を、「(B群)」として記載することを明らかにしたものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的としたものである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項11(イ)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、明瞭でない記載の釈明を目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
a 上記(ア)aの訂正
「耐久期間」との用語、及び「耐久性」に関して「定量的に評価」することは、本件明細書等の【請求項11】、段落【0161】等に記載されている。
b 上記(ア)bの訂正
訂正前の請求項11が引用する請求項9には、訂正後の「(B群)」の内容のものが記載されている。
よって、訂正事項11(イ)に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
ウ 訂正事項11(ウ)
(ア)訂正の目的について
a 「(A群)」に係る訂正は、訂正前の請求項11が「(1)」~「(9)」の選択肢の「いずれか又は複数」を任意に選択可能であったものを、一部の選択肢(「(2)」~「(9)」、及び、「(1)」の「4.」)を削除するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的としたものである。
b 「(B群)」の選択肢「(1)」~「(7)」を追加する訂正は、請求項11を限定するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的としたものである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項11(ウ)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、特許請求の範囲の減縮を目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
a 上記(ア)aの訂正
一部の選択肢を削除するものであるから、本件明細書等に記載の範囲内の訂正であることは明らかである。
b 上記(ア)bの訂正
訂正後の「(B群)」の選択肢「(1)」ないし「(7)」は、訂正前の請求項11が引用する請求項9の「(1)」ないし「(12)」のうち、「(1)」ないし「(7)」に記載されている。
よって、訂正事項11(ウ)に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
(12)訂正事項12
ア 訂正事項12(ア)
(ア)訂正の目的について
訂正事項12(ア)に係る訂正は、訂正前の請求項12が訂正前の請求項1ないし11を引用する記載であったものを、請求項11との間の引用関係を解消するとともに請求項1ないし10を引用しないものとし、訂正事項11と同様の事項を付加し、独立形式請求項へ改めるものであるから、特許請求の範囲の減縮、明瞭でない記載の釈明及び他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的とするものである。
また、訂正後の請求項12において付加される訂正事項11と同様の事項については、上記(11)のとおりである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項12(ア)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、特許請求の範囲の減縮及び明瞭でない記載の釈明、他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
訂正事項11に係る訂正は、上記(11)のとおり新規事項を追加するものではないから、同様の事項を訂正する訂正事項12(ア)に係る訂正も、新規事項を追加するものではない。
よって、訂正事項12(ア)に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
イ 訂正事項12(イ)
(ア)訂正の目的について
訂正事項12(イ)に係る訂正は、「以下のA群」と記載し、文意を明らかにするとともに、訂正前の各用語を、「シリカグラウト」に統一して記載するものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的としたものである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項12(イ)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、明瞭でない記載の釈明を目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
「シリカグラウト」との用語は、本件明細書等に記載されている。
よって、訂正事項12(ア)に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
(13)訂正事項13
ア 訂正事項13(ア)
(ア)訂正の目的について
訂正事項13(ア)に係る訂正は、訂正前の請求項13が訂正前の請求項1ないし12を引用する記載であったものを、請求項1との間の引用関係を解消するとともに請求項2ないし11を引用しないものとし、訂正事項1と同様の事項を付加し、独立形式請求項へ改めるものであるから、特許請求の範囲の減縮、明瞭でない記載の釈明及び他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的とするものである。
また、訂正後の請求項13において付加される訂正事項1と同様の事項については、上記(1)のとおりである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項13(ア)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、特許請求の範囲の減縮、明瞭でない記載の釈明及び他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
訂正事項1に係る訂正は、上記(1)のとおり新規事項を追加するものではないから、同様の事項を訂正する訂正事項13(ア)に係る訂正も、新規事項を追加するものではない。
よって、訂正事項13(ア)に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
イ 訂正事項13(イ)
(ア)訂正の目的について
a 訂正事項13(イ)は、訂正前の各用語を、訂正後の「シリカグラウト」に統一して記載するものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
b 「I群」及び「II群」に係る訂正は、訂正前の請求項13が、「(1)」~「(5)1.~6.」の選択肢の「何れか又は複数」を任意に選択可能であったものを一部の選択肢を削除すると共に選択可能な組み合わせを制限するものであるから、特許請求の範囲の減縮に該当する。
なお、訂正後の「II群」には「(1)」及び「(2)」のみが記載されていることから、訂正後の請求項13に記載の「(1)~(4)」は、「(1)~(2)」と記載すべきところの誤記と認める。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項13(イ)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、特許請求の範囲の減縮及び明瞭でない記載の釈明を目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
a 上記(ア)aの訂正
「シリカグラウト」との用語は、本件明細書等に記載されている。
b 上記(ア)bの訂正
訂正前の請求項13には、選択肢「(1)」ないし「(5)」について「何れか又は複数の条件を満たす」と記載され、また選択肢「(5)」には、「1.」ないし「6.」について「以下の特性を有する」と記載されている。上記の条件およびその選択の組み合わせからみて、訂正後のI群の選択肢「(1)~(3)の何れかの特性」を持つこと、及び、訂正後の「II群」の「(1)」~「(2)」の何れかの特性を持つ」ことは、訂正前の前記記載に含まれている。
よって、訂正事項13(イ)に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
ウ 訂正事項13(ウ)
(ア)訂正の目的について
a 訂正事項13(ウ)に係る訂正は、訂正前の各用語を、訂正後の「シリカグラウト」に統一して記載するものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
b 本件明細書の段落【0233】に「耐久期間とは注入目的による耐久性を要求される期間をいい、耐久性は耐久期間中、要求される所定の改良効果を持続する性質をいい、そのようなシリカグラウトを耐久シリカグラウトとする。」と記載されており、「耐久性」は「耐久期間中」における「改良効果を持続する性質」を指すから、シリカグラウトにおいて「耐久期間中」の「強度変化」とは、「改良効果」を奏するもの、すなわち、地盤にシリカグラウトが注入されたサンドゲルの強度変化のことであるといえる。
また、本件明細書の段落【0324】には、「耐久性を要求する期間を恒久耐久性、時限耐久性、供用耐久性、収束耐久性とし、強度低下が50%以下にならないものを耐久性があるグラウトと位置づけ、50%以下のものは耐久性があるグラウトとはしない。」との記載があり、ここでいう「強度低下が50%以下にならないもの」がサンドゲルであることは明らかである。
そうすると、訂正前の「ホモゲル」の記載は誤りであり、「ホモゲル」を「サンドゲル」に正す訂正は、誤記の訂正を目的とするものである。
c 訂正後の「メスフラスコ測定法で20~35%、並びに又はプラスチック円柱測定法で25~40%」と記載する訂正は、訂正前の両者の測定法の関係が判然としないところ、これを明瞭にするものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
d 訂正事項13(ウ)に係る訂正は、取消理由通知(決定の予告)で不明確であるとした、訂正前の登録商標を用いた記載について、訂正後の「水ガラスと酸を有効成分とする酸性シリカグラウト」、「シリカコロイドと水ガラスと酸を有効成分とする非アルカリ性シリカグラウトであって、」と、学術用語を用いて同様の事項を特定するものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
e 訂正前の請求項13の「(1)」~「(5)」うち、「(4)」、「(5)」「1.」「2.」「4.」「6.」を削除する訂正は、訂正前の選択肢を削除するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項13(ウ)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、特許請求の範囲の減縮、明瞭でない記載の釈明及び誤記の訂正を目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
a 上記(ア)aの訂正
「シリカグラウト」との用語は、本件明細書等に記載されている。
b 上記(ア)bの訂正
「サンドゲル」の強度変化についての記載は、当初明細書等に記載されている。
c 上記(ア)cの訂正
体積変化を測定する方法として、「メスフラスコ測定法」「並びに/又は」「プラスチック円柱測定法」を用いることが、本件明細書等の段落【0327】に記載されている。
d 上記(ア)dの訂正
訂正後の学術用語を用いた記載が、訂正前の登録商標を用いた記載と同様の事項を特定するものであることは明らかである。
e 上記(ア)eの訂正
上記(ア)eの訂正は選択肢を削除するものであるから、新たな技術を導入するものではない。
よって、訂正事項13(ウ)に係る訂正は、本件明細書等又は当初明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等又は当初明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
(14)訂正事項14
ア 訂正事項14(ア)
(ア)訂正の目的について
訂正事項14(ア)に係る訂正は、訂正前の請求項14が訂正前の請求項1ないし13を引用する記載であったものを、請求項1との間の引用関係を解消するとともに請求項2ないし13を引用しないものとし、訂正事項1と同様の事項を付加し、独立形式請求項へ改めるものであるから、特許請求の範囲の減縮、明瞭でない記載の釈明及び他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的とするものである。
また、訂正後の請求項14において付加される訂正事項1と同様の事項については、上記(1)のとおりである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項14(ア)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、特許請求の範囲の減縮、明瞭でない記載の釈明及び他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
訂正事項1に係る訂正は、上記(1)のとおり新規事項を追加するものではないから、同様の事項を訂正する訂正事項14(ア)に係る訂正も、新規事項を追加するものではない。
よって、訂正事項14(ア)に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
イ 訂正事項14(イ)
(ア)訂正の目的について
訂正事項14(イ)に係る訂正は、訂正前の各用語を、訂正後の「シリカグラウト」に統一して記載するものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項14(イ)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、明瞭でない記載の釈明を目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
「シリカグラウト」との用語は、本件明細書等に記載されている。
よって、訂正事項14(イ)に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
ウ 訂正事項14(ウ)
(ア)訂正の目的について
a 訂正事項14(ウ)に係る訂正は、訂正前の各用語を訂正後の「シリカグラウト」、「ゲルタイム」に、それぞれ統一して記載するものであり、また、訂正前の各記号を訂正後の「PHs」、「PHo」、「PHSO」、「GTsf」、「PHsf」に、それぞれ統一して記載するものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
b 訂正後の「ただし、・・・係数とする。」と記載する訂正は、「γ」の意味を明らかにするためのものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項14(ウ)に係る訂正は、上記(ア)のとおり明瞭でない記載の釈明を目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
a 上記(ア)aの訂正
「シリカグラウト」「ゲルタイム」との用語や、「PHs」、「PHo」、「PHSO」、「GTsf」、「PHsf」の記号は本件明細書等に記載されているから、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものといえる。
b 上記(ア)bの訂正
訂正後の「ただし、・・・係数とする。」が、本件明細書等の段落【0105】、【0360】(【表12】「1ステージ当たりの注入時間」)、【0106】(「γは一次元注入のLに対する三次元注入における係数」)に記載されている。
よって、訂正事項14(ウ)に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
(15)訂正事項15
ア 訂正事項15(ア)
(ア)訂正の目的について
訂正事項15(ア)に係る訂正は、訂正前の請求項15が訂正前の請求項14を引用する記載であったものを、請求項14との間の引用関係を解消し、訂正事項14と同様の事項を付加し、独立形式請求項へ改めるものであるから、特許請求の範囲の減縮、明瞭でない記載の釈明及び他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的とするものである。
また、訂正後の請求項15において付加される訂正事項14と同様の事項については、上記(14)のとおりである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項15(ア)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、特許請求の範囲の減縮、明瞭でない記載の釈明及び、他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
訂正事項14に係る訂正は、上記(14)のとおり新規事項を追加するものではないから、同様の事項を訂正する訂正事項15(ア)に係る訂正も、新規事項を追加するものではない。
よって、訂正事項15(ア)に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
イ 訂正事項15(イ)
(ア)訂正の目的について
訂正事項15(イ)に係る訂正は、訂正前の各用語を訂正後の「シリカグラウト」に統一して記載するものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項15(イ)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、明瞭でない記載の釈明を目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
「シリカグラウト」との用語は、本件明細書等に記載されている。
よって、訂正事項15(イ)に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
(16)訂正事項16
ア 訂正事項16(ア)
(ア)訂正の目的について
訂正事項16(ア)に係る訂正は、訂正前の請求項16が訂正前の請求項1ないし13を引用する記載であったものを、請求項1との間の引用関係を解消するとともに請求項2ないし13を引用しないものとし、訂正事項1と同様の事項を付加し、独立形式請求項へ改めるものであるから、特許請求の範囲の減縮、明瞭でない記載の釈明及び他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的とするものである。
また、訂正後の請求項16において付加される訂正事項1と同様の事項については、上記(1)のとおりである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項16(ア)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、特許請求の範囲の減縮、明瞭でない記載の釈明及び他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
訂正事項1に係る訂正は、上記(1)のとおり新規事項を追加するものではないから、同様の事項を訂正する訂正事項16(ア)に係る訂正も、新規事項を追加するものではない。
よって、訂正事項16(ア)に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
イ 訂正事項16(イ)
(ア)訂正の目的について
a 訂正事項16(イ)に係る訂正は、訂正前の各用語を訂正後の「シリカグラウト」、「ゲルタイム」、「耐久性地盤改良工法」に、それぞれ統一して記載するものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
「シリカグラウト」に係る訂正は、「所定の強度が得られる」ことを限定するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
b 「(A)並びに(B)並びに(C)」とする訂正は、訂正前の請求項16が「(A)」、「(B)」のいずれか(「又は」)または、両者(「並びに」)を選択可能であったものを、「(A)」、「(B)」の両者だけでなく、「(C)」をさらに必須の条件として加えたものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項16(イ)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、特許請求の範囲の減縮及び明瞭でない記載の釈明を目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
a 上記(ア)aの訂正
「シリカグラウト」及び「ゲルタイム」と記載する訂正について、これらの用語は本件明細書等に記載されている。また、シリカグラウトが「所定の強度が得られる」ものであることは明らかである。
b 上記(ア)bの訂正
条件を「(A)並びに(B)」とした点は、訂正前の「以下の(A)又は並びに(B)の条件」に含まれており、条件「(C)」は、訂正前の請求項16が引用していた請求項9の選択肢「(1)」ないし「(7)」として記載されていたものである。
よって、訂正事項16(イ)に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
ウ 訂正事項16(ウ)
(ア)訂正の目的について
a 訂正事項16(ウ)に係る訂正は、訂正前の各用語を訂正後の「ゲルタイム」に、統一して記載するものであり、また、訂正前の各記号を訂正後の「PHSO」に統一して記載するものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
「wt%」と記載する訂正は、その直後の「(重量%)」の記載に整合させるものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
「注入方式は1点注入又は多点同時注入又は柱状注入とする。」との語句を加える訂正は、耐久性地盤改良工法における注入方式を限定するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
「また対象とする地盤注入領域において、GTO、GTSO、Hが以下の条件を満たす配合処方。」との語句を加える訂正は、「GTO」、「GTSO」、「H」が、【数5】【数6】の条件式を満たす「配合処方」であることを明らかにするものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
b 条件「(C)」「(1)ないし「(7)」を加える訂正は、「(A)」及び「(B)」の条件の他にさらに条件を加えるものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項16(ウ)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、特許請求の範囲の減縮及び明瞭でない記載の釈明を目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
a 上記(ア)aの訂正
訂正後の「ゲルタイム」、「注入方式は1点注入又は多点同時注入又は柱状注入とする。」、「また対象とする地盤注入領域において、GTO、GTSO、Hが以下の条件を満たす配合処方。」と記載する訂正について、「ゲルタイム」、注入方式として「1点注入」「柱状注入」とすること、「対象とする地盤注入領域において、GTO、GTSO、Hが以下の条件を満たす配合処方」については、訂正前の請求項1に記載されており、「多点同時注入」は、本件明細書等の段落【0077】などに記載されている。
b 上記(ア)bの訂正
訂正後の条件「(C)」「(1)」ないし「(7)」は、訂正前の請求項16が引用する請求項9に記載されている。
よって、訂正事項16(ウ)に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
(17)訂正事項17
ア 訂正事項17(ア)
(ア)訂正の目的について
訂正事項17(ア)に係る訂正は、訂正前の請求項17が訂正前の請求項1ないし13を引用する記載であったものを、請求項1との間の引用関係を解消するとともに請求項2ないし13を引用しないものとし、訂正事項1と同様の事項を付加し、独立形式請求項へ改めるものであるから、特許請求の範囲の減縮、明瞭でない記載の釈明及び他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的とするものである。
また、訂正後の請求項17において付加される訂正事項1と同様の事項については、上記(1)のとおりである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項17(ア)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、特許請求の範囲の減縮、明瞭でない記載の釈明及び他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
訂正事項1に係る訂正は、上記(1)のとおり新規事項を追加するものではないから、同様の事項を訂正する訂正事項17(ア)に係る訂正も、新規事項を追加するものではない。
よって、訂正事項17(ア)に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
イ 訂正事項17(イ)
(ア)訂正の目的について
a 「以下の(1)~(7)」に係る訂正は、訂正前の請求項17が、「以下の(1)」~「(8)」の選択肢の「いずれか一種又は複数」を任意に選択可能であったものを一部の選択肢を削除するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
b 「シリカグラウト」に係る訂正は、訂正前の各用語を「シリカグラウト」に統一して記載するものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項17(イ)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、特許請求の範囲の減縮及び明瞭でない記載の釈明を目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
a 上記(ア)aの訂正
上記(ア)aの訂正は、選択肢「(8)」を削除するものであるから、新規事項を追加するものではない。
b 上記(ア)bの訂正
「シリカグラウト」との用語は本件明細書等に記載されている。
よって、訂正事項17(イ)に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
ア 訂正事項17(ウ)
(ア)訂正の目的について
a 訂正前の選択肢「(8)」を削除するとともに、選択肢「(8)」の記載内容を選択肢「(7)」に加え、懸濁液グラウトについて内容を限定する訂正は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
b 訂正前の各用語を「シリカグラウト」、「微粒子シリカ」に、それぞれ統一して記載する訂正は、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
c 「5μ」を「5μm」とする訂正は、「粒径」という長さを示す箇所において、長さの記号が欠落している記載を正すものであるから、誤記の訂正を目的とするものである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項17(ウ)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、特許請求の範囲の減縮、明瞭でない記載の釈明及び誤記の訂正を目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
a 上記(ア)aの訂正
訂正後の選択肢「(7)」に加えた事項は、訂正前の選択肢「(8)」に記載されている。
b 上記(ア)bの訂正
「シリカグラウト」、「微粒子シリカ」との用語は、本件明細書の段落【0021】【0022】等に記載されている。
c 上記(ア)cの訂正
「5μ」は、粒径の寸法を意味していることは当初明細書等の記載から明らかであるから、「5μm」とする訂正は、新規事項を追加するものではない。
よって、訂正事項17(ウ)に係る訂正は、本件明細書等又は当初明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等又は当初明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
(18)訂正事項18
ア 訂正事項18(ア)
(ア)訂正の目的について
訂正事項18(ア)に係る訂正は、訂正前の請求項18が訂正前の請求項1ないし13を引用する記載であったものを、請求項1との間の引用関係を解消するとともに請求項2ないし13を引用しないものとし、訂正事項1と同様の事項を付加し、独立形式請求項へ改める訂正であるから、特許請求の範囲の減縮、明瞭でない記載の釈明及び他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的とするものである。
また、訂正後の請求項18において付加される訂正事項1と同様の事項については、上記(1)のとおりである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項18(ア)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、特許請求の範囲の減縮、明瞭でない記載の釈明及び他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
訂正事項1に係る訂正は、上記(1)のとおり新規事項を追加するものではないから、同様の事項を訂正する訂正事項18(ア)に係る訂正も、新規事項を追加するものではない。
よって、訂正事項18(ア)に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
イ 訂正事項18(イ)
(ア)訂正の目的について
訂正事項18(イ)に係る訂正は、訂正前の「耐久性地盤改良工法。或いは更に実績と研究に基づいて定量化数値を補正していくことを特徴とする耐久性地盤改良工法。」から、「或いは」以降の選択肢を削除し、発明の内容を明らかにするものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的としたものである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項18(イ)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、明瞭でない記載の釈明を目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
訂正事項18(イ)に係る訂正は、「或いは」以降の選択肢を削除したものであるから、新たな技術を導入するものではないことは明らかである。
よって、訂正事項18(イ)に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
(19)訂正事項19
(ア)訂正の目的について
訂正事項19に係る訂正は、訂正前の請求項19が訂正前の請求項1ないし13を引用する記載であったものを、請求項1との間の引用関係を解消するとともに請求項2ないし13を引用しないものとし、訂正事項1と同様の事項を付加し、独立形式請求項へ改めるものであるから、特許請求の範囲の減縮、明瞭でない記載の釈明及び他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的とするものである。
また、訂正後の請求項19において付加される訂正事項1と同様の事項については、上記(1)のとおりである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項19に係る訂正は、上記(ア)のとおり、特許請求の範囲の減縮、明瞭でない記載の釈明及び、他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
訂正事項1に係る訂正は、上記(1)のとおり新規事項を追加するものではないから、同様の事項を訂正する訂正事項19に係る訂正も、新規事項を追加するものではない。
よって、訂正事項19に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
(20)訂正事項20
訂正事項20に係る訂正は、請求項20を削除するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
訂正事項20に係る訂正は、単に請求項20を削除するものであるから、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてするものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではないことは明らかであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでないことも明らかである。
(21)訂正事項21
ア 訂正事項21(ア)
(ア)訂正の目的について
訂正事項21(ア)に係る訂正は、訂正前の請求項21が訂正前の請求項1ないし13を引用する記載であったものを、請求項1との間の引用関係を解消するとともに請求項2ないし13を引用しないものとし、訂正事項1と同様の事項を付加し、独立形式請求項へ改めるものであるから、特許請求の範囲の減縮、明瞭でない記載の釈明及び他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的とするものである。
また、訂正後の請求項21において付加される訂正事項1と同様の事項については、上記(1)のとおりである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項21(ア)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、特許請求の範囲の減縮、明瞭でない記載の釈明及び他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
訂正事項1に係る訂正は、上記(1)のとおり新規事項を追加するものではないから、同様の事項を訂正する訂正事項21(ア)に係る訂正も、新規事項を追加するものではない。
よって、訂正事項21(ア)に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
イ 訂正事項21(イ)
(ア)訂正の目的について
a 「以下の手法」に係る訂正は、訂正前の請求項21が、「(1)」~「(3)」の「手法」の「いずれか」を任意に選択可能であったものを、一部の選択肢を削除するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
b 訂正事項21(イ)に係る訂正は、訂正前の選択肢「(3)」に記載の「浸透固結」を訂正後の「所定の改良効果が得られている浸透固結」にするものであって、浸透固結の効果を明らかにするものであり、また、訂正前の各用語を訂正後の「シリカグラウト」に統一して記載するものであるから、いずれも明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項21(イ)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、特許請求の範囲の減縮及び明瞭でない記載の釈明を目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
a 上記(ア)aの訂正
選択肢「(1)」及び「(2)」の削除する訂正は、新たな技術を導入するものではない。
b 上記(ア)bの訂正
上記(ア)bの訂正は、「浸透固結」されたものが「所定の改良効果が得られている」ことは明らかであるから新規事項を追加するものではない。また、「シリカグラウト」との用語は本件明細書等に記載されている。
よって、訂正事項21(イ)に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
ウ 訂正事項21(ウ)及び(エ)
(ア)訂正の目的について
訂正事項21(ウ)及び(エ)に係る訂正は、訂正前の各用語を訂正後の「ゲルタイム」及び「シリカグラウト」に、それぞれ統一して記載するものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的としたものである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項21(ウ)及び(エ)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、明瞭でない記載の釈明を目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
「ゲルタイム」、「シリカグラウト」との用語は本件明細書等に記載されている。
よって、訂正事項21(ウ)及び(エ)に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
(22)訂正事項22
ア 訂正事項22(ア)
(ア)訂正の目的について
訂正事項22(ア)に係る訂正は、訂正前の請求項22が訂正前の請求項1ないし13を引用する記載であったものを、請求項1との間の引用関係を解消するとともに請求項2ないし13を引用しないものとし、訂正事項1と同様の事項を付加し、独立形式請求項へ改めるものであるから、特許請求の範囲の減縮、明瞭でない記載の釈明及び他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的とするものである。
また、訂正後の請求項22において付加される訂正事項1と同様の事項については、上記(1)のとおりである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項22(ア)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、特許請求の範囲の減縮、明瞭でない記載の釈明及び他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
訂正事項1に係る訂正は、上記(1)のとおり新規事項を追加するものではないから、同様の事項を訂正する訂正事項22(ア)に係る訂正も、新規事項を追加するものではない。
よって、訂正事項22(ア)に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
イ 訂正事項22(イ)及び(ウ)
(ア)訂正の目的について
訂正事項22(イ)及び(ウ)に係る訂正は、訂正前の各用語を「シリカグラウト」、「ゲルタイム」、「耐久性地盤改良工法」に、それぞれ統一して記載するものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
訂正前の「%」を「wt%」とする訂正は、本件明細書等において「シリカ濃度」が重量%(wt%)で記載されていることに整合させるものであって、欠落している「wt」を補って正すものであるから、誤記の訂正を目的とするものである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項22(イ)及び(ウ)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、明瞭でない記載の釈明及び誤記の訂正を目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
「シリカグラウト」、「ゲルタイム」、「耐久性地盤改良工法」との用語は本件明細書等に記載されており、また、誤記の訂正に係る「wt%」との用語は、当初明細書等に記載されている。
よって、訂正事項22(イ)及び(ウ)に係る訂正は、本件明細書等又は当初明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等又は当初明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
(23)訂正事項23
ア 訂正事項23(ア)
(ア)訂正の目的について
訂正事項23(ア)に係る訂正は、訂正前の請求項23が訂正前の請求項1ないし13を引用する記載であったものを、請求項1との間の引用関係を解消するとともに請求項2ないし13を引用しないものとし、訂正事項1と同様の事項を付加し、独立形式請求項へ改めるものであるから、特許請求の範囲の減縮、明瞭でない記載の釈明及び他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的とするものである。
また、訂正後の請求項23において付加される訂正事項1と同様の事項については、上記(1)のとおりである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項23(ア)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、特許請求の範囲の減縮、明瞭でない記載の釈明及び他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
訂正事項1に係る訂正は、上記(1)のとおり新規事項を追加するものではないから、同様の事項を訂正する訂正事項23(ア)に係る訂正も、新規事項を追加するものではない。
よって、訂正事項23(ア)に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
イ 訂正事項23(イ)
(ア)訂正の目的について
訂正事項23(イ)に係る訂正は、訂正前の各用語を訂正後の「シリカグラウト」に統一して記載するものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項23(イ)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、明瞭でない記載の釈明を目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
「シリカグラウト」との用語は本件明細書等に記載されている。
よって、訂正事項23(イ)に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
(24)訂正事項24
ア 訂正事項24(ア)
(ア)訂正の目的について
訂正事項24(ア)に係る訂正は、訂正前の請求項24が訂正前の請求項16ないし23を引用する記載であったものを、請求項22との間の引用関係を解消するとともに請求項16ないし21、23を引用しないものとし、訂正事項22と同様の事項を付加して、独立形式請求項へ改めるものであるから、特許請求の範囲の減縮、明瞭でない記載の釈明及び他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的とするものである。
また、訂正後の請求項24において付加される訂正事項22と同様の事項については、上記(22)のとおりである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項24(ア)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、特許請求の範囲の減縮、明瞭でない記載の釈明及び他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
訂正事項22に係る訂正は、上記(22)のとおり新規事項を追加するものではないから、同様の事項を訂正する訂正事項24(ア)に係る訂正も、新規事項を追加するものではない。
よって、訂正事項24(ア)に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
イ 訂正事項24(イ)
(ア)訂正の目的について
訂正事項24(イ)に係る訂正は、訂正前の「注入管理することを特徴とする耐久性地盤改良工法」との記載を「注入管理することを特徴とする注入管理方法」とするものであって、耐久性地盤改良工法における注入管理方法であるのか、耐久性地盤改良工法であるのか判然としない記載であったものを、「注入管理方法」であることを明らかにするものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項24(イ)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、明瞭でない記載の釈明を目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
訂正前の請求項24には、「注入管理方法」が実質的に記載されている。
よって、訂正事項24(イ)に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
ウ 訂正事項24(ウ)
(ア)訂正の目的について
a 訂正事項24(ウ)に係る訂正は、訂正前の各用語を「シリカグラウト」、「ゲルタイム」に、それぞれ統一して記載するものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
b 「注入管理方法。」以降に記載の「(1)」~「(11)」に係る訂正は、訂正前の請求項24が、「(1)」~「(11)」の選択肢の「いずれか或いは複数」を任意に選択可能であったものを、選択肢「(1)」と「(2)」を入れ替えて、訂正後の新たな選択肢「(1)」と「(2)」としたうえで、訂正後の選択肢「(2)」を訂正後の選択肢「(1)」に従属させたものであり、選択可能な組み合わせを制限する、ないしは、実質的に選択肢を削除したものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項24(ウ)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、特許請求の範囲の減縮及び明瞭でない記載の釈明を目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
a 上記(ア)aの訂正
「シリカグラウト」、「ゲルタイム」との用語は、本件明細書等に記載されている。
b 上記(ア)bの訂正
選択肢について、選択可能な組み合わせを制限する、ないしは、実質的に選択肢を削除することは、新たな技術を導入するものではない。
よって、訂正事項24(ウ)に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
(25)訂正事項25
ア 訂正事項25(ア)
(ア)訂正の目的について
訂正事項25(ア)に係る訂正は、訂正前の請求項25が訂正前の請求項1ないし13の何れか1項に記載の耐久シリカグラウトを用いた請求項16ないし24の何れか一項に記載の耐久性地盤改良工法を引用する記載であったものを、請求項1及び請求項16との間の引用関係との引用関係を解消するとともに、請求項2ないし13、及び、請求項17ないし24を引用しないものとし、訂正事項1及び訂正事項16と同様の事項を付加して、独立形式請求項へ改めるものであるから、特許請求の範囲の減縮、明瞭でない記載の釈明及び他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的とするものである。
また、訂正後の請求項25において付加される訂正事項1及び訂正事項16と同様の事項については、上記(1)及び(16)のとおりである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項25(ア)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、特許請求の範囲の減縮、明瞭でない記載の釈明及び他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
訂正事項1及び訂正事項16に係る訂正は、上記(1)及び(16)のとおり新規事項を追加するものではないから、同様の事項を訂正する訂正事項25(ア)に係る訂正も、新規事項を追加するものではない。
よって、訂正事項25(ア)に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
イ 訂正事項25(イ)
(ア)訂正の目的について
訂正前の「いずれかにに」を「いずれかに」とする訂正は、誤った記載を正すものであるから、誤記の訂正を目的とするものであり、訂正前の各用語を「シリカグラウト」に統一して記載する訂正は、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項25(イ)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、誤記の訂正及び明瞭でない記載の釈明を目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
「いずれかにに」が「いずれかに」を意味していることは、当初明細書等の記載から明らかであるから、「いずれかに」とする訂正は、新たな技術を導入するものではない。
また、「シリカグラウト」との用語は本件明細書等に記載されている。
よって、訂正事項25(イ)に係る訂正は、本件明細書等又は当初明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等又は当初明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
(26)訂正事項26
ア 訂正事項26(ア)
(ア)訂正の目的について
訂正事項26(ア)に係る訂正は、訂正前の請求項25が訂正前の請求項1ないし13の何れか1項に記載の耐久シリカグラウトを用いた請求項16ないし25の何れか一項に記載の耐久性地盤改良工法を引用する記載であったものを、請求項1及び請求項16との間の引用関係との引用関係を解消するとともに、請求項2ないし13、及び、請求項17ないし25を引用しないものとし、訂正事項1及び訂正事項16と同様の事項を付加して、独立形式請求項へ改めるものであるから、特許請求の範囲の減縮、明瞭でない記載の釈明及び他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的とするものである。
また、訂正後の請求項26において付加される訂正事項1及び訂正事項16と同様の事項については、上記(1)及び(16)のとおりである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項26(ア)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、特許請求の範囲の減縮、明瞭でない記載の釈明及び他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
訂正事項1及び訂正事項16に係る訂正は、上記(1)及び(16)のとおり新規事項を追加するものではないから、同様の事項を訂正する訂正事項26(ア)に係る訂正も、新規事項を追加するものではない。
よって、訂正事項26(ア)に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
イ 訂正事項26(イ)
(ア)訂正の目的について
訂正事項26(イ)に係る訂正は、「薬液注入」における「注入」が、「シリカグラウト」等の薬液を「地盤中に注入すること」を意味していることは明らかであり、また、「シリカ注入液或いはシリカを含有する懸濁型注入液」が「シリカグラウト」等のシリカを含む注入液を意味していることは明らかであって、これらの用語を削除し重複する記載を整理する訂正であるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項26(イ)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、明瞭でない記載の釈明を目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
請求項26に記載されていない用語の説明を削除しても、新たな技術を導入するものではない。
よって、訂正事項26(イ)に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
(27)訂正事項27
ア 訂正の目的について
訂正事項27に係る訂正は、訂正前の請求項27が訂正前の請求項1ないし13を引用する記載であったものを、請求項1との間の引用関係を解消するとともに請求項2ないし13を引用しないものとし、訂正事項1と同様の事項を付加し、独立形式請求項へ改めるものであるから、特許請求の範囲の減縮、明瞭でない記載の釈明及び他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的とするものである。
また、訂正後の請求項27において付加される訂正事項1と同様の事項については、上記(1)のとおりである。
イ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項27に係る訂正は、上記アのとおり、特許請求の範囲の減縮、明瞭でない記載の釈明及び他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
ウ 新規事項の追加について
訂正事項1に係る訂正は、上記(1)のとおり新規事項を追加するものではないから、同様の事項を訂正する訂正事項27に係る訂正も、新規事項を追加するものではない。
よって、訂正事項27に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
(28)訂正事項28
ア 訂正事項28(ア)
(ア)訂正の目的について
訂正事項28(ア)に係る訂正は、訂正前の請求項28が訂正前の請求項1ないし13を引用する記載であったものを、請求項1との間の引用関係を解消するとともに請求項2ないし13を引用しないものとし、訂正事項1と同様の事項を付加し、独立形式請求項へ改めるものであるから、特許請求の範囲の減縮、明瞭でない記載の釈明及び他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的とするものである。
また、訂正後の請求項28において付加される訂正事項1と同様の事項については、上記(1)のとおりである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項28(ア)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、特許請求の範囲の減縮、明瞭でない記載の釈明及び他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
訂正事項1に係る訂正は、上記(1)のとおり新規事項を追加するものではないから、同様の事項を訂正する訂正事項28(ア)に係る訂正も、新規事項を追加するものではない。
よって、訂正事項28(ア)に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
イ 訂正事項28(イ)ないし(オ)
(ア)訂正の目的について
訂正事項28(イ)及び(エ)に係る訂正は、各用語を「シリカグラウト」に統一して記載するものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
訂正事項28(ウ)に係る訂正は、訂正前の「マグアアクション法」及び「マスキングシリカ法」を、訂正後の「土中ゲルタイムを考慮した浸透固結法」及び「リン酸又は金属イオン封鎖剤含有シリカによる土中コンクリートの保護法」と記載し、それぞれ内容を明らかにするものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
訂正事項28(オ)に係る訂正は、訂正前の「地盤珪化評価法」を、「注入地盤のシリカ量分析による注入効果の確認法」と記載し、その内容を明らかにするものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項28(イ)ないし(オ)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、明瞭でない記載の釈明を目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
a 訂正事項28(イ)及び(エ)について
「シリカグラウト」との用語は本件明細書等に記載されている。
b 訂正事項28(ウ)について
本件明細書等の段落【0360】の【表12】の(b)には、浸透固結体を形成する注入方式(施工方式)及び、その方式に対応した土中ゲルタイム(GTS0)が記載されており、段落【0079】には、「表12(b)の気中ゲルタイムGT0と土中ゲルタイムGTS0と注入時間Hによる注入によって所定の注入領域外へ逸脱することなく浸透固結すること」や、このような「浸透固結」について「マグマがそれを乗り越えて広範囲に広がって固化する現象に似ている」ことから「マグマアクション法と名付けている」ことが記載されている。さらに段落【0082】には「土中ゲルタイム(GTs0)が注入時間より短くても(GTs0<H)先行したゲル化しかかった注入液を乗り越えながら浸透することを繰り返して(マグマアクション)所定の注入量の注入が完了した時点で流動性を失うことにより、所定の注入範囲から逸脱することなく固結したものと思われる。」と記載されている。このことから「マグマアクション法」が「土中ゲルタイムを考慮した浸透固結法」に対応することは明らかである。
また、段落【0050】には、「酸」として「リン酸」を用い、「塩」として「金属イオン封鎖剤」を用いた例が示され、「リン酸」や「金属イオン封鎖剤」が、環境条件に応じて組成材料として選定されシリカを含むグラウト材に含まれると、図59の効果(マスキングシリカを生成すること)を発現して、土中コンクリートを保護する旨の記載がある。このことから「マスキングシリカ法」が「リン酸又は金属イオン封鎖剤含有シリカによる土中コンクリートの保護法」に対応することは明らかである。
c 訂正事項28(オ)について
本件明細書等の段落【0027】には、「所定領域に浸透固結して所定の改良効果が得られている事を確認するためのシリカ量分析による地盤珪化確認法」との記載がある。このことから、「地盤珪化確認法」が、「注入地盤のシリカ量分析による注入効果の確認法」に対応することは明らかである。
d 以上のことから、訂正事項28(イ)ないし(オ)に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
(29)訂正事項29
ア 訂正事項29(ア)
(ア)訂正の目的について
訂正事項29(ア)に係る訂正は、訂正前の請求項29が訂正前の請求項1ないし13を引用する記載であったものを、請求項1との間の引用関係を解消するとともに請求項2ないし13を引用しないものとし、訂正事項1と同様の事項を付加し、独立形式請求項へ改めるものであるから、特許請求の範囲の減縮、明瞭でない記載の釈明及び他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的とするものである。
また、訂正後の請求項29において付加される訂正事項1と同様の事項については、上記(1)のとおりである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項29(ア)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、特許請求の範囲の減縮、明瞭でない記載の釈明及び他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
訂正事項1に係る訂正は、上記(1)のとおり新規事項を追加するものではないから、同様の事項を訂正する訂正事項29(ア)に係る訂正も、新規事項を追加するものではない。
よって、訂正事項29(ア)に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
イ 訂正事項29(イ)
(ア)訂正の目的について
「以下の(1)、(2)、(3)、(4)」に係る訂正は、訂正前の請求項29が、「(1)」~「(4)」の選択肢の「1つ又は複数」を任意に選択可能であったものを選択可能な組み合わせを制限するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項29(イ)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、特許請求の範囲の減縮を目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
訂正前の請求項29の選択肢「(1)」ないし「(4)」について、「1つ又は複数の要素からなる」と記載されているから、訂正後の選択肢すべてを要素とするものは、前記記載に含まれている。
よって、訂正事項29(イ)に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
ウ 訂正事項29(ウ)
(ア)訂正の目的について
訂正事項29(ウ)に係る訂正は、訂正前の各用語を訂正後の「シリカグラウト」に統一して記載するものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項29(ウ)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、明瞭でない記載の釈明を目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
「シリカグラウト」との用語は本件明細書等に記載されている。
よって、訂正事項29(ウ)に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
(30)訂正事項30
ア 訂正事項30(ア)
(ア)訂正の目的について
訂正事項30(ア)に係る訂正は、訂正前の請求項30が訂正前の請求項1ないし13を引用する記載であったものを、請求項1との間の引用関係を解消するとともに請求項2ないし13を引用しないものとし、訂正事項1と同様の事項を付加し、独立形式請求項へ改めるものであるから、特許請求の範囲の減縮、明瞭でない記載の釈明及び他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的とするものである。
また、訂正後の請求項30において付加される訂正事項1と同様の事項については、上記(1)のとおりである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項30(ア)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、特許請求の範囲の減縮、明瞭でない記載の釈明及び他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
訂正事項1に係る訂正は、上記(1)のとおり新規事項を追加するものではないから、同様の事項を訂正する訂正事項30(ア)に係る訂正も、新規事項を追加するものではない。
よって、訂正事項30(ア)に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
イ 訂正事項30(イ)
(ア)訂正の目的について
「以下の(1)、(2)、(3)、(4)」に係る訂正は、訂正前の請求項30が、「(1)」~「(4)」の選択肢の「組み合わせ」を特定しないものであったものを、「以下の(1)、(2)、(3)、(4)」を組み合わせるものに限定するものあるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項30(イ)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、特許請求の範囲の減縮を目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
訂正前の請求項30の選択肢「(1)」ないし「(4)」について、単に「組み合わさ」れると記載されているから、訂正後の選択肢「(1)」ないし「(4)」のすべてを組み合わせるものは、前記記載に含まれている。
よって、訂正事項30(イ)に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
ウ 訂正事項30(ウ)ないし(キ)
(ア)訂正の目的について
訂正事項30(ウ)ないし(カ)に係る訂正は、訂正前の各用語を訂正後の「ゲルタイム」、「シリカグラウト」に、それぞれ統一して記載するものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
訂正事項30(キ)に係る訂正は、訂正前の「(2)」を「(A2)」とするものであり、項目の記号を(A1)に整合させ、「A」を補って記載を正すものであるから、誤記の訂正を目的とするものである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項30(ウ)ないし(キ)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、明瞭でない記載の釈明及び誤記の訂正を目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
「シリカグラウト」及び「ゲルタイム」との用語は本件明細書等に記載されている。
また、「(2)」が「(A2)」を意味していることは、当初明細書等の記載から明らかであるから、項番を「(A2)」とする訂正は、新たな技術を導入するものではない。
よって、訂正事項30(ウ)ないし(キ)に係る訂正は、本件明細書等又は当初明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等又は当初明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
(31)訂正事項31
ア 訂正事項31(ア)
(ア)訂正の目的について
訂正事項31(ア)に係る訂正は、訂正前の請求項31が訂正前の請求項1ないし13を引用する記載であったものを、請求項間の引用関係を解消するとともに請求項2ないし13を引用しないものとし、訂正事項1と同様の事項を付加し、独立形式請求項へ改めるものであるから、特許請求の範囲の減縮、明瞭でない記載の釈明及び他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的とするものである。
また、訂正後の請求項31において付加される訂正事項1と同様の事項については、上記(1)のとおりである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項31(ア)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、特許請求の範囲の減縮、明瞭でない記載の釈明及び他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
訂正事項1に係る訂正は、上記(1)のとおり新規事項を追加するものではないから、同様の事項を訂正する訂正事項31(ア)に係る訂正も、新規事項を追加するものではない。
よって、訂正事項31(ア)に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
イ 訂正事項31(イ)及び(ウ)
(ア)訂正の目的について
訂正事項31(イ)及び(ウ)に係る訂正は、訂正前の各用語を訂正後の「シリカグラウト」に統一して記載するものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項31(イ)及び(ウ)に係る訂正は、上記(ア)のとおり、明瞭でない記載の釈明を目的としたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
(ウ)新規事項の追加について
「シリカグラウト」との用語は本件明細書等に記載されている。
よって、訂正事項31(イ)及び(ウ)に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
(32)訂正事項32
訂正事項32に係る訂正は、請求項32を削除するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
訂正事項32に係る訂正は、単に請求項32を削除するものであるから、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてするものであって、本件明細書等に記載した全ての事項を総合することにより導かれる事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではないことは明らかであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでないことも明らかである。
3 小括
以上のとおり、本件訂正請求による訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号ないし第4号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するので、本件特許の特許請求の範囲を、訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項[1-32]について訂正することを認める。
第3 本件訂正後の本件発明
上記第2のとおり本件訂正請求による訂正を認めるので、本件特許の請求項1ないし32に係る発明(以下、各々を「本件訂正発明1」等といい、本件訂正発明1ないし32をまとめて「本件訂正発明」という。)は、本件訂正請求により訂正された特許請求の範囲の請求項1ないし32に記載された次の事項により特定されるとおりのものである。
請求項1、4、6、7、9、10、13ないし19、21ないし31に記載の【数5】及び【数6】の数式は、いずれも同じものである。
以下では、請求項1以外の請求項については数式の掲載を省略する。
「【請求項1】
地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100、ゲルタイムは瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、
以下のA群の(1)、(2)を満たす配合処方を用い、かつB群のいずれかの配合処方を用いて、各ステージで所定量の浸透注入を管理して、所定の注入領域外への逸脱を低減して、注入目的に対応した所定の耐久性を得ることを特徴とするシリカグラウト。
(A群)
(1)対象とする地盤注入領域において、1ステージ当たりの毎分吐出量は1~30L/minであって、限界浸透範囲内の注入速度とし、1ステージのステージ長を33cm~4mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入又は柱状注入とし、注入孔間隔は1~4mとし、以下の条件を満たす配合処方。
【数5】
[図:0001385110000063.jpg]
【数6】
[図:0001385110000064.jpg]
上記〔数6〕において、β=4.68~0.34、即ち0.2H<GTSO<3Hとする。
ここで、
GTO:シリカグラウトの気中ゲルタイム
GTSO:シリカグラウトの土中ゲルタイム
H:1ステージの注入量または1バッチの注入量を浸透注入の限界速度内の毎分注入量で割った時間
(2)注入目的に対応した耐久期間において、シリカグラウトのシリカの溶脱がホモゲル5wt%以内、サンドゲルが10wt%以内、ホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20%以内、又は円柱測定法で25%以内で、サンドゲル強度が所定の範囲内に収束するか、或いはホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20~35%並びに/又はプラスチック製モールドによる円柱測定法で、25~35%の範囲であって、サンドゲルの強度低下があるが限定期間或いは供用期間では固結性が持続する配合処方。
(B群)
(1)該シリカグラウトにおいて、シリカコロイドに起因するシリカ量は全シリカ量中の10~100%であるシリカグラウトであって、該シリカグラウトの酸として硫酸及び/又はリン酸を用い、両者を併用した場合、酸におけるリン酸の比率は75%硫酸、75%リン酸に換算してリン酸は全酸量の15~50容量%とすることによってゲルタイムの調整が容易で、かつコンクリートに対しての影響を低減するシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、該シリカ溶液の配合はシリカ濃度、シリカコロイドと水ガラスの比率、硫酸とリン酸の比率、弱酸性~中性付近でのゲルタイムの調整を土中ゲルタイム(GTS)や土中pH(PHS)や注入孔間隔にかかわる浸透距離や注入時間並びに現場状況に基づき、気中ゲルタイム(GT0)や気中pH(PH0)の調整や組成をシリカコロイドの全シリカ中の比率が10~100%、リン酸の全酸(硫酸+リン酸)に対する比率が15~100%から選定して、1.0~4.0mの注入孔間隔で注入速度を土粒子間浸透の限界内で注入して所定の注入領域からの逸脱を低減し、かつ広範囲に限定固結することができるシリカグラウト。」
なお、請求項1の「地盤中に注入」から「の配合から選定したシリカグラウトであって、」までの構成を、以下「構成(1)ア」といい、「以下のA群の」から「限定固結することができるシリカグラウト。」(末尾)までの構成を、以下「構成(1)イ」という。
「【請求項2】
地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカコロイドと水ガラスと、反応剤として酸或いは塩のいずれかを有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100、ゲルタイムは瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、
以下のA群の何れかの特性をもち、かつB群の特性をもつことによって、所定の耐久性を得るか、或いは耐久性の向上を図ることを特徴とするシリカグラウト。
(A群)
(1)該シリカグラウトにおいて、固結強度は水ガラス濃度に主として依存し、ホモゲルの収縮の低減は、主としてシリカコロイドの量に依存するシリカグラウトであって、シリカグラウトのシリカコロイド含有量は全シリカ量の10%以上の範囲で地盤状況による耐久性を考慮して定め、水ガラスの含有量は要求される強度に応じて定めてなる事を特徴とするシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、シリカコロイドが全シリカ量の10%以下の場合はシリカグラウト中の水ガラス濃度を大きくして全シリカ量を増加することによって収縮があっても強度低下を低減することを特徴とするシリカグラウト。
(B群)
該シリカグラウトにおいて、シリカコロイド含有量はシリカグラウト100cc当たり全シリカ量の10%以上又は並びに0.5~15gとし、水ガラスの含有量は要求されるサンドゲルの強度によって定めるシリカグラウト。」
なお、請求項2の「地盤中に注入」から「の配合から選定したシリカグラウトであって、」までの構成を、以下「構成(2)ア」といい、「以下のA群の」から「サンドゲルの強度によって定めるシリカグラウト。」(末尾)までの構成を、以下「構成(2)イ」という。
「【請求項3】
地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100、ゲルタイムは瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、
以下のA群のいずれかの特性を持ち、かつB群のいずれかの特性を持つことを特徴とするシリカグラウト。
A群
(1)該シリカグラウトにおいて、pHが非アルカリ性でシリカの溶脱がホモゲル5%以内、サンドゲルが10%以内で、ホモゲルの強度が低下せず、ホモゲルの体積変化率がメスフラスコ測定法で0~-20%、或いは並びに円柱測定法で0~-25%の範囲内であって、サンドゲルの強度低下が0か、最終強度が所定の範囲内に収束するシリカグラウト。なお、本発明において、非アルカリ性とは酸性から10までのpH領域をいう。
(2)該シリカグラウトにおいて、pHが非アルカリ性でシリカの溶脱がホモゲル5%以内、サンドゲルが10%以内で、ホモゲルの体積変化率がメスフラスコ測定法で-20~-35%、或いは並びに円柱測定法で-25~-40%の範囲内であって、強度低下はあっても限定期間または供用期間において固結性は持続するシリカグラウト。
B群
(1)該シリカグラウトにおいて、半対数グラフで縦軸をホモゲル変形係数E50(MN/m2)の目盛とし、横軸をホモゲルの体積変化率εv(%)の目盛とすると、E50(0.1 MN/m2)、εv(20%)のポイントからE50(100 MN/ m2)、εv(30%)のポイントを通る直線より左の領域にE50、εvがあるホモゲルならばサンドゲルの強度低下はしないシリカグラウトとし、右の領域にあるならばサンドゲルの強度が低下するシリカグラウトとするシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、SiO2の濃度が5~15%でホモゲルの体積変化率が30%以下であって、サンドゲルの強度が400日までの最大強度との強度比が100%以上~50%で所定の強度に収束するシリカグラウト。」
なお、請求項3の「地盤中に注入」から「の配合から選定したシリカグラウトであって、」までの構成を、以下「構成(3)ア」といい、「以下のA群の」から「所定の強度に収束するシリカグラウト。」(末尾)までの構成を、以下「構成(3)イ」という。
「【請求項4】
地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトは水ガラスを有効成分とし、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100、ゲルタイムは瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、
該シリカグラウトは以下の(A)の範囲で地盤に注入されるグラウトであって、以下の(B)に基づいて、地盤状況、注入孔間隔又は注入状況に応じて土中ゲルタイム(GTS0)と注入時間(H)の関係を満たすように組成とゲルタイムを設定してシリカグラウトの注入領域外への逸脱を低減しながら、所定の注入領域に浸透固結して注入目的に応じた耐久性注を得ることを特徴とするシリカグラウト。
(A)シリカ濃度を0.4~40wt%とし、1ステージ当たりの毎分吐出量を1~30L/minとし、1ステージ当たりのステージ長を33cm~4mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入又は柱状注入とし、ゲルタイムが瞬結から10000分とし、注入孔間隔1~4mとし、毎分吐出量は限界浸透範囲内の注入速度で注入するシリカグラウト。
(B)該シリカグラウトにおいて、シリカグラウトのゲルタイム(GT0)と土中ゲルタイム(GTS0)は以下の範囲に設定してなるシリカグラウト。ただし、土中ゲルタイム(GTS0)とは現場の土とシリカグラウトを混合したときのゲルタイムまたはシリカグラウトを土に浸透させて静止した状態のシリカグラウトのゲルタイムをいう。
【数5】
(当審注:数式の掲載を省略)
ただし、PH0=1.0~10、GT0=10000~0.1分、GTS0=6000分~10秒とする。
該シリカグラウトにおいて、気中ゲルタイムをGT0、土中ゲルタイムをGTS0、1ステージの注入時間をHとすると、
【数6】
(当審注:数式の掲載を省略)
上記〔数6〕において、
β=4.68~0.34
即ち、
0.2H<GTSO<3H
とし、地盤条件、又は注入孔間隔又は固結径、または注入方式、又はステージ長に応じて、配合液の組成とゲルタイム(GT0)またはPH0を設定して所定注入領域に浸透固結せしめるシリカグラウト。
ただし、気中pH(PH0)=1.0~10.0、気中ゲルタイム(GT0)=0.1分~10000分、土中ゲルタイムGTS0=10秒~3000分、土中pH(PHS0)=3~10、地盤pH=4.0~10.0、注入速度=1~30L/min、注入孔間隔又は固結径=1.0~4.0m、1ステージ=0.33~4.0m、1ステージ当りの注入時間H=10000~4.4分、また注入速度は浸透注入の限界速度内とする。又、注入時間(H)は実用上の作業性や工期に応じてその範囲を短縮することができる。」
なお、請求項4の「地盤中に注入」から「の配合から選定したシリカグラウトであって、」までの構成を、以下「構成(4)ア」といい、「該シリカグラウトは以下の(A)の」から「シリカグラウト。」(末尾)までの構成を、以下「構成(4)イ」という。
「【請求項5】
地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカ成分として水ガラス又は水ガラスとシリカコロイドを含み、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100、ゲルタイムは瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、
以下の(I)群の特性を持ち、かつ(II)群のいずれかの特性を持つことによって、注入目的に応じた耐久性の期間において所定の耐久性が得られる処方を設定することを特徴とするシリカグラウト。
(I)該シリカグラウトにおいて、以下のA群の耐久特性に対して、B群の耐久期間にかかわる判断をし、C群の適用範囲からD群のいずれか1つ又は複数を基準強度として、固結土の耐久性が得られる処方を設定することを特徴とするシリカグラウト。
A群
1. ゲルの収縮と強度
2. シリカの溶出
3. 固結土の強度
4. 耐久期間
B群
(a)恒久耐久性:所定の耐久性を恒久的に持続すると思われる耐久性
(b)供用期間耐久性:所定の供用期間中所定の耐久性を持続すると思われる耐久性
(c)収束耐久性:最終的に所定の耐久性に収束すると思われる耐久性
(d)特殊目的耐久性:恒久耐久性であって、高強度恒久止水、高強度恒久強化、岩盤止水、或いは産業廃棄物、公害物の密封止水、エネルギー貯留用密封止水、高密度化耐久性、低強度不飽和化を可能にする恒久耐久性)
(e)非耐久性;耐久性がないか、耐久性があるか不明確な一時的固結性
C群
該シリカグラウトにおいて、サンドゲルの長期変化の特性が耐久期間に所定の強度を持続するシリカグラウトであって、該シリカグラウトの配合は、pHとシリカ溶液のゲルタイムの関係を示すグラフ上において、pHと水ガラスと酸からなるシリカグラウトのゲルタイムの関係を示すラインをSライン、pHとシリカコロイドの溶液のゲルタイムの関係を示すラインをCライン、pHとシリカコロイドと水ガラスと酸を有効成分とする非アルカリ性シリカグラウトのゲルタイムの関係を示すラインをDラインとし、同一pHにおいて最小のゲルタイムを示すラインを下限とし、10000分を示すラインを上限とする範囲を適用範囲Eとし、上記シリカグラウトによる固結土の経時強度と養生日数の関係を示すグラフ上において、水ガラスと酸を有効成分とする非アルカリ性シリカグラウトによる固結土の経時強度と養生日数の関係を示すラインをSライン、シリカコロイド溶液による固結土の経時強度と養生日数の関係を示すラインをCライン、シリカコロイドと水ガラスと酸からなるシリカ溶液による固結土の経時強度と養生日数の関係を示すラインをDラインとし、同一養生日数において経時強度が最大のラインと最少のラインとで囲まれる範囲を適用範囲Fとすると、適用範囲Fの範囲内で、注入目的に応じた耐久期間内で、所定の耐久性を満たす強度が得られるシリカ濃度とゲルタイムを満たす配分を範囲Eから選定してなることを特徴とするシリカグラウト。
D群
該シリカグラウトによる固結土において、初期強度、恒久強度、ピーク時強度、時限強度、最大強度、供用期間強度、収束強度のいずれか1つ又は複数を基準強度として、耐久期間に応じて所定の強度が得られるシリカ濃度と組成からなる配合を設定することを特徴とするシリカグラウト。
(II)
(1)該シリカグラウトにおいて、シリカコロイドによる固結土のシリカ濃度が高い割には強度が低く強度発現が遅い性質を、シリカコロイド溶液と水ガラスまたは水ガラスと酸を有効成分とする非アルカリ性酸性シリカグラウトを混合して酸性シリカグラウトにすることにより、シリカ濃度が低い割には強度を高くし強度発現を早くしたシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、固結土の経時強度ラインの強度発現が遅く強度は低いが経時的強度増加を維持するシリカコロイドと固結土の経時強度ラインがピーク強度を生ずる水ガラスと酸からなる非アルカリ性シリカグラウトを複合して初期強度の向上と強度の一定、又は向上、又は所定の範囲内の強度低下に抑えて耐久期間内で所定の改良効果が持続するシリカグラウト。
(3)該シリカグラウトにおいて、固結土の最終強度が初期強度と同一以上か、強度低下があっても耐久期間内において最大強度の50%以内の所定の強度範囲内に収束するシリカグラウト。
(4)該シリカグラウトの固結土の設計基準強度を、注入目的、耐久期間並びに耐久期間内の強度の経時的変化に応じて、初期強度又は1年以内強度、又は400日強度、又は1000日強度又は配合時強度の常温養生又は加温養生にて設定したシリカグラウト。
(5)室内試験目標強度は設計基準強度に対して安全率をかけた室内試験目標強度とするものとし、該室内試験目標強度は所定の耐久期間に該注入目的を満たす強度とする。
(6)該シリカグラウトにおいて、シリカ濃度と組成が以下のいずれか又は両方を満たす配合を選定するシリカグラウト。
(A)注入対象地盤の現場採取土を用いた固結土の初期強度が耐久期間中に要求される固結強度に経時的又は/並びに施工上の強度変化を加味した安全率をかけて設定する。
(B)注入対象地盤の現場採取土を用いた固結土の初期強度が耐久期間中に要求される固結強度が得られる配合に耐久性向上の手段を付与した配合を設定してなる。
(C)上記シリカグラウトにおける、酸の種類並びに添加量が、注入目的、地盤条件、環境条件、耐久条件に応じて設定される。
(7)粒径が5μm以下の微粒子シリカを含有するシリカグラウト。」
なお、請求項5の「地盤中に注入」から「の配合から選定したシリカグラウトであって、」までの構成を、以下「構成(5)ア」といい、「以下の(I)群の特性を持ち」から「微粒子シリカを含有することを特徴とするシリカグラウト。」(末尾)までの構成を、以下「構成(5)イ」という。
「【請求項6】
地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100、ゲルタイムは瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、
以下のA群の(1)、(2)を満たす配合処方を用い、かつB群のいずれかの配合処方を用いて、各ステージで所定量の浸透注入を管理して、所定の注入領域外への逸脱を低減して、注入目的に対応した所定の耐久性を得ることを特徴とするシリカグラウト、
(A群)
(1)対象とする地盤注入領域において、1ステージ当たりの毎分吐出量は1~30L/minであって、限界浸透範囲内の注入速度とし、1ステージのステージ長を33cm~4mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入又は柱状注入とし、注入孔間隔は1~4mとし、以下の条件を満たす配合処方。
【数5】
(当審注:数式の掲載を省略)
【数6】
(当審注:数式の掲載を省略)
上記〔数6〕において、β=4.68~0.34、即ち0.2H<GTSO<3Hとする。
ここで、
GTO:シリカグラウトの気中ゲルタイム
GTSO:シリカグラウトの土中ゲルタイム
H:1ステージの注入量または1バッチの注入量を浸透注入の限界速度内の毎分注入量で割った時間
(2)注入目的に対応した耐久期間において、シリカグラウトのシリカの溶脱がホモゲル5wt%以内、サンドゲルが10wt%以内、ホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20%以内、又は円柱測定法で25%以内で、サンドゲル強度が所定の範囲内に収束するか、或いはホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20~35%並びに/又はプラスチック製モールドによる円柱測定法で、25~35%の範囲であって、サンドゲルの強度低下があるが限定期間或いは供用期間では固結性が持続する配合処方。
(B群)
(1)該シリカグラウトにおいて、シリカコロイドに起因するシリカ量は全シリカ量中の10~100%であるシリカグラウトであって、該シリカグラウトの酸として硫酸及び/又はリン酸を用い、両者を併用した場合、酸におけるリン酸の比率は75%硫酸、75%リン酸に換算してリン酸は全酸量の15~50容量%とすることによってゲルタイムの調整が容易で、かつコンクリートに対しての影響を低減するシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、該シリカ溶液の配合はシリカ濃度、シリカコロイドと水ガラスの比率、硫酸とリン酸の比率、弱酸性~中性付近でのゲルタイムの調整を土中ゲルタイム(GTS)や土中pH(PHS)や注入孔間隔にかかわる浸透距離や注入時間並びに現場状況に基づき、気中ゲルタイム(GT0)や気中pH(PH0)の調整や組成をシリカコロイドの全シリカ中の比率が10~100%、リン酸の全酸(硫酸+リン酸)に対する比率が15~100%から選定して、1.0~4.0mの注入孔間隔で注入速度を土粒子間浸透の限界内で注入して所定の注入領域からの逸脱を低減し、かつ広範囲に限定固結することができるシリカグラウト。
において、該シリカグラウトは以下の(1)~(3)の組成からなるシリカグラウトであって、注入目的並びに地盤状況に応じて所定の耐久性が得られる処方を以下の範囲内で選定することによって、所定領域に浸透固結するゲルタイムと各ステージで所定量の浸透注入を管理して所定の注入領域外への逸脱を低減して、所定の耐久性を得ることを特徴とするシリカグラウト。
(1)該シリカグラウトのシリカ濃度は以下の範囲から選定する。
0.4%≦SiO2・T ≦40%
0 ≦SiO2・S ≦30%
0 ≦ SiO2・C ≦40%
ただし、
上記シリカコロイドに起因するシリカ濃度をSiO2・C(%)、
上記水ガラスまたは水ガラスと酸を有効成分とする非アルカリ性シリカに起因するシリカ濃度をSiO2・S(%)、
上記シリカグラウト中の全シリカ濃度をSiO2・T(%)(=SiO2・C(%)+ SiO2・S(%))とする。
(2)上記シリカグラウトのゲルタイムはシリカ濃度並びに反応剤を用いて調整されて、瞬結から10000分以内範囲内で選定してなり、前記シリカコロイドはイオン交換法、イオン交換膜法、金属シリカ法又は析出シリカ法で得られたシリカコロイドであって、水ガラスはモル比2.0~5.0の珪酸塩、又は水ガラスと酸を有効成分とする酸性シリカ溶液から選定され、反応材は酸として硫酸または/並びにリン酸を有効成分とし、塩は1価または多価金属塩、或いは金属イオン封鎖剤を用いたものから選定する。
(3)該シリカグラウトは、シリカ溶液のpH(PHO)を地盤のpHよりも酸性側に、かつ注入時間(H)と土中ゲルタイム(GTSO)と気中ゲルタイム(GTO)の関係が、以下の範囲となるように調整して、注入速度を土粒子間浸透の限界速度内で注入する事により、地盤中への浸透距離の拡大に伴う、シリカ濃度の希釈による強度低下と注入領域外への逸脱を該シリカグラウトの地盤中におけるpH の上昇、或いは地盤中の反応性成分によるゲル化の促進によって低減せしめて、所定領域に浸透固結するゲルタイムと各ステージで所定量の浸透注入を管理して所定の注入領域外への逸脱を低減して注入目的に応じた耐久性が得られるシリカグラウトの組成とゲルタイムを設定してなるシリカグラウト。
対象とする地盤注入領域において、1ステージあたりの毎分吐出量は1~30L/minであって、限界浸透範囲内の注入速度とし、1ステージのステージ長を33cm~4mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入又は柱状注入とし、注入孔間隔は1~4mとし、
【数5】
(当審注:数式の掲載を省略)
【数6】
(当審注:数式の掲載を省略)
上記〔数6〕において、β=4.68~0.34、即ち0.2H<GTSO<3Hとする。
ここで、
GTO:シリカグラウトの気中ゲルタイム
GTSO:シリカグラウトの土中ゲルタイム
H:1ステージの注入量または1バッチの注入量を浸透注入の限界速度内の毎分注入量で割った時間」
「【請求項7】
地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100、ゲルタイムは瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、
以下のA群の(1)、(2)を満たす配合処方を用い、かつB群のいずれかの配合処方を用いて、各ステージで所定量の浸透注入を管理して、所定の注入領域外への逸脱を低減して、注入目的に対応した所定の耐久性を得ることを特徴とするシリカグラウト、
(A群)
(1)対象とする地盤注入領域において、1ステージ当たりの毎分吐出量は1~30L/minであって、限界浸透範囲内の注入速度とし、1ステージのステージ長を33cm~4mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入又は柱状注入とし、注入孔間隔は1~4mとし、以下の条件を満たす配合処方。
【数5】
(当審注:数式の掲載を省略)
【数6】
(当審注:数式の掲載を省略)
上記〔数6〕において、β=4.68~0.34、即ち0.2H<GTSO<3Hとする。
ここで、
GTO:シリカグラウトの気中ゲルタイム
GTSO:シリカグラウトの土中ゲルタイム
H:1ステージの注入量または1バッチの注入量を浸透注入の限界速度内の毎分注入量で割った時間
(2)注入目的に対応した耐久期間において、シリカグラウトのシリカの溶脱がホモゲル5wt%以内、サンドゲルが10wt%以内、ホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20%以内、又は円柱測定法で25%以内で、サンドゲル強度が所定の範囲内に収束するか、或いはホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20~35%並びに/又はプラスチック製モールドによる円柱測定法で、25~35%の範囲であって、サンドゲルの強度低下があるが限定期間或いは供用期間では固結性が持続する配合処方。
(B群)
(1)該シリカグラウトにおいて、シリカコロイドに起因するシリカ量は全シリカ量中の10~100%であるシリカグラウトであって、該シリカグラウトの酸として硫酸及び/又はリン酸を用い、両者を併用した場合、酸におけるリン酸の比率は75%硫酸、75%リン酸に換算してリン酸は全酸量の15~50容量%とすることによってゲルタイムの調整が容易で、かつコンクリートに対しての影響を低減するシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、該シリカ溶液の配合はシリカ濃度、シリカコロイドと水ガラスの比率、硫酸とリン酸の比率、弱酸性~中性付近でのゲルタイムの調整を土中ゲルタイム(GTS)や土中pH(PHS)や注入孔間隔にかかわる浸透距離や注入時間並びに現場状況に基づき、気中ゲルタイム(GT0)や気中pH(PH0)の調整や組成をシリカコロイドの全シリカ中の比率が10~100%、リン酸の全酸(硫酸+リン酸)に対する比率が15~100%から選定して、1.0~4.0mの注入孔間隔で注入速度を土粒子間浸透の限界内で注入して所定の注入領域からの逸脱を低減し、かつ広範囲に限定固結することができるシリカグラウト。
において、該シリカグラウトの配合は、pHとシリカグラウトのゲルタイムの関係を示すグラフ上において、水ガラスと酸を有効成分とする非アルカリ性シリカグラウトの溶液のゲルタイムの関係を示すラインをSライン、pHとシリカコロイドの溶液のゲルタイムの関係を示すラインをCライン、pHとシリカコロイドと水ガラスと酸からなる非アルカリ性シリカグラウトのゲルタイムの関係を示すラインをDラインとし、同一pHにおいて最小のゲルタイムを示すラインを下限とし、10000分を示すラインを上限とする範囲を適用範囲Eとし、上記シリカグラウトによる固結土の経時強度と養生日数の関係を示すグラフ上において、水ガラスと酸を有効成分とする非アルカリ性シリカグラウトによる固結土の経時強度と養生日数の関係を示すラインをSライン、シリカコロイドによる固結土の経時強度と養生日数の関係を示すラインをCライン、シリカコロイドと水ガラスと酸からなる非アルカリ性シリカグラウトによる固結土の経時強度と養生日数の関係を示すラインをDラインとし、同一養生日数において経時強度が最大のラインと最少のラインとで囲まれる範囲を適用範囲Fとすると、適用範囲Fの範囲内で、注入目的に応じた耐久期間内で、所定の耐久性を満たす固結土の強度が得られるシリカ濃度とゲルタイムを満たす配分を範囲Eから選定してなることを特徴とするシリカグラウト。」
「【請求項8】
(削除) 」
「【請求項9】
地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100、ゲルタイムは瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、
以下のA群の(1)、(2)を満たす配合処方を用い、かつB群のいずれかの配合処方を用いて、各ステージで所定量の浸透注入を管理して、所定の注入領域外への逸脱を低減して、注入目的に対応した所定の耐久性を得ることを特徴とするシリカグラウト、
(A群)
(1)対象とする地盤注入領域において、1ステージ当たりの毎分吐出量は1~30L/minであって、限界浸透範囲内の注入速度とし、1ステージのステージ長を33cm~4mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入又は柱状注入とし、注入孔間隔は1~4mとし、以下の条件を満たす配合処方。
【数5】
(当審注:数式の掲載を省略)
【数6】
(当審注:数式の掲載を省略)
上記〔数6〕において、β=4.68~0.34、即ち0.2H<GTSO<3Hとする。
ここで、
GTO:シリカグラウトの気中ゲルタイム
GTSO:シリカグラウトの土中ゲルタイム
H:1ステージの注入量または1バッチの注入量を浸透注入の限界速度内の毎分注入量で割った時間
(2)注入目的に対応した耐久期間において、シリカグラウトのシリカの溶脱がホモゲル5wt%以内、サンドゲルが10wt%以内、ホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20%以内、又は円柱測定法で25%以内で、サンドゲル強度が所定の範囲内に収束するか、或いはホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20~35%並びに/又はプラスチック製モールドによる円柱測定法で、25~35%の範囲であって、サンドゲルの強度低下があるが限定期間或いは供用期間では固結性が持続する配合処方。
(B群)
(1)該シリカグラウトにおいて、シリカコロイドに起因するシリカ量は全シリカ量中の10~100%であるシリカグラウトであって、該シリカグラウトの酸として硫酸及び/又はリン酸を用い、両者を併用した場合、酸におけるリン酸の比率は75%硫酸、75%リン酸に換算してリン酸は全酸量の15~50容量%とすることによってゲルタイムの調整が容易で、かつコンクリートに対しての影響を低減するシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、該シリカ溶液の配合はシリカ濃度、シリカコロイドと水ガラスの比率、硫酸とリン酸の比率、弱酸性~中性付近でのゲルタイムの調整を土中ゲルタイム(GTS)や土中pH(PHS)や注入孔間隔にかかわる浸透距離や注入時間並びに現場状況に基づき、気中ゲルタイム(GT0)や気中pH(PH0)の調整や組成をシリカコロイドの全シリカ中の比率が10~100%、リン酸の全酸(硫酸+リン酸)に対する比率が15~100%から選定して、1.0~4.0mの注入孔間隔で注入速度を土粒子間浸透の限界内で注入して所定の注入領域からの逸脱を低減し、かつ広範囲に限定固結することができるシリカグラウト。
において、該シリカグラウトは以下のA群のいずれかの特性を持ち、かつB群のいずれかの特性をもつシリカグラウト。
(A群)
(1)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルが経時的に強度低下せず、かつホモゲルの経時的体積がサンドゲルの強度低下を生じないシリカグラウト。
(2)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルが経時的に強度低下せず、ホモゲルの経時的体積変化があり、サンドゲルが強度低下するが最終的に所定の強度に収束するシリカグラウト。
(3)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、注入目的に応じた耐久期間内で所定のサンドゲル強度が持続するシリカグラウト。
(4)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、該ホモゲルの経時的強度からサンドゲルの経時的強度を設定してなるシリカグラウト。
(5)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルは経時的に強度低下せず、サンドゲルが強度は低下するが耐久期間内での所定の強度を維持する濃度と組成から配合処方してなるシリカグラウト。
(6)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルが経時的に強度低下せず、ホモゲルの体積変化率(収縮率)がメスフラスコ測定法で20~35%、或いは並びに円柱測定法で25~40%でサンドゲルの強度が供用期間中固結性が持続するシリカグラウト。
(7)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルが経時的に強度低下することなく体積変化率(収縮率)がメスフラスコ測定法で20%以内、並びに又は円柱測定法で25%以内であって、サンドゲルの強度低下がないか、強度低下はあっても最終強度が所定の範囲内に収束するシリカグラウト。
(B群)
(1)該シリカグラウトにおいて、以下の手法で体積変化率を低減して、又はホモゲルの変形係数を大きくしてサンドゲルの耐久性を向上させることを特徴とするシリカグラウト。
1.コロイド又は並びに微粒子シリカコロイドを含有させる。
2.シリカ濃度を高める。或いは水ガラス濃度を高める。
3.シリカグラウト100cc当たりコロイド含有量を0.5~15gとする。
(2)該シリカグラウトにおいて、該シリカグラウトの配合時のサンドゲル強度は28日以内又は1年以内の強度に示される実測値或いは促進試験による予測強度であって、該配合が耐久期間中のいずれか或いは複数の耐久期間中、注入目的に応じた所定の強度が得られるシリカ濃度と組成であることを特徴とするシリカグラウト。
(3)該シリカグラウトにおいて、ホモゲルの常温又は並びに加温促進試験における初期強度と経時的強度変化或いは並びに体積変化率の経時的変化からサンドゲルの経時的強度を知って耐久期間に注入目的を満たす強度が得られるシリカグラウト。
(4)該シリカグラウトにおいて、ホモゲルの強度並びに体積変化率の特性から耐久期間におけるシリカグラウトのサンドゲルの強度を予測して注入目的に応じた強度が得られる処方を用いたシリカグラウト。」
「【請求項10】
地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100、ゲルタイムは瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、
以下のA群の(1)、(2)を満たす配合処方を用い、かつB群のいずれかの配合処方を用いて、各ステージで所定量の浸透注入を管理して、所定の注入領域外への逸脱を低減して、注入目的に対応した所定の耐久性を得ることを特徴とするシリカグラウト、
(A群)
(1)対象とする地盤注入領域において、1ステージ当たりの毎分吐出量は1~30L/minであって、限界浸透範囲内の注入速度とし、1ステージのステージ長を33cm~4mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入又は柱状注入とし、注入孔間隔は1~4mとし、以下の条件を満たす配合処方。
【数5】
(当審注:数式の掲載を省略)
【数6】
(当審注:数式の掲載を省略)
上記〔数6〕において、β=4.68~0.34、即ち0.2H<GTSO<3Hとする。
ここで、
GTO:シリカグラウトの気中ゲルタイム
GTSO:シリカグラウトの土中ゲルタイム
H:1ステージの注入量または1バッチの注入量を浸透注入の限界速度内の毎分注入量で割った時間
(2)注入目的に対応した耐久期間において、シリカグラウトのシリカの溶脱がホモゲル5wt%以内、サンドゲルが10wt%以内、ホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20%以内、又は円柱測定法で25%以内で、サンドゲル強度が所定の範囲内に収束するか、或いはホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20~35%並びに/又はプラスチック製モールドによる円柱測定法で、25~35%の範囲であって、サンドゲルの強度低下があるが限定期間或いは供用期間では固結性が持続する配合処方。
(B群)
(1)該シリカグラウトにおいて、シリカコロイドに起因するシリカ量は全シリカ量中の10~100%であるシリカグラウトであって、該シリカグラウトの酸として硫酸及び/又はリン酸を用い、両者を併用した場合、酸におけるリン酸の比率は75%硫酸、75%リン酸に換算してリン酸は全酸量の15~50容量%とすることによってゲルタイムの調整が容易で、かつコンクリートに対しての影響を低減するシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、該シリカ溶液の配合はシリカ濃度、シリカコロイドと水ガラスの比率、硫酸とリン酸の比率、弱酸性~中性付近でのゲルタイムの調整を土中ゲルタイム(GTS)や土中pH(PHS)や注入孔間隔にかかわる浸透距離や注入時間並びに現場状況に基づき、気中ゲルタイム(GT0)や気中pH(PH0)の調整や組成をシリカコロイドの全シリカ中の比率が10~100%、リン酸の全酸(硫酸+リン酸)に対する比率が15~100%から選定して、1.0~4.0mの注入孔間隔で注入速度を土粒子間浸透の限界内で注入して所定の注入領域からの逸脱を低減し、かつ広範囲に限定固結することができるシリカグラウト。
において、以下のいずれか或いは複数の方法によってホモゲルの常温又は加温促進試験の経時的強度からサンドゲルの耐久期間における強度を把握するシリカグラウト。
(1)経時的ホモゲル強度の耐久性からサンドゲルの耐久期間強度又は収束強度を把握してなるシリカグラウト。
(2)ホモゲル並びにサンドゲルの初期強度からサンドゲルの耐久期間強度又は収束強度を把握してなるシリカグラウト。
(3)ホモゲルの耐久期間の強度から注入する土の条件を加味して固結土の強度を把握してなるシリカグラウト。
(4)ホモゲルの強度と体積変化率の経時的変化から耐久期間中のサンドゲルの強度又は収束強度を把握するシリカグラウト。
(5)ホモゲルの初期強度から耐久期間におけるサンドゲルの強度を推定するシリカグラウト。
(6)ホモゲルの耐久性の特性から耐久期間におけるシリカグラウトのサンドゲルの耐久性を予測して注入目的に応じた耐久性が得られる処方からなるシリカグラウト。
(7)ホモゲルの加温促進試験によってサンドゲルの耐久性を把握してなるシリカグラウト。
(8)ホモゲルの最終強度から地盤条件を加味してサンドゲルの収束強度を推定してなるシリカグラウト。
(9)上記シリカグラウトの組成とシリカ濃度を設定した配合処方において、注入目的に対応した耐久期間を設定し、28日以内強度または1年以内強度の配合が、該耐用期間に目的を満たす所定の強度が得られるシリカ濃度並びに組成からなるシリカグラウト。」
「【請求項11】
地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100、ゲルタイムは瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、
該シリカグラウトは以下のA群のいずれかの特性を持ち、かつB群のいずれかの特性を持つことを特徴とするシリカグラウト、
A群
(1)該シリカグラウトにおいて、pHが非アルカリ性でシリカの溶脱がホモゲル5%以内、サンドゲルが10%以内で、ホモゲルの強度が低下せず、ホモゲルの体積変化率がメスフラスコ測定法で0~-20%、或いは並びに円柱測定法で0~-25%の範囲内であって、サンドゲルの強度低下が0か、最終強度が所定の範囲内に収束するシリカグラウト。なお、本発明において、非アルカリ性とは酸性から10までのpH領域をいう。
(2)該シリカグラウトにおいて、pHが非アルカリ性でシリカの溶脱がホモゲル5%以内、サンドゲルが10%以内で、ホモゲルの体積変化率がメスフラスコ測定法で-20~-35%、或いは並びに円柱測定法で-25~-40%の範囲内であって、強度低下はあっても限定期間または供用期間において固結性は持続するシリカグラウト。
B群
(1)該シリカグラウトにおいて、半対数グラフで縦軸をホモゲル変形係数E50(MN/m2)の目盛とし、横軸をホモゲルの体積変化率εv(%)の目盛とすると、E50(0.1 MN/m2)、εv(20%)のポイントからE50(100 MN/ m2)、εv(30%)のポイントを通る直線より左の領域にE50、εvがあるホモゲルならばサンドゲルの強度低下はしないシリカグラウトとし、右の領域にあるならばサンドゲルの強度が低下するシリカグラウトとするシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、SiO2の濃度が5~15%でホモゲルの体積変化率が30%以下であって、サンドゲルの強度が400日までの最大強度との強度比が100%以上~50%で所定の強度に収束するシリカグラウト。
において、該シリカグラウトは、該シリカグラウトの注入目的に応じた耐久期間に対して耐久性を定量的に評価する項目として、以下の(A群)のいずれか又は複数を設定して、該シリカグラウトの組成とシリカ濃度を以下の(B群)の条件を満たすように設定してなることを特徴とするシリカグラウト。
(A群)
1.ゲルの収縮
2.シリカの溶出
3.固結土の強度
(B群)
(1)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルが経時的に強度低下せず、かつホモゲルの経時的体積がサンドゲルの強度低下を生じないシリカグラウト。
(2)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルが経時的に強度低下せず、ホモゲルの経時的体積変化があり、サンドゲルが強度低下するが最終的に所定の強度に収束するシリカグラウト。
(3)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、注入目的に応じた耐久期間内で所定のサンドゲル強度が持続するシリカグラウト。
(4)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルの経時的強度からサンドゲルの経時的強度を設定してなるシリカグラウト。
(5)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルは経時的に強度低下せず、サンドゲルが強度は低下するが耐久期間内での所定の強度を維持する濃度と組成から配合処方してなるシリカグラウト。
(6)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルが経時的に強度低下せず、ホモゲルの体積変化率(収縮率)がメスフラスコ測定法で20~35%、或いは並びに円柱測定法で25~40%でサンドゲルの強度が供用期間中固結性が持続するシリカグラウト。
(7)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルが経時的に強度低下することなく体積変化率(収縮率)がメスフラスコ測定法で20%以内、並びに又は円柱測定法で25%以内であって、サンドゲルの強度低下がないか、強度低下はあっても最終強度が所定の範囲内に収束するシリカグラウト。」
なお、請求項11の「地盤中に注入」から「の配合から選定したシリカグラウトであって、」までの構成を、以下「構成(11)ア」という。
「【請求項12】
地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100、ゲルタイムは瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、
該シリカグラウトは以下のA群のいずれかの特性を持ち、かつB群のいずれかの特性を持つことを特徴とするシリカグラウト、
A群
(1)該シリカグラウトにおいて、pHが非アルカリ性でシリカの溶脱がホモゲル5%以内、サンドゲルが10%以内で、ホモゲルの強度が低下せず、ホモゲルの体積変化率がメスフラスコ測定法で0~-20%、或いは並びに円柱測定法で0~-25%の範囲内であって、サンドゲルの強度低下が0か、最終強度が所定の範囲内に収束するシリカグラウト。なお、本発明において、非アルカリ性とは酸性から10までのpH領域をいう。
(2)該シリカグラウトにおいて、pHが非アルカリ性でシリカの溶脱がホモゲル5%以内、サンドゲルが10%以内で、ホモゲルの体積変化率がメスフラスコ測定法で-20~-35%、或いは並びに円柱測定法で-25~-40%の範囲内であって、強度低下はあっても限定期間または供用期間において固結性は持続するシリカグラウト。
B群
(1)該シリカグラウトにおいて、半対数グラフで縦軸をホモゲル変形係数E50(MN/m2)の目盛とし、横軸をホモゲルの体積変化率εv(%)の目盛とすると、E50(0.1 MN/m2)、εv(20%)のポイントからE50(100 MN/ m2)、εv(30%)のポイントを通る直線より左の領域にE50、εvがあるホモゲルならばサンドゲルの強度低下はしないシリカグラウトとし、右の領域にあるならばサンドゲルの強度が低下するシリカグラウトとするシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、SiO2の濃度が5~15%でホモゲルの体積変化率が30%以下であって、サンドゲルの強度が400日までの最大強度との強度比が100%以上~50%で所定の強度に収束するシリカグラウト。
であって、
地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するシリカグラウトは、該シリカグラウトの注入目的に応じた耐久期間に対して耐久性を定量的に評価する項目として、以下のA群のいずれか又は複数を設定して、該シリカグラウトの組成とシリカ濃度を以下のB群の条件を満たすように設定してなることを特徴とするシリカグラウト、
(A群)
1.ゲルの収縮
2.シリカの溶出
3.固結土の強度
(B群)
(1)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルが経時的に強度低下せず、かつホモゲルの経時的体積がサンドゲルの強度低下を生じないシリカグラウト。
(2)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルが経時的に強度低下せず、ホモゲルの経時的体積変化があり、サンドゲルが強度低下するが最終的に所定の強度に収束するシリカグラウト。
(3)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、注入目的に応じた耐久期間内で所定のサンドゲル強度が持続するシリカグラウト。
(4)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルの経時的強度からサンドゲルの経時的強度を設定してなるシリカグラウト。
(5)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルは経時的に強度低下せず、サンドゲルが強度は低下するが耐久期間内での所定の強度を維持する濃度と組成から配合処方してなるシリカグラウト。
(6)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルが経時的に強度低下せず、ホモゲルの体積変化率(収縮率)がメスフラスコ測定法で20~35%、或いは並びに円柱測定法で25~40%でサンドゲルの強度が供用期間中固結性が持続するシリカグラウト。
(7)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルが経時的に強度低下することなく体積変化率(収縮率)がメスフラスコ測定法で20%以内、並びに又は円柱測定法で25%以内であって、サンドゲルの強度低下がないか、強度低下はあっても最終強度が所定の範囲内に収束するシリカグラウト。
において、以下のA群のいずれか又は複数を耐久性評価基準項目として設定し、B群の注入目的に対応した供用期間中の耐久性を評価することを特徴とするシリカグラウト。
A群
(1)シリカグラウトのpH又は並びに土中ゲルタイムと土中pH
(2)固結土の強度変化
(3)ホモゲルの体積変化
(4)ホモゲルまたは固結土からのシリカの溶脱
(5)加圧透水下における固結土の強度変化又はシリカの溶脱
(6)加温養生による促進試験における固結土又はホモゲルの強度変化またはシリカの溶脱、又はゲルの体積変化
B群
(1)恒久止水、液状化防止、恒久地盤補強
(2)液状化防止、補強
(3)耐久地盤改良、長期仮設
(4)短期仮設」
「【請求項13】
地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100、ゲルタイムは瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、
以下のA群の(1)、(2)を満たす配合処方を用い、かつB群のいずれかの配合処方を用いて、各ステージで所定量の浸透注入を管理して、所定の注入領域外への逸脱を低減して、注入目的に対応した所定の耐久性を得ることを特徴とするシリカグラウト。
(A群)
(1)対象とする地盤注入領域において、1ステージ当たりの毎分吐出量は1~30L/minであって、限界浸透範囲内の注入速度とし、1ステージのステージ長を33cm~4mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入又は柱状注入とし、注入孔間隔は1~4mとし、以下の条件を満たす配合処方。
【数5】
(当審注:数式の掲載を省略)
【数6】
(当審注:数式の掲載を省略)
上記〔数6〕において、β=4.68~0.34、即ち0.2H<GTSO<3Hとする。
ここで、
GTO:シリカグラウトの気中ゲルタイム
GTSO:シリカグラウトの土中ゲルタイム
H:1ステージの注入量または1バッチの注入量を浸透注入の限界速度内の毎分注入量で割った時間
(2)注入目的に対応した耐久期間において、シリカグラウトのシリカの溶脱がホモゲル5wt%以内、サンドゲルが10wt%以内、ホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20%以内、又は円柱測定法で25%以内で、サンドゲル強度が所定の範囲内に収束するか、或いはホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20~35%並びに/又はプラスチック製モールドによる円柱測定法で、25~35%の範囲であって、サンドゲルの強度低下があるが限定期間或いは供用期間では固結性が持続する配合処方。
(B群)
(1)該シリカグラウトにおいて、シリカコロイドに起因するシリカ量は全シリカ量中の10~100%であるシリカグラウトであって、該シリカグラウトの酸として硫酸及び/又はリン酸を用い、両者を併用した場合、酸におけるリン酸の比率は75%硫酸、75%リン酸に換算してリン酸は全酸量の15~50容量%とすることによってゲルタイムの調整が容易で、かつコンクリートに対しての影響を低減するシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、該シリカ溶液の配合はシリカ濃度、シリカコロイドと水ガラスの比率、硫酸とリン酸の比率、弱酸性~中性付近でのゲルタイムの調整を土中ゲルタイム(GTS)や土中pH(PHS)や注入孔間隔にかかわる浸透距離や注入時間並びに現場状況に基づき、気中ゲルタイム(GT0)や気中pH(PH0)の調整や組成をシリカコロイドの全シリカ中の比率が10~100%、リン酸の全酸(硫酸+リン酸)に対する比率が15~100%から選定して、1.0~4.0mの注入孔間隔で注入速度を土粒子間浸透の限界内で注入して所定の注入領域からの逸脱を低減し、かつ広範囲に限定固結することができるシリカグラウト。
において、耐久性の期間に対してホモゲルからのシリカの溶脱、ゲルの収縮、固結砂の強度変化のいずれか或いは複数に対して定量的に耐久性を評価して注入目的を満たす処方を設定してなることを特徴とする以下のI群の(1)~(3)の何れかの特性を持ち、かつII群の(1)~(4)の何れかの特性を持つシリカグラウト。
I群
(1)該シリカグラウトにおいて、非アルカリ性で(pHが10以下)、ホモゲルからのシリカの溶脱が5%以内、サンドゲルのシリカの溶脱が10%以内、サンドゲルの強度変化が耐久期間中初期値の50%以内であるシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、非アルカリ性で(pHが10以下)、ホモゲルからのシリカの溶脱が5%以内、サンドゲルからの溶脱が10%以内、サンドゲルの強度低下がないか、ホモゲルの体積収縮率(収縮率)がガラスのメスフラスコ測定法で20%以内、並びに又はプラスチック円柱測定法でホモゲルの体積変化率が25%以内で、サンドゲルの強度の低下はないが、最終的にサンドゲル強度が所定の範囲内に収束するとみなせるシリカグラウトであって、恒久地盤改良、液状化防止、補強並びに仮設用地盤改良に適用するシリカグラウト。
(3)ホモゲルからのシリカの溶脱が5%以内、サンドゲルからのシリカの溶脱が10%以内、ホモゲルの体積変化(収縮率)がメスフラスコ測定法で20~35%、並びに又はプラスチック円柱測定法で25~40%でサンドゲルの強度低下があっても限定期間又は供用期間中固結性が持続するものとし、時限耐久、供用耐久として、又は仮設注入に適用するシリカグラウト。
II群
(1)強度低下を生ずる過大なホモゲルの収縮量に対応した微粒子シリカを加えてなるシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、以下の手法によってホモゲルの収縮はあってもサンドゲルの強度低下は低減し、長期的に一定の値に収束するシリカグラウト。
a.水ガラスと酸を有効成分とする酸性シリカグラウトであって、シリカ濃度を10%以上にする。
b.シリカコロイドと水ガラスと酸を有効成分とする非アルカリ性シリカグラウトであって、
・全シリカ中のコロイド比を10%以上にする。
・全シリカ中のコロイド比が10%以下の場合は水ガラスのシリカ濃度を高くして、その濃度は地盤状況と要求される強度に応じて定める。
・シリカ溶液100cc当たりコロイド量を0.5~15gとし、水ガラスの使用量は地盤状況と要求される強度に応じて定める。」
「【請求項14】
地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100、ゲルタイムは瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、
以下のA群の(1)、(2)を満たす配合処方を用い、かつB群のいずれかの配合処方を用いて、各ステージで所定量の浸透注入を管理して、所定の注入領域外への逸脱を低減して、注入目的に対応した所定の耐久性を得ることを特徴とするシリカグラウト、
(A群)
(1)対象とする地盤注入領域において、1ステージ当たりの毎分吐出量は1~30L/minであって、限界浸透範囲内の注入速度とし、1ステージのステージ長を33cm~4mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入又は柱状注入とし、注入孔間隔は1~4mとし、以下の条件を満たす配合処方。
【数5】
(当審注:数式の掲載を省略)
【数6】
(当審注:数式の掲載を省略)
上記〔数6〕において、β=4.68~0.34、即ち0.2H<GTSO<3Hとする。
ここで、
GTO:シリカグラウトの気中ゲルタイム
GTSO:シリカグラウトの土中ゲルタイム
H:1ステージの注入量または1バッチの注入量を浸透注入の限界速度内の毎分注入量で割った時間
(2)注入目的に対応した耐久期間において、シリカグラウトのシリカの溶脱がホモゲル5wt%以内、サンドゲルが10wt%以内、ホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20%以内、又は円柱測定法で25%以内で、サンドゲル強度が所定の範囲内に収束するか、或いはホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20~35%並びに/又はプラスチック製モールドによる円柱測定法で、25~35%の範囲であって、サンドゲルの強度低下があるが限定期間或いは供用期間では固結性が持続する配合処方。
(B群)
(1)該シリカグラウトにおいて、シリカコロイドに起因するシリカ量は全シリカ量中の10~100%であるシリカグラウトであって、該シリカグラウトの酸として硫酸及び/又はリン酸を用い、両者を併用した場合、酸におけるリン酸の比率は75%硫酸、75%リン酸に換算してリン酸は全酸量の15~50容量%とすることによってゲルタイムの調整が容易で、かつコンクリートに対しての影響を低減するシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、該シリカ溶液の配合はシリカ濃度、シリカコロイドと水ガラスの比率、硫酸とリン酸の比率、弱酸性~中性付近でのゲルタイムの調整を土中ゲルタイム(GTS)や土中pH(PHS)や注入孔間隔にかかわる浸透距離や注入時間並びに現場状況に基づき、気中ゲルタイム(GT0)や気中pH(PH0)の調整や組成をシリカコロイドの全シリカ中の比率が10~100%、リン酸の全酸(硫酸+リン酸)に対する比率が15~100%から選定して、1.0~4.0mの注入孔間隔で注入速度を土粒子間浸透の限界内で注入して所定の注入領域からの逸脱を低減し、かつ広範囲に限定固結することができるシリカグラウト。
に用いる試験方法であって、以下のいずれか又は複数の方法を用いることによって所定の注入領域からの逸脱を低減しながら浸透注入するシリカグラウトのゲルタイムと組成を設定するための試験方法。
(1)シリカグラウトのシリカ濃度とゲルタイムの関係をあらかじめ測定しておき、所定の長さの浸透長Lのパイプに現場土を現場密度で充填して水で間隙を充填した後、シリカグラウトのボイリングを生じない流速と注入圧で注入し、土中ゲルタイム(GTS)と上記パイプの先端から溢出するまでの土中pH(PHS)又は/並びに土中ゲルタイムの変化と或いはさらに浸透速度とpHとゲルタイムの関係を測定し、1ステージ又は1バッチの注入時間を設定し地盤条件、注入項間隔或いは注入方式に応じて、該シリカグラウトの配合並びにゲルタイム(GTO)あるいはPHOを設定し、或いは注入状況に応じて注入中のシリカグラウトの配合を調整して設定することを特徴とする試験方法。
(2)該シリカグラウトの試験方法であって、シリカグラウトのゲルタイム(GTO)並びにpH(PH0)と現場採取土による土中ゲルタイム(GTSO)と土中pH(PHSO)を測定しておき、注入孔間隔をLとするとγ・Lの注入距離をもつ注入パイプに現場土を充填し、水を充填した後、シリカグラウトを注入し、溢出したシリカグラウトのpH(PHsf)とゲルタイム(GTsf)を測定し、GTO又は並びにPH0をGTO=β1 GTsf又はPH0=β2 PHsfとし、α、β1、β2を地盤条件、注入孔間隔L或いはγ・Lまたは注入方式に応じて設定することにより、或いは更に施工実績に基いて補正することにより所定の注入領域からの逸脱を低減しながら浸透注入するシリカグラウトのゲルタイムと組成を設定することを特徴とする試験方法。
ただし、注入固結半径又は浸透長に相当する浸透長をL、又はγ・Lとし、L又はγ・Lのパイプに現場土を現場密度で充填して間隙を水で充填した後、シリカグラウトを注入してシリカグラウトが溢出してきた時点のシリカグラウトの土中ゲルタイムと土中pHをそれぞれ、GTsfとPHsfとする。又、Hは浸透長(L又はγ・L)の通過時点の注入時間又は1ステージの注入時間に対応した注入時間をいい、γは一次元注入のLに対して三次元注入における係数とする。」
「【請求項15】
地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100、ゲルタイムは瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、
以下のA群の(1)、(2)を満たす配合処方を用い、かつB群のいずれかの配合処方を用いて、各ステージで所定量の浸透注入を管理して、所定の注入領域外への逸脱を低減して、注入目的に対応した所定の耐久性を得ることを特徴とするシリカグラウト、
(A群)
(1)対象とする地盤注入領域において、1ステージ当たりの毎分吐出量は1~30L/minであって、限界浸透範囲内の注入速度とし、1ステージのステージ長を33cm~4mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入又は柱状注入とし、注入孔間隔は1~4mとし、以下の条件を満たす配合処方。
【数5】
(当審注:数式の掲載を省略)
【数6】
(当審注:数式の掲載を省略)
上記〔数6〕において、β=4.68~0.34、即ち0.2H<GTSO<3Hとする。
ここで、
GTO:シリカグラウトの気中ゲルタイム
GTSO:シリカグラウトの土中ゲルタイム
H:1ステージの注入量または1バッチの注入量を浸透注入の限界速度内の毎分注入量で割った時間
(2)注入目的に対応した耐久期間において、シリカグラウトのシリカの溶脱がホモゲル5wt%以内、サンドゲルが10wt%以内、ホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20%以内、又は円柱測定法で25%以内で、サンドゲル強度が所定の範囲内に収束するか、或いはホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20~35%並びに/又はプラスチック製モールドによる円柱測定法で、25~35%の範囲であって、サンドゲルの強度低下があるが限定期間或いは供用期間では固結性が持続する配合処方。
(B群)
(1)該シリカグラウトにおいて、シリカコロイドに起因するシリカ量は全シリカ量中の10~100%であるシリカグラウトであって、該シリカグラウトの酸として硫酸及び/又はリン酸を用い、両者を併用した場合、酸におけるリン酸の比率は75%硫酸、75%リン酸に換算してリン酸は全酸量の15~50容量%とすることによってゲルタイムの調整が容易で、かつコンクリートに対しての影響を低減するシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、該シリカ溶液の配合はシリカ濃度、シリカコロイドと水ガラスの比率、硫酸とリン酸の比率、弱酸性~中性付近でのゲルタイムの調整を土中ゲルタイム(GTS)や土中pH(PHS)や注入孔間隔にかかわる浸透距離や注入時間並びに現場状況に基づき、気中ゲルタイム(GT0)や気中pH(PH0)の調整や組成をシリカコロイドの全シリカ中の比率が10~100%、リン酸の全酸(硫酸+リン酸)に対する比率が15~100%から選定して、1.0~4.0mの注入孔間隔で注入速度を土粒子間浸透の限界内で注入して所定の注入領域からの逸脱を低減し、かつ広範囲に限定固結することができるシリカグラウト。
に用いる試験方法であって、以下のいずれか又は複数の方法を用いることによって所定の注入領域からの逸脱を低減しながら浸透注入するシリカグラウトのゲルタイムと組成を設定するための試験方法、
(1)シリカグラウトのシリカ濃度とゲルタイムの関係をあらかじめ測定しておき、所定の長さの浸透長Lのパイプに現場土を現場密度で充填して水で間隙を充填した後、シリカグラウトのボイリングを生じない流速と注入圧で注入し、土中ゲルタイム(GTS)と上記パイプの先端から溢出するまでの土中pH(PHS)又は/並びに土中ゲルタイムの変化と或いはさらに浸透速度とpHとゲルタイムの関係を測定し、1ステージ又は1バッチの注入時間を設定し地盤条件、注入項間隔或いは注入方式に応じて、該シリカグラウトの配合並びにゲルタイム(GTO)あるいはPHOを設定し、或いは注入状況に応じて注入中のシリカグラウトの配合を調整して設定することを特徴とする試験方法。
(2)該シリカグラウトの試験方法であって、シリカグラウトのゲルタイム(GTO)並びにpH(PH0)と現場採取土による土中ゲルタイム(GTSO)と土中pH(PHSO)を測定しておき、注入孔間隔をLとするとγ・Lの注入距離をもつ注入パイプに現場土を充填し、水を充填した後、シリカグラウトを注入し、溢出したシリカグラウトのpH(PHsf)とゲルタイム(GTsf)を測定し、GTO又は並びにPH0をGTO=β1 GTsf又はPH0=β2 PHsfとし、α、β1、β2を地盤条件、注入孔間隔L或いはγ・Lまたは注入方式に応じて設定することにより、或いは更に施工実績に基いて補正することにより所定の注入領域からの逸脱を低減しながら浸透注入するシリカグラウトのゲルタイムと組成を設定することを特徴とする試験方法。
ただし、注入固結半径又は浸透長に相当する浸透長をL、又はγ・Lとし、L又はγ・Lのパイプに現場土を現場密度で充填して間隙を水で充填した後、シリカグラウトを注入してシリカグラウトが溢出してきた時点のシリカグラウトの土中ゲルタイムと土中pHをそれぞれ、GTsfとPHsfとする。又、Hは浸透長(L又はγ・L)の通過時点の注入時間又は1ステージの注入時間に対応した注入時間をいい、γは一次元注入のLに対して三次元注入における係数とする。
に用いるシリカグラウトの試験装置であって、浸透経路の所定の位置にシリカグラウトの計測口を設けて注入中のシリカグラウトの組成やpHやゲルタイムを計測することを特徴とする注入試験装置。」
「【請求項16】
地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100、ゲルタイムは瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、
以下のA群の(1)、(2)を満たす配合処方を用い、かつB群のいずれかの配合処方を用いて、各ステージで所定量の浸透注入を管理して、所定の注入領域外への逸脱を低減して、注入目的に対応した所定の耐久性を得ることを特徴とするシリカグラウト、
(A群)
(1)対象とする地盤注入領域において、1ステージ当たりの毎分吐出量は1~30L/minであって、限界浸透範囲内の注入速度とし、1ステージのステージ長を33cm~4mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入又は柱状注入とし、注入孔間隔は1~4mとし、以下の条件を満たす配合処方。
【数5】
(当審注:数式の掲載を省略)
【数6】
(当審注:数式の掲載を省略)
上記〔数6〕において、β=4.68~0.34、即ち0.2H<GTSO<3Hとする。
ここで、
GTO:シリカグラウトの気中ゲルタイム
GTSO:シリカグラウトの土中ゲルタイム
H:1ステージの注入量または1バッチの注入量を浸透注入の限界速度内の毎分注入量で割った時間
(2)注入目的に対応した耐久期間において、シリカグラウトのシリカの溶脱がホモゲル5wt%以内、サンドゲルが10wt%以内、ホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20%以内、又は円柱測定法で25%以内で、サンドゲル強度が所定の範囲内に収束するか、或いはホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20~35%並びに/又はプラスチック製モールドによる円柱測定法で、25~35%の範囲であって、サンドゲルの強度低下があるが限定期間或いは供用期間では固結性が持続する配合処方。
(B群)
(1)該シリカグラウトにおいて、シリカコロイドに起因するシリカ量は全シリカ量中の10~100%であるシリカグラウトであって、該シリカグラウトの酸として硫酸及び/又はリン酸を用い、両者を併用した場合、酸におけるリン酸の比率は75%硫酸、75%リン酸に換算してリン酸は全酸量の15~50容量%とすることによってゲルタイムの調整が容易で、かつコンクリートに対しての影響を低減するシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、該シリカ溶液の配合はシリカ濃度、シリカコロイドと水ガラスの比率、硫酸とリン酸の比率、弱酸性~中性付近でのゲルタイムの調整を土中ゲルタイム(GTS)や土中pH(PHS)や注入孔間隔にかかわる浸透距離や注入時間並びに現場状況に基づき、気中ゲルタイム(GT0)や気中pH(PH0)の調整や組成をシリカコロイドの全シリカ中の比率が10~100%、リン酸の全酸(硫酸+リン酸)に対する比率が15~100%から選定して、1.0~4.0mの注入孔間隔で注入速度を土粒子間浸透の限界内で注入して所定の注入領域からの逸脱を低減し、かつ広範囲に限定固結することができるシリカグラウト。
を用いた耐久性地盤改良工法において、地盤条件、又は注入孔間隔又は固結径、または注入方式、又はステージ長に応じて、またはさらに施工実績に基いて補正しながら所定の強度が得られるシリカグラウトの組成とゲルタイム(GT0)またはPH0を設定して所定注入領域に浸透固結せしめることを特徴とする耐久性地盤改良工法であって、以下の(A)並びに(B)並びに(C)の条件を満たすことを特徴とする耐久性地盤改良工法。
(A) 注入速度は限界浸透注入速度内とする。
注入孔間隔又は固結径L=1.0~4.0m
毎分注入速度q=1~30L/minただし、限界注入速度内とする。
1ステージ長:0.33m~4.0m
1ステージ当たりの注入時間H 4.4~25600分
ただし、注入時間(H)は現場の作業性や後期の短縮を考慮して短縮することができる。
気中ゲルタイム GT0 0.1分~10000分、又は3分~10000分
気中pH(PH0) 1~10
シリカ濃度 0.4~40wt%(重量%)
土中ゲルタイム GTS0 10秒~6000分、または10分~6000分
土中pH(PHS0)=3~10
地盤のpH 4~10
注入方式は1点注入又は多点同時注入又は柱状注入とする。
(B) 気中ゲルタイムをGT0、土中ゲルタイムをGTS0、1ステージの注入時間をHとし、また対象とする地盤注入領域において、GTO、GTSO、Hが以下の条件を満たす配合処方。
【数5】
(当審注:数式の掲載を省略)
【数6】
(当審注:数式の掲載を省略)
上記〔数6〕において、
β=4.68~0.34
即ち、
0.2H<GTS0<3H
とする。
(C)
(1)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルが経時的に強度低下せず、かつホモゲルの経時的体積がサンドゲルの強度低下を生じないシリカグラウト。
(2)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルが経時的に強度低下せず、ホモゲルの経時的体積変化があり、サンドゲルが強度低下するが最終的に所定の強度に収束するシリカグラウト。
(3)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、注入目的に応じた耐久期間内で所定のサンドゲル強度が持続するシリカグラウト。
(4)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルの経時的強度からサンドゲルの経時的強度を設定してなるシリカグラウト。
(5)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルは経時的に強度低下せず、サンドゲルが強度は低下するが耐久期間内での所定の強度を維持する濃度と組成から配合処方してなるシリカグラウト。
(6)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルが経時的に強度低下せず、ホモゲルの体積変化率(収縮率)がメスフラスコ測定法で20~35%、或いは並びに円柱測定法で25~40%でサンドゲルの強度が供用期間中固結性が持続するシリカグラウト。
(7)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルが経時的に強度低下することなく体積変化率(収縮率)がメスフラスコ測定法で20%以内、並びに又は円柱測定法で25%以内であって、サンドゲルの強度低下がないか、強度低下はあっても最終強度が所定の範囲内に収束するシリカグラウト。」
「【請求項17】
地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100、ゲルタイムは瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、
以下のA群の(1)、(2)を満たす配合処方を用い、かつB群のいずれかの配合処方を用いて、各ステージで所定量の浸透注入を管理して、所定の注入領域外への逸脱を低減して、注入目的に対応した所定の耐久性を得ることを特徴とするシリカグラウト、
(A群)
(1)対象とする地盤注入領域において、1ステージ当たりの毎分吐出量は1~30L/minであって、限界浸透範囲内の注入速度とし、1ステージのステージ長を33cm~4mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入又は柱状注入とし、注入孔間隔は1~4mとし、以下の条件を満たす配合処方。
【数5】
(当審注:数式の掲載を省略)
【数6】
(当審注:数式の掲載を省略)
上記〔数6〕において、β=4.68~0.34、即ち0.2H<GTSO<3Hとする。
ここで、
GTO:シリカグラウトの気中ゲルタイム
GTSO:シリカグラウトの土中ゲルタイム
H:1ステージの注入量または1バッチの注入量を浸透注入の限界速度内の毎分注入量で割った時間
(2)注入目的に対応した耐久期間において、シリカグラウトのシリカの溶脱がホモゲル5wt%以内、サンドゲルが10wt%以内、ホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20%以内、又は円柱測定法で25%以内で、サンドゲル強度が所定の範囲内に収束するか、或いはホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20~35%並びに/又はプラスチック製モールドによる円柱測定法で、25~35%の範囲であって、サンドゲルの強度低下があるが限定期間或いは供用期間では固結性が持続する配合処方。
(B群)
(1)該シリカグラウトにおいて、シリカコロイドに起因するシリカ量は全シリカ量中の10~100%であるシリカグラウトであって、該シリカグラウトの酸として硫酸及び/又はリン酸を用い、両者を併用した場合、酸におけるリン酸の比率は75%硫酸、75%リン酸に換算してリン酸は全酸量の15~50容量%とすることによってゲルタイムの調整が容易で、かつコンクリートに対しての影響を低減するシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、該シリカ溶液の配合はシリカ濃度、シリカコロイドと水ガラスの比率、硫酸とリン酸の比率、弱酸性~中性付近でのゲルタイムの調整を土中ゲルタイム(GTS)や土中pH(PHS)や注入孔間隔にかかわる浸透距離や注入時間並びに現場状況に基づき、気中ゲルタイム(GT0)や気中pH(PH0)の調整や組成をシリカコロイドの全シリカ中の比率が10~100%、リン酸の全酸(硫酸+リン酸)に対する比率が15~100%から選定して、1.0~4.0mの注入孔間隔で注入速度を土粒子間浸透の限界内で注入して所定の注入領域からの逸脱を低減し、かつ広範囲に限定固結することができるシリカグラウト。
を用いた耐久性地盤改良工法において、粗粒土、或いは大きな空隙、或いは地下水の流動している地盤においては、以下の(1)~(7)のいずれか一種又は複数の方法で、ゲルの収縮を低減するかゲルの強度を高めるか、水圧に対する抵抗性を高めるか、ゲルの収縮の地盤の間隙への影響を低減するか、地下水によるシリカグラウトの逸脱、希釈を低減して、固結砂の強度低下を低減し、或いは注入地盤の耐久性を向上することを特徴とする耐久性地盤改良工法。
(1)シリカ濃度を高める。
(2)コロイド濃度を高くする。
(3)微粒子シリカを添加する。
(4)析出シリカを添加する。
(5)粒径が5μm以下のシリカコロイドを含むシリカグラウトを注入する。
(6)一次注入を行い地盤の均質化と透水性の低減と地下水の流動化を低減する。
(7)不均質地盤において、懸濁液グラウトを一次注入して粗い土層の空隙を低減し、シリカグラウトを二次注入する。懸濁液グラウトとしては微粒子シリカは粘土や水酸化マグネシウム等の弱アルカリ性微粒子シリカ或いはホワイトカーボン等の中性のシリカ粉体を含む懸濁液を一次注入する。」
「【請求項18】
地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100、ゲルタイムは瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、
以下のA群の(1)、(2)を満たす配合処方を用い、かつB群のいずれかの配合処方を用いて、各ステージで所定量の浸透注入を管理して、所定の注入領域外への逸脱を低減して、注入目的に対応した所定の耐久性を得ることを特徴とするシリカグラウト、
(A群)
(1)対象とする地盤注入領域において、1ステージ当たりの毎分吐出量は1~30L/minであって、限界浸透範囲内の注入速度とし、1ステージのステージ長を33cm~4mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入又は柱状注入とし、注入孔間隔は1~4mとし、以下の条件を満たす配合処方。
【数5】
(当審注:数式の掲載を省略)
【数6】
(当審注:数式の掲載を省略)
上記〔数6〕において、β=4.68~0.34、即ち0.2H<GTSO<3Hとする。
ここで、
GTO:シリカグラウトの気中ゲルタイム
GTSO:シリカグラウトの土中ゲルタイム
H:1ステージの注入量または1バッチの注入量を浸透注入の限界速度内の毎分注入量で割った時間
(2)注入目的に対応した耐久期間において、シリカグラウトのシリカの溶脱がホモゲル5wt%以内、サンドゲルが10wt%以内、ホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20%以内、又は円柱測定法で25%以内で、サンドゲル強度が所定の範囲内に収束するか、或いはホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20~35%並びに/又はプラスチック製モールドによる円柱測定法で、25~35%の範囲であって、サンドゲルの強度低下があるが限定期間或いは供用期間では固結性が持続する配合処方。
(B群)
(1)該シリカグラウトにおいて、シリカコロイドに起因するシリカ量は全シリカ量中の10~100%であるシリカグラウトであって、該シリカグラウトの酸として硫酸及び/又はリン酸を用い、両者を併用した場合、酸におけるリン酸の比率は75%硫酸、75%リン酸に換算してリン酸は全酸量の15~50容量%とすることによってゲルタイムの調整が容易で、かつコンクリートに対しての影響を低減するシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、該シリカ溶液の配合はシリカ濃度、シリカコロイドと水ガラスの比率、硫酸とリン酸の比率、弱酸性~中性付近でのゲルタイムの調整を土中ゲルタイム(GTS)や土中pH(PHS)や注入孔間隔にかかわる浸透距離や注入時間並びに現場状況に基づき、気中ゲルタイム(GT0)や気中pH(PH0)の調整や組成をシリカコロイドの全シリカ中の比率が10~100%、リン酸の全酸(硫酸+リン酸)に対する比率が15~100%から選定して、1.0~4.0mの注入孔間隔で注入速度を土粒子間浸透の限界内で注入して所定の注入領域からの逸脱を低減し、かつ広範囲に限定固結することができるシリカグラウト。
を用いた耐久性地盤改良工法において、耐久性評価基準として耐久レベルを設定し固結土の強度変化率、ホモゲルの体積変化、ホモゲル又は固結土からのシリカの溶脱について、注入目的と、耐久期間に応じて評価基準を設定することとし、或いはホモゲルの強度並びに収縮耐久性の特性から耐久期間におけるシリカグラウトのサンドゲルの耐久性を予測して注入目的に応じた耐久性が得られる処方を用いた耐久性地盤改良工法。」
「【請求項19】
地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100、ゲルタイムは瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、
以下のA群の(1)、(2)を満たす配合処方を用い、かつB群のいずれかの配合処方を用いて、各ステージで所定量の浸透注入を管理して、所定の注入領域外への逸脱を低減して、注入目的に対応した所定の耐久性を得ることを特徴とするシリカグラウト、
(A群)
(1)対象とする地盤注入領域において、1ステージ当たりの毎分吐出量は1~30L/minであって、限界浸透範囲内の注入速度とし、1ステージのステージ長を33cm~4mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入又は柱状注入とし、注入孔間隔は1~4mとし、以下の条件を満たす配合処方。
【数5】
(当審注:数式の掲載を省略)
【数6】
(当審注:数式の掲載を省略)
上記〔数6〕において、β=4.68~0.34、即ち0.2H<GTSO<3Hとする。
ここで、
GTO:シリカグラウトの気中ゲルタイム
GTSO:シリカグラウトの土中ゲルタイム
H:1ステージの注入量または1バッチの注入量を浸透注入の限界速度内の毎分注入量で割った時間
(2)注入目的に対応した耐久期間において、シリカグラウトのシリカの溶脱がホモゲル5wt%以内、サンドゲルが10wt%以内、ホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20%以内、又は円柱測定法で25%以内で、サンドゲル強度が所定の範囲内に収束するか、或いはホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20~35%並びに/又はプラスチック製モールドによる円柱測定法で、25~35%の範囲であって、サンドゲルの強度低下があるが限定期間或いは供用期間では固結性が持続する配合処方。
(B群)
(1)該シリカグラウトにおいて、シリカコロイドに起因するシリカ量は全シリカ量中の10~100%であるシリカグラウトであって、該シリカグラウトの酸として硫酸及び/又はリン酸を用い、両者を併用した場合、酸におけるリン酸の比率は75%硫酸、75%リン酸に換算してリン酸は全酸量の15~50容量%とすることによってゲルタイムの調整が容易で、かつコンクリートに対しての影響を低減するシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、該シリカ溶液の配合はシリカ濃度、シリカコロイドと水ガラスの比率、硫酸とリン酸の比率、弱酸性~中性付近でのゲルタイムの調整を土中ゲルタイム(GTS)や土中pH(PHS)や注入孔間隔にかかわる浸透距離や注入時間並びに現場状況に基づき、気中ゲルタイム(GT0)や気中pH(PH0)の調整や組成をシリカコロイドの全シリカ中の比率が10~100%、リン酸の全酸(硫酸+リン酸)に対する比率が15~100%から選定して、1.0~4.0mの注入孔間隔で注入速度を土粒子間浸透の限界内で注入して所定の注入領域からの逸脱を低減し、かつ広範囲に限定固結することができるシリカグラウト。
を用いた耐久性地盤改良工法において、所定の注入領域に要求される耐久期間における強度は、改良対象地盤のサンドゲルの供試体の強度とシリカ濃度の関係より算出するものとし、設計数値を満たすための注入時の配合処方における室内試験目標強度は設計値に安全率をかけたものとし、その安全率は地下水による希釈や注入孔間隔間の長さによる固結強度のばらつきや耐久期間における強度変化のいずれか或いは複数種において決定することを特徴とする耐久性地盤改良工法。」
「【請求項20】
(削除) 」
「【請求項21】
地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100、ゲルタイムは瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、
以下のA群の(1)、(2)を満たす配合処方を用い、かつB群のいずれかの配合処方を用いて、各ステージで所定量の浸透注入を管理して、所定の注入領域外への逸脱を低減して、注入目的に対応した所定の耐久性を得ることを特徴とするシリカグラウト、
(A群)
(1)対象とする地盤注入領域において、1ステージ当たりの毎分吐出量は1~30L/minであって、限界浸透範囲内の注入速度とし、1ステージのステージ長を33cm~4mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入又は柱状注入とし、注入孔間隔は1~4mとし、以下の条件を満たす配合処方。
【数5】
(当審注:数式の掲載を省略)
【数6】
(当審注:数式の掲載を省略)
上記〔数6〕において、β=4.68~0.34、即ち0.2H<GTSO<3Hとする。
ここで、
GTO:シリカグラウトの気中ゲルタイム
GTSO:シリカグラウトの土中ゲルタイム
H:1ステージの注入量または1バッチの注入量を浸透注入の限界速度内の毎分注入量で割った時間
(2)注入目的に対応した耐久期間において、シリカグラウトのシリカの溶脱がホモゲル5wt%以内、サンドゲルが10wt%以内、ホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20%以内、又は円柱測定法で25%以内で、サンドゲル強度が所定の範囲内に収束するか、或いはホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20~35%並びに/又はプラスチック製モールドによる円柱測定法で、25~35%の範囲であって、サンドゲルの強度低下があるが限定期間或いは供用期間では固結性が持続する配合処方。
(B群)
(1)該シリカグラウトにおいて、シリカコロイドに起因するシリカ量は全シリカ量中の10~100%であるシリカグラウトであって、該シリカグラウトの酸として硫酸及び/又はリン酸を用い、両者を併用した場合、酸におけるリン酸の比率は75%硫酸、75%リン酸に換算してリン酸は全酸量の15~50容量%とすることによってゲルタイムの調整が容易で、かつコンクリートに対しての影響を低減するシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、該シリカ溶液の配合はシリカ濃度、シリカコロイドと水ガラスの比率、硫酸とリン酸の比率、弱酸性~中性付近でのゲルタイムの調整を土中ゲルタイム(GTS)や土中pH(PHS)や注入孔間隔にかかわる浸透距離や注入時間並びに現場状況に基づき、気中ゲルタイム(GT0)や気中pH(PH0)の調整や組成をシリカコロイドの全シリカ中の比率が10~100%、リン酸の全酸(硫酸+リン酸)に対する比率が15~100%から選定して、1.0~4.0mの注入孔間隔で注入速度を土粒子間浸透の限界内で注入して所定の注入領域からの逸脱を低減し、かつ広範囲に限定固結することができるシリカグラウト。
において、該シリカグラウトは以下の手法を用いて所定の注入領域において、所定の改良効果が得られている浸透固結を確認することを特徴とする耐久性地盤改良工法。
a.現場採取土を用いて土の密度が対象地盤の密度になるように調整して種々のシリカ濃度のシリカグラウトによる固結供試体を作製して強度試験を行い、固結体のシリカ濃度を分析して、シリカグラウトによるシリカ含有量と固結供試体の強度の関係を把握する。
b.注入前後の現場注入地盤の採取土のシリカ含有量を計測し、シリカグラウトによるシリカ含有量と強度の関係から現場における浸透固結の確認と地盤改良強度を推定する。
c.注入孔からの所定の注入範囲内または隣接する注入範囲からの採取土のシリカ量を分析して所定領域内に浸透固結していることを確認する。
d.該シリカグラウトにおいて、以下の(I)か(II)の手法を用い、所定の注入領域において、注入目的を満たすシリカグラウトの浸透固結が得られるようにしたシリカグラウト。
(手法I)
1.所定の耐久性が得られ、所定のシリカ濃度とゲルタイムからなる配合組成を用いて、シリカグラウトによる現場採取土固結供試体を作成し、室内試験によって種々のシリカ濃度により、土の密度が対象地盤の密度になるように調整し固結供試体の強度試験を行い、固結供試体とのシリカ量を分析してシリカ含有量と固結供試体の強度の関係を把握する。
2.注入前後の注入後現場注入地盤の採取土のシリカ含有量を計測し、その測定値を室内試験におけるシリカ含有量と強度の関係から現場における地盤の強度を推定して設計強度が得られているか否かを判定する。
3.注入孔からの所定注入範囲内又は隣接する注入範囲からの採取試料のシリカ量を分析して所定領域に浸透固結していることを確認する。
(手法II)
以下の手法によって所定の強度が得られるシリカ濃度を設定し、かつ注入領域における浸透固結と所定の強度が得られているか否かを判定することを特徴とする耐久性地盤改良工法。
1.注入対象地盤の密度測定を行う。
2.注入地盤の設計強度と該設計強度に安全率をかけた室内試験目標強度を設定する。
3.対象地盤の採取土を用いて現場密度に調整した供試体を作製する。または、更に採取土のシリカの含有量を測定する。
4.上記供試体に現場上載圧に対応した拘束圧を加えて種々のシリカ濃度のシリカグラウトを注入して固結供試体を作製する。または現場土と種々のシリカ濃度のシリカグラウトを混合して、供試体中の土の密度が現場密度に相当するように固結体供試体を作製する。
5.上記条件下で固結供試体を所定期間養生する。
6.固結供試体の強度試験を行う。
7.固結供試体のシリカ濃度を分析してシリカ濃度と強度の関係を把握する。又は、シリカグラウトによるシリカ量の増加分を分析してシリカ量の増加分と強度の関係を把握する。
8.上記シリカグラウトを注入対象地盤に注入する。
9.注入地盤から採取した土を用いてシリカ濃度を分析する。又は、シリカグラウトによるシリカ量の増加分を把握する。
10.計測されたシリカ濃度から、上記シリカ濃度と強度の関係から地盤固結強度を推定して、所定の設計強度を満たす強度が得られているか否かを判定する。又はシリカ量の増加分と強度の関係から地盤固結強度を推定して所定の設計強度を満たす強度が得られているか否かを判定する。又は、更に注入対象地盤における注入量を推定する。
11.JIS K 0101-1979モリブデン酸黄法、モリブデン青比色法、CP発光分光分析法、原子吸光分光法のいずれかにより、シリカ量の分析を行う。」
「【請求項22】
地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100、ゲルタイムは瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、
以下のA群の(1)、(2)を満たす配合処方を用い、かつB群のいずれかの配合処方を用いて、各ステージで所定量の浸透注入を管理して、所定の注入領域外への逸脱を低減して、注入目的に対応した所定の耐久性を得ることを特徴とするシリカグラウト、
(A群)
(1)対象とする地盤注入領域において、1ステージ当たりの毎分吐出量は1~30L/minであって、限界浸透範囲内の注入速度とし、1ステージのステージ長を33cm~4mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入又は柱状注入とし、注入孔間隔は1~4mとし、以下の条件を満たす配合処方。
【数5】
(当審注:数式の掲載を省略)
【数6】
(当審注:数式の掲載を省略)
上記〔数6〕において、β=4.68~0.34、即ち0.2H<GTSO<3Hとする。
ここで、
GTO:シリカグラウトの気中ゲルタイム
GTSO:シリカグラウトの土中ゲルタイム
H:1ステージの注入量または1バッチの注入量を浸透注入の限界速度内の毎分注入量で割った時間
(2)注入目的に対応した耐久期間において、シリカグラウトのシリカの溶脱がホモゲル5wt%以内、サンドゲルが10wt%以内、ホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20%以内、又は円柱測定法で25%以内で、サンドゲル強度が所定の範囲内に収束するか、或いはホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20~35%並びに/又はプラスチック製モールドによる円柱測定法で、25~35%の範囲であって、サンドゲルの強度低下があるが限定期間或いは供用期間では固結性が持続する配合処方。
(B群)
(1)該シリカグラウトにおいて、シリカコロイドに起因するシリカ量は全シリカ量中の10~100%であるシリカグラウトであって、該シリカグラウトの酸として硫酸及び/又はリン酸を用い、両者を併用した場合、酸におけるリン酸の比率は75%硫酸、75%リン酸に換算してリン酸は全酸量の15~50容量%とすることによってゲルタイムの調整が容易で、かつコンクリートに対しての影響を低減するシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、該シリカ溶液の配合はシリカ濃度、シリカコロイドと水ガラスの比率、硫酸とリン酸の比率、弱酸性~中性付近でのゲルタイムの調整を土中ゲルタイム(GTS)や土中pH(PHS)や注入孔間隔にかかわる浸透距離や注入時間並びに現場状況に基づき、気中ゲルタイム(GT0)や気中pH(PH0)の調整や組成をシリカコロイドの全シリカ中の比率が10~100%、リン酸の全酸(硫酸+リン酸)に対する比率が15~100%から選定して、1.0~4.0mの注入孔間隔で注入速度を土粒子間浸透の限界内で注入して所定の注入領域からの逸脱を低減し、かつ広範囲に限定固結することができるシリカグラウト。
を用いた耐久性地盤改良工法において、シリカ濃度を0.4~40wt%とし、1ステージ当たりの毎分吐出量を1~30L/minとし、1ステージ当たりのステージ長を33cm~2mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入または柱状注入とし、ゲルタイムが瞬結から10000分とし、注入孔間隔1~4mの範囲で注入するものとし、以下の項目を設定して所定の注入領域に確実にシリカグラウトが保持されて浸透固結せしめることを特徴とする耐久性地盤改良工法。
(1)注入速度と注入圧が浸透注入限界以内であること
(2)気中ゲルタイム(GT0)
(3)地盤状況(地盤のpH、Ca含有量、粒度、透水係数、地下水状況等)
(4)土中ゲルタイム(GTS0)
(5)適用する各注入方式に対応したステージ長と注入速度とステージ当りの注入量と注入時間を考慮して配合したシリカグラウトを注入する。」
「【請求項23】
地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100、ゲルタイムは瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、
以下のA群の(1)、(2)を満たす配合処方を用い、かつB群のいずれかの配合処方を用いて、各ステージで所定量の浸透注入を管理して、所定の注入領域外への逸脱を低減して、注入目的に対応した所定の耐久性を得ることを特徴とするシリカグラウト、
(A群)
(1)対象とする地盤注入領域において、1ステージ当たりの毎分吐出量は1~30L/minであって、限界浸透範囲内の注入速度とし、1ステージのステージ長を33cm~4mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入又は柱状注入とし、注入孔間隔は1~4mとし、以下の条件を満たす配合処方。
【数5】
(当審注:数式の掲載を省略)
【数6】
(当審注:数式の掲載を省略)
上記〔数6〕において、β=4.68~0.34、即ち0.2H<GTSO<3Hとする。
ここで、
GTO:シリカグラウトの気中ゲルタイム
GTSO:シリカグラウトの土中ゲルタイム
H:1ステージの注入量または1バッチの注入量を浸透注入の限界速度内の毎分注入量で割った時間
(2)注入目的に対応した耐久期間において、シリカグラウトのシリカの溶脱がホモゲル5wt%以内、サンドゲルが10wt%以内、ホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20%以内、又は円柱測定法で25%以内で、サンドゲル強度が所定の範囲内に収束するか、或いはホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20~35%並びに/又はプラスチック製モールドによる円柱測定法で、25~35%の範囲であって、サンドゲルの強度低下があるが限定期間或いは供用期間では固結性が持続する配合処方。
(B群)
(1)該シリカグラウトにおいて、シリカコロイドに起因するシリカ量は全シリカ量中の10~100%であるシリカグラウトであって、該シリカグラウトの酸として硫酸及び/又はリン酸を用い、両者を併用した場合、酸におけるリン酸の比率は75%硫酸、75%リン酸に換算してリン酸は全酸量の15~50容量%とすることによってゲルタイムの調整が容易で、かつコンクリートに対しての影響を低減するシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、該シリカ溶液の配合はシリカ濃度、シリカコロイドと水ガラスの比率、硫酸とリン酸の比率、弱酸性~中性付近でのゲルタイムの調整を土中ゲルタイム(GTS)や土中pH(PHS)や注入孔間隔にかかわる浸透距離や注入時間並びに現場状況に基づき、気中ゲルタイム(GT0)や気中pH(PH0)の調整や組成をシリカコロイドの全シリカ中の比率が10~100%、リン酸の全酸(硫酸+リン酸)に対する比率が15~100%から選定して、1.0~4.0mの注入孔間隔で注入速度を土粒子間浸透の限界内で注入して所定の注入領域からの逸脱を低減し、かつ広範囲に限定固結することができるシリカグラウト。
を用いて、以下のいずれか或いは複数の方法で地表面への逸脱を防ぐことにより所定の注入領域で浸透固結させてあることを特徴とする耐久性地盤改良工法。
(1)上記シリカグラウトの注入に先立って注入領域にアルカリ剤又は懸濁液又は瞬結注入材を一次注入して、地盤の逸脱しやすい部分を充填した上で、シリカグラウトを二次注入する。
(2)注入地盤の地表面側の領域の注入孔ピッチを狭め、或いは予め地表面近くを固結しておくことにより地表面へのシリカグラウトの逸脱を低減する。
(3)複数の吐出口からの注入を同時に、或いは選択的に行って或いは逸脱しやすい領域を先行して注入することにより注入領域を拘束して注入範囲外へのシリカグラウトの逸脱を低減する。
(4)地表面へのリーク時の中断と低速注入を繰り返す。
(5)注入ステージの固結体の外周部を接触させることにより注入領域を拘束して注入範囲外への逸脱を低減する。
(6)地表面に近い注入ステージの注入を先行する。」
「【請求項24】
地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100、ゲルタイムは瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、
以下のA群の(1)、(2)を満たす配合処方を用い、かつB群のいずれかの配合処方を用いて、各ステージで所定量の浸透注入を管理して、所定の注入領域外への逸脱を低減して、注入目的に対応した所定の耐久性を得ることを特徴とするシリカグラウト、
(A群)
(1)対象とする地盤注入領域において、1ステージ当たりの毎分吐出量は1~30L/minであって、限界浸透範囲内の注入速度とし、1ステージのステージ長を33cm~4mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入又は柱状注入とし、注入孔間隔は1~4mとし、以下の条件を満たす配合処方。
【数5】
(当審注:数式の掲載を省略)
【数6】
(当審注:数式の掲載を省略)
上記〔数6〕において、β=4.68~0.34、即ち0.2H<GTSO<3Hとする。
ここで、
GTO:シリカグラウトの気中ゲルタイム
GTSO:シリカグラウトの土中ゲルタイム
H:1ステージの注入量または1バッチの注入量を浸透注入の限界速度内の毎分注入量で割った時間
(2)注入目的に対応した耐久期間において、シリカグラウトのシリカの溶脱がホモゲル5wt%以内、サンドゲルが10wt%以内、ホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20%以内、又は円柱測定法で25%以内で、サンドゲル強度が所定の範囲内に収束するか、或いはホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20~35%並びに/又はプラスチック製モールドによる円柱測定法で、25~35%の範囲であって、サンドゲルの強度低下があるが限定期間或いは供用期間では固結性が持続する配合処方。
(B群)
(1)該シリカグラウトにおいて、シリカコロイドに起因するシリカ量は全シリカ量中の10~100%であるシリカグラウトであって、該シリカグラウトの酸として硫酸及び/又はリン酸を用い、両者を併用した場合、酸におけるリン酸の比率は75%硫酸、75%リン酸に換算してリン酸は全酸量の15~50容量%とすることによってゲルタイムの調整が容易で、かつコンクリートに対しての影響を低減するシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、該シリカ溶液の配合はシリカ濃度、シリカコロイドと水ガラスの比率、硫酸とリン酸の比率、弱酸性~中性付近でのゲルタイムの調整を土中ゲルタイム(GTS)や土中pH(PHS)や注入孔間隔にかかわる浸透距離や注入時間並びに現場状況に基づき、気中ゲルタイム(GT0)や気中pH(PH0)の調整や組成をシリカコロイドの全シリカ中の比率が10~100%、リン酸の全酸(硫酸+リン酸)に対する比率が15~100%から選定して、1.0~4.0mの注入孔間隔で注入速度を土粒子間浸透の限界内で注入して所定の注入領域からの逸脱を低減し、かつ広範囲に限定固結することができるシリカグラウト。
を用いた耐久性地盤改良工法において、シリカ濃度を0.4~40wt%とし、1ステージ当たりの毎分吐出量を1~30L/minとし、1ステージ当たりのステージ長を33cm~2mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入または柱状注入とし、ゲルタイムが瞬結から10000分とし、注入孔間隔1~4mの範囲で注入するものとし、以下の項目を設定して所定の注入領域に確実にシリカグラウトが保持されて浸透固結せしめることを特徴とする耐久性地盤改良工法、
(1)注入速度と注入圧が浸透注入限界以内であること
(2)気中ゲルタイム(GT0)
(3)地盤状況(地盤のpH、Ca含有量、粒度、透水係数、地下水状況等)
(4)土中ゲルタイム(GTS0)
(5)適用する各注入方式に対応したステージ長と注入速度とステージ当りの注入量と注入時間を考慮して配合したシリカグラウトを注入する。
において、以下のいずれか或いは複数を用いて地表面や用水や所定の注入領域外への逸脱或いは地盤変位を防ぎながら所定の注入領域で浸透固結するよう注入管理することを特徴とする注入管理方法。
(1)該シリカグラウトを複数の注入ポンプから複数の注入液送液管を通して地盤中の複数の注入ステージに注入するに際し、それぞれの注入液送液管に流量圧力検出器を設け、これら検出器から検出されたシリカグラウトの流量および/または圧力データを集中管理装置に送信し、注入液送液管からの各ステージにおける注入状況を一括表示して、各注入ステージに対して所定の条件下の注入が行われている事を集中管理することを特徴とする注入管理方法。
(2)(1)の装置において、シリカグラウトを注入ポンプから複数の注入液送液系統を通して地盤中の複数の注入ポイントに注入するに際し、地盤の所定注入領域に代表的注入ポイントを一ポイントまたは複数ポイント設定し、この代表的注入ポイントの位置する各注入ステージにおけるシリカグラウト又は水による適切な圧力および/または流量を測定し、得られた値の適切な範囲を注入監視盤を備えた集中管理装置に設定し、この設定範囲に基づいて所定の注入領域における各注入ステージでの注入を行なうことを特徴とする注入管理方法とし、或いはさらに各注入ステージにおける適切な圧力および/または流量の範囲は注入試験によって得られた設定範囲に実際の注入による測定値を加味して補正することにより設定される注入管理方法。
(3)注入監視盤に、時データ、場所データ、および注入圧力および/または流量にかかわる注入データを画面表示して注入管理することを特徴とする注入管理方法。
(4)前記集中管理装置に所望の範囲の注入圧力および/または流量を予め設定しておき、前記注入液送液管からのそれぞれの注入ステージにおける注入を集中管理装置中の注入監視盤の画面に表示して注入状況が上記設定範囲を維持するようにして所定の注入領域からの逸脱を低減して注入管理することを特徴とする注入管理方法。
(5)注入圧力、注入速度、注入量、浸透状況に関するデータを、三次元的に画面表示で可視化して所定の注入領域における注入状況をリアルタイムで、或いは注入結果を把握し、注入圧力および/または流量の少なくとも一つの設定範囲を満たしていない部分を見出し、その部分に再注入する注入管理方法。
(6)地盤注入液を複数の注入液ポンプから複数の注入液送液系統を通して地盤中の複数の注入ポイントに注入する地盤注入工法において、複数の注入液送液系統にそれぞれ流量圧力検出器を設け、これら検出器から検出されたシリカグラウトの注入圧力および/または流量のデータを注入監視盤を備えた集中管理装置に送信し、これらデータを注入監視盤に画面表示することにより注入状況の一括監視を行なって、送液系統におけるそれぞれの注入圧力および/または流量を所定の範囲に維持しながら注入するとともに、上記データの情報に基づき、注入の完了、中止、継続あるいは再注入を行なうか或いは注入後、注入固結地盤にシリカグラウトを注入し、その抵抗圧の分布から注入効果を把握し不十分なら再注入して所定の注入領域、所定の注入効果を得ることを特徴とする注入管理方法。
(7)注入領域の地盤ないしは構造物には変位センサが設けられ、この変位センサからの情報を集中管理装置に送信し、地盤ないしは構造物の変位状況ならびにシリカグラウトの浸透固結状況を把握する注入管理方法。
(8)注入前に予め非アルカリ性シリカグラウトのシリカ濃度或いはさらにpHや電気伝導度を計測し、現場土のシリカ濃度と或いはさらに土のpHや土の電気伝導度や、Ca分を計測しておき現場採取土を地盤の密度で該シリカグラウトを浸透または混合して固結してシリカグラウトのシリカ濃度と固結土のシリカ濃度と強度の関係を把握し、或いはさらにシリカグラウトの気中ゲルタイム(GT0)とpH(PH0)と土中ゲルタイム(GTS、GTS0)と土中pH(PHS0、PHS)や固結土の電気伝導度のいずれかとの関係を把握し、注入後、注入対象範囲の土のサンプリング試料のシリカ濃度、或いはさらに固結土pHや電気伝導度を測定して、或いはサウンディングやコアボーリングによって所定の注入領域の改良効果を確認することを特徴とする注入管理方法。
ここでGTSとPHSは地盤中にシリカグラウトが浸透していく過程の地盤中のゲルタイムとpHをいい、変動しうる値をいう。GTS0、PHS0はシリカグラウトと地盤の土を混合した状態のシリカグラウトのゲルタイムとpHであって、注入孔から注入された初期の値に相当する。
(9)複数の注入液送液系統にはシリカグラウトか、非注入液かを識別する識別センサが設けられ、前記識別センサからの情報を集中管理装置に送信し、地盤中に注入されたシリカグラウトの流量を非注入液と区別して把握する注入管理方法。
(10)以下のいずれかの方法、或いは複数の方法によって環境への影響を管理する方法。
1.シリカグラウトのpHや、導電率や、シリカ濃度を測定しておき注入中に或いはこれらの数値の関係を把握しておき、周辺地盤に設けた観測井戸中の地下水の計測あるいは地表面への逸出液の計測により、注入領域外への逸出を把握し、注入を中断し或いは用水への影響を防ぐ注入管理方法。
2.地盤変位や構造物の変位を集中管理装置に送信し地盤の隆起或いは沈下の変位を管理し、或いは変位量が限界値に達したら注入を中断して影響を防止する注入管理方法。
(11)導電率測定装置、pH測定装置、濃度測定装置のいずれかを用いてシリカグラウトの管理を行うか、或いはこれらの装置の一つ又は複数を送液系統に設け、送液中のこれらを測定することにより測定値のデータを集中管理装置に伝達し、これにより注入中のシリカグラウトの種類と組成、洗浄水とシリカグラウトの識別、或いは地表面に溢出した地中液が地下水かシリカグラウトか、或いは地中液に含まれるシリカグラウトの比率を識別して実際の注入量を把握或いは品質管理をする注入管理方法。」
「【請求項25】
地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100、ゲルタイムは瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、
以下のA群の(1)、(2)を満たす配合処方を用い、かつB群のいずれかの配合処方を用いて、各ステージで所定量の浸透注入を管理して、所定の注入領域外への逸脱を低減して、注入目的に対応した所定の耐久性を得ることを特徴とするシリカグラウト、
(A群)
(1)対象とする地盤注入領域において、1ステージ当たりの毎分吐出量は1~30L/minであって、限界浸透範囲内の注入速度とし、1ステージのステージ長を33cm~4mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入又は柱状注入とし、注入孔間隔は1~4mとし、以下の条件を満たす配合処方。
【数5】
(当審注:数式の掲載を省略)
【数6】
(当審注:数式の掲載を省略)
上記〔数6〕において、β=4.68~0.34、即ち0.2H<GTSO<3Hとする。
ここで、
GTO:シリカグラウトの気中ゲルタイム
GTSO:シリカグラウトの土中ゲルタイム
H:1ステージの注入量または1バッチの注入量を浸透注入の限界速度内の毎分注入量で割った時間
(2)注入目的に対応した耐久期間において、シリカグラウトのシリカの溶脱がホモゲル5wt%以内、サンドゲルが10wt%以内、ホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20%以内、又は円柱測定法で25%以内で、サンドゲル強度が所定の範囲内に収束するか、或いはホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20~35%並びに/又はプラスチック製モールドによる円柱測定法で、25~35%の範囲であって、サンドゲルの強度低下があるが限定期間或いは供用期間では固結性が持続する配合処方。
(B群)
(1)該シリカグラウトにおいて、シリカコロイドに起因するシリカ量は全シリカ量中の10~100%であるシリカグラウトであって、該シリカグラウトの酸として硫酸及び/又はリン酸を用い、両者を併用した場合、酸におけるリン酸の比率は75%硫酸、75%リン酸に換算してリン酸は全酸量の15~50容量%とすることによってゲルタイムの調整が容易で、かつコンクリートに対しての影響を低減するシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、該シリカ溶液の配合はシリカ濃度、シリカコロイドと水ガラスの比率、硫酸とリン酸の比率、弱酸性~中性付近でのゲルタイムの調整を土中ゲルタイム(GTS)や土中pH(PHS)や注入孔間隔にかかわる浸透距離や注入時間並びに現場状況に基づき、気中ゲルタイム(GT0)や気中pH(PH0)の調整や組成をシリカコロイドの全シリカ中の比率が10~100%、リン酸の全酸(硫酸+リン酸)に対する比率が15~100%から選定して、1.0~4.0mの注入孔間隔で注入速度を土粒子間浸透の限界内で注入して所定の注入領域からの逸脱を低減し、かつ広範囲に限定固結することができるシリカグラウト。
を用いた耐久性地盤改良工法において、地盤条件、又は注入孔間隔又は固結径、または注入方式、又はステージ長に応じて、またはさらに施工実績に基いて補正しながら所定の強度が得られるシリカグラウトの組成とゲルタイム(GT0)またはPH0を設定して所定注入領域に浸透固結せしめることを特徴とする耐久性地盤改良工法であって、以下の(A)並びに(B)並びに(C)の条件を満たすことを特徴とする耐久性地盤改良工法、
(A) 注入速度は限界浸透注入速度内とする。
注入孔間隔又は固結径L=1.0~4.0m
毎分注入速度q=1~30L/minただし、限界注入速度内とする。
1ステージ長:0.33m~4.0m
1ステージ当たりの注入時間H 4.4~25600分
ただし、注入時間(H)は現場の作業性や後期の短縮を考慮して短縮することができる。
気中ゲルタイム GT0 0.1分~10000分、又は3分~10000分
気中pH(PH0) 1~10
シリカ濃度 0.4~40wt%(重量%)
土中ゲルタイム GTS0 10秒~6000分、または10分~6000分
土中pH(PHS0)=3~10
地盤のpH 4~10
注入方式は1点注入又は多点同時注入又は柱状注入とする。
(B) 気中ゲルタイムをGT0、土中ゲルタイムをGTS0、1ステージの注入時間をHとし、また対象とする地盤注入領域において、GTO、GTSO、Hが以下の条件を満たす配合処方。
【数5】
(当審注:数式の掲載を省略)
【数6】
(当審注:数式の掲載を省略)
上記〔数6〕において、
β=4.68~0.34
即ち、
0.2H<GTS0<3H
とする。
(C)
(1)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルが経時的に強度低下せず、かつホモゲルの経時的体積がサンドゲルの強度低下を生じないシリカグラウト。
(2)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルが経時的に強度低下せず、ホモゲルの経時的体積変化があり、サンドゲルが強度低下するが最終的に所定の強度に収束するシリカグラウト。
(3)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、注入目的に応じた耐久期間内で所定のサンドゲル強度が持続するシリカグラウト。
(4)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルの経時的強度からサンドゲルの経時的強度を設定してなるシリカグラウト。
(5)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルは経時的に強度低下せず、サンドゲルが強度は低下するが耐久期間内での所定の強度を維持する濃度と組成から配合処方してなるシリカグラウト。
(6)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルが経時的に強度低下せず、ホモゲルの体積変化率(収縮率)がメスフラスコ測定法で20~35%、或いは並びに円柱測定法で25~40%でサンドゲルの強度が供用期間中固結性が持続するシリカグラウト。
(7)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルが経時的に強度低下することなく体積変化率(収縮率)がメスフラスコ測定法で20%以内、並びに又は円柱測定法で25%以内であって、サンドゲルの強度低下がないか、強度低下はあっても最終強度が所定の範囲内に収束するシリカグラウト。
に用いる注入管理方法であって、注入現場における地盤データ、シリカ系グラウトデータ、削孔データ、注入データ、環境データ、品質データ、出来型データ、工程データ、施工管理データのいずれかに関する以下のA群、B群に示すいずれか又は複数の注入データをリアルタイムでインターネットの情報管理センターサーバー或いはクラウドに送信して一括管理してリアルタイム又はその後の任意の時点で企業者、施工会社、現場施工者のいずれか或いは複数が注入状況を把握することができると共に情報を保持することを特徴とする注入管理方法。
ただし上記において、シリカ系グラウトとはシリカグラウト、或いはシリカを含有する懸濁型の注入液の注入をいう。
A群は
(1)地盤データと削孔データ
(2)注入装置データ
(3)計測装置と計測データ
(4)注入液データ
(5)注入工法データ
(6)注入計画データ
(7)注入試験データ
(8)各注入ステージの注入データ並びに限界数値又は許容範囲のデータ
(9)注入効果確認データと注入効果解析データ
(10)追加注入データ
(11)地盤変位や地中埋設物や水質等の環境データ
(12)現場採取土配合設計
(13)改良目標数値と改良値
B群は
・データの可視化
・データの集積と解析による注入現場或いは集中管理装置への指示
・工程の把握
・データの保持と解析
・所定領域に所定量が注入されていることの確認
・改良効果と耐久データ
・改良不十分部分の指示
・過去のデータの集積
・改良目標
・統合技術としての耐久性地盤改良工法における各種要件及び各種要素技術のデータ
・蓄積したデータとの解析
・現場データと室内試験の比較と対応
・遠隔制御による自動注入」
「【請求項26】
地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100、ゲルタイムは瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、
以下のA群の(1)、(2)を満たす配合処方を用い、かつB群のいずれかの配合処方を用いて、各ステージで所定量の浸透注入を管理して、所定の注入領域外への逸脱を低減して、注入目的に対応した所定の耐久性を得ることを特徴とするシリカグラウト、
(A群)
(1)対象とする地盤注入領域において、1ステージ当たりの毎分吐出量は1~30L/minであって、限界浸透範囲内の注入速度とし、1ステージのステージ長を33cm~4mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入又は柱状注入とし、注入孔間隔は1~4mとし、以下の条件を満たす配合処方。
【数5】
(当審注:数式の掲載を省略)
【数6】
(当審注:数式の掲載を省略)
上記〔数6〕において、β=4.68~0.34、即ち0.2H<GTSO<3Hとする。
ここで、
GTO:シリカグラウトの気中ゲルタイム
GTSO:シリカグラウトの土中ゲルタイム
H:1ステージの注入量または1バッチの注入量を浸透注入の限界速度内の毎分注入量で割った時間
(2)注入目的に対応した耐久期間において、シリカグラウトのシリカの溶脱がホモゲル5wt%以内、サンドゲルが10wt%以内、ホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20%以内、又は円柱測定法で25%以内で、サンドゲル強度が所定の範囲内に収束するか、或いはホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20~35%並びに/又はプラスチック製モールドによる円柱測定法で、25~35%の範囲であって、サンドゲルの強度低下があるが限定期間或いは供用期間では固結性が持続する配合処方。
(B群)
(1)該シリカグラウトにおいて、シリカコロイドに起因するシリカ量は全シリカ量中の10~100%であるシリカグラウトであって、該シリカグラウトの酸として硫酸及び/又はリン酸を用い、両者を併用した場合、酸におけるリン酸の比率は75%硫酸、75%リン酸に換算してリン酸は全酸量の15~50容量%とすることによってゲルタイムの調整が容易で、かつコンクリートに対しての影響を低減するシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、該シリカ溶液の配合はシリカ濃度、シリカコロイドと水ガラスの比率、硫酸とリン酸の比率、弱酸性~中性付近でのゲルタイムの調整を土中ゲルタイム(GTS)や土中pH(PHS)や注入孔間隔にかかわる浸透距離や注入時間並びに現場状況に基づき、気中ゲルタイム(GT0)や気中pH(PH0)の調整や組成をシリカコロイドの全シリカ中の比率が10~100%、リン酸の全酸(硫酸+リン酸)に対する比率が15~100%から選定して、1.0~4.0mの注入孔間隔で注入速度を土粒子間浸透の限界内で注入して所定の注入領域からの逸脱を低減し、かつ広範囲に限定固結することができるシリカグラウト。
を用いた耐久性地盤改良工法において、地盤条件、又は注入孔間隔又は固結径、または注入方式、又はステージ長に応じて、またはさらに施工実績に基いて補正しながら所定の強度が得られるシリカグラウトの組成とゲルタイム(GT0)またはPH0を設定して所定注入領域に浸透固結せしめることを特徴とする耐久性地盤改良工法であって、以下の(A)並びに(B)並びに(C)の条件を満たすことを特徴とする耐久性地盤改良工法、
(A) 注入速度は限界浸透注入速度内とする。
注入孔間隔又は固結径L=1.0~4.0m
毎分注入速度q=1~30L/minただし、限界注入速度内とする。
1ステージ長:0.33m~4.0m
1ステージ当たりの注入時間H 4.4~25600分
ただし、注入時間(H)は現場の作業性や後期の短縮を考慮して短縮することができる。
気中ゲルタイム GT0 0.1分~10000分、又は3分~10000分
気中pH(PH0) 1~10
シリカ濃度 0.4~40wt%(重量%)
土中ゲルタイム GTS0 10秒~6000分、または10分~6000分
土中pH(PHS0)=3~10
地盤のpH 4~10
注入方式は1点注入又は多点同時注入又は柱状注入とする。
(B) 気中ゲルタイムをGT0、土中ゲルタイムをGTS0、1ステージの注入時間をHとし、また対象とする地盤注入領域において、GTO、GTSO、Hが以下の条件を満たす配合処方。
【数5】
(当審注:数式の掲載を省略)
【数6】
(当審注:数式の掲載を省略)
上記〔数6〕において、
β=4.68~0.34
即ち、
0.2H<GTS0<3H
とする。
(C)
(1)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルが経時的に強度低下せず、かつホモゲルの経時的体積がサンドゲルの強度低下を生じないシリカグラウト。
(2)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルが経時的に強度低下せず、ホモゲルの経時的体積変化があり、サンドゲルが強度低下するが最終的に所定の強度に収束するシリカグラウト。
(3)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、注入目的に応じた耐久期間内で所定のサンドゲル強度が持続するシリカグラウト。
(4)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルの経時的強度からサンドゲルの経時的強度を設定してなるシリカグラウト。
(5)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルは経時的に強度低下せず、サンドゲルが強度は低下するが耐久期間内での所定の強度を維持する濃度と組成から配合処方してなるシリカグラウト。
(6)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルが経時的に強度低下せず、ホモゲルの体積変化率(収縮率)がメスフラスコ測定法で20~35%、或いは並びに円柱測定法で25~40%でサンドゲルの強度が供用期間中固結性が持続するシリカグラウト。
(7)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルが経時的に強度低下することなく体積変化率(収縮率)がメスフラスコ測定法で20%以内、並びに又は円柱測定法で25%以内であって、サンドゲルの強度低下がないか、強度低下はあっても最終強度が所定の範囲内に収束するシリカグラウト。
に用いる注入管理方法であって、以下のいずれか又は複数のデータを情報管理センターサーバーにデータを蓄積し、インターネットからの施工現場からのデータを既存のデータと共に解析し、その結果をインターネットで施工現場にフィードバックするものとし、或いは解析の結果、目的とする注入が行われていないと判断した場合、注入の補正を施工現場に指示して確実な施工を行わせしめ、又はその情報を現場の集中管理装置に送信して、或いは注入の自動化を行うものとし、その情報過程をデータ情報センター又はクラウドで管理し、リアルタイム又は必要な任意の時点で開示できるようにした注入管理方法。
(1)注入地盤データ並びに削孔データ
(2)注入装置データ
(3)計測装置と計測データ
(4)注入液のデータ
(5)注入工法のデータ
(6)注入計画データ
(7)注入前後の試験データ
(8)注入データ
(9)追加注入データ
(10)環境データ
(11)注入効果の確認データ」
「【請求項27】
地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100、ゲルタイムは瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、
以下のA群の(1)、(2)を満たす配合処方を用い、かつB群のいずれかの配合処方を用いて、各ステージで所定量の浸透注入を管理して、所定の注入領域外への逸脱を低減して、注入目的に対応した所定の耐久性を得ることを特徴とするシリカグラウト、
(A群)
(1)対象とする地盤注入領域において、1ステージ当たりの毎分吐出量は1~30L/minであって、限界浸透範囲内の注入速度とし、1ステージのステージ長を33cm~4mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入又は柱状注入とし、注入孔間隔は1~4mとし、以下の条件を満たす配合処方。
【数5】
(当審注:数式の掲載を省略)
【数6】
(当審注:数式の掲載を省略)
上記〔数6〕において、β=4.68~0.34、即ち0.2H<GTSO<3Hとする。
ここで、
GTO:シリカグラウトの気中ゲルタイム
GTSO:シリカグラウトの土中ゲルタイム
H:1ステージの注入量または1バッチの注入量を浸透注入の限界速度内の毎分注入量で割った時間
(2)注入目的に対応した耐久期間において、シリカグラウトのシリカの溶脱がホモゲル5wt%以内、サンドゲルが10wt%以内、ホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20%以内、又は円柱測定法で25%以内で、サンドゲル強度が所定の範囲内に収束するか、或いはホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20~35%並びに/又はプラスチック製モールドによる円柱測定法で、25~35%の範囲であって、サンドゲルの強度低下があるが限定期間或いは供用期間では固結性が持続する配合処方。
(B群)
(1)該シリカグラウトにおいて、シリカコロイドに起因するシリカ量は全シリカ量中の10~100%であるシリカグラウトであって、該シリカグラウトの酸として硫酸及び/又はリン酸を用い、両者を併用した場合、酸におけるリン酸の比率は75%硫酸、75%リン酸に換算してリン酸は全酸量の15~50容量%とすることによってゲルタイムの調整が容易で、かつコンクリートに対しての影響を低減するシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、該シリカ溶液の配合はシリカ濃度、シリカコロイドと水ガラスの比率、硫酸とリン酸の比率、弱酸性~中性付近でのゲルタイムの調整を土中ゲルタイム(GTS)や土中pH(PHS)や注入孔間隔にかかわる浸透距離や注入時間並びに現場状況に基づき、気中ゲルタイム(GT0)や気中pH(PH0)の調整や組成をシリカコロイドの全シリカ中の比率が10~100%、リン酸の全酸(硫酸+リン酸)に対する比率が15~100%から選定して、1.0~4.0mの注入孔間隔で注入速度を土粒子間浸透の限界内で注入して所定の注入領域からの逸脱を低減し、かつ広範囲に限定固結することができるシリカグラウト。
において、耐久性地盤改良工法は以下の互いに関連する耐久要件を統合して耐久期間中所定の改良効果を持続させることを特徴とする耐久性地盤改良工法。
(a)シリカグラウトと耐久特性と環境保全性
(b)施工法と固結地盤の耐久性と注入設計法
(c)施工実績による耐久性の実証
(d)現場土配合設計法と品質管理」
「【請求項28】
地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100、ゲルタイムは瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、
以下のA群の(1)、(2)を満たす配合処方を用い、かつB群のいずれかの配合処方を用いて、各ステージで所定量の浸透注入を管理して、所定の注入領域外への逸脱を低減して、注入目的に対応した所定の耐久性を得ることを特徴とするシリカグラウト、
(A群)
(1)対象とする地盤注入領域において、1ステージ当たりの毎分吐出量は1~30L/minであって、限界浸透範囲内の注入速度とし、1ステージのステージ長を33cm~4mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入又は柱状注入とし、注入孔間隔は1~4mとし、以下の条件を満たす配合処方。
【数5】
(当審注:数式の掲載を省略)
【数6】
(当審注:数式の掲載を省略)
上記〔数6〕において、β=4.68~0.34、即ち0.2H<GTSO<3Hとする。
ここで、
GTO:シリカグラウトの気中ゲルタイム
GTSO:シリカグラウトの土中ゲルタイム
H:1ステージの注入量または1バッチの注入量を浸透注入の限界速度内の毎分注入量で割った時間
(2)注入目的に対応した耐久期間において、シリカグラウトのシリカの溶脱がホモゲル5wt%以内、サンドゲルが10wt%以内、ホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20%以内、又は円柱測定法で25%以内で、サンドゲル強度が所定の範囲内に収束するか、或いはホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20~35%並びに/又はプラスチック製モールドによる円柱測定法で、25~35%の範囲であって、サンドゲルの強度低下があるが限定期間或いは供用期間では固結性が持続する配合処方。
(B群)
(1)該シリカグラウトにおいて、シリカコロイドに起因するシリカ量は全シリカ量中の10~100%であるシリカグラウトであって、該シリカグラウトの酸として硫酸及び/又はリン酸を用い、両者を併用した場合、酸におけるリン酸の比率は75%硫酸、75%リン酸に換算してリン酸は全酸量の15~50容量%とすることによってゲルタイムの調整が容易で、かつコンクリートに対しての影響を低減するシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、該シリカ溶液の配合はシリカ濃度、シリカコロイドと水ガラスの比率、硫酸とリン酸の比率、弱酸性~中性付近でのゲルタイムの調整を土中ゲルタイム(GTS)や土中pH(PHS)や注入孔間隔にかかわる浸透距離や注入時間並びに現場状況に基づき、気中ゲルタイム(GT0)や気中pH(PH0)の調整や組成をシリカコロイドの全シリカ中の比率が10~100%、リン酸の全酸(硫酸+リン酸)に対する比率が15~100%から選定して、1.0~4.0mの注入孔間隔で注入速度を土粒子間浸透の限界内で注入して所定の注入領域からの逸脱を低減し、かつ広範囲に限定固結することができるシリカグラウト。
において、以下の互いに関連する耐久性要素技術を統合して注入目的を満たす耐久性を有する耐久地盤を得ることを特徴とする耐久性地盤改良工法。
(a)シリカグラウトの耐久性と環境保全性
(1)耐久性と地盤強化のメカニズムの解明
(2)ホモゲルとサンドゲルの耐久性
(3)地盤条件に対応した耐久性
(4)固結地盤の長期耐久性
(5)所定の領域における浸透固結性が得られる配合設定
(6)環境保全性
(b)注入地盤と施工法と固結地盤の耐久性
以下の地盤条件と施工法と注入材の配合設計によって耐久性が影響をうける。
(1)地盤条件:地盤の粒度と粒径分布、土の密度、土性、水圧
(2)広範囲浸透注入工法
(3)所定領域における浸透固結性と土中ゲルタイム
(4)土中ゲルタイムを考慮した浸透固結法
(5)リン酸又は金属イオン封鎖剤含有シリカによる土中コンクリートの保護法
(c)施工実績による耐久性の実証
(1)広範囲浸透注入工法
(2)広範囲浸透注入工法を用いた大規模野外注入試験によるシリカグラウト注入地盤の耐久性の実証
(3)大震災における注入地盤の耐震性の実証
(d)現場土配合設計法と品質管理
(1)現場土配合設計法
(2)注入地盤のシリカ量分析による注入効果の確認法
(3)施工管理
(4)材料管理と注入管理
(5)事前の改良効果の予測と事後の改良効果の管理
(6)環境管理」
「【請求項29】
地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100、ゲルタイムは瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、
以下のA群の(1)、(2)を満たす配合処方を用い、かつB群のいずれかの配合処方を用いて、各ステージで所定量の浸透注入を管理して、所定の注入領域外への逸脱を低減して、注入目的に対応した所定の耐久性を得ることを特徴とするシリカグラウト、
(A群)
(1)対象とする地盤注入領域において、1ステージ当たりの毎分吐出量は1~30L/minであって、限界浸透範囲内の注入速度とし、1ステージのステージ長を33cm~4mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入又は柱状注入とし、注入孔間隔は1~4mとし、以下の条件を満たす配合処方。
【数5】
(当審注:数式の掲載を省略)
【数6】
(当審注:数式の掲載を省略)
上記〔数6〕において、β=4.68~0.34、即ち0.2H<GTSO<3Hとする。
ここで、
GTO:シリカグラウトの気中ゲルタイム
GTSO:シリカグラウトの土中ゲルタイム
H:1ステージの注入量または1バッチの注入量を浸透注入の限界速度内の毎分注入量で割った時間
(2)注入目的に対応した耐久期間において、シリカグラウトのシリカの溶脱がホモゲル5wt%以内、サンドゲルが10wt%以内、ホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20%以内、又は円柱測定法で25%以内で、サンドゲル強度が所定の範囲内に収束するか、或いはホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20~35%並びに/又はプラスチック製モールドによる円柱測定法で、25~35%の範囲であって、サンドゲルの強度低下があるが限定期間或いは供用期間では固結性が持続する配合処方。
(B群)
(1)該シリカグラウトにおいて、シリカコロイドに起因するシリカ量は全シリカ量中の10~100%であるシリカグラウトであって、該シリカグラウトの酸として硫酸及び/又はリン酸を用い、両者を併用した場合、酸におけるリン酸の比率は75%硫酸、75%リン酸に換算してリン酸は全酸量の15~50容量%とすることによってゲルタイムの調整が容易で、かつコンクリートに対しての影響を低減するシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、該シリカ溶液の配合はシリカ濃度、シリカコロイドと水ガラスの比率、硫酸とリン酸の比率、弱酸性~中性付近でのゲルタイムの調整を土中ゲルタイム(GTS)や土中pH(PHS)や注入孔間隔にかかわる浸透距離や注入時間並びに現場状況に基づき、気中ゲルタイム(GT0)や気中pH(PH0)の調整や組成をシリカコロイドの全シリカ中の比率が10~100%、リン酸の全酸(硫酸+リン酸)に対する比率が15~100%から選定して、1.0~4.0mの注入孔間隔で注入速度を土粒子間浸透の限界内で注入して所定の注入領域からの逸脱を低減し、かつ広範囲に限定固結することができるシリカグラウト。
において、耐久要件は以下の(1)、(2)、(3)、(4)の要素からなる特徴とする耐久性地盤改良工法。
(1)シリカグラウトの固結物の耐久性
(a)ホモゲル並びに/又は、サンドゲルからのシリカの溶脱の経時変化
(b)ホモゲルの収縮の経時変化
(c)ホモゲル並びに/又は、サンドゲルの強度の経時変化
(2)シリカグラウトの配合設計
(a)所定領域に浸透固結するための配合設計
(b)耐久期間に注入目的を満たす所定の耐久効果を得る配合設計
(c)耐久期間の強度予測と促進試験による配合設計
(d)現場採取土を用いた配合設計
(3)地盤条件と施工法
地盤条件
(a)地盤の粒度、粒度分布
(b)土の密度
(c)土性
(d)水圧(動水勾配)
施工法
(a)注入孔ピッチ
(b)毎分吐出量とゲル化時間
(c)一次注入と二次注入
(d)注入ステージ
(4)品質管理
(a)シリカグラウトの組成と配合とゲル化時間に関わる品質管理
(b)安全施工に係る品質管理
(c)環境に係る品質管理
(d)シリカ量測定又は/並びにコア採取による注入地盤の品質管理
(e)現位置試験による注入効果の確認に寄る品質管理」
「【請求項30】
地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100、ゲルタイムは瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、
以下のA群の(1)、(2)を満たす配合処方を用い、かつB群のいずれかの配合処方を用いて、各ステージで所定量の浸透注入を管理して、所定の注入領域外への逸脱を低減して、注入目的に対応した所定の耐久性を得ることを特徴とするシリカグラウト、
(A群)
(1)対象とする地盤注入領域において、1ステージ当たりの毎分吐出量は1~30L/minであって、限界浸透範囲内の注入速度とし、1ステージのステージ長を33cm~4mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入又は柱状注入とし、注入孔間隔は1~4mとし、以下の条件を満たす配合処方。
【数5】
(当審注:数式の掲載を省略)
【数6】
(当審注:数式の掲載を省略)
上記〔数6〕において、β=4.68~0.34、即ち0.2H<GTSO<3Hとする。
ここで、
GTO:シリカグラウトの気中ゲルタイム
GTSO:シリカグラウトの土中ゲルタイム
H:1ステージの注入量または1バッチの注入量を浸透注入の限界速度内の毎分注入量で割った時間
(2)注入目的に対応した耐久期間において、シリカグラウトのシリカの溶脱がホモゲル5wt%以内、サンドゲルが10wt%以内、ホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20%以内、又は円柱測定法で25%以内で、サンドゲル強度が所定の範囲内に収束するか、或いはホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20~35%並びに/又はプラスチック製モールドによる円柱測定法で、25~35%の範囲であって、サンドゲルの強度低下があるが限定期間或いは供用期間では固結性が持続する配合処方。
(B群)
(1)該シリカグラウトにおいて、シリカコロイドに起因するシリカ量は全シリカ量中の10~100%であるシリカグラウトであって、該シリカグラウトの酸として硫酸及び/又はリン酸を用い、両者を併用した場合、酸におけるリン酸の比率は75%硫酸、75%リン酸に換算してリン酸は全酸量の15~50容量%とすることによってゲルタイムの調整が容易で、かつコンクリートに対しての影響を低減するシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、該シリカ溶液の配合はシリカ濃度、シリカコロイドと水ガラスの比率、硫酸とリン酸の比率、弱酸性~中性付近でのゲルタイムの調整を土中ゲルタイム(GTS)や土中pH(PHS)や注入孔間隔にかかわる浸透距離や注入時間並びに現場状況に基づき、気中ゲルタイム(GT0)や気中pH(PH0)の調整や組成をシリカコロイドの全シリカ中の比率が10~100%、リン酸の全酸(硫酸+リン酸)に対する比率が15~100%から選定して、1.0~4.0mの注入孔間隔で注入速度を土粒子間浸透の限界内で注入して所定の注入領域からの逸脱を低減し、かつ広範囲に限定固結することができるシリカグラウト。
において、以下の(1)、(2)、(3)、(4)の耐久要件が組み合わされて耐久目的と耐久期間に対応した耐久効果の持続性を満たすことを特徴とする耐久性地盤改良工法。
(1)シリカグラウトの耐久要因
・シリカグラウトの組成とシリカ濃度と気中ゲルタイムと土中ゲルタイムと所定領域における浸透固結性
・ゲルからのシリカの溶脱
・ゲルの収縮
・ゲルの強度
・ゲルの耐久性とサンドゲルの耐久性の関連性
・サンドゲルの耐久性(シリカの溶脱、固結土強度と経時変化)
・土中ゲルタイムと所定範囲における浸透固結性
(2)注入地盤の特性と施工法
・地盤の粒度と粒径分布
・土の密度
・土性
・地下水の状態
・施工法(注入孔間隔、ゲルタイム、注入量、毎分吐出量、注入ステージ、一次注入と二次注入)
(3)管理
・現場採取土を用いた配合設計法、シリカグラウトと注入固結地盤の品質管理。
・配合管理と注入量と注入速度の管理
・シリカグラウトの組成とシリカ濃度とゲルタイム(配合時ゲルタイム)と、pH、地盤のpHと土中ゲルタイム、浸透距離とゲルタイムの管理
・施工法の管理
・シリカグラウトのシリカ量と固結土のシリカ量からの施工後の固結地盤のシリカ量による品質管理又は/並びにコアサンプリングによる確認調査
(4)環境保全性
以下のいずれかの手法により環境性に対する影響を低減する。
(A1)コンクリート地中構造物近傍部に以下の手法でシリカグラウトを注入する。
(a)酸としてリン酸系を用いるかリン酸と硫酸の混酸であって、リン酸と硫酸の比率を調整するものとし、リン酸の比率は全酸の内、15%以上を用いてシリカのアルカリ分を中和するに要する硫酸分使用量を低減してコンクリート構造物に対する安全性を確保する。ただし、リン酸、硫酸の濃度は75wt%として換算する。
(b)金属イオン封鎖剤を添加する。
(c)コロイドの使用比率を増やして水ガラスの使用量を減らすことによって、酸の使用量を低減する。
(A2)水質に対する安全性において、pHやコロイドや水ガラスの量と比率を調整する。」
「【請求項31】
地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100、ゲルタイムは瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、
以下のA群の(1)、(2)を満たす配合処方を用い、かつB群のいずれかの配合処方を用いて、各ステージで所定量の浸透注入を管理して、所定の注入領域外への逸脱を低減して、注入目的に対応した所定の耐久性を得ることを特徴とするシリカグラウト、
(A群)
(1)対象とする地盤注入領域において、1ステージ当たりの毎分吐出量は1~30L/minであって、限界浸透範囲内の注入速度とし、1ステージのステージ長を33cm~4mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入又は柱状注入とし、注入孔間隔は1~4mとし、以下の条件を満たす配合処方。
【数5】
(当審注:数式の掲載を省略)
【数6】
(当審注:数式の掲載を省略)
上記〔数6〕において、β=4.68~0.34、即ち0.2H<GTSO<3Hとする。
ここで、
GTO:シリカグラウトの気中ゲルタイム
GTSO:シリカグラウトの土中ゲルタイム
H:1ステージの注入量または1バッチの注入量を浸透注入の限界速度内の毎分注入量で割った時間
(2)注入目的に対応した耐久期間において、シリカグラウトのシリカの溶脱がホモゲル5wt%以内、サンドゲルが10wt%以内、ホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20%以内、又は円柱測定法で25%以内で、サンドゲル強度が所定の範囲内に収束するか、或いはホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20~35%並びに/又はプラスチック製モールドによる円柱測定法で、25~35%の範囲であって、サンドゲルの強度低下があるが限定期間或いは供用期間では固結性が持続する配合処方。
(B群)
(1)該シリカグラウトにおいて、シリカコロイドに起因するシリカ量は全シリカ量中の10~100%であるシリカグラウトであって、該シリカグラウトの酸として硫酸及び/又はリン酸を用い、両者を併用した場合、酸におけるリン酸の比率は75%硫酸、75%リン酸に換算してリン酸は全酸量の15~50容量%とすることによってゲルタイムの調整が容易で、かつコンクリートに対しての影響を低減するシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、該シリカ溶液の配合はシリカ濃度、シリカコロイドと水ガラスの比率、硫酸とリン酸の比率、弱酸性~中性付近でのゲルタイムの調整を土中ゲルタイム(GTS)や土中pH(PHS)や注入孔間隔にかかわる浸透距離や注入時間並びに現場状況に基づき、気中ゲルタイム(GT0)や気中pH(PH0)の調整や組成をシリカコロイドの全シリカ中の比率が10~100%、リン酸の全酸(硫酸+リン酸)に対する比率が15~100%から選定して、1.0~4.0mの注入孔間隔で注入速度を土粒子間浸透の限界内で注入して所定の注入領域からの逸脱を低減し、かつ広範囲に限定固結することができるシリカグラウト。
において、以下の注入管理と注入前後の品質管理を行うことを特徴とする耐久性地盤改良工法。
(1)土質と浸透可能性
(2)シリカグラウトと固結体の特性
(3)現場採取土のシリカ含有量、Ca含有量、pHとゲルタイム
(4)注入方式と注入孔間隔と1ステージ長
(5)注入率と注入量
(6)注入速度、注入圧力、注入量、注入時間、限界注入速度試験による適切な注入速度を決定、施工時の上限圧力の設定
(7)シリカグラウトの組成とpH(PHo)とゲルタイム(GT0)と土中ゲルタイム(GTs0)と注入時間(H)と浸透固結範囲と環境条件(水質並びに土中構造物への影響)に対する対応。
(8)土中ゲルタイム(GTs0)と注入時間(H)に対応したシリカグラウトのpH(PH0)とゲルタイム(GT0)の管理
(9)注入方式と注入孔間隔と1ステージ長と限界注入速度内の毎分注入量と1ステージの注入時間(H)の選定と室内実験、並びに現場条件、地盤条件に対応した過去の施工実績に基づく土中ゲルタイム(GTs0)と注入時間(H)から、所定注入範囲外への逸脱を低減して所定の注入範囲に浸透固結して所定の品質を得られるためのシリカグラウトのpH(PH0)とゲルタイム(GT0)の管理。
(10)注入前後の品質管理
以下のいずれか或いは複数による注入前後の品質管理
・ボーリング位置
改良半径の1/2または2~4本の交点など
・強度確認
一軸圧縮試験、三軸圧縮試験、液状化強度試験
コアボーリング或いはサウンディング
・その他(注入前後)
注入前後のシリカ含有量試験
孔内水平載荷試験
注入地盤のCa含有量試験
注入による地盤変位」
「【請求項32】
(削除) 」
第4 異議申立理由及び取消理由(決定の予告)について
1 申立人Aによる異議申立理由の概要
申立人Aによる異議申立理由の概要は、次のとおりである。
(1)明確性
本件特許の請求項1~32に係る発明は不明確であり、その特許は、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたものである。
2)新規性・進歩性
本件特許の請求項1~13に係る発明は、申立書Aに添付した甲第1号証~甲第5号証に記載された発明と同じであるか、又は当業者が技術常識も参酌して容易に発明をすることができたものである。また、本件特許の請求項1~32に係る発明は、申立書Aに添付した甲第1号証~甲第18号証の記載及び技術常識を参酌することにより、当業者が容易に発明をすることができたものである。
2 申立人Bによる異議申立理由の概要
申立人Bによる異議申立理由の概要は、次のとおりである。
(1)新規性・進歩性
本件特許の請求項1に係る発明は、申立書Bに添付した甲第1号証、甲第2号証、甲第3号証、甲第10号証、甲第13号証、甲第15号証を組み合わせ、さらに、甲第5号証、甲第6号証、或いは甲第5号証、甲第14号証、或いは甲第7号証、甲第8号証、甲第9号証、甲第14号証、或いは甲第14号証を組み合わせることにより、
本件特許の請求項2に係る発明は、申立書Bに添付した甲第1号証、甲第2号証、甲第13号証を組み合わせ、或いはさらに、甲4号証、甲第16号証、或いは甲第5号証、或いは甲第4号証、或いは甲第17号証を組み合わせることにより、
本件特許の請求項3に係る発明は、申立書Bに添付した甲第1号証、甲第2号証、甲第13号証を組み合わせ、或いはさらに、甲第3号証、甲第18号証、或いは甲第3号証、甲第19号証、或いは甲第20号証、或いは甲第3号証、甲第16号証、甲第21号証、或いは甲第17号証、甲第22号証、或いは甲第23号証、或いは甲第9号証、甲第14号証を組み合わせることにより、
本件特許の請求項4に係る発明は、申立書Bに添付した甲第1号証、甲第2号証、甲第3号証、甲第13号証、甲第15号証を組み合わせ、或いはさらに、甲第10号証及び/又は甲第4号証を組み合わせることにより、当業者が容易に発明をすることが出来たものであるから、特許法第29条第2項(同法第113条第2項)により特許を受けることは出来ない。
本件特許の請求項5に係る発明は、甲第1号証、甲第2号証、甲第13号証を組み合わせ、或いはさらに、甲第14号証及び/又は甲第24号証、或いは、甲第3号証を組み合わせることにより、それぞれ当業者が容易に発明をすることが出来たものであるから、特許法第29条第2項(同法第113条第2項)により特許を受けることは出来ない。
3 取消理由(決定の予告)の概要
当審が令和3年3月24日付け取消理由通知書(決定の予告)(以下「決定の予告」という。)において特許権者に通知した取消理由の要旨は次のとおりである。
(1)明確性
請求項1~32に係る発明は、不明確である。
(2)新規性・進歩性
請求項1ないし5に係る発明は、それぞれ刊行物1ないし刊行物6のいずれかに記載された発明であるか、又は、刊行物1発明ないし刊行物6発明のいずれかに基いて、当業者が容易に発明をすることができたものである。
また、請求項6ないし32に係る発明は、刊行物1発明ないし刊行物6発明のいずれか、刊行物1ないし刊行物6のいずれかに記載された工法発明、刊行物11に記載された発明、刊行物17に記載された発明、及び刊行物1ないし刊行物41に記載の事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものである。
4 証拠一覧
本件における証拠は、整理すると以下のとおりである。
刊行物1:特開2010-121083号公報(申立書Aの甲第1号証)
刊行物2:特開2011-241305号公報(申立書Aの甲第2号証)
刊行物3:特開2012-57028号公報(申立書Aの甲第3号証)
刊行物4:特開昭59-172583号公報(申立書Aの甲第4号証)
刊行物5:特開平3-66794号公報(申立書Aの甲第5号証)
刊行物6:特許第5156928号公報(申立書Aの甲第18号証、申立 書Bの甲第1号証)
刊行物7:特開2012-149505号公報(申立書Aの甲第6号証)
刊行物8:特開昭59-93786号公報(申立書Aの甲第7号証)
刊行物9:特開2009-173924号公報(申立書Aの甲第8号証)
刊行物10:特開2015-183391号公報(申立書Aの甲第9号証 )
刊行物11:米倉亮三・島田俊介、薬液注入の長期耐久性と恒久グラウト 本設注入工法の設計施工-環境保全型液状化対策工と品質管 理-、2016年10月31日初版第1刷発行、〔表紙、奥 付、6~15、38~59、77~107、138~141 、177~180、192~209、及び262~265頁 〕(申立書Aの甲第10号証)
刊行物12:米倉亮三・島田俊介・大野康年、恒久グラウト・本設注入工 法-薬液注入の耐久性と耐震補強の設計施工-、2008年 6月19日初版発行、〔表紙、奥付、10~11、20~2 1、52~53、及び60~61頁〕(申立書Aの甲第11 号証)
刊行物13:PERMA ROCK・AT(恒久グラウト パーマロック ・AT)、溶液型シリカコロイド、恒久グラウト協会、20 02年11月(申立書Aの甲第12号証)
刊行物14:PERMA ROCK ASF-II(パーマロック・AS F-II)、液状化防止用恒久グラウト、恒久グラウト協会 、2002年6月(申立書Aの甲第13号証)
刊行物15:市川智史、小山忠雄、外4名、土木学会第63回年次学術講 演会岩盤注入を対象とした活性シリカコロイドに関する基礎 的実験、平成20年9月(申立書Aの甲第14号証)
刊行物16:特開2008-57191号公報(申立書Aの甲第15号証 )
刊行物17:特開2002-256542号公報(申立書Aの甲第16号 証)
刊行物18:特開2007-51481号公報(申立書Aの甲第17号証 )
刊行物19:米倉亮三・島田俊介、薬液注入の長期耐久性と恒久グラウト 本設注入工法の設計施工-環境保全型液状化対策工と品質管 理-、2016年10月31日初版第1刷発行、〔奥付、4 、5、12、13、44、46、52、81、86~89、 106、107及び199~202頁〕(申立書Bの甲第2 号証)(注:刊行物11と同じ文献であるが摘記箇所が異な る。)
刊行物20:沿岸技術ライブラリーNo.33 浸透固化処理工法技術マ ニュアル、平成20年10月発行、〔20、44、46,5 2,57、96、110頁〕(申立書Bの甲第3号証)
刊行物21:商品名「パーマロック・A S F - IIα」の商品カタログ、 2008年7月24日(申立書Bの甲第4号証)
刊行物22:無機高分子の合成と応用、昭和57年5月25日発行、〔1 04、124頁〕(申立書Bの甲第5号証)
刊行物23:特許第4507355号公報(申立書Bの甲第6号証)
刊行物24:特開2001-115159号公報(申立書Bの甲第7号証 )
刊行物25:特許第2552612号公報(申立書Bの甲第8号証)
刊行物26:特許第4948661号公報(申立書Bの甲第9号証)
刊行物27:特許第4097664号公報(申立書Bの甲第10号証)
刊行物28:特開昭62-79286号公報(申立書Bの甲第11号証)
刊行物29:特開平4-136088号公報(申立書Bの甲第12号証)
刊行物30:特開2005-75899号公報(申立書Bの甲第13号証 )
刊行物31:特許第4696200号公報(申立書Bの甲第14号証)
刊行物32:特許第4437481号公報(申立書Bの甲第15号証)
刊行物33:林規夫、外4名、五洋建設技術年報vol.29(1999)浸透 固化処理土の強度評価に関する研究、1999年(申立書B の甲第16号証)
刊行物34:特許第5531234号公報(申立書Bの甲第17号証)
刊行物35:井上勝也訳、シリカと私、1971年6月15日第1版発行
(申立書Bの甲第18号証)
刊行物36:佐々木隆光、外2名、土木学会論文集C(地圏工学):vol. 74 薬液注入工法における非アルカリ系注入材の主剤が固化 特性に及ぼす影響(申立書Bの甲第19号証)
刊行物37:加賀宗彦、森麟、土木学会論文集No496/V-24 薬液注入に おけるゲル化した注入材の安定性と固結砂強度の耐久性に関 する基礎研究(申立書Bの甲第20号証)
刊行物38:特開平10-176326号公報(申立書Bの甲第21号証 )
刊行物39:特許第5433888号公報(申立書Bの甲第22号証)
刊行物40:特開2010-185020号公報(申立書Bの甲第23号 証)
刊行物41:特許第4621397号公報(申立書Bの甲第24号証)
(1)刊行物1
ア 刊行物1に記載の事項
(ア)「【0001】
本発明は、地盤の液状化防止注入工事に有用なコロイダルシリカ、珪酸ソーダ及び酸を含有する地盤注入用固結材の製造方法に関する。」
(イ)「【0011】
上記本発明の地盤注入用固結材の製造方法(以下、「本発明の製造方法」とも言う)は、特に珪酸ソーダに先立ってコロイダルシリカ又は酸を先に供給開始した後、残りの成分を順次供給開始し、コロイダルシリカ、珪酸ソーダ及び酸(以下、これらを「3成分」とも言う)が同時供給されている期間を設定することにより、白濁及び部分ゲルの発生が抑制されている。この製造方法により得られる地盤注入用固結材は均質性が高く、地盤の液状化防止注入工事に適用した際に注入全領域において十分な効果が得られる。また、この製造方法によれば、スタティックミキサー等を用いた連続混合に適用した場合にも均質性の高い地盤注入用固結材が効率的に得られる。
【0012】
上記コロイダルシリカは、コロイド状の性状を示し、それ単独では半永久的にゲル化しない安定な物質である。コロイダルシリカとしては、市販品やそれに水を加えて希釈した希釈溶液を使用できる。
【0013】
コロイダルシリカに含まれるシリカ(SiO2)の平均粒子径としては、3~30nm程度が好ましく、4~15nm程度がより好ましい。なお、本明細書に記載の平均粒子径は窒素吸着によるBET法(但しBET法で測定困難な微粒子については動的光散乱法)により測定した値である。
【0014】
コロイダルシリカに含まれるシリカ濃度としては、3~25質量%程度が好ましく、4~15質量%程度がより好ましい。
【0015】
このようなコロイダルシリカは調製することもできる。例えば、珪酸ソーダの水希釈液をイオン交換により脱アルカリ処理し、次いで得られた活性珪酸にアルカリ剤を添加してpHを調整するとともに加熱により造粒することにより調製する。
【0016】
上記珪酸ソーダとしても、市販品やそれに水を加えて希釈した希釈溶液を使用できる。
【0017】
珪酸ソーダのモル比(SiO2/Na2O)は限定されないが、3~5程度が 好ましく、汎用の珪酸ソーダが使えるため、3.1~3.8程度がより好ましい。
【0018】
珪酸ソーダに含まれるシリカ濃度としては、3~15質量%程度が好ましく、4~12質量%程度がより好ましい。
【0019】
上記コロイダルシリカと珪酸ソーダの割合(混合割合)は限定されないが、SiO2の質量比に換算して10:90~90:10程度が好ましく、30:70~70:30程度がより好ましい。
【0020】
上記酸としては限定されないが、硫酸及び/又はリン酸が好ましい。これらの酸は混合して使用できる。これらの酸は濃度が10質量%以上であることが好ましい。酸の量は、地盤注入用固結材の所望のゲルタイム(即ちpH)に応じて設定する。例えば、本発明の地盤注入用固結材はpHが1~8の範囲が好ましく、このpHとなるように酸の含有量を設定することが好ましい。
【0021】
本発明の製造方法では、上記3成分のうち珪酸ソーダに先立ってコロイダルシリカ又は酸を先ず調製容器に供給する。具体的には、次の供給態様が挙げられる。
(A)コロイダルシリカ → 珪酸ソーダ → 酸
(B)コロイダルシリカ → 酸 → 珪酸ソーダ
(C)酸 → コロイダルシリカ → 珪酸ソーダ
(D)酸 → 珪酸ソーダ → コロイダルシリカ
つまり、本発明の製造方法は、上記(A)~(D)のいずれかの供給順序で各成分を調製容器に供給し、且つ、上記3成分が同時に供給されている期間を有する。
【0022】
コロイダルシリカの供給速度は限定されないが、例えば、地盤注入用固結材を1000L調製する場合は、20~200L/min程度が好ましく、50~100L/min程度がより好ましい。
【0023】
珪酸ソーダの供給速度は限定されないが、例えば、地盤注入用固結材を1000L調製する場合は、20~200L/min程度が好ましく、50~100L/min程度がより好ましい。
【0024】
酸の供給速度は限定されないが、1~100L/min程度が好ましく、5~50L/min程度がより好ましい。
【0025】
上記(A)~(D)の中でも、コロイダルシリカを先に供給する(A)、(B)の態様が好ましい。これは、調製容器に酸を先に供給する場合には、1)酸濃度が好ましくは10質量%以上と高いため、容器の材質が金属の場合に腐食させる可能性があること、2)酸を先に供給した状態で撹拌すると作業上の危険が高まること、3)シリカ濃度の高い地盤注入用固結材を調製する場合は、コロイダルシリカ及び珪酸ソーダのシリカ濃度を極力低くする方が部分ゲルの生成を抑えられるため高濃度(60質量%以上)の酸を用いることが望まれるが、この場合には酸の体積が全体の10%以下となり初期の撹拌不良となることが挙げられる。
【0026】
上記(A)、(B)については、最終製品の白濁を抑制する観点では珪酸ソーダの供給に先立ち、酸を供給する方(即ち(B))が好ましい。
【0027】
上記(A)の場合には、コロイダルシリカの供給量がその体積の20%以内の時点で珪酸ソーダの供給を開始し、珪酸ソーダの供給量がその体積の20%以内の時点で酸の供給を開始することが各成分の供給タイミングとして好ましい。
【0028】
上記(B)の場合には、コロイダルシリカの供給量がその体積の20%以内の時点で酸の供給を開始し、酸の供給量がその体積の20%以内の時点で珪酸ソーダの供給を開始することが各成分の供給タイミングとして好ましい。
【0029】
本発明の製造方法では3成分全て供給開始した後、3成分全てが同時に供給されている期間を確保する。なお、3成分の供給終了時は限定されないが、上記(A)、(B)の場合には、コロイダルシリカの供給期間を最も長く設定し、コロイダルシリカの供給終了と同時又はそれ以前に珪酸ソーダ及び酸の供給が終了するように3成分の供給速度を設定することが調製時間の短縮の点でも好ましい。
【0030】
上記3成分を供給・混合することにより地盤注入用固結材は得られる。地盤注入用固結材は白濁及び部分ゲルの発生が抑制されており均質性が高い。なお、白濁及び部分ゲルの発生の有無は目視観察による結果である。得られる地盤注入用固結材は、pHが1~8程度が好ましく、特に数時間以上のゲルタイムに調整する場合はpHが1.5~5程度がより好ましい。また、地盤注入用固結材の好ましいシリカ濃度は3~15質量%程度であり、4~12質量%程度がより好ましい。シリカ濃度をこの範囲に設定することにより、液状化防止注入工事に適用し
た際にゲル強度を十分に確保できる。」
(ウ)「【0033】
実施例1-1~1-4及び比較例1-1~1-2
コロイダルシリカ、珪酸ソーダ及び硫酸を混合して地盤注入用固結材を調製した。
【0034】
地盤注入用固結材は、シリカ濃度10質量%、全量500g、シリカ中のコロイダルシリカ由来のシリカ分50質量%、シリカ中の珪酸ソーダ由来のシリカ分50質量%となるように設定した。各成分の詳細、供給順序、固結材の性状、pHを表1に示す。
【0035】
本実施例・比較例では、1番目の成分を調製容器に20g程度供給した時点で2番目の成分の供給を開始し、2番目の成分20g程度供給した時点で3番目の成分の供給を開始した。表1に示すように、最初にコロイダルシリカ又は硫酸の供給を開始する方法では良好な混合液(部分ゲルや白濁が認められない)が得られたが(実施例1-1~1-4)、最初に珪酸ソーダを供給する方法では部分ゲルの生成が見られた(比較例1-1~1-2)。
【0036】
【表1】
(当審注:表の掲載を省略)
【0037】
実施例2-1~2-2及び比較例2-1
コロイダルシリカ、珪酸ソーダ及び硫酸を混合して地盤注入用固結材を調製した。
【0038】
地盤注入用固結材は、シリカ濃度10質量%、全量500g、シリカ中のコロイダルシリカ由来のシリカ分30質量%、シリカ中の珪酸ソーダ由来のシリカ分70質量%となるように設定した。各成分の詳細、供給順序、固結材の性状、pHを表2に示す。
・・・
【0040】
【表2】
(当審注:表の掲載を省略)
(エ)上記(ウ)の段落【0036】の【表1】の実施例1-1及び段落【0040】の【表2】の実施例2-1の数値からは、次のとおり、地盤注入固結材の全体のモル比を算出することができる。
なお、モル比を求める式として、本件特許の明細書段落【0274】に記載された以下の式を用いることとする。
モル比=重量比(SiO2/Na2O)×1.032
また、コロイダルシリカは脱アルカリ処理されるのでNa2Oを考慮していない。
a【表1】の実施例1-1
SiO2 コロイダルシリカ中の重量 217.8g×11.5%=25.05g (1)
珪酸ソーダ中の重量 217.8g×11.5%=25.05g (2)
Na2O 珪酸ソーダ中の重量((2)/3.76)×1.032=6.875g (3)
地盤注入用固結材の全体のモル比{((1)+(2))/(3)}×1.032=7.52
b【表2】の実施例2-1
SiO2 コロイダルシリカ中の重量 239.3g×6.35%=15.1g (1)
珪酸ソーダ中の重量 239.3g×14.6%=34.94g (2)
Na2O 珪酸ソーダ中の重量 ((2)/3.76)×1.032=6.875g (3)
地盤注入用固結材の全体のモル比{((1)+(2))/(3)}×1.032=5.4
イ 刊行物1に記載された発明
上記ア(ア)~(エ)からみて、刊行物1には、次の発明(以下、「刊行物1発明」という。)が記載されていると認められる。
(刊行物1発明)
「地盤の液状化防止注入工事に有用なコロイダルシリカ、珪酸ソーダ及び酸を含有する地盤注入用固結材であって、pHが1.5~5程度であって、コロイダルシリカは、珪酸ソーダの水希釈液をイオン交換により脱アルカリ処理し、次いで得られた活性珪酸にアルカリ剤を添加してpHを調整するとともに加熱により造粒することにより調製されるものであり、酸として、硫酸及び/又はリン酸が使用され、コロイダルシリカと珪酸ソーダの割合(混合割合)は限定されないが、SiO2の質量比に換算して10:90~90:10程度であり、シリカ濃度は3~15質量%程度であり、全体のモル比が、7.52又は5.4であって、数時間以上のゲルタイムとなる地盤注入用固結材。」
(2)刊行物2
ア 刊行物2に記載の事項
(ア)「【0001】
本発明は、地盤の液状化防止注入工事に有用なコロイダルシリカ、珪酸ソーダ及び酸を含有する地盤注入用固結材の製造方法に関する。」
(イ)「【0013】
この製造方法により得られる地盤注入用固結材は、pHを含めて均質性が高く、地盤の液状化防止注入工事に適用した際に注入全領域において十分な効果が得られる。
【0014】
上記コロイダルシリカは、コロイド状の性状を示し、それ単独では半永久的にゲル化しない安定な物質である。コロイダルシリカとしては、市販品やそれに水を加えて希釈した希釈溶液を使用できる。
【0015】
コロイダルシリカに含まれるシリカ(SiO2)の平均粒子径としては、3~30nm程度が好ましく、4~15nm程度がより好ましい。なお、本明細書に記載の平均粒子径は窒素吸着によるBET法(但しBET法で測定困難な微粒子については動的光散乱法)により測定した値である。
【0016】
コロイダルシリカに含まれるシリカ濃度としては、5~30質量%程度が好ましい。
【0017】
このようなコロイダルシリカは調製することもできる。例えば、珪酸ソーダの水希釈液をイオン交換により脱アルカリ処理し、次いで得られた活性珪酸にアルカリ剤を添加してpHを調整するとともに加熱により造粒することにより調製する。
【0018】
上記珪酸ソーダとしても、市販品やそれに水を加えて希釈した希釈溶液を使用できる。
【0019】
珪酸ソーダのモル比(SiO2/Na2O)は限定されないが、3~5程度が好ましく、汎用の珪酸ソーダが使えるため、3.1~3.8程度がより好ましい。
【0020】
珪酸ソーダに含まれるシリカ濃度としては、3~15質量%程度が好ましい。
【0021】
上記コロイダルシリカと珪酸ソーダの割合(混合割合)は限定されないが、SiO2の質量比に換算して10:90~90:10程度が好ましく、20:80~60:40程度がより好ましい。
【0022】
上記酸としては限定されないが、硫酸及び/又はリン酸が好ましい。これらの酸は複数種類を混合して使用することもできる。本発明における酸原液としては、酸濃度が50~80質量%の酸原液が使用でき、市販品をそのまま使用できる。酸原液の量は、地盤注入用固結材の所望のゲルタイム(即ちpH)に応じて設定する。
【0023】
本発明では、地盤注入用固結材を製造するに際し、酸濃度が4~35質量%の酸水溶液を用いるが、前記酸水溶液を調製するために用いる、酸濃度が50~80質量%の酸原液及び水を予め別々に計量しておく。予め別々に計量しておくことにより、酸原液及び水の計量精度が高く、地盤注入用固結材のpHを所望の範囲に調整し易い。よって、所望のゲルタイムを有する地盤注入用固結材を精度良く調製することができる。他方、予め別々に計量せずに酸原液及び水を同一容器に混合して合算量で計量すると、酸水溶液中の酸の濃度を一定に調整し難く、pHを均一に調整し難い。
【0024】
また、本発明では、先ず水を調製容器に供給開始した後、酸原液を供給開始し、次いで残りの成分を順不同で調製容器に供給開始する。
【0025】
つまり、各成分の供給順序は次の通りである。
(A)水 → 酸原液 → コロイダルシリカ → 珪酸ソーダ、又は
(B)水 → 酸原液 → 珪酸ソーダ → コロイダルシリカ。
【0026】
水を供給開始した後、水の供給が完了した後に酸原液を供給開始してもよく、又は水の供給途中において酸原液を供給開始してもよい。残りの成分についても、酸原液の供給が完了した後に供給開始してもよく、又は酸原料の供給途中において供給開始してもよい。なお、効率的に各成分を混合するとともに酸原液の供給による調製容器の腐食等の発生を効果的に抑制するためには、水を50質量%以上供給した後に酸原液及び残りの成分を順に供給開始することが好ましく、単独成分としての水の量は、地盤注入用固結材に含まれる水の全量の5~25質量%であることが好ましい。
【0027】
水の供給速度は限定されないが、例えば、地盤注入用固結材を1000L調製する場合は、20~1000L/min程度が好ましく、50~500L/min程度がより好ましい。
【0028】
酸原液の供給速度は限定されないが、5~200L/min程度が好ましく、10~100L/min程度がより好ましい。
【0029】
コロイダルシリカの供給速度は限定されないが、例えば、地盤注入用固結材を1000L調製する場合は、50~1500L/min程度が好ましく、100~1000L/min程度がより好ましい。
【0030】
珪酸ソーダの供給速度は限定されないが、例えば、地盤注入用固結材を1000L調製する場合は、50~1500L/min程度が好ましく、100~1000L/min程度がより好ましい。
【0031】
上記供給速度で各成分を供給することにより、更に白濁及び部分ゲルの発生を抑制することができる。
【0032】
上記成分を供給・混合することにより地盤注入用固結材は得られる。地盤注入用固結材は白濁及び部分ゲルの発生が抑制されており均質性が高い。なお、白濁及び部分ゲルの発生の有無は目視観察による結果である。得られる地盤注入用固結材は、pHが1~5程度が好ましく、pHが2~4程度がより好ましい。また、地盤注入用固結材の好ましいシリカ濃度は3~15質量%程度であり、4~12質量%程度がより好ましい。シリカ濃度をこの範囲に設定することにより、液状化防止注入工事に適用した際にゲル強度を十分に確保できる。
【発明の効果】
【0033】
本発明の製造方法は、酸濃度が4~35質量%の酸水溶液を調製するために用いる、酸濃度が50~80質量%の酸原液及び水を予め別々に計量するため、酸原液及び水の計量精度が高く、地盤注入用固結材のpHを所望の範囲に調整し易い。よって、所望のゲルタイムを有する地盤注入用固結材を精度良く調製することができる。また、水及び酸原液を順に供給開始し、その後に残りの成分を順不同で供給開始するため、白濁及び部分ゲルの発生を抑制して地盤注入用固結材を調製することができる。」
(ウ)「【0036】
実施例1~4及び比較例1~2
コロイダルシリカ、珪酸ソーダ、硫酸(酸原料)及び水を混合して地盤注入用固結材を調製した。実施例1~4では、硫酸及び水を予め別々の容器で計量した。これに対して、比較例1~2では、硫酸及び水を同一容器に順次注ぎ足して合算量で計量した。
【0037】
地盤注入用固結材は、シリカ濃度10質量%、全量500kg、シリカ中のコロイダルシリカ由来のシリカ分25又は50質量%、シリカ中の珪酸ソーダ由来のシリカ分50又は75質量%となるように設定した。
【0038】
各成分の詳細、供給順序、固結材の性状、pHを表1に示す。
【0039】
実施例1~4では、先ず水を供給開始し、次に硫酸を供給開始した後に、残りの成分を供給開始することにより、良好な混合液(部分ゲルや白濁が認められない)が得られた。詳細には、水を約50%供給した時点で硫酸の供給を開始し、残りの成分をそれぞれ数秒の間隔を開けて順次供給を開始した。
【0040】
これに対し、硫酸及び水を予め別々の容器で計量しない比較例1~2では、硫酸及び水の計量精度が不十分であり、所望のpHが得られないばかりか、部分ゲルの生成も認められた。
【0041】
【表1】
(当審注:表の掲載を省略)」
(エ)上記(ウ)の段落【0041】の【表1】の実施例1、2及び3の数値からは、次のとおり、地盤注入固結材の全体のモル比を算出することができる。
なお、モル比を求める式として、本件特許の明細書段落【0274】に記載された以下の式を用いることとする。
モル比=重量比(SiO2/Na2O)×1.032
また、コロイダルシリカは脱アルカリ処理されるのでNa2Oを考慮していない。
a 実施例1
SiO2 コロイダルシリカ中の重量 218kg×11.5%=25.07kg (1)
珪酸ソーダ中の重量 218kg×11.5%=25.07kg (2)
Na2O 珪酸ソーダ中の重量 ((2)/3.76)×1.032=6.881kg (3)
地盤注入用固結材の全体のモル比 {((1)+(2))/(3)}×1.032=7.52
b 実施例2
SiO2 コロイダルシリカ中の重量 90kg×13.9%=12.5kg (1)
珪酸ソーダ中の重量 355kg×10.6%=37.63kg (2)
Na2O 珪酸ソーダ中の重量 ((2)/3.76)×1.032=10.33kg (3)
地盤注入用固結材の全体のモル比 {((1)+(2))/(3)}×1.032=5.0
c 実施例3
SiO2 コロイダルシリカ中の重量 59kg×21.1%=12.4kg (1)
珪酸ソーダ中の重量 330kg×11.4%=37.62kg (2)
Na2O 珪酸ソーダ中の重量 ((2)/3.76)×1.032=10.33kg (3)
地盤注入用固結材の全体のモル比 {((1)+(2))/(3)}×1.032=5.0
イ 刊行物2に記載された発明
上記ア(ア)~(エ)からみて、刊行物2には、次の発明(以下、「刊行物2発明」という。)が記載されていると認められる。
(刊行物2発明)
「地盤の液状化防止注入工事に有用なコロイダルシリカ、珪酸ソーダ及び酸を含有する地盤注入用固結材であって、pHが1~5程度であって、コロイダルシリカは、珪酸ソーダの水希釈液をイオン交換により脱アルカリ処理し、次いで得られた活性珪酸にアルカリ剤を添加してpHを調整するとともに加熱により造粒することにより調製されるものであり、酸として、硫酸及び/又はリン酸が使用され、コロイダルシリカと珪酸ソーダの割合(混合割合)は限定されないが、SiO2の質量比に換算して10:90~90:10程度であり、シリカ濃度は3~15質量%程度であり、全体のモル比が、7.52又は5.0であって、所望のゲルタイムとなる地盤注入用固結材。」
(3)刊行物3
ア 刊行物3に記載の事項
(ア)「【0001】 本発明は、地盤注入用固結材に関し、特に地盤注入時に地盤への浸透性が良好であり、また固結時の収縮率が小さい地盤注入用固結材に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、地盤の液状化防止注入工事に有用な地盤注入用固結材としては、例えば、珪酸ソーダと酸成分を含有する地盤注入用固結材が知られている。珪酸ソーダ(水ガラス)としては、いわゆる5号珪酸ソーダ(SiO2/Na2Oで表されるモル比が3.7程度)、3号珪酸ソーダ(SiO2/Na2Oで表されるモル比が3.2程度)等が用いられている。また、地盤注入用固結材のSiO2含有量を増加するために、水ガラスにコロイダルシリカを配合したものも知られている。」
(イ)「【0004】
しかしながら、上記従来の地盤注入用固結材には次のような問題がある。即ち、従来の地盤注入用固結材はSiO2含有量を増加するために水ガラスにコロイダルシリカを混合する場合があるが、粒径の大きなコロイダルシリカが混合されることにより地盤注入時に地盤への浸透性が十分でない。また、コロイダルシリカを配合しない水ガラス系の地盤注入用固結材の場合、固結時の収縮率が大きいという問題がある。」
(ウ)「【0023】
上記酸成分としては限定されないが、硫酸及び/又はリン酸が好ましい。これらの酸は複数種類を混合して使用することもできる。これらの酸は、酸濃度が50~80質量%の市販の酸溶液がそのまま使用できる。
【0024】
上記酸成分及び水の混合割合は、地盤注入用固結材の所望のSiO2含有量、pH及びゲルタイムに応じて適宜設定することができる。本発明では、地盤注入用固結材のSiO2含有量は2~15質量%が好ましく、3~12質量%がより好ましい。また、pHとゲルタイムは関連しており、地盤注入用固結材の用途が液状化防止用である場合には、pH2~4程度、ゲルタイム10時間以上に設定することが好ましい。他方、地盤注入用固結材が瞬結~緩結タイプ(ゲルタイム10秒~1時間程度)の場合には、pH4~8程度に設定することが好ましい。よって、水の混合割合はSiO2含有量の調整の点で設定し、酸成分の混合割合はpH及びゲルタイムの調整の点で設定すればよい。
【0025】
上記成分の混合方法は限定されないが、例えば、調製用容器に水の一部を入れておき、当該水を撹拌しながら酸成分及び残りの水で希釈した高モル比珪酸ソーダを滴下することにより各成分を混合することが好ましい。このような混合方法を採用することにより、各成分を効率的に混合することができるとともに酸成分の供給による調製用容器の腐食等の発生を効果的に抑制することができる。
【0026】
本発明の地盤注入用固結材は、上記高モル比珪酸ソーダを原料として用いることにより、SiO2含有量を増加するためにコロイダルシリカを混合する必要がない。通常、地盤注入用固結材に用いられるコロイダルシリカに含まれるシリカ(SiO2)の平均粒子径は5~30nmであり、従来この大きな平均粒子径が地盤への浸透性を不十分とする原因になっていたが、本発明ではコロイダルシリカを含有しないため地盤注入時に地盤への浸透性が良好である。
【0027】
本発明の地盤注入用固結材は、地盤の液状化防止注入工事又は地盤補強工事に有用である。特にコロイダルシリカを含有しない点で地盤への浸透性が良好である上、従来品の地盤注入用固結材と比較して固結時の収縮率が小さい点で有利である。」
(エ)「【0050】
実施例1~3及び比較例1~3 先ず、下記表4に示される各種珪酸材料を用意した。モル比5.1、モル比4.8及びモル比5.3の高モル比珪酸ソーダは前記試験例1~35の製造方法に倣って調製した。他の珪酸材料は市販品を用いた。
【0051】
【表4】
(当審注:表の掲載を省略)
【0052】
下記表5に示される各成分を混合することにより地盤注入用固結材を調製した。何れも、水の一部を調製用容器に入れた後、当該水を撹拌しながら他の成分を滴下することにより地盤注入用固結材を調製した。なお、比較例3は5号珪酸ソーダ(モル比3.74)にコロイダルシリカを加えて予めモル比5.1の珪酸原料を調製したものであり、実施例1と同じモル比であるが珪酸原料の種類が異なるものである。
【0053】
各実施例及び比較例において、各成分の配合量を調整することにより、シリカ濃度が3、6及び10質量%、pHが4、3及び2.2の3種類の地盤注入用固結材を調製した。何れの地盤注入用固結材もゲルタイムは20時間となるように調整した。
【0054】
【表5】
(当審注:表の掲載を省略)」
(オ)上記(エ)の段落【0054】の【表5】について
以下では、【表5】の比較例3について、上から順に「比較例3a」、「比較例3b」及び「比較例3c」とする。
a【表5】からは、比較例3a、3b及び3cが、「5号珪酸ソーダ」、「コロイダルシリカ」、「硫酸」及び「水」からなる地盤注入用固結材である点を読み取ることができる。
b 【表4】に示された5号珪酸ソーダ及びコロイダルシリカのSiO2及びNa2Oの濃度を用いて、比較例3a、3b及び3cの数値からは、次のとおり、地盤注入固結材の全体のモル比を算出することができる。 なお、モル比を求める式として、本件特許の明細書段落【0274】に記載された以下の式を用いることとする。 モル比=重量比(SiO2/Na2O)×1.032 また、コロイダルシリカは脱アルカリ処理されるのでNa2Oを考慮していない。
(a)比較例3a
SiO2 コロイダルシリカ中の重量 20kg×40.1%=8.02kg (1) 5号珪酸ソーダ中の重量 80kg×25.76%=21.9kg (2) Na2O コロイダルシリカ中の重量 20kg×0.57%=0.114kg(3) 5号珪酸ソーダ中の重量 80kg×7.02%=5.97kg (4) 地盤注入用固結材の全体のモル比
={((1)+(2))/((3)+(4))}×1.032=5.1
(b)比較例3b
SiO2 コロイダルシリカ中の重量 40kg×40.1%=16.0kg (1) 5号珪酸ソーダ中の重量 167kg×25.76%=43.02kg (2) Na2O コロイダルシリカ中の重量 40kg×0.57%=0.228kg(3) 5号珪酸ソーダ中の重量 167kg×7.02%=11.72kg (4) 地盤注入用固結材の全体のモル比
={((1)+(2))/((3)+(4))}×1.032=5.1
(c)比較例3c
SiO2 コロイダルシリカ中の重量 68kg×40.1%=27.3kg (1) 5号珪酸ソーダ中の重量 284kg×25.76%=73.16kg (2) Na2O コロイダルシリカ中の重量 68kg×0.57%=0.388kg(3) 5号珪酸ソーダ中の重量 284kg×7.02%=19.94kg (4) 地盤注入用固結材の全体のモル比
={((1)+(2))/((3)+(4))}×1.032=5.1
なお、「比較例3」と記載された欄には、「モル比5.1に調整した」との記載があり、上記計算結果と整合する。
イ 刊行物3に記載された発明
上記ア(ア)~(オ)からみて、刊行物3には、次の発明(以下、「刊行物3発明」という。)が記載されていると認められる。 (刊行物3発明)「地盤の液状化防止注入工事に有用な地盤注入用固結材であって、5号珪酸ソーダ、コロイダルシリカ、硫酸及び水からなり、pHが2.2、3又は4であり、シリカ濃度は10、6又は3%であり、全体のモル比が、5.1であり、20時間のゲルタイムとなる地盤注入用固結材。」
(4)刊行物4
ア 刊行物4に記載の事項
(ア)「特許請求の範囲
(1)水ガラスと、反応剤と、珪酸のコロイド溶液との三成分系配合液からなる地盤注入用薬液。
(2)特許請求の範囲第1項に記載の地盤注入用薬液において、前記配合液のpH値が10以下に調整されてなる薬液。」(1頁左欄3-8行)
(イ)「〔発明の属する技術分野〕
本発明は珪酸のコロイド溶液を用いた地盤注入用薬液であつて、特にゲル化時間の調整が容易であるのみならず、固結強度が大であり、かつ固結物の恒久性に優れた地盤注入用薬液に関する。
〔従来技術とその問題点〕
本発明者の実験によれば、珪酸のコロイド溶液に酸(反応剤)の種々の比率で 混合しても短いゲル化時間をうる事は出来ず、ゲル化時間は4時間以上呈する。すなわち、珪酸コロイドをA液とし、セメントをB液としてこれらを合流した場合、ただちに豆腐をつぶしたような不均質なゲル化物を生ずるが、珪酸コロイドと酸を混合してpHを4~7の範囲に調整した場合に、そのようなゲル化物はただちには生ぜず、非常に長い時間をかけて均質にゲル化せしめる事が出来る。
しかるに、ゲル化時間を4時間以内に短縮せしめる事は困難である。珪酸コロイドと酸を混合して注入した注入工法が未だなされた例がない理由は注入にとつて必要なゲル化時間の短縮(約2時間以内に均質にゲル化せしめる事)が困難であるためと考えられる。」(1頁左欄10行-右欄13行)
(ウ)「〔発明の要点〕
前述の目的を達成するため、本発明によれば、水ガラスと、反応剤と、珪酸のコロイド溶液との三成分系配合液からなることを特徴とする。
〔発明の具体的説明〕
本発明における珪酸のコロイド溶液(シリカゾル)とは液状のアルカリ金属珪酸塩水溶液(水ガラス)からアルカリ金属イオンの殆んどを除去して得られるものであつて、例えばゼオライト系陽イオン交換体、アンモニウム系イオン交換体などのイオン交換樹脂に水ガラスを通過させ、生成したシリカゾルを80℃~90℃の温度でさらに水ガラスに加え、再び前記イオン交換樹脂に通過してイオン交換を行なつて得られるものであり、比較的純すいな(稀薄な)シリカゾルを得られる。さらに純すいなシリカゾルを得るには前述の稀薄なシリカゾルを微アルカリ性に調整し、これにさらに前述のシリカゾルを加えながら蒸発し、安定化と濃縮を同時に行なう方法、あるいは、イオン交換後の活性シリカゾルを適当なアルカリの下に加熱し、これにさらに活性シリカゾルを加えて安定化する方法が用いられる。
このような珪酸のコロイド溶液は金属イオン、例えばNaイオンが殆んど分離除去されており、かつモル比が10以上であり、好ましくは通常、pHが8~10の弱アルカリ性に調整され、SiO2分が10~60重量%、モル比が50以上である。モル比が10よりも低くなると珪酸コロイドが溶けて珪酸水溶液になつてしまう。
前述の珪酸コロイド溶液はもちろん、酸や、アルミニウムや、アンモニウム等で安定化された酸性~中性のものであつてもよい。また、前記珪酸コロイドの粒径はほぼ6~50μmが主体となる。この粒径が50μm以上になると沈澱しやすくなる。
以上のとおり、本発明にかかる珪酸コロイド溶液はモル比(SiO2/Na2O)が1000~10、pH値が8~10であることがコロイドの安定上望ましい。
このようにして調整された珪酸コロイドは半永久的に安定しており、これを注入液として用いる場合、工場から現場への搬入ならびに注入操作の際にゲル化する必要がない。
本発明にかかる地盤注入用薬液は前述の珪酸コロイド溶液と、水ガラスと、反応剤との三成分系配合液からなり、ゲル化時間の調整が容易であるとともに固結強度が大であり、かつ固結物の恒久性に優れたものである。
以下、本発明に関する実験例を示す。
実験-1 本実験においては表-1に示す珪酸コロイドを用いた。
又、この珪酸コロイドと97%H2SO4を混合した場合のpHとゲル化時間の関係を表-2に示す。
表-1
(当審注:表の掲載を省略)
表-2
(当審注:表の掲載を省略)
実験-2
表-1に示す珪酸コロイドと水ガラスとセメントを混合した場合のゲル化時間と固結強度と、SiO2の溶脱量を表-3に示す。
・・・
ここでSiO2の溶脱量は100cm3のゲルをつくつたのち、10倍量の水道水に養生し、1週間後の養生水中のSiO2の量を測定したものである。
3号水ガラス中のSiO2の量と上記珪酸コロイド中のSiO2の量はほぼ同量である事を考慮すれば、表-3より珪酸コロイドを加える事により、強度が大巾に増大すると共に、SiO2の溶脱量がきわめて減少し、恒久性が大巾に改善される事が判る。
表-4に3号水ガラスと、重炭酸ソーダと、珪酸コロイドを混合した場合の例を示す。
表-4
(当審注:表の掲載を省略)
この場合も表-3の場合と同様の傾向を示し、ゲル化時間の調整は任意に可能であり、かつ水ガラスと反応剤の場合とほぼ同一ゲル化時間を保ちながら大巾な強度の増加を期待出来る事が判る。
実験-3
3号水ガラスと97%H2SO4を混合して、100cc当り3号水ガラス3cc、pH値が7.0の中性水ガラス水溶液を作り、この中性水ガラス水溶液と表-1の珪酸コロイドを混合して実験を行つた結果を表-5に示す。
表-5
(当審注:表の掲載を省略)
これより試料は中性のpH値を保持し、かつゲル化時間もほゞ同程度の時間を保持しながら、強度を大巾に増大せしめると共に、恒久性を改善せしめることがわかる。
実験-4
3号水ガラスと、反応剤と、珪酸コロイドを混合して、強度とpH値との関係を調べた。試験結果を表-6に示す。
表-6
(当審注:表の掲載を省略)
これより、配合液のpH値が10以下の場合は珪酸コロイドによる強度増加が大巾に増加する事が判る。
本発明における水ガラスはモル比が1.5~5.0までの任意の液状水ガラスを用いる事が出来る。
又、反応剤としては、酸、塩、セメント、石灰、金属酸化物、エステル、グリオキザール、その他の電解質物質等を用いることができる。」(1頁右欄18行-5頁左上欄8行)
(エ)上記(ウ)に記載の表-4の記号22~25の例について
以下の点を読み取ることができる。
a 3号水ガラス、重炭酸ソーダ、珪酸コロイドを混合した点。
b ゲル化時間が、15、26、38及び45分である点。
(オ)上記(ウ)に記載の実験-3及び表-5の記号27~29の例について
以下の点を読み取ることができる。
a 3号水ガラス、97%H2SO4、珪酸コロイドを混合した点。
b ゲル化時間が、42、50及び60分である点。
イ 刊行物4に記載された発明
上記ア(ア)~(オ)からみて、刊行物4には、次の発明(以下、「刊行物4発明」という。)が記載されていると認められる。
(刊行物4発明)
「水ガラスと、反応剤と、珪酸のコロイド溶液との三成分系配合液からなる地盤注入用薬液であつて、前記配合液のpH値が10以下に調整されてなり、珪酸のコロイド溶液(シリカゾル)とは液状のアルカリ金属珪酸塩水溶液(水ガラス)からアルカリ金属イオンの殆んどを除去して得られるものであつて、例えばゼオライト系陽イオン交換体、アンモニウム系イオン交換体などのイオン交換樹脂に水ガラスを通過させ、生成したシリカゾルを80℃~90℃の温度でさらに水ガラスに加え、再び前記イオン交換樹脂に通過してイオン交換を行なつて得られるものであって、反応剤として塩(重炭酸ソーダ)又は酸(97%H2SO4)が選択された地盤注入用薬液。」
(5)刊行物5
ア 刊行物5に記載の事項
(ア)「2.特許請求の範囲
(1)水ガラスと酸性反応剤を混合してえられる酸性シリカゾルと、水ガラスをイオン交換樹脂処理によってアルカリをほとんど除去してえられる珪酸のコロイド溶液とからなる地盤注入用薬液。
(2)請求項第1項に記載の地盤注入用薬液において、さらに無機塩類、アルカリ剤および酸の群から選ばれた一種またはそれ以上を含有してなる地盤注入用薬液。」(1頁左欄4-12行)
(イ)「3.発明の詳細な説明
〔産業上の利用分野〕
本発明は珪酸コロイド溶液と酸性シリカゾルとからなる地盤注入用薬液に係り、特に中性近辺で比較的長い時間でゲル化し、固結物の耐久性にすぐれ、かつ浸透性がよく、固結強度が大きく、地下水の汚染のない公害防止にすぐれた地盤注入用薬液に関する。さらに、無機塩類、アルカリ剤あるいは酸を添加することによりゲル時間の調整を可能にし、またセメントの混合により強固なるセメントグラウトをうることができる。
〔従来の技術〕
従来の水ガラスを用いたグラウトは、水ガラスと酸性反応剤からなり、強アルカリ領域で固結するものであり、浸透性に劣り、ゲル化時間を長くすることができず、しかも高強度を得ることができず、またアルカリが溶脱するおそれがあるため地下水をアルカリ性にし、かつアルカリによるシリカの溶脱のため耐久性が得られなかった。その改良法として水ガラスと酸性反応剤を混合して得られる酸性シリカゾルと塩基性反応剤により弱酸性から弱アルカリ領域で固結せしめてアルカリの逸脱防止と強度の増加がはかられている。しかし高強度を得るために水ガラス濃度を高くするとゲル化時間が短くなり、長いゲル化時間を得るためにはPHを強酸性にしなければならず、より一層の強度増加をはかることは不可能であった。またゲルの収縮現象がみられるため粗い土層に注入した場合長期的に透水性の低下が生ずるので恒久性グラウトとしては不充分である。」(1頁下から2行-2頁左上欄9行)
(ウ)「〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は、基礎地盤の支持力の増加、地山の強化、堤防・トンネル等の止水工事等の恒久性を要する目的、さらに注入後数年後に掘削するような長期仮設工事においても、もちろん適用でき、従来のグラウト以上に浸透性がよく、固結強度が一層すぐれ二次汚染のない恒久性の地盤注入用薬液を提供するものである。」(2頁右上欄2-9行)
(エ)「〔作用〕
酸性シリカゾルを用いたグラウトも珪酸コロイド溶液を用いたグラウトも、ともに公知であるが本発明はこれらを組み合わせることにより酸性シリカゾルは珪酸コロイド溶液によってゲル化の方向に移行するとともに、珪酸コロイド溶液は酸性シリカゾルによってゲル化の方向に移行して、この珪酸コロイドのシリカの粒径は大きく、酸性シリカゾルのシリカ粒子は小さくこの両者を組み合わせてゲル化させると酸性シリカゾル中のシリカ分と珪酸コロイド溶液中のシリカ分が互いに相乗的に結合して、密実な構造の形成することを見出し、これによって初期強度・長期強度ともにすぐれ、シリカ分の溶脱・ゲルの収縮はほとんどみられず、従って強度、止水性からみて極めてすぐれこ固結体を得ることができ、本発明を完成した。
本発明は酸性シリカゾルグラウトよりも濃厚なシリカを用いて、しかも長いゲル化時間でゲル化せしめ高強度を得ることができる。また珪酸コロイドを用いたグラウトよりも低いシリカ濃度で高い初期強度と高い長期強度さらに低粘性のため優れた浸透性を得ることができる。この系に無機塩類、アルカリ剤、酸のいずれか或いは複数を添加するとゲル化時間の調整をはかることができる。
またセメントの混合は、この系の高濃度シリカとの相乗作用で極めて高強度のグラウトとすることができる。
〔発明の実施例〕
以下実施例により具体的に詳述する。
1.使用酸性シリカゾル
(1)使用水ガラス
次の組成、物性からなる3号水ガラスを使用する。
比重(20℃): 1.412、SiO2:28.29%
Na2O:9.94%、 n(モル比):2.94
粘度(25℃):80cps
(2)酸性シリカゾルの配合 表-1に示す2種類の配合(1000ml当り)にかかる酸性シリカゾルを使用する。
表―1
(当審注:表の掲載を省略)
2.使用珪酸コロイド溶液
珪酸コロイド溶液は水ガラスのアルカリ分をイオン交換樹脂によって除去してシリカ溶液を安定化した超微粒子シリカ溶液で、次の組成、物性のものを使用する。
比重(25℃):1.212、SiO2:30.6%
Na2O: 0.39%、 pH:10.0
平均粒径:10~20mμ
粘度(25℃):<15cps」(2頁右上欄下から2行-3頁右上欄9行)
(オ)「5.珪酸コロイド溶液-硬化剤系
珪酸コロイド溶液とその硬化剤として塩化ナトリウム、酸性硫酸ナトリウムを使用した系についてゲル化時間、PHおよびSiO2の量を表-2に示す。
表-2
(当審注:表の掲載を省略)
6.珪酸コロイド溶液-酸性シリカゾル系
本発明にかかる珪酸コロイド溶液と表-1の酸性シリカゾルとからなる系についてゲル化時間、PHおよびSiO2の量を第3図(珪酸コロイド溶液1容量%)、第4図(珪酸コロイド溶液3容量%)、第5図(珪酸コロイド溶液5容量%)、第6図(珪酸コロイド溶液10容量%)、第7図(珪酸コロイド溶液20容量%)、第8図(珪酸コロイド溶液30容量%)、第9図(珪酸コロイド溶液50容量%)に示す。
7.珪酸コロイド溶液-酸性シリカゾル-助剤系
第7図の系に反応助剤として塩化ナトリウム2g、水酸化カルシウム0.2g、10%硫酸1mlをそれぞれ添加した系についてゲル化時間を第10図に示す。
助剤としてはアルカリ金属・アルカリ土類金属・アルミニウムの炭酸塩、酸性炭酸塩、硫酸塩、酸性硫酸塩、塩化物等、アルカリ剤としては、アルカリ金属・アルカリ土類金属・アルミニウムの水酸化物、または水中で水酸化物となるこれらの金属酸化物、酸としては硫酸その他の鉱酸においてもゲル化時間の変化調整をはかるのに使用できる。
8.固結体の物性
上記の系のうち代表的なものとして次の表-3に示す配合にかかる系について物性を測定する。
(1)固結強度
表-3の配合にかかる系について標準砂固結体を作成して、ポリ塩化ビニルフィルムで包み、密閉状態で養生した一軸圧縮強度を表-4に示す。
(2)容積変化および溶解シリカ
表-3の配合にかかる系についてホモゲルを作成して水中に保存した時の容積変化を溶出したシリカを測定した結果を表-5、表-6にそれぞれ示す。
表-3
(当審注:表の掲載を省略)
表-4
(当審注:表の掲載を省略)
・・・
表-6
(当審注:表の掲載を省略)」(2頁右上欄下から2行-5頁右上欄)
(カ)上記(エ)の表-1及び上記(キ)の表-3に記載されている事項
a 表-1
表-1からは、シリカゾル(イ)及び(ロ)について、いずれも、酸性反応剤として72%薄硫酸が使用されている点を読み取ることができる。
b 表-3
表-3からは、試料No.6~15について、以下の点を読み取ることができる。
(a)pHが、1.9~7.9である点。
(b)SiO2が、5.1~21.8g含まれている点。
(c)ゲル化時間(20℃)が、8~710分である点。
イ 刊行物5に記載された発明
上記ア(ア)~(カ)からみて、刊行物5には、次の発明(以下、「刊行物5発明」という。)が記載されていると認められる。
(刊行物5発明)
「基礎地盤の支持力の増加、地山の強化、堤防・トンネル等の止水工事等の恒久性を要する目的、さらに注入後数年後に掘削するような長期仮設工事において適用でき、従来のグラウト以上に浸透性がよく、固結強度が一層すぐれ二次汚染のない恒久性の地盤注入用薬液であって、水ガラスと酸性反応剤である72%薄硫酸を混合してえられる酸性シリカゾルと、水ガラスをイオン交換樹脂処理によってアルカリをほとんど除去してえられる珪酸のコロイド溶液とからなり、さらに無機塩類、アルカリ剤および酸の群から選ばれた一種またはそれ以上を含有してなるものであり、SiO2が含まれ、pHが1.9~7.9であり、ゲル化時間(20℃)が8~710分である地盤注入用薬液。」
(6)刊行物6
ア 刊行物6の記載事項
(ア)「【請求項1】
目標とする改良強度が得られる配合設計を行ったシリカ注入液を地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法において、以下の手法で強度変化率と地盤施工条件を加味して地盤改良を行うことを特徴とする耐久性地盤改良工法。
(1)目標耐久年数(n)を設定する。
(2)目標耐久年数(n)までの目標強度を設定する。
(3)現場採取土あるいは試料砂を用いて目標耐久年数(n)までの経時的強度変化を設定する。
(4)現場採取土あるいは試料砂にシリカ注入液を注入して固結砂を作成し、該固結砂の一軸圧縮強度を経時的に測定して目標耐久年数に達するまでの強度変化率を予測する。
(5)現場施工条件を考慮した安全率を設定する。
(6)(4)の強度変化率と(5)の現場施工条件を考慮した安全率を加味した(2)の目標強度が得られる配合設計を行う。
【請求項2】
目標とする改良強度が得られる配合設計を行ったシリカ注入液を地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法において、以下の手法で強度変化率と地盤施工条件を加味して地盤改良を行うことを特徴とする耐久性地盤改良工法。
(1)目標耐久年数(n)を設定する。
(2)目標耐久年数(n)までの目標強度を設定する。
(3)現場採取土あるいは試料砂を用いて経時的強度変化を設定する。
(4)現場採取土あるいは試料砂にシリカ注入液を注入して固結砂を作成し、該固結砂の一軸圧縮強度を経時的に測定する。
(5)(4)の測定結果から目標耐用年数(n)に達するまでの強度変化率を予測する。
(6)目標強度を得るための強度変化率を加味した初期基準強度を設定する。
(7)現場施工条件を考慮した安全率を設定する。
(8)初期基準強度に(5)の強度変化率と安全率を加味して目標強度が得られる配合設計を行う。
【請求項3】
目標とする改良強度が得られる配合設計を行ったシリカ注入液を地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法において、以下の手法で強度変化と地盤施工条件を加味して設計供用期間中の設計強度を得るための改良強度を有する地盤改良を行うことを特徴とする耐久性地盤改良工法。
(1)該シリカ注入液を用いた固結砂の常温及び高温での経時強度変化を測定する。
(2)高温の経時強度変化の時間軸をα倍として常温の経時強度変化に重ねることによって促進倍率αを求める。
(3)高温養生での経時強度変化から常温養生での経時強度変化を以下の通り予測する。
常温養生でのt一軸圧縮強度(qt)=高温養生でのtH一軸圧縮強度(qtH) ただし、t=α・tH t=日、年等の経過時間を表す。
(4)設計供用期間の設計強度をうるための改良強度qt=経時強度qtH(tH日一軸圧縮強度)≧設計強度×安全率 ここで安全率は現場施工条件を加味した安全率である。
【請求項4】
請求項1記載の耐久性地盤改良工法において、以下の手法で耐久性地盤を得る配合設計を行うことを特徴とする地盤改良工法。
(1)該シリカ注入液を用いた固結砂の常温及び高温での経日強度変化を測定する。
(2)薬液注入後のゲル化時間~1年後の間の強度を初期基準強度として設定する。
(3)強度変化率を下記式にて求める。 強度変化率=高温養生強度(収束強度または設計供用期間強度) /初期基準強度(供用期間初期の基準強度) (4)配合強度を下記式にてもとめる。
配合強度=設計強度×安全率×強度変化率
・・・
【請求項8】
請求項1~7のいずれかひとつに記載の耐久性地盤改良工法において、該シリカ注入液は水ガラス又はシリカコロイド、または水ガラスとシリカコロイドを有効成分とすることを特徴とする耐久性地盤改良工法。
【請求項9】
請求項1~8のいずれかひとつに記載の耐久性地盤改良工法において、シリカ注入液はpHが酸性からpH10であることを特徴とする耐久性地盤改良工法。」
(イ)「【0011】
・・・コロイダルシリカと水ガラスと酸を混合して酸性領域にすることによって、大きな粒径のコロイダルシリカと水ガラスに起因する小さなシリカが酸性領域で活性化して、小さなシリカが大きなシリカに吸着して、増粒した大きなシリカが核となった構造からなる安定化したシリカのゲルが形成される事を見出した。このゲルはシリカ濃度が低くても強度発現が速く、収縮が少なく強度低下がない耐久性の優れた地盤強化を可能にする。
・・・
【0023】
図2(a),(b)に示すグラフは、それぞれシリカコロイド、非アルカリ性水ガラス(シリカゾル)およびこれらの混合物のゲルの体積変化と、一軸圧縮強度の経時変化を示したものであり、シリカコロイドは、体積変化がほとんど無く、透水係数の増加が無いことから、止水性は高いが一軸圧縮強度の増加は緩やかであり、長期にわたって続く。
【0024】
一方、非アルカリ性水ガラスは、シリカコロイドに比べ一軸圧縮強度は大きいが体積変化でのゲルの収縮が見られ、これにより透水係数の増加がみられる。また、体積収縮により一軸圧縮強度がゲル化直後から1年以内の間でピークを持ち、その後強度が低下する傾向があるが、それは配合や地盤の土性や粒度によって異なる。そして、コロイダルシリカと水ガラスと酸を混合して酸性シリカ溶液とすることにより、両方の物性を発現する。
【0025】
以上より、シリカ溶液中のシリカコロイド比が大きいほど初期強度は小さいが、収縮率は小さく、強度低下が少ない。しかし、シリカ溶液中の水ガラス比が大きいほど長期的に強度は増大するが、収縮率が大きく、強度低下があるので、コロイドを含有することで強度は一定の値に収斂する。これらの現象は砂の密度が低く砂の間隙が大きい場合には大きく発現する。
【0026】
図2において、水ガラスとシリカコロイドと反応剤を混合する場合、注入材全体のシリカ濃度においてシリカコロイドに由来するシリカ濃度が高い程体積収縮が少なく、水ガラスに由来するシリカ濃度が高い場合強度発現が速く、高い強度が得られるが長期的に強度が低下する。この場合、シリカコロイドと水ガラスのシリカ濃度の比率は体積変化(図2(a))と一軸圧縮強度(図2(b))の経時変化に影響する。」
(ウ)「【0053】
本発明に用いられるシリカ溶液は、水ガラス、水ガラスの酸で除去した非アルカリ性水ガラス(シリカゾル)、コロイダルシリカ、或いはこれらを有効成分とする混合物である。
【0054】
上記におけるシリカコロイドは、粒径が5~50nmの粒径の弱アルカリ性に安定させてなるコロイドである。また、水ガラス、あるいは水ガラスと酸を混合してなる酸性水ガラスをイオン交換樹脂やイオン交換膜で処理して得られる活性シリカでもよい。この活性シリカコロイドに水ガラス、酸あるいは塩を加えてなる活性シリカコロイド等である。
【0055】
本発明におけるシリカコロイドは、液状のアルカリ金属シリカ塩水溶液(水ガラス)からアルカリ金属イオンのほとんどを除去して得られるものであって、例えば、ゼオライト系陽イオン交換体、アンモニウム系イオン交換体のイオン交換樹脂に水ガラスを通過させ、生成したシリカコロイドを80℃~90℃の温度でさらに水ガラスに加え、再び上記イオン交換樹脂に通過してイオン交換を行って得られるものであり、比較的純粋な(希薄な)シリカコロイド(活性シリカコロイド)が得られる。
【0056】
さらに、純粋なシリカコロイドを得るには、前述の希薄なシリカコロイドを微アルカリ性に調製し、これにさらに前述のシリカコロイドを加えながら蒸発し、安定化と濃縮を同時に行う方法、あるいはイオン交換後の活性シリカコロイドを適当なアルカリの下に加熱し、これにさらに活性シリカコロイドを加えて安定化する方法が用いられる。
【0057】
本発明におけるシリカコロイド溶液は、Naイオンがほとんど分離除去されているため、通常pHが10以下の弱アルカリ性を示しており、Na2Oは0.2質量%~4.0質量%の範囲にある。Na2Oは4質量%以上になるとシリカコロイドは溶けてしまい、ケイ酸塩の水溶液となってしまう。
【0058】
一方、Na2Oが0.2質量%より少なくなるとシリカコロイドは安定して存在し得ず、凝集してしまう。すなわち、Na2Oが0.2質量%~4.0質量%の範囲で、Naイオンがシリカコロイドの表面に分布して安定したコロイド状に保ち得る。
【0059】
このようにして調製されたシリカコロイドは、ほとんど中性に近く、かつ、半永久的に安定しており、これを注入液として用いる場合、工場から現場への搬入ならびに注入操作の際にゲル化する心配がない。このシリカのコロイド溶液をそのまま地盤中に注入してもそれ自体実用時間内にゲル化することはないので実用上の固結効果は得られない。
【0060】
また、本発明の地盤注入材は、さらに水ガラスのシリカ分(SiO2)1~20質量%含有することもできる。水ガラスはシラノール基を多く含み、反応性が早いため、初期の強度発現が早い。しかし、シリカコロイドに比べNaを多く含み、ゲル化後、ゲル化物の収縮が起こるため、上記の量にとどめる必要がある。
【0061】
水ガラスを用いた液状化対策用、又は恒久止水用注入材として効果的な地盤注入材とするには、水ガラスとシリカコロイドの配合液を下記の範囲内に設定することが好ましい。
pH : 2~7
シリカ濃度 : 1~10質量%
シリカコロイド濃度 : 0.5~8質量%(全シリカ中の1~80質量%)
水ガラスのシリカ濃度 : 0~9.5質量%(全シリカ中の5~95質量%)
【0062】
以上のシリカを含む酸性シリカ溶液は、シリカコロイド、水ガラス、酸を有効成分とし、これらの三成分を同時に配合してもよいし、酸をいずれかのシリカ混合した上で配合してもよいし、酸の中に上記シリカをそれぞれ、あるいは同時に混合してもよい。
・・・
【実施例1】
【0067】
以下、本発明を、実施例を用いてより具体的に説明する。
【0068】
改良対象地盤において、目標耐久年数(n)10年(約3600日)までに80kN/m2 の設計強度を求める場合において、本発明を説明する。
【0069】
(1) 注入材の検討
全体のシリカ濃度、シリカ溶液を検討するための配合液を表1に示す。
【0070】
【表1】
(当審注:表の掲載を省略)
(エ)【表1】について
【表1】の配合No.1~9について、「全シリカ濃度(%)」、「活性シリカコロイド由来シリカ濃度(%)」、「水ガラス由来シリカ濃度(%)」が、この順で、以下のとおり記載されている。
(配合No.1)4%、- 、4%
(配合No.4)4%、2%、2%
(配合No.7)4%、4%、-
上記の配合例について、「活性シリカコロイド由来シリカ濃度(%)」と「水ガラス由来シリカ濃度(%)」の比率を計算すると、「0:100」(配合No.1)、「50:50」(配合No.4)、「100:0」((配合No.7))になるといえる。
(オ)図面
a 図1
「
[図:0001385110000065.jpg]
」 b 図2
「
[図:0001385110000066.jpg]
」
イ 刊行物6に記載された発明
上記ア(ア)~(オ)からみて、刊行物6には、次の発明(以下、「刊行物6発明」という。)が記載されていると認められる。
(刊行物6発明)
「地盤改良を行う耐久性地盤改良工法において地盤中に注入される酸性シリカ注入液であって、シリカコロイド、水ガラス、酸を有効成分とし、これらの三成分を配合されており、シリカコロイドは、液状のアルカリ金属シリカ塩水溶液(水ガラス)からアルカリ金属イオンのほとんどを除去して得られるものであって、例えば、ゼオライト系陽イオン交換体、アンモニウム系イオン交換体のイオン交換樹脂に水ガラスを通過させ、生成したシリカコロイドを80℃~90℃の温度でさらに水ガラスに加え、再び上記イオン交換樹脂に通過してイオン交換を行って得られる比較的純粋な活性シリカコロイドであり、「活性シリカコロイド由来シリカ濃度(%)」と「水ガラス由来シリカ濃度(%)」の比率が、「0:100」、「50:50」及び「100:0」であり、 地盤注入材とするために、pHを2~7、シリカ濃度を1~10質量%に設定される、酸性シリカ注入液。」
(7)刊行物7
ア 刊行物7に記載の事項
(ア)「【請求項1】
コンクリート構造物の近接部或いは掘削後コンクリート構造物を構築する予定部の近接部に硫酸イオンを含む非アルカリ性シリカ系注入材を注入することにより地盤改良領域を形成する地盤改良工法において、
地下水面下の硫酸イオンを含む非アルカリ性シリカ注入材による固結土または地盤改良領域全体の硫酸イオン濃度の平均が10000ppm以下になるように注入することを特徴とする地盤改良工法。
【請求項2】
前記硫酸イオンを含む非アルカリ性シリカ系注入材が、水ガラスと硫酸を有効成分として含有し、水ガラスに起因するシリカ分が2~15質量%であり、かつ、pHが1~8である請求項1記載の地盤改良工法。
・・・
【請求項7】
前記硫酸イオンを含む非アルカリ性シリカ系注入材が、活性シリカまたはコロイダルシリカを含む請求項1~6のうちいずれか一項記載の地盤改良工法。」
(イ)「【0002】
シリカを主剤とした薬液注入による地盤改良工事において、液状化対策工等、構造物近傍部を中心として広範囲に経済的に地盤改良を行う場合、長いゲル化時間で長期耐久性を得る事が必要となる。このためには水ガラス注入材(水ガラスグラウト)の劣化要因であるアルカリを酸で除去した酸性シリカ溶液を用いる事が必要となる。このため水ガラス中のアルカリを除去してシリカを固結する為の硬化剤として硫酸が使用されている。硫酸は、他の酸や塩に比べ添加量が少なくてもpHを変化させることができる。そのため、シリカ以外の水溶性反応副生成物の少ない地盤改良を行えることから、反応生成物の量から考えると周囲の環境に影響を与えにくいという利点を有している。
【0003】
しかし、建造物の液状化対策における薬液注入において、非アルカリ性の注入材を用いた地盤改良を行う際、ゲル化物中の水溶性反応副生成物である硫酸ソーダや過剰硫酸にかかわる硫酸根が溶出して、コンクリート構造物や土中埋設物に接触したり、地下水に溶出してコンクリート構造物や土中埋設物に接触し、コンクリート構造物や水質に悪影響を及ぼすことがある。ここで、本発明において、コンクリート構造物とはコンクリートからできた構造物であり、トンネル等の地下構造物、斜面の擁壁、護岸構造物、住宅、道路、タンク等の構造物等マンホール等や地中間等の地中埋設コンクリートを挙げることができる。
・・・
【0010】
そこで、本発明の目的は、硫酸を用いながら地盤改良領域全体におけるシリカ注入材の反応生成物の影響を低減しつつ、コンクリート構造物または土中埋設物に接する硫酸イオンを減少させることにより、コンクリート構造物等を保護することを可能にする地盤改良工法を提供することにある。
・・・
【0030】
本発明においては、前記硫酸イオンを含む非アルカリ性シリカ系注入材は、水ガラスと硫酸を有効成分として含有し、水ガラスに起因するシリカ分が2~15質量%であり、かつ、pHが1~8であることが好ましい。また、本発明においては、前記地盤改良領域に含まれる硫酸イオン濃度の平均は8000ppm以下であることが好ましい。さらに、本発明においては、前記硫酸イオンを含む非アルカリ性シリカ系注入材を、地盤改良領域に部分的に注入することが好ましい。また、本発明においては、硫酸イオンを含まないシリカ系注入材または硫酸イオン含有量が前記硫酸イオンを含む非アルカリ性シリカ系注入材より少ないシリカ系注入材を、前記硫酸イオンを含む非アルカリ性シリカ系注入材が注入されていない部分に注入することが好ましい。さらに、本発明においては、さらに硫酸イオンの固定化材としてカルシウム塩を有効成分とする注入材を注入することが好ましい。さらにまた、本発明においては、前記硫酸イオンを含む非アルカリ性シリカ系注入材は、活性シリカまたはコロイダルシリカを含むことが好ましい。また、本発明においては、前記硫酸イオンを含まない非アルカリ性シリカ系注入材または硫酸イオン含有量が前記硫酸イオンを含む非アルカリ性シリカ系注入材より少ないシリカ系注入材が、リン酸またはリン酸化合物を有効成分として含むことが好ましい。さらに、本発明においては、前記コンクリート構造物と前記硫酸イオンを含む非アルカリ性シリカ系注入材を注入する領域の間の領域にリン酸若しくはリン酸化合物を有効成分とする注入材またはシリカ系注入材を注入することが好ましい。
・・・
【0043】
本発明によれば、地盤改良領域全体におけるシリカ注入材の反応生成物の影響を低減し、コンクリート構造物または土中埋設物に接する硫酸イオンを減少させることにより、コンクリート構造物等地中埋設物を保護すると共に、反応生成物を少なくすることによって水質保全性にすぐれた地盤改良工法を提供することができる。
・・・
【0082】
<実施例6>
注入材中の硫酸イオンを含まないシリカ系注入材により硫酸イオンの交換することにより硫酸イオンを低減する方法
表4の非アルカリ性シリカ系注入材において、非アルカリ性シリカ系注入材を硫酸イオン量で50%減らし5.75mLとし、非硫酸系反応剤として75%リン酸10mlを用いで同様のpHとゲルタイムに調整した。配合は下記表7に示すとおりである。」
(8)刊行物8
ア 刊行物8に記載の事項
(ア)「2.特許請求の範囲
地盤中に注入液を注入して、前記地盤を固結する地盤注入工法において、前記注入液としてpHが4~7およびゲル化時間が20時間以内に調整された珪酸のコロイド溶液を用いることを特徴とする地盤注入工法。」(第1頁左下欄3~8行)
(イ)「浸透性がよく、かつ地盤中で分散せずに固結するのに適したゲル化時間は30~120分である事が経験的に判つている」(第1頁右下欄下から5行~下から3行)
(ウ)「本発明における珪酸のコロイド溶液(シリカゾル)とは液状のアルカリ金属珪酸塩水溶液(水ガラス)からアルカリ金属イオンの殆んどを除去して得られるものであつて、例えばゼオライト系陽イオン交換体、アンモニウム系イオン交換体などのイオン交換樹脂に水ガラスを通過させ、生成したシリカゾルを80℃~90℃の温度でさらに水ガラスに加え、再び前記イオン交換樹脂に通過してイオン交換を行なつて得られるものであり、比較的純すいな(稀薄な)シリカゾルが得られる。
・・・
・・・又、以上の珪酸コロイドはモル比(SiO2/Na2O)でほぼ1000~10とし、pHは8~10がコロイドの安定上望ましい。
又、SiO2の濃度は60~10重量%である事が注入液として固結強度の点から望ましい。
・・・
しかるに、前記珪酸のコロイド液と酸を加えてpHが4~7でかつ、ゲル化時間を20時間以内に調整したものを地盤中に注入すると珪酸コロイドは地盤中に浸透している過程において不安定化し、ゲル化が促進して、分散、逸脱する事なく固結する。」(第2頁右上欄5行~右下欄12行)
(9)刊行物9
ア 刊行物9に記載の事項
(ア)「【請求項1】
シリカグラウトを地盤中に注入する地盤注入剤であって、該シリカグラウトがシリカコロイドと微粒子球状シリカを含有する複合シリカコロイドを主材とすることを特徴とする地盤注入剤。
【請求項2】
前記微粒子球状シリカが平均粒径0.1~1.0μmで、比表面積が5~40m2/gであり、1~50質量%含有する請求項1記載の地盤注入剤。
【請求項3】
前記シリカコロイドが、粒径6~50nmのコロイダルシリカを1~50質量%含有する請求項1または2記載の地盤注入剤。」
(イ)「【0013】
本発明は、シリカコロイドに微粒子球状シリカを加えてなる複合シリカコロイドであって、該微粒子球状シリカはシリカコロイドよりも粒径が大きく、超微粒子セメントよりも粒径が小さくそれ自体では反応性がなく、また、純粋なシリカ粒子であるシリカコロイドとも直ちに反応せずシリカコロイドに加えて微粒子の骨材としての効果があると共に、時間が経てばシリカコロイドと互いのシリカ表面のシラノール基(-OH)同志が結合して、大きなコロイド粒子に成長して大きなコロイド間に小さなコロイドが填充されてお互いにシラノール基が反応して一体となった強固なシリカゲルを形成することを見出し、上記課題を解決して本発明を完成が完成されたものである。」
(10)刊行物10
ア 刊行物10に記載の事項
(ア)「【請求項21】
地盤中に懸濁液を旋回流噴射ノズルによって微細粒子化して注入することにより地盤の細粒分を増加させ、地盤密度を増大させて地盤を強化するための地盤注入材であって、懸濁液はホワイトカーボン、炭酸の多価金属塩、シリカフューム、ベントナイト、スラグ、セメントのシリカゾルを粉砕したシリカ液からなることを特徴とする地盤注入材。」
(イ)「【0029】
表2は、ホワイトカーボンやベントナイト、シリカフューム、炭酸カルシウム、微粒子スラグ、セメント等のシリカ細粒子の粒径を示したものである。
【0030】
【表2】
(当審注:表の掲載を省略)」
(11)刊行物11
ア 刊行物11に記載の事項
(ア)9頁の表2.1.4
(当審注:表の掲載を省略)
(イ)12-13頁
「表2.2.2 耐久性を考慮した注入材と使用目的、特徴および実施状況」の「使用注入材(品名)」が「活性シリカコロイド」のものについて
「内容」の項目には、「活性シリカコロイド:水ガラス中のアルカリをイオン交換法で脱アルカリして増粒してコロイド化したグラウト。粒径5~20nm」、「活性複合シリカコロイド:活性シリカコロイドと小さなシリカからなる非アルカリ性複合シリカコロイド。粒径が1~20nm」と記載されている。
また、「特徴」の項目には、「シリカの溶脱がほとんどない。ゲルの体積変化が小さいため化学的にも構造的にも安定しており強度低下がない。」と記載されている。
(ウ)14頁
「表2.2.4 薬液注入工法の分類と急速浸透注入工法と注入材の組合わせ」から、以下の事項が読み取れる。
a 薬液注入工法が、「浸透注入工法」と「急速浸透注入工法」に分類されていること。
b「浸透注入工法」がさらに「二重管複合注入工法」と「ダブルパッカ工法」に分類されていること。
c「急速浸透注入工法」がさらに「柱状浸透注入工法」及び「三次元同時注入工法」に分類され、「三次元同時注入工法」には<工法名>として「多点同時注入工法」があること。
(エ)41頁8-18行
「・・・酸性-中性領域でのシリカの溶解度は極めて低く一定であるが、アルカリ領域(pH=10以上)では溶解度が上昇する特徴を持つ。また、無定形シリカの溶解度は比表面積が小さくなる(粒径が大きい)ほど低下する傾向にある。・・・
・・・活性シリカコロイドの耐久性はイオン交換法による脱アルカリと増粒によるコロイド化である。また活性複合シリカコロイドは、大きなシリカコロイドと小さなシリカからなる活性複合シリカコロイドである。懸濁型の耐久性は超微粒子複合シリカの水和結合による。」
(オ)42頁
「表3.4.1 無定型シリカの粒径」には以下の点が記載されている。
a「活性シリカコロイド(パーマロック・AT,Hi)」の粒径が「10~20nm付近」であること。
b「活性複合シリカコロイド(パーマロック・ASF-II)」の粒径が「1~20nm」であること。
(カ)44頁21行-46頁10行
「○3(当審注:実際は○の中に3。以下同様) 大きなシリカのみのコロイド溶液は、活性シリカに少量の水ガラスを加えて、高分子化と濃縮を行って製造する・・・。このシリカコロイドは、コロイドを形成するまでの過程で重合反応が完了し、シラノール基はコロイド表面に存在しているだけの極めて反応性の少ない状態になっている。したがって、ゲル化後の重合反応は少ないためゲル化物の収縮はほとんどない。ゆえに、コロイドのシリカ濃度が高いわりには強度発現が遅く、初期強度は低いが長期的には高強度となり収縮がほとんどない。
○4 活性複合シリカコロイドは、反応性の高い小さなシリカが存在しているため活性状態にあり、そのまま放置すれば、前述したように高分子化が進行し所定時間後にゲル化が生じるが、このシリカの高分子化はゲル化後もゲル中で進行して強度が増加し続ける。
前述したように、シリカ分子の高分子化はシラノール基のシロキサン結合による重縮合によるものであるから、当然の帰結として-OH+-OH→H2Oによる脱水現象を生じ、シリカゲルは収縮する。活性複合シリカコロイドであるパーマロック・ASFは、大きなシリカコロイドへの成長により、構造的にも安定しているという効果をもつため、配合にもよるが収縮量は200日で8%以内であり、その後はほぼ一定値を保つ。固結砂においては砂が骨格となっているので、収縮することはない。その間の強度は経時的に増加してほぼ一定値となる。酸性シリカゾルのシリカは、小さな分子のシリカ粒子であるところから、ゲル化後の高分子化の継続による脱水で生じたシリカの収縮は400日でほぼ25%となり、過大な収縮は強度の低下をもたらす・・・。」
(キ)52頁11-12行
「・・・活性シリカコロイドをベースにしたものは、コロイドによって構造が安定しているため体積収縮が少ない・・・」
(ク)56頁下から3行-下から1行
「・・・強度増加は脱アルカリによる化学的安定性とコロイド化による構造的安定によってもたらされるものとみなすことができる。」
(ケ)77頁の表4.1.1
(当審注:表の掲載を省略)
(コ)81頁下から5-末行
a「活性複合シリカコロイド
●同一pHに対しゲルタイムが長い
●同一ゲルタイムに対し酸の使用量が少ない」
b 図4.2.3(口絵2)(シリカグラウトのゲルタイム、pH、耐久性の関係と環境保全性)から、シリカグラウトには、ゲルタイムが数秒の瞬結性を有するものから、十数時間までのものがある点、が看て取れる。
(サ)83,84頁 表4.2.1
(当審注:表の掲載を省略)
(シ)88頁5-13行
「活性複合シリカは、活性シリカコロイドとこれに小さなシリカ(特殊ケイ酸ナトリウム)からなる複合シリカが主材となる。固結した注入材は酸性~中性を示すため、シリカが再溶解する量はきわめて少ない。また、改良効果(強度)は、主材のゲルによる粘着力の付与の他、小さなシリカのシロキサン結合の進行に伴う体積変化によって、土粒子を拘束する効果による。さらには、活性複合シリカに含まれる活性シリカコロイドがゲル化中で骨格構造を形成し、体積収縮量を調整する役割を担っているため、活性複合シリ力は過剰な体積変化を生じない(図5.1.1中、400日以降、体積変化8%程度に収束)。そのため、経時的に改良効果(強度)が安定する傾向を示す。」
(ス)89頁10-16行
「活性シリカコロイド(図3.3.4)は長期にわたって強度が増加し続けるが、初期の強度発現が遅い。その点を改良したものが活性複合シリカコロイドである(図3.3.5)。活性複合シリカコロイドは粒径が大きなシリカと小さなシリカからなり、小さなシリカは初期強度の発現に、大きなシリカは安定したゲルの構造を形成することに寄与している。活性シリカコロイドと活性複合シリカコロイドを総称して、『活性シリカコロイド系注入材(恒久グラウト)』と呼ばれている。」
(セ)106頁
「・・・土中に土粒子間浸透するにつれ、土との接触部のpHが中性方向に移行するとともにゲル化か進行し(図6.1.3)注入液はそれを乗り越えながら固結領域が拡大していく(マグマアクション法)・・・。」
(ソ)139頁1行-140頁7行
「(4)スリーPシステム
・・・
2)特徴
・・・施工管理はコンピューター集中制御システムを採用しており、個々の注入ポイントの注入量・注入速度・注入圧力をコントロールすることが可能である。」
(タ)140頁8-22行
「(5)3Dシステム
1)システム概要
・・・検知器より送信された注入量、注入速度、注入圧力は一括注入管理システムに送信され、異常がある場合には、ポイントごとにポンプの制御信号が送信される。
2)特徴
・・・工期の短縮、省人化、品質の良い施工管理を行うことができる。」
(チ)177頁1行-180頁末6行
「9.5 調査・試験について
9.5.1 設計・施工に関する調査・試験項目の概要
恒久グラウト注入工法の設計・施工に先立ち、調査・試験を行い、現地対象地盤の特性や施工性を把握する。・・・
9.5.2 事前調査
(1)原位置調査
事前調査に先立ち、現地周辺地盤における既往の土地調査に関する資料の収集を行い、土質特性の把握をする。・・・
(2)現地砂の調査
室内配合試験に先立ち、原地盤試料の物理特性・力学特性を把握することを目的に行う。・・・
(3)改良砂の調査(室内配合試験)
基本的には、採取された不攪乱試料を用い改良供試体を作成する。これを用いて各種力学試験を行い、薬液の種類、シリカ濃度、配合などを決定することを目的に行う。・・・
9.5.3 事後調査
(1)原位置調査
・・・
・現場透水試験:・・・
・孔内水平載荷試験:・・・
(2)サンプリング調査
・・・一軸圧縮試験はその結果から簡易的に液状化強度を予測することが可能なため、重要な試験となる。・・・
・一軸圧縮試験:・・・
・三軸圧縮試験CD,CU:・・・
・繰返し非排水三軸試験:・・・
・シリカ含有量試験・・・:・・・ 」
(ツ)192頁7行-206頁末行
「9.6.5 現場採取土注入液配合設計法(本設注入試験センターによる)
液状化対策工は、注入対象土層毎に異なる地盤条件や採用する急速浸透注入工法に対応して、注入設計、配合設計を行う。配合設計は、注入設計における注入諸元と設計液状化強度を満たすように設計しなくてはならない。このため、現場採取土を用いて室内実験を行い、注入時間、目標強度に合った配合を決定する。・・・
(1)配合試験フロー
配合は、目標強度・ゲルタイムを満足するように現場採取試料を用いた室内配合試験を実施して、シリカ濃度・反応剤添加量を設定する。・・・
1)事前調査および土質定数の決定
・・・
2)設計強度と室内配合強度の決定
・・・地盤の不均一性を考慮して、室内改良強度は・・・決定される。
・・・
3)配合の決定
配合は室内改良強度となるようなシリカ濃度を決定したのち、施工方法や地盤状況に応じて必要なゲルタイムとなるように反応剤の量を決定する。
・・・
(5)ゲルタイムの設定
気中でのゲルタイムは施工時間より長くなるように設定し、なおかつ現地土の土に混合した際の土中ゲルタイムは、数十分から施工時間と同程度となるように設定する。なお、ゲルタイムは薬液のシリカ濃度やpHによって異なる。また、練混ぜ水によってもゲルタイムが異なるため、特に現場で使用する水が特殊な場合にはこれを用いた配合試験を実施することとする。
・・・
2)薬液pHと土中ゲルタイム
・・・
・・・改良対象となる地盤にはアルカリ金属塩などが多く含まれるため、薬液の酸とこれが反応し、注入された薬液のpHが中性方向へ移行することにより、ゲルタイムが短くなる傾向を示す。ただし、薬液のpHを低下させることにより、所定のゲルタイムを確保することは容易である。
・・・
3)諸条件がゲルタイムに及ぼす影響
活性シリカコロイドのゲルタイムは、薬液のpHを低下させることにより長いゲルタイムを確保することができる・・・。ただし、同一のpHであってもシリカ濃度が高い場合、ゲルタイムは短くなる傾向にある。
また、ゲルタイムは液温によっても異なり、液温か低下するほどゲルタイムは長くなる傾向を示す・・・。
・・・
(6)改良強度の基本的傾向
改良強度の基本的傾向として、豊浦砂を用いた改良強度試験結果を図9.6.23,図9.6.24に示す。改良強度はシリカ濃度が高いほど強くなる傾向を示し、同一のシリカ濃度であっても相対密度が高いほど強くなる傾向を示す(図9.6.23)。また、その強度変化は養生初期より1ヶ月にかけて急激に、その後緩やかに増加する傾向を示す・・・。
・・・
(7)現場採取土の改良強度
1)試験結果一覧
現場採取土の粒径加積曲線を図9.6.25に示す。この砂を用い、各シリカ濃度のパーマロック・ASF-IIを注入した供試体の圧縮強度を図9.6.26に示す。改良強度は現場によって粒径や相対密度などが異なるため、その発現割合が異なる傾向にある。
・・・ 」
(テ)207頁1-下から3行
「9.6.6 シリカ量分析による改良効果の評価法-地盤ケイ化評価法-
・・・
この試験法は薬液注入後の評価方法の一つで、注入地盤のSiO2濃度の測定値から薬液のSiO2濃度を求めて、注入地盤の強度を推定する方法である。事前に現場採取土を用いて現場と同一の密度の供試体を作製し、そこに種々のシリカ濃度の注入液を浸透させて固結供試体を作製して、強度試験を行う。その供試体のシリカ濃度を分析し、シリカ濃度と強度の関係を求めておき、注入地盤の採取土のシリカ濃度の分析結果から注入地盤の強度を推定する。今後、改良地盤からSiO2濃度を推定し、改良地盤に含まれる薬液のSiO2濃度を求める方法は、品質管理の一つとして、薬液注入後の評価方法として有用と思われる・・・。」
(ト)263頁下から12行-264頁4行
「12.3 マイクロバブルによる不飽和化工法
・・・
SB注入工法は、低濃度シリカ注入材に10~100μmの気泡を混入(SB)し、地盤内に浸透注入を行う。注入されたSBは土粒子間で気泡を包含した状態で固結し、その結果、以下の改良効果を得ることができる。
・・・
・シリカ濃度を低く設定することによるコストダウン
・不飽和地盤の耐久性向上(シリカ溶液のゲル化に伴う透水係数の低下)」
(12)刊行物12
ア 刊行物12に記載の事項
(ア)10頁
「表2.5 シリカグラウトのシリカ粒子の粒径」からは、以下の事項を読み取ることができる。
a 「活性シリカグラウト」の粒径が「10nm付近」であること。
b 「超微粒子複合シリカグラウト」が、「平均粒径3~4μmの超微粒子シリカと0.1~10nmのシリカ溶液からなる超微粒子複合シリカコロイド」であること。
(イ)10頁下から9行-下から6行
「・・・シリカゾルあるいは活性シリカコロイドは水ガラスを素材としているものの,水ガラスを加工してシリカ粒子をゾル状あるいはさらに増粒してコロイドとしたうえで,地盤中に注入することによりゲル化のメカニズムや耐久性が水ガラス系と全く異なる特性を発現する・・・」
(ウ)11頁の図2.3について
a 「本設注入-恒久グラウト」の「中~低強度」において「活性シリカコロイド「パーマロック」*5」が用いられる点を読み取ることができる。
b 脚注の*5には「『パーマロック』は溶液型で液状化防止,恒久地盤改良に最適であるが,仮設注入でも掘削地盤の恒久止水,恒久固化,水質保全に適用が増えている.また,産業廃棄物の封じ込めのためにも使用されている・・・.」と記載されている。
(エ)20頁下から4行-21頁末
「2.5 薬液注入の耐久性に及ぼす要因と長期耐久性室内試験項目
『薬液注入の耐久性』という場合,注入材そのものの化学的耐久性が最も重要になるが,耐久性というのもが注入地盤の強度,ならびに止水性の経時的永続性を意味する以上,当然のことながら,注入材の有する浸透固結特性,注入地盤の土質条件や施工方法等の施工条件もまた重要な条件となる(表2.7).
薬液注入は注入工法の原理からいって土粒子間浸透によって固結することが基本であるので,注入材はゲル化時間が長く粘性が低いことが条件であり,注入可能限界内の土に適用され,また,地下水流の影響を受けやすい場合や,粗い土層が介在する場合は,注入材自体の希釈固結性が優れていることが好ましい.施工法としては一次注入として懸濁液,あるいは瞬結グラウトを注入したうえで,二次注入によって土粒子間浸透させるといった手法が必要である.この場合,一次注入材と二次注入材は相性がよくあるいは劣化を生じないことが要求される.
表2.7のうちの注入材そのものの耐久性については,そのゲル化と耐久性のメカニズムを解明し,さらに以下の室内試験を行う.
○1 固結土の強度と透水性の長期間の経時的測定
○2 ○1の要因となるSiO2の溶脱やゲルの収縮等のゲルの経時的変化の測定
・・・
表2.7 薬液注入工法における耐久性におよぼす要因
(当審注:表の掲載を省略)」
(13)刊行物13
ア 刊行物13に記載の事項
(ア)2枚目
「パーマロック・ATの特長
パーマロック・ATは、イオン交換法によって水ガラスのアルカリを除去して得られた活性シリカをベースにして濃縮増粒したシリカコロイドからなる自然に優しい恒久性溶液型グラウトです。
注入液は中性域である上、構成成分は全て無機物であるため、環境保全性に優れています。
パーマロック・ATの硬化物は、シリカ(SiO2)の溶脱が長期にわたってほとんど無く、極めて耐久性に優れています。
パーマロックの硬化物は経時的に強度が増加し、強度低下がありません。
・・・
硬化時間は短時間硬化から長時間硬化まで調整が可能です。・・・」
(イ)3枚目
「パーマロックAT-30の物性
SiO2濃度 30~31重量%
Na2O濃度 0.7重量%以下
比重 1.21~1.22
pH 9~10
平均粒径 10~20nm
・・・ 」
(14)刊行物14
ア 刊行物14に記載の事項
(ア)2枚目
「パーマロック・ASF-II(液状化防止用)の特長
・パーマロック・ASF-IIは、イオン交換法によって水ガラスのアルカリを除去して得られた活性シリカをベースとした、自然に優しい活性複合シリカグラウトです。
・注入液は、構成成分は全て無機物であり、固結砂は殆ど中性値を保ち、環境保全性に優れています。
・ホモゲルからのシリカ(SiO2)の溶脱が長期にわたってほとんど無く、ゲル強度の低下も無い耐久性に優れたグラウトです。
・注入液の粘度は水とほとんど同等で、十数時間の長いゲルタイムで連続注入が可能です。・・・液状化防止工事にも適しています。
・長期にわたり優れた不透水性と固結性を維持しますので、液状化防止のみならず、砂地盤の恒久地盤改良にも適用できます。」
(イ)4枚目
「標準配合と性能
パーマロック・ASF-IIの標準配合(400l当り)
・・・
A+B液のpH 3~4
ゲルタイム(20°C)※ 12時間以上
・・・ 」
(15)刊行物15
ア 刊行物15に記載の事項
(ア)「1.はじめに
従来岩盤注入はセメント系注入材が用いられてきた.しかし近年の技術革新に伴う岩盤注入の適用分野の拡大が要望されるにつれ,超微粒子セメントでも困難な亀裂の止水が課題となっている.液状化対策等に恒久グラウトとして使用されている活性シリカコロイド1)は,浸透性,恒久性に優れ,ホモゲルの収縮がほとんどなく,超微粒子セメントとの相性が良く2),シリカコロイド(5~20nm)は超微粒子セメント(5~10μm)より浸透性が良いという特性がある3).特に高濃度活性シリカコロイド4)で固結させたサンドゲルが,動水勾配の高い浸透水圧下において長期耐久性に優れていることは本研究者等によりすでに報告した5).これらの特性は,ホモゲルとして充填される岩盤亀裂の止水用として適用性が高いと考えられるので,岩盤注入を対象とした高濃度活性シリカコロイド(シリカ濃度29%及び42%)のホモゲルに関する基礎的実験を行った.」(1頁1-9行)
(イ)「2.ホモゲルの物性評価
・・・
2-2 ゲルの体積変化に関して
岩盤亀裂注入の場合,ホモゲルの収縮が生じないことが必要である.このため,養生に伴うホモゲルの体積変化を計測した.容積200mlのメスフラスコに100mlの薬液を入れゲル化させた後,200mlの標線まで蒸留水を満たした状態で保管し,蒸留水の体積からホモゲルの体積を計算した.
図-2に示す結果より,体積変化率はほとんどなくホモゲルが安定していることを確認した.」(1頁10-22行)
(ウ)「3.強度特性
岩盤亀裂注入において高浸透水圧下における耐久性にはホモゲルの強度特性のデータが必要であり,ホモゲルの一軸圧縮試験を行った.またサンドゲルの一軸圧縮試験も併せて検討した.
活性シリカコロイド系注入材は長期間強度が増加することが促進試験により明らかになっているが1),6),ホモゲルで養生温度を高くする促進実験は困難であったので,サンドゲルでの促進試験結果からゲルの強度を算出した.
3-1 一軸圧縮試験
・・・・米倉ら7)は,砂の表面積,相対密度とホモゲル強度からサンドゲル強度を予測しており,その関係を併せて示した.実験値と米倉の予測式が良い近似を示したことから,サンドゲルの促進実験結果を予測式に代入すると,シリカ濃度29%では100kN/m2,42%では200kN/m2のホモゲル強度があることが推測できる.」(1頁28行-2頁10行)
(エ)「5.まとめ
・・・
・ホモゲル強度とサンドゲル強度には相関性があり,サンドゲル強度からホモゲル強度の予測が可能であることを確認した.
・・・
これより,高濃度活性シリカコロイドは超微粒子セメントでも止水が困難な岩盤亀裂注入に適用できる特性を持つことが予想される・・・.」(2頁26-38行)
(16)刊行物16
ア 刊行物16に記載の事項
(ア)「【請求項1】
地盤中に非アルカリ性シリカ注入液を注入する地盤注入工法であって、該注入液の注入時間(H)と土中ゲル化時間(Ts)が以下の条件を満たすように設定する地盤改良工法。
(1) 0.01≦A<1 … 式(1)
(2) Ta>H>Ts
(3) 1500分>H>15分
(4) pHaが1.5~8
ここで、
A :土中ゲル化時間Ts(時間)と注入時間H(時間)の比(=Ts/H)
Ta:注入液の気中ゲル化時間(20℃)
Ts:現物採取土と注入液の混合土のゲル化時間
H :1ステージ当たりの注入時間
【請求項2】
地盤改良を行う地盤において、以下の(1)~(9)の手法で注入液の配合設定を行うことを特徴とする地盤改良工法。
(1) 注入液の配合(シリカ濃度と反応剤濃度)と気中pHaと気中ゲル化時間(Ta)の関係を確認する。
(2) 改良対象地盤からの採取土と注入液を用いて、注入液の配合と、土中ゲル化時間(Ts)と土中pHsの関係を確認する。
(3) 採取土と注入液を用いて、注入液の配合と固結採取土の強度(qu)の関係を確認する。
(4) 要求される地盤改良強度から注入液の配合のシリカ濃度を決定する。
(5) 注入対象土層における改良土の単位体積あたりの注入量を算出する。
(6) 注入孔間隔と注入ステージ長を決定し、単位ステージあたりの受持土量から1ステージあたりの注入量(Ql)を算出する。
(7) 毎分吐出量(ql)を設定し、1注入ステージ当たりの注入時間(H)を設定する。
(8) 注入時間(H)と土中ゲル化時間(Ts)の関係から注入液の反応剤濃度を設定する。
(9) 以上より要求される改良強度と注入時間(H)から注入液の配合を設定する。」
(イ)「【実施例】
【0072】
以下、本発明を実施例によって本発明の原理と構成、効果を説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
【0073】
〔実験1〕
1)pHと強度変化
シリカグラウトの固結強度はpHによって変化することを実証するため、豊浦標準砂を用いた混合法(浸透法でもよい)によるサンドゲル供試体を作成し(Dr=60%)、一軸圧縮強度を測定した。
(1) モールド
内径約50mm、長さ約100mm
(2) 試料砂
豊浦標準砂
(3) シリカ注入液
【0074】
活性シリカに水ガラス(またはアルカリ)を加えて安定化したアルカリ性シリカゾルに酸を加えた酸性シリカ液を実施例とする。
【0075】
〔活性シリカ〕
活性シリカは、3号水ガラスを水で希釈した液を陽イオン交換樹脂に通過して処理し、得られるpH2.8、比重1.03、SiO2=4.5%のシリカである。
【0076】
上記において活性シリカの代わりに活性シリカを増粒したコロイダルシリカを用いてもよい。又は、水ガラスと酸を加えて水ガラスのアルカリを除去して得られた酸性シリカゾルからなる酸性シリカ液を用いてもほぼ同様の効果が得られる。コロイドの大きな場合は、図1の活性シリカ系コロイダルシリカ(シリカ-II)の特性を持ちコロイドの小さな酸性シリカゾルの場合は、図1の水ガラス系酸性シリカ液(シリカ-I)の特性を持つ。
【0077】
この、上記酸性シリカ液では酸として75%リン酸を用い、シリカ濃度が5%となるように調整した。また、リン酸の添加量を換え、薬液のpHを2~7に調整した。
【0078】
pHと一軸圧縮強度の変化を表2に示す。
【0079】
シリカグラウトは酸性領域において、中性に近いほど一軸圧縮強度が高く発現し、酸性側になるほど一軸圧縮強度は低く発現する。
【0080】
【表2】
(当審注:表の掲載を省略)
【0081】
2)シリカ濃度とゲル化時間
シリカグラウトの地盤中でのゲル化時間は薬液中の硬化剤の量以外にも、シリカ濃度や地盤中の環境に左右される。薬液中のシリカ濃度が高い場合、ゲル化時間が早くなる。また、シリカグラウトをテーブルテストにより固結させた時のゲル化時間(ホモゲルのゲル化時間即ち気中ゲル化時間Ta)と、現場採取砂の中にシリカグラウトを混合し、ゲル化させた時のゲル化時間(サンドゲルのゲル化時間-土中ゲル化時間:Ts)とでは、砂のpH、砂中の成分の影響を受け差が出る。そこで、シリカ濃度6%でのゲル化時間(Ta)、土中ゲル化時間(Ts)(神戸現場採取砂)を測定した(表4)。
【0082】
コロイダルシリカ、水ガラス(モル比3.75)、75%リン酸を混合し、シリカ濃度が4、5、6%となるように調整し、薬液のみのゲル化時間(気中ゲル化時間)を測定した。
【0083】
また、薬液10ml試料砂(神戸現場採取砂)を30g混合し、土中ゲル化時間(Ts)を測定した。その結果を(表4)に示す。
【0084】
また、シリカ濃度5%の気中ゲル化時間(Ta)と現場砂中に混合した場合の土中ゲル化時間(Ts)とpH(pHs)の関係を図2に示す。
【0085】
この時の試料砂のpH試験は、豊浦標準砂pH7.26、現場採取砂pH7.20である。
【0086】
また、現場採取砂のカルシウムとClの含有試験の結果を表3に示す。
【0087】
【表3】
(当審注:表の掲載を省略)
【0088】
【表4】
(当審注:表の掲載を省略)
【0089】
シリカグラウトは表2に示すとおり、酸性溶液型シリカグラウトの場合、中性に近いほど固結体の一軸圧縮強度が高くなる。しかし、中性領域になるほどゲル化時間が短く固結しやすい。
【0090】
また、シリカ濃度が薄いとゲル化時間が長く、濃いとゲル化時間が短くなる。
【0091】
しかし、実際に注入する地盤においては、注入液が地盤中の貝殻等のカルシウム分や微量のアルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩(表3)と反応してしまい、土中ゲル化時間(Ts)が薬液の気中ゲル化時間(Ta)より短くなる(表4、図2)。
【0092】
表4では、シリカ注入液、注入液混合砂のpHとゲル化時間を比較した。
【0093】
シリカ注入液の気中ゲル化時間に比べ、現場砂中での土中ゲル化時間のほうが短い。これは現場砂が中性付近にある事と、カルシウム分(表3)による。」
(ウ)「【0124】
〔実施例2〕
実施例1の結果をふまえて、実際地盤の浸透試験を行った。
【0125】
(1) 注入方法
本発明により注入する薬液の配合は土中ゲル化時間と注入時間の比式(1)の範囲で設計し地盤改良する場合と、本発明が設定する範囲外の比較例1、2の方法において地盤を改良する場合とを比較した。
尚、注入率は40%とした。
注入速度は、現場注入速度試験を行い決定した。
【0126】
○現場注入速度試験
注入を行う地盤において浸透により薬液が注入する注入速度を求める実験を行った。まず、注入を行う地盤において薬液を注入する速度と注入圧力の関係を実測し、図8に注入しない場合をゼロとし、縦軸に注入圧力、横軸に注入速度を記録した。
【0127】
注入速度を上げると注入圧力も上がり、比例関係にある図8の初期直線勾配領域と、初期直線勾配から破壊勾配領域までの漸移領域の注入速度の範囲では、地盤中の空隙が薬液に置き換わっていると考えられる。しかし、注入速度と注入圧力がこの領域から外れると地盤中に乱れが生じ、脈状に注入されたり、亀裂が入るなどして浸透注入が行われていないことがわかる。これより、注入圧力と注入速度による初期直線勾配が求められ、比例関係から外れる注入速度を限界注入速度11(l/min)とし、漸移領域をq=11~16(l/min)とした。
【0128】
この結果より、本実験の注入速度qは限界注入速度以下の10(l/min)で行った。
【0129】
本発明と比較例1、2を、表8にて比較する。
【0130】
【表8】
(当審注:表の掲載を省略)
【0131】
表8の算出方法
1)本発明の地盤改良方法
改良地盤の体積=(4m/2)3×3/4×π=18.840m3=18840l
※改良地盤の体積は注入孔間隔より直径4mの固結体が作成されるものと考える。
注入量Q=改良地盤の体積×注入率=18840×0.4=7536l
注入時間H=注入量Q/注入速度q=7536/10=753.6分
注入時間比A=土中ゲル化時間Ts/注入時間H=14.5/251.2=0.058
これより本発明の地盤改良方法では式(1)の0.01≦A<1の範囲に入るので本発明の範囲である。
【0132】
2)比較例1:薬液の土中ゲルタイムTsが長く、注入時間比がA>1の場合の例を示す。
注入時間比A=土中ゲル化時間Ts/注入時間H=1000/753.6=1.327
【0133】
3)比較例2:薬液の土中ゲルタイムTsが短く、注入時間比がA<0.01の場合の例を示す。
注入時間比A=土中ゲル化時間Ts/注入時間H=7/753.6=0.009
【0134】
(2) 結果
表8に設定した注入条件で注入を行った後、それぞれの固結地盤よりサンプルを採取し土中pHと土中ゲル化時間を測定した。また、一週間後の一軸圧縮強度を測定した。サンプルの採取位置は改良地盤の図9において、サンプル1は隣接する注入固結体と接触する地盤、サンプル2は注入液の吐出口付近の地盤、サンプル3は固結体外周部の地盤とした。同様に比較例1、2においてもサンプルを採取し、改良地盤の比較を行った。その結果を表9に示す。データは3つの資料の平均値である。
【0135】
【表9】
(当審注:表の掲載を省略)
【0136】
本発明を用いた固結地盤は吐出口付近の地盤(サンプル2)、固結地盤の外周部(サンプル3)、隣接固結地盤の接触部分(サンプル1)のすべてのサンプル位置で1日経過後にゲル化が見られた。また一軸圧縮強度もほぼ一定に発現することがわかった。」
(17)刊行物17
ア 刊行物17に記載の事項
(ア)「【請求項1】 地盤注入液を注入液加圧部から複数の注入液送液系統を通して地盤中の複数の注入ポイントに注入するに際し、複数の注入液送液系統に流量圧力検出器を設け、これら検出器から検出された注入液の流量および/または圧力データを注入監視盤を備えた集中管理装置に送信し、注入液送液系統からの注入状況を前記注入監視盤の画面に表示し、一括監視を行って注入管理することを特徴とする注入管理方法。
・・・
【請求項5】 請求項1において、前記集中管理装置に所望の範囲の注入圧力および/または流量を予め設定しておき、前記注入液送液系統からの注入が上記設定範囲を維持するように注入管理する請求項1に記載の注入管理方法。
・・・
【請求項13】 請求項1において、注入監視盤に、時データ、場所データ、および注入圧力および/または流量にかかわる注入データを画面表示して注入管理する請求項1に記載の注入管理方法。
・・・
【請求項18】 請求項1において、注入領域の地盤ないしは構造物には変位センサが設けられ、この変位センサからの情報を集中管理装置に送信し、地盤ないしは構造物の変位状況ならびに注入液の浸透固結状況を把握する請求項1に記載の注入管理方法。
・・・
【請求項20】 請求項1において、複数の注入液送液系統には注入液か、非注入液かを識別する識別センサが設けられ、前記識別センサからの情報を集中管理装置に送信し、地盤中に注入された注入液の流量を非注入液と区別して把握する請求項1に記載の注入管理方法。
【請求項21】 地盤注入液を注入液加圧部から複数の注入液送液系統を通して 地盤中の複数の注入ポイントに注入するに際し、地盤の所定注入領域に代表的注入ポイントを一ポイントまたは複数ポイント設定し、この代表的注入ポイントの位置する各注入ステージにおける適切な圧力および/または流量を測定し、得られた値の適切な範囲を注入監視盤を備えた集中管理装置に設定し、この設定範囲に基づいて所定の注入領域における各注入ステージでの注入を行なうことを特徴とする注入管理方法。
・・・
【請求項29】 地盤注入液を注入液加圧部から複数の注入液送液系統を通して地盤中の複数の注入ポイントに注入する地盤注入工法において、複数の注入液送液系統にそれぞれ流量圧力検出器を設け、これら検出器から検出された注入液の注入圧力および/または流量のデータを注入監視盤を備えた集中管理装置に送信し、これらデータを注入監視盤に画面表示することにより注入状況の一括監視を行なって、送液系統におけるそれぞれの注入圧力および/または流量を所定の範囲に維持しながら注入するとともに、上記データの情報に基づき、注入の完了、中止、継続あるいは再注入を行なうことを特徴とする地盤注入工法。
・・・
【請求項31】 請求項29において、前記注入監視盤に面的ないしは三次元的画面表示を行なうことにより、注入圧力および/または流量の少なくとも一つの設定範囲を満たしていない部分を見出し、その部分に再注入する請求項29に記載の地盤注入工法。」
(イ)「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液状化防止工事や、大規模工事における急速施工のための地盤改良等、大容量土の地盤改良に係り、詳細には、改良すべき地盤に複数の注入管路を設置し、これら複数の注入管路から注入液を同時に、あるいは選択的に注入する際に、複数の注入管路からの注入を同時に管理する注入管理方法、装置および地盤注入工法に関する。」
(ウ)「【0135】水と注入液との違いを示す特性は例えば、pH、電気伝導度、密度等である。したがって、これらに関するセンサ、すなわち、pHメータ、電気伝導度メータ、密度計等を注入液送液系統Sに設ければ良い。
・・・
【0142】上述のとおり、注入液のpH、導電率、濃度等を検出することにより、どのような特性の注入液を注入しているかが識別される。したがって、注入液の種類、濃度、配合等の注入液データを集中管理装置X1に送信し、注入液データとして注入管理することもできる。
【0143】なお、地盤中に観測井戸を設け、この観測井戸の中のpH値、導電率等を測定してこれらの変化を見い出すことにより注入液が用水に流入していることがわかり、そのデータを集中管理装置X1に送信し、これらを影響データとして画面表示し、これに基づいて注入を中断して用水への影響を防ぐことができる。
【0144】同様に、上述の地盤変位や構造物の変位を集中管理装置X1に送信し、限界値に達したら注入を中断して影響を防止することもできる。したがって、これらを影響データとして注入管理することができる。」
(18)刊行物18
ア 刊行物18に記載の事項
(ア)「【請求項1】
地盤中に非アルカリ性シリカ注入液を注入する地盤注入工法であって、シリカ注入液のpH値を段階的に変化させて注入し、先行注入液のpH値を低く、後続する注入液のpH値を高く設定して、注入の進行に伴う土中ゲル化時間の延長を低減し、注入液浸透固結地盤のpH値を中性付近に均等化をはかることを特徴とする地盤注入工法。
【請求項2】
地盤中に非アルカリ性シリカ注入液を注入する地盤注入工法であって、注入液のホモゲルのゲルタイムをその注入ステージにおける注入液の注入時間よりも長く、サンドゲルのゲルタイムを上記注入時間より短く設定することにより土中ゲル化時間の延長を低減し、注入液浸透固結地盤のpH値を中性付近に均等化すると共に強度分布の均等化を図ることを特徴とする地盤注入工法。
・・・
【請求項5】
請求項2において、シリカ注入液のpH値を段階的に変化させて注入し、先行注入液のpH値を低く、後続する注入液のpH値を高く設定する地盤注入工法。
・・・
【請求項7】
請求項1、または5において、先行注入液はシリカ濃度が高く、後続注入液のシリカ濃度を低く設定して注入液浸透固結地盤の強度の均等化を図る事を特徴とする地盤注入工法。」
(19)刊行物19
ア 刊行物19に記載の事項
(ア) 4~5頁
表1.2.1の「恒久グラウト・本設注入工法に関する用語の定義」には、刊行物19において使用する下記の用語について、それぞれ「定義」した内容が記載されている。
・「活性シリカコロイド」について「水ガラスの劣化原因となるアルカリを除去して、増粒したシリカコロイドからなる、恒久性を有する溶液型グラウト」。
・「活性複合シリカグラウト」について「活性シリカコロイドをベースとした 大きなシリカと小さなシリカからなる、恒久性を有する溶液型グラウト」。
・「シリカゾルグラウト」について「水ガラスのアルカリを酸で除去してなるシリカグラウト」。
(20)刊行物20
ア 刊行物20に記載の事項
(ア)20頁
「(1)地盤特性
浸透固化処理工法の適用性は改良目的、地盤の種類、対象地盤の細粒分含有率、配合試験結果等から検討する。」([解説]の1-3行)
(イ)44頁
a 「3.3.3 注入速度、注入圧力
注入速度および注入圧力は浸透注入領域内で均質な改良が出来るように、対象地盤の細粒分含有率、土被り、地下水圧、近隣構造物への影響などを考慮のうえ、設定するものとする。」(冒頭)
b 「(1)注入速度は大きいほど経済的な施工が可能であるが、注入速度が過大になると地盤内に亀裂が生じ、注入形態が浸透注入から割裂注入になる。この場合、割裂面に薬液が集中して流れるため、砂の間隙を均質に改良することができなくなる。このため、施工実績や原位置における限界注入速度試験・・・などから適切な注入速度を設定する。」([解説]の1-5行)
(ウ)46頁
「3.3.4 改良体配置の設計
改良体の配置は、注入率、注入速度と注入作業時間から求められる注入量および改良範囲から適切に設定する。
注入孔間隔は2.0m以下、換算改良径は2.5m以下を原則とする。」(冒頭)
(エ)52頁
「(3)配合目標強度
配合強度は、「3.1.5 改良地盤の強度定数の設定」から次式で設定する。
quL=quck・η/κ
ここに、 quL :配合目標強度(kN/m2)
quck :設計基準強度の特性値(kN/m2)
κ:強度発現率(0.6)
η:現場割増係数(1.2)」(1-7行)
(オ)57頁
「(4)ゲルタイム試験
ゲルタイム試験は、現地の土による薬液のゲルタイム(固化時間)が現場での薬液注入の作業時間よりも短くなるように、薬液の配合(薬液のpH、反応材の添加量)を決定するために実施する。適切なゲルタイムは、注入作業時間を考慮して設定するが、長すぎると適正な改良体の形状ができないことから数時間以内を標準とする。
地盤中のゲル化時間は現地の土のpHや貝殻片等のカルシウム含有量、細粒分含有率Fcによって影響されるため、事前に現地試料でゲルタイムを確認する必要がある。
1)ゲルタイム
・・・
・・・この土中ゲルタイムは球状改良体1個の注入時間より短く調整することにより、地盤を均質に改良することができる。・・・」(1-18行)
(カ)96頁の「(3)変形係数」
「改良土の一軸圧縮強さとその際に得られた変形係数E50の関係」を示す図である「付属図-1.6」から、改良土の一軸圧縮強さと変形係数E50は比例関係にあることが読み取れる。
(キ)110頁の「(2)長期耐久性調査」
「2)SiO2溶脱試験
・・・ホモゲル、サンドゲルを供試体体積(200ml)の10倍量の純水(2l)に浸漬し、材令毎の浸漬水中SiO2量を測定する・・」(下から7-4行)
(21)刊行物21
ア 刊行物21に記載の事項
3枚目に記載された各表から、以下の点が読み取れる。
(ア)「パーマロック・ASF-IIα使用材料の性状」の表
パーマロック・ASF-IIαの材料として、「ASFシリカー30」、「ASFアクターMS」及び「PRシリカ」が使用される点。
(イ)「パーマロック・ASF-IIαの配合と性能」の表
a パーマロック・ASF-IIαが、「A液」及び「B液」の配合液から成る点。
b 「A液」には「ASFシリカー30」、「ASFアクターMS」及び「水」が含まれ、「B液」には「PRシリカ」及び「水」が含まれている点。
c 「A+B液のpH」が「2.5~3.5」である点。
d 「ゲルタイム(20°C)」が「5時間以上」である点。
(22)刊行物22
ア 刊行物22に記載の事項
(ア)104頁
図3.2.10は、ゲルタイムと硫酸とのpHの関係をシリカ濃度別に表したグラフであると認められるところ、当該図から以下の事項を読み取ることができる。
a シリカ濃度が高くなればゲルタイムは短くなること。
b pHを変化させることでゲルタイムも変化すること。
(イ)124頁
「表3.3.1 シリカゾルの種類と物性値例」から、いずれの「スノーテックス」も、無水珪酸(SiO2)を20%以上、含有している点が読み取れる。
(23)刊行物23
ア 刊行物23に記載の事項
図2は、横軸を「50%リン酸2水素マグネシウム添加量Y(g)」、縦軸を「ゲルタイム(分)」としたグラフであるところ、当該図から、以下の点が読み取れる。
(ア) ゲルタイムは酸性塩(リン酸2水素マグネシウム)の添加量により変化する点。
(24)刊行物24
ア 刊行物24に記載の事項
(ア)「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はゲル化時間、特に土中におけるゲル化時間の短縮が少なく、このため地盤の液状化防止工事に適し、併せて注入薬液の漏洩を防止する、いわゆるリーク止めに適した地盤注入用薬液に関する。」
(イ)「【0014】
・・・リン酸は硫酸より酸としては弱く、また生成するリン酸塩類は緩衝作用、金属イオン封鎖作用を示すものが多く、そのために、pHに対するゲル化時間の変動が緩やかになる。・・・」
(25)刊行物25
ア 刊行物25に記載の事項
「【0001】
・・・特にコンクリートの表面に皮膜を形成してコンクリートからの地下水へのアルカリの溶出を防ぎ、かつ注入ゲル化物からのイオンの溶出を減少せしめ、この結果、水質保全に優れ、地中構造物と注入ゲル化物との間の影響を少なくした地盤注入用薬液に関する。」
(26)刊行物26
ア 刊行物26に記載の事項
(ア)「【0001】
本発明は、地盤改良工法に関し、詳しくは、地下水中に含まれるコンクリート構造物や土中埋設物を劣化するイオン、特に海水や硫酸イオン等から既存のコンクリート構造物や土中埋設物、または掘削後建造するコンクリート構造物や土中埋設物を防護する地盤注入工法に係り、特にリン酸化合物を含む非アルカリ性シリカ(以下「マスキングシリカ溶液」という)によってコンクリート表面のCa2+やMg2+ を取り込んでコンクリート表面にシリカの防護被覆層(以下「マスキングシリカ」という)を形成して、コンクリート構造物の劣化を防ぐと共に非アルカリ性シリカの反応生成物を少なくして水質保全性と耐久性に優れた固結を可能にする地盤改良工法に関する。」
(イ)「【0062】
図1では、同一pH、即ち、同ゲルタイムに対してキレート剤(リン酸)単独の非アルカリ性シリカ溶液(マスキングシリカ溶液)では多い添加量を必要とし、硫酸単独では少ない添加量ですみ、キレート剤(リン酸)入りの硫酸の非アルカリ性シリカ溶液(マスキングシリカ溶液)は両者の中間となる。図1において、硫酸(キレート剤入り)は75%硫酸と75%リン酸を7:3の質量比で混合したものである。このことから、長いゲルタイムを調整するためには、硫酸のみ、またはキレート入り硫酸の場合は、硫酸の比率が多い方が少量の反応剤ですむ。・・・」
(ウ)「【0076】
図3の容器中に充填した薬液2としては、下記表3の配合のものを使用し、シリカ溶液に硬化剤として、硫酸単独、リン酸単独、硫酸・リン酸併用を配合し、ゲル化時間を約1日とした。下記表3において、硬化剤中のキレート剤としてはリン酸系化合物であるリン酸を配合し、キレート濃度(リン酸イオン濃度)の違いによるモルタル供試体1の一軸圧縮強度への影響を測定した。表3中、シリカ溶液は3号水ガラス、硫酸は75%硫酸、キレート剤は75%リン酸を使用した。」
(エ)「【0080】
3ヶ月後の養生水またはゲルのpHは、比較1、2および配合1では11 以上の強アルカリとなり、配合2ではほぼ10になった。それに対して、配合3~9はコンクリート表面に白色の皮膜を形成しほぼ中性値を呈した。このpHが中性値を示す傾向は3年後(このような現象は10年以上続いてコンクリートの保護をする)でも継続した。これより、配合3~9は白色の被膜によりコンクリート中のアルカリが溶出せず、同時にSO42-のコンクリートへの侵入を防ぐこ
とがわかった。・・・」
(27)刊行物27
ア 刊行物27に記載の事項
「【請求項1】
地盤中に非アルカリ性シリカ注人液を注入する地盤注入工法であって、シリカ注入液のpH値を段階的に変化させて注入し、先行注入液のpH値を低く、後続する注入液のpH値を高く設定して、注入の進行に伴う土中ゲル化時間が長引くことを押さえ、注入液浸透固結地盤のpH 値を中性付近に均等化をはかることを特徴とする地盤注入工法。
【請求項2】
地盤中に非アルカリ性シリカ注入液を注入する地盤注入工法であって、注入液のホモゲルのゲルタイムをその注入ステージにおける注入液の注入時間よりも長く、サンドゲルのゲルタイムを上記注入時間より短く設定することにより土中におけるサンドゲルのゲルタイムが長びくことを押さえ、注入液浸透固結地盤のpH値を中性付近に均等化すると共に強度分布の均等化を図ることを特徴とする地盤注入工法。
【請求項3】
請求項1において、浸透地盤を浸透点を中心にして直径1.5~4mとする地盤注入工法。
・・・
【請求項7】
請求項1、または5において、先行注入液はシリカ濃度が高く、後続注入液のシリカ濃度を低く設定して注入液浸透固結地盤の強度の均等化を図る事を特徴とする地盤注入工法。」
(28)刊行物28
ア 刊行物28に記載の事項
(ア)「1.平均粒径5-20mμのコロイダルシリカを主剤とし、アルカリ金属の中性塩を硬化剤としてなる地盤注入剤。」(1頁左欄5-7行)
(29)刊行物29
ア 刊行物29に記載の事項
(ア)「(1)水ガラスをイオン交換樹脂処理によってアルカリをほとんど除去して得られる珪酸のコロイド溶液および酸性反応剤を混合して得られる酸性コロイダルシリカと、水ガラスとからなる地盤注入用薬液。」(1頁左欄5-9行)
(30)刊行物30
ア 刊行物30に記載の事項
(ア)「【請求項4】
水ガラス、酸性材、活性シリカおよび/またはコロイダルシリカを有効成分として含有せしめることにより、水ガラスの見かけ上のモル比を増加させてなるアルカリ性の地盤注入用シリカ溶液。
【請求項5】
請求項4において、水ガラスの見かけ上のモル比が3~10000である請求項4に記載の地盤注入用シリカ溶液。」
(イ)「【0037】
・・・本発明では、水ガラス、酸性材、活性シリカおよび/またはコロイダルシリカを有効成分として含有せしめることにより、水ガラスの見かけ上のモル比を増加させる、この場合の水ガラスの見かけ上のモル比は3~10,000である。・・・」
(31)刊行物31
ア 刊行物31に記載の事項
(ア)「【請求項1】
pHが2~8であり、かつ、シリカ濃度が1~50質量%であるシリカコロイドを含有する地盤注入剤を、海水、カルシウムイオンおよびマグネシウムイオンのいずれかまたは複数を含有する地下水を含み、岩盤を主とする地盤に注入することにより、浸透水下における岩盤内に止水層を形成して、廃棄物または土壌汚染物を封じ込める、あるいはガスや液体燃料を貯蔵する空洞を形成することを特徴とする地盤注入工法。
・・・
【請求項3】
前記地盤注入剤は、塩、酸、金属イオン封鎖剤、活性シリカ及び水ガラスからなる群から選択される1種以上を含有する請求項1または2記載の地盤注入工法。」
(イ)「【0002】
近年、護岸の吸い出し防止や海岸付近の液状化対策、ダム、地下ダム、トンネル等の岩盤亀裂注入はもとより、放射性廃棄物の地下空洞内の封じ込め、LPG等の地下空洞内の貯溜等の岩盤の微細な亀裂の充填において、高い浸透性をもつグラウト注入での強度と止水効果に優れた地盤注入剤が求められている。
・・・
【0004】
しかしながら、LPG等の岩盤空洞貯留、原子力発電等の廃棄物処理のための岩盤空洞貯蔵、CO2の岩盤空洞貯留、あるいは有害金属塩を含む有害物の封じ込め等において、上述の溶液型シリカグラウトでは、細い亀裂への浸透固結が不十分となり、注入後土粒子間のゲルまたは岩盤の亀裂中のシリカゲルが、水圧で押し出されてしまい、止水性や長期耐久性が低減するため掘削によって構築した空洞が浸透水で埋まってしまう、あるいは貯蔵した有害物が外部へ溶出してしまう等の問題があった。
【0005】
そこで、このような点を改良した技術として、超微粒子セメントを用いたり、あるいは特許文献3に記載のようにシリカグラウトが6~50nmの粒径のシリカコロイドと微粒子セメントを有効成分として含有することが提案されている。これらにより、上記シリカグラウトによる固結地盤が浸透水圧下であっても、長期に亘り止水性と強度を保持する地盤注入工法が、本出願人により開示されている。」
(32)刊行物32
ア 刊行物32に記載の事項
(ア)「【請求項1】
地盤中にシリカ注入液を注入する地盤注入工法であって、地盤改良を行う地盤において、以下の(1)~(8)の手法で注入液の配合設定を行うことを特徴とする地盤改良工法。
(1)注入液の配合と気中pH(pHa)と気中ゲル化時間(Ta)の関係を確認する。
(2)改良対象地盤からの採取土と注入液を用いて、注人液の配合と、土中ゲル化時間(Ts)と土中pH(pHs)の関係を確認する。
(3)採取土と注入液を用いて、注入液の配合と固結採取土と注人液を用いて、注入液の配合と固結採取土の強度(qu)の関係を確認する。
(4)要求される地盤改良強度から注入液の配合のシリカ濃度を決定する。
(5)注入対象土層における改良土の単位体積あたりの注入量を算出する。
(6)注入孔間隔と注入ステージ長を決定し、単位ステージあたりの受持土量から1ステージあたりの注入量(Q1)を算出する。
(7)毎分吐出量(q 1)を設定し、1ステージ当たりの注入時間(H)を設定する。
(8)注入時間(H)と土中ゲル化時間(Ts)の関係から注入液の反応剤濃度を設定する。
・・・
【請求項4】
請求項1、2または3記載の地盤改良工法において、前記注入液の注入時間(H)と土中ゲル化時間(Ts)が以下の条件を満たすように設定する地盤改良工法。
(1) 0.01≦A<1
(2) Ts<H<Ta
(3) 15分<H<1500分
(4) pHaが1.5~8
ここで、
A:土中ゲル化時間Ts(分)と注入時間H(分)の比(=Ts/H)
Ta:注入液の気中ゲル化時間(20℃)
Ts:現物採取土と注入液の混合土のゲル化時間(分)
H:1ステージ当たりの注入時間(分)
pHa:気中pH
【請求項5】
請求項4記載の地盤改良工法において、以下の条件を満たすように設定する地盤改良工法。
(1) 0.01≦A<1
(2) 10分<Ts<H<Ta<4000分
(3) 15分<H<1500分
(4) 2<p H a<8
(5) 3<pHs<9
ここで、
pHs:土中pH
・・・
【請求項9】
請求項1~5の何れか1項記載の地盤改良工法において、注入間隔を1~4mとする地盤注入工法。」
(イ)「【0002】
従来、シリカ溶液を使用した注入工法は、注入孔間隔(≒浸透固結径)を、通常直径0.8~1.0m程度とし、毎分吐出量8~20l、注入ステージのピッチ0.30~0.5mとして注入する方法をとった。注入孔間隔がこれ以上になると固結が不確実になり、均等な固結が期待できない。そのため、注入孔間隔を短くし地盤改良を行うことが必要であった。」
(ウ)「【0123】
本発明はpHが非アルカリ領域のシリカグラウトを用いて注入孔間隔が1~4mの好ましくは1.5~4mの浸透固結径を得、逸脱することなく均等にかつ固結体のpHがほぼ中性で固結せしめるために1ステージ当りの注人時間(H)、注入液の気中ゲル化時間(Ta)、土中ゲル化時間(Ts)の関係を解明し本発明を完成した。」
(33)刊行物33
ア 刊行物33に記載の事項
「2.2 実験結果
図-2に薬液のシリカ濃度と一軸圧縮強さquの関係を細粒分含有率(Fc)別に示す。すべてのケースでシリカ濃度が高くなるに従い、quも大きくなっている。」(16頁左欄下から6行~下から3行)
(34)刊行物34
ア 刊行物34に記載の事項
(ア)「【請求項1】
地震時に液状化が予想される地盤に注入される地盤注入材であって、該地盤注入材は、シリカ溶液と酸性反応剤と地盤注入材1000ミリリットル当たり10~200gのホワイトカーボンを有効応分として含むことにより地盤の粒径分布曲線の通過100分率の2 0 %以下の微粒子分を増やすことにより地盤の粒径分布を細粒土地盤の方向に移動させて、地盤密度を増大させることによって液状化し難い地盤を形成するようにした非アルカリ性微粒子シリカ懸濁液であることを特徴とする地盤注入材。
【請求項2】
請求項1記載の地盤注人材において、シリカ溶液は水ガラス又は/並びにシリカコロイドであって、該シリカ溶液と反応剤の混合液のpHが非アルカリ領域であることを特徴とする地盤注入材。」
(イ)「【0026】
即ち、水ガラスー反応剤-ホワイトカーボン系と注入液はホワイトカーボンが沈澱する事なく、液中全体に分散してストラクチャーを形成し、一部溶解し時間と共に水ガラス一反応剤の反応によって析出したシリカ分がストラクチャーに吸着してゲル化か進行する。ストラクチャーはゲルに引張応力を与え、かつ硬さの増大に寄与する。
【0027】
また、ホワイトカーボンは前記シリカコロイド溶液のように反応剤との反応が急速に行われる事はなく、ゲル化時間には殆ど影響しない。すなわち、ホワイトカーボンの分散したコロイド溶液に反応剤を加えてもゲル化しない。
【0028】
したがって、水ガラスー反応剤-ホワイトカーボン系においてホワイトカーボンの濃度が増減してもゲル化時間に殆ど影響をしないが強度が増大し、ホワイトカーボンの濃度が大きくなる程大きな強度を示す。又ストラクチャーの作用によりゲルの収縮がきわめて少なくなりまたSiO2の溶脱も大幅に減少するため、止水性、固結性の低下がなく恒久性がきわめて向上する。」
(35)刊行物35
ア 刊行物35に記載の事項
(ア)82頁
「pHが一から九までの範囲では、溶解量は驚くほど一定であり、pHが九を越えると上昇することがわかった。」
(イ)82頁の図21は、縦軸を可溶性シリカ[%]、横軸をpHとするグラフであるところ、当該図からは、pHが10以下のとき、可溶性シリカは0.05%以下となっている点が読み取れる。
(36)刊行物36
ア 刊行物36に記載の事項
(ア)103頁
「図-29はホモゲルの体積変化率-εv(図-11)とホモゲルの一軸圧縮試験(図-16)より求められた変形係数E50pgをプロットしたものである.なお,図中の○は強度が増加あるいは一定値を保持している状態で,×は強度低下が生じている状態である.」(右欄6-10行)
(イ)図-29(ホモゲルの体積変化率と変形係数)から、体積変化率εvの大きい側において、強度低下(×)となっている箇所が多くあることが看て取れる。
(37)刊行物37
ア 刊行物37に記載の事項
31頁 上段6-8行
「・・・強度の耐久性に関係する支配的な要因は,ゲル化注入材の体積変化と弾性係数であることも明らかになった.」
(38)刊行物38
ア 刊行物38に記載の事項
(ア)「【請求項1】地盤中に薬液を混合注入して該地盤を硬化させる方法において、薬液としてNa2O1モルに対しSiO2を3.6~4.5モルの割合で含有する水ガラスの水溶液と硬化剤の水溶液とを双方の混合水溶液のpHが非アルカリ性を示す割合で用いることを特徴とする地盤硬化法。」
(イ)「【0014】
【発明の効果】既に明らかなように、以上説明した本発明には、簡便な調製作業の下で適切なゲルタイム及び発現強度を経済的に得ることができ、しかも地盤を不用意に汚染することがないという効果がある。」
(39)刊行物39
ア 刊行物39に記載の事項
「【請求項1】
液状化が予想される地盤の所定領域内にマイクロバブル含有液を注入して地盤を不飽和化することにより液状化を防止する地盤改良工法において、液状化が予想される所定領域内に注入管と吸水管を設置し、前記注入管からのマイクロバブル含有液の注入中に吸水管から吸水して注入液の浸透の方向を誘導するか或は地盤内における注入液の注入と吸水管からの吸水のバランスをとるか或いはマイクロバブル含有液の注入時における間隙水圧の上昇を防ぐために地下水を排出させてそのマイクロバブル含有液におきかえ、かつ前記吸水管の上端部に取り付けられ、前記吸水管内に流入した地下水の水圧が作用することによりスプリングの働きによって自動的に開く止水蓋が開くことにより、地下水が地上に排出されて地震時における地下水位の上昇を抑制して液状化を防止することを特徴とする地盤改良工法。
・・・
【請求項20】
請求項1~19のいずれかひとつに記載の地盤改良工法において、液状化が予定される地盤の所定の領域に地盤にマイクロバブル含有液とシリカ溶液又は/並びに懸濁液を有効成分とする注入液を併用して液状化対策を行うことを特徴とする地盤改良工法。
【請求項21】
請求項20記載の地盤改良工法において、懸濁液はベントナイト、シリカフューム、炭酸カルシウム、ホワイトカーボン、セメント或いはスラグのいずれか又はこれらの複数の懸濁性材料を含有することを特徴とする地盤改良工法。」
(40)刊行物40
ア 刊行物40に記載の事項
(ア)「【請求項1】
pHが2~8であり、かつ、シリカ濃度が1~50質量%であるシリカコロイドを含有することを特徴とする地盤注入剤。
・・・
【請求項3】
塩、酸、金属イオン封鎖剤、活性シリカ及び水ガラスからなる群から選択される1種以上を含有する請求項1または2の地盤注入剤。
・・・
【請求項8】
浸透水下における岩盤内に止水層を形成して、廃棄物または土壌汚染物を封じ込める、あるいはガスや液体燃料を貯蔵する空洞を形成する請求項5~7のうちいずれか一項記載の地盤注入工法。」
(41)刊行物41
ア 刊行物41に記載の事項
(ア)「【請求項1】
平均粒径4~8nmのコロイダルシリカを、平均粒径15~20nmのコロイダルシリカおよび/または28~36nmのコロイダルシリカと混合したコロイダルシリカと、反応剤とを含み、該コロイダルシリカはpH10~9に調整され、該反応剤として硫酸またはリン酸を用いることによりpH3~8のほぼ中性領域でゲル化せしめ、これにより初期から長期まで強度劣化を起こさず、中性付近で長いゲル化を得、かつ、SiO2の溶脱が少なく、ゲル収縮も少なく、耐久性に優れることを特徴とする地盤注入用薬液。」
第5 取消理由(決定の予告)についての判断
1 特許法第36条第6項第2号(明確性要件)について
明確性要件の判断基準について
特許法第36条第6項第2号は、特許請求の範囲の記載に関し、特許を受けようとする発明が明確でなければならない旨規定する。同号がこのように規定した趣旨は、仮に、特許請求の範囲に記載された発明が明確でない場合には、特許が付与された発明の技術的範囲が不明確となり、第三者の利益が不当に害されることがあり得るので、そのような不都合な結果を防止することにある。そして、特許を受けようとする発明が明確であるか否かは、特許請求の範囲の記載だけではなく、願書に添付した明細書の記載及び図面を考慮し、また、当業者の出願当時における技術常識を基礎として、特許請求の範囲の記載が、第三者の利益が不当に害されるほどに不明確であるか否かという観点から検討されるべきである。
以下、上記の判断基準に従って判断する。
(1)請求項1
ア 「構成(1)ア」(第3の【請求項1】参照)の記載について
決定の予告の第5の1(1)アないしウにおいて、用語の意味が不明確であること等を指摘した。
(ア)アで指摘した事項について
訂正前の「シリカ注入液」、「シリカグラウト」及び「耐久シリカグラウト」について、訂正により不要な用語が削除され、用語が統一されたので、記載の不備は解消された。
(イ)イで指摘した事項について
訂正前には「シリカグラウト」の成分の内容が不明確であったところ、訂正により不要な語句が削除され、「シリカグラウト」が「シリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分」としていることが明らかとなった。
(ウ)ウで指摘した事項について
訂正により、「シリカ濃度」及び「シリカのモル比」が、「シリカグラウト」についてのものであることが、明らかになった。
また、「シリカコロイド」については、明細書の段落【0055】には「水ガラスのアルカリをイオン交換処理して増粒した弱アルカリ性或いは金属シリカ或いは析出シリカから製造されたシリカコロイド」との記載があり、また、段落【0268】には、「析出シリカとは水ガラスに海水や多価金属塩を加えて塩析して析出するシリカ微粒子」との記載があることから、「水ガラスのアルカリをイオン交換処理して増粒した弱アルカリ性或いは金属シリカ或いは水ガラスに海水や多価金属塩を加えて塩析して析出するシリカ微粒子から製造されたシリカコロイド」と解することができるから、その意味は第三者の利益が不当に害されるほど不明確であるとはいえない。
(エ)よって、「構成(1)ア」は、明確であるといえる。
イ「構成(1)イ」(第3の【請求項1】参照)の記載について
決定の予告の第5の1(2)ア(ア)及び(イ)において、シリカグラウトに含まれる成分の内容や用語の意味が不明確であること等を指摘した。
以下、シリカグラウトの内容について検討する。
(ア)ア(ア)で指摘した事項について
訂正後の「構成(1)イ」は、以下のとおり、「A群(1)、(2)」を満たし、すなわち、「A群」の「(1)」及び「(2)」を同時に満たし、かつ「B群のいずれか」を満たす配合処方が特定されたと理解することができる。
また、各群の各項において特定された内容は以下のとおりであるといえる。
a 「(A群)」の「(1)」
シリカグラウトが「1ステージ当たりの毎分吐出量は1~30L/min」であり、「限界浸透範囲内の注入速度」で行い、「1ステージのステージ長を33cm~4m」とし、「注入ポイントは1点注入又は多点注入又は柱状注入」とし、「注入孔間隔は1~4m」の条件で、注入されるものであること、
かつ、【数5】及び【数6】に記載のパラメータ(α及びβ)が特定の数値範囲の中にあり、しかもβは4.68~0.34の範囲に限られること、
が特定されている。
このような特定により、シリカグラウトを使用する態様が限定されているとともに、パラメータを定めその範囲を限定しているので、シリカグラウトの気中ゲルタイム(GT0)、土中ゲルタイム(GTS0)、1ステージまたは1バッチの注入量を浸透注入の限界速度内の毎分注入量で割った時間(H)の採りうる範囲が狭まり、シリカグラウトの特性が限定されることとなった。
b 「(A群)」の「(2)」
「シリカの溶脱がホモゲル5wt%以内、サンドゲルが10wt%以内」であって、
「ホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20%以内、又は円柱測定法で25%以内」であり「サンドゲル強度が所定の範囲内に収束する」、
或いは、
「ホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20~35%並びに/又はプラスチック製モールドによる円柱測定法で、25~35%の範囲」であり「サンドゲルの強度低下があるが限定期間或いは供用期間では固結性が持続」すること、
が特定されている。
なお、請求項1には、「シリカの溶脱がホモゲル5wt%以内、サンドゲルが10wt%以内」における溶脱率について、養生開始以降、いつの時点での溶脱率のことであるのかを明示的に特定する記載がない。
そこで、本件明細書等をみると、段落【0264】には、「図33の注入材のゲルのシリカの溶脱率の9000日までの値を示す。」との記載があり、【図33】には「長期養生におけるホモゲルからのシリカの溶脱率の経時変化(9000日測定結果)」と題するグラフが示されていて、時間の経過とホモゲルの溶脱率の上昇との関係が記載されている。この【図33】には、実験がなされた結果、シリカの溶脱率が、経時的に上昇することがなくなり、以降「5wt%以内」におさまっているホモゲル、あるいは、養生開始から9000日後の測定で「5wt%以内」となっているホモゲルが確認できる(グラフの下。破線で囲まれた箇所)。そして、技術常識を踏まえれば、シリカグラウトのホモゲルの実験をした結果、このような様子を確認することができれば、「シリカの溶脱がホモゲル5wt%以内」であるシリカグラウトであるといえる。「サンドゲル」の「溶脱率10wt%」の意義についても同様である。
そうすると、本件訂正発明1の「シリカの溶脱がホモゲル5wt%以内、サンドゲルが10wt%以内」のシリカグラウトとは、「ホモゲル」についてのシリカの溶脱実験がなされた場合において、シリカの溶脱率が、経時的に上昇することがなくなり、以降「5wt%以内」におさまるシリカグラウト、あるいは、養生開始から9000日後の測定で「5wt%以内」となるようなシリカグラウトであり、かつ、「サンドゲル」についてのシリカの溶脱実験がなされた場合、シリカの溶脱率が、経時的に溶脱率の上昇することがなくなり、以降「10wt%以内」におさまるシリカグラウト、あるいは、養生開始から9000日後の測定で「10wt%以内」となるようなシリカグラウトに限られるというべきである。
また、「サンドゲル強度が所定の範囲内に収束する」こととは、強度が不安定になるのではなく、一定の範囲内におさまること、と理解することができる。
「固結性が持続する」こととは、本件明細書の段落【0327】には、「固結性が持続する」ことに言及した箇所があるとともに、「サンドゲルが200日以上で強度が安定している場合は長期耐久性がある」との記載があることから、強度が安定して持続すること、と理解できる。
このような特定により、シリカグラウトのホモゲル及びサンドゲルに係る特性が限定されることとなった。
c 「(B群)」の「(1)」
少なくとも、シリカグラウトは、「シリカコロイド起因するシリカ量を全シリカ量中の10~100%」であって、「酸として硫酸及び/又はリン酸」を用い、両者を併用する場合は、「酸におけるリン酸の比率」が、「75%硫酸、75%リン酸に換算して」「全酸量の15~50容量%」の範囲から選定すること、
が特定されている。
このような特定により、「シリカグラウト」中の「シリカコロイド」の割合、「酸」の種類、及び、硫酸とリン酸を併用する際の全酸量におけるリン酸の比率について限定されることとなった。
d 「(B群)」の「(2)」
少なくとも、シリカグラウトが、「シリカコロイド起因するシリカ量を全シリカ量中の10~100%」であって、「リン酸の全酸(硫酸+リン酸)に対する割合が15~100%」(上記cと対比すると「容量%」と解される。)から選定し、「1.0~4.0mの注入孔間隔で注入速度を度粒子間浸透の限界内で注入」すること、
が特定されている。
このような特定により、「シリカグラウト」中の「シリカコロイド」の割合、「酸」の種類、硫酸とリン酸を併用する際の全酸量におけるリン酸の比率、及び「シリカグラウト」を使用する態様について限定されることとなった。
e よって、「構成(1)イ」は上記のとおり、「シリカグラウト」についての特性が限定されるとともに、「シリカグラウト」中の「シリカコロイド」の割合や「酸」の種類および、硫酸とリン酸を併用する際の全酸量におけるリン酸の比率が特定されたので、シリカグラウトに含まれる成分の内容が理解できるものといえる。
(イ)ア(イ)で指摘した事項について
同じ意味で用いられているにもかかわらず表記が異なっていた用語について、訂正により表記が統一されたので記載内容が明確になった。
ウ 申立人の主張について
申立人Aは、溶脱特性の基準について「ホモゲル、サンドゲルにおけるシリカの溶脱の範囲が規定されているが、『いつの時点における』溶脱特性かが明記されておらず数値範囲の技術的意味が不明確である」旨主張する(申立書A第204頁第7-9行)。
しかしながら、本件明細書及び図面を参酌し、技術常識を踏まえれば、上記イ(ア)bのとおり解することができる。
よって、申立人の主張を採用することはできない。
エ 以上のとおりであるから、本件訂正発明1は、特許請求の範囲の記載のみならず、願書に添付した明細書の記載及び図面や当業者の出願当時における技術常識を考慮すると、特許請求の範囲の記載が、第三者の利益が不当に害されるほどに不明確であるとはいえない。
したがって、本件訂正発明1は、明確である。
(2)請求項2
ア 「構成(2)ア」(第3の【請求項2】参照)の記載について
決定の予告の第5の1(1)アないしウにおいて、用語の意味が不明確であること等を指摘した。
(ア)ア及びウで指摘した事項について
請求項2に対して指摘した上記ア及びウの内容は、請求項1に対して指摘したア及びウと同様であり、請求項2についての訂正の内容も請求項1と同様である。よって、上記「(1)請求項1」のア(ア)及び(ウ)と同様に、記載の不備は解消した。
(イ)イで指摘した事項について
訂正前には「シリカグラウト」の成分の内容が不明確であったところ、訂正により不要な語句が削除され、「シリカグラウト」が「シリカコロイドと水ガラスと、反応剤として酸或いは塩のいずれかを有効成分」としていることが明らかになった。
(ウ)よって、「構成(2)ア」は、明確であるといえる。
イ「構成(2)イ」(第3の【請求項2】参照)の記載について
決定の予告の第5の1(2)イ(ア)ないし(ウ)において、シリカグラウトに含まれる成分の内容や用語の意味が不明確であること等を指摘した。
以下、シリカグラウトの内容について検討する。
(ア)イ(ア)で指摘した事項について
「構成(2)イ」は、「(A群)」の「(1)」及び「(2)」のいずれかの特性を持ち、「B群」の特性をもつものに特定されたと理解することができる。
各群の各項において特定された内容は以下のとおりであるといえる。
a 「(A群)」の「(1)」
固結強度は水ガラスの濃度に主として依存し、ホモゲルの収縮の低減は主としてシリカコロイドの量に依存するシリカグラウトであること、シリカグラウトのシリカコロイド含有量が、全シリカ量のうち10%以上の範囲で地盤状況による耐久性を考慮し定められること、水ガラスの含有量は、要求される強度に応じて定めること、
が特定されている。
そして、「シリカグラウトのシリカコロイド含有量」が「全シリカ量のうち10%以上」となるとは、本件明細書の段落【0041】を参酌すれば、シリカグラウトに含まれる全シリカ量に対する、シリカコロイド起因するシリカ分が10%以上であることを意味していると解される。
このような特定により、シリカグラウトに含まれるシリカコロイドの割合(全シリカ量に対する、シリカコロイド起因するシリカ分が10%以上)が限定されることとなった。
b 「(A群)の「(2)」
シリカコロイドが全シリカ量のうち10%以下である場合に、水ガラス濃度を大きくしてシリカの量を増加すること、
が特定されている。
そして、「シリカコロイドが全シリカ量のうち10%以下」となるとは、上記と同様に、シリカグラウトに含まれる全シリカ量に対する、シリカコロイド起因するシリカ分が10%以下であることを意味していると解される。
このような特定により、シリカグラウトに含まれるシリカコロイドの割合(全シリカ量に対する、シリカコロイド起因するシリカ分が10%以下)が限定されることとなった。
c「(B群)」
シリカコロイド含有量はシリカグラウト100cc当たり全シリカ量の10%以上又は並びに0.5~15gとし、水ガラスの含有量は要求されるサンドゲルの強度によって定めること、
が特定されている。
そして、「シリカコロイド含有量はシリカグラウト100cc当たり全シリカ量の10%以上又は並びに0.5~15g」とは、シリカグラウトに含まれる全シリカ量に対する、シリカコロイド起因するシリカ分の10%以上がシリカグラウト100cc当たりに含まれる、又は並びに シリカコロイド起因するシリカ分0.5~15gがシリカグラウト100当たりに含まれることを意味していると解される。
このような特定により、シリカグラウトの100cc当たりのシリカコロイドの含有量(全シリカ量の10%以上又は並びに0.5~15g)が限定されることとなった。
d よって、「構成(2)イ」は、上記のとおり、シリカグラウトに含まれるシリカコロイドの割合や、シリカグラウト100cc当たりシリカコロイドの含有量が特定されたので、シリカグラウトに含まれる成分の内容が理解できる。
(イ)イ(イ)で指摘した事項について
同じ意味で用いられているにもかかわらず表記が異なっていた用語について、訂正により表記が統一されたので記載内容が明確になった。
(ウ)イ(ウ)で指摘した事項について
訂正前に記載されていた「微粒子シリカコロイド」が削除されたので記載内容が明確になった。
ウ 以上のとおりであるから、本件訂正発明2は、特許請求の範囲の記載のみならず、願書に添付した明細書の記載及び図面や当業者の出願当時における技術常識を考慮すると、特許請求の範囲の記載が、第三者の利益が不当に害されるほどに不明確であるとはいえない。
したがって、本件訂正発明2は、明確である。
(3)請求項3
ア「構成(3)ア」(第3の【請求項3】を参照)の記載について
決定の予告の第5の1(1)アないしウにおいて、用語の意味が不明確であること等を指摘した。
請求項3に対して指摘した上記アないしウの内容は、請求項1に対して指摘したアないしウと同様であり、請求項3についての訂正の内容も請求項1と同様である。よって、上記「(1)請求項1」のア(ア)ないし(ウ)と同様に、記載の不備は解消した。よって、「構成(3)ア」は、明確であるといえる。
イ「構成(3)イ」(第3の【請求項3】を参照)の記載について
決定の予告の第5の1(2)ウ(ア)ないし(ウ)において、シリカグラウトに含まれる成分の内容や用語の意味が不明確であること等を指摘した。
以下、シリカグラウトの内容について検討する。
(ア)ウ(ア)で指摘した事項について
「構成(3)イ」は、「A群のいずれか」((1)、(2)のいずれか)の特性を持ち、かつ、「B群のいずれか」((1)、(2)のいずれか)の特性を持つことを特定したと理解することができる。
各群の各項において特定された内容は以下のとおりであるといえる。
a「A群」の「(1)」
「pHが非アルカリ性でシリカの溶脱がホモゲル5%以内、サンドゲルが10%以内」であって、「ホモゲルの強度が低下せず」、「ホモゲルの体積変化率がメスフラスコ測定法で0~-20%、或いは並びに円柱測定法で0~-25%の範囲内」であり「サンドゲルの強度低下が0か、最終強度が所定の範囲内に収束する」こと、
が特定されている。
このような特定により、シリカグラウトのホモゲル及びサンドゲルに係る特性が限定されることとなった。
b 「A群」の「(2)」
「pHが非アルカリ性でシリカの溶脱がホモゲル5%以内、サンドゲルが10%以内」であって、「ホモゲルの体積変化率がメスフラスコ測定法で-20~-35%、或いは並びに円柱測定法で-25~-40%の範囲内」であり「強度低下はあっても限定期間または供用期間において固結性は持続する」こと、
が特定されている。
このような特定により、シリカグラウトのホモゲル及びサンドゲルに係る特性が限定されることとなった。
なお、上記a及びbにおける「溶脱がホモゲル5%以内、サンドゲルが10%以内」の点についての理解は、上記(1)イ(ア)bで説示したことと同様である。
c 「B群」の「(1)」
「半対数グラフ」について、請求項3ではその「縦軸」、「横軸」及び「直線」が明記されるとともに、当該「直線」によって区分される「領域」によって、サンドゲルに係る特性による「シリカグラウト」の種別が特定されており、これらの記載に不明確な点はない。
そして、本件明細書等を参酌すると、段落【0301】には、半対数グラフについての説示があり、図54(e)には、「ホモゲル変形係数」と「ホモゲルの体積変化率」との関係を示すグラフが記載されている。シリカグラウトについて、図54(e)のような半対数グラフにおいて、ホモゲル変形係数と、ホモゲルの体積変化率の組み合わせが、「E50(0.1 MN/m2)、εv(20%)のポイントからE50(100 MN/ m2)、εv(30%)のポイントを通る直線」の左の領域にあれば、サンドゲルの強度は低下せず、また右の領域にあればサンドゲルの強度が低下するという特性が特定されたものと理解できる。
d 「B群」び「(2)」
シリカグラウトについて、「SiO2の濃度が5~15%」であり、「ホモゲルの体積変化率が30%以下」であり、「サンドゲルの強度が400日までの最大強度との強度比が100%以上~50%で所定の強度に収束する」という特性が特定された。
そして、請求項3の「ホモゲルの体積変化率が30%以下」となるシリカグラウトとは、時間の経過と共に体積変化率が上昇しなくなり「30%以内」でおさまることが確認できるシリカグラウトと解するのが妥当である。
このような特定により、シリカグラウトの「SiO2の濃度」、ホモゲル及びサンドゲルに係る特性が限定されることとなった。
e よって、「構成(3)イ」は、上記のとおり、シリカグラウトの「SiO2の濃度」、ホモゲル及びサンドゲルに係る特性が限定されたので、シリカグラウトに含まれる成分の内容が理解できる。
(イ)ウ(イ)で指摘した事項について
同じ意味で用いられているにもかかわらず表記が異なっていた用語について、訂正により表記が統一されたので記載内容が明確になった。
(ウ)ウ(ウ)で指摘した事項について
訂正前に記載されていた「微粒子シリカコロイド」が削除されたので記載内容が明確になった。
ウ 以上のとおりであるから、本件訂正発明3は、特許請求の範囲の記載のみならず、願書に添付した明細書の記載及び図面や当業者の出願当時における技術常識を考慮すると、特許請求の範囲の記載が、第三者の利益が不当に害されるほどに不明確であるとはいえない。
したがって、本件訂正発明3は、明確である。
(4)請求項4
ア 「構成(4)ア」(第3の【請求項4】参照)の記載について
決定の予告の第5の1(1)アないしウにおいて、用語の意味が不明確であること等を指摘した。
(ア)ア及びウで指摘した事項について
請求項4に対して指摘した上記ア及びウの内容は、請求項1に対して指摘したア及びウと同様であり、請求項4についての訂正の内容も請求項1と同様である。よって、上記「(1)請求項1」のア(ア)及び(ウ)と同様に、記載の不備は解消した。
(イ)イで指摘した事項について
訂正前には「シリカグラウト」の成分の内容が不明確であったところ、訂正により不要な語句が削除され、「シリカグラウト」が「シリカコロイドと水ガラスを有効成分とし、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分」としていることを明らかとなったので、記載の不備は解消した。
(ウ)よって、「構成(4)ア」は、明確であるといえる。
イ「構成(4)イ」(第3の【請求項4】参照)の記載について
決定の予告の第5の1(2)エ(ア)ないし(ウ)において、シリカグラウトに含まれる成分の内容や用語の意味が不明確であること等を指摘した。
以下、訂正後の「構成(4)イ」におけるシリカグラウトの内容について検討する。
(ア)エ(ア)で指摘した事項について
「構成(4)イ」は、「(A)」の範囲で地盤に注入され、「(B)」に基づいて特定されるシリカグラウトであると理解することができる。なお、請求項4に記載の「シリカグラウトの注入領域外への逸脱を低減」、「注入目的に応じた耐久性注を得る」(「耐久性注」は、「耐久性」の誤記と認める。)は、本件訂正発明4の効果を記載したに過ぎないものと認める。
各群の各項において特定された内容については以下のとおりであるといえる。
a「(A)」
シリカグラウトの注入は、「シリカ濃度を0.4~40wt%」とし、「1ステージ当たりの毎分吐出量を1~30L/min」とし、「1ステージ当たりのステージ長を33cm~4m」とし、「注入ポイントは1点注入又は多点注入又は柱状注入」とし、「ゲルタイムが瞬結から10000分」とし、「注入孔間隔1~4m」とし、「毎分吐出量は限界浸透範囲内の注入速度」で行うこと、
が特定されている。
このような特定により、シリカグラウトを使用する態様が限定されることとなった。
b「(B)」
【数5】及び【数6】に記載の式を満たし、【数6】のβは、4.68~0.34の範囲に限られることが特定されている。
このような特定により、パラメータを定めその範囲を限定しているので、シリカグラウトの気中ゲルタイム(GT0)、土中ゲルタイム(GTS0)、注入時間(H)の採りうる範囲が狭まり、シリカグラウトの特性が限定されることとなった。
c よって、「構成(4)イ」は、上記のとおり、シリカグラウトについての特性が限定されることで、シリカグラウトに含まれる成分の内容が理解できる。
(イ)エ(イ)で指摘した事項について
同じ意味で用いられているにもかかわらず表記が異なっていた用語について、訂正により表記が統一されたので記載内容が明確になった。
(ウ)エ(ウ)で指摘した事項について
訂正前の判然としない記載が削除されたので記載内容が明確になった。
ウ 以上のとおりであるから、本件訂正発明4は、特許請求の範囲の記載のみならず、願書に添付した明細書の記載及び図面や当業者の出願当時における技術常識を考慮すると、特許請求の範囲の記載が、第三者の利益が不当に害されるほどに不明確であるとはいえない。
したがって、本件訂正発明4は、明確である。
(5)請求項5
ア 「構成(5)ア」(第3の【請求項5】参照)の記載について
決定の予告の第5の1(1)アないしウにおいて、用語の意味が不明確であること等を指摘した。
(ア)ア及びウで指摘した事項について
請求項5に対して指摘した上記ア及びウの内容は、請求項1に対して指摘したア及びウと同様であり、請求項5についての訂正の内容も請求項1と同様である。よって、上記「(1)請求項1」のア(ア)及び(ウ)と同様に、記載の不備は解消した。
(イ)イで指摘した事項について
訂正前には「シリカグラウト」の成分の内容が不明確であったところ、訂正により不要な語句が削除され、「シリカグラウト」が「シリカ成分として水ガラス又は水ガラスとシリカコロイドを含み、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分」とした。上記では「シリカ成分として」の語句を加えているが、シリカ成分が、「水ガラス」と「シリカコロイド」に存在しているものであるから、あえて「シリカ成分」という語句を加えたとしても不明確になるものではない。以上のことから、記載の不備は解消された。
(ウ)よって、「構成(5)ア」は、明確であるといえる。
イ「構成(5)イ」(第3の【請求項5】参照)の記載について
決定の予告の第5の1(2)オ(ア)及び(イ)において、シリカグラウトに含まれる成分の内容や用語の意味が不明確であること等を指摘した。
以下、シリカグラウトの内容について検討する。
(ア)オ(ア)で指摘した事項について
「構成(5)イ」は、「(I)群」(A群ないしD群)の特性を持たせるとともに、「(II)群」((1)ないし(7))のいずれかの特性を持たせたものとしたと理解することができる。
各群の各項において特定された内容は以下のとおりであるといえる。
a 「(I)群」について
(a)「A群」には、シリカグラウトを注入した地盤の「耐久性」に関わる語句が示されている。
(b)「B群」には、「耐久性」についての種類とその内容が示されている。
(c)「C群」では、「pHとシリカ溶液のゲルタイムの関係を示すグラフ」(以下「グラフ1」という。)上の「適用範囲E」と、「シリカグラウトによる固結土の経時強度と養生日数の関係を示すグラフ」(以下「グラフ2」という。)上の「適用範囲F」とを示し、「適用範囲Fの範囲内で、注入目的に応じた耐久期間内で、所定の耐久性を満たす強度が得られるシリカ濃度とゲルタイムを満たす配分を範囲Eから選定」する旨が示されている。
そして、本件明細書等を参酌すると、図3には、「耐久性シリカグラウトのシリカ溶液のpHとゲル化時間」と題されたグラフが記載され、図37には、「耐久期間に応じて耐久評価の異なる時限改良一時耐久で供用期間は10年」と題されたグラフが記載されており、それぞれの図に「適用範囲E」(図3)及び「適用範囲E」(図37)(本件明細書等には他に「適用範囲F」が見あたらないので、図37における「適用範囲E」は「適用範囲F」と記載すべきところの誤記と認める。)が示されている。請求項5における各グラフの説示内容と、前記グラフの記載内容をみると、上記「グラフ1」が図3に、上記「グラフ2」が図37に対応すると認められるから、これらのグラフに係る請求項5の記載は本件明細書等の記載とも整合するといえる。
また、請求項5には、「注入目的に応じた耐久期間内で、所定の耐久性を満たす強度が得られるシリカ濃度とゲルタイムを満たす配分」を「選定」するとの記載があるが、具体的にどのようなことを「選定」するのか明らかでない。そこで当該「選定」の意味を理解するために本件明細書等の記載を参酌すると、「配分を選定」するとの記載はないが、例えば、段落【0315】には、「(2)酸性シリカ溶液において水ガラスに起因するシリカ濃度が高くなるにつれ強度が上がる」「(3)コロイドの濃度を高くするにつれ収縮が低減して、耐久性が向上する。コロイドの含有比率を調整して種々の耐久特性をうる。」との記載があり、段落【0316】に「耐久性はコロイドに依存し、強度は水ガラスに依存すれば良いことが分かった。」との記載があり、これらを踏まえると、「配分」を「選定」するとは、耐久性を考慮しながら、注入する溶液における「(シリカ)コロイド」と「水ガラス」の含有比率を特定することと解される。
請求項5における上記「配分」は、その前の記載、すなわち「所定の耐久性を満たす強度」の記載から、所定の耐久性を満たす強度を得ることを目的としていると推認できるとともに、当該「配分」は、シリカグラウト(「構成(5)ア」における「シリカグラウト」)における「水ガラス」と「シリカコロイド」の配分(両者をどのように組み合わせるか)を意味していると理解することができる。そして、「適用範囲Fの範囲内」で、「配分を範囲Eから選定」するとは、「グラフ1」(図3)及び「グラフ2」(図37)を利用して、「所定の耐久性を満たす強度」が得られる前記「配分」の内容を特定することを意味していると理解することができる。
以上のことから、「C群」には、「pHとシリカ溶液のゲルタイムの関係」及び「シリカグラウトによる固結土の経時強度と養生日数の関係」を踏まえ、「所定の耐久性を満たす強度」が得られるように「シリカ濃度」と「ゲルタイム」を考慮しながら、「水ガラス」と「シリカコロイド」の「配分」(含有比率)を特定することが示されていると理解することができる。
(d)「D群」には、シリカグラウトによる固結土についての様々な強度のうちから、1つ又は複数選択してこれを基準強度とし、耐久期間に応じて定められる所定の強度が得られる配合を設定することが示されている。
上記「C群」による特定により、シリカグラウトにおいて、「pHとシリカ溶液のゲルタイムの関係」及び「シリカグラウトによる固結土の経時強度と養生日数の関係」を踏まえ、「所定の耐久性を満たす強度」が得られるように「シリカ濃度」と「ゲルタイム」が考慮された、「水ガラス」と「シリカコロイド」の「配分」(含有比率)が限定されることとなった。
これに対して、「A群」は、シリカグラウト一般が備える性質を特定したものであり、「B群」の(a)~(e)は、それぞれ「耐久性」を定性的に特定したもので、シリカグラウトが前記(a)~(e)のいずれかの耐久期間を有することは明らかであり、「D群」は、配合を設定する際の基準強度を特定したものであり、シリカグラウトの強度を特定するものではない。よって、「A群」、「B群」及び「D群」により、シリカグラウトの配合が明らかにされるものではない。
b「(II)群」について
「(II)群」には、「(1)」ないし「(7)」が、択一的に記載されており、その各項において以下の事項が特定されているといえる。
(a)(1)
「シリカコロイド溶液と水ガラスまたは水ガラスと酸を有効成分とする非アルカリ性酸性シリカグラウトを混合して酸性シリカグラウト」にすることとの特定により、シリカグラウトが酸性シリカグラウトとされることとなった。
(b)(2)
「固結土の経時強度ラインの強度発現が遅く強度は低いが経時的強度増加を維持するシリカコロイド」と「固結土の経時強度ラインがピーク強度を生ずる水ガラスと酸からなる非アルカリ性シリカグラウト」を「複合」した「シリカグラウト」との特定により、上記「シリカコロイド」と「非アルカリ性シリカグラウト」を「複合」した「シリカグラウト」とされることとなった。
(c)(3)
「固結土の最終強度が初期強度と同一以上か、強度低下があっても耐久期間内において最大強度の50%以内の所定の強度範囲内に収束するシリカグラウト」との特定により、シリカグラウトの「初期強度」と「最終強度」との関係が特定された強度に係る特性が限定されることとなった。
(d)(4)
「固結土の設計基準強度」を「注入目的、耐久期間並びに耐久期間内の強度の経時的変化に応じて、初期強度又は1年以内強度、又は400日強度、又は1000日強度又は配合時強度の常温養生又は加温養生にて設定したシリカグラウト」とした記載については、固結土の設計基準強度が記載されるだけであり、シリカグラウトの特性を示すものではないと認められる。
(e)(5)
「室内試験目標強度」に係る事項が記載されるだけであり、シリカグラウトの特性を示すものではないと認められる。
(f)(6)
「シリカ濃度と組成」を以下のいずれか又は両方を満たす配合を選定すること。
(A)「注入対象地盤の現場採取土を用いた固結土の初期強度が耐久期間中に要求される固結強度に経時的又は/並びに施工上の強度変化を加味した安全率をかけて設定する」こと
(B)「注入対象地盤の現場採取土を用いた固結土の初期強度が耐久期間中に要求される固結強度が得られる配合に耐久性向上の手段を付与した配合を設定する」こと
(C)「酸の種類並びに添加量が、注入目的、地盤条件、環境条件、耐久条件に応じて設定される」との特定により、「初期強度」は「固結強度」に「安全率」をかけて設定されること(「(A)」)、「耐久性向上の手段」が付与されていること(「(B)」)、シリカグラウトの「シリカ濃度と組成」が、上記条件を満たすシリカグラウトに限定されることが明らかとなった。
なお、「(C)」は、「酸の種類並びに添加量」が設定されることが特定されているだけであって、シリカグラウトの配合を特定するものではない。
(g)(7)
「粒径が5μm以下の微粒子シリカを含有するシリカグラウト」との特定により、シリカグラウトの成分に「粒径が5μm以下の微粒子シリカ」が含有されるシリカグラウトに限定されることとなった。
c よって、「構成(5)イ」は、上記のとおり、シリカグラウトにおいて、「pHとシリカ溶液のゲルタイムの関係」及び「シリカグラウトによる固結土の経時強度と養生日数の関係」を踏まえ、「所定の耐久性を満たす強度」が得られるように「シリカ濃度」と「ゲルタイム」が考慮された、「水ガラス」と「シリカコロイド」の「配分」(含有比率)が限定され、さらに、上記bの各項により、シリカグラウトに含まれる成分の内容が理解できるものといえる。
(イ)オ(イ)で指摘した事項について
同じ意味で用いられているにもかかわらず表記が異なっていた用語について、訂正により表記が統一されたので記載内容が明確になった。
ウ 以上のとおりであるから、本件訂正発明5は、特許請求の範囲の記載のみならず、願書に添付した明細書の記載及び図面や当業者の出願当時における技術常識を考慮すると、特許請求の範囲の記載が、第三者の利益が不当に害されるほどに不明確であるとはいえない。
したがって、本件訂正発明5は、明確である。
(6)請求項6
ア 請求項6の構成について
決定の予告の第5の2(1)ア(ア)a~cにおいて、用語の意味が不明確であること等を指摘した。
(ア)aで指摘した事項について
指摘した箇所は、シリカグラウトとして、注入目的や地盤状況に応じて所定の耐久性が得られるように配合するという配合処方の方針を示したものと解することができる。
(イ)bで指摘した事項について
指摘した箇所は、結局のところ、注入目的に応じた耐久性が得られるシリカグラウトの組成とゲルタイムを設定とすることを意味していると解することができる。
(ウ)cで指摘した事項について
指摘した用語は、単なる誤記であって、「反応剤」を意味することが明らかである。
(エ)よって、請求項6は以上で説示したとおり特定されていると理解できる。
また、本件訂正発明6で付加される本件訂正発明1の構成については、上記(1)のとおりである。
イ 以上のとおりであるから、本件訂正発明6は、特許請求の範囲の記載のみならず、願書に添付した明細書の記載及び図面や当業者の出願当時における技術常識を考慮すると、特許請求の範囲の記載が、第三者の利益が不当に害されるほどに不明確であるとはいえない。
したがって、本件訂正発明6は、明確である。
(7)請求項7
ア 請求項7の記載について
決定の予告の第5の2(1)ア(イ)a~bにおいて、用語の意味が不明確であること等を指摘した。
訂正後の請求項7の「該シリカグラウトの配合は、・・・選定してなることを特徴とするシリカグラウト。」は、訂正後の請求項5の「(I)群」の「C群」とほぼ同様である。したがって、上記(5)イ(ア)cで説示したとおり理解することができる。
また、本件訂正発明7で付加される本件訂正発明1の構成については、上記(1)のとおりである。
イ 以上のとおりであるから、本件訂正発明7は、特許請求の範囲の記載のみならず、願書に添付した明細書の記載及び図面や当業者の出願当時における技術常識を考慮すると、特許請求の範囲の記載が、第三者の利益が不当に害されるほどに不明確であるとはいえない。
したがって、本件訂正発明7は、明確である。
(8)請求項9
ア 請求項9の記載について
決定の予告の第5の2(1)ア(エ)a~bにおいて、溶脱特性が不明確であること等を指摘した。
(ア)aで指摘した事項について
「(A群)」の「(1)」ないし「(7)」は、シリカグラウトが、シリカの溶脱に関する特性及びホモゲルないしサンドゲルの各特性により特定されたと理解することができる。
上記「(1)」ないし「(7)」に共通の「シリカの溶脱がホモゲル5%以内、サンドゲルが10%以内」であることについては、(1)イ(ア)bで説示したことと同様に理解するのが妥当である。
(イ)bで指摘した事項について
訂正後の「(B群)」「(1)」に記載の「サンドゲルの耐久性を向上させる」については、「1.」ないし「3.」に挙げられた手法により、耐久性を向上させることを示したものと理解することができる。
また、訂正後の「(B群)」「(3)」に記載の「耐久期間に注入目的を満たす強度が得られる」については、注入の目的(恒久止水、液状化防止、補強等(段落【0225】参照))により耐久期間は異なるが、耐久期間にわたって、各目的が達せられるほどの強度が得られていることを意味していると理解することができる。
また、訂正後の「(B群)」「(4)」は、「注入目的に応じた強度が得られる処方」と記載したことから、「耐久性を得」ることの意味が、「強度を得」ることの意味であることが明らかとなった。
また、訂正前の(12)の記載は削除されたので、当該選択肢に対して指摘した不明確である事項については存在しなくなった。
(ウ)よって、請求項9は以上で説示したとおり特定されていると理解できる。
また、本件訂正発明9で付加される本件訂正発明1の構成については、上記(1)のとおりである。
イ 以上のとおりであるから、本件訂正発明9は、特許請求の範囲の記載のみならず、願書に添付した明細書の記載及び図面や当業者の出願当時における技術常識を考慮すると、特許請求の範囲の記載が、第三者の利益が不当に害されるほどに不明確であるとはいえない。
したがって、本件訂正発明9は、明確である。
(9)請求項10
ア 請求項10の記載について
決定の予告の第5の2(1)ア(オ)aにおいて、シリカグラウトに含まれる成分の内容が不明確であること等を指摘した。
このうち、請求項10に記載の(1)ないし(9)は、いずれもサンドゲルの耐久期間における強度を把握する手法を択一的に示したものと理解することができる。
また、本件訂正発明10で付加される本件訂正発明1の構成については、上記(1)のとおりである。
イ 以上のとおりであるから、本件訂正発明10は、特許請求の範囲の記載のみならず、願書に添付した明細書の記載及び図面や当業者の出願当時における技術常識を考慮すると、特許請求の範囲の記載が、第三者の利益が不当に害されるほどに不明確であるとはいえない。
したがって、本件訂正発明10は、明確である。
(10)請求項11
ア 請求項11の記載について
決定の予告の第5の2(1)ア(カ)aにおいて、シリカグラウトに含まれる成分の内容が不明確であること等を指摘した。
このうち、請求項11に記載の「(A群)」(訂正前の「(1)」)の記載は、定量的に評価する項目を示したものと理解することができる。
また、訂正前の「(2)」ないし「(9)」は、削除されたので、当該箇所について指摘した不明確である事項は存在しなくなった。
また、「(B群)」については、(1)イ(ア)bで説示したことと同様に理解するのが妥当である。
また、本件訂正発明11で付加される本件訂正発明3の構成については、上記(3)のとおりである。
イ 以上のとおりであるから、本件訂正発明11は、特許請求の範囲の記載のみならず、願書に添付した明細書の記載及び図面や当業者の出願当時における技術常識を考慮すると、特許請求の範囲の記載が、第三者の利益が不当に害されるほどに不明確であるとはいえない。
したがって、本件訂正発明11は、明確である。
(11)請求項12
ア 請求項12の記載について
決定の予告の第5の2(1)ア(キ)aにおいて、シリカグラウトに含まれる成分の内容が不明確であること等を指摘した。
このうち、請求項12の「A群」「B群」の記載は、「A群」が耐久性評価基準項目であり、「B群」が注入目的を意味しているものと理解することができる。
また、請求項12は、請求項11と同様の記載を含むところ、当該部分の記載について、請求項11について述べたことと同様のことがいえる。
また、本件訂正発明12で付加される本件訂正発明11の構成については、上記(11)のとおりである。
イ 以上のとおりであるから、本件訂正発明12は、特許請求の範囲の記載のみならず、願書に添付した明細書の記載及び図面や当業者の出願当時における技術常識を考慮すると、特許請求の範囲の記載が、第三者の利益が不当に害されるほどに不明確であるとはいえない。
したがって、本件訂正発明12は、明確である。
(12)請求項13
ア 請求項13の記載について
決定の予告の第5の2(1)ア(ク)a~bにおいて、シリカグラウトに含まれる成分の内容が不明確であること等を指摘した。
(ア)aについて
「I群」「(1)」ないし「(3)」は、ホモゲル及びサンドゲルのシリカの溶脱の特性、サンドゲルの強度変化の特性、あるいはホモゲルの体積収縮率の特性によりシリカグラウトを特定したものと理解することができる。
「II群」「(1)」ないし「(2)」については、「(1)」が、ホモゲルが収縮量に対応した微粒子シリカを加えること、「(2)」が、収縮があっても強度低下を低減させる手法、を示したものと理解することができる。
(イ)bについて
上記(1)イ(ア)bと同様である。
(ウ)よって、請求項13は以上で説示したとおり特定されていると理解できる。
また、本件訂正発明13で付加される本件訂正発明1の構成については、上記(1)のとおりである。
イ 以上のとおりであるから、本件訂正発明13は、特許請求の範囲の記載のみならず、願書に添付した明細書の記載及び図面や当業者の出願当時における技術常識を考慮すると、特許請求の範囲の記載が、第三者の利益が不当に害されるほどに不明確であるとはいえない。
したがって、本件訂正発明13は、明確である。
(13)請求項14
ア 請求項14の記載について
決定の予告の第5の2(2)ア(ア)a~cにおいて、用語の意味が不明確であること等を指摘した。
(ア)aについて
「・・・シリカグラウト。に用いる試験方法であって」等の記載から、請求項1で規定されるシリカグラウトの範囲において、試験を実施して組成を設定する試験方法であることを示したものと理解することができる。
(イ)bについて
請求項14に記載のα、β1、β2は、地盤条件であって、αは、同じ記号が記載される【数5】のαであり、β1及びβ2は、それぞれ請求項14に記載の「GTO=β1 GTsf」、PH0=β2 PHsf」の各値の関係を示す数値と解され、また、Lを注入孔間隔とした場合において、γが一次元注入のLに対する三次元注入の係数と理解することができる。
(ウ)cについて
同じ意味で用いられているにもかかわらず表記が異なっていた用語について、訂正により表記が統一されたので記載内容が明確になった。
(エ)よって、請求項14は以上で説示したとおり特定されていると理解できる。
また、本件訂正発明14で付加される本件訂正発明1の構成については、上記(1)のとおりである。
イ 以上のとおりであるから、本件訂正発明14は、特許請求の範囲の記載のみならず、願書に添付した明細書の記載及び図面や当業者の出願当時における技術常識を考慮すると、特許請求の範囲の記載が、第三者の利益が不当に害されるほどに不明確であるとはいえない。
したがって、本件訂正発明14は、明確である。
(14)請求項15
ア 請求項15の記載について
決定の予告の第5の2(2)ア(イ)aにおいて、使用されている用語の関係が不明確であること等を指摘した。
同じ意味で用いられているにもかかわらず表記が異なっていた用語について、訂正により表記が統一されたので記載内容が明確になった。
また、本件訂正発明15で付加される本件訂正発明1の構成については、上記(1)のとおりである。
イ 以上のとおりであるから、本件訂正発明15は、特許請求の範囲の記載のみならず、願書に添付した明細書の記載及び図面や当業者の出願当時における技術常識を考慮すると、特許請求の範囲の記載が、第三者の利益が不当に害されるほどに不明確であるとはいえない。
したがって、本件訂正発明15は、明確である。
(15)請求項16
ア 請求項16の記載について
決定の予告の第5の2(3)ア(ア)a~bにおいて、用語の意味が不明確であること等を指摘した。
(ア)aで指摘した事項について
同じ意味で用いられているにもかかわらず表記が異なっていた用語について、訂正により表記が統一されたので記載内容が明確になった。
(イ)bで指摘した事項について
地盤条件等に基いて「補正しながら所定の強度が得られるシリカグラウトの組成とゲルタイム(GTo)またはPHoを設定」することを示したものと理解することができる。
(ウ)よって、請求項16は以上で説示したとおり特定されていると理解できる。
また、本件訂正発明16で付加される本件訂正発明1の構成については、上記(1)のとおりである。
イ 以上のとおりであるから、本件訂正発明16は、特許請求の範囲の記載のみならず、願書に添付した明細書の記載及び図面や当業者の出願当時における技術常識を考慮すると、特許請求の範囲の記載が、第三者の利益が不当に害されるほどに不明確であるとはいえない。
したがって、本件訂正発明16は、明確である。
(16)請求項17
ア 請求項17の記載について
決定の予告の第5の2(3)ア(イ)a~dにおいて、用語の意味が不明確であること等を指摘した。
(ア)aで指摘した事項について
訂正後の記載から、「(1)~(7)のいずれか」により、「ゲルの収縮を低減するかゲルの強度を高めるか、水圧に対する抵抗性を高めるか、ゲルの収縮の地盤の間隙への影響を低減するか、地下水によるシリカグラウトの逸脱、希釈を低減」することで「固結砂の強度低下を低減」或いは「注入地盤の耐久性を向上」させるものと理解することができる。
(イ)bで指摘した事項について
同じ意味で用いられているにもかかわらず表記が異なっていた用語について、訂正により表記が統一されたので記載内容が明確になった。
(ウ)cで指摘した事項について
同じ意味で用いられているにもかかわらず表記が異なっていた用語について、訂正により表記が統一されたので記載内容が明確になった。
(エ)dについて
選択肢(8)の記載を削除するとともに、選択肢(7)の説明として加える訂正をしたことにより、記載の不備は解消された。
(オ)よって、請求項17は以上で説示したとおり特定されていると理解できる。
また、本件訂正発明17で付加される本件訂正発明1の構成については、上記(1)のとおりである。
イ 以上のとおりであるから、本件訂正発明17は、特許請求の範囲の記載のみならず、願書に添付した明細書の記載及び図面や当業者の出願当時における技術常識を考慮すると、特許請求の範囲の記載が、第三者の利益が不当に害されるほどに不明確であるとはいえない。
したがって、本件訂正発明17は、明確である。
(17)請求項18
ア 請求項18の記載について
決定の予告の第5の2(3)ア(ウ)a~bにおいて、記載内容が不明であること等を指摘した。
(ア)aで指摘した事項について
請求項18は、耐久性地盤改良工法において用いられるシリカグラウトが、注入目的に応じた耐久性が得られる処方となっていることを示すものと理解することができる。
(イ)bで指摘した事項について
訂正前の「或いは」及び「定数量化数値を補正していく」の記載は削除されたので、指摘した不明である事項については存在しなくなった。
(ウ)よって、請求項18は以上で説示したとおり特定されていると理解できる。
また、本件訂正発明18で付加される本件訂正発明1の構成については、上記(1)のとおりである。
イ 以上のとおりであるから、本件訂正発明18は、特許請求の範囲の記載のみならず、願書に添付した明細書の記載及び図面や当業者の出願当時における技術常識を考慮すると、特許請求の範囲の記載が、第三者の利益が不当に害されるほどに不明確であるとはいえない。
したがって、本件訂正発明18は、明確である。
(18)請求項19
ア 請求項19の記載について
決定の予告の第5の2(3)ア(エ)aにおいて、記載内容が不明であること等を指摘した。
本件明細書には「この試験法は注入地盤のSiO2濃度の測定値から薬液のSiO2濃度を求めて、注入地盤の強度を推定する方法である。事前に現場採取土を用いて現場と同一密度の供試体を作製し、そこに種々のシリカ濃度の注入液を浸透させて固結供試体を作製して、強度試験を行う(図58(a))。その供試体のシリカ濃度を分析し、シリカ濃度と強度の関係を求めておき(図58(b))、注入地盤の採取土のシリカ濃度の分析結果(図19(b))から注入地盤の強度を推定する(図58(a))。」(【0214】)、「1)事前試験 施工にあたり、設計強度を満足する配合(シリカ濃度)を決定する目的で室内配合試験を実施し、シリカ濃度SiO2と一軸圧縮強度の関係を求める(28日強度)。なお、室内配合強度は、注入孔間隔における注入薬液の希釈による強度低下等の安全率を考慮し設計強度の2倍となる。」(【0215】)との記載がある。
上記記載を参酌すれば、請求項19は、耐久性地盤改良工法において、シリカグラウトが注入された地盤の耐久期間における強度が、改良対象地盤のサンドゲルの供試体の室内試験における「一軸圧縮強度」及び「シリカ濃度」の関係から推定されるものであって、室内試験の目標強度は、設計強度に安全率をかけたものであり、当該安全率は「固結強度のばらつき」、「耐久期間の強度変化」を考慮して決定されることを示したものと理解することができる。
また、本件訂正発明19で付加される本件訂正発明1の構成については、上記(1)のとおりである。
エ 以上のとおりであるから、本件訂正発明19は、特許請求の範囲の記載のみならず、願書に添付した明細書の記載及び図面や当業者の出願当時における技術常識を考慮すると、特許請求の範囲の記載が、第三者の利益が不当に害されるほどに不明確であるとはいえない。
したがって、本件訂正発明19は、明確である。
(19)請求項21
ア 請求項21の記載について
決定の予告の第5の2(3)ア(カ)a~dにおいて、記載内容が不明であること等を指摘した。
(ア)aで指摘した事項について
訂正後の請求項21は、耐久性地盤改良工法において、所定の注入領域において所定の改良効果が得られている浸透固結を確認することを示したものと理解することができる。
また、所定の注入領域において、注入目的を満たすシリカグラウトの浸透固結とするために、請求項21に記載の(手法I)又は(手法II)を用いたことを示したものと解される。
(イ)bで指摘した事項について
選択肢(1)について指摘した点は削除されたので、指摘した不明確である事項については存在しなくなった。
請求項21の(手法II)に記載の「シリカ濃度を設定」については、「所定の注入領域」に「シリカグラウト」を注入し、得られた「浸透固結」が、所定の強度が得られるように「シリカ濃度を設定」することを示したものと理解することができる。
(ウ)cで指摘した事項について
不明確な用語が、削除されたので、指摘した不明確である事項については存在しなくなった。
(エ)dで指摘した事項について
同じ意味で用いられているにもかかわらず表記が異なっていた用語について、訂正により表記が統一されたので記載内容が明確になった。
(オ)よって、請求項21は以上で説示したとおり特定されていると理解できる。
また、本件訂正発明21で付加される本件訂正発明1の構成については、上記(1)のとおりである。
イ 以上のとおりであるから、本件訂正発明21は、特許請求の範囲の記載のみならず、願書に添付した明細書の記載及び図面や当業者の出願当時における技術常識を考慮すると、特許請求の範囲の記載が、第三者の利益が不当に害されるほどに不明確であるとはいえない。
したがって、本件訂正発明21は、明確である。
(20)請求項22
ア 請求項22の記載について
決定の予告の第5の2(3)ア(キ)a~bにおいて、記載内容が不明であること等を指摘した。
(ア)aで指摘した事項について
訂正後の請求項22には、「(A群)(I)・・・限界浸透範囲内の注入速度とし、・・・」との記載があり、また本件明細書の段落【0118】には、「以上述べたように、所定の注入領域に確実に注入液が保持されて浸透固結するには、(1)注入速度と注入圧が適切に行われること(2)気中ゲル化時間(GTo)(3)地盤状況(地盤のpH、Ca含有量、粒度、透水係数、地下水状況等)(4)土中ゲル化時間(GTS0)(5)各注入方式に対応したステージ長と注入速度とステージ当りの注入量と注入時間を考慮して配合したグラウトを注入しなくてはならない。(請求項23)」との記載がある。
上記記載を参酌すれば、訂正後の請求項22は、耐久性地盤改良工法において、所定の注入領域にシリカグラウトが保持されて浸透固結せしめるために、シリカグラウトの配合は「限界浸透範囲内」となるように「注入速度」及び「注入圧」を定めるとともに、「気中ゲル化時間(GTo)」「地盤状況(地盤のpH、Ca含有量、粒度、透水係数、地下水状況等)」「土中ゲル化時間(GTS0)」「各注入方式に対応したステージ長と注入速度とステージ当りの注入量と注入時間」を考慮することを示したものと解することができる。
(イ)bで指摘した事項について
同じ意味で用いられているにもかかわらず表記が異なっていた用語について、訂正により表記が統一されたので記載内容が明確になった。
(ウ)よって、請求項22は以上で説示したとおり特定されていると理解できる。
また、本件訂正発明22で付加される本件訂正発明1の構成については、上記(1)のとおりである。
イ 以上のとおりであるから、本件訂正発明22は、特許請求の範囲の記載のみならず、願書に添付した明細書の記載及び図面や当業者の出願当時における技術常識を考慮すると、特許請求の範囲の記載が、第三者の利益が不当に害されるほどに不明確であるとはいえない。
したがって、本件訂正発明22は、明確である。
(21)請求項23
ア 請求項23の記載について
決定の予告の第5の2(3)ア(ク)aにおいて、用語の意味が不明確であること等を指摘した。
同じ意味で用いられているにもかかわらず表記が異なっていた用語について、訂正により表記が統一されたので記載内容が明確になった。
また、本件訂正発明23で付加される本件訂正発明1の構成については、上記(1)のとおりである。
イ 以上のとおりであるから、本件訂正発明23は、特許請求の範囲の記載のみならず、願書に添付した明細書の記載及び図面や当業者の出願当時における技術常識を考慮すると、特許請求の範囲の記載が、第三者の利益が不当に害されるほどに不明確であるとはいえない。
したがって、本件訂正発明23は、明確である。
(22)請求項24
ア 請求項24の記載について
決定の予告の第5の2(3)ア(イ)a~bにおいて、用語の意味が不明確であること等を指摘した。
(ア)aで指摘した事項について
同じ意味で用いられているにもかかわらず表記が異なっていた用語について、訂正により表記が統一されたので記載内容が明確になった。
(イ)bで指摘した事項について
(3)には「注入監視盤に、時データ、場所データ、および注入圧力および/または流量に関わる注入データを画面表示して注入管理することを特徴とする注入管理方法。」と記載されている。ここでいう「注入監視盤」だけで管理することができるのか明らかでない。ここで、本件明細書の段落【0158】をみると、「集中管理装置」に「注入監視盤」が連結されている一方、「注入監視盤」が単独でシリカグラウトの注入管理をした点は示唆されていない。そうすると、「注入監視盤」とは、(2)に記載されている集中管理装置に連結された「注入監視盤」を指していると解される。
(ウ)cで指摘した事項について
(4)には「前記集中管理装置」との記載がある。「集中管理装置」は、(2)に記載されていることから、「前記集中管理装置」は、(2)に記載の「集中管理装置」を指していると理解できる。
(エ)dで指摘した事項について
本発明は注入管理方法であり、注入管理されるものが「耐久性地盤改良工法」におけるシリカグラウトの注入に関することであることから、(6)に記載の「地盤注入工法」については、「耐久性地盤改良工法」と理解できる。
(オ)よって、請求項24は以上で説示したとおり特定されていると理解できる。
また、本件訂正発明24で付加される本件訂正発明22の構成については、上記(22)のとおりである。
イ 以上のとおりであるから、本件訂正発明24は、特許請求の範囲の記載のみならず、願書に添付した明細書の記載及び図面や当業者の出願当時における技術常識を考慮すると、特許請求の範囲の記載が、第三者の利益が不当に害されるほどに不明確であるとはいえない。
したがって、本件訂正発明24は、明確である。
(23)請求項25
ア 請求項25の記載について
決定の予告の第5の2(4)ア(ア)a~cにおいて、用語の意味が不明確であること等を指摘した。
(ア)aで指摘した事項について
本件明細書の段落【0210】には、「地盤改良システムはシリカ溶液の注入のみならずセメントやスラグを主成分とするシリカを含有してゲル化を伴う懸濁型グラウトを含む薬液注入の注入に適用できる。」との記載があり、シリカ注入液(シリカグラウト)とは異なる「シリカを含有」する「懸濁型グラウト」も注入の対象となっていることが示されている。
上記の記載のように、請求項25に記載の「シリカ系グラウト」は、「シリカグラウト」と「シリカを含有する懸濁液型の注入液」も含まれていることが理解できる。
そうすると、(4)の「注入液」は、シリカを含有する懸濁液の注入液と理解することができる。よって不明確であるとまではいえない。
(イ)bで指摘した事項について
請求項25には、「注入現場における地盤データ、シリカ系グラウトデータ、削孔データ、注入データ、環境データ、品質データ、出来型データ、工程データ、施工管理データのいずれかに関する以下のA群、B群に示すいずれか又は複数の注入データ・・・」と記載されている。
1つ目の「注入データ」は、注入そのものについてデータと解され、2つめの「注入データ」は、上記に列挙された各データに関連するデータを意味していると解される。よって、不明確であるとまではいえない。
(ウ)cで指摘した事項について
請求項25のB群に示されている項目のうち、「耐久データ」「現場データ」以外の項目は、データではないので、列挙されているデータでない項目は、「A群、B群に示すいずれか又は複数の注入データ」(「注入データ」が注入に関連するデータの意味であるとしても)とは整合していない。
よって、B群には「耐久データ」「現場データ」以外に、データとして表現できないものが、「データ」とともに列挙されたに過ぎないものと解される。よって、不明確であるとまではいえない。
(エ)よって、請求項25は以上で説示したとおり特定されていると理解できる。
また、本件訂正発明25で付加される本件訂正発明16の構成については、上記(16)のとおりである。
イ 以上のとおりであるから、本件訂正発明25は、特許請求の範囲の記載のみならず、願書に添付した明細書の記載及び図面や当業者の出願当時における技術常識を考慮すると、特許請求の範囲の記載が、第三者の利益が不当に害されるほどに不明確であるとはいえない。
したがって、本件訂正発明25は、明確である。
(24)請求項26
ア 請求項26の記載について
決定の予告の第5の2(4)ア(イ)a~cにおいて、用語の意味が不明確であること等を指摘した。
(ア)aで指摘した事項について
請求項26は、請求項16ないし25を引用しない請求項とするとともに、「シリカグラウトに用いる注入管理方法であって、」と記載されたので、請求項26に係る発明が、「注入管理方法」であることが明確になった。
(イ)bで指摘した事項について
訂正により「ただし、上記において、薬液注入とは・・・の注入をいう。」との記載が削除されたので、記載の不備は解消された。
(ウ)cで指摘した事項について
同じ意味で用いられているにもかかわらず表記が異なっていた用語について、訂正により表記が統一されたので記載内容が明確になった。
(エ)よって、請求項26は以上で説示したとおり特定されていると理解できる。
また、本件訂正発明26で付加される本件訂正発明16の構成については、上記(16)のとおりである。
イ 以上のとおりであるから、本件訂正発明26は、特許請求の範囲の記載だけではなく、願書に添付した明細書の記載及び図面を考慮し、また、当業者の出願当時における技術常識を基礎として、特許請求の範囲の記載が、第三者の利益が不当に害されるほどに不明確であるとはいえない。
したがって、本件訂正発明26は、明確である。
(25)請求項27
ア 請求項27の記載について
決定の予告の第5の2(3)ア(コ)aにおいて、記載内容が不明であること等を指摘した。
請求項27は、請求項1ないし13を引用しないものとされたので、その記載内容は明確となった。
また、本件訂正発明27で付加される本件訂正発明1の構成については、上記(1)のとおりである。
イ 以上のとおりであるから、本件訂正発明27は、特許請求の範囲の記載だけではなく、願書に添付した明細書の記載及び図面を考慮し、また、当業者の出願当時における技術常識を基礎として、特許請求の範囲の記載が、第三者の利益が不当に害されるほどに不明確であるとはいえない。
したがって、本件訂正発明27は、明確である。
(26)請求項28
ア 請求項28の記載について
決定の予告の第5の2(3)ア(サ)aにおいて、記載内容が不明であること等を指摘した。
請求項28は、請求項1ないし13を引用して記載しない請求項としたので、記載内容は明確となった。
また、本件訂正発明28で付加される本件訂正発明1の構成については、上記(1)のとおりである。
イ 以上のとおりであるから、本件訂正発明28は、特許請求の範囲の記載だけではなく、願書に添付した明細書の記載及び図面を考慮し、また、当業者の出願当時における技術常識を基礎として、特許請求の範囲の記載が、第三者の利益が不当に害されるほどに不明確であるとはいえない。
したがって、本件訂正発明28は、明確である。
(27)請求項29
ア 請求項29の記載について
決定の予告の第5の2(3)ア(シ)a~bにおいて、記載内容が不明であること等を指摘した。
(ア)aで指摘した事項について
請求項29は、請求項1ないし13を引用しないものとされたので、その記載内容は明確となった。
(イ)bで指摘した事項について
同じ意味で用いられているにもかかわらず表記が異なっていた用語について、訂正により表記が統一されたので記載内容が明確になった。
(ウ)よって、請求項29は以上で説示したとおり特定されていると理解できる。
また、本件訂正発明29で付加される本件訂正発明1の構成については、上記(1)のとおりである。
イ 以上のとおりであるから、本件訂正発明29は、特許請求の範囲の記載だけではなく、願書に添付した明細書の記載及び図面を考慮し、また、当業者の出願当時における技術常識を基礎として、特許請求の範囲の記載が、第三者の利益が不当に害されるほどに不明確であるとはいえない。
したがって、本件訂正発明29は、明確である。
(28)請求項30
ア 請求項30の記載について
決定の予告の第5の2(3)ア(ス)aにおいて、記載内容が不明であること等を指摘した。
請求項30は、請求項1ないし13を引用しないものとされたので、その記載内容は明確となった。
また、本件訂正発明30で付加される本件訂正発明1の構成については、上記(1)のとおりである。
イ 以上のとおりであるから、本件訂正発明30は、特許請求の範囲の記載だけではなく、願書に添付した明細書の記載及び図面を考慮し、また、当業者の出願当時における技術常識を基礎として、特許請求の範囲の記載が、第三者の利益が不当に害されるほどに不明確であるとはいえない。
したがって、本件訂正発明30は、明確である。
(29)請求項31
ア 請求項31の記載について
決定の予告の第5の2(3)ア(セ)a~bにおいて、記載内容が不明であること等を指摘した。
(ア)aで指摘した事項について
請求項31は、請求項1ないし13を引用しないものとされたので、その記載内容は明確となった。
(イ)bで指摘した事項について
請求項31の「(1)」ないし「(9)」には、注入に関する事項が記載されていることから、注入の管理の対象となるのは、「(1)」ないし「(9)」に掲げられた事項であると解される。なお、「(8)」および「(9)」の末尾に「の管理」とあるが、品質管理の対象となるのは、当該箇所に記載のシリカグラウトの「pH」と「ゲルタイム」であると解される。
一方、「(10)」には、「以下のいずれか或いは複数による注入前後の品質管理」と題され、その下に注入の品質に関する事項が記載されていることから、注入前後の品質管理の対象となるのは、「(10)」に掲げられた具体的事項であると解される。
(ウ)よって、請求項31は以上で説示したとおり特定されていると理解できる。
また、本件訂正発明31で付加される本件訂正発明1の構成については、上記(1)のとおりである。
イ 以上のとおりであるから、本件訂正発明31は、特許請求の範囲の記載だけではなく、願書に添付した明細書の記載及び図面を考慮し、また、当業者の出願当時における技術常識を基礎として、特許請求の範囲の記載が、第三者の利益が不当に害されるほどに不明確であるとはいえない。
したがって、本件訂正発明31は、明確である。
(30)小括
以上のとおりであるから、請求項1ないし7、9ないし19及び21ないし31の記載は明確である。
なお、請求項8、20及び32は、訂正により削除された。
2 特許法第29条第1項第3号(新規性)及び特許法第29条第2項(進歩性)について
(1)本件訂正発明1について
ア 刊行物1を主引用例として
(ア)対比
本件訂正発明1と刊行物1発明とを対比する。
a 本件訂正発明1の「構成(1)ア」(第3の【請求項1】参照)と刊行物1発明との対比
(a)刊行物1発明の「地盤注入用固結材」は、「シリカ」を含んでおり、「液状化」を防止したり、「恒久性」や「耐久性」のある改良を目的に、「地盤」に「注入」される材料であることから、本件訂正発明1の「構成(1)ア」の「地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用する」「シリカグラウト」に相当する。
(b)刊行物1発明の「コロイダルシリカ」は、本件訂正発明1の「構成(1)ア」の「シリカコロイド」に相当する。
(c)刊行物1発明の「珪酸ソーダ」は、本件訂正発明1の「構成(1)ア」の「水ガラス」に相当する。
(d)刊行物1発明の「酸として、硫酸及び/又はリン酸」は、本件訂正発明1の「構成(1)ア」の「反応剤として酸或いは塩」に相当する。
(e)刊行物1発明の「pHが1.5~5程度」であることは、pHの数値が1~10の範囲に含まれていることから、本件訂正発明1の「構成(1)ア」の「pHが1~10」であることに相当する。
(f)上記(b)及び(c)をふまえると、刊行物1発明において、「シリカコロイド」及び「水ガラス」に相当する物質を有していることは、本件訂正発明1において、「構成(1)ア」の「シリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種」を有効成分としていることに相当する。
(g)上記(d)をふまえると、刊行物1発明において、「硫酸及び/又はリン酸」を有していることは、本件訂正発明1において、「構成(1)ア」の「反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種」を有効成分としていることに相当する。
(h)刊行物1発明の「シリカ濃度は3~15質量%程度」であること及び「全体のモル比が、7.52又は5.4」であることは、その数値がいずれも、本件訂正発明1の「シリカ濃度」及び「シリカグラウト中のシリカのモル比」について規定する数値範囲に包含されることから、本件訂正発明1の「構成(1)ア」の「シリカ濃度0.4~40wt%」及び「シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100」にそれぞれ相当する。
また、刊行物1発明の「数時間以上のゲルタイム」について、刊行物1の段落【0020】には、「酸の量は、地盤注入用固結材の所望のゲルタイム(即ちpH)に応じて設定する。」と記載されているから、刊行物1発明においては「ゲルタイム」を「数時間」程度とすることも想定されているといえ、刊行物1発明のこの点は、本件訂正発明1の「ゲルタイムは瞬結から10000分」に相当する。
b 一致点及び相違点
そうすると、本件訂正発明1と刊行物1発明とは、以下の一致点で一致し、相違点1~3で相違する。
<一致点>
「地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカのモル比は2.0~100、ゲル化時間は瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウト。」
<相違点1>
本件訂正発明1は、「以下のA群の(1)」を「満たす配合処方を用い」るものであって、A群の(1)が、
「(A群)
(1)対象とする地盤注入領域において、1ステージ当たりの毎分吐出量は1~30L/minであって、限界浸透範囲内の注入速度とし、1ステージのステージ長を33cm~4mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入又は柱状注入とし、注入孔間隔は1~4mとし、以下の条件を満たす配合処方。
【数5】
[図:0001385110000067.jpg]
【数6】
[図:0001385110000068.jpg]
上記〔数6〕において、β=4.68~0.34、即ち0.2H<GTSO<3Hとする。
ここで、
GTO:シリカグラウトの気中ゲルタイム
GTSO:シリカグラウトの土中ゲルタイム
H:1ステージの注入量または1バッチの注入量を浸透注入の限界速度内の毎分注入量で割った時間」であるのに対して、
刊行物1発明は、そのような特定がなされていない点。
<相違点2>
本件訂正発明1は、「以下のA群」の「(2)」を「満たす配合処方を用い」るものであって、A群の(2)が、
「(2)注入目的に対応した耐久期間において、シリカグラウトのシリカの溶脱がホモゲル5wt%以内、サンドゲルが10wt%以内、ホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20%以内、又は円柱測定法で25%以内で、サンドゲル強度が所定の範囲内に収束するか、或いはホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20~35%並びに/又はプラスチック製モールドによる円柱測定法で、25~35%の範囲であって、サンドゲルの強度低下があるが限定期間或いは供用期間では固結性が持続する配合処方。」であるのに対して、
刊行物1発明は、そのような特定がなされていない点。
<相違点3>
本件訂正発明1は、「以下」の「B群のいずれかの配合処方を用い」るものであって、B群が、
「(1)該シリカグラウトにおいて、シリカコロイドに起因するシリカ量は全シリカ量中の10~100%であるシリカグラウトであって、該シリカグラウトの酸として硫酸及び/又はリン酸を用い、両者を併用した場合、酸におけるリン酸の比率は75%硫酸、75%リン酸に換算してリン酸は全酸量の15~50容量%とすることによってゲルタイムの調整が容易で、かつコンクリートに対しての影響を低減するシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、該シリカ溶液の配合はシリカ濃度、シリカコロイドと水ガラスの比率、硫酸とリン酸の比率、弱酸性~中性付近でのゲルタイムの調整を土中ゲルタイム(GTS)や土中pH(PHS)や注入孔間隔にかかわる浸透距離や注入時間並びに現場状況に基づき、気中ゲルタイム(GT0)や気中pH(PH0)の調整や組成をシリカコロイドの全シリカ中の比率が10~100%、リン酸の全酸(硫酸+リン酸)に対する比率が15~100%から選定して、1.0~4.0mの注入孔間隔で注入速度を土粒子間浸透の限界内で注入して所定の注入領域からの逸脱を低減し、かつ広範囲に限定固結することができるシリカグラウト。」であるのに対して、
刊行物1発明では、そのような特定がなされていない点。
(イ)新規性についての判断
上記相違点1ないし3に係る本件訂正発明1の発明特定事項は、シリカグラウトの特性をパラメータを用いて特定し、ホモゲル及びサンドゲルの特性を特定し、使用する酸の内容を特定するものであるところ、この点は、刊行物1には記載されておらず、また、周知技術でもなく設計事項であるともいえないことから、本件訂正発明1は、刊行物1に記載された発明ではない。
(ウ)進歩性についての判断
「A群」の「(2)」において、「注入目的に対応した耐久期間において、シリカグラウトのシリカの溶脱がホモゲル5wt%以内、サンドゲルが10wt%以内」であることは共通の要件であり、当該以降の事項のうち「或いは」の前後の事項(「或いは」の前の事項である「ホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20%以内、又は円柱測定法で25%以内で、サンドゲル強度が所定の範囲内に収束する」を「相違点2の前段」といい、「或いは」の後の事項である「ホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20~35%並びに/又はプラスチック製モールドによる円柱測定法で、25~35%の範囲であって、サンドゲルの強度低下があるが限定期間或いは供用期間では固結性が持続する」を「相違点2の後段」という。)が択一的な要件であると解することができる。
a 上記相違点1について検討する。
シリカグラウトにおいて
「対象とする地盤注入領域において、1ステージ当たりの毎分吐出量は1~30L/minであって、限界浸透範囲内の注入速度とし、1ステージのステージ長を33cm~4mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入又は柱状注入とし、注入孔間隔は1~4mとし」たものであって、
「【数5】
[図:0001385110000069.jpg]
【数6】
[図:0001385110000070.jpg]
上記〔数6〕において、β=4.68~0.34、即ち0.2H<GTSO<3Hとする。」(記号の説明は、相違点1参照)
としたものは、刊行物1に記載も示唆もされておらず、また自明のことでもない。また、申立人A及び申立人Bより提出された証拠をみても、相違点1に係る本件訂正発明1の構成が、本件特許出願の優先日において公知又は周知であったと認めるに足りる証拠はない。
よって、刊行物1発明において、相違点1に係る本件訂正発明1の構成とすることは、当業者が容易に想到し得たことではない。
b 相違点2について検討する。
シリカグラウトにおいて、
「(2)注入目的に対応した耐久期間において、シリカグラウトのシリカの溶脱がホモゲル5wt%以内、サンドゲルが10wt%以内、ホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20%以内、又は円柱測定法で25%以内で、サンドゲル強度が所定の範囲内に収束するか、或いはホモゲルの体積変化がメスフラスコ測定法で20~35%並びに/又はプラスチック製モールドによる円柱測定法で、25~35%の範囲であって、サンドゲルの強度低下があるが限定期間或いは供用期間では固結性が持続する配合処方。」としたものは、刊行物1に、記載も示唆もされておらず、また自明のことでもない。また、申立人A及び申立人Bより提出された証拠をみても、相違点2に係る本件訂正発明1の構成が、本件特許出願の優先日において公知又は周知であったと認めるに足りる証拠はないから、刊行物1発明において、相違点2に係る本件訂正発明1の構成とすることは、当業者が容易に想到し得たことではない。
したがって、他の相違点について検討するまでもなく、本件訂正発明1は、刊行物1発明及び申立人A及びBが提出したその余の刊行物に記載の事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
(ウ)申立人の主張
申立人Bは、刊行物20(申立人Bの甲第3号証)(第57頁)には、「地盤中のゲル化時間は・・・ホモゲル状態で固化した場合に比べて短くなる」「土中ゲルタイムは球状改良体1個の注入時間より短くなる」との記載があり、「GT0/GTs0>1」「H/GT0>1」となって、【数5】【数6】の数式に相当する旨主張する。(意見書(第5頁)、異議申立書(第44~46頁))
しかしながら、刊行物20の上記記載は、本件訂正発明1の「GT0/GTs0」及び「H/GT0」(「GT0」と「GTs0」との比、及び、「H」と「GT0」との比)という特殊なパラメータに着目し、その上で数値範囲を限定したものではないので、相違点1に係る本件訂正発明1の構成が記載されているとはいえない。
よって、申立人の主張を採用することはできない。
イ 刊行物2ないし刊行物6を主引用例として
(ア)対比
本件訂正発明1と刊行物2発明ないし刊行物6発明の各発明とをそれぞれ対比する。
a 本件訂正発明1の「構成(1)ア」と刊行物2発明ないし刊行物6発明の各発明との対比
(a)刊行物2発明の「地盤注入用固結材」、刊行物3発明の「地盤注入用固結材」、刊行物4発明の「地盤注入用薬液」、刊行物5発明の「地盤注入用薬液」及び刊行物6発明の「酸性シリカ注入液」は、いずれも、「シリカ」を含んでおり、「液状化」を防止したり、「恒久性」や「耐久性」のある改良を目的に、「地盤」に「注入」される材料であることから、本件訂正発明1の「構成(1)ア」の「地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用する」「シリカグラウト」に相当する。
(b)刊行物2発明の「コロイダルシリカ」、刊行物3発明の「コロイダルシリカ」、刊行物4発明の「珪酸のコロイド溶液」、刊行物5発明の「珪酸のコロイド溶液」及び刊行物6発明の「シリカコロイド」は、いずれも、本件訂正発明1の「構成(1)ア」の「シリカコロイド」に相当する。
(c)刊行物2発明の「珪酸ソーダ」、刊行物3発明の「珪酸ソーダ」、刊行物4発明の「水ガラス」、刊行物5発明の「水ガラス」及び刊行物6発明の「水ガラス」は、いずれも、本件訂正発明1の「構成(1)ア」の「水ガラス」に相当する。
(d)刊行物4発明の「塩(重炭酸ソーダ)又は酸(97%H2SO4)」は、「反応剤」として「選択」されているものであり、刊行物2発明の「酸として、硫酸及び/又はリン酸」、刊行物3発明の「硫酸」、刊行物5発明の「無機塩類」、「酸」及び刊行物6発明の「酸」は、いずれも、上記(b)及び(c)で説示した、「構成(1)ア」の「シリカコロイド」及び「水ガラス」に相当する物質をそれぞれにおいて反応させるために混合させる物質であることは明らかであるから、これらはいずれも本件訂正発明1の「構成(1)ア」の「反応剤として」の「酸或いは塩」に相当する。
(e)刊行物2発明の「pHが1~5程度」であること、刊行物3発明の「pHが2.2、3又は4」であること、刊行物4発明の「配合液のpH値が10以下」であること、刊行物5発明の「pHが1.9~7.9」であること及び刊行物6発明の「pHを2~7」に設定されることは、いずれも、pHの数値がpHの1~10に含まれていることから、本件訂正発明1の「構成(1)ア」の「pHが1~10」であることに相当する。
(f)刊行物2発明ないし刊行物6発明がそれぞれ、上記b及びcのとおり「シリカコロイド」及び「水ガラス」に相当する物質を有していることは、本件訂正発明1の「構成(1)ア」の「シリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種」を有効成分としていることに相当する。
(g)刊行物2発明ないし刊行物6発明がそれぞれ、上記dのとおり「酸」ないし「塩」を有していることは、本件訂正発明1の「構成(1)ア」の「反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種」を有効成分としていることに相当する。
(h)本件訂正発明1の「構成(1)ア」と各発明との「シリカ濃度」、「シリカグラウト中のシリカのモル比」及び「ゲルタイム」についての対比
(h)-1 刊行物2発明との対比
刊行物2発明の「シリカ濃度は3~15質量%程度」であること及び「全体のモル比が、7.52又は5.0」であることは、その数値がいずれも、本件訂正発明1の「シリカ濃度」及び「シリカグラウト中のモル比」について規定する数値範囲に包含されることから、本件訂正発明1の「構成(1)ア」の「シリカ濃度0.4~40wt%」及び「シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100」にそれぞれ相当する。
また、刊行物2発明においては、「ゲルタイム」が「所望のゲルタイム」とされているところ、技術常識からみて、一般に所望されるゲルタイムが瞬時から10000分の範囲内であることは明らかであるから、当該「所望のゲルタイム」は、本件訂正発明1の「構成(1)ア」の「ゲルタイムは瞬結から10000分」に実質的に相当する。
(h)-2 刊行物3発明との対比
刊行物3発明の「シリカ濃度は10、6又は3%」であること、「全体のモル比が、5.1」であること及び「20時間のゲルタイム」は、その数値がいずれも、本件訂正発明1の「シリカ濃度」、「シリカグラウト中のシリカのモル比」及び「ゲルタイム」について規定する数値範囲に包含されることから、本件訂正発明1の「構成(1)ア」の「シリカ濃度0.4~40wt%」、「シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100」及び「ゲルタイムは瞬結から10000分」にそれぞれ相当する。
(h)-3 刊行物4発明との対比
刊行物4発明において、「シリカ濃度」及び「シリカグラウト中のシリカのモル比」は、具体的な数値につき明らかにされていないものの、刊行物4に示される珪酸コロイド液に関する数値や、当業者にとって明らかな3号水ガラスや、重炭酸ソーダ等の諸数値等を踏まえて数値を算出すれば、当該数値は、本件訂正発明1の「シリカ濃度」及び「シリカグラウト中のシリカのモル比」について規定する数値範囲に包含されることは明らかであるから、本件訂正発明1の「構成(1)ア」の「シリカ濃度0.4~40wt%」及び「シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100」にそれぞれ、実質的に相当する。
また、刊行物4発明においては、「ゲルタイム」は、具体的な数値につき明らかにされていないものの、技術常識からみて、一般にゲルタイムが瞬時から10000分の範囲内であることは明らかであるから、刊行物4発明の「ゲルタイム」は、本件訂正発明1の「構成(1)ア」の「ゲルタイムは瞬結から10000分」に実質的に相当する。
(h)-4 刊行物5発明との対比
刊行物5発明の「ゲル化時間(20℃)が8~710分」であることは、その数値が本件発明1の「ゲルタイム」について規定する範囲に包含されることから、本件訂正発明1の「構成(1)ア」の「ゲルタイムは瞬結から10000分」に相当する。
また、刊行物5発明においては、「シリカ濃度」及び「シリカグラウト中のシリカのモル比」は、具体的な数値は明らかにされていないものの、刊行物5において示される酸性シリカゾルに関する数値や、当業者にとって明らかな72%硫酸の諸数値等を踏まえて数値を算出すれば、「シリカ濃度」が「シリカ濃度0.4~40wt%」の範囲内にあること、また、「シリカグラウト中のシリカのモル比」が「2.0~100」の範囲内にあることは、明らかであるから、刊行物5発明の「シリカ濃度」及び「シリカグラウト中のシリカのモル比」は、本件訂正発明1の「構成(1)ア」の「シリカ濃度0.4~40wt%」及び「シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100」にそれぞれ、実質的に相当する。
(h)-5 刊行物6発明との対比
刊行物6発明の「シリカ濃度を1~10質量%」としたことは、その数値が本件訂正発明1の「シリカ濃度」について規定する範囲に包含されることから、本件訂正発明1の「構成(1)ア」の「シリカ濃度0.4~40wt%」に相当する。
また、刊行物6発明においては、「シリカグラウト中のシリカのモル比」及び「ゲルタイム」は、具体的な数値につき明らかにされていないものの、技術常識からみて、一般に「シリカグラウト中のシリカのモル比」が「2.0~100」の範囲内にあること、また、「ゲルタイム」が瞬時から10000分の範囲内であることは明らかであるから、刊行物6発明の「シリカグラウト中のシリカのモル比」及び「ゲルタイム」は、本件訂正発明1の「構成(1)ア」の「シリカグラウト中のシリカのモル比は2.0~100」及び「ゲルタイムは瞬結から10000分」にそれぞれ、実質的に相当する。
b 一致点及び相違点
そうすると、本件訂正発明1と刊行物2発明ないし刊行物6発明のいずれかとについては、上記ア(ア)bで認定した一致点及び相違点1~3と同様の一致点及び相違点を認定することができる。
(イ)新規性及び進歩性についての判断
当該相違点については上記ア(イ)及び(ウ)で相違点1~3について説示したことと同様のことがいえるから、本件訂正発明1は、刊行物2ないし6のいずれかに記載された発明ではなく、また、本件訂正発明1は、刊行物2発明ないし刊行物6発明のいずれか及び申立人A及びBが提出したその余の刊行物に記載の事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
ウ 小括
以上のとおりであるから、本件訂正発明1は、刊行物1ないし6のいずれかに記載された発明ではなく、また、刊行物1発明ないし刊行物6発明のいずれか及び申立人A及びBが提出したその余の刊行物に記載の事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
(2)本件訂正発明2について
ア 刊行物1を主引用例として
(ア)対比
本件訂正発明2と刊行物1発明とを対比する。
a 本件訂正発明2の「構成(2)ア」(第3の【請求項2】参照)と刊行物1発明との対比
刊行物1発明の「コロイダルシリカ」及び「珪酸ソーダ」を含有していることは、本件訂正発明2の「構成(2)ア」の「シリカコロイドと水ガラス」を「有効成分」としていることに相当する。
また、本件訂正発明2の「構成(2)ア」の上記の点以外の構成については、上記(1)ア(ア)aと同様に対比することができる。
b 一致点及び相違点
そうすると、本件訂正発明2と刊行物1発明とは、以下の一致点で一致し、相違点4及び5で相違する。
<一致点>
「地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカコロイドと水ガラスと、反応剤として酸或いは塩のいずれかを有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカのモル比は2.0~100、ゲル化時間は瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウト。」
<相違点4>
本件訂正発明2は、「以下のA群のいずれかの特性をもつ」ものであり、A群が、
「(A群)
(1)該シリカグラウトにおいて、固結強度は水ガラス濃度に主として依存し、ホモゲルの収縮の低減は、主としてシリカコロイドの量に依存するシリカグラウトであって、シリカグラウトのシリカコロイド含有量は全シリカ量の10%以上の範囲で地盤状況による耐久性を考慮して定め、水ガラスの含有量は要求される強度に応じて定めてなる事を特徴とするシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、シリカコロイドが全シリカ量の10%以下の場合はシリカグラウト中の水ガラス濃度を大きくして全シリカ量を増加することによって収縮があっても強度低下を低減することを特徴とするシリカグラウト。」であるのに対して、
刊行物1発明では、そのような特定がなされていない点。
<相違点5>
本件訂正発明2は、「以下」の「B群の特性をもつ」ものであり、B群が、
「(B群)
該シリカグラウトにおいて、シリカコロイド含有量はシリカグラウト100cc当たり全シリカ量の10%以上又は並びに0.5~15gとし、水ガラスの含有量は要求されるサンドゲルの強度によって定めるシリカグラウト。」であるのに対して、
刊行物1発明では、そのような特定がなされていない点。
(イ)新規性についての判断
上記相違点5に係る本件訂正発明2の発明特定事項は、シリカグラウトにおけるシリカコロイドの含有量を特定するものであるところ、この点は刊行物1には記載されておらず、また、周知技術でもなく設計事項であるともいえないことから、本件訂正発明2は、刊行物1に記載された発明ではない。
(ウ)進歩性についての判断
a 上記相違点4について検討する。
(a)刊行物1の段落【0034】には、「地盤注入用固結材は、シリカ濃度10質量%、・・・シリカ中のコロイダルシリカ由来シリカ分50質量%」と記載され、同段落【0038】にも同様に「シリカ中のコロイダルシリカ由来シリカ分30質量%」と記載されている。なお、段落【0019】には、「上記コロイダルシリカと珪酸ソーダの割合(混合割合)は限定されないが、SiO2の質量比に換算して10:90~90:10程度が好ましく・・・」と記載されている。
また、刊行物2の段落【0037】にも「地盤注入用固結材は、シリカ濃度10質量%、・・・、シリカ中のコロイダルシリカ由来シリカ分25又は50質量%」と記載されている。
さらに刊行物6の段落【0061】には、「水ガラスとシリカコロイドの配合液を下記の範囲内に設定することが好ましい。pH:2~7 シリカ濃度:1~10質量% シリカコロイド濃度:0.5~8質量%(全シリカ中の1~80質量%) 水ガラスのシリカ濃度:0~9.5質量%(全シリカ中の5~95質量%)」と記載されている。
そして、上記各刊行物記載のものにおける「コロイダルシリカ」及び「シリカコロイド」はそれぞれ、本件訂正発明2の「シリカコロイド」に相当する。
以上のとおりであるから、シリカグラウトにおけるシリカコロイド含有量について、全シリカ量の10%以上の範囲とすること、あるいは10%以下とすることは、本件特許出願の優先日において周知慣用技術である。
(b)刊行物6の段落【0023】には、「シリカコロイドは、体積変化がほとんど無く」との記載があり、また、段落【0026】には、「シリカコロイドに由来するシリカ濃度が高い程体積収縮が少なく、水ガラス由来するシリカ濃度が高い場合、強度発現が速く、高い強度が得られる」との記載がある。
また、刊行物19の52頁には、「活性シリカコロイドをベースとしたものは、コロイドによって構造が安定しているため体積の収縮が少ない」との記載がある。また、刊行物33の図-2には、薬液のシリカ濃度と一軸圧縮強さquの関係が示されており、16頁左欄には、「シリカ濃度が高くなるに従い、quも大きくなっている。」との記載があり、「水ガラス」に「シリカ」が含まれていることからすれば、「固結強度」が水ガラスの濃度に依存していることが示唆されているといえる。
そうすると、シリカコロイドに由来するシリカ濃度が高くなれば、すなわち、シリカコロイドの量が多くなれば、収縮が低減すること、また、水ガラスに由来するシリカ濃度が高ければ高い強度が得られることは、本件特許出願の優先日において公知ないしは周知であるといえる。
(c)検討
・「(A群)」の「(1)」の構成について
周知慣用技術の課題(地盤注入固結剤において均質性を高くすること、シリカ濃度が低くても強度発現が速く、収縮が少なく強度低下がないこと)は、刊行物1発明にも内在する課題であり、また刊行物1発明と周知慣用技術とはシリカグラウトの技術分野で共通していることから、刊行物1発明に周知慣用技術を適用する動機付けは存在する。
そして、刊行物1発明に、上記(a)に示した周知慣用技術を適用すれば、シリカグラウトにおけるシリカコロイドの含有量を、「(A群)」の「(1)」のように全シリカ量の10%以上とすることは容易になし得ることである。また、上記(b)に示した周知ないし公知の事項を踏まえれば、「(A群)」の「(1)」のようにシリカグラウトを配合するに当たって、「固結強度は水ガラス濃度に主として依存し、ホモゲルの収縮の低減は、主としてシリカコロイドの量に依存」させることは、当業者であれば格別困難なことではない。さらに、上記(b)のとおり、水ガラスに由来するシリカ濃度が高い場合、高い強度が得られることは周知であるから、要求される強度に応じて、水ガラスの含有量を定めることは、当業者であれば適宜なし得ることである。
・「(A群)」の「(2)」の構成について
上記「(A群)」の「(1)」と同様に、刊行物1発明に、上記(a)に示した周知慣用技術を適用して、シリカグラウトにおけるシリカコロイドの含有量を、「(A群)」の「(2)」のように全シリカ量の10%以下とすることは当業者が容易になし得ることである。また、上記(b)のとおり、水ガラスに由来するシリカ濃度が高い場合、高い強度が得られることは周知であるから、「(A群)」の「(2)」のように「強度低下を低減」させるために「水ガラス濃度を大きくして全シリカ量を増加」させることは、当業者であれば適宜なしうることである。
b 上記相違点5について検討する。
「シリカコロイド含有量」について、「シリカグラウト100cc当たり全シリカ量の10%以上又は並びに0.5~15g」とすることは、刊行物1に記載も示唆もされておらず、また自明のことでもない。また、申立人A及び申立人Bより提出された証拠をみても、相違点5に係る本件訂正発明2の構成が、本件特許出願の優先日において公知又は周知であったと認めるに足りる証拠はない。
よって、刊行物1発明において、相違点5に係る本件訂正発明2の構成とすることは、当業者が容易に想到し得たことではない。
したがって、本件訂正発明2は、刊行物1発明及び申立人A及びBが提出したその余の刊行物に記載の事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
イ 刊行物2ないし刊行物6を主引用例として
(ア)対比
本件訂正発明2と刊行物2発明ないし刊行物6発明の各発明とを対比する。
a 本件訂正発明2の「構成(2)ア」と刊行物2発明ないし刊行物6発明の各発明との対比
刊行物2発明の「コロイダルシリカ」及び「珪酸ソーダ」、刊行物3発明の「コロイダルシリカ」及び「珪酸ソーダ」、刊行物4発明の「珪酸のコロイド溶液」及び「水ガラス」、刊行物5発明の「珪酸のコロイド溶液」及び「水ガラス」、刊行物6発明の「シリカコロイド」及び「水ガラス」はいずれも、本件訂正発明2の「構成(2)ア」の「シリカコロイドと水ガラス」に相当する。
また、本件訂正発明2の「構成(2)ア」の上記の点以外の事項については、上記(1)イ(ア)aと同様に対比できる。
b 一致点及び相違点
そうすると、本件訂正発明2と刊行物2発明ないし刊行物6発明のいずれかとについては、上記ア(ア)bで認定した一致点及び相違点4及び5と同様の一致点及び相違点を認定することができる。
(イ)新規性及び進歩性についての判断
当該相違点については上記ア(イ)及び(ウ)で相違点4及び5について説示したことと同様のことがいえるから、本件訂正発明2は、刊行物2ないし6のいずれかに記載された発明ではなく、また、本件訂正発明2は、刊行物2発明ないし刊行物6発明のいずれか及び申立人A及びBが提出したその余の刊行物に記載の事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
ウ 小括
以上のとおりであるから、本件訂正発明2は、刊行物1ないし6のいずれかに記載された発明ではなく、また、刊行物1発明ないし刊行物6発明のいずれか及び申立人A及びBが提出したその余の刊行物に記載の事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
(3)本件訂正発明3について
ア 刊行物1を主引用例として
(ア)対比
本件訂正発明3と刊行物1発明とを対比する。
a 本件訂正発明3の「構成(3)ア」(第3の【請求項3】参照)と刊行物1発明との対比
本件訂正発明3の「構成(3)ア」は、本件訂正発明1の「構成(1)ア」と同じなので、上記(1)ア(ア)aと同様に対比できる。
b 一致点及び相違点
そうすると、本件訂正発明3と刊行物1発明とは、以下の一致点で一致し、相違点6及び相違点7で相違する。
<一致点>
「地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカのモル比は2.0~100、ゲル化時間は瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウト。」
<相違点6>
本件訂正発明3は、「以下のA群のいずれかの特性を持つ」ものであり、A群が、
「A群
(1)該シリカグラウトにおいて、pHが非アルカリ性でシリカの溶脱がホモゲル5%以内、サンドゲルが10%以内で、ホモゲルの強度が低下せず、ホモゲルの体積変化率がメスフラスコ測定法で0~-20%、或いは並びに円柱測定法で0~-25%の範囲内であって、サンドゲルの強度低下が0か、最終強度が所定の範囲内に収束するシリカグラウト。なお、本発明において、非アルカリ性とは酸性から10までのpH領域をいう。
(2)該シリカグラウトにおいて、pHが非アルカリ性でシリカの溶脱がホモゲル5%以内、サンドゲルが10%以内で、ホモゲルの体積変化率がメスフラスコ測定法で-20~-35%、或いは並びに円柱測定法で-25~-40%の範囲内であって、強度低下はあっても限定期間または供用期間において固結性は持続するシリカグラウト。」であるのに対して、
刊行物1発明は、そのような特定がなされていない点。
<相違点7>
本件訂正発明3は、「以下」の「B群のいずれかの特性を持つ」ものであり、B群が、
「B群
(1)該シリカグラウトにおいて、半対数グラフで縦軸をホモゲル変形係数E50(MN/m2)の目盛とし、横軸をホモゲルの体積変化率εv(%)の目盛とすると、E50(0.1 MN/m2)、εv(20%)のポイントからE50(100 MN/ m2)、εv(30%)のポイントを通る直線より左の領域にE50、εvがあるホモゲルならばサンドゲルの強度低下はしないシリカグラウトとし、右の領域にあるならばサンドゲルの強度が低下するシリカグラウトとするシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、SiO2の濃度が5~15%でホモゲルの体積変化率が30%以下であって、サンドゲルの強度が400日までの最大強度との強度比が100%以上~50%で所定の強度に収束するシリカグラウト。」であるのに対して、
刊行物1発明は、そのような特定がなされていない点。
(イ)新規性についての判断
上記相違点6及び相違点7に係る本件訂正発明3の発明特定事項は、シリカグラウトにおいてホモゲル及びサンドゲルの特性を特定するとともに、ホモゲルのE50、εvとサンドゲルの強度低下との関係を特定するものであるところ、この点は、刊行物1には記載されておらず、また、周知技術でもなく設計事項であるともいえないことから、本件訂正発明3は、刊行物1に記載された発明ではない。
(ウ)進歩性についての判断
上記相違点6について検討する。
シリカグラウトにおいて
「(1)該シリカグラウトにおいて、pHが非アルカリ性でシリカの溶脱がホモゲル5%以内、サンドゲルが10%以内で、ホモゲルの強度が低下せず、ホモゲルの体積変化率がメスフラスコ測定法で0~-20%、或いは並びに円柱測定法で0~-25%の範囲内であって、サンドゲルの強度低下が0か、最終強度が所定の範囲内に収束するシリカグラウト。なお、本発明において、非アルカリ性とは酸性から10までのpH領域をいう。」
としたもの、また、
「(2)該シリカグラウトにおいて、pHが非アルカリ性でシリカの溶脱がホモゲル5%以内、サンドゲルが10%以内で、ホモゲルの体積変化率がメスフラスコ測定法で-20~-35%、或いは並びに円柱測定法で-25~-40%の範囲内であって、強度低下はあっても限定期間または供用期間において固結性は持続するシリカグラウト。」
としたものは、刊行物1に記載も示唆もされておらず、また自明のことでもない。また、申立人A及び申立人Bより提出された証拠をみても、相違点6に係る本件訂正発明3の構成が、本件特許出願の優先日において公知又は周知であったと認めるに足りる証拠はない。
よって、刊行物1発明において、相違点6に係る本件訂正発明3の構成とすることは、当業者が容易に想到し得たことではない。
したがって、他の相違点について検討するまでもなく、本件訂正発明3は、刊行物1発明及び申立人A及びBが提出したその余の刊行物に記載の事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
イ 刊行物2ないし刊行物6を主引用例として
(ア)対比
本件訂正発明3と刊行物2発明ないし刊行物6発明の各発明とを対比する。
a 本件訂正発明3の「構成(3)ア」と刊行物2発明ないし刊行物6発明の各発明との対比
本件訂正発明3の「構成(3)ア」と、本件訂正発明1の「構成(1)ア」は同じなので、上記(1)イ(ア)aと同様に対比できる。
b 一致点及び相違点
そうすると、本件訂正発明3と刊行物2発明ないし刊行物6発明のいずれかとについては、上記ア(ア)bで認定した一致点及び相違点6及び7と同様の一致点及び相違点を認定することができる。
(イ)新規性及び進歩性についての判断
当該相違点については上記ア(イ)及び(ウ)で相違点6及び7について説示したことと同様のことがいえるから、本件訂正発明3は、刊行物2ないし6のいずれかに記載された発明ではなく、また、本件訂正発明3は、刊行物2発明ないし刊行物6発明のいずれか及び申立人A及びBが提出したその余の刊行物に記載の事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
ウ 小括
以上のとおりであるから、本件訂正発明3は、刊行物1ないし6のいずれかに記載された発明ではなく、また、刊行物1発明ないし刊行物6発明のいずれか及び申立人A及びBが提出したその余の刊行物に記載の事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
(4)本件訂正発明4について
ア 刊行物1を主引用例として
(ア)対比
本件訂正発明4と刊行物1発明とを対比する。
a 本件訂正発明4の「構成(4)ア」(第3の【請求項4】参照)と刊行物1発明との対比
刊行物1発明の「珪酸ソーダ」を含有するとともに、「酸」を含有し「酸として、硫酸及び/又はリン酸が使用」されていることは、本件訂正発明4の「構成(2)ア」の「水ガラスを有効成分とし、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分」としていることに相当する。
また、本件訂正発明4の「構成(4)ア」の上記の点以外の構成については、上記(1)ア(ア)aと同様に対比することができる。
b 一致点及び相違点
そうすると、本件訂正発明4と刊行物1発明とは、以下の一致点で一致し、相違点8で相違する。
<一致点>
「地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトは水ガラスを有効成分とし、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカのモル比は2.0~100、ゲル化時間は瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウト。」
<相違点8>
本件訂正発明4は、「以下の(A)の範囲で地盤に注入されるグラウトであって、以下の(B)に基づいて、地盤状況、注入孔間隔又は注入状況に応じて土中ゲルタイム(GTS0)と注入時間(H)の関係を満たすように組成とゲルタイムを設定してシリカグラウトの注入領域外への逸脱を低減しながら、所定の注入領域に浸透固結して注入目的に応じた耐久性注を得る」ものであるところ、(A)及び(B)が、
「(A)シリカ濃度を0.4~40wt%とし、1ステージ当たりの毎分吐出量を1~30L/minとし、1ステージ当たりのステージ長を33cm~4mとし、注入ポイントは1点注入又は多点注入又は柱状注入とし、ゲルタイムが瞬結から10000分とし、注入孔間隔1~4mとし、毎分吐出量は限界浸透範囲内の注入速度で注入するシリカグラウト。
(B)該シリカグラウトにおいて、シリカグラウトのゲルタイム(GT0)と土中ゲルタイム(GTS0)は以下の範囲に設定してなるシリカグラウト。ただし、土中ゲルタイム(GTS0)とは現場の土とシリカグラウトを混合したときのゲルタイムまたはシリカグラウトを土に浸透させて静止した状態のシリカグラウトのゲルタイムをいう。
【数5】
[図:0001385110000071.jpg]
ただし、PH0=1.0~10、GT0=10000~0.1分、GTS0=6000分~10秒とする。
該シリカグラウトにおいて、気中ゲルタイムをGT0、土中ゲルタイムをGTS0、1ステージの注入時間をHとすると、
【数6】
[図:0001385110000072.jpg]
上記〔数6〕において、
β=4.68~0.34
即ち、
0.2H<GTSO<3H
とし、地盤条件、又は注入孔間隔又は固結径、または注入方式、又はステージ長に応じて、配合液の組成とゲルタイム(GT0)またはPH0を設定して所定注入領域に浸透固結せしめるシリカグラウト。
ただし、気中pH(PH0)=1.0~10.0、気中ゲルタイム(GT0)=0.1分~10000分、土中ゲルタイムGTS0=10秒~3000分、土中pH(PHS0)=3~10、地盤pH=4.0~10.0、注入速度=1~30L/min、注入孔間隔又は固結径=1.0~4.0m、1ステージ=0.33~4.0m、1ステージ当りの注入時間H=10000~4.4分、また注入速度は浸透注入の限界速度内とする。又、注入時間(H)は実用上の作業性や工期に応じてその範囲を短縮することができる。」であるのに対して、
刊行物1発明では、そのような特定がなされていない点。
(イ)新規性についての判断
上記相違点8に係る本件訂正発明4の発明特定事項は、シリカグラウトの特性をパラメータを用いて特定するものであるところ、この点は、刊行物1には記載されておらず、また、周知技術でもなく設計事項であるともいえないことから、本件訂正発明4は、刊行物1に記載された発明ではない。
(ウ)進歩性についての判断
上記相違点8について検討する。
相違点8に係る本件訂正発明4の「(A)」及び「(B)」を併せたものは、上記(1)ア(ア)bで認定した相違点1に係る本件訂正発明1の「(A群)(1)」に係る構成と、表現上の微差はあるものの実質的な技術内容についておよそ一致する。
そうすると、相違点8については、上記(1)ア(ウ)aで相違点1について説示したことと同様のことがいえる。
よって、刊行物1発明において、相違点8に係る本件訂正発明4の構成とすることは、当業者が容易に想到し得たことではない。
したがって、本件訂正発明4は、刊行物1発明及び申立人A及びBが提出したその余の刊行物に記載の事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
イ 刊行物2ないし刊行物6を主引用例として
(ア)対比
本件訂正発明4と刊行物2発明ないし刊行物6発明の各発明とを対比する。
a 本件訂正発明4の「構成(4)ア」と刊行物2発明ないし刊行物6発明の各発明との対比
刊行物2発明の「珪酸ソーダ」を含有するとともに、「酸」を含有し「酸として、硫酸及び/又はリン酸が使用」されていること、刊行物3発明の「珪酸ソーダ」を有するとともに、「硫酸」を有すること、刊行物4発明の「水ガラス」を有するとともに、「反応剤として塩(重炭酸ソーダ)又は酸(97%H2SO4)」を有すること、刊行物5発明の「水ガラス」を有するとともに、「無機塩類」及び「酸」「から選ばれた一種またはそれ以上を含有」していること、刊行物6発明の「水ガラス、酸」を有効成分としていることはいずれも、本件訂正発明4の「構成(4)ア」の「水ガラスを有効成分とし、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分」としていることに相当する。
また、本件訂正発明4の「構成(4)ア」の上記の点以外の事項については、上記(1)イ(ア)aと同様に対比できる。
b 一致点及び相違点
そうすると、本件訂正発明4と刊行物2発明ないし刊行物6発明のいずれかとは、上記ア(ア)bで認定した一致点及び相違点8と同様の一致点及び相違点を認定することができる。
(イ)新規性及び進歩性についての判断
当該相違点については上記ア(イ)及び(ウ)で相違点8について説示したことと同様のことがいえるから、本件訂正発明4は、刊行物2ないし6のいずれかに記載された発明ではなく、また、本件訂正発明4は、刊行物2発明ないし刊行物6発明のいずれか及び申立人A及びBが提出したその余の刊行物に記載の事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
ウ 小括
以上のとおりであるから、本件訂正発明4は、刊行物1ないし6のいずれかに記載された発明ではなく、また、刊行物1発明ないし刊行物6発明のいずれか及び申立人A及びBが提出したその余の刊行物に記載の事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
(5)本件訂正発明5について
ア 刊行物1を主引用例として
(ア)対比
本件訂正発明5と刊行物1発明とを対比する。
a 本件訂正発明5の「構成(5)ア」(第3の【請求項5】参照)と刊行物1発明との対比
刊行物1発明は、「珪酸ソーダ」及び「コロイダルシリカ」を含有しているところ、前記各物質がシリカを有していることは明らかであるから、刊行物1発明のこの点は、本件訂正発明5の「構成(5)ア」の「シリカ成分として水ガラス又は水ガラスとシリカコロイドを含」むことに相当する。
また、本件訂正発明5の「構成(5)ア」の上記の点以外の構成については、上記(1)ア(ア)aと同様に対比することができる。
b 一致点及び相違点
そうすると、本件訂正発明5と刊行物1発明とは、以下の一致点で一致し、相違点9及び10で相違する。
<一致点>
「地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカ成分として水ガラス又は水ガラスとシリカコロイドを含み、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカのモル比は2.0~100、ゲル化時間は瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウト」
<相違点9>
本件訂正発明5は、「以下の(I)群の特性を持つ」ものであり、(I)群が、
「(I)該シリカグラウトにおいて、以下のA群の耐久特性に対して、B群の耐久期間にかかわる判断をし、C群の適用範囲からD群のいずれか1つ又は複数を基準強度として、固結土の耐久性が得られる処方を設定することを特徴とするシリカグラウト。
A群
1. ゲルの収縮と強度
2. シリカの溶出
3. 固結土の強度
4. 耐久期間
B群
(a)恒久耐久性:所定の耐久性を恒久的に持続すると思われる耐久性
(b)供用期間耐久性:所定の供用期間中所定の耐久性を持続すると思われる耐久性
(c)収束耐久性:最終的に所定の耐久性に収束すると思われる耐久性
(d)特殊目的耐久性:恒久耐久性であって、高強度恒久止水、高強度恒久強化、岩盤止水、或いは産業廃棄物、公害物の密封止水、エネルギー貯留用密封止水、高密度化耐久性、低強度不飽和化を可能にする恒久耐久性)
(e)非耐久性;耐久性がないか、耐久性があるか不明確な一時的固結性
C群
該シリカグラウトにおいて、サンドゲルの長期変化の特性が耐久期間に所定の強度を持続するシリカグラウトであって、該シリカグラウトの配合は、pHとシリカ溶液のゲルタイムの関係を示すグラフ上において、pHと水ガラスと酸からなるシリカグラウトのゲルタイムの関係を示すラインをSライン、pHとシリカコロイドの溶液のゲルタイムの関係を示すラインをCライン、pHとシリカコロイドと水ガラスと酸を有効成分とする非アルカリ性シリカグラウトのゲルタイムの関係を示すラインをDラインとし、同一pHにおいて最小のゲルタイムを示すラインを下限とし、10000分を示すラインを上限とする範囲を適用範囲Eとし、上記シリカグラウトによる固結土の経時強度と養生日数の関係を示すグラフ上において、水ガラスと酸を有効成分とする非アルカリ性シリカグラウトによる固結土の経時強度と養生日数の関係を示すラインをSライン、シリカコロイド溶液による固結土の経時強度と養生日数の関係を示すラインをCライン、シリカコロイドと水ガラスと酸からなるシリカ溶液による固結土の経時強度と養生日数の関係を示すラインをDラインとし、同一養生日数において経時強度が最大のラインと最少のラインとで囲まれる範囲を適用範囲Fとすると、適用範囲Fの範囲内で、注入目的に応じた耐久期間内で、所定の耐久性を満たす強度が得られるシリカ濃度とゲルタイムを満たす配分を範囲Eから選定してなることを特徴とするシリカグラウト。
D群
該シリカグラウトによる固結土において、初期強度、恒久強度、ピーク時強度、時限強度、最大強度、供用期間強度、収束強度のいずれか1つ又は複数を基準強度として、耐久期間に応じて所定の強度が得られるシリカ濃度と組成からなる配合を設定することを特徴とするシリカグラウト。
」であるのに対して、
刊行物1発明は、そのような特定がなされていない点。
<相違点10>
本件訂正発明5は、「以下」の「(II)群のいずれかの特性を持つ」ものであり、(II)が、
「(II)
(1)該シリカグラウトにおいて、シリカコロイドによる固結土のシリカ濃度が高い割には強度が低く強度発現が遅い性質を、シリカコロイド溶液と水ガラスまたは水ガラスと酸を有効成分とする非アルカリ性酸性シリカグラウトを混合して酸性シリカグラウトにすることにより、シリカ濃度が低い割には強度を高くし強度発現を早くしたシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、固結土の経時強度ラインの強度発現が遅く強度は低いが経時的強度増加を維持するシリカコロイドと固結土の経時強度ラインがピーク強度を生ずる水ガラスと酸からなる非アルカリ性シリカグラウトを複合して初期強度の向上と強度の一定、又は向上、又は所定の範囲内の強度低下に抑えて耐久期間内で所定の改良効果が持続するシリカグラウト。
(3)該シリカグラウトにおいて、固結土の最終強度が初期強度と同一以上か、強度低下があっても耐久期間内において最大強度の50%以内の所定の強度範囲内に収束するシリカグラウト。
(4)該シリカグラウトの固結土の設計基準強度を、注入目的、耐久期間並びに耐久期間内の強度の経時的変化に応じて、初期強度又は1年以内強度、又は400日強度、又は1000日強度又は配合時強度の常温養生又は加温養生にて設定したシリカグラウト。
(5)室内試験目標強度は設計基準強度に対して安全率をかけた室内試験目標強度とするものとし、該室内試験目標強度は所定の耐久期間に該注入目的を満たす強度とする。
(6)該シリカグラウトにおいて、シリカ濃度と組成が以下のいずれか又は両方を満たす配合を選定するシリカグラウト。
(A)注入対象地盤の現場採取土を用いた固結土の初期強度が耐久期間中に要求される固結強度に経時的又は/並びに施工上の強度変化を加味した安全率をかけて設定する。
(B)注入対象地盤の現場採取土を用いた固結土の初期強度が耐久期間中に要求される固結強度が得られる配合に耐久性向上の手段を付与した配合を設定してなる。
(C)上記シリカグラウトにおける、酸の種類並びに添加量が、注入目的、地盤条件、環境条件、耐久条件に応じて設定される。
(7)粒径が5μm以下の微粒子シリカを含有するシリカグラウト。」であるのに対して、
刊行物1発明は、そのような特定がなされていない点。
(イ)新規性についての判断
上記相違点9に係る本件訂正発明5の発明特定事項は、シリカグラウトについて、「水ガラス」と「シリカコロイド」の「配分」を特定するものであるところ、この点は、刊行物1には記載されておらず、また、周知技術でもなく設計事項であるともいえないことから、本件訂正発明5は、刊行物1に記載された発明ではない。
(ウ)進歩性についての判断
a 上記相違点9について検討する。
(a)相違点9に係る「(I)」のうちの「A群」、「B群」及び「D群」の記載内容について
「A群」は、シリカグラウト一般が備える性質を特定したものであり、「耐久性」は、シリカグラウトが一般に備える性質であって、「B群」の(a)~(e)は、それぞれ「耐久性」を定性的に特定したもので、シリカグラウトが前記(a)~(e)のいずれかの耐久期間を有することは明らかであり、「D群」は、配合を設定する際の基準強度を特定したものであり、シリカグラウトの強度を特定するものではない。5種類の「耐久性」に関する用語及びその説明が記載されいるが、これらは、シリカグラウトそのものの性質を特定するものではないから、シリカグラウトの特性を示すものとはいえない。
よって、本件訂正発明5は、「A群」、「B群」及び「D群」として記載された事項により、刊行物1発明とはその構成につき差異を生じるものではない。
(b)相違点9に係る(I)の「C群」の構成について
上記第5の1(5)イ(ア)cで説示したとおり、「(I)」のうちの「C群」に係る構成は、シリカグラウトについて、以下の事項を特定するものであると理解することができる。
「pHとシリカ溶液のゲルタイムの関係」及び「シリカグラウトによる固結土の経時強度と養生日数の関係」を踏まえ、「所定の耐久性を満たす強度」が得られるように、「シリカ濃度」や「ゲルタイム」を考慮しながら、「水ガラス」と「シリカコロイド」の「配分」を特定すること
そこで検討すると、シリカグラウトにおいて、「pHとシリカ溶液のゲルタイムの関係」及び「シリカグラウトによる固結土の経時強度と養生日数の関係」を踏まえ、「所定の耐久性を満たす強度」が得られるように「シリカ濃度」と「ゲルタイム」を考慮しながら、「水ガラス」と「シリカコロイド」の「配分」(含有比率)を特定すること、すなわち、相違点9に係る本件訂正発明5に係る構成は、刊行物1に記載も示唆もされておらず、また自明のことでもない。
また、「pHとシリカ溶液のゲルタイムの関係」を示すグラフは、刊行物6の図1、刊行物19の81頁(図4.2.3)及び106頁(図6.1.1)や、刊行物27の図1、刊行物7の図5等に記載されているとおり、本件特許出願の優先日において周知のグラフである。そして、このようなグラフに示される上記関係を踏まえて、シリカ溶液の内容とゲルタイムの関係を把握することも周知の事項であるといえる。
また、刊行物6(段落【0100】【表3】、【0101】、【0061】【0062】【0067】~【0099】)には、シリカグラウト(シリカコロイドと水ガラスを含むシリカ溶液)による固結土の経時強度と養生日数の関係」を踏まえて、「配合」を決定することが記載されている。
なお、刊行物6の段落【0100】【表3】には、供試体ごとに「シリカ濃度」が記載されているとともに、段落【0061】には、「シリカ濃度」について「1~10質量%」が「好ましい」と記載されていることから、配合を決定するに当たって「シリカ濃度」を考慮することが行われていることは明らかである。また、「pHとシリカ溶液のゲルタイムの関係」を示すグラフには、「シリカ溶液」と「ゲルタイム」との関係が示されているのであるから、配合を決定するにあたって、「ゲルタイム」が考慮されていることは明らかである。
しかしながら、申立人A及び申立人Bより提出された証拠に記載された周知技術ないしは公知の技術は上記内容にとどまり、相違点9に係る本件訂正発明5の構成が、本件特許出願の優先日において公知又は周知であったと認めるに足りる証拠はない。
よって、刊行物1発明において、相違点9に係る本件訂正発明5の構成とすることは、当業者が容易に想到し得たことではない。
したがって、他の相違点について検討するまでもなく、本件訂正発明5は、刊行物1発明及び申立人A及びBが提出したその余の刊行物に記載の事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
イ 刊行物2ないし刊行物6を主引用例として
(ア)対比
本件訂正発明5と刊行物2発明ないし刊行物6発明の各発明とを対比する。
a 本件訂正発明5の「構成(5)ア」と刊行物2発明ないし刊行物6発明の各発明との対比
刊行物2発明の「珪酸ソーダ」及び「コロイダルシリカ」を含有すること、刊行物3発明の「珪酸ソーダ」及び「コロイダルシリカ」を有すること、刊行物4発明の「水ガラス」及び「珪酸のコロイド溶液」を有すること、刊行物5発明の「水ガラス」及び「珪酸のコロイド溶液」を有すること、刊行物6発明の「水ガラス」及び「シリカコロイド」を有することは、前記各物質がシリカを有していることが明らかであるから、いずれも、本件訂正発明5の「構成(5)ア」の「シリカ成分として水ガラス又は水ガラスとシリカコロイドを含」むことに相当する。
また、本件訂正発明5の「構成(2)ア」の上記の点以外の事項については、上記(1)イ(ア)aと同様に対比できる。
b 一致点及び相違点
そうすると、本件訂正発明5と刊行物2発明ないし刊行物6発明のいずれかとは、上記ア(ア)bで認定した一致点及び相違点9及び10と同様の一致点及び相違点を認定することができる。
(イ)新規性及び進歩性についての判断
当該相違点については上記ア(イ)及び(ウ)で相違点9及び10について説示したことと同様のことがいえるから、本件訂正発明5は、刊行物2ないし6のいずれかに記載された発明ではなく、また、本件訂正発明5は、刊行物2発明ないし刊行物6発明のいずれか及び申立人A及びBが提出したその余の刊行物に記載の事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
ウ 小括
以上のとおりであるから、本件訂正発明5は、刊行物1ないし6のいずれかに記載された発明ではなく、また、刊行物1発明ないし刊行物6発明のいずれか及び申立人A及びBが提出したその余の刊行物に記載の事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
(6)本件訂正発明6、7、9、10、13ないし19、21ないし31(以下、「本件訂正発明6等」という。)
本件訂正発明6等は、実質的に本件訂正発明1の発明特定事項を全て含み、さらに限定を加えた発明である(上記第3の【請求項1】、【請求項6】、【請求項7】、【請求項9】、【請求項10】、【請求項13】ないし【請求項19】、【請求項21】ないし【請求項31】を参照)。
したがって、上記(1)と同様の理由により、本件訂正発明6等は、刊行物1ないし刊行物6のいずれかに記載された発明ではなく、また、刊行物1発明ないし刊行物6発明のいずれか及び申立人A及びBが提出した刊行物の記載に記載の事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
(7)本件訂正発明11
ア 刊行物1を主引用例として
(ア)対比
本件訂正発明11と刊行物1発明とを対比する。
a 本件訂正発明11の「構成(11)ア」(第3の【請求項11】参照)と刊行物1発明との対比
本件訂正発明11の「構成(11)ア」は、本件訂正発明1の「構成(1)ア」と同じなので、上記(1)ア(ア)aと同様に対比できる。
b 一致点及び相違点
そうすると、本件訂正発明11と刊行物1発明とは、以下の一致点で一致し、相違点11及び相違点12で相違する。
<一致点>
「地盤中に注入することにより地盤改良を行う耐久性地盤改良工法に使用するpHが1~10のシリカグラウトであって、該シリカグラウトはシリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカのモル比は2.0~100、ゲル化時間は瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウト」
<相違点11>
本件訂正発明11は、「以下のA群のいずれかの特性を持」つものであって、A群が、
「A群
(1)該シリカグラウトにおいて、pHが非アルカリ性でシリカの溶脱がホモゲル5%以内、サンドゲルが10%以内で、ホモゲルの強度が低下せず、ホモゲルの体積変化率がメスフラスコ測定法で0~-20%、或いは並びに円柱測定法で0~-25%の範囲内であって、サンドゲルの強度低下が0か、最終強度が所定の範囲内に収束するシリカグラウト。なお、本発明において、非アルカリ性とは酸性から10までのpH領域をいう。
(2)該シリカグラウトにおいて、pHが非アルカリ性でシリカの溶脱がホモゲル5%以内、サンドゲルが10%以内で、ホモゲルの体積変化率がメスフラスコ測定法で-20~-35%、或いは並びに円柱測定法で-25~-40%の範囲内であって、強度低下はあっても限定期間または供用期間において固結性は持続するシリカグラウト。」であるのに対して、
刊行物1発明は、そのような特定がなされていない点。
<相違点12>
本件訂正発明11は、「以下」の「B群のいずれかの特性を持」つものであって、B群が、
「B群
(1)該シリカグラウトにおいて、半対数グラフで縦軸をホモゲル変形係数E50(MN/m2)の目盛とし、横軸をホモゲルの体積変化率εv(%)の目盛とすると、E50(0.1 MN/m2)、εv(20%)のポイントからE50(100 MN/ m2)、εv(30%)のポイントを通る直線より左の領域にE50、εvがあるホモゲルならばサンドゲルの強度低下はしないシリカグラウトとし、右の領域にあるならばサンドゲルの強度が低下するシリカグラウトとするシリカグラウト。
(2)該シリカグラウトにおいて、SiO2の濃度が5~15%でホモゲルの体積変化率が30%以下であって、サンドゲルの強度が400日までの最大強度との強度比が100%以上~50%で所定の強度に収束するシリカグラウト。
において、該シリカグラウトは、該シリカグラウトの注入目的に応じた耐久期間に対して耐久性を定量的に評価する項目として、以下の(A群)のいずれか又は複数を設定して、該シリカグラウトの組成とシリカ濃度を以下の(B群)の条件を満たすように設定してなることを特徴とするシリカグラウト。
(A群)
1.ゲルの収縮
2.シリカの溶出
3.固結土の強度
(B群)
(1)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルが経時的に強度低下せず、かつホモゲルの経時的体積がサンドゲルの強度低下を生じないシリカグラウト。
(2)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルが経時的に強度低下せず、ホモゲルの経時的体積変化があり、サンドゲルが強度低下するが最終的に所定の強度に収束するシリカグラウト。
(3)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、注入目的に応じた耐久期間内で所定のサンドゲル強度が持続するシリカグラウト。
(4)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルの経時的強度からサンドゲルの経時的強度を設定してなるシリカグラウト。
(5)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルは経時的に強度低下せず、サンドゲルが強度は低下するが耐久期間内での所定の強度を維持する濃度と組成から配合処方してなるシリカグラウト。
(6)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルが経時的に強度低下せず、ホモゲルの体積変化率(収縮率)がメスフラスコ測定法で20~35%、或いは並びに円柱測定法で25~40%でサンドゲルの強度が供用期間中固結性が持続するシリカグラウト。
(7)シリカの溶脱が、ホモゲルが5%以内、サンドゲルが10%以内であって、ホモゲルが経時的に強度低下することなく体積変化率(収縮率)がメスフラスコ測定法で20%以内、並びに又は円柱測定法で25%以内であって、サンドゲルの強度低下がないか、強度低下はあっても最終強度が所定の範囲内に収束するシリカグラウト。」であるのに対して、
刊行物1発明は、そのような特定がなされていない点。
(イ)新規性についての判断
上記相違点11及び相違点12に係る本件訂正発明11の発明特定事項は、シリカグラウトについて、ホモゲル及びサンドゲルの特性を特定し、また、ホモゲルのE50、εvとサンドゲルの強度低下との関係を特定するものであるところ、この点は、刊行物1には記載されておらず、また、周知技術でもなく設計事項であるともいえないことから、本件訂正発明11は、刊行物1に記載された発明ではない。
(ウ)進歩性についての判断
相違点11について検討する。
相違点11に係る本件訂正発明11の「A群」の「(1)」及び「(2)」の構成は、上記(3)ア(ア)bで認定した相違点6に係る本件訂正発明3の「A群」の「(1)」及び「(2)」の構成と同様である。
よって、相違点11については、上記(3)ア(ウ)で相違点6について説示したことと同様である。
したがって、他の相違点について検討するまでもなく、本件訂正発明11は、刊行物1発明及び申立人A及びBが提出したその余の刊行物に記載の事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
イ 刊行物2ないし刊行物6を主引用例として
(ア)対比
本件訂正発明11と刊行物2発明ないし刊行物6発明の各発明とを対比する。
a 本件訂正発明11の「構成(11)ア」と刊行物2発明ないし刊行物6発明の各発明との対比
本件訂正発明11の「構成(11)ア」と、本件訂正発明1の「構成(1)ア」は同じなので、上記(1)イ(ア)aと同様に対比できる。
b 一致点及び相違点
そうすると、本件訂正発明11と刊行物2発明ないし刊行物6発明のいずれかとは、上記ア(ア)bで認定した一致点と同様の点で一致し、相違点11及び12と同様の点で相違する。
(イ)新規性及び進歩性についての判断
当該相違点については、上記ア(イ)及び(ウ)での説示と同様のことがいえるから、本件訂正発明11は、刊行物2ないし6のいずれかに記載された発明ではなく、また、本件訂正発明11は、刊行物2発明ないし刊行物6発明のいずれか及び申立人A及びBが提出したその余の刊行物に記載の事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
ウ 小括
以上のとおりであるから、本件訂正発明11は、刊行物1ないし6のいずれかに記載された発明ではなく、また、刊行物1発明ないし刊行物6発明のいずれか及び申立人A及びBが提出したその余の刊行物に記載の事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
(8)本件訂正発明12
本件訂正発明12は、実質的に本件訂正発明11の発明特定事項を全て含み、さらに限定を加えた発明である(上記第3の【請求項11】、【請求項12】を参照)。
よって、上記(7)と同様に、本件訂正発明12は、刊行物1ないし6のいずれかに記載された発明ではなく、また、刊行物1発明ないし刊行物6発明のいずれか及び申立人A及びBが提出したその余の刊行物に記載の事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
(9)まとめ
以上のとおり、本件訂正発明1ないし7、9ないし19、21ないし31は、刊行物1ないし刊行物6のいずれかに記載された発明ではなく、また、刊行物1発明ないし刊行物6発明のいずれか及び申立人A及びBが提出したその余の刊行物に記載の事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
第6 取消理由通知書(決定の予告)で採用しなかった特許異議申立理由について
取消理由通知書(決定の予告)で採用しなかった異議申立理由について 取消理由に採用しなかった特許異議申立理由について、判断する。
1 特許法第36条第6項第2号(明確性要件)について
申立人Aは、特許異議申立書において、申立書A第188頁第1行~第208頁第18行に記載の事項を挙げて、請求項1ないし32に係る発明は不明確である旨主張する(申立書A第311頁下から3行~第312頁第14行)。
しかしながら、申立人Aが主張する事項のうち取消理由(決定の予告)で通知した事項については、第5の1において検討したとおりであり、その余の事項についても、訂正後の特許請求の範囲の記載に加えて、明細書等の記載及び技術常識を参酌すれば、第三者の利益が不当に害されるほどに不明確であるであるとはいえない。
2 特許法第29条第1項第3号(新規性)について
申立人Aは、特許異議申立書において、請求項6ないし13に係る発明は、刊行物1~5に記載された発明である旨、主張する(申立書A第312頁第3~4行)。
しかしながら、上記第5の2(6)、(7)及び(8)で説示したとおり、本件訂正発明6、7、9ないし13は、刊行物1~5のいずれかに記載された発明であるとはいえない。
3 小括
以上のとおりであるから申立人Aの主張する上記1及び2の理由によっては、本件請求項1ないし7、9ないし19及び21ないし31に係る特許を取り消すことはできない。
なお、請求項8、20及び32は訂正により削除された。
第7 むすび
以上のとおりであるから、取消理由(決定の予告)及び特許異議申立書に記載された特許異議申立理由によっては、本件請求項1ないし7、9ないし19及び21ないし31に係る特許を取り消すことができない。
また、他に、本件請求項1ないし7、9ないし19及び21ないし31に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
なお、本件請求項8、20及び32に係る特許は、上記のとおり、訂正により削除された。これにより申立人による特許異議申立てについて、本件請求項8、20及び32に係る申立ては、申立ての対象が存在しないものとなったため、特許法第120条の8第1項で準用する同法第135条の規定により却下する。
よって、結論のとおり決定する。
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2019-700586