特許訂正審判
2019-390034
遊技機
- 審判番号
- 2019-390034
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2016-142565外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2019年02月28日
- 審決日
- 2019年04月19日
- 公報発行日
- 2019年07月26日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【請求人】京楽産業. 株式会社
- 【請求人代理人】特許業務法人 エビス国際特許事務所
- 分類
- P141 .853-Y (A63F) / P141 .841-Y (A63F)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第1項、特許法第126条第5項、特許法第126条第6項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特許第6397451号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
特許第6397451号の明細書、特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正明細書、特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。
理由
【理 由】
第1 手続の経緯
本件特許第6397451号(以下「本件特許」という。)は、平成28年7月20日に出願され、平成30年9月7日に特許権の設定の登録がなされ、平成31年2月28日に本件訂正審判の請求がなされた。
第2 審判請求の趣旨
本件審判請求の趣旨は、本件特許の明細書、特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正明細書、特許請求の範囲のとおり訂正することを認める、との審決を求めるものである。
第3 訂正の内容
本件特許の訂正の内容は、次のとおりである。
1 訂正事項1(請求項1に係る訂正事項)
訂正事項1は、請求項1の「前記所定の有効期間の発生中に前記所定の入力が検出されないと、該所定の入力の非検出を特定したその次のフレーム更新タイミングで前記表示制御手段が生成する特定演出画像が前記表示手段に表示されるフレーム更新タイミングで前記所定の報知演出の前記第1演出及び前記第2演出を開始し」との記載を、「前記所定の有効期間の発生中に前記所定の入力が検出されない場合は、当該所定の有効期間の終了を特定したその次のフレーム更新タイミングで前記表示制御手段が生成する特定演出画像が前記表示手段に表示されるフレーム更新タイミングで前記所定の報知演出の前記第1演出及び前記第2演出を開始し」に訂正するものである(下線部は訂正箇所を示す。以下同様。)。
2 訂正事項2(【0008】に係る訂正事項)
訂正事項2は、本件特許明細書の【0008】の「前記所定の有効期間の発生中に所定の入力が検出されないと、該所定の入力の非検出を特定したその次のフレーム更新タイミングで前記表示制御手段が生成する特定演出画像(昇格成功演出画像)が前記表示手段に表示されるフレーム更新タイミングで前記所定の報知演出の前記第1演出及び第2演出を開始し」との記載を、「前記所定の有効期間の発生中に所定の入力が検出されない場合は、当該所定の有効期間の終了を特定したその次のフレーム更新タイミングで前記表示制御手段が生成する特定演出画像(昇格成功演出画像)が前記表示手段に表示されるフレーム更新タイミングで前記所定の報知演出の前記第1演出及び第2演出を開始し」と訂正するものである。
第4 当審の判断
1 訂正事項1について
(1)訂正の目的の適否について
訂正前の請求項1の「前記所定の有効期間の発生中に前記所定の入力が検出されないと、該所定の入力の非検出を特定した」なる発明特定事項は、有効期間の経過前に「所定の入力の非検出」であることを特定する場合と、有効期間が終了するまで「所定の入力の非検出」状態にあったことを特定する場合の2通りに解釈することが可能であるため、請求項1に係る発明の内容が一義的に定まらないものとなっていた。
そのため、訂正前の請求項1の記載は、不明瞭であった。
そして、訂正事項1により、有効期間の終了を特定するまで「所定の入力の非検出」状態にあったことを明らかにするものであるから、訂正事項1は、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
したがって、訂正事項1は、特許法第126条第1項ただし書き第3号に掲げる事項を目的とするものである。
(2)訂正が本件特許明細書、特許請求の範囲又は図面(以下「本件特許明細書等」という。)に記載した事項の範囲内のものであるか否かについて
本件特許明細書の
【0593】に「サブCPU130aは、ステップE647において、演出ボタン検出スイッチ17aからの検出信号を入力したか否かを判定し、検出信号を入力した場合(ステップE647:Yes)には、ステップE648において、有効期間タイマをクリアし、検出信号を入力していない場合(ステップE647:No)には、ステップE649において、有効期間タイマが0であるか否かを判定し、有効期間タイマが0でない場合(ステップE649:No)には、今回の変動演出中処理を終了し、有効期間タイマが0である場合(ステップE649:Yes)には、ステップE650に処理を移す。」と記載され、
【0594】に「サブCPU130aは、ステップE650において、有効期間フラグをクリアし、ステップE651において、実行する演出は昇格演出Bであるか否かを判定し、昇格演出Bでない場合(ステップE651:No)には、ステップE652において、操作演出を実行するための操作演出態様を決定し、ステップE653において、決定した操作演出態様に対応する操作演出パターンコマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットして今回の変動演出中処理を終了し、昇格演出Bである場合(ステップE651:Yes)には、ステップE654において、特別操作演出パターンコマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットして今回の変動演出中処理を終了する。」と記載され、
【0736】に「T3のタイミングは、変動演出が開始されてから1575フレーム目の途中のタイミングであって所定時間(約1.5秒)に亘って発生していた有効期間が終了したタイミングである。このタイミングにおいて、演出制御部130mから特別操作演出パターンコマンドが表示/音声制御部140及びランプ/駆動制御部150に送信される。」と記載され、
【0737】に「T4のタイミングは、変動演出が開始されてから1576フレーム目となるタイミングであって昇格演出Bが行われる昇格演出期間の途中のフレーム更新タイミングである。このタイミングにおいて、表示/音声制御部140及びランプ/駆動制御部150は特別操作演出パターンコマンドを受信しているがハンドル発光装置15c及び可動演出部材73用の盤用駆動装置75の作動は開始されない。」と記載され、
【0738】に「また、T4のタイミングにおいて、第1フレームバッファへの画像データp(背景画像、昇格成功演出画像、各種図柄画像、各種アイコン画像等)の描画が開始され、第2フレームバッファに描画されていた画像データoの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には昇格演出表示画面oが表示された状態となる。」と記載され、
【0739】に「T5のタイミングは、変動演出が開始されてから1577フレーム目となるタイミングであって昇格演出Bが行われる昇格演出期間の途中のフレーム更新タイミングである。このタイミングにおいて、ハンドル発光装置15c及び可動演出部材73用の盤用駆動装置75の作動が開始される。」と記載され、
【0743】に「このように、特別操作演出パターンコマンドを受信したフレーム数から2フレーム(上述した同期調整値)後となる昇格成功演出を開始する画像データpが表示されるフレーム更新タイミングに合わせて音声出力装置9やハンドル発光装置15cを用いた確確演出が開始されるため、フレーム更新タイミングとズレた状態で確確演出(報知演出)が開始する場合と比べて、確確演出(報知演出)に関して遊技者への訴求力を高めることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。」と記載されている。
これらの記載、及び【図49】、【図64】の図示内容を参酌すると、本件特許明細書等には、所定の有効期間の終了(有効期間タイマ=0)を特定したその次のフレーム更新タイミング(T4)で表示制御手段が生成する特定演出画像(画像データp)が表示手段(画像表示装置)に表示されるフレーム更新タイミング(T5)で所定の報知演出(確確演出)の第1演出(ハンドル発光装置の作動による演出)及び第2演出(盤用駆動装置の作動による演出)が開始されることが記載ないし図示されていることは明らかである。
したがって、訂正事項1は、本件特許明細書等に記載した事項、もしくは、記載した事項から自明の事項であり、本件特許明細書等の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものであるから、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてするものであり、特許法第126条第5項の規定に適合する。
(3)訂正が実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものであるか否かについて
訂正事項1の「所定の有効期間の終了を特定した」なる特定事項を追加するときに、訂正前の「該所定の入力の非検出を特定した」なる特定事項が削除されているが、訂正後の請求項1には「所定の入力が検出されない場合は、当該所定の有効期間の終了を特定した」なる特定事項があり、「所定の有効期間の終了」は「所定の入力が検出されない場合」(所定の入力の非検出)を前提とするものであると共に、訂正事項1は、請求項の追加、実施例の追加ではなく、また、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項の規定に適合する。
2 訂正事項2について
訂正事項2は、訂正事項1に係る訂正に伴って、特許請求の範囲の記載と発明の詳細な説明の記載との整合を図るために、本件特許明細書の【0008】の記載を、訂正後の請求項1の記載と整合させるものである。
よって、訂正事項2は、特許法第126条第1項ただし書第3号に規定する「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。
また、上記1(2)、(3)において検討したと同様に、訂正事項2は、特許法第126条第5項及び同第6項の規定に適合する。
第4 むすび
以上のとおりであるから、本件訂正審判の請求に係る訂正事項1、2は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第5項及び同第6項の規定に適合するものである。
よって、結論のとおり審決する。
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