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特許異議申立

2018-700174

スロットマシン

審判番号
2018-700174
法域
特許
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
特願2015-223034外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2018年02月27日
審決日
2018年10月04日
公報発行日
2019年01月25日
結論
訂正認容
当事者
審判長/審判官
分類
P1651.113-YAA(A63F) / P1651.121-YAA(A63F)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第120条の5第2項、特許法第120条の5第9項、特許法第29条第2項、特許法第113条第2号、特許法第29条第1項第3号
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特許第6188768号発明「スロットマシン」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。

結論

【結 論】 特許第6188768号の明細書、特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正明細書、特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。 特許第6188768号の請求項1に係る特許を維持する。

理由

【理 由】 第1 手続の経緯 特許第6188768号(以下、「本件特許」という。)の請求項1に係る特許についての出願は、平成23年2月16日に出願した特願2011-30441号の一部を平成27年11月13日に新たな特許出願(特願2015-223034号)としたものであって、平成29年8月10日にその特許権の設定登録がされ、平成29年8月30日に特許掲載公報が発行された。その後、その特許について平成30年2月27日付けで特許異議申立人日本電動式遊技機特許株式会社より特許異議の申立てがされ、当審において同年5月2日付けで取消理由が通知され、特許権者である株式会社三共よりその指定期間内である同年7月3日付けで意見書が提出されるとともに訂正の請求(以下、「本件訂正請求」という。)がされ、これに対して、特許異議申立人より同年9月5日付けで意見書が提出されたものである。 第2 訂正の適否 1 訂正の内容 本件訂正請求に係る訂正の内容は、次のとおりである。 (1)訂正事項1 特許請求の範囲の請求項1の「複数の前記可変表示部の表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンにおいて、」の後に、 「表示結果が導出される前に入賞の発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、」を加える。 なお、下線は訂正箇所を示す。以下、同様。 (2)訂正事項2 上記訂正事項1の「表示結果が導出される前に入賞の発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、」の後に、 「遊技者にとって有利な有利遊技状態に制御する有利遊技状態制御手段と、」を加える。 (3)訂正事項3 上記訂正事項2の「遊技者にとって有利な有利遊技状態に制御する有利遊技状態制御手段と、」の後に、 「前記有利遊技状態において前記可変表示部に終了表示結果が導出されたときまたは所定の終了条件が成立したときに該有利遊技状態を終了させる有利遊技状態終了手段と、」を加える。 (4)訂正事項4 特許請求の範囲の請求項1の「前記導出操作手段が操作されたときに表示結果を導出する制御を行う導出制御手段と、」とあるのを、 「前記導出操作手段が操作されたときに表示結果を導出する制御を行う手段であって、前記事前決定手段の決定結果が複数種類の所定結果のうちいずれかの所定結果であり、該所定結果の種類に対応する所定操作態様にて前記導出操作手段が操作された場合に前記終了表示結果とは異なる表示結果を導出する制御を行い、該所定結果の種類に対応する所定操作態様とは異なる操作態様にて前記導出操作手段が操作された場合に前記終了表示結果を導出する制御を行う導出制御手段と、」に訂正する。 (5)訂正事項5 上記訂正事項4の「該所定結果の種類に対応する所定操作態様とは異なる操作態様にて前記導出操作手段が操作された場合に前記終了表示結果を導出する制御を行う導出制御手段と、」の後に、 「特定ゲーム数以上の報知ゲーム数を付与する報知ゲーム数付与手段と、」を加える。 (6)訂正事項6 上記訂正事項5の「特定ゲーム数以上の報知ゲーム数を付与する報知ゲーム数付与手段と、」の後に、 「前記報知ゲーム数が付与された場合に、前記有利遊技状態において該報知ゲーム数にわたり前記事前決定手段の決定結果が前記複数種類の所定結果のうちいずれかの所定結果となった場合に該所定結果の種類に対応する所定操作態様が特定可能に報知される報知状態に制御する報知状態制御手段と、」を加える。 (7)訂正事項7 特許請求の範囲の請求項1の「前記所定演出が実行されている状態で前記特定操作手段に対して所定の操作がされたことを条件に前記所定の演出態様を該所定の演出態様とは異なる演出態様に変化させる演出態様変化手段と、 を備え、」の後に、 「前記有利遊技状態制御手段は、前記所定の終了条件が成立して前記有利遊技状態が終了した場合には、1ゲームあたりで付与される遊技用価値の払出率が1を下回る遊技者にとって不利な不利遊技状態に移行し、該不利遊技状態において特定条件が成立することで前記有利遊技状態に再度制御し、」を加える。 (8)訂正事項8 上記訂正事項7の「該不利遊技状態において特定条件が成立することで前記有利遊技状態に再度制御し、」の後に、 「前記報知状態制御手段は、 前記報知状態において前記所定の終了条件が成立して前記有利遊技状態が終了した場合には該報知状態を中断し、次回の前記有利遊技状態において前記報知状態を再開させるとともに、 前記報知ゲーム数の残りゲーム数が前記特定ゲーム数未満の状況で前記所定の終了条件が成立し、前記有利遊技状態が終了して前記報知状態が中断した場合に、次回の前記有利遊技状態においては、前記報知ゲーム数の残りゲーム数を必ず前記特定ゲーム数以上に設定して前記報知状態を再開させ、」を加える。 (9)訂正事項9 本件特許の願書に添付した明細書(以下、「本件特許明細書」という。)の段落【0005】に、 「上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載のスロットマシンは、 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を複数備え、 前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、複数の前記可変表示部の表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンにおいて、 表示結果を導出させる際に操作される導出操作手段と、 前記導出操作手段が操作されたときに表示結果を導出する制御を行う導出制御手段と、 所定の演出態様にて所定演出を実行する所定演出実行手段と、 遊技者が操作可能であり、前記導出操作手段とは異なる特定操作手段と、 前記所定演出が実行されている状態で前記特定操作手段に対して所定の操作がされたことを条件に前記所定の演出態様を該所定の演出態様とは異なる演出態様に変化させる演出態様変化手段と、 を備え、 前記所定の演出態様は、前記特定操作手段に対して所定の操作をさせることを促す態様であり、 前記演出態様変化手段は、前記所定演出が実行された後、第1の状況において前記特定操作手段に対して所定の操作がされた場合にも、該第1の状況において前記特定操作手段に対して所定の操作がされず前記所定の演出態様が変化せずに該第1の状況よりも多くの前記可変表示部に表示結果が導出された第2の状況において前記特定操作手段に対して所定の操作がされた場合にも、演出態様を変化させる ことを特徴としている。」とあるのを、 「上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載のスロットマシンは、 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を複数備え、 前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、複数の前記可変表示部の表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンにおいて、 表示結果が導出される前に入賞の発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、 遊技者にとって有利な有利遊技状態に制御する有利遊技状態制御手段と、 前記有利遊技状態において前記可変表示部に終了表示結果が導出されたときまたは所定の終了条件が成立したときに該有利遊技状態を終了させる有利遊技状態終了手段と、 表示結果を導出させる際に操作される導出操作手段と、 前記導出操作手段が操作されたときに表示結果を導出する制御を行う手段であって、前記事前決定手段の決定結果が複数種類の所定結果のうちいずれかの所定結果であり、該所定結果の種類に対応する所定操作態様にて前記導出操作手段が操作された場合に前記終了表示結果とは異なる表示結果を導出する制御を行い、該所定結果の種類に対応する所定操作態様とは異なる操作態様にて前記導出操作手段が操作された場合に前記終了表示結果を導出する制御を行う導出制御手段と、 特定ゲーム数以上の報知ゲーム数を付与する報知ゲーム数付与手段と、 前記報知ゲーム数が付与された場合に、前記有利遊技状態において該報知ゲーム数にわたり前記事前決定手段の決定結果が前記複数種類の所定結果のうちいずれかの所定結果となった場合に該所定結果の種類に対応する所定操作態様が特定可能に報知される報知状態に制御する報知状態制御手段と、 所定の演出態様にて所定演出を実行する所定演出実行手段と、 遊技者が操作可能であり、前記導出操作手段とは異なる特定操作手段と、 前記所定演出が実行されている状態で前記特定操作手段に対して所定の操作がされたことを条件に前記所定の演出態様を該所定の演出態様とは異なる演出態様に変化させる演出態様変化手段と、 を備え、 前記有利遊技状態制御手段は、前記所定の終了条件が成立して前記有利遊技状態が終了した場合には、1ゲームあたりで付与される遊技用価値の払出率が1を下回る遊技者にとって不利な不利遊技状態に移行し、該不利遊技状態において特定条件が成立することで前記有利遊技状態に再度制御し、 前記報知状態制御手段は、 前記報知状態において前記所定の終了条件が成立して前記有利遊技状態が終了した場合には該報知状態を中断し、次回の前記有利遊技状態において前記報知状態を再開させるとともに、 前記報知ゲーム数の残りゲーム数が前記特定ゲーム数未満の状況で前記所定の終了条件が成立し、前記有利遊技状態が終了して前記報知状態が中断した場合に、次回の前記有利遊技状態においては、前記報知ゲーム数の残りゲーム数を必ず前記特定ゲーム数以上に設定して前記報知状態を再開させ、 前記所定の演出態様は、前記特定操作手段に対して所定の操作をさせることを促す態様であり、 前記演出態様変化手段は、前記所定演出が実行された後、第1の状況において前記特定操作手段に対して所定の操作がされた場合にも、該第1の状況において前記特定操作手段に対して所定の操作がされず前記所定の演出態様が変化せずに該第1の状況よりも多くの前記可変表示部に表示結果が導出された第2の状況において前記特定操作手段に対して所定の操作がされた場合にも、演出態様を変化させる ことを特徴としている。」に訂正する。 2 訂正の適否の判断 (1)訂正事項1 ア 訂正の目的について 訂正事項1は、特許請求の範囲の請求項1に新たに「表示結果が導出される前に入賞の発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、」なる発明特定事項を加えることで特許請求の範囲を減縮しようとするものであるから、上記訂正事項1に係る訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 イ 新規事項の追加及び特許請求の範囲の拡張・変更について 本件特許明細書の【0006】の「表示結果が導出される前に、導出を許容する表示結果を決定する事前決定手段と、」との記載、本件特許明細書の【0100】の「内部抽選は、上記した各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7の検出時)決定するものである。」との記載より、表示結果が導出される前に入賞の発生を許容するか否かを決定する事前決定手段(内部抽選)を備えることが導き出せる。 したがって、上記訂正事項1は、本件特許明細書、特許請求の範囲又は図面(以下、「本件特許明細書等」という。)に記載した事項又は記載した事項から自明な事項であり、本件特許明細書等の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。このことから、上記訂正事項1に係る訂正は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてするものである。 よって、上記訂正事項1は、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更をするものではないから、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。 (2)訂正事項2 ア 訂正の目的について 訂正事項2は、特許請求の範囲の請求項1に新たに「遊技者にとって有利な有利遊技状態に制御する有利遊技状態制御手段と、」なる発明特定事項を加えることで特許請求の範囲を減縮しようとするものであるから、上記訂正事項2に係る訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 イ 新規事項の追加及び特許請求の範囲の拡張・変更について 本件特許明細書の【0159】の「本実施例におけるスロットマシンは、図10に示すように、通常遊技状態、内部中1、2、RB、BB(RB)のいずれかに制御され、さらに通常遊技状態(以下、通常遊技状態を通常と称す)においては、RT0~4のいずれかに制御される。」との記載、本件特許明細書の【0334】の「また、通常遊技状態におけるRT0~4のうちRT0、2、3は、再遊技役の当選確率が高確率となり、1ゲームあたりのメダルの払出率がRT1、4に比較して高い点において、RT1、4よりも遊技者にとって有利な状態といえる。」との記載、及び図10より、遊技者にとって有利な有利遊技状態(通常・RT0、2)に制御する有利遊技状態制御手段を備えることが導き出せる。 したがって、上記訂正事項2は、本件特許明細書等に記載した事項又は記載した事項から自明な事項であり、本件特許明細書等の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。このことから、上記訂正事項2に係る訂正は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてするものである。 よって、上記訂正事項2は、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更をするものではないから、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。 (3)訂正事項3 ア 訂正の目的について 訂正事項3は、特許請求の範囲の請求項1に新たに「前記有利遊技状態において前記可変表示部に終了表示結果が導出されたときまたは所定の終了条件が成立したときに該有利遊技状態を終了させる有利遊技状態終了手段と、」なる発明特定事項を加えることで特許請求の範囲を減縮しようとするものであるから、上記訂正事項3に係る訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 イ 新規事項の追加及び特許請求の範囲の拡張・変更について 本件特許明細書の【0222】の「次に、図9を参照して、移行出目について説明する。移行出目は、図9に示すように、「リプレイ-オレンジ-ベル」、「リプレイ-BAR-ベル」、「プラム-オレンジ-ベル」、「プラム-BAR-ベル」、「リプレイ-ベル-オレンジ」、「リプレイ-ベル-BAR」、「プラム-ベル-オレンジ」、「プラム-ベル-BAR」、「黒7-オレンジ-オレンジ」、「黒7-オレンジ-BAR」、「黒7-BAR-オレンジ」、「黒7-BAR-BAR」、「白7-オレンジ-オレンジ」、「白7-オレンジ-BAR」、「白7-BAR-オレンジ」、「白7-BAR-BAR」、「スイカ-オレンジ-オレンジ」、「スイカ-オレンジ-BAR」、「スイカ-BAR-オレンジ」、「スイカ-BAR-BAR」からなる20種類の組み合わせである。本実施例では、後述する左ベル1~4、中ベル1~4、右ベル1~4が当選し、中段ベルの入賞条件となるリール以外を第1停止とし、かつ当選している上段ベルを取りこぼした場合に、上記の移行出目が入賞ラインLNに揃う。」との記載、本件特許明細書の【0223】の「図10に示すように、通常・RT0、通常・RT2、通常・RT3、通常・RT4において移行出目が入賞ラインLNに揃った後は、通常・RT1に制御される。尚、通常・RT1において移行出目が入賞ラインLNに揃った場合には、通常・RT1が維持されることとなる。」との記載、本件特許明細書の【0325】の「内部中1は、通常遊技状態において特別役のうちBB1、BB3、RB2が当選したときに移行する。この際、図20に示すように、遊技状態フラグの値は、内部中1を示す0001に更新され、RTフラグの値が、RT0を示す0000に更新され、RT残りゲーム数としてゲーム数も0に更新される。そして、内部中1は、内部中に移行してからのゲーム数に関わらず、内部中1に移行する契機となった特別役が入賞してBB(RB)またはRBに移行することで終了する。」との記載、本件特許明細書の【0327】の「内部中2は、通常遊技状態において特別役のうちBB2、BB4、RB1が当選したときに移行する。この際、遊技状態フラグの値は、内部中2を示す0010に更新され、RTフラグの値が、RT0を示す0000に更新され、RT残りゲーム数としてゲーム数も0に更新される。そして、内部中2は、内部中に移行してからのゲーム数に関わらず、内部中2に移行する契機となった特別役が入賞してBB(RB)またはRBに移行することで終了する。」との記載、及び図6、9、10より、有利遊技状態において可変表示部に終了表示結果(移行出目)が導出されたときまたは所定の終了条件(特別役の当選)が成立したときに該有利遊技状態(通常・RT0、2)を終了させる有利遊技状態終了手段を備えることが導き出せる。 したがって、上記訂正事項3は、本件特許明細書等に記載した事項又は記載した事項から自明な事項であり、本件特許明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。このことから、上記訂正事項3に係る訂正は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてするものである。 よって、上記訂正事項3は、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更をするものではないから、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。 (4)訂正事項4 ア 訂正の目的について 訂正事項4は、「導出制御手段」に関して、特許請求の範囲の請求項1に新たに「前記事前決定手段の決定結果が複数種類の所定結果のうちいずれかの所定結果であり、該所定結果の種類に対応する所定操作態様にて前記導出操作手段が操作された場合に前記終了表示結果とは異なる表示結果を導出する制御を行い、該所定結果の種類に対応する所定操作態様とは異なる操作態様にて前記導出操作手段が操作された場合に前記終了表示結果を導出する制御を行う」なる発明特定事項を加えることで特許請求の範囲を減縮しようとするものであるから、上記訂正事項4に係る訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 イ 新規事項の追加及び特許請求の範囲の拡張・変更について 本件特許明細書の【0285】の「次に、複数種類の小役が同時に当選している場合には、図18に示すように、同時当選した小役の種類及び停止操作順に応じて定められた小役を入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行われる。図18は、複数の小役が同時当選したときのリール制御を説明するための図である。」との記載、本件特許明細書の【0290】の「図3に示すように、右下がりベルの構成図柄は、全てのリールにおいて5コマ以内で配置されており、左ベル1~4が当選した場合に、左押しにて停止操作を行った場合には、停止操作のタイミングに関わらず、必ず右下がりベルを入賞ラインLNに揃える制御が行われる一方で、上段ベル1~8を構成する図柄は、全てのリールにおいて5コマ以上の間隔で配置されている箇所があるため、左ベル1~4が当選した場合でも、中押しまたは右押しにて停止操作を行った場合には、当選した上段ベル1~8の構成図柄の引込範囲となる適切なタイミングで停止操作を行わなければ、当選した上段ベルを入賞ラインLNに揃えることはできず、その場合には、移行出目が入賞ラインLNに揃うように制御される。」との記載、本件特許明細書の【0295】の「図3に示すように、中段ベルの構成図柄は、全てのリールにおいて5コマ以内で配置されており、中ベル1~4が当選した場合に、中押しにて停止操作を行った場合には、停止操作のタイミングに関わらず、必ず中段ベルを入賞ラインLNに揃える制御が行われる一方で、上段ベル1~8を構成する図柄は、全てのリールにおいて5コマ以上の間隔で配置されている箇所があるため、中ベル1~4が当選した場合でも、左押しまたは右押しにて停止操作を行った場合には、当選した上段ベル1~8の構成図柄の引込範囲となる適切なタイミングで停止操作を行わなければ、当選した上段ベルを入賞ラインLNに揃えることはできず、その場合には、移行出目が入賞ラインLNに揃うように制御される。」との記載、本件特許明細書の【0300】の「図3に示すように、中段ベルの構成図柄は、全てのリールにおいて5コマ以内で配置されており、右ベル1~4が当選した場合に、右押しにて停止操作を行った場合には、停止操作のタイミングに関わらず、必ず中段ベルを入賞ラインLNに揃える制御が行われる一方で、上段ベル1~8を構成する図柄は、全てのリールにおいて5コマ以上の間隔で配置されている箇所があるため、右ベル1~4が当選した場合でも、左押しまたは中押しにて停止操作を行った場合には、当選した上段ベル1~8の構成図柄の引込範囲となる適切なタイミングで停止操作を行わなければ、当選した上段ベルを入賞ラインLNに揃えることはできず、その場合には、移行出目が入賞ラインLNに揃うように制御される。」との記載、及び図18より、事前決定手段の決定結果が複数種類の所定結果(左ベル1~4、中ベル1~4、右ベル1~4)のうちいずれかの所定結果であり、該所定結果の種類に対応する所定操作態様にて導出操作手段が操作された場合に終了表示結果とは異なる表示結果(右下がりベルまたは中段ベル)を導出する制御を行い、該所定結果の種類に対応する所定操作態様とは異なる操作態様にて前記導出操作手段が操作された場合に前記終了表示結果(移行出目)を導出する制御を行う導出制御手段を備えることが導き出せる。 したがって、上記訂正事項4は、本件特許明細書等に記載した事項又は記載した事項から自明な事項であり、本件特許明細書等の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。このことから、上記訂正事項4に係る訂正は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてするものである。 よって、上記訂正事項4は、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更をするものではないから、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。 (5)訂正事項5 ア 訂正の目的について 訂正事項5は、特許請求の範囲の請求項1に新たに「特定ゲーム数以上の報知ゲーム数を付与する報知ゲーム数付与手段と、」なる発明特定事項を付加することで特許請求の範囲を減縮する訂正であるから、上記訂正事項5に係る訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 イ 新規事項の追加及び特許請求の範囲の拡張・変更について 本件特許明細書の【0465】の「サブ制御部91は、AT管理処理においてナビストックを1消費したとき、すなわち通常・RT1から通常・RT0に移行したときまたは通常・RT0または通常・RT2において所定ゲーム数経過したときに、当該ナビストックにより実行されるナビ演出が実行されるゲーム数を決定するゲーム数抽選を実行する。」との記載、本件特許明細書の【0466】の「ゲーム数抽選は、30G、50G、70G、90G、111G、222G、333G、555Gのいずれかのゲーム数を抽選により決定するものであり、図30に示すテーブル1~4を参照して行われる。テーブル1が参照された場合、選択される平均ゲーム数は約40Gとなり、テーブル2が参照された場合、選択される平均ゲーム数は約45Gとなり、テーブル3が参照された場合、選択される平均ゲーム数は約50Gとなり、テーブル4が参照された場合、選択される平均ゲーム数は約60Gとなるように定められている。」との記載、及び図30より、特定ゲーム数(30ゲーム)以上の報知ゲーム数を付与する報知ゲーム数付与手段を備えることが導き出せる。 したがって、上記訂正事項5は、本件特許明細書等に記載した事項又は記載した事項から自明な事項であり、本件特許明細書等の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。このことから、上記訂正事項5に係る訂正は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてするものである。 よって、上記訂正事項5は、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更をするものではないから、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。 (6)訂正事項6 ア 訂正の目的について 訂正事項6は、特許請求の範囲の請求項1に新たに「前記報知ゲーム数が付与された場合に、前記有利遊技状態において該報知ゲーム数にわたり前記事前決定手段の決定結果が前記複数種類の所定結果のうちいずれかの所定結果となった場合に該所定結果の種類に対応する所定操作態様が特定可能に報知される報知状態に制御する報知状態制御手段と、」なる発明特定事項を付加することで特許請求の範囲を減縮する訂正であるから、上記訂正事項6に係る訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 イ 新規事項の追加及び特許請求の範囲の拡張・変更について 本件特許明細書の【0471】の「サブ制御部91は、ゲーム数抽選において当選したゲーム数をRAM91cの所定領域に格納する。サブ制御部91は、RAM91cのゲーム数が0となるまでの期間において、ATに制御する。ゲーム数が残っているときに、ナビの対象役が当選した場合には、ナビ演出を実行する。」との記載、本件特許明細書の【0475】の「サブ制御部91は、AT管理処理を行うことにより、ATフラグからATである旨が特定されている場合には、遊技状態に応じたナビ対象役に当選することにより、ナビ演出を実行する。遊技状態に応じたナビ対象役とは、通常・RT1であるときにはリプレイGR1~6であり、通常・RT0であるときにはリプレイGR11~16、リプレイGR21~25であり、通常・RT2であるときにはリプレイGR31~36である。また、通常・RT0~3では、押し順ベルが共通のナビ対象役である。」との記載、本件特許明細書の【0480】の「また、押し順ベルのいずれかに当選したときのナビ演出としては、右下がりベルまたは中段ベルを確実に入賞させるための押し順(図18参照)が報知される。例えば、左ベルに当選したときには、左リールを第1停止リールとして停止させることにより右下がりベルを確実に入賞させることができるため、左リールを第1停止リールとして停止させるための「左!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、中ベルに当選したときには、中リールを第1停止リールとして停止させることにより中段ベルを確実に入賞させることができるため、中リールを第1停止リールとして停止させるための「中!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、右ベルに当選したときには、右リールを第1停止リールとして停止させることにより中段ベルを確実に入賞させることができるため、右リールを第1停止リールとして停止させるための「右!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。」との記載より、報知ゲーム数が付与された場合に、有利遊技状態において該報知ゲーム数にわたり事前決定手段の決定結果が複数種類の所定結果のうちいずれかの所定結果となった場合に該所定結果の種類に対応する所定操作態様(右下がりベルまたは中段ベルが入賞する停止順)が特定可能に報知される報知状態(AT)に制御する報知状態制御手段を備えることが導き出せる。 したがって、上記訂正事項6は、本件特許明細書等に記載した事項又は記載した事項から自明な事項であり、本件特許明細書等の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。このことから、上記訂正事項6に係る訂正は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてするものである。 よって、上記訂正事項6は、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更をするものではないから、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。 (7)訂正事項7 ア 訂正の目的について 訂正事項7は、特許請求の範囲の請求項1に新たに「前記有利遊技状態制御手段は、前記所定の終了条件が成立して前記有利遊技状態が終了した場合には、1ゲームあたりで付与される遊技用価値の払出率が1を下回る遊技者にとって不利な不利遊技状態に移行し、該不利遊技状態において特定条件が成立することで前記有利遊技状態に再度制御し、」なる発明特定事項を付加することで特許請求の範囲を減縮する訂正であるから、上記訂正事項7に係る訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 イ 新規事項の追加及び特許請求の範囲の拡張・変更について 本件特許明細書の【0525】の「本実施例では、AT中においていずれかの特別役が当選し、通常・RT0または通常・RT2から内部中1または内部中2に移行してATが中断すると、その後、ATが再開することとなる通常・RT0に移行するまでに、1ゲームあたりのメダルの払出枚数が1未満となる、すなわち遊技者にとって不利な通常・RT4、通常・RT1を経る必要がある。このため、特別役の当選により一旦中断したATを再開させる場合に、一時的に遊技者のメダルが減少することとなる。」との記載、本件特許明細書の【0530】の「また、本実施例では、AT中においていずれかの特別役が当選し、通常・RT0または通常・RT2から内部中1または内部中2に移行した場合には、ATは一旦中断し、その後、特別役が入賞してRBまたはBB(RB)に移行し、RBまたはBB(RB)が終了して通常・RT4に移行し、移行出目が停止することで通常・RT1に移行し、さらに通常・RT1において特殊リプレイが入賞し、再び通常・RT0に移行することで、ATを再開させる。このうち通常・RT1では、リプレイGR1~6が当選し、かつ停止順が正解した場合のみ昇格リプレイが入賞し、通常・RT0に移行してATが再開することとなる。そして、特別役の当選により一旦停止したATを再開させる場合には、通常・RT1においてリプレイGR1~6が当選した場合に、昇格リプレイを入賞させる停止順が報知されるナビ演出が行われる一方、AT中断後の通常・RT1以外では、ナビ演出は行われないため、特別役の当選により一旦停止したATを再開させる場合には、極力早い段階で通常・RT0に移行させてATを再開させることができるとともに、AT中断後の通常・RT1以外では、通常・RT0に移行しづらくできる。」との記載、及び図10より、有利遊技状態制御手段は、所定の終了条件(特別役の当選)が成立して有利遊技状態(通常・RT0、2)が終了した場合には、1ゲームあたりで付与される遊技用価値の払出率が1を下回る遊技者にとって不利な不利遊技状態(通常・RT1)に移行し、該不利遊技状態(通常・RT1)において特定条件が成立すること(昇格リプレイが入賞すること)で前記有利遊技状態(通常・RT0、2)に再度制御することが導き出せる。 したがって、上記訂正事項7は、本件特許明細書等に記載した事項又は記載した事項から自明な事項であり、本件特許明細書等の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。このことから、上記訂正事項7に係る訂正は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてするものである。 よって、上記訂正事項7は、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更をするものではないから、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。 (8)訂正事項8 ア 訂正の目的について 訂正事項8は、特許請求の範囲の請求項1に新たに「前記報知状態制御手段は、前記報知状態において前記所定の終了条件が成立して前記有利遊技状態が終了した場合には該報知状態を中断し、次回の前記有利遊技状態において前記報知状態を再開させるとともに、前記報知ゲーム数の残りゲーム数が前記特定ゲーム数未満の状況で前記所定の終了条件が成立し、前記有利遊技状態が終了して前記報知状態が中断した場合に、次回の前記有利遊技状態においては、前記報知ゲーム数の残りゲーム数を必ず前記特定ゲーム数以上に設定して前記報知状態を再開させ、」なる発明特定事項を付加することで特許請求の範囲を減縮する訂正であるから、上記訂正事項8に係る訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 イ 新規事項の追加及び特許請求の範囲の拡張・変更について 本件特許明細書の【0525】の「本実施例では、AT中においていずれかの特別役が当選し、通常・RT0または通常・RT2から内部中1または内部中2に移行してATが中断すると、その後、ATが再開することとなる通常・RT0に移行するまでに、1ゲームあたりのメダルの払出枚数が1未満となる、すなわち遊技者にとって不利な通常・RT4、通常・RT1を経る必要がある。このため、特別役の当選により一旦中断したATを再開させる場合に、一時的に遊技者のメダルが減少することとなる。」との記載、本件特許明細書の【0526】の「このため、ATの再開時において、ATの中断時におけるATのゲーム数から計数を再開すると、ATの中断時において残っているゲーム数が少ない場合、上述のように一時的に遊技者のメダルが減少しているにも関わらず、再開したATがすぐに終わってしまうこととなり、遊技者に対して不満を与えてしまう虞がある。」との記載、本件特許明細書の【0527】の「これに対して本実施例では、上述のように、特別役の当選により一旦中断したATを再開させる場合に、NゲームからMゲームを減算したゲーム数が最低ゲーム数である30ゲーム未満であれば、ATの再開後、最低でもナビストックを1消費して付与され得る30ゲーム以上にわたりATに制御されるようになっており、AT再開前に経由する通常・RT4、通常・RT1において遊技者のメダルが減少しても、その後の通常・RT0、通常・RT2において30ゲーム以上のATに制御されるので、ATの再開時において遊技者に不満感を与えてしまうことを防止できる。」との記載、本件特許明細書の【0528】の「尚、特別役の当選により一旦中断したATを再開させる場合に、NゲームからMゲームを減算したゲーム数が最低ゲーム数である30ゲーム以上の場合には、ATの再開後、NゲームからMゲームを減算したゲーム数にわたりATに制御されるので、新たにゲーム数抽選が行われることにより、再開後の残りゲーム数が、AT中断時の残りゲーム数を下回ってしまうことはない。」との記載、及び図10より、報知状態制御手段は、報知状態(AT)において所定の終了条件(特別役の当選)が成立して有利遊技状態(通常・RT0、2)が終了した場合には該報知状態(AT)を中断し、次回の前記有利遊技状態(通常・RT0、2)において前記報知状態(AT)を再開させるとともに、報知ゲーム数の残りゲーム数が特定ゲーム数(30ゲーム)未満の状況で前記所定の終了条件(特別役の当選)が成立し、前記有利遊技状態(通常・RT0、2)が終了して前記報知状態(AT)が中断した場合に、次回の前記有利遊技状態(通常・RT0、2)においては、前記報知ゲーム数の残りゲーム数を必ず前記特定ゲーム数(30ゲーム)以上に設定して前記報知状態(AT)を再開させることが導き出せる。 したがって、上記訂正事項8は、本件特許明細書等に記載した事項又は記載した事項から自明な事項であり、本件特許明細書等の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。このことから、上記訂正事項8に係る訂正は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてするものである。 よって、上記訂正事項8は、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更をするものではないから、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。 (9)訂正事項9 ア 訂正の目的について 訂正事項9は、上記「(1)訂正事項1」~「(8)訂正事項8」の訂正に伴い、訂正前の請求項1における特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正を行った結果、記載表現が一致しなくなった本件特許明細書の【0005】の不明瞭な記載を、訂正後の請求項1の記載に整合させることにより明瞭にする訂正であるから、上記訂正事項9に係る訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 イ 新規事項の追加及び特許請求の範囲の拡張・変更について 上記訂正事項9は、本件特許明細書等に記載した事項又は記載した事項から自明な事項であり、本件特許明細書等の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものであるから、上記訂正事項9に係る訂正は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてするものである。 また、上記訂正事項9は、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更をするものではないから、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。 3 むすび 以上のとおりであるから、本件訂正請求に係る上記訂正事項1~8に係る訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合し、上記訂正事項9に係る訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するので、本件訂正請求に係る訂正を認める。 第3 特許異議の申立てについて 1 本件発明 本件訂正請求により訂正された請求項1に係る発明(以下、「本件発明」という。)は、その特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される、次のとおりのものである(A~Pは、特許権者及び特許異議申立人の主張を考慮して、当審で付与した。)。 「【請求項1】 A 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を複数備え、 B 前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、複数の前記可変表示部の表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンにおいて、 J 表示結果が導出される前に入賞の発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、 K 遊技者にとって有利な有利遊技状態に制御する有利遊技状態制御手段と、 L 前記有利遊技状態において前記可変表示部に終了表示結果が導出されたときまたは所定の終了条件が成立したときに該有利遊技状態を終了させる有利遊技状態終了手段と、 C 表示結果を導出させる際に操作される導出操作手段と、 D2 前記導出操作手段が操作されたときに表示結果を導出する制御を行う手段であって、前記事前決定手段の決定結果が複数種類の所定結果のうちいずれかの所定結果であり、該所定結果の種類に対応する所定操作態様にて前記導出操作手段が操作された場合に前記終了表示結果とは異なる表示結果を導出する制御を行い、該所定結果の種類に対応する所定操作態様とは異なる操作態様にて前記導出操作手段が操作された場合に前記終了表示結果を導出する制御を行う導出制御手段と、 M 特定ゲーム数以上の報知ゲーム数を付与する報知ゲーム数付与手段と、 N 前記報知ゲーム数が付与された場合に、前記有利遊技状態において該報知ゲーム数にわたり前記事前決定手段の決定結果が前記複数種類の所定結果のうちいずれかの所定結果となった場合に該所定結果の種類に対応する所定操作態様が特定可能に報知される報知状態に制御する報知状態制御手段と、 E 所定の演出態様にて所定演出を実行する所定演出実行手段と、 F 遊技者が操作可能であり、前記導出操作手段とは異なる特定操作手段と、 G 前記所定演出が実行されている状態で前記特定操作手段に対して所定の操作がされたことを条件に前記所定の演出態様を該所定の演出態様とは異なる演出態様に変化させる演出態様変化手段と、 を備え、 O 前記有利遊技状態制御手段は、前記所定の終了条件が成立して前記有利遊技状態が終了した場合には、1ゲームあたりで付与される遊技用価値の払出率が1を下回る遊技者にとって不利な不利遊技状態に移行し、該不利遊技状態において特定条件が成立することで前記有利遊技状態に再度制御し、 P 前記報知状態制御手段は、 前記報知状態において前記所定の終了条件が成立して前記有利遊技状態が終了した場合には該報知状態を中断し、次回の前記有利遊技状態において前記報知状態を再開させるとともに、 前記報知ゲーム数の残りゲーム数が前記特定ゲーム数未満の状況で前記所定の終了条件が成立し、前記有利遊技状態が終了して前記報知状態が中断した場合に、次回の前記有利遊技状態においては、前記報知ゲーム数の残りゲーム数を必ず前記特定ゲーム数以上に設定して前記報知状態を再開させ、 H 前記所定の演出態様は、前記特定操作手段に対して所定の操作をさせることを促す態様であり、 I 前記演出態様変化手段は、前記所定演出が実行された後、第1の状況において前記特定操作手段に対して所定の操作がされた場合にも、該第1の状況において前記特定操作手段に対して所定の操作がされず前記所定の演出態様が変化せずに該第1の状況よりも多くの前記可変表示部に表示結果が導出された第2の状況において前記特定操作手段に対して所定の操作がされた場合にも、演出態様を変化させる、スロットマシン。」 2 特許異議申立ての理由の概要 特許異議申立人は、特許異議申立書において、証拠方法として甲第1号証を提出し、訂正前の請求項1に係る発明は、甲第1号証に記載された発明であるか、甲第1号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであり、訂正前の請求項1に係る特許は、特許法第29条第1項第3号又は特許法第29条第2項の規定に違反してなされたものであるから、特許法第113条第2号の規定により取り消されるべきものである旨主張している。 (証拠方法) 甲第1号証:特開2010-179159号公報 3 平成30年5月2日付け取消理由の概要 平成30年5月2日付け取消理由通知は、訂正前の請求項1に係る発明は、特許異議申立人が甲第1号証として提出した特開2010-179159号公報に記載された発明と同一、又は甲第1号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第1項第3号又は特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであるから、特許法第113条第2号に該当し、取り消されるべきものである、とするものである。 4 平成30年7月3日付け意見書(特許権者)の概要 特許権者は、理由1及び2に関して、甲第1号証に記載された発明は、構成Pを有していないから、訂正後の本件発明は甲1発明ではなく新規性を有するものであり、甲1発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものではなく進歩性を有するものである旨主張している。 5 平成30年9月5日付け意見書(特許異議申立人)の概要 特許異議申立人は、平成30年9月5日付け意見書において、訂正後の本件発明は甲1号証に記載された発明、および周知技術(甲2号証、もしくは甲2~4号証)に基づいて、当業者が容易に発明できたものであるから、特許法第29条第2項の規定に該当し、特許法第113条第2号の規定により取り消されるべきものである旨主張している。 (証拠方法) 甲第2号証:特開2010-253171号公報 甲第3号証:特開2009-195424号公報 甲第4号証:特開2009-273741号公報 6 刊行物の記載 (1)甲第1号証(特開2010-179159号公報)には、図面とともに次の事項が記載されている(下線は、当審にて付した。以下同じ。)。 (1-ア)「【0016】 次に、本発明の実施例等により発明の実施の形態を説明する。なお、本発明は下記の実施例等に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲でさまざまに実施できることは言うまでもない。 [実施例] 図1に示すように、回胴式遊技機の一種であるスロットマシン1の前面枠2はヒンジ3を介して本体枠4に取り付けられている。 ・・・ 【0018】 その下方には、3つの透視窓8を有するプラスチックパネル9がはめ付けられている。各透視窓8の背後にはそれぞれリール10(回胴に該当)が配されており、透視窓8からリール10の図柄を視認できる。各リール10の図柄配列は図2に示すとおりであり、左図柄(左のリール10)、中図柄(中央のリール10)、右図柄(右のリール10)とも6種類、21図柄であるが、配列や種類毎の個数は異なっている。」 (1-イ)「【0024】 また、上皿16の前面部には、始動レバー25(始動装置に該当)、左停止スイッチ26L、中停止スイッチ26C、右停止スイッチ26R及び演出用スイッチ27が取り付けられている。ベットがなされている前提で始動レバー25を押し下げるとリール10を一斉に回転させることができ、左停止スイッチ26Lを押すと左のリール10を、中停止スイッチ26Cを押すと中央のリール10を、右停止スイッチ26Rを押すと右のリール10をそれぞれ停止させることができる。演出用スイッチ27の働きについては後述する。」 (1-ウ)「【0032】 次にスロットマシン1の動作を、主制御装置40が実行する処理に従って説明する。 図5に示す変動開始処理は遊技を開始するための処理である。この処理においては、主制御装置40はリプレイフラグが1であるか否かを判断し(S1)、否定判断なら遊技媒体(本例では遊技球)の投入を有効にし(S2)、規定数の遊技球が投入されたか否かを判断する(S3)。1~3単位分の遊技球の投入(又は投入に相当する1ベットスイッチ13、2ベットスイッチ14、マックスベットスイッチ15のオン)が検出されたなら(S3:YES)、始動レバー25が操作されて始動スイッチ25aがオンになるのを待つ(S4)。リプレイフラグが1のときは(S1:YES)、遊技媒体の投入無しで始動レバー25が操作されるのを待つ(S4)。 【0033】 始動レバー8が操作されれば(S4:YES)、各種乱数を抽出して記憶する(S5)。また、左リールモータ56L、中リールモータ56C及び右リールモータ56Rを稼働させて左、中、右の各リール10を回転させる(図柄変動を開始する)。 【0034】 そして、S5で抽出して記憶した乱数の中の内部抽選用乱数に基づいて役が成立しているか否かを判断する(S6)。 役が成立している場合は、内部抽選用乱数がビッグボーナス(以下、「Big」)の当たり値なら(S7:YES)大役フラグを1にセットする(S8)。内部抽選用乱数がBigの当たり値ではなく(S7:NO)レギュラーボーナス(以下、「Reg」)の当たり値なら(S9:YES)中役フラグを1にセットする(S10)。 【0035】 内部抽選用乱数がRegの当たり値ではなく(S9:NO)、小役(スイカ役、ベル役、チェリー役、リプレイ役のいずれか)の当たり値なら、対応する小役フラグを1にセットする(S11)。 【0036】 内部抽選用乱数がどの役の当たり値でもないときは(S6:NO)、すなわち外れであるから、フラグセット等は行わない。 始動レバー8の操作(S4:YES)によって各リール10が回転(図柄変動)し、それら全リール10の回転速度が一定速度になると、停止スイッチ26L、26C、26Rの操作が有効になる。その後は、遊技者が停止スイッチ26L、26C、26Rを操作してリール10を停止させることができる。これに関わる主制御装置40の変動停止処理は図6に示すとおりに行われる。 【0037】 この処理では主制御装置40は、リール10が回転中で(S21:YES)、回転開始から所定時間(本例では約30秒)を未だ経過していないときに(S22:NO)、停止スイッチ26L、26C、26Rのいずれかが操作されると(S23:YES)、それが左停止スイッチ26Lなら(S24:YES)、左のリール10を停止させ(S25)、中停止スイッチ26Cなら(S26:YES)、中のリール10を停止させ(S27)、左停止スイッチ26Lでも(S24:NO)中停止スイッチ26Cでもなくければ(S26:NO)、つまり右停止スイッチ26Rなら右のリール10を停止させる(S28)。 【0038】 S25、S27、S28の各図柄停止制御処理では、いわゆるスベリ停止制御(操作信号の入力から例えば4図柄分リール10が回るまでの範囲でリール10を停止させる制御)を行い、上述の大役フラグ、中役フラグ又は小役フラグがセットされているときは、それらフラグに対応した図柄の組合せが成立するように(必ず成立するとは限らない)リール10の停止(図柄の位置)を制御し、どのフラグもセットされていないときは役になる図柄の組合せを成立させないようにリール10の停止を制御する。」 (1-エ)「【0041】 このように停止スイッチ26L、26C、26Rが操作されて(操作順は問わない)、或いは未操作でも所定時間が経過して、全部のリール10が停止すると1回の遊技が終了となる。 【0042】 リール10が停止した際に、有効な入賞ライン上に大役、中役又は小役に対応した図柄の組合せ(入賞組合せ)が成立していれば、遊技媒体の払出が行われ、入賞役によってはボーナスゲームが与えられる。この払出等に関わる主制御装置40の役判定処理は図7に示すとおりに行われる。」 (1-オ)「【0047】 また、有効な入賞ライン上に停止した図柄によって入賞組合せが成立していないときは(S33:NO)、小役フラグを0にリセットする(S44)。つまり、入賞役が成立しなかった場合、小役フラグを次回以降の遊技に持ち越すことはない。一方、大役フラグ及び中役フラグは、実際に獲得されるまで持ち越される。」 (1-カ)「【0053】 画像表示装置5によって演出表示が行われているときに遊技者が演出用スイッチ27を操作すると、その演出表示を短縮して演出結果を表示するので、リール10を停止する前に演出表示の報知結果(ここでは内部抽選結果)を知りたいという遊技者の要望に応えることができる。 ・・・ 【0055】 また、図9、図10の演出表示カット処理の区分ジャンプ処理(S58)では、区分の終了を待たずに、例えば図8(b)に例示されるように演出結果の表示を行ってもよいし、図8(c)に例示されるように演出用スイッチ27がオンされた区分に続く区分の表示に移行してもよい。 [演出表示選択処理] 遊技媒体のベットから次に遊技媒体がベットされるまでを1遊技期間として、その遊技期間を遊技の進行段階(始動レバー25の操作、停止スイッチ26L~26Rの操作)に応じて複数の遊技区分に分けて、どの遊技区分において演出用スイッチ27が操作されたかに応じて演出表示(各遊技区分に設定されている情報の表示)を行う例を説明する。 【0056】 まず、各遊技区分は、図11に示すように、遊技媒体のベットから始動レバー25の操作までを遊技区分1)、始動レバー25の操作から1番目の停止スイッチ26L~26Rの操作までを遊技区分2)、1番目の停止スイッチ26L~26Rの操作から2番目の停止スイッチ26L~26Rの操作までを遊技区分3)、2番目の停止スイッチ26L~26Rの操作から3番目の停止スイッチ26L~26Rの操作までを遊技区分4)、3番目の停止スイッチ26L~26Rの操作から以後を遊技区分5)(この状況下で遊技媒体がベットされれば遊技区分1)が始まる。)と設定されている。なお、停止スイッチ26L、26C、26Rはそれぞれ1回だけ操作が有効であり、1番目、2番目、3番目は有効操作された順序であり、例えば左、中、右という配置順序とは関係がない(左、中、右の順で有効操作されることはあるとしても)。」 (1-キ)「【0062】 遊技区分5)は、役が成立した際に、そのことを表示する。 演出表示選択処理の手順は図12(b)の通りで、まず演出表示カット処理(図9、図10)と同様に、主制御装置40が始動レバー25の操作に応じて送信してくる回転開始コマンドを受けると、画像制御装置42が画像表示装置5を制御して演出表示を開始させる(S61)。 【0063】 演出表示の開始から所定時間(図6のS22の所定時間と同じ)を未だ経過していないときに(S62:NO)、演出用スイッチ27が操作され(S63:YES)、演出用スイッチ27の操作が遊技区分2)で行われていれば(S64:YES)、遊技区分2)用の表示処理(S65)を行う。 【0064】 一例として、図11に示すように、画像表示装置5に宝箱A、Bと鍵を表示させ、各宝箱A、Bの下の「PUSH」を交互にブリンク表示させる。ここで遊技者が、宝箱Aの下の「PUSH」が点灯中に演出用スイッチ27を操作すれば宝箱Aを、宝箱Bの下の「PUSH」が点灯中に演出用スイッチ27を操作すれば宝箱Bを選択できる。或いは、停止スイッチ26L~26Rのいずれか2つを宝箱A、Bの選択スイッチとしてもよい(例えば左停止スイッチ26Lを押すと宝箱Aを、右停止スイッチ26Rを押すと宝箱Bを選択できる。)。 【0065】 画像制御装置42は演出用スイッチ27の操作タイミングに基づいて、選択された宝箱A又はBが開放されて第1停止図柄が出現する画像を表示させる。ここで表示される第1停止図柄の信頼度(本当か嘘か)は、表示の各回毎に異ならせることができる。例えば一方(宝箱A又はB)は本当(図5に示した変動開始処理において大、中、小いずれかの役フラグがセットされている場合に、その役フラグに対応している。)で、他方は嘘(役フラグに対応していない。役フラグがセットされていない)としたり、両方とも本当であったり、両方とも嘘にしたりできる。但し、全体として(多数回を平均した場合)、正しく役フラグを反映している確率を1/2程度にするのが望ましい。 ・・・ 【0067】 演出用スイッチ27の操作が遊技区分4)で行われていれば(S68:YES)、遊技区分4)用の表示処理(S69)を行う。但し、遊技区分4)の情報表示は、上述したように第1停止図柄と第2停止図柄が同図柄(リーチ状態)であることが前提であるから、リーチ状態でないときには演出用スイッチ27の操作は無効にされる。 【0068】 遊技区分4)の場合は、図11に示すように、画像表示装置5に宝箱A、Bと鍵を表示させ、各宝箱A、Bの下の「PUSH」を交互にブリンク表示させる。ここで遊技者が、宝箱Aの下の「PUSH」が点灯中に演出用スイッチ27を操作すれば宝箱Aを、宝箱Bの下の「PUSH」が点灯中に演出用スイッチ27を操作すれば宝箱Bを選択できる。画像制御装置42は演出用スイッチ27の操作タイミングに基づいて、選択された宝箱A又はBが開放されて財宝で満たされている画像(役成立の可能性が高いこと)又は開放できなかった画像(役成立の可能性が低いこと)を表示させる。この場合の信頼度も遊技区分2)と同様に虚実を取り混ぜるとよい。 ・・・ 【0070】 なお、S63における演出用スイッチ27の操作は1遊技期間に1回だけ有効であるから(宝箱A、Bの選択は別)、遊技者は遊技区分2)、3)、4)の情報表示を択一的に選ぶことになる(どれも選ばないことも可能ではあるが)。 【0071】 このように、演出用スイッチ27が操作されると操作された遊技区分に設定されている情報を画像表示装置5に表示させるので、その遊技区分に適した情報(最も有用と考えられる情報)を報知できる。また、遊技区分によって予め報知内容が判っていれば、遊技者は演出用スイッチ27を操作するタイミング(遊技区分)を選択することで所望の情報を選択することができる。 [ミニゲーム処理] 上述の遊技区分1)で行われるミニゲームについて、図14、図15を参照して説明する。」 上記(1-ア)~(1-キ)の記載事項から、以下のことがいえる(認定)。 なお、(a)~(j)は、本件発明の構成A~Jに対応した事項を示している。 (a)上記【0018】には「各リール10の図柄配列・・・左のリール10・・・中央のリール10・・・右のリール10・・・とも6種類、21図柄」と記載され、上記【0024】には「リール10を・・・回転させることができ」と記載され、上記【0033】には「左、中、右の各リール10を回転させる」と記載されている。 このことから、上記【0018】、【0024】及び【0033】には、6種類21図柄が配列され、回転させることができる左、中、右の各リール10を備えた点が記載されているといえる。 (b)上記【0033】には「左、中、右の各リール10を回転させ」と記載され、上記【0041】~【0042】には「全部のリール10が停止する・・・リール10が停止した際に、有効な入賞ライン上に大役、中役又は小役に対応した図柄の組合せ(入賞組合せ)が成立していれば、遊技媒体の払出が行われ、入賞役によってはボーナスゲームが与えられる」と記載され、上記【0016】には「スロットマシン1」と記載されている。 このことから、上記【0016】、【0033】及び【0041】~【0042】には、左、中、右の各リール10を回転させ、全部のリール10が停止した際に、有効な入賞ライン上に大役、中役又は小役に対応した図柄の組合せ(入賞組合せ)が成立していれば、遊技媒体の払出が行われ、入賞役によってはボーナスゲームが与えられるスロットマシン1が記載されているといえる。 (j)上記【0032】には「主制御装置40が実行する処理に従って説明する」と記載され、上記【0033】には「始動レバー8が操作されれば(S4:YES)、各種乱数を抽出して・・・(S5)・・・左、中、右の各リール10を回転させ」と記載され、上記【0034】には「内部抽選用乱数に基づいて役が成立しているか否かを判断する(S6)・・・役が成立している場合は、内部抽選用乱数がビッグボーナス(以下、「Big」)の当たり値なら(S7:YES)大役フラグを1にセットする(S8)・・・レギュラーボーナス(以下、「Reg」)の当たり値なら(S9:YES)中役フラグを1にセットする(S10)」と記載され、上記【0035】には「小役(スイカ役、ベル役、チェリー役、リプレイ役のいずれか)の当たり値なら、対応する小役フラグを1にセットする(S11)」と記載され、上記【0038】には「大役フラグ、中役フラグ又は小役フラグがセットされているときは、それらフラグに対応した図柄の組合せが成立するように(必ず成立するとは限らない)・・・制御し」と記載されている。 このことから、上記【0032】~【0035】、【0038】には、始動レバー8が操作されれば(S4:YES)、各種乱数を抽出して(S5)、左、中、右の各リール10を回転させ、内部抽選用乱数に基づいて、対応した図柄の組合せが成立するように(必ず成立するとは限らない)制御される役が成立しているか否かを判断する(S6)主制御装置40が記載されているといえる。 (c)上記【0036】には「停止スイッチ26L、26C、26Rを操作してリール10を停止させる」と記載され、上記【0042】には「リール10が停止した際に、有効な入賞ライン上に・・・図柄の組合せ」と記載され、上記【0047】には「有効な入賞ライン上に停止した図柄」と記載されている。 このことから、上記【0036】、【0042】及び【0047】には、リール10を停止させ有効な入賞ライン上に図柄を停止させる際に操作する停止スイッチ26L、26C、26Rが記載されているといえる。 (d2)上記【0037】~【0038】には「主制御装置40は・・・停止スイッチ26L、26C、26R・・・が操作されると・・・大役フラグ、中役フラグ又は小役フラグがセットされているときは、それらフラグに対応した図柄の組合せが成立するように(必ず成立するとは限らない)リール10の停止(図柄の位置)を制御し、どのフラグもセットされていないときは役になる図柄の組合せを成立させないようにリール10の停止を制御する」と記載されている。 このことから、上記【0037】~【0038】には、停止スイッチ26L、26C、26Rが操作されると、大役フラグ、中役フラグ又は小役フラグがセットされているときは、それらフラグに対応した図柄の組合せが成立するように(必ず成立するとは限らない)リール10の図柄の停止位置を制御し、どのフラグもセットされていないときは役になる図柄の組合せを成立させないようにリール10の図柄の停止位置を制御する主制御装置40が記載されているといえる。 (e)上記【0064】には「画像表示装置5に宝箱A、Bと鍵を表示させ、各宝箱A、Bの下の「PUSH」を交互にブリンク表示させる」と記載され、上記【0062】には「画像制御装置42が画像表示装置5を制御して」と記載されている。 このことから、上記【0064】には、画像表示装置5に宝箱A、Bと鍵を表示させ、各宝箱A、Bの下の「PUSH」を交互にブリンク表示させる画像制御装置42が記載されているといえる。 (f)上記【0053】には「画像表示装置5によって演出表示が行われているときに遊技者が演出用スイッチ27を操作する」と記載されている。 このことから、上記【0053】には、画像表示装置5によって演出表示が行われているときに遊技者が操作する演出用スイッチ27が記載されているといえる。 (g、h)上記【0064】には「画像表示装置5に宝箱A、Bと鍵を表示させ、各宝箱A、Bの下の「PUSH」を交互にブリンク表示させ・・・遊技者が、宝箱Aの下の「PUSH」が点灯中に演出用スイッチ27を操作すれば宝箱Aを、宝箱Bの下の「PUSH」が点灯中に演出用スイッチ27を操作すれば宝箱Bを選択でき」と記載され、上記【0065】には「画像制御装置42は演出用スイッチ27の操作タイミングに基づいて、選択された宝箱A又はBが開放されて第1停止図柄が出現する画像を表示させる」と記載されている。 このことから、上記【0064】~【0065】には、画像表示装置5に宝箱A、Bと鍵を表示させ、各宝箱A、Bの下の「PUSH」を交互にブリンク表示させ、遊技者が、宝箱A又はBの下の「PUSH」が点灯中に演出用スイッチ27を操作すれば宝箱A又はBを選択でき、演出用スイッチ27の操作タイミングに基づいて、選択された宝箱A又はBが開放されて第1停止図柄が出現する画像を表示させる画像制御装置42が記載されているといえる。 (i)上記【0062】には「始動レバー25の操作に応じて・・・画像制御装置42が画像表示装置5を制御して演出表示を開始させる(S61)」と記載され、上記【0064】には「図11に示すように、画像表示装置5に宝箱A、Bと鍵を表示させ、各宝箱A、Bの下の「PUSH」を交互にブリンク表示させ」と記載され、上記【0056】には「始動レバー25の操作から1番目の停止スイッチ26L~26Rの操作までを遊技区分2)」と記載され、上記【0063】には「演出表示の開始から所定時間(図6のS22の所定時間と同じ)を未だ経過していないときに(S62:NO)、演出用スイッチ27が操作され(S63:YES)、演出用スイッチ27の操作が遊技区分2)で行われていれば(S64:YES)、遊技区分2)用の表示処理(S65)を行う」と記載され、上記【0065】には「画像制御装置42は演出用スイッチ27の操作タイミングに基づいて、選択された宝箱A又はBが開放されて第1停止図柄が出現する画像を表示させる」と記載されている。 このことから、上記【0056】、【0062】~【0065】には、画像制御装置42は、始動レバー25の操作に応じて演出表示を開始させ(S61)、画像表示装置5に宝箱A、Bと鍵を表示させ、各宝箱A、Bの下の「PUSH」を交互にブリンク表示させ、始動レバー25の操作から1番目の停止スイッチ26L~26Rの操作までである遊技区分2)で、演出用スイッチ27の操作が行われていれば(S64:YES)、演出用スイッチ27の操作タイミングに基づいて、選択された宝箱A又はBが開放されて第1停止図柄が出現する画像を表示させることが記載されている。 また、上記【0056】には「2番目の停止スイッチ26L~26Rの操作から3番目の停止スイッチ26L~26Rの操作までを遊技区分4)」と記載され、上記【0067】には「演出用スイッチ27の操作が遊技区分4)で行われていれば(S68:YES)、遊技区分4)用の表示処理(S69)を行う」と記載され、上記【0068】には「遊技区分4)の場合は、図11に示すように、画像表示装置5に宝箱A、Bと鍵を表示させ、各宝箱A、Bの下の「PUSH」を交互にブリンク表示させる。ここで遊技者が、宝箱Aの下の「PUSH」が点灯中に演出用スイッチ27を操作すれば宝箱Aを、宝箱Bの下の「PUSH」が点灯中に演出用スイッチ27を操作すれば宝箱Bを選択できる。画像制御装置42は演出用スイッチ27の操作タイミングに基づいて、選択された宝箱A又はBが開放されて財宝で満たされている画像(役成立の可能性が高いこと)又は開放できなかった画像(役成立の可能性が低いこと)を表示させる」と記載され、上記【0070】には「演出用スイッチ27の操作は1遊技期間に1回だけ有効である」と記載され、上記【0055】には「遊技媒体のベットから次に遊技媒体がベットされるまでを1遊技期間」と記載され、上記【0071】には「遊技者は演出用スイッチ27を操作するタイミング(遊技区分)を選択する・・・ことができる」と記載され、上記【0016】には「スロットマシン1」と記載されている。 このことから、上記【0016】、【0055】~【0056】、【0067】~【0068】、【0070】~【0071】には、2番目の停止スイッチ26L~26Rの操作から3番目の停止スイッチ26L~26Rの操作までである遊技区分4)で、演出用スイッチ27の操作が行われていれば(S68:YES)、演出用スイッチ27の操作タイミングに基づいて、選択された宝箱A又はBが開放されて財宝で満たされている画像(役成立の可能性が高いこと)又は開放できなかった画像(役成立の可能性が低いこと)を表示させ、演出用スイッチ27の操作は遊技媒体のベットから次に遊技媒体がベットされるまでの1遊技期間に1回だけ有効であり、遊技者は演出用スイッチ27を操作するタイミング(遊技区分)を選択することができる、スロットマシン1が記載されている。 これらのことから、上記【0016】、【0055】~【0056】、【0062】~【0065】、【0067】~【0068】、【0070】~【0071】には、画像制御装置42は、始動レバー25の操作に応じて演出表示を開始させ(S61)、画像表示装置5に宝箱A、Bと鍵を表示させ、各宝箱A、Bの下の「PUSH」を交互にブリンク表示させ、始動レバー25の操作から1番目の停止スイッチ26L~26Rの操作までである遊技区分2)で、演出用スイッチ27の操作が行われていれば(S64:YES)、演出用スイッチ27の操作タイミングに基づいて、選択された宝箱A又はBが開放されて第1停止図柄が出現する画像を表示させ、2番目の停止スイッチ26L~26Rの操作から3番目の停止スイッチ26L~26Rの操作までである遊技区分4)で、演出用スイッチ27の操作が行われていれば(S68:YES)、演出用スイッチ27の操作タイミングに基づいて、選択された宝箱A又はBが開放されて財宝で満たされている画像(役成立の可能性が高いこと)又は開放できなかった画像(役成立の可能性が低いこと)を表示させ、演出用スイッチ27の操作は遊技媒体のベットから次に遊技媒体がベットされるまでの1遊技期間に1回だけ有効であり、遊技者は演出用スイッチ27を操作するタイミング(遊技区分)を選択することができる、スロットマシン1が記載されている。 上記(1-ア)~(1-キ)の記載事項、及び上記(a)~(j)の認定事項から、甲第1号証には、次の発明(以下、「甲1発明」という。a~jは、本件発明の分説(A~J)に対応させて、当審にて付与。)が開示されていると認められる。 「a 6種類21図柄が配列され、回転させることができる左、中、右の各リール10を備え、 b 左、中、右の各リール10を回転させ、全部のリール10が停止した際に、有効な入賞ライン上に大役、中役又は小役に対応した図柄の組合せ(入賞組合せ)が成立していれば、遊技媒体の払出が行われ、入賞役によってはボーナスゲームが与えられるスロットマシン1において、 j 始動レバー8が操作されれば(S4:YES)、各種乱数を抽出して(S5)、左、中、右の各リール10を回転させ、内部抽選用乱数に基づいて、対応した図柄の組合せが成立するように(必ず成立するとは限らない)制御される役が成立しているか否かを判断する(S6)主制御装置40と、 c リール10を停止させ有効な入賞ライン上に図柄を停止させる際に操作する停止スイッチ26L、26C、26Rと、 d2 停止スイッチ26L、26C、26Rが操作されると、大役フラグ、中役フラグ又は小役フラグがセットされているときは、それらフラグに対応した図柄の組合せが成立するように(必ず成立するとは限らない)リール10の図柄の停止位置を制御し、どのフラグもセットされていないときは役になる図柄の組合せを成立させないようにリール10の図柄の停止位置を制御する主制御装置40と、 e 画像表示装置5に宝箱A、Bと鍵を表示させ、各宝箱A、Bの下の「PUSH」を交互にブリンク表示させる画像制御装置42と、 f 画像表示装置5によって演出表示が行われているときに遊技者が操作する演出用スイッチ27と、 g、h 画像表示装置5に宝箱A、Bと鍵を表示させ、各宝箱A、Bの下の「PUSH」を交互にブリンク表示させ、遊技者が、宝箱A又はBの下の「PUSH」が点灯中に演出用スイッチ27を操作すれば宝箱A又はBを選択でき、演出用スイッチ27の操作タイミングに基づいて、選択された宝箱A又はBが開放されて第1停止図柄が出現する画像を表示させる画像制御装置42と、 を備え、 i 画像制御装置42は、始動レバー25の操作に応じて演出表示を開始させ(S61)、画像表示装置5に宝箱A、Bと鍵を表示させ、各宝箱A、Bの下の「PUSH」を交互にブリンク表示させ、始動レバー25の操作から1番目の停止スイッチ26L~26Rの操作までである遊技区分2)で、演出用スイッチ27の操作が行われていれば(S64:YES)、演出用スイッチ27の操作タイミングに基づいて、選択された宝箱A又はBが開放されて第1停止図柄が出現する画像を表示させ、2番目の停止スイッチ26L~26Rの操作から3番目の停止スイッチ26L~26Rの操作までである遊技区分4)で、演出用スイッチ27の操作が行われていれば(S68:YES)、演出用スイッチ27の操作タイミングに基づいて、選択された宝箱A又はBが開放されて財宝で満たされている画像(役成立の可能性が高いこと)又は開放できなかった画像(役成立の可能性が低いこと)を表示させ、演出用スイッチ27の操作は遊技媒体のベットから次に遊技媒体がベットされるまでの1遊技期間に1回だけ有効であり、遊技者は演出用スイッチ27を操作するタイミング(遊技区分)を選択することができる、スロットマシン1。」 (2)甲第2号証(特開2010-253171号公報)には、図面とともに次の事項が記載されている。 (2-ア)「【0010】 (1) 1ゲームに対して賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、表示状態を変化させることが可能な可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシン(スロットマシン1)であって、 前記可変表示装置に表示結果が導出される前に、複数種類の入賞について発生を許容するか否かを決定する事前決定手段(内部抽選処理)と、 前記可変表示装置に表示結果を導出させるための操作を受付ける導出操作受付手段(ストップスイッチ8L~8R)と、 前記事前決定手段の決定結果および前記導出操作受付手段が受付けた操作に応じて、前記可変表示装置に表示結果を導出させる制御を行なう手段であって、前記事前決定手段の決定結果が所定の結果(9枚役(1)~(9)のいずれかに当選、昇格リプレイ(1)~(3)のいずれかに当選、転落リプレイに当選)となった場合において、当該所定の結果に対応して予め定められた有利手順(当選している9枚役あるいは当選している転落リプレイの入賞を発生させるための手順、転落リプレイの入賞を回避するための手順)で前記導出操作受付手段により操作が受付けられたときには、前記有利手順と異なる手順で前記導出操作受付手段により操作が受付けられたときに導出させる表示結果よりも遊技者にとって有利な有利表示結果(9枚役の組合せ、転落リプレイ当選時に通常リプレイの組合せ、昇格リプレイ当選時に昇格リプレイの組合せ)を導出させる制御を行なう導出制御手段(リール回転処理、図8(a)参照)と、 第1遊技状態(RT1)および第2遊技状態(RT2)を含む複数種類の遊技状態のいずれかに制御する手段であって、前記第1遊技状態と前記第2遊技状態との間で遊技状態を移行させる遊技状態制御手段(特殊出目が停止したときにRT1に制御するための処理、昇格リプレイ入賞したときにRT2に制御するための処理、図6(a)参照)と、 所定の付与条件(AT抽選条件)が成立したことを条件に所定量のポイント(ナビストック数)を付与するポイント付与手段(ナビストック数情報を更新するための処理)と、 前記ポイント付与手段によって付与されたポイントに応じて(ナビストック数1に対し50ゲームに亘りATに制御する)前記事前決定手段の決定結果が前記所定の結果となったときに当該所定の結果に対応する結果情報を報知する報知期間(AT)に制御する手段であって、遊技状態が前記第1遊技状態あるいは前記第2遊技状態であるときに該報知期間に制御する報知期間制御手段(サブ制御部91により実行される第1AT抽選処理、AT制御処理、AT管理処理、図20参照)と、 前記報知期間に制御されているときに、前記第1遊技状態であるか前記第2遊技状態であるかに関わらず、共通の期間中演出(AT中演出)を実行する期間中演出実行手段(遊技状態演出を実行するための処理)とを備え、 前記ポイント付与手段は、前記報知期間に制御されているときに前記付与条件が成立したことを条件に前記ポイントを付与する報知期間中ポイント付与手段を含み、 前記報知期間中ポイント付与手段は、前記付与条件が成立したときの遊技状態が前記第1遊技状態であるときと前記第2遊技状態であるときとで、付与されるポイント量の期待値が異なるように、ポイントを付与する(図10において(b)のテーブルと(c)のテーブル参照、図18において(b)のテーブルと(c)のテーブル参照、変形例(2)など参照)。」 (2-イ)「【0071】 (a-4) 所定の通常状態よりも遊技者にとって有利な有利状態に制御する有利状態制御手段(RT1に制御するための処理)と、 前記有利状態において前記事前決定手段の決定結果が複数種類の特定結果のいずれかとなったこと(通常リプレイ+転落リプレイ当選時、通常リプレイ+転落リプレイ+BARリプレイ当選時)を条件として、当該特定結果の種類に関わらず前記導出制御手段により導出され得る終了表示結果(転落リプレイ)が導出されたときに、前記通常状態に制御する通常状態制御手段(転落リプレイが入賞したときに通常遊技状態に制御するための処理)と、 遊技の進行における所定の契機(第1AT抽選の抽選条件成立)で前記期待度情報から特定されるポイント付与期待度(付与ポイント総数)に応じて、所定の情報(ナビ演出)を報知する報知期間(AT)に制御される割合および前記報知期間に制御される長さに対する期待値のうち少なくとも一方が異なるように報知条件(図10および図11に示す当選率参照)を設定し、該報知条件にしたがって前記報知期間に制御する報知期間制御手段(サブ制御部91により実行される第1AT抽選処理、AT管理処理)と、 情報を報知する報知手段(サブ制御部91により実行されるナビ演出実行処理)とを備え、 前記導出制御手段は、 前記事前決定手段の決定結果が前記複数種類の特定結果のいずれかとなったときであって、当該特定結果の種類に対応する終了手順で前記導出操作受付手段により操作が受付けられたときには、前記終了表示結果を導出させる制御を行ない、当該特定結果の種類に対応する前記終了手順と異なる回避手順で前記導出操作受付手段により操作が受付けられたときには、前記終了表示結果と異なる表示結果を導出させる制御を行ない(図8(a)参照)、 前記事前決定手段の決定結果が複数種類の特殊結果のいずれかとなったとき(入賞させるための操作手順が重複しない複数種類の9枚役のいずれかに当選時)であって、当該特殊結果の種類に対応する有利手順で前記導出操作受付手段により操作が受付けられたときには、当該特殊結果の種類に対応する前記有利手順と異なる手順で前記導出操作受付手段により操作が受付けられたときに導出させる表示結果よりも遊技者にとって有利な有利表示結果を導出させる制御を行ない(9枚役のいずれかに当選時のリール制御参照)、 前記報知手段は、 前記有利状態において前記事前決定手段の決定結果が前記複数種類の特定結果のいずれかとなったときには、前記報知期間であることを条件として、当該特定結果の種類に対応する特定結果時情報(転落リプレイ当選時において、同時当選している入賞役の種類に応じたナビ演出)を報知し、 前記有利状態において前記事前決定手段の決定結果が前記複数種類の特殊結果のいずれかとなったときには、前記報知期間であるか否かに関わらず所定の割合にしたがって、当該特殊結果の種類に対応する特殊結果時情報を報知する。」 (2-ウ)「【0103】 (d) 前記事前決定手段の決定結果に応じて、前記可変表示装置に表示結果を導出させる制御を行なう導出制御手段(リール回転処理)を備え、 前記可変表示装置は、前記複数種類の識別情報を変動表示可能な複数の可変表示領域(リール2L、2C、2R)を有し、該複数の可変表示領域のそれぞれに識別情報を導出させることが可能であり、 前記複数の可変表示領域(リール2L、2C、2Rの表示領域)の全てに表示結果が導出表示されたことにより1ゲームが終了し、前記複数の可変表示領域に導出表示された表示結果として複数の入賞ライン(入賞ラインL1~L6)のうちいずれかの入賞ライン上に導出表示された図柄の組合せに応じて入賞が発生可能とされ、 前記複数種類の入賞は、前記特別入賞(ボーナス(A)、(B))以外の一般入賞(小役、再遊技役)を含み、 前記可変表示領域(リール2L、2C、2Rの表示領域)の表示結果を導出させる際に操作される停止操作手段(ストップスイッチ8L、8C、8R)をさらに備え、 前記導出制御手段は、 前記一般入賞(小役、再遊技役)のうちの特定一般入賞(オレンジ、プラム)の発生を許容する旨が決定されており、特定一般入賞を発生させるための図柄の組合せ(オレンジ-オレンジ-オレンジ、プラム-プラム-プラム)を構成する特定一般入賞図柄(オレンジ、プラム)を引き込み可能なタイミング(引込範囲内)で前記停止操作手段(ストップスイッチ8L、8C、8R)が操作されたときに、前記複数の入賞ライン(入賞ラインL1~L6)のうちいずれかの入賞ライン上に前記特定一般入賞を発生させるための図柄の組合せ(オレンジ-オレンジ-オレンジ、プラム-プラム-プラム)を導出させる制御を行ない、前記特定一般入賞(オレンジ、プラム)の発生を許容する旨が決定されており 、前記特定一般入賞図柄(オレンジ、プラム)を引き込み可能なタイミング以外(引込範囲外)で前記停止操作手段(ストップスイッチ8L、8C、8R)が操作されたときに、前記複数の入賞ライン(入賞ラインL1~L6)のいずれにも前記特定一般入賞を発生させるための図柄の組合せ(オレンジ-オレンジ-オレンジ、プラム-プラム-プラム)を導出させない制御を行ない、 既に表示結果が導出された可変表示領域(停止済みのリール)において前記特定一般入賞図柄(オレンジ、プラム)がいずれの入賞ラインにも停止しておらず、かつ1以上の可変表示領域に未だ表示結果が導出されていない状態(いずれかのリールが変動中の状態)において、該未だ表示結果が導出されていない可変表示領域(変動中のリール)について前記特定一般入賞図柄(オレンジ、プラム)を引き込み可能なタイミング(引込範囲内)で前記停止操作手段(ストップスイッチ8L、8C、8R)が操作されたときに、前記複数の入賞ライン(入賞ラインL1~L6)のうちいずれか一の入賞ライン上に該特定一般入賞図柄(オレンジ、プラム)を導出させる制御を行なうように構成してもよい(変形例(34-1)参照)。」 (2-エ)「【0198】 本実施の形態におけるスロットマシンは、図6(a)に示すように、メイン制御部41により、ボーナス終了後に制御される準備モード、準備モードにおいて所定条件が成立(後述する特殊出目停止、あるいは通常遊技状態において32ゲーム消化)することにより制御されるRT1、RT1において所定の有利条件が成立(後述する昇格リプレイ入賞)することにより制御されるRT2、RT1において所定の終了条件が成立(後述する転落リプレイ入賞)することにより制御される通常遊技状態、ボーナス内部当選したときに制御される内部中RT、およびボーナス入賞により制御されるボーナスのうち、いずれかに制御される。RT1およびRT2は、各々、後述するように再遊技役の当選率が極めて高確率となる点において、準備モードおよび通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な状態といえる。なお、RT1およびRT2を、RTという場合や、特定遊技状態という場合もある。 【0199】 また、本実施の形態におけるスロットマシンは、上記のように、メイン制御部41により、遊技状態を準備モード、RT1、RT2、通常遊技状態、内部中RT、ボーナスに制御可能としつつ、遊技状態がRTである特定遊技状態であるときには、サブ制御部91により、後述するようにナビストックが設定されていることを条件として、内部抽選結果を報知するナビ演出を実行可能な報知期間となるアシストタイム(以下、ATという)に演出状態を制御可能となっている。本実施の形態においては、付与条件としてAT抽選条件を例示し(図9、図17など参照)、報知期間に制御する条件となり、該AT抽選条件が成立したことを条件に所定量付与されるポイントとしてナビストック数を例示する(図10、図11、図18、図19など参照)。一方、遊技状態が特定遊技状態と異なる通常遊技状態であるときには、ナビストックが設定されているときであっても、演出状態がATに制御されることがない。ATに制御されているか否かは、後述するATに制御されていることを示すATフラグがセットされているか否かにより特定される。遊技状態がRTであってATフラグがセットされている状態をARTともいい、遊技状態がRTであるがATフラグがセットされていない状態を非ARTともいう。」 (2-オ)「【0233】 転落リプレイは、ARTであることを条件として、当選したリプレイの種類に対応するナビ演出が実行されるナビ対象役である。また、転落リプレイは、内部抽選において、通常リプレイ、あるいは通常リプレイおよびBARリプレイと同時当選し、同時当選したリプレイの種類に応じて転落リプレイが入賞する操作手順が異なる。このため、ARTであるときには、転落リプレイに当選したときに、当該転落リプレイと同時当選したリプレイの種類に応じた情報が報知される。転落リプレイと同時当選したリプレイの種類に応じた情報とは、たとえば、同時当選したリプレイの種類を特定可能な情報であってもよく、また、同時当選したリプレイの種類に応じて転落リプレイの入賞を回避させるための操作手順を特定可能な情報であってもよい。これにより、ARTである場合、転落リプレイ入賞を回避でき、その結果通常遊技状態に制御されることを意図的に回避することができる。」 (2-カ)「【0247】 図6(a)に示すように、準備モードあるいはRT2において特殊出目が停止した後は、RT1に制御される。RT1は、ビッグボーナスやレギュラーボーナスに当選するか、昇格リプレイに入賞するか、転落リプレイに入賞するまで継続して制御される。なお、準備モードあるいはRT2以外の遊技状態において特殊出目が停止されたとしても、RT1に制御されない。また、RT1において特殊出目が停止されたとしても、当該RT1への制御が維持される。 【0248】 次に、内部抽選について説明する。内部抽選は、上記した各入賞役の発生を許容するか否か、すなわち入賞役を発生させる図柄組合せがいずれかの入賞ラインに揃える制御を行なうことを許容するか否かを、可変表示装置2の表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7操作時に)、決定するものである。内部抽選では、乱数発生回路42から内部抽選用の乱数(0~65535の整数)が取得される。そして、遊技状態に応じて定められた各役について、取得した内部抽選用の乱数と、遊技状態と、リセット/設定スイッチ38により設定された設定値に応じて定められた各入賞役の判定値数に応じて行なわれる。」 (2-キ)「【0283】 たとえば、通常リプレイ+転落リプレイが当選し、右リール2Rを第1停止させた場合には、当選した再遊技役のうち転落リプレイの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行なう。図3に示すように、転落リプレイを構成する図柄は、各リールにおいて7コマ以内の間隔で配置されており、かつ入賞ラインとしてL1~L6が設定されているため、通常リプレイ+転落リプレイに当選している場合で右リール2Rを第1停止させた場合には、ストップスイッチ8L、8C、8Rの停止操作タイミングに関わらず、転落リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行なわれる。 【0284】 一方、通常リプレイ+転落リプレイが当選し、左リール2Lまたは中リール2Cを第1停止させた場合には、当選した再遊技役のうち通常リプレイの組合せをいずれかの入賞ライン上に揃えて停止させる制御を行なう。図3に示すように、通常リプレイを構成する図柄は、各リールにおいて7コマ以内の間隔で配置されており、かつ入賞ラインとしてL1~L6が設定されているため、通常リプレイ+転落リプレイに当選している場合で左リール2Lまたは中リール2Cを第1停止させた場合には、ストップスイッチ8L、8C、8Rの停止操作タイミングに関わらず、通常リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行なわれる。 【0285】 また、通常リプレイ+転落リプレイ+BARリプレイが当選し、左リール2Lまたは中リール2Cを第1停止させた場合には、当選した再遊技役のうち転落リプレイの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行なう。このため、通常リプレイ+転落リプレイ+BARリプレイに当選している場合で左リール2Lまたは中リール2Cを第1停止させた場合には、ストップスイッチ8L、8C、8Rの停止操作タイミングに関わらず、転落リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行なわれる。 【0286】 一方、通常リプレイ+転落リプレイ+BARリプレイが当選し、右リール2Rを第1停止させた場合には、当選した再遊技役のうち通常リプレイの組合せをいずれかの入賞ライン上に揃えて停止させる制御を行なう。このため、通常リプレイ+転落リプレイ+BARリプレイに当選している場合で右リール2Rを第1停止させた場合には、ストップスイッチ8L、8C、8Rの停止操作タイミングに関わらず、通常リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行なわれる。」 (2-ク)「【0306】 次に、本実施の形態にかかるスロットマシン1におけるメイン制御部41により実行される処理について説明する。スロットマシン1においては、ゲームの処理が1ゲームずつ繰り返して行なわれることで遊技が進行されるものであるが、そのためには、まず、遊技の進行が可能な状態となっていなければならない。遊技の進行が可能な状態であるためには、たとえば、メインCPU41aを含むメイン制御部41が起動された状態で正常範囲の設定値が設定値ワークに格納されており、RAM41cに格納されたデータに異常がないことが条件となる。そして、遊技の進行が可能な状態となると、スロットマシン1においてゲームの処理が1ゲームずつ繰り返して行なわれることとなる。以下、スロットマシン1における各ゲームについて説明する。なお、スロットマシン1における“ゲーム”とは、狭義には、スタートスイッチ7が操作されてからリール2L、2C、2Rが停止するまでをいうものであるが、ゲームを行なう際には、スタートスイッチ7の操作前の賭数の設定や、リール2L、2C、2Rの停止後にメダルの払い出しや遊技状態の移行も行なわれるので、これらの付随的な処理も広義には“ゲーム”に含まれるものとする。 ・・・ 【0308】 BET処理により賭数が設定され、スタートスイッチ7が操作されると、内部抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数の値に基づいて遊技状態に応じて定められた各役への入賞を許容するかどうかを決定する抽選処理を行なう。抽選処理では、抽選結果に応じてRAM41cに設定されている当選フラグの設定状況を示す内部当選コマンドが演出制御基板90に送信される。また、抽選処理では、ビッグボーナス(1)、(2)、レギュラーボーナスのいずれかに当選したときに、内部中RTに制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値に内部中RTフラグの値を設定など)が行なわれる。」 (2-ケ)「【0333】 ナビストック数とは、ATに制御可能となる期間を示す。ナビストック数を1消費(減算)することにより、所定回数(たとえば50)ゲームを消化する間、ATに制御され、その間ナビ演出が実行可能となる。これより、決定されたナビストック数が多い程、長い期間に亘りATに制御されるため、遊技者にとって有利度合いが高いといえる。」 (2-コ)「【0429】 また、図17のRT1かつATの欄に示すように、RT1においてATに制御されているときには、ボーナス当選することにより抽選条件が成立する。当該抽選条件が成立したときには、図18(b)に示すテーブルを参照して第2AT抽選が行なわれる。 【0430】 図18(b)に示すテーブルが参照された場合、30%の割合でナビストック数が1に決定され、35%の割合でナビストック数が3に決定され、20%の割合でナビストック数が5に決定され、10%の割合でナビストック数が10に決定され、5%の割合でナビストック数が20に決定されるように、第2AT抽選が行なわれる。なお、図18(b)に示すテーブルが参照されて第2AT抽選が行なわれた場合には、必ず1以上のナビストック数に決定されるため、必ずATに制御されることになる。」 (2-サ)「【0479】 以上のように、RT1やRT2であるときには、ナビストック数を1ポイント消費することにより、所定回数のゲームを消化する間ARTに制御される。また、ARTにおいて所定回数ゲームを消化したときであっても、未だナビストック数が1以上であることを条件として、引き続き所定回数のゲームを消化する間再びARTに制御される。これにより、AT抽選の結果および報知促進条件の成否の結果に応じて設定されるナビストック数に応じた期間に亘り、ARTに制御可能となるといえる。また、AT抽選の結果および報知促進条件の成否の結果に応じて設定されるナビストック数に応じた回数だけ、ARTに繰り返し制御可能となるといえる。 ・・・ 【0482】 また、ATフラグがセットされているときに、ボーナス当選したときには、メイン制御部41により内部中RTに制御されるが、サブ制御部91によりART中演出が継続して実行され、RT1およびRT2と同じようにナビ演出が実行される。なお、内部中RTにおいては、ナビ演出が実行されても、ARTであるときに消化したゲーム数として計数しない。 【0483】 また、AT中に当選したボーナスでは、サブ制御部91により非AT中に当選したボーナスと同じボーナス中演出が実行される。また、AT中に当選したボーナスが終了した後においては、準備モードが終了してRT1に制御されるときから再びナビ演出が実行可能となる。これにより、準備モードにおいてナビ演出が実行され9枚役を入賞させてしまい、いつまでもRT1に制御されないといった不都合を生じさせないようにすることができる。」 上記(2-ア)~(2-サ)の記載事項から、以下のことがいえる(認定)。 なお、(d2)、(j)~(p)は、本件発明の構成D2、J~Pに対応した事項を示している。 (j)上記【0248】には「内部抽選は・・・入賞役を発生させる図柄組合せがいずれかの入賞ラインに揃える制御を行なうことを許容するか否かを、可変表示装置2の表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7操作時に)、決定する」と記載され、上記【0010】には「事前決定手段(内部抽選処理)」と記載され、上記【0306】には「メイン制御部41により実行される処理について説明する」と記載され、上記【0308】には「スタートスイッチ7が操作されると、内部抽選用の乱数を抽出し・・・各役への入賞を許容するかどうかを決定する抽選処理を行なう」と記載されている。 このことから、上記【0010】、【0248】、【0306】、【0308】には、可変表示装置2の表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7操作時に)、入賞役を発生させる図柄組合せがいずれかの入賞ラインに揃える制御を行なうことを許容するか否かを決定する事前決定手段である内部抽選を実行するメイン制御部41が記載されているといえる。 (k)上記【0198】には「メイン制御部41により・・・制御されるRT1・・・RT1・・・は・・・再遊技役の当選率が極めて高確率となる点において・・・遊技者にとって有利な状態といえる」と記載されている。 このことから、上記【0198】には、再遊技役の当選率が極めて高確率となる遊技者にとって有利な状態であるRT1に制御するメイン制御部41が記載されているといえる。 (l)上記【0247】には「RT1は、ビッグボーナスやレギュラーボーナスに当選するか・・・転落リプレイに入賞するまで継続して制御される」と記載され、上記【0103】には「可変表示装置は・・・リール2L、2C、2R・・・を有し・・・リール2L、2C、2Rの・・・入賞ラインL1~L6・・・のうちいずれかの入賞ライン上に導出表示された図柄の組合せに応じて入賞」と記載され、上記【0198】には「メイン制御部41により・・・RT1、RT1において所定の終了条件が成立(後述する転落リプレイ入賞)することにより制御される通常遊技状態、ボーナス内部当選したときに制御される内部中RT・・・に制御される」と記載されている。 このことから、上記【0103】、【0198】、【0247】には、RT1において、可変表示装置のリール2L、2C、2Rの入賞ラインL1~L6のうちいずれかの入賞ライン上に転落リプレイが入賞するか、ビッグボーナスやレギュラーボーナスに当選するまでRT1に制御するメイン制御部41が記載されているといえる。 (d2)上記【0010】には「事前決定手段(内部抽選処理)・・・導出操作受付手段(ストップスイッチ8L~8R)・・・導出操作受付手段が受付けた操作に応じて・・・表示結果を導出させる制御を行なう手段であって、・・・前記事前決定手段の決定結果が所定の結果(・・・転落リプレイに当選)となった場合において、当該所定の結果に対応して予め定められた有利手順(・・・転落リプレイの入賞を回避するための手順)で前記導出操作受付手段により操作が受付けられたときには、前記有利手順と異なる手順で前記導出操作受付手段により操作が受付けられたときに導出させる表示結果よりも遊技者にとって有利な有利表示結果(・・・転落リプレイ当選時に通常リプレイの組合せ・・・)を導出させる制御を行なう導出制御手段(リール回転処理、図8(a)参照)」と記載され、上記(j)で検討したように、刊行物1(【0010】、【0248】、【0306】、【0308】)には「事前決定手段である内部抽選を実行するメイン制御部41」が記載されており、上記【0284】には「通常リプレイ+転落リプレイが当選し、左リール2Lまたは中リール2Cを第1停止させた場合には、当選した再遊技役のうち通常リプレイの組合せをいずれかの入賞ライン上に揃えて停止させる制御を行なう」と記載され、上記【0283】には「通常リプレイ+転落リプレイが当選し、右リール2Rを第1停止させた場合には、当選した再遊技役のうち転落リプレイの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行なう」と記載され、上記【0286】には「通常リプレイ+転落リプレイ+BARリプレイが当選し、右リール2Rを第1停止させた場合には、当選した再遊技役のうち通常リプレイの組合せをいずれかの入賞ライン上に揃えて停止させる制御を行なう」と記載され、上記【0285】には「通常リプレイ+転落リプレイ+BARリプレイが当選し、左リール2Lまたは中リール2Cを第1停止させた場合には、当選した再遊技役のうち転落リプレイの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行なう」と記載されている。 これらのことから、上記【0010】、【0248】、【0283】~【0286】、【0306】、【0308】には、導出操作受付手段であるストップスイッチ8L~8Rが受付けた操作に応じて表示結果を導出させる制御を行なう手段であって、事前決定手段であるメイン制御部41による内部抽選の決定結果として、通常リプレイ+転落リプレイが当選し、左リール2Lまたは中リール2Cを第1停止させた場合には、当選した再遊技役のうち通常リプレイの組合せをいずれかの入賞ライン上に揃えて停止させる制御を行ない、右リール2Rを第1停止させた場合には、当選した再遊技役のうち転落リプレイの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行ない、通常リプレイ+転落リプレイ+BARリプレイが当選し、右リール2Rを第1停止させた場合には、当選した再遊技役のうち通常リプレイの組合せをいずれかの入賞ライン上に揃えて停止させる制御を行ない、左リール2Lまたは中リール2Cを第1停止させた場合には、当選した再遊技役のうち転落リプレイの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行なう導出制御手段(リール回転処理、図8(a)参照)が記載されているといえる。 (m)上記【0429】~【0430】には「RT1においてATに制御されているときに・・・ボーナス当選することにより抽選条件が成立する・・・第2AT抽選が行なわれ・・・必ず1以上のナビストック数に決定される」と記載され、上記【0479】には「R T1・・・であるときには、ナビストック数を1ポイント消費することにより、所定回数のゲームを消化する間ARTに制御される」と記載され、上記【0199】には「サブ制御部91により・・・内部抽選結果を報知するナビ演出を実行可能な報知期間となる・・・AT・・・に演出状態を制御可能」と記載され、上記【0333】には「ナビストックナビストック数を1消費(減算)することにより、・・・50・・・ゲームを消化する間、ATに制御され、その間ナビ演出が実行可能となる」と記載されている。 このことから、上記【0199】、【0333】、【0429】~【0430】、【0479】には、RT1においてATに制御されているときにボーナス当選することにより抽選条件が成立すると、第2AT抽選を行い、必ず1以上のナビストック数に決定し、ナビストック数を1消費(減算)することにより、50ゲーム内部抽選結果を報知するATに演出状態を制御するサブ制御部91が記載されているといえる。 (n)上記(m)で検討したように、刊行物1(【0199】、【0333】、【0429】~【0430】、【0479】)には「RT1において」「ナビストック数を1消費(減算)することにより、50ゲーム内部抽選結果を報知するATに演出状態を制御する」ことが記載され、上記【0071】には「有利状態・・・(RT1・・・)・・・複数種類の特定結果のいずれかとなったこと(通常リプレイ+転落リプレイ当選時、通常リプレイ+転落リプレイ+BARリプレイ当選時)・・・終了表示結果(転落リプレイ)・・・報知期間(AT)・・・報知手段(サブ制御部91・・・)・・・報知手段は・・・有利状態において前記事前決定手段の決定結果が前記複数種類の特定結果のいずれかとなったときには、前記報知期間であることを条件として、・・・転落リプレイ当選時において、同時当選している入賞役の種類に応じたナビ演出・・・を報知し」と記載され、上記(j)で検討したように、刊行物1(【0010】、【0248】、【0306】、【0308】)には「事前決定手段である内部抽選を実行するメイン制御部41」が記載されており、上記【0233】には「転落リプレイと同時当選したリプレイの種類に応じた情報とは・・・同時当選したリプレイの種類に応じて転落リプレイの入賞を回避させるための操作手順を特定可能な情報であってもよい」と記載されている。 このことから、上記【0010】、【0071】、【0199】、【0233】、【0248】、【0306】、【0308】、【0333】、【0429】~【0430】、【0479】には、RT1においてナビストック数を1消費(減算)することにより50ゲーム内部抽選結果を報知するATに演出状態を制御されると、有利状態であるRT1において前記事前決定手段であるメイン制御部41の決定結果が、通常リプレイ+転落リプレイ、通常リプレイ+転落リプレイ+BARリプレイのいずれかとなったときには、報知期間であるATであることを条件として、転落リプレイと同時当選したリプレイの種類に応じて転落リプレイの入賞を回避させるための操作手順を特定可能な情報を報知するサブ制御部91が記載されているといえる。 (o)上記【0198】には「メイン制御部41により、ボーナス終了後に制御される準備モード、準備モードにおいて所定条件が成立(・・・特殊出目停止・・・)することにより制御されるRT1、・・・ボーナス内部当選したときに制御される内部中RT・・・ボーナス入賞により制御されるボーナス・・・に制御される」と記載されている。 このことから、上記【0198】には、メイン制御部41は、RT1においてボーナス内部当選したときに内部中RTに制御し、ボーナス入賞によりボーナスに制御し、ボーナス終了後に準備モードに制御し、準備モードにおいて特殊出目が停止することによりRT1に制御することが記載されているといえる。 (p)上記【0071】には「有利状態・・・(RT1・・・)・・・報知手段(サブ制御部91・・・)・・・報知手段は・・・有利状態において・・・ナビ演出・・・を報知し」と記載され、上記【0429】~【0430】には「RT1においてATに制御されているときに・・・ボーナス当選することにより抽選条件が成立する・・・第2AT抽選が行なわれ・・・必ず1以上のナビストック数に決定される」と記載され、上記【0482】には「ATフラグがセットされているときに、ボーナス当選したときには、メイン制御部41により内部中RTに制御され・・・サブ制御部91により・・・内部中RTにおいては、ナビ演出が実行されても、ARTであるときに消化したゲーム数として計数しない」と記載され、上記【0198】には「メイン制御部41により、・・・ボーナス入賞により制御されるボーナス・・・に制御される」と記載され、上記【0483】には「AT中に当選したボーナスが終了した後においては、準備モードが終了してRT1に制御されるときから再びナビ演出が実行可能となる」と記載され、上記【0010】には「スロットマシン1」と記載されている。 このことから、上記【0010】、【0071】、【0198】、【0429】~【0430】には、サブ制御部91は、RT1においてATに制御されているときにボーナス当選することにより第2AT抽選が行なわれ必ず1以上のナビストック数に決定すると共に、ナビ演出が実行されても、ARTであるときに消化したゲーム数として計数しない内部中RTに制御し、ボーナス入賞によりボーナスに制御し、AT中に当選したボーナスが終了した後においては、準備モードが終了してRT1に制御されるときから再びナビ演出を実行可能とするスロットマシン1が記載されているといえる。 上記(2-ア)~(2-サ)の記載事項、及び上記(d2)、(j)~(p)の認定事項から、甲第2号証には、次の事項(以下、「甲2発明」という。)が記載されていると認められる。 「j 可変表示装置2の表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7操作時に)、入賞役を発生させる図柄組合せがいずれかの入賞ラインに揃える制御を行なうことを許容するか否かを決定する事前決定手段である内部抽選を実行するメイン制御部41と、 k 再遊技役の当選率が極めて高確率となる遊技者にとって有利な状態であるRT1に制御するメイン制御部41と、 l RT1において、可変表示装置のリール2L、2C、2Rの入賞ラインL1~L6のうちいずれかの入賞ライン上に転落リプレイが入賞するか、ビッグボーナスやレギュラーボーナスに当選するまでRT1に制御するメイン制御部41と、 d2 導出操作受付手段であるストップスイッチ8L~8Rが受付けた操作に応じて表示結果を導出させる制御を行なう手段であって、事前決定手段であるメイン制御部41による内部抽選の決定結果として、通常リプレイ+転落リプレイが当選し、左リール2Lまたは中リール2Cを第1停止させた場合には、当選した再遊技役のうち通常リプレイの組合せをいずれかの入賞ライン上に揃えて停止させる制御を行ない、右リール2Rを第1停止させた場合には、当選した再遊技役のうち転落リプレイの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行ない、通常リプレイ+転落リプレイ+BARリプレイが当選し、右リール2Rを第1停止させた場合には、当選した再遊技役のうち通常リプレイの組合せをいずれかの入賞ライン上に揃えて停止させる制御を行ない、左リール2Lまたは中リール2Cを第1停止させた場合には、当選した再遊技役のうち転落リプレイの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行なう導出制御手段(リール回転処理、図8(a)参照)と、 m RT1においてATに制御されているときにボーナス当選することにより抽選条件が成立すると、第2AT抽選を行い、必ず1以上のナビストック数に決定し、ナビストック数を1消費(減算)することにより、50ゲーム内部抽選結果を報知するATに演出状態を制御するサブ制御部91と、 n RT1においてナビストック数を1消費(減算)することにより50ゲーム内部抽選結果を報知するATに演出状態を制御されると、有利状態であるRT1において前記事前決定手段であるメイン制御部41の決定結果が、通常リプレイ+転落リプレイ、通常リプレイ+転落リプレイ+BARリプレイのいずれかとなったときには、報知期間であるATであることを条件として、転落リプレイと同時当選したリプレイの種類に応じて転落リプレイの入賞を回避させるための操作手順を特定可能な情報を報知するサブ制御部91と、 を備え、 o メイン制御部41は、RT1においてボーナス内部当選したときに内部中RTに制御し、ボーナス入賞によりボーナスに制御し、ボーナス終了後に準備モードに制御し、準備モードにおいて特殊出目が停止することによりRT1に制御し、 p サブ制御部91は、 RT1においてATに制御されているときにボーナス当選することにより第2AT抽選が行なわれ必ず1以上のナビストック数に決定すると共に、ナビ演出が実行されても、ARTであるときに消化したゲーム数として計数しない内部中RTに制御し、ボーナス入賞によりボーナスに制御し、AT中に当選したボーナスが終了した後においては、準備モードが終了してRT1に制御されるときから再びナビ演出を実行可能とするスロットマシン1。」 (3)甲第3号証(特開2009-195424号公報)には、図面とともに次の事項が記載されている。 (3-ア)「【0008】 本発明は、遊技者にとって不利な不利状態に制御されても遊技者を落胆させず、該不利状態に制御されているときにおける遊技の興趣を高めることのできるスロットマシンを提供することを目的とする。」 (3-イ)「【0149】 ビッグボーナス及びレギュラーボーナス以外の遊技状態のうちでゲーム数の制限がない通常遊技状態、特別RT、レアRT1またはレアRT2においてスイカまたはチェリーに入賞すると、有利RTに遊技状態が制御される。有利RTは、ビッグボーナス(A)~(C)、レギュラーボーナス、またはリプレイBの入賞によって終了させられる場合の他、200ゲームを消化するまで制御される。既に有利RTに制御されているときにスイカまたはチェリーに入賞しても、改めて有利RTに制御されることはなく、これまでの有利RTがそのまま継続するだけである。ゲーム数に制限のある不利RTにおいてスイカまたはチェリーに入賞しても、ゲーム数に制限のある有利RTには制御されない。」 (3-ウ)「【0168】 このようにリプレイの合計当選確率が設定されることで、有利RT以外の遊技状態ではメダルの払出率が1よりもかなり小さい(すなわち、賭け数の設定のために投入するメダルの数に対して内部抽選で当選する小役に対して払い出されることとなるメダルの数の方が小さい)が、有利RTではメダルの払出率が1よりもかなり大きくなる(すなわち、賭け数の設定のために投入するメダルの数に対して内部抽選で当選する小役に対して払い出されることとなるメダルの数の方が大きい)。もっとも、ビッグボーナスやレギュラーボーナスにおけるメダルの払出率は、有利RTよりもさらに大きい。この遊技状態毎のメダルの払出率の関係は、何れの設定値でも同じである。 ・・・ 【0171】 特別RTは、ゲーム数の制限なく制御される遊技状態であり、特別RTにおいてビッグボーナス(A)~(C)の何れかに入賞するとビッグボーナスに、レギュラーボーナスに入賞するとレギュラーボーナスに、スイカまたはチェリーに入賞すると有利RTに、15ゲームを消化すると通常遊技状態に遊技状態が制御される。リプレイBに入賞しても、必ずビッグボーナス(A)~(C)、レギュラーボーナスとの同時当選となっているので、レアRT1に制御されることはない。また、特別RTではリプレイA、リプレイCに入賞し得ないので、特別RTから不利RT、レアRT2に制御されることはない。 ・・・ 【0178】 ビッグボーナスは、メダルの払い出し総数が465枚を越えるまで制御される遊技状態であり、メダルの払い出し総数が465枚を越えると、特別RTに遊技状態が制御される。レギュラーボーナスは、8ゲームの入賞または12ゲームの消化まで制御される遊技状態であり、8ゲームに入賞または12ゲームを消化すると、通常遊技状態に遊技状態が制御される。」 (3-エ)「【0289】 また、スロットマシン1における遊技状態のうちで、ビッグボーナス、レギュラーボーナス及び有利RTは、メダルの払出率が1を越える遊技者にとって有利な遊技状態であるが、通常遊技状態、特別RT、レアRT1、レアRT2及び不利RTは、メダルの払出率が1を下回る遊技者にとって不利な遊技状態である。ここで、通常遊技状態、特別RT、レアRT1及びレアRT2は、不利RTと同様にメダルの払出率が1を下回る遊技状態であるといっても、それぞれのスイカ、チェリー、リプレイAの当選確率を考えれば、比較的短期間で終了する遊技状態である。一方、不利RTは、ビッグボーナス(A)~(C)、レギュラーボーナス、リプレイBまたはリプレイCに入賞しない限り300ゲーム継続すること、及びこれらの役の当選確率を考えれば、比較的長期間継続する遊技状態である。」 (4)甲第4号証(特開2009-273741号公報)には、図面とともに次の事項が記載されている。 (4-ア)「【0007】 したがって、本発明が解決しようとする課題は、同時に入賞させることができない複数の役が重複当選するようにし、これらの重複当選役を生かして遊技状態の移行を制御するとともに、いずれの遊技状態においても、遊技状態が移行する可能性を有するようにして、遊技が単調になってしまうことを防止することである。」 (4-イ)「【0039】 詳細は後述するが、通常遊技から移行したSB遊技において遊技状態移行役Aが入賞すると、次遊技からRT遊技に移行する。また、RT遊技から移行したSB遊技において遊技状態移行役Bが入賞すると、次遊技から通常遊技に移行する。ただし、これらの役が入賞したときは、常に遊技状態が移行するものではなく、通常遊技やRT遊技から(SB遊技を介さずに)遊技状態移行役Aや遊技状態移行役Bが入賞しても遊技状態の移行はない。また、通常遊技から移行したSB遊技で遊技状態移行役Bが入賞しても遊技状態の移行はない。さらにまた、RT遊技から移行したSB遊技で遊技状態移行役Aが入賞しても遊 技状態の移行はない。」 (4-ウ)「【0055】 なお、RT遊技中においてBB又はRBに当選したときは、次遊技から、通常遊技(内部中)に移行するので、RT遊技の内部中用の役抽選テーブル62は設けられていない。BB又はRBの当選後に役抽選テーブル62Cを用いると、リプレイが頻繁に当選・入賞するので、当選したBB又はRBを入賞させにくくなってしまうからである。」 (4-エ)「【0060】 本実施形態の通常遊技では、1遊技でのメダル払出し枚数の期待値は、 4×1/100(小役1)+6×1/50(小役2)+15×1/30×1/2×3(小役3)+3×1/7.3(リプレイ) ≒1.32 なる。 ここで、上記計算において、リプレイは、3枚のメダルの払い出しがあるものとしている。また、計算の簡素化のため、SBと小役3の重複当選時には、1/2の確率で小役3が入賞するものとしている。さらにまた、遊技状態移行役A及び遊技状態移行役Bの当選確率は極めて低いので、これらの役に基づく払出し枚数期待値は無視している。 【0061】 また、出玉率は、 1.32/3 =0.44 となる。 ゆえに、通常遊技中は、出玉率が1を下回るように設定されている。 【0062】 また、RT遊技では、リプレイ全体の当選確率が1/1.2に設定されているので、1遊技でのメダル払出し枚数の期待値は、 4×1/100(小役1)+6×1/50(小役2)+15×1/30×1/2×3(小役3)+3×1/1.2(リプレイ) ≒3.41 なる。 よって、出玉率は、 3.41/3 =1.14 となる。 ゆえに、RT遊技では、メダル枚数が徐々に増加する遊技状態となる。」 (4-オ)「【0112】 また、通常遊技中にSBと小役3とに重複当選し、当該遊技でSBが入賞し、SB遊技に移行し、そのSB遊技で遊技状態移行役Aが入賞したときは、そのSB遊技の終了後、RT遊技(ART遊技)に移行するように制御する。なお、そのSB遊技で遊技状態移行役Bが入賞したとき、又は役の非入賞時は、遊技状態に変化はなく、そのSB遊技の終了後は、通常遊技に戻るように制御する。」 第4 当審の判断 1 特許法第29条第2項について 本件発明は、甲1発明及び甲第2~4号証に記載された事項に基づいて容易に発明をすることができたものであるか検討する。 (1)対比 本件発明と甲1発明とを対比する(下記の(a)~(j)は、甲1発明の構成a~jに対応している。)。 (a)甲1発明の「リール」は、本件発明の「可変表示部」に相当する。 また、甲1発明の「図柄」は「6種類21図柄」であり、各々の図柄が識別可能であることは明らかであるから、本件発明の「各々が識別可能な複数種類の識別情報」に相当する。 そして、甲1発明の「左、中、右の各リール10」は「回転させることができる」から、甲1発明の「図柄」は変動表示可能であるといえる。 これらのことから、甲1発明の「6種類21図柄が配列され、回転させることができる左、中、右の各リール10を備え」は、本件発明の「各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を複数備え」に相当する。 (b)甲1発明の「有効な入賞ライン上」の「図柄の組合せ」は、本件発明の「表示結果」及び「表示結果の組合せ」に相当する。 また、甲1発明の「スロットマシン1」は、本件発明の「スロットマシン」に相当する。 これらのことから、甲1発明の「左、中、右の各リール10を回転させ、全部のリール10が停止した際に、有効な入賞ライン上に大役、中役又は小役に対応した図柄の組合せ(入賞組合せ)が成立していれば、遊技媒体の払出が行われ、入賞役によってはボーナスゲームが与えられるスロットマシン1」は、本件発明の「前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、複数の前記可変表示部の表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能とされたスロットマシン」に相当する。 (j)甲1発明の「内部抽選用乱数に基づいて、対応した図柄の組合せが成立するように(必ず成立するとは限らない)制御される役が成立しているか否かを判断する」ことは、本件発明の「入賞の発生を許容するか否かを決定する」ことに相当する。 また、甲1発明は、「始動レバー8が操作されれば(S4:YES)、各種乱数を抽出して(S5)、左、中、右の各リール10を回転させ、内部抽選用乱数に基づいて、対応した図柄の組合せが成立するように(必ず成立するとは限らない)制御される役が成立しているか否かを判断する」から、「役が成立しているか否かを判断」は、表示結果が導出される前に行われているといえる。 これらのことから、甲1発明の「始動レバー8が操作されれば(S4:YES)、各種乱数を抽出して(S5)、左、中、右の各リール10を回転させ、内部抽選用乱数に基づいて、対応した図柄の組合せが成立するように(必ず成立するとは限らない)制御される役が成立しているか否かを判断する(S6)主制御装置40」は、本件発明の「表示結果が導出される前に入賞の発生を許容するか否かを決定する事前決定手段」に相当する。 (c)甲1発明の「停止スイッチ26L、26C、26R」は、本件発明の「導出操作手段」に相当する。 このことから、甲1発明の「リール10を停止させ有効な入賞ライン上に図柄を停止させる際に操作する停止スイッチ26L、26C、26R」は、本件発明の「表示結果を導出させる際に操作される導出操作手段」に相当する。 (d2)甲1発明の「リール10の図柄の停止位置を制御する主制御装置40」は、本件発明の「導出制御手段」に相当する。 このことから、甲1発明の「停止スイッチ26L、26C、26Rが操作されると、大役フラグ、中役フラグ又は小役フラグがセットされているときは、それらフラグに対応した図柄の組合せが成立するように(必ず成立するとは限らない)リール10の図柄の停止位置を制御し、どのフラグもセットされていないときは役になる図柄の組合せを成立させないようにリール10の図柄の停止位置を制御する主制御装置40」は、本件発明の「前記導出操作手段が操作されたときに表示結果を導出する制御を行う」「導出制御手段」に相当する。 しかしながら、甲1発明には、事前決定手段の決定結果が複数種類の所定結果のいずれかであるとき、導出操作手段の操作態様に応じて終了表示結果が導出されるときとされないときがある構成については記載されていない。 したがって、甲1発明の「停止スイッチ26L、26C、26Rが操作されると、大役フラグ、中役フラグ又は小役フラグがセットされているときは、それらフラグに対応した図柄の組合せが成立するように(必ず成立するとは限らない)リール10の図柄の停止位置を制御し、どのフラグもセットされていないときは役になる図柄の組合せを成立させないようにリール10の図柄の停止位置を制御する主制御装置40」は、本件発明の構成D2と、「前記導出操作手段が操作されたときに表示結果を導出する制御を行う」「導出制御手段」である点で共通する。 (e)甲1発明の「宝箱A、Bと鍵を表示させ、各宝箱A、Bの下の「PUSH」を交互にブリンク表示させる」演出は、本件発明の「所定の演出態様にて」「実行する」「所定演出」に相当する。 また、甲1発明の「画像制御装置42」は、本件発明の「所定演出実行手段」に相当する。 これらのことから、甲1発明の「画像表示装置5に宝箱A、Bと鍵を表示させ、各宝箱A、Bの下の「PUSH」を交互にブリンク表示させる画像制御装置42」は、本件発明の「所定の演出態様にて所定演出を実行する所定演出実行手段」に相当する。 (f)甲1発明の「演出用スイッチ27」は、本件発明の「特定操作手段」に相当する。 また、甲1発明の「演出用スイッチ27」は、甲1発明の構成cの「停止スイッチ26L、26C、26R」とは異なるものである。 これらのことから、甲1発明の「画像表示装置5によって演出表示が行われているときに遊技者が操作する演出用スイッチ27」は、本件発明の「遊技者が操作可能であり、前記導出操作手段とは異なる特定操作手段」に相当する。 (g、h)甲1発明の「宝箱A又はBの下の「PUSH」が点灯中に演出用スイッチ27を操作」、「選択された宝箱A又はBが開放されて第1停止図柄が出現する画像を表示させる」態様、及び「画像制御装置42」は、それぞれ、本件発明の「所定の操作」、「所定の演出態様とは異なる演出態様」、及び「演出態様変化手段」に相当する。 また、甲1発明の「宝箱A、Bと鍵を表示させ、各宝箱A、Bの下の「PUSH」を交互にブリンク表示させる」演出における「PUSH」は「押す」ことであり、上記演出中に押すのは、甲1発明の構成fの「演出用スイッチ27」であることは明らかである。 このことから、甲1発明の上記演出は、「演出用スイッチ27」に対して押すという操作をさせることを促す態様であるといえる。 これらのことから、甲1発明の「画像表示装置5に宝箱A、Bと鍵を表示させ、各宝箱A、Bの下の「PUSH」を交互にブリンク表示させ、遊技者が、宝箱A又はBの下の「PUSH」が点灯中に演出用スイッチ27を操作すれば宝箱A又はBを選択でき、演出用スイッチ27の操作タイミングに基づいて、選択された宝箱A又はBが開放されて第1停止図柄が出現する画像を表示させる画像制御装置42」は、本件発明の「前記所定演出が実行されている状態で前記特定操作手段に対して所定の操作がされたことを条件に前記所定の演出態様を該所定の演出態様とは異なる演出態様に変化させる演出態様変化手段」、及び「前記所定の演出態様は、前記特定操作手段に対して所定の操作をさせることを促す態様であり」に相当する。 (i)甲1発明の「始動レバー25の操作から1番目の停止スイッチ26L~26Rの操作までである遊技区分2)」は、本件発明の「第1の状況」に相当する。 また、甲1発明の「2番目の停止スイッチ26L~26Rの操作から3番目の停止スイッチ26L~26Rの操作までである遊技区分4)」は、「2番目の停止スイッチ26L~26Rの操作」がされた状態であり、2つのリール10に表示結果が導出された状態であるから、本件発明の「該第1の状況よりも多くの前記可変表示部に表示結果が導出された第2の状況」に相当する。 そして、甲1発明は「演出用スイッチ27の操作は遊技媒体のベットから次に遊技媒体がベットされるまでの1遊技期間に1回だけ有効であ」るから、甲1発明の「演出用スイッチ27の操作」が「遊技区分2)」と「遊技区分4)」の両方においてされた場合、「遊技区分4)」における操作は無効となり、「遊技区分4)」において「演出用スイッチ27の操作タイミングに基づいて、選択された宝箱A又はBが開放されて財宝で満たされている画像(役成立の可能性が高いこと)又は開放できなかった画像(役成立の可能性が低いこと)を表示させ」ることはない。このことから、甲1発明の「遊技区分4)で、演出用スイッチ27の操作が行われていれば(S68:YES)、演出用スイッチ27の操作タイミングに基づいて、選択された宝箱A又はBが開放されて財宝で満たされている画像(役成立の可能性が高いこと)又は開放できなかった画像(役成立の可能性が低いこと)を表示させ」るのは、「遊技区分2)で、演出用スイッチ27の操作が行われてい」ない場合であるといえる。 これらのことから、甲1発明の「画像制御装置42は、始動レバー25の操作に応じて演出表示を開始させ(S61)、画像表示装置5に宝箱A、Bと鍵を表示させ、各宝箱A、Bの下の「PUSH」を交互にブリンク表示させ、始動レバー25の操作から1番目の停止スイッチ26L~26Rの操作までである遊技区分2)で、演出用スイッチ27の操作が行われていれば(S64:YES)、演出用スイッチ27の操作タイミングに基づいて、選択された宝箱A又はBが開放されて第1停止図柄が出現する画像を表示させ、2番目の停止スイッチ26L~26Rの操作から3番目の停止スイッチ26L~26Rの操作までである遊技区分4)で、演出用スイッチ27の操作が行われていれば(S68:YES)、演出用スイッチ27の操作タイミングに基づいて、選択された宝箱A又はBが開放されて財宝で満たされている画像(役成立の可能性が高いこと)又は開放できなかった画像(役成立の可能性が低いこと)を表示させ、演出用スイッチ27の操作は遊技媒体のベットから次に遊技媒体がベットされるまでの1遊技期間に1回だけ有効であり、遊技者は演出用スイッチ27を操作するタイミング(遊技区分)を選択することができる、スロットマシン1」は、 本件発明の「前記演出態様変化手段は、前記所定演出が実行された後、第1の状況において前記特定操作手段に対して所定の操作がされた場合にも、該第1の状況において前記特定操作手段に対して所定の操作がされず前記所定の演出態様が変化せずに該第1の状況よりも多くの前記可変表示部に表示結果が導出された第2の状況において前記特定操作手段に対して所定の操作がされた場合にも、演出態様を変化させる、スロットマシン」に相当する。 以上、(a)~(j)の対比より、本件発明と甲1発明とは、 「A 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を複数備え、 B 前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、複数の前記可変表示部の表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンにおいて、 J 表示結果が導出される前に入賞の発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、 C 表示結果を導出させる際に操作される導出操作手段と、 D2’ 前記導出操作手段が操作されたときに表示結果を導出する制御を行う導出制御手段と、 E 所定の演出態様にて所定演出を実行する所定演出実行手段と、 F 遊技者が操作可能であり、前記導出操作手段とは異なる特定操作手段と、 G 前記所定演出が実行されている状態で前記特定操作手段に対して所定の操作がされたことを条件に前記所定の演出態様を該所定の演出態様とは異なる演出態様に変化させる演出態様変化手段と、 を備え、 H 前記所定の演出態様は、前記特定操作手段に対して所定の操作をさせることを促す態様であり、 I 前記演出態様変化手段は、前記所定演出が実行された後、第1の状況において前記特定操作手段に対して所定の操作がされた場合にも、該第1の状況において前記特定操作手段に対して所定の操作がされず前記所定の演出態様が変化せずに該第1の状況よりも多くの前記可変表示部に表示結果が導出された第2の状況において前記特定操作手段に対して所定の操作がされた場合にも、演出態様を変化させる、スロットマシン。」 である点で一致し、以下の点で相違する。 (相違点1)(構成K) 本件発明は、「遊技者にとって有利な有利遊技状態に制御する有利遊技状態制御手段」「を備え」ているのに対して、 甲1発明は、そのような構成を備えているか不明である点。 (相違点2)(構成L) 本件発明は、「前記有利遊技状態において前記可変表示部に終了表示結果が導出されたときまたは所定の終了条件が成立したときに該有利遊技状態を終了させる有利遊技状態終了手段」「を備え」ているのに対して、 甲1発明は、そのような構成を備えていない点。 (相違点3)(構成D2) 「前記導出操作手段が操作されたときに表示結果を導出する制御を行う」「導出制御手段」に関して、 本件発明は、「前記事前決定手段の決定結果が複数種類の所定結果のうちいずれかの所定結果であり、該所定結果の種類に対応する所定操作態様にて前記導出操作手段が操作された場合に前記終了表示結果とは異なる表示結果を導出する制御を行い、該所定結果の種類に対応する所定操作態様とは異なる操作態様にて前記導出操作手段が操作された場合に前記終了表示結果を導出する制御を行う」のに対して、 甲1発明は、そのような構成でない点。 (相違点4)(構成M) 本件発明は、「特定ゲーム数以上の報知ゲーム数を付与する報知ゲーム数付与手段」「を備え」ているのに対して、 甲1発明は、そのような構成でない点。 (相違点5)(構成N) 本件発明は、「前記報知ゲーム数が付与された場合に、前記有利遊技状態において該報知ゲーム数にわたり前記事前決定手段の決定結果が前記複数種類の所定結果のうちいずれかの所定結果となった場合に該所定結果の種類に対応する所定操作態様が特定可能に報知される報知状態に制御する報知状態制御手段」「を備え」ているのに対して、 甲1発明は、そのような構成でない点。 (相違点6)(構成O) 本件発明は、「前記有利遊技状態制御手段は、前記所定の終了条件が成立して前記有利遊技状態が終了した場合には、1ゲームあたりで付与される遊技用価値の払出率が1を下回る遊技者にとって不利な不利遊技状態に移行し、該不利遊技状態において特定条件が成立することで前記有利遊技状態に再度制御」するのに対して、 甲1発明は、そのような構成でない点。 (相違点7)(構成P) 本件発明は、「前記報知状態制御手段は、前記報知状態において前記所定の終了条件が成立して前記有利遊技状態が終了した場合には該報知状態を中断し、次回の前記有利遊技状態において前記報知状態を再開させるとともに、前記報知ゲーム数の残りゲーム数が前記特定ゲーム数未満の状況で前記所定の終了条件が成立し、前記有利遊技状態が終了して前記報知状態が中断した場合に、次回の前記有利遊技状態においては、前記報知ゲーム数の残りゲーム数を必ず前記特定ゲーム数以上に設定して前記報知状態を再開させ」るのに対して、 甲1発明は、そのような構成でない点。 (2)判断 まず相違点7について判断する。 [相違点7について] 上記第3 6(2)に記載された「スロットマシン1」の発明である甲2発明は、構成pとして「p サブ制御部91は、RT1においてATに制御されているときにボーナス当選することにより第2AT抽選が行なわれ必ず1以上のナビストック数に決定すると共に、ナビ演出が実行されても、ARTであるときに消化したゲーム数として計数しない内部中RTに制御し、ボーナス入賞によりボーナスに制御し、AT中に当選したボーナスが終了した後においては、準備モードが終了してRT1に制御されるときから再びナビ演出を実行可能とする」構成を備えている。 甲2発明は、「RT1」(有利状態)「においてATに制御されているときにボーナス当選することにより」「内部中RTに制御し」(有利遊技状態が終了)、「ボーナス入賞によりボーナスに制御し、AT中に当選したボーナスが終了した後においては、準備モードが終了してRT1に制御される」(次回の有利遊技状態になる)「ときから再びナビ演出を実行可能とする」(報知状態になる)発明であるが、「RT1に制御される」(次回の有利遊技状態になる)「ときから再びナビ演出を実行可能とする」(報知状態になる)ときに、「内部抽選結果を報知する」「ゲーム数」が、(ア)「内部中RTに制御」(有利遊技状態が終了)された直前の「ゲーム数」の続きから再びATになるのか、(イ)再びATになる前のゲーム数がリセットされてATになるのか不明である。 甲2発明が、(イ)再びATになる前のゲーム数がリセットされてATになる発明であるとすると、報知状態は中断し再開したものでなく、終了し開始したものであるといえるので、甲2発明は「前記有利遊技状態が終了した場合には該報知状態を中断し、次回の前記有利遊技状態において前記報知状態を再開させる」(下線は当審で付した。)構成を有しないから、甲1発明に甲2発明を適用しても、本件発明の上記相違点7に係る本件発明の構成とすることはできない。 また、甲2発明が、(ア)「内部中RTに制御」(有利遊技状態が終了)された直前の「ゲーム数」の続きから再開される発明であるとすると、甲2発明では再開時に「内部抽選結果を報知する」「ゲーム数」が残っている場合がほとんどである。「内部抽選結果を報知する」「ゲーム数」が残っている場合、「ナビストック数を1消費(減算)」せず「内部抽選結果を報知するATに演出状態を制御」することになるので、「内部抽選結果を報知する」「ゲーム数」が50ゲーム以上になることはなく、甲2発明は「前記報知ゲーム数の残りゲーム数が前記特定ゲーム数未満の状況で前記所定の終了条件が成立し、前記有利遊技状態が終了して前記報知状態が中断した場合に、次回の前記有利遊技状態においては、前記報知ゲーム数の残りゲーム数を必ず前記特定ゲーム数以上に設定して前記報知状態を再開させ」る構成を有しないから、甲1発明に甲2発明を適用しても、本件発明の上記相違点7に係る本件発明の構成とすることはできない。 さらに、甲第3~4号証にも、上記「前記有利遊技状態が終了した場合には該報知状態を中断し、次回の前記有利遊技状態において前記報知状態を再開させる」構成、及び上記「前記報知ゲーム数の残りゲーム数が前記特定ゲーム数未満の状況で前記所定の終了条件が成立し、前記有利遊技状態が終了して前記報知状態が中断した場合に、次回の前記有利遊技状態においては、前記報知ゲーム数の残りゲーム数を必ず前記特定ゲーム数以上に設定して前記報知状態を再開させ」る構成は記載されておらず、本願の遡及日前に遊技機の技術分野において、当該構成を備えることは、当業者にとって自明な事項でも、周知技術でもない。 そして、本件発明は、上記「前記報知ゲーム数の残りゲーム数が前記特定ゲーム数未満の状況で前記所定の終了条件が成立し、前記有利遊技状態が終了して前記報知状態が中断した場合に、次回の前記有利遊技状態においては、前記報知ゲーム数の残りゲーム数を必ず前記特定ゲーム数以上に設定して前記報知状態を再開させ」る構成を備えることにより、本件特許明細書の【0527】に記載された「AT再開前に経由する通常・RT4、通常・RT1において遊技者のメダルが減少しても、その後の通常・RT0、通常・RT2において30ゲーム」(特定ゲーム数)「以上のATに制御されるので、ATの再開時において遊技者に不満感を与えてしまうことを防止できる。」という効果、及び本件特許明細書の【0528】に記載された「再開後の残りゲーム数が、AT中断時の残りゲーム数を下回ってしまうことはない。」という効果を奏するものである。 したがって、本件発明の上記相違点4に係る構成は、甲1発明及び周知技術(甲2発明、もしくは甲第2~4号証)に基づいて当業者が容易になし得たものであるとはいえない。 以上のことから、上記相違点1~6について検討するまでもなく、本件発明は甲1発明及び周知技術(甲2発明、もしくは甲第2~4号証)に基づいて当業者が容易になし得たものであるとはいえない。 なお、上記相違点1~5は、甲2発明に記載されているが、甲2発明にのみ記載されていることで、周知技術であるとまではいえない。 2 特許異議申立理由について 当審による平成30年5月2日付け取消理由通知は、上記第3 2~3において検討したように、特許異議申立の理由と同じものであることから、特許異議申立理由は、上記第4 1において検討済みである。 3 特許異議申立人の意見について 特許異議申立人は、平成30年9月5日付け意見書において、訂正後の本件発明は甲1号証に記載された発明、および周知技術(甲2号証、もしくは甲2~4号証)に基づいて、当業者が容易に発明できたものであるから、特許法第29条第2項の規定に該当し、特許法第113条第2号の規定により取り消されるべきものである旨主張している。 しかしながら、上記第4 1において既に検討したように、甲2発明、及び甲第3~4号証には、相違点7の上記「前記有利遊技状態が終了した場合には該報知状態を中断し、次回の前記有利遊技状態において前記報知状態を再開させる」構成、及び上記「前記報知ゲーム数の残りゲーム数が前記特定ゲーム数未満の状況で前記所定の終了条件が成立し、前記有利遊技状態が終了して前記報知状態が中断した場合に、次回の前記有利遊技状態においては、前記報知ゲーム数の残りゲーム数を必ず前記特定ゲーム数以上に設定して前記報知状態を再開させ」る構成は記載されておらず、上記1において検討したように、当業者にとって自明な事項でも、周知技術でもないから、特許異議申立人の主張を採用することはできない。 第5 むすび 以上のことから、上記取消理由、並びに、特許異議申立ての理由及び証拠方法によっては、訂正後の請求項1に係る特許を取り消すことはできない。 また、他に訂正後の請求項1に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり決定する。

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2018-700174

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