特許訂正審判
2018-390100
スケーラブルマルチチャネル音声符号化方法
- 審判番号
- 2018-390100
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2008-503630
- 登録番号
- 特許第4943418号(P4943418)
- 請求日
- 2018年06月15日
- 審決日
- 2018年09月11日
- 公報発行日
- 2018年12月28日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【請求人】コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
- 【請求人代理人】笛田 秀仙
- 【請求人代理人】五十嵐 貴裕
- 【請求人代理人】矢ヶ部 喜行
- 審判長/審判官
- 審判長 清水 正一
- 審判官 坂東 大五郎
- 審判官 小池 正彦
- 分類
- P141 .853-Y (G10L)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第1項、特許法第126条第5項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特許第4943418号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
特許第4943418号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。
理由
【理 由】
第1 経緯
本件特許第4943418号に係る出願は、2006年(平成18年)3月16日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2005年3月30日、欧州特許庁、2005年4月18日、欧州特許庁)を国際出願日とする出願であって、平成24年3月9日に特許権の設定登録がなされ、その後、平成30年6月15日付けで本件審判が請求されたものである。
第2 請求
1 請求の趣旨
本件審判の請求の趣旨は、特許第4943418号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める、との審決を求めるものである。
2 訂正事項
特許請求の範囲の請求項15の「2)前記残余信号部分及び前記第2空間パラメータ群に基づき、混合マトリクスを決定するステップと、」を、「2)前記残余信号部分及び前記第3空間パラメータに基づき、混合マトリクスを決定するステップと、」に訂正する。
第3 当審の判断
1 訂正の目的について
訂正前の請求項15の記載は、以下のとおりである。
「【請求項15】
請求項14記載の方法により発生させられた前記符号化出力信号から、マルチチャネル音声信号を復号する方法であって、
1)前記主要信号部分、前記残余信号部分、前記第2空間パラメータ及び前記第3空間パラメータ、を含む前記符号化出力信号を受信するステップと、
2)前記残余信号部分及び前記第2空間パラメータ群に基づき、混合マトリクスを決定するステップと、
3)前記決定された混合マトリクスに基づき、前記第1および第2音声信号を発生させるステップと、
を含む方法。」
訂正前の請求項15には、「前記第2空間パラメータ群」と記載されているが、当該記載の前に「第2空間パラメータ群」という記載はなく、訂正前の請求項15の記載は明瞭でない。
ここで、訂正前の請求項15には、「前記第2空間パラメータ群」に関連する構成として、「1)前記主要信号部分、前記残余信号部分、前記第2空間パラメータ及び前記第3空間パラメータ、を含む前記符号化出力信号を受信するステップ」における「第2空間パラメータ」及び「第3空間パラメータ」が存在しているところ、訂正前の「前記第2空間パラメータ群」という記載を、それ以前に存在する「第2空間パラメータ」及び「第3空間パラメータ」のうちの「前記第3空間パラメータ」とし、「2)前記残余信号部分及び前記第3空間パラメータに基づき、混合マトリクスを決定するステップ」とすることにより、請求項15は明瞭になるから、訂正事項に係る訂正は、特許請求の範囲の明瞭でない記載を釈明する訂正であるといえる。
したがって、訂正事項に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
2 新規事項の追加及び特許請求の範囲の拡張又は変更の有無について
明細書の段落0058には、混合マトリクスの決定に関して、「復号器合成ユニットDUは、主要信号部分に基づく第1及び第2信号を生成する混合マトリクスMMを含む。混合マトリクスMM、すなわち符号化器合成モジュールECMにおいて適用された混合マトリクスの逆処理は、受信される主要信号部分、残余部分、並びに第1及び第2パラメータ群に基づき決定される。」と記載されており、当該記載より、混合マトリクスは、受信される主要信号部分、残余部分、並びに第1及び第2パラメータ群に基づき決定されることが理解できる。
また、明細書の段落0044には、第1及び第2パラメータ群に関して、「第1パラメータ群PS1は、第2空間パラメータSP1を含み、第2パラメータ群PS2は、第3空間パラメータSP3を含む。」と記載されており、当該記載より、第1パラメータ群は第2空間パラメータを含み、第2パラメータ群は第3空間パラメータを含むことが理解できる。
以上によれば、混合マトリクスは、受信される主要信号部分、残余部分、並びに第2空間パラメータ及び第3空間パラメータに基づき決定されることが理解できる。
そして、訂正事項に係る訂正後の「2)前記残余信号部分及び前記第3空間パラメータに基づき、混合マトリクスを決定するステップ」は、上述した明細書の段落0058、0044の記載に基づくものであるから、訂正事項に係る訂正は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものであるといえる。
また、上記1で述べたとおり、訂正事項に係る訂正は、明瞭でない記載を釈明する訂正であるから、実質的に特許請求の範囲を拡張し又は変更するものには該当しない。
したがって、訂正事項に係る訂正は、特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。
第4 むすび
以上のとおり、本件審判の請求に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第5項及び第6項の規定に適合するものである。
よって、結論のとおり審決する。
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