特許訂正審判
2023-390127
ダウンスケールされた復号化
- 審判番号
- 2023-390127
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2022-093394
- 登録番号
- 7322249
- 請求日
- 2023年11月16日
- 審決日
- 2024年02月09日
- 公報発行日
- 2024年05月31日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【請求人】フラウンホッファー-ゲゼルシャフト ツァ フェルダールング デァ アンゲヴァンテン フォアシュンク エー.ファオ
- 【請求人代理人】弁理士法人岡田特許事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 千葉 輝久
- 審判官 板垣 有紀
- 審判官 高橋 宣博
- 分類
- P141 .853-Y (G10L)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第1項、特許法第126条第3項、特許法第126条第5項、特許法第126条第6項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特許第7322249号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
特許第7322249号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1~6〕、〔7、8〕について訂正することを認める。
理由
理 由
第1 経緯
本件訂正審判に係る特許第7322249号(以下、「本件特許」という。)は、2016年(平成28年)6月10日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2015年6月16日、欧州特許庁、パリ条約による優先権主張外国庁受理2015年10月12日、欧州特許庁)を国際出願日とする特願2017-565693号の一部を令和元年12月19日に新たな特許出願とした特願2019-228825号の一部を令和3年2月12日に新たな特許出願とした特願2021-20355号の一部を令和4年6月9に新たな特許出願とした特願2022-93394号の請求項1~8に係る発明について、令和5年7月28日に特許権の設定登録がなされたものである。その後、令和5年11月16日に特許権者フラウンホッファー-ゲゼルシャフト ツァ フェルダールング デァ アンゲヴァンテン フォアシュンク エー.ファオより、本件訂正審判が請求された。
第2 請求の趣旨、訂正の内容
1 請求の趣旨
本件訂正審判の請求の趣旨は、特許第7322249号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1~6〕、〔7、8〕について訂正することを認める、との審決を求める、というものである。
2 訂正の内容
本件訂正審判に係る訂正の内容は、以下のとおりである(下線部分は訂正箇所を示す。)。
(1)訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1に、
「各フレーム(36)について、それぞれの前記フレームおよびE+1個の先行するフレームに時間的に広がる長さ(E+2)・N/Fの変調関数を有する前記低周波数部分を、逆変換して、長さ(E+2)・N/Fの時間的部分を得るように構成されたスペクトル時間モジュレータ(16)と」
と記載されているのを、
「各フレーム(36)について、前記低周波数部分を、それぞれの前記フレームおよびE+1個の先行するフレームに時間的に広がる長さ(E+2)・N/Fの変調関数を有する逆変換して、長さ(E+2)・N/Fの時間的部分を得るように構成されたスペクトル時間モジュレータ(16)と」
と訂正する。
(2)訂正事項2
特許請求の範囲の請求項7に、
「各フレーム(36)について、それぞれの前記フレームおよびE+1個の先行するフレームに時間的に広がる長さ(E+2)・N/Fの変調関数を有する前記低周波数部分を、逆変換して、長さ(E+2)・N/Fの時間的部分を得ることによってスペクトル時間変調を実行するステップと」
と記載されているのを、
「各フレーム(36)について、前記低周波数部分を、それぞれの前記フレームおよびE+1個の先行するフレームに時間的に広がる長さ(E+2)・N/Fの変調関数を有する逆変換して、長さ(E+2)・N/Fの時間的部分を得ることによってスペクトル時間変調を実行するステップと」
と訂正する。
第3 当審の判断
1 一群の請求項について
(1)訂正前の請求項1~6について
訂正前の請求項2~6は、請求項1を直接的又は間接的に引用しているものであるから、訂正事項1によって記載が訂正される請求項1に連動して訂正されるものである。
したがって、訂正前の請求項1~6に対応する訂正後の請求項1~6は、特許法第126条第3項に規定する一群の請求項である。
(2)訂正前の請求項7、8について
訂正前の請求項8は、請求項7を直接的に引用しているものであるから、訂正事項2によって記載が訂正される請求項7に連動して訂正されるものである。
したがって、訂正前の請求項7、8に対応する訂正後の請求項7、8は、特許法第126条第3項に規定する一群の請求項である。
2 訂正事項1について
(1)訂正の目的の適否について
訂正前の請求項1には、
「各フレーム(36)について、それぞれの前記フレームおよびE+1個の先行するフレームに時間的に広がる長さ(E+2)・N/Fの変調関数を有する前記低周波数部分を、逆変換して、長さ(E+2)・N/Fの時間的部分を得るように構成されたスペクトル時間モジュレータ(16)と」
と記載されていることから、低周波数部分が長さ(E+2)・N/Fの変調関数を有するものである。
しかし、低周波数部分、すなわち、低周波数のデータ自体が変調関数を有することとなり、技術的意味が不明である。
一方、訂正事項1は、
「各フレーム(36)について、前記低周波数部分を、それぞれの前記フレームおよびE+1個の先行するフレームに時間的に広がる長さ(E+2)・N/Fの変調関数を有する逆変換して、長さ(E+2)・N/Fの時間的部分を得ることによってスペクトル時間変調を実行するステップと」
とするものであり、逆変換が長さ(E+2)・N/Fの変調関数を有する、すなわち、長さ(E+2)・N/Fの変調関数によって逆変換を行うものであることから技術的意味が明確である。
よって、訂正事項1は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
(2)新規事項の追加の有無について
明細書の段落【0059】には「スペクトル時間モジュレータ16は、各フレーム36について、スペクトル係数28の対応する低周波数部分44を、長さ(E+2)・N/Fの変調関数を有する逆変換48にそれぞれ(E+2)・N/Fの時間的部分、すなわち未だウィンドウ化されていない時間セグメント52を得る。」と記載されている。
上記記載によると、長さ(E+2)・N/Fの変調関数を有するのは逆変換であって、低周波数部分を逆変換するものであることは明らかである。
よって、訂正事項1は明細書の段落【0059】の記載に基づくものであるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項の規定に適合するものである。
(3)特許請求の範囲の拡張又は変更の存否について
訂正事項1は、新たな技術的事項を導入するものでないから、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項の規定に適合するものである。
3 訂正事項2について
(1)訂正の目的の適否について
訂正前の請求項7には、
「各フレーム(36)について、それぞれの前記フレームおよびE+1個の先行するフレームに時間的に広がる長さ(E+2)・N/Fの変調関数を有する前記低周波数部分を、逆変換して、長さ(E+2)・N/Fの時間的部分を得ることによってスペクトル時間変調を実行するステップと」
と記載されていることから、低周波数部分が長さ(E+2)・N/Fの変調関数を有するものである。
しかし、低周波数部分、すなわち、低周波数のデータ自体が変調関数を有することとなり、技術的意味が不明である。
一方、訂正事項2は、
「各フレーム(36)について、前記低周波数部分を、それぞれの前記フレームおよびE+1個の先行するフレームに時間的に広がる長さ(E+2)・N/Fの変調関数を有する逆変換して、長さ(E+2)・N/Fの時間的部分を得ることによってスペクトル時間変調を実行するステップと」
とするものであり、逆変換が長さ(E+2)・N/Fの変調関数を有する、すなわち、長さ(E+2)・N/Fの変調関数によって逆変換を行うものであることから技術的意味が明確である。
よって、訂正事項2は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
(2)新規事項の追加の有無について
明細書の段落【0059】には「スペクトル時間モジュレータ16は、各フレーム36について、スペクトル係数28の対応する低周波数部分44を、長さ(E+2)・N/Fの変調関数を有する逆変換48にそれぞれ(E+2)・N/Fの時間的部分、すなわち未だウィンドウ化されていない時間セグメント52を得る。」と記載されている。
上記記載によると、長さ(E+2)・N/Fの変調関数を有するのは逆変換であって、低周波数部分を逆変換するものであることは明らかである。
よって、訂正事項2は明細書の段落【0059】の記載に基づくものであるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項の規定に適合するものである。
(3)特許請求の範囲の拡張又は変更の存否について
訂正事項2は、新たな技術的事項を導入するものでないから、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項の規定に適合するものである。
第4 むすび
以上のとおり、本件訂正審判の請求に係る訂正事項1、2は、いずれも特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第5項、第6項の規定に適合するものである。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
J-PlatPat 審決検索を開く
2023-390127