特許訂正審判
2024-390133
信号品質報告
- 審判番号
- 2024-390133
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2009-500995
- 登録番号
- 5427025
- 請求日
- 2024年11月13日
- 審決日
- 2025年02月04日
- 公報発行日
- 2025年05月30日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【請求人】コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
- 【請求人代理人】笛田 秀仙
- 【請求人代理人】矢ヶ部 喜行
- 審判長/審判官
- 審判長 中木 努
- 審判官 本郷 彰
- 審判官 廣川 浩
- 分類
- P141 .851-Y (H04Q)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第1項、特許法第126条第6項、特許法第126条第7項、特許法第126条第5項、特許法第125条第5項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特許第5427025号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
特許第5427025号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本件訂正審判の請求に係る特許第5427025号は、2007年(平成19年) 3月19日(パリ条約による優先権主張 外国庁受理 2006年3月20日 欧州特許庁国(EP)、2007年1月11日 欧州特許庁(EP))を国際出願日とする出願であって、平成25年12月6日に特許権の設定登録がなされた。その後の主な手続の経緯は、以下のとおりである。
令和6年 9月10日 :訂正審判の請求:訂正2024-390103
号(以下「訂正審判1」という。)
令和6年10月 9日付け:訂正審判1についての訂正拒絶理由通知
令和6年11月12日 :訂正審判1について審判請求取下
令和6年11月13日 :訂正審判の請求:訂正2024-390133
号(以下、「本件訂正審判」といい、訂正自体
を「本件訂正」という。)
第2 請求の趣旨
本件訂正審判の請求の趣旨は、「特許第5427025号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める、との審決を求める。」というものである。
第3 訂正事項
本件訂正審判の請求に係る訂正事項は以下のとおりである。(下線は訂正箇所)
1.訂正事項1
請求項1の
「前記無線局に前記第2の信号を送信するのに使用される、時間スロット、周波数及びチャネライゼーションコードのグループから選択される少なくとも1つを含むスケジューリングされたリソースのシーケンスを示す第1の信号を受信するステップ」
との記載を、
「前記無線局に前記第2の信号を送信するのに使用される、スケジューリングされた周期的な時間スロットのシーケンスを示す第1の信号を受信するステップ」
と訂正する(請求項1の記載を引用する請求項2乃至5も同様に訂正する)。
2.訂正事項2
請求項1の
「前記第1の信号の受信に応答して、前記スケジューリングされたリソースのシーケンスを使用して前記複数の第2の信号を受信するように前記無線局を適合させるステップ」
との記載を、
「前記第1の信号の受信に応答して、前記スケジューリングされた周期的な時間スロットのシーケンスを使用して前記複数の第2の信号を受信するように前記無線局を適合させるステップ」
と訂正する(請求項1の記載を引用する請求項2乃至5も同様に訂正する)。
3.訂正事項3
請求項6の
「前記無線局に前記第2の信号を送信するのに使用される、時間スロット、周波数及びチャネライゼーションコードのグループから選択される少なくとも1つを含むスケジューリングされたリソースのシーケンスを示す第1の信号を受信する受信器手段」
を
「前記無線局に前記第2の信号を送信するのに使用される、スケジューリングされた周期的な時間スロットのシーケンスを示す第1の信号を受信する受信器手段」
と訂正する(請求項6の記載を引用する請求項7乃至10も同様に訂正する)。
4.訂正事項4
請求項6の
「前記第1の信号の受信に応答して、前記スケジューリングされたリソースのシーケンスを使用して前記複数の第2の信号を受信するように前記受信器を適合させる制御手段」
との記載を、
「前記第1の信号の受信に応答して、前記スケジューリングされた周期的な時間スロットのシーケンスを使用して前記複数の第2の信号を受信するように前記受信器を適合させる制御手段」
と訂正する(請求項6の記載を引用する請求項7乃至10も同様に訂正する)。
第4 当審の判断
訂正事項1と訂正事項2は、請求項1に対しての訂正(請求項1の記載を引用する請求項2乃至5も同様)であって、訂正事項2は訂正事項1の訂正に伴った訂正である。同様に訂正事項3と訂正事項4は、請求項6に対しての訂正(請求項6の記載を引用する請求項7乃至10も同様)であって、訂正事項4は訂正事項3の訂正に伴った訂正である。
よって、以下では、訂正事項1と訂正事項2を併せて判断し、同様に訂正事項3と訂正事項4を併せて判断を行う。
1 訂正事項1及び訂正事項2について
(1)訂正の目的について
訂正事項1は、訂正前の請求項1に「前記無線局に前記第2の信号を送信するのに使用される、時間スロット、周波数及びチャネライゼーションコードのグループから選択される少なくとも1つを含むスケジューリングされたリソースのシーケンスを示す第1の信号を受信するステップ」と記載されているのを、「前記無線局に前記第2の信号を送信するのに使用される、スケジューリングされた周期的な時間スロットのシーケンスを示す第1の信号を受信するステップ」と訂正するものである(請求項1の記載を引用する請求項2乃至5も同様)。
そして、訂正前の請求項1の「前記無線局に前記第2の信号を送信するのに使用される、時間スロット、周波数及びチャネライゼーションコードのグループから選択される少なくとも1つを含むスケジューリングされたリソースのシーケンスを示す第1の信号を受信するステップ」との記載における「スケジューリングされたリソース」としては、「時間スロット」、「周波数」、「チャネライゼーションコード」、「時間スロット及び周波数」、「周波数及びチャネライゼーションコード」、「時間スロット及びチャネライゼーションコード」、「時間スロット、周波数及びチャネライゼーションコード」という7つのパターンが含まれ、当該7つのパターンの内から少なくとも1つを選択するものであったところを、訂正後の請求項1では、当該7つのパターンのうちの「周波数」、「チャネライゼーションコード」、「時間スロット及び周波数」、「周波数及びチャネライゼーションコード」、「時間スロット及びチャネライゼーションコード」、「時間スロット、周波数及びチャネライゼーションコード」という6つのパターンを削除し、「スケジューリングされたリソース」としては「時間スロット」のみとするものであるから、「択一的記載の要素の削除」に該当するといえるので、特許請求の範囲の減縮であるといえる。
次に、「時間スロット」との記載を「周期的な時間スロット」に限定することについて検討する。「時間スロット」の記載を「周期的な時間スロット」に限定することは、「周期的な」という「発明を特定するための事項の直列的付加」であるので、特許請求の範囲の減縮であるといえる。
したがって、上述のとおり、「スケジューリングされたリソース」を「時間スロット」のみとするものであるから、訂正前の請求項1の「スケジューリングされたリソース」との記載の「リソース」を「時間スロット」とすることは、「択一的記載の要素の削除」に該当するものであり、「時間スロット」を「周期的な時間スロット」とすることは、「発明を特定するための事項の直列的付加」である。そうすると、「スケジューリングされたリソース」としては「時間スロット」のみとし、「時間スロット」を「周期的な時間スロット」とすることは、「特許請求の範囲の減縮」に該当するものである。
また、訂正事項2は、訂正前の請求項1に「前記第1の信号の受信に応答して、前記スケジューリングされたリソースのシーケンスを使用して前記複数の第2の信号を受信するように前記無線局を適合させるステップ」と記載されているのを、「前記第1の信号の受信に応答して、前記スケジューリングされた周期的な時間スロットのシーケンスを使用して前記複数の第2の信号を受信するように前記無線局を適合させるステップ」と訂正するものである(請求項1の記載を引用する請求項2乃至5も同様)。
そして、この訂正事項2は、訂正事項1の訂正に合わせて、「前記スケジューリングされたリソース」を「前記スケジューリングされた周期的な時間スロット」に訂正することであるから、訂正事項1と同様に、、「特許請求の範囲の減縮」に該当するものである。
よって、訂正事項1及び訂正事項2は、特許法第126条第1項ただし書き第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
(2)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて
上記(1)に説示したように、訂正前の請求項1から、「周波数」、「チャネライゼーションコード」、「時間スロット及び周波数」、「周波数及びチャネライゼーションコード」、「時間スロット及びチャネライゼーションコード」、「時間スロット、周波数及びチャネライゼーションコード」という6つのパターンを削除し、「スケジューリングされたリソース」を「時間スロット」のみとすることは、「択一的記載の要素の削除」を行うものであるから、本件特許の願書に添付した明細書又は特許請求の範囲に記載した事項の範囲内においてしたものである。また、「時間スロット」との記載を「周期的な時間スロット」とすることは、すなわち、「発明を特定するための事項の直列的付加」を行うものであって、明細書の段落20には、「リソーススケジューリング信号Rは、(オプションとして周期的でありうる)リソースのシーケンスを示すのに使用される」と記載されているから、周期的なリソースが記載されているといえる。そして、明細書の段落16には、「時間スロット、周波数又はチャネライゼーションコードのような前記データパケットの送信のためのリソースを選択及びスケジューリングするように更に構成される」と記載されているから、時間スロットはデータパケットの送信のためのリソース、すなわち時間スロットはリソースに含まれるものといえる。そうすると、リソースは周期的であるのだから、そのリソースに含まれる時間スロットも周期的でありうる、すなわち周期的な時間スロットであるといえる。
よって、「時間スロット」が「周期的な時間スロット」を含むことは、設定登録時の明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内のものであり、新たな技術事項を導入するものではないから、特許法第126条第5項の規定に適合する。
(3)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことについて
訂正事項1及び訂正事項2は、上記(1)で検討したとおり、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。
よって、特許法第126条第6項の規定に適合する。
(4)独立特許要件について
訂正事項1及び訂正事項2は、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるから、本件訂正後における特許請求の範囲に記載されている事項により特定される発明が特許出願の際独立して特許を受けることができるものでなければならない。
そして、上記「(3)」で説示したとおり、訂正事項1及び訂正事項2はいずれも、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないから、本件訂正後の請求項1に係る発明について、特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるとする理由を発見しない。請求項1の記載を引用する請求項2乃至5も同様である。
したがって、訂正事項1及び訂正事項2は、特許法第126条第7項の規定に適合する。
(5)小括
以上のとおり、訂正事項1及び訂正事項2は、特許法第126条第1項ただし書き第1号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第5項ないし第7項の規定に適合するものである。
2 訂正事項3及び訂正事項4について
(1)訂正の目的について
訂正事項3及び訂正事項4は、訂正事項1及び訂正事項2と同様の訂正事項を含むところ、当該訂正事項に対する判断は、上記「1」の「(1)」で説示したのと同様である。つまり、訂正事項3において、訂正前の請求項6に「前記無線局に前記第2の信号を送信するのに使用される、時間スロット、周波数及びチャネライゼーションコードのグループから選択される少なくとも1つを含むスケジューリングされたリソースのシーケンスを示す第1の信号を受信する受信器手段」と記載されているのを、「前記無線局に前記第2の信号を送信するのに使用される、スケジューリングされた周期的な時間スロットのシーケンスを示す第1の信号を受信する受信器手段」と訂正すること(請求項6の記載を引用する請求項7乃至10も同様)は、「特許請求の範囲の減縮」に該当するものであるといえる。また、訂正事項4において、訂正前の請求項6に「前記第1の信号の受信に応答して、前記スケジューリングされたリソースのシーケンスを使用して前記複数の第2の信号を受信するように前記無線局を適合させる制御手段」と記載されているのを、「前記第1の信号の受信に応答して、前記スケジューリングされた周期的な時間スロットのシーケンスを使用して前記複数の第2の信号を受信するように前記無線局を適合させる制御手段」と訂正すること(請求項6の記載を引用する請求項7乃至10も同様)は、「特許請求の範囲の減縮」に該当するものであるといえるから、訂正事項3及び訂正事項4は、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
(2)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて
訂正事項3及び訂正事項4は、上記「1」の「(2)」で説示したのと同様の理由により、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正である。
したがって、訂正事項3及び訂正事項4は、特許法第125条第5項の規定に適合する。
(3)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことについて
訂正事項3及び訂正事項4は、上記「1」の「(3)」で説示したのと同様の理由により、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
したがって、訂正事項3及び訂正事項4は、特許法第126条第6項の規定に適合する。
(4)独立特許要件について
訂正事項3及び訂正事項4は、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるから、本件訂正後における特許請求の範囲に記載されている事項により特定される発明が特許出願の際独立して特許を受けることができるものでなければならない。
そして、上記「(3)」で説示したとおり、訂正事項3及び訂正事項4はいずれも、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないから、本件訂正後の請求項6に係る発明について、特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるとする理由を発見しない。請求項6の記載を引用する請求項7乃至10も同様である。
したがって、訂正事項1及び訂正事項2は、特許法第126条第7項の規定に適合する。
(5)小活 以上のとおり、訂正事項3及び訂正事項4は、特許法第126条第1項ただし書き第1号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条5項ないし第7項の規定に適合するものである。
第5 むすび
以上のとおり、本件訂正審判の請求に係る訂正事項1ないし4に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書き第1号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第5項ないし第7項の規定に適合するものである。 よって、結論のとおり審決する。
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