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特許異議申立

2017-701048

遊技機

審判番号
2017-701048
法域
特許
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
特願2012-245837外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2017年11月09日
審決日
2018年10月12日
公報発行日
2019年01月25日
結論
訂正認容
当事者
審判長/審判官
分類
P1651.113-YAA(A63F) / P1651.121-YAA(A63F)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第120条の5第2項、特許法第120条の5第9項、特許法第113条第2号、特許法第29条第1項第3号、特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特許第6124437号発明「遊技機」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。

結論

【結 論】 特許第6124437号の明細書及び特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正明細書及び特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。 特許第6124437号の請求項1に係る特許を維持する。

理由

【理 由】 第1 手続の経緯 本件特許第6124437号(以下「本件特許」という。)の請求項1に係る特許についての出願は、平成24年11月7日に特願2012-245837号として出願され、平成29年4月14日に特許権の設定登録がされ、同年5月10に特許掲載公報の発行がされた。その後、その特許に対し、平成29年11月9日に特許異議申立人である日本電動式遊技機特許株式会社より特許異議の申立てがなされ、平成30年2月5日付けで取消理由が通知され、特許権者である株式会社三共より同年4月5日に意見書及び訂正請求書が提出され、これに対して、特許異議申立人より同年7月19日付けで意見書が提出されたものである。 第2 訂正の適否 1 訂正の内容 本件特許の訂正の内容は、次のとおりである。 (1)訂正事項1 特許請求の範囲の請求項1に 「各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、」を加える(下線部は訂正箇所を意味する。以下同様。)。 (2)訂正事項2 特許請求の範囲の請求項1に 「遊技に関連する遊技関連情報を外部機器に出力可能な遊技機であって、」とあるのを、 「前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、前記表示結果に応じて入賞が発生可能であり、遊技に関連する遊技関連情報を外部機器に出力可能な遊技機であって、」に訂正する。 (3)訂正事項3 特許請求の範囲の請求項1に 「前記通過孔から前記コネクタ受け部まで延びる直線と、前記コネクタ受け部から前記コネクタ受け部に前記コネクタが装着された装着状態が解除される方向に延びる直線とのなす角度が90°以上となるように前記コネクタ受け部の位置に対する前記通過孔の位置が設定されている」とあるのを、 「前記通過孔から前記コネクタ受け部まで延びる直線と、前記コネクタ受け部から前記コネクタ受け部に前記コネクタが装着された装着状態が解除される方向に延びる直線とのなす角度が90°以上となるように前記コネクタ受け部の位置に対する前記通過孔の位置が設定されており、」に訂正する。 (4)訂正事項4 特許請求の範囲の請求項1に 「前記遊技機は、 前記入賞について発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、」を加える。 (5)訂正事項5 特許請求の範囲の請求項1に 「遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段と、」を加える。 (6)訂正事項6 特許請求の範囲の請求項1に 「遊技者にとって有利な有利状態に移行させる権利が付与されることで、遊技者にとって有利な前記導出操作手段の操作態様を特定可能な特定報知が行われる特定報知状態に制御する特定報知状態制御手段と、」を加える。 (7)訂正事項7 特許請求の範囲の請求項1に 「特定表示結果が導出されることで、前記有利状態に移行させる有利状態移行手段と、」を加える。 (8)訂正事項8 特許請求の範囲の請求項1に 「前記特定報知状態の制御が開始された後、前記有利状態に移行した場合、または前記特定表示結果を導出させる操作態様が報知されたにも関わらず前記特定表示結果が導出されなかった場合に、開始演出を実行する開始演出実行手段と、」を加える。 (9)訂正事項9 特許請求の範囲の請求項1に 「前記入賞のうち付与入賞が発生した場合に遊技用価値を付与する遊技用価値付与手段と、」を加える。 (10)訂正事項10 特許請求の範囲の請求項1に 「前記遊技用価値付与手段により付与された遊技用価値から遊技に用いた遊技用価値を減算した純増数を表示する純増数表示手段と、」を加える。 (11)訂正事項11 特許請求の範囲の請求項1に 「前記純増数表示手段による前記純増数の表示に用いる値を計数する計数手段と、」を加える。 (12)訂正事項12 特許請求の範囲の請求項1に 「前記特定報知状態の制御が開始されるときに前記計数手段による計数値を基準値に設定する第1の基準値設定手段と、」を加える。 (13)訂正事項13 特許請求の範囲の請求項1に 「前記開始演出が実行されるときに前記計数手段による計数値が前記基準値未満の場合に、前記有利状態に移行したか否かに関わらず前記計数値を前記基準値に設定する第2の基準値設定手段と、 を更に備える」を加える。 (14)訂正事項14 本件特許の願書に添付した明細書(以下、「本件特許明細書」という。)の段落【0008】において、 「遊技に関連する遊技関連情報(例えば、メダルIN信号、メダルOUT信号、BB+RB信号、ART信号、RB信号、BB信号、予備信号、遊技待ち表示信号や、ドア開放信号、設定変更信号、設定確認信号、投入エラー信号、払出エラー信号等のセキュリティ信号、大当り情報等の情報出力信号)を外部機器(例えば、情報提供端子板1010を介して遊技機に接続された収集ユニット50、中継ユニット60、ホールコンピュータ140、遊技店のデータ表示端末)に出力可能な遊技機(例えば、スロットマシン1やパチンコ遊技機700)であって、 前記遊技機(例えば、筐体1a、プラスチックケース)に設けられ、前記遊技機と前記外部機器とを接続する接続部材(例えば、外部用接続部材1003)が有する配線(例えば、配線1005)が通過可能な通過孔(例えば、外部用通過孔312、319)と、 前記遊技機の内部に設けられ、前記接続部材が有するコネクタ(例えば、コネクタ1004)を装着可能なコネクタ受け部(例えば、外部用コネクタ受け部1102~1105)と、 を備え、 前記通過孔から前記コネクタ受け部まで延びる直線と、前記コネクタ受け部から前記コネクタ受け部に前記コネクタが装着された装着状態が解除される方向に延びる直線とのなす角度が90°以上となるように前記コネクタ受け部の位置に対する前記通過孔の位置が設定されている(例えば、外部用通過孔312、319が背板301に設けられている場合に外部用コネクタ受け部1102~1105におけるコネクタ1004の装着解除方向が前方向に設定されている。例えば、配線1005の引張方向に装着解除方向成分が含まれないように外部用通過孔312、319と外部用コネクタ受け部1102~1105との位置関係が設定されている) ことを特徴とする。」と記載されているのを、 「各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、 前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、前記表示結果に応じて入賞が発生可能であり、遊技に関連する遊技関連情報(例えば、メダルIN信号、メダルOUT信号、BB+RB信号、ART信号、RB信号、BB信号、予備信号、遊技待ち表示信号や、ドア開放信号、設定変更信号、設定確認信号、投入エラー信号、払出エラー信号等のセキュリティ信号、大当り情報等の情報出力信号)を外部機器(例えば、情報提供端子板1010を介して遊技機に接続された収集ユニット50、中継ユニット60、ホールコンピュータ140、遊技店のデータ表示端末)に出力可能な遊技機(例えば、スロットマシン1やパチンコ遊技機700)であって、 前記遊技機(例えば、筐体1a、プラスチックケース)に設けられ、前記遊技機と前記外部機器とを接続する接続部材(例えば、外部用接続部材1003)が有する配線(例えば、配線1005)が通過可能な通過孔(例えば、外部用通過孔312、319)と、 前記遊技機の内部に設けられ、前記接続部材が有するコネクタ(例えば、コネクタ1004)を装着可能なコネクタ受け部(例えば、外部用コネクタ受け部1102~1105)と、 を備え、 前記通過孔から前記コネクタ受け部まで延びる直線と、前記コネクタ受け部から前記コネクタ受け部に前記コネクタが装着された装着状態が解除される方向に延びる直線とのなす角度が90°以上となるように前記コネクタ受け部の位置に対する前記通過孔の位置が設定されており(例えば、外部用通過孔312、319が背板301に設けられている場合に外部用コネクタ受け部1102~1105におけるコネクタ1004の装着解除方向が前方向に設定されている。例えば、配線1005の引張方向に装着解除方向成分が含まれないように外部用通過孔312、319と外部用コネクタ受け部1102~1105との位置関係が設定されている)、 前記遊技機は、 前記入賞について発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、 遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段と、 遊技者にとって有利な有利状態に移行させる権利が付与されることで、遊技者にとって有利な前記導出操作手段の操作態様を特定可能な特定報知が行われる特定報知状態に制御する特定報知状態制御手段と、 特定表示結果が導出されることで、前記有利状態に移行させる有利状態移行手段と、 前記特定報知状態の制御が開始された後、前記有利状態に移行した場合、または前記特定表示結果を導出させる操作態様が報知されたにも関わらず前記特定表示結果が導出されなかった場合に、開始演出を実行する開始演出実行手段と、 前記入賞のうち付与入賞が発生した場合に遊技用価値を付与する遊技用価値付与手段と、 前記遊技用価値付与手段により付与された遊技用価値から遊技に用いた遊技用価値を減算した純増数を表示する純増数表示手段と、 前記純増数表示手段による前記純増数の表示に用いる値を計数する計数手段と、 前記特定報知状態の制御が開始されるときに前記計数手段による計数値を基準値に設定する第1の基準値設定手段と、 前記開始演出が実行されるときに前記計数手段による計数値が前記基準値未満の場合に、前記有利状態に移行したか否かに関わらず前記計数値を前記基準値に設定する第2の基準値設定手段と、 を更に備える ことを特徴とする。」に訂正する。 2 訂正の適否の判断 (1)訂正事項1 ア 訂正の目的について 訂正事項1は、「遊技機」が「各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え」るものであることを明らかにすることで特許請求の範囲を減縮する訂正であるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 イ 新規事項の追加及び特許請求の範囲の拡張・変更について 本件特許明細書の【0016】には、 「各々が識別可能な複数種類の識別情報(例えば、図柄)を変動表示可能な可変表示装置(例えば、リール2L、2C、2R)に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされた前記遊技機(例えば、スロットマシン1)であって、」と記載され、「遊技機」が、「各々が識別可能な複数種類の識別情報(例えば、図柄)を変動表示可能な可変表示装置(例えば、リール2L、2C、2R)」を備えることが導き出せることから、上記訂正事項1の「各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、」なる訂正事項が導き出せる。 したがって、上記訂正事項1は、本件特許の願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下、「本件特許明細書等」という。)に記載した事項又は記載した事項から自明な事項であり、本件特許明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。このことから、訂正事項1は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてするものである。 また、訂正事項1は、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更をするものではないから、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。 (2)訂正事項2 ア 訂正の目的について 訂正事項2は、「遊技機」が「前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、前記表示結果に応じて入賞が発生可能であ」るものであることを明らかにすることで特許請求の範囲を減縮する訂正であるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 イ 新規事項の追加及び特許請求の範囲の拡張・変更について 本件特許明細書の【0016】には、 「複数種類の識別情報(例えば、図柄)を変動表示可能な可変表示装置(例えば、リール2L、2C、2R)に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされた前記遊技機(例えば、スロットマシン1)」と記載され、可変表示装置に表示結果が導出されるにあたり、可変表示装置に変動表示した後、変動表示を停止することで表示結果を導出することが自明の事項であることから、「遊技機」が、可変表示部を変動表示した後、可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、前記表示結果に応じて入賞が発生可能であることが導き出せ、上記訂正事項2の「前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、前記表示結果に応じて入賞が発生可能であり、」なる訂正事項が導き出せる。 したがって、上記訂正事項2は、本件特許明細書等に記載した事項又は記載した事項から自明な事項であり、本件特許明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。このことから、訂正事項2は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてするものである。 また、訂正事項2は、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更をするものではないから、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。 (3)訂正事項3 ア 訂正の目的について 訂正事項3は、前記訂正事項4ないし13により後に構成が続く訂正がなされることに対応し、後に構成が続くことを明瞭にするための訂正であるから、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 イ 新規事項の追加及び特許請求の範囲の拡張・変更について 訂正事項3は、本件特許明細書等に記載した事項又は記載した事項から自明な事項であり、本件特許明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものであるから、訂正事項3は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてするものである。 また、訂正事項3は、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更をするものではないから、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。 (4)訂正事項4 ア 訂正の目的について 訂正事項4は、特許請求の範囲の請求項1に新たに 「前記遊技機は、 前記入賞について発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、」なる発明特定事項を付加することで特許請求の範囲を減縮する訂正であるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 イ 新規事項の追加及び特許請求の範囲の拡張・変更について 本件特許明細書の【0142】には、 「図14は、メイン制御部41が設定変更処理の後に実行するゲーム処理の制御内容を示すフローチャートである。」と記載され、同【0143】には、 「ゲーム処理では、BET処理(ステップSd1)、内部抽選処理(ステップSd2)、・・・を順に実行し、・・・」と記載され、同【0147】には、 「ステップSd2における内部抽選処理では、ステップSd1におけるスタートスイッチ7の検出によるゲーム開始と同時にラッチされた内部抽選用の乱数値に基づいて上記した各役への入賞を許容するかどうかを決定する処理を行う。」と記載されている。これらの記載より、 「ゲーム開始と同時にラッチされた内部抽選用の乱数値に基づいて各役への入賞を許容するかどうかを決定する内部抽選処理を実行するメイン制御部41」との事項が導かれることから、上記訂正事項4の 「前記遊技機は、 前記入賞について発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、」なる訂正事項が導き出せる。 したがって、上記訂正事項4は、本件特許明細書等に記載した事項又は記載した事項から自明な事項であり、本件特許明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。このことから、訂正事項4は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてするものである。 また、訂正事項4は、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更をするものではないから、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。 (5)訂正事項5 ア 訂正の目的について 訂正事項5は、特許請求の範囲の請求項1に新たに 「遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段と、」なる発明特定事項を付加することで特許請求の範囲を減縮する訂正であるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 イ 新規事項の追加及び特許請求の範囲の拡張・変更について 本件特許明細書の【0046】には 「ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。」と記載されている。これらの記載より、 「リール2L、2C、2Rの回転を停止し、透視窓3に表示結果を導出表示させるためのストップスイッチ8L、8C、8R」との事項が導かれる。 そして、上記ストップスイッチ8L、8C、8Rが、遊技者が操作する操作手段であることは明らかであることから、上記訂正事項5の 「遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段と、」なる訂正事項が導き出せる。 したがって、上記訂正事項5は、本件特許明細書等に記載した事項又は記載した事項から自明な事項であり、本件特許明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。このことから、訂正事項5は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてするものである。 また、訂正事項5は、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更をするものではないから、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。 (6)訂正事項6 ア 訂正の目的について 訂正事項6は、特許請求の範囲の請求項1に新たに 「遊技者にとって有利な有利状態に移行させる権利が付与されることで、遊技者にとって有利な前記導出操作手段の操作態様を特定可能な特定報知が行われる特定報知状態に制御する特定報知状態制御手段と、」なる発明特定事項を付加することで特許請求の範囲を減縮する訂正であるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 イ 新規事項の追加及び特許請求の範囲の拡張・変更について 本件特許明細書の【0096】には 「なお、ATとは、サブ制御部91によって制御される演出状態であって、内部抽選結果に応じた情報(操作手順など)を報知するナビ演出を実行可能な報知期間となるアシストタイムをいう。」と記載され、【0354】には、 「サブ制御部91は、AT関連処理を実行することにより、ATに制御するか否かのAT抽選を行う。・・・AT抽選は、ナビストック数を付与するか否かを決定するナビ付与抽選と、付与するナビストック数を決定するナビストック数抽選とを含む。」と記載され、同【0355】には、 「ナビストック数とは、ATに制御可能となる期間を示す。ナビストック数を1消費(減算)することにより、所定期間に亘りゲームを消化するまで(例えば、RT2に制御されてから50ゲーム)、ATに制御され、その間ナビ演出が実行可能となる。このため、決定されたナビストック数が多い程、長い期間に亘りATに制御されるため、遊技者にとって有利度合いが高いといえる。」と記載され、同【0363】には、 「非AT中であるときにおいてナビストックを獲得した場合、サブ制御部91は、所定のAT開始条件が成立したときにATに制御する。所定のAT開始条件は、特定の当選状況となったときに成立する。特定の当選状況となったときの一例としては、例えば、・・・非AT中でかつRT1中であるときには、左ベル1~4、中ベル1~4、右ベル1~4、及び3択リプ1~6のいずれかに当選したときに成立する。」と記載され、同【0389】には、 「本実施形態では、RT1においてATに制御された後、遊技者にとって有利なRT2へ直ちに昇格するのではなく、RT1において3択リプ4~6のいずれかに当選してナビ演出が行われ、その結果、リプ5(特殊リプ)に入賞することで初めてRT2へ昇格する。つまり、3択リプ4~6のいずれかの当選に基づくナビ演出に従って遊技者がストップスイッチ8L、8C、8Rを操作し、その結果、特殊リプに入賞した場合には、RT2へ昇格する。一方、ナビ演出に従わずに遊技者がストップスイッチ8L、8C、8Rを誤って操作し、その結果、リプ3(転落リプ)に入賞した場合には、RT3に移行する。」と記載されており、これらの記載より、 「ナビストックを獲得し、3択リプ4~6のいずれかに当選したときに、遊技者がストップスイッチ8L、8C、8Rを操作する操作手順などを報知するナビ演出を実行可能な報知期間となるAT(アシストタイム)に制御する、サブ制御部91」との事項が導き出される。 さらに、本件特許明細書の【0243】には 「RT1よりも遊技者にとってさらに有利なRT2」と記載され、【0389】には、 「本実施形態では、RT1においてATに制御された後、遊技者にとって有利なRT2へ直ちに昇格するのではなく、RT1において3択リプ4~6のいずれかに当選してナビ演出が行われ、その結果、リプ5(特殊リプ)に入賞することで初めてRT2へ昇格する。つまり、3択リプ4~6のいずれかの当選に基づくナビ演出に従って遊技者がストップスイッチ8L、8C、8Rを操作し、その結果、特殊リプに入賞した場合には、RT2へ昇格する。一方、ナビ演出に従わずに遊技者がストップスイッチ8L、8C、8Rを誤って操作し、その結果、リプ3(転落リプ)に入賞した場合には、RT3に移行する。」と記載されており、これらの記載から、3択リプ4~6のいずれかに当選することが、遊技者にとってより有利なRT2へ昇格する権利となっていることは明らかである。 そうすると、本件特許明細書の上記各記載から、上記訂正事項6の 「遊技者にとって有利な有利状態に移行させる権利が付与されることで、遊技者にとって有利な前記導出操作手段の操作態様を特定可能な特定報知が行われる特定報知状態に制御する特定報知状態制御手段と、」なる訂正事項が導き出せる。 したがって、上記訂正事項6は、本件特許明細書等に記載した事項又は記載した事項から自明な事項であり、本件特許明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。このことから、訂正事項6は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてするものである。 また、訂正事項6は、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更をするものではないから、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。 (7)訂正事項7 ア 訂正の目的について 訂正事項7は、特許請求の範囲の請求項1に新たに 「特定表示結果が導出されることで、前記有利状態に移行させる有利状態移行手段と、」なる発明特定事項を付加することで特許請求の範囲を減縮する訂正であるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 イ 新規事項の追加及び特許請求の範囲の拡張・変更について 本件特許明細書の【0231】には、 「また、図25は、メイン制御部41により制御される遊技状態の遷移を説明するための図である。」と記載され、【0243】には 「リプ5は、入賞ラインLNに「ベル-リプa-ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。図25(A)に示されるように、RT1においてリプ5に入賞した後は、RT1よりも遊技者にとってさらに有利なRT2に制御される。なお、前述したようにリプ5を特殊リプともいう。」と記載されており、当該記載から、 「リプ5(特殊リプ)に入賞した後に、RT1から遊技者にとってさらに有利なRT2に制御する、メイン制御部41」との事項が導き出されることから、上記訂正事項7の 「特定表示結果が導出されることで、前記有利状態に移行させる有利状態移行手段と、」なる訂正事項が導き出せる。 したがって、上記訂正事項7は、本件特許明細書等に記載した事項又は記載した事項から自明な事項であり、本件特許明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。このことから、訂正事項7は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてするものである。 また、訂正事項7は、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更をするものではないから、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。 (8)訂正事項8 ア 訂正の目的について 訂正事項8は、特許請求の範囲の請求項1に新たに 「前記特定報知状態の制御が開始された後、前記有利状態に移行した場合、または前記特定表示結果を導出させる操作態様が報知されたにも関わらず前記特定表示結果が導出されなかった場合に、開始演出を実行する開始演出実行手段と、」なる発明特定事項を付加することで特許請求の範囲を減縮する訂正であるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 イ 新規事項の追加及び特許請求の範囲の拡張・変更について 本件特許明細書の【0094】には、 「液晶表示器51においては、・・・表示される。また、AT中のRT1において3択リプ4~6に当選したときには、当選ゲームにおいてリプ5(特殊リプ)に入賞したか否かにかかわらず、当選ゲームが終了したときにATが開始される旨を報知して50ゲームのカウントを開始するAT開始演出が実行される。より具体的には、液晶表示器51の画面に「AT開始!!」といったメッセージ画像が大きく表示されるとともに、ATに制御される残りゲーム数がカウントダウン形式で表示される。」と記載され、同【0368】には、 「AT中のRT1において3択リプ4~6に当選したときには、当選ゲームにおいてリプ5(特殊リプ)に入賞したか否かにかかわらず、当選ゲーム終了後にナビストック数を1消費(減算)して、AT開始演出が実行されるとともに50ゲームを消化する間、ATに制御可能となる。・・・さらに、AT中のRT1において3択リプ4~6に当選してリプ5(特殊リプ)に入賞した結果、RT3に移行したときには、AT開始演出が行われるとともに液晶表示器51における背景画像も変化する。」と記載され、同【0388】には、 「さらに、サブ制御部91は、AT開始演出処理を実行することにより、残りのATゲーム数を液晶表示器51によって報知するAT開始演出を実行する。」と記載され【0389】には、 「つまり、3択リプ4~6のいずれかの当選に基づくナビ演出に従って遊技者がストップスイッチ8L、8C、8Rを操作し、その結果、特殊リプに入賞した場合には、RT2へ昇格する。一方、ナビ演出に従わずに遊技者がストップスイッチ8L、8C、8Rを誤って操作し、その結果、リプ3(転落リプ)に入賞した場合には、RT3に移行する。」と記載されており、上記各記載より 「AT中に、ナビ演出に従ってリプ5(特殊リプ)に入賞しRT2へ昇格した場合、またはリプ5(特殊リプ)に入賞しなかった場合にかかわらず、ATが開始される旨を報知して50ゲームのカウントを開始するAT開始演出を実行する、サブ制御部91」との事項が導かれることから、上記訂正事項8の、 「前記特定報知状態の制御が開始された後、前記有利状態に移行した場合、または前記特定表示結果を導出させる操作態様が報知されたにも関わらず前記特定表示結果が導出されなかった場合に、開始演出を実行する開始演出実行手段と、」なる訂正事項が導き出せる。 したがって、上記訂正事項8は、本件特許明細書等に記載した事項又は記載した事項から自明な事項であり、本件特許明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。このことから、訂正事項8は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてするものである。 また、訂正事項8は、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更をするものではないから、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。 (9)訂正事項9 ア 訂正の目的について 訂正事項9は、特許請求の範囲の請求項1に新たに 「前記入賞のうち付与入賞が発生した場合に遊技用価値を付与する遊技用価値付与手段と、」なる発明特定事項を付加することで特許請求の範囲を減縮する訂正であるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 イ 新規事項の追加及び特許請求の範囲の拡張・変更について 本件特許明細書の【0142】には、 「メイン制御部41が設定変更処理の後に実行するゲーム処理の制御内容を示すフローチャートである。」と記載され、同【0143】には、 「ゲーム処理では、・・・入賞判定処理(ステップSd4)、払出処理(ステップSd5)、・・・を順に実行し、」と記載され、同【0170】には、 「ステップSd5における払出処理では、ステップSd4において入賞の発生が判定された場合に、その入賞に応じた払出枚数に基づきクレジットの加算並びにメダルの払出などの処理を行う。」と記載され、同【0259】には、 「ベル1、ベル2、及びAT1~8のいずれかに入賞したときには、メダルが13枚払い出される。」と記載され、同【0262】には、 「チェリー1、2のいずれかに入賞したときには、メダルが4枚払い出される。」と記載され、同【0265】には、 「スイカ1、2のいずれかに入賞したときには、メダルが10枚払い出される。」と記載され、同【0267】には、 「一枚1~3のいずれかに入賞したときには、メダルが1枚払い出される。」と記載されているから、上記各記載より、上記訂正事項9の、 「前記入賞のうち付与入賞が発生した場合に遊技用価値を付与する遊技用価値付与手段と、」なる訂正事項が導き出せる。 したがって、上記訂正事項9は、本件特許明細書等に記載した事項又は記載した事項から自明な事項であり、本件特許明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。このことから、訂正事項9は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてするものである。 また、訂正事項9は、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更をするものではないから、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。 (10)訂正事項10 ア 訂正の目的について 訂正事項10は、特許請求の範囲の請求項1に新たに 「前記遊技用価値付与手段により付与された遊技用価値から遊技に用いた遊技用価値を減算した純増数を表示する純増数表示手段と、」なる発明特定事項を付加することで特許請求の範囲を減縮する訂正であるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 イ 新規事項の追加及び特許請求の範囲の拡張・変更について 本件特許明細書の【0097】には、 「また、液晶表示器51においては、AT中におけるメダルの純増数を報知する。「純増数」とは、AT中におけるメダルの払出枚数からAT中における賭数の設定に用いたメダルの投入数を減算した値である。つまり、純増数とは、AT中における遊技者の儲けを示す値である。遊技者は、液晶表示器51の画面上に表示されたメダルの純増数を確認することによってAT中におけるメダルの純増数を把握することができるようになっている。なお、AT中におけるメダルの純増数を報知する演出を純増数報知演出ともいう。」と記載され、【0391】には、 「さらに、本実施形態では、サブ制御部91は、ATに制御されたときから、純増数カウント処理によってAT中における純増数のカウントを先ず「0」にリセットして純増数のカウントを開始する。そして、サブ制御部91は、ナビ演出に従ってRT2に移行するか、ナビ演出に従わずにRT3に転落されたときに、純増数報知演出を行って、カウントした純増数の値を液晶表示器51に表示する。」 と記載され、【0395】には、 「また、AT開始演出が実行されるとカウントしていた純増数を報知する純増数報知演出が実行される。ここで、AT制御から3択リプ4~6のいずれかに当選するまでの間はRT1の遊技状態であるため、AT制御が開始されてからの純増数のカウントは減少する傾向にある。そのため、3択リプ4~6のいずれかに当選する時点では純増数のカウントが「0」以下になる場合がある。なお、純増数のカウントが「0」以下の場合、純増数報知演出として、純増数が0である旨を報知する演出が実行される。」と記載されているから、上記各記載より、上記訂正事項10の、 「前記遊技用価値付与手段により付与された遊技用価値から遊技に用いた遊技用価値を減算した純増数を表示する純増数表示手段と、」なる訂正事項が導き出せる。 したがって、上記訂正事項10は、本件特許明細書等に記載した事項又は記載した事項から自明な事項であり、本件特許明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。このことから、訂正事項10は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてするものである。 また、訂正事項10は、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更をするものではないから、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。 (11)訂正事項11 ア 訂正の目的について 訂正事項11は、特許請求の範囲の請求項1に新たに 「前記純増数表示手段による前記純増数の表示に用いる値を計数する計数手段と、」なる発明特定事項を付加することで特許請求の範囲を減縮する訂正であるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 イ 新規事項の追加及び特許請求の範囲の拡張・変更について 本件特許明細書の【0391】には、 「サブ制御部91は、ATに制御されたときから、純増数カウント処理によってAT中における純増数のカウントを先ず「0」にリセットして純増数のカウントを開始する。そして、サブ制御部91は、ナビ演出に従ってRT2に移行するか、ナビ演出に従わずにRT3に転落されたときに、純増数報知演出を行って、カウントした純増数の値を液晶表示器51に表示する。」と記載されているから、上記記載より、上記訂正事項11の、 「前記純増数表示手段による前記純増数の表示に用いる値を計数する計数手段と、」なる訂正事項が導き出せる。 したがって、上記訂正事項11は、本件特許明細書等に記載した事項又は記載した事項から自明な事項であり、本件特許明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。このことから、訂正事項11は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてするものである。 また、訂正事項11は、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更をするものではないから、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。 (12)訂正事項12 ア 訂正の目的について 訂正事項12は、特許請求の範囲の請求項1に新たに 「前記特定報知状態の制御が開始されるときに前記計数手段による計数値を基準値に設定する第1の基準値設定手段と、」なる発明特定事項を付加することで特許請求の範囲を減縮する訂正であるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 イ 新規事項の追加及び特許請求の範囲の拡張・変更について 本件特許明細書の段落【0391】には、 「本実施形態では、サブ制御部91は、ATに制御されたときから、純増数カウント処理によってAT中における純増数のカウントを先ず「0」にリセットして純増数のカウントを開始する。」と記載されているから、上記記載より、上記訂正事項12の、 「前記特定報知状態の制御が開始されるときに前記計数手段による計数値を基準値に設定する第1の基準値設定手段と、」なる訂正事項が導き出せる。 したがって、上記訂正事項12は、本件特許明細書等に記載した事項又は記載した事項から自明な事項であり、本件特許明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。このことから、訂正事項12は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてするものである。 また、訂正事項12は、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更をするものではないから、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。 (13)訂正事項13 ア 訂正の目的について 訂正事項13は、特許請求の範囲の請求項1に新たに 「前記開始演出が実行されるときに前記計数手段による計数値が前記基準値未満の場合に、前記有利状態に移行したか否かに関わらず前記計数値を前記基準値に設定する第2の基準値設定手段と、 を更に備える」なる発明特定事項を付加することで特許請求の範囲を減縮する訂正であるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 イ 新規事項の追加及び特許請求の範囲の拡張・変更について 本件特許明細書の【0393】には、 「RT1においてナビ演出に従ってRT2に移行するか、ナビ演出に従わずにRT3に転落された後に1セット50ゲームのATゲームが開始した時点で、純増数カウント処理によってカウントされた純増数が「0」以下であれば、サブ制御部91は、カウントした純増数の値をリセットして「0」にする。そして、サブ制御部91は、1セット50ゲームのATゲームが開始した時点からの純増数を再びカウントする。一方、1セット50ゲームのATゲームが開始した時点で、純増数カウント処理によってカウントされた純増数が「1」以上であれば、サブ制御部91は、カウントした純増数の値をそのまま継続して用いる。」 と記載されている一方、同【0094】には、 「液晶表示器51においては、・・・表示される。また、AT中のRT1において3択リプ4~6に当選したときには、当選ゲームにおいてリプ5(特殊リプ)に入賞したか否かにかかわらず、当選ゲームが終了したときにATが開始される旨を報知して50ゲームのカウントを開始するAT開始演出が実行される。」と記載されているから、上記【0393】における「1セット50ゲームのATゲームが開始した時点」が、「AT開始演出が実行される」ときであることは明らかである。 してみると、本件特許明細書の上記各記載より、上記訂正事項13の、 「前記開始演出が実行されるときに前記計数手段による計数値が前記基準値未満の場合に、前記有利状態に移行したか否かに関わらず前記計数値を前記基準値に設定する第2の基準値設定手段と、 を更に備える」なる訂正事項が導き出せる。 したがって、上記訂正事項13は、本件特許明細書等に記載した事項又は記載した事項から自明な事項であり、本件特許明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。このことから、訂正事項13は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてするものである。 また、訂正事項13は、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更をするものではないから、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。 (14)訂正事項14 ア 訂正の目的について 訂正事項14は、上記訂正事項1~13に係る訂正に伴い、訂正前の請求項1において特許請求の範囲の減縮及び明瞭でない記載の釈明を目的とする訂正を行った結果、記載表現が請求項1と整合しなくなった本件特許明細書の【0008】の記載を、訂正後の請求項1の記載に整合させることにより明瞭にする訂正であるから、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 イ 新規事項の追加及び特許請求の範囲の拡張・変更について 訂正事項14は、上記(1)~(13)及び上記アより、本件特許明細書等に記載した事項又は記載した事項から自明な事項であり、本件特許明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものであるから、訂正事項14は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてするものである。 また、訂正事項14は、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更をするものではないから、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。 3 むすび 以上のとおりであるから、本件訂正請求に係る訂正事項1~2、4~13に関する訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合し、 訂正事項3及び14に関する訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するので、本件訂正請求に係る訂正を認める。 第3 特許異議の申立てについて 1 本件発明 訂正後の本件特許の請求項1に係る発明(以下、「本件発明」という。)は、その特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される、次のとおりのものである(A~Sは、特許権者及び特許異議申立人の主張を考慮して、当審で付与した。)。 (本件発明) 「【請求項1】 A 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、 B 前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、前記表示結果に応じて入賞が発生可能であり、遊技に関連する遊技関連情報を外部機器に出力可能な遊技機であって、 C 前記遊技機に設けられ、前記遊技機と前記外部機器とを接続する接続部材が有する配線が通過可能な通過孔と、 D 前記遊技機の内部に設けられ、前記接続部材が有するコネクタを装着可能なコネクタ受け部と、 E を備え、 F 前記通過孔から前記コネクタ受け部まで延びる直線と、前記コネクタ受け部から前記コネクタ受け部に前記コネクタが装着された装着状態が解除される方向に延びる直線とのなす角度が90°以上となるように前記コネクタ受け部の位置に対する前記通過孔の位置が設定されており、 G 前記遊技機は、 H 前記入賞について発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、 I 遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段と、 J 遊技者にとって有利な有利状態に移行させる権利が付与されることで、遊技者にとって有利な前記導出操作手段の操作態様を特定可能な特定報知が行われる特定報知状態に制御する特定報知状態制御手段と、 K 特定表示結果が導出されることで、前記有利状態に移行させる有利状態移行手段と、 L 前記特定報知状態の制御が開始された後、前記有利状態に移行した場合、または前記特定表示結果を導出させる操作態様が報知されたにも関わらず前記特定表示結果が導出されなかった場合に、開始演出を実行する開始演出実行手段と、 M 前記入賞のうち付与入賞が発生した場合に遊技用価値を付与する遊技用価値付与手段と、 N 前記遊技用価値付与手段により付与された遊技用価値から遊技に用いた遊技用価値を減算した純増数を表示する純増数表示手段と、 O 前記純増数表示手段による前記純増数の表示に用いる値を計数する計数手段と、 P 前記特定報知状態の制御が開始されるときに前記計数手段による計数値を基準値に設定する第1の基準値設定手段と、 Q 前記開始演出が実行されるときに前記計数手段による計数値が前記基準値未満の場合に、前記有利状態に移行したか否かに関わらず前記計数値を前記基準値に設定する第2の基準値設定手段と、 R を更に備える S ことを特徴とする遊技機。」 2 特許異議申立ての理由の概要 特許異議申立人は、特許異議申立書において、証拠方法として甲第1~6号証を提出し、訂正前の請求項1に係る発明は、甲第1号証または甲第2号証に記載された発明であるから、特許法第29条第1項第3号の規定に違反してされたものであり、特許法第113条第2号に該当し、取り消されるべきものである旨主張すると共に、訂正前の請求項1に係る発明は、甲第3号証に記載された発明及び甲第4、6号証に記載の事項に基づき、または甲第5号証に記載された発明及び甲第6号証に記載の事項に基づき、当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定に違反してなされたものであるから、特許法第113条第2号に該当し、取り消されるべきものである旨主張している。 (証拠方法) 甲第1号証:特開2004-209022号公報 甲第2号証:特開2010-68959号公報 甲第3号証:特開2004-154447号公報 甲第4号証:特開平11-192364号公報 甲第5号証:特開2001-170246号公報 甲第6号証:特開2009-245759号公報 3 平成30年2月5日付け取消理由の概要 訂正前の請求項1に係る特許に対して平成30年2月5日付けで特許権者に通知した取消理由の概要は、次のとおりである。 【理由1】(29条1項3号) 訂正前の請求項1に係る発明は、その出願前日本国内において頒布された甲第1号証に記載された発明または甲第2号証に記載された発明であり、特許法第29条第1項第3号の規定に違反してされたものであるから、特許法第113条第2号に該当し、取り消されるべきものである。 【理由2】(29条2項) 訂正前の請求項1に係る発明は、その出願前日本国内において頒布された甲第1号証に記載された発明、甲第2号証に記載された発明、甲第1号証に記載された発明及び甲第6号証に記載された技術、甲第2号証に記載された発明及び甲第6号証に記載された技術、または甲第5号証に記載された発明及び甲第6号証に記載された技術に基づいてその出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであるから、特許法第113条第2号に該当し、取り消されるべきものである。 4 平成30年4月5日付け意見書(特許権者)の概要 特許権者は、理由1に関しては、甲第1号証及び甲第2号証には、構成J~Qの開示がされておらずまた示唆もされていないから、本件発明は甲第1号証に記載された発明または甲第2号証に記載された発明と同一でない旨を主張している。 また、理由2に関しては、甲第1号証、甲第2号証、甲第5号証及び甲第6号証には、構成J~Qの開示がされておらずまた示唆もされていないから、本件発明は、当業者が容易に想到し得るものではない旨を主張している。 5 平成30年7月19日付け意見書(特許異議申立人)の概要 特許異議申立人は、平成30年7月19日付け意見書において、本件発明は、実質上特許請求の範囲を変更するものであり、訂正請求は、訂正要件違反の訂正を含んでいるので、訂正は認められない旨主張している。 また、同意見書において、新たに甲第7号証及び甲第8号証を提示するとともに、本件発明は、甲第1号証、甲第2号証または甲第5号証に記載された発明に、甲第7号証及び甲第8号証に記載の技術を適用することにより、当業者が容易になし得たものである旨を主張している。 (証拠方法) 甲第7号証:特開2012-11182号公報 甲第8号証:特開2012-210333号公報 6 刊行物の記載 (1)甲第1号証(特開2004-209022号公報)には、図面と共に以下の事項が記載されている(下線は当審で付した。以下同様。)。 (ア) 「【0005】 本発明は上記に鑑みなされたもので、その目的は、箱状の外枠を有しながら遊技機設置島との配線が容易な遊技機を提供することにある。」 (イ) 「【0009】 スロットマシン1は、前面が開口する箱状の外枠2と、その外枠2の前面に片開きのドア状に回動可能に取り付けた前面カバー3を有する。前記外枠2は木製であって、天板2aと底板2bと左右の側板2c,2c及び背板2dで囲われた箱状(筐体)であり、その外枠2の内部に図1に示したように、個別に回転可能な3個のリール4a,4b,4cを主要構成要素とする図柄変動装置4や、電源装置5などの装置類が収められている。 【0010】 一方、前面カバー3は合成樹脂製であって、表側の下方にメダル貯留用の受皿6を有し、また、表側のほぼ中央に操作部を有する。この操作部には、・・・図柄変動装置4を作動させる始動レバー15と、図柄変動装置4の各リール4a,4b,4cを停止させる3個のリール停止ボタン16a,16b,16cと、・・・などを有する。 【0011】 上記構成よりなるスロットマシン1は、複数台を横並びにして図2に示したように遊技機設置島18に組み込まれる。遊技機設置島18には外枠2の天板2aの上に位置するようにして上部幕板19が設けられている。また、遊技機設置島18の内部にはスロットマシン1の電源ケーブルや外部出力ハーネスなどの配線20を接続するための配線接続部21が設けられている。 【0012】 しかして本発明のスロットマシン1は、遊技機設置島18の上部幕板19より奥に位置する領域であって前記天板2aの後部又は背板2dの上部又は天板2aと背板2dの境界部の何れかの部位に配線挿通口22を形成し、その配線挿通口22に開閉自在な蓋板24を取り付け、さらにその蓋板24の内側面に配線接続用の端子板25を設けたことを要旨とする。」 (ウ) 「【0014】 前記蓋板24は、配線挿通口22に合致する四角い合成樹脂又は金属又は木製板であり、下端両側に突出する回動軸24aを配線挿通口22の下端に支持させ、図2実線の起立姿勢で配線挿通口22を閉じ、同図二点鎖線の傾倒姿勢で配線挿通口22を開く。この蓋板24には図3に示したように専用の鍵で開閉する錠装置26が設けられており、その錠装置26のロック片26aが配線挿通口22の縁に係合して蓋板24を閉位置にロックする。また、蓋板24には内側面の側方に半円弧状の回動規制片27が固着されており、その回動規制片27の自由端に設けた爪状のストッパー片27aが後述するボックス28の底面に当たって蓋板24の開姿勢を一定の角度に止める。さらにまた、蓋板24の上端には割溝29が切り込まれており、蓋板24を閉じたときその割溝29に電源ケーブルや外部出力ハーネスなどの配線20を通すようになっている。 【0015】 前記配線接続用の端子板25は、複数の端子25aを有する配線基盤であって前記蓋板24の内側面に固着されている。上記のように蓋板24は配線挿通口22に対して上開き可能な状態に軸着されているから、蓋板24が閉じた状態では端子板25が外枠2の内部に向かい、蓋板24が開いた状態では端子板25が遊技機設置島18の天部に対向する状態(仰向けの状態)で外部に露出する。」 (エ) 「【0019】 次に配線20たる電源ケーブルの先にあるプラグ23を遊技機設置島18の配線接続部21に接続し、一方、信号線たる配線20の先にあるコネクター30を端子板25の端子25aに接続する。そして、遊技機設置島18の配線接続部21に繋がっている外部配線200のコネクター300を端子板25の端子25aに接続した後、蓋板24を閉じて施錠する。なお、この段階での蓋板24の施錠により、設置後における端子板25への不正工作も阻止することができる。」 (オ)図2および図3より、蓋板24を閉じたときにその割溝29にコネクター300を備えた外部配線200を通すようになっている態様が図示されている。 (カ)図2および図3より、割溝29から端子25aまで延びる直線と、端子25aからコネクタ300方向に延びる直線とのなす角度が90°以上である態様が図示されている。 そして、上記記載事項(ア)~(エ)、及び図面に記載された事項(オ)~(カ)を総合すると、甲第1号証には、次の発明(以下、「甲1発明」という。)が記載されていると認められる(a~sは、本件発明のA~Sに対応させて当審にて付与した。以下、同様。)。 (甲1発明) 「a、b、i 個別に回転可能な3個のリール4a,4b,4cを主要構成要素とする図柄変動装置4が収められ(【0009】)、図柄変動装置4を作動させる始動レバー15と、図柄変動装置4の各リール4a,4b,4cを停止させる3個のリール停止ボタン16a,16b,16cとを有し(【0010】)、 スロットマシン1に取り付けられた蓋板24の内側面に配線接続用の端子板25を固着し、端子板25は端子25aを有する(【0012】、【0015】)、 スロットマシン1であって(【0012】)、 遊技機設置島18の配線接続部21に繋がっている外部配線200のコネクター300を端子板25の端子25aに接続し(【0019】)、 c スロットマシン1は、蓋板24を取り付け(【0012】)、蓋板24の上端には、蓋板24を閉じたときにその割溝29にコネクター300を備えた外部配線200を通すようになっている割溝29が切り込まれ(【0014】、図2、図3)、 d、e スロットマシン1は、前記蓋板24の内側面に、外部配線200のコネクター300を接続する複数の端子25aを有する配線基盤である端子板25を固着し(【0012】、【0015】、【0019】)、 f 割溝29から端子25aまで延びる直線と、端子25aからコネクタ300方向に延びる直線とのなす角度が90°以上である(図2、図3)、 s スロットマシン1。」 (2)甲第2号証(特開2010-68959号公報)には、図面と共に以下の事項が記載されている。 (ア) 「【0004】 機種間での流用が可能な構成としては、上述したメダル払出装置以外にも、遊技場のホールコンピュータと電気的に接続され、遊技情報を送信する外部集中端子板が挙げられる。つまり、筐体(詳しくはその内壁面)に対して外部集中端子板を取り付けることにより、機種間での外部集中端子板の流用が可能となっている。この外部集中端子板は、ホールコンピュータとの接続に用いられるホール側コネクタや上述した制御装置との接続に用いられる遊技機側コネクタを有しており配線等の接続作業の容易化が図られている(例えば特許文献1参照)。」 (イ) 「【0015】 <筐体11の外観構成> スロットマシン10は、その外殻を形成する筐体11を備えている。筐体11は、板状に形成された木製の天板11a、底板11b、背板11c、左側板11d及び右側板11eからなり(図4の筐体斜視図参照)、隣接する各板11a~11eが接着等の固定手段によって固定されることにより、全体として前面側が開放された箱状に形成されている。なお、各板11a~11eは木製のパネルによって構成される以外に、合成樹脂製パネル又は金属製パネルによって構成されてもよいし、合成樹脂材料又は金属材料によって一体の箱状に形成されてもよい。また、各板11a~11eは、内外に貫通した開口部やリブ等による凹凸を有する構成であってもよい。以上のように構成された筐体11は、遊技ホールへの設置の際にいわゆる島設備に対し釘を打ち付ける等して取り付けられる。」 (ウ) 「【0160】 <リール装置550の構成> 再び図16及び図17を用いて、内側筐体310の内部に収容されている各種構成について説明する。 【0161】 内側筐体310の底部にはリール装置550が設けられている。 ・・・ 【0162】 図17に示すように、リール装置550は、前方に開放された合成樹脂製のケース部材551と、そのケース部材551に収容される合成樹脂製のリールプレート552~554(左リールプレート552、中リールプレート553、右リールプレート554)と、各リールプレート552~554に取り付けられた左・中・右の3つのリール555~557(左リール555,中リール556,右リール557)とを具備している。 ・・・ 【0164】 ・・・ 各リール555~557は、円筒状のかごを形成する円筒骨格部材と、その外周に巻回された帯状のベルトとを備えている。ベルトの外周面には、識別情報としての図柄が等間隔ごとに多数印刷されている(例えば21図柄)。各リール555~557の中央部には、駆動源としてのステッピングモータが設けられており、同ステッピングモータの駆動により各リール555~557が個別に、すなわちそれぞれ独立して回転駆動される。」 (エ) 「【0287】 <外部集中端子板900の構成> ここで、図6,図7及び図40~図42に基づき外部集中端子板900及びその外部集中端子板900に関連する構成について詳細に説明する。図40は外部集中端子板900の装着状態を示す部分拡大斜視図、図41は外部集中端子板900及びホルダ部材920を分解して示す分解斜視図、図42は図40のE-E線部分断面図である。なお、図40においては、筐体11や面替えユニット300に付随する構成の一部(例えば主制御装置610)を便宜上省略して示す。 【0288】 図6等に示すように外部集中端子板900は、前後方向に延びる略長方形状(略矩形状)をなしており、ホルダ部材920を介して右側板11eに取り付けられている。これら外部集中端子板900及びホルダ部材920は、内側筐体310の上側開口347に対応して配置されている。つまり、面替えユニット300を筐体11内に配置した状態においては、面替えユニット300の内側から見て、外部集中端子板900(特に後述する各コネクタ901,902)が露出する構成となっている。これにより、内側筐体310の上側開口347を介して外部集中端子板900にアクセス可能となっている。 【0289】 ホルダ部材920は、右側板11eに平行なベース板部921を有している。このベース板部921がネジ等の固定具922によって右側板11eに固定されることにより、ホルダ部材920が筐体11に装着された状態となっている。 【0290】 ベース板部921において筐体11の内側を向いた板面921aの周縁部には、外部集中端子板900を面替えユニット300側を向いた状態で支持する支持部923,924がそれぞれ複数形成されている。それら各支持部923,924は、板面921aから突出する突起状をなしており、上下に所定の間隔を隔てて配置されている。以下便宜上、上側の各支持部923を「上側支持部923」、下側の各支持部924を「下側支持部924」と称する。 【0291】 ベース板部921において各支持部923,924よりも外側には、外部集中端子板900と当接することにより、当該外部集中端子板900の上下方向および前後方向への移動を規制する規制部925~928が一体形成されている。より詳しくは、規制部925~928は、ベース板部921の外周縁に沿って配置されているとともに、ベース板部921から起立する壁状をなしている。すなわち、これら規制部925~928によって外部集中端子板900が囲われている。規制部925~928のうち、外部集中端子板900よりも上側に配置された規制部925(上側規制部925)と、外部集中端子板900よりも下側に配置された規制部926(下側規制部926)とは、支持部923,924によって支持されている外部集中端子板900の表面とそれら各規制部925,926の先端縁が同一面上に位置するように形成されている。これにより、規制部925~928においては、外部集中端子板900よりも内側への突出が回避されている。一方、規制部925~928のうち、面替えユニット300の装着方向手前側(すなわち筐体11の開口側)に配置された規制部927(手前側規制部927)と、面替えユニット300の装着方向奥側(すなわち筐体11の奥側)に配置された規制部928(奥側規制部928)とは、支持部923,924によって支持されている外部集中端子板900の表面よりも若干突出するように形成されている。これにより、面替えユニット300を着脱する際に、面替えユニット300の装着軌道がばらついた場合であっても、面替えユニット300と外部集中端子板900とが引っ掛かるといった不都合を生じにくくしている。 【0292】 また、規制部925,926には、下側支持部924に隣接して設けられ外部集中端子板900に引っ掛かる係止板部929,930が一体成形されており、規制部927,928には上側支持部923に隣接して設けられ外部集中端子板900に引っ掛かる係止爪部931,932とが設けられている。これら係止板部929,930及び係止爪部931,932によって外部集中端子板900が着脱可能に保持されている。 【0293】 ベース板部921よりも上側には、ホール管理装置等から延びるハーネスH3に設けられたホール側コネクタC1を外部集中端子板900に導くコネクタ案内部935が一体成形されている。コネクタ案内部935は、面替えユニット300の装着方向と同一方向(前後方向)に延びる通路部936を有している。通路部936は、筐体11の背板11cに形成されたハーネス用貫通孔938に連なるとともに、その通路幅寸法及び通路高さ寸法が前記ホール側コネクタC1の幅寸法よりも大きく設定されている。これにより、通路部936内でのホール側コネクタC1のつかえを生じにくくしている。また、ハーネス用貫通孔938及び通路部936は外部集中端子板900よりも上位に位置している。このため、筐体11の外部から挿入され通路部936を通過したホール側コネクタC1は、自重により外部集中端子板900側に導かれやすくなっている。 【0294】 通路部936における背板11c側の縁部には、同背板11c側に突出する突起940が一体成形されている。この突起940は、ハーネス用貫通孔938に対応して形成されており、突起940がハーネス用貫通孔938に嵌まり、同ハーネス用貫通孔938に対して開口内側から当接することによりホルダ部材920の位置決めがなされる。これにより、通路部936とハーネス用貫通孔938との相対位置がずれるといった不都合を生じにくくしている。 【0295】 通路部936よりも手前側には、ホール側コネクタC1を筐体11の右側板11eから離間する側に導くガイドリブ941が複数形成されている。通路部936を介して、背板11c側から押し込まれたホール側コネクタC1は、ガイドリブ941に沿って移動することにより外部集中端子板900側に導かれることとなる。 【0296】 外部集中端子板900における内側筐体310側を向いた板面900a上には、上下に離間して2つのコネクタ901,902が設けられている。より具体的には、外部集中端子板900における案内部935側(詳しくは外部集中端子板900の上端部側)には、ホール側コネクタC1に接続される第1コネクタ901が設けられている。第1コネクタ901は、結合相手であるホール側コネクタC1が挿入される被挿入口903が外部集中端子板900の板面900aに沿ってスロットマシン10の上方を向くように配置されている。すなわち、第1コネクタ901は、ホール側コネクタC1の取り付け方向が外部集中端子板900の板面900aに対して平行となるように配置されている。 【0297】 また、第1コネクタ901は、外部集中端子板900の上端部(長辺)に沿って延びる横長状をなしている。同第1コネクタ901には、複数の接続端子が設けられており、これら接続端子は外部集中端子板900の上端部(長辺)に沿って、すなわち第1コネクタ901の長手方向に配列されている。このように接続端子を配列することにより、外部集中端子板900の短手方向における第1コネクタ901の小型化が図られている。 【0298】 外部集中端子板900における前記中継基板856側(詳しくは外部集中端子板900の下端部側)には、中継基板856に連なるハーネスH4(詳しくはハーネスに装着された遊技機側コネクタC2)が接続される第2コネクタ902が設けられている。第2コネクタ902は、結合相手である遊技機側コネクタC2が挿入される被挿入口904が外部集中端子板900の板面900aの面方向を向くように配置されている。すなわち、第2コネクタ902は、遊技機側コネクタC2の取り付け方向が外部集中端子板900の板面900aに対して直交するように配置されている。 【0299】 また、第2コネクタ902は、外部集中端子板900の下端部(長辺)に沿って延びる横長状をなしている。同第2コネクタ902には、複数の接続端子が設けられており、これら接続端子は外部集中端子板900の下端部(長辺)に沿って、すなわち第2コネクタ902の長手方向に配列されている。このように接続端子を配列することにより、外部集中端子板900の短手方向における第2コネクタ902の小型化が図られている。 【0300】 下側規制部926には、第2コネクタ902と奥側規制部928との間に突出する突出部944が形成されている。突出部944は、当該突出部944と奥側規制部928との距離寸法が、手前側規制部927と第1コネクタ901との距離寸法と同等となるように配置されている。このため、外部集中端子板900を第1コネクタ901が下側、且つ第2コネクタ902が上側となるように組み付けを行った場合には、突出部944と第1コネクタ901とが当たり、外部集中端子板900の装着が阻止されることとなる。つまり、突出部944は、外部集中端子板900の誤組付け防止機能を有している。 【0301】 また、ベース板部921の下側には、第2コネクタ902に連なるハーネスH4を保持するクランプ部945が形成されている。このクランプ部945によってハーネスH4を保持することにより、両コネクタ902,C2の結合部分にハーネスH4の自重負荷が加わることを回避している。クランプ部945は、外部集中端子板900と同様に、面替えユニット300の内側から上側開口347を介して露出する位置に配置されている。言い換えれば、クランプ部945は、上側開口347を通じてクランプ部945自身や、そのクランプ部945によって保持されているハーネスH4にアクセス可能な位置に配置されている。このため、クランプ部945によって遊技機側コネクタC2を接続する前の状態でハーネスH4を保持しておくことにより、面替えユニット300を装着した状態でのコネクタ902,C2の接続作業を容易に行うことが可能となっている。 【0302】 本実施の形態においては特に、外部集中端子板900の取り付けに関して特徴的な構成を有している。以下、図42に基づき、この特徴的な構成について説明する。図42は図40のE-E線部分断面図である。 【0303】 外部集中端子板900は、右側板11eに対して傾倒した状態で取り付けられている。具体的には、下側支持部924の起立量が上側支持部923の起立量よりも小さく設定されている。つまり、外部集中端子板900の下端部と右側板11eとの距離寸法は、外部集中端子板900の上端部と右側板11eとの距離寸法よりも小さく設定されている。これにより、外部集中端子板900の上側の長辺部(上端部)が同外部集中端子板900の下側の長辺部(下端部)よりも筐体11の内側に張り出した状態となっている。 【0304】 また、外部集中端子板900の傾きは、第1コネクタ901の右側板11eからの突出量d1と、第2コネクタ902の右側板からの突出量d2とが同一となるように設定されている。これにより、右側板11eからの外部集中端子板900の最大突出量を抑えることが可能となっている。 【0305】 内側筐体310の上側開口347は、その上端縁が第1コネクタ901に対するホール側コネクタC1の装着軌道の延長領域EE1よりも右側板11e側に偏倚するように形成されている。同様に、内側筐体310の上側開口347は、その下端縁が第2コネクタ902に対する遊技機側コネクタC2の装着軌道の延長領域EE2よりも下側となるように形成されている。言い換えれば、各延長領域EE1,EE2が上側開口347を通過するように、外部集中端子板900の傾きが規定されている。このように、上側開口347等と各延長領域EE1,EE2との干渉を回避することにより、内側筐体310の内部空間をコネクタ結合の作業スペースとして活用しやすくしている。 【0306】 <外部集中端子板900の接続作業> ここで、スロットマシン10を遊技ホールに導入した際の、外部集中端子板900に関連するコネクタ901,902,C1,C2の接続作業について説明する。 【0307】 遊技ホールに導入されるスロットマシン10は、予め筐体11の内部に面替えユニット300が設置された状態となっている。スロットマシン10を島設備に設置した場合、先ず島設備に設けられているホール側コネクタC1を背板11cのハーネス用貫通孔938を通じて、筐体11の内部に挿入する。ハーネス用貫通孔938を通過したホール側コネクタC1は、通路部936を通過した後、自重で下方に下がりながらガイドリブ941によって外部集中端子板900に導かれる。 【0308】 このようにホール側コネクタC1を筐体11内に挿入した後、前面扉12及び内側扉400を開放し、内側筐体310の内部を解放した状態とする。そして、右側板部310eの上側開口347を介して、上記ホール側コネクタC1にアクセスし、ホール側コネクタC1及び第1コネクタ901を結合する。更に、ホルダ部材920のクランプ部945によって保持されている遊技機側コネクタC2と第2コネクタ902とを結合する。これにより、外部集中端子板900に関するコネクタの接続作業が完了する。」 (オ) 「【0314】 MPU621の出力側には、各リール555,556,557を回転させるための各ステッピングモータ969a,969b,969c、セレクタ31のメダル通路切換ソレノイド970、ホッパ装置180の駆動モータ194、副制御装置800、ホール管理装置などに情報を送信できる外部集中端子板900等が接続されている。入出力ポートを通じてMPU621から出力された信号は、信号の出力対象の機器にて受け取られる。 【0315】 <主制御基板620のMPU621にて実行される処理> 次に、主制御基板620のMPU621により実行される各制御処理を図44~図46のフローチャートを参照しながら説明する。・・・」 (カ) 「【0331】 ・・・ステップS303では抽選処理を実行する。抽選処理では、スタートレバー45が操作されたタイミングで乱数カウンタよりラッチした乱数値と主制御基板620のROM951に予め記憶されている抽選テーブルの情報とを照合することにより、所定の役に当選しているか否かを判定するとともに、所定の役に当選している場合にはその旨の情報をRAM952に記憶する。 【0332】 続くステップS304ではリール制御処理を実行する。リール制御処理では、各リール555,556,557の回転を開始させるための回転開始処理を実行するとともに、ストップスイッチ50,51,52のいずれかが操作されて停止指令が発生した場合には、その停止指令に対応したリールの停止処理を実行する。・・・ 【0333】 続くステップS305ではメダル払出処理を実行する。メダル払出処理では、当選している払出対象役に対応した入賞が有効ライン上に成立しているか否かを判定し、入賞が成立している場合にはその入賞に対応した数のメダルが払い出されるように駆動モータ194を駆動させる処理を実行する。・・・」 (キ) 「【0486】 スロットマシン10は、島設備に配置される際に左右に並設されるのが一般的である。かかる場合、筐体11の側板11d,11eへのアクセスは、両隣に配置されたスロットマシンによって妨げられやすくなると想定される。この点、本実施の形態においてはハーネス用貫通孔938を筐体11の背板11cに形成することにより、ハーネスH3の挿入作業を行いやすくしている。 【0487】 外部集中端子板900を保持するホルダ部材920にハーネス用貫通孔938に連なる案内部935(詳しくは通路部936)を設けた。ハーネス用貫通孔938から筐体11内に挿入されたハーネスH3、すなわちホール側コネクタC1は、外部集中端子板900の上方に至るまでその自重落下が規制される。つまり、作業者はハーネスH3の自重落下の感触をハーネスH3を介して把握することが可能なっており、これにより、ハーネスH3が無駄に長く挿入されるといった不都合を生じにくくしている。」 (ク) 「【0497】 なお、上述した実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。ちなみに、以下の別形態の構成を、上記施の形態における構成に対して、個別に適用してもよく、相互に組み合せて適用してもよい。 【0498】 (1)上記実施の形態では、「基板」としての外部集中端子板900を筐体11の右側板11eに配置したが、これに限定されるものではない。外部集中端子板900は、筐体11の内部に設けられていればよく、例えば左側板11dに配置されてもよいし、天板11aや背板11cに配置してもよい。但し、外部集中端子板900を天板11aに配置した場合には、熱による影響を受けやすくなると想定される。詳しくは、熱を帯びた空気がスロットマシン10内を上昇することにより、天板11a付近に集りやすくなると想定される。このような熱による影響を抑えるには、天板11a以外の部位に配置することが好ましい。また、外部集中端子板900を筐体11の背板11cに配置した場合には、外部集中端子板900にアクセスするための開口を内側筐体310の背板部310cに形成する必要が生じる。仮にこの開口を介して、筐体11の背板11cと内側筐体310の背板部310cとの間に不正基板等が設置された場合には、その発見がリール装置550等の各種構成によって妨げられやすくなると想定される。以上の理由から、望ましくは外部集中端子板900を筐体11の側板11d,11eに配置するとよい。」 (ケ) 「【0500】 (3)上記実施の形態では、筐体11のハーネス用貫通孔938よりも下側に外部集中端子板900を配置したが、これに限定されるものではない。例えば、ハーネス用貫通孔938よりも上側に配置することも可能であるし、ハーネス用貫通孔938の側方に配置することも可能である。但し、筐体11の裏側(島設備側)から、ハーネスH3を挿入した場合には、ハーネスH3はホール側コネクタC1の重み等によって垂れ下がりやすくなると想定される。故に、望ましくは、ホール側コネクタC1が向かう先、すなわちハーネス用貫通孔938よりも下側に第1コネクタ901を配置する構成とすることが好ましい。これにより、ハーネスH3の曲がりを抑制しやすくできるとともに、コネクタの接続作業を容易なものとすることができる。 【0501】 (4)上記実施の形態では、外部集中端子板900の上部が下部よりも筐体11の内側に偏倚するように同外部集中端子板900を傾けて配置したが、これに限定されるものではない。例えば図59(a)に示すように、第1コネクタ1051が第2コネクタ1052よりも手前側となるように、外部集中端子板1060を設ける場合には、外部集中端子板1060の前端部が後端部よりも筐体11の内側に偏倚するように同外部集中端子板1060を傾けて配置してもよい。すなわち、外部集中端子板1060において第1コネクタ1051が装着されている部分と右側板11eとの距離寸法X1が、第2コネクタ1052が装着されている部分と右側板11eとの距離寸法X2よりも大きくなるように外部集中端子板1060を傾けて配置するとよい。 【0502】 なお、第1コネクタ1051の挿入口をスロットマシン10の手前側を向くよう配置することで、コネクタの接続作業の容易化を促進することができる。 ・・・ 【0504】 (6)上記実施の形態では、第1コネクタ901に対してホール側コネクタC1を接続し、第2コネクタ902に対して遊技機側コネクタC2を装着する構成としたが、これを入れ替えることも可能である。すなわち、第1コネクタ901に対して遊技機側コネクタC2を接続し、第2コネクタ902に対してホール側コネクタC1を装着する構成とすることも可能である。 ・・・ 【0507】 (9)上記実施の形態では、ハーネス用貫通孔938を筐体11の背板11cに形成したが、これを変更し、筐体11の天板11aや側板11d,11eに形成することも可能である。但し、島設備に設置されたスロットマシン10は、他のスロットマシンと並設されるのが一般的であり、このように島設備に配置された状態にてハーネスH3の挿通作業を行うことを考慮すれば、ハーネス用貫通孔は側板11d,11eに設けるよりも天板11aや背板11cに形成するほうが好ましいと考えられる。」 (コ)図42には、外部集中端子板900の上端部側の第1コネクタ901の上部側にホール側コネクタC1が接続され、第1コネクタ901からコネクタC1に延びる直線が上方向を向いていることが図示されている。 そして、上記記載事項(ア)~(ケ)、及び図面に記載された事項(コ)を総合すると、甲第2号証には、次の発明(以下、「甲2発明」という。)が記載されていると認められる。 (甲2発明) 「a 外周に巻回された帯状のベルトの外周面に、識別情報としての図柄が等間隔ごとに多数印刷され、ステッピングモータの駆動により独立して回転駆動される各リール555~557が設けられ(【0161】、【0164】)、 b、i 各リール555,556,557の回転を開始させるための回転開始処理を実行するとともに、ストップスイッチ50,51,52のいずれかが操作されて停止指令が発生した場合には、その停止指令に対応したリールの停止処理を実行し(【0332】)、 当選している払出対象役に対応した入賞が有効ライン上に成立しているか否かを判定し、入賞が成立している場合にはその入賞に対応した数のメダルが払い出されるように駆動モータ194を駆動させる処理を実行する(【0333】)、 主制御基板620を備え(【0315】)、 外部集中端子板900を内部に設けた筐体11を備え(【0498】)、 外部集中端子板900はホール管理装置などに情報を送信できる(【0314】)スロットマシン10(【0015】)であって、 c スロットマシン10は、筐体11を備え、筐体11の背板11cに形成されるハーネス用貫通孔938と(【0015】、【0293】)、ハーネス用貫通孔938から筐体11内には、ホール管理装置等から延びるハーネスH3が挿入され(【0293】、【0487】)、 d、e スロットマシン10が備える筐体11の内部に外部集中端子板900を設け(【0498】、【0015】)、 外部集中端子板900の上端部側には、ホール側コネクタC1に接続される第1コネクタ901が設けられ(【0296】)、 f 外部集中端子板900の上端部側の第1コネクタ901の上部側にホール側コネクタC1が接続され、第1コネクタ901からコネクタC1に延びる直線が上方向を向き(図42)、 筐体11のハーネス用貫通孔938よりも上側または側方に外部集中端子板900を配置し(【0500】)、 h スタートレバー45が操作されたタイミングで乱数カウンタよりラッチした乱数値と主制御基板620のROM951に予め記憶されている抽選テーブルの情報とを照合することにより、所定の役に当選しているか否かを判定する抽選処理を実行する(【0331】)主制御基板620(【0315】)を備える、 s スロットマシン10。」 (3)甲第3号証(特開2004-154447号公報)には、図面と共に以下の事項が記載されている。 (ア) 「【0019】 (請求項3) 請求項3記載の発明は、上記した請求項1又は2記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。 すなわち、請求項3記載の発明は、前記筐体ユニット(1)に、ホールコンピュータと接続可能な集中端子板(60)と、外部電源装置に接続可能な電源部(61)とを少なくとも設け、前記第一交換ユニット(10)に、前記集中端子板(60)及び電源部(61)及び遊技機の内部装置を電気的に接続可能な電気的接続手段(6)を固定したことを特徴とする。 【0020】 前記集中端子板(60)は、遊技機の内部装置とホールコンピュータを接続するためのものである。ホールコンピュータは、各遊技機の作動状況の把握やロック管理などを行うようになっており、ホールに設置されている遊技機を総合的に管理するものである。また、前記電源部(61)は、遊技機の主電源をとるためのものであり、電源部(61)から電源ユニット(4)などの内部装置を介して、遊技機内の電子機器に送電するようになっている。」 (イ) 「【0023】 【発明の実施の形態】 本発明を表す好適な実施の形態を、遊技機としてスロットマシンを例に図面に基づき説明する。・・・ 【0024】 図1はスロットマシンの分解斜視図、図2はスロットマシンの開扉状態を示す斜視図、図3は交換ユニットの分解斜視図、図4はスロットマシンの縦断面図、図5は交換ユニットの他の形態を示す分解斜視図、図6は筐体ユニットの他の例を示す図、図7は第一交換ユニットの交換を示す斜視図である。 本実施の形態におけるスロットマシンSは、図1に示すように、大きく分けて、正面側に開口部100を有する筐体ユニット1、筐体ユニット1の開口部100内に着脱自在に収納される交換ユニット2、前記開口部100を開閉可能に塞ぐ前扉3とから構成されており、前記交換ユニット2は、第一交換ユニット10及び第一交換ユニット10内に収納可能な第二交換ユニット20とから構成され、前記前扉3は、上扉30及び下扉40とから構成されている。 【0025】 (筐体ユニット1) 筐体ユニット1は、図1に示すように、底板及び天板及び側板110及び裏板120からなる正面側に開口する箱体である。 前記裏板120の右上方には、遊技機とホールコンピュータとを接続するための集中端子板60が設けられており、裏板120の左下方には、下部スピーカ50が取り付けられている。また、裏板120の右端中央部よりも若干下側には、遊技機の主電源をとるための電源部61が設けられている。そして、前記側板110の内側面手前側には、後述する交換ユニット2を固定するための固定装置8が、上下に二個ずつ取り付けられている。」 (ウ) 「【0033】 前記リールユニット22は、周囲に複数の図柄が表示された三個の回転リール23と、各回転リール23を回転させるための駆動モータを有している。」 (エ) 「【0051】 (2)第一交換ユニット10の交換 メダルを払い出すホッパーユニット5などの装置は、一年に一度程度交換が必要である。かかる場合には、台交換に際し、第二交換ユニット20を第一交換ユニット10ごと交換する。 第一交換ユニット10を取り外す場合には、下扉40及び上扉30のロックを解除して前扉3を開放し、第二交換ユニット20を筐体ユニット1に固定している固定装置8及び第一交換ユニット10を筐体ユニット1に固定している固定装置8を解除する。また、第一ユニットケーブル66と集中端子板60及び下部スピーカ50との接続、電源ユニット4と電源部61との接続を外す。そして、第一交換ユニット10を筐体ユニット1の開口部100から取り出す。 【0052】 この際、例えば図6に示すような脱着用台200を用いると、第二交換ユニット20を第一交換ユニット10内に設置したままでも、安全かつ容易に第一交換ユニット10を取り出すことができる。脱着用台200は、上面にころ220を有する上枠210にキャスターなどの移動手段を設けた脚部211を取り付けた構造であり、ころ220の高さは筐体ユニット1の底板と同じ高さなるように形成されている。そして、上枠210の端部を筐体ユニット1の正面側にストッパー(図示せず)などの固定手段で固定し、第一交換ユニット10を手前に引き出すと、第一交換ユニット10がころ220の上を移動して筐体ユニット1から外に出てくるようになっている。第一交換ユニット10を筐体ユニット1に収納する場合にも、この脱着用台200を使用すれば容易に収納することができる。 【0053】 なお、上扉30及び下扉40は、第二交換ユニット20及び第一交換ユニット10に取り付けたまま同時に取り外すことができる。 このような台交換を行った場合には、筐体ユニット1はホールに残したままにしておけるので、集中端子板60及び下部スピーカ50及び電源部61は、新しい遊技機になってもそのまま再度使用できる。従って、遊技機とホールコンピュータとを接続する作業を行う必要がなく、筐体ユニット1は破損等しなければ数年間程度再利用できる。また、第一交換ユニット10の脱着の際、第一ユニットケーブル66及び電源ケーブル65と集中端子板60及び下部スピーカ50及び電源部61との取り付け取り外しのみで電気的接続又は切断ができ、面倒な配線作業が必要ない。」 (オ)図面の図4には、筐体ユニット1の裏板120の上方において、外部に伸びる、第一ユニットケーブル66が図示されている。 そして、上記記載事項(ア)~(エ)、及び図面に記載された事項(オ)を総合すると、甲第3号証には、次の発明(以下、「甲3発明」という。)が記載されていると認められる。 (甲3発明) 「a 駆動モータで回転する、周囲に複数の図柄が表示された三個の回転リール23と(【0033】)、 b ホールコンピュータと接続可能な集中端子板(60)を設けた(【0019】)、 s スロットマシン(【0023】)。」 (4)甲第4号証(特開平11-192364号公報)には、図面と共に以下の事項が記載されている。 (ア) 「【特許請求の範囲】 【請求項1】 コードコネクタを介して電気接合される電気回路を形成し、ランプ等の電気部品が前記電気回路を介して電気的に接続され、裏面側からビス等で固定体に取り付けられる遊技機の電気配線基板において、 前記コードコネクタを電気配線基板の表面側に設け、 配線コードの端部に接続の配線端子コネクタを前記コードコネクタに結合すると共に、配線コードを前記電気配線基板の表面側から裏側に配線することを特徴とする遊技機の電気配線基板。 【請求項2】 電気配線基板の縁部に配線コードを挿通可能な挿通孔を形成することを特徴とする請求項1の遊技機の電気配線基板。 【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、遊技機に取り付けられる電気配線基板であって、その基板に接続する配線コードに関する。」 (イ) 「【0010】普通入賞口9aは合成樹脂等で製作され、頂部に遊技球の受入口51、その下部に後述のランプ64の頂部が見えるランプ孔52が形成してあり、遊技板(図示略)にビス孔53を介してビス止めされる。一方、この普通入賞口9aの裏面側に取り付ける電気配線基板60は、合成樹脂製のプリント基板であって、裏面側60bにプリント配線(図示略)が施してある。又、電気配線基板60の表面側60aには、前記プリント配線に電気的に接続の雄型ピンのランプコネクタ61と雄型ピンのコードコネクタ62が取り付けてある。又、電気配線基板60の上部には、前記普通入賞口9aに取り付けるビス孔63が形成してある。 【0011】電気配線基板60には、配線端子コネクタ67Aを取り付けた状態の配線コード68をコードコネクタ62に結合し、且つ、電気配線基板60の裏面側に導くことを可能とする挿通孔66が、前記コードコネクタ62と離隔した位置に形成してある。更に、この挿通孔66は、電気配線基板60の縁部に形成の切欠部66aに連通している。尚、他の配線端子コネクタ67Bは図示略の電源コネクタと結合する。 【0012】又、前記挿通孔66は、配線コード68を電気配線基板60の表面側から裏面側に導くことができるように形成すればよいため種々の形態が可能であり、例えば、図2(A)に示すように切欠部66aに連通して配線コード68を挿通可能な大きさに形成したり、或は、電気配線基板60に空間があれば、図2(C)に示すように、切欠部66aを形成せず、配線端子コネクタ67Bが挿通可能な大きさの挿通孔66Aに形成することもできる。更には、図2(D)に示す挿通孔66S、66T、66Uの3個以上(奇数個)を形成することによって、配線コード68を電気配線基板60の表側60aから裏面側に挿通孔66Uを通し、挿通孔66Tを裏面側から表面側に、そして、挿通孔66Sを表面側から裏面側に挿通することによって、配線コード68を引っ張っても、それらの挿通孔66S、66T、66Uによって、配線端子コネクタ67Aに殆ど引っ張り力がかからず抜けることがない。 【0013】次に、前記構成の電気配線基板60の取付け方について説明すると、先ず、ランプ64をランプコネクタ61に差し込み、コードコネクタ62に配線端子コネクタ67Aを結合し、配線コード68を切欠部66aから挿通孔66に装着すると、配線コード68は電気配線基板60の表面側60aから裏面側60bに配線することとなる(図3(C))。尚、この電気配線基板60の縁部に、図2(A)に示す配線コード68を挿通可能な挿通孔66を形成してあると、配線コード68の両端に配線端子コネクタ67A、67Bを付設してあっても、容易に、電気配線基板60の表面側60aから裏面側60bに配線することができる。そして、電気配線基板60の表面側60aを普通入賞口9aの裏側に装着するために、ビス孔63を介して、普通入賞口9a(固定体)にビス止めすることによって、ランプ64は普通入賞口9aに形成のランプ孔52から観ることができ、前記配線端子コネクタ67Bを電源コネクタ(図示略)と結合することによって、前記ランプ64は点灯可能となる。 【0014】以上のように、電気配線基板60の表面側60aに、同じコードコネクタ62を設けることによって、ランプ64を取り付ける電気配線基板60は一種類でよく、種々のパチンコ機に対する配線コード68は長さを異に形成すればよいため、容易に対応できる。又、配線コード68を挿通孔66を介して電気配線基板60の表面側60aから裏面側60bに配線することによって、遊技店の係員が機構板を開けて点検や掃除を行うとき、配線コード68を引っ掛けても、配線端子コネクタ67Aは電気配線基板60の表面側60aにあり、且つ、配線コード68は挿通孔66を介して裏面側60bに引っ張られるため、配線端子コネクタ67Aはコードコネクタ62から抜く方向に力が働かないので脱抜を防止できる。 【0015】尚、前記の配線端子コネクタ67Aは電気配線基板60の表側60aに設けるものであるが、従来のように裏側に設け、且つ、挿通孔66を2個(偶数個)以上形成して、配線コード68を挿通孔66を介して、電気配線基板60の裏面側60bから表面側60aに、及び、表面側60aから裏面側60bに配線しても、引張力は挿通孔66で停止されて、配線端子コネクタ67Aの脱抜を防止できる。即ち、配線端子コネクタ67Aが、電気配線基板60の表側60aであっても裏側60bであっても、配線コード68を挿通孔66を介して配線することによって脱抜防止を図ることができる。尚、前記電気配線基板60は入賞装置に付設する例で説明したが、他の形式の電気配線基板に対しても適用できるし、パチンコ機に限らず、スロットマシン等、他の遊技機においても有効な手段である。 【0016】 【発明の効果】本発明の請求項1の電気配線基板によれば、配線コードを電気配線基板の表面側から裏面側に配線することによって、裏面側の配線コードを引っ張っても、配線端子コネクタにはコードコネクタから抜く力が作用しないので、抜けることを防止する。又、請求項2の電気配線基板は、電気配線基板の縁部に配線コードを挿通可能な挿通孔を形成することによって、配線コードの両端に配線端子コネクタを付設してあっても、容易に、配線コードを電気配線基板の表面側から裏面側に配線することができる。」 そして、上記記載事項(ア)~(イ)を総合すると、甲第4号証には、次の事項(以下、「甲4記載の事項」という。)が記載されていると認められる。 (甲4記載の事項) 「c 遊技機の電気配線基板において(【請求項1】)、 電気配線基板60には、配線端子コネクタ67Aを取り付けた状態の配線コード68をコードコネクタ62に結合し、且つ、電気配線基板60の裏面側に導くことを可能とする挿通孔66が形成してあり(【0011】)、 d 電気配線基板60の表面側60aには、雄型ピンのコードコネクタ62が取り付けてあり(【0010】)、 f 配線端子コネクタ67Aはコードコネクタ62に結合され(【0013】)、 配線コード68は挿通孔66を介して裏面側60bに引っ張られるため、配線端子コネクタ67Aはコードコネクタ62から抜く方向に力が働かないようにし、脱抜を防止できる(【0014】)、 s 遊技機の電気配線基板(【請求項1】)。」 (5)甲第5号証(特開2001-170246号公報)には、図面と共に以下の事項が記載されている。 (ア) 「【特許請求の範囲】 【請求項1】 遊技制御手段により可変表示装置を制御すると共に前記遊技制御手段から導出される情報を外部に出力する外部情報出力手段を備えたスロットマシンにおいて、 前記可変表示装置には、該可変表示装置に設けられる電気的部品と前記遊技制御手段との接続を中継する可変表示装置中継基板を設け、該可変表示装置中継基板を介して前記遊技制御手段と前記外部情報出力手段とを接続したことを特徴とするスロットマシン。」 (イ) 「【0010】(1)スロットマシンの概略説明 まず、図1乃至図3を参照してスロットマシンの概略構成について説明する。図1は、スロットマシン1の正面から見た斜視図であり、図2は、前面扉2を開放した状態のスロットマシン1の斜視図であり、図3は、スロットマシン1の正面図である。 【0011】スロットマシン1は、後述する主基板ボックス14、リールユニット15(可変表示装置ともいう)、ホッパーユニット16、電源ボックス17、オーバーフロータンク18が収容される収容箱3と、該収容箱3の前面に上下の多関節蝶番13a,13bによって開閉自在に設けられる前面扉2とから構成されている。 【0012】収容箱3は、上部の天板4と左右の側板5,6と下部の底板7と背面の背板8とによって直方体状に組み付けられている。また、前面扉2は、合成樹脂によって一体成形される前面枠9に前面飾り枠10、タイトルパネル11、メダル受皿12を装着して構成される。前面飾り枠10には、その上部に入賞態様等を説明する説明文等が表示される説明パネル434と前記リールユニット15の3つのリール駆動ユニット200a~200cの一部を視認し得る透視窓900が形成される遊技パネル350が一体的に取り付けられ、更に、その周囲を囲むように内部にランプが収容されるランプカバー(第1ランプカバー406、第2ランプカバー411、第3ランプカバー414、第4ランプカバー423、第5ランプカバー426、第6ランプカバー431)が取り付けられ、またその下部にスタートレバー539、ストップボタン533,534,535、精算ボタン522、1BTEボタン525、MAXBETボタン528、メダル詰まり解消ボタン542、及びメダル投入口530等の操作部が設けられている。 【0013】遊技パネル350には、リール駆動ユニット200a~200c(以下、リール200a~200cと略称する)のそれぞれの表面に描かれる複数の図柄(3つの図柄と上下の図柄の半分程度)を視認し得る透視窓900が印刷形成されていると共に・・・ ・・・ 【0018】スタートレバー539は、ゲームを開始する際に操作するレバーである。賭数を設定した後、このスタートレバー539を操作することにより各リール200a,200b,200cが一斉に回転し始める。各ストップボタン533,534,535は、ゲームが開始した後、回転しているリールを停止させる際に操作するボタンである。」 (ウ) 「【0022】・・・スタートランプ部909が点灯している状態でスタートレバー539を操作すれば、各リール200a,200b,200cが一斉に回転(可変表示とも言う。以下、同じ)し始める。各リール200a,200b,200cには、複数の図柄が描かれており、リールの回転に伴って透視窓900に現れる図柄の種類が次々と変動し、複数種類の図柄が可変表示される。 ・・・ 【0025】すべてのリールが停止した時点で、透視窓900から視認される各リール200a,200b,200cの上段、中段、下段の3段の図柄のうち、賭数に応じて定められる有効なライン上に位置する図柄の組合わせによって入賞の有無が決定される。 ・・・ 【0030】このレギュラーボーナスゲームでは1枚賭けの遊技しか許容されないが、スロットマシン1内部の制御により、各ゲームにおいて極めて高い確率(例えば、1/1.2程度)でJAC入賞当選フラグが設定される。JAC入賞当選フラグが設定された場合には、JAC入賞を発生させることができるように、リールの引込み制御が行なわれる。引込み制御とは、可変表示結果(ハズレ又は入賞)を予めスロットマシンの内部の制御で決定し、表示結果に沿うようにリールの停止タイミングを制御することを言う。引込み制御が行なわれることにより、遊技者の目押しのタイミングを基準にして、そのタイミングに一致する図柄の次の図柄から数えて最大4コマ分だけ図柄が移動して停止図柄が調整される。これにより、例えば、可変表示結果をハズレとすることがスロットマシンの内部の制御で予め決定されている場合には、たとえ遊技者の目押しが入賞を発生させるタイミングで行なわれたとしても図柄がずれるようにリールが制御される。一方、例えば、JAC入賞当選フラグが設定され、可変表示結果をJAC入賞することがスロットマシン内部の制御で予め決定されている場合には、JAC入賞の表示結果となるようにリール制御される。このため、各レギュラーボーナスゲームで極めて高い確率でJAC入賞当選フラグが設定されることにより、遊技者は、レギュラーボーナス入賞によって極めて高い確率で、その後、JAC入賞を8回発生させることができる。」 (エ) 「【0040】(2-3)背板 背板8には、図4に示すように、その上部に長方形状の背面部放熱開口24が開設され、そのやや下部一側(前面扉2の開放側)に円形の外部接続配線通し穴25が開設されている。背面部放熱開口24は、前記上部放熱開口20の内側から閉塞する防犯用網38がL字型に曲折されてその防犯用網38によって閉塞されると共に、主基板ボックス14に内蔵される主基板135(図18参照)から発生する熱を外部に放出するためのものである。また、外部接続配線通し穴25は、後述する外部集中端子板150からの配線を外部に引き出すためのものであり、引き出した配線は、例えば、遊技場の管理コンピュータに接続される。」 (オ) 「【0086】収容箱3内に装着される部品としては、上記した主基板ボックス14以外に、外部集中端子板150、電源ボックス17、オーバーフロータンク18、ホッパーユニット16、リールユニット15、等があるが、次にこれらについて図19乃至図32を参照して詳細に説明する。図19は、収容箱3に最初に装着される部品と収容箱3との関係を示す斜視図であり、図20は、収容箱3に次に装着される部品と収容箱3との関係を示す斜視図であり、図21は、電源ボックス17の斜視図であり、図22は、オーバーフロータンク18の正面図・平面図・側面図・一部断面図であり、図23は、リールユニット15の斜視図であり、図24は、ホッパーユニット16及びオーバーフロータンク18を収容箱3に収容した状態での斜視図であり、図25は、ホッパーユニット16の斜視図であり、図26は、ホッパーユニット16に取り付けられる払出メダル計数センサ191の取付構造を示す側面図と斜視図であり、図27は、1つのリール駆動ユニット200cの左側から見た分解斜視図であり、図28は、1つのリール駆動ユニット200cの右側から見た分解斜視図であり、図29は、リール201の分解斜視図であり、図30は、リールテープ205とリールテープ保持主枠206の組付構造の拡大斜視図であり、図31は、リールユニット15の分解斜視図であり、図32は、リール支持板203bのスライド移動する状態を示す斜視図である。 【0087】(2-12)外部集中端子板 右側板6の内側であってリールユニット支持枠板43のやや上部に、図19に示すように、外部集中端子板取付部材144がネジ145によって止着される。外部集中端子板取付部材144は、合成樹脂によって格子状に形成されるものである。 【0088】外部集中端子板取付部材144に取り付けられる外部情報出力手段としての外部集中端子板150は、図20に示すように、主基板コネクタ151、試験用コネクタ152、ホールコンピュータ用コネクタ153、及び試験用コネクタ154が実装されている。主基板コネクタ151には、主基板135からの情報を送出する信号線がリール中継基板235(図28参照)を介して接続されるものであり、試験用コネクタ152(ストップ信号出力コネクタ),154(モータの励磁信号出力コネクタ)は、試験機関が試験を行なう際に接続するコネクタであり、このコネクタに接続することにより、主基板135から送られてきた動作信号(ストップ信号及び励磁信号)に基づいてストップボタン533~535が操作されてから停止するまでの時間が規格の範囲内であるか否かを検査することができる。また、ホールコンピュータ用コネクタ153には、レギュラーボーナスゲーム又はビッグボーナスゲーム中であるか否かの管理情報信号や投入メダル数、払出メダル数の管理情報信号が主基板135から送られてきた情報に基づいて管理コンピュータに向けて出力されるものである。」 (カ)図面の図20には、収容箱3の内部に外部集中端子板150を設けることが図示されている。 そして、上記記載事項(ア)~(オ)、及び図面に記載された事項(カ)を総合すると、甲第5号証には、次の発明(以下、「甲5発明」という。)が記載されていると認められる。 (甲5発明) 「a 複数の図柄が描かれており、回転に伴って透視窓900に現れる図柄の種類が次々と変動し、複数種類の図柄が可変表示される各リール200a,200b,200cから構成され(【0011】、【0022】)、 b すべてのリールが停止した時点で、透視窓900から視認される各リール200a,200b,200cの上段、中段、下段の3段の図柄のうち、賭数に応じて定められる有効なライン上に位置する図柄の組合わせによって入賞の有無が決定され(【0025】)、 遊技制御手段から導出される情報を管理コンピュータに向けて外部に出力する外部情報出力手段を備えたスロットマシンにおいて(【請求項1】)、 c スロットマシン1は、上部の天板4と左右の側板5,6と下部の底板7と背面の背板8とによって直方体状に組み付けられている収容箱3とから構成され、背板8には、外部接続配線通し穴25が開設され(【0011】、【0012】、【0040】)、 外部接続配線通し穴25は、外部集中端子板150からの配線を外部に引き出すためのものであり、引き出した配線は遊技場の管理コンピュータに接続され(【0040】)、 d 収容箱3の内部に外部集中端子板150を設け(図20)、 外部集中端子板150は、ホールコンピュータ用コネクタ153が実装され、ホールコンピュータ用コネクタ153は、レギュラーボーナスゲーム又はビッグボーナスゲーム中であるか否かの管理情報信号や投入メダル数、払出メダル数の管理情報信号が管理コンピュータに向けて出力され(【0088】)、 外部集中端子板150からの配線は、遊技場の管理コンピュータに接続され(【0040】)、 h 可変表示結果(ハズレ又は入賞)を予めスロットマシンの内部の制御で決定し(【0030】)、 i ゲームが開始した後、回転しているリールを停止させる際に操作するボタンである各ストップボタン533,534,535(【0018】)、 から構成される、 s スロットマシン1(【0011】)。」 (6)甲第6号証(特開2009-245759号公報)には、図面と共に以下の事項が記載されている。 (ア) 「【特許請求の範囲】 ・・・ 【請求項4】 配線部材の長手方向の一端に形成された一端側接続部と、前記配線部材を通す大きさの引き出し口を形成した周辺部材とを有し、前記周辺部材内部の接続部に接続した前記一端側接続部の近傍で配線部材を折返して、前記配線部材の引き出し方向を、前記接続方向と同じ向きに設定したことを特徴とする電気配線の抜け防止構造。」 (イ) 「【0001】 この発明は、電気配線の抜け防止構造に関する。 【0002】 配線部材に抜け方向の力が加わった際の抜け防止手段としては、・・・」 (ウ) 「【0016】 実施の形態4. 本例は、配線部材1の引き出し方向を、接続方向Wと同じ向きに設定している。図3に示すように接続部2からの配線部材1の引き出し方向を、図1、図2など、これまでの例とは逆にする。つまり、配線部材1の一端側接続部を周辺部材3内の接続部2に接続した後、U字状に折返して向きを逆転させ、引き出し口3aに通すという構成である。配線部材1に特別の構成を付加する必要はなく、配線の引き回しにより抜け防止効果を得るのである。 【0017】 このように、接続部2からの配線部材1の引き出し方向を折返して反転させることにより、従来と同じ抜け方向Wでの荷重がかかっても、抜ける方向に働かず、また、配線部材1の引き出し方向を反転していることで、たわみ部分が発生しているため、このたわみ部分を利用し、抜け方向Wの荷重を該たわみ部分で吸収してしまう、もしくは、抜け方向の荷重を、応力集中させることなく緩和することができる。」 そして、上記記載事項(ア)~(ウ)を総合すると、甲第6号証には、次の事項(以下、「甲6記載の事項」という。)が記載されていると認められる。 (甲6記載の事項) 「配線部材に抜け方向の力が加わった際の抜け防止手段として(【0002】)、 配線部材の長手方向の一端に形成された一端側接続部と、配線部材を通す大きさの開口である引き出し口を形成した周辺部材を有し、一端側接続部を周辺部材内の接続部に接続し、 配線部材の引き出し方向を、接続方向と同じ向きに設定する、 電気配線の抜け止め構造(【請求項4】)。」 (7)特許異議申立人が平成30年7月19日付け意見書において新たに提示した甲第7号証(特開2012-11182号公報)には、図面と共に以下の事項が記載されている。 (ア) 「【請求項4】 請求項3に記載の遊技台であって、 複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリールと、 前記リールの回転を指示するための回転指示手段と、 複数種類の役から所定の役を抽選により決定する役抽選手段と、 前記複数のリール各々に対して設けられ、リールの回転を個別に停止させる停止操作手段と、 前記役抽選手段の抽選結果と前記停止操作手段の操作に基づいてリールの回転の停止に関する停止制御を行う停止制御手段と、 前記停止制御により、表示窓上の予め定められた有効ライン上に停止表示された図柄組み合わせが、前記役抽選手段により内部当選した役に対応して定められた図柄組み合わせであるか否かにより役の入賞を判定する判定手段とを備えたものであることを特徴とする遊技台。」 (イ) 「【0022】 以下、図面を用いて、本発明の実施形態に係るスロットマシン100について説明する。 ・・・ 【0031】 貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、および、払出枚数表示器127は、7セグメント(SEG)表示器とした。 ・・・ 【0033】 ストップボタンユニット136には、左ストップボタン137、中ストップボタン138および右ストップボタン139で構成されるストップボタン137乃至139が設けられている。ストップボタン137乃至139は、本発明の停止操作手段の一例に相当するものであり、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110乃至112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール110乃至112に対応づけられている。より具体的に言えば、左ストップボタン137を操作することによって左リール110を停止させることができ、中ストップボタン138を操作することによって中リール111を停止させることができ、右ストップボタン139を操作することによって右リール112を停止させることができる。以下、ストップボタン137乃至139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作という。また、回転中の各リール110乃至112を全て停止させるためにストップボタン137乃至139を停止操作する順序を停止操作順序または押し順という。さらに、第1停止操作を左リール110の停止操作とする停止操作順序を「順押し停止操作順序」または単に「順押し」と呼び、第1停止操作を右リール112の停止操作とする停止操作を「逆押し停止操作順序」または単に「逆押し」と呼ぶ。なお、各ストップボタン137乃至139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137乃至139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。」 (ウ) 「【0046】 主制御部300は、リール装置110乃至112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、各種ランプ339(入賞ライン表示ランプ120、告知ランプ123、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129は、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127)を駆動する駆動回路328を備えている。 ・・・ 【0055】 第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、液晶表示装置157(演出画像表示装置)の表示制御および、演出装置160等を駆動する各種演出用駆動装置165の駆動制御を行う。なお、第2副制御部500は、例えば、液晶表示装置157の表示の制御を行う制御部、各種演出用駆動装置165の制御を行う制御部(例えば、シャッタ163のモータ駆動を制御する制御部)とするなど、複数の制御部で構成するようにしてもよい。 ・・・ 【0058】 <入賞役の種類> 次に、図5を用いて、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。なお、同図は入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組み合わせ、各入賞役の作動または払出を示す図である。 【0059】 スロットマシン100の入賞役には、特別役(特別役1、特別役2)と、一般役(再遊技役1~再遊技役7、小役1~小役5)がある。なお、入賞役の種類は、これに限定されるものではなく、任意に採用できることは言うまでもない。 ・・・ 【0064】 「再遊技役(再遊技役1から再遊技役7)は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出は行われない。なお、対応する図柄組み合わせは、再遊技役1は「リプレイ-リプレイ-リプレイ(通常リプレイ)」、再遊技役2は「リプレイ-リプレイ-ベル(準備リプレイ)」、再遊技役3は「リプレイ-リプレイ-スイカ(突入リプレイ)」、再遊技役4は「ベル-リプレイ-スイカ(パンクリプレイ)」、再遊技役5は「ベル-リプレイ-リプレイ(制御リプレイ1)」、再遊技役6は「リプレイ-ベル-リプレイ(制御リプレイ2)」、再遊技役7は「ベル-ベル-リプレイ(制御リプレイ3)」である。なお、主制御部300は、再遊技役2に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて遊技状態を再遊技高確率準備状態(以下、この状態をRT3と称することがある)に移行させ、再遊技役3に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて遊技状態を再遊技高確率状態(以下、この状態をRT4と称することがある)に移行させ、再遊技役4に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて遊技状態を再遊技低確率状態(以下、この状態をRT0と称することがある)に移行させる。これらの遊技状態については後述する。 ・・・ 【0066】 「小役(小役1~小役5)」(以下、それぞれ「小役1」、「小役2」、「小役3」、「小役4」、「小役5」と称する場合がある)は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役で、対応する図柄組み合わせは、小役1が「ANY-チェリー-ANY(チェリー)」、小役2が「スイカ-スイカ-スイカ(スイカ)」、小役3が「セブン1-ベル-ベル(青ベル)」、小役4が「セブン2-ベル-ベル(赤ベル)」、小役5が「BAR-ベル-ベル(黒ベル)」である。また、対応する払出枚数は同図に示す通りである。なお、「ANY-チェリー-ANY」の場合、中リール110の中リール中段図柄が「チェリー」であればよく、左リール111と右リール112の図柄はどの図柄でもよい。」 (エ) 「【0069】 スロットマシン100は、大別すると再遊技低確率状態(RT0)、特別遊技状態(RT1)、特別役内部当選状態(RT2)、再遊技高確率準備状態(RT3)、再遊技高確率状態(RT4)の5つの遊技状態があり、これらの遊技状態は主制御部300によって制御されている。図6には、これらの5つの遊技状態が示されている。この図には、各遊技状態を結ぶ矢印上に記載された条件が成立した場合に、その矢印方向に向かって遊技状態が遷移することが示されている。この遊技状態が移行する条件には、所定の役が成立することや所定の遊技数を消化することなどがある。 【0070】 図7は各遊技状態における入賞役の抽選テーブルを示す図である。横軸はそれぞれの遊技状態を表し、縦軸はそれぞれの入賞役の抽選値を示す。以降説明する各遊技状態における役の内部当選確率は、ROM306に用意された抽選データから、各々の役に対応付けされた抽選データの範囲に該当する数値データを、内部抽選時に取得される乱数値の範囲の数値データ(例えば65535)で除した値で求められる。例えば、RT1(特別遊技状態)においては、小役1の抽選値が512であり、小役1の当選確率は512/65536*100≒8%である。抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の役やハズレを対応付けしている。内部抽選を実行した結果得られた乱数値が、何れの役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部抽選役を決定する。この抽選データは少なくとも1つの役の当選確率を異ならせた設定1~設定6が用意され、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。」 (オ) 「【0077】 <再遊技高確率準備状態(RT3)> 再遊技高確率準備状態は、再遊技低確率状態よりも再遊技役の内部当選確率が高い遊技状態である。また、再遊技低確率状態よりも後述する再遊技高確率状態に移行しやすい遊技状態でもある。再遊技高確率準備状態では、図7に示す横軸の「RT3」の列にある抽選テーブルを参照して内部当選する入賞役を抽選する。 【0078】 再遊技高確率状態において内部当選する入賞役には、特別役1および特別役2、再遊技役3-4-5、再遊技役3-4-6、再遊技役3-4-7、再遊技役3-4-5-6、再遊技役3-4-5-7、再遊技役3-4-6-7、小役1から小役5がある。なお、入賞役に当選しなかった場合はハズレとなり、入賞役に対応する図柄組み合わせは表示されない。 【0079】 ここで「再遊技役3-4-5」とは再遊技役3、再遊技役4、および再遊技役5が同時に当選したことを指す。同様に「再遊技役3-4-6」は、再遊技役3、再遊技役4、および再遊技役6が同時に当選したことを指し、「再遊技役3-4-7」は、再遊技役3、再遊技役4、および再遊技役7が同時に当選したことを指し、「再遊技役3-4-5-6」は、再遊技役3、再遊技役4、再遊技役5、および再遊技役6が同時に当選したことを指し、「再遊技役3-4-5-7」は、再遊技役3、再遊技役4、再遊技役5、および再遊技役7が同時に当選したことを指し、「再遊技役3-4-6-7」は、再遊技役3、再遊技役4、再遊技役6、および再遊技役7が同時に当選したことを指す。これらの場合、遊技者の停止操作順序に応じてどの役に対応する図柄組み合わせが表示されるかが決定される(図7備考欄参照)。本実施形態では、「再遊技役3-4-5」が内部当選して、左リール110の停止操作、中リール111の停止操作、右リール112の停止操作の順番で停止操作がされた場合に再遊技役4(当審注:【0064】の「再遊技役3は・・・(突入リプレイ)」との記載、図5の「再遊技役3」が突入リプレイであるとの記載、及び図7の「再遊技役3-4-5」で「左→中→右(停止順)で再遊技役3(突入リプレイ)を表示」との記載からみて、当該「再遊技役4」は「再遊技役3」の明らかな誤記である。)に対応する図柄組み合わせ(突入リプレイ)が表示され、それ以外の場合は再遊技役3(当審注:【0064】、図5、図7の記載によれば、当該「再遊技役3」は「再遊技役4」の明らかな誤記である。)に対応する図柄組み合わせ(パンクリプレイ)が表示される。また、「再遊技役3-4-6」が内部当選して、左リール110の停止操作、右リール112の停止操作、中リール111の停止操作の順番で停止操作がされた場合に再遊技役4(当審注:再遊技役3の明らかな誤記)に対応する図柄組み合わせ(突入リプレイ)が表示され、それ以外の場合は再遊技役3(当審注:再遊技役4の明らかな誤記)に対応する図柄組み合わせ(パンクリプレイ)が表示される。また、「再遊技役3-4-7」が内部当選して、中リール111の停止操作、左リール110の停止操作、右リール112の停止操作の順番で停止操作がされた場合に再遊技役4(当審注:再遊技役3の明らかな誤記)に対応する図柄組み合わせ(突入リプレイ)が表示され、それ以外の場合は再遊技役3(当審注:再遊技役4の明らかな誤記)に対応する図柄組み合わせ(パンクリプレイ)が表示される。また、「再遊技役3-4-5-6」が内部当選して、中リール111の停止操作、右リール112の停止操作、左リール110の停止操作の順番で停止操作がされた場合に再遊技役4(当審注:再遊技役3の明らかな誤記)に対応する図柄組み合わせ(突入リプレイ)が表示され、それ以外の場合は再遊技役3(当審注:再遊技役4の明らかな誤記)に対応する図柄組み合わせ(パンクリプレイ)が表示される。また、「再遊技役3-4-5-7」が内部当選して、右リール112の停止操作、左リール110の停止操作、中リール111の停止操作の順番で停止操作がされた場合に再遊技役4(当審注:再遊技役3の明らかな誤記)に対応する図柄組み合わせ(突入リプレイ)が表示され、それ以外の場合は再遊技役3(当審注:再遊技役4の明らかな誤記)に対応する図柄組み合わせ(パンクリプレイ)が表示される。また、「再遊技役3-4-6-7」が内部当選して、右リール112の停止操作、中リール111の停止操作、左リール110の停止操作の順番で停止操作がされた場合に再遊技役4(当審注:再遊技役3の明らかな誤記)に対応する図柄組み合わせ(突入リプレイ)が表示され、それ以外の場合は再遊技役3(当審注:再遊技役4の明らかな誤記)に対応する図柄組み合わせ(パンクリプレイ)が表示される。 ・・・ 【0081】 図6には、再遊技高確率準備状態(RT3)において、再遊技役3に対応する図柄組み合わせが表示された場合には、上述した再遊技高確率状態(RT4)に移行することが示され、再遊技役4に対応する図柄組み合わせが表示された場合には、上述した再遊技低確率状態(RT0)に移行することが示されている。また、同図には、再遊技高確率準備状態(RT3)において、特別役1または特別役2に内部当選した場合は後述する特別役内部当選状態(RT2)に移行することが示されている。 【0082】 <再遊技高確率状態(RT4)> 再遊技高確率状態は、再遊技低確率状態よりも再遊技役の内部当選確率が高い遊技状態である。再遊技高確率状態では、図7に示す横軸の「RT4」の列にある抽選テーブルを参照して内部当選する入賞役を抽選する。再遊技高確率状態において内部当選する入賞役には、特別役1および特別役2と、再遊技役1と、小役1から小役5がある。なお、入賞役に当選しなかった場合はハズレとなり、入賞役に対応する図柄組み合わせは表示されない。 【0083】 再遊技高確率状態に移行すると、第1副制御部400によって後述する停止操作演出が実行される。この演出によって内部当選した役の図柄を揃えやすくなり、遊技者がメダルを獲得しやすい状態になる。また、図7に示す抽選テーブルにおいて、「RT4」と「RT0」とを比較すると、メダルを獲得できる小役1~小役5の当選確率は同じであるものの、再遊技役に当選する確率が「RT4」の方が高くなっており、遊技者がメダルを消費しにくくなっている。したがって、この再遊技高確率状態は、再遊技低確率状態よりも遊技者に有利な状態である。なお、この停止操作演出が実行され、かつ通常遊技状態よりも再遊技に内部当選する確率が高い遊技状態をART(アシストリプレイタイム)遊技状態と呼ぶ場合がある。」 (カ) 「【0089】 また、この特別遊技状態では、1回の遊技で払出しされたメダルの枚数からベットされたメダルの枚数を引いた数である差枚数が計算されるとともに、この差枚数を累計した値が液晶表示装置157に表示される。なお、1回の遊技とは、遊技媒体が投入されたタイミング又は回転操作手段が操作されたタイミングのうちいずれか先のタイミングから、全リールの停止タイミング又は払出しがある場合にはその払出しが終了したタイミングまでをいう。」 (キ) 「【0092】 <AT遊技状態> 上述したとおり、本実施形態のスロットマシン100の主制御部300は、5つの遊技状態(RT0、RT1、RT2、RT3、RT4)を制御している。第1副制御部400では、遊技状態が特別遊技状態(RT1)以外の場合に、内部当選した役に関する情報を報知する停止操作演出が実行される場合がある。以下、この停止操作演出が実行されている状態をAT(アシストタイム)遊技状態と称する。ここで、このAT遊技状態の詳細について説明する。 【0093】 AT遊技状態では、内部当選した役を成立させるために停止操作手段の操作タイミング又は押す順番を報知する演出が実行される。本実施形態のスロットマシン100では、再遊技高確率状態(RT4)に移行するために、押し順リプレイが成立した場合には、再遊技役2(準備リプレイ)又は再遊技役3(突入リプレイ)の図柄を揃えるための停止操作順序を報知する演出(例えば、再遊技役1-2-5が内部当選している場合には、左、中、右の順番で停止することを報知する演出)が実行される。また、小役3~小役5の入賞役が内部当選した場合には、その内部当選した入賞役に関する報知(例えば、小役3の場合は青、小役4の場合は赤、小役5の場合は黒というように、内部当選役を示す色の報知)が実行される。 【0094】 本実施形態のスロットマシン100では、第1副制御部のRAM408に記憶されているAT遊技フラグがオンの場合に、第1副制御部メイン処理(図11(a)参照)において、AT遊技状態となる演出が実行される。このAT遊技フラグは、第1副制御部400のRAM408に記憶されているAT遊技状態移行回数が1以上であればオンに設定され、所定の条件を満たした場合にオフに設定される(詳細は後述する)。なお、AT遊技状態移行回数とは別にAT遊技が実行される遊技の回数をRAM408に記憶しておき、この遊技の回数だけAT遊技状態となるものであってもよい。 【0095】 また、特別遊技状態(RT1)の場合と同様に、このAT遊技状態でも1回の遊技における差枚数が計算されるとともに、この差枚数を累計した値が液晶表示装置157に表示される。 【0096】 <主制御部メイン処理> 次に、図8を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。 ・・・ 【0108】 ステップS121では遊技状態制御処理を行う。遊技状態制御処理では、再遊技低確率状態(RT0)、特別遊技状態(RT1)、特別役内部当選状態(RT2)、再遊技高確率準備状態(RT3)、再遊技高確率状態(RT4)の各遊技状態の移行に関する処理を行い、それらの開始条件又は終了条件の成立により、遊技状態を移行する。・・・」 (ク) 「【0128】 <第1副制御部400の処理> 次に、図11を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、図11(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。図11(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図11(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。図11(d)は、図11(a)に示すコマンド処理のフローチャートである。 ・・・ 【0142】 次に図12を用いて、内部当選コマンド受付時処理について説明する。同図は、内部当選コマンド受付時処理を示すフローチャートである。このこの処理は、主制御部300から送信される内部当選コマンドを受け付けた場合に、図11(d)に示すステップS443で実行される処理の一つである。 ・・・ 【0144】 次にステップS503では、AT抽選処理が実行される。具体的には、RAM408に記憶されている内部当選情報が所定の役(本実施形態では、小役1(チェリー)および小役2(スイカ))である場合に、所定の確率でAT遊技を付与するか否かを決定するAT付与抽選が実行される。この抽選に当選すると、RAM408内に記憶されているAT遊技状態移行回数(詳細は後述)に1が加算される。なお、AT遊技状態移行回数に加算される数は2や10など、1以外の数であってもよく、また、加算せずに前のAT遊技状態移行回数を破棄して新たなAT遊技状態移行回数を記憶してもよい。 ・・・ 【0148】 次に図13を用いて、遊技状態制御コマンド受付時処理について説明する。同図は、遊技状態制御コマンド受付時処理を示すフローチャートである。この処理は、主制御部300から送信される遊技状態制御コマンドを受け付けたことにより、図11(d)に示すステップS443で実行される処理の一つである。 【0149】 まず、ステップS601では、AT遊技更新処理が実行される。具体的には、AT遊技開始処理又はAT遊技終了処理のうちのいずれか一つが実行される。 【0150】 まず、AT遊技中でない場合には、AT遊技開始処理が実行される。このAT遊技開始処理では、第1副制御部のRAM408に記憶されているAT遊技状態移行回数が1以上であれば、このAT遊技状態移行回数が1減算されて、RAM408に設けられたAT遊技フラグがオンに設定される。このAT遊技フラグがオンの場合にはAT遊技状態となり、第1副制御部メイン処理(図11(a)参照)において停止操作演出が実行される。 ・・・ 【0152】 次に、AT遊技中である場合には、AT遊技終了処理が実行される。このAT遊技終了処理では、受信した遊技状態制御コマンドが、再遊技低確率状態(RT0)、および特別遊技状態(RT1)に移行することを示すコマンドである場合には、AT遊技フラグがオフに設定され、AT遊技状態が終了する。一方、上記以外の遊技状態制御コマンドを受信した場合には、AT遊技フラグがオンのままとなり、AT遊技状態が継続される。」 (ケ) 「【0155】 ここで、差枚数カウントフラグとは、差枚数を計算するか否かを示すフラグであり、差枚数カウントフラグがオンに設定されていると、遊技毎に差枚数が算出され、その値がRAM408内に設けられた差枚数カウンタに累計される。 ・・・ 【0159】 ステップS613では、差枚数情報の設定処理が実行される。具体的には、例えば液晶表示装置157に差枚数カウンタの値を表示するための情報が設定される。なお、本実施形態のスロットマシン100では、差枚数カウンタが0未満の場合には0を表示するための情報が設定され、それ以外の場合には差枚数カウンタの値をそのまま表示するための情報が設定される。この情報を設定した後、ステップS615に進む。 ・・・ 【0161】 次に図14を用いて、差枚数カウンタ更新処理について説明する。同図は、図13に示す差枚数カウンタ更新処理(ステップS607)の詳細を示すフローチャートである。 【0162】 まずステップS701では、1回の遊技におけるメダルの払出し枚数から投入枚数の差(差枚数)が計算される。投入されたメダルの枚数を示す情報は、主制御部300から送信される投入枚数コマンドに含まれており、このコマンドを受信した際に、第1副制御部のRAM408に記憶されている。また、払出し枚数を示す情報は、主制御部300から送信される払出枚数コマンドに含まれており、このコマンドを受信した際に、第1副制御部のRAM408に記憶されている。これらの情報を用いて差枚数が計算される。」 (コ) 「【0205】 その後のART遊技状態は、再遊技役に内部当選する確率が高い遊技状態であり、AT遊技状態よりも遊技者がメダルを損失しにくく、遊技者に有利な遊技状態である。ここでは、このART遊技状態が、3枚のメダルを投入すると平均4.4枚のメダルが払い出される遊技状態(1遊技当たりの平均差枚数が1.4枚)であるものとして説明を続ける。 ・・・ 【0212】 まず、主制御部300により遊技状態が再遊技低確率状態(RT0)に設定された状態で、第1副制御部400によりAT遊技状態が設定される(図13に示すステップS601)と、図13に示すステップS609(詳細は図17のステップS1005およびステップS1007参照)によって差枚数カウンタの初期設定がされ、さらにステップS607(詳細は図14のステップS703参照)によって差枚数のカウントが実行される。また、第1副制御部400は、第2副制御部500に差枚数カウンタの値に基づく報知を実行させる(詳細は図13のステップS613参照)。図21(a)から(b)にかけて、再遊技低確率状態(RT0)においてAT遊技状態になったことが示され、その後、図21(b)には、液晶表示装置157で実行される演出に合わせてメダル獲得数が報知されている様子が示されている。 【0213】 AT遊技状態において差枚数カウンタの値がマイナスの状態でART遊技状態(再遊技高確率状態(RT4))に移行すると、図14に示すステップS707(詳細は図15のステップS805参照)が実行され、差枚数カウンタの値が0にリセットされる。図21(b)から(c)にかけて、AT遊技状態中に差枚数カウンタの値が減少しており、その一例としてAT遊技状態中のある時点において、差枚数カウンタの値が-30になっていることが示されている。その後、再遊技役2および再遊技役3に続けて入賞してART遊技状態である再遊技高確率状態(RT4)に移行した様子が示されており、マイナスであった差枚数カウンタの値が0にリセットされていることが示されている。このリセットによって、AT遊技状態の開始時を基準(図20(b)の差枚数算出基準A参照)として差枚数をカウントしていたものが、ART遊技状態の開始時を基準(図20(b)の差枚数算出基準B参照)とするものに変更される。 【0214】 その後再び差枚数のカウント(図14のステップS703)およびメダル獲得数の報知が実行される。図21(c)から(d)にかけて、小役3に入賞したことが示され、図21(d)には、7枚のメダルを獲得(3枚のメダル使用に対して10枚の払出し)した状態であることが報知されている様子が示されている。 【0215】 上記図19から図21の説明では、再遊技低確率状態(RT0)のときにAT遊技状態になり、その後AT遊技状態のまま再遊技高確率準備状態(RT3)に移行し、その後ART遊技状態である再遊技高確率状態(RT4)に移行した例を挙げた。このAT遊技状態である期間が、ART遊技状態を第2遊技状態としたときの、第1遊技状態の一例に相当すると説明した。この例では、第1遊技状態が、所定の基準状態(ここでは、再遊技低確率状態(RT0))と、この基準状態よりも第2遊技状態に移行する確率が高い準備状態(ここでは、再遊技高確率準備状態(RT3))とを含むものであるが、本発明においては第2遊技状態が第1遊技状態よりも遊技者に有利な遊技状態であればよい。したがって、上記例のように第1遊技状態が複数の遊技状態を含むものであってもよく、単一の遊技状態からなるものであってもよい。」 (サ)図面の図5には、「再遊技役3」の名称が「突入リプレイ」であり、「再遊技役4」の名称が「パンクリプレイ」であることが図示されている。 (シ)図面の図7には、 ・「再遊技役3-4-5」で「左→中→右(停止順)で再遊技役3(突入リプレイ)を表示」「上記押し順以外で再遊技役4(パンクリプレイ)を表示」 ・「再遊技役3-4-6」で「左→右→中(停止順)で再遊技役3(突入リプレイ)を表示」「上記押し順以外で再遊技役4(パンクリプレイ)を表示」 ・「再遊技役3-4-7」で「中→左→右(停止順)で再遊技役3(突入リプレイ)を表示」「上記押し順以外で再遊技役4(パンクリプレイ)を表示」 ・「再遊技役3-4-5-6」で「中→右→左(停止順)で再遊技役3(突入リプレイ)を表示」「上記押し順以外で再遊技役4(パンクリプレイ)を表示」 ・「再遊技役3-4-5-7」で「右→左→中(停止順)で再遊技役3(突入リプレイ)を表示」「上記押し順以外で再遊技役4(パンクリプレイ)を表示」 ・「再遊技役3-4-6-7」で「右→中→左(停止順)で再遊技役3(突入リプレイ)を表示」「上記押し順以外で再遊技役4(パンクリプレイ)を表示」 であることが図示されている。 (ス)図面の図21には、AT突入後に「AT中」との表示(図21(b))がなされ、その後の再遊技役3入賞-ART突入後に「ART中」との表示(図21(c))がなされる液晶表示装置157が図示されている。 そして、上記記載事項(ア)~(コ)、及び図面に記載された事項(サ)~(ス)を総合すると、甲第7号証には、次の事項(以下、「甲7記載の事項」という。)が記載されていると認められる。 (甲7記載の事項) 「a 複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリールを備え(【請求項4】)、 b、h、i 前記リールの回転を指示するための回転指示手段と、 複数種類の役から所定の役を抽選により決定する役抽選手段と、 前記複数のリール各々に対して設けられ、リールの回転を個別に停止させる停止操作手段と、 前記役抽選手段の抽選結果と前記停止操作手段の操作に基づいてリールの回転の停止に関する停止制御を行う停止制御手段と、 前記停止制御により、表示窓上の予め定められた有効ライン上に停止表示された図柄組み合わせが、前記役抽選手段により内部当選した役に対応して定められた図柄組み合わせであるか否かにより役の入賞を判定する判定手段とを備え(【請求項4】)、 j 内部当選情報が所定の役(小役1(チェリー)および小役2(スイカ))である場合に、所定の確率でAT遊技を付与するか否かを決定するAT付与抽選が実行され(【0144】)、この抽選に当選すると、第1副制御部400のRAM408(【0094】)内に記憶されているAT遊技状態移行回数に1が加算され(【0144】)、 第1副制御部400のRAM408に記憶されているAT遊技状態移行回数が1以上であれば、AT遊技フラグがオンに設定され、AT遊技状態となり(【0094】、【0150】)、AT遊技状態では、内部当選した役を成立させるために停止操作手段の操作タイミング又は押す順番を報知する演出が実行される(【0093】)、 第1副制御部400と(【0092】、【0128】)、 k 再遊技高確率準備状態(RT3)において(【0081】)、停止操作の順番で停止操作がされて(【0079】)再遊技役3に対応する図柄組み合わせの「リプレイ-リプレイ-スイカ」(突入リプレイ)(【0064】)が表示された場合には(【0081】)、再遊技低確率状態よりも再遊技役の内部当選確率が高い遊技状態である(【0082】)ART(アシストリプレイタイム)遊技状態と呼ばれる(【0083】)再遊技高確率状態(RT4)に移行する(【0081】)処理を行う(【0108】)、主制御部300と(【0096】)、 l AT突入後に「AT中」との表示がなされ、その後の再遊技役2入賞、再遊技役3入賞-ART突入すると「ART中」との表示がなされる、液晶表示装置157とを備え(図21)、 再遊技役2に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて遊技状態を再遊技高確率準備状態(RT3)に移行させ(【0064】)、再遊技高確率準備状態(RT3)において(【0081】)、停止操作の順番で停止操作がされずに(【0079】)再遊技役4に対応する図柄組み合わせが表示された場合には、再遊技低確率状態(RT0)に移行し(【0081】)、 m 入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための払出枚数表示器127(【0031】)を駆動する駆動回路328を備えている主制御部300と(【0046】)、 n 1回の遊技におけるメダルの払出し枚数から投入枚数の差(差枚数)(【0162】)を累計した値が表示される液晶表示装置157(【0095】)を備え、 o 第1副制御部のRAM408(【0150】)内に、遊技毎に算出される差枚数の値が累計される差枚数カウンタ(【0155】)を設け、 差枚数カウンタの値は、液晶表示装置157に表示するものであり(【0159】)、 p 遊技状態が再遊技低確率状態(RT0)に設定された状態で、AT遊技状態が設定されると、差枚数カウンタの初期設定がされ、さらに差枚数のカウントが実行される(【0212】)、第1副制御部400(【0128】、【0148】、【0161】)と、 q AT遊技状態において差枚数カウンタの値がマイナスの状態でART遊技状態(再遊技高確率状態(RT4))に移行すると、差枚数カウンタの値が0にリセットされる(【0213】)、同第1副制御部400(【0128】、【0148】、【0161】)を備えた、 s スロットマシン100(【0022】)。」 (8)特許異議申立人が平成30年7月19日付け意見書において新たに提示した甲第8号証(特開2012-210333号公報)には、図面と共に以下の事項が記載されている。 (ア) 「【図面の簡単な説明】 【0015】 ・・・ 【図2】本発明の第1の実施の形態であって、各回転リールの図柄の配列を説明するための説明図である。 ・・・ 【図4】本発明の第1の実施の形態であって、役を説明するための説明図である。」 (イ) 「【0016】 (第1の実施の形態) 本発明の第1の実施の形態を、図1~図16に基づいて説明する。 ・・・ (スロットマシン10) 図1に概略を示すように、遊技機としてのスロットマシン10は、・・・」 (ウ) 「【0033】 また、役抽選手段100は、役抽選の結果を演出制御装置22に送信する。 (回転制御手段110) 回転制御手段110は、スタートスイッチ33の操作を契機に、3個すべての回転リール45の回転を開始させるとともに、3個すべての回転リール45の回転駆動を制御するものである。 具体的には、回転制御手段110は、スタートスイッチ33の操作を契機に、3個すべての回転リール45の回転を開始させて、その回転速度が所定の定常速度に達するまで加速処理を行う。そして、回転制御手段110は、回転リール45の回転速度が所定の定常速度に達したときには、回転リール45を所定の定常速度で定速回転させる定速処理を行う。 【0034】 (停止制御手段120) 停止制御手段120は、ストップスイッチ34の操作を契機として、役抽選手段100による役抽選の結果と、ストップスイッチ34が操作された時点における対応する回転リール45の回転位置とに基づいて、各回転リール45の回転を適位置で停止させる停止制御を行うものである。 具体的には、停止制御手段120は、各ストップスイッチ34が操作された際における対応する回転リール45の回転位置である操作位置を、対応するインデックスが検知されてから対応するストップスイッチ34が操作されるまでの間における対応するステッピングモータのステップ数で特定しつつ、有効入賞ライン上に直ちに停止できる図柄(すなわち、回転リール45の操作位置)を基準として、この図柄から回転方向に予め定められた個数(最大スベリコマ数、たとえば4コマ)移動した図柄までの範囲内で、対応する回転リール45を停止させるように形成されている。」 (エ) 「【0041】 また、本実施の形態では、プラム役、赤7プラム役、青7プラム役、BARプラム役、ベル役、チェリー役、特殊役及び再遊技役は、遊技状態の移行条件となっていない。すなわち、たとえばプラム役を構成する図柄の組み合わせが有効入賞ライン上に停止表示されても、遊技状態移行制御手段135は作動せず、現在の遊技状態に維持されたままとなる。 また、本実施の形態では、遊技状態移行制御手段135は、現在の遊技状態を示す信号を演出制御装置22に送信する。たとえば、遊技状態移行制御手段135は、遊技状態を移行させた場合に、移行後の遊技状態を示す信号を演出制御装置22に送信するようにしてもよいし、毎遊技、現在の遊技状態を示す信号を演出制御装置22に送信するようにしてもよい。 ・・・ 【0046】 本実施の形態では、演出制御装置22における演出状態(制御状態)として、通常演出状態と、ボーナス前兆演出状態と、AT前兆演出状態と、ガセ前兆演出状態と、AT状態とがある。演出制御装置22は、各演出状態において、役抽選の結果や、遊技状態などに応じて、遊技を盛り上げる種々の演出を行う。 また、通常演出状態は、通常の演出状態であり、遊技状態が通常状態、内部中状態又はボーナス状態である場合に実行されることがあるものである。また、演出制御装置22は、通常演出状態において、遊技状態がボーナス状態である場合には、ボーナス遊技を盛り上げる特定の演出を行う。 【0047】 また、ボーナス前兆演出状態は、通常演出状態とは異なる演出状態であって、ボーナス役に当選したこと遊技者に報知する場合があるとともに、最大で5回の遊技にわたって実行されるものである。すなわち、ボーナス前兆演出状態は、遊技状態が通常状態又は内部中状態である場合に実行されることがあるものである。 また、AT前兆演出状態は、通常演出状態とは異なる演出状態であって、後述する有利遊技へ移行することを遊技者に報知するとともに、最大で5回の遊技にわたって実行されるものである。また、AT前兆演出状態は、遊技状態が通常状態である場合に実行されることがあるものである。 【0048】 また、ガセ前兆演出状態は、通常演出状態とは異なる演出状態であって、ボーナス役に当選したこと及び後述する有利遊技へ移行することを遊技者に報知することはないもののこれら2つのうちの少なくともいずれか一方を遊技者に期待させるとともに、最大で5回の遊技にわたって実行されるものである。また、ガセ前兆演出状態は、遊技状態が通常状態である場合に実行されることがあるものである。 また、AT状態は、役抽選の結果に関する情報を遊技者に対して報知する報知演出を実行する演出状態である。また、AT状態は、遊技状態が通常状態である場合に実行されることがあるものである。」 (オ) 「【0081】 また、本実施の形態では、有利遊技移行決定手段200は、演出状態がAT状態でなくかつ後述するAT予約フラグが成立していない場合に、通常状態において、役抽選によりボーナス役に当選したときには、モード決定手段150により決定された現在のモード及び選択回数カウンタのカウント値に基づいて選択された移行抽選データテーブル(通常テーブル141a、高確率テーブル141b、第1確定テーブル141c又は第2確定テーブル141d)を参照せずに、ボーナス当選時テーブルを参照して移行抽選の抽選確率を取得し、取得した抽選確率で移行抽選を行い、AT遊技へ移行するか否かを決定する。 また、本実施の形態では、有利遊技移行決定手段200は、演出状態がAT状態でなくかつ後述するAT予約フラグが成立していない場合に、通常状態において、役抽選により特殊役に当選したときには、AT遊技へ移行することを決定する。なお、この場合には、有利遊技移行決定手段200は、所定の抽選確率で移行抽選を行い、AT遊技へ移行するか否かを決定するようにしてもよい。 ・・・ 【0090】 また、本実施の形態では、演出状態制御手段250は、AT前兆演出状態又はガセ前兆演出状態において、役抽選によりボーナス役に当選したときに、実行しているAT前兆演出状態又はガセ前兆演出状態を終了してボーナス前兆演出状態を開始する。なお、演出状態制御手段250は、AT前兆演出状態において、役抽選によりボーナス役に当選したときには、当選したボーナス役に対応するボーナス遊技が終了した後の最初(1回目)の遊技からAT状態を開始する。これにより、AT遊技が開始される(移行する)。 また、本実施の形態では、演出状態制御手段250は、通常演出状態において、役抽選により特殊役に当選した場合に、次の遊技からAT状態を開始する。また、演出状態制御手段250は、AT前兆演出状態又はガセ前兆演出状態において、役抽選により特殊役に当選したときに、実行しているAT前兆演出状態又はガセ前兆演出状態を終了して次の遊技からAT状態を開始する。これにより、AT遊技が開始される(移行する)。」 (カ)図面の図4には、「特殊役」の図柄の組み合わせが「BAR」「BAR」「BAR」であることが図示されている。 (キ)図面の図2には、各回転リールの図柄の配列が図示されるとともに、左リール46、中リール47及び右リール48のそれぞれには図柄が21あり、左リール46、中リール47及び右リール48のそれぞれにひとつずつのみ「BAR」図柄が存在することが図示されている。 そして、上記記載事項(ア)~(オ)、及び図面に記載された事項(カ)~(キ)を総合すると、甲第8号証には、次の事項(以下、「甲8記載の事項」という。)が記載されていると認められる。 (甲8記載の事項) 「l 演出制御装置22における演出状態(制御状態)として、通常演出状態と、ボーナス前兆演出状態と、AT前兆演出状態と、ガセ前兆演出状態と、AT状態とがあり(【0046】)、 通常演出状態において、役抽選により特殊役に当選した場合に、次の遊技からAT状態を開始し(【0090】)、 「特殊役」の図柄の組み合わせは「BAR」「BAR」「BAR」であり(図4)、 左リール46、中リール47及び右リール48のそれぞれには図柄が21あり、左リール46、中リール47及び右リール48のそれぞれにひとつずつ「BAR」図柄が存在し(図2)、 停止制御手段120は、有効入賞ライン上に直ちに停止できる図柄(回転リール45の操作位置)を基準として、この図柄から回転方向に予め定められた個数(最大スベリコマ数、たとえば4コマ)移動した図柄までの範囲内で、対応する回転リール45を停止させるように形成されている(【0034】)、 s スロットマシン10(【0016】)。」 第4 当審の判断 【理由1】(29条1項3号)及び【理由2】(29条2項)について 1 まず、本件発明は、甲1発明と同一であるか、又は甲1発明及び甲6記載の事項に基づいて容易に発明をすることができたものであるか検討する。 (1)本件発明と甲1発明の対比 本件発明と甲1発明とを分説にしたがって対比する。 (a)甲1発明の構成a、b、iにおける「個別に回転可能な3個のリール4a,4b,4cを主要構成要素とする図柄変動装置4」は、本件発明の「変動表示可能な可変表示部」に相当する。そして、スロットマシンにおける個別に回転可能な3個のリールの各々が、識別可能な複数種類の識別情報を有していることは技術常識であるから、甲1発明の構成a、b、iが、本件発明の構成Aを備えていることは明らかである。 (b)甲1発明の構成a、b、iにおける「スロットマシン1」は、本件発明の「遊技機」に相当する。そして、甲1発明は、「図柄変動装置4を作動させる始動レバー15と、図柄変動装置4の各リール4a,4b,4cを停止させる3個のリール停止ボタン16a,16b,16cとを有し」ているのだから、甲1発明のスロットマシン1が、「可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出」するものであることは明らかであり、また、スロットマシンにおいて、表示結果に応じて入賞が発生可能であることは技術常識である。 また、甲1発明の構成a、b、iにおける「遊技機設置島18の配線接続部21」は、本件発明の「外部機器」に相当する。そして、甲1発明のスロットマシン1(遊技機)は、それが有する端子板25の端子25aと、遊技機設置島18の配線接続部21を繋いでおり、遊技に関連する情報を送信していることは技術常識である。 してみれば、甲1発明の構成bが、本件発明の構成Bを備えていることは明らかである。 (c)甲1発明の構成cの、「コネクター300を備えた外部配線200」、「通すようになっている」、「蓋板24の上端に」「切り込まれ」る「割溝29」は、それぞれ、本件発明の「接続部材が有する配線」、「通過可能」、「通過孔」に相当する。 してみると、甲1発明の構成cは、本件発明の構成Cを備えているといえる。 (d)甲1発明の構成d、eにおける「外部配線200のコネクター300を接続する複数の端子25a」は、本件発明の「接続部材が有するコネクタを装着可能なコネクタ受け部」に相当する。 そして、甲1発明の複数の端子25a(コネクタ受け部)は、端子板25が有しており、その端子板25は、スロットマシン1の「蓋板24の内側面」に固着されているのだから、甲1発明の複数の端子25a(コネクタ受け部)がスロットマシン1(遊技機)の内部に設けられていることは明らかである。 してみると、甲1発明の構成d、eは、本件発明の構成D、Eを備えているといえる。 (f)コネクタにおいて、コネクタ受け部に前記コネクタが装着された装着状態が解除される方向が、コネクタがコネクタ受け部から離れる方向であることは、当業者にとって技術常識である。 そうすると、甲1発明における「端子25aからコネクタ300方向に延びる直線」が、本件発明の「コネクタ受け部から前記コネクタ受け部に前記コネクタが装着された装着状態が解除される方向に延びる直線」に相当することは明らかである。 そして、甲1発明における「割溝29から端子25aまで延びる直線と、端子25aからコネクタ300方向に延びる直線とのなす角度が90°以上」は、本件発明の「前記通過孔から前記コネクタ受け部まで延びる直線と、前記コネクタ受け部から前記コネクタ受け部に前記コネクタが装着された装着状態が解除される方向に延びる直線とのなす角度が90°以上」に相当する。 してみると、甲1発明の構成fは、本件発明の構成Fを備えているといえる。 (g)(i)(r)甲1発明の構成a、b、iの「図柄変動装置4の各リール4a,4b,4cを停止させる3個のリール停止ボタン16a,16b,16c」は、遊技者が表示結果を導出させるために操作するボタンであることは明らかであり、本件発明の構成Iの「遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段」に相当する。 してみると、甲1発明の構成a、b、iは、本件発明の構成である 「G 前記遊技機は、 I 遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段と、 R を更に備える」といえる。 (s)甲1発明の構成sの「スロットマシン1」は、本件発明の「遊技機」に相当する。 甲1発明の構成sは、本件発明の構成Sを備えている。 そうすると、上記(a)~(s)によれば、本件発明と甲1発明との一致点及び相違点は以下のとおりである。 (一致点) 「A 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、 B 前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、前記表示結果に応じて入賞が発生可能であり、遊技に関連する遊技関連情報を外部機器に出力可能な遊技機であって、 C 前記遊技機に設けられ、前記遊技機と前記外部機器とを接続する接続部材が有する配線が通過可能な通過孔と、 D 前記遊技機の内部に設けられ、前記接続部材が有するコネクタを装着可能なコネクタ受け部と、 E を備え、 F 前記通過孔から前記コネクタ受け部まで延びる直線と、前記コネクタ受け部から前記コネクタ受け部に前記コネクタが装着された装着状態が解除される方向に延びる直線とのなす角度が90°以上となるように前記コネクタ受け部の位置に対する前記通過孔の位置が設定されており、 G 前記遊技機は、 I 遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段と、 R を更に備える S 遊技機。」 (相違点)(構成G、H、J、K、L、M、N、O、P、Q、R) 本件発明は、 「G 前記遊技機は、 H 前記入賞について発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、 J 遊技者にとって有利な有利状態に移行させる権利が付与されることで、遊技者にとって有利な前記導出操作手段の操作態様を特定可能な特定報知が行われる特定報知状態に制御する特定報知状態制御手段と、 K 特定表示結果が導出されることで、前記有利状態に移行させる有利状態移行手段と、 L 前記特定報知状態の制御が開始された後、前記有利状態に移行した場合、または前記特定表示結果を導出させる操作態様が報知されたにも関わらず前記特定表示結果が導出されなかった場合に、開始演出を実行する開始演出実行手段と、 M 前記入賞のうち付与入賞が発生した場合に遊技用価値を付与する遊技用価値付与手段と、 N 前記遊技用価値付与手段により付与された遊技用価値から遊技に用いた遊技用価値を減算した純増数を表示する純増数表示手段と、 O 前記純増数表示手段による前記純増数の表示に用いる値を計数する計数手段と、 P 前記特定報知状態の制御が開始されるときに前記計数手段による計数値を基準値に設定する第1の基準値設定手段と、 Q 前記開始演出が実行されるときに前記計数手段による計数値が前記基準値未満の場合に、前記有利状態に移行したか否かに関わらず前記計数値を前記基準値に設定する第2の基準値設定手段と、 R を更に備える」 のに対し、甲1発明は係る構成を有しない点。 (2) 判断 本件発明と甲1発明には上記のとおり相違点があり、甲第1号証には上記相違点に係る各構成について示唆もなされていないのだから、本件発明は、甲1発明と同一であるということはできない。 また、甲6記載の事項は、上記「第3 6刊行物の記載(6)」のとおりであり、甲6記載の事項においても、上記相違点に係る各構成を有しているわけではないのだから、本件発明が、甲1発明及び甲6記載の事項に基づいて容易に発明をすることができたものということもできない。 仮に、上記相違点に係る各構成のうち、 「G 前記遊技機は、 H 前記入賞について発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、 I 遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段と、 J 遊技者にとって有利な有利状態に移行させる権利が付与されることで、遊技者にとって有利な前記導出操作手段の操作態様を特定可能な特定報知が行われる特定報知状態に制御する特定報知状態制御手段と、 K 特定表示結果が導出されることで、前記有利状態に移行させる有利状態移行手段と、 M 前記入賞のうち付与入賞が発生した場合に遊技用価値を付与する遊技用価値付与手段と、 R を更に備える」 との事項が、本件特許の出願時において、スロットマシンにおける周知の技術であったとしても、 「G 前記遊技機は、 L 前記特定報知状態の制御が開始された後、前記有利状態に移行した場合、または前記特定表示結果を導出させる操作態様が報知されたにも関わらず前記特定表示結果が導出されなかった場合に、開始演出を実行する開始演出実行手段と、 N 前記遊技用価値付与手段により付与された遊技用価値から遊技に用いた遊技用価値を減算した純増数を表示する純増数表示手段と、 O 前記純増数表示手段による前記純増数の表示に用いる値を計数する計数手段と、 P 前記特定報知状態の制御が開始されるときに前記計数手段による計数値を基準値に設定する第1の基準値設定手段と、 Q 前記開始演出が実行されるときに前記計数手段による計数値が前記基準値未満の場合に、前記有利状態に移行したか否かに関わらず前記計数値を前記基準値に設定する第2の基準値設定手段と、 R を更に備える」 との事項まで、本件特許の出願時において周知の技術ということはできず、本件発明は、甲1発明と実質的に同一であるということはできない。 また、甲6記載の事項においても、上記相違点に係る構成G、L、N、O、P、Q、Rに係る各構成を有しているわけではないのだから、本件発明が、甲1発明及び甲6記載の事項に基づいて容易に発明をすることができたものということもできない。 そして、本件発明は、上記相違点に係る構成Lを備えることにより、RT2(有利状態)に移行したことを遊技者に対して明確に認識させることができるとの効果を奏するものである(本件特許明細書【0410】~【0413】等を参照)。 また、本件発明は、上記相違点に係る構成N~Qを備えることにより、AT開始演出(開始演出)が実行された後の純増数が目減りしている印象を遊技者に対して与えてしまうことを防止できるとの効果を奏するものである(本件特許明細書【0401】等を参照)。 したがって、本件発明は、甲1発明と同一ではなく、甲1発明、または甲1発明及び甲6記載の事項に基づいて容易に発明をすることができたものでもない。 2 本件発明が、甲1発明、甲7記載の事項及び甲8記載の事項に基づいて容易に発明をすることができたものであるかについて。 特許異議申立人は、平成30年7月19日付け意見書において、新たに甲第7号証及び甲第8号証を提示するとともに、本件発明は、甲1発明、甲2発明または甲5発明に、甲7記載の事項及び甲8記載の事項を適用することにより、当業者が容易になし得たものである旨を主張しているので、ここでは、本件発明が、甲1発明に甲7記載の事項及び甲8記載の事項を適用することで、当業者に容易に想到しうるものであるか否かについて検討する。 (1) 本件発明と甲1発明とを対比しての、一致点及び相違点は、上記「1(1)本件発明と甲1発明の対比」のとおりである。 (2) 判断 ア 甲7記載の事項は、上記「第3 6刊行物の記載(7)」のとおりである。 ここで、本件発明と甲7記載の事項とを分説にしたがって対比する。 (a)甲7記載の事項の「複数種類の図柄」、「回転駆動される」、「複数のリール」は、それぞれ本件発明の「各々が識別可能な複数種類の識別情報」、「変動表示可能」、「可変表示部」に相当する。 してみると、甲7記載の事項の構成aは、本件発明の構成Aを備えているといえる。 (b)甲7記載の事項の構成b、h、iでは、「リールの回転を指示」し、「リールの回転を個別に停止させ」、「表示窓上の予め定められた有効ライン上に停止表示された図柄組み合わせが、前記役抽選手段により内部当選した役に対応して定められた図柄組み合わせであるか否かにより役の入賞を判定する」のだから、甲7記載の事項の構成b、h、iは、本件発明の構成Bと、 「可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、前記表示結果に応じて入賞が発生可能」である点で共通していることは明らかである。 (h)甲7記載の事項の構成b、h、iの「複数種類の役から所定の役を抽選により決定する役抽選手段」は、当該抽選を「リールの回転の停止」よりも前に行っていることが技術常識であるから、本件発明の「入賞について発生を許容するか否かを決定する事前決定手段」に相当する。 してみれば、甲7記載の事項の構成b、h、iが、本件発明の構成Hを備えていることは明らかである。 (i)スロットマシンにおいて「リールの回転を個別に停止させる停止操作手段」が遊技者によって操作するものであることは自明なことであるから、甲7記載の事項の構成b、h、iの「リールの回転を個別に停止させる停止操作手段」は、「遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段」に相当する。 してみれば、甲7記載の事項の構成b、h、iは、本件発明の構成Iを備えているといえる。 (j)甲7記載の事項の構成jの「内部当選した役を成立させるために停止操作手段の操作タイミング又は押す順番を報知する演出」、「AT遊技状態」、「第1副制御部400」は、それぞれ本件発明の構成Jの「遊技者にとって有利な前記導出操作手段の操作態様を特定可能な特定報知」、「特定報知状態」、「特定報知状態制御手段」に相当する。 また、甲7記載の事項の後段の構成kによれば、再遊技高確率準備状態(RT3)において、停止操作の順番で停止操作がされて再遊技役3に対応する図柄組み合わせの「リプレイ-リプレイ-スイカ」(突入リプレイ)が表示された場合に、再遊技低確率状態よりも再遊技役の内部当選確率が高い遊技状態であるART(アシストリプレイタイム)遊技状態と呼ばれる再遊技高確率状態(RT4)(本件発明の「遊技者にとって有利な有利状態」に相当。後段の(k)を参照。)に移行するのだから、甲7記載の事項の構成jの「AT遊技状態移行回数」は、本件発明の構成Jの「遊技者にとって有利な有利状態に移行させる権利」に相当するものということができ、同構成jの「AT遊技状態移行回数に1が加算され」ることは、本件発明の「遊技者にとって有利な有利状態に移行させる権利が付与されること」に相当する。 してみれば、甲7記載の事項の構成jは、本件発明の構成Jを備えているといえる。 (k)甲7記載の事項の構成kの「再遊技役3に対応する図柄組み合わせの「リプレイ-リプレイ-スイカ」(突入リプレイ)」、「が表示された場合」は、それぞれ本件発明の「特定表示結果」、「が導出されること」に相当する。 また、甲7記載の事項の構成kの「再遊技高確率状態(RT4)」は、「再遊技低確率状態よりも再遊技役の内部当選確率が高い遊技状態である」のだから、本件発明の「有利状態」に相当するとともに、甲7記載の事項の構成kの「主制御部300」は、本件発明の「有利状態移行手段」に相当する。 してみれば、甲7記載の事項の構成kは、本件発明の構成Kを備えているといえる。 (l)甲7記載の事項の構成lにおける「AT突入後」、「ART突入する」が、それぞれ本件発明の構成Lの「特定報知状態の制御が開始された後」、「有利状態に移行」に相当することは明らかである。 そして、甲7記載の事項の構成lにおいて、「「ART中」との表示」、「液晶表示装置157」は、それぞれ本件発明の構成Lの「開始演出」、「開始演出実行手段」に相当する。 してみると、甲7記載の事項の構成lは、本件発明の構成Lと、 「前記特定報知状態の制御が開始された後、前記有利状態に移行した場合に、開始演出を実行する開始演出実行手段」を備える点では共通するといえるものの、「前記特定表示結果を導出させる操作態様が報知されたにも関わらず前記特定表示結果が導出されなかった場合に、開始演出を実行する」との構成は備えていないものといえる。 さらに、甲7記載の事項の構成lにおける「AT突入後に「AT中」との表示がなされ、その後の再遊技役2入賞」し、「再遊技役2に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて遊技状態を再遊技高確率準備状態(RT3)に移行」し、「再遊技高確率準備状態(RT3)において、停止操作の順番で停止操作がされ」ない場合は、再遊技高確率状態(RT4)に移行せずに再遊技低確率状態(RT0)に移行してしまうのだから、本件発明の構成Lの「特定表示結果を導出させる操作態様が報知されたにも関わらず前記特定表示結果が導出されなかった場合」に相当する。 してみると、甲7記載の事項の構成lは、本件発明の構成Lと、「特定表示結果を導出させる操作態様が報知されたにも関わらず前記特定表示結果が導出されなかった場合」が存在する点では共通するといえるものの、やはり「前記特定表示結果を導出させる操作態様が報知されたにも関わらず前記特定表示結果が導出されなかった場合に、開始演出を実行する」との構成は備えていないものといえる。 (m)甲7記載の事項の構成mの「入賞役に入賞した」、「遊技者に払出されるメダルの枚数」はそれぞれ本件発明の「付与入賞が発生した場合」、「遊技用価値」に相当する。 また、甲7記載の事項の構成mの「払出枚数表示器127」、「駆動回路328」および「主制御部300」は、合わせて本件発明の「遊技用価値付与手段」に相当する。 してみれば、甲7記載の事項の構成mは、本件発明の構成Mを備えているといえる。 (n)甲7記載の事項の構成nの「1回の遊技におけるメダルの払出し枚数から投入枚数の差(差枚数)を累計した値」、「液晶表示装置157」は、それぞれ本件発明の構成nの「遊技用価値付与手段により付与された遊技用価値から遊技に用いた遊技用価値を減算した純増数」、「純増数表示手段」に相当する。 してみれば、甲7記載の事項の構成nは、本件発明の構成Nを備えているといえる。 (o)甲7発明の構成oの「差枚数カウンタ」は、「差枚数の値が累計」され、「値は、液晶表示装置157に表示するもの」であるから、本件発明の構成Oの「純増数表示手段による前記純増数の表示に用いる値を計数する計数手段」に相当するものといえる。 してみれば、甲7記載の事項の構成oは、本件発明の構成Oを備えているといえる。 (p)甲7記載の事項における「AT遊技状態」が本件発明の「特定報知状態」に相当することは、上記(j)にて説示のとおりであり、さらに甲7記載の事項の構成pにおける「AT遊技状態が設定される」ときが、本件発明の「特定報知状態の制御が開始されるとき」に相当することは明らかである。 また、カウンタにおける「初期設定」とは、計数値の初期値として0(基準値)に設定することであることが技術常識であることをふまえると、甲7記載の事項における「差枚数カウンタの初期設定」、「第1副制御部400」がそれぞれ本件発明の構成pの「計数手段による計数値を基準値に設定」、「第1の基準値設定手段」に相当することは明らかである。 してみれば、甲7記載の事項の構成pが、本件発明の構成Pを備えていることは明らかであるといえる。 (q)甲7記載の事項の構成qの「差枚数カウンタの値がマイナスの状態」、「差枚数カウンタの値が0にリセット」、「第1副制御部400」は、それぞれ本件発明の構成Qの「計数手段による計数値が前記基準値未満の場合」、「計数値を前記基準値に設定」「第2の基準値設定手段」に相当する。 また、甲7記載の事項においては、ART遊技状態に移行すると、液晶表示装置157に「「ART中」との表示」(開始演出)がなされる(上記(l)参照)のだから、甲7記載の事項の構成qにおける「ART遊技状態(再遊技高確率状態(RT4))に移行する」ときが、本件発明の構成Qの「開始演出が実行されるとき」に相当することは明らかである。 してみると、甲7記載の事項の構成qは、本件発明の構成Q、Rと、 「有利状態に移行し、開始演出が実行されるときに前記計数手段による計数値が前記基準値未満の場合に、前記計数値を前記基準値に設定する第2の基準値設定手段と、 を更に備える」点では共通するといえるものの、有利状態に移行したか否かに関わらず計数値を基準値に設定する構成は備えていないといえる。 (s)甲7記載の事項における「スロットマシン100」は、本件発明の「遊技機」に相当する。 甲7記載の事項の構成sは、本件発明の構成Sを備えているといえる。 してみると、甲7記載の事項から、 「A 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、 B′前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、前記表示結果に応じて入賞が発生可能である、遊技機であって、 G 前記遊技機は、 H 前記入賞について発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、 I 遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段と、 J 遊技者にとって有利な有利状態に移行させる権利が付与されることで、遊技者にとって有利な前記導出操作手段の操作態様を特定可能な特定報知が行われる特定報知状態に制御する特定報知状態制御手段と、 K 特定表示結果が導出されることで、前記有利状態に移行させる有利状態移行手段と、 L′前記特定報知状態の制御が開始された後、前記有利状態に移行した場合に、開始演出を実行する開始演出実行手段と、 M 前記入賞のうち付与入賞が発生した場合に遊技用価値を付与する遊技用価値付与手段と、 N 前記遊技用価値付与手段により付与された遊技用価値から遊技に用いた遊技用価値を減算した純増数を表示する純増数表示手段と、 O 前記純増数表示手段による前記純増数の表示に用いる値を計数する計数手段と、 P 前記特定報知状態の制御が開始されるときに前記計数手段による計数値を基準値に設定する第1の基準値設定手段と、 Q′前記開始演出が実行されるときに前記計数手段による計数値が前記基準値未満の場合に、前記有利状態に移行したか否かに関わらず前記計数値を前記基準値に設定する第2の基準値設定手段と、 R を更に備える S 遊技機。」 が、本件特許出願前において公知であったということができる。 イ しかし、甲1発明に甲7記載の事項を組み合わせてみても、上記相違点に係る構成である 「L 前記特定報知状態の制御が開始された後、前記有利状態に移行した場合、または前記特定表示結果を導出させる操作態様が報知されたにも関わらず前記特定表示結果が導出されなかった場合に、開始演出を実行する開始演出実行手段と、 Q 前記開始演出が実行されるときに前記計数手段による計数値が前記基準値未満の場合に、前記有利状態に移行したか否かに関わらず前記計数値を前記基準値に設定する第2の基準値設定手段と、 R を更に備える」ものとはならず、また当該構成が本件特許出願時において周知であるともいえない。 ウ また甲8記載の事項は、上記「第3 6刊行物の記載(8)」のとおりである。 甲8記載の事項によれば、演出制御装置22における演出状態(制御状態)として、「通常演出状態と、ボーナス前兆演出状態と、AT前兆演出状態と、ガセ前兆演出状態と、AT状態と」があり、「通常演出状態」と「AT状態」が区別されて記載されていることから、「通常演出状態」がAT状態でないことは明らかである。 また、甲8記載の事項によれば、 「特殊役」の図柄の組み合わせは「BAR」「BAR」「BAR」であり、 左リール46、中リール47及び右リール48のそれぞれには図柄が21あり、左リール46、中リール47及び右リール48のそれぞれにひとつずつ「BAR」図柄が存在し、 停止制御手段120は、有効入賞ライン上に直ちに停止できる図柄(回転リール45の操作位置)を基準として、この図柄から回転方向に予め定められた個数(最大スベリコマ数、たとえば4コマ)移動した図柄までの範囲内で、対応する回転リール45を停止させるように形成されている、 のだから、役抽選によって特殊役に当選したとしても、特殊役(「BAR」「BAR」「BAR」)は、必ず導出されるものではなく、導出されない場合もあるということができる。 そうすると、甲8記載の事項より、 「AT状態(特定報知状態)ではない通常演出状態において、役抽選により特殊役(特定表示結果)に当選した場合に、特殊役(特定表示結果)が導出されてもされなくても、次の遊技からAT状態(特定報知状態)を開始する、スロットマシン(遊技機)」(括弧内は本件発明の対応する構成を示す) が、本件特許出願時において公知であったということができる。 しかし、甲1発明に甲8記載の上記事項を組み合わせてみても、上記相違点に係る構成である 「L 前記特定報知状態の制御が開始された後、前記有利状態に移行した場合、または前記特定表示結果を導出させる操作態様が報知されたにも関わらず前記特定表示結果が導出されなかった場合に、開始演出を実行する開始演出実行手段と、 Q 前記開始演出が実行されるときに前記計数手段による計数値が前記基準値未満の場合に、前記有利状態に移行したか否かに関わらず前記計数値を前記基準値に設定する第2の基準値設定手段と、 R を更に備える」ものとはならず、また当該構成が本件特許出願時において周知であるともいえない。 エ してみると、甲1発明に甲7記載の事項及び甲8記載の事項を適用してみても、本件発明の構成とはならないのだから、本件発明は、甲1発明に甲7記載の事項及び甲8記載の事項を適用しても、当業者に容易に想到しうるものではない。また本件発明は、甲1発明に甲6記載の事項、甲7記載の事項及び甲8記載の事項を適用しても、当業者に容易に想到しうるものでもない。 3 次に、本件発明は、甲2発明と同一であるか、甲2発明、または甲2発明及び甲6記載の事項に基づいて容易に発明をすることができたものであるか検討する。 (1) 本件発明と甲2発明の対比 甲2発明は上記「第3 6刊行物の記載(2)」のとおりであるから、甲2発明は、本件発明と、少なくとも、 「L 前記特定報知状態の制御が開始された後、前記有利状態に移行した場合、または前記特定表示結果を導出させる操作態様が報知されたにも関わらず前記特定表示結果が導出されなかった場合に、開始演出を実行する開始演出実行手段と、 Q 前記開始演出が実行されるときに前記計数手段による計数値が前記基準値未満の場合に、前記有利状態に移行したか否かに関わらず前記計数値を前記基準値に設定する第2の基準値設定手段と、 R を更に備える」構成を有しない点で相違することが明らかである。 (2) 判断 本件発明と甲2発明には上記のとおり相違点があり、甲第2号証には上記相違点に係る各構成について示唆もなされていない。また上記相違点が本件特許出願時において周知の技術であるとする事情もないのだから、本件発明は、甲2発明と同一であるということはできない。 また、甲6記載の事項においても、少なくとも上記相違点L、Qに係る各構成を有しているわけではないのだから、本件発明が、甲2発明及び甲6記載の事項に基づいて容易に発明をすることができたものということもできない。 したがって、本件発明は、甲2発明と同一ではなく、甲2発明、または甲2発明及び甲6記載の事項に基づいて容易に発明をすることができたものでもない。 4 本件発明が、甲2発明、甲7記載の事項及び甲8記載の事項に基づいて容易に発明をすることができたものであるかについて。 特許異議申立人は、平成30年7月19日付け意見書において、本件発明は、甲2発明に、甲7記載の事項及び甲8記載の事項を適用することにより、当業者が容易になし得たものである旨の主張をしているので、当該主張について検討する。 (1) 本件発明と甲2発明の対比 甲2発明は、本件発明と、少なくとも、 「L 前記特定報知状態の制御が開始された後、前記有利状態に移行した場合、または前記特定表示結果を導出させる操作態様が報知されたにも関わらず前記特定表示結果が導出されなかった場合に、開始演出を実行する開始演出実行手段と、 Q 前記開始演出が実行されるときに前記計数手段による計数値が前記基準値未満の場合に、前記有利状態に移行したか否かに関わらず前記計数値を前記基準値に設定する第2の基準値設定手段と、 R を更に備える」構成を有しない点で相違することが明らかであることは、上記「3(1)」にて説示のとおりである。 (2) 判断 ア 甲7記載の事項は、上記「第3 6刊行物の記載(7)」のとおりである。 しかし、甲2発明に甲7記載の事項を組み合わせてみても、上記相違点に係る構成である 「L 前記特定報知状態の制御が開始された後、前記有利状態に移行した場合、または前記特定表示結果を導出させる操作態様が報知されたにも関わらず前記特定表示結果が導出されなかった場合に、開始演出を実行する開始演出実行手段と、 Q 前記開始演出が実行されるときに前記計数手段による計数値が前記基準値未満の場合に、前記有利状態に移行したか否かに関わらず前記計数値を前記基準値に設定する第2の基準値設定手段と、 R を更に備える」ものとはならないことは、上記「2 (2)判断」における説示と同じである。 イ また、甲8記載の事項は、上記「第3 6刊行物の記載(8)」のとおりである。 そして、甲2発明に甲8記載の上記事項を組み合わせてみても、上記相違点に係る構成である 「L 前記特定報知状態の制御が開始された後、前記有利状態に移行した場合、または前記特定表示結果を導出させる操作態様が報知されたにも関わらず前記特定表示結果が導出されなかった場合に、開始演出を実行する開始演出実行手段と、 Q 前記開始演出が実行されるときに前記計数手段による計数値が前記基準値未満の場合に、前記有利状態に移行したか否かに関わらず前記計数値を前記基準値に設定する第2の基準値設定手段と、 を更に備える」ものとはならないこともまた、上記「2 (2)判断」における説示と同じである。 ウ してみると、甲2発明に甲7記載の事項及び甲8記載の事項を適用してみても、本件発明の構成とはならないのだから、本件発明は、甲2発明に甲7記載の事項及び甲8記載の事項を適用しても、当業者に容易に想到しうるものではない。 5 次に、本件発明は、甲5発明及び甲6記載の事項に基づいて容易に発明をすることができたものであるか検討する。 (1) 本件発明と甲5発明の対比 甲5発明は上記「第3 6刊行物の記載(5)」のとおりであり、甲6記載の事項は上記「第3 6刊行物の記載(6)」のとおりであるから、甲5発明及び甲6記載の事項は、本件発明と、少なくとも、 「L 前記特定報知状態の制御が開始された後、前記有利状態に移行した場合、または前記特定表示結果を導出させる操作態様が報知されたにも関わらず前記特定表示結果が導出されなかった場合に、開始演出を実行する開始演出実行手段と、 Q 前記開始演出が実行されるときに前記計数手段による計数値が前記基準値未満の場合に、前記有利状態に移行したか否かに関わらず前記計数値を前記基準値に設定する第2の基準値設定手段と、 R を更に備える」構成を有しない点で相違することが明らかである。 (2) 判断 甲5発明及び甲6記載の事項においては、少なくとも上記相違点L、Qに係る各構成を有しているわけではないのだから、本件発明が、甲5発明及び甲6記載の事項に基づいて容易に発明をすることができたものということはできない。 したがって、本件発明は、甲5発明及び甲6記載の事項に基づいて容易に発明をすることができたものではない。 6 本件発明が、甲5発明、甲6記載の事項、甲7記載の事項及び甲8記載の事項に基づいて容易に発明をすることができたものであるかについて。 特許異議申立人は、平成30年7月19日付け意見書において、本件発明は、甲5発明に、甲7記載の事項及び甲8記載の事項を適用することにより、当業者が容易になし得たものである旨の主張をしているので、当該主張について検討する。 (1) 本件発明と甲5発明の対比 甲5発明は、本件発明と、少なくとも、 「L 前記特定報知状態の制御が開始された後、前記有利状態に移行した場合、または前記特定表示結果を導出させる操作態様が報知されたにも関わらず前記特定表示結果が導出されなかった場合に、開始演出を実行する開始演出実行手段と、 Q 前記開始演出が実行されるときに前記計数手段による計数値が前記基準値未満の場合に、前記有利状態に移行したか否かに関わらず前記計数値を前記基準値に設定する第2の基準値設定手段と、 R を更に備える」構成を有しない点で相違することが明らかであることは、上記「5(1)」にて説示のとおりである。 (2) 判断 ア 甲7記載の事項は、上記「第3 6刊行物の記載(7)」のとおりである。 しかし、甲5発明に甲7記載の事項を組み合わせてみても、上記相違点に係る構成である 「L 前記特定報知状態の制御が開始された後、前記有利状態に移行した場合、または前記特定表示結果を導出させる操作態様が報知されたにも関わらず前記特定表示結果が導出されなかった場合に、開始演出を実行する開始演出実行手段と、 Q 前記開始演出が実行されるときに前記計数手段による計数値が前記基準値未満の場合に、前記有利状態に移行したか否かに関わらず前記計数値を前記基準値に設定する第2の基準値設定手段と、 R を更に備える」ものとはならないことは、上記「2 (2)判断」における説示と同じである。 イ また、甲8記載の事項は、上記「第3 6刊行物の記載(8)」のとおりである。 そして、甲5発明に甲8記載の上記事項を組み合わせてみても、上記相違点に係る構成である 「L 前記特定報知状態の制御が開始された後、前記有利状態に移行した場合、または前記特定表示結果を導出させる操作態様が報知されたにも関わらず前記特定表示結果が導出されなかった場合に、開始演出を実行する開始演出実行手段と、 Q 前記開始演出が実行されるときに前記計数手段による計数値が前記基準値未満の場合に、前記有利状態に移行したか否かに関わらず前記計数値を前記基準値に設定する第2の基準値設定手段と、 R を更に備える」ものとはならないこともまた、上記「2 (2)判断」における説示と同じである。 ウ してみると、甲5発明に、甲7記載の事項及び甲8記載の事項を適用してみても、本件発明の構成とはならないのだから、本件発明は、甲5発明、甲7記載の事項及び甲8記載の事項から、当業者に容易に想到しうるものではない。また本件発明は、甲5発明、甲6記載の事項、甲7記載の事項及び甲8記載の事項から、当業者に容易に想到しうるものでもない。 7 次に、本件発明は、甲3発明、甲4記載の事項及び甲6記載の事項に基づいて容易に発明をすることができたものであるか検討する。 (1) 本件発明と甲3発明の対比 甲3発明は上記「第3 6刊行物の記載(3)」のとおりであるから、甲3発明は、本件発明と、少なくとも、 「L 前記特定報知状態の制御が開始された後、前記有利状態に移行した場合、または前記特定表示結果を導出させる操作態様が報知されたにも関わらず前記特定表示結果が導出されなかった場合に、開始演出を実行する開始演出実行手段と、 Q 前記開始演出が実行されるときに前記計数手段による計数値が前記基準値未満の場合に、前記有利状態に移行したか否かに関わらず前記計数値を前記基準値に設定する第2の基準値設定手段と、 R を更に備える」構成を有しない点で明らかに相違する。 (2) 判断 甲4記載の事項及び甲6記載の事項においては、明らかに上記相違点L、Qに係る各構成を有していないのだから、本件発明が、甲3発明、甲4記載の事項及び甲6記載の事項に基づいて容易に発明をすることができたものということはできない。 したがって、本件発明は、甲3発明、甲4記載の事項及び甲6記載の事項に基づいて容易に発明をすることができたものではない。 8 本件発明が、 ・甲第7号証に記載された発明、甲1発明、及び甲8記載の事項に基づいて容易に発明をすることができたものであるか、 ・甲第7号証に記載された発明、甲2発明、及び甲8記載の事項に基づいて容易に発明をすることができたものであるか、 または、 ・甲第7号証に記載された発明、甲5発明、甲6記載の事項、及び甲8記載の事項に基づいて容易に発明をすることができたものであるか、 について。 特許異議申立人は、平成30年7月19日付け意見書において、 「構成Lは、甲第7号証に甲第8号証を組み合わせることで、当業者であれば容易に想到することができる」(同意見書27ページ25行参照)とも主張しており、当該主張は、甲第7号証を主たる引用例とし、本件発明が、 ・甲第7号証に記載された発明、甲1発明、及び甲8記載の事項に基づいて容易に発明をすることができたものである、 ・甲第7号証に記載された発明、甲2発明、及び甲8記載の事項に基づいて容易に発明をすることができたものである、 または、 ・甲第7号証に記載された発明、甲5発明、甲6記載の事項、及び甲8記載の事項に基づいて容易に発明をすることができたものである、 との主張にもみえなくもない。 (1)そこで、まず本件発明が、甲第7号証に記載された発明、甲1発明、及び甲8記載の事項に基づいて容易に発明をすることができたものであるか否かについても一応検討してみる。 ア 本件発明と甲第7号証記載の発明の対比 甲第7号証に記載の発明(以下、「甲7発明」という)は、上記甲7記載の事項と同じである。 そして、本件発明が、甲7発明、甲1発明、及び甲8記載の事項に基づいて容易に発明をすることができたものというためには、少なくとも本件発明の、 「L 前記特定報知状態の制御が開始された後、前記有利状態に移行した場合、または前記特定表示結果を導出させる操作態様が報知されたにも関わらず前記特定表示結果が導出されなかった場合に、開始演出を実行する開始演出実行手段と、 Q 前記開始演出が実行されるときに前記計数手段による計数値が前記基準値未満の場合に、前記有利状態に移行したか否かに関わらず前記計数値を前記基準値に設定する第2の基準値設定手段と、 R を更に備える」との構成が、甲7発明及び甲8記載の事項から当業者に容易想到であるかを検討すればよいことは明らかである。 イ 判断 甲7発明の、 「l AT突入後に「AT中」との表示がなされ、その後の再遊技役2入賞、再遊技役3入賞-ART突入すると「ART中」との表示がなされる、液晶表示装置157とを備え、 再遊技役2に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて遊技状態を再遊技高確率準備状態(RT3)に移行させ、再遊技高確率準備状態(RT3)において、停止操作の順番で停止操作がされずに再遊技役4に対応する図柄組み合わせが表示された場合には、再遊技低確率状態(RT0)に移行し、」 との構成に対し、甲8記載の事項を適用しようとしても、そもそも甲7発明の構成lの再遊技役3(特定表示結果)は、「AT中」での入賞であって、当該再遊技役3(特定表示結果)に対し、甲8記載の事項の、AT状態(特定報知状態)ではない通常演出状態における、特殊役(特定表示結果)に当選した場合の態様を組み合わせることは、当業者にとって容易想到ということはできない。 仮に、甲7発明に甲8記載の事項を適用したとしても、本件発明の構成Lの「前記特定表示結果を導出させる操作態様が報知されたにも関わらず前記特定表示結果が導出されなかった場合に、開始演出を実行する」との構成や、本件発明の構成Qの「有利状態に移行したか否かに関わらず計数値を基準値に設定する」との構成が得られるものではない。 してみると、甲7発明に甲1発明及び甲8記載の事項を適用してみても、本件発明の構成とはならないのだから、本件発明は、甲7発明に甲1発明及び甲8記載の事項を適用しても、当業者に容易に想到しうるものではない。 (2)上記(1)と同様の理由により、甲7発明に甲2発明及び甲8記載の事項を適用してみても、また、甲7発明に甲5発明、甲6記載の事項及び甲8記載の事項を適用してみても、いずれも本件発明とはならないのだから、本件発明は、甲7発明に甲2発明及び甲8記載の事項から、当業者に容易に想到しうるものではなく、本件発明は、甲7発明に甲5発明、甲6記載の事項及び甲8記載の事項から、当業者に容易に想到しうるものでもない。 第5 特許異議申立人の意見について 特許異議申立人は、平成30年7月19日付け意見書において、今回の訂正請求は、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合しない訂正を含んでいるので、訂正は認められない旨主張している。 具体的には、訂正発明は訂正前の請求項1に係る発明に、技術的関連のない新たな構成G~Rを加えることで、新たな別の目的・効果についての提案がなされているものであり、実質上、特許発明を異ならせたものであるとの主張である。 しかしながら、訂正発明は、訂正前の請求項1に係る発明の各構成を有しているのだから、訂正事項1~14が、いずれも訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更をするものではないことは明らかであって、特許異議申立人の主張は採用することができない。 第5 むすび 以上のことから、上記取消理由、並びに、特許異議申立ての理由及び証拠方法によっては、訂正後の請求項1に係る特許を取り消すことはできない。 よって、結論のとおり決定する。

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2017-701048

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