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特許異議申立

2017-700143

マイクロ波利用可能な衣付食品の製造

審判番号
2017-700143
法域
特許
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
特願2013-550829
登録番号
特許第5970474号(P5970474)
請求日
2017年02月16日
審決日
2018年04月26日
公報発行日
2018年07月27日
結論
訂正認容
当事者
  • 【権利者】クリスプ センセーション ホールディング エスエー
  • 【権利者代理人】塩澤 寿夫
  • 【権利者代理人】渡辺 紫保
  • 【権利者代理人】特許業務法人湘洋内外特許事務所
  • 【異議申立人】加藤 純子
審判長/審判官
  • 審判長 山崎 勝司
  • 審判官 千壽 哲郎
  • 審判官 莊司 英史
分類
P1651.113-YAA(A23L) / P1651.121-YAA(A23L) / P1651.536-YAA(A23L) / P1651.537-YAA(A23L) / P1651.54 -YAA(A23L)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法120条の8特許法135条
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第120条の5第9項、特許法第184条の4第1項、特許法第120条の5第2項、特許法第184条の19、特許法第29条第1項第3号、特許法第29条第2項、特許法第113条第2号、特許法第36条第4項第1号、特許法第36条第6項第1号、特許法第120条の5第7項、特許法第120条の5第4項、特許法第184条の18
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特許第5970474号発明「マイクロ波利用可能な衣付食品の製造」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。

結論

【結 論】 特許第5970474号の明細書及び特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正明細書及び訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1~12〕について訂正することを認める。 特許第5970474号の請求項1、3~12に係る特許を維持する。 特許第5970474号の請求項2に係る特許についての特許異議の申立てを却下する。

理由

【理 由】 第1 手続の経緯 本件特許第5970474号(以下「本件特許」という。)の請求項1~12に係る特許についての出願は、平成28年7月15日にその特許権の設定登録がされ、その後、特許異議の申立て期間内である平成29年2月16日に特許異議申立人加藤純子(以下「申立人」という。)より特許異議の申立てがされ、平成29年4月26日付けで取消理由が通知され、その指定期間内である平成29年7月28日に意見書の提出及び訂正の請求がされ、平成29年9月1日に申立人より意見書の提出がされ、平成29年11月14日付けで取消理由(決定の予告)が通知され、その指定期間内である平成30年2月15日に意見書の提出及び訂正の請求がされ、平成30年3月27日に申立人より意見書が提出されたものである。 なお、平成29年7月28日付け訂正請求書による訂正の請求は、特許法120条の5第7項の規定により、取り下げられたものとみなす。 第2 訂正の請求 1 訂正の内容 平成30年2月15日付け訂正請求書による訂正の請求は、「特許第5970474号の明細書及び特許請求の範囲を、本訂正請求書に添付した訂正明細書及び特許請求の範囲のとおり、訂正後の明細書及び請求項1~12について訂正することを求める」ものであり、その訂正(以下「本件訂正」という。)の内容は、本件特許に係る願書に添付した明細書及び特許請求の範囲を、次のように訂正するものである(下線は、訂正箇所を示す)。 (1) 訂正事項1 特許請求の範囲の請求項1に 「マイクロ波利用可能な冷凍衣付食品の製造方法であって、 前記方法は、 固形又は固化した基材片を準備する工程と、 前記片を水性プレコーティング液でコーティングし、プレコーティング片を形成する工程と、 前記プレコーティング片に結合用パン粉のコーティングを施し、パン粉コーティング片を形成する工程と、 前記パン粉コーティング片にバッターを施し、バッターコーティング片を形成する工程と、 前記バッターコーティング片に被覆用パン粉のコーティングを施し、衣付片を形成する工程と、 前記衣付片を、100秒以上、150℃以上の温度を有する熱い油に接触させて揚げ、70℃を超える中心温度を有するフライコーティング片を生成する工程と、 前記フライコーティング片を凍結装置中に導入し、前記フライコーティング片を凍結する工程と、を含み、 前記凍結する工程は、凍結装置中に導入される際に、前記フライコーティング片の中心温度が50℃以上であり、前記中心温度は、低温凍結によって-15℃未満に下げられる ことを特徴とする方法。」 と記載されているのを、 「マイクロ波利用可能な冷凍衣付食品の製造方法であって、 前記方法は、 固形又は固化した基材片を準備する工程と、 前記片を水性プレコーティング液でコーティングし、プレコーティング片を形成する工程と、 前記プレコーティング片に結合用パン粉のコーティングを施し、パン粉コーティング片を形成する工程と、 前記パン粉コーティング片にバッター(ただし、冷凍フライ類に用いるバッター液であって、食用油脂と、水と、2000Gの条件下における遠心法による保水量が100g/100g以上となる保水性を有する食用保水性物質と、ロスマイルス法により25℃の条件下における0.1重量%含有水溶液として測定した際の起泡力が50mm以上を示す起泡剤と、乳化安定剤とを含むエマルジョンからなることを特徴とするバッター液を除く)を施し、バッターコーティング片を形成する工程と、 前記バッターコーティング片に被覆用パン粉のコーティングを施し、衣付片を形成する工程と、 前記衣付片を、フライ装置で、100秒以上、150℃以上の温度を有する熱い油に接触させて揚げ、70℃を超える中心温度を有するフライコーティング片を生成する工程と、 前記フライコーティング片を、前記フライ装置から出されてから2分未満に極低温凍結装置中に導入し、前記フライコーティング片を凍結する工程と、を含み、 前記凍結する工程は、極低温凍結装置中に導入される際に、前記フライコーティング片の中心温度が70℃以上であり、前記中心温度は、極低温凍結によって-30℃以下に下げられる ことを特徴とする方法。」 に訂正する(請求項1の記載を引用する請求項4~12も同様に訂正する)。 (2) 訂正事項2 特許請求の範囲の請求項2を削除する。 (3) 訂正事項3 特許請求の範囲の請求項3を、独立項の形式に書き改めたうえで、更に以下のように訂正する。 「マイクロ波利用可能な冷凍衣付食品の製造方法であって、 前記方法は、 固形又は固化した基材片を準備する工程と、 前記片を水性プレコーティング液でコーティングし、プレコーティング片を形成する工程と、 前記プレコーティング片に結合用パン粉のコーティングを施し、パン粉コーティング片を形成する工程と、 前記パン粉コーティング片にバッターを施し、バッターコーティング片を形成する工程と、 前記バッターコーティング片に被覆用パン粉のコーティングを施し、衣付片を形成する工程と、 前記衣付片を、フライ装置で、100秒以上、150℃以上の温度を有する熱い油中に入れて揚げ、70℃を超える中心温度を有するフライコーティング片を生成する工程と、 前記フライコーティング片を前記フライ装置の前記熱い油から出された後2分未満に極低温凍結装置中に導入し、前記フライコーティング片を液体ガスに接触させることを含む極低温凍結により凍結する工程と、を含み、 前記凍結する工程は、前記フライコーティング片の中心温度が前記液体ガスに接触させる際に70℃以上であり、前記中心温度は、前記液体ガスとの接触によって-30℃以下に下げられる ことを特徴とする方法。」 に訂正する(請求項3の記載を引用する請求項4~12も同様に訂正する)。 (4) 訂正事項4 特許請求の範囲の請求項4に 「請求項1から3の何れか一項に記載の方法であって、 前記フライコーティング片は、当該片の前記中心温度が-15℃未満となるまで、凍結剤に接する ことを特徴とする方法。」 と記載されているのを、 「請求項1または3に記載の方法であって、 前記フライコーティング片は、極低温凍結装置中で当該片の前記中心温度が-30℃以下となるまで、液体窒素に接する ことを特徴とする方法。」 に訂正する(請求項4の記載を引用する請求項5~12も同様に訂正する)。 (5) 訂正事項5 特許請求の範囲の請求項5に 「請求項1から4の何れか一項に記載の方法であって、 前記フライコーティング片の前記中心温度は、凍結装置に入れられるより前に25℃を超えて大きくは減少しない ことを特徴とする方法。」 と記載されているのを、 「請求項1、3および4の何れか一項に記載の方法であって、 前記フライコーティング片の前記中心温度は、極低温凍結装置に入れられるより前に25℃を超えて大きくは減少しない ことを特徴とする方法。」 に訂正する(請求項5の記載を引用する請求項6~12も同様に訂正する)。 (6) 訂正事項6 特許請求の範囲の請求項6に 「請求項1から5の何れか一項に記載の方法であって、」 と記載されているのを、 「請求項1および3から5の何れか一項に記載の方法であって、」 に訂正する。 (7) 訂正事項7 特許請求の範囲の請求項7に 「請求項1から6の何れか一項に記載の方法であって、」 と記載されているのを、 「請求項1および3から6の何れか一項に記載の方法であって、」 に訂正する。 (8) 訂正事項8 特許請求の範囲の請求項9に 「請求項1から8の何れか一項に記載の方法であって、」 と記載されているのを、 「請求項1および3から8の何れか一項に記載の方法であって、」 に訂正する。 (9) 訂正事項9 特許請求の範囲の請求項10に 「請求項1から9の何れか一項に記載の方法であって、」 と記載されているのを、 「請求項1および3から9の何れか一項に記載の方法であって、」 に訂正する。 (10) 訂正事項10 特許請求の範囲の請求項11に 「請求項1から10の何れか一項に記載の方法であって、」 と記載されているのを、 「請求項1および3から10の何れか一項に記載の方法であって、」 に訂正する。 (11) 訂正事項11 特許請求の範囲の請求項12に 「請求項1から11の何れか一項に記載の方法を使用した、冷凍衣付食品を製造するための装置であって、 前記装置は、 固形又は固化した基材片を形成するよう構成された基材形成装置と、 前記片を受けて、当該片を粘稿の水性コーティング組成物中に入れ、プレコーティング片を生成するよう構成されたコーティング装置と、 前記プレコーティング片を受けて、当該プレコーティング片の上にパン粉層を施し、パン粉コーティング片を形成するよう構成された第一のパン粉塗布装置と、 前記パン粉コーティング片を受けて、当該パン粉コーティング片をバッター中に入れ、バッターコーティング片を形成するよう構成されたバッターコーティング塗布装置と、 前記バッターコーティング片を受けて、当該バッターコーティング片の上にパン粉層を施し、多重コーティング片を形成するよう構成された第二のパン粉塗布装置と、 前記多重コーティング片を受けて、当該多重コーティング片を熱い油中に入れ、熱いフライコーティング片を形成するよう構成されたフライ装置と、 前記熱いフライコーティング片を受けて、当該熱いフライコーティング片を低温で凍結するよう構成された低温凍結装置と、を含む ことを特徴とする装置。」 と記載されているのを、 「請求項1および3から11の何れか一項に記載の方法を使用した、冷凍衣付食品を製造するための装置であって、 前記装置は、 固形又は固化した基材片を形成するよう構成された基材形成装置と、 前記片を受けて、当該片を粘積の水性コーティング組成物中に入れ、プレコーティング片を生成するよう構成されたコーティング装置と、 前記プレコーティング片を受けて、当該プレコーティング片の上にパン粉層を施し、パン粉コーティング片を形成するよう構成された第一のパン粉塗布装置と、 前記パン粉コーティング片を受けて、当該パン粉コーティング片をバッター中に入れ、バッターコーティング片を形成するよう構成されたバッターコーティング塗布装置と、 前記バッターコーティング片を受けて、当該バッターコーティング片の上にパン粉層を施し、多重コーティング片を形成するよう構成された第二のパン粉塗布装置と、 前記多重コーティング片を受けて、当該多重コーティング片を熱い油中に入れ、熱いフライコーティング片を形成するよう構成されたフライ装置と、 前記熱いフライコーティング片を受けて、当該熱いフライコーティング片を極低温で凍結するよう構成された極低温凍結装置と、を含む ことを特徴とする装置。」 に訂正する。 (12) 訂正事項12 明細書の段落【0010】、【0011】、【0013】、【0021】、【0064】、【0076】、【0106】、【0107】に「低温…」と記載されているのを「極低温…」に訂正し、明細書の段落【0011】に「低温で…」と記載されているのを「極低温で…」に訂正する。 具体的には、段落【0010】中の「低温凍結によって」を「極低温凍結によって」に、段落【0011】中の「低温で凍結するよう」を「極低温で凍結するよう」に、段落【0011】中の「低温凍結装置」を「極低温凍結装置」に、段落【0013】中の「低温凍結によって」を「極低温凍結によって」に、段落【0021】中の「本方法でのフライコーティング片の低温凍結は」を「本方法でのフライコーティング片の極低温凍結は」に、段落【0064】中の「低温凍結装置」を「極低温凍結装置」に、段落【0076】中の「低温凍結装置」を「極低温凍結装置」に、段落【0106】中の「低温凍結装置」を「極低温凍結装置」に、段落【0107】中の「低温凍結装置」を「極低温凍結装置」に、それぞれ訂正する。 (13) 訂正事項13 明細書の段落【0076】に「-30℃~35℃以下」と記載されているのを、「-30℃~-35℃以下」に訂正する。 (14) 訂正事項14 明細書の段落【0081】に「ボウルチョッパーを2?3分にわたって稼働させた」と記載されているのを、「ボウルチョッパーを2~3分にわたって稼働させた」に訂正する。 2 訂正の適否 (1) 訂正事項1について ア 訂正の目的について (ア) 訂正事項1は、訂正前の請求項1の「バッター」について、 「ただし、冷凍フライ類に用いるバッター液であって、食用油脂と、水と、2000Gの条件下における遠心法による保水量が100g/100g以上となる保水性をを有する食用保水性物質と、ロスマイルス法により25℃の条件下における0.1重量%含有水溶液として測定した際の起泡力が50mm以上を示す起泡剤と、乳化安定剤とを含むエマルジョンからなることを特徴とするバッター液を除く」との限定を付すことで、特定の組成のバッターを除くものであって、特許請求の範囲を減縮するものである。 (イ) さらに、訂正事項1は、訂正前の請求項1の「前記衣付片を、100秒以上、150℃以上の温度を有する熱い油に接触させて揚げ、70℃を超える中心温度を有するフライコーティング片を生成する工程」について、「フライ装置」で行うことを特定し、また、訂正前の請求項1の「前記フライコーティング片を凍結装置中に導入し、前記フライコーティング片を凍結する工程」における「凍結装置」について、「極低温凍結装置」であることを特定し、さらに、訂正前の請求項1の「前記フライコーティング片を凍結装置中に導入し、前記フライコーティング片を凍結する工程」が「凍結装置中に導入される際に、前記フライコーティング片の中心温度が50℃以上であり、前記中心温度は、凍結によって-15℃以下に下げられる」ことについて、「前記フライコーティング片」を「極低温凍結装置中に導入される際に、前記フライコーティング片の中心温度が70℃以上であ」るように、「前記フライ装置から出されてから2分未満に極低温凍結装置中に導入し」、「前記中心温度」が「極低温凍結によって-30℃以下に下げられる」ことを特定するものであって、特許請求の範囲を減縮するものである。 (ウ) また、訂正事項1は、訂正前の請求項1の「低温凍結」という語について、特許法第184条の4第1項の国際出願日における国際出願の請求の範囲における「cryogenic freezing」という語に基づいて、「極低温凍結」という適切な訳語に訂正するものである。 (エ) そして、訂正事項1は、訂正後の請求項1を引用する訂正後の請求項4~12についても、同様に特許請求の範囲を減縮し、また、誤訳を訂正するものである。 (オ) よって、訂正事項1は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号及び第2号に規定する特許請求の範囲の減縮及び誤記又は誤訳の訂正を目的とするものである。 イ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと 上記アの理由から明らかなように、訂正事項1は、訂正前の請求項1の「バッター」について特定の組成のものを除くように減縮し、かつ、訂正前の請求項1の「フライコーティング片を生成する工程」及び「フライコーティング片を凍結する工程」について減縮し、また、誤訳を訂正するものであるところ、発明のカテゴリーや対象、目的を変更するものではなく、また、訂正後の請求項1を引用する訂正後の請求項4~12についてもカテゴリーや対象、目的を変更するものでもない。 よって、訂正事項1は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第6項に適合する。 ウ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内であること 訂正事項1は、訂正前の請求項1に記載の「バッター」から、特定の組成のバッターを、いわゆる「除くクレーム」により除くものであって、新たな技術的事項を導入するものではないから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正である。 また、訂正事項1は、願書に添付した明細書の「前記第二のパン粉塗布装置の下流に位置し、加熱フライコーティング片を形成するために前記多重コーティング片を熱い油中に入れるよう構成されたフライ装置」(【0064】)という記載、「本方法でのフライコーティング片の低温凍結は、好適には、上記のフライ片を液体ガスか、気化した液体ガス、より望ましくは凍結剤、特に液体窒素に接触させることを含む。」(【0021】)という記載、「前記フライ装置の下流に位置し、前記加熱フライコーティング片を受けて急速に凍結するよう構成された低温凍結装置」(【0064】)という記載、「フライに続いて、加熱フライ製品は、そのまま即刻、30分以内の時間でその中心温度が最大で-25℃以下、通常は-30℃~35℃以下まで低下させられるように、コンベアを用いて低温凍結装置へと入れられる。」(【0076】)という記載、及び、「特に好適な態様においては、フライコーティング片は、凍結装置に導入される際、65℃を超える、望ましくは70℃を超える中心温度を有する。」(【0017】)という記載に基づくものであるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であるし、これら【0021】、【0064】、【0076】、【0106】中の「低温凍結」、「低温凍結装置」という語は、適切な訳語としては「極低温凍結」、「極低温凍結装置」であること(後記「(8)訂正事項12について」参照)に基づくものであるから、国際出願日における国際出願の明細書、請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正である。 よって、訂正事項1は、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項(同法184条の19の規定により読み替える括弧書きの規定を含む)に適合する。 (2) 訂正事項2について ア 訂正の目的について 訂正事項2は、訂正前の請求項2を削除するものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 イ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと 訂正事項2は、訂正前の請求項2の記載を削除するのみであり、発明のカテゴリーや対象、目的を変更するものには該当しないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第6項に適合する。 ウ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内であること 訂正事項2は、訂正前の請求項2の記載を削除するものであり、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項に適合する。 (3) 訂正事項3について ア 訂正の目的について (ア) まず、訂正事項3は、訂正前は請求項1または2を引用していた形式の請求項を独立形式にあらためるものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第4号に規定する他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的とするものである。 (イ) 次に、訂正事項3は、訂正前の請求項1または2を引用する請求項3の「フライコーティング片を生成する工程」について、「フライ装置」で「熱い油中に入れて揚げ」ることを特定し、また、「前記フライコーティング片を凍結装置中に導入し、前記フライコーティング片を凍結する工程」について、「凍結装置」が「極低温凍結装置」であることを特定するとともに、「前記フライコーティング片を前記フライ装置の前記熱い油から出された後2分未満に極低温凍結装置に導入」すること、「前記フライコーティング片を液体ガスに接触させることを含む極低温凍結により凍結する」こと、及び「前記フライコーティング片の中心温度が前記液体ガスに接触させる際に70℃以上であり、前記中心温度は、前記液体ガスとの接触によって-30℃以下に下げられる」ことを特定するものであって、特許請求の範囲を減縮するものである。 (ウ) また、訂正事項3は、訂正前の請求項1または2を引用する請求項3の「低温凍結」という語について、特許法第184条の4第1項の国際出願日における国際出願の請求の範囲における「cryogenic freezing」という語に基づいて、「極低温凍結」という適切な訳語に訂正するものである。 (エ) そして、訂正事項3は、訂正後の請求項3を引用する訂正後の請求項4~12についても、同様に特許請求の範囲を減縮し、また、誤訳を訂正するものである。 (オ) よって、訂正事項3は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号、第2号及び第4号に規定する、特許請求の範囲の減縮、誤記又は誤訳の訂正及び他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的とするものである。 イ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと 上記アの理由から明らかなように、訂正事項3は、訂正前の請求項3の「フライコーティング片を生成する工程」及び「フライコーティング片を凍結装置中に導入し、フライコーティング片を凍結する工程」について減縮し、また、誤訳を訂正するものであるところ、発明のカテゴリーや対象、目的を変更するものではなく、また、訂正後の請求項3を引用する訂正後の請求項4~12についてもカテゴリーや対象、目的を変更するものでもない。 よって、訂正事項3は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第6項に適合する。 ウ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内であること 訂正事項3は、願書に添付した明細書の「前記第二のパン粉塗布装置の下流に位置し、加熱フライコーティング片を形成するために前記多重コーティング片を熱い油中に入れるよう構成されたフライ装置」(【0064】)という記載、「本方法でのフライコーティング片の低温凍結は、好適には、上記のフライ片を液体ガスか、気化した液体ガス、より望ましくは凍結剤、特に液体窒素に接触させることを含む。」(【0021】)という記載、「前記フライ装置の下流に位置し、前記加熱フライコーティング片を受けて急速に凍結するよう構成された低温凍結装置」(【0064】)という記載、「フライに続いて、加熱フライ製品は、そのまま即刻、30分以内の時間でその中心温度が最大で-25℃以下、通常は-30℃~35℃以下まで低下させられるように、コンベアを用いて低温凍結装置へと入れられる。」(【0076】)という記載、「加熱油から出された際、フライ製品は、およそ180℃の外部温度と、およそ90℃の中心温度を有する。この製品は、2分未満の期間で、コンベアによって低温凍結装置に搬送された。」(【0106】)という記載、及び、「特に好適な態様においては、フライコーティング片は、凍結装置に導入される際、65℃を超える、望ましくは70℃を超える中心温度を有する。」(【0017】)という記載に基づくものであるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であるし、これら【0021】、【0064】、【0076】、【0106】中の「低温凍結」、「低温凍結装置」という語が、適切な訳語としては「極低温凍結」、「極低温凍結装置」であること(後記「(8)訂正事項12について」参照)に基づくものであるから、国際出願日における国際出願の明細書、請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正である。 よって、訂正事項3は、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項(同法184条の19の規定により読み替える括弧書きを含む)に適合する。 (4) 訂正事項4について ア 訂正の目的について 訂正事項4は、訂正前の請求項4の「請求項1から3の何れか一項に記載の方法」について、「請求項1または3に記載の方法」とし、上記訂正事項2に係る訂正により請求項2が削除されたことに伴う請求項の引用関係の整合を図るものである。 また、訂正事項4は、訂正前の請求項4の「当該片の前記中心温度が-15℃未満となるまで、凍結剤に接する」ことについて、「極低温凍結装置中で当該片の前記中心温度が-30℃以下となるまで、液体窒素に接する」こととし、中心温度の温度範囲を減縮し、凍結剤を特定するものである。 そして、訂正事項4は、訂正後の請求項4を引用する訂正後の請求項5~12についても、同様に明瞭でない記載を釈明し、特許請求の範囲を減縮しようとするものである。 よって、訂正事項4は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号及び第3号に規定する特許請求の範囲の減縮及び明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 イ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと 上記アの理由から明らかなように、訂正事項4は、請求項の削除に伴う請求項の引用関係の整合を図り、請求項4の中心温度の温度範囲を減縮し、凍結剤を特定するものであるところ、発明のカテゴリーや対象、目的を変更するものではなく、また、訂正後の請求項4を引用する訂正後の請求項5~12についてもカテゴリーや対象、目的を変更するものでもない。 よって、訂正事項4は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第6項に適合する。 ウ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること 訂正事項4は、願書に添付した明細書の「フライに続いて、加熱フライ製品は、そのまま即刻、30分以内の時間でその中心温度が最大で-25℃以下、通常は-30℃~35℃以下まで低下させられるように、コンベアを用いて低温凍結装置へと入れられる。」(【0076】。なお、「35℃」は「-35℃」の明らかな誤記と認める(後記「(9)訂正事項13について」参照))という記載及び「本方法でのフライコーティング片の低温凍結は、好適には、上記のフライ片を液体ガスか、気化した液体ガス、より望ましくは凍結剤、特に液体窒素に接触させることを含む。」(【0021】)という記載に基づくものであるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であるし、これら【0021】、【0076】中の「低温凍結」、「低温凍結装置」という語が、適切な訳語としては「極低温凍結」、「極低温凍結装置」であること(後記「(8)訂正事項12について」参照)に基づくものであるから、国際出願日における国際出願の明細書、請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正である。 よって、訂正事項4は、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項(同法184条の19の規定により読み替える括弧書きの規定を含む)に適合する。 (5) 訂正事項5について ア 訂正の目的について 訂正事項5は、訂正前の請求項5の「請求項1から4の何れか一項に記載の方法」について、「請求項1及び3から4の何れか一項に記載の方法」とし、上記訂正事項2に係る訂正により請求項2が削除されたことに伴う請求項の引用関係の整合を図るものである。 また、訂正事項5は、訂正前の請求項5の「凍結装置」について、「極低温凍結装置」であることを特定するものであって、特許請求の範囲を減縮するものである。 そして、訂正事項5は、訂正後の請求項5を引用する訂正後の請求項6~12についても、同様に明瞭でない記載を釈明し、特許請求の範囲を減縮するものである。 よって、訂正事項5は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号及び第3号に規定する特許請求の範囲の減縮及び明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 イ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと 上記アの理由から明らかなように、訂正事項5は、請求項の削除に伴う請求項の引用関係の整合を図り、請求項5の凍結装置について減縮するものであるところ、発明のカテゴリーや対象、目的を変更するものではなく、また、訂正後の請求項5を引用する訂正後の請求項6~12についてもカテゴリーや対象、目的を変更するものでもない。 よって、訂正事項5は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第6項に適合する。 ウ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること 訂正事項5は、願書に添付した明細書の「本方法でのフライコーティング片の低温凍結は、好適には、上記のフライ片を液体ガスか、気化した液体ガス、より望ましくは凍結剤、特に液体窒素に接触させることを含む」(【0021】)という記載、「フライに続いて、加熱フライ製品は、そのまま即刻、30分以内の時間でその中心温度が最大で-25℃以下、通常は-30℃~35℃以下まで低下させられるように、コンベアを用いて低温凍結装置へと入れられる。」(【0076】)という記載、「この製品は、2分未満の期間で、コンベアによって低温凍結装置に搬送された。」(【0106】)という記載、「ステージ9のフライ製品は直ちに、その中心温度を最高でも-25℃、望ましくは-30℃まで低下させるステージ10の低温凍結装置に輸送される。」(【0107】)という記載に基づくものであるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であるし、これら【0021】、【0076】、【0106】、【0107】中の「低温凍結」、「低温凍結装置」という語が、適切な訳語としては「極低温凍結」、「極低温凍結装置」であること(後記「(8)訂正事項12について」参照)に基づくものであるから、国際出願日における国際出願の明細書、請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正である。 よって、訂正事項5は、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項(同法184条の19の規定により読み替える括弧書きの規定を含む)に適合する。 (6) 訂正事項6~10について ア 訂正の目的について 訂正事項6~10は、訂正前の請求項6、7、9、10及び11について、上記訂正事項2に係る訂正により請求項2が削除されたことに伴う請求項の引用関係の整合を図るものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 イ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと 上記アの理由から明らかなように、訂正事項6~10は、請求項の削除に伴う請求項の引用関係の整合を図るものであるところ、発明のカテゴリーや対象、目的を変更するものではない。 よって、訂正事項6~10は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第6項に適合する。 ウ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること 上記アの理由から明らかなように、訂正事項6~10は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項に適合する。 (7) 訂正事項11について ア 訂正の目的について 訂正事項11は、訂正前の請求項12の「請求項1から11の何れか一項に記載の方法」について、「請求項1および3から11の何れか一項に記載の方法」とし、上記訂正事項2に係る訂正により請求項2が削除されたことに伴う請求項の引用関係の整合を図るものである。 また、訂正事項11は、訂正前の請求項12の「低温」及び「低温凍結装置」について、特許法第184条の4第1項の国際出願日における国際出願の請求の範囲における「cryogenically」、「cryogenic freezer」という語に基づいて、「極低温」、「極低温凍結装置」という適切な訳語に訂正するものである。 よって、訂正事項11は、特許法第120条の5第2項ただし書第2号及び第3号に規定する誤記又は誤訳の訂正及び明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 イ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと 上記アの理由から明らかなように、訂正事項11は、請求項の削除に伴う請求項の引用関係の整合を図り、誤訳を訂正するものであるところ、発明のカテゴリーや対象、目的を変更するものではない。 よって、訂正事項11は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第6項に適合する。 ウ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること 訂正事項11は、願書に添付した明細書の「本方法でのフライコーティング片の低温凍結は、好適には、上記のフライ片を液体ガスか、気化した液体ガス、より望ましくは凍結剤、特に液体窒素に接触させることを含む」(【0021】)という記載、「フライに続いて、加熱フライ製品は、そのまま即刻、30分以内の時間でその中心温度が最大で-25℃以下、通常は-30℃~35℃以下まで低下させられるように、コンベアを用いて低温凍結装置へと入れられる。」(【0076】)という記載、「この製品は、2分未満の期間で、コンベアによって低温凍結装置に搬送された。」(【0106】)という記載、「ステージ9のフライ製品は直ちに、その中心温度を最高でも-25℃、望ましくは-30℃まで低下させるステージ10の低温凍結装置に輸送される。」(【0107】)という記載に基づくものであるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であるし、これら【0021】、【0076】、【0106】、【0107】中の「低温凍結」、「低温凍結装置」という語が、適切な訳語としては「極低温凍結」、「極低温凍結装置」であること(後記「(8)訂正事項12について」参照)に基づくものであるから、国際出願日における国際出願の明細書、請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正である。 よって、訂正事項11は、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項(同法184条の19の規定により読み替える括弧書きの規定を含む)に適合する。 (8) 訂正事項12について ア 訂正の目的について 訂正事項12は、訂正前の明細書の【0010】、【0011】、【0013】、【0021】、【0064】、【0076】、【0106】、【0107】中の「低温」及び「低温で」という記載について、特許法第184条の4第1項の国際出願日における国際出願の請求の範囲における「cryogenic」、「cryogenically」という語に基づいて、それぞれ「極低温」、「極低温で」という適切な訳語に訂正するものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第2号に規定する誤記又は誤訳の訂正を目的とするものである。 イ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと 上記アの理由から明らかなように、訂正事項12は、明細書中の誤訳を訂正するものであるところ、発明のカテゴリーや対象、目的を変更するものではない。 よって、訂正事項12は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第6項に適合する。 ウ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること 訂正事項12は、「極低温」及び「極低温で」という記載が特許法第184条の4第1項の国際出願日における国際出願の請求の範囲における「cryogenic」、「cryogenically」という語の適切な訳語であることを踏まえれば、国際出願日における国際出願の明細書、請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正である。 よって、訂正事項12は、特許法184条の19の規定により読み替える同法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項括弧書きの規定に適合する。 (9) 訂正事項13について ア 訂正の目的について 訂正事項13について、訂正前の明細書の「30分以内の時間でその中心温度が最大で-25℃以下、通常は-30℃~35℃以下まで低下させられるように」(【0076】)という記載中の「-30℃~35℃以下まで」という記載は、その直前「最大で-25℃以下」という記載と明らかに矛盾した記載であり、また、特許法第184条の4第1項の国際出願日における国際出願の明細書の「the core temperature of the fried products is reduced to a maximum of -25℃, usually -30℃ to -35℃ or lower during a period of 30 minutes or less.」という記載からみると、「-30℃~-35℃以下まで」の明らかな誤訳である。 よって、訂正事項13は、特許法第120条の5第2項ただし書第2号に規定する誤記又は誤訳の訂正を目的とするものである。 イ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと 上記アから明らかなように、訂正事項13は、明細書中の誤訳を訂正するものであるところ、発明のカテゴリーや対象、目的を変更するものではない。 よって、訂正事項13は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第6項に適合する。 ウ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること 訂正事項13は、特許法第184条の4第1項の国際出願日における国際出願の明細書に基づいて明らかな誤記を訂正するものであるから、特許法184条の19の規定により読み替える同法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項括弧書きの規定に適合する。 (10) 訂正事項14について ア 訂正の目的について 訂正事項14について、訂正前の明細書の「ボウルチョッパーを2?3分にわたって稼働させた」(【0081】)という記載中の「2?3分」は、日本語として意味を成しておらず、また、特許法第184条の4第1項の国際出願日における国際出願の明細書の「The bowl chopper was then run for two to three minutes」という記載からみると、「2~3分」の明らかな誤記又は誤訳である。 よって、訂正事項14は、特許法第120条の5第2項ただし書第2号に規定する誤記又は誤訳の訂正を目的とするものである。 イ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと 上記アから明らかなように、訂正事項14は、明細書中の誤記又は誤訳を訂正するものであるところ、発明のカテゴリーや対象、目的を変更するものではない。 よって、訂正事項14は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第6項に適合する。 ウ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること 訂正事項14は、特許法第184条の4第1項の国際出願日における国際出願の明細書に基づいて明らかな誤記又は誤訳を訂正するものであるから、特許法184条の19の規定により読み替える同法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項括弧書きの規定に適合する。 (11) 一群の請求項、及び、願書に添付した明細書の訂正に係る請求項について 訂正前の請求項1~12について、請求項2~12はそれぞれ請求項1を直接又は間接に引用しているものであって、訂正事項1によって記載が訂正される請求項1に連動して訂正されるものである。したがって、訂正前の請求項1~12は、特許法第120条の5第4項に規定する一群の請求項である。 また、訂正事項12~14は、当該一群の請求項を対象とするものであり、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第4項に適合する。 3 まとめ したがって、本件訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号ないし第4号に掲げる事項を目的とし、同条第4項並びに同条第9項の規定によって準用する第126条第4項、第5項(同法184条の19の規定により読み替える括弧書きの規定を含む)及び第6項に適合するので、訂正後の請求項〔1~12〕について訂正を認める。 第3 本件特許発明 上記のとおり本件訂正が認められるから、本件特許の請求項1、3~12に係る発明(以下「本件発明1、3~12」という。これらをまとめて「本件発明」ということもある。)は、訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲の請求項1、3~12に記載された事項により特定される、次のとおりのものである。 【請求項1】 マイクロ波利用可能な冷凍衣付食品の製造方法であって、 前記方法は、 固形又は固化した基材片を準備する工程と、 前記片を水性プレコーティング液でコーティングし、プレコーティング片を形成する工程と、 前記プレコーティング片に結合用パン粉のコーティングを施し、パン粉コーティング片を形成する工程と、 前記パン粉コーティング片にバッター(ただし、冷凍フライ類に用いるバッター液であって、食用油脂と、水と、2000Gの条件下における遠心法による保水量が100g/100g以上となる保水性を有する食用保水性物質と、ロスマイルス法により25℃の条件下における0.1重量%含有水溶液として測定した際の起泡力が50mm以上を示す起泡剤と、乳化安定剤とを含むエマルジョンからなることを特徴とするバッター液を除く)を施し、バッターコーティング片を形成する工程と、 前記バッターコーティング片に被覆用パン粉のコーティングを施し、衣付片を形成する工程と、 前記衣付片を、フライ装置で、100秒以上、150℃以上の温度を有する熱い油に接触させて揚げ、70℃を超える中心温度を有するフライコーティング片を生成する工程と、 前記フライコーティング片を、前記フライ装置から出されてから2分未満に極低温凍結装置中に導入し、前記フライコーティング片を凍結する工程と、を含み、 前記凍結する工程は、極低温凍結装置中に導入される際に、前記フライコーテイング片の中心温度が70℃以上であり、前記中心温度は、極低温凍結によって-30℃以下に下げられる ことを特徴とする方法。 【請求項3】 マイクロ波利用可能な冷凍衣付食品の製造方法であって、 前記方法は、 固形又は固化した基材片を準備する工程と、 前記片を水性プレコーティング液でコーティングし、プレコーティング片を形成する工程と、 前記プレコーティング片に結合用パン粉のコーティングを施し、パン粉コーティング片を形成する工程と、 前記パン粉コーティング片にバッターを施し、バッターコーティング片を形成する工程と、 前記バッターコーティング片に被覆用パン粉のコーティングを施し、衣付片を形成する工程と、 前記衣付片を、フライ装置で、100秒以上、150℃以上の温度を有する熱い油中に入れて揚げ、70℃を超える中心温度を有するフライコーティング片を生成する工程と、 前記フライコーティング片を前記フライ装置の前記熱い油から出された後2分未満に極低温凍結装置中に導入し、前記フライコーティング片を液体ガスに接触させることを含む極低温凍結により凍結する工程と、を含み、 前記凍結する工程は、前記フライコーティング片の中心温度が前記液体ガスに接触させる際に70℃以上であり、前記中心温度は、前記液体ガスとの接触によって-30℃以下に下げられる ことを特徴とする方法。 【請求項4】 請求項1または3に記載の方法であって、 前記フライコーティング片は、極低温凍結装置中で当該片の前記中心温度が-30℃以下となるまで、液体窒素に接する ことを特徴とする方法。 【請求項5】 請求項1、3および4の何れか一項に記載の方法であって、 前記フライコーティング片の前記中心温度は、極低温凍結装置に入れられるより前に25℃を超えて大きくは減少しない ことを特徴とする方法。 【請求項6】 請求項1および3から5の何れか一項に記載の方法であって、 前記水性プレコーティング液は、ブルックフィールド型粘度計を用いた3番スピンドル、60rpm、10℃での測定において、300cpの最低粘度を有する ことを特徴とする方法。 【請求項7】 請求項1および3から6の何れか一項に記載の方法であって、 前記結合用パン粉は、0.05-5重量%の添加親水コロイドを含む、粉砕穀粉生地押出物を80重量%以上含有する ことを特徴とする方法。 【請求項8】 請求項7に記載の方法であって、 前記親水コロイドは、グアーガム、ローカストビーンガム、アラビアガム、トラガカントガム、カラヤガム、ガティガム、キサンタンガム、及びこれらの組み合わせを含む一群から選択される ことを特徴とする方法。 【請求項9】 請求項1および3から8の何れか一項に記載の方法であって、 前記バッターは、乾燥物の重量で計算して、デンプン20~55重量%、小麦粉20~55重量%、固形卵(egg solids)3~20重量%を含有する ことを特徴とする方法。 【請求項10】 請求項1および3から9の何れか一項に記載の方法であって、 前記バッターは、前記パン粉コーティング片に施された際に、ブルックフィールド型粘度計を用いた3番スピンドル、60rpmでの測定において、200~1000cPの粘度を有する ことを特徴とする方法。 【請求項11】 請求項1および3から10の何れか一項に記載の方法であって、 前記片に施される前記水性プレコーティング液、前記バッター、及び前記パン粉の総量は、フライ後に前記フライコーティング片が、コーティングされていない固形基材片の重量を25~100%上回る重量を有する ことを特徴とする方法。 【請求項12】 請求項1および3から11の何れか一項に記載の方法を使用した、冷凍衣付食品を製造するための装置であって、 前記装置は、 固形又は固化した基材片を形成するよう構成された基材形成装置と、 前記片を受けて、当該片を粘稠の水性コーティング組成物中に入れ、プレコーティング片を生成するよう構成されたコーティング装置と、 前記プレコーティング片を受けて、当該プレコーティング片の上にパン粉層を施し、パン粉コーティング片を形成するよう構成された第一のパン粉塗布装置と、 前記パン粉コーティング片を受けて、当該パン粉コーティング片をバッター中に入れ、バッターコーティング片を形成するよう構成されたバッターコーティング塗布装置と、 前記バッターコーティング片を受けて、当該バッターコーティング片の上にパン粉層を施し、多重コーティング片を形成するよう構成された第二のパン粉塗布装置と、 前記多重コーティング片を受けて、当該多重コーティング片を熱い油中に入れ、熱いフライコーティング片を形成するよう構成されたフライ装置と、 前記熱いフライコーティング片を受けて、当該熱いフライコーティング片を極低温で凍結するよう構成された極低温凍結装置と、を含む ことを特徴とする装置。 第4 取消理由の概要 取消理由通知に記載した取消理由の概要は、以下のとおりである。 [理由1] 本件発明1~3、5及び12は、その優先日前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。 [理由2] 本件発明1~12は、その優先日前に日本国内又は外国において頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その優先日前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 [理由3] 本件特許は、特許法第184条の4第1項の外国語特許出願に係る特許の願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項が、下記の点で同法第184条の4第1項の国際出願日における国際出願の明細書、請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内にないから、同法第184条の18の規定により読み替える同法第113条第5号に該当する。 <刊行物> 甲第1号証:特開平7-255402号公報 甲第2号証:今井博久ほか監修,豊福肇ほか訳,食品をより安全にするための5つの鍵マニュアル 日本語版,国立保健医療科学院疫学部,平成19年3月20日,p.17-19 甲第3号証:一般社団法人日本冷凍食品協会,冷凍食品自主的取扱基準及び急速冷凍食品の加工及び取扱いに関する国際的実施規範(CAC/RCP 8-1976),平成25年12月,p.13-15 甲第4号証:特開平7-31384号公報 甲第5号証:国際公開第2010/001101号 甲第6号証:特開2008-295360号公報 甲第7号証:特開平2-16938号公報 甲第8号証:社団法人日本冷凍空調学会,食品関係者のための食品冷凍技術,社団法人冷凍空調学会,平成12年11月30日,p.149-152 理由1について 本件発明1~3、5及び12は、甲第1号証に記載された発明である。 理由2について 本件発明1~12は、甲第1号証に記載された発明、甲第2号証~甲第8号証に記載された事項ないしは本件優先日前周知の技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものである。 理由3について 本件特許の請求項1に記載した「低温凍結によって」という事項及び請求項12に記載した「低温で凍結するよう構成された」という事項は、特許法第184条の4第1項の国際出願日における国際出願の明細書、請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内にないものである。 <参照文献> 甲第11号証:国際公開第2012/101025号 甲第12号証:JOHN L.ROGERSほか,QUICK-FROZEN FOODS The Commerce and Technology of Processing, Packaging and Distribution,1972年,FOOD TRADE PRESS LTD,p.121-125 甲第13号証:Kacey Culliney,CO2 or liquid nitrogen:What should bakers choose for cryogenic freezing?,[online],2013年11月6日(2014年5月12日最終更新),[平成29年2月7日検索],インターネット<URL http://www.bakeryandsnacks.com/Processing-packaging> 甲第14号証:社団法人日本冷凍空調学会冷凍空調便覧改訂委員会編集,新版 第6版 冷凍空調便覧 第II巻 機器編,社団法人日本冷凍空調学会,平成18年3月31日,p.375-379 (以下「甲第1号証」等を「甲1」等という。また、「甲第1号証に記載された発明」、「甲第2号証に記載された事項」等を、それぞれ「甲1発明」、「甲2記載事項」等という。) 第5 取消理由についての判断 1 理由3について 事案に鑑み、まず理由3について検討する。 上記第2のとおり本件訂正が認められることにより、訂正前の本件特許の請求項1の「低温凍結によって」という記載及び本件特許の請求項12の「低温で凍結するよう構成された」という記載は、それぞれ「極低温凍結によって」という記載及び「極低温で凍結するよう構成された」という記載となり、特許法第184条の4第1項の国際出願日における国際出願の明細書、請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内のものとなったため、理由3は、理由のないものとなった。 よって、本件発明1及び12に係る特許は、特許法第184条の18の規定により読み替える同法第113条第5号に該当せず、取り消されるべきものとすることはできない。 2 理由1について (1) 甲1発明 甲1には、その比較例2に着目しつつ、甲1の記載全体を総合すると、以下のとおりの甲1発明が記載されている(【請求項2】、【請求項3】、【0001】、【0017】、【0022】~【0026】、【0027】、【0028】、【0032】、【0037】~【0038】、【0044】等参照)。 「 マイクロ波調理用冷凍コロッケの製造方法であって、 じゃがいもと豚挽肉とで作製した野菜コロッケの中種を、 水93重量部及び米澱粉7重量部からなるバッター液(以下「バッター液A」という。)に浸漬させて中種表面にバッター液A層を形成し、 次に、当該バッター液A層上に、ドライパン粉を付着させ、第1のブレッダー層を形成し、 続いて、水50重量部、大豆油50重量部及び2000Gの条件下における遠心法による保水量が200g/100gの食物繊維1重量部の混合液に、乳化粒子径が10μmの大豆蛋白1重量部を添加したo/w型エマルジョンに、ロスマイルス法により25℃の条件下における0.1重量%含有水溶液として測定した際の起泡力が200mmである卵白1重量部を添加混合したバッター液(以下「バッター液B」という。)を塗布し、前記第1のブレッダー層上にバッター液B層を形成し、 当該バッター液B層上に、生パン粉を付着させて第2のブレッダー層を形成して、野菜コロッケのフライ基材を調製し、 得られたフライ基材を180℃のサラダ油で油ちょう処理した後、直ちに-18℃に凍結して冷凍コロッケを調製する、 マイクロ波調理用冷凍コロッケの製造方法。」 (2) 本件発明1について 本件発明1と甲1発明を対比すると、 甲1発明の「マイクロ波調理用冷凍コロッケ」は、本件発明1の「マイクロ波利用可能な冷凍衣付食品」に相当し、 甲1発明の「じゃがいもと豚挽肉とで作製した野菜コロッケの中種」は、本件発明1の「固形又は固化した基材片」に相当し、 甲1発明の「バッター液Aに浸漬させて中種表面にバッター液A層を形成」することは、本件発明1の「前記片を水性プレコーティング液でコーティングし、プレコーティング片を形成する工程」に相当し、 甲1発明の「次に、当該バッター液A層上に、ドライパン粉を付着させ、第1のブレッダー層を形成」することは、本件発明1の「前記プレコーティング片に結合用パン粉のコーティングを施し、パン粉コーティング片を形成する工程」に相当する。 また、甲1発明の「続いて、バッター液Bを塗布し、前記第1のブレッダー層上にバッター液B層を形成」することと、本件発明1の「前記パン粉コーティング片にバッター(ただし、冷凍フライ類に用いるバッター液であって、食用油脂と、水と、2000Gの条件下における遠心法による保水量が100g/100g以上となる保水性を有する食用保水性物質と、ロスマイルス法により25℃の条件下における0.1重量%含有水溶液として測定した際の起泡力が50mm以上を示す起泡剤と、乳化安定剤とを含むエマルジョンからなることを特徴とするバッター液を除く)を施し、バッターコーティング片を形成する工程」とは、「パン粉コーティング片にバッターを施し、バッターコーティング片を形成する工程」という限りにおいて一致し、 同様に、甲1発明の「当該バッター液B層上に、生パン粉を付着させて第2のブレッダー層を形成して、野菜コロッケのフライ基材を調製」することと、本件発明1の「前記バッターコーティング片に被覆用パン粉のコーティングを施し、衣付片を形成する工程」とは、「バッターコーティング片に被覆用パン粉のコーティングを施し、衣付片を形成する工程」という限りにおいて一致する。 そして、甲1発明の「得られたフライ基材を180℃のサラダ油で油ちょう処理」することは、本件発明1の「前記衣付片を」、「150℃以上の温度を有する熱い油に接触させて揚げ」、「フライコーティング片を生成する工程」に相当し、 甲1発明の「凍結して冷凍コロッケを調製する」ことは、本件発明1の「前記フライコーティング片を凍結する工程」に相当する。 よって、本件発明1と甲1発明とは、 「 マイクロ波利用可能な冷凍衣付食品の製造方法であって、 前記方法は、 固形又は固化した基材片を準備する工程と、 前記片を水性プレコーティング液でコーティングし、プレコーティング片を形成する工程と、 前記プレコーティング片に結合用パン粉のコーティングを施し、パン粉コーティング片を形成する工程と、 前記パン粉コーティング片にバッターを施し、バッターコーティング片を形成する工程と、 前記バッターコーティング片に被覆用パン粉のコーティングを施し、衣付片を形成する工程と、 前記衣付片を、150℃以上の温度を有する熱い油に接触させて揚げ、フライコーティング片を生成する工程と、 前記フライコーティング片を凍結する工程と、を含む、 方法。」 である点で一致し、以下の点において相違する。 (相違点1-1) バッターについて、本件発明1は、「冷凍フライ類に用いるバッター液であって、食用油脂と、水と、2000Gの条件下における遠心法による保水量が100g/100g以上となる保水性を有する食用保水性物質と、ロスマイルス法により25℃の条件下における0.1重量%含有水溶液として測定した際の起泡力が50mm以上を示す起泡剤と、乳化安定剤とを含むエマルジョンからなることを特徴とするバッター液」を除くものであるのに対して、甲1発明は、「バッター液B」(水50重量部、大豆油50重量部及び2000Gの条件下における遠心法による保水量が200g/100gの食物繊維1重量部の混合液に、乳化粒子径が10μmの大豆蛋白1重量部を添加したo/w型エマルジョンに、ロスマイルス法により25℃の条件下における0.1重量%含有水溶液として測定した際の起泡力が200mmである卵白1重量部を添加混合したバッター液)、すなわち、本件発明1において除くとされたバッターに該当するものである点。 (相違点1-2) フライコーティング片を生成する工程について、本件発明1は、フライ装置で、100秒以上揚げ、70℃を超える中心温度を有するフライコーティング片としているのに対して、甲1発明は、どのような装置を用いているのかは明らかでなく、また、油ちょう処理の時間及び油ちょう処理後のフライ基材の中心温度についても明らかでない点。 (相違点1-3) フライコーティング片を凍結する工程について、本件発明1は、前記フライコーティング片を、前記フライ装置から出されてから2分未満に極低温凍結装置中に導入し、極低温凍結装置中に導入される際に、前記フライコーテイング片の中心温度が70℃以上であるのに対して、甲1発明は、得られたフライ基材を180℃のサラダ油で油ちょう処理した後、直ちに凍結して冷凍コロッケを調製するものの、凍結して冷凍コロッケを調製するのをどのような装置を用いているのかは明らかでなく、また、油ちょうされたフライ基材の中心温度が、当該フライ基材を装置中に導入する際に何度であるかは明らかでない点。 (相違点1-4) フライコーティング片が凍結によって下げられる温度について、本件発明1は、フライコーティング片の中心温度が、極低温凍結によって-30℃以下に下げられるのに対して、甲1発明は、-18℃に凍結して冷凍コロッケを調製するものである点。 そうすると、本件発明1は、甲1発明とは、少なくとも上記相違点1-1及び相違点1-4において実質的に相違しているといえるから、本件発明1は、甲1発明ではない。 (3) 本件発明3について 本件発明3と甲1発明を、上記(2)における本件発明1と甲1発明との対比も踏まえて対比すると、本件発明3と甲1発明とは、 「 マイクロ波利用可能な冷凍衣付食品の製造方法であって、 前記方法は、 固形又は固化した基材片を準備する工程と、 前記片を水性プレコーティング液でコーティングし、プレコーティング片を形成する工程と、 前記プレコーティング片に結合用パン粉のコーティングを施し、パン粉コーティング片を形成する工程と、 前記パン粉コーティング片にバッターを施し、バッターコーティング片を形成する工程と、 前記バッターコーティング片に被覆用パン粉のコーティングを施し、衣付片を形成する工程と、 前記衣付片を、150℃以上の温度を有する熱い油中に入れて揚げ、フライコーティング片を生成する工程と、 前記フライコーティング片を凍結する工程と、を含む、 方法。」 である点で一致し、以下の点において相違する。 (相違点3-1) フライコーティング片を生成する工程について、本件発明3は、フライ装置で、100秒以上揚げ、70℃を超える中心温度を有するフライコーティング片としているのに対して、甲1発明は、どのような装置を用いているのかは明らかでなく、また、油ちょう処理の時間及び油ちょう処理後のフライ基材の中心温度についても明らかでない点。 (相違点3-2) フライコーティング片を凍結する工程について、本件発明3は、前記フライコーティング片を前記フライ装置の前記熱い油から出された後2分未満に極低温凍結装置中に導入し、液体ガスに接触させることを含む極低温凍結によるものであって、前記フライコーティング片の中心温度が前記液体ガスに接触させる際に70℃以上であるのに対して、甲1発明は、得られたフライ基材を180℃のサラダ油で油ちょう処理した後、直ちに凍結して冷凍コロッケを調製するものの、凍結して冷凍コロッケを調製するのをどのような装置でどのような凍結剤をどのように適用しているのかは明らかでなく、また、油ちょうされたフライ基材の中心温度が、当該フライ基材に凍結剤を適用させる際に何度であるかは明らかでない点。 (相違点3-3) フライコーティング片が凍結によって下げられる温度について、本件発明3は、フライコーティング片の中心温度が、前記液体ガスとの接触によって-30℃以下に下げられるのに対して、甲1発明は、-18℃に凍結して冷凍コロッケを調製するものである点。 そうすると、本件発明3は、甲1発明とは、少なくとも上記相違点3-2及び相違点3-3において実質的に相違しているといえるから、本件発明3は、甲1発明ではない。 (4) 本件発明5及び12について 本件発明5及び12は、本件発明1又は3の発明特定事項をすべて含むものであるところ、上記(2)及び(3)のとおり、本件発明1及び本件発明3はいずれも甲1発明ではないから、本件発明5及び12も甲1発明ではない。 (5) まとめ 以上のとおり、本件発明1、3、5及び12は、甲1発明ではないから、特許法第29条第1項第3号に該当しない。 したがって、本件発明1、3、5及び12に係る特許は、特許法第113条第2号に該当せず、取り消されるべきものとすることはできない。 3 理由2について (1) 本件発明1について ア 本件発明1と甲1発明の一致点及び相違点 本件発明1と甲1発明の一致点及び相違点は、上記2(2)に示したとおりである。 イ 相違点についての判断 (ア) 相違点1-1について 上記相違点1-1に示したとおり、本件発明1のバッターは、甲1発明の「バッター液B」を除くものである。一方、甲1発明については、甲1の特許請求の範囲及び発明の詳細な説明の記載を参照すると、冷凍フライ類に用いるバッター液として上記「バッター液B」を用いることが、甲1発明の課題解決に必要な構成であることが理解される。 よって、甲1に接した当業者にとって、甲4~8及び甲16(特開2007-6770号公報)に「バッター液B」以外のバッター液が示されていたとしても、甲1発明について、バッター液を「バッター液B」以外のものとする動機は生じ得えないし、また、甲1発明のバッター液を「バッター液B」以外のものとすることには阻害要因があるといえる。また、甲2及び3には、バッター液に関して何らの記載も見当たらない。 よって、上記相違点1-1は、当業者が容易に想到し得るものとはいえない。 (イ) 小括 そうすると、上記相違点1-2~相違点1-4について検討するまでもなく、本件発明1は、甲1発明及び甲2~8記載事項ないしは本件優先日前周知の技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。 (2) 本件発明3について ア 本件発明3と甲1発明の一致点及び相違点 本件発明1と甲1発明の一致点及び相違点は、上記2(3)に示したとおりである。 イ 相違点についての判断 (ア) 相違点3-2について 甲2、3、7及び8は、食品ないしはフライ食品の冷凍処理についての記載が見受けられるものであるが、当該甲2、3、7及び8には、上記相違点3-2における本件発明3の「前記フライコーティング片を前記フライ装置の前記熱い油から出された後2分未満に極低温凍結装置中に導入し、液体ガスに接触させることを含む極低温凍結によるものであって、前記フライコーティング片の中心温度が前記液体ガスに接触させる際に70℃以上である」点、特に、中心温度が70℃以上のフライコーティング片を液体ガスと接触させて極低温凍結する点は記載されていない。また、甲4~6には、食品ないしはフライ食品の冷凍処理に関して何らの記載も見当たらない。 よって、上記相違点3-2は、当業者が容易に想到し得るものではない。 (イ) なお念のため、申立人の平成30年3月27日付け意見書に添付された甲17(特開2003-102401号公報)について検討する。 甲17発明は、甲17の記載から、 「油チョウ後のフライ類食品の表層部分を、直ちに20cm/hを超える凍結界面前進速度で超急速凍結させた後、凍結条件を変化させて中具部分を0.1~20cm/hの凍結界面前進速度で凍結させることを特徴とする、冷凍フライ類食品の製造方法。」(【請求項1】)であって、 「前記油チョウ後のフライ類食品の表層部分の超急速凍結が液体窒素浸漬法、液体二酸化炭素浸漬法、液体窒素噴霧法及び液体二酸化炭素噴霧法から選ばれたいずれかの方法で行われる」(【請求項3】)ものと把握できる。 そして、甲17発明における「油チョウ後直ちに」とは、油チョウ済みフライ類食品の中具部分の水分が食品の表層部分に移行しない時間を指し、通常、フライ類食品を油チョウした直後例えば5分以内に行うことが好ましい(【0026】)との定義が示されている。 しかしながら、 a 甲17の 「凍結界面前進速度を上述したように2段階とすることにより、食品全体を一度に超急速凍結させた場合に発生する可能性がある身割れを完全に防止することが可能となるし、また、表層部分のみを超急速凍結することで、食品全体を同じ超急速凍結する場合に比べて液体窒素や液体二酸化炭素の使用量を抑えることができ、コストを低減することが可能となる。」(【0030】)という記載、 「本発明の方法におけるフライ類食品の中具部分の凍結方法は、0.1~20cm/h、より好ましくは1~15cm/hの凍結界面前進速度で凍結させることができる凍結手段であれば、特に制限はない。しかし、表層部分の急速凍結手段として有効な液体窒素浸漬法、液体二酸化炭素浸漬法、液体窒素噴霧法及び液体二酸化炭素噴霧法などの手段を採用すると、上記20cm/h以下の凍結界面前進速度を得ることは困難であり、かつコスト的にも好ましくない。中具部分の冷凍手段としては機械式エアブラスト凍結法を採用することがコスト的にも好ましい。」(【0033】)という記載、 「本発明の油チョウ済みフライ類食品における「表層部分」とは、パン粉及びバッターなどの衣形成材料からなることを意味する。また、「中具部分」は、コロッケのようなフライ類食品に使用されている具材部分を意味している。」(【0031】)という記載、 を踏まえると、甲17発明は、フライ類食品の「衣形成材」に相当する「表層部分」のみ超急速凍結させ、具材部分の「中具部分」は「表層部分」と同様の超急速凍結はさせないものであること、すなわち、本件発明3のように、「フライコーティング片を液体ガスに接触させることを含む極低温凍結」によって、「前記フライコーティング片の中心温度が前記液体ガスに接触させる際に70℃以上であり、前記中心温度は、前記液体ガスとの接触によって-30℃以下に下げられる」ものではない。 b また、甲17発明の「油チョウ後直ちに」とは、時間間隔としては「通常、フライ類食品を油チョウした直後例えば5分以内」であるが、「油チョウ済みフライ類食品の中具部分の水分が食品の表層部分に移行しない時間を指」すものであって、本件発明3のように、「フライコーティング片の中心温度が前記液体ガスに接触させる際に70℃以上であ」るようにするための時間間隔であるとはいえない。すなわち、甲17発明には、油チョウ済みフライ類食品の中具中心部の温度を凍結処理の際に70℃以上とする技術思想はない。 このことは、甲17に 「仕上がり20g(中具12g、バッター4g、パン粉4g)の未加熱のポテトコロッケを、170~180℃のサラダ油にてフライ処理した。この油チョウ済みポテトコロッケを、直ちに-30℃にてエアブラスト凍結した群、直ちに別々に液体窒素に10秒間、30秒間、60秒間、それぞれ浸漬し、その後、それぞれの群を-30℃でエアブラスト凍結した群、直ちに液体窒素に2分30秒浸漬凍結した群、として凍結した。それぞれの群についての凍結条件における中具表面及び中具中心の凍結曲線を図2及び図3に、また、表層部分及び中具部分の凍結界面前進速度を表1に示した。」(【0036】) という実施例等が示されているところ、170~180℃のサラダ油にてフライ処理した油チョウ済みポテトコロッケを直ちに凍結処理をおこなっているものについて、【図3】を参照すると、凍結処理開始時点(経過時間0分)における当該コロッケの中具中心部の温度はいずれも70℃を下回る温度となっていることからも理解される。 c なお、甲17には、「油チョウ済みポテトコロッケを、直ちに液体窒素に2分30秒浸漬凍結した群(液体窒素で全体凍結したもの)」(【0036】)が比較例として示されており、凍結処理の全行程を液体ガスに接触させて行う点において本件発明3に類するものであるが、上述の【図3】のとおり、当該比較例も凍結処理開始時点(経過時間0分)における中具中心部の温度が70℃を下回る温度である点で本件発明3と相違するのはもちろん、当該比較例は、【表2】、【0040】の官能評価結果に示されるように評価の低いものであるところ、甲17に接した当業者であれば、そのような評価の劣る凍結処理を採用しようとする動機は生じ得ない。 d 以上のとおりであるから、甲17の存在は、上記相違点3-2についての上記判断を左右するものではない。 (ウ) 小括 そうすると、上記相違点3-1及び相違点3-3について検討するまでもなく、本件発明3は、甲1発明及び甲2~8記載事項ないしは本件優先日前周知の技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。 (3) 本件発明4~12について 本件発明4~12は、本件発明1又は3の発明特定事項をすべて含むものであるところ、上記(1)及び(2)のとおり、本件発明1及び本件発明3はいずれも甲1発明及び甲2~8記載事項ないしは本件優先日前周知の技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものとはいえないから、本件発明4~12も甲1発明及び甲2~8記載事項ないしは本件優先日前周知の技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。 (4) まとめ 以上のとおり、本件発明1、3~12は、甲1発明及び甲2~8記載事項ないしは本件優先日前周知の技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものとはいえないから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものとすることはできない。 したがって、本件発明1、3~12に係る特許は、特許法第113条第2号に該当せず、取り消されるべきものとすることはできない。 第6 取消理由通知において採用しなかった特許異議申立理由について 1 取消理由通知において採用しなかった特許異議申立理由の概要 [理由4] 特許法第36条第4項第1号違反(特許異議申立書54頁末行~55頁下から7行) 飲食品の食感は、飲食品の形態・状態や様々な含有成分の複合的な影響により形成されることが通常であることから、当業者といえども、実験結果なしに、飲食品の食感に関する作用効果を予測することは一般的に困難であるところ、本件特許明細書には、電子レンジで再加熱または調理された冷凍衣付食品について、衣の歯応え、食材のジューシーさを確認した実験例は何ら示されていない。 よって、本件特許明細書の発明の詳細な説明は、本件発明が「優れた食感、特に歯応えの良い衣とジューシーな食材とが組み合わされたインスタント食品を製造するための、電子レンジでの再加熱又は調理が可能な冷凍衣付食品の製造方法を提供する」という発明の課題に有効であることが、当業者が理解できるように記載されているとは認められない。 [理由5] 特許法第36条第6項第1号違反(特許異議申立書55頁下から6行~56頁下から5行) 本件特許の特許請求の範囲の記載は、フライコーティング片を油ちょう後凍結するまでどの程度の時間間隔を置くかを規定しておらず、水分蒸発に起因して衣の食感が大きく低下した態様も包含する、本件発明の作用効果を奏しない態様を含み得るものとなっているから、本件特許の特許請求の範囲の記載まで、本件特許明細書の記載を拡張ないし一般化することはできない。 よって、本件特許の特許請求の範囲の記載は、特許を受けようとする発明が発明の詳細な説明に記載したものであるとはいえない。 2 上記特許異議申立理由についての判断 (1) 理由4について 本件発明1及び3は、製造方法の発明であるところ、本件特許明細書の発明の詳細な説明には、その方法が使用できるように、用いる食材や製造装置の説明、各製造工程の説明が記載されており、当業者が本件発明1及び3の実施をすることができる程度に明確かつ十分な記載がされているものといえる。 そして、本件発明1及び3について、本件特許明細書の発明の詳細な説明には、「優れた食感、特に歯応えの良い衣とジューシーな食材とが組み合わされたインスタント食品を製造するための、電子レンジでの再加熱又は調理が可能な冷凍衣付食品の製造方法を提供する」という本件発明の課題に有効であることを示す具体的な実施例は示されていないものの、本件特許明細書中の、 「水分の多い中心部を包んでいながらも歯応えが良い衣を有する、電子レンジでの加熱が可能なインスタント加熱製品を得ることができる冷凍衣付食品の製造のためには、凍結条件が重要であることが知られている。さらに具体的には、フライコーティング片の中心温度は、フライ後急速に、すなわち、フライ片の中心温度がまだ高いうちに下げられなければならないことが見出されている。理論に束縛されることを望むものではないが、フライ片の急速な凍結は、製品の構造的完全性を高め、氷の結晶の形成を減少させ、製品内で形成されるどのような氷の粒子の大きさをも縮小させるだろうと考えられる。もし、バッターとパン粉が施された製品中に氷の結晶が存在すれば、それらは中心部においてホットスポットとなり、電子レンジ内で過熱状態となる可能性がある。また、保管時における氷の結晶の移動は、加熱中に表面のコーティング付近に過度の水分の発散をもたらしうる、局在する氷の増大につながる可能性もある。」(【0015】)という記載、 「凍結中に形成される氷の結晶を最小にするためには、フライ片は、フライ後にできる限り急速に、凍結装置内に導入されなければならない。従って、フライコーティング片の中心温度は、フライ片が凍結装置に導入されるより前に、特に、液体ガスに接触する前に、望ましくは25℃を超えて、より望ましくは20℃を超えて、最も望ましくは15℃を超えて大きくは減少しないだろう。」【0016】という記載、 「特に好適な態様においては、フライコーティング片は、凍結装置に導入される際、65℃を超える、望ましくは70℃を超える中心温度を有する。」(【0017】)という記載、 を参酌することにより、具体的な実施例の例示がなくとも、本件発明の課題とその解決手段との関係を当業者は理解することができる。 よって、本件特許明細書の発明の詳細な説明は、当業者が本件発明1及び3の実施をすることができる程度に明確かつ十分に記載したものでないとまではいえない。 本件発明1又は3の発明特定事項をすべて含む本件発明4~12についても同様である。 (2) 理由5について 本件特許明細書の発明の詳細な説明の上記【0015】、【0016】及び【0017】の記載によって、本件発明の課題とその解決手段との関係を当業者は理解することができるところ、上記第2のとおり本件訂正が認められることにより、本件発明1は、「前記フライコーティング片を、前記フライ装置から出されてから2分未満に極低温凍結装置中に導入し」、「極低温凍結装置中に導入される際に、前記フライコーテイング片の中心温度が70℃以上であ」ることが特定され、同様に、本件発明3は、「前記フライコーティング片を前記フライ装置の前記熱い油から出された後2分未満に極低温凍結装置中に導入し」、「前記フライコーティング片の中心温度が前記液体ガスに接触させる際に70℃以上であ」ることが特定されることにより、いずれも発明の詳細な説明の上記記載により当業者が本件発明の課題を解決できると認識できる範囲内のものといえる。 本件発明1又は3の発明特定事項をすべて含む本件発明4~12についても同様である。 よって、本件特許の特許請求の範囲の請求項1、3~12の記載は、特許を受けようとする発明が発明の詳細な説明に記載したものでないとすることはできない。 3 小括 以上のとおり、本件発明1、3~12についての発明の詳細な説明の記載は、特許法第36条第4項第1号に規定する要件を満たしていないとはいえず、また、本件特許の請求項1、3~12の記載は、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていないとはいえない。 したがって、本件発明1、3~12に係る特許は、特許法第113条第4号に該当せず、取り消されるべきものとすることはできない。 第7 むすび 以上のとおり、取消理由通知に記載した取消理由及び特許異議申立書に記載した特許異議申立理由によっては、本件発明1、3~12に係る特許を取り消すことはできない。 また、他に本件発明1、3~12に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。 そして、上記第2のとおり、本件訂正が認められることにより、請求項2は削除され、本件特許の請求項2についての本件特許異議の申立ては、その対象が存在しないものとなった。 よって、本件特許の請求項2についての本件特許異議の申立ては、不適法であって、その補正をすることができないものであることから、特許法第120条の8で準用する同法第135条の規定により、却下すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。

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2017-700143

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