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特許訂正審判

2017-390140

プロペラファン、流体送り装置および成形用金型

審判番号
2017-390140
法域
特許
審判種別
訂正審判(訂正の審決)
出願番号
特願2012-089282外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2017年12月05日
審決日
2018年03月23日
公報発行日
2018年06月29日
結論
訂正認容
審判長/審判官
分類
P141 .852-Y (F04D)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法126条1項特許法126条5項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第126条第1項、特許法第131条の2第1項、特許法第126条第5項、特許法第126条第6項、特許法第126条第7項
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特許第5629720号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】 特許第5629720号の明細書及び図面を本件審判請求書に添付された訂正明細書及び図面のとおり訂正することを認める。

理由

【理 由】 第1 手続の経緯 本件訂正審判の請求に係る特許第5629720号(以下「本件特許」という。)は、平成24年4月10日の出願であって、平成26年10月10日にその特許権の設定登録がなされたものである。 そして、平成29年12月5日付けで本件訂正審判の請求がなされ、平成30年1月23日付けで訂正拒絶理由が通知され、平成30年2月22日付けで意見書が提出されるとともに手続補正がなされたものである。 第2 平成30年2月22日付け手続補正(以下、「本件補正」という。)の適否について 1.本件補正の内容 本件補正は、平成30年1月23日付けの訂正拒絶理由において特許法第126条第1項ただし書各号に掲げる事項を目的とするものではなくかつ同条第6項の規定に適合しないと指摘した訂正事項5について、平成29年12月5日付け審判請求書(以下、「本件審判請求書」という。)の「6 請求の理由」から削除し、併せて本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲を削除するとともに、同訂正拒絶理由において特許法第126条第1項ただし書各号に掲げる事項を目的とするものではないと指摘し、本件審判請求書の「6 請求の理由」に記載がなかった訂正事項6について、本件審判請求書に添付された訂正明細書の記載を設定登録時の明細書の記載に戻すものである。 2.本件補正の適否の判断 本件補正の内容は、いずれも、訂正事項の削除に該当し、審判請求書の要旨を変更するものではなく、特許法第131条の2第1項の規定に適合するから、本件補正を認める。 第3 請求の趣旨 本件訂正審判の請求の趣旨は、特許第5629720号の明細書、特許請求の範囲、図面を本件審判請求書に添付した訂正明細書、特許請求の範囲、図面のとおり訂正することを認める、との審決を求めるものである。 ただし、本件補正の結果(前記「第2」参照)、特許請求の範囲についての訂正事項は、本件審判請求書の「6 請求の理由」から削除され、併せて本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲も削除された。 第4 本件訂正内容 本件訂正の内容は、次のとおりである。 1.訂正事項1 図11の部材番号「104」の位置を訂正する。 2.訂正事項2 明細書の段落0060に「外側領域32における前縁部22上の点と外側領域32における後縁部24上の点とを結ぶことにより、仮想直線33L(図23参照)が形成される」と記載されているのを、 「外側領域32における外縁部23上の点と外側領域32における後縁部24上の点とを結ぶことにより、仮想直線33L(図23参照)が形成される」に訂正する。 3.訂正事項3 図23の部材番号「22」を「23」に訂正する。 4.訂正事項4 明細書の段落0061に「図23に示すように、本実施の形態における翼21の外側領域32は、前縁部22および後縁部24を両端として外側領域32の中腹部が仮想直線33Lから吸込側に向かって遠ざかるように湾曲し、翼面28(外側領域32)の正圧面26側が凹となり翼面28(外側領域32)の負圧面27側が凸となるように反った形状を有している」と記載されているのを、 「図23に示すように、本実施の形態における翼21の外側領域32は、外縁部23および後縁部24を両端として外側領域32の中腹部が仮想直線33Lから吸込側に向かって遠ざかるように湾曲し、翼面28(外側領域32)の正圧面26側が凹となり翼面28(外側領域32)の負圧面27側が凸となるように反った形状を有している」に訂正する。 第5 当審の判断 1.訂正の目的の適否について (1)訂正事項1 明細書の図面の簡単な説明の記載(段落0019参照)並びに段落0024の「以下、図2~図10を参照して、プロペラファン110の基本的な構造について説明する。」との記載、段落0045の「図11および図12(ならびに図2~図10)を参照して、プロペラファン110の翼面28は、内側領域31、外側領域32、および、連結部33を有する。」との記載からみて、図2~12は、いずれも、本件特許に係る発明の実施の形態1に係るプロペラファン110を説明した図である。 明細書の段落0035には、プロペラファン110に関して、「翼先端部104は、中心軸101から見て前縁部22の半径方向外側に配置される。翼先端部104は、前縁部22と次述する外縁部23とが接続される部分である。本実施の形態における翼先端部104は、翼21の中で最も回転方向の側に位置している。」と記載されており、図4、6及び12の記載からも、明細書の段落0035の前記記載と同様の事項が理解できる。 加えて、明細書の段落0050には、プロペラファン110に関して、「連結部33の前端部33Aは、翼先端部104寄りに位置し、後縁部24からは離れて設けられている。本実施の形態における連結部33の前端部33Aは、翼先端部104から回転方向とは反対側に向かって翼面28の内側にわずかに変位した位置に設けられている(図4、図6、図11、および図12参照)。」と記載されており、図4、6及び12の記載からも、明細書の段落0050の前記記載と同様の事項が理解できる。 これに対し、訂正前の図11の記載では、翼先端部104が、前縁部22と外縁部23とが接続される部分ではなく、外縁部23上に位置しており、翼21の中で最も回転方向の側にも位置しておらず、さらに連結部33の前端部33Aからも離間している。 したがって、訂正前の図11の、翼先端部104の記載は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下、「本件特許明細書等」という。)のその余の記載と整合しておらず、誤記であることは明らかである。そして、訂正後の図11の、翼先端部014の記載は、前縁部22と外縁部23とが接続される部分であって、翼21の中で最も回転方向の側に位置し、かつ連結部33の前端部33Aとも近接しており、本件特許明細書等のその余の記載と整合しているから、正しい記載であることは明らかである。 以上のことから、訂正事項1は、誤記の訂正を目的とするものである。 (2)訂正事項2 明細書の段落0060は、その記載からみて、図23について説明した段落である。そして、図23は、明細書の図面の簡単な説明の記載及び明細書の段落0060の「図23は、図11中のXXIII-XXIII線に沿った矢視断面図である。」との記載からみて、図11中のXXIII-XXIII線に沿った矢視断面図であって、図11と同様に、本件特許に係る発明の実施の形態1に係るプロペラファン110を説明した図である。 プロペラファン110に関して、明細書の段落0050には、「連結部33の前端部33Aは、翼先端部104寄りに位置し、後縁部24からは離れて設けられている。本実施の形態における連結部33の前端部33Aは、翼先端部104から回転方向とは反対側に向かって翼面28の内側にわずかに変位した位置に設けられている(図4、図6、図11、および図12参照)。」と記載され、同段落0052には、「本実施の形態における連結部33の後端部33Bは、中心軸101の半径方向における後縁部24の略中央位置から回転方向に向かって翼面28の内側にわずかに変位した位置に設けられている(図4、図6、図11、および図12参照)。」と記載されており、図4、6及び12の記載からも、明細書の段落0050及び0052の前記記載と同様の事項が理解できる。さらに、明細書の段落0046の「外側領域32は、翼後端部105をその一部に含み、連結部33および内側領域31に比べて中心軸101の半径方向の外側に位置する。」との記載及び明細書の段落0033~0039の記載をも踏まえれば、プロペラファン110において、外側領域32は、外縁部23、後縁部24及び翼後端部105はその一部に含むが、前縁部22は含まないことが理解できる。 これに対し、訂正前の段落0060の「外側領域32における前縁部22上の点と外側領域32における後縁部24上の点とを結ぶことにより、仮想直線33L(図23参照)が形成される」との記載は、外側領域32が前縁部22をその一部に含むことを意味するから、本件特許明細書等のその余の記載と整合しておらず、誤りであることは明らかである。 一方、前記のとおり、図23は、図11中のXXIII-XXIII線に沿った矢視断面図であるから、図23に記載された仮想直線33L上の点は、必然的に当該XXIII-XXIII線上の点ということになる。そして、訂正事項1により訂正された図11を参照すると、XXIII-XXIII線は、連結部33の後端部33Bよりも半径方向外側において後縁部24と交差し、さらに前縁部22ではなく、翼先端部104及び連結部33の前端部33Aよりも半径方向外側において外縁部23と交差している。 また、明細書の段落0061の「図23に示すように、本実施の形態における翼21の外側領域32は、」との記載を踏まえても、図23は、プロペラファン110の外側領域32の断面図であって、先に検討したとおり、プロペラファン110の外側領域32は、外縁部23及び後縁部24はその一部に含むが、前縁部22は含まない。 そうすると、訂正後の段落0060の「外側領域32における外縁部23上の点と外側領域32における後縁部24上の点とを結ぶことにより、仮想直線33L(図23参照)が形成される」との記載は、本件特許明細書等のその余の記載と整合しているから、正しい記載であることは明らかである。 以上のことから、訂正事項2は、誤記の訂正を目的とするものである。 (3)訂正事項3 前記「第5 1.(2)」において検討したとおり、図23は、図11中のXXIII-XXIII線に沿った矢視断面図であって、プロペラファン110の外側領域32の断面図である。そして、XXIII-XXIII線は、連結部33の後端部33Bよりも半径方向外側において後縁部24と交差し、さらに前縁部22ではなく、翼先端部104及び連結部33の前端部33Aよりも半径方向外側において外縁部23と交差している。また、プロペラファン110の外側領域32は、前縁部22はその一部に含まない。 これに対し、訂正前の図23の記載では、プロペラファン110の外側領域32の断面の図中左端部が前縁部22となっている。したがって、訂正前の図23の、前縁部22の記載は、本件特許明細書等のその余の記載と整合しておらず、誤記であることは明らかである。 さらに、前記のとおり、XXIII-XXIII線は、翼先端部104及び連結部33の前端部33Aよりも半径方向外側において外縁部23と交差し、連結部33の後端部33Bよりも半径方向外側において後縁部24と交差しているから、図23に記載された、プロペラファン110の外側領域32の断面は、当然、一方の端部が前縁部23となり、他方の端部が後縁部24となる。 そして、訂正後の図23の記載は、プロペラファン110の外側領域32の断面の図中左端部は外縁部23であり、図中右端部は後縁部24となっており、本件特許明細書等のその余の記載と整合しているから、正しい記載であることは明らかである。 以上のことから、訂正事項3は、誤記の訂正を目的とするものである。 (4)訂正事項4 前記「第5 1.(2)」において検討したとおり、プロペラファン110の外側領域32は、外縁部23及び後縁部24はその一部に含むが、前縁部22は含まない。 これに対し、訂正前の段落0061の「図23に示すように、本実施の形態における翼21の外側領域32は、前縁部22および後縁部24を両端として」との記載は、外側領域32が前縁部22をその一部に含むことを意味するから、本件特許明細書等のその余の記載と整合しておらず、誤りであることは明らかである。 そして、前記「第5 1.(2)」においても検討した、明細書の段落0033~0039、0046、0050及び0052並びに図4、6及び12の記載から、翼21の外側領域32は、外縁部23および後縁部24を両端としていることが理解できる。 そうすると、訂正後の段落0061の「図23に示すように、本実施の形態における翼21の外側領域32は、外縁部23および後縁部24を両端として」との記載は、本件特許明細書等のその余の記載と整合しているから、正しい記載であることは明らかである。 以上のことから、訂正事項4は、誤記の訂正を目的とするものである。 2.本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であるか否かについて 訂正事項1ないし4の内容は、前記「第5 1.」において検討したとおり、いずれも、本件特許明細書等のその余の記載と整合する。 したがって、訂正事項1ないし4は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項の規定に適合するものである。 3.特許請求の範囲の実質上の拡張・変更の存否について 訂正事項1ないし4は、前記「第5 1.」において検討したとおり、本件特許明細書等の記載全体から誤記であることが明らかである記載を、同じく本件特許明細書等の記載全体から正しい記載であることが明らかである記載に訂正するものであって、本件特許明細書等の特許請求の範囲に記載された事項の解釈に影響を及ぼすものではない。 したがって、訂正事項1ないし4は、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項の規定に適合するものである。 4.独立特許要件について 訂正事項1ないし4は、前記「第5 1.」において検討したとおり、いずれも、誤記の訂正を目的とするものであって、本件特許明細書等の特許請求の範囲に記載された事項の解釈に影響を及ぼすものではないから、当該訂正後における特許請求の範囲に記載されている事項により特定される発明が特許出願の際独立して特許を受けることができなくなる理由は見出せない。 したがって、訂正事項1ないし4は、特許法第126条第7項の規定に適合する。 第6 むすび 以上のとおりであるから、本件審判の請求に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第5項ないし第7項の規定に適合する。 よって、結論のとおり審決する。

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2017-390140

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