特許訂正審判
2017-390105
ボールねじ装置
- 審判番号
- 2017-390105
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2001-320950
- 登録番号
- 特許第3997743号(P3997743)
- 請求日
- 2017年10月04日
- 審決日
- 2018年02月20日
- 公報発行日
- 2018年05月25日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【請求人】日本精工 株式会社
- 【請求人代理人】松山 美奈子
- 審判長/審判官
- 審判長 中村 達之
- 審判官 滝谷 亮一
- 審判官 小関 峰夫
- 分類
- P141 .851-Y (F16H) / P141 .853-Y (F16H)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法126条1項3号特許法126条5項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第1項、特許法第126条第5項、特許法第126条第6項、特許法第131条の2第1項、特許法第126条第7項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特許第3997743号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
特許第3997743号の明細書、特許請求の範囲及び図面を本件審判請求書に添付された訂正明細書、特許請求の範囲及び図面のとおり訂正することを認める。
理由
【理 由】
第1 手続の経緯
本件訂正審判に係る特許第3997743号(以下、「本件特許」という。)は、平成13年10月18日の出願であって、その請求項1ないし3に係る発明は、平成19年8月17日に特許権の設定登録がなされ、平成29年10月4日に本件訂正審判の請求がなされたものである。
そして、当審において平成29年11月27日付けで訂正拒絶理由を通知したのに対し、同年12月27日に意見書及び手続補正書が提出された。
第2 平成29年12月27日付け手続補正書による手続補正の適否について
平成29年12月27日付け手続補正書による手続補正は、審判請求書の請求の理由において、訂正事項3、訂正事項5及び訂正事項6を削除するものである。
同補正は、審判請求書の要旨を変更するものではないから、特許法第131条の2第1項の規定を満たすものである。
第3 審判請求の趣旨及び訂正の内容
本件審判の請求の趣旨は、「特許第3997743号の明細書、特許請求の範囲、及び図面を、訂正請求書に添付した訂正明細書、特許請求の範囲、及び図面のとおり訂正することを求める、との審決を求める。」ものであり、その訂正内容は、次のとおりである。
(1)訂正事項1
特許請求の範囲の請求項3を削除する。
(2)訂正事項2
明細書の段落【0018】から「さらにこの発明の好ましい形態では、前記R加工部の表面荒さが0.2μmRa以下である。」を削除する。
(3)訂正事項4
明細書の段落【0043】から「請求項3に記載した発明によれば、R加工部の表面荒さを0.2μmRa以下としたことによって、ボールの移動がさらにスムーズとなり、ボールねじ装置の耐久性が向上する。」の記載を削除する。
第4 当審の判断
1 訂正事項1
(1)訂正の目的の適否について
訂正事項1は、特許請求の範囲の請求項3を削除するものであるから、訂正事項1に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書き第1号に掲げる、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
(2)新規事項の有無について
訂正事項1は、特許請求の範囲の請求項3を削除するものであるから、訂正事項1に係る訂正は、本件特許の願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下、「本件特許明細書等」という。)に記載した事項の範囲内のものといえる。
したがって、訂正事項1に係る訂正は、特許法第126条第5項の規定を満たすものである。
(3)特許請求の範囲の拡張又は変更の有無について
訂正事項1は、特許請求の範囲の請求項3を削除するものであるから、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更はなく、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
したがって、訂正事項1に係る訂正は、特許法第126条第6項の規定を満たすものである。
(4)独立特許要件について
訂正事項1は、特許請求の範囲の請求項3を削除するものであるから、当該訂正後における特許請求の範囲に記載されている事項により特定される発明が特許出願の際独立して特許を受けることができなくなる理由は見出せない。
したがって、訂正事項1に係る訂正は、特許法126条第7項の規定を満たすものである。
2 訂正事項2
(1)訂正の目的の適否について
訂正事項2は、訂正事項1(請求項3の削除)に係る訂正に伴って、特許請求の範囲の記載と発明の詳細な説明の記載との整合を図るため、本件特許明細書の段落【0018】から訂正前請求項3の記載に相当する「さらにこの発明の好ましい形態では、前記R加工部の表面粗さが0.2μm以下である。」との記載を削除するものである。
したがって、訂正事項2に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書き第3号に掲げる、明瞭でない記載の釈明を目的としたものに該当する。
(2)新規事項の有無について
訂正事項2は、上記(1)のとおり訂正事項1に係る訂正に伴って、特許請求の範囲の記載と発明の詳細な説明の記載との整合を図るため、本件特許明細書の訂正前請求項3の記載に相当する記載を削除するものであるから、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内のものといえる。
したがって、訂正事項2に係る訂正は、特許法第126条第5項の規定を満たすものである。
(3)特許請求の範囲の拡張又は変更の有無について
訂正事項2は、上記(1)のとおり訂正事項1に係る訂正に伴って、特許請求の範囲の記載と発明の詳細な説明の記載との整合を図るため、本件特許明細書の訂正前請求項3の記載に相当する記載を削除するものであるから、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更はなく、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものではない。
したがって、訂正事項2に係る訂正は、特許法第126条第6項の規定を満たすものである。
3 訂正事項4
(1)訂正の目的の適否について
訂正事項4は、訂正事項1(請求項3の削除)に係る訂正に伴って、特許請求の範囲の記載と発明の詳細な説明の記載との整合を図るため、本件特許明細書の段落【0043】から訂正前請求項3の効果に関する「請求項3に記載した発明によれば、R加工部の表面粗さを0.2μm以下としたことによって、ボールの移動がさらにスムーズとなり、ボールねじ装置の耐久性が向上する。」との記載を削除するものである。
したがって、訂正事項4に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書き第3号に掲げる、明瞭でない記載の釈明を目的としたものに該当する。
(2)新規事項の有無について
訂正事項4は、上記(1)のとおり訂正事項1に係る訂正に伴って、特許請求の範囲の記載と発明の詳細な説明の記載との整合を図るため、本件特許明細書の訂正前請求項3の効果に関する記載を削除するものであるから、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内のものといえる。
したがって、訂正事項4に係る訂正は、特許法第126条第5項の規定を満たすものである。
(3)特許請求の範囲の拡張又は変更の有無について
訂正事項4は、上記(1)のとおり訂正事項1に係る訂正に伴って、特許請求の範囲の記載と発明の詳細な説明の記載との整合を図るため、本件特許明細書の訂正前請求項3の効果に関する記載を削除するものであるから、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更はなく、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものではない。
したがって、訂正事項4に係る訂正は、特許法第126条第6項の規定を満たすものである。
4 当審の通知した訂正拒絶理由
当審は、平成29年12月27日提出の手続補正書による手続補正前の訂正の請求のうち訂正事項3、訂正事項5及び訂正事項6は、特許請求の範囲の減縮、誤記又は誤訳の訂正、明瞭でない記載の釈明及び他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることの、いずれかをも目的とするものではないから、特許法第126条第1項ただし書各号のいずれかを目的としたものではないので、訂正事項3、訂正事項5及び訂正事項6を含む本件訂正は不適法なものであるから、これを認めることはできない旨を平成29年11月27日付けで通知した。
しかし、上記第2に記載したように平成29年12月27日提出の手続補正書による手続補正によって、訂正事項3、訂正事項5及び訂正事項6は、審判請求書の請求の理由から削除された結果、この訂正拒絶理由は解消した。
第4 むすび
以上のとおりであるから、本件訂正審判の請求に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書き第1号及び第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第5項ないし第7項の規定を満たすものである。
よって、結論のとおり審決する。
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